第二一一回
衆第二一号
強くしなやかな国民生活の実現を図るための防災・減災等に資する国土強靱化基本法の一部を改正する法律案
強くしなやかな国民生活の実現を図るための防災・減災等に資する国土強靱化基本法(平成二十五年法律第九十五号)の一部を次のように改正する。
第十一条の次に次の一条を加える。
(国土強靱化実施中期計画)
第十一条の二 政府は、国土強靱化基本計画に基づく施策の実施に関する中期的な計画(以下「国土強靱化実施中期計画」という。)を定めるものとする。
2 国土強靱化実施中期計画は、次に掲げる事項について定めるものとする。
一 計画期間
二 計画期間内において国土強靱化に関し実施すべき施策の内容及び目標
三 国土強靱化に関し実施すべき施策の進捗状況、財政状況等を踏まえ、前号に掲げる施策のうちその推進が特に必要となる施策の内容及びその事業の規模
四 前三号に掲げるもののほか、国土強靱化実施中期計画の実施に関し必要な事項
3 第十条第三項から第六項までの規定は、国土強靱化実施中期計画について準用する。
第十二条(見出しを含む。)中「国土強靱化基本計画」の下に「又は国土強靱化実施中期計画」を加える。
第十六条第一号及び第二号中「国土強靱化基本計画」の下に「及び国土強靱化実施中期計画」を加え、同条に次の二項を加える。
2 本部は、国土強靱化基本計画又は国土強靱化実施中期計画の案を作成しようとするときは、あらかじめ、国土強靱化推進会議、都道府県、市町村及び国土強靱化に関する施策の推進に関し密接な関係を有する者の意見を聴かなければならない。
3 前項の規定は、国土強靱化基本計画又は国土強靱化実施中期計画の変更の案の作成について準用する。
第十七条第七項を削り、同条第八項を同条第七項とする。
第二十二条の次に次の見出し及び二条を加える。
(国土強靱化推進会議)
第二十二条の二 本部に、第十六条第二項(同条第三項において準用する場合を含む。)に規定する事項を処理するため、国土強靱化推進会議(次条において「推進会議」という。)を置く。
第二十二条の三 推進会議は、議長及び委員二十人以内で組織する。
2 推進会議の議長及び委員は、学識経験を有する者のうちから、内閣総理大臣が任命する。
3 推進会議の議長及び委員の任期は、二年とする。ただし、補欠の議長又は委員の任期は、前任者の残任期間とする。
4 推進会議の議長及び委員は、再任されることができる。
5 推進会議の議長及び委員は、非常勤とする。
附 則
(施行期日)
1 この法律は、公布の日から施行する。
(検討)
2 政府は、速やかに、国土強靱化に関し実施すべき施策の実施状況の評価の在り方について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。
理 由
中長期的な見通しに基づき、国土強靱(じん)化に関する施策を引き続き計画的かつ着実に推進するため、国土強靱化実施中期計画に関する規定及び国土強靱化推進会議に関する規定を設ける等の必要がある。これが、この法律案を提出する理由である。