第二一二回
閣第一一号
地方交付税法及び特別会計に関する法律の一部を改正する法律案
(地方交付税法の一部改正)
第一条 地方交付税法(昭和二十五年法律第二百十一号)の一部を次のように改正する。
附則第四条第一項中「二千二百億円」を「千二百億円」に改め、同項第三号中「二十八兆三千百二十二億九千五百四十万八千円」を「二十八兆六千百二十二億九千五百四十万八千円」に改める。
附則第四条の二第二項中「令和三十五年度」を「令和三十六年度」に改める。
附則第六条の三を附則第六条の四とする。
附則第六条の二第一項第一号及び第三項中「この条の」を「第十条第三項本文の規定により令和五年八月三十一日までに決定された普通交付税の額の算定に用いたこの条の」に改め、同条を附則第六条の三とし、附則第六条の次に次の一条を加える。
(臨時財政対策債償還費に係る基準財政需要額の算定方法の特例)
第六条の二 令和六年度分及び令和七年度分の交付税に係る基準財政需要額の算定については、第十一条中「当該測定単位ごとの単位費用に乗じて得た額」とあるのは、「当該測定単位ごとの単位費用に乗じて得た額(次条第一項に規定する臨時財政対策債償還費については、令和六年度にあつては地方交付税法及び特別会計に関する法律の一部を改正する法律(令和五年法律第▼▼▼号)附則第二条の規定により算定した同条第一項に規定する臨時財政対策債償還基金費の額(以下この条において「基金費の額」という。)の百分の五十に相当する額(以下この条において「控除額」という。)を控除した額とし、令和七年度にあつては基金費の額から令和六年度における控除額を控除した額を控除した額とする。)」とする。
附則第十一条中「同じ。)及び」を「同じ。)、」に、「)の合算額」を「)及び三千百五十億円の合算額」に、「とし、」を「に三千億円を加算した額とし、」に、「から返還金等の額及び令和五年度震災復興特別交付税額」を「から返還金等の額、令和五年度震災復興特別交付税額及び三千百五十億円」に、「及び令和五年度震災復興特別交付税額の合算額を加算した額」を「、令和五年度震災復興特別交付税額及び百五十億円の合算額を加算した額」に改める。
(特別会計に関する法律の一部改正)
第二条 特別会計に関する法律(平成十九年法律第二十三号)の一部を次のように改正する。
附則第四条第一項中「令和三十四年度」を「令和三十五年度」に、「二十八兆三千百二十二億九千五百四十万八千円」を「二十八兆六千百二十二億九千五百四十万八千円」に、「二十四兆八千百二十二億九千五百四十万八千円」を「二十五兆千百二十二億九千五百四十万八千円」に改める。
附則第十条第三項を削り、同条第四項中「前項に規定するもののほか、」を削り、「地方公共団体金融機構法」の下に「(平成十九年法律第六十四号)」を加え、同項を同条第三項とする。
附則第十一条第二項中「及び第四項」を削る。
附則第十二条の四第一項中「及び第四項」を削り、同条第三項中「及び第四項」を削り、「並びに」を「及び」に改める。
附 則
(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から施行する。
(臨時経済対策費及び臨時財政対策債償還基金費の基準財政需要額への算入)
第二条 令和五年度に限り、各地方団体に対して交付すべき普通交付税の額の算定に用いる第一条の規定による改正後の地方交付税法(次条において「新法」という。)第十一条の規定による基準財政需要額は、同条の規定により算定した額に、次の表に掲げる地方団体の種類、経費の種類及び測定単位ごとの単位費用に次項の規定により算定した測定単位の数値を乗じて得た額を加算した額とする。
地方団体の種類 |
経費の種類 |
測定単位 |
単位費用 |
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円 |
道府県 |
一 臨時経済対策費 |
人口 |
一人につき 九五〇 |
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二 臨時財政対策債償還基金費 |
臨時財政対策のため平成十六年度から令和五年度までの各年度において特別に起こすことができることとされた地方債の額 |
千円につき 二 |
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|
|
円 |
市町村 |
一 臨時経済対策費 |
人口 |
一人につき 九五〇 |
|
二 臨時財政対策債償還基金費 |
臨時財政対策のため平成十六年度から令和五年度までの各年度において特別に起こすことができることとされた地方債の額 |
千円につき 二 |
2 前項の測定単位の数値は、次の表の上欄に掲げる測定単位につき、同表の中欄に定める算定の基礎により、同表の下欄に掲げる表示単位に基づいて、総務省令で定めるところにより算定する。ただし、当該測定単位の数値は、臨時経済対策費に係るものにあっては人口の多少による段階その他の事情を参酌して、臨時財政対策債償還基金費に係るものにあっては当該測定単位に係る種別ごとの単位当たりの費用の差に応じて、総務省令で定めるところにより、その数値を補正することができる。
測定単位 |
測定単位の数値の算定の基礎 |
表示単位 |
一 人口 |
官報で公示された最近の国勢調査の結果による当該地方団体の人口 |
人 |
二 臨時財政対策のため平成十六年度から令和五年度までの各年度において特別に起こすことができることとされた地方債の額 |
(1) 地方交付税法等の一部を改正する法律(平成十九年法律第二十四号)第三条の規定による改正前の地方財政法(昭和二十三年法律第百九号)第三十三条の五の二第一項の規定により平成十六年度から平成十八年度までの各年度において起こすことができることとされた地方債の額 |
千円 |
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(2) 地方交付税法等の一部を改正する法律(平成二十二年法律第五号)第三条の規定による改正前の地方財政法第三十三条の五の二第一項の規定により平成十九年度から平成二十一年度までの各年度において起こすことができることとされた地方債の額 |
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(3) 地方交付税法等の一部を改正する法律(平成二十三年法律第五号)第三条の規定による改正前の地方財政法第三十三条の五の二第一項の規定により平成二十二年度において起こすことができることとされた地方債の額 |
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(4) 地方交付税法等の一部を改正する法律(平成二十六年法律第五号)第五条の規定による改正前の地方財政法第三十三条の五の二第一項の規定により平成二十三年度から平成二十五年度までの各年度において起こすことができることとされた地方債の額 |
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(5) 地方交付税法等の一部を改正する法律(平成二十九年法律第三号)第三条の規定による改正前の地方財政法第三十三条の五の二第一項の規定により平成二十六年度から平成二十八年度までの各年度において起こすことができることとされた地方債の額 |
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(6) 地方交付税法等の一部を改正する法律(令和二年法律第六号)第三条の規定による改正前の地方財政法第三十三条の五の二第一項の規定により平成二十九年度から令和元年度までの各年度において起こすことができることとされた地方債の額 |
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(7) 地方交付税法等の一部を改正する法律(令和五年法律第二号)第三条の規定による改正前の地方財政法第三十三条の五の二第一項の規定により令和二年度から令和四年度までの各年度において起こすことができることとされた地方債の額 |
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(8) 地方財政法第三十三条の五の二第一項の規定により令和五年度において起こすことができることとされた地方債の額 |
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(令和五年度分として交付すべき地方交付税の総額の一部の令和六年度における交付)
第三条 令和五年度分として交付すべき地方交付税の総額のうち新法附則第十一条に規定する令和五年度震災復興特別交付税額以外の額については、第一号に掲げる額から第二号に掲げる額を控除した額以内の額を、同年度内に交付しないで、新法第六条第二項の当該年度の前年度以前の年度における地方交付税でまだ交付していない額として、令和六年度分として交付すべき地方交付税の総額に加算して交付することができる。
一 新法附則第四条の規定により算定された令和五年度分として交付すべき地方交付税の総額から新法附則第十一条に規定する令和五年度震災復興特別交付税額を控除した額
二 イ及びロに掲げる額の合算額
イ 令和五年度分に係る新法第十条第二項本文の規定により各地方団体に対して交付すべき普通交付税の額の合算額
ロ イに規定する合算額から三千億円を控除した額の九十四分の六に相当する額に新法第二十条の三第二項の規定により令和五年度分の地方交付税の総額に算入された額及び百五十億円を加算した額
(地方財政法の一部改正)
第四条 地方財政法の一部を次のように改正する。
第三十三条の五の二第一項中「附則第六条の二第一項」を「附則第六条の三第一項」に改める。
(森林環境税及び森林環境譲与税に関する法律の一部改正)
第五条 森林環境税及び森林環境譲与税に関する法律(平成三十一年法律第三号)の一部を次のように改正する。
附則第二条の二中「附則第十条第四項」を「附則第十条第三項」に改める。
理 由
地方財政の状況等に鑑み、令和五年度に限り臨時経済対策費及び臨時財政対策債償還基金費を設けるとともに、交付税及び譲与税配付金特別会計の借入金を増額する等の必要がある。これが、この法律案を提出する理由である。