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   高等学校の定時制教育及び通信教育振興法の一部を改正する法律案
 高等学校の定時制教育及び通信教育振興法(昭和二十八年法律第二百三十八号)の一部を次のように改正する。
 題名を次のように改める。
   高等学校の定時制教育及び通信教育の振興等に関する法律
 第一条から第三条までを次のように改める。
 (目的)
第一条 この法律は、勤労青年その他の多様な生徒の特性に配慮しつつ行う高等学校(中等教育学校の後期課程を含む。以下同じ。)の定時制教育及び通信教育の重要性に鑑み、教育基本法(平成十八年法律第百二十号)の精神にのつとり、教育の機会均等を保障するとともに、高等学校の定時制教育及び通信教育の水準の維持向上を図るため、その振興並びに適正な実施及び運営の確保(以下「振興等」という。)に関し必要な事項を定めることにより、高等学校の定時制教育及び通信教育を受ける生徒が社会において自立的に生きるために必要な素養を培い、その個性に応じて将来の進路を決定し、もつて豊かな人生を送ることに資することを目的とする。
 (定義)
第二条 この法律において「定時制教育」とは、高等学校が定時制の課程(学校教育法(昭和二十二年法律第二十六号)第四条第一項に規定する定時制の課程をいう。以下同じ。)で行う教育をいう。
2 この法律において「通信教育」とは、高等学校が通信制の課程(学校教育法第四条第一項に規定する通信制の課程をいう。以下同じ。)で行う教育をいう。
 (国の責務)
第三条 国は、全国的な教育の機会均等と教育水準の維持向上のために国が果たすべき役割を踏まえ、専門教育の充実、就職の支援、高等教育との円滑な接続その他の定時制教育及び通信教育の振興等のために必要な施策を総合的に策定し、及び実施する責務を有する。
2 国は、地方公共団体が行う定時制教育及び通信教育の振興等のための施策に関し、情報の提供、指導、助言、勧告その他の援助を行うよう努めなければならない。
 第六条中「第四条」を「第六条」に改め、同条を第八条とし、第五条を第七条とする。
 第四条第一項中「かんがみ」を「鑑み」に改め、同条を第六条とし、第三条の次に次の二条を加える。
 (地方公共団体の責務)
第四条 地方公共団体は、定時制教育及び通信教育の振興等に関し、国及び他の地方公共団体との連携を図りつつ、その地域の特性に応じた施策を策定し、及び実施する責務を有する。
2 地方公共団体は、前項の責務を遂行するに当たつては、定時制教育及び通信教育の振興等に関する総合計画を策定するよう努めなければならない。
 (定時制の課程又は通信制の課程を置く高等学校の設置者の責務)
第五条 定時制の課程又は通信制の課程を置く高等学校の設置者は、その設置する高等学校における定時制教育及び通信教育について、次に掲げる責務を有する。
 一 定時制教育及び通信教育に関する施設及び設備並びに管理運営体制を整備し、及びその充実を図ること。
 二 情報通信技術の活用等により定時制教育及び通信教育の内容及び方法の改善を図ること。
 三 定時制教育及び通信教育に従事する教員の研修について、定時制の課程又は通信制の課程に在学する生徒の特性を考慮して、計画を策定し、及び実施を図ること。
 四 定時制教育及び通信教育の振興等に関し国及び地方公共団体が講ずる施策に協力すること。
 五 通信教育連携協力施設(通信制の課程を置く高等学校の行う通信教育について当該高等学校と連携協力を行うものとして文部科学省令で定める施設をいう。以下この号及び第九条第二項第三号において同じ。)を設置し、又は他の者が設置する通信教育連携協力施設と連携協力を行う高等学校にあつては、通信教育連携協力施設における適正な教育の確保を図ること。
 本則に次の三条を加える。
 (基本指針)
第九条 文部科学大臣は、通信教育の適正な実施及び運営の確保のための基本的な指針(以下この条において「基本指針」という。)を定めるものとする。
2 基本指針においては、次に掲げる事項を定めるものとする。
 一 通信制の課程を置く高等学校の適正な管理運営に関する事項
 二 通信教育の適正な実施及び運営の確保に必要な監督及び情報の提供、指導、助言、勧告その他の援助の適切な実施に関する事項
 三 広域通信制課程(学校教育法第五十四条第三項に規定する広域の通信制の課程をいう。以下この号において同じ。)における通信教育の適正な実施及び運営の確保のための関係地方公共団体相互間の連携協力に関する次に掲げる事項
  イ 広域通信制課程を置く高等学校及びこれに係る通信教育連携協力施設に関する情報の共有及び意見の交換に関し必要な事項
  ロ 広域通信制課程を置く高等学校及びこれに係る通信教育連携協力施設の管理運営の状況を把握するための調査の実施に関し必要な事項
 四 前三号に掲げるもののほか、通信教育の適正な実施及び運営の確保に関し必要な事項
3 文部科学大臣は、基本指針を定め、又はこれを変更したときは、遅滞なく、これを公表しなければならない。
 (定時制教育及び通信教育の適正な実施及び運営に係る権限の適切な行使)
第十条 国及び地方公共団体は、定時制教育及び通信教育の適正な実施及び運営が確保されるよう、学校教育法、私立学校法(昭和二十四年法律第二百七十号)その他関係法律の規定による権限を適切に行使するものとする。
 (調査研究の推進等)
第十一条 国は、定時制教育及び通信教育の内容及び方法に関する研究その他の定時制教育及び通信教育に関する調査研究の推進並びにその成果の普及及び活用のために必要な施策を講ずるものとする。
   附 則
 (施行期日)
1 この法律は、公布の日から起算して六月を経過した日から施行する。ただし、次項から附則第四項までの規定は、公布の日から施行する。
 (準備行為)
2 文部科学大臣は、この法律の施行の日(次項において「施行日」という。)前においても、この法律による改正後の高等学校の定時制教育及び通信教育の振興等に関する法律(同項において「新法」という。)第九条の規定の例により、基本指針(同条第一項に規定する基本指針をいう。次項において同じ。)を定め、これを公表することができる。
3 前項の規定により定められ、公表された基本指針は、施行日において新法第九条の規定により定められ、公表されたものとみなす。
 (学校教育法等の一部を改正する法律の一部改正)
4 学校教育法等の一部を改正する法律(令和八年法律第三十七号)の一部を次のように改正する。
  附則第七条(見出しを含む。)中「高等学校の定時制教育及び通信教育振興法」を「高等学校の定時制教育及び通信教育の振興等に関する法律」に改め、同条のうち高等学校の定時制教育及び通信教育振興法第四条の改正規定中「第四条の見出し」を「第六条(見出しを含む。)」に改め、「改め、同条第一項中「教科用図書」を「教科書」に、「かんがみ」を「鑑み」に改め、同条第二項中「教科用図書」を「教科書」に」を削る。
     理 由
 近年における高等学校の定時制教育及び通信教育をめぐる状況に鑑み、その振興並びに適正な実施及び運営の確保を図るため、定時制の課程又は通信制の課程を置く高等学校の設置者の責務、通信教育の適正な実施及び運営の確保のための基本的な指針の策定、定時制教育及び通信教育の適正な実施及び運営に係る国及び地方公共団体の権限の適切な行使、国による調査研究の推進等について定める必要がある。これが、この法律案を提出する理由である。

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