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第二二一回

参第一〇号

   児童扶養手当法の一部を改正する等の法律案

 (趣旨)

第一条 この法律は、物価の高騰等により児童扶養手当(児童扶養手当法(昭和三十六年法律第二百三十八号)第四条第一項の児童扶養手当をいう。以下同じ。)の支給を受ける者の家庭が経済的に困難な状況に直面していること、所得による児童扶養手当の支給の制限により児童扶養手当の支給を受ける者の就労の抑制が生じていること等に鑑み、児童の福祉の一層の増進を図るとともに、受給資格者(同法第六条第一項に規定する受給資格者をいう。第三条において同じ。)の就労を促進するため、児童扶養手当の額の増額等をするとともに、所得による児童扶養手当の支給の制限を緩和するために必要な措置について定めるものとする。

 (児童扶養手当法の一部改正)

第二条 児童扶養手当法の一部を次のように改正する。

  第五条第一項中「四万千百円」を「次項に規定する基礎額及び同項に規定する加算額を合計した額」に改め、同条第二項を次のように改める。

 2 基礎額は、第四条に定める要件に該当する児童であつて、父が監護し、かつ、これと生計を同じくするもの、母が監護するもの又は養育者が養育するもの(以下「監護等児童」という。)一人につき一万円とし、加算額は、次の各号に掲げる区分に応じ、当該各号に定める額とする。

  一 監護等児童が一人である場合 四万八千五十円

  二 監護等児童が二人以上である場合 監護等児童それぞれにつき次のイ又はロに掲げる区分に応じ当該イ又はロに定める額を合計した額

   イ 監護等児童のうちの一人 前号に定める額

   ロ イの監護等児童以外の監護等児童 一万千三百五十円

  第五条の二第一項中「基本額に」を「基礎額(前条第二項に規定する基礎額をいう。以下この項において同じ。)に」に改め、「以下」の下に「この項において」を加え、「平成五年」を「令和七年」に、「基本額の」を「基礎額の」に、「基本額を」を「基礎額を」に改め、同条第二項を次のように改める。

 2 前項の規定は、前条第二項第一号に定める額及び同項第二号ロに定める額について準用する。

  第九条第一項に後段として次のように加える。

   この場合において、手当の一部を支給しない場合にあつては、当該支給しない額は、第五条第二項に規定する加算額に相当する額を超えないものとする。

  第九条第二項を次のように改める。

 2 前項の所得には、受給資格者が母である場合にあつては、その監護する児童の父から当該母が支払を受けた当該児童の養育に必要な費用に係る所得を、受給資格者が父である場合にあつては、その監護し、かつ、これと生計を同じくする児童の母から当該父が支払を受けた当該児童の養育に必要な費用に係る所得を含まないものとする。

 (所得による児童扶養手当の支給の制限を緩和するために必要な措置)

第三条 政府は、受給資格者の就労を促進する等の観点から、所得による児童扶養手当の支給の制限を緩和するために必要な法制上の措置その他の措置を講ずるものとする。

   附 則

 (施行期日)

第一条 この法律は、令和八年十月一日から施行する。ただし、第一条及び第三条並びに附則第四条及び第五条の規定は、公布の日から施行する。

 (児童扶養手当の額及び支給の制限に関する経過措置)

第二条 第二条の規定による改正後の児童扶養手当法(次項において「新法」という。)第五条、第五条の二第一項及び第二項並びに第九条第一項の規定は、令和八年十月以降の月分の児童扶養手当の支給について適用し、同年九月以前の月分の児童扶養手当の支給については、なお従前の例による。

2 新法第九条第二項の規定は、令和八年以降の年の所得について適用し、令和七年以前の年の所得については、なお従前の例による。

 (罰則に関する経過措置)

第三条 この法律の施行前にした行為及び前条第二項の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

 (政令への委任)

第四条 前二条に定めるもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置は、政令で定める。

 (検討)

第五条 政府は、児童の属する世帯でこれに属する者の所得の合計額が所得により児童扶養手当の支給の全部が制限される額未満であるにもかかわらず、ひとり親世帯でないため児童扶養手当の支給対象とならない世帯があることに鑑み、当該世帯において育成される児童の心身の健やかな成長に寄与するための手当の創設について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。

 (特別児童扶養手当等の支給に関する法律の一部改正)

第六条 特別児童扶養手当等の支給に関する法律(昭和三十九年法律第百三十四号)の一部を次のように改正する。

  第十六条中「基本額」を「基礎額(前条第二項に規定する基礎額をいう。以下この項において同じ。)」に改め、「の額」と」の下に「、「令和七年」とあるのは「平成五年」と、「基礎額の」とあるのは「特別児童扶養手当の額の」と、「の基礎額」とあるのは「の特別児童扶養手当の額」と」を加える。

 (国民年金法等の一部を改正する法律の一部改正)

第七条 国民年金法等の一部を改正する法律(昭和六十年法律第三十四号)の一部を次のように改正する。

  附則第九十七条第二項中「基本額」を「基礎額(前条第二項に規定する基礎額をいう。以下この項において同じ。)」に改め、「の額」と」の下に「、「令和七年」とあるのは「平成五年」と、「基礎額の」とあるのは「福祉手当の額の」と、「の基礎額」とあるのは「の福祉手当の額」と」を加える。


     理 由

 物価の高騰等により児童扶養手当の支給を受ける者の家庭が経済的に困難な状況に直面していること、所得による児童扶養手当の支給の制限により児童扶養手当の支給を受ける者の就労の抑制が生じていること等に鑑み、児童の福祉の一層の増進を図るとともに、受給資格者の就労を促進するため、児童扶養手当の額の増額等をするとともに、所得による児童扶養手当の支給の制限を緩和するために必要な措置について定める必要がある。これが、この法律案を提出する理由である。


   この法律の施行に伴い必要となる経費

 この法律の施行に伴い必要となる経費は、平年度約五百三十七億円の見込みである。

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