衆議院

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第二二一回

閣第四六号

   重要品種の育成及びその種苗の生産の振興に関する法律案

目次

 第一章 総則(第一条−第四条)

 第二章 基本方針(第五条)

 第三章 重要品種育成事業及び重要品種種苗生産事業活動の促進のための措置

  第一節 重要品種育成事業計画に係る措置(第六条−第十一条)

  第二節 重要品種種苗生産事業活動計画に係る措置

   第一款 都道府県基本計画(第十二条−第十五条)

   第二款 重要品種種苗生産事業活動の促進(第十六条−第二十七条)

 第四章 雑則(第二十八条−第三十一条)

 第五章 罰則(第三十二条)

 附則

   第一章 総則

 (目的)

第一条 この法律は、農業者の減少、気候の変動その他の農業をめぐる情勢の変化に対応して、重要品種育成事業及び重要品種種苗生産事業活動の促進のための措置を講ずることにより、重要品種の育成及びその種苗の生産を振興し、重要品種の種苗の普及を図ることを通じて、農業の生産性の向上及び農業経営の安定を図り、もって農業の持続的な発展及び国民に対する食料の安定供給の確保に資することを目的とする。

 (定義)

第二条 この法律において「重要品種」とは、種苗法(平成十年法律第八十三号)第二条第二項に規定する品種(同条第一項に規定する植物体のうち農産物の生産のために栽培されるものの集合に係るものに限る。以下同じ。)であって、次に掲げる要件に該当するものをいう。

 一 省力化又は多収化に資する形質、高温等による植物の生育への影響を緩和する形質その他の農業をめぐる情勢の変化に対応する形質に係る特性を保持しているものであること。

 二 当該品種の種苗が、広域に普及することが可能なものであること。

 三 品種登録(種苗法第三条第一項に規定する品種登録をいう。以下同じ。)を受けたものであること。

2 この法律において「育成」とは、第二十八条を除き、種苗法第三条第一項に規定する育成をいう。

3 この法律において「種苗」とは、種苗法第二条第三項に規定する種苗(同条第一項に規定する植物体のうち農産物の生産のために栽培されるものに限る。)をいう。

4 この法律において「重要品種育成事業」とは、重要品種となる品種の育成をする事業であって、その育成をした品種について品種登録を受けることを目指すものをいう。

5 この法律において「重要品種種苗生産事業活動」とは、重要品種である品種の種苗について、広域の普及を図ることに資するよう、効率的にその生産をする事業活動をいう。

 (国の責務)

第三条 国は、重要品種の育成及びその種苗の生産の振興に関する施策を総合的に策定し、及び実施するものとする。

2 国は、重要品種の育成及びその種苗の生産の振興に当たっては、重要品種育成事業及び重要品種種苗生産事業活動を行う者に対して集中的かつ効果的に支援を行うよう努めるものとする。

 (地方公共団体の責務)

第四条 地方公共団体は、重要品種の育成及びその種苗の生産の振興に当たっては、農業者その他の関係者の需要に適確に対応した重要品種の種苗が普及するよう、重要品種育成事業及び重要品種種苗生産事業活動を行う者その他の関係者間における連携において主導的役割を担うとともに、その蓄積された知識、技術、経験等を生かしてその地方公共団体の区域の特性に応じた施策を策定し、及び実施するものとする。

   第二章 基本方針

第五条 農林水産大臣は、重要品種の育成及びその種苗の生産の振興に関する基本的な方針(以下「基本方針」という。)を定めるものとする。

2 基本方針においては、次に掲げる事項を定めるものとする。

 一 重要品種の育成及びその種苗の生産の振興による重要品種の種苗の普及の意義に関する事項

 二 重要品種育成事業の促進に関する次に掲げる事項

  イ 重要品種育成事業の促進の意義及び目標

  ロ 重要品種育成事業の実施に関する基本的な事項

  ハ 重要品種育成事業に係る国、国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構(以下「研究機構」という。)、地方公共団体及び地方独立行政法人(地方独立行政法人法(平成十五年法律第百十八号)第二条第一項に規定する地方独立行政法人をいう。次条第一項において同じ。)の試験研究機関、大学、民間企業その他の関係者間における連携及び協力に関する基本的な事項

 三 重要品種種苗生産事業活動の促進に関する次に掲げる事項

  イ 重要品種種苗生産事業活動の促進の意義及び目標

  ロ 重要品種種苗生産事業活動の実施に関する基本的な事項

  ハ 重要品種種苗生産事業活動に係る国、地方公共団体、重要品種種苗生産事業活動を行う者その他の関係者間における連携及び協力に関する基本的な事項

 四 第十二条第一項に規定する都道府県基本計画の作成に関する基本的な事項

 五 前各号に掲げるもののほか、重要品種育成事業及び重要品種種苗生産事業活動の促進に関する重要事項

3 農林水産大臣は、経済事情の変動その他情勢の推移により必要が生じたときは、基本方針を変更するものとする。

4 農林水産大臣は、基本方針を定め、又はこれを変更しようとするときは、あらかじめ、関係行政機関の長に協議するとともに、食料・農業・農村政策審議会の意見を聴かなければならない。

5 農林水産大臣は、基本方針を定め、又はこれを変更したときは、遅滞なく、これを公表しなければならない。

   第三章 重要品種育成事業及び重要品種種苗生産事業活動の促進のための措置

    第一節 重要品種育成事業計画に係る措置

 (重要品種育成事業計画の認定)

第六条 重要品種育成事業を行おうとする研究機構、地方公共団体及び地方独立行政法人の試験研究機関、大学、民間企業その他の者(使用者等(種苗法第八条第一項に規定する使用者等をいう。以下この項及び次項第六号において同じ。)に該当する者については、職務育成品種(同条第一項に規定する職務育成品種をいう。以下同じ。)について契約、勤務規則その他の定めにおいてあらかじめ当該使用者等が同法第三条第一項第一号に規定する品種登録出願(以下「品種登録出願」という。)をすることを定めた上で、職務育成品種として重要品種となる品種の育成をしようとする者に限る。)は、単独で又は共同して、農林水産省令で定めるところにより、重要品種育成事業の実施に関する計画(以下「重要品種育成事業計画」という。)を作成し、農林水産大臣の認定を申請することができる。この場合において、重要品種育成事業を行おうとする者が共同して重要品種育成事業計画を作成したときは、農林水産省令で定めるところにより、代表者を定め、これを農林水産大臣に提出しなければならない。

2 重要品種育成事業計画には、次に掲げる事項を定めるものとする。

 一 重要品種育成事業の目標

 二 重要品種育成事業により育成をする品種に保持させようとする形質に係る特性

 三 重要品種育成事業により育成をする品種の種苗を広域に普及させることを可能とするための措置

 四 重要品種育成事業による品種の育成から品種登録出願までの行程及び実施期間

 五 重要品種育成事業の実施体制

 六 申請者が使用者等に該当する場合においては、重要品種育成事業により育成をする職務育成品種に係る契約、勤務規則その他の定めに関する事項

3 重要品種育成事業計画には、前項各号に掲げる事項のほか、次の各号に掲げる行為の区分に応じ、それぞれ当該各号に定める事項を記載することができる。ただし、第三号に定める事項については、研究機構が単独で又は他の重要品種育成事業を行おうとする者と共同して当該重要品種育成事業計画を作成する場合には、記載することができない。

 一 航空法(昭和二十七年法律第二百三十一号)第百三十二条の八十五第一項第二号に掲げる空域において、種苗の生育の状況の判別その他の重要品種育成事業の実施のため無人航空機(同法第二条第二十二項に規定する無人航空機をいう。以下この号及び次号において同じ。)を飛行させる行為(航空機(同条第一項に規定する航空機をいう。次号及び第五項において同じ。)の航行の安全並びに地上及び水上の人及び物件の安全が損なわれるおそれがないものに限る。) 当該行為を行う空域及び期間並びに当該行為に使用する無人航空機を特定するために必要な事項

 二 航空法第百三十二条の八十六第二項第一号から第三号まで、第五号又は第六号に掲げる方法のいずれかによらずに、種苗の生育の状況の判別その他の重要品種育成事業の実施のため無人航空機を飛行させる行為(当該行為の飛行の方法が航空機の航行の安全並びに地上及び水上の人及び物件の安全を損なうおそれがないものに限る。) 当該飛行の方法及び当該行為を行う期間並びに当該行為に使用する無人航空機を特定するために必要な事項

 三 研究機構の保有する研究開発に係る施設、設備、機器、装置、プログラム(情報処理の促進に関する法律(昭和四十五年法律第九十号)第二条第二項に規定するプログラムをいう。)及び土地のうち重要品種育成事業の促進に資するものとして農林水産省令で定めるもの(以下「研究開発設備等」という。)の利用 当該研究開発設備等の種類その他の当該研究開発設備等の利用の内容及び期間に関する事項

4 農林水産大臣は、第一項の規定による申請があった場合において、その申請に係る重要品種育成事業計画が次の各号のいずれにも適合すると認めるときは、その認定をするものとする。

 一 基本方針に適合するものであること。

 二 当該重要品種育成事業計画に係る重要品種育成事業が円滑かつ確実に実施されると見込まれるものであること。

 三 当該重要品種育成事業計画に係る重要品種育成事業により育成をする品種がその第二項第二号に掲げる形質に係る特性の全部又は一部によって日本国内又は外国において公然知られた他の品種と明確に区別されることが見込まれるものであること。

 四 申請者が重要品種育成事業を適確に遂行するに足りる技術的能力その他の能力を有するものであること。

5 農林水産大臣は、第一項の認定をしようとする場合において、同項の規定による申請に係る重要品種育成事業計画に第三項第一号又は第二号に定める事項が記載されているときは、当該事項について、あらかじめ、国土交通大臣に協議し、その同意を得なければならない。この場合において、国土交通大臣は、当該事項に係る同項第一号又は第二号に掲げる行為により航空機の航行の安全並びに地上及び水上の人及び物件の安全が損なわれるおそれがないと認めるときは、その同意をするものとする。

6 農林水産大臣は、第三項第三号に定める事項が記載された重要品種育成事業計画について第一項の認定をしたときは、遅滞なく、その旨を研究機構に通知するものとする。

 (重要品種育成事業計画の変更等)

第七条 前条第一項の認定を受けた者(当該認定に係る重要品種育成事業計画に従って設立された法人を含む。以下「認定重要品種育成事業者」という。)は、当該認定に係る重要品種育成事業計画を変更しようとするときは、農林水産省令で定めるところにより、農林水産大臣の認定を受けなければならない。ただし、農林水産省令で定める軽微な変更については、この限りでない。

2 認定重要品種育成事業者は、前項ただし書の農林水産省令で定める軽微な変更をしたときは、遅滞なく、その旨を農林水産大臣に届け出なければならない。

3 農林水産大臣は、認定重要品種育成事業者が前条第一項の認定に係る重要品種育成事業計画(第一項の規定による変更の認定又は前項の規定による変更の届出があったときは、その変更後のもの。以下「認定重要品種育成事業計画」という。)に従って重要品種育成事業を行っていないと認めるときは、その認定を取り消すことができる。

4 農林水産大臣は、前条第三項第三号に定める事項が記載された認定重要品種育成事業計画の認定を前項の規定により取り消したときは、遅滞なく、その旨を研究機構に通知するものとする。

5 前条第四項から第六項までの規定は、第一項の認定について準用する。

 (航空法の特例)

第八条 第六条第三項第一号に定める事項が記載された重要品種育成事業計画について同条第一項の認定(前条第一項の規定による変更の認定を含む。以下同じ。)があったときは、当該認定の日において、認定重要品種育成事業者が当該認定に係る認定重要品種育成事業計画に従って行う同号に掲げる行為について、航空法第百三十二条の八十五第四項第二号の規定による許可があったものとみなす。

2 第六条第三項第二号に定める事項が記載された重要品種育成事業計画について同条第一項の認定があったときは、当該認定の日において、認定重要品種育成事業者が当該認定に係る認定重要品種育成事業計画に従って行う同号に掲げる行為について、航空法第百三十二条の八十六第五項第二号の承認があったものとみなす。

 (研究機構の研究開発設備等の供用及び協力に係る業務)

第九条 第六条第三項第三号に定める事項が記載された重要品種育成事業計画について同条第一項の認定があったときは、研究機構は、研究開発設備等を認定重要品種育成事業者が当該認定に係る認定重要品種育成事業計画に従って行う同号に掲げる利用に供する業務を行うことができる。

2 研究機構は、認定重要品種育成事業者の依頼に応じて、前項に規定する業務の実施に関し専門家の派遣その他必要な協力の業務を行うことができる。

3 第六条第三項第三号に定める事項が記載された重要品種育成事業計画について同条第一項の認定があったときは、認定重要品種育成事業者は、当該認定に係る認定重要品種育成事業計画に従って研究開発設備等を利用することができる。

 (認定重要品種育成事業者が育成をした品種に係る措置)

第十条 認定重要品種育成事業者は、認定重要品種育成事業計画に係る重要品種育成事業により育成をする品種の育成をしたときは、農林水産省令で定めるところにより、遅滞なく、当該品種が保持していると思料するその形質に係る特性その他の当該品種の概要(当該品種が職務育成品種である場合には、その旨を含む。)を農林水産大臣に報告しなければならない。

2 農林水産大臣は、前項の規定による報告に基づき、当該報告に係る品種が、当該品種が保持している形質に係る特性の全部又は一部によって日本国内又は外国において公然知られた他の品種と明確に区別されるもの(次項において「区別性品種」という。)であるかどうかについて確認し、その結果を当該報告をした認定重要品種育成事業者に通知するものとする。

3 認定重要品種育成事業者は、前項の規定により当該報告に係る品種が区別性品種であると確認された旨の通知を受けたときは、当該通知に係る品種について、遅滞なく、品種登録出願をするものとする。

4 農林水産大臣は、前項の規定により同項の品種に係る認定重要品種育成事業計画に記載された重要品種育成事業の実施期間(次項において「重要品種育成事業の実施期間」という。)内に品種登録出願がされたときは、当該品種登録出願について、当該品種に係る認定重要品種育成事業者が種苗法第六条第一項の規定により納付すべき出願料を、政令で定めるところにより、軽減し、又は免除することができる。

5 農林水産大臣は、第三項の規定により重要品種育成事業の実施期間内に品種登録出願がされた品種が品種登録を受けたときは、当該品種登録を受けた品種について、当該品種に係る認定重要品種育成事業者が種苗法第四十五条第一項の規定により納付すべき第一年から第六年までの各年分の登録料を、政令で定めるところにより、軽減し、又は免除することができる。

 (育成重要品種の育成者権者の育成重要品種の種苗の利用における努力義務)

第十一条 前条第三項の規定により品種登録出願がされた品種であって、品種登録を受けたもの(以下この条及び第十四条において「育成重要品種」という。)の育成者権者は、当該育成重要品種の種苗に係る育成者権が消滅するまでの間、当該育成重要品種の種苗の利用(その品種の種苗について行う種苗法第二条第五項第一号に掲げる行為をいう。)に対し受けるべき金銭の額を著しく高い額とすることその他の当該育成重要品種の種苗の広域の普及の妨げとなると認められる行為をしないよう努めなければならない。

    第二節 重要品種種苗生産事業活動計画に係る措置

     第一款 都道府県基本計画

 (都道府県基本計画)

第十二条 都道府県は、基本方針に基づき、当該都道府県の区域内における重要品種種苗生産事業活動の促進に関する基本的な計画(以下「都道府県基本計画」という。)を作成し、農林水産省令で定めるところにより、農林水産大臣に協議し、その同意を求めることができる。

2 都道府県基本計画においては、次に掲げる事項を定めるものとする。

 一 重要品種種苗生産事業活動の促進に取り組む重要品種の名称及びその種苗の効率的な生産の振興に関する目標

 二 重要品種種苗生産事業活動の内容に関する事項

 三 重要品種種苗生産事業活動を実施する区域(以下「実施区域」という。)

 四 実施区域において重要品種種苗生産事業活動によるその種苗の効率的な生産の振興を図る重要品種の名称及びその種苗の良好な生産団地の形成に関する事項

 五 重要品種種苗生産事業活動により生産された種苗を広域に普及させるための措置

 六 前各号に掲げるもののほか、重要品種種苗生産事業活動の促進に関する事項

3 都道府県は、都道府県基本計画を作成するときは、あらかじめ、関係市町村の意見を聴かなければならない。

4 都道府県は、都道府県基本計画を作成するときは、あらかじめ、農林水産省令で定めるところにより、その旨を公告し、当該都道府県基本計画の案を、それを作成しようとする理由を記載した書面を添えて、当該公告の日から二週間公衆の縦覧に供しなければならない。

5 前項の規定による公告があったときは、利害関係人は、同項の縦覧期間満了の日までに、当該縦覧に供された都道府県基本計画の案について、その都道府県に意見書を提出することができる。

6 農林水産大臣は、都道府県基本計画が次の各号のいずれにも該当すると認めるときは、第一項の同意をするものとする。

 一 基本方針に適合するものであること。

 二 都道府県基本計画の実施が当該都道府県基本計画を作成した都道府県の区域における重要品種の種苗の生産の振興に資するものであると認められること。

 三 円滑かつ確実に実施されると見込まれるものであること。

7 重要品種種苗生産事業活動を行おうとする農業者、農業に関する団体その他の者は、当該重要品種種苗生産事業活動を行おうとする区域をその区域に含む都道府県に対し、農林水産省令で定めるところにより、都道府県基本計画の作成又は変更をすることを提案することができる。この場合においては、当該提案に係る都道府県基本計画の素案(都道府県基本計画の変更の素案を含む。)を作成して、これを提示しなければならない。

8 前項の都道府県は、同項の提案を踏まえた都道府県基本計画の作成又は変更をする必要がないと判断したときは、その旨及びその理由を、当該提案をした者に通知するよう努めなければならない。

9 都道府県は、都道府県基本計画が第一項の同意を得たときは、遅滞なく、これを公表しなければならない。

 (都道府県基本計画の変更)

第十三条 都道府県は、前条第一項の同意を得た都道府県基本計画を変更しようとするときは、農林水産省令で定めるところにより、農林水産大臣に協議し、その同意を得なければならない。ただし、農林水産省令で定める軽微な変更については、この限りでない。

2 都道府県は、前項ただし書の農林水産省令で定める軽微な変更をしたときは、農林水産省令で定めるところにより、遅滞なく、その旨を農林水産大臣に届け出なければならない。

3 前条第三項から第六項まで及び第九項の規定は、第一項の規定による都道府県基本計画の変更について準用する。

 (都道府県に対する情報の提供)

第十四条 国は、都道府県による都道府県基本計画の作成及び第十二条第一項の同意をした都道府県基本計画(前条第一項の規定による変更の同意又は同条第二項の規定による変更の届出があったときは、その変更後のもの。以下「同意都道府県基本計画」という。)の実施に資するため、育成重要品種その他の当該都道府県の区域の自然的社会的諸条件からみてその種苗の効率的な生産を振興することが適当な重要品種に関する情報及び当該都道府県による重要品種種苗生産事業活動に必要な情報の提供を行うものとする。

 (報告の徴収)

第十五条 農林水産大臣は、都道府県に対し、同意都道府県基本計画の進捗及び実施の状況について報告を求めることができる。

     第二款 重要品種種苗生産事業活動の促進

 (重要品種種苗生産事業活動計画の認定)

第十六条 同意都道府県基本計画における実施区域において重要品種種苗生産事業活動を行おうとする農業者、農業に関する団体その他の者は、単独で又は共同して、農林水産省令で定めるところにより、重要品種種苗生産事業活動の実施に関する計画(以下「重要品種種苗生産事業活動計画」という。)を作成し、当該実施区域を管轄する都道府県知事の認定を申請することができる。この場合において、重要品種種苗生産事業活動を行おうとする者が共同して重要品種種苗生産事業活動計画を作成したときは、農林水産省令で定めるところにより、代表者を定め、これをその認定を受けようとする都道府県知事に提出しなければならない。

2 重要品種種苗生産事業活動計画には、次に掲げる事項を記載しなければならない。

 一 重要品種種苗生産事業活動による重要品種の種苗の効率的な生産に関する目標

 二 重要品種種苗生産事業活動の内容及び実施期間

 三 重要品種種苗生産事業活動の実施体制

3 重要品種種苗生産事業活動計画には、前項各号に掲げる事項のほか、次に掲げる事項を記載することができる。

 一 重要品種種苗生産事業活動の用に供する農業用施設の整備に関する次に掲げる事項

  イ 当該農業用施設の種類及び規模その他の当該農業用施設の整備の内容

  ロ 当該農業用施設の用に供する土地の所在、地番、地目及び面積

  ハ その他農林水産省令で定める事項

 二 重要品種種苗生産事業活動における農業の生産性の向上及び経営の改善に向けて行う農地(耕作(農地法(昭和二十七年法律第二百二十九号)第四十三条第一項の規定により耕作に該当するものとみなされる農作物の栽培を含む。次号において同じ。)の目的に供される土地をいう。以下同じ。)の集団化その他農地の利用の効率化に関する事項

 三 重要品種種苗生産事業活動における重要品種の種苗の生産団地における農用地(農地又は採草放牧地(農地以外の土地で、主として耕作又は養畜の事業のための採草又は家畜の放牧の目的に供されるものをいう。第三十一条第一号及び第三号において同じ。)をいう。以下同じ。)に関する農業上の利用の調整及び栽培の管理に関する事項

4 都道府県知事は、第一項の規定による申請があった場合において、その申請に係る重要品種種苗生産事業活動計画が次の各号のいずれにも適合すると認めるときは、その認定をするものとする。

 一 同意都道府県基本計画に適合するものであり、かつ、当該重要品種種苗生産事業活動計画に係る重要品種種苗生産事業活動が確実に実施されると見込まれるものであること。

 二 当該重要品種種苗生産事業活動計画に前項第一号に掲げる事項(同号ロの土地が指定市町村(農地法第四条第一項に規定する指定市町村をいう。以下同じ。)の区域以外の区域内にある農地であり、同号の農業用施設の用に供することを目的として、農地である当該土地を農地以外のものにするに当たり、同条第一項の許可を受けなければならないものに係るものに限る。)が記載されている場合には、同条第六項の規定により同条第一項の許可をすることができない場合に該当しないこと。

 三 当該重要品種種苗生産事業活動計画に前項第一号に掲げる事項(同号ロの土地が指定市町村の区域以外の区域内にある農用地であり、同号の農業用施設の用に供することを目的として、農用地である当該土地を農用地以外のものにするため当該土地について農地法第三条第一項本文に規定する権利を取得するに当たり、同法第五条第一項の許可を受けなければならないものに係るものに限る。)が記載されている場合には、同条第二項の規定により同条第一項の許可をすることができない場合に該当しないこと。

5 都道府県知事は、第一項の認定をしようとする場合において、重要品種種苗生産事業活動計画に第三項第一号に掲げる事項(同号ロの土地が農用地であり、同号の農業用施設の用に供することを目的として、農地である当該土地を農地以外のものにし、又は農用地である当該土地を農用地以外のものにするため当該土地について農地法第三条第一項本文に規定する権利を取得するに当たり、同法第四条第一項又は第五条第一項の許可を受けなければならないものに係るものに限る。以下同じ。)であって、指定市町村の区域内にある土地に係るものが記載されているときは、当該事項について、あらかじめ、当該指定市町村の長に協議し、その同意を得なければならない。

6 指定市町村の長は、前項の規定による協議があった場合において、当該協議に係る事項が次に掲げる要件に該当すると認めるときは、同項の同意をするものとする。

 一 農地を農地以外のものにする場合にあっては、農地法第四条第六項の規定により同条第一項の許可をすることができない場合に該当しないこと。

 二 農用地を農用地以外のものにするため当該農用地について農地法第三条第一項本文に規定する権利を取得する場合にあっては、同法第五条第二項の規定により同条第一項の許可をすることができない場合に該当しないこと。

7 都道府県知事は、第一項の認定をしようとする場合において、重要品種種苗生産事業活動計画に第三項第一号に掲げる事項(同号ロの土地に四ヘクタールを超える農地が含まれる場合に係るものに限り、指定市町村の区域内にある土地に係るものを除く。)が記載されているときは、当該事項について、あらかじめ、農林水産大臣に協議しなければならない。

8 都道府県知事は、第一項の認定をしようとする場合において、重要品種種苗生産事業活動計画に第三項第一号に掲げる事項(指定市町村の区域内にある土地に係るものを除く。)が記載されているときは、当該事項について、あらかじめ、当該事項に係る土地をその区域に含む農業委員会(農業委員会等に関する法律(昭和二十六年法律第八十八号)第三条第一項本文に規定する農業委員会をいい、同項ただし書又は同条第五項の規定により農業委員会を置かない市町村にあっては、市町村長。次項及び第十項において同じ。)の意見を聴かなければならない。

9 農業委員会は、前項の規定により意見を述べようとするとき(第三項第一号ロの土地に三十アールを超える農地が含まれる場合に限る。)は、あらかじめ、農業委員会等に関する法律第四十三条第一項に規定する都道府県機構(次項において「都道府県機構」という。)の意見を聴かなければならない。ただし、同法第四十二条第一項の規定による都道府県知事の指定がされていない場合は、この限りでない。

10 前項に定めるもののほか、農業委員会は、第八項の規定により意見を述べるため必要があると認めるときは、都道府県機構の意見を聴くことができる。

11 第七項から前項までの規定は、指定市町村の長が第五項の同意をしようとするときについて準用する。この場合において、第七項中「に限り」とあるのは「であって」と、同項及び第八項中「を除く」とあるのは「に限る」と読み替えるものとする。

12 都道府県知事は、第一項の認定をしたときは、農林水産省令で定めるところにより、当該認定に係る重要品種種苗生産事業活動計画の概要を公表するとともに、当該重要品種種苗生産事業活動計画に従って行われる重要品種種苗生産事業活動を実施する区域をその区域に含む関係市町村(第十九条において「実施関係市町村」という。)の長に当該重要品種種苗生産事業活動計画の写しを送付しなければならない。

 (重要品種種苗生産事業活動計画の変更等)

第十七条 前条第一項の認定を受けた者(以下「認定重要品種種苗生産事業活動実施者」という。)は、当該認定に係る重要品種種苗生産事業活動計画を変更しようとするときは、農林水産省令で定めるところにより、当該認定をした都道府県知事の認定を受けなければならない。ただし、農林水産省令で定める軽微な変更については、この限りでない。

2 認定重要品種種苗生産事業活動実施者は、前項ただし書の農林水産省令で定める軽微な変更をしたときは、遅滞なく、その旨を都道府県知事に届け出なければならない。

3 都道府県知事は、認定重要品種種苗生産事業活動実施者が前条第一項の認定に係る重要品種種苗生産事業活動計画(第一項の規定による変更の認定又は前項の規定による変更の届出があったときは、その変更後のもの。以下「認定重要品種種苗生産事業活動計画」という。)に従って重要品種種苗生産事業活動を行っていないと認めるときは、その認定を取り消すことができる。

4 都道府県知事は、前項の規定により前条第一項の認定を取り消したときは、その旨を公表するものとする。

5 前条第四項から第十二項までの規定は、第一項の認定について準用する。

 (農地法の特例)

第十八条 認定重要品種種苗生産事業活動実施者が認定重要品種種苗生産事業活動計画(第十六条第三項第一号に掲げる事項が記載されているものに限る。次項において同じ。)に従って同号の農業用施設の用に供することを目的として農地を農地以外のものにする場合には、農地法第四条第一項の許可があったものとみなす。

2 認定重要品種種苗生産事業活動実施者が認定重要品種種苗生産事業活動計画に従って第十六条第三項第一号の農業用施設の用に供することを目的として農用地を農用地以外のものにするため当該農用地について農地法第三条第一項本文に規定する権利を取得する場合には、同法第五条第一項の許可があったものとみなす。

 (農業経営基盤強化促進法の特例)

第十九条 認定重要品種種苗生産事業活動計画に記載された第十六条第三項第二号に掲げる事項に係る農地をその区域に含む実施関係市町村が、当該農地を含む区域について、農業経営基盤強化促進法(昭和五十五年法律第六十五号)第十八条第一項の規定により協議の場を設ける場合には、当該認定重要品種種苗生産事業活動計画に係る認定重要品種種苗生産事業活動実施者は、当該協議の場への参加の申出をすることができる。

2 前項の規定による申出を受けた実施関係市町村は、正当な理由がある場合を除き、当該申出に応じなければならない。

 (重要品種の種苗の生産団地の形成及び重要品種種苗生産事業活動の実施のための栽培の管理に関する協定)

第二十条 同意都道府県基本計画において定められた実施区域内にある相当規模の一団の農用地について農地法第三条第一項本文に規定する権利を有する者(国及び地方公共団体を除く。以下「農用地所有者等」という。)は、当該実施区域において認定重要品種種苗生産事業活動計画(第十六条第三項第三号に掲げる事項の記載があるものに限る。)に従って行われる重要品種種苗生産事業活動の円滑な実施のため、市町村長(次項第一号に規定する協定区域が二以上の市町村の区域にわたる場合にあっては、都道府県知事。以下同じ。)の認可を受けて、重要品種の種苗の生産団地の形成及び重要品種種苗生産事業活動の実施のための栽培の管理に関する協定(以下「協定」という。)を締結することができる。

2 協定には、次に掲げる事項を定めるものとする。

 一 協定の対象となる農用地の区域(以下「協定区域」という。)

 二 協定区域内の農用地に関する農業上の利用の調整に関する事項

 三 重要品種の種苗並びに当該種苗以外の種苗及び農産物の生産における栽培の管理に関する事項

 四 協定の有効期間

 五 協定に違反した場合の措置

 六 その他必要な事項

3 協定については、協定区域内の農用地に係る農用地所有者等の全員の合意がなければならない。

4 協定の内容は、法令に基づき策定された国又は地方公共団体の計画に適合するものでなければならない。

5 協定の有効期間は、五年を超えてはならない。

 (公告及び縦覧)

第二十一条 市町村長は、前条第一項の認可の申請があったときは、農林水産省令で定めるところにより、その旨を公告し、当該申請に係る協定を当該公告の日から二週間利害関係人の縦覧に供しなければならない。

2 前項の規定による公告があったときは、利害関係人は、同項の縦覧期間満了の日までに、当該公告に係る協定について、市町村長に意見書を提出することができる。

 (認可)

第二十二条 市町村長は、第二十条第一項の認可の申請について次の各号のいずれにも該当すると認めるときは、同項の認可をするものとする。

 一 申請の手続又は協定の内容が法令に違反するものでないこと。

 二 協定の内容が土地の利用を不当に制限するものでないことその他妥当なものであること。

 三 協定の内容が同意都道府県基本計画の達成に資すると認められるものであること。

2 市町村長は、第二十条第一項の認可をしたときは、農林水産省令で定めるところにより、その旨を公告し、かつ、当該公告に係る協定の写しを当該市町村(協定区域が二以上の市町村の区域にわたる場合にあっては、都道府県)の事務所に備えて公衆の縦覧に供するとともに、協定区域である旨を当該協定区域内に明示しなければならない。

 (変更の認可)

第二十三条 第二十条第一項の認可を受けた協定に係る農用地所有者等は、当該協定において定めた事項を変更しようとする場合には、全員の合意をもってその旨を定め、市町村長の認可を受けなければならない。

2 前二条の規定は、前項の認可について準用する。

 (協定の効力)

第二十四条 第二十二条第二項(前条第二項において準用する場合を含む。)の規定による認可の公告のあった協定は、その公告のあった後において協定区域内の農用地に係る農用地所有者等になった者に対しても、その効力があるものとする。

 (廃止の認可)

第二十五条 第二十条第一項又は第二十三条第一項の認可を受けた協定に係る農用地所有者等は、当該協定を廃止しようとする場合には、その過半数の合意をもってその旨を定め、市町村長の認可を受けなければならない。

2 市町村長は、前項の認可をしたときは、その旨を公告しなければならない。

 (認可の取消し)

第二十六条 市町村長は、第二十条第一項又は第二十三条第一項の認可をした後において、当該認可に係る協定の内容が第二十二条第一項各号に掲げる要件に該当しないものと認められるに至ったときは、当該協定の認可を取り消すものとする。

2 市町村長は、前項の規定による認可の取消しを行ったときは、その旨を、当該取消しを受けた協定に係る農用地所有者等に通知するとともに、公告しなければならない。

 (農業振興地域の整備に関する法律の特例)

第二十七条 第二十条第一項又は第二十三条第一項の認可を受けた協定に係る協定区域内の一団の農用地の所有者は、市町村に対し、農林水産省令で定めるところにより、当該農用地について所有権以外の農地法第三条第一項本文に規定する権利、先取特権又は抵当権を有する者の全員の同意を得て、当該農用地の区域を農業振興地域の整備に関する法律(昭和四十四年法律第五十八号)第八条第二項第一号に規定する農用地区域(次項において「農用地区域」という。)として定めるため、同条第一項の規定により農業振興地域整備計画を定め、又は同法第十三条第一項の規定により農業振興地域整備計画を変更するべきことを要請することができる。

2 前項の規定による要請に基づき、市町村が当該要請に係る農用地の区域の全部又は一部を農用地区域として定める場合には、農業振興地域の整備に関する法律第十一条第三項から第十一項まで(これらの規定を同法第十三条第四項において準用する場合を含む。)の規定は、適用しない。

   第四章 雑則

 (人材の育成及び確保)

第二十八条 国は、重要品種育成事業及び重要品種種苗生産事業活動の促進に資するよう、地方公共団体及び関係する独立行政法人(独立行政法人通則法(平成十一年法律第百三号)第二条第一項に規定する独立行政法人をいう。)との連携及び協力を図り、重要品種の育成(種苗法第三条第一項に規定する育成をいう。)及びその種苗の生産に係る人材の育成及び確保を行うよう努めるものとする。

 (国際的な連携の確保)

第二十九条 国は、国際的協調の下で重要品種の適正な利用を確保することの重要性に鑑み、国際機関その他の国際的な枠組みへの協力を通じて、重要品種に関する育成者権、特許権、商標権その他の知的財産権(知的財産基本法(平成十四年法律第百二十二号)第二条第二項に規定する知的財産権及び外国におけるこれに相当するものをいう。)の保護及び活用を図るために必要な措置を講ずるものとする。

2 国は、我が国における気候の変動に適応した重要品種の育成に資するため、外国の政府又は国際機関と共同して行う研究その他の国際的な連携の下に行う取組を推進するとともに、その成果の普及及び活用を図るものとする。

 (報告の徴収)

第三十条 農林水産大臣は、認定重要品種育成事業者に対し、認定重要品種育成事業計画の実施状況について報告を求めることができる。

2 都道府県知事は、認定重要品種種苗生産事業活動実施者に対し、認定重要品種種苗生産事業活動計画の実施状況について報告を求めることができる。

 (事務の区分)

第三十一条 この法律の規定により都道府県又は指定市町村が処理することとされている事務のうち、次に掲げるものは、地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)第二条第九項第一号に規定する第一号法定受託事務とする。

 一 第十六条第五項(第十七条第五項において準用する場合を含む。)の規定により指定市町村が処理することとされている事務(同一の事業の目的に供するため四ヘクタールを超える農地を農地以外のものにする行為又は同一の事業の目的に供するため四ヘクタールを超える農地若しくはその農地と併せて採草放牧地について農地法第三条第一項本文に規定する権利を取得する行為に係る重要品種種苗生産事業活動計画に係るものに限る。)

 二 第十六条第七項(同条第十一項(第十七条第五項において準用する場合を含む。)において読み替えて準用する場合及び第十七条第五項において準用する場合を含む。)の規定により都道府県又は指定市町村が処理することとされている事務

 三 第十六条第八項(同条第十一項(第十七条第五項において準用する場合を含む。)において読み替えて準用する場合及び第十七条第五項において準用する場合を含む。)の規定により都道府県又は指定市町村が処理することとされている事務(同一の事業の目的に供するため四ヘクタールを超える農地を農地以外のものにする行為又は同一の事業の目的に供するため四ヘクタールを超える農地若しくはその農地と併せて採草放牧地について農地法第三条第一項本文に規定する権利を取得する行為に係る重要品種種苗生産事業活動計画に係るものに限る。)

   第五章 罰則

第三十二条 第三十条の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をしたときは、その違反行為をした者は、三十万円以下の罰金に処する。

2 法人(法人でない団体で代表者又は管理人の定めのあるものを含む。以下この項において同じ。)の代表者若しくは管理人又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し、前項の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対しても、同項の刑を科する。

3 法人でない団体について前項の規定の適用がある場合には、その代表者又は管理人がその訴訟行為について法人でない団体を代表するほか、法人を被告人又は被疑者とする場合の刑事訴訟に関する法律の規定を準用する。

   附 則

 (施行期日)

第一条 この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、次条の規定は、公布の日から施行する。

 (施行のために必要な準備)

第二条 農林水産大臣は、基本方針を定めようとするときは、この法律の施行前においても、関係行政機関の長に協議し、及び食料・農業・農村政策審議会の意見を聴くことができる。

 (検討)

第三条 政府は、この法律の施行後五年を目途として、この法律の施行の状況を勘案し、必要があると認めるときは、この法律の規定について検討を加え、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。

 (地方自治法の一部改正)

第四条 地方自治法の一部を次のように改正する。

  別表第一に次のように加える。

重要品種の育成及びその種苗の生産の振興に関する法律(令和八年法律第▼▼▼号)

この法律の規定により都道府県又は指定市町村が処理することとされている事務のうち、次に掲げるもの

一 第十六条第五項(第十七条第五項において準用する場合を含む。)の規定により指定市町村が処理することとされている事務(同一の事業の目的に供するため四ヘクタールを超える農地を農地以外のものにする行為又は同一の事業の目的に供するため四ヘクタールを超える農地若しくはその農地と併せて採草放牧地について農地法第三条第一項本文に規定する権利を取得する行為に係る重要品種種苗生産事業活動計画に係るものに限る。)

二 第十六条第七項(同条第十一項(第十七条第五項において準用する場合を含む。)において読み替えて準用する場合及び第十七条第五項において準用する場合を含む。)の規定により都道府県又は指定市町村が処理することとされている事務

三 第十六条第八項(同条第十一項(第十七条第五項において準用する場合を含む。)において読み替えて準用する場合及び第十七条第五項において準用する場合を含む。)の規定により都道府県又は指定市町村が処理することとされている事務(同一の事業の目的に供するため四ヘクタールを超える農地を農地以外のものにする行為又は同一の事業の目的に供するため四ヘクタールを超える農地若しくはその農地と併せて採草放牧地について農地法第三条第一項本文に規定する権利を取得する行為に係る重要品種種苗生産事業活動計画に係るものに限る。)

 (食料・農業・農村基本法の一部改正)

第五条 食料・農業・農村基本法(平成十一年法律第百六号)の一部を次のように改正する。

  第五十三条第三項中「令和四年法律第三十七号)及び」を「令和四年法律第三十七号)、」に、「の規定」を「及び重要品種の育成及びその種苗の生産の振興に関する法律(令和八年法律第▼▼▼号)の規定」に改める。

 (国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構法の一部改正)

第六条 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構法(平成十一年法律第百九十二号)の一部を次のように改正する。

  第十四条第四項中「第十七条に規定する業務」の下に「、重要品種の育成及びその種苗の生産の振興に関する法律(令和八年法律第▼▼▼号)第九条第一項及び第二項に規定する業務」を加える。


     理 由

 近年の気候の変動等の農業をめぐる情勢の変化に対応して農業の生産性の向上等を図るため、高温等による植物の生育への影響の緩和、省力化、多収化等に資する形質を有する品種であって、その種苗の広域の普及が見込まれるものを重要品種とした上で、その育成に関する計画の認定制度を設け、当該認定を受けた者に対する国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構の研究開発設備等の供用の特例等を措置するとともに、重要品種の種苗の生産に関する計画の認定制度を設け、当該認定を受けた者がその周辺の農業者と品種の交雑防止のための栽培管理に関する協定を締結した場合には当該協定に基づく農地利用の調整の承継効を認める等の措置等を講ずる必要がある。これが、この法律案を提出する理由である。

衆議院
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