第二二二回
参第一号
旧氏を通称として使用する機会の拡大を図るための措置等に関する法律案
(趣旨)
第一条 この法律は、夫婦が同一の氏を称し、かつ、夫婦の子は夫婦の氏を称するとする氏に関する制度を維持しつつ、旧氏(氏に変更があった者が過去に称していた氏であって、その者に係る戸籍又は除かれた戸籍に記載又は記録がされているものをいう。以下同じ。)を通称として使用することを希望する者の利便性の向上に資するよう、旧氏(一の旧氏に限るものとする。以下同じ。)を通称として使用する機会の拡大を図るための措置等について定めるものとする。
(基本方針)
第二条 旧氏を通称として使用する機会の拡大を図るための措置は、次に掲げる基本方針に基づいて講ぜられるものとする。
一 戸籍に記載すべき事項については、変更を加えないこと。
二 戸籍又は除かれた戸籍の記載又は記録に基づいて旧氏であることを証する証明書を交付する制度を設けること。
三 旧氏を通称として使用することを希望する者の住民票及び戸籍の附票並びに個人番号カード(行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律(平成二十五年法律第二十七号)第二条第七項に規定する個人番号カードをいう。)、運転免許証、旅券その他法令の規定による本人確認のため通常提示を求められる書類については、その者の氏及び通称として使用する旧氏を併記することができるものとすること。
四 旧氏を通称として使用することを希望する者が社会生活の幅広い分野における活動において旧氏を通称として使用することができるよう、必要な環境の整備を図ること。
(法制上の措置等)
第三条 政府は、前条に定める基本方針に基づき、旧氏を通称として使用する機会の拡大を図るために必要な法制上の措置その他の措置を講ずるものとする。
(地方公共団体及び事業者の努力)
第四条 地方公共団体及び事業者は、旧氏を通称として使用することを希望する者が社会生活の幅広い分野における活動において旧氏を通称として使用することができるよう、必要な措置を講ずるよう努めるものとする。
附 則
この法律は、公布の日から施行する。
理 由
夫婦が同一の氏を称し、かつ、夫婦の子は夫婦の氏を称するとする氏に関する制度を維持しつつ、旧氏を通称として使用することを希望する者の利便性の向上に資するよう、旧氏を通称として使用する機会の拡大を図るための措置等について定める必要がある。これが、この法律案を提出する理由である。

