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   農林水産大臣山本有二君不信任決議案(第一九二回国会、決議第二号)


 本院は、農林水産大臣山本有二君を信任せず。
  右決議する。

     理 由
 現在審議されているTPP協定および関連法案は、先の通常国会から今国会までの審議のなかで様々な問題点が指摘され、その内容について多くの国民から反対や疑問の声があがっている。
 そうした中、山本農林水産大臣は、同協定と法案に密接にかかわる閣僚でありながら、SBS米価格偽装問題について、野党各党からその真相究明を強く求められているにも関わらず、極めてずさんな調査報告をもって真相を覆い隠してきた。
 そして野党各党が協定の慎重かつ丁寧な審議を求めていることをあざ笑うかのように、十月十八日、自民党議員のパーティーにおいて「強行採決をするかどうかは佐藤勉さん(議院運営委員長)が決めるんだろう。だから私は今日、馳せ参じた」という立法府の権威を踏みにじる言語道断の発言を行い、特別委員会で発言の陳謝・撤回を行うという事態となった。
 このような失態を演じたにも関わらず、あろうことか山本有二君は今月一日またも自民党議員のパーティーにおいて、上記発言の陳謝・撤回がなんら誠意あるものではなかったことを自ら証明するように、「冗談を言ったら首になりそうになった」との許すことのできない発言を行った。しかも同パーティーにおいて山本有二君は、「JAの皆さんもいっぱい来ているそうだが、明日田所さんの紹介で農林水産省に来たらいいことがあるかもしれない」という、政治家の口利きによる利益誘導を肯定するかのごとき極めて重大な問題発言を行ったことも明らかになっている。
 四日、与党は委員会で同協定と法案の採決を強行し、これらの問題を覆い隠そうとしたが、山本有二君のたび重なる暴言はなんら免責されるものではない。我々は山本有二君に日本の農林水産行政の責任者としてこれ以上農林水産大臣を続けさせることはできない。
 以上が山本農水大臣の不信任の理由である。

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