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   厚生労働大臣塩崎恭久君不信任決議案(第一九二回国会、決議第四号)


 本院は、厚生労働大臣塩崎恭久君を信任せず。
  右決議する。

     理 由
 社会保障制度とは、国民の命と生活を守る基本的権利である。しかるに塩崎厚生労働大臣は、効率化の名の下に社会保障制度を改悪する数々の法改正を推し進め、国民から将来への安心感を奪い去っている。
 具体的な理由の第一は、国民の大多数が反対する「年金カット法案」の成立を強行しようとしていることである。「年金カット法案」は、最低保障機能の強化をはじめとする年金制度の抜本改革には着手しないまま、広く年金カットに道を開くものであり、将来世代も含めすべての国民が大打撃を受けるおそれが大きい。しかも、これほどの大きな懸念がありながら、野党が一貫して要求し続けた法施行後の試算を示そうとしなかった。
 第二は、年金積立金の株式運用を拡大したことにより、五兆円を超える巨額の運用損を出したことである。しかも、塩崎大臣はこの事実を今夏の参議院議員選挙が終わるまでひた隠しにするという、極めて姑息な態度に終始した。
 第三は、過重な長時間労働や過労死が社会的な問題になっている中、これを是正する措置を講じるどころか、過労死するほどの長時間労働を助長する「残業代ゼロ法案」の成立をねらっていることである。これは断じて許されない。
 以上のとおり、塩崎大臣がこれ以上厚生労働行政の責任者の座にとどまり続ければ、わが国の社会保障制度のみならず、わが国社会そのものが根幹から揺らぎかねない。
 これが塩崎厚生労働大臣不信任の理由である。

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