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   岸田内閣不信任決議案(第二〇八回国会、決議第六号)


 本院は、岸田内閣を信任せず。
  右決議する。

     理 由
 岸田内閣は発足以来、激変する国際情勢や経済情勢の下、その政策や主張は常に一貫性がなく、むしろ一貫して無為無策である。
 日本を取り巻く環境が激変する中で、この「何もしない」ということを安全運転と呼んではばからない厚顔無恥な政権がこれ以上続くことは、日本のためには決してならない。
 以下、岸田内閣を信任しない理由を列挙する。
 第一に、円安並びに資源高・物価高に無為無策である。特にアベノミクスの残滓ともいえる異次元の金融緩和を未だに見直さないという愚策。これにより円安はおさまらず、ロシアによるウクライナ侵略も相まっていよいよ「異次元の物価高」の局面になりつつある。当然物価があがれば庶民生活を直撃する。それでなくともコロナで経済的に苦境に立つ国民が多い中、「岸田インフレ」は亡国の道といえる。
 第二に、中身のない「新しい資本主義」の空虚さである。以前、岸田内閣が掲げた令和の所得倍増とはあくまで賃金所得の増加を指していたはずである。いつのまにか賃金所得の向上はさっさと諦め、「これからは資産運用の時代です」と政府が投資信託のコマーシャルのようなことを言い始めていることに失笑を禁じ得ない。
 高齢者は年金カット法で年金を削られ、マクロ経済スライドで長期にわたって減額が続いている。また今秋には医療費窓口負担が一割から二割に倍増を予定していて、まさに「高齢者不安倍増計画」でも政府は実施しているかの如く思える。また若者は大学進学を諦め、実働世代は正社員になれず不安定な非正規雇用では結婚すらもままならない。このような生活の苦しみを訴える国民の声が広がる中で、今この日本で、どれだけの人が乏しい生活費の中から、大切なお金を投資にまわす余力があるだろうか。この一点を見ても岸田内閣には「聞く力」があるかどうかは不明ながら、現状を「理解する力」、人の苦しみに「共感する力」はほとんど持ち合わせていないとしか思えない。
 第三に、政策や主張に対する一貫性のなさである。岸田内閣とは「政治家として何かを成し遂げたいという思いが特にない人間が総理大臣になってしまった」その時、こういう政権ができるのか、という典型的な内閣である。この内閣の「安全運転」と称する政治的怠慢の事例には枚挙にいとまがないが、なかんずく二〇二五年プライマリーバランスの財政黒字化や金融資産課税強化など初期の看板政策をことごとく後退させた。その一貫性なき政治姿勢に、多くの国民は失望を感じている。
 岸田内閣は発足以来、己が無為無策を国民の目から隠す為、ただひたすらに虚飾に満ちたキャッチコピーを垂れ流してきた。「新しい資本主義」、「成長と分配の好循環」、「令和版所得倍増」、「聞く力」など、その軽薄な言辞を挙げればきりがない。
 論語にいう「巧言令色鮮し仁」とは、まさにこの内閣の為にある言葉である。うわべだけの巧みな言葉を用いて表情をとりつくろい人におもねる政治に真の仁政などはない。ないどころか岸田内閣の本質は、己が無為無策を巧言令色でひたすら飾り立てるデマ拡散政権である。
 デマはときに真実よりも速く、広く、強く拡散するかもしれない。而して「真実」は、その歩みは遅くとも、最後は必ず国民の知るところとなる。
 岸田内閣の無為無策や政策的一貫性のなさが、今の日本にとっていかに危険か、それが我が国を確実に衰亡させはじめているか、我々は本不信任決議案をして、その「真実」を国民に知らしめる嚆矢としなければならない。
 よって本院は岸田内閣を信任せず、一刻も早く国民に信を問うべきである。
 以上が、本決議案を提出する理由である。

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