衆議院

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第二一一回国会
決議第二号
   財務大臣鈴木俊一君不信任決議案
 本院は、財務大臣鈴木俊一君を信任せず。
  右決議する。

     理 由
 「我が国の防衛力の抜本的な強化等のために必要な財源の確保に関する特別措置法案」は、日本の安全保障の土台となるべき法律案であるにもかかわらず、数多くの問題がある欠陥法案と言わざるを得ない。
 これまでの審議によって、身の丈を超えるような防衛費倍増が我が国の主要な政治課題解決の支障とならないかという疑問に答えていない点、後年度負担の財源が何ら示されていない点、財源確保とは名ばかりで、歳出改革、決算剰余金、税外収入、税制措置の規定が法律案に盛り込まれていないため財源の中身が乏しく持続可能性もないという深刻な問題点が明らかになった。
 加えて、税外収入の多くが本法律案がなくとも一般財源として来年度に繰り入れ可能であること、決算剰余金について算定根拠の妥当性が説明できていない点、「国債には頼らない」という言明とは裏腹に大幅に国債に頼っていく点、今後五年間で三兆円強を捻出するという歳出削減や一兆円強の税制措置も法律で担保されていないことも大きな問題である。さらに、東日本大震災の復興財源を確保する「復興特別所得税」が防衛費に転用されることは、国民との約束違反との誹りを免れない。
 以上のように、本法律案では、我が国に相応しい防衛力の安定財源を確保できないことは明白である。然るに、財務大臣鈴木俊一君は、これらの問題を一顧だにせず、この欠陥法案を強引に成立させようとしている。鈴木俊一君が財務大臣に居座ることは、我が国の適切な防衛力整備の妨げになるばかりか国益をも損ねかねず、鈴木俊一君は一刻も早く財務大臣の職を辞すべきである。
 以上が、本決議案を提出する理由である。
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