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   特殊法人等改革基本法案要綱


第一 総則
 一 目的
   この法律は、今次の中央省庁等改革の趣旨を踏まえ、特殊法人等の改革に関し、基本理念を定め、国の責務を明らかにし、及び特殊法人等整理合理化計画の策定について定めるとともに、特殊法人等改革推進本部を設置することにより、集中改革期間(この法律の施行の日から平成十八年三月三十一日までの期間をいう。以下同じ。)における特殊法人等の集中的かつ抜本的な改革を推進することを目的とするものとすること。(第一条関係)
 二 定義
   この法律において「特殊法人等」とは、別表に掲げる特殊法人七十七法人及び認可法人八十八法人をいうものとすること。(第二条及び別表関係)
 三 基本理念
   特殊法人等の改革は、特殊法人等の事業が現在及び将来にわたる国民の負担又は法律により与えられた事業独占等の特別の地位に基づいて実施されていることにかんがみ、各特殊法人等の組織及び事業について、その事業の本来の目的の達成の程度、その事業を民間にゆだねることの適否、その事業の便益を直接又は間接に受ける国民の範囲及び当該便益の内容の妥当性、その事業に要する費用と当該事業により国民が受ける便益との比較等の観点から、内外の社会経済情勢の変化を踏まえた抜本的な見直しを行い、国の事業との関連において合理的かつ適切な位置付けを与えることを基本として行われるものとすること。(第三条関係)
 四 国の責務
   国は、三の基本理念(以下「基本理念」という。)にのっとり、特殊法人等の改革に関する施策を策定し、及び実施する責務を有するものとすること。(第四条関係)
第二 特殊法人等整理合理化計画
 一 特殊法人等整理合理化計画の策定等
  1 特殊法人等改革推進本部は、この法律の施行後一年を目途として、基本理念にのっとり、各特殊法人等について、その事業及び組織形態の在り方を抜本的に見直し、その結果に基づき、特殊法人等整理合理化計画を定めなければならないものとすること。
  2 特殊法人等整理合理化計画は、次に掲げる事項について定めるものとするとすること。
   (1) 廃止、整理縮小又は合理化、他の実施主体への移管その他各特殊法人等の事業について講ずべき措置
   (2) 廃止、民営化、独立行政法人(特定独立行政法人以外のものをいう。)への移行その他各特殊法人等の組織形態について講ずべき措置
   (3) (1)及び(2)のほか、各特殊法人等の改革のために講ずべき措置その他の必要な事項
  3 特殊法人等改革推進本部は、特殊法人等整理合理化計画を定めたときは、これを内閣総理大臣に報告しなければならないものとすること。
  4 内閣総理大臣は、3の報告があったときは、特殊法人等整理合理化計画を国会に報告するとともに、その要旨を公表しなければならないものとすること。
  5 3及び4は、特殊法人等整理合理化計画の変更について準用するものとすること。
                                         (第五条関係)
 二 特殊法人等整理合理化計画の実施
   政府は、特殊法人等整理合理化計画を実施するため、できる限り速やかに、遅くとも集中改革期間内に、法制上の措置その他の必要な措置を講じなければならないものとすること。(第六条関係)
第三 特殊法人等改革推進本部
 一 設置
   特殊法人等の改革の推進に必要な事務を集中的かつ一体的に処理するため、内閣に、特殊法人等改革推進本部(以下「本部」という。)を置くものとすること。(第七条関係)
 二 所掌事務
   本部は、次に掲げる事務をつかさどるものとすること。
  1 特殊法人等整理合理化計画を策定し、及びその実施を推進すること。
  2 1のほか、特殊法人等の改革に関する施策であって基本的かつ総合的なものの企画に関して審議し、及びその施策の実施を推進すること。
                                         (第八条関係)
 三 組織
   本部は、特殊法人等改革推進本部長、特殊法人等改革推進副本部長及び特殊法人等改革推進本部員をもって組織するものとすること。(第九条関係)
 四 特殊法人等改革推進本部長
   本部の長は、特殊法人等改革推進本部長(以下「本部長」という。)とし、内閣総理大臣をもって充て、本部の事務を総括し、所部の職員を指揮監督するものとすること。(第十条関係)
 五 特殊法人等改革推進副本部長
   本部に、特殊法人等改革推進副本部長(以下「副本部長」という。)を置き、国務大臣をもって充てるものとし、本部長の職務を助けるものとすること。(第十一条関係)
 六 特殊法人等改革推進本部員
   本部に、特殊法人等改革推進本部員を置き、本部長及び副本部長以外のすべての国務大臣をもって充てるものとすること。(第十二条関係)
 七 資料の提出その他の協力
   本部は、その所掌事務を遂行するため必要があると認めるときは、行政機関、地方公共団体及び独立行政法人の長並びに特殊法人等の代表者に対して、資料の提出、意見の開陳、説明その他の必要な協力を求めることができるものとすること。(第十三条関係)
 八 事務局
   本部に、その事務を処理させるため、事務局を置き、事務局長その他の職員を置くものとすること。(第十四条関係)
 九 その他本部に関し所要の規定を整備するものとすること。(第十五条及び第十六条関係)
第四 附則
 一 施行期日
   この法律は、公布の日から起算して三月を超えない範囲内において政令で定める日から施行するものとすること。
 二 この法律の失効
   この法律は、平成十八年三月三十一日限り、その効力を失うものとすること。

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