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法律第四号(昭二三・一・三一)

◎連絡調整事務局臨時設置法

第一条 臨時に、内閣総理大臣の管理の下に、連絡調整事務局を設置し、連合国官憲との連絡に関する事務及びこれに関連する各庁事務の総合調整に関する事務を掌らしめる。

第二条 連絡調整事務局は、連絡調整中央事務局及び連絡調整地方事務局とする。

  連絡調整地方事務局においては、前条の事務の外、特殊財産及び賠償に関する事務を掌る。

  外務大臣又は賠償庁長官は、前項に規定する事務につき連絡調整地方事務局の長を指揮監督する。

第三条 連絡調整中央事務局に官房及び三部を置く。

第四条 官房においては、人事、文書、会計その他連絡調整中央事務局の庶務に関する事務を掌る。

第五条 第一部においては、連合国官憲との往復及び連絡一般並びに連絡調整地方事務局に関する事務を掌る。

第六条 第二部においては、連合国官憲との連絡に関連する各庁事務の総合調整に関する事務を掌る。

第七条 第三部においては、極東国際軍事裁判及び連合国の行う軍事裁判に関する連絡に関する事務を掌る。

第八条 連絡調整地方事務局は、これを横浜市、札幌市、仙台市、横須賀市、名古屋市、京都市、大阪市、神戸市、呉市、高松市及びiェ市に置く。

  内閣総理大臣は、必要があるときは、所要の地に、連絡調整地方事務局の事務の一部を分掌させるため、その出張所を置くことができる。

第九条 連絡調整中央事務局に長官一人を置く。

  長官は、局務を統理し、所部の職員を指揮監督し、連絡調整中央事務局及び連絡調整地方事務局の三級官の進退を専行する。

第十条 連絡調整事務局の職員について必要な事項は、政令でこれを定める。

  連絡調整事務局の組織の細目については、長官がこれを定める。

第十一条 連合国官憲との連絡に関連する各庁事務の総合調整に関する事項を審議するため、政令の定めるところにより、連絡調整事務局に連絡調整委員会を置くことができる。

附 則

第十二条 この法律は、昭和二十三年二月一日から、これを施行する。

第十三条 この法律施行の際に設置する連絡調整地方事務局の出張所は、次の通りとする。

 横浜連絡調整地方事務局の出張所

 立川出張所

 九州連絡調整地方事務局の出張所

 熊本出張所

 小倉出張所

 大分出張所

 鹿児島出張所

第十四条 左に掲げる勅令は、これを廃止する。

 終戦連絡事務局官制

 終戦連絡中央事務局賠償部臨時設置制

第十五条 外務省官制の一部を次のように改正する。

 第一条中「並ニ移植民及海外拓殖事業ニ関スル事務」を「、移植民及海外拓殖事業ニ関スル事務並ニ特殊財産ニ関スル事務」に改める。

 第三条中「四局」を「五局」に改め、「管理局」の次に「特殊財産局」を加える。

 第七条中「事務並ニ」を「事務、」に改め、「外務大臣ノ指定スルモノ」の下に「並ニ引揚ニ関スル事務」を加える。

 第八条を第九条とし、第九条を第十一条とし、第十条を第十二条とする。

 第八条 特殊財産局ニ於テハ連合国最高司令官ノ要求ニ基キ返還スベキ物件ノ調査、保管及処分其ノ他特殊財産ニ関スル事務ヲ掌ル

 第十条 日本占領ニ関スル記録ノ収集編纂並ニ研究ニ関スル事務ヲ掌ラシムル為外務省ニ特別資料部ヲ置ク特別資料部ニ部長一人ヲ置ク外務部内一級官吏ヲ以テ之ニ充ツ大臣ノ命ヲ承ケ部務ヲ掌理ス

第十六条 昭和二十二年法律第二百三十九号(内務省官制等廃止に伴う法令の整理に関する法律)の一部を次のように改正する。

 第四条を削る。

(内閣総理・外務大臣署名)

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