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法律第六十一号(昭三一・四・一)

  ◎租税特別措置法の一部を改正する法律

 租税特別措置法(昭和二十一年法律第十五号)の一部を次のように改正する。

 第三条の二第一項中「第五条第一項に規定する事業」を「日本経済の健全な発展のため外国資本又は外国技術の導入を必要とする事業」に改め、同条第二項中「第五条第一項」を「同項」に改め、同条第三項中「第五条第一項」を「第一項」に改め、同条に次の一項を加える。

  第一項に規定する事業の種類は、大蔵大臣がこれを定めて公表する。

 第四条第一項中「住所を有しないものの昭和二十五年から昭和三十年までの各年における」を「住所を有しないもののうち次の各号に規定する者の昭和三十一年から昭和三十五年までの各年における当該各号に掲げる」に改め、「又は退職所得」を削り、「同法第九条第五号又は第六号」を「当該給与所得に係る同法第九条第五号」に改め、同項に次の四号を加える。

 一 日本経済の健全な発展に資するものとして大蔵大臣の指定する事業を営む法人その他の団体に勤務する者が当該法人その他の団体から支払を受ける給与所得

 二 学術の研究、教育の普及その他公益を目的とする事業を行う法人その他の団体で国際文化の交流に資するものとして大蔵大臣の指定するものに勤務する者が当該法人その他の団体から支払を受ける給与所得

 三 学校教育法第一条に規定する大学又は高等学校(同法第九十八条の従前の規定による大学、大学予科又は専門学校を含む。)の教員がこれらの学校の教員として支払を受ける給与所得

 四 牧師その他宗教の布教に従事する者がその所属する宗教上の組織から支払を受ける給与所得

 第四条第二項中「同法第九条第五号に規定する収入金額から同法の施行地における支払に因る給与所得の収入金額」を「同項各号に掲げる給与所得の収入金額から当該給与所得の同法の施行地における支払に因る収入金額」に、「前項の規定の適用については、」を「同項の規定の適用については、同項各号に掲げる給与所得の」に改め、同条第三項中「所得税法の施行地における支払に因る給与所得」を「所得税法の施行地における支払に因る同項各号に掲げる給与所得」に、「その者」を「前項の規定により同法の施行地における支払に因る収入金額とみなされる金額を含むものとし、その者」に、「第七号」を「第六号」に、「所得の金額との合計額」を「所得の金額を、その者が第一項各号に掲げる給与所得以外の給与所得を有するときは、当該給与所得の収入金額を、それぞれ加算した金額とする。」に改め、「第一項の規定にかかわらず、」を削り、「同法の施行地外における支払に因る給与所得」を「同法の施行地外における支払に因る同項各号に掲げる給与所得」に、「については、これを第一項に規定する同法の施行地における支払に因る給与所得の収入金額に加算して同項の規定を適用する。」を「は、第一項の規定の適用については、同項各号に掲げる給与所得の同法の施行地における支払に因る収入金額とみなす。」に改め、同条第四項を次のように改める。

  第一項に規定する者の昭和三十二年から昭和三十五年までの各年の所得税法の施行地における支払に因る同項各号に掲げる給与所得の収入金額(前二項の規定により同法の施行地における支払に因る収入金額とみなされる金額を含む。)がその年中の当該各号に掲げる給与所得の収入金額の百分の六十(昭和三十三年にあつては百分の七十、昭和三十四年にあつては百分の八十、昭和三十五年にあつては百分の九十)に相当する金額に満たない場合においては、その満たない金額に相当する金額は、同項の規定の適用については、当該各年における同項各号に掲げる給与所得の同法の施行地における支払に因る収入金額とみなす。

  所得税法第一条第一項に規定する者で同法の施行地に住所を有しないものの第一項に規定する各年における所得税については、同法第二十六条第一項第一号及び第二号の規定は、これを適用しない。

  第一項各号に規定する者が所得税法第二十六条、第二十六条の二又は第二十九条第一項から第三項までの規定により提出する申告書には、これらの規定に規定する事項のほか、同法の施行地外において支払を受ける給与所得の収入金額その他命令で定める事項を記載しなければならない。

 第五条から第五条の三までを次のように改める。

第五条から第五条の三まで 削除

   附 則

1 この法律は、公布の日から施行する。

2 改正前の租税特別措置法第四条から第五条の三までの規定の適用を受けることができた者の昭和三十年分以前の所得税については、なお従前の例による。

3 この法律の施行前に昭和三十一年分の所得税につき所得税法(昭和二十二年法律第二十七号)第二十九条第一項から第三項までの規定による申告書を提出した者及びこの法律の施行前に同年分の所得税につき同法第四十四条第五項において準用する同条第四項の規定による決定を受けた者は、当該申告書に記載された事項又は当該決定に係る事項(これらの事項につきこの法律の施行前に同法第四十四条第五項において準用する同条第一項から第三項まで又は第六項の規定による更正があつたときは、その更正後の事項)につき改正後の租税特別措置法第四条の規定の適用により異動を生ずることとなつたときは、その異動を生ずることとなつた事項について、この法律の施行の日から起算して二月以内に政府に対し、更正の請求をすることができる。

4 前項の規定による更正の請求は、所得税法第二十七条第六項の規定による更正の請求とみなして、同条第七項及び第八項、同法第三十二条第三項並びに同法第七章の規定を適用する。この場合において、同法第三十二条第三項において準用する同法第三十一条第三項中「確定申告書又は損失申告書の提出期限」とあるのは、「租税特別措置法の一部を改正する法律(昭和三十一年法律第六十一号)の施行の日」とする。

(大蔵・内閣総理大臣署名) 

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