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法律第九十九号(昭三一・五・一二)

  ◎地方財政の再建等のための公共事業に係る国庫負担等の臨時特例に関する法律

 (法律の目的)

第一条 この法律は、国又は地方公共団体が実施する公共事業について国の負担又は補助の割合を引き上げるとともに、地方公共団体が分担金等を徴収する場合の措置について規定を設けることにより、地方公共団体の財政負担の軽減を図り、地方財政の再建に資することを目的とする。

 (定義)

第二条 この法律において「公共事業」とは、国若しくは地方公共団体の負担又は国の補助により実施する公共的な建設事業及び施設の改良事業をいう。

2 この法律において「分担金等」とは、地方公共団体が実施する公共事業について地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)、道路法(昭和二十七年法律第百八十号)その他の法令の規定によりその受益者から徴収する分担金、負担金その他これらに準ずるものをいう。

 (負担又は補助の特例)

第三条 公共事業について国若しくは地方公共団体の負担又は国の補助の割合を規定する法令の規定で次の表の上欄に掲げるものについては、これらの規定中同表の中欄に掲げる字句は、同表の下欄に掲げる字句に、それぞれ読み替えるものとする。

規定

読み替えられる字句

読み替える字句

河川法(明治二十九年法律第七十一号)第二十六条第一項

二分ノ一

十分ノ六

河川法第二十七条

三分ノ一

四分ノ一

砂防法(明治三十年法律第二十九号)第十三条第一項

三分ノ二

四分ノ三

砂防法第十四条第二項

三分ノ一

四分ノ一

漁港法(昭和二十五年法律第百三十七号)第二十条

百分の五十

百分の六十

百分の四十

百分の五十

港湾法(昭和二十五年法律第二百十八号)第四十二条第一項

国と港湾管理者がそれぞれその十分の五を

国がその十分の六を、港湾管理者がその十分の四をそれぞれ

港湾法第四十三条

十分の五以内

十分の六以内

十分の四以内

十分の五以内

森林法(昭和二十六年法律第二百四十九号)第四十六条第二項

三分の二以内

四分の三以内

 (分担金等の徴収)

第四条 地方公共団体は、分担金等を徴収することができる場合においては、政令で定めるところにより、その実施する公共事業により利益を受ける者から、その利益を受ける限度において、分担金等を徴収するように努めなければならない。

 (事業費の算定の特例)

第五条 地方公共団体が実施する公共事業に係る国若しくは地方公共団体の負担金又は国の補助金で、その算定の基礎となる事業費を計算する場合に、地方公共団体が徴収した当該公共事業に係る分担金等の額を控除することとされているものについては、他の法令の規定にかかわらず、その控除は、しないものとする。

   附 則

1 この法律は、公布の日から施行する。

2 第三条及び第五条の規定は、昭和三十一年度分の予算に係る負担金又は補助金から適用する。ただし、昭和三十年度分の予算に係る負担金又は補助金の経費の金額で翌年度に繰り越したものについては、この限りでない。

3 この法律は、昭和三十四年三月三十一日限りその効力を失う。ただし、第三条及び第五条の規定は、昭和三十三年度分の予算に係る負担金又は補助金の経費の金額で翌年度に繰り越したものについては、なおその効力を有する。

(内閣総理・大蔵・農林・運輸・建設大臣署名) 

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