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法律第百十八号(昭三二・五・二〇)

  ◎盲学校、聾学校及び養護学校の幼稚部及び高等部における学校給食に関する法律

 (目的)

第一条 この法律は、盲学校、聾学校及び養護学校における教育の特殊性にかんがみ、これらの学校の幼稚部及び高等部において学ぶ幼児及び生徒の心身の健全な発達に資し、あわせて国民の食生活の改善に寄与するため、学校給食の実施に関し必要な事項を定め、かつ、その普及充実を図ることを目的とする。

 (定義)

第二条 この法律で「学校給食」とは、盲学校、聾学校又は養護学校の幼稚部又は高等部において、その幼児又は生徒に対して実施される給食をいう。

 (設置者の任務)

第三条 盲学校、聾学校又は養護学校の設置者は、当該学校において学校給食が実施されるように努めなければならない。

 (国及び地方公共団体の任務)

第四条 国及び地方公共団体は、学校給食の普及と健全な発達を図るように努めなければならない。

 (経費の負担)

第五条 学校給食の実施に必要な施設及び設備に要する経費並びに学校給食の運営に要する経費のうち政令で定めるものは、盲学校、聾学校又は養護学校の設置者の負担とする。

2 前項に規定する経費以外の学校給食に要する経費は、学校給食を受ける幼児又は生徒の保護者等(幼児又は未成年の生徒については学校教育法(昭和二十二年法律第二十六号)第二十二条第一項に規定する保護者、成年に達した生徒についてはその者の就学に要する経費を負担する者をいう。)の負担とする。

 (小麦等の売渡)

第六条 国が、食糧管理特別会計の負担において買い入れた小麦又はこれを原料として製造した小麦粉を、農林大臣が文部大臣と協議して定める売渡計画に従い、食糧管理法(昭和十七年法律第四十号)の定めるところにより、学校給食用として売り渡す場合における売渡の予定価格は、食生活の改善のため必要があるときは、同法第四条ノ三第二項の規定にかかわらず、学校給食法(昭和二十九年法律第百六十号)第十条の規定により農林大臣が定める価格によるものとする。

 (小麦等の用途外使用の禁止)

第七条 前条に規定する小麦又は小麦粉を学校給食用として買い受けた者、その者から当該小麦又は小麦粉を学校給食用として買い受けた者及びこれらの者のために当該小麦又は小麦粉を保管する者は、当該小麦又は小麦粉を学校給食以外の用途に供する目的で譲渡し、又は学校給食以外の用途に使用してはならない。

 (報告の徴取)

第八条 文部大臣又は農林大臣は、第六条に規定する売渡計画の立案又は実施のため必要があるときは、公立又は私立の盲学校、聾学校又は養護学校の設置者に対し、学校給食に関し必要な事項の報告を求めることができる。

 (政令への委任)

第九条 この法律に規定するもののほか、この法律の実施のため必要な手続その他の事項は、政令で定める。

   附 則

1 この法律は、公布の日から施行する。

2 食糧管理特別会計法(大正十年法律第三十七号)の一部を次のように改正する。

  附則第七項中「又ハ夜間課程を置く高等学校における学校給食に関する法律(昭和三十一年法律第百五十七号)第七条」を「、夜間課程を置く高等学校における学校給食に関する法律(昭和三十一年法律第百五十七号)第七条又ハ盲学校、聾学校及び養護学校の幼稚部及び高等部における学校給食に関する法律(昭和三十二年法律第百十八号)第六条」に改める。

3 関税定率法の一部を改正する法律(昭和二十九年法律第四十二号)の一部を次のように改正する。

  附則第八項中「若しくは盲学校」を「、盲学校」に改め、「小学部若しくは中学部の」を削り、「児童若しくは生徒」を「幼児、児童若しくは生徒」に改める。

4 日本学校給食会法(昭和三十年法律第百四十八号)の一部を次のように改正する。

  第三条第一項中「及び夜間課程を置く高等学校における学校給食に関する法律(昭和三十一年法律第百五十七号)第二条に規定する夜間学校給食」を「、夜間課程を置く高等学校における学校給食に関する法律(昭和三十一年法律第百五十七号)第二条に規定する夜間学校給食及び盲学校、聾学校及び養護学校の幼稚部及び高等部における学校給食に関する法律(昭和三十二年法律第百十八号)第二条に規定する学校給食」に改める。

(大蔵・文部・農林・内閣総理大臣署名) 

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