法律第百三十四号(昭三五・八・一)
◎社会保険審査官及び社会保険審査会法の一部を改正する法律
社会保険審査官及び社会保険審査会法(昭和二十八年法律第二百六号)の一部を次のように改正する。
第二十一条中「委員二人」を「委員五人」に改める。
第二十七条を次のように改める。
(合議体)
第二十七条 審査会は、委員長及び委員のうちから、審査会が指名する者三人をもつて構成する合議体で、再審査又は審査の事件を取り扱う。
2 前項の規定にかかわらず、審査会が定める場合においては、委員長及び委員の全員をもつて構成する合議体で、再審査又は審査の事件を取り扱う。
第二十七条の次に次の三条を加える。
第二十七条の二 前条第一項又は第二項の各合議体を構成する者を審査員とし、うち一人を審査長とする。
2 前条第一項の合議体のうち、委員長がその構成に加わるものにあつては、委員長が審査長となり、その他のものにあつては、審査会の指名する委員が審査長となる。
3 前条第二項の合議体にあつては、委員長が審査長となり、委員長に故障があるときは、第二十六条第二項の規定により委員長を代理する委員が審査長となる。
第二十七条の三 第二十七条第一項の合議体は、これを構成するすべての審査員の、同条第二項の合議体は、四人以上の審査員の出席がなければ、会議を開き、議決をすることができない。
2 第二十七条第一項の合議体の議事は、その合議体を構成する審査員の過半数をもつて決する。
3 第二十七条第二項の合議体の議事は、出席した審査員のうちの三人以上の者の賛成をもつて決し、賛否それぞれ三人のときは、審査長の決するところによる。
(委員会議)
第二十七条の四 審査会の会務の処理(再審査又は審査の事件の取扱いを除く。)は、委員長及び委員の全員の会議(以下「委員会議」という。)の議決によるものとする。
2 委員会議は、委員長及び過半数の委員の出席がなければ、これを開き、議決をすることができない。
3 委員会議の議事は、出席した委員長及び委員の過半数をもつて決し、可否同数のときは、委員長の決するところによる。
4 審査会が第二十四条第三号の規定による認定をするには、前項の規定にかかわらず、出席した委員長及び委員のうちの本人を除く全員の一致がなければならない。
第三十条に次の一項を加える。
2 厚生大臣は、国民年金の被保険者及び受給権者の利益を代表する者四名を指名するものとする。
第三十三条中「第三十条」を「第三十条第一項又は第二項」に改め、「(以下「利益代表者」という。)」を削る。
第三十六条中「利益代表者」を「第三十条第一項又は第二項の規定により指名された者」に改める。
第三十八条中「委員長が行う。」を「審査長が行なう。」に改める。
第三十九条第二項中「利益代表者」を「第三十条第一項の規定により指名された者」に、「被保険者たる当事者」を「同項に規定する各保険の被保険者たる当事者」に改め、同条に次の一項を加える。
3 第三十条第二項の規定により指名された者は、国民年金の被保険者又は受給権者たる当事者の利益のため、審理期日に出頭して意見を述べ、又は意見書を提出することができる。
第四十条第一項中「利益代表者」を「第三十条第一項若しくは第二項の規定により指名された者」に改め、同条第二項及び第三項中「委員長又は委員」を「審査員」に改める。
第四十三条第一項中「委員長」を「審査長」に、「委員」を「審査員」に改める。
附 則
(施行期日)
1 この法律は、公布の日から起算して三箇月をこえない範囲内において、政令で定める日から施行する。
(任命のために必要な行為)
2 この法律の施行に伴い新たに任命されることとなる委員については、第二十二条第一項に規定する委員の任命のために必要な行為は、前項の規定にかかわらず、この法律の施行前においても行なうことができる。
(委員の任命手続の特例)
3 第二十二条第二項及び第三項の規定は、この法律の施行に伴い新たに任命されることとなる委員の任命について準用する。
(委員の任期の特例)
4 この法律の施行に伴い新たに任命される委員の任期は、第二十三条第一項本文の規定にかかわらず、内閣総理大臣の定めるところにより一人は三年とし、一人は二年とし、一人は一年とする。
(厚生・内閣総理大臣署名)