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法律第四十八号(昭三七・三・三一)

  ◎物品税法

 物品税法(昭和十五年法律第四十号)の全部を改正する。

目次

 第一章 総則(第一条−第十条)

 第二章 課税標準及び税率(第十一条−第十六条)

 第三章 免税、税額控除等(第十七条−第二十八条)

 第四章 申告及び納付等(第二十九条−第三十四条)

 第五章 雑則(第三十五条−第四十三条)

 第六章 罰則(第四十四条−第四十七条)

 附則

   第一章 総則

 (課税物件)

第一条 別表に掲げる物品には、この法律により、物品税を課する。

 (定義)

第二条 この法律において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

 一 課税物品 別表に掲げる物品のうち、第九条の規定により物品税を課さないものとされる物品以外の物品をいう。

 二 不課税物品 別表に掲げる物品以外の物品をいう。

 三 保税地域 関税法(昭和二十九年法律第六十一号)第二十九条(保税地域の種類)に規定する保税地域をいう。

 (納税義務者)

第三条 第一種の物品の小売業者は、その小売をした当該第一種の物品(課税物品に該当するものに限る。)につき、物品税を納める義務がある。

2 第二種又は第三種の物品の製造者は、それぞれ、当該第二種又は第三種の物品(課税物品に該当するものに限る。)で、その製造に係る製造場から移出されたものにつき、物品税を納める義務がある。

3 課税物品を保税地域から引き取る者は、その引き取る課税物品につき、物品税を納める義務がある。

 (保税地域に該当する製造場)

第四条 第二種又は第三種の物品の製造場が保税地域に該当する場合には、その製造場で製造されるこれらの物品のうち、関税法第二条第四号(定義)に規定する内国貨物(同法第五十九条第二項(内国貨物の使用等)に規定する製品のうち、外国貨物とみなされたもの以外のものを含む。)に該当するものについては、この法律の適用上、その製造場を保税地域に該当しない第二種又は第三種の物品の製造場とみなし、その製造場で製造されるその他の物品については、この法律(第十七条第一項第一号及び第三十五条第二項を除く。)の適用上、その製造場を第二種又は第三種の物品の製造場でないものとみなす。

 (第一種の物品の小売業者の小売等とみなす場合)

第五条 第一種の物品の小売業者が、第一種の物品につき、販売若しくは買受けの委託を受けてこれを購入者若しくは委託者に引き渡した場合において、その購入者若しくは委託者が消費者であるとき、又は当該小売業者の媒介により第一種の物品の小売が行なわれた場合には、当該小売業者がその引渡し又は小売の時に当該物品の小売をしたものとみなす。

2 第一種の物品の小売業者が、他の者からの委託により、当該地の者から第一種の物品の材料又は原料の提供を受け、これを用いて、自己において又は他に委託して、当該第一種の物品の製造(加工を含む。)をして当該他の者に引き渡した場合において、当該他の者が消費者であるときは、当該小売業者がその引渡しの時に当該物品の小売をしたものとみなす。

3 第一種の物品の小売業者が請負契約(これに準ずる契約を含む。)に基づき第一種の物品を引き渡した場合(前項の規定に該当する場合を除く。)において、その引渡しを受けた者が消費者であるときは、当該小売業者がその引渡しの時に当該物品の小売をしたものとみなす。

4 第一種の物品の小売業者が民法(明治二十九年法律第八十九号)第四百八十二条(代物弁済)に規定する他の給付又は同法第五百五十三条(負担付き贈与)に規定する贈与若しくは同法第五百八十六条第一項(交換)に規定する交換に係る財産権の移転として第一種の物品を引き渡した場合において、その引渡しを受けた者が消費者であるときは、当該小売業者がその引渡しの時に当該物品の小売をしたものとみなす。

5 展覧会その他これに類する催し物を行なう場合において、その催し物の主催者が第一種の物品の小売(小売の代理を含む。)をしたときは、その催し物を行なう場所を第二十七条第一項に規定する販売場とみなし、その主催者が当該第一種の物品の小売業者として当該物品の小売をしたものとみなす。

6 第一種の物品が入札その他競争の方法により売買された場合(滞納処分(その例による処分を含む。)、強制執行、担保権の実行としての競売、企業担保権の実行手続又は破産手続により換価された場合を除く。)において、その落札者が消費者であるときは、当該入札その他競争を行なう場所を第二十七条第一項に規定する販売場とみなし、その札元又はこれに準ずる者が当該第一種の物品の小売業者として当該物品の小売をしたものとみなす。

 (移出又は引取りとみなす場合)

第六条 第二種又は第三種の物品がその製造に係る製造場において使用され、又は消費された場合(当該製造場において製造される第二種又は第三種の物品の材料又は原料として使用され、又は消費された場合を除く。以下次項及び第三項において同じ。)には、第三項の規定に該当する場合を除き、当該製造者がその使用又は消費の時に当該物品を当該製造場から移出したものとみなす。ただし、当該物品の使用又は消費につき、当該製造者の責めに帰することができない場合には、その使用又は消費をした者が当該物品を製造したものとみなし、当該使用又は消費をした者がその使用又は消費の時に当該物品を当該製造場から移出したものとみなして、この法律(第十条第一項、第二十九条、第三十一条、第三十五条及び第三十六条並びにこれらの規定に係る罰則を除く。)を適用する。

2 第二種又は第三種の物品が保税地域において使用され、又は消費された場合には、その使用又は消費をした者がその使用又は消費の時に当該物品をその保税地域から引き取るものとみなす。

3 関税法第六十一条第一項(保税工場外における保税作業)の許可を受けて同項の規定により指定された場所に搬入された第二種又は第三種の物品が、同項の規定により指定された期間内に、その場所において使用され、又は消費された場合には、当該使用又は消費を保税地域内における使用又は消費とみなして、前項の規定を適用する。

4 第二種又は第三種の物品でその製造に係る製造場に現存するものが滞納処分(その例による処分を含む。)、強制執行、担保権の実行としての競売、企業担保権の実行手続又は破産手続により換価された場合には、当該製造者がその換価の時に当該物品を当該製造場から移出したものとみなす。

5 第二種又は第三種の物品の製造者がその製造場における第二種又は第三種の物品の製造を廃止した場合において、当該製造場において製造された第二種又は第三種の物品が当該製造場に現存するときは、当該製造者がその製造の廃止の日に当該物品を当該製造場から移出したものとみなす。ただし、当該製造者が、政令で定めるところにより、その製造場であつた場所の所在地の所轄税務署長の承認を受けた場合には、この限りでない。

6 前項ただし書の承認があつた場合には、その承認に係る物品については、その承認をした税務署長の指定する期間、その製造場であつた場所を当該物品の製造に係る製造場とみなす。この場合において、当該期間を経過した日になお当該物品がその場所に現存するときは、当該製造者がその日の前日に当該物品を当該製造場から移出したものとみなす。

 (製造者とみなす場合)

第七条 第二種又は第三種の物品の製造者又は販売業者が、第二種若しくは第三種の物品の製造に必要な材料若しくは原料のうち主要なもの若しくは当該物品の製造に必要な資金若しくは労務の全部若しくは大部分を供給して当該物品の製造を委託し、又は当該物品(化粧品その他の政令で定める物品については、当該物品又はその容器若しくは包装)に自己のみの商標を表示すべきことを指示して当該物品の製造をさせる場合には、当該委託又は指示をした者(以下「委託者等」という。)が当該委託又は指示を受けた者(以下「受託者等」という。)の製造した物品で当該委託又は表示に係るものを製造したものとみなす。

2 相続(包括遺贈を含む。以下同じ。)により第二種又は第三種の物品の製造場における製造業を承継した相続人(包括受遺者を含む。以下同じ。)がある場合において、当該製造場において製造された第二種又は第三種の物品がその承継の時に当該製造場に現存するときは、その者がこれらの物品を製造したものとみなす。

3 前項の規定は、合併により第二種又は第三種の物品の製造場における製造業を承継した法人がある場合について準用する。

4 第二種又は第三種の物品がその製造に係る製造場から移出された場合において、その移出につき、当該製造者の責めに帰することができないときは、当該物品を移出した者が当該物品を製造したものとみなして、この法律(第十条第一項、第二十九条、第三十一条、第三十五条及び第三十六条並びにこれらの規定に係る罰則を除く。)を適用する。

 (製造とみなす場合)

第八条 第二種の物品に該当する家具につき、その製造に係る製造場以外の場所で、販売の目的で装飾のための彫刻、まき絵又は上絵を施した場合において、これらを施した後の物品が第二種の物品に該当するときは、これらを施した者が当該物品を製造したものとみなす。

2 第二種の物品に該当する化粧品その他の政令で定める物品を、その製造に係る製造場以外の場所で、販売の目的で容器に充てんし、又は改装した場合において、その充てん又は改装をした後の物品が第二種の物品に該当するときは、その充てん又は改装をした者が当該物品を製造したものとみなす。

 (非課税)

第九条 別表に掲げる物品のうち、その価格の同種物品に係る価格体系のうちに占める位置が低いこと又は特殊な性状、構造若しくは機能を有することにより、一般消費者の生活及び産業経済に及ぼす影響を考慮して物品税を課さないことが適当であると認められるものとして政令で定めるものについては、物品税を課さない。

 (適用除外)

第十条 第二種又は第三種の課税物品の製造者(法人を除く。)のうち、自己又は同居の親族の用に供する第二種又は第三種の課税物品のみを製造するものには、この法律を適用しない。

2 第二種又は第三種の課税物品で見本品として無償で供与されるもの(見本用にのみ適すると認められるものに限る。)については、この法律(第七条、第八条、第三十五条、第三十六条、第三十七条第二号及び第四十一条並びにこれらの規定に係る罰則を除く。)を適用しない。

3 次に掲げる物品で第二種又は第三種の課税物品に該当するものについては、この法律(第三十六条及び同条の規定に係る罰則を除く。)を適用しない。

 一 食品衛生法(昭和二十二年法律第二百三十三号)第十七条第一項(臨検検査等)の規定により収去される物品

 二 薬事法(昭和三十五年法律第百四十五号)第六十九条第一項(立入検査等)の規定により収去される物品

 三 その他前二号に類する物品で政令で定めるもの

   第二章 課税標準及び税率

 (課税標準)

第十一条 物品税の課税標準は、この法律に別に定めるもののほか、次の各号に掲げる物品の区分に応じ、当該各号に掲げる金額又は数量とする。

 一 第一種の物品の小売業者が小売をした第一種の課税物品 当該物品の当該小売に係る小売価格に相当する金額

 二 第二種の課税物品でその製造者が当該物品の製造に係る製造場から移出したもの その製造者が当該物品を当該移出の時において通常の卸取引数量により、かつ、通常の卸取引形態により、その製造場で行なうと否とを問わず、あらゆる購入者に対して自由に販売のため提供するものとした場合における当該物品の販売価格に相当する金額

 三 第三種の課税物品でその製造者が当該物品の製造に係る製造場から移出したもの その移出した当該物品の数量

 四 保税地域から引き取られる第一種又は第二種の課税物品 当該物品につき関税定率法(明治四十三年法律第五十四号)第四条(課税価格)の規定に準じて算出した価格に当該物品に係る関税の額に相当する金額を加算した金額

 五 保税地域から引き取られる第三種の課税物品 その引き取られる当該物品の数量

2 前項第一号及び第二号に掲げる金額は、当該物品の容器及び包装(当該物品とともに消費者に入手されるべきもので政令で定めるものに限る。)の費用を含むものとし、当該物品に課されるべき物品税額に相当する金額を除いたものとする。

3 第一項第四号に掲げる課税物品が関税定率法第十条(変質又は損傷による減税)、第十五条第二項ただし書(特定用途免税物品に係る関税の追徴)又は第十六条第二項ただし書(外交官用免税貨物等に係る関税の追徴)の規定に該当するものである場合には、同号に掲げる金額は、当該金額から、これらの規定に規定する事由による減価の額及びこれに対応する関税の額として政令で定めるところにより計算した金額を控除した金額とする。

4 前三項に規定するもののほか、第一項第二号及び第四号に掲げる金額並びに同項第三号及び第五号に掲げる数量の計算に関し必要な事項は、政令で定める。

 (第一種の課税物品の課税標準の特例)

第十二条 第五条第二項の規定により小売をされたものとみなされる第一種の物品に係る物品税の課税標準は、同項に規定する第一種の物品の小売業者が同項に規定する他の者から委託に係る対価として領収すべき金額(当該物品に課されるべき物品税額に相当する金額を除いた金額とする。)とする。

2 前項の場合において、当該他の者が提供した同項に規定する第一種の物品の材料又は原料のうちに当該小売業者の小売をしたものがあるときは、同項に規定する領収すべき金額は、当該金額にその小売に係る小売価格(当該小売業者が当該材料又は原料の小売につき納付した、又は納付すべき物品税額(延滞税、過少申告加算税及び無申告加算税の額を除くものとし、第二十八条第一項の規定による控除が行なわれている場合には、その控除前の金額とする。

 以下第十五条第一項において同じ。)がある場合には、当該物品税額に相当する金額を控除した金額)を加算した金額とする。

3 第五条第三項又は第四項の規定により小売をされたものとみなされる第一種の物品に係る物品税の課税標準は、当該物品に係る通常の小売価格として政令で定めるところにより計算した金額(以下次項において「通常の小売価格」という。)とする。

4 第一種の物品の小売業者が同時に二以上の物品の小売をする場合において、これらの物品のうちに第一種の物品があるときは、当該第一種の物品に係る物品税の課税標準は、これらの物品の小売価格(これらの物品に課されるべき物品税額がある場合には、当該物品税額に相当する金額を除いた金額)の合計額に、それぞれの物品に係る通常の小売価格の合計額のうちに当該第一種の物品の通常の小売価格の占める割合を乗じて計算した金額とする。

 (小売価格を基準とする第二種の課税物品の課税標準の特例)

第十三条 私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(昭和二十二年法律第五十四号)第二十四条の二(再販売価格維持契約)に規定する再販売価格を決定し、これを維持するための契約により小売価格が定められていることその他の事由によりその製造に係る製造場から移出される時において小売価格が明らかにされている第二種の課税物品で政令で定めるものに係る物品税の課税標準は、第十一条第一項第二号の規定にかかわらず、当該小売価格から、当該物品を販売する者(当該物品の製造者を除く。)の当該販売に係る通常の利潤及び費用に相当する金額、当該物品の製造者が当該物品の販売につき通常支払う運送賃に相当する金額並びに当該物品に課されるべき物品税額に相当する金額の合計額として政令で定めるところにより計算した金額を控除した金額とすることができる。

2 前項の規定の適用を受けようとする第二種の物品の製造者は、政令で定めるところにより、あらかじめ、その適用を受けようとする第二種の課税物品の品目ごとに、その旨を国税庁長官に申請して、当該物品が同項の規定に該当することにつきその確認を受けなければならない。

3 前項の確認があつた場合には、その確認に係る品目に属する第二種の課税物品でその確認を受けた者が国税庁長官の指定する日以後にその製造に係る製造場から移出するものに係る物品税の課税標準は、第一項の規定により計算した金額とする。ただし、当該物品が同項の規定に該当しないこととなつたとき、又は次項の規定による届出があつたときは、その該当しないこととなつた日又は届出があつた日以後は、この限りでない。

4 第二項の確認を受けた第二種の物品の製造者は、その確認に係る第二種の課税物品につき、第一項の規定の適用を受ける必要がなくなつたときは、政令で定める手続により、その旨を国税庁長官に届け出るものとする。

5 第二項から前項までに規定するもののほか、第一項の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。

 (税率)

第十四条 物品税の税率は、課税物品の区分に応じ、次に定めるところによる。

 一 第一種の課税物品

  第一類 物品の価格の百分の二十

  第二類 物品の価格の百分の十

 二 第二種の課税物品

  第一類 物品の価格の百分の四十

  第二類 物品の価格の百分の三十

  第三類 物品の価格の百分の二十

  第四類 物品の価格の百分の十

  第五類 物品の価格の百分の五

 三 第三種の課税物品

  イ マッチ 千本につき一円

  ロ 清涼飲料 一キロリットルにつき五千円

 (第一種の課税物品に係る税額算定の特例)

第十五条 第五条第二項の場合において、同項に規定する第一種の物品の小売業者が提供を受けた第一種の課税物品の材料又は原料のうちに当該小売業者の小売をしたものがあり、かつ、その小売につき納付した、又は納付すべき物品税額があるときは、当該小売業者が当該第一種の課税物品につき納付すべき物品税の税額は、前条の規定にかかわらず、当該物品につき第十二条第一項及び第二項並びに前条及び次項の規定を適用して算出した金額から当該納付した、又は納付すべき物品税額に相当する金額を控除した金額とする。

2 第一種の課税物品(第九条の規定に基づく政令に、価格が一定の金額未満のものにつき物品税を課さない旨の定めがある物品に該当するものに限る。)の第十一条第一項第一号に規定する小売価格(当該物品に課されるべき物品税額に相当する金額を除く前の価格とする。)が当該一定の金額(以下「課税最低限の金額」という。)以上で当該課税最低限の金額と当該金額に前条の規定による税率を乗じて算出した金額との合計額に満たない場合における当該物品に係る物品税の税額は、同条の規定にかかわらず、当該課税最低限の金額と当該小売価格との差額に相当する金額とする。

 (第二種の課税物品に係る税額算定の特例)

第十六条 第二種の物品の製造者が、その製造する第二種の課税物品の材料又は原料とする第二種の課税物品で、次条第一項又は第十八条第一項の規定の適用を受けないで当該製造する第二種の課税物品の製造場に移入され、又は引き取られたもの(第二十八条第一項の規定の適用を受けるもの及び古物営業法(昭和二十四年法律第百八号)第一条第一項(定義)に規定する古物(以下「古物」という。)に該当するものを除く。)について、その適用を受けなかつたことにつきやむを得ない事情がある場合において、政令で定める手続により、当該製造場の所在地の所轄税務署長の承認を受けて、当該移入され、又は引き取られた物品を材料又は原料として第二種の課税物品を製造し、これを当該製造場から移出するときは、当該移出に係る物品税の税額は、第十四条の規定にかかわらず、当該物品につき第十一条、第十三条、第十四条及び第三項の規定を適用して算出した金額から当該材料又は原料として使用され、又は消費された物品につき納付された、又は納付されるべき物品税額として政令で定めるところにより計算した金額を控除した金額とする。

2 税務署長は、前項の承認の申請があつた場合において、取締り上特に不適当と認められる事情があるときは、その承認を与えないことができる。

3 前条第二項の規定は、第二種の課税物品(第九条の規定に基づく政令に、課税最低限の金額の定めがある物品に該当するものに限る。)について準用する。この場合において、同項中「第十一条第一項第一号」とあるのは「第十一条第一項第二号」と、「小売価格」とあるのは「販売価格」と、「価格とする。」とあるのは「価格とし、第十三条第一項の規定の適用を受ける第二種の課税物品については、その小売価格から同項に規定する利潤及び費用に相当する金額並びに同項に規定する運送賃に相当する金額の合計額として政令で定めるところにより計算した金額を控除した金額とする。」と読み替えるものとする。

   第三章 免税、税額控除等

 (未納税移出)

第十七条 第二種又は第三種の物品の製造者がその製造した第二種又は第三種の課税物品で次の各号に掲げる物品に該当するものを当該製造に係る製造場から当該各号に掲げる場所へ移出する場合には、当該移出に係る物品税を免除する。

 一 第二種又は第三種の物品の製造者が当該第二種又は第三種の物品の材料又は原料とするための物品 当該第二種又は第三種の物品の製造場

 二 輸出業者(他から購入した物品の販売を主たる業とする者で常時物品の輸出を行なうものをいう。)が輸出するための物品 当該物品の蔵置場

 三 第二十条第一項に規定する輸出物品販売場の営業者が販売するための同項に規定する物品 当該輸出物品販売場

 四 第二十五条第一項各号に掲げる不課税物品の製造者が当該不課税物品の材料又は原料とするための物品 当該不課税物品の製造場

 五 前各号の規定に該当するもののほか、製造場内における蔵置場が狭くなつたことその他のやむを得ない事情があるため、政令で定めるところにより、当該製造場の所在地の所轄税務署長の承認を受けて他の場所に移入される物品 当該他の場所

2 前項の規定は、同項の移出をした第二種又は第三種の物品の製造者が当該移出をした日の属する月分の第二十九条第二項の規定による申告書(同項に規定する期限内に提出するものに限る。)に当該物品の移出に関する明細書並びに当該物品が前項各号に掲げる物品に該当すること及び当該物品が当該各号に掲げる場所に移入されたことを証する書類として政令で定める書類を添附しない場合には、適用しない。

3 前項の場合において、やむを得ない事情があるため同項に規定する政令で定める書類を同項の申告書に添附することができないことにつき、政令で定めるところにより、当該申告書の提出先の税務署長の承認を受けたときは、当該書類は、当該税務署長の指定した期限までに提出すれば足りるものとする。

4 第一項の移出をした第二種又は第三種の課税物品を同項各号に掲げる場所に移入する前に、災害その他やむを得ない事情により亡失した場合には、政令で定める手続によりその亡失の場所のもよりの税務署の税務署長から交付を受けた亡失証明書をもつて第二項に規定する政令で定める書類に代えることができる。

5 第一項第五号の承認の申請があつた場合において、同号に規定する事情がないと認められるとき、又は当該申請に係る同号に掲げる場所につき物品税の保全上特に不適当と認められる事情があるときは、税務署長は、その承認を与えないことができる。

6 第一項の規定に該当する第二種又は第三種の課税物品(同項の規定の適用を受けないこととなつたものを除く。)については、当該物品が同項各号に掲げる場所に移入した者の製造に係るものでないときは当該移入した者が当該物品を製造したものとみなし、当該場所を当該物品の製造に係る製造場とみなす。

7 第一項の規定に該当する第二種又は第三種の課税物品を同項各号に掲げる場所に移入した者は、その移入した日から十日以内に、当該物品の移入の目的(当該物品が同項第五号に掲げる物品であるときは、当該移入の理由)、品名及び品名ごとの数量その他政令で定める事項を記載した書類を当該場所の所在地の所轄税務署長に提出しなければならない。

8 税務署長は、取締り上必要があると認めるときは、政令で定めるところにより、前項に規定する移入をした者に対し、当該移入をした第二種又は第三種の課税物品を他の物品と区別して蔵置すべきことを命ずることができる。

 (未納税引取)

第十八条 次の各号に規定する者が第二種又は第三種の課税物品で当該各号に掲げる物品に該当するものを保税地域から当該各号に掲げる場所に引き取ろうとする場合において、政令で定める手続により、その保税地域の所在地の所轄税関長の承認を受けたときは、当該引取りに係る物品税を免除する。ただし、第八項の規定の適用がある場合には、この限りでない。

 一 第二種又は第三種の物品の製造者が当該第二種又は第三種の物品の材料又は原料とするための物品 当該第二種又は第三種の物品の製造場

 二 第二十五条第一項各号に掲げる不課税物品の製造者が当該不課税物品の材料又は原料とするための物品 当該不課税物品の製造場

 三 前二号の規定に該当するもののほか、その引き取ろうとする者が政令で定める目的に充てるための物品 政令で定める場所

2 税関長は、前項の承認を与える場合には、その承認の申請者に対し、相当の期限を指定して、当該物品が同項各号に掲げる場所に引き取られたことについての当該場所の所在地の所轄税務署長の証明書を提出すべきことを命じなければならない。

3 税関長は、第一項の承認を与える場合において、必要があると認めるときは、その承認の申請をした者に対し、その承認を受けて保税地域から引き取る物品に係る物品税額に相当する担保の提供を命ずることができる。

4 第一項の承認を申請した者が前項の規定により命ぜられた担保の提供をしない場合には、税関長は、その承認を与えてはならない。

5 第一項の承認の申請に係る同項各号に掲げる場所につき物品税の保全上特に不適当と認められる事情がある場合には、税関長は、その承認を与えないことができる。

6 第一項の承認を受けて引き取つた第二種又は第三種の課税物品(第八項の規定の適用を受けることとなつたものを除く。)については、当該物品を第一項各号に掲げる場所に引き取つた者が当該物品を製造したものとみなし、当該場所を当該物品の製造に係る製造場とみなす。

7 税務署長は、取締り上必要があると認めるときは、政令で定めるところにより、前項に規定する者に対し、第一項の承認を受けて引き取つた第二種又は第三種の課税物品を他の物品と区別して蔵置すべきことを命ずることができる。

8 第一項の承認を受けて引き取つた第二種又は第三種の課税物品について、第二項の規定により税関長の指定した期限内に同項に規定する証明書の提出がないときは、直ちにその物品税を徴収する。

9 第一項の承認を受けて引き取つた第二種又は第三種の課税物品を同項各号に掲げる場所に移入する前に、災害その他やむを得ない事情により亡失した場合には、政令で定める手続によりその亡失の場所のもよりの税務署の税務署長から交付を受けた亡失証明書をもつて第二項に規定する証明書に代えることができる。

 (輸出免税)

第十九条 第一種の物品の小売業者又は第二種若しくは第三種の物品の製造者が、それぞれ、輸出する目的で、第一種の課税物品の小売をし、又はその製造した第二種若しくは第三種の課税物品を当該製造に係る製造場から移出する場合には、当該小売又は移出に係る物品税を免除する。

2 前項の規定は、同項の小売をした第一種の物品の小売業者又は同項の移出をした第二種若しくは第三種の物品の製造者が、それぞれ、当該小売又は移出をした日の属する月分の第二十九条第一項又は第二項の規定による申告書(これらの規定に規定する期限内に提出するものに限る。)に当該物品の小売又は移出に関する明細書及び当該物品が輸出されたことを証する書類として政令で定める書類を添附しない場合には、適用しない。

3 第十七条第三項及び第四項の規定は、前項の場合について準用する。この場合において、同条第四項中「移出をした第二種」とあるのは「小売又は移出をした第一種、第二種」と、「同項各号に掲げる場所に移入する前」とあるのは「輸出前」と、「税務署の税務署長」とあるのは「税務署又は税関の税務署長又は税関長」と読み替えるものとする。

 (輸出物品販売場における輸出免税の特例)

第二十条 輸出物品販売場の営業者が、外国為替及び外国貿易管理法(昭和二十四年法律第二百二十八号)第六条第一項第六号(定義)に規定する非居住者(以下「非居住者」という。)に対し、それぞれ、政令で定める第一種の課税物品で輸出するため政令で定める方法により購入されるものの小売をし、又は政令で定める第二種の課税物品(当該輸出物品販売場において製造されたものに限る。)で輸出するため当該方法により購入されるものを販売するため当該輸出物品販売場から移出する場合には、当該小売又は移出に係る物品税を免除する。

2 前項の規定は、同項の小売又は移出をした輸出物品販売場の営業者が、当該小売又は移出をした日の属する月分の第二十九条第一項又は第二項の規定による申告書(これらの規定に規定する期限内に提出するものに限る。)に当該物品の小売又は移出に関する明細書及び当該物品が非居住者によつて前項に規定する方法により購入されたことを証する書類として政令で定める書類を添附しない場合には、適用しない。ただし、既に次項本文又は第五項本文の規定の適用があつた場合には、この限りでない。

3 輸出物品販売場において第一項の規定に該当する第一種又は第二種の課税物品を同項に規定する方法により購入した非居住者が、政令で定める日までに当該物品を輸出しないときは、その出港地の所轄税関長(その者が外国為替及び外国貿易管理法第六条第一項第五号に規定する居住者となる場合には、そのなる時におけるその者の住所又は居所の所在地の所轄税務署長。以下この項において同じ。)は、既に第二項本文に規定する場合に該当する事実が生じている場合又は第五項本文の規定の適用があつた場合を除き、その者から当該物品についての第一項の規定による免除に係る物品税額に相当する物品税を直ちに徴収する。ただし、災害その他やむを得ない事情により亡失した物品につき、政令で定める手続により、当該税関長の承認を受けた場合には、その物品税を免除する。

4 第一項に規定する第一種又は第二種の課税物品で、非居住者が輸出物品販売場において同項に規定する方法により購入したものは、この法律の施行地において譲渡又は譲受け(これらの委託を受け、若しくは媒介のため当該物品を所持し、又は譲渡のためその委託を受けた者若しくは媒介をする者に所持させることを含む。以下この条において同じ。)をしてはならない。ただし、当該物品の譲渡又は譲受けをすることにつきやむを得ない事情がある場合において、政令で定める手続により、当該物品の所在場所の所轄税務署長の承認を受けたときは、この限りでない。

5 この法律の施行地において前項に規定する物品の譲渡又は譲受けがされたときは、税務署長は、同項ただし書の承認を受けた者があるときはその者から、当該承認を受けないで当該譲渡又は譲受けがされたときは当該物品を譲り渡した者(同項本文に規定する所持をさせた者を含むものとし、これらの者が判明しない場合には、当該物品を譲り受けた者又は当該所持をした者とする。)から当該物品についての第一項の規定による免除に係る物品税額に相当する物品税を直ちに徴収する。ただし、既に第二項本文に規定する場合に該当する事実が生じている場合又は第三項本文の規定の適用があつた場合には、この限りでない。

6 第一項から第四項までに規定する輸出物品販売場とは、非居住者に対し第一項に規定する第一種又は第二種の課税物品を相当量販売するのに適するものであることにつき、政令で定めるところにより、その所在地の所轄税務署長の承認を受けた販売場をいう。

 (課税済みの物品を輸出した場合の物品税の還付)

第二十一条 第二種又は第三種の物品の製造者が、その製造に係る第二種又は第三種の課税物品(古物に該当するものを除く。以下この条において同じ。)で、輸出以外の目的で当該製造に係る製造場から移出し、かつ、当該製造場(第十七条第六項又は第十八条第六項の規定により当該物品の製造に係る製造場とみなされる場所を含む。)以外の場所で販売のため所持するものを輸出した場合には、当該物品につき納付された、又は納付されるべき物品税額として政令で定めるところにより計算した金額をその者に還付する。

2 前項の規定による還付を受けようとする者は、同項の輸出をした日から六月以内に、当該輸出をした第二種又は第三種の課税物品の輸出先、品名及び品名ごとの数量並びに同項の還付に係る金額その他政令で定める事項を記載した申請書に当該物品の輸出に関する明細書及び当該物品が輸出されたことその他同項の規定に該当することを証する書類として政令で定める書類を添附して、これを当該物品の製造に係る製造場の所在地の所轄税務署長に提出しなければならない。

3 前二項の規定は、第二種又は第三種の物品の販売業者(第一項の規定に該当する第二種又は第三種の物品の製造者であるものを除く。)が第二種又は第三種の課税物品で販売のため所持するものを輸出した場合について準用する。この場合において、第一項中「金額」とあるのは「金額に相当する物品税を当該販売業者が納付したものとみなして、当該金額」と、前項中「当該物品の製造に係る製造場の所在地」とあるのは「その者の当該輸出に係る第二十七条第一項に規定する販売場の所在地」と読み替えるものとする。

4 第一項(前項において準用する場合を含む。)の規定による還付金には、国税通則法(昭和三十七年法律第六十六号)の規定による還付加算金は、附さない。

 (小売又は移出に係る物品の特殊用途免税)

第二十二条 第一種の物品の小売業者又は第二種の物品の製造者が、次の各号に掲げる者に対し、それぞれ、当該各号に掲げる第一種の課税物品で当該各号に規定する用途に供するため政令で定める方法により購入されるものの小売をし、又は当該各号に掲げる第二種の課税物品で当該用途に供するため当該方法により購入されるものを販売するためその製造に係る製造場から移出する場合には、当該小売又は移出に係る物品税を免除する。

 一 学校教育法(昭和二十二年法律第二十六号)第一条(学校の範囲)に規定する学校その他の政令で定める教育機関 教育の用に供する第一種又は第二種の課税物品で政令で定めるもの

 二 学術研究機関として政令で定めるもの 学術研究の用に供する第一種又は第二種の課税物品で政令で定めるもの

 三 社会福祉事業法(昭和二十六年法律第四十五号)第二条第二項第三号から第五号まで(定義)に掲げる事業を行なう者その他の政令で定める社会福祉に係る事業を行なう者 当該事業に係る施設の用に供する第一種又は第二種の課税物品で政令で定めるもの

 四 国立博物館その他前三号に規定する者以外の者で政令で定めるもの その用に供する第一種又は第二種の課税物品で政令で定めるもの

2 前項の規定は、同項の小売をした第一種の物品の小売業者又は同項の移出をした第二種の物品の製造者が、それぞれ、当該小売又は移出をした日の属する月分の第二十九条第一項又は第二項の規定による申告書(これらの規定に規定する期限内に提出するものに限る。)に当該物品の小売又は移出に関する明細書及び当該物品が前項各号に掲げる者によつて同項に規定する方法により購入されたことを証する書類として政令で定める書類を添附しない場合には、適用しない。ただし、既に第六項本文の規定の適用があつた場合には、この限りでない。

3 第十七条第三項の規定は、前項の場合について準用する。

4 第一項各号に掲げる者で当該各号に掲げる第一種又は第二種の課税物品を同項に規定する方法により購入したものは、その購入した日から十日以内に、当該物品の用途、品名及び品名ごとの数量並びに使用場所その他政令で定める事項を記載した書類をその使用場所の所在地の所轄税務署長に提出しなければならない。

5 前項に規定する者は、同項の物品を購入した日から二年間は、当該物品をその用途以外の用途に供し、又は譲り渡してはならない。ただし、当該物品を当該期間内にその用途以外の用途に供し、又は譲り渡すことにつきやむを得ない事情がある場合において、政令で定める手続により、その使用場所の所在地の所轄税務署長の承認を受けたときは、この限りでない。

6 第四項に規定する者が前項に規定する期間内に同項の物品をその用途以外の用途に供し、又は譲り渡したときは、税務署長は、その者から当該物品についての第一項の規定による免除に係る物品税額に相当する物品税を直ちに徴収する。ただし、既に第二項本文に規定する場合に該当する事実(第三項において準用する第十七条第三項の承認があつた場合には、同項に規定する期限内に同項に規定する書類が提出されなかつた事実)が生じている場合には、この限りでない。

 (引取りに係る物品の特殊用途免税)

第二十三条 前条第一項各号に掲げる者が当該各号に掲げる第一種又は第二種の課税物品を保税地域からその使用場所に引き取ろうとする場合において、政令で定める手続により、その保税地域の所在地の所轄税関長の承認を受けたときは、当該引取りに係る物品税を免除する。ただし、第三項本文の規定の適用がある場合には、この限りでない。

2 第十八条第二項から第五項までの規定は、前項本文の場合について準用する。この場合において、同条第二項及び第五項中「同項各号に掲げる場所」とあるのは、「使用場所」と読み替えるものとする。

3 第一項の承認を受けて引き取つた第一種又は第二種の課税物品について、前項において準用する第十八条第二項の規定により税関長の指定した期限内に同項に規定する証明書の提出がないときは、直ちにその物品税を徴収する。ただし、既に次項において準用する前条第六項本文の規定の適用があつた場合には、この限りでない。

4 前条第五項及び第六項の規定は、第一項の承認を受けて同項に規定する第一種又は第二種の課税物品を引き取つた者について準用する。この場合において、同条第五項中「同項の物品を購入した日」とあるのは「該当物品を引き取つた日」と、同条第六項中「第一項」とあるのは「第二十三条第一項」と、「第二項本文に規定する場合に該当する事実(第三項において準用する第十七条第三項の承認があつた場合には、同項に規定する期限内に同項に規定する書類が提出されなかつた事実)が生じている場合」とあるのは「同条第三項本文の規定の適用があつた場合」と読み替えるものとする。

 (課税済みの物品を特殊用途に供した場合の物品税の還付)

第二十四条 第二種の物品の製造者が、その製造に係る第二十二条第一項各号に掲げる第二種の課税物品(古物に該当するものを除く。以下この条において同じ。)を当該各号に掲げる者に対する販売以外の目的で当該製造に係る製造場から移出し、かつ、当該製造場(第十七条第六項又は第十八条第六項の規定により当該物品の製造に係る製造場とみなされる場所を含む。)以外の場所で販売のため所持する場合において、当該各号に掲げる者で当該物品を当該各号に規定する用途に供するため政令で定める方法により購入するものに対してこれを販売するときは、当該物品につき納付された、又は納付されるべき物品税額として政令で定めるところにより計算した金額をその者に還付する。

2 前項の規定による還付を受けようとする者は、同項の販売をした日から六月以内に、当該販売をした第二種の課税物品の販売先、品名及び品名ごとの数量並びに同項の還付に係る金額その他政令で定める事項を記載した申請書に当該物品の販売に関する明細書及び当該物品が第二十二条第一項各号に掲げる者によつて前項に規定する方法により購入されたことを証する書類として政令で定める書類を添附して、これを当該物品の製造に係る製造場の所在地の所轄税務署長に提出しなければならない。

3 前二項の規定は、第二種の物品の販売業者(第一項の規定に該当する第二種の物品の製造者であるものを除く。)が第二十二条第一項各号に掲げる第二種の課税物品で販売のため所持するものを、当該各号に掲げる者で当該物品を当該各号に規定する用途に供するため第一項に規定する方法により購入するものに対してこれを販売する場合について準用する。この場合において、第一項中「金額」とあるのは「金額に相当する物品税を当該販売業者が納付したものとみなして、当該金額」と、前項中「当該物品の製造に係る製造場の所在地」とあるのは「その者の当該販売に係る第二十七条第一項に規定する販売場の所在地」と読み替えるものとする。

4 第二十一条第四項の規定は、第一項(前項において準用する場合を含む。)の規定による還付金について、第二十二条第四項、第五項及び第六項本文の規定は、第一項又は前項の規定に該当する第二種の課税物品を第一項に規定する方法により購入した者についてそれぞれ準用する。この場合において、同条第六項本文中「当該物品についての第一項の規定による免除に係る物品税額」とあるのは、「当該物品に係る第二十四条第一項に規定する政令で定めるところにより計算した金額」と読み替えるものとする。

 (製造場内で不課税物品の材料等となる物品の免税)

第二十五条 次の各号に掲げる不課税物品の材料又は原料として当該各号に掲げる第二種の課税物品を使用し、又は消費することについて第六条第一項本文の規定の適用がある場合において、当該不課税物品の製造者が当該第二種の課税物品を当該使用又は消費に充てるときは、当該使用又は消費に係る物品税を免除する。

 一 電気計算機その他の電気機器で政令で定めるもの 受信用真空管その他の政令で定める第二種の課税物品

 二 通信機器その他の政令で定める不課税物品 政令で定める第二種の課税物品

2 前項の規定は、同項の使用又は消費をした不課税物品の製造者が、当該使用又は消費をした日の属する月分の第二十九条第二項の規定による申告書(同項に規定する期限内に提出するものに限る。)に当該物品の使用又は消費に関する明細書を添附しない場合には、適用しない。

 (保税地域内で不課税物品の材料等となる物品の免税)

第二十六条 前条第一項各号に掲げる不課税物品の材料又は原料として当該各号に掲げる第二種の課税物品を使用し、又は消費することについて第六条第二項又は第三項の規定の適用がある場合において、当該不課税物品の製造者が、政令で定める手続により、その保税地域の所在地の所轄税関長の承認を受けて、当該第二種の課税物品を当該使用又は消費に充てるときは、当該使用又は消費に係る物品税を免除する。

2 税関長は、前項の承認を与える場合において、取締り上必要があると認めるときは、政令で定めるところにより、前条第一項各号に掲げる不課税物品の製造に関する事項を記載した書類を提出すべきことを命ずることができる。

 (第一種の物品の販売業者が引き取る物品等に係る免税)

第二十七条 第一種の物品の販売業者が第一種の課税物品(販売のためのものに限る。)を保税地域から引き取る場合において、政令で定める手続により、その者が第一種の物品の販売業者であることについての証明書で当該物品を販売しようとする販売場(継続して販売業を営む場所をいう。以下同じ。)の所在地(その者が販売場を設けない場合には、その住所地とし、住所がない場合には、その居所地とする。以下第二十九条第一項並びに第三十五条第一項及び第五項並びに第四十三条において同じ。)の所轄税務署長から交付を受けたものをその保税地域の所在地の所轄税関長に提出したときは、当該引取りに係る物品税を免除する。

2 第十九条から第二十一条までの規定の適用を受けないで輸出された課税物品でその輸出につき関税法の規定に基づく許可があつた日から五年以内に輸入されたものを保税地域から引き取る場合において、当該物品の当該引取りの時における性質及び形状が当該許可の時における性質及び形状と変つていないことにつきその保税地域の所在地の所轄税関長の確認を受けたときは、当該引取りに係る物品税を免除する。

 (返還又はもどし入れの場合の物品税の控除等)

第二十八条 第一種の物品の小売業者がその小売をした第一種の課税物品の返還を受けた場合又は第二種若しくは第三種の物品の製造者がその製造に係る第二種若しくは第三種の課税物品で当該製造に係る製造場から移出したものを当該製造場にもどし入れた場合には、当該物品が当該小売又は移出後使用され、又は消費されたものである場合を除き、その者が当該返還又はもどし入れの日の属する月(その日と当該小売又は移出の日とが同一の月に属する場合には、その属する月の翌月)以後に提出期限の到来する次条第一項又は第二項の規定による申告書(これらの規定に規定する期限内に提出するものに限る。)に記載した同条第一項第四号又は第二項第五号に掲げる物品税額の合計額から当該物品につき当該小売又は移出により納付された、又は納付されるべき物品税額(延滞税、過少申告加算税及び無申告加算税の額を除くものとし、当該物品税額につきこの項又は第三項の規定による控除が行なわれている場合には、その控除前の金額とする。以下第三項において同じ。)に相当する金額を控除する。

2 前項の場合において、同項の規定による控除に係る月分の次条第一項若しくは第二項の規定による申告書に同条第一項第七号若しくは第二項第八号に掲げる不足額の記載があるとき、又は同条第三項の規定による申告書の提出があつたときは、それぞれ、当該不足額又は当該申告書に記載された還付を受ける金額に相当する金額を還付する。

3 第二種又は第三種の課税物品の製造者が、その製造に係る第二種又は第三種の課税物品で当該製造に係る製造場から移出したもの(当該移出後使用され、又は消費されたものを除く。)を当該製造場における製造を廃止した後(第六条第五項ただし書の承認を受けた場合には、同条第六項に規定する期間の経過後)当該製造場であつた場所にもどし入れた場合において、政令で定めるところにより、当該製造場であつた場所の所在地の所轄税務署長の承認を受けて当該物品を廃棄したときは、前二項の規定に準じて当該物品につき当該移出により納付された、又は納付されるべき物品税額に相当する金額を控除し、又は還付する。

4 前三項の規定による控除又は還付を受けようとする者は、当該控除又は還付に係る次条第一項から第三項までの規定による申告書に当該物品の返還又はもどし入れに関する明細書及び当該返還又はもどし入れの事実を証する書類として政令で定める書類を添附しなければならない。

5 相続により第一種の物品の小売業又は第二種若しくは第三種の物品の製造場における製造業を承継した相続人がある場合において、その相続人が当該相続に係る被相続人(包括遺贈者を含む。以下同じ。)の小売をした第一種の課税物品の返還を受け、又は当該被相続人により当該製造場において製造された第二種若しくは第三種の課税物品で当該製造場から移出されたものを当該製造場にもどし入れたときは、その相続人が当該小売又は製造及び移出をしたものとみなして、前各項の規定を適用する。

6 前項の規定は、合併により第一種の課税物品の小売業又は第二種若しくは第三種の課税物品の製造場における製造業を承継した法人がある場合について準用する。この場合において、同項中「その相続人」とあるのは「その承継した法人」と、「当該相続に係る被相続人(包括遺贈者を含む。以下同じ。)」及び「当該被相続人」とあるのは「当該合併により消滅した法人」と読み替えるものとする。

7 第二項又は第三項の規定による還付金につき国税通則法の規定による還付加算金を計算する場合には、その計算の基礎となる期間は、当該還付に係る申告書が次の各号に掲げる申告書のいずれに該当するかに応じ、当該各号に掲げる期限又は日の翌日から起算するものとする。

 一 次条第一項の規定による申告書 当該申告書の提出期限

 二 次条第二項の規定による申告書 当該申告書の提出期限から一月を経過する日

 三 次条第三項の規定による申告書 当該申告書の提出があつた日の属する月の末日(当該還付が第一項又は第三項のもどし入れに係るものである場合には、その月の翌月末日)

   第四章 申告及び納付等

 (小売又は移出に係る物品についての課税標準及び税額の申告)

第二十九条 第一種の物品の小売業者は、その販売場ごとに、毎月(第一種の課税物品の小売がない月を除く。)、政令で定めるところにより、次に掲げる事項を記載した申告書を、翌月末日までに、その販売場の所在地の所轄税務署長に提出しなければならない。

 一 その月中において小売をした第一種の課税物品の類別及び号別ごとの品名並びに品名ごとの数量及び課税標準たる金額

 二 第十九条、第二十条、第二十二条その他の法律の規定による物品税の免除を受けようとする場合には、前号に規定する第一種の課税物品のうちこれらの規定の適用を受けようとするものの類別及び号別ごとの品名並びに品名ごとの数量及び課税標準たる金額

 三 類別ごとに第一号に掲げる課税標準たる金額を合計した金額から、それぞれ当該類別ごとに前号に掲げる課税標準たる金額を合計した金額を控除した金額(以下この項において「課税標準額」という。)

 四 課税標準額に対する物品税額及び当該物品税額の合計額

 五 第二十八条その他の法律の規定による控除を受けようとする場合には、その適用を受けようとする物品税額(前号に掲げる物品税額のうち、既に確定したものを含む。)

 六 第四号に掲げる物品税額の合計額から前号に掲げる物品税額を控除した金額に相当する物品税額

 七 第四号に掲げる物品税額の合計額から第五号に掲げる物品税額を控除してなお不足額があるときは、当該不足額

 八 その他参考となるべき事項

2 第二種又は第三種の物品の製造者は、その製造場ごとに、毎月(第二種又は第三種の課税物品の当該製造場からの移出がない月を除く。)、政令で定めるところにより、次に掲げる事項を記載した申告書を、翌月末日までに、その製造場の所在地の所轄税務署長に提出しなければならない。

 一 その月中において当該製造場において製造した第二種又は第三種の課税物品で当該製造場から移出したものに係る次に掲げる事項

  イ 第二種の課税物品については、類別及び号別ごとの品名並びに品名ごとの数量及び課税標準たる金額

  ロ 第三種の課税物品については、品名ごとの課税標準たる数量

 二 第十七条、第十九条、第二十条、第二十二条、第二十五条その他の法律の規定による物品税の免除を受けようとする場合には、前号に規定する第二種又は第三種の課税物品のうちこれらの規定の適用を受けようとするものに係る前号イ又はロに掲げる事項

 三 第二種の課税物品については、類別ごとに第一号に規定する第二種の課税物品についての課税標準たる金額を合計した金額から、それぞれ当該類別ごとに前号に規定する第二種の課税物品についての課税標準たる金額を合計した金額を控除した金額(以下この項において「課税標準額」という。)

 四 第三種の課税物品については、品名ごとに第一号に規定する第三種の課税物品についての課税標準たる数量から、それぞれ当該品名ごとに第二号に規定する第三種の課税物品についての課税標準たる数量を控除した数量(以下この項において「課税標準数量」という。)

 五 課税標準額及び課税標準数量に対する物品税額並びに当該物品税額の合計額

 六 第二十八条その他の法律の規定による控除を受けようとする場合には、その適用を受けようとする物品税額(前号に掲げる物品税額のうち、既に確定したものを含む。)

 七 第五号に掲げる物品税額の合計額から前号に掲げる物品税額を控除した金額に相当する物品税額

 八 第五号に掲げる物品税額の合計額から第六号に掲げる物品税額を控除してなお不足額があるときは、当該不足額

 九 その他参考となるべき事項

3 前条第一項の返還を受け、又は同項若しくは同条第三項のもどし入れをした者は、前二項の規定による申告書の提出を要しない月において、同条第一項又は第三項の規定により控除を受けるべき金額に相当する金額の還付を受けるため、政令で定めるところにより、当該還付を受ける金額その他の事項を記載した申告書を当該返還を受け、又は当該もどし入れをした場所の所在地の所轄税務署長に提出することができる。

4 第一項及び第二項の規定は、他の法律の規定によりこれらの規定に規定する税務署長の承認を受けて物品税を免除された課税物品については、適用しない。

 (引取りに係る物品についての課税標準の申告)

第三十条 課税物品を保税地域から引き取ろうとする者は、当該引取りに係る物品税を免除されるべき場合を除き、あらかじめ、引取りの日時、引き取る課税物品に係る前条第一項第一号及び第三号又は第二項第一号、第三号及び第四号に掲げる事項に準ずる事項その他政令で定める事項を記載した申告書をその保税地域の所在地の所轄税関長に提出しなければならない。

 (小売又は移出に係る物品についての期限内申告による納付)

第三十一条 第二十九条第一項の規定による申告書を提出した第一種の物品の小売業者は、同項に規定する申告書の提出期限内に、当該申告書に記載した同項第六号に掲げる物品税額に相当する物品税を国に納付しなければならない。

2 第二十九条第二項の規定による申告書を提出した第二種又は第三種の物品の製造者は、同項に規定する申告書の提出期限から一月以内に、当該申告書に記載した同項第七号に掲げる物品税額に相当する物品税を国に納付しなければならない。

3 前項の規定は、同項に規定する申告書を提出すべき第二種又は第三種の物品の製造者で、当該申告に係る月分の物品税につき国税通則法に規定する期限後申告書又は修正申告書を同項の納期限前に提出したものについて準用する。

 (引取りに係る物品についての物品税の徴収等)

第三十二条 保税地域から引き取られる課税物品に係る物品税については、その保税地域の所在地の所轄税関長が、当該引取りの際徴収する。

2 第六条第一項ただし書又は第七条第四項の規定に該当する第二種又は第三種の課税物品に係る物品税については、これらの規定に規定する製造場の所在地の所轄税務署長が、その移出した日の属する月の翌翌月末日を納期限として徴収する。

 (移出に係る物品についての納期限の延長)

第三十三条 第二種又は第三種の物品の製造者が、第二十九条第二項の規定による申告書をその提出期限内に提出した場合において、第三十一条第二項の規定による納期限内に納期限の延長についての申請書を当該申告書の提出先の税務署長に提出し、かつ、政令で定めるところにより当該申告書に記載した第二十九条第二項第七号に掲げる物品税額の全部又は一部に相当する担保を提供したときは、当該税務署長は、一月以内、当該担保の額に相当する物品税の納期限を延長することができる。

 (引取りに係る物品についての納期限の延長)

第三十四条 第二種又は第三種の課税物品を保税地域から引き取ろうとする者が、第三十条の規定による申告書を提出した場合において、その引取りの時までに納期限の延長についての申請書を同条の税関長に提出し、かつ、当該物品に係る物品税額の全部又は一部に相当する担保を当該税関長に提供したときは、当該税関長は、一月以内、当該担保の額に相当する物品税の納期限を延長することができる。

   第五章 雑則

 (営業開廃申告等)

第三十五条 第一種の物品の小売業者(第一種の課税物品の小売をするものに限る。以下この条において同じ。)になろうとする者(第一種の物品の小売業者で新たに第一種の課税物品の小売をしようとする者を含む。)は、その販売場ごとに、政令で定めるところにより、その旨を当該販売場の所在地の所轄税務署長に申告しなければならない。第一種の物品の小売業者が当該小売業の廃止又は休止をしようとする場合も、また同様とする。

2 第二種又は第三種の課税物品を製造しようとする者(受託者等になろうとする者を含み、委託者等になろうとする者を除く。)は、その製造場ごとに、政令で定めるところにより、その旨を当該製造場の所在地の所轄税務署長に申告しなければならない。第二種又は第三種の課税物品の製造者(当該受託者等を含み、当該受託者等を除く。以下次項において同じ。)がその製造の廃止又は休止をしようとする場合も、また同様とする。

3 第一種の物品の小売業者又は第二種若しくは第三種の課税物品の製造者は、前二項の規定により申告した事項で政令で定めるものに異動を生じた場合には、遅滞なくその旨を書面でこれらの規定に規定する税務署長に申告しなければならない。

4 第二種又は第三種の課税物品の製造につき委託者等になろうとする者は、あらかじめ、当該委託又は指示をする旨その他政令で定める事項を書面で受託者等の製造場の所在地の所轄税務署長に申告しなければならない。

5 第一種の物品の小売業者又は第二種若しくは第三種の課税物品の製造者について相続の開始があつた場合において、当該相続により第一種の物品の小売業又は第二種若しくは第三種の課税物品の製造業を承継した相続人があるときは、その相続人は、当該相続があつた日から一月以内に、その旨を書面で当該小売業に係る販売場の所在地又は当該製造業に係る製造場の所在地の所轄税務署長に申告しなければならない。この場合において、当該期間内にその申告があつたときは、当該相続が開始した日において第一項又は第二項の規定による申告があつたものとみなす。

6 前項の規定は、合併により第一種の物品の小売業又は第二種若しくは第三種の課税物品の製造業を承継した法人がある場合について準用する。この場合において、同項中「その相続人」とあるのは「その承継した法人」と、「当該相続があつた日」及び「当該相続が開始した日」とあるのは「当該合併があつた日」と読み替えるものとする。

 (記帳義務)

第三十六条 課税物品の製造者(受託者等を含む。以下第四十一条第一項及び第二項において同じ。)若しくは販売業者又は第二十五条第一項若しくは第二十六条第一項の規定の適用を受ける不課税物品の製造者は、政令で定めるところにより、当該課税物品又は不課税物品の製造、貯蔵又は販売に関する事実を帳簿に記載しなければならない。

 (申告義務等の承継)

第三十七条 法人が合併した場合には、合併後存続する法人又は合併により設立された法人は、合併により消滅した法人の次に掲げる義務を、相続の開始があつた場合には、相続人は、被相続人の次に掲げる義務を、それぞれ承継する。

 一 第二十九条第一項又は第二項の規定による申告の義務

 二 前条の規定による記帳の義務

 (物品税証紙)

第三十八条 税務署長又は税関長は、物品税の保全のため、政令で定めるところにより、第二種若しくは第三種の課税物品の製造者又は第二種若しくは第三種の課税物品を保税地域から引き取ろうとする者に対し、その製造に係る第二種若しくは第三種の課税物品で当該製造に係る製造場から移出するもの若しくは保税地域から引き取ろうとする第二種若しくは第三種の課税物品又はこれらの物品の容器若しくは包装(以下「容器等」という。)に、その指定する方法で、物品税証紙(以下「証紙」という。)をはり付けることを命ずることができる。

2 前項の命令を受けた者は、同項の課税物品又はその容器等に、当該命令をした税務署長又は税関長の指定する方法で、証紙をはり付けなければならない。

3 第一項の命令を受けた第二種又は第三種の課税物品の製造者は、政令で定めるところにより、毎月その使用した証紙の種類及び枚数を、第二十九条第二項の規定による申告書にあわせて記載して、申告しなければならない。

4 証紙は、税務署長又は税関長が、政令で定めるところにより、第二種若しくは第三種の課税物品の製造者又は第二種若しくは第三種の課税物品を保税地域から引き取ろうとする者に対して交付する。

5 証紙の種類、様式及び形式は、大蔵省令で定める。

 (表示証)

第三十九条 前条第一項の命令を受けた者は、同項の第二種若しくは第三種の課税物品又は当該物品の容器等につき証紙をはり付けることが不適当な特別の事情がある場合において、政令で定める手続により、同項の税務署長又は税関長の承認を受けたときは、証紙のはり付けに代えて、当該物品又はその容器等に当該物品が課税物品であることの表示を受け、又は当該表示を受けた用紙(以下「表示証」という。)をはり付けることができる。この場合において、表示証のはり付けは、当該税務署長又は税関長が指定する方法でしなければならない。

2 前条第三項及び第五項の規定は、表示証について準用する。この場合において、同条第三項中「第一項の命令」とあるのは、「第三十九条第一項の承認」と読み替えるものとする。

 (証紙の譲渡制限等)

第四十条 第二種若しくは第三種の課税物品の製造者又は第二種若しくは第三種の課税物品を保税地域から引き取る者は、証紙又は表示証(第三十八条第一項の命令に基づいてはり付けてあるものを除く。)を譲り渡し、又は譲り受けてはならない。ただし、これらの者がその譲渡につき、政令で定める手続により、その製造場の所在地の所轄税務署長又はその保税地域の所在地の所轄税関長の承認を受けた場合には、この限りでない。

2 第二種若しくは第三種の課税物品の製造者、第二種若しくは第三種の課税物品を保税地域から引き取る者又は第二種若しくは第三種の課税物品の販売業者は、販売の目的で所持する第二種若しくは第三種の課税物品又は当該物品の容器等にはり付けてある証紙又は表示証を破り、又ははがしてはならない。ただし、当該容器等から取り出して販売するため破る場合には、この限りでない。

3 第二種若しくは第三種の課税物品の製造者又は第二種若しくは第三種の課税物品を保税地域から引き取る者は、第二種若しくは第三種の課税物品(その製造に係る製造場から移出され、又は保税地域から引き取られたものに限る。)若しくはその容器等にはり付けられた証紙若しくは表示証をさらに当該物品以外の第二種若しくは第三種の課税物品について使用し、又は前条第一項の表示を受けた第二種若しくは第三種の課税物品(その製造に係る製造場から移出され、又は保税地域から引き取られたものに限る。)の容器等をさらに当該物品以外の第二種若しくは第三種の課税物品の容器等として使用してはならない。

 (当該職員の権限)

第四十一条 国税庁、国税局、税務署又は税関の当該職員(以下「当該職員」という。)は、物品税に関する調査について必要な範囲内で、次に掲げる行為をすることができる。

 一 課税物品の製造者若しくは販売業者又は第二十五条第一項若しくは第二十六条第一項の規定の適用を受ける不課税物品の製造者に対して質問し、又はこれらの者の業務に関する当該課税物品若しくは不課税物品、帳簿書類その他の物件を検査すること。

 二 課税物品を保税地域から引き取る者に対して質問し、その引き取る課税物品を検査すること。

 三 第二十二条第一項、第二十三条第一項又は第二十四条第一項(同条第三項において準用する場合を含む。)の規定に該当する第一種又は第二種の課税物品を購入し、又は保税地域から引き取つた者に対して質問し、又は当該物品を検査すること。

 四 運搬中の課税物品を検査し、又はこれを運搬する者に対してその出所若しくは到達先を質問すること。

2 当該職員は、物品税に関する調査について必要がある場合には、課税物品の製造者若しくは販売業者又は第二十五条第一項各号に掲げる不課税物品の製造者の組織する団体(当該団体をもつて組織する団体を含む。)に対して、その団体員の当該課税物品又は不課税物品の製造又は取引に関し参考となるべき事項を諮問することができる。

3 当該職員は、前二項の規定により職務を執行する場合には、その身分を示す証明書を携帯し、関係人の請求があつたときは、これを提出しなければならない。

4 第一項に規定する当該職員の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解してはならない。

 (物品税額の区分決済及び表示)

第四十二条 課税物品の製造者又は販売業者は、当該課税物品の販売に係る取引の決済を行なう場合には、その決済上受領すべき金額を、当該課税物品につき納付された、又は納付されるべき物品税に相当する金額とその他の金額とに区分して行なわなければならない。

2 課税物品の製造者又は販売業者は、当該課税物品を販売するため店頭その他の場所に陳列する場合には、当該課税物品につき納付された、又は納付されるべき物品税額に相当する金額とその他の金額とを区分して表示しなければならない。

 (納税地)

第四十三条 物品税の納税地は、次の各号に掲げる課税物品の区分に応じ、当該各号に掲げる場所の所在地とする。

 一 第一種の物品の小売業者が小売をした第一種の課税物品 当該小売をした販売場

 二 第二種又は第三種の課税物品でその製造者が当該物品の製造に係る製造場から移出したもの 当該製造場

 三 保税地域から引き取られる課税物品 当該保税地域

 四 第六条第一項ただし書又は第七条第四項の規定に該当する第二種又は第三種の課税物品これらの規定に規定する製造場

 五 第二十条第三項本文の規定に該当する第一種又は第二種の課税物品 同項本文に規定する出港地又は住所若しくは居所

 六 第二十条第五項本文の規定に該当する第一種又は第二種の課税物品 同項に規定する譲渡又は譲受けがあつた時(同条第四項ただし書の承認があつた場合には、その承認があつた時)における当該物品の所在場所

 七 第二十二条第六項(第二十三条第四項及び第二十四条第四項において準用する場合を含む。)の規定に該当する第一種又は第二種の課税物品 当該物品をその用途以外の用途に供し、又は譲り渡した時(第二十二条第五項ただし書(第二十三条第四項及び第二十四条第四項において準用する場合を含む。)の承認があつた場合には、その承認があつた時)における当該物品の使用場所

   第六章 罰則

第四十四条 次の各号の一に該当する者は、五年以下の懲役若しくは五十万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。

 一 偽りその他不正の行為により物品税を免れ、又は免れようとした者

 二 偽りその他不正の行為により第二十一条第一項(同条第三項において準用する場合を含む。)、第二十四条第一項(同条第三項において準用する場合を含む。)又は第二十八条第二項若しくは第三項の規定による還付を受け、又は受けようとした者

2 前項の犯罪に係る課税物品に対する物品税に相当する金額又は還付金に相当する金額の三倍が五十万円をこえる場合には、情状により、同項の罰金は、五十万円をこえ当該物品税に相当する金額又は還付金に相当する金額の三倍以下とすることができる。

第四十五条 次の各号の一に該当する者は、十万円以下の罰金又は科料に処する。

 一 第二十条第四項本文又は第二十二条第五項本文(第二十三条第四項及び第二十四条第四項において準用する場合を含む。)の規定に違反した者

 二 偽りその他不正の行為により第二十二条第一項各号に掲げる物品を当該各号に規定する用途に供する目的以外の目的で同項又は第二十四条第一項(同条第三項において準用する場合を含む。)に規定する方法により購入した者

 三 第二十九条第一項又は第二項の規定による申告書の提出を怠つた者

 四 第三十条の規定による申告書の提出を怠り、又は偽りの申告書を提出した者

 五 第三十八条第二項の規定に違反して証紙(表示証を含む。)をはり付けなかつた者

 六 第三十八条第三項(第三十九条第二項において準用する場合を含む。)の規定による申告を怠り、又は偽つた者

 七 第四十条第一項の規定に違反して証紙又は表示証を譲り渡し、又は譲り受けた者

 八 第四十条第三項の規定に違反して証紙若しくは表示証又は第三十九条第一項の表示を受けた第二種若しくは第三種の課税物品の容器等を再使用した者

第四十六条 次の各号の一に該当する者は、五万円以下の罰金又は科料に処する。

 一 第十七条第七項又は第二十二条第四項(第二十四条第四項において準用する場合を含む。)の規定による書類の提出を怠り、又は偽りの書類を提出した者

 二 第二十六条第二項の規定により命ぜられた書類の提出を怠り、又は偽りの書類を提出した者

 三 第三十五条の規定による申告を怠り、又は偽つた者

 四 第三十六条の規定による帳簿の記載を怠り、若しくは偽り、又はその帳簿を隠匿した者

 五 第三十八条第二項又は第三十九条第一項後段の規定に違反する方法で証紙又は表示証をはり付けた者

 六 第四十条第二項の規定に違反して証紙又は表示証を破り、又ははがした者

 七 第四十一条第一項第一号から第三号までの規定による当該職員の質問に対して答弁せず、若しくは偽りの陳述をし、又はこれらの規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避した者

第四十七条 法人の代表者(法人でない社団又は財団で管理人の定めがあるものの管理人を含む。)又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務又は財産に関して第四十四条から前条までの違反行為をしたときは、その行為者を罰するほか、その法人又は人に対して当該各条の罰金刑を科する。

2 法人でない社団又は財団で代表者又は管理人の定めがあるものについて前項の規定の適用がある場合においては、その代表者又は管理人がその訴訟行為につき当該社団又は財団を代表するほか、法人を被告人又は被疑者とする場合の刑事訴訟に関する法律の規定を準用する。

   附 則

 (施行期日)

第一条 この法律は、昭和三十七年四月一日から施行する。ただし、この法律の規定中次に掲げる物品に係る部分は、同年十月一日から施行する。

 一 改正後の物品税法(以下「新法」という。)別表第二種第六号に掲げる物品のうち、圧縮機を使用するルームクーラーで当該圧縮機の使用動力が三・七五キロワット以上であつて、かつ、当該圧縮機の冷凍能力(高圧ガス取締法(昭和二十六年法律第二百四号)第五条第四項(冷凍能力の算定)の規定に基づき算定した能力をいう。)が一・八トン以上のもの及び圧縮機を使用しないルームクーラーでその送風機の使用動力が三百七十五ワットをこえるもの

 二 新法別表第二種第十三号に掲げる物品

 三 新法別表第二種第二十一号に掲げる物品のうち、冷風扇

 四 新法別表第二種第二十三号に掲げる物品のうち、次に掲げる物品

  イ 電気洗たく機のうち、遠心脱水装置又は電熱乾燥装置を有するもので洗たく機の部分の使用動力が百ワット以下のもの

  ロ 冷水器

  ハ 芝生刈込機

 五 新法別表第二種第三十三号に掲げる物品のうち、円盤式の磁気録音再生機

 (経過規定の原則)

第二条 この法律の施行前に課した、又は課すべきであつた物品税については、この附則又は他の法律に別段の定めがある場合を除き、なお従前の例による。

 (税率の暫定的軽減)

第三条 この法律の施行の日(以下「施行日」という。)から昭和三十九年三月三十一日までの間にその製造に係る製造場から移出され、又は保税地域から引き取られる新法別表第二種第十七号に掲げる物品のうち、アンサンブル式レコード演奏装置に課されるべき物品税の税率は、新法第十四条の規定にかかわらず、その価格の百分の十とする。

2 昭和三十七年十月一日から昭和三十九年九月三十日までの間にその製造に係る製造場から移出され、又は保税地域から引き取られる附則第一条第一号から第四号までに掲げる物品に課されるべき物品税の税率は、新法第十四条の規定にかかわらず、その価格の百分の十とする。

3 施行日から昭和四十年三月三十一日までの間にその製造に係る製造場から移出され、又は保税地域から引き取られる次の各号に掲げる物品に課されるべき物品税の税率は、新法第十四条の規定にかかわらず、当該各号に掲げる税率とする。

 一 新法別表第二種第十二号に掲げる物品 その価格の百分の十五

 二 新法別表第二種第十五号に掲げる物品のうち、三原色感光剤を含有し、当該三原色に対応する発色現像を行なうことができる乳剤を単一の支持体に塗布して製造する天然色写真用のフィルム、乾板及び感光紙で、撮影又は焼付けをしてないもの その価格の百分の十

 三 新法別表第二種第十八号に掲げる物品のうち、直径が十七センチメートル以下のもの その価格の百分の十

 四 新法別表第二種第二十号に掲げる物品のうち、カラーテレビジョン受像機(カラー放送電波を受信し、その映像の各部に適した色彩を現出させ、かつ、変化させることにより放送電波による色彩映像を再現する受像機をいう。) その価格の百分の十

 (旧法による免税移出に係る経過規定)

第四条 次の表の上欄に掲げる法律又は条約の規定により物品税の免除を受けて施行日前に第一種の物品の小売業者が販売した改正前の物品税法(以下「旧法」という。)第一条第一項の第一種の物品又は当該免除を受けて施行日前にその製造に係る製造場から移出され、若しくは保税地域から引き取られた旧法第一条第一項の第二種若しくは第三種の物品について施行日以後に同表の下欄に掲げる法律の規定に該当することとなつた場合における物品税の徴収については、なお従前の例による。ただし、当該物品のうち、旧法第一条第一項第二種第十六号に掲げる物品で前条第三項第二号に掲げる物品に該当するもの(幅三十五ミリメートルの映画用のものに限る。)についての当該徴収に係る物品税の税率は、その価格の百分の十とする。

免除の規定

追徴の規定

旧法第十一条第一項

同法第十一条第三項

旧法第十二条第一項

同法第十二条第二項

旧法第十三条第一項

同法第十三条第二項

輸入品に対する内国消費税の徴収等に関する法律(昭和三十年法律第三十七号)第五条第一項

同法第五条第三項

輸入品に対する内国消費税の徴収等に関する法律第七条第一項

同法第七条第三項

日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第六条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定の実施に伴う所得税法等の臨時特例に関する法律(昭和二十七年法律第百十一号)第九条第一項(日本国における国際連合の軍隊の地位に関する協定の実施に伴う所得税法等の臨時特例に関する法律(昭和二十九年法律第百四十九号)第三条第一項において準用する場合を含む。以下次条において同じ。)

日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第六条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定の実施に伴う所得税法等の臨時特例に関する法律第九条第二項又は第十一条第三項(これらの規定を日本国における国際連合の軍隊の地位に関する協定の実施に伴う所得税法等の臨時特例に関する法律第三条第二項において準用する場合を含む。以下次条において同じ。)

日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第六条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定の実施に伴う関税法等の臨時特例に関する法律(昭和二十七年法律第百十二号)第七条(日本国における国際連合の軍隊の地位に関する協定の実施に伴う所得税法等の臨時特例に関する法律第四条において準用する場合を含む。以下次条において同じ。)

日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第六条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定の実施に伴う関税法等の臨時特例に関する法律第八条(日本国における国際連合の軍隊の地位に関する協定の実施に伴う所得税法等の臨時特例に関する法律第四条において準用する場合を含む。以下次条において同じ。)

日本国とアメリカ合衆国との間の相互防衛援助協定第六条

日本国とアメリカ合衆国との間の相互防衛援助協定の実施に伴う関税法等の臨時特例に関する法律(昭和二十九年法律第百十二号)第二条第一項

 (軽減税率適用物品の免税移出に係る経過規定)

第五条 次の表の上欄に掲げる物品のうち、同表の中欄に掲げる期間内にその製造に係る製造場から移出されるもので新法第十七条第三項(新法第十九条第三項及び第二十二条第三項において準用する場合を含む。以下この条において同じ。)の承認に係るもの(当該承認に係る新法第十七条第三項に規定する期限が同表の下欄に掲げる日以後に到来するものに限る。)について当該期限までに同項に規定する書類が提出されなかつた場合における当該物品に係る物品税の税率は、新法第十四条に規定する税率とする。

物品名

期間

期日

附則第三条第一項に規定する物品

施行日から昭和三十九年三月三十一日まで

昭和三十九年四月一日

附則第三条第二項に規定する物品

昭和三十七年十月一日から昭和三十九年九月三十日まで

昭和三十九年十月一日

附則第三条第三項各号に掲げる物品

施行日から昭和四十年三月三十一日まで

昭和四十年四月一日

2 前項の表の上欄に掲げる物品のうち、次の表の上欄に掲げる法律又は条約の規定により物品税の免除を受けて同項の表の中欄に掲げる期間内にその製造に係る製造場から移出され、又は保税地域から引き取られるものについて同表の下欄に掲げる日以後に次の表の下欄に掲げる法律の規定に該当することとなつた場合における当該物品に係る物品税の税率は、新法第十四条に規定する税率とする。

免除の規定

追徴の規定

新法第十八条第一項

同法第十八条第八項

新法第二十三条第一項

同法第二十三条第二項において準用する同法第十八条第八項

輸入品に対する内国消費税の徴収等に関する法律第五条第一項

同法第五条第三項

輸入品に対する内国消費税の徴収等に関する法律第七条第一項

同法第七条第三項

目本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第六条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定の実施に伴う所得税法等の臨時特例に関する法律第九条第一項

同法第九条第二項又は第十一条第三項

日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第六条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定の実施に伴う関税法等の臨時特例に関する法律第七条

同法第八条

日本国とアメリカ合衆国との間の相互防衛援助協定第六条

日本国とアメリカ合衆国との間の相互防衛援助協定の実施に伴う関税法等の臨時特例に関する法律第二条第一項

 (輸出免税を受けた軽減税率適用物品等の用途外使用に係る経過規定)

第六条 前条第一項の表の上欄に掲げる物品のうち、同表の中欄に掲げる期間内に新法第二十条第六項に規定する輸出物品販売場において同条第一項に規定する非居住者によつて同項に規定する方法により購入された課税物品について同表の下欄に掲げる日以後に同条第三項本文若しくは第五項本文の規定の適用がある場合又は新法第二十二条第一項、第二十三条第一項若しくは第二十四条第一項(同条第三項において準用する場合を含む。)の規定の適用を受けて購入され、若しくは引き取られた課税物品について同日以後に新法第二十二条第六項(新法第二十三条第四項及び第二十四条第四項において準用する場合を含む。)の規定の適用がある場合における当該物品に係る物品税の税率は、新法第十四条に規定する税率とする。

 (旧法による免税を受けた物品等に係る経過規定)

第七条 施行日前に旧法第十一条第一項又は第十二条第一項の承認を受けてその製造に係る製造場から移出され、又は保税地域から引き取られた第二種又は第三種の課税物品で、施行日においてその移出先若しくは引取先に現存し、又は施行日以後にその移出先若しくは引取先に移入されるもの(旧法第十一条第三項又は第十二条第二項に規定する期間内にこれらの項に規定する証明がされなかつたものを除く。)については、これを新法第十七条第六項又は第十八条第六項に規定する物品とみなして、これらの規定を適用する。

2 施行日前に旧法第十三条第一項第一号の規定により物品税の免除を受けた物品(同条第四項に規定する手続により購入された物品に限るものとし、施行日前に旧法第十三条ノ二第一項に規定する譲渡又は譲受けをされたものを除くものとする。以下附則第二十四条において同じ。)で新法第二十条第一項に規定する政令で定める第一種又は第二種の課税物品に該当するもの(政令で定めるものに限る。)については、これを同項の規定に該当する物品とみなして、新法の規定を適用する。

3 施行日前に旧法第十三条第一項第二号又は第三号の規定により物品税の免除を受けた物品(施行日前二年以内に当該免除を受けた物品に限るものとし、同日前に旧法第十三条ノ二第二項に規定する用途以外の用途に供され、又は同項に規定する譲渡若しくは譲受けをされたものを除く。)で新法第二十二条第一項各号に掲げる物品に該当するものについては、これを同項の規定に該当する物品とみなして、新法の規定を適用する。

 (返還又はもどし入れに係る経過規定)

第八条 新法第二十八条の規定は、施行日以後に第一種の課税物品の返還又は第二種若しくは第三種の課税物品の製造場(同条第三項に規定する場所を含む。)へのもどし入れがあつた場合について適用し、同日前に当該返還又はもどし入れがあつた場合における物品税に相当する金額の控除又は還付については、なお従前の例による。

 (担保に係る経過規定)

第九条 旧法第十条第三項の規定により提供された担保は、新法第三十三条又は第三十四条の規定により提供された担保とみなす。

 (営業開廃申告等に係る経過規定)

第十条 旧法第十五条前段の規定による申告をして施行日前から引き続いて第一種の物品の小売業を営む者(第一種の課税物品の小売をしないものを除く。)又は当該申告をして同日前から引き続いて第二種若しくは第三種の課税物品を製造する者は、同日において、それぞれ、新法第三十五条第一項前段又は第二項前段の規定による申告をしたものとみなす。

2 施行日前から引き続いて第一号若しくは第二号に掲げる物品の小売業を営む者(当該物品で課税物品に該当するものを小売しないものを除く。)又は同日前から引き続いて第三号から第五号までに掲げる物品で課税物品に該当するものを製造する者は、同日から一月以内に、その販売場又は製造場の位置その他政令で定める事項を当該販売場の所在地(その者が販売場を設けない場合には、その住所地とし、住所がない場合には、その居所地とする。)又は製造場の所在地の所轄税務署長に書面で申告しなければならない。

 一 新法別表第一種第七号に掲げる物品のうち、旧法第一条第一項第二種第二十二号に掲げる物品に該当するもの

 二 新法別表第一種第九号に掲げる物品

 三 新法別表第二種第十七号に掲げる物品のうち、アンサンブル式レコード演奏装置並びにその部分品及び附属品

 四 新法別表第二種第三十一号に掲げる物品

 五 附則第十三条第三項に規定する物品

3 昭和三十七年十月一日前から引き続いて附則第一条各号に掲げる物品で課税物品に該当するものを製造する者は、同日から一月以内に、その製造場の位置その他政令で定める事項を当該製造場の所在地の所轄税務署長に書面で申告しなければならない。

4 旧法第十五条前段の規定による申告をして施行日前から引き続いて新法第七条第一項の規定により同項の委託又は指示をすることにより第二種又は第三種の課税物品の製造とみなされる行為をする者は、同日において、新法第三十五条第四項の規定による申告をしたものとみなす。

5 施行日前から引き続いて新法第七条第一項の規定により同項の委託又は指示をすることにより第二項第三号から第五号までに掲げる物品で課税物品に該当するものの製造とみなされる行為をする者は、同日から一月以内に、その製造とみなされる行為の内容その他政令で定める事項を当該物品の製造に係る製造場の所在地の所轄税務署長に書面で申告しなければならない。

6 昭和三十七年十月一日前から引き続いて新法第七条第一項の規定により同項の委託又は指示をすることにより附則第一条各号に掲げる物品で課税物品に該当するものの製造とみなされる行為をする者は、同日から一月以内に、前項に規定する事項を当該物品の製造に係る製造場の所在地の所轄税務署長に書面で申告しなければならない。

7 第二項又は第五項の規定による申告をした者は、それぞれ、施行日において、新法第三十五条第一項前段若しくは第二項前段又は第四項の規定による申告をした者とみなす。

8 第三項又は第六項の規定による申告をした者は、それぞれ、昭和三十七年十月一日において、新法第三十五条第二項前段又は第四項の規定による申告をした者とみなす。

9 第二項又は第五項及び新法第四十六条第三号の規定は、第二項又は第五項に規定する者で施行日から一月以内に第二項の小売業若しくは製造を廃止し、又は第五項の行為をしないこととなるものについては、適用しない。

10 第三項又は第六項及び新法第四十六条第三号の規定は、第三項又は第六項に規定する者で昭和三十七年十月一日から一月以内に第三項の製造を廃止し、又は第六項の行為をしないこととなるものについては、適用しない。

 (証紙又は表示証に係る経過規定)

第十一条 施行日前にされた旧法第十六条ノ二第一項の規定による物品税証紙又は物品税表示証のはり付けに係る命令は、新法第三十八条第一項の規定による命令とみなす。

2 施行日前に旧法第十六条ノ二第三項の規定により交付を受けた物品税証紙又は同条第四項の規定により表示を受けた物品税表示証は、それぞれ、新法第三十八条第四項の規定により交付を受けた証紙又は新法第三十九条第一項の規定により表示を受けた表示証とみなす。

3 施行日前に旧法第十六条ノ二第一項の規定による命令を受けてはり付けられた同項に規定する物品税証紙又は物品税表示証は、それぞれ、新法第三十八条第一項の規定による命令を受けてはり付けられた証紙又は表示証とみなす。

 (手持品課税)

第十二条 次の表の上欄に掲げる物品(課税物品に該当するものに限る。以下この条において同じ。)を、同表の中欄に掲げる日において、その製造に係る製造場及び保税地域以外の場所で販売のため所持する同表の上欄に掲げる物品の製造者又は販売業者がある場合において、その数量又は価額(二以上の場所で所持する場合には、その合計数量又は総価額)が同表の下欄に掲げる数量又は金額以上であるときは、当該物品については、その者が当該物品を製造した者以外の者であるときはこれを当該物品を製造した者とみなし、その日に当該物品をその製造に係る製造場から移出したものとみなして、物品税を課する。

物品名

期日

数量

新法別表第二種第三十一号に掲げる物品

昭和三十七年四月一日

五個

附則第一条第一号に掲げる物品

昭和三十七年十月一日

五個

昭和三十九年十月一日

五個

附則第一条第二号に掲げる物品

昭和三十七年十月一日

十個

昭和三十九年十月一日

十個

附則第一条第三号に掲げる物品

昭和三十七年十月一日

五十個

昭和三十九年十月一日

五十個

附則第一条第四号イに掲げる物品

昭和三十七年十月一日

五十個

昭和三十九年十月一日

五十個

附則第一条第四号ロに掲げる物品

昭和三十七年十月一日

五十個

昭和三十九年十月一日

五十個

附則第一条第四号ハに掲げる物品

昭和三十七年十月一日

五十個

昭和三十九年十月一日

五十個

附則第一条第五号に掲げる物品

昭和三十七年十月一日

五十個

附則第三条第一項に規定する物品

昭和三十九年四月一日

五十個

附則第三条第三項第一号に掲げる物品

昭和四十年四月一日

五個

附則第三条第三項第二号に掲げる物品

昭和四十年四月一日

二百万円

附則第三条第三項第三号に掲げる物品

昭和四十年四月一日

二百万円

附則第三条第三項第四号に掲げる物品

昭和四十年四月一日

十個

2 前項の規定による物品税の税率は、同項の表の上欄に掲げる物品のうち、次の各号に掲げるものについては当該各号に掲げる税率とし、その他のものについては新法第十四条に規定する税率とする。

 一 附則第一条第一号に掲げる物品で前項の規定により昭和三十七年十月一日又は昭和三十九年十月一日にその製造に係る製造場から移出されたものとみなされるもの それぞれその価格の百分の十又は百分の二十

 二 附則第一条第二号から第四号までに掲げる物品、附則第三条第一項に規定する物品及び同条第三項第二号から第四号までに掲げる物品 その価格の百分の十

 三 附則第三条第三項第一号に掲げる物品 その価格の百分の五

3 第一項の規定よる物品税額については、税務署長は、その所轄区域内に所在する貯蔵場所にある同項の規定に該当する物品(同一の日に同項の規定に該当することとなつたものに限る。)に係る物品税額の合計額が、同一人につき、十万円以下のときは、その該当することとなつた日の属する月の翌月末日限り、十万円をこえるときは、次の各号に掲げる区分に応じ、当該翌月の一日から当該各号に掲げる期間内の各月にその税額を等分して、当該各月の末日限り、これを徴収する。

 一 その税額が二十万円以下のとき。 二月

 二 その税額が二十万円をこえ四十万円以下のとき。 三月

 三 その税額が四十万円をこえ六十万円以下のとき。 四月

 四 その税額が六十万円をこえるとき。 五月

4 第一項に規定する者は、その所持する物品で同項の規定に該当するものの貯蔵場所並びに貯蔵場所ごとに品目別の数量及び価額その他政令で定める事項を記載した申告書を、当該物品が同項の規定によりその製造に係る製造場から移出されたものとみなされた日から二十日以内に、その貯蔵場所の所在地の所轄税務署長に提出しなければならない。

 (第一種の物品とされた従前の第二種の物品等に係る経過規定)

第十三条 施行日にその製造に係る製造場以外の場所において販売業者が所持する附則第十条第二項第一号及び第二号に掲げる物品で課税物品に該当するものについては、新法第三条の規定にかかわらず、政令で定めるところにより、物品税を免除する。

2 物品税法の一部を改正する法律(昭和二十八年法律第四十一号)附則第四項、物品税法の一部を改正する法律(昭和二十九年法律第四十六号)附則第十四項又は物品税法の一部を改正する法律(昭和三十四年法律第百五十号)附則第二十一項に規定する物品で新法別表に掲げる第一種の物品(課税物品に該当するものに限る。)に該当するものに係る物品税の免除については、なお従前の例による。

3 施行日にその製造に係る製造場及び保税地域以外の場所でその製造者又は販売業者が販売のため所持する旧法第一条第一項第一種第四号及び第五号に掲げる物品で、新法別表第二種第四号に掲げる物品に該当するもの(同日以後に当該製造場にもどし入れられたものを除く。)に対する物品税については、なお従前の例による。

 (罰則に係る経過規定)

第十四条 この法律の施行前にした行為及びこの附則(前条を除く。)の規定により従前の例によることとされる物品税に係るこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

 (災害被害者に対する租税の減免、徴収猶予等に関する法律の一部改正)

第十五条 災害被害者に対する租税の減免、徴収猶予等に関する法律(昭和二十二年法律第百七十五号)の一部を次のように改正する。

  第七条第一項中「物品税法第一条第一項」を「物品税法別表」に改め、同条第二項中「物品税法第九条」を「物品税法第二十八条」に改める。

 (印紙等模造取締法の一部改正)

第十六条 印紙等模造取締法(昭和二十二年法律第百八十九号)の一部を次のように改正する。

  第一条第一項中「物品税法第十六条ノ二の規定による物品税証紙」を「物品税法第三十八条第一項の規定による物品税証紙」に、「物品税法第十六条ノ二の規定による表示」を「物品税法第三十九条第一項の規定による表示」に改める。

 (日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約に係る諸法律の一部改正)

第十七条 日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第六条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定の実施に伴う所得税法等の臨時特例に関する法律の一部を次のように改正する。

  第一条中「物品税法(昭和十五年法律第四十号)」を「物品税法(昭和三十七年法律第四十八号)」に改める。

第十八条 日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第六条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定の実施に伴う関税法等の臨時特例に関する法律の一部を次のように改正する。

  第一条中「物品税法(昭和十五年法律第四十号)」を「物品税法(昭和三十七年法律第四十八号)」に改める。

第十九条 日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約等の締結に伴う関係法令の整理に関する法律(昭和三十五年法律第百二号)の一部を次のように改正する。

  附則第十二条第二項中「物品税法(昭和十五年法律第四十号)第一条第一項に規定する」を「物品税法(昭和三十七年法律第四十八号)別表に掲げる」に改める。

 (日本国とアメリカ合衆国との間の相互防衛援助協定の実施に伴う関税法等の臨時特例に関する法律の一部改正)

第二十条 日本国とアメリカ合衆国との間の相互防衛援助協定の実施に伴う関税法等の臨時特例に関する法律の一部を次のように改正する。

  第一条中「物品税法(昭和十五年法律第四十号)」を「物品税法(昭和三十七年法律第四十八号)」に改める。

  第四条第二項中「第十条」を「第三十二条第一項」に改める。

  第五条第二項中「第十条第一項」を「第四章」に改める。

 (日本国における国際連合の軍隊の地位に関する協定の実施に伴う所得税法等の臨時特例に関する法律の一部改正)

第二十一条 日本国における国際連合の軍隊の地位に関する協定の実施に伴う所得税法等の臨時特例に関する法律の一部を次のように改正する。

  第一条中「物品税法(昭和十五年法律第四十号)」を「物品税法(昭和三十七年法律第四十八号)」に改める。

 (輸入品に対する内国消費税の徴収等に関する法律の一部改正)

第二十二条 輸入品に対する内国消費税の徴収等に関する法律の一部を次のように改正する。

  第一条中「物品税法(昭和十五年法律第四十号)」を「物品税法(昭和三十七年法律第四十八号)」に改める。

 (租税特別措置法の一部改正)

第二十三条 租税特別措置法(昭和三十二年法律第二十六号)の一部を次のように改正する。

  目次中「(第八十八条)」を「(第八十八条・第八十八条の二)」に改める。

  第一条中「物品税法(昭和十五年法律第四十号)」を「物品税法(昭和三十七年法律第四十八号)」に改める。

  第八十八条第一項前段中「物品税法第一条に規定する」を「物品税法別表に掲げる」に改め、同項後段を削り、同条第二項中「第八条第二項」を「第三十条」に、「第十条第一項ただし書」を「第三十二条第一項」に改める。

  第六章第二節中第八十八条の次に次の一条を加える。

 第八十八条の二 第二種の物品の製造者が、日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第六条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定第十五条第一項(a)に規定する海軍販売所又はピー・エックスに対し、同協定第一条に規定する合衆国軍隊の構成員及び軍属並びにこれらの家族(以下「合衆国軍隊の構成員等」という。)が輸出する目的でこれらの機関から政令で定める方法により購入する第二種の課税物品で政令で定めるものを販売するため、これをその製造に係る製造場から移出する場合には、当該移出に係る物品税を免除する。

 2 前項の規定は、同項の移出をした第二種の物品の製造者が当該移出をした日の属する月分の物品税法第二十九条第二項の規定による申告書(同項に規定する期限内に提出するものに限る。)に当該物品の移出に関する明細書及び当該物品が合衆国軍隊の構成員等によつて前項に規定する方法により購入されたことを証する書類として政令で定める書類を添附しない場合には、適用しない。ただし、既に第四項において準用する同法第二十条第三項本文又は第五項本文の規定の適用があつた場合には、この限りでない。

 3 前項の場合において、やむを得ない事情があるため同項に規定する政令で定める書類を同項の申告書に添附することができないことにつき、政令で定めるところにより、当該申告書の提出先の税務署長の承認を受けたときは、当該書類は、当該税務署長の指定した期限までに提出すれば足りるものとする。

 4 物品税法第二十条第三項の規定は、第一項に規定する機関から同項の規定に該当する第二種の課税物品を同項に規定する方法により購入した者について、同条第四項及び第五項並びに同法第四十五条第一号の規定は、当該購入に係る第二種の課税物品の同法第二十条第四項に規定する譲渡又は譲受けについてそれぞれ準用する。

 (租税特別措置法の一部改正に伴う経過規定)

第二十四条 施行日前に旧法第十三条第一項第一号の規定により物品税の免除を受けた物品で前条の規定による改正後の租税特別措置法第八十八条の二第一項に規定する政令で定める第二種の課税物品に該当するもの(政令で定めるものに限る。)については、これを同項の規定に該当する物品とみなして、同条第四項の規定を適用する。

別表

   課税物品表の適用に関する通則

 一 この表における物品の所属の決定は、同表の各号の規定による。この場合において、当該各号の規定により所属を決定することができないときは、二及び三に定めるところによる。

 二 この表の各号に掲げる物品には、この法律又はこの法律に基づく政令に別段の定めがあるものを除き、これに他の物品を混合し、又は結合した物品を含むものとする。この場合において、その物品については、これに性状、機能、用途その他についての重要な特性を与える物品のみから成るものとみなす。

 三 物品がこの表の二以上の物品に該当する場合には、この法律又はこの法律に基づく政令に別段の定めがあるものを除き、次に定めるところによりその所属を決定する。

  イ 当該物品が第一種及び第二種の物品に該当する場合には、これを第一種の物品とする。

  ロ 当該物品が同一種内の異なる類に属する二以上の物品に該当する場合には、これをこれらの類のうち最も高い税率が適用される類に属する物品とする。

  ハ 当該物品が同一類内の二以上の物品に該当する場合には、次に定めるところによる。

   (一) これらの物品のうちの一の物品について課税最低限の金額の定めがないときは、その定めがない物品とする。

   (二) これらの物品のすべてについて課税最低限の金額の定めがあるときは、これを最も低い課税最低限の金額の定めがある物品とする。

   (三) これらの物品のうちの二以上の物品について課税最低限の金額の定めがないとき、又はすべての物品について課税最低限の金額の定めがあり、かつ、そのうち最も低い課税最低限の金額の定めのあるものが二以上あるときにおける当該物品の所属の決定については、政令で定めるところによる。

 四 この表の各号に掲げる物品の細分として掲げる物品は、当該各号に掲げる物品の範囲内のものとし、当該物品について限定がある場合には、細分として掲げる物品にも同様の限定があるものとする。

 五 この表における用語の定義その他一から四までの規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。

   課税物品表

第一種の物品

 第一類

  一 貴石及び半貴石、貴石製品及び半貴石製品並びに貴石又は半貴石を用いた製品

   イ 貴石及び半貴石

     ダイヤモンド、ルビー、サファイヤ、アレキサンドライト、クリソべリール、トパーズ、スピネル、エメラルド、アクァマリン、べリール、トールマリン、ジルコン、クリソライト、ガーネット、オパール、ひすい、水晶、ねこ目石、トルコ石、月長石及びクンツァイト

   ロ 貴石製品及び半貴石製品並びに貴石又は半貴石を用いた製品

     室内装飾用品その他の装飾的調度品、身辺用細貨類及び化粧用具

  二 真珠及び真珠製品並びに真珠を用いた製品(第一種第一号に掲げる物品に該当するものを除く。)

   イ 真珠

   ロ 真珠製品及び真珠を用いた製品

     室内装飾用品その他の装飾的調度品、身辺用細貨類及び化粧用具

  三 貴金属製品及び金又は白金を用いた製品並びに貴金属をめつきし、又は張つた製品で第一種第二類各号及び第二種各号に掲げる物品に該当しないもの(第一種第一号に掲げる物品に該当するものを除く。)

   イ 貴金属製品及び金又は白金を用いた製品

     室内装飾用品その他の装飾的調度品、茶道用具、香道用具及び華道用具、照明器具、びようぶ、つい立て、喫煙用具、身辺用細貨類、化粧用具、文具類、宝石箱、カクテルシェーカー、食卓用品、携行用の飲料容器並びに優勝杯、優勝楯その他これらに類する賞品

   ロ 貴金属をめつきし、又は張つた製品で第一種第二類各号及び第二種各号に掲げる物品に該当しないもの

  四 べつこう製品、さんご製品、こはく製品及びぞうげ製品

    室内装飾用品その他の装飾的調度品、茶道用具、香道用具及び華道用具、照明器具、喫煙用具、身辺用細貨類、化粧用具、文具類、宝石箱、扇子、食卓用品、携行用の飲料容器並びに優勝杯、優勝楯その他これらに類する賞品

  五 しつぽう製品

    室内装飾用品その他の装飾的調度品、茶道用具、香道用具及び華道用具、照明器具、喫煙用具、身辺用細貨類、化粧用具、文具類、宝石箱、食卓用品、携行用の飲料容器並びに優勝杯、優勝楯その他これらに類する賞品

  六 毛皮製品

    帽子、えり巻類、マフ、衣服類、いす掛け、敷物及び座ぶとん並びにこれらに類するもので政令で定めるもの

 第二類

  七 室内装飾用品その他の装飾的調度品及び化粧回し

   イ 室内装飾用品

     置物、盛鉢、置物台、花器、花器台、香器、香器台、手箱、額縁、風鎮及び壁掛けその他の壁面装飾品並びにこれらに類するもので政令で定めるもの

   ロ つり灯ろう

   ハ 繊維製の調度品

     どん帳及び幕類、カーテン、テーブルクロス、じゆうたん、だん通並びにこれらに類するもので政令で定めるもの

   ニ 化粧回し

  八 茶道用具、香道用具及び華道用具

  九 飾り物及びがん具類

    節句用の飾り物、人形その他の飾り物及びこれらのケース並びにがん具箱

  十 囲碁用具、将棋用具及びチェス用具

    盤類、碁石、こま類、碁器、こま箱、こま台及び盤おおい

第二種の物品

 第一類

  一 高級普通乗用自動車(ホイールベースが三百五センチメートルをこえ、又は気筒容積が三千立方センチメートルをこえるものをいう。)

  二 モーターボート、スカール及びヨット並びにこれらの艇体(第二種第二十九号及び第三十号に掲げるものを除く。)

  三 ゴルフ用具並びにその部分品及び附属品(第二種第二十九号に掲げるものを除く。)

   イ ゴルフ用具

     ゴルフクラブ及びゴルフボール

   ロ ゴルフ用具の部分品及び附属品

     ゴルフクラブのヘッド及びシャフト並びにゴルフクラブ用のバッグ及びケース

  四 貴金属製、べつこう製、さんご製、こはく製、ぞうげ製又はしつぽう製(以下この号において「貴金属製等」という。)の側を用いた時計及び貴石若しくは半貴石又は金若しくは白金を用いた時計並びに貴金属製等の時計部分品及び貴石若しくは半貴石又は金若しくは白金を用いた時計部分品で政令で定めるもの

 第二類

  五 普通乗用自動車(第二種第十二号及び第四十三号に掲げるものを除く。)

  六 電気、ガス又は液体燃料を使用するラジエーター及びルームクーラー(第二種第十三号に掲げるものを除く。)

  七 電気冷蔵庫、ガス冷蔵庫及び液体燃料冷蔵庫(第二種第十九号に掲げるものを除く。)

  八 テレビジョン受像機(第二種第二十号に掲げるものを除く。)並びにそのブラウン管及びシャシ

  九 ビリヤード用具

    ビリヤード台、キュー及びボール

  十 銃及び薬きよう

   イ 猟銃及び空気銃

   ロ 猟銃用の薬きよう

  十一 羽毛製のふとん類で政令で定めるもの

 第三類

  十二 小型普通乗用四輪自動車(電気を動力源とするものにあつてはホイールベースが二百七十センチメートル以下で幅が百七十センチメートル以下のもの、その他のものにあつてはホイールベースが二百七十センチメートル以下、幅が百七十センチメートル以下で気筒容積が二千立方センチメートル以下のもの又は四輪駆動式のものをいう。)

  十三 自動車用の冷房装置及びその部分品で政令で定めるもの

  十四 写真用又は映画用の機器並びにその部分品及び附属品

   イ 写真機、撮影機、映写機、写真引伸機並びにこれらの部分品及び附属品で政令で定めるもの

   ロ 焼付器その他の現像及び焼付け用の機器で政令で定めるもの

  十五 写真用のフィルム、乾板及び感光紙

  十六 楽器並びにその部分品及び附属品

   イ 楽器

     ピアノ、アコーディオン、トランペット、ビブラホーン、ハモンドオルガン、筝その他の楽器で政令で定めるもの

   ロ 楽器の部分品及び附属品で政令で定めるもの

  十七 蓄音機及びアンサンブル式レコード演奏装置並びにこれらの部分品及び附属品(第二種第四十四号及び第四十五号に掲げるものを除く。)で政令で定めるもの

  十八 蓄音機用のレコード

  十九 小型の電気冷蔵庫、ガス冷蔵庫及び液体燃料冷蔵庫(有効内容積が〇・一七立方メートル以下のものをいう。)

  二十 小型のテレビジョン受像機(ブラウン管の映像面の最大径が五十二センチメートル以下のものを使用したものをいう。)及びそのブラウン管

  二十一 扇風機及び冷風扇

  二十二 暖房器具

   イ 電気ストーブ、ガスストーブ及び液体燃料ストーブ

   ロ 電気ふとん類で政令で定めるもの

  二十三 電気器具、ガス器具及び液体燃料器具で別号に掲げないもの

   イ 調理用又はちゆう房用のもの

     レンジ、ウォーミングテーブル、ミキサー、アイスクリーム製造器、果汁しぼり器、コーヒー粉砕器、菓子焼器、天火、食器洗器、ほうちよう研摩機及びディスポーザー

   ロ その他のもの

     湯わかし器、タオル蒸し器、冷水器、電気掃除機、電気洗たく機、電気脱水機及び芝生刈込機

  二十四 照明器具

    シャンデリヤ及び電気スタンド

  二十五 家具

   イ 衣服用のたんす

   ロ イに掲げるもの以外のたんす及び茶だな、飾りだなその他のたな物類で政令で定めるもの

   ハ 机及びテーブル

   ニ いす、腰掛け、寝台、びようぶ、つい立て及び火鉢

  二十六 皮革製の衣服類、ふとん類及び手袋で政令で定めるもの

  二十七 かばん類、トランク類及び袋物類

   イ かばん類及びトランク類

   ロ ハンドバッグその他これに類する袋物類で政令で定めるもの

  二十八 喫煙用具

   イ 喫煙用のライター及び電気マッチ

   ロ たばこ入れ、たばこ盆、パイプケース、パイプ、灰皿、スモーキングスタンドその他これらに類するもので政令で定めるもの

  二十九 遊戯具類(トランプ類税を課されるものを除く。)

    ぱちんこ器、スマートボール、ジュニアゴルフ用のクラブ及びボール、デッキゴルフ用のスティック及びパック、ゴムボート、サンドスキーその他遊戯の方法がこれらに類する遊戯具で政令で定めるもの

 第四類

  三十 全長が六メートル以下のモーターボート及びスカール並びに全長が七・五メートル以下のヨット並びにこれらの艇体

  三十一 舟艇用の船外機関

  三十二 ラジオ受信機及びそのシャシ(第二種第四十四号に掲げるものを除く。)

  三十三 テープ式又は円盤式の磁気録音再生機

  三十四 時計並びにそのムーブメント及び時計側

  三十五 隻眼鏡及び双眼鏡

  三十六 幻灯機

  三十七 写真用のせん光電球

  三十八 ネオン管

  三十九 煙火類

  四十 香水(固型、粉末及びねり状のものを含む。)、香紙、香袋及びつめ化粧料

  四十一 し好飲料(第二種第四十七号及び第三種第二号に掲げるもの並びに酒税を課されるものを除く。)

   イ 果実水及び果実みつ並びにこれらに類するもの

   ロ コーヒーシロップ及び紅茶シロップ並びにこれらに類するもの

   ハ 固型ラムネ、粉末ジュースその他溶解してし好飲料に供する固型、粉末及びねり状のもの

  四十二 コーヒー、ココア、ウーロン茶及びパオチョン茶並びにマテ及びチコリー

 第五類

  四十三 乗用三輪自動車及び二輪自動車

  四十四 マイクロホン、拡声用増幅器(ラジオ放送の受信機能を有しないもの並びにラジオ放送の受信機能を有するもののうち、マイクロホンミキサーを有するもの及び幅又は高さが九十センチメートル以上の金属製ケースに収容されたものでその出力が二十五ワット以上のものに限る。)及び拡声器

  四十五 受信用真空管

  四十六 化粧品

    おしろい、紅、口紅止め、化粧ずみ、化粧粉、脱毛料、あぶら取り料、化粧クリーム及び化粧下、化粧水(固型、粉末及びねり状のものを含む。)、頭髪用の油及びねり油、整髪料、養毛料並びに染毛料

  四十七 濃厚果実水及び濃厚果実みつ(第三種第二号に掲げるもの及び酒税を課されるものを除く。)

   イ 濃厚果実水(果実の搾汁の容量の全容量に対する割合が百分の二十以上のもので政令で定めるものをいう。)

   ロ 濃厚果実みつ(果実の搾汁の容量の全容量に対する割合が百分の三十五以上のもので政令で定めるものをいう。)

第三種の物品

 一 マッチ

 二 清涼飲料(玉ラムネびん以外の容器に充てんしたものに限るものとし、酒税を課されるものを除くものとする。)

(大蔵・内閣総理大臣署名) 

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