法律第五十五号(昭四四・六・三〇)
◎軽機械の輸出の振興に関する法律を廃止する等の法律
(軽機械の輸出の振興に関する法律の廃止)
第一条 軽機械の輸出の振興に関する法律(昭和三十四年法律第百四十四号)は、廃止する。
(輸出振興事業協会の解散)
第二条 輸出振興事業協会(以下「協会」という。)は、この法律の施行の時において解散する。
(清算人の任命等)
第三条 通商産業大臣は、前条の規定により協会が解散したときは、遅滞なく、解散前の協会の役員のうちから清算人を任命しなければならない。
2 通商産業大臣は、清算人が職務上の義務に違反したときその他その職務を適切に遂行していないと認めるときは、その清算人を解任することができる。
3 清算人が欠けたときは、通商産業大臣が清算人を任命する。この場合においては、解散前の協会の役員以外の者のうちからも任命することができる。
(清算人の代表権)
第四条 清算人は、協会を代表する。
(清算事務の監督)
第五条 清算人は、就職の後、遅滞なく、協会の財産の現況を調査し、財産目録及び貸借対照表を作成し、財産処分の方法を定め、通商産業大臣に提出してその承認を受けなければならない。
2 通商産業大臣は、必要があると認めるときは、清算人に対し、清算に関して必要な事項を命ずることができる。
(残余財産の処分の制限)
第六条 清算人は、協会の債務を弁済した後でなければ、その残余財産を処分することができない。
(残余財産の分配)
第七条 清算人は、協会の債務を弁済してなお残余財産があるときは、旧軽機械の輸出の振興に関する法律第四十九条第一項の規定により負担金を納付した軽機械の登録事業者に対し、その納付した負担金の限度において、その納付した額に応じてこれを分配しなければならない。
(決算書類の提出)
第八条 清算事務が終わつたときは、清算人は、遅滞なく、決算報告書を作成し、通商産業大臣に提出してその承認を受けなければならない。
2 前項の決算報告書には、清算に関する重要な書類、協会の帳簿及び協会の業務に関する重要な書類を添附しなければならない。
(民法の準用)
第九条 民法(明治二十九年法律第八十九号)第七十三条(清算法人)及び第七十八条から第八十一条まで(清算人の職務権限、債権申出の公告及び催告、清算中の破産) の規定は、協会の清算について準用する。
(罰則)
第十条 次の各号の一に該当する場合には、その違反行為をした協会の清算人は、三万円以下の過料に処する。
一 第五条第一項又は第八条第一項の規定により通商産業大臣の承認を受けなければならない場合において、その承認を受けなかつたとき。
二 第五条第二項の規定による通商産業大臣の命令に違反したとき。
三 第六条の規定に違反して、協会の残余財産を処分したとき。
四 第七条の規定に違反して、協会の残余財産を分配せず、又は協会の残余財産について納付した負担金の額をこえる分配をし、若しくは納付した負担金の額に応じない分配をしたとき。
五 前条において準用する民法第七十九条第一項又は第八十一条第一項の規定による公告を怠り、又は不正の公告をしたとき。
六 前条において準用する民法第八十一条第一項の規定に違反して、破産宣告の請求を怠つたとき。
附 則
(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から施行する。
(軽機械の輸出の振興に関する法律の廃止に伴う経過措置)
第二条 旧軽機械の輸出の振興に関する法律は、協会の解散及び清算に関しては、この法律の施行後も、なおその効力を有する。
2 協会の昭和四十四年四月一日に始まる事業年度は、協会の解散の日の前日に終わるものとする。
3 協会の昭和四十三年度及び昭和四十四年度に係る財産目録、貸借対照表及び損益計算書並びに事業報告書については、なお従前の例による。
4 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(地方税法の一部改正)
第三条 地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)の一部を次のように改正する。
第七十二条の二十二第四項第六号中「並びに輸出振興事業協会」を削る。
(法人税法の一部改正)
第四条 法人税法(昭和四十年法律第三十四号)の一部を次のように改正する。
別表第三中輸出振興事業協会の項を削る。
(地方税法等の一部改正に伴う経過措置)
第五条 改正前の地方税法第七十二条の二十二第四項第六号及び法人税法別表第三の規定は、清算中の協会については、この法律の施行後も、なおその効力を有する。
(中小企業金融公庫法の一部改正)
第六条 中小企業金融公庫法(昭和二十八年法律第百三十八号)の一部を次のように改正する。
第二条第四号の二を削る。
(通商産業省設置法の一部改正)
第七条 通商産業省設置法(昭和二十七年法律第二百七十五号)の一部を次のように改正する。
第四条第一項中第三十二号を削り、第三十一号の二を第三十二号とする。
(法務・大蔵・通商産業・自治・内閣総理大臣署名)