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法律第七十二号(昭四六・五・二七)

  ◎厚生年金保険法等の一部を改正する法律

 (厚生年金保険法の一部改正)

第一条 厚生年金保険法(昭和二十九年法律第百十五号)の一部を次のように改正する。

  第二十条の表中

第二八級

一〇〇、〇〇〇円

 九五、〇〇〇円以上

 を

第二八級

九八、〇〇〇円

九五、〇〇〇円以上 一〇一、〇〇〇円未満

第二九級

一〇四、〇〇〇円

一〇一、〇〇〇円以上 一〇七、〇〇〇円未満

第三〇級

一一〇、〇〇〇円

一〇七、〇〇〇円以上 一一四、〇〇〇円未満

第三一級

一一八、〇〇〇円

一一四、〇〇〇円以上 一二二、〇〇〇円未満

第三二級

一二六、〇〇〇円

一二二、〇〇〇円以上 一三〇、〇〇〇円未満

第三三級

一三四、〇〇〇円

一三〇、〇〇〇円以上

 に改める。

  第三十四条第一項第一号中「四百円」を「四百六十円」に改める。

  第三十七条中第四項を第五項とし、第三項を第四項とし、同条第二項中「前項」を「第一項」に改め、同項を同条第三項とし、同条第一項の次に次の一項を加える。

 2 前項の場合において、死亡した者が遺族年金の受給権者である妻であつたときは、その者の死亡の当時当該遺族年金の加給年金額の計算の基礎となつていた被保険者又は被保険者であつた者の子は、同項に規定する子とみなす。

  第三十八条に次の一項を加える。

 2 前項の規定により支給される年金たる保険給付が遺族年金である場合には、同項の規定にかかわらず、当該遺族年金の額の計算の基礎となる基本年金額から当該遺族年金の額(加給年金額を除く。)を控除して得た額の限度において、他の年金たる保険給付(他の年金たる保険給付が二以上ある場合には、その者が選択するその一)の支給の停止を行なわない。

  第五十条第一項第三号中「九万六千円」を「十万五千六百円」に改める。

  第五十八条第二号中「被保険者」の下に「(失踪の宣告を受けた被保険者であつた者であつて、行方不明となつた当時被保険者であつたものを含む。)」を加える。

  第五十九条第一項中「死亡の当時」の下に「(失踪の宣告を受けた被保険者であつた者にあつては、行方不明となつた当時。以下この条において同じ。)」を加える。

  第六十条第二項中「九万六千円」を「十万五千六百円」に改める。

  第百三十六条及び第百六十四条第一項中「第三十七条第一項及び第二項並びに」を「第三十七条第一項から第三項まで及び」に改める。

  附則第十六条第二項に後段として次のように加える。

   この場合において、第三十八条第二項中「当該遺族年金の額の計算の基礎となる基本年金額から当該遺族年金の額(加給年金額を除く。)を控除して得た額」とあるのは、「十三万二千円から当該従前の例による年金たる保険給付の額(従前の加給金又は増額金に相当する給付の額を除く。)を控除して得た額」と読み替えるものとする。

 (船員保険法の一部改正)

第二条 船員保険法(昭和十四年法律第七十三号)の一部を次のように改正する。

  第四条第一項の表中

第三二級

一三四、〇〇〇円

四、四七〇円

一三〇、〇〇〇円以上

 を

第三二級

一三四、〇〇〇円

四、四七〇円

一三〇、〇〇〇円以上

一三八、〇〇〇円未満

第三三級

一四二、〇〇〇円

四、七三〇円

一三八、〇〇〇円以上

一四六、〇〇〇円未満

第三四級

一五〇、〇〇〇円

五、〇〇〇円

一四六、〇〇〇円以上

 に改める。

  第二十三条第一項中「祖父母」の下に「(第五十条第三号ニ該当シタルニ因リ支給スべキ遺族年金ニ付テハ被保険者又ハ被保険者タリシ者ノ配偶者、子、父母、孫、祖父母及兄弟姉妹トス)」を、「死亡当時」の下に「(失踪ノ宣告ヲ受ケタル被保険者タリシ者ニ在リテハ行方不明ト為リタル当時トス以下第四項、第二十三条ノ三並ニ第二十三条ノ四第一項第二号及第三号ニ於テ同ジ)」を加え、同条第二項中第三号を第四号とし、第二号の次に次の一号を加える。

  三 十八歳以上六十歳未満ノ兄弟姉妹

  第二十三条ノ七に次の三項を加える。

   前項ノ規定ニ依リ其ノ支給ヲ停止セラルべキ年金タル保険給付ガ職務上ノ事由ニ因ル障害年金又ハ第五十条第三号ニ該当シタルニ因リ支給スべキ遺族年金ナルトキハ同項ノ規定ニ拘ラズ障害年金ニ在リテハ其ノ額ノ中第四十一条第一項第一号ロノ額ノ二倍ニ相当スル額ニ加給金ノ額ヲ加へタル額、遺族年金ニ在リテハ其ノ額ノ中第五十条ノ二第一項第三号ロ及ハノ額ヲ合算シタル額ノ二倍ニ相当スル額ニ加給金ノ額ヲ加へタル額ノミニ付其ノ支給ヲ停止ス

   前項ノ規定ニ依リ職務上ノ事由ニ因ル障害年金ノ一部ノ支給ガ停止セラルル場合ニ於テ第一項ノ規定ニ依リ支給セラルル年金タル保険給付ガ職務外ノ事由ニ因ル障害年金ナルトキハ其ノ額ニ付テハ第四十一条第二項乃至第四項ノ規定ノ例ニ依ル

   第一項ノ規定ニ依リ支給セラルル年金タル保険給付ガ遺族年金ナルトキハ同項及第二項ノ規定ニ拘ラズ当該遺族年金ノ額ノ計算ノ基礎ト為リタル平均標準報酬月額ヲ用ヒテ第三十五条ノ例ニ依リ計算シタル額(被保険者タリシ期間ノ月数ガ月八十ニ満タザルトキハ百八十トシテ計算シタル額トス)ヨリ当該遺族年金ノ額(加給金ノ額ヲ除クモノトシ第五十条第三号ニ該当シタルニ因リ支給スべキ遺族年金ニ在リテハ第五十条ノ二第一項第三号ロ及ハノ額ヲ合算シタル額ノ二倍ニ相当スル額トス)ヲ控除シタル額ノ限度ニ於テ他ノ年金タル保険給付(他ノ年金タル保険給付ガ二以上アルトキハ其ノ者ノ選択スル其ノ一)ノ支給ノ停止ハ為サズ

  第二十七条ノ二第三項中「第三号」を「第四号」に改める。

  第三十五条第一号中「九万六千円」を「十一万四百円」に、「六千四百円」を「七千三百六十円」に、「四万八千円」を「五万五千二百円」に改める。

  第四十一条第一項第一号ロ中「四万八千円」を「五万五千二百円」に改め、同項第二号中「九万六千円」を「十万五千六百円」に改める。

  第五十条第四号中「除ク」を「除キ失踪ノ宣告ヲ受ケタル被保険者タリシ者ニシテ行方不明ト為リタル当時被保険者タリシモノヲ含ム」に改める。

  第五十条ノ二第一項第二号ロ中「一万二千円」を「一万三千八百円」に改め、同項第三号ロ中「二万四千円」を「二万七千六百円」に改め、同条第三項中「九万六千円」を「十万五千六百円」に改める。

 (通算年金制度を創設するための関係法律の一部を改正する法律の一部改正)

第三条 通算年金制度を創設するための関係法律の一部を改正する法律(昭和三十六年法律第百八十二号)の一部を次のように改正する。

  附則第七条第一項及び附則第十三条第一項中「合算した期間」の下に「(明治四十四年四月一日以前に生まれた者にあつては、昭和三十六年四月一日前の通算対象期間と同日以後の通算対象期間とを合算した期間)」を加える。

 (厚生年金保険法の一部を改正する法律の一部改正)

第四条 厚生年金保険法の一部を改正する法律(昭和四十年法律第百四号)の一部を次のように改正する。

  附則第十七条第一項中「六年」を「十一年」に改める。

 (船員保険法の一部を改正する法律の一部改正)

第五条 船員保険法の一部を改正する法律(昭和四十年法律第百五号)の一部を次のように改正する。

  附則第十六条第三項中「四百円」を「四百六十円」に改め、同条第四項第一号中「四百円」を「四百六十円」に、「十四万四千円」を「十六万五千六百円」に改める。

  附則第十九条第一項中「六年」を「十一年」に改める。

   附 則

 (施行期日)

第一条 この法律は、昭和四十六年十一月一日から施行する。ただし、第一条中厚生年金保険法第三十七条、第百三十六条及び第百六十四条第一項の改正規定、第二条中船員保険法第二十三条第一項の改正規定(同項中「祖父母」の下に「(第五十条第三号ニ該当シタルニ因リ支給スべキ遺族年金ニ付テハ被保険者又ハ被保険者タリシ者ノ配偶者、子、父母、孫、祖父母及兄弟姉妹トス)」を加える部分に限る。)並びに同法同条第二項及び第二十七条ノ二第三項の改正規定、第四条の規定並びに第五条中船員保険法の一部を改正する法律(昭和四十年法律第百五号)附則第十九条第一項の改正規定は公布の日から、第二条中船員保険法第四条第一項の改正規定は同年十月一日から施行する。

 (厚生年金保険法の一部改正に伴う経過措置)

第二条 昭和四十六年十一月一日前に被保険者の資格を取得して、同日まで引き続き被保険者の資格を有する者(第四種被保険者の資格を有する者及び同月から標準報酬を改定されるべき者を除く。)のうち、同年十月の標準報酬月額が十万円である者の標準報酬は、当該標準報酬月額の基礎となつた報酬月額をこの法律による改正後の厚生年金保険法第二十条の規定による標準報酬の基礎となる報酬月額とみなして、都道府県知事が改定する。

2 前項の規定によつて改定された標準報酬は、昭和四十六年十一月から昭和四十七年九月までの各月の標準報酬とする。

第三条 厚生年金保険法及び船員保険法の一部を改正する法律(昭和四十四年法律第七十八号)附則第十一条第一項の規定により同項に規定する二以上の年金たる保険給付の支給を受ける者が他の年金たる保険給付(その全額につき支給を停止されている年金たる保険給付を除く。)の受給権を有するに至つたときは、その者の選択により、この法律による改正後の厚生年金保険法第三十八条の規定にかかわらず、その者に、当該二以上の年金たる保険給付を支給し、当該他の年金たる保険給付の支給を停止する。

第四条 昭和四十六年十一月一日において現に厚生年金保険法による年金たる保険給付を受ける権利を有する者に支給する当該保険給付については、次条及び附則第六条に規定するものを除くほか、その額をこの法律による改正後の厚生年金保険法第三十四条、第五十条及び第六十条の規定により計算した額とする。

第五条 昭和四十六年十一月一日において現に厚生年金保険法附則第十六条第一項の規定によつて支給する従前の障害年金の例による保険給付を受ける権利を有する者のうち、同法別表第一に定める一級の廃疾の状態にある者の当該障害年金については、その額(従前の加給金に相当する給付の額を除く。)を十六万五千円とし、その他の者の当該障害年金については、その額(従前の加給金に相当する給付の額を除く。)を十三万二千円とする。

2 年金の額(従前の加給金に相当する給付の額を除く。)が十三万二千円である者は、社会保険庁長官に対し、廃疾の程度が厚生年金保険法別表第一に定める一級に該当するに至つたことによる当該障害年金の額の改定を請求することができる。

3 厚生年金保険法第五十二条第三項及び第四項の規定は、前項の請求又は第一項の規定による年金の額の改定について準用する。

第六条 昭和四十六年十一月一日において現に厚生年金保険法附則第十六条第一項の規定によつて支給する従前の遺族年金、寡婦年金、鰥夫年金又は遺児年金の例による保険給付を受ける権利を有する者の当該保険給付については、その額(従前の加給金又は増額金に相当する給付の額を除く。)を十万五千六百円とする。

2 前項の規定は、昭和四十六年十一月一日以後において厚生年金保険法附則第十六条第一項の規定によつて支給する従前の遺族年金、寡婦年金、鰥夫年金又は遺児年金の例による保険給付を受ける権利を有するに至つた者の当該保険給付について準用する。

第七条 前三条に規定する保険給付の額で昭和四十六年十月以前の月分のもの及び厚生年金保険の障害手当金で同年十一月一日においてまだ支給していないものの額については、なお従前の例による。

第八条 この法律による改正後の厚生年金保険法第五十九条第一項の規定は、昭和四十六年十一月一日前に行方不明となり、失踪の宣告を受けたことにより同日以後に死亡したとみなされた被保険者であつた者の遺族についても、適用する。

 (船員保険法の一部改正に伴う経過措置)

第九条 厚生年金保険法及び船員保険法の一部を改正する法律(昭和四十四年法律第七十八号)附則第二十九条第一項の規定により同項に規定する二以上の年金たる保険給付の支給を受ける者が他の年金たる保険給付(その全額につき支給を停止されている年金たる保険給付を除く。)の受給権を有するに至つたときは、その者の選択により、この法律による改正後の船員保険法第二十三条ノ七の規定にかかわらず、その者に、当該二以上の年金たる保険給付を支給し、当該他の年金たる保険給付の支給を停止する。

第十条 この法律による改正後の船員保険法第二十三条ノ七第一項の規定により支給される年金たる保険給付が船員保険法の一部を改正する法律(昭和三十七年法律第五十八号)附則第三項の規定によつて支給する従前の例による年金たる保険給付である場合には、この法律による改正後の同条第四項中「当該遺族年金ノ額ノ計算ノ基礎ト為リタル平均標準報酬月額ヲ用ヒテ第三十五条ノ例ニ依リ計算シタル額(被保険者タリシ期間ノ月数ガ百八十ニ満タザルトキハ百八十トシテ計算シタル額トス)ヨリ当該遺族年金ノ額(加給金ノ額ヲ除クモノトシ第五十条第三号ニ該当シタルニ因リ支給スべキ遺族年金ニ在リテハ第五十条ノ二第一項第三号ロ及ハノ額ヲ合算シタル額ノ二倍ニ相当スル額トス)ヲ控除シタル額」とあるのは、「十三万七千二百八十円ヨリ当該従前ノ例ニ依ル年金タル保険給付ノ額(加給金又ハ増額金ノ額ヲ除ク)ヲ控除シタル額」とする。

第十一条 昭和四十六年十一月一日において現に老齢年金、通算老齢年金、障害年金又は遺族年金を受ける権利を有する者に支給する当該保険給付については、次条から附則第十五条までに規定するものを除くほか、その額を、それぞれ、この法律による改正後の船員保険法第三十五条(第三十九条ノ三においてその例による場合を含む。)、第四十一条及び第五十条ノ二並びにこの法律による改正後の船員保険法の一部を改正する法律(昭和四十年法律第百五号)附則第十六条第三項及び第四項の規定により計算した額とする。

第十二条 昭和四十六年十一月一日において現に船員保険法の一部を改正する法律(昭和二十九年法律第百十六号)附則第七条の規定によつて支給する従前の養老年金の例による保険給付を受ける権利を有する者の当該保険給付については、その額をこの法律による改正後の船員保険法第三十五条の規定に準じて計算した額とする。

第十三条 昭和四十六年十一月一日において現に船員保険法の一部を改正する法律(昭和四十年法律第百五号)附則第八条第一項の規定によつて支給する従前の例による障害年金を受ける権利を有する者の当該保険給付については、その額(加給金の額を除く。)が十三万九千二百円に満たないときは、これを十三万九千二百円とする。

第十四条 昭和四十六年十一月一日において現に職務上の事由による障害年金を受ける権利を有する者に支給する当該障害年金であつて、船員保険法の一部を改正する法律(昭和四十五年法律第七十二号)附則第二条第一項後段に規定するものについては、その額が当該廃疾の程度に応じ次の表に定める金額に満たないときは、同表に定める金額とする。

廃疾の程度

金額

一級

一九八、六〇〇円

二級

一八六、六〇〇円

三級

一五六、〇〇〇円

四級

一四六、四〇〇円

五級

一三五、六〇〇円

六級

一一二、二〇〇円

七級

一〇五、六〇〇円

第十五条 昭和四十六年十一月一日において現に船員保険法の一部を改正する法律(昭和三十七年法律第五十八号)附則第三項の規定によつて支給する従前の寡婦年金、鰥夫年金又は遺児年金の例による保険給付を受ける権利を有する者の当該保険給付については、その額(加給金又は増額金の額を除く。)を十万五千六百円とする。

第十六条 前五条に規定する保険給付の額で昭和四十六年十月以前の月分のもの及び船員保険の障害手当金で同年十一月一日においてまだ支給していないものの額については、なお従前の例による。

第十七条 この法律による改正後の船員保険法第二十三条第一項の規定は、昭和四十六年十一月一日前に行方不明となり、失踪の宣告を受けたことにより同日以後に死亡したとみなされた被保険者であつた者の遺族についても、適用する。

 (通算年金制度を創設するための関係法律の一部を改正する法律の一部改正に伴う経過措置)

第十八条 この法律による改正後の通算年金制度を創設するための関係法律の一部を改正する法律附則第七条第一項又は附則第十三条第一項の規定により昭和四十六年十一月一日に厚生年金保険法第四十六条の三第一項又は船員保険法第三十九条ノ二第一項の通算老齢年金の受給権を取得した者に対する当該通算老齢年金は、同年十一月からその支給を始める。

 (厚生年金保険及び船員保険交渉法の一部改正)

第十九条 厚生年金保険及び船員保険交渉法(昭和二十九年法律第百十七号)の一部を次のように改正する。

  第二十条中第三項を第四項とし、同条第二項中「前項前段」を「第一項前段」に、「前項後段」を「第一項後段」に改め、同項を同条第三項とし、同条第一項の次に次の一項を加える。

 2 前項前段の規定により支給を停止されるべき障害年金が職務上の事由によるものであるときは、同項の規定にかかわらず、その額のうち、船員保険法第四十一条第一項第一号ロの額の二倍に相当する額に加給金の額を加えた額に相当する部分につき、支給を停止する。

  第二十六条中「九万六千円」を「十万五千六百円」に改める。

(厚生・内閣総理大臣署名) 

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