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法律第四十七号(昭五三・五・一六)

  ◎勤労者財産形成促進法の一部を改正する法律

 勤労者財産形成促進法(昭和四十六年法律第九十二号)の一部を次のように改正する。

 目次を次のように改める。

目次

 第一章 総則(第一条―第五条)

 第二章 勤労者の貯蓄に関する措置

  第一節 勤労者財産形成貯蓄契約等(第六条―第七条の三)

  第二節 勤労者財産形成基金

   第一款 通則(第七条の四―第七条の六)

   第二款 設立(第七条の七―第七条の十)

   第三款 管理(第七条の十一―第七条の十六)

   第四款 加入及び脱退(第七条の十七・第七条の十八)

   第五款 業務(第七条の十九―第七条の二十三)

   第六款 合併等(第七条の二十四・第七条の二十五)

   第七款 解散及び清算(第七条の二十六―第七条の二十八)

   第八款 雑則(第七条の二十九―第七条の三十一)

  第三節 財産形成についての国の助成等(第八条・第八条の二)

 第三章 勤労者の持家建設の推進等に関する措置(第九条―第十三条)

 第四章 雑則(第十四条―第十九条)

 第五章 罰則(第二十条―第二十二条)

 附則

 第二条第三号中「みずから」を「自ら」に改め、同条第四号中「持家の取得」の下に「又は改良」を加える。

 第三条中「貯蓄の奨励及び持家の取得」を「財産形成」に改める。

 第四条第一項中「第十三条」を「第十条の二」に改め、「持家の取得」の下に「又は改良」を加える。

 第二章の章名を次のように改める。

   第二章 勤労者の貯蓄に関する措置

 第二章中第六条の前に次の節名を付する。

    第一節 勤労者財産形成貯蓄契約等

 第六条第一号イ中「及び財産形成給付金(勤労者財産形成給付金契約に係る次条第六号に規定する給付金をいう。以下この条、第七条の二及び第八条において同じ。)」を「並びに財産形成給付金及び財産形成基金給付金」に改め、同号ハ中「財産形成給付金」の下に「若しくは財産形成基金給付金」を加え、同条第二号中「次条」を「次条第一項」に改め、同号イ中「及び財産形成給付金」を「並びに財産形成給付金及び財産形成基金給付金」に改め、同号ト中「財産形成給付金」の下に「若しくは財産形成基金給付金」を加え、同条第三号中「次条」を「次条第一項」に改め、同号ロ中「、住宅」を「、持家としての住宅」に改め、同号ハ中「財産形成給付金」の下に「若しくは財産形成基金給付金」を加える。

 第六条の二の見出しを「(勤労者財産形成給付金契約等)」に改め、同条各号列記以外の部分中「事業主が、その事業場」の下に「(勤労者財産形成基金の設立に係る事業場以外の事業場に限る。以下この項において同じ。)」を加え、「を除く。以下この条、第七条の二、第八条の二から第十条まで」を「(以下「公務員等」という。)を除く。以下この項並びに次条、第七条の二、次節、第八条の二」に、「証券投資信託をいう。以下この条」を「証券投資信託をいう。以下この項及び次条第二項」に、「委託会社をいう。以下この条」を「委託会社をいう。以下この項及び次条第二項第五号」に、「と締結した」を「(以下「信託会社等」と総称する。)と締結した」に改め、「とする信託」の下に「(政令で定めるものに限る。)」を、「とする生命保険」の下に「(政令で定めるものに限る。)」を、「とする生命共済」の下に「(政令で定めるものに限る。)」を、「とする証券投資信託」の下に「(政令で定めるものに限る。)」を加え、「を含む。以下この条」を「を含む。第一号及び第五号並びに同項」に改め、同条第一号中「次号及び第三号において」を「以下」に改め、同条第二号中「この号」の下に「並びに次条第二項第二号及び第七条の七第一項」を加え、「第九条において同じ」を「以下「勤労者財産形成貯蓄」という」に改め、同条第五号中「以下この条」を「次号並びに次条第二項第五号及び第六号」に改め、同条第六号中「分配を含む。以下この号」の下に「及び次条第二項第六号」を、「金銭を含む。以下この号」の下に「及び同項第六号」を加え、「最初に信託金、保険料、共済掛金又は証券投資信託の設定のための金銭」を「最初に信託金等」に、「この号において「給付金」」を「この号及び次号並びに同項第六号及び第七号において「給付金」」に、「この号において「第二回目分以後の給付金」」を「この号及び同項第六号において「第二回目分以後の給付金」」に、「行われた信託金、保険料、共済掛金又は証券投資信託の設定のための金銭」を「行われた信託金等(当該契約に基づき保険金受取人となつた勤労者に係る生命保険の剰余金に係る保険料又は当該契約に基づき共済金受取人となつた勤労者に係る生命共済の割戻金に係る共済掛金を含む。)」に改め、同条第七号中「以外の者」を「である信託会社等以外の信託会社等」に改め、同条に次の一項を加える。

2 この法律において「財産形成給付金」とは、勤労者財産形成給付金契約に係る前項第六号に規定する給付金をいう。

 第六条の二の次に次の二条を加える。

 (勤労者財産形成基金契約)

第六条の三 この法律において「勤労者財産形成基金契約」とは、第一種勤労者財産形成基金契約及び第二種勤労者財産形成基金契約をいう。

2 この法律において「第一種勤労者財産形成基金契約」とは、勤労者財産形成基金が、その構成員である勤労者の財産形成に寄与するため、信託会社等と締結した当該勤労者を受益者とする信託(政令で定めるものに限る。)、当該勤労者を被保険者及び保険金受取人とする生命保険(政令で定めるものに限る。)、当該勤労者を被共済者及び共済金受取人とする生命共済(政令で定めるものに限る。)又は当該勤労者を受益証券の取得者とする証券投資信託(政令で定めるものに限る。)の設定の委任に関する契約で、次の要件を満たすものとして労働大臣の承認を受けたものをいう。

 一 当該契約に基づく信託金等(当該契約に基づき保険金受取人となつた勤労者に係る生命保険の剰余金に係る保険料又は当該契約に基づき共済金受取人となつた勤労者に係る生命共済の割戻金に係る共済掛金を含む。)の払込みは、当該勤労者財産形成基金がその全額について行うものであること。

 二 当該契約に基づき信託の受益者等とされる勤労者は、信託金等の払込みを行う日以前一年間を通じて勤労者財産形成貯蓄を有していた者とする。

 三 当該契約に基づく信託金等の払込みは、前号に規定する勤労者一人当たり勤労者財産形成基金の一事業年度につき政令で定める額を超えない範囲内において当該勤労者財産形成基金の規約で定める金額により、毎事業年度、当該規約で定める時期に行うものであること。

 四 当該契約が生命保険に関する契約又は生命共済に関する契約である場合には、当該契約に基づき保険金受取人となつた勤労者に係る生命保険の剰余金又は当該契約に基づき共済受取人となつた勤労者に係る生命共済の割戻金は、引き続き当該勤労者を被保険者及び保険金受取人とする生命保険の保険料又は当該勤労者を被共済者及び共済金受取人とする生命共済の共済掛金の払込みに充てることとされていること。

 五 当該契約が証券投資信託の設定の委任に関する契約である場合には、当該証券投資信託の受益証券は、譲渡することができないものとされており、かつ、当該受益証券を取得した勤労者が当該受益証券に係る投資信託解約金等の支払を受けるべきこととなるまでの間、当該委託会社が、当該勤労者に代わつて、金融機関又は証券会社に、当該受益証券の保管の委託をすることとされていること。

 六 当該契約に基づき信託の受益者となつた勤労者に係る信託交付金、当該契約に基づき生命保険の保険金受取人若しくは生命共済の共済金受取人となつた勤労者に係る保険金若しくは共済金又は当該契約に基づき証券投資信託の受益証券を取得した勤労者に係る投資信託解約金等の支払については、当該契約(当該勤労者財産形成基金が他に第一種勤労者財産形成基金契約を締結している場合には、当該契約又はその第一種勤労者財産形成基金契約)に基づきその構成員である勤労者のために最初に信託金等の払込みが行われた日(当該勤労者に支払われる第二回目分以後の給付金の支払については、政令で定める日。以下この号において「起算日」という。)から起算して七年を経過した日(その日前に当該勤労者について政令で定める理由(以下この号において「中途支払理由」という。)が生じた場合には、その中途支払理由が生じた日)において、起算日(第二回目分以後の給付金の場合にあつては、政令で定める日)から、当該七年を経過した日の前日の六月前の日(その日前に当該勤労者について中途支払理由が生じた場合には、その中途支払理由が生じた日)までの間に当該契約に基づき当該勤労者のために払込みが行われた信託金等(当該契約に基づき保険金受取人となつた勤労者に係る生命保険の剰余金に係る保険料又は当該契約に基づき共済金受取人となつた勤労者に係る生命共済の割戻金に係る共済掛金を含む。)に係る給付金の全額が、一時金として支払われるべきこととされていること。

 七 当該契約に基づく給付金の支払は、当該勤労者財産形成基金が他に勤労者財産形成基金契約を締結しており、又は締結することとなつた場合において、当該契約の相手方である信託会社等以外の信託会社等又は銀行等を第七条の二十一第一項に規定する支払に関する事務を一括して行う者として指定したときは、その指定した者を通じて行うものであること。

 八 その他政令で定める要件

3 この法律において「第二種勤労者財産形成基金契約」とは、勤労者財産形成基金が、その構成員である勤労者の財産形成に寄与するため、銀行、信用金庫、労働金庫、農業協同組合連合会(農業協同組合法第十条第一項第二号の事業を行う農業協同組合連合会をいう。)、漁業協同組合連合会(水産業協同組合法(昭和二十三年法律第二百四十二号)第八十七条第一項第二号の事業を行う漁業協同組合連合会をいう。第七条の二十一第二項において同じ。)その他の金融機関又は証券会社で、政令で定めるもの(以下「銀行等」という。)と締結した勤労者財産形成基金を預金者とする預貯金の預入又は国債その他の政令で定める有価証券(以下この条及び第七条の二十第一項において「有価証券」という。)の取得者とする有価証券の購入に関する契約で、次の要件を満たすものとして労働大臣の承認を受けたものをいう。

 一 当該契約に基づく預貯金の預入又は有価証券の購入に係る金銭(以下「預入金等」という。)の払込みは、当該勤労者財産形成基金がその全額について行うものであること。

 二 当該契約に基づく預入金等(当該契約に基づき預入された預貯金若しくは購入された有価証券又はこれに係る利子若しくは収益の分配に係る金銭により引き続き同一の銀行等において預貯金の預入又は有価証券の購入が行われる場合における当該預入又は購入に係る金銭を除く。)の払込みは、当該払込みを行う日以前一年間を通じて勤労者財産形成貯蓄を有していた勤労者について行うものであり、かつ、当該勤労者一人当たり勤労者財産形成基金の一事業年度につき政令で定める額を超えない範囲内において当該勤労者財産形成基金の規約で定める金額により、毎事業年度、当該規約で定める時期に行うものであること。

 三 当該契約に基づき預入された預貯金若しくは購入された有価証券又これに係る利子若しくは収益の分配に係る金銭は、当該勤労者財産形成基金がその構成員である勤労者に対して支払う第五号に規定する給付金に充てられる場合を除き、引き続き同一の銀行等において当該契約に基づく預入金等の払込みに充てることとされていること。

 四 当該契約が有価証券の購入に関する契約である場合には、当該有価証券は、当該勤労者財産形成基金がその構成員である勤労者に対して次号に規定する給付金を支払うこととなるまでの間、当該契約の相手方である銀行等に、当該有価証券の保管の委託をすることとされていること。

 五 当該契約に係る預貯金(利子を含む。)の払出し又は有価証券の譲渡若しくは償還に係る金銭(以下「払戻金等」という。)の支払については、当該契約(当該勤労者財産形成基金が他に第二種勤労者財産形成基金契約を締結している場合には、当該契約又はその第二種勤労者財産形成基金契約)に基づきその構成員である勤労者について最初に預入金等(当該契約に基づき預入された預貯金若しくは購入された有価証券又はこれに係る利子若しくは収益の分配に係る金銭により引き続き同一の銀行等において預貯金の預入又は有価証券の購入が行われる場合における当該預入又は購入に係る金銭を除く。)の払込みが行われた日(当該勤労者に支払われる当該契約に係る払戻金等に係る金銭(以下この号において「給付金」という。)で最初に支払われるべきもの以外のもの(以下この号において「第二回目分以後の給付金」という。)に充てるべき支払については、政令で定める日。以下この号において「起算日」という。)から起算して七年を経過した日(その日前に当該勤労者について政令で定める理由(以下この号において「中途支払理由」という。)が生じた場合には、その中途支払理由が生じた日)において、起算日(第二回目分以後の給付金の場合にあつては、政令で定める日)から、当該七年を経過した日の前日の六月前の日(その日前に当該勤労者について中途支払理由が生じた場合には、その中途支払理由が生じた日)までの間に当該契約に基づき当該勤労者について払込みが行われた金銭に係る払戻金等に係る金銭の全額が、勤労者財産形成基金によりその構成員である勤労者に対し一時金として支払われる給付金に充てるべきこととされていること。

 六 当該契約に係る払戻金等に係る金銭の支払は、当該勤労者財産形成基金から委託を受けて当該契約の相手方である銀行等(当該勤労者財産形成基金が当該契約の相手方である銀行等以外の信託会社等又は銀行等を第七条の二十一第一項の規定に基づき指定したときは、その指定した者)が行うものであること。

 七 その他政令で定める要件

4 勤労者財産形成基金が第一種勤労者財産形成基金契約及び第二種勤労者財産形成基金契約を締結している場合においては、第二項第六号中「当該契約(当該勤労者財産形成基金が他に第一種勤労者財産形成基金契約を締結している場合には、当該契約又はその第一種勤労者財産形成基金契約)に基づきその構成員である勤労者のために最初に信託金等の払込みが行われた日」とあり、及び前項第五号中「当該契約(当該勤労者財産形成基金が他に第二種勤労者財産形成基金契約を締結している場合には、当該契約又はその第二種勤労者財産形成基金契約)に基づきその構成員である勤労者について最初に預入金等(当該契約に基づき預入された預貯金若しくは購入された有価証券又はこれに係る利子若しくは収益の分配に係る金銭により引き続き同一の銀行等において預貯金の預入又は有価証券の購入が行われる場合における当該預入又は購入に係る金銭を除く。)の払込みが行われた日」とあるのは、「当該契約又は当該契約以外の勤労者財産形成基金契約に基づき、最初に、その構成員である勤労者のための信託金等の払込み又は当該勤労者についての預入金等(当該契約に基づき預入された預貯金若しくは購入された有価証券又はこれに係る利子若しくは収益の分配に係る金銭により引き続き同一の銀行等において預貯金の預入又は有価証券の購入が行われる場合における当該預入又は購入に係る金銭を除く。)の払込みが行われた日」とする。

 (財産形成基金給付金)

第六条の四 この法律において「財産形成基金給付金」とは、第一種財産形成基金給付金及び第二種財産形成基金給付金をいう。

2 この法律において「第一種財産形成基金給付金」とは、第一種勤労者財産形成基金契約に係る第六条の二第一項第六号に規定する給付金をいう。

3 この法律において「第二種財産形成基金給付金」とは、第二種勤労者財産形成基金契約に係る前条第三項第五号に規定する給付金をいう。

 第七条の二第一項中「第六条の二に規定する信託会社、生命保険会社、農業協同組合連合会又は証券投資信託の委託会社のうち一の会社又は農業協同組合連合会」を「当該勤労者財産形成給付金契約の相手方である信託会社等のうちいずれか一の者」に改め、同条第二項中「第六条の二」を「第六条の二第一項」に改め、同条第三項中「第六条の二第二号」を「第六条の二第一項第二号」に、「同条第三号」を「同項第三号」に改める。

 第七条の三中「前二条に定めるもののほか、第六条の二」を「第六条の二第一項並びに第六条の三第二項及び第三項」に、「及び勤労者財産形成給付金契約」を「並びに勤労者財産形成給付金契約及び勤労者財産形成基金契約」に改め、同条の次に次の一節及び節名を加える。

    第二節 勤労者財産形成基金

     第一款 通則

 (基金の目的)

第七条の四 勤労者財産形成基金(以下「基金」という。)は、事業主が拠出した金銭について信託会社等又は銀行等と勤労者財産形成基金契約を締結し、その構成員である勤労者(以下「加入員」という。)に対して財産形成基金給付金が支払われるようにすることにより、加入員の財産形成に寄与することを目的とする。

 (組織)

第七条の五 基金は、事業主及びその雇用する勤労者をもつて組織する。

 (法人格等)

第七条の六 基金は、法人とする。

2 基金は、その名称中に勤労者財産形成基金という文字を用いなければならない。

3 基金でない者は、その名称中に勤労者財産形成基金という文字を用いてはならない。

4 民法(明治二十九年法律第八十九号)第四十四条及び第五十条の規定は、基金について準用する。

     第二款 設立

 (設立の原則)

第七条の七 基金は、一の事業主の全部又は一部の事業場(当該事業場の勤労者が勤労者財産形成給付金契約に基づき信託の受益者等とされている事業場を除く。以下同じ。)について設立することができる。

2 二以上の事業主が政令で定める関係にある場合には、基金は、前項の規定にかかわらず、当該二以上の事業主の全部又は一部の事業場について設立することができる。

 (発起等)

第七条の八 基金を設立しようとする事業主(以下この款において「設立発起事業主」という。)は、その設立しようとする事業場について、その設立に関し、当該事業場の勤労者の過半数で組織する労働組合があるときはその労働組合、当該事業場の勤労者の過半数で組織する労働組合がないときはその勤労者の過半数を代表する者との書面による合意があつたときは、規約を作成し、当該合意に係る事業場の勤労者に対して、当該勤労者のうちから加入員となろうとする者を募集するものとする。

2 前項の合意に係る事業場の勤労者(第六条の二第一項第二号の政令で定める者を除く。)で、前項の規定による募集を開始した日以前一年間を通じて勤労者財産形成貯蓄を有しているもの(一年間を通じて勤労者財産形成貯蓄を有していることのほか、規約により加入員の資格を定めているときは、当該資格を併せ有する者とする。)は、加入員となる旨の申出をすることができる。

 (設立の認可等)

第七条の九 設立発起事業主は、前条第二項の申出をした者の数が政令で定める数に達したときは、労働大臣に対し、規約その他労働省令で定める書面を提出して、設立の認可を申請しなければならない。

2 労働大臣は、前項の規定による認可の申請が次の各号に適合していると認めるときでなければ、設立の認可をしてはならない。

 一 設立の手続及び規約の内容が法令の規定に適合していること。

 二 規約に偽りの記載がないこと。

 三 業務の実施に関する計画が適正なものであり、かつ、その計画を確実に遂行することができること。

 四 前号に定めるもののほか、業務の運営が健全に行われ、加入員の財産形成に寄与することが確実であること。

 (成立)

第七条の十 基金は、設立の認可を受けた時に成立する。

2 基金が成立したときは、理事長が選任されるまでの間、設立発起事業主(設立発起事業主が二以上あるときは、これらの者において互選された者)が、理事長の職務を行う。この場合において、当該設立発起事業主は、この法律の規定の適用については、理事長とみなす。

     第三款 管理

 (規約)

第七条の十一 基金は、規約で、次に掲げる事項を定めなければならない。

 一 名称

 二 事務所の所在地

 三 基金の構成員である事業主(以下「構成員事業主」という。)の氏名又は名称及び住所並びに基金に係る事業場(以下「設立事業場」という。)の名称及び所在地

 四 代議員会に関する事項

 五 役員に関する事項

 六 加入員の加入及び脱退の手続等に関する事項

 七 構成員事業主の拠出に関する事項

 八 勤労者財産形成基金契約に関する事項

 九 第二種財産形成基金給付金の支払等に関する事項

 十 財務に関する事項

 十一 解散及び清算に関する事項

 十二 規約の変更に関する事項

 十三 公告の方法

2 基金が、加入員の資格を定めようとする場合には、その資格は、規約で定めなければならない。この場合において、その資格は、特定の者について不当に差別的なものであつてはならない。

3 規約の変更(政令で定める事項に係るものを除く。)は、労働大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。

4 基金は、前項の政令で定める事項に係る規約の変更をしたときは、遅滞なく、労働大臣に届け出なければならない。

 (公告)

第七条の十二 基金は、政令で定めるところにより、基金の名称、事務所の所在地、役員の氏名その他政令で定める事項を公告しなければならない。

 (代議員会)

第七条の十三 基金に、代議員会を置く。

2 代議員の定数は、偶数とし、その半数は加入員において互選し、他の半数は加入員のうちから構成員事業主が選定する。

3 代議員の任期は、二年とする。ただし、補欠の代議員の任期は、前任者の残任期間とする。

4 代議員会は、理事長が招集する。代議員の定数の三分の一以上の者が会議に付議すべき事項及び招集の理由を記載した書面を理事長に提出して代議員会の招集を請求したときは、理事長は、その請求があつた日から二十日以内に代議員会を招集しなければならない。

5 代議員会に議長を置く。議長は、理事長をもつて充てる。

6 前各項に定めるもののほか、代議員会の招集、議事の手続その他代議員会に関し必要な事項は、政令で定める。

第七条の十四 この法律に特別の定めがあるもののほか、次に掲げる事項は、代議員会の議決を経なければならない。

 一 規約の変更

 二 収支予算の決定又は変更

 三 前二号に掲げるもののほか、規約で定める事項

2 理事長は、代議員会が成立しないとき、又は理事長において代議員会を招集する暇がないと認めるときは、代議員会の議決を経なければならない事項で臨時急施を要するものを処分することができる。

3 理事長は、前項の規定による処置については、次の代議員会においてこれを報告し、その承認を求めなければならない。

4 代議員会は、監事に対し、基金の業務に関する監査を求め、その結果の報告を請求することができる。

 (役員)

第七条の十五 基金に、役員として理事及び監事を置く。

2 理事の定数は、偶数とし、その半数は加入員において互選した代議員において、他の半数は構成員事業主が選定した代議員において、それぞれ互選する。

3 理事のうち一人を理事長とし、理事が互選する。

4 監事は、代議員会において、学識経験を有する者、加入員において互選した代議員及び構成員事業主が選定した代議員のうちから、それぞれ一人を選挙する。

5 役員の任期は、二年とする。ただし、補欠の役員の任期は、前任者の残任期間とする。

6 役員は、その任期が満了しても、後任の役員が就任するまでの間は、なおその職務を行う。

7 監事は、理事又は基金の職員と兼ねることができない。

第七条の十六 理事長は、基金を代表し、その業務を執行する。理事長に事故があるとき、又は理事長が欠けたときは、理事のうちからあらかじめ理事長が指定する者がその職務を代理し、又はその職務を行う。

2 基金の業務は、規約に別段の定めがある場合を除くほか、理事の過半数により決し、可否同数のときは、理事長の決するところによる。

3 監事は、基金の業務を監査する。

4 基金と理事長との利益が相反する事項については、理事長は、代表権を有しない。この場合においては、学識経験を有する者のうちから選任された監事が基金を代表する。

     第四款 加入及び脱退

 (加入)

第七条の十七 第七条の八第二項の申出に基づき加入員となつた者のほか、設立事業場の勤労者(第六条の二第一項第二号の政令で定める者を除く。)で、次項の規定による加入日以前一年間を通じて勤労者財産形成貯蓄を有しているもの(一年間を通じて勤労者財産形成貯蓄を有していることのほか、規約により加入員の資格を定めているときは、当該資格を併せ有する者とする。)は、当該基金の加入員となることができる。

2 基金は、規約において一定の日を加入日として定めるものとし、前項に規定する要件を満たす勤労者は、当該加入日までに加入員となる旨の申出をすることにより、当該加入日において当該基金の加入員となるものとする。

 (脱退等)

第七条の十八 加入員は、いつでも、当該基金に対し脱退の申出をすることができる。

2 加入員は、次に掲げる場合のいずれかに該当するに至つた日の翌日において、当該基金の加入員でなくなるものとする。

 一 前項の脱退の申出をしたとき。

 二 死亡したとき。

 三 設立事業場の勤労者でなくなつたとき(引き続き当該基金の構成員事業主の他の設立事業場の勤労者となつたときを除く。)。

 四 規約により定められている資格を喪失したとき。

 五 第六条の二第一項第二号の政令で定める者に該当することとなつたときその他政令で定める理由に該当することとなつたとき。

     第五款 業務

 (基金の行う業務)

第七条の十九 基金は、第七条の四の目的を達成するため、次の業務を行う。

 一 勤労者財産形成基金契約の締結を行うこと。

 二 第一種勤労者財産形成基金契約に基づく信託金等(当該第一種勤労者財産形成基金契約が生命保険に関する契約又は生命共済に関する契約である場合には、当該契約に基づき保険金受取人となつた加入員に係る生命保険の剰余金に係る保険料又は当該契約に基づき共済金受取人となつた加入員に係る生命共済の割戻金に係る共済掛金を含む。)の払込み及び第二種勤労者財産形成基金契約に基づく預入金等の払込みを行うこと。

 三 加入員に対して第二種財産形成基金給付金の支払を行うこと。

 四 第三号の業務に附帯する業務を行うこと。

 (拠出)

第七条の二十 基金が第一種勤労者財産形成基金契約に基づく信託金等の払込み及び第二種勤労者財産形成基金契約に基づく預入金等(当該契約に基づき預入された預貯金若しくは購入された有価証券又はこれに係る利子若しくは収益の分配に係る金銭により引き続き同一の銀行等において預貯金の預入又は有価証券の購入が行われる場合における当該預入又は購入に係る金銭を除く。)の払込みに充てるために必要な金銭は、毎事業年度、その構成員事業主がその全額を拠出するものとする。

2 前項の規定により構成員事業主が拠出した金銭は、返還を受けることができない。

 (財産形成基金給付金の一括支払機関の指定等)

第七条の二十一 基金が同一の加入員に関し二以上の勤労者財産形成基金契約を締結する場合には、基金は、当該勤労者財産形成基金契約の相手方である信託会社等又は銀行等のうちいずれか一の者を、財産形成基金給付金の支払に関する事務を一括して行う者として指定しなければならない。

2 農業協同組合法第十条第一項第二号の事業又は同項第八号の事業のうち生命共済の事業を行う農業協同組合連合会は同条の規定にかかわらず、漁業協同組合連合会は水産業協同組合法第八十七条の規定にかかわらず、それぞれ、前項の規定による指定を受けて、財産形成基金給付金の支払に関する事務を一括して行うことができる。

3 第六条の三第二項第三号及び同条第三項第二号の規約で定める金額は、特定の者について不当に差別的なものであつてはならない。

4 基金は、加入員に係る第二種財産形成基金給付金について、政令で定めるところにより、その支払の確保のために必要な措置を講ずるものとする。

 (事務費)

第七条の二十二 基金の業務の執行に要する費用は、その構成員事業主がその全額を負担するものとする。

 (事業年度)

第七条の二十三 基金の事業年度は、毎年四月一日に始まり、翌年三月三十一日に終わるものとする。

2 基金の最初の事業年度は、前項の規定にかかわらず、その成立の日に始まり、その日の属する年の翌年の三月三十一日(一月一日から三月三十一日までの間に成立した基金については、その年の三月三十一日)に終わるものとする。

     第六款 合併等

 (合併)

第七条の二十四 二以上の基金は、その構成員事業主が同一である場合又はそれぞれの構成員事業主が第七条の七第二項の政令で定める関係にある場合には、合併することができる。

2 基金が合併しようとするときは、代議員会において代議員の定数の四分の三以上の多数により議決し、労働大臣の認可を受けなければならない。

3 合併によつて基金を設立するには、各基金のそれぞれの代議員会において役員又は代議員のうちから選任された設立委員が、共同して、規約を作成し、その他設立に必要な行為をするとともに、互選により設立委員のうち一人を、設立後に理事長が選任されるまでの間、理事長の職務を行うべき者として選任しなければならない。

4 前項の規定により選任された者は、この法律の規定の適用については、理事長とみなす。

5 合併により設立された基金又は合併後存続する基金は、合併により消滅した基金の権利義務を承継する。

 (設立事業場の増加)

第七条の二十五 基金は、次の各号に掲げる事業場(他の基金の設立事業場であるものを除く。)について、当該事業場の勤労者の過半数で組織する労働組合があるときはその労働組合、当該事業場の勤労者の過半数で組織する労働組合がないときはその勤労者の過半数を代表する者の同意を得、かつ、当該各号に規定する事業主の同意を得て、当該事業場をその設立事業場とすることができる。

 一 構成員事業主の事業場で、当該基金の設立事業場でないもの

 二 構成員事業主と第七条の七第二項の政令で定める関係にある事業主で、当該基金の構成員事業主でないものの事業場

2 前項の規定により、同項第二号に掲げる事業場が設立事業場となつた場合には、当該事業主は、当該基金の構成員事業主となるものとする。

     第七款 解散及び清算

 (解散)

第七条の二十六 基金は、次に掲げる理由によつて解散する。

 一 代議員会における代議員の定数の四分の三以上の多数による議決

 二 業務の継続の不能

 三 合併

 四 加入員の数が政令で定める数未満となつたこと。

 五 設立の認可の取消し

2 基金は、前項第一号又は第二号に掲げる理由により解散しようとするときは、労働大臣の認可を受けなければならない。

 (清算)

第七条の二十七 清算人は、前条第一項第一号、第二号又は第四号に掲げる理由による解散の場合には代議員会において選任し、同項第五号に掲げる理由による解散の場合には労働大臣が選任する。

 (民法等の準用)

第七条の二十八 民法第七十三条、第七十五条、第七十六条、第七十八条から第八十条まで、第八十二条(解散に係る部分を除く。)及び第八十三条並びに非訟事件手続法(明治三十一年法律第十四号)第三十五条第二項(解散に係る部分を除く。)、第三十六条、第三十七条ノ二、第百三十五条ノ二十五第二項及び第三項、第百三十六条、第百三十七条並びに第百三十八条の規定は、基金の解散及び清算について準用する。この場合において、民法第七十五条中「前条」とあるのは、「勤労者財産形成促進法(昭和四十六年法律第九十二号)第七条の二十七」と読み替えるものとする。

     第八款 雑則

 (報告等)

第七条の二十九 基金は、労働省令で定めるところにより、その業務についての報告書を労働大臣に提出しなければならない。

2 労働大臣は、この法律を施行するために必要があると認めるときは、基金に対し、その業務に関し必要な報告を求め、又は当該職員に、基金の事務所に立ち入つて関係者に対して質問し、若しくは帳簿書類の検査をさせることができる。

3 前項の規定により立入検査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係者に提示しなければならない。

4 第二項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。

 (監督)

第七条の三十 労働大臣は、前条第二項の規定により、報告を求め、又は質問し、若しくは検査をした場合において、基金の事業の管理若しくは業務の執行が法令、規約若しくは労働大臣の処分に違反していると認めるとき、基金の事業の管理若しくは業務の執行が著しく適正でないと認めるとき、又は基金の役員がその事業の管理若しくは業務の執行を明らかに怠つていると認めるときは、期間を定めて、基金又はその役員に対し、その違反の是正又は改善のために必要な措置をとるべきことを命ずることができる。

2 労働大臣は、基金の事業の健全な運営を確保するために必要があると認めるときは、期間を定めて、当該基金に対し、その規約の変更を命ずることができる。

3 基金が前二項の規定による命令に違反したとき、又はその事業の継続が困難であると認めるときは、労働大臣は、当該基金の設立の認可を取り消すことができる。

4 労働大臣は、前項の規定による処分をするときは、当該基金に対して弁明の機会を与えなければならない。この場合においては、あらかじめ、書面で、弁明をすべき日時及び場所並びに当該処分をすべき理由を通知しなければならない。

 (政令への委任)

第七条の三十一 この節に規定するもののほか、基金の設立及び解散その他基金に関し必要な事項は、政令で定める。

    第三節 財産形成についての国の助成等

 第八条中「財産形成給付金」の下に「若しくは財産形成基金給付金」を加える。

 第八条の二の見出しを「(勤労者財産形成助成金等)」に改め、同条中「勤労者財産形成給付金契約に基づく拠出をする中小企業の事業主(その常時雇用する勤労者の数が政令で定める数以下である事業主をいう。)に対し、政令で定めるところにより、助成金を支給する業務」を「次の業務」に改め、同条に次の各号を加える。

 一 勤労者財産形成給付金契約に基づく拠出をする中小企業の事業主(その常時雇用する勤労者の数が政令で定める数以下である事業主をいう。以下この号において同じ。)又は勤労者財産形成基金契約に基づき基金が行う第七条の十九第二号に規定する払込みに充てるために必要な金銭の拠出をする中小企業の事業主に対し、政令で定めるところにより、助成金を支給すること。

 二 基金に対し、政令で定めるところにより、奨励金を支給すること。

 第三章の章名を次のように改める。

   第三章 勤労者の持家建設の推進等に関する措置

 第九条第一項各号列記以外の部分中「行なう」を「行う」に改め、同項第一号中「又は事業主」を「、事業主」に、「に対し」を「又は勤労者(公務員等を除く。次号を除き、以下次条第一項までにおいて同じ。)の持家としての住宅を建設し、かつ、分譲する業務を行う福利厚生会社に対し」に、「締結し、又は締結していた者」を「締結している者又は当該契約を締結していた者」に改め、「及び次号」を削り、「勤労者に」の下に「、福利厚生会社にあつては当該福利厚生会社に出資する事業主の雇用する勤労者に」を加え、「(新たに建設された住宅で、まだ人の居住の用に供したことのないものの購入を含む。以下同じ。)」を「又は購入」に、「資金を含む。以下同じ」を「資金を含む」に、「行なう」を「行う」に改め、同項第二号中「、勤労者」の下に「(勤労者財産形成貯蓄契約を締結している者又は当該契約を締結していた者で、政令で定めるものに限る。)」を、「資金」の下に「(当該住宅の用に供する宅地又はこれに係る借地権の取得のための資金を含む。)」を加え、「行なう」を「行う」に改め、同項第三号中「又は事業主団体」を「、事業主団体又は勤労者の持家としての住宅の建設若しくは購入のための資金の貸付けの業務を行う福利厚生会社」に改め、「事業主の雇用する勤労者に」の下に「、福利厚生会社にあつては当該福利厚生会社に出資する事業主の雇用する勤労者に」を加え、「建設のための資金」を「建設若しくは購入のための資金(当該住宅の用に供する宅地又はこれに係る借地権の取得のための資金を含む。)又はその持家である住宅の改良のための資金(以下「住宅資金」と総称する。)」に、「勤労者財産形成貯蓄契約に基づく預入等に係る預貯金等の額の二倍」を「勤労者財産形成貯蓄の額の三倍」に、「次条及び第十五条」を「次条第一項及び第十五条第三項」に改め、同条第二項中「行なわない」を「行わない」に改め、同項第一号中「、その構成員である」を「その構成員である事業主、その者が福利厚生会社である場合には当該福利厚生会社に出資する」に、「政令」を「、政令」に、「行なつている」を「行つている」に改め、同項第二号中「その者が」を「福利厚生会社を除くものとし、その者が」に改め、「雇用する事業主」の下に「とする。」を、「行う資金の貸付け」の下に「(持家である住宅の改良のための資金の貸付けを除く。)」を加え、「又は資金の貸付け」を「又は当該資金の貸付け」に改め、同条第三項を同条第四項とし、同条第二項の次に次の一項を加える。

3 前二項及び第十六条第五項の福利厚生会社とは、事業主が専らその雇用する勤労者の福祉を増進するため、その持家としての住宅を建設させ、かつ、分譲させる目的又はその持家としての住宅の建設若しくは購入のための資金の貸付けをさせる目的で出資する法人であつて、労働省令で定めるものをいう。

 第十条第一項中「若しくは第二項第一号」を「、第二項第一号若しくは第五項」に、「に規定する勤労者」を「の政令で定める要件を満たす勤労者」に、「又は事業主団体から」を「若しくは事業主団体から」に、「貸付けに係る資金」を「貸付けに係る住宅資金」に、「(住宅金融公庫法第十七条第一項第一号又は沖繩振興開発金融公庫法第十九条第一項第三号イに掲げる者に該当するものに限る。)」を「又は同号の政令で定める要件を満たす公務員等で、第十五条第二項に規定する共済組合等から住宅資金の貸付けを受けることができないもの」に改め、「、当該事業主又は事業主団体が前条第二項第二号の措置(事業団の行う同条第一項第三号の貸付けに係る措置に限る。)に準ずる措置を講ずる場合に限り」を削り、「当該勤労者」の下に「又は当該公務員等」を加え、「住宅の建設のための資金」を「住宅資金」に改め、同条第三項を同条第四項とし、同条第二項中「前項」を「第一項」に、「同条」を「同条第四項」に、「第二十条」を「第二十条第四項」に改め、同項を同条第三項とし、同条第一項の次に次の一項を加える。

2 住宅全融公庫又は沖繩振興開発金融公庫の行う前項本文の住宅資金の貸付け(持家である住宅の改良のための資金の貸付けを除く。)は、当該貸付けを受ける者に対し、事業主又は事業主団体が前条第二項第二号の措置(事業団の行う同条第一項第三号の貸付けに係る措置に限る。)に準ずる措置を講ずる場合に限り行うものとする。

 第十条の次に次の二条を加える。

 (事業主の協力等)

第十条の二 事業主は、勤労者の持家の取得又は改良を効果的に推進するため、互いに協力するように努めるものとする。

2 前項の場合において、国及び地方公共団体は、事業主に対し、必要な助言、指導その他の援助を与えるものとする。

 (事業団の行う進学融資)

第十条の三 事業団は、雇用促進事業団法第十九条並びに第八条の二及び第九条に規定する業務のほか、次の各号に掲げる者に対し、政令で定めるところにより、それぞれ当該各号に掲げる資金を貸し付ける業務を行うことができる。

 一 事業主又は事業主団体で、事業主にあつてはその雇用する勤労者(公務員等を除くものとし、勤労者財産形成貯蓄を有している者に限る。以下この号において同じ。)に、事業主団体にあつてはその構成員である事業主の雇用する勤労者に自己又はその親族の進学(学校教育法(昭和二十二年法律第二十六号)による高等学校、高等専門学校又は大学その他これらに準ずる教育施設として政令で定めるものに進学することをいう。)のために必要な資金(以下「進学資金」という。)の貸付けを行うもの 進学資金の貸付けのための資金

 二 勤労者(勤労者財産形成貯蓄を有している者に限る。) 進学資金

 第十一条中「第九条第一項の貸付け」の下に「若しくは前条の貸付け」を加え、「前条第一項本文」を「第十条第一項本文」に改め、「建設」の下に「若しくは購入」を加え、「又は第三項」を「、第三項又は第四項」に改める。

 第十三条を次のように改める。

 (特別の法人の借入金に関する特例)

第十三条 特別の法律に基づいて設立された法人で、その設立について定める特別の法律の借入金に関する規定により事業団の行う第九条第一項第一号若しくは第三号又は第十条の三第一号の貸付けを受けることができないもの(当該法人を監督する行政庁の認可又は承認(これらに類する処分を含む。)を受けなければ当該貸付けを受けることができない法人を含む。)は、当該特別の法律の規定にかかわらず、事業団の行う当該貸付けを受けることができる。

2 公庫の予算及び決算に関する法律(昭和二十六年法律第九十九号)第五条第二項の規定は、同法第一条に規定する公庫が前項の規定により受けることができる貸付けに係る借入金については、適用しない。

 第十五条第二項中「国家公務員、地方公務員又は公共企業体の職員(勤労者財産形成貯蓄契約を締結し、又は締結していた者で、政令で定めるものに限る。以下この条において「公務員等」という。)」を「公務員等」に、「及び分譲」を「又は購入及び当該住宅の分譲(第一号において「住宅の分譲等」という。)」に、「その持家としての住宅の建設のための資金」を「住宅資金」に、「その他」を「、公務員等に進学資金を貸し付ける業務その他」に改め、同項に後段として次のように加える。

  この場合において、これらの業務の対象となる公務員等は、次の各号に掲げる業務の区分に応じ、それぞれ当該各号に掲げる者とする。

 一 住宅の分譲等の業務 勤労者財産形成貯蓄契約を締結している者又は当該契約を締結していた者で、政令で定めるもの

 二 住宅資金の貸付けの業務 第九条第一項第三号の政令で定める要件を満たす者

 三 進学資金の貸付けの業務 勤労者財産形成貯蓄を有している者

 第十五条第三項中「貸付け」を「住宅資金の貸付け」に改め、同条第四項を同条第六項とし、同条第三項の次に次の二項を加える。

4 事業団、住宅金融公庫及び沖縄振興開発金融公庫並びに共済組合等が住宅の建設若しくは購入又は貸付けに関する業務を行う場合には、組合職員等(国家公務員共済組合法第百二十五条に規定する組合職員及び同法第百二十六条第一項に規定する連合会役職員、地方公務員等共済組合法第百四十一条第一項に規定する組合役職員及び同条第二項に規定する連合会役職員並びに同法第百九十五条第一項に規定する団体職員並びに公共企業体職員等共済組合法第十三条に規定する役職員以外の公共企業体に使用される者及び組合に使用される者で運営規則の定めるものをいう。)を公務員等とみなして、第九条、第十条、第十条の三及び前二項の規定を適用する。

5 地方公務員等共済組合法第百七十四条第一項に規定する地方団体関係団体職員共済組合については、これを共済組合等とみなして、第十一条及び第十二条並びに前三項の規定を適用する。

 第十六条第三項中「勤労者財産形成給付金契約」の下に「及び勤労者財産形成基金契約」を加え、「第六条の二」を「第六条の二第一項並びに第六条の三第二項及び第三項」に、「同条」を「これらの規定」に改め、同項の次に次の二項を加える。

4 加入員が船員のみである基金については、第二章第二節中「労働大臣」とあるのは「運輸大臣」と、「労働省令」とあるのは「運輸省令」とし、加入員が船員及び船員以外の勤労者である基金については、同節中「労働大臣」とあるのは「運輸大臣及び労働大臣」と、「労働省令」とあるのは「運輸省令・労働省令」とする。

5 船員に対してのみその業務を行う福利厚生会社については、第九条第三項中「労働省令」とあるのは「運輸省令」とし、船員及び船員以外の勤労者に対してその業務を行う福利厚生会社については、同項中「労働省令」とあるのは「運輸省令・労働省令」とする。

 第十八条第一項から第四項までの規定中「助成金業務」を「助成金等業務」に改め、同条第五項中「、第九条第一項」を「第九条第一項の業務について、前各項の規定並びに同法第十九条の二及び第三十七条第一項(同法第十九条の二第一項に係る部分に限る。)の規定は第十条の三」に改める。

 第四章の次に次の一章を加える。

   第五章 罰則

第二十条 第七条の二十九第二項の規定による報告をせず、若しくは偽りの報告をし、又は同項の規定による当該職員の質問に対して答弁せず、若しくは偽りの陳述をし、若しくは検査を拒み、妨げ、若しくは忌避した者は、十万円以下の罰金に処する。

2 基金の代表者又は基金の代理人、使用人その他の従業者が、その基金の業務に関して前項の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その基金に対しても、同項の罰金刑を科する。

第二十一条 次の各号のいずれかに該当する場合においては、その違反行為をした基金の役員又は清算人は、十万円以下の過料に処する。

 一 この法律の規定により基金が行うものとされた業務以外の業務を行つたとき。

 二 第七条の十一第四項の規定に違反して、届出をせず、又は偽りの届出をしたとき。

 三 第七条の十二の規定に違反して、公告をせず、又は偽りの公告をしたとき。

 四 第七条の二十四第二項の規定に違反して基金の合併をしたとき。

 五 第七条の二十八において準用する民法第七十九条第一項の規定による公告をせず、又は偽りの公告をしたとき。

 六 第七条の二十八において準用する民法第八十二条第二項の規定による裁判所の検査を妨げたとき。

 七 第七条の二十九第一項の規定に違反して、報告書を提出せず、又は偽りの報告書を提出したとき。

 八 第七条の三十第一項の規定による命令に違反したとき。

第二十二条 第七条の六第三項の規定に違反した者(法人その他の団体であるときは、その代表者)は、五万円以下の過料に処する。

 附則第二条を次のように改める。

 (勤労者財産形成持家融資等に係る暫定措置)

第二条 地方公務員が事業団から第九条第一項第二号の規定により貸付けを受けた資金で日本勤労者住宅協会の建設した住宅の分譲を受ける場合においては、政令で定めるところにより、地方公共団体は、当分の間、当該貸付けに関し必要な措置を講ずることができる。

2 事業団は、雇用促進事業団法第十九条並びに第八条の二、第九条及び第十条の三に規定する業務のほか、当分の間、共済組合等(地方公務員等共済組合法第百七十四条第一項に規定する地方団体関係団体職員共済組合を含む。以下同じ。)から第十二条の規定により資金を調達することが困難である旨の申出があつたときは、当該共済組合等に対し、第十五条第二項の住宅の建設又は購入及び貸付けに必要な資金を貸し付ける業務を行うことができる。

3 事業団が前項に規定する資金を貸し付ける業務を行う場合には、その業務を第十八条第一項に規定する助成金等業務とみなして、同条第一項から第四項までの規定を適用する。

 附則第三条から第九条までを削る。

   附 則

 (施行期日)

第一条 この法律は、昭和五十三年十月一日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、それぞれ当該各号に掲げる日から施行する。

 一 第二条の改正規定、第三条の改正規定、第四条の改正規定、第九条の改正規定、第十条の改正規定、第十条の次に二条を加える改正規定(第十条の二に係る部分に限る。)、第十一条の改正規定、第十三条の改正規定、第十五条の改正規定(進学資金を貸し付ける業務に係る部分を除く。)、第十六条第三項の次に二項を加える改正規定(同条第五項に係る部分に限る。)及び附則第二条の改正規定並びに附則第三条から第七条までの規定、附則第八条から第十条までの規定(進学資金を貸し付ける事業に係る部分を除く。)、附則第十三条中租税特別措置法(昭和三十二年法律第二十六号)第二十九条第四項の改正規定及び附則第十四条第一項の規定 公布の日

 二 第八条の二の改正規定(勤労者財産形成基金契約に基づき勤労者財産形成基金が行う払込みに充てるために必要な金銭の拠出をする中小企業の事業主に対し助成金を支給する部分に限る。) 昭和五十四年四月一日

 (名称の使用制限に関する経過措置)

第二条 この法律の施行の際現にその名称中に勤労者財産形成基金という文字を用いている者については、改正後の勤労者財産形成促進法(以下「新法」という。)第七条の六第三項の規定は、この法律の施行後六月間は、適用しない。

 (基金の設立準備行為)

第三条 事業主は、昭和五十三年十月一日前においても、規約の作成、設立の認可の申請その他勤労者財産形成基金の設立に必要な行為をすることができる。

 (勤労者財産形成持家融資に係る経過措置)

第四条 雇用促進事業団が行う新法第九条第一項第三号の貸付け、住宅金融公庫及び沖縄振興開発金融公庫が行う新法第十条第一項の貸付け並びに新法第十五条第二項に規定する共済組合等が行う同項の貸付けに係る貸付金額の限度に関しては、新法の規定は、雇用促進事業団、住宅金融公庫、沖縄振興開発金融公庫又は同項に規定する共済組合等(以下「事業団等」という。)が新法第九条第一項第三号の改正規定の施行の日以後に受理する貸付けの申込みから適用し、事業団等が同日前に受理した貸付けの申込みについては、なお従前の例による。

 (住宅金融公庫法の一部改正)

第五条 住宅金融公庫法(昭和二十五年法律第百五十六号)の一部を次のように改正する。

  第二十六条の二第一項中「勤労者に対する」を「勤労者又は同項に規定する公務員等に対する」に改める。

  第二十七条の二第一項中「第三項」の下に「及び第四項」を加え、同条第三項中「借入金」を「長期借入金」に改め、同条に次の二項を加える。

 4 公庫は、次条第一項の規定により住宅金融公庫財形住宅債券(以下「財形住宅債券」という。)を発行して資金の調達をしようとする場合において、その発行までの間の資金繰り上必要があるときは、当該財形住宅債券の引受契約が成立し、又はその引受契約の成立の見込みが確実である場合に限り、かつ、発行しようとする当該財形住宅債券の金額の限度内において、当該財形住宅債券の発行により調達する資金の前借りとして、主務大臣の認可を受けて、市中銀行その他民間から短期借入金をすることができる。

 5 前項の規定による短期借入金は、当該短期借入金に係る財形住宅債券の発行があつたときは、その発行により調達した資金をもつて直ちに償還しなければならない。

  第二十七条の三第一項中「住宅金融公庫財形住宅債券(以下「財形住宅債券」という。)」を「財形住宅債券」に改める。

 (公庫の予算及び決算に関する法律の一部改正)

第六条 公庫の予算及び決算に関する法律の一部を次のように改正する。

  第五条第二項中「左の」を「次の」に改め、同項第一号中「民間からの借入金」を「民間からの長期借入金」に改め、同項第三号中「前各号」を「前二号」に、「の外」を「のほか」に改める。

 (労働保険特別会計法の一部改正)

第七条 労働保険特別会計法(昭和四十七年法律第十八号)の一部を次のように改正する。

  第四条中「交付金」の下に「、雇用促進事業団への交付金」を加える。

 (国家公務員共済組合法の一部改正)

第八条 国家公務員共済組合法(昭和三十三年法律第百二十八号)の一部を次のように改正する。

  附則第十四条の三第一項を次のように改める。

   組合及び連合会は、この法律に定める短期給付及び長期給付の事業並びに福祉事業のほか、当分の間、これらの事業に支障を及ぼさない範囲内において、政令で定めるところにより、次に掲げる事業を行うことができる。

  一 国家公務員(組合職員及び連合会役職員を含む。次号及び第三号において同じ。)で勤労者財産形成促進法(昭和四十六年法律第九十二号)第十五条第二項第一号に掲げる者に該当するものにその持家として分譲する住宅の建設又は購入及び当該住宅の分譲の事業

  二 国家公務員で勤労者財産形成促進法第十五条第二項第二号に掲げる者に該当するものにその持家としての住宅の建設若しくは購入のための資金(当該住宅の用に供する宅地又はこれに係る借地権の取得のための資金を含む。)又はその持家である住宅の改良のための資金を貸し付ける事業

  三 国家公務員で勤労者財産形成促進法第十五条第二項第三号に掲げる者に該当するものに自己又はその親族の進学(学校教育法(昭和二十二年法律第二十六号)による高等学校、高等専門学校又は大学その他これらに準ずる教育施設として政令で定めるものに進学することをいう。)のために必要な資金を貸し付ける事業

  四 前三号に掲げる事業のほか、国家公務員の福祉の増進に資する事業として政令で定める事業

  附則第十四条の三第二項中「行なう」を「行う」に改め、同条第三項中「前項」を「前二項」に、「行なう」を「行う」に改め、同項を同条第四項とし、同条第二項の次に次の一項を加える。

 3 第十条(同条第二項の規定を第三十五条第五項において準用する場合を含む。)及び第三十五条第四項の規定は、第一項の規定により行う事業については、適用しない。

 (地方公務員等共済組合法の一部改正)

第九条 地方公務員等共済組合法(昭和三十七年法律第百五十二号)の一部を次のように改正する。

  附則第四十条の三第一項を次のように改める。

   組合(連合会を含む。第三項において同じ。)又は団体共済組合は、この法律に定める短期給付及び長期給付の事業並びに福祉事業のほか、当分の間、これらの事業に支障を及ぼさない範囲内において、政令で定めるところにより、次に掲げる事業を行うことができる。

  一 地方公務員(組合役職員及び連合会役職員を含む。次号及び第三号において同じ。)又は団体職員で勤労者財産形成促進法(昭和四十六年法律第九十二号)第十五条第二項第一号に掲げる者に該当するものにその持家として分譲する住宅の建設又は購入及び当該住宅の分譲の事業

  二 地方公務員又は団体職員で勤労者財産形成促進法第十五条第二項第二号に掲げる者に該当するものにその持家としての住宅の建設若しくは購入のための資金(当該住宅の用に供する宅地又はこれに係る借地権の取得のための資金を含む。)又はその持家である住宅の改良のための資金を貸し付ける事業

  三 地方公務員又は団体職員で勤労者財産形成促進法第十五条第二項第三号に掲げる者に該当するものに自己又はその親族の進学(学校教育法(昭和二十二年法律第二十六号)による高等学校、高等専門学校又は大学その他これらに準ずる教育施設として政令で定めるものに進学することをいう。)のために必要な資金を貸し付ける事業

  四 前三号に掲げる事業のほか、地方公務員又は団体職員の福祉の増進に資する事業として政令で定める事業

  附則第四十条の三第二項中「第十四条の三」を「第十四条の三(第一項第四号を除く。)」に改め、同条第四項中「前二項」を「前三項」に改め、同項を同条第五項とし、同条第三項の次に次の一項を加える。

 4 第八条、第十条、第三十二条及び第百八十条の規定は、第一項の規定により行う事業については、適用しない。

 (公共企業体職員等共済組合法の一部改正)

第十条 公共企業体職員等共済組合法(昭和三十一年法律第百三十四号)の一部を次のように改正する。

  附則第三十六条の二第一項を次のように改める。

   組合は、この法律に定める短期給付、長期給付及び福祉事業のほか、当分の間、これらの給付及び事業に支障を及ぼさない範囲内において、政令で定めるところにより、次に掲げる事業を行うことができる。

  一 組合員で勤労者財産形成促進法(昭和四十六年法律第九十二号)第十五条第二項第一号に掲げる者に該当するものにその持家として分譲する住宅の建設又は購入及び当該住宅の分譲の事業

  二 組合員で勤労者財産形成促進法第十五条第二項第二号に掲げる者に該当するものにその持家としての住宅の建設若しくは購入のための資金(当該住宅の用に供する宅地又はこれに係る借地権の取得のための資金を含む。)又はその持家である住宅の改良のための資金を貸し付ける事業

  三 組合員で勤労者財産形成促進法第十五条第二項第三号に掲げる者に該当するものに自己又はその親族の進学(学校教育法(昭和二十二年法律第二十六号)による高等学校、高等専門学校又は大学その他これらに準ずる教育施設として政令で定めるものに進学することをいう。)のために必要な資金を貸し付ける事業

  四 前三号に掲げる事業のほか、組合員の福祉の増進に資する事業として政令で定める事業

 (所得税法の一部改正)

第十一条 所得税法(昭和四十年法律第三十三号)の一部を次のように改正する。

  第十三条第一項ただし書中「若しくは勤労者財産形成給付契約」を「、勤労者財産形成給付契約若しくは勤労者財産形成基金給付契約」に改める。

  第百七十六条第一項第二号中「若しくは勤労者財産形成給付契約」を「、勤労者財産形成給付契約若しくは勤労者財産形成基金給付契約」に改める。

  第二百二十七条中「及び勤労者財産形成給付契約」を「、勤労者財産形成給付契約及び勤労者財産形成基金給付契約」に改める。

  別表第一第一号の表中金属鉱業事業団の項の次に次のように加える。

勤労者財産形成基金

勤労者財産形成促進法(昭和四十六年法律第九十二号)

 (法人税法の一部改正)

第十二条 法人税法(昭和四十年法律第三十四号)の一部を次のように改正する。

  第十二条第一項及び第二項中「若しくは勤労者財産形成給付契約」を「、勤労者財産形成給付契約若しくは勤労者財産形成基金給付契約」に改める。

  第八十四条第一項中「又は勤労者財産形成給付契約」を「、勤労者財産形成給付契約又は勤労者財産形成基金給付契約」に、「又は生命共済」を「、生命共済、預貯金の受入れ又は有価証券の購入及び当該購入に係る有価証券の保管の受託」に、「行なう」を「行う」に改める。

  第八十四条第二項中「又は勤労者財産形成給付契約」を「、勤労者財産形成給付契約又は勤労者財産形成基金給付契約」に、「行なう」を「行う」に、「各勤労者財産形成給付契約につき、当該」を「各勤労者財産形成給付契約又は各勤労者財産形成基金給付契約につき、これらの」に、「勤労者財産形成給付契約に係る生命共済」を「勤労者財産形成給付契約又は勤労者財産形成基金給付契約に係る生命共済」に改め、同項に次の二号を加える。

  四 勤労者財産形成基金給付契約に係る預貯金の受入れの業務を行う内国法人各勤労者財産形成基金給付契約につき、当該契約に係る預貯金の額として政令で定めるところにより計算した金額の合計額

  五 勤労者財産形成基金給付契約に係る有価証券の購入及び当該購入に係る有価証券の保管の受託の業務を行う内国法人 各勤労者財産形成基金給付契約につき、当該契約に係る有価証券の価額として政令で定めるところにより計算した金額の合計額

  第八十四条第三項中「第百三十条第三項」を「第百三十条第四項」に、「第百五十九条第三項」を「第百五十九条第四項」に、「第六条の二(勤労者財産形成給付金契約)」を「第六条の二第一項(勤労者財産形成給付金契約等)」に改め、「含む」の下に「。以下この項において同じ」を加え、「同条」を「同項」に、「信託の契約をいう」を「信託の契約をいい、前二項に規定する勤労者財産形成基金給付契約とは、同法第六条の三第二項(勤労者財産形成基金契約)に規定する信託、生命保険若しくは生命共済の契約若しくは同項に規定する証券投資信託の設定の委任に関する契約に基づき締結された信託の契約又は同条第三項に規定する預貯金の預入若しくは有価証券の購入に関する契約をいう」に改める。

  別表第二第一号の表中高圧ガス保安協会の項の前に次のように加える。

勤労者財産形成基金

勤労者財産形成促進法

 (租税特別措置法の一部改正)

第十三条 租税特別措置法の一部を次のように改正する。

  第二十九条第四項中「同法第十条第一項」を「同法第十条第二項」に改める。

  第二十九条の二の見出し中「財産形成給付金」を「財産形成給付金等」に改め、同条中「同法第六条の二」を「同法第六条の二第一項」に改め、「勤労者財産形成給付金契約」の下に「又は同法第六条の三第二項に規定する第一種勤労者財産形成基金契約若しくは同条第三項に規定する第二種勤労者財産形成基金契約」を加え、「同条第六号に規定する信託交付金、保険金、共済金又は投資信託解約金等」を「同法第六条の二第二項に規定する財産形成給付金又は同法第六条の四第二項に規定する第一種財産形成基金給付金若しくは同条第三項に規定する第二種財産形成基金給付金」に、「「財産形成給付金」」を「「財産形成給付金等」」に、「同号」を「同法第六条の二第一項第六号又は同法第六条の三第二項第六号若しくは同条第三項第五号」に、「財産形成給付金の額」を「財産形成給付金等の額」に、「所得税法第二十八条第一項」を「同法第六条の二第一項に規定する信託会社等又は同法第六条の三第二項に規定する信託会社等若しくは同条第三項に規定する銀行等がそれぞれ支払をする所得税法第二十八条第一項」に、「一時所得」を「これらの者がそれぞれ支払をする一時所得」に改める。

 (租税特別措置法の一部改正に伴う経過措置)

第十四条 前条の規定による改正後の租税特別措置法第二十九条第四項の規定は、同項に規定する給与所得者等が附則第一条第一項に掲げる日以後に講ぜられる新法第十条第二項に規定する準ずる措置により受ける経済的利益又は当該措置により支払を受ける金額について適用し、当該給与所得者等が同日前に講ぜられた改正前の勤労者財産形成促進法第十条第一項に規定する準ずる措置により受ける経済的利益又は当該措置により支払を受ける金額については、なお従前の例による。

2 前条の規定による改正後の租税特別措置法第二十九条の二(同条に規定する財産形成給付金に係る部分に限る。)の規定は、同条に規定する勤労者がこの法律の施行の日以後に支払を受ける当該財産形成給付金について適用し、当該勤労者が同日前に支払を受けた改正前の租税特別措置法第二十九条の二に規定する財産形成給付金については、なお従前の例による。

 (国税徴収法の一部改正)

第十五条 国税徴収法(昭和三十四年法律第百四十七号)の一部を次のように改正する。

  第七十七条第一項中「退職年金積立金」を「退職年金等積立金」に改める。

 (地方税法の一部改正)

第十六条 地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)の一部を次のように改正する。

  第二十四条の三第一項ただし書及び第七十二条の三第一項ただし書中「若しくは勤労者財産形成給付契約」を「、勤労者財産形成給付契約若しくは勤労者財産形成基金給付契約」に改める。

  第七十二条の五第一項第四号中「並びに国際交流基金」を「、国際交流基金並びに勤労者財産形成基金」に改める。

  第二百九十四条の三第一項ただし書中「若しくは勤労者財産形成給付契約」を「、勤労者財産形成給付契約若しくは勤労者財産形成基金給付契約」に改める。

 (運輸省設置法の一部改正)

第十七条 運輸省設置法(昭和二十四年法律第百五十七号)の一部を次のように改正する。

  第四条第一項第二十四号の三の二中「勤労者財産形成給付金契約」の下に「及び勤労者財産形成基金契約」を加え、「行うこと」を「行い、並びに加入員が船員である勤労者財産形成基金の設立の認可等をすること」に改める。

 (労働省設置法の一部改正)

第十八条 労働省設置法(昭和二十四年法律第百六十二号)の一部を次のように改正する。

  第四条第三十二号の六中「勤労者財産形成給付金契約」の下に「及び勤労者財産形成基金契約」を加え、同条中第三十二号の十二を第三十二号の十三とし、第三十二号の七から第三十二号の十一までを一号ずつ繰り下げ、第三十二号の六の次に次の一号を加える。

 三十二の七 勤労者財産形成促進法に基づいて、勤労者財産形成基金に対し、認可その他監督を行うこと。

 第八条第一項第八号中「、労働災害防止協会」の下に「、勤労者財産形成基金」を加え、同条第三項中「同項第八号に掲げる事務のうち」の下に「勤労者財産形成基金、」を加える。

(内閣総理・大蔵・運輸・郵政・労働・建設・自治大臣署名) 

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