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法律第六十一号(平四・五・二七)

  ◎日本電信電話株式会社法等の一部を改正する法律

 (日本電信電話株式会社法の一部改正)

第一条 日本電信電話株式会社法(昭和五十九年法律第八十五号)の一部を次のように改正する。

  第四条第一項を削り、同条第二項を同条第一項とし、同条第三項中「新株引受権附社債」を「新株引受権付社債」に改め、同項を同条第二項とし、同条の次に次の一条を加える。

 (外国人等の取得した株式の取扱い)

 第四条の二 会社は、その株式を取得した次に掲げる者から、その氏名及び住所を株主名簿に記載することの請求を受けた場合において、その請求に応ずることによつて第一号から第三号までに掲げる者により直接に占められる議決権の割合とこれらの者により第四号に掲げる者を通じて間接に占められる議決権の割合として郵政省令で定める割合とを合計した割合(以下この条において「外国人等議決権割合」という。)が五分の一以上となるときは、その氏名及び住所を株主名簿に記載してはならない。

  一 日本の国籍を有しない人

  二 外国政府又はその代表者

  三 外国の法人又は団体

  四 前三号に掲げる者により直接に占められる議決権の割合が郵政省令で定める割合以上である法人又は団体

 2 会社は、株券等の保管及び振替に関する法律(昭和五十九年法律第三十号)第三十一条第一項の規定による通知に係る同法第三十条第一項に規定する実質株主のうちの前項各号に掲げる者が同条第一項の規定により各自有するものとみなされる株式のすべてについて同法第三十二条第二項の規定により実質株主名簿に記載することとした場合に外国人等議決権割合が五分の一以上となるときは、外国人等議決権割合が五分の一以上とならないように当該株式の一部に限つて実質株主名簿に記載する方法として郵政省令で定める方法に従い記載することができる株式以外の株式については、同項の規定にかかわらず、同項の規定による実質株主名簿の記載をしてはならない。

 3 前二項に規定するもののほか、会社は、その発行済株式の総数が変動することとなる場合においても、外国人等議決権割合が五分の一以上とならないようにするために必要な措置を講じなければならない。

 4 会社は、商法(明治三十二年法律第四十八号)第二百二十四条ノ三第一項の一定期間の初日又は同項の一定の日から郵政省令で定める日数前までに、郵政省令で定める方法により、その外国人等議決権割合を公告しなければならない。

  第六条中「(明治三十二年法律第四十八号)」を削る。

  第九条の見出しを「(取締役及び監査役)」に改め、同条を同条第二項とし、同条に第一項として次の一項を加える。

  日本の国籍を有しない人は、会社の取締役又は監査役となることができない。

 第十七条中「第四条第三項」を「第四条第二項」に改める。

 第二十条第一項中「百万円」を「二百五十万円」に改める。

 第二十三条を第二十四条とし、第二十二条の次に次の一条を加える。

第二十三条 第四条の二第一項又は第二項の規定に違反した場合においては、その違反行為をした会社の職員又は名義書換代理人(名義書換代理人が法人である場合は、その従業者)は、五十万円以下の罰金に処する。

 本則に次の一条を加える。

第二十五条 第四条の二第四項の規定に違反して、公告することを怠り、又は不実の公告をした会社の取締役は、百万円以下の過料に処する。

 附則に次の一条を加える。

 (発行済株式の総数の算定方法の特例)

第十三条 第四条第一項の規定の適用については、当分の間、商法第二百八十条ノ二の規定による新株の発行、新株引受権付社債に付された新株の引受権の行使による新株の発行、転換株式の転換又は社債の株式への転換があつた場合には、これらによる株式の各増加数(次項において「不算入株式数」という。)は、それぞれ同項の発行済株式の総数に算入しないものとする。

2 前項に規定する株式の増加後において株式の分割又は併合があつた場合は、不算入株式数に分割又は併合の比率(二以上の段階にわたる分割又は併合があつた場合は、全段階の比率の積に相当する比率)を乗じて得た数をもつて、同項の発行済株式の総数に算入しない株式の数とする。

 (国際電信電話株式会社法の一部改正)

第二条 国際電信電話株式会社法(昭和二十七年法律第三百一号)の一部を次のように改正する。

  第四条を次のように改める。

  (外国人等の取得した株式の取扱い)

 第四条 会社は、その株式を取得した次に掲げる者から、その氏名及び住所を株主名簿に記載することの請求を受けた場合において、その請求に応ずることによつて第一号から第三号までに掲げる者により直接に占められる議決権の割合とこれらの者により第四号に掲げる者を通じて間接に占められる議決権の割合として郵政省令で定める割合とを合計した割合(以下この条において「外国人等議決権割合」という。)が五分の一以上となるときは、その氏名及び住所を株主名簿に記載してはならない。

  一 日本の国籍を有しない人

  二 外国政府又はその代表者

  三 外国の法人又は団体

  四 前三号に掲げる者により間接に占められる議決権の割合が郵政省令で定める割合以上である法人又は団体

 2 会社は、株券等の保管及び振替に関する法律(昭和五十九年法律第三十号)第三十一条第一項の規定による通知に係る同法第三十条第一項に規定する実質株主のうちの前項各号に掲げる者が同条第一項の規定により各自有するものとみなされる株式のすべてについて同法第三十二条第二項の規定により実質株主名簿に記載することとした場合に外国人等議決権割合が五分の一以上となるときは、外国人等議決権割合が五分の一以上とならないように当該株式の一部に限つて実質株主名簿に記載する方法として郵政省令で定める方法に従い記載することができる株式以外の株式については、同項の規定にかかわらず、同項の規定による実質株主名簿の記載をしてはならない。

  第八条を次のように改める。

  (取締役及び監査役の欠格事由)

 第八条 日本の国籍を有しない人は、会社の取締役又は監査役となることができない。

  第十条を次のように改める。

 第十条 会社は、新株を発行しようとするときは、郵政大臣の認可を受けなければならない。

 転換社債又は新株引受権付社債を発行しようとするときも、同様とする。

  第十七条を第十八条とし、第十六条の次に次の一条を加える。

 第十七条 第四条第一項又は第二項の規定に違反した場合においては、その違反行為をした会社の職員又は名義書換代理人(名義書換代理人が法人である場合は、その従業者)は、五十万円以下の罰金に処する。

  本則に次の一条を加える。

 第十九条 第四条第四項の規定に違反して、公告することを怠り、又は不実の公告をした会社の取締役は、百万円以下の過料に処する。

 (電気通信事業法の一部改正)

第三条 電気通信事業法(昭和五十九年法律第八十六号)の一部を次のように改正する。

  第九十一条第一項中「次項」の下に「及び次条」を加え、同条第二項中「第一種電気通信事業者」の下に「(次条第二項の規定の適用を受けるものを除く。)」を加え、同条の次に次の一条を加える。

 第九十一条の二 前条第一項の第一種電気通信事業者であつて株券等の保管及び振替に関する法律(昭和五十九年法律第三十号)第三条第一項に規定する保管振替事業において取り扱われている株券を発行しているものは、同法第三十一条第一項の規定による通知に係る同法第三十条第一項に規定する実質株主のうちの外国人等が同項の規定により各自有するものとみなされる株式のすべてについて同法第三十二条第二項の規定により実質株主名簿に記載することとした場合に第十一条第七号に該当することとなるときは、同号に該当することとならないように当該株式の一部に限つて実質株主名簿に記載する方法として郵政省令で定める方法に従い記載することができる株式以外の株式については、同項の規定にかかわらず、同項の規定による実質株主名簿の記載をしないことができる。

 2 前項の第一種電気通信事業者は、商法(明治三十二年法律第四十八号)第二百二十四条ノ三第一項の一定期間の初日又は同項の一定の日から郵政省令で定める日数前までに、郵政省令で定める方法により、外国人等がその議決権に占める割合を公告しなければならない。

  第百十三条を次のように改める。

 第百十三条 次の各号の一に該当する者は、百万円以下の過料に処する。

  一 第三十三条の規定に違反した者

  二 第九十一条の二第二項の規定に違反して公告することを怠り、又は不実の公告をした者

   附 則

 この法律は、公布の日から起算して三月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

(郵政・内閣総理大臣署名) 

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