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法律第九十九号(平四・一二・一六)

  ◎政治資金規正法の一部を改正する法律(衆法)

第一条 政治資金規正法(昭和二十三年法律第百九十四号)の一部を次のように改正する。

  第四条第一項中「収受」の下に「で、第八条の二各号に掲げる方法による運用のために供与し、又は交付した金銭等(金銭その他政令で定める財産上の利益をいう。以下同じ。)の当該運用に係る当該金銭等に相当する金銭等の収受以外のもの」を加え、同条第五項中「交付」の下に「で、第八条の二各号に掲げる方法による運用のためにする金銭等の供与又は交付以外のもの」を加える。

  第八条の次に次の一条を加える。

  (政治団体及び公職の候補者の政治資金の運用)

 第八条の二 政治団体はその有する金銭等を、公職の候補者はその者が受けた政治活動に関する寄附その他の政治資金に係る金銭等を、次に掲げる方法以外の方法により運用してはならない。

  一 銀行その他の金融機関への預金若しくは貯金又は郵便貯金

  二 国債証券、地方債証券、政府保証債券(その元金の償還及び利息の支払について政府が保証する債券をいう。)又は銀行、農林中央金庫、商工組合中央金庫若しくは全国を地区とする信用金庫連合会の発行する債券(次条第一項第三号ロにおいて「国債証券等」という。)の取得

  三 信託業務を営む銀行又は信託会社への金銭信託で元本補てんの契約のあるもの

  第九条第一項各号列記以外の部分を次のように改める。

   政治団体の会計責任者は、会計帳簿を備え、これに当該政治団体に係る次に掲げる事項を記載しなければならない。

  第九条第一項第一号中「収入については、次に」を「すべての収入及びこれに関する次に」に改め、同号ロ中「寄附について」を「寄附(第二十二条の六第二項に規定する寄附を除く。以下ロ及び第十二条第一項第一号ロにおいて同じ。)について」に改め、同号へを同号トとし、同号ホを同号ヘとし、同号ニを同号ホとし、同号ハの次に次のように加える。

   ニ 第二十二条の六第二項に規定する寄附については、同一の日に同一の場所で受けた寄附ごとに、その金額の合計額並びに当該年月日及び場所

  第九条第一項第二号中「支出については、」を「すべての支出(当該政治団体のためにその代表者又は会計責任者と意思を通じてされた支出を含む。以下この条、第十二条及び第十七条において同じ。)並びに」に改め、同項に次の一号を加える。

  三 金銭等の運用に関する次に掲げる事項

   イ 預金(普通預金及び当座預金を除く。以下この号及び第十二条第一項第三号ホにおいて同じ。)若しくは貯金(普通貯金を除く。以下この号及び第十二条第一項第三号ホにおいて同じ。)又は郵便貯金(通常郵便貯金を除く。以下この号及び第十二条第一項第三号ホにおいて同じ。)については、これを預け入れたときは当該預金若しくは貯金又は郵便貯金の種類、預け入れた金融機関又は郵便官署の名称及び所在地並びに預入れの金額及び年月日、これの払戻しを受けたときは当該預金若しくは貯金又は郵便貯金の種類、払戻しを受けた金融機関又は郵便官署の名称及び所在地並びに払戻しの金額及び年月日

   ロ 国債証券等については、これを取得したときは当該国債証券等の種類及び銘柄、取得先の氏名又は名称及び住所又は所在地並びに取得の価額及び年月日、これを譲渡し、又はこれの償還を受けたときは当該国債証券等の種類及び銘柄、譲渡先の氏名又は名称及び住所又は所在地並びに譲渡の価額及び年月日又は償還を受けた価額及び年月日

   ハ 金銭信託については、これを信託したときは当該金銭信託の受託者の名称及び所在地、信託した金銭の額並びに信託の設定年月日及び期間、当該金銭信託が終了したときは受託者の名称及び所在地、委託者に帰属した金銭の額並びに信託の終了年月日

  第十二条第一項中「のその年におけるすべての収入及び支出について、その総額及び自治省令で定める項目別の金額並びに次に掲げる事項」を「に係るその年における収入、支出その他の事項で次に掲げるもの」に改め、同項第一号中「収入については、次に」を「すべての収入について、その総額及び自治省令で定める項目別の金額並びに次に」に改め、同号へ中「ニ及びホ」を「ホ及びヘ」に改め、同号ヘを同号トとし、同号ホを同号ヘとし、同号ニを同号ホとし、同号ハの次に次のように加える。

   ニ 第二十二条の六第二項に規定する寄附については、同一の日に同一の場所で受けた寄附ごとに、その金額の合計額並びに当該年月日及び場所

  第十二条第一項第二号中「支出については、」を「すべての支出について、その総額及び自治省令で定める項目別の金額並びに」に改め、同項に次の一号を加える。

  三 十二月三十一日において有する資産等(次に掲げる資産及び借入金をいう。以下この号及び第十七条第一項において同じ。)について、当該資産等の区分に応じ、次に掲げる事項

   イ 土地 所在及び面積並びに取得の価額及び年月日

   ロ 建物 所在及び床面積並びに取得の価額及び年月日

   ハ 建物の所有を目的とする地上権又は土地の賃借権 当該権利に係る土地の所在及び面積並びに当該権利の取得の価額及び年月日

   ニ 取得の価額が百万円を超える動産 品目及び数量並びに取得の価額及び年月日

   ホ 預金若しくは貯金又は郵便貯金 預金若しくは貯金又は郵便貯金の残高

   へ 金銭信託 信託している金銭の額及び信託の設定年月日

   ト 証券取引法(昭和二十三年法律第二十五号)第二条第一項及び第二項に規定する有価証券 種類、銘柄及び数量並びに取得の価額及び年月日

   チ 出資による権利 出資先並びに当該出資先ごとの金額及び年月日

   リ 貸付先ごとの残高が百万円を超える貸付金 貸付先及び貸付残高

   ヌ 支払われた金額が百万円を超える敷金 支払先並びに当該支払われた敷金の金額及び年月日

   ル 取得の価額が百万円を超える施設の利用に関する権利 種類及び対象となる施設の名称並びに取得の価額及び年月日

   ヲ 借入先ごとの残高が百万円を超える借入金 借入先及び借入残高

  第十二条第二項中「同項第二号」の下に「に規定する経費」を加える。

  第十七条第一項中「支出」の下に「並びに資産等」を加える。

  第十九条の三第一項中「金銭その他政令で定める財産上の利益(以下この章において「金銭等」という。)」を「金銭等」に改める。

  第十九条の六第一項に次の一号を加える。

  四 保有金に相当する金銭等の運用については、第九条第一項第三号イからハまでに掲げる事項

  第二十二条の六第三項を同条第四項とし、同条第二項中「前項」を「第一項」に改め、同項を同条第三項とし、同条第一項の次に次の一項を加える。

 2 前項及び第四項の規定(匿名寄附の禁止に係る部分に限る。)は、街頭又は一般に公開される演説会若しくは集会の会場において政党又は政治資金団体に対してする寄附でその金額が千円以下のものについては、適用しない。

  第五章に次の一条を加える。

  (政治活動に関する寄附への公務員の関与等の制限)

 第二十二条の八 国又は地方公共団体の公務員で次に掲げるものは、その地位を利用して、政治活動に関する寄附を求め、若しくは受け、又は自己以外の者がする政治活動に関する寄附に関与してはならない。

  一 国家公務員法第二条第二項に規定する一般職に属する職員(顧問、参与その他の非常勤職員で政令で定めるものを除く。)

  二 裁判所職員臨時措置法(昭和二十六年法律第二百九十九号)に規定する裁判官及び裁判官の秘書官以外の裁判所職員(非常勤職員で最高裁判所の規則で定めるものを除く。)

  三 国会職員法(昭和二十二年法律第八十五号)第一条に規定する国会職員(同法第二十四条の二に規定する国会職員及び両議院の議長が協議して定める非常勤職員を除く。)

  四 自衛隊法(昭和二十九年法律第百六十五号)第二条第五項に規定する隊員(同法第七十一条第一項の規定による訓練招集命令により招集されている者以外の予備自衛官を除く。)

  五 地方公務員法第三条第二項に規定する一般職に属する職員(地方公営企業労働関係法(昭和二十七年法律第二百八十九号)第三条第二項に規定する職員で政令で定めるもの及び同法附則第五項に規定する単純な労務に雇用される職員を除く。)

  六 地方公営企業法(昭和二十七年法律第二百九十二号)第七条に規定する管理者

 2 何人も、前項各号に掲げる国又は地方公共団体の公務員に対し、同項の規定により当該公務員がしてはならない行為をすることを求めてはならない。

  第二十六条を次のように改める。

 第二十六条 次の各号の一に該当する者(団体にあつては、その役職員又は構成員として当該違反行為をした者)は、一年以下の禁 錮又は二十万円以下の罰金に処する。

  一 第二十二条第一項及び第二項又は第二十二条の二第一項の規定に違反して寄附をした者

  二 第二十二条第四項又は第二十二条の二第三項の規定に違反して寄附を受けた者

  第二十六条の二第三号中「第二十二条の六第二項」を「第二十二条の六第三項」に改める。

  第二十六条の三を次のように改める。

 第二十六条の三 次の各号の一に該当する者は、二十万円以下の罰金に処する。

  一 第二十二条の四第一項の規定に違反して寄附をした会社の役職員として当該違反行為をした者

  二 第二十二条の四第二項の規定に違反して寄附を受けた者(団体にあつては、その役職員又は構成員として当該違反行為をした者)

  第二十六条の四を第二十六条の五とし、第二十六条の三の次に次の一条を加える。

 第二十六条の四 次の各号の一に該当する者は、六月以下の禁 錮又は十万円以下の罰金に処する。

  一 第二十二条の七第一項の規定に違反して寄附のあつせんに係る行為をした者(団体にあつては、その役職員又は構成員として当該違反行為をした者)

  二 第二十二条の八第一項の規定に違反して政治活動に関する寄附を求め、若しくは受け、又は自己以外の者がする政治活動に関する寄附に関与した者

  三 第二十二条の八第二項の規定に違反して同条第一項各号に掲げる国又は地方公共団体の公務員に対し同項の規定により当該公務員がしてはならない行為をすることを求めた者(団体にあつては、その役職員又は構成員として当該違反行為をした者)

  第二十八条を次のように改める。

 第二十八条 第二十三条、第二十六条第二号、第二十六条の二第三号、第二十六条の三第二号及び第二十六条の四第二号の規定の違反行為により受けた寄附に係る財産上の利益(第二十二条の六第四項に規定する寄附に係る金銭又は物品を除く。)は、没収する。その全部又は一部を没収することができないときは、その価額を追徴する。

  第六章に次の一条を加える。

 第二十八条の二 政治団体の役職員又は構成員が、第二十三条、第二十六条第二号、第二十六条の二第三号及び第二十六条の三第二号の規定の違反行為により寄附を受けたときは、その行為者を罰するほか、その政治団体に対して当該各条の罰金刑を科する。

 2 前項の規定により第二十三条の違反行為につき政治団体に罰金刑を科する場合における時効の期間は、同条の罪についての時効の期間による。

 3 法人でない政治団体について第一項の規定の適用がある場合には、その代表者がその訴訟行為につきその政治団体を代表するほか、法人を被告人又は被疑者とする場合の刑事訴訟に関する法律の規定を準用する。

第二条 政治資金規正法の一部を次のように改正する。

  政治資金規正法目次中「寄附」を「寄附等」に改める。

  第四条第一項及び第五項中「第八条の二各号」を「第八条の三各号」に改める。

  第八条の二を第八条の三とし、第八条の次に次の一条を加える。

  (政治資金パーティーの開催)

P ALIGN="JUSTIFY"> 第八条の二 政治資金パーティー(対価を徴収して行われる催物で、当該催物の対価に係る収入の金額から当該催物に要する経費の金額を差し引いた残額を当該催物を開催した者又はその者以外の者の政治活動(選挙運動を含む。これらの者が政治団体である場合には、その活動)に関し支出することとされているものをいう。以下同じ。)は、政治団体によつて開催されるようにしなければならない。

  第九条第一項第一号ハ中「あつせん」を「寄附のあつせん」に改め、同号トを同号リとし、同号へを同号チとし、同号ホの次に次のように加える。

   ヘ 機関紙誌の発行その他の事業による収入のうち政治資金パーティーの対価に係る収入については、政治資金パーティーごとに、その名称、開催年月日、開催場所及び対価に係る収入の金額並びに対価の支払をした者の氏名、住所及び職業(対価の支払をした者が団体である場合には、その名称、主たる事務所の所在地及び代表者の氏名。次条第三項及び第十二条第一項第一号トにおいて同じ。)並びに当該対価の支払に係る収入の金額及び年月日

   ト 政治資金パーティーの対価に係る収入のうち次条第三項の対価の支払のあつせんをされたものについては、政治資金パーティーごとに、当該対価の支払のあつせんをした者の氏名、住所及び職業(対価の支払のあつせんをした者が団体である場合には、その名称、主たる事務所の所在地及び代表者の氏名。同項及び第十二条第一項第一号チにおいて同じ。)並びに当該対価の支払のあつせんに係る収入の金額、これを集めた期間及びこれが当該政治団体に提供された年月日

  第十条第二項中「そのあつせん」を「その寄附のあつせん」に、「あつせんをした」を「当該寄附のあつせんをした」に、「当該あつせん」を「当該寄附のあつせん」に改め、同条に次の一項を加える。

 3 政治団体のために政治資金パーティーの対価の支払のあつせん(特定の政治団体のために政治資金パーティーの対価として支払われる金銭等を集めて、これを当該政治団体に提供することをいう。以下同じ。)をした者は、その対価の支払のあつせんを終えた日から七日以内に、当該対価の支払をした者及び当該対価の支払のあつせんをした者の氏名、住所及び職業、当該支払われた対価の金額及び年月日並びに当該対価の支払のあつせんに係る金額及びこれを集めた期間を記載した明細書を会計責任者に提出しなければならない。

  第十二条第一項第一号ハ中「あつせん」を「寄附のあつせん」に改め、同号ト中「ヘ」を「リ」に改め、同号トを同号ヌとし、同号へを同号リとし、同号ホの次に次のように加える。

   ヘ 機関紙誌の発行その他の事業による収入のうち、特定パーティー(政治資金パーティーのうち、当該政治資金パーティーの対価に係る収入の金額が千万円以上であるものをいう。以下この条及び第十八条の二において同じ。)又は特定パーティーになると見込まれる政治資金パーティーの対価に係る収入がある場合においては、これらのパーティーごとに、その名称、開催年月日、開催場所及び対価に係る収入の金額並びに対価の支払をした者の数

   ト 一の政治資金パーティーの対価に係る収入(報告書に記載すべき収入があつた年の前年以前における収入を含む。)のうち、同一の者からの政治資金パーティーの対価の支払で、その金額の合計額が百万円を超えるものについては、その年における対価の支払について、当該対価の支払をした者の氏名、住所及び職業並びに当該対価の支払に係る収入の金額及び年月日

   チ 一の政治資金パーティーの対価に係る収入(報告書に記載すべき収入があつた年の前年以前における収入を含む。)のうち、同一の者によつて対価の支払のあつせんをされたもので、その金額の合計額が百万円を超えるものについては、その年における対価の支払のあつせんについて、当該対価の支払のあつせんをした者の氏名、住所及び職業並びに当該対価の支払のあつせんに係る収入の金額、これを集めた期間及びこれが当該政治団体に提供された年月日

  第十二条第三項を同条第四項とし、同条第二項の次に次の一項を加える。

 3 政治団体の会計責任者は、第一項第一号ヘからチまでの特定パーティー又は政治資金パーティーの対価に係る収入のうち、同項の規定により報告書に記載すべき収入があつた年の前年以前において収受されたものがある場合において、当該特定パーティー又は政治資金パーティーに係る事項について同項の規定により報告書を提出するときは、当該報告書に記載すべき収入があつた年の前年以前において収受されたものについて同号ヘからチまでに掲げる事項を併せて記載しなければならない。

  第十三条に後段として次のように加える。

   政治資金パーティーの対価に係る収入についても、同様とする。

  第十七条第四項中「第十二条第二項及び第三項」を「第十二条第二項から第四項まで」に、「並びに」を「及び」に改める。

  第十八条中「及び第十四条」を「、第十四条」に、「の規定は」を「及び次条の規定は」に改める。

  第二章に次の一条を加える。

  (政治団体以外の者が特定パーティーを開催する場合の特例)

 第十八条の二 政治団体以外の者が特定パーティーになると見込まれる政治資金パーティーを開催する場合には、当該政治団体以外の者は、当該政治資金パーティーについては、当該政治資金パーティーを開催しようとする時から政治団体とみなして、この章(第六条第四項、第六条の二、第七条の二、第十二条第一項第三号及び第三項、第十四条、第十七条第三項並びに前条の規定を除く。)の規定(これに係る罰則を含む。)を適用する。政治団体以外の者が開催する政治資金パーティーが特定パーティーになつたときも、同様とする。

 2 前項の場合において、第六条第一項中「その組織の日又は第三条第一項各号若しくは前条第一項各号の団体となつた日(同項第二号の団体にあつては、次条第二項前段の規定による届出がされた日)」とあるのは「第十八条の二第一項の規定により政治団体以外の者が政治団体とみなされることとなつた日」と、「主としてその活動を行う区域」とあるのは「開催する政治資金パーティーの開催場所」と、同項第一号及び第二号中「主としてその活動を行う」とあるのは「政治資金パーティーを開催する」と、同条第二項中「綱領、党則、規約」とあるのは「当該政治資金パーティーの名称、開催年月日及び開催場所並びに当該政治資金パーティーの対価に係る収入の予定金額及び当該対価に係る収入の金額から当該政治資金パーティーに要する経費の金額を差し引いた残額を支出することとされている者の氏名(その者が団体である場合には、その名称)を記載した文書」と、「綱領等」とあるのは「開催計画書等」と、同条第三項中「第一項」とあるのは「前二項」と、第七条中「綱領等」とあるのは「開催計画書等」と、第八条中「政治活動(選挙運動を含む。)」とあるのは「政治資金パーティーの開催」と、「寄附」とあるのは「当該政治資金パーティーに係る対価の支払」と、第八条の三中「その有する」とあるのは「政治資金パーティーの開催に関してされた収入に係る金銭等の全部又は一部に相当する」と、第九条第一項中「政治団体に係る」とあるのは「政治団体の開催する政治資金パーティーに係る」と、第十二条第一項中「の会計責任者」とあるのは「の代表者及び会計責任者」と、「毎年十二月三十一日現在で、当該政治団体に係るその年における収入、支出その他の事項で次に掲げるもの」とあるのは「当該政治団体の開催した政治資金パーティーに係る次に掲げる事項」と、「その日の翌日から三月以内(その間に衆議院議員の総選挙又は参議院議員の通常選挙の公示の日から選挙の期日までの期間がかかる場合には、四月以内)」とあるのは「当該政治資金パーティーの終了した日から三月以内」と、同項第一号中「すべての収入」とあるのは「すべての収入(予定される収入を含む。以下この号において同じ。)」と、同号ロ及びハ中「年間百万円」とあるのは「百万円」と、同号ト及びチ中「その年における対価」とあるのは「当該対価」と、同項第二号中「すべての支出」とあるのは「すべての支出(予定される支出を含む。以下この号において同じ。)」と、同条第二項中「支出について」とあるのは「支出(予定される支出を除く。)について」と、第十七条第一項中「政治団体が解散し、又は目的の変更その他により政治団体でなくなつたとき」とあるのは「第十八条の二第一項の規定により政治団体とみなされる政治団体以外の者が第六条第一項の規定により届け出た政治資金パーティーの開催を中止したとき」と、同条第二項中「第十二条第一項」とあるのは「第十二条第一項又は前項」と、「提出しない場合において、当該政治団体が当該提出期限までに当該提出期限の属する年の前年において同項の規定により提出すべき報告書をも提出していないものであるとき」とあるのは「提出しないとき」と、第二十三条中「寄附」とあるのは「対価の支払」とし、その他のこの章の規定の当該政治団体以外の者についての適用に関し必要な技術的読替えその他必要な事項は、政令で定める。

 3 第一項後段の規定により政治団体とみなされる政治団体以外の者は、前項の規定により読み替えて適用される第六条第一項に定める期間内に同項の規定による届出をするまでの間、同条の規定による届出をしたものとみなす。

 4 第一項の規定により政治団体とみなされる政治団体以外の者について、第二項の規定により読み替えて適用される第十二条第一項の規定による報告書が提出されたとき又は第二項の規定により読み替えて適用される第六条第一項の規定により届け出た政治資金パーティーの開催が中止された場合において第二項の規定により読み替えて適用される第十七条第一項の規定による報告書が提出されたときは、当該政治団体とみなされる政治団体以外の者は、政治団体でなくなつたものとみなす。

  第十九条の三第一項第二号及び第二項並びに第十九条の五第二号中「あつせん」を「寄附のあつせん」に改める。

  第十九条の六第一項第二号中「あつせん」を「寄附のあつせん」に改め、同条第三項中「のあつせんをした」を「に係る寄附のあつせんをした」に、「そのあつせん」を「その寄附のあつせん」に、「及びあつせん」を「及び寄附のあつせん」に、「並びにあつせん」を「並びに寄附のあつせん」に改める。

  第十九条の七第一項第二号中「あつせんを」を「寄附のあつせんを」に、「当該あつせんに」を「当該寄附のあつせんに」に、「寄附のあつせん」を「寄附に係る寄附のあつせん」に改め、同条第三項中「第三項」を「第四項」に改める。

  第五章の章名中「寄附」を「寄附等」に改める。

  第二十二条の七第一項中「寄附」を「寄附に係る寄附」に、「あつせんに」を「寄附のあつせんに」に改め、同条第二項中「寄附の」を「寄附に係る寄附の」に改める。

  第二十二条の八の見出しを「(政治活動に関する寄附又は政治資金パーティーの対価の支払ヘの公務員の関与等の制限)」に改め、同条第一項中「、又は」を「、若しくは」に、「関与してはならない」を「関与し、又は政治資金パーティーに対価を支払つて参加することを求め、若しくは政治資金パーティーの対価の支払を受け、若しくは自己以外の者がするこれらの行為に関与してはならない」に改め、第五章中同条を第二十二条の九とし、第二十二条の七の次に次の一条を加える。

  (政治資金パーティーの対価の支払に関する制限)

 第二十二条の八 政治資金パーティーを開催する者は、一の政治資金パーティーにつき、同一の者から、百五十万円を超えて、当該政治資金パーティーの対価の支払を受けてはならない。

 2 政治資金パーティーを開催する者は、当該政治資金パーティーの対価の支払を受けようとするときは、あらかじめ、当該対価の支払をする者に対し、当該対価の支払が政治資金パーティーの対価の支払である旨を書面により告知しなければならない。

 3 何人も、政治資金パーティーの対価の支払をする場合において、一の政治資金パーティーにつき、百五十万円を超えて、当該政治資金パーティーの対価の支払をしてはならない。

 4 第二十二条の六第一項及び第三項並びに前条の規定は、政治資金パーティーの対価の支払について準用する。この場合において、第二十二条の六第一項中「政治活動に関する寄附」とあり、及び同条第三項中「寄附」とあるのは「政治資金パーティーの対価の支払」と、前条第一項中「政治活動に関する寄附に係る寄附のあつせん」とあるのは「政治資金パーティーの対価の支払のあつせん」と、「当該寄附のあつせん」とあるのは「当該対価の支払のあつせん」と、同条第二項中「政治活動に関する寄附に係る寄附のあつせん」とあるのは「政治資金パーティーの対価の支払のあつせん」と、「、寄附」とあるのは「、対価の支払」と、「当該寄附」とあるのは「当該対価として支払われる金銭等」と読み替えるものとする。

 5 第二項に規定する告知に係る書面に記載すべき文言については、自治省令で定める。

  第二十六条の二に次の二号を加える。

  五 第二十二条の八第四項において準用する第二十二条の六第一項の規定に違反して対価の支払をした者(団体にあつては、その役職員又は構成員として当該違反行為をした者)

  六 第二十二条の八第四項において準用する第二十二条の六第三項の規定に違反して対価の支払を受けた者(団体にあつては、その役職員又は構成員として当該違反行為をした者)

  第二十六条の三に次の三号を加える。

  三 第二十二条の八第一項の規定に違反して対価の支払を受けた者(団体にあつては、その役職員又は構成員として当該違反行為をした者)

  四 第二十二条の八第二項の規定に違反して告知をしなかつた者(団体にあつては、その役職員又は構成員として当該違反行為をした者)

  五 第二十二条の八第三項の規定に違反して対価の支払をした者(団体にあつては、その役職員又は構成員として当該違反行為をした者)

  第二十六条の四第三号中「第二十二条の八第二項」を「第二十二条の九第二項」に改め、同号を同条第四号とし、同条第二号中「第二十二条の八第一項」を「第二十二条の九第一項」に、「又は」を「若しくは」に、「関与した者」を「関与し、又は政治資金パーティーに対価を支払つて参加することを求め、若しくは政治資金パーティーの対価の支払を受け、若しくは自己以外の者がするこれらの行為に関与した者」に改め、同号を同条第三号とし、同条第一号の次に次の一号を加える。

  二 第二十二条の八第四項において準用する第二十二条の七第一項の規定に違反して対価の支払のあつせんに係る行為をした者(団体にあつては、その役職員又は構成員として当該違反行為をした者)

  第二十六条の五を次のように改める。

 第二十六条の五 次の各号の一に該当する者(団体にあつては、その役職員又は構成員として当該違反行為をした者)は、五万円以下の罰金に処する。

  一 第二十二条の七第二項の規定に違反して寄附を集めた者

  二 第二十二条の八第四項において準用する第二十二条の七第二項の規定に違反して対価として支払われる金銭等を集めた者

  第二十八条中「第二十六条の四第二号」を「第二十六条の四第三号」に改める。

   附 則

 (施行期日)

第一条 この法律は、平成五年一月一日から施行する。ただし、第二条の規定及び附則第七条から第十一条までの規定は、同年四月一日から施行する。

 (第一条の規定による改正に伴う経過措置)

第二条 第一条の規定による改正後の政治資金規正法(以下附則第六条までにおいて「新法」という。)第四条第一項の規定は、第一条の規定の施行の日(以下附則第六条までにおいて「施行日」という。)以後に収受される金銭、物品その他の財産上の利益で施行日以後に運用に供される金銭等に相当する金銭等の当該運用に係る収受について適用し、施行日以後に収受される金銭、物品その他の財産上の利益で施行日前に運用に供された金銭等に相当する金銭等の当該運用に係る収受については、なお従前の例による。

第三条 新法第八条の二の規定は、施行日以後に新たに運用に供される政治団体の有する金銭等及び公職の候補者が受けた政治活動に関する寄附その他の政治資金に係る金銭等の全部又は一部に相当する金銭等の運用について適用する。

第四条 新法第九条第一項第三号の規定は、施行日以後に新たに運用に供される政治団体の有する金銭等の運用について適用する。

第五条 新法第十二条第一項(新法第十七条第一項の規定によりその例によることとされる場合を含む。以下この条において同じ。)の規定は、施行日の属する年以後の年に係る新法第十二条第一項の規定による報告書及び施行日以後に新法第十七条第一項の規定により同項の報告書を提出すべき事由が生じた場合における当該報告書の提出について適用し、施行日の属する年の前年以前の年に係る第一条の規定による改正前の政治資金規正法(以下この条において「旧法」という。)第十二条第一項の規定による報告書及び施行日前に旧法第十七条第一項の規定により同項の報告書を提出すべき事由が生じた場合における当該報告書の提出については、なお従前の例による。

第六条 新法第十九条の六第一項第四号の規定は、施行日以後に新たに運用に供される保有金に相当する金銭等の運用について適用する。

 (第二条の規定による改正に伴う経過措置)

第七条 第二条の規定による改正後の政治資金規正法(以下附則第十一条までにおいて「新法」という。)第九条第一項第一号ヘの規定は、第二条の規定の施行の日(以下附則第十一条までにおいて「施行日」という。)以後に開催される政治資金パーティーの対価に係る収入で施行日以後に収受されるものについて適用する。

2 新法第九条第一項第一号トの規定は、施行日以後に開催される政治資金パーティーの対価に係る収入のうち対価の支払のあっせんをされたもので施行日以後に集められる対価として支払われる金銭等について適用する。

第八条 新法第十条第三項の規定は、施行日以後に開催される政治資金パーティーの対価に係る収入のうち対価の支払のあっせんをされたもので施行日以後に集められる対価として支払われる金銭等について適用する。

第九条 新法第十二条第一項第一号ヘ及びト(新法第十七条第一項の規定によりその例によることとされる場合を含む。)の規定は、施行日以後に開催される政治資金パーティーの対価に係る収入で施行日以後に収受されるものについて適用する。

2 新法第十二条第一項第一号チ(新法第十七条第一項の規定によりその例によることとされる場合を含む。)の規定は、施行日以後に開催される政治資金パーティーの対価に係る収入のうち対価の支払のあっせんをされたもので施行日以後に集められる対価として支払われる金銭等について適用する。

3 新法第十二条第三項の規定は、施行日以後に開催される政治資金パーティーの対価に係る収入で施行日以後に収受されるものについて適用する。

第十条 新法第十八条の二の規定は、施行日以後に同条第一項の特定パーティーになると見込まれる政治資金パーティー(第二条の規定の施行の際現に特定パーティーとなっているものを含む。以下この条において同じ。)を開催する政治団体以外の者について適用する。この場合において、第二条の規定の施行の際現に施行日以後に特定パーティーになると見込まれる政治資金パーティーを開催しようとしている政治団体以外の者に係る同項の規定の適用については、同項中「当該政治資金パーティーを開催しようとする時」とあるのは、「政治資金規正法の一部を改正する法律(平成四年法律第九十九号)第二条の規定の施行の日」とする。

第十一条 新法第二十二条の八第一項から第三項までの規定は、施行日以後に開催される政治資金パーティーの対価の支払で、施行日以後に支払を受け又は支払をするものについて適用する。

2 新法第二十二条の八第四項の規定は、施行日以後に開催される政治資金パーティーの対価の支払で施行日以後にされるもの及び施行日以後に開催される政治資金パーティーの対価に係る収入のうち対価の支払のあっせんをされたもので施行日以後に集められる対価として支払われる金銭等について適用する。

 (罰則に関する経過措置)

第十二条 この法律の施行前にした行為及びこの法律の附則において従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

 (政令への委任)

第十三条 附則第二条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。

(自治・内閣総理大臣署名) 

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