法律第三十五号(平九・四・一一)
◎中東・北アフリカ経済協力開発銀行への加盟に伴う措置に関する法律
(目的)
第一条 この法律は、中東・北アフリカ経済協力開発銀行(以下「銀行」という。)に加盟するために必要な措置を講じ、及び中東・北アフリカ経済協力開発銀行を設立する協定(以下「協定」という。)の円滑な履行を確保することを目的とする。
(出資等)
第二条 政府は、銀行に対し、四百六十七億九千八百十二万三千八百六十九円の範囲内において、本邦通貨により出資することができる。
2 前項の規定により出資することができる金額のほか、政府は、銀行に対し、予算で定める金額の範囲内において、本邦通貨により、出資し、又は協定第六条(a)に規定する特別基金に充てるため拠出することができる。
(国債による出資等)
第三条 政府は、前条の規定により銀行に出資し又は拠出する本邦通貨に代えて、その全部又は一部を国債で出資し又は拠出することができる。
2 前項の規定により出資し又は拠出するため、政府は、必要な額を限度として国債を発行することができる。
3 国際通貨基金及び国際復興開発銀行への加盟に伴う措置に関する法律(昭和二十七年法律第百九十一号)第十条第三項から第七項まで(国債の発行条件、償還等)の規定は、前項の規定により発行する国債について準用する。この場合において、同条第三項及び第四項中「銀行」とあるのは「中東・北アフリカ経済協力開発銀行」と、「出資した」とあるのは「出資し又は拠出した」と読み替えるものとする。
(寄託所の指定)
第四条 日本銀行は、日本銀行法(昭和十七年法律第六十七号)第二十七条(業務)の規定にかかわらず、協定第三十三条(a)の規定による銀行の保有する本邦通貨その他の資産の寄託所としての業務を行うものとする。
附 則
1 この法律は、協定が日本国について効力を生ずる日から施行する。
2 大蔵省設置法(昭和二十四年法律第百四十四号)の一部を次のように改正する。
第四条第百十五号中「欧州復興開発銀行」の下に「、中東・北アフリカ経済協力開発銀行」を加える。
(大蔵・内閣総理大臣署名)