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法律第五十九号(平二〇・六・一一)

  ◎社会教育法等の一部を改正する法律

 (社会教育法の一部改正)

第一条 社会教育法(昭和二十四年法律第二百七号)の一部を次のように改正する。

  第三条第二項中「前項」を「第一項」に、「努めるとともに、」を「努め、及び」に改め、「配慮をする」の下に「とともに、学校、家庭及び地域住民その他の関係者相互間の連携及び協力の促進に資することとなるよう努める」を加え、同項を同条第三項とし、同条第一項の次に次の一項を加える。

 2 国及び地方公共団体は、前項の任務を行うに当たつては、国民の学習に対する多様な需要を踏まえ、これに適切に対応するために必要な学習の機会の提供及びその奨励を行うことにより、生涯学習の振興に寄与することとなるよう努めるものとする。

  第五条第四号中「その他社会教育に関する施設」を「その他の社会教育施設」に改め、同条第七号中「開催」の下に「並びに家庭教育に関する情報の提供」を加え、同条第八号中「開催及び」を「開催並びに」に改め、同条中第十六号を第十九号とし、第十五号を第十八号とし、同条第十四号中「レクリエーシヨン」を「レクリエーション」に改め、同号を同条第十七号とし、同条中第十三号を削り、第十二号を第十四号とし、同号の次に次の二号を加える。

  十五 社会教育における学習の機会を利用して行つた学習の成果を活用して学校、社会教育施設その他地域において行う教育活動その他の活動の機会を提供する事業の実施及びその奨励に関すること。

  十六 社会教育に関する情報の収集、整理及び提供に関すること。

  第五条第十一号を同条第十二号とし、同号の次に次の一号を加える。

  十三 主として学齢児童及び学齢生徒(それぞれ学校教育法第十八条に規定する学齢児童及び学齢生徒をいう。)に対し、学校の授業の終了後又は休業日において学校、社会教育施設その他適切な施設を利用して行う学習その他の活動の機会を提供する事業の実施並びにその奨励に関すること。

  第五条第十号を同条第十一号とし、同条第九号の次に次の一号を加える。

  十 情報化の進展に対応して情報の収集及び利用を円滑かつ適正に行うために必要な知識又は技能に関する学習の機会を提供するための講座の開設及び集会の開催並びにこれらの奨励に関すること。

  第六条中「行う外、左の」を「行うほか、次の」に改め、同条第一号中「行なう」を「行う」に改め、同条第三号中「社会教育に関する施設」を「社会教育施設」に改める。

  第九条の三第一項ただし書中「但し」を「ただし」に改め、同条第二項を同条第三項とし、同条第一項の次に次の一項を加える。

 2 社会教育主事は、学校が社会教育関係団体、地域住民その他の関係者の協力を得て教育活動を行う場合には、その求めに応じて、必要な助言を行うことができる。

  第九条の四第一号ロ中「官公署」の下に「、学校、社会教育施設」を加え、「社会教育に関係のある」を削り、「職で」の下に「司書、学芸員その他の社会教育主事補の職と同等以上の職として」を加え、同号ハ中「官公署」の下に「、学校、社会教育施設」を加える。

  第十三条中「会議」の下に「(社会教育委員が置かれていない場合には、条例で定めるところにより社会教育に係る補助金の交付に関する事項を調査審議する審議会その他の合議制の機関)」を加える。

  第三十二条を次のように改める。

  (運営の状況に関する評価等)

 第三十二条 公民館は、当該公民館の運営の状況について評価を行うとともに、その結果に基づき公民館の運営の改善を図るため必要な措置を講ずるよう努めなければならない。

  第三十二条の次に次の一条を加える。

  (運営の状況に関する情報の提供)

 第三十二条の二 公民館は、当該公民館の事業に関する地域住民その他の関係者の理解を深めるとともに、これらの者との連携及び協力の推進に資するため、当該公民館の運営の状況に関する情報を積極的に提供するよう努めなければならない。

 (図書館法の一部改正)

第二条 図書館法(昭和二十五年法律第百十八号)の一部を次のように改正する。

  第三条中「そい」を「沿い」に、「援助し得る」を「援助し、及び家庭教育の向上に資することとなる」に、「左の各号に」を「次に」に改め、同条第一号中「、フイルム」を「及びフィルム」に、「視覚聴覚教育」を「視聴覚教育」に改め、「資料(」の下に「電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によつては認識することができない方式で作られた記録をいう。)を含む。」を加え、同条第六号中「その奨励を行う」を「これらの開催を奨励する」に改め、同条中第八号を第九号とし、第七号の次に次の一号を加える。

  八 社会教育における学習の機会を利用して行つた学習の成果を活用して行う教育活動その他の活動の機会を提供し、及びその提供を奨励すること。

  第五条第一項中「左の」を「次の」に、「一に」を「いずれかに」に改め、同項第二号を削り、同項第一号中「第六条」を「次条」に改め、同号を同項第二号とし、同項に第一号として次の一号を加える。

  一 大学を卒業した者で大学において文部科学省令で定める図書館に関する科目を履修したもの

  第五条第一項第三号を次のように改める。

  三 次に掲げる職にあつた期間が通算して三年以上になる者で次条の規定による司書の講習を修了したもの

   イ 司書補の職

   ロ 国立国会図書館又は大学若しくは高等専門学校の附属図書館における職で司書補の職に相当するもの

   ハ ロに掲げるもののほか、官公署、学校又は社会教育施設における職で社会教育主事、学芸員その他の司書補の職と同等以上の職として文部科学大臣が指定するもの

  第五条第二項第二号中「高等学校若しくは中等教育学校を卒業した者又は高等専門学校第三学年を修了した者で第六条」を「学校教育法(昭和二十二年法律第二十六号)第九十条第一項の規定により大学に入学することのできる者で次条」に改める。

  第七条を次のように改める。

  (司書及び司書補の研修)

 第七条 文部科学大臣及び都道府県の教育委員会は、司書及び司書補に対し、その資質の向上のために必要な研修を行うよう努めるものとする。

  第七条の次に次の三条を加える。

  (設置及び運営上望ましい基準)

 第七条の二 文部科学大臣は、図書館の健全な発達を図るために、図書館の設置及び運営上望ましい基準を定め、これを公表するものとする。

  (運営の状況に関する評価等)

 第七条の三 図書館は、当該図書館の運営の状況について評価を行うとともに、その結果に基づき図書館の運営の改善を図るため必要な措置を講ずるよう努めなければならない。

  (運営の状況に関する情報の提供)

 第七条の四 図書館は、当該図書館の図書館奉仕に関する地域住民その他の関係者の理解を深めるとともに、これらの者との連携及び協力の推進に資するため、当該図書館の運営の状況に関する情報を積極的に提供するよう努めなければならない。

  第十五条中「関係者」の下に「、家庭教育の向上に資する活動を行う者」を加える。

  第十八条及び第十九条を次のように改める。

 第十八条及び第十九条 削除

  附則第十項中「第二条第一項、第三条及び第十五条の学校には学校教育法(昭和二十二年法律第二十六号)附則第三条の従前の規定による学校を、」を削り、「旧大学令」を「、旧大学令」に、「、第五条第二項の高等学校」を「含み、第五条第二項第二号に規定する学校教育法第九十条第一項の規定により大学に入学することのできる者」に、「旧高等学校令又は」を「旧高等学校令若しくは」に、「及び青年学校本科並びに」を「若しくは青年学校本科又は」に、「含む」を「卒業し、又は修了した者を含む」に改める。

 (博物館法の一部改正)

第三条 博物館法(昭和二十六年法律第二百八十五号)の一部を次のように改正する。

  目次中「第九条」を「第九条の二」に改める。

  第二条第一項中「レクリエーシヨン」を「レクリエーション」に、「第二章」を「次章」に改め、同条第三項中「展示する資料」の下に「(電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によつては認識することができない方式で作られた記録をいう。)を含む。)」を加える。

  第三条第一項中「左に」を「次に」に改め、同項第一号中「フイルム」を「フィルム」に改め、同項中第十号を第十一号とし、第九号を第十号とし、第八号の次に次の一号を加える。

  九 社会教育における学習の機会を利用して行つた学習の成果を活用して行う教育活動その他の活動の機会を提供し、及びその提供を奨励すること。

  第五条第一項中「一に」を「いずれかに」に改め、同項第三号中「前各号」を「前二号」に改め、同条第二項中「職には、」の下に「官公署、学校又は社会教育施設(」を、「施設」の下に「を含む。)」を、「職で、」の下に「社会教育主事、司書その他の」を加え、「に相当する職又はこれ」を削る。

  第七条を次のように改める。

  (学芸員及び学芸員補の研修)

 第七条 文部科学大臣及び都道府県の教育委員会は、学芸員及び学芸員補に対し、その資質の向上のために必要な研修を行うよう努めるものとする。

  第八条中「教育委員会に提示するとともに一般公衆に対して示す」を「公表する」に改める。

  第九条を次のように改める。

  (運営の状況に関する評価等)

 第九条 博物館は、当該博物館の運営の状況について評価を行うとともに、その結果に基づき博物館の運営の改善を図るため必要な措置を講ずるよう努めなければならない。

  第一章中第九条の次に次の一条を加える。

  (運営の状況に関する情報の提供)

 第九条の二 博物館は、当該博物館の事業に関する地域住民その他の関係者の理解を深めるとともに、これらの者との連携及び協力の推進に資するため、当該博物館の運営の状況に関する情報を積極的に提供するよう努めなければならない。

  第二十一条中「関係者」の下に「、家庭教育の向上に資する活動を行う者」を加える。

   附 則

 (施行期日)

1 この法律は、公布の日から施行する。ただし、第二条中図書館法第五条第一項第二号を削る改正規定及び同項第一号を同項第二号とし、同項に第一号として一号を加える改正規定並びに附則第三項及び第四項の規定は、平成二十二年四月一日から施行する。

 (社会教育法の一部改正に伴う経過措置)

2 この法律の施行の日前に第一条の規定による改正前の社会教育法第九条の四第一号ロに規定する社会教育に関係のある職で文部科学大臣の指定するものにあった期間は、第一条の規定による改正後の社会教育法第九条の四第一号ロに掲げる期間とみなす。

 (図書館法の一部改正に伴う経過措置)

3 附則第一項ただし書に規定する規定の施行の日前に第二条の規定による改正前の図書館法第五条第一項第二号に規定する図書館に関する科目のすべてを履修した者の司書となる資格については、なお従前の例による。

4 附則第一項ただし書に規定する規定の施行の日前から引き続き大学に在学し、当該大学において図書館に関する科目を履修する者の司書となる資格に関し必要な経過措置は、文部科学省令で定める。

(文部科学・内閣総理大臣署名) 

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