法律第七十四号(平二七・九・二八)
◎医療法の一部を改正する法律
第一条 医療法(昭和二十三年法律第二百五号)の一部を次のように改正する。
目次中
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第三節 管理(第四十六条の二−第五十四条) |
」 |
第四節 社会医療法人債(第五十四条の二−第五十四条の八) |
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第五節 解散及び合併(第五十五条−第六十二条) |
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第六節 監督(第六十三条−第七十一条) |
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第三節 機関 |
」 |
第一款 機関の設置(第四十六条の二) |
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第二款 社員総会(第四十六条の三−第四十六条の三の六) |
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第三款 評議員及び評議員会(第四十六条の四−第四十六条の四の七) |
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第四款 役員の選任及び解任(第四十六条の五−第四十六条の五の四) |
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第五款 理事(第四十六条の六−第四十六条の六の四) |
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第六款 理事会(第四十六条の七・第四十六条の七の二) |
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第七款 監事(第四十六条の八−第四十六条の八の三) |
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第八款 役員等の損害賠償責任(第四十七条−第四十九条の三) |
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第四節 計算(第五十条−第五十四条) |
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第五節 社会医療法人債(第五十四条の二−第五十四条の八) |
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第六節 定款及び寄附行為の変更(第五十四条の九) |
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第七節 解散及び清算(第五十五条−第五十六条の十六) |
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第八節 合併及び分割 |
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第一款 合併 |
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第一目 通則(第五十七条) |
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第二目 吸収合併(第五十八条−第五十八条の六) |
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第三目 新設合併(第五十九条−第五十九条の五) |
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第二款 分割 |
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第一目 吸収分割(第六十条−第六十条の七) |
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第二目 新設分割(第六十一条−第六十一条の六) |
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第三目 雑則(第六十二条・第六十二条の二) |
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第三款 雑則(第六十二条の三) |
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第九節 監督(第六十三条−第七十一条) |
に改める。
第四十二条の二第一項第四号中「限る」の下に「。次条において同じ」を加え、「二以上の都道府県において病院又は診療所を開設する医療法人にあつては、当該病院又は診療所の所在地の全ての都道府県」を「次のイ又はロに掲げる医療法人にあつては、それぞれイ又はロに定める都道府県」に改め、同号に次のように加える。
イ 二以上の都道府県において病院又は診療所を開設する医療法人(ロに掲げる者を除く。) 当該病院又は診療所の所在地の全ての都道府県
ロ 一の都道府県において病院を開設し、かつ、当該病院の所在地の都道府県の医療計画において定める第三十条の四第二項第十二号に規定する区域に隣接した当該都道府県以外の都道府県の医療計画において定める同号に規定する区域において診療所を開設する医療法人であつて、当該病院及び当該診療所における医療の提供が一体的に行われているものとして厚生労働省令で定める基準に適合するもの 当該病院の所在地の都道府県
第四十二条の二の次に次の一条を加える。
第四十二条の三 前条第一項の認定(以下この項及び第六十四条の二第一項において「社会医療法人の認定」という。)を受けた医療法人のうち、前条第一項第五号ハに掲げる要件を欠くに至つたこと(当該要件を欠くに至つたことが当該医療法人の責めに帰することができない事由として厚生労働省令で定める事由による場合に限る。)により第六十四条の二第一項第一号に該当し、同項の規定により社会医療法人の認定を取り消されたもの(前条第一項各号(第五号ハを除く。)に掲げる要件に該当するものに限る。)は、救急医療等確保事業に係る業務の継続的な実施に関する計画(以下この条において「実施計画」という。)を作成し、これを都道府県知事に提出して、その実施計画が適当である旨の認定を受けることができる。
2 前項の認定を受けた医療法人は、前条第一項及び第三項の規定の例により収益業務を行うことができる。
3 前条第二項の規定は、第一項の認定をする場合について準用する。
4 前三項に規定するもののほか、実施計画の認定及びその取消しに関し必要な事項は、政令で定める。
第四十三条第一項中「政令の」を「政令で」に改め、「合併」の下に「、分割」を加える。
第四十四条第一項中「医療法人は、」の下に「その主たる事務所の所在地の」を、「都道府県知事」の下に「(以下この章(第三項及び第六十六条の三を除く。)において単に「都道府県知事」という。)」を加える。
第四十四条第二項中第十一号を第十二号とし、第七号から第十号までを一号ずつ繰り下げ、第六号の次に次の一号を加える。
七 理事会に関する規定
第四十四条第五項中「第二項第九号」を「第二項第十号」に改める。
第六章第三節の節名を次のように改める。
第三節 機関
第六章第三節中第四十六条の二の前に次の款名を付する。
第一款 機関の設置
第四十六条の二を次のように改める。
第四十六条の二 社団たる医療法人は、社員総会、理事、理事会及び監事を置かなければならない。
2 財団たる医療法人は、評議員、評議員会、理事、理事会及び監事を置かなければならない。
第四十六条の二の次に次の款名を付する。
第二款 社員総会
第四十六条の三を次のように改める。
第四十六条の三 社員総会は、この法律に規定する事項及び定款で定めた事項について決議をすることができる。
2 この法律の規定により社員総会の決議を必要とする事項について、理事、理事会その他の社員総会以外の機関が決定することができることを内容とする定款の定めは、その効力を有しない。
第四十六条の三の次に次の五条及び款名を加える。
第四十六条の三の二 社団たる医療法人は、社員名簿を備え置き、社員の変更があるごとに必要な変更を加えなければならない。
2 社団たる医療法人の理事長は、少なくとも毎年一回、定時社員総会を開かなければならない。
3 理事長は、必要があると認めるときは、いつでも臨時社員総会を招集することができる。
4 理事長は、総社員の五分の一以上の社員から社員総会の目的である事項を示して臨時社員総会の招集を請求された場合には、その請求のあつた日から二十日以内に、これを招集しなければならない。ただし、総社員の五分の一の割合については、定款でこれを下回る割合を定めることができる。
5 社員総会の招集の通知は、その社員総会の日より少なくとも五日前に、その社員総会の目的である事項を示し、定款で定めた方法に従つてしなければならない。
6 社員総会においては、前項の規定によりあらかじめ通知をした事項についてのみ、決議をすることができる。ただし、定款に別段の定めがあるときは、この限りでない。
第四十六条の三の三 社員は、各一個の議決権を有する。
2 社員総会は、定款に別段の定めがある場合を除き、総社員の過半数の出席がなければ、その議事を開き、決議をすることができない。
3 社員総会の議事は、この法律又は定款に別段の定めがある場合を除き、出席者の議決権の過半数で決し、可否同数のときは、議長の決するところによる。
4 前項の場合において、議長は、社員として議決に加わることができない。
5 社員総会に出席しない社員は、書面で、又は代理人によつて議決をすることができる。ただし、定款に別段の定めがある場合は、この限りでない。
6 社員総会の決議について特別の利害関係を有する社員は、議決に加わることができない。
第四十六条の三の四 理事及び監事は、社員総会において、社員から特定の事項について説明を求められた場合には、当該事項について必要な説明をしなければならない。ただし、当該事項が社員総会の目的である事項に関しないものである場合その他正当な理由がある場合として厚生労働省令で定める場合は、この限りでない。
第四十六条の三の五 社員総会の議長は、社員総会において選任する。
2 社員総会の議長は、当該社員総会の秩序を維持し、議事を整理する。
3 社員総会の議長は、その命令に従わない者その他当該社員総会の秩序を乱す者を退場させることができる。
第四十六条の三の六 一般社団法人及び一般財団法人に関する法律(平成十八年法律第四十八号)第五十七条の規定は、医療法人の社員総会について準用する。この場合において、同条第一項、第三項及び第四項第二号中「法務省令」とあるのは、「厚生労働省令」と読み替えるものとする。
第三款 評議員及び評議員会
第四十六条の四を次のように改める。
第四十六条の四 評議員となる者は、次に掲げる者とする。
一 医療従事者のうちから、寄附行為の定めるところにより選任された者
二 病院、診療所又は介護老人保健施設の経営に関して識見を有する者のうちから、寄附行為の定めるところにより選任された者
三 医療を受ける者のうちから、寄附行為の定めるところにより選任された者
四 前三号に掲げる者のほか、寄附行為の定めるところにより選任された者
2 次の各号のいずれかに該当する者は、医療法人の評議員となることができない。
一 法人
二 成年被後見人又は被保佐人
三 この法律、医師法、歯科医師法その他医事に関する法律で政令で定めるものの規定により罰金以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなつた日から起算して二年を経過しない者
四 前号に該当する者を除くほか、禁錮以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなるまでの者
3 評議員は、当該財団たる医療法人の役員又は職員を兼ねてはならない。
4 財団たる医療法人と評議員との関係は、委任に関する規定に従う。
第四十六条の四の次に次の六条、四款及び款名を加える。
第四十六条の四の二 評議員会は、理事の定数を超える数の評議員(第四十六条の五第一項ただし書の認可を受けた医療法人にあつては、三人以上の評議員)をもつて、組織する。
2 評議員会は、第四十六条の四の五第一項の意見を述べるほか、この法律に規定する事項及び寄附行為で定めた事項に限り、決議をすることができる。
3 この法律の規定により評議員会の決議を必要とする事項について、理事、理事会その他の評議員会以外の機関が決定することができることを内容とする寄附行為の定めは、その効力を有しない。
第四十六条の四の三 財団たる医療法人の理事長は、少なくとも毎年一回、定時評議員会を開かなければならない。
2 理事長は、必要があると認めるときは、いつでも臨時評議員会を招集することができる。
3 評議員会に、議長を置く。
4 理事長は、総評議員の五分の一以上の評議員から評議員会の目的である事項を示して評議員会の招集を請求された場合には、その請求のあつた日から二十日以内に、これを招集しなければならない。ただし、総評議員の五分の一の割合については、寄附行為でこれを下回る割合を定めることができる。
5 評議員会の招集の通知は、その評議員会の日より少なくとも五日前に、その評議員会の目的である事項を示し、寄附行為で定めた方法に従つてしなければならない。
6 評議員会においては、前項の規定によりあらかじめ通知をした事項についてのみ、決議をすることができる。ただし、寄附行為に別段の定めがあるときは、この限りでない。
第四十六条の四の四 評議員会は、総評議員の過半数の出席がなければ、その議事を開き、決議をすることができない。
2 評議員会の議事は、この法律に別段の定めがある場合を除き、出席者の議決権の過半数で決し、可否同数のときは、議長の決するところによる。
3 前項の場合において、議長は、評議員として議決に加わることができない。
4 評議員会の決議について特別の利害関係を有する評議員は、議決に加わることができない。
第四十六条の四の五 理事長は、医療法人が次に掲げる行為をするには、あらかじめ、評議員会の意見を聴かなければならない。
一 予算の決定又は変更
二 借入金(当該会計年度内の収入をもつて償還する一時の借入金を除く。)の借入れ
三 重要な資産の処分
四 事業計画の決定又は変更
五 合併及び分割
六 第五十五条第三項第二号に掲げる事由のうち、同条第一項第二号に掲げる事由による解散
七 その他医療法人の業務に関する重要事項として寄附行為で定めるもの
2 前項各号に掲げる事項については、評議員会の決議を要する旨を寄附行為で定めることができる。
第四十六条の四の六 評議員会は、医療法人の業務若しくは財産の状況又は役員の業務執行の状況について、役員に対して意見を述べ、若しくはその諮問に答え、又は役員から報告を徴することができる。
2 理事長は、毎会計年度終了後三月以内に、決算及び事業の実績を評議員会に報告し、その意見を求めなければならない。
第四十六条の四の七 一般社団法人及び一般財団法人に関する法律第百九十三条の規定は、医療法人の評議員会について準用する。この場合において、同条第一項、第三項及び第四項第二号中「法務省令」とあるのは、「厚生労働省令」と読み替えるものとする。
第四款 役員の選任及び解任
第四十六条の五 医療法人には、役員として、理事三人以上及び監事一人以上を置かなければならない。ただし、理事について、都道府県知事の認可を受けた場合は、一人又は二人の理事を置けば足りる。
2 社団たる医療法人の役員は、社員総会の決議によつて選任する。
3 財団たる医療法人の役員は、評議員会の決議によつて選任する。
4 医療法人と役員との関係は、委任に関する規定に従う。
5 第四十六条の四第二項の規定は、医療法人の役員について準用する。
6 医療法人は、その開設する全ての病院、診療所又は介護老人保健施設(指定管理者として管理する病院等を含む。)の管理者を理事に加えなければならない。ただし、医療法人が病院、診療所又は介護老人保健施設を二以上開設する場合において、都道府県知事の認可を受けたときは、管理者(指定管理者として管理する病院等の管理者を除く。)の一部を理事に加えないことができる。
7 前項本文の理事は、管理者の職を退いたときは、理事の職を失うものとする。
8 監事は、当該医療法人の理事又は職員を兼ねてはならない。
9 役員の任期は、二年を超えることはできない。ただし、再任を妨げない。
第四十六条の五の二 社団たる医療法人の役員は、いつでも、社員総会の決議によつて解任することができる。
2 前項の規定により解任された者は、その解任について正当な理由がある場合を除き、社団たる医療法人に対し、解任によつて生じた損害の賠償を請求することができる。
3 社団たる医療法人は、出席者の三分の二(これを上回る割合を定款で定めた場合にあつては、その割合)以上の賛成がなければ、第一項の社員総会(監事を解任する場合に限る。)の決議をすることができない。
4 財団たる医療法人の役員が次のいずれかに該当するときは、評議員会の決議によつて、その役員を解任することができる。
一 職務上の義務に違反し、又は職務を怠つたとき。
二 心身の故障のため、職務の執行に支障があり、又はこれに堪えないとき。
5 財団たる医療法人は、出席者の三分の二(これを上回る割合を寄附行為で定めた場合にあつては、その割合)以上の賛成がなければ、前項の評議員会(監事を解任する場合に限る。)の決議をすることができない。
第四十六条の五の三 この法律又は定款若しくは寄附行為で定めた役員の員数が欠けた場合には、任期の満了又は辞任により退任した役員は、新たに選任された役員(次項の一時役員の職務を行うべき者を含む。)が就任するまで、なお役員としての権利義務を有する。
2 前項に規定する場合において、医療法人の業務が遅滞することにより損害を生ずるおそれがあるときは、都道府県知事は、利害関係人の請求により又は職権で、一時役員の職務を行うべき者を選任しなければならない。
3 理事又は監事のうち、その定数の五分の一を超える者が欠けたときは、一月以内に補充しなければならない。
第四十六条の五の四 一般社団法人及び一般財団法人に関する法律第七十二条及び第七十四条(第四項を除く。)の規定は、社団たる医療法人及び財団たる医療法人の役員の選任及び解任について準用する。この場合において、社団たる医療法人の役員の選任及び解任について準用する同条第三項中「及び第三十八条第一項第一号に掲げる事項」とあるのは「並びに当該社員総会の日時及び場所」と読み替えるものとし、財団たる医療法人の役員の選任及び解任について準用する同法第七十二条及び第七十四条第一項から第三項までの規定中「社員総会」とあるのは「評議員会」と、同項中「及び第三十八条第一項第一号に掲げる事項」とあるのは「並びに当該評議員会の日時及び場所」と読み替えるものとする。
第五款 理事
第四十六条の六 医療法人(次項に規定する医療法人を除く。)の理事のうち一人は、理事長とし、医師又は歯科医師である理事のうちから選出する。ただし、都道府県知事の認可を受けた場合は、医師又は歯科医師でない理事のうちから選出することができる。
2 第四十六条の五第一項ただし書の認可を受けて一人の理事を置く医療法人にあつては、この章(次条第三項を除く。)の規定の適用については、当該理事を理事長とみなす。
第四十六条の六の二 理事長は、医療法人を代表し、医療法人の業務に関する一切の裁判上又は裁判外の行為をする権限を有する。
2 前項の権限に加えた制限は、善意の第三者に対抗することができない。
3 第四十六条の五の三第一項及び第二項の規定は、理事長が欠けた場合について準用する。
第四十六条の六の三 理事は、医療法人に著しい損害を及ぼすおそれのある事実があることを発見したときは、直ちに、当該事実を監事に報告しなければならない。
第四十六条の六の四 一般社団法人及び一般財団法人に関する法律第七十八条、第八十条、第八十二条から第八十四条まで、第八十八条(第二項を除く。)及び第八十九条の規定は、社団たる医療法人及び財団たる医療法人の理事について準用する。この場合において、当該理事について準用する同法第八十四条第一項中「社員総会」とあるのは「理事会」と、同法第八十八条第一項中「著しい」とあるのは「回復することができない」と読み替えるものとし、財団たる医療法人の理事について準用する同法第八十三条中「定款」とあるのは「寄附行為」と、「社員総会」とあるのは「評議員会」と、同法第八十八条の見出し及び同条第一項中「社員」とあるのは「評議員」と、同項及び同法第八十九条中「定款」とあるのは「寄附行為」と、同条中「社員総会」とあるのは「評議員会」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
第六款 理事会
第四十六条の七 理事会は、全ての理事で組織する。
2 理事会は、次に掲げる職務を行う。
一 医療法人の業務執行の決定
二 理事の職務の執行の監督
三 理事長の選出及び解職
3 理事会は、次に掲げる事項その他の重要な業務執行の決定を理事に委任することができない。
一 重要な資産の処分及び譲受け
二 多額の借財
三 重要な役割を担う職員の選任及び解任
四 従たる事務所その他の重要な組織の設置、変更及び廃止
五 社団たる医療法人にあつては、第四十七条の二第一項において準用する一般社団法人及び一般財団法人に関する法律第百十四条第一項の規定による定款の定めに基づく第四十七条第一項の責任の免除
六 財団たる医療法人にあつては、第四十七条の二第一項において準用する一般社団法人及び一般財団法人に関する法律第百十四条第一項の規定による寄附行為の定めに基づく第四十七条第四項において準用する同条第一項の責任の免除
第四十六条の七の二 一般社団法人及び一般財団法人に関する法律第九十一条から第九十八条まで(第九十一条第一項各号及び第九十二条第一項を除く。)の規定は、社団たる医療法人及び財団たる医療法人の理事会について準用する。この場合において、当該理事会について準用する同法第九十一条第一項中「次に掲げる理事」とあり、及び同条第二項中「前項各号に掲げる理事」とあるのは「理事長」と、同法第九十五条第三項及び第四項並びに第九十七条第二項第二号中「法務省令」とあるのは「厚生労働省令」と読み替えるものとし、財団たる医療法人の理事会について準用する同法第九十一条第二項、第九十三条第一項、第九十四条第一項、第九十五条第一項及び第三項並びに第九十六条中「定款」とあるのは「寄附行為」と、同法第九十七条第二項中「社員は、その権利を行使するため必要があるときは、裁判所の許可を得て」とあるのは「評議員は、財団たる医療法人の業務時間内は、いつでも」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
2 前項において読み替えて準用する一般社団法人及び一般財団法人に関する法律第九十七条第二項及び第三項の許可については、同法第二百八十七条第一項、第二百八十八条、第二百八十九条(第一号に係る部分に限る。)、第二百九十条本文、第二百九十一条(第二号に係る部分に限る。)、第二百九十二条本文、第二百九十四条及び第二百九十五条の規定を準用する。
第七款 監事
第四十六条の八 監事の職務は、次のとおりとする。
一 医療法人の業務を監査すること。
二 医療法人の財産の状況を監査すること。
三 医療法人の業務又は財産の状況について、毎会計年度、監査報告書を作成し、当該会計年度終了後三月以内に社員総会又は評議員会及び理事会に提出すること。
四 第一号又は第二号の規定による監査の結果、医療法人の業務又は財産に関し不正の行為又は法令若しくは定款若しくは寄附行為に違反する重大な事実があることを発見したときは、これを都道府県知事、社員総会若しくは評議員会又は理事会に報告すること。
五 社団たる医療法人の監事にあつては、前号の規定による報告をするために必要があるときは、社員総会を招集すること。
六 財団たる医療法人の監事にあつては、第四号の規定による報告をするために必要があるときは、理事長に対して評議員会の招集を請求すること。
七 社団たる医療法人の監事にあつては、理事が社員総会に提出しようとする議案、書類その他厚生労働省令で定めるもの(次号において「議案等」という。)を調査すること。この場合において、法令若しくは定款に違反し、又は著しく不当な事項があると認めるときは、その調査の結果を社員総会に報告すること。
八 財団たる医療法人の監事にあつては、理事が評議員会に提出しようとする議案等を調査すること。この場合において、法令若しくは寄附行為に違反し、又は著しく不当な事項があると認めるときは、その調査の結果を評議員会に報告すること。
第四十六条の八の二 監事は理事会に出席し、必要があると認めるときは、意見を述べなければならない。
2 監事は、前条第四号に規定する場合において、必要があると認めるときは、理事(第四十六条の七の二第一項において準用する一般社団法人及び一般財団法人に関する法律第九十三条第一項ただし書に規定する場合にあつては、同条第二項に規定する招集権者)に対し、理事会の招集を請求することができる。
3 前項の規定による請求があつた日から五日以内に、その請求があつた日から二週間以内の日を理事会の日とする理事会の招集の通知が発せられない場合は、その請求をした監事は、理事会を招集することができる。
第四十六条の八の三 一般社団法人及び一般財団法人に関する法律第百三条から第百六条までの規定は、社団たる医療法人及び財団たる医療法人の監事について準用する。この場合において、財団たる医療法人の監事について準用する同法第百三条第一項中「定款」とあるのは「寄附行為」と、同法第百五条第一項及び第二項中「定款」とあるのは「寄附行為」と、「社員総会」とあるのは「評議員会」と、同条第三項中「社員総会」とあるのは「評議員会」と読み替えるものとする。
第八款 役員等の損害賠償責任
第四十七条を次のように改める。
第四十七条 社団たる医療法人の理事又は監事は、その任務を怠つたときは、当該医療法人に対し、これによつて生じた損害を賠償する責任を負う。
2 社団たる医療法人の理事が第四十六条の六の四において読み替えて準用する一般社団法人及び一般財団法人に関する法律第八十四条第一項の規定に違反して同項第一号の取引をしたときは、当該取引によつて理事又は第三者が得た利益の額は、前項の損害の額と推定する。
3 第四十六条の六の四において読み替えて準用する一般社団法人及び一般財団法人に関する法律第八十四条第一項第二号又は第三号の取引によつて社団たる医療法人に損害が生じたときは、次に掲げる理事は、その任務を怠つたものと推定する。
一 第四十六条の六の四において読み替えて準用する一般社団法人及び一般財団法人に関する法律第八十四条第一項の理事
二 社団たる医療法人が当該取引をすることを決定した理事
三 当該取引に関する理事会の承認の決議に賛成した理事
4 前三項の規定は、財団たる医療法人の評議員又は理事若しくは監事について準用する。
第四十七条の次に次の一条を加える。
第四十七条の二 一般社団法人及び一般財団法人に関する法律第百十二条から第百十六条までの規定は、前条第一項の社団たる医療法人の理事又は監事の責任及び同条第四項において準用する同条第一項の財団たる医療法人の評議員又は理事若しくは監事の責任について準用する。この場合において、これらの者の責任について準用する同法第百十三条第一項第二号及び第四項中「法務省令」とあるのは「厚生労働省令」と読み替えるものとし、財団たる医療法人の評議員又は理事若しくは監事の責任について準用する同法第百十二条中「総社員」とあるのは「総評議員」と、同法第百十三条中「社員総会」とあるのは「評議員会」と、同法第百十四条の見出し並びに同条第一項及び第二項中「定款」とあるのは「寄附行為」と、同項中「社員総会」とあるのは「評議員会」と、同条第三項中「定款」とあるのは「寄附行為」と、「社員」とあるのは「評議員」と、同条第四項中「総社員」とあるのは「総評議員」と、「定款」とあるのは「寄附行為」と、「社員が」とあるのは「評議員が」と、同条第五項並びに同法第百十五条第一項及び第三項中「定款」とあるのは「寄附行為」と、同項及び同条第四項中「社員総会」とあるのは「評議員会」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
2 社団たる医療法人は、出席者の三分の二(これを上回る割合を定款で定めた場合にあつては、その割合)以上の賛成がなければ、前項において読み替えて準用する一般社団法人及び一般財団法人に関する法律第百十三条第一項の社員総会の決議をすることができない。
3 財団たる医療法人は、出席者の三分の二(これを上回る割合を寄附行為で定めた場合にあつては、その割合)以上の賛成がなければ、第一項において読み替えて準用する一般社団法人及び一般財団法人に関する法律第百十三条第一項の評議員会の決議をすることができない。
第四十八条を次のように改める。
第四十八条 医療法人の評議員又は理事若しくは監事(以下この項、次条及び第四十九条の三において「役員等」という。)がその職務を行うについて悪意又は重大な過失があつたときは、当該役員等は、これによつて第三者に生じた損害を賠償する責任を負う。
2 次の各号に掲げる者が、当該各号に定める行為をしたときも、前項と同様とする。ただし、その者が当該行為をすることについて注意を怠らなかつたことを証明したときは、この限りでない。
一 理事 次に掲げる行為
イ 第五十一条第一項の規定により作成すべきものに記載すべき重要な事項についての虚偽の記載
ロ 虚偽の登記
ハ 虚偽の公告
二 監事 監査報告に記載すべき重要な事項についての虚偽の記載
第四十八条の二から第四十八条の四までを削る。
第四十九条から第四十九条の三までを次のように改める。
第四十九条 役員等が医療法人又は第三者に生じた損害を賠償する責任を負う場合において、他の役員等も当該損害を賠償する責任を負うときは、これらの者は、連帯債務者とする。
第四十九条の二 一般社団法人及び一般財団法人に関する法律第六章第二節第二款の規定は、社団たる医療法人について準用する。この場合において、同法第二百七十八条第一項中「法務省令」とあるのは「厚生労働省令」と、「設立時社員、設立時理事、役員等(第百十一条第一項に規定する役員等をいう。第三項において同じ。)又は清算人」とあるのは「理事又は監事」と、同条第三項中「設立時社員、設立時理事、役員等若しくは清算人」とあるのは「理事又は監事」と、「法務省令」とあるのは「厚生労働省令」と、同法第二百八十条第二項中「清算人並びにこれらの者」とあるのは「理事」と読み替えるものとする。
第四十九条の三 一般社団法人及び一般財団法人に関する法律第六章第二節第三款の規定は、医療法人の役員等の解任の訴えについて準用する。この場合において、同法第二百八十四条中「定款」とあるのは、「定款若しくは寄附行為」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
第四十九条の四及び第五十条を削る。
第六十六条の三中「業務を監督する」を「主たる事務所の所在地の」に改める。
第六十七条第一項中「若しくは第五十七条第五項」を「、第五十八条の二第四項(第五十九条の二において読み替えて準用する場合を含む。)若しくは第六十条の三第四項(第六十一条の三において読み替えて準用する場合を含む。)」に改める。
第六十八条中「(平成十八年法律第四十八号)」及び「、第七十八条」を削り、「、「残余財産」を「「残余財産」に改め、「帰属させる」と」の下に「、同法第八百六十八条第一項中「本店」とあるのは「主たる事務所」と」を加える。
第六章中第六節を第九節とする。
第六章第五節の節名中「合併」を「清算」に改める。
第五十五条第一項第四号中「合併」の下に「(合併により当該医療法人が消滅する場合に限る。次条第一項及び第五十六条の三において同じ。)」を加える。
第五十六条の十二第三項中「医療法人の業務を監督する」を削る。
第五十六条の十六を削る。
第五十六条の十七第二項中「第五十六条の十四及び第五十六条の十五」を「前二条」に、「同条」を「前条」に改め、同条を第五十六条の十六とする。
第五十七条から第六十二条までを削る。
第六章第五節を同章第七節とし、同節の次に次の一節を加える。
第八節 合併及び分割
第一款 合併
第一目 通則
第五十七条 医療法人は、他の医療法人と合併をすることができる。この場合においては、合併をする医療法人は、合併契約を締結しなければならない。
第二目 吸収合併
第五十八条 医療法人が吸収合併(医療法人が他の医療法人とする合併であつて、合併により消滅する医療法人の権利義務の全部を合併後存続する医療法人に承継させるものをいう。以下この目において同じ。)をする場合には、吸収合併契約において、吸収合併後存続する医療法人(以下この目において「吸収合併存続医療法人」という。)及び吸収合併により消滅する医療法人(以下この目において「吸収合併消滅医療法人」という。)の名称及び主たる事務所の所在地その他厚生労働省令で定める事項を定めなければならない。
第五十八条の二 社団たる医療法人は、吸収合併契約について当該医療法人の総社員の同意を得なければならない。
2 財団たる医療法人は、寄附行為に吸収合併をすることができる旨の定めがある場合に限り、吸収合併をすることができる。
3 財団たる医療法人は、吸収合併契約について理事の三分の二以上の同意を得なければならない。ただし、寄附行為に別段の定めがある場合は、この限りでない。
4 吸収合併は、都道府県知事(吸収合併存続医療法人の主たる事務所の所在地の都道府県知事をいう。)の認可を受けなければ、その効力を生じない。
5 第五十五条第七項の規定は、前項の認可について準用する。
第五十八条の三 医療法人は、前条第四項の認可があつたときは、その認可の通知のあつた日から二週間以内に、財産目録及び貸借対照表を作成しなければならない。
2 医療法人は、前条第四項の認可を受けた吸収合併に係る合併の登記がされるまでの間、前項の規定により作成した財産目録及び貸借対照表を主たる事務所に備え置き、その債権者から請求があつた場合には、厚生労働省令で定めるところにより、これを閲覧に供しなければならない。
第五十八条の四 医療法人は、前条第一項の期間内に、その債権者に対し、異議があれば一定の期間内に述べるべき旨を公告し、かつ、判明している債権者に対しては、各別にこれを催告しなければならない。ただし、その期間は、二月を下ることができない。
2 債権者が前項の期間内に吸収合併に対して異議を述べなかつたときは、吸収合併を承認したものとみなす。
3 債権者が異議を述べたときは、医療法人は、これに弁済をし、若しくは相当の担保を提供し、又はその債権者に弁済を受けさせることを目的として信託会社等(信託会社及び信託業務を営む金融機関(金融機関の信託業務の兼営等に関する法律(昭和十八年法律第四十三号)第一条第一項の認可を受けた金融機関をいう。)をいう。以下同じ。)に相当の財産を信託しなければならない。ただし、吸収合併をしてもその債権者を害するおそれがないときは、この限りでない。
第五十八条の五 吸収合併存続医療法人は、吸収合併消滅医療法人の権利義務(当該医療法人がその行う事業に関し行政庁の許可その他の処分に基づいて有する権利義務を含む。)を承継する。
第五十八条の六 吸収合併は、吸収合併存続医療法人が、その主たる事務所の所在地において政令で定めるところにより合併の登記をすることによつて、その効力を生ずる。
第三目 新設合併
第五十九条 二以上の医療法人が新設合併(二以上の医療法人がする合併であつて、合併により消滅する医療法人の権利義務の全部を合併により設立する医療法人に承継させるものをいう。以下この目において同じ。)をする場合には、新設合併契約において、次に掲げる事項を定めなければならない。
一 新設合併により消滅する医療法人(以下この目において「新設合併消滅医療法人」という。)の名称及び主たる事務所の所在地
二 新設合併により設立する医療法人(以下この目において「新設合併設立医療法人」という。)の目的、名称及び主たる事務所の所在地
三 新設合併設立医療法人の定款又は寄附行為で定める事項
四 前三号に掲げる事項のほか、厚生労働省令で定める事項
第五十九条の二 第五十八条の二から第五十八条の四までの規定は、医療法人が新設合併をする場合について準用する。この場合において、第五十八条の二第一項及び第三項中「吸収合併契約」とあるのは「新設合併契約」と、同条第四項中「吸収合併存続医療法人」とあるのは「新設合併設立医療法人」と読み替えるものとする。
第五十九条の三 新設合併設立医療法人は、新設合併消滅医療法人の権利義務(当該医療法人がその行う事業に関し行政庁の許可その他の処分に基づいて有する権利義務を含む。)を承継する。
第五十九条の四 新設合併は、新設合併設立医療法人が、その主たる事務所の所在地において政令で定めるところにより合併の登記をすることによつて、その効力を生ずる。
第五十九条の五 第二節(第四十四条第二項、第四項及び第五項並びに第四十六条第二項を除く。)の規定は、新設合併設立医療法人の設立については、適用しない。
第二款 分割
第一目 吸収分割
第六十条 医療法人(社会医療法人その他の厚生労働省令で定める者を除く。以下この款において同じ。)は、吸収分割(医療法人がその事業に関して有する権利義務の全部又は一部を分割後他の医療法人に承継させることをいう。以下この目において同じ。)をすることができる。この場合においては、当該医療法人がその事業に関して有する権利義務の全部又は一部を当該医療法人から承継する医療法人(以下この目において「吸収分割承継医療法人」という。)との間で、吸収分割契約を締結しなければならない。
第六十条の二 医療法人が吸収分割をする場合には、吸収分割契約において、次に掲げる事項を定めなければならない。
一 吸収分割をする医療法人(以下この目において「吸収分割医療法人」という。)及び吸収分割承継医療法人の名称及び主たる事務所の所在地
二 吸収分割承継医療法人が吸収分割により吸収分割医療法人から承継する資産、債務、雇用契約その他の権利義務に関する事項
三 前二号に掲げる事項のほか、厚生労働省令で定める事項
第六十条の三 社団たる医療法人は、吸収分割契約について当該医療法人の総社員の同意を得なければならない。
2 財団たる医療法人は、寄附行為に吸収分割をすることができる旨の定めがある場合に限り、吸収分割をすることができる。
3 財団たる医療法人は、吸収分割契約について理事の三分の二以上の同意を得なければならない。ただし、寄附行為に別段の定めがある場合は、この限りでない。
4 吸収分割は、都道府県知事(吸収分割医療法人及び吸収分割承継医療法人の主たる事務所の所在地が二以上の都道府県の区域内に所在する場合にあつては、当該吸収分割医療法人及び吸収分割承継医療法人の主たる事務所の所在地の全ての都道府県知事)の認可を受けなければ、その効力を生じない。
5 第五十五条第七項の規定は、前項の認可について準用する。
第六十条の四 医療法人は、前条第四項の認可があつたときは、その認可の通知のあつた日から二週間以内に、財産目録及び貸借対照表を作成しなければならない。
2 医療法人は、前条第四項の認可を受けた吸収分割に係る分割の登記がされるまでの間、前項の規定により作成した財産目録及び貸借対照表を主たる事務所に備え置き、その債権者から請求があつた場合には、厚生労働省令で定めるところにより、これを閲覧に供しなければならない。
第六十条の五 医療法人は、前条第一項の期間内に、その債権者に対し、異議があれば一定の期間内に述べるべき旨を公告し、かつ、判明している債権者に対しては、各別にこれを催告しなければならない。ただし、その期間は、二月を下ることができない。
2 債権者が前項の期間内に吸収分割に対して異議を述べなかつたときは、吸収分割を承認したものとみなす。
3 債権者が異議を述べたときは、医療法人は、これに弁済をし、若しくは相当の担保を提供し、又はその債権者に弁済を受けさせることを目的として信託会社等に相当の財産を信託しなければならない。ただし、吸収分割をしてもその債権者を害するおそれがないときは、この限りでない。
第六十条の六 吸収分割承継医療法人は、吸収分割契約の定めに従い、吸収分割医療法人の権利義務(当該医療法人がその行う事業の用に供する施設に関しこの法律の規定による許可その他の処分に基づいて有する権利義務を含む。)を承継する。
2 前項の規定にかかわらず、吸収分割医療法人の債権者であつて、前条第一項の各別の催告を受けなかつたものは、吸収分割契約において吸収分割後に吸収分割医療法人に対して債務の履行を請求することができないものとされているときであつても、吸収分割医療法人に対して、吸収分割医療法人が次条の分割の登記のあつた日に有していた財産の価額を限度として、当該債務の履行を請求することができる。
3 第一項の規定にかかわらず、吸収分割医療法人の債権者であつて、前条第一項の各別の催告を受けなかつたものは、吸収分割契約において吸収分割後に吸収分割承継医療法人に対して債務の履行を請求することができないものとされているときであつても、吸収分割承継医療法人に対して、その承継した財産の価額を限度として、当該債務の履行を請求することができる。
第六十条の七 吸収分割は、吸収分割承継医療法人が、その主たる事務所の所在地において政令で定めるところにより分割の登記をすることによつて、その効力を生ずる。
第二目 新設分割
第六十一条 一又は二以上の医療法人は、新設分割(一又は二以上の医療法人がその事業に関して有する権利義務の全部又は一部を分割により設立する医療法人に承継させることをいう。以下この目において同じ。)をすることができる。この場合においては、新設分割計画を作成しなければならない。
2 二以上の医療法人が共同して新設分割をする場合には、当該二以上の医療法人は、共同して新設分割計画を作成しなければならない。
第六十一条の二 一又は二以上の医療法人が新設分割をする場合には、新設分割計画において、次に掲げる事項を定めなければならない。
一 新設分割により設立する医療法人(以下この目において「新設分割設立医療法人」という。)の目的、名称及び主たる事務所の所在地
二 新設分割設立医療法人の定款又は寄附行為で定める事項
三 新設分割設立医療法人が新設分割により新設分割をする医療法人(以下この目において「新設分割医療法人」という。)から承継する資産、債務、雇用契約その他の権利義務に関する事項
四 前三号に掲げる事項のほか、厚生労働省令で定める事項
第六十一条の三 第六十条の三から第六十条の五までの規定は、医療法人が新設分割をする場合について準用する。この場合において、第六十条の三第一項及び第三項中「吸収分割契約」とあるのは「新設分割計画」と、同条第四項中「吸収分割医療法人」とあるのは「新設分割医療法人」と、「吸収分割承継医療法人」とあるのは「新設分割設立医療法人」と読み替えるものとする。
第六十一条の四 新設分割設立医療法人は、新設分割計画の定めに従い、新設分割医療法人の権利義務(当該医療法人がその行う事業の用に供する施設に関しこの法律の規定による許可その他の処分に基づいて有する権利義務を含む。)を承継する。
2 前項の規定にかかわらず、新設分割医療法人の債権者であつて、前条において準用する第六十条の五第一項の各別の催告を受けなかつたものは、新設分割計画において新設分割後に新設分割医療法人に対して債務の履行を請求することができないものとされているときであつても、新設分割医療法人に対して、新設分割医療法人が次条の分割の登記のあつた日に有していた財産の価額を限度として、当該債務の履行を請求することができる。
3 第一項の規定にかかわらず、新設分割医療法人の債権者であつて、前条において準用する第六十条の五第一項の各別の催告を受けなかつたものは、新設分割計画において新設分割後に新設分割設立医療法人に対して債務の履行を請求することができないものとされているときであつても、新設分割設立医療法人に対して、その承継した財産の価額を限度として、当該債務の履行を請求することができる。
第六十一条の五 新設分割は、新設分割設立医療法人が、その主たる事務所の所在地において政令で定めるところにより分割の登記をすることによつて、その効力を生ずる。
第六十一条の六 第二節(第四十四条第二項、第四項及び第五項並びに第四十六条第二項を除く。)の規定は、新設分割設立医療法人の設立については、適用しない。
第三目 雑則
第六十二条 会社分割に伴う労働契約の承継等に関する法律(平成十二年法律第百三号)第二条から第八条まで(第二条第三項各号及び第四条第三項各号を除く。)及び商法等の一部を改正する法律(平成十二年法律第九十号)附則第五条第一項の規定は、この款の規定により医療法人が分割をする場合について準用する。この場合において、会社分割に伴う労働契約の承継等に関する法律第二条第一項及び第二項中「承継会社等」とあるのは「承継医療法人等」と、同項中「分割会社」とあるのは「分割医療法人」と、同条第三項中「次の各号に掲げる場合に応じ、当該各号に定める」とあるのは「医療法(昭和二十三年法律第二百五号)第六十条の三第四項の認可の通知又は同法第六十一条の三において読み替えて準用する同法第六十条の三第四項の認可の通知のあった日から起算して、二週間を経過する」と、同法第三条から第八条まで(第四条第三項を除く。)の規定中「分割会社」とあるのは「分割医療法人」と、「承継会社等」とあるのは「承継医療法人等」と、同法第四条第三項中「次の各号に掲げる場合に応じ、当該各号に」とあるのは「医療法第六十条の三第四項の認可を受けた吸収分割又は同法第六十一条の三において読み替えて準用する同法第六十条の三第四項の認可を受けた新設分割に係る分割の登記のあった日の前日までの日で分割医療法人が」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
第六十二条の二 民法(明治二十九年法律第八十九号)第三百九十八条の九第三項から第五項まで並びに第三百九十八条の十第一項及び第二項の規定は、この款の規定により医療法人が分割をする場合について準用する。この場合において、同法第三百九十八条の九第三項中「前二項」とあるのは「医療法(昭和二十三年法律第二百五号)第六十二条の二において準用する次条第一項又は第二項」と、「前項」とあるのは「同項」と読み替えるものとする。
第三款 雑則
第六十二条の三 この節に特に定めるもののほか、医療法人の合併及び分割に関し必要な事項は、政令で定める。
第六章第四節を同章第五節とし、同節の次に次の一節を加える。
第六節 定款及び寄附行為の変更
第五十四条の九 社団たる医療法人が定款を変更するには、社員総会の決議によらなければならない。
2 財団たる医療法人が寄附行為を変更するには、あらかじめ、評議員会の意見を聴かなければならない。
3 定款又は寄附行為の変更(厚生労働省令で定める事項に係るものを除く。)は、都道府県知事の認可を受けなければ、その効力を生じない。
4 都道府県知事は、前項の規定による認可の申請があつた場合には、第四十五条第一項に規定する事項及び定款又は寄附行為の変更の手続が法令又は定款若しくは寄附行為に違反していないかどうかを審査した上で、その認可を決定しなければならない。
5 医療法人は、第三項の厚生労働省令で定める事項に係る定款又は寄附行為の変更をしたときは、遅滞なく、その変更した定款又は寄附行為を都道府県知事に届け出なければならない。
6 第四十四条第五項の規定は、定款又は寄附行為の変更により、残余財産の帰属すべき者に関する規定を設け、又は変更する場合について準用する。
第五十条の二を第五十条とし、同条の前に次の節名を付する。
第四節 計算
第五十一条の二第一項第二号中「第四十六条の四第七項第三号」を「第四十六条の八第三号」に改める。
第七十六条中第十号を第十二号とし、第九号を第十一号とし、第八号を削り、第七号を第八号とし、同号の次に次の二号を加える。
九 第五十八条の三第二項(第五十九条の二において準用する場合を含む。)又は第六十条の四第二項(第六十一条の三において準用する場合を含む。)の規定による書類の備付けを怠り、その書類に記載すべき事項を記載せず、若しくは虚偽の記載をし、又はこれらの規定による閲覧を拒んだとき。
十 第五十八条の四第一項若しくは第三項(これらの規定を第五十九条の二において準用する場合を含む。)又は第六十条の五第一項若しくは第三項(これらの規定を第六十一条の三において準用する場合を含む。)の規定に違反して、吸収合併、新設合併、吸収分割又は新設分割をしたとき。
第七十六条中第六号を第七号とし、第五号を第六号とし、第四号を削り、同条第三号中「第五十条第三項又は第五十二条第一項」を「第五十二条第一項又は第五十四条の九第五項」に改め、同号を同条第五号とし、同条第二号の次に次の二号を加える。
三 第四十六条の三の六において準用する一般社団法人及び一般財団法人に関する法律第五十七条第二項から第四項まで、第四十六条の四の七において準用する同法第百九十三条第二項から第四項まで若しくは第四十六条の七の二第一項において準用する同法第九十七条第一項から第三項までの規定による議事録の備付けを怠り、これに記載し、若しくは記録すべき事項を記載せず、若しくは記録せず、若しくは虚偽の記載若しくは記録をし、又はこれらの規定による閲覧若しくは謄写を拒んだとき。
四 第五十一条の二の規定による書類の備付けを怠り、その書類に記載すべき事項を記載せず、若しくは虚偽の記載をし、又は正当の理由がないのに同条の規定による閲覧を拒んだとき。
第二条 医療法の一部を次のように改正する。
目次中「第七十一条」を「第六十九条」に、
「 |
第七章 雑則(第七十一条の二−第七十一条の六) |
」 |
第八章 罰則(第七十一条の七−第七十七条) |
を
「 |
第七章 地域医療連携推進法人 |
」 |
第一節 認定(第七十条−第七十条の六) |
||
第二節 業務等(第七十条の七−第七十条の十六) |
||
第三節 監督(第七十条の十七−第七十条の二十三) |
||
第四節 雑則(第七十一条) |
||
第八章 雑則(第七十二条−第七十六条) |
||
第九章 罰則(第七十七条−第九十四条) |
に改める。
第六条の五第一項第五号の次に次の一号を加える。
五の二 地域医療連携推進法人(第七十条の五第一項に規定する地域医療連携推進法人をいう。第三十条の四第十項において同じ。)の参加病院等(第七十条の二第二項第二号に規定する参加病院等をいう。)である場合には、その旨
第三十条の四第八項及び第九項中「第十五項」を「第十六項」に改める。
第三十条の四中第十五項を第十六項とし、第十項から第十四項までを一項ずつ繰り下げ、第九項の次に次の一項を加える。
10 都道府県は、第十六項の規定により当該都道府県の医療計画が公示された後に、地域医療連携推進法人の参加法人(第七十条第一項に規定する参加法人をいう。)から病院の開設の許可の申請その他の政令で定める申請があつた場合において、当該申請が当該医療計画において定める地域医療構想の達成を推進するために必要なものであることその他の厚生労働省令で定める要件に該当すると認めるときは、当該申請に係る当該医療計画において定められた第二項第十四号に規定する基準病床数に政令で定めるところにより算定した数を加えて得た数を、当該基準病床数とみなして、当該申請に対する許可に係る事務を行うことができる。
第四十六条の四の六第二項を削る。
第五十条中「会計は」の下に「、この法律及びこの法律に基づく厚生労働省令の規定によるほか」を加え、同条の次に次の一条を加える。
第五十条の二 医療法人は、厚生労働省令で定めるところにより、適時に、正確な会計帳簿を作成しなければならない。
2 医療法人は、会計帳簿の閉鎖の時から十年間、その会計帳簿及びその事業に関する重要な資料を保存しなければならない。
第五十一条第一項中「損益計算書」の下に「、関係事業者(理事長の配偶者がその代表者であることその他の当該医療法人又はその役員と厚生労働省令で定める特殊の関係がある者をいう。)との取引の状況に関する報告書」を加え、同条第三項中「社会医療法人(厚生労働省令で定めるものに限る。)の理事長」を「第二項の医療法人」に、「損益計算書を」を「損益計算書について、厚生労働省令で定めるところにより、」に、「に提出し」を「の監査を受け」に改め、同項を同条第五項とし、同条第二項中「理事は、事業報告書等を監事に提出し」を「医療法人は、事業報告書等について、厚生労働省令で定めるところにより、監事の監査を受け」に改め、同項を同条第四項とし、同条第一項の次に次の二項を加える。
2 医療法人(その事業活動の規模その他の事情を勘案して厚生労働省令で定める基準に該当する者に限る。)は、厚生労働省令で定めるところにより、前項の貸借対照表及び損益計算書を作成しなければならない。
3 医療法人は、貸借対照表及び損益計算書を作成した時から十年間、当該貸借対照表及び損益計算書を保存しなければならない。
第五十一条に次の一項を加える。
6 医療法人は、前二項の監事又は公認会計士若しくは監査法人の監査を受けた事業報告書等について、理事会の承認を受けなければならない。
第五十一条の二第一項中「社会医療法人」を「次項に規定する者」に、「各事務所」を「その主たる事務所」に改め、「除いて」の下に「、厚生労働省令で定めるところにより」を加え、同条第二項中「社会医療法人は」を「社会医療法人及び第五十一条第二項の医療法人(社会医療法人を除く。)は」に、「書類を各」を「書類(第二号に掲げる書類にあつては、第五十一条第二項の医療法人に限る。)をその主たる」に改め、「除いて」の下に「、厚生労働省令で定めるところにより」を加え、同項第二号中「前条第三項の社会医療法人にあつては、」を削り、同条に次の二項を加える。
3 医療法人は、第五十一条の二第一項の社員総会の日(財団たる医療法人にあつては、同条第五項において読み替えて準用する同条第一項の評議員会の日)の一週間前の日から五年間、事業報告書等、監事の監査報告書及び公認会計士等の監査報告書をその主たる事務所に備え置かなければならない。
4 前三項の規定は、医療法人の従たる事務所における書類の備置き及び閲覧について準用する。この場合において、第一項中「書類」とあるのは「書類の写し」と、第二項中「限る。)」とあるのは「限る。)の写し」と、前項中「五年間」とあるのは「三年間」と、「事業報告書等」とあるのは「事業報告書等の写し」と、「監査報告書」とあるのは「監査報告書の写し」と読み替えるものとする。
第五十一条の二を第五十一条の四とする。
第五十一条の次に次の二条を加える。
第五十一条の二 社団たる医療法人の理事は、前条第六項の承認を受けた事業報告書等を社員総会に提出しなければならない。
2 理事は、前項の社員総会の招集の通知に際して、厚生労働省令で定めるところにより、社員に対し、前条第六項の承認を受けた事業報告書等を提供しなければならない。
3 第一項の規定により提出された事業報告書等(貸借対照表及び損益計算書に限る。)は、社員総会の承認を受けなければならない。
4 理事は、第一項の規定により提出された事業報告書等(貸借対照表及び損益計算書を除く。)の内容を社員総会に報告しなければならない。
5 前各項の規定は、財団たる医療法人について準用する。この場合において、前各項中「社員総会」とあるのは「評議員会」と、第二項中「社員」とあるのは「評議員」と読み替えるものとする。
第五十一条の三 医療法人(その事業活動の規模その他の事情を勘案して厚生労働省令で定める基準に該当する者に限る。)は、厚生労働省令で定めるところにより、前条第三項(同条第五項において読み替えて準用する場合を含む。)の承認を受けた事業報告書等(貸借対照表及び損益計算書に限る。)を公告しなければならない。
第五十二条第一項第三号中「第五十一条第三項の社会医療法人」を「第五十一条第二項の医療法人」に改める。
第七十条及び第七十一条を削る。
第八十七条を第百四条とし、第七十八条から第八十六条までを十七条ずつ繰り下げる。
第七十七条中「第四十条」の下に「又は第七十条の五第四項若しくは第五項」を加え、第八章中同条を第九十四条とする。
第七十六条中「又は清算人」を「若しくは清算人又は地域医療連携推進法人の理事、監事若しくは清算人」に改め、同条第十二号中「第六十四条第二項」の下に「(第七十条の二十において準用する場合を含む。)」を加え、同号を同条第十三号とし、同条第十一号中「第六十三条第一項」の下に「(第七十条の二十において準用する場合を含む。以下この号において同じ。)」を加え、同号を同条第十二号とし、同条第十号を同条第十一号とし、同条第九号を同条第十号とし、同条第八号中「第五十六条の十第一項」の下に「(これらの規定を第七十条の十五において準用する場合を含む。)」を加え、同号を同条第九号とし、同条第七号中「第五十六条の十第一項」の下に「(これらの規定を第七十条の十五において準用する場合を含む。)」を加え、同号を同条第八号とし、同条第六号中「第五十四条」の下に「(第七十条の十四において準用する場合を含む。)」を加え、同号を同条第七号とし、同条第五号中「第五十二条第一項又は第五十四条の九第五項」を「第五十二条第一項(第七十条の十四において準用する場合を含む。)又は第五十四条の九第五項(第七十条の十八第一項において準用する場合を含む。)」に改め、同号を同条第六号とし、同条第四号中「第五十一条の二」を「第五十一条の四第一項(同条第四項において準用する場合を含む。以下この号において同じ。)、第二項(同条第四項(第七十条の十四において読み替えて準用する場合を含む。以下この号において同じ。)及び第七十条の十四において読み替えて準用する場合を含む。以下この号において同じ。)若しくは第三項(第五十一条の四第四項及び第七十条の十四において読み替えて準用する場合を含む。)」に、「同条」を「第五十一条の四第一項若しくは第二項」に改め、同号を同条第五号とし、同条第三号の次に次の一号を加える。
四 第五十一条の三(第七十条の十四において準用する場合を含む。)の規定による公告を怠り、又は虚偽の公告をしたとき。
第七十六条を第九十三条とし、第七十五条の三を第九十二条とし、第七十五条の二を第九十一条とする。
第七十五条中「第七十三条」を「第八十七条」に改め、同条を第九十条とする。
第七十四条を第八十九条とし、第七十三条の二を第八十八条とし、第七十三条を第八十七条とし、第七十二条を第八十六条とする。
第七十一条の十五中「第七十一条の八、第七十一条の十又は第七十一条の十一第一項」を「第七十八条、第八十条又は第八十一条第一項」に、「第七十一条の九」を「第七十九条」に改め、同条を第八十五条とする。
第七十一条の十四第一項中「第七十一条の七から第七十一条の九まで、第七十一条の十一第一項及び第七十一条の十二第一項」を「第七十七条から第七十九条まで、第八十一条第一項及び第八十二条第一項」に改め、同条第二項中「第七十一条の十一第二項及び第七十一条の十二第二項」を「第八十一条第二項及び第八十二条第二項」に改め、同条を第八十四条とする。
第七十一条の十三中「第七十一条の十一第一項」を「第八十一条第一項」に改め、同条を第八十三条とする。
第七十一条の十二を第八十二条とし、第七十一条の十一を第八十一条とし、第七十一条の十を第八十条とし、第七十一条の九を第七十九条とする。
第七十一条の八中「第七十一条の十一第一項」を「第八十一条第一項」に、「第七十五条の二」を「第九十一条」に改め、同条を第七十八条とする。
第七十一条の七を第七十七条とする。
第八章を第九章とする。
第七章中第七十一条の六を第七十六条とし、第七十一条の五を第七十五条とし、第七十一条の四を第七十四条とし、第七十一条の三を第七十三条とし、第七十一条の二を第七十二条とする。
第七章を第八章とし、第六章の次に次の一章を加える。
第七章 地域医療連携推進法人
第一節 認定
第七十条 次に掲げる法人(営利を目的とする法人を除く。以下この章において「参加法人」という。)及び地域において良質かつ適切な医療を効率的に提供するために必要な者として厚生労働省令で定める者を社員とし、かつ、病院、診療所又は介護老人保健施設(以下この章において「病院等」という。)に係る業務の連携を推進するための方針(以下この章において「医療連携推進方針」という。)を定め、医療連携推進業務を行うことを目的とする一般社団法人は、定款において定める当該連携を推進する区域(以下「医療連携推進区域」という。)の属する都道府県(当該医療連携推進区域が二以上の都道府県にわたる場合にあつては、これらの都道府県のいずれか一の都道府県)の知事の認定を受けることができる。
一 医療連携推進区域において、病院等を開設する法人
二 医療連携推進区域において、介護事業(身体上又は精神上の障害があることにより日常生活を営むのに支障がある者に対し、入浴、排せつ、食事等の介護、機能訓練、看護及び療養上の管理その他のその者の能力に応じ自立した日常生活を営むことができるようにするための福祉サービス又は保健医療サービスを提供する事業をいう。)その他の地域包括ケアシステム(地域における医療及び介護の総合的な確保の促進に関する法律第二条第一項に規定する地域包括ケアシステムをいう。第七十条の七において同じ。)の構築に資する事業(以下この章において「介護事業等」という。)に係る施設又は事業所を開設し、又は管理する法人
2 前項の医療連携推進業務は、病院等に係る業務について、医療連携推進方針に沿つた連携の推進を図ることを目的として行う次に掲げる業務その他の業務をいう。
一 医療従事者の資質の向上を図るための研修
二 病院等に係る業務に必要な医薬品、医療機器その他の物資の供給
三 資金の貸付けその他の参加法人が病院等に係る業務を行うのに必要な資金を調達するための支援として厚生労働省令で定めるもの
第七十条の二 前条第一項の認定(以下この章において「医療連携推進認定」という。)を受けようとする一般社団法人は、政令で定めるところにより、医療連携推進方針を添えて、都道府県知事に申請をしなければならない。
2 医療連携推進方針には、次に掲げる事項を記載しなければならない。
一 医療連携推進区域
二 参加法人が医療連携推進区域において開設する病院等(第四項及び第七十条の十一において「参加病院等」という。)相互間の機能の分担及び業務の連携に関する事項
三 前号に掲げる事項の目標に関する事項
四 その他厚生労働省令で定める事項
3 医療連携推進区域は、当該医療連携推進区域の属する都道府県の医療計画において定める構想区域を考慮して定めなければならない。
4 医療連携推進方針には、第二項各号に掲げる事項のほか、参加病院等及び参加介護施設等(参加法人が医療連携推進区域において開設し、又は管理する介護事業等に係る施設又は事業所をいう。第七十条の十一において同じ。)相互間の業務の連携に関する事項を記載することができる。
5 医療連携推進認定の申請に係る医療連携推進区域が二以上の都道府県にわたるときは、当該医療連携推進区域の属する都道府県の知事の協議により、医療連携推進認定に関する事務を行うべき都道府県知事を定めなければならない。この場合において、医療連携推進認定の申請を受けた都道府県知事は、医療連携推進認定の申請をした一般社団法人に対し、医療連携推進認定に関する事務を行う都道府県知事を通知するものとする。
第七十条の三 都道府県知事は、医療連携推進認定の申請をした一般社団法人が次に掲げる基準に適合すると認めるときは、当該一般社団法人について医療連携推進認定をすることができる。
一 医療連携推進業務(第七十条第二項に規定する医療連携推進業務をいう。以下この章において同じ。)を行うことを主たる目的とするものであること。
二 医療連携推進業務を行うのに必要な経理的基礎及び技術的能力を有するものであること。
三 医療連携推進業務を行うに当たり、当該一般社団法人の社員、理事、監事、職員その他の政令で定める関係者に対し特別の利益を与えないものであること。
四 医療連携推進業務以外の業務を行う場合には、医療連携推進業務以外の業務を行うことによつて医療連携推進業務の実施に支障を及ぼすおそれがないものであること。
五 医療連携推進方針が前条第二項及び第三項の規定に違反していないものであること。
六 医療連携推進区域を定款で定めているものであること。
七 社員は、参加法人及び医療連携推進区域において良質かつ適切な医療を効率的に提供するために必要な者として厚生労働省令で定める者に限る旨を定款で定めているものであること。
八 病院等を開設する参加法人の数が二以上であるものであることその他の参加法人の構成が第七十条第一項に規定する目的(次号及び第十号イにおいて「医療連携推進目的」という。)に照らし、適当と認められるものとして厚生労働省令で定める要件を満たすものであること。
九 社員の資格の得喪に関して、医療連携推進目的に照らし、不当に差別的な取扱いをする条件その他の不当な条件を付していないものであること。
十 社員は、各一個の議決権を有するものであること。ただし、社員総会において行使できる議決権の数、議決権を行使することができる事項、議決権の行使の条件その他の社員の議決権に関する定款の定めが次のいずれにも該当する場合は、この限りでない。
イ 社員の議決権に関して、医療連携推進目的に照らし、不当に差別的な取扱いをしないものであること。
ロ 社員の議決権に関して、社員が当該一般社団法人に対して提供した金銭その他の財産の価額に応じて異なる取扱いをしないものであること。
十一 参加法人の有する議決権の合計が総社員の議決権の過半を占めているものであること。
十二 営利を目的とする団体又はその役員と利害関係を有することその他の事情により社員総会の決議に不当な影響を及ぼすおそれがある者として厚生労働省令で定めるものを社員並びに理事及び監事(次号において「役員」という。)としない旨を定款で定めているものであること。
十三 役員について、次のいずれにも該当するものであること。
イ 役員として、理事三人以上及び監事一人以上を置くものであること。
ロ 役員のうちには、各役員について、その役員、その配偶者及び三親等以内の親族その他各役員と厚生労働省令で定める特殊の関係がある者が役員の総数の三分の一を超えて含まれることがないものであること。
ハ 理事のうち少なくとも一人は、診療に関する学識経験者の団体の代表者その他の医療連携推進業務の効果的な実施のために必要な者として厚生労働省令で定める者であるものであること。
十四 代表理事を一人置いているものであること。
十五 理事会を置いているものであること。
十六 次に掲げる要件を満たす評議会(第七十条の十三第二項において「地域医療連携推進評議会」という。)を置く旨を定款で定めているものであること。
イ 医療又は介護を受ける立場にある者、診療に関する学識経験者の団体その他の関係団体、学識経験を有する者その他の関係者をもつて構成するものであること。
ロ 当該一般社団法人が次号の意見を述べるに当たり、当該一般社団法人に対し、必要な意見を述べることができるものであること。
ハ 前条第二項第三号の目標に照らし、当該一般社団法人の業務の実施の状況について評価を行い、必要があると認めるときは、社員総会及び理事会において意見を述べることができるものであること。
十七 参加法人が次に掲げる事項その他の重要な事項を決定するに当たつては、あらかじめ、当該一般社団法人に意見を求めなければならないものとする旨を定款で定めているものであること。
イ 予算の決定又は変更
ロ 借入金(当該会計年度内の収入をもつて償還する一時の借入金を除く。)の借入れ
ハ 重要な資産の処分
ニ 事業計画の決定又は変更
ホ 定款又は寄附行為の変更
ヘ 合併又は分割
ト 目的たる事業の成功の不能その他の厚生労働省令で定める事由による解散
十八 第七十条の二十一第一項又は第二項の規定による医療連携推進認定の取消しの処分を受けた場合において、第七十条の二十二において読み替えて準用する公益社団法人及び公益財団法人の認定等に関する法律(平成十八年法律第四十九号)第三十条第二項に規定する医療連携推進目的取得財産残額があるときは、これに相当する額の財産を当該医療連携推進認定の取消しの処分の日から一月以内に国若しくは地方公共団体又は医療法人その他の医療を提供する者であつて厚生労働省令で定めるもの(次号において「国等」という。)に贈与する旨を定款で定めているものであること。
十九 清算をする場合において残余財産を国等に帰属させる旨を定款で定めているものであること。
二十 前各号に掲げるもののほか、医療連携推進業務を適切に行うために必要なものとして厚生労働省令で定める要件に該当するものであること。
2 都道府県知事は、医療連携推進認定をするに当たつては、当該都道府県の医療計画において定める地域医療構想との整合性に配慮するとともに、あらかじめ、都道府県医療審議会の意見を聴かなければならない。
第七十条の四 次のいずれかに該当する一般社団法人は、医療連携推進認定を受けることができない。
一 その理事及び監事のうちに、次のいずれかに該当する者があるもの
イ 地域医療連携推進法人(次条第一項に規定する地域医療連携推進法人をいう。)が第七十条の二十一第一項又は第二項の規定により医療連携推進認定を取り消された場合において、その取消しの原因となつた事実があつた日以前一年内に当該地域医療連携推進法人の業務を行う理事であつた者でその取消しの日から五年を経過しないもの
ロ この法律その他保健医療又は社会福祉に関する法律で政令で定めるものの規定により罰金以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなつた日から起算して五年を経過しない者
ハ 禁錮以上の刑に処せられ、その刑の執行を終わり、又は刑の執行を受けることがなくなつた日から五年を経過しない者
ニ 暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律(平成三年法律第七十七号)第二条第六号に規定する暴力団員(以下この号において「暴力団員」という。)又は暴力団員でなくなつた日から五年を経過しない者(第三号において「暴力団員等」という。)
二 第七十条の二十一第一項又は第二項の規定により医療連携推進認定を取り消され、その取消しの日から五年を経過しないもの
三 暴力団員等がその事業活動を支配するもの
第七十条の五 医療連携推進認定を受けた一般社団法人(以下「地域医療連携推進法人」という。)は、その名称中に地域医療連携推進法人という文字を用いなければならない。
2 地域医療連携推進法人は、その名称中の一般社団法人の文字を地域医療連携推進法人と変更する定款の変更をしたものとみなす。
3 前項の規定による名称の変更の登記の申請書には、医療連携推進認定を受けたことを証する書面を添付しなければならない。
4 地域医療連携推進法人でない者は、その名称又は商号中に、地域医療連携推進法人であると誤認されるおそれのある文字を用いてはならない。
5 地域医療連携推進法人は、不正の目的をもつて、他の地域医療連携推進法人であると誤認されるおそれのある名称又は商号を使用してはならない。
第七十条の六 都道府県知事は、医療連携推進認定をしたときは、厚生労働省令で定めるところにより、その旨を公示しなければならない。
第二節 業務等
第七十条の七 地域医療連携推進法人は、自主的にその運営基盤の強化を図るとともに、その医療連携推進区域において病院等を開設し、又は介護事業等に係る施設若しくは事業所を開設し、若しくは管理する参加法人の業務の連携の推進及びその運営の透明性の確保を図り、地域医療構想の達成及び地域包括ケアシステムの構築に資する役割を積極的に果たすよう努めなければならない。
第七十条の八 地域医療連携推進法人は、医療連携推進方針において、第七十条の二第四項に規定する事項を記載した場合に限り、参加法人が開設する病院等及び参加法人が開設し、又は管理する介護事業等に係る施設又は事業所に係る業務について、医療連携推進方針に沿つた連携の推進を図ることを目的とする業務を行うことができる。
2 地域医療連携推進法人は、次に掲げる要件に該当する場合に限り、出資を行うことができる。
一 出資を受ける事業者が医療連携推進区域における医療連携推進業務と関連する事業を行うものであること。
二 出資に係る収益を医療連携推進業務に充てるものであること。
三 その他医療連携推進業務の実施に支障を及ぼすおそれがないものとして厚生労働省令で定める要件に該当するものであること。
3 地域医療連携推進法人が、病院等を開設(地方自治法第二百四十四条の二第三項に規定する指定管理者として行う公の施設である病院等の管理を含む。)し、又は介護事業等に係る施設若しくは事業所であつて厚生労働省令で定めるものを開設し、若しくは管理しようとするときは、あらかじめ、医療連携推進業務の実施に支障のないことについて、医療連携推進認定をした都道府県知事(以下この章において「認定都道府県知事」という。)の確認を受けなければならない。
4 地域医療連携推進法人は、前項の確認を受けなければ、病院の開設の許可の申請、社会福祉法第六十二条第二項の許可(厚生労働省令で定める施設の設置に係るものに限る。)の申請その他の厚生労働省令で定める申請をすることができない。
5 認定都道府県知事は、第三項の確認をし、又は確認をしない処分をするに当たつては、あらかじめ、都道府県医療審議会の意見を聴かなければならない。
第七十条の九 公益社団法人及び公益財団法人の認定等に関する法律第十八条の規定は、地域医療連携推進法人について準用する。この場合において、同条中「公益目的事業財産」とあるのは「医療連携推進目的事業財産」と、「公益目的事業を」とあるのは「医療法(昭和二十三年法律第二百五号)第七十条第二項に規定する医療連携推進業務(以下この条において「医療連携推進業務」という。)を」と、「、内閣府令」とあるのは「、厚生労働省令」と、同条第一号中「公益認定」とあるのは「医療法第七十条の二第一項に規定する医療連携推進認定(以下この条において「医療連携推進認定」という。)」と、「公益目的事業」とあるのは「医療連携推進業務」と、同条第二号及び第三号中「公益認定」とあるのは「医療連携推進認定」と、「公益目的事業」とあるのは「医療連携推進業務」と、同条第四号中「公益認定」とあるのは「医療連携推進認定」と、「収益事業等」とあるのは「医療連携推進業務以外の業務」と、「内閣府令」とあるのは「厚生労働省令」と、同条第七号中「公益認定」とあるのは「医療連携推進認定」と、「内閣府令」とあるのは「厚生労働省令」と、「公益目的事業」とあるのは「医療連携推進業務」と、同条第八号中「公益目的事業」とあるのは「医療連携推進業務」と、「内閣府令」とあるのは「厚生労働省令」と読み替えるものとする。
第七十条の十 第四十一条の規定は、地域医療連携推進法人について準用する。この場合において、同条第二項中「医療法人の開設する医療機関の規模等」とあるのは、「第七十条の五第一項に規定する地域医療連携推進法人が行う第七十条第二項に規定する医療連携推進業務」と読み替えるものとする。
第七十条の十一 参加法人は、その開設する参加病院等及び参加介護施設等に係る業務について、医療連携推進方針に沿つた連携の推進が図られることを示すための標章を当該参加病院等及び参加介護施設等に掲示しなければならない。
第七十条の十二 第四十六条の五の三第三項の規定は、地域医療連携推進法人の理事について準用し、第四十六条の五第九項及び第四十六条の五の三第三項の規定は、地域医療連携推進法人の監事について準用する。
2 地域医療連携推進法人の監事に関する一般社団法人及び一般財団法人に関する法律第百条の規定の適用については、同条中「理事(理事会設置一般社団法人にあっては、理事会)」とあるのは、「認定都道府県知事(医療法(昭和二十三年法律第二百五号)第七十条の八第三項に規定する認定都道府県知事をいう。)、社員総会又は理事会」とする。
第七十条の十三 地域医療連携推進法人は、第七十条の三第一項第十六号ハの評価の結果を公表しなければならない。
2 地域医療連携推進法人は、第七十条の三第一項第十六号ハの地域医療連携推進評議会の意見を尊重するものとする。
第七十条の十四 前章第四節(第五十条、第五十条の二、第五十一条の二第五項及び第五十一条の四第一項を除く。)の規定は、地域医療連携推進法人の計算について準用する。この場合において、第五十一条第一項中「関する報告書」とあるのは「関する報告書、第七十条第二項第三号の支援及び第七十条の八第二項の出資の状況に関する報告書」と、同条第二項中「医療法人(その事業活動の規模その他の事情を勘案して厚生労働省令で定める基準に該当する者に限る。)」とあり、同条第五項中「第二項の医療法人」とあり、及び第五十一条の三中「医療法人(その事業活動の規模その他の事情を勘案して厚生労働省令で定める基準に該当する者に限る。)」とあるのは「地域医療連携推進法人」と、同条中「前条第三項(同条第五項において読み替えて準用する場合を含む。)」とあるのは「前条第三項」と、第五十一条の四第二項中「社会医療法人及び第五十一条第二項の医療法人(社会医療法人を除く。)」とあるのは「地域医療連携推進法人」と、「書類(第二号に掲げる書類にあつては、第五十一条第二項の医療法人に限る。)」とあるのは「書類」と、同項第一号中「前項各号に掲げる書類」とあるのは「事業報告書等、第四十六条の八第三号の監査報告書及び定款」と、同条第三項中「監事の監査報告書」とあるのは「第四十六条の八第三号の監査報告書」と、同条第四項中「前三項」とあるのは「前二項」と、第五十二条第一項第二号中「監事の監査報告書」とあるのは「第四十六条の八第三号の監査報告書」と、同項第三号中「第五十一条第二項の医療法人にあつては、公認会計士等」とあるのは「公認会計士等」と読み替えるものとする。
第七十条の十五 前章第七節(第五十五条第一項(第四号及び第七号に係る部分に限る。)及び第三項を除く。)の規定は、地域医療連携推進法人の解散及び清算について準用する。この場合において、同条第六項中「都道府県知事」とあるのは「認定都道府県知事(第七十条の八第三項に規定する認定都道府県知事をいう。以下この節において同じ。)」と、同条第七項及び第八項中「都道府県知事」とあるのは「認定都道府県知事」と、同項中「若しくは第五号又は第三項第一号」とあるのは「又は第五号」と、第五十六条第一項及び第五十六条の三中「合併及び破産手続開始」とあるのは「破産手続開始」と、第五十六条の六及び第五十六条の十一中「都道府県知事」とあるのは「認定都道府県知事」と、第五十六条の十二第一項中「清算」とあるのは「清算(第七十条の十五において読み替えて準用するこの節(第五十五条第一項(第四号及び第七号に係る部分に限る。)及び第三項を除く。)の規定による解散及び清算に係る部分に限る。)」と、同条第三項及び第四項中「都道府県知事」とあるのは「認定都道府県知事」と読み替えるものとする。
第七十条の十六 地域医療連携推進法人については、一般社団法人及び一般財団法人に関する法律第五条第一項、第四十九条第二項(第六号に係る部分(同法第百四十八条第三号の社員総会に係る部分に限る。)に限る。)、第六十七条第一項及び第三項並びに第五章の規定は、適用しない。
第三節 監督
第七十条の十七 一般社団法人及び一般財団法人に関する法律第十一条第一項各号に掲げる事項並びに第七十条の三第一項第六号、第七号、第十二号及び第十六号から第十九号までに規定する定款の定めのほか、地域医療連携推進法人は、その定款において、次に掲げる事項を定めなければならない。
一 資産及び会計に関する規定
二 役員に関する規定
三 理事会に関する規定
四 解散に関する規定
五 定款の変更に関する規定
六 開設している病院等(指定管理者として管理する病院等を含む。)又は開設し、若しくは管理している介護事業等に係る施設若しくは事業所であつて厚生労働省令で定めるものがある場合には、その名称及び所在地
第七十条の十八 第五十四条の九(第一項及び第二項を除く。)の規定は、地域医療連携推進法人の定款の変更について準用する。この場合において、同条第三項中「都道府県知事」とあるのは「認定都道府県知事(第七十条の八第三項に規定する認定都道府県知事をいう。次項及び第五項において同じ。)」と、同条第四項中「都道府県知事」とあるのは「認定都道府県知事」と、「第四十五条第一項に規定する事項及び」とあるのは「当該申請に係る地域医療連携推進法人(第七十条の五第一項に規定する地域医療連携推進法人をいう。)の資産が第七十条の十において読み替えて準用する第四十一条の要件に該当しているかどうか及び変更後の定款の内容が法令の規定に違反していないかどうか並びに」と、同条第五項中「都道府県知事」とあるのは「認定都道府県知事」と読み替えるものとする。
2 認定都道府県知事は、前項において読み替えて準用する第五十四条の九第三項の認可(前条第六号に掲げる事項その他の厚生労働省令で定める重要な事項に係るものに限る。以下この項において同じ。)をし、又は認可をしない処分をするに当たつては、あらかじめ、都道府県医療審議会の意見を聴かなければならない。
第七十条の十九 代表理事の選定及び解職は、認定都道府県知事の認可を受けなければ、その効力を生じない。
2 認定都道府県知事は、前項の認可をし、又は認可をしない処分をするに当たつては、あらかじめ、都道府県医療審議会の意見を聴かなければならない。
第七十条の二十 第六条の八第三項及び第四項、第六十三条第一項並びに第六十四条の規定は、地域医療連携推進法人について準用する。この場合において、第六条の八第三項及び第四項中「第一項」とあるのは「第七十条の二十において読み替えて準用する第六十三条第一項」と、第六十三条第一項中「都道府県知事は」とあるのは「認定都道府県知事(第七十条の八第三項に規定する認定都道府県知事をいう。以下この項及び次条において同じ。)は」と、「都道府県知事の」とあるのは「認定都道府県知事の」と、第六十四条中「都道府県知事」とあるのは「認定都道府県知事」と読み替えるものとする。
第七十条の二十一 認定都道府県知事は、地域医療連携推進法人が、次の各号のいずれかに該当する場合においては、その医療連携推進認定を取り消さなければならない。
一 第七十条の四第一号又は第三号に該当するに至つたとき。
二 偽りその他不正の手段により医療連携推進認定を受けたとき。
2 認定都道府県知事は、地域医療連携推進法人が、次の各号のいずれかに該当する場合においては、その医療連携推進認定を取り消すことができる。
一 第七十条の三第一項各号に掲げる基準のいずれかに適合しなくなつたとき。
二 地域医療連携推進法人から医療連携推進認定の取消しの申請があつたとき。
三 この法律若しくはこの法律に基づく命令又はこれらに基づく処分に違反したとき。
3 認定都道府県知事は、前二項の規定により医療連携推進認定を取り消すに当たつては、あらかじめ、都道府県医療審議会の意見を聴かなければならない。
4 認定都道府県知事は、第一項又は第二項の規定により医療連携推進認定を取り消したときは、厚生労働省令で定めるところにより、その旨を公示しなければならない。
5 第一項又は第二項の規定による医療連携推進認定の取消しの処分を受けた地域医療連携推進法人は、その名称中の地域医療連携推進法人という文字を一般社団法人と変更する定款の変更をしたものとみなす。
6 認定都道府県知事は、第一項又は第二項の規定による医療連携推進認定の取消しをしたときは、遅滞なく、当該地域医療連携推進法人の主たる事務所及び従たる事務所の所在地を管轄する登記所に当該地域医療連携推進法人の名称の変更の登記を嘱託しなければならない。
7 前項の規定による名称の変更の登記の嘱託書には、当該登記の原因となる事由に係る処分を行つたことを証する書面を添付しなければならない。
第七十条の二十二 公益社団法人及び公益財団法人の認定等に関する法律第三十条の規定は、認定都道府県知事が前条第一項又は第二項の規定により医療連携推進認定を取り消した場合について準用する。この場合において、同法第三十条中「公益目的取得財産残額」とあるのは「医療連携推進目的取得財産残額」と、同条第一項中「場合又は公益法人が合併により消滅する場合(その権利義務を承継する法人が公益法人であるときを除く。)」とあるのは「場合」と、「第五条第十七号」とあるのは「医療法(昭和二十三年法律第二百五号)第七十条の三第一項第十八号」と、「日又は当該合併の日から」とあるのは「日から」と、「内閣総理大臣が行政庁である場合にあっては国、都道府県知事が行政庁である場合にあっては当該」とあるのは「認定都道府県知事(同法第七十条の八第三項に規定する認定都道府県知事をいう。第四項において同じ。)の管轄する」と、「法人又は当該合併により消滅する公益法人の権利義務を承継する法人」とあるのは「法人」と、「認定取消法人等」とあるのは「認定取消法人」と、同条第二項第一号中「公益目的事業財産(第十八条第六号に掲げる財産にあっては、公益認定を受けた日前に取得したものを除く。)」とあるのは「医療連携推進目的事業財産(医療法第七十条の九において読み替えて準用する第十八条に規定する医療連携推進目的事業財産をいう。次号及び第三号において同じ。)」と、同項第二号及び第三号中「に公益目的事業」とあるのは「に医療連携推進業務」と、「公益目的事業財産」とあるのは「医療連携推進目的事業財産」と、同号及び同条第三項中「内閣府令」とあるのは「厚生労働省令」と、同条第四項中「認定取消法人等」とあるのは「認定取消法人」と、「国又は」とあるのは「認定都道府県知事の管轄する」と、同条第五項中「第五条第十七号」とあるのは「医療法第七十条の三第一項第十八号」と読み替えるものとする。
第七十条の二十三 第六十六条の二及び第六十七条の規定は、地域医療連携推進法人について準用する。この場合において、第六十六条の二中「第六十四条第一項及び第二項、第六十四条の二第一項、第六十五条並びに前条第一項」とあるのは「第七十条の二十において読み替えて準用する第六十四条第一項及び第二項並びに第七十条の二十一第一項及び第二項」と、「都道府県知事」とあるのは「認定都道府県知事(第七十条の八第三項に規定する認定都道府県知事をいう。第六十七条第一項及び第三項において同じ。)」と、第六十七条第一項中「都道府県知事」とあるのは「認定都道府県知事」と、「第四十四条第一項、第五十五条第六項、第五十八条の二第四項(第五十九条の二において読み替えて準用する場合を含む。)若しくは第六十条の三第四項(第六十一条の三において読み替えて準用する場合を含む。)」とあるのは「医療連携推進認定をしない処分若しくは第七十条の十五において読み替えて準用する第五十五条第六項」と、「第六十四条第二項」とあるのは「第七十条の二十において読み替えて準用する第六十四条第二項」と、同条第三項中「都道府県知事」とあるのは「認定都道府県知事」と読み替えるものとする。
第四節 雑則
第七十一条 この章に特に定めるもののほか、医療連携推進区域が二以上の都道府県にわたる場合における医療連携推進認定及び地域医療連携推進法人の監督その他の医療連携推進認定及び地域医療連携推進法人の監督に関し必要な事項は政令で、その他この章の規定の施行に関し必要な事項は厚生労働省令で、それぞれ定める。
附 則
(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して二年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
一 附則第十条の規定 公布の日
二 第一条の規定並びに次条から附則第七条までの規定、附則第九条及び第十三条の規定並びに附則第十七条の規定(国家戦略特別区域法(平成二十五年法律第百七号)第十四条の二の改正規定に限る。) 公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日
(役員の選任に関する経過措置)
第二条 第一条の規定による改正後の医療法(以下「第二号新法」という。)第四十六条の五第二項及び第三項の規定は、前条第二号に掲げる規定の施行の日(以下「第二号施行日」という。)以後に行われる医療法人の役員の選任について適用する。
(役員の任期に関する経過措置)
第三条 附則第一条第二号に掲げる規定の施行の際現に医療法人の役員である者の任期については、なお従前の例による。
(理事長の代表権に関する経過措置)
第四条 附則第一条第二号に掲げる規定の施行の際現に存する医療法人の理事長の代表権については、第二号施行日以後に選出された理事長が就任するまでの間は、なお従前の例による。
(損害賠償に関する経過措置)
第五条 附則第一条第二号に掲げる規定の施行の際現に存する医療法人の評議員又は理事若しくは監事の第二号施行日前の行為に基づく損害賠償責任については、なお従前の例による。
(定款又は寄附行為の変更に関する経過措置)
第六条 附則第一条第二号に掲げる規定の施行の際現に存する医療法人は、第二号新法の施行に伴い、定款又は寄附行為の変更が必要となる場合には、第二号施行日から起算して二年以内に、第二号新法第五十四条の九第三項の認可の申請をしなければならない。
2 附則第一条第二号に掲げる規定の施行の際現に存する医療法人の定款又は寄附行為は、第二号施行日から起算して二年を経過する日(前項の規定により定款又は寄附行為の変更の認可の申請をした医療法人については、当該申請に対する処分があった日)までは、第二号新法第四十四条第二項第七号の規定は、適用しない。
(合併に関する経過措置)
第七条 社団たる医療法人については、第二号新法第六章第八節第一款の規定は、第二号施行日以後に合併について医療法人の総社員の同意があった場合について適用し、第二号施行日前に合併について医療法人の総社員の同意があった場合については、なお従前の例による。
2 財団たる医療法人については、第二号新法第六章第八節第一款の規定は、第二号施行日以後に合併について理事の三分の二以上の同意(寄附行為に別段の定めがある場合にあっては、その定めによる手続。以下この項において同じ。)があった場合について適用し、第二号施行日前に合併について理事の三分の二以上の同意があった場合については、なお従前の例による。
(事業報告書等に関する経過措置)
第八条 第二条の規定による改正後の医療法第五十条の二から第五十二条までの規定は、この法律の施行の日以後に開始する会計年度に係る医療法人の会計について適用し、この法律の施行の日前に開始した会計年度に係る医療法人の会計については、なお従前の例による。
(罰則の適用に関する経過措置)
第九条 この法律(附則第一条第二号に掲げる規定については、当該規定。以下この条において同じ。)の施行前にした行為及びこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(政令への委任)
第十条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。
(検討)
第十一条 政府は、この法律の施行後五年を経過した場合において、この法律による改正後の医療法の施行の状況について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。
(精神保健及び精神障害者福祉に関する法律の一部改正)
第十二条 精神保健及び精神障害者福祉に関する法律(昭和二十五年法律第百二十三号)の一部を次のように改正する。
第十九条の九第二項中「第七十一条の二第一項」を「第七十二条第一項」に改める。
(租税特別措置法の一部改正)
第十三条 租税特別措置法(昭和三十二年法律第二十六号)の一部を次のように改正する。
第七十条の七の五第六項中「第五十条第一項」を「第五十四条の九第三項」に改める。
(沖縄の復帰に伴う特別措置に関する法律の一部改正)
第十四条 沖縄の復帰に伴う特別措置に関する法律(昭和四十六年法律第百二十九号)の一部を次のように改正する。
第百条第六項中「第七十二条第一項」を「第八十六条第一項」に改め、同条第七項中「第七十二条第一項及び第二項、第七十三条並びに第七十四条」を「第八十六条第一項及び第二項、第八十七条並びに第八十九条」に改め、同項の表第七十二条第一項の項中「第七十二条第一項」を「第八十六条第一項」に改め、同表第七十三条第一号の項中「第七十三条第一号」を「第八十七条第一号」に改め、同表第七十四条第一号の項中「第七十四条第一号」を「第八十九条第一号」に改める。
(組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律の一部改正)
第十五条 組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律(平成十一年法律第百三十六号)の一部を次のように改正する。
別表第十九号中「第七十一条の七から第七十一条の十まで」を「第七十七条から第八十条まで」に、「第七十一条の十二第一項」を「第八十二条第一項」に改める。
(構造改革特別区域法の一部改正)
第十六条 構造改革特別区域法(平成十四年法律第百八十九号)の一部を次のように改正する。
第十八条第四項中「第七十六条」を「第九十三条」に改め、「毎事業年度」と、」の下に「同項第一号中」を、「あり、」の下に「及び」を加え、「監事又は」を「監事若しくは」に、「執行役又は」を「執行役若しくは」に改める。
(国家戦略特別区域法の一部改正)
第十七条 国家戦略特別区域法の一部を次のように改正する。
第十四条第一項中「第三十条の四第十五項」を「第三十条の四第十六項」に改める。
第十四条の二中「第四十六条の三第一項ただし書」を「第四十六条の六第一項ただし書」に改める。
(内閣総理臨時代理・法務・財務・厚生労働大臣署名)