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法律第三十号(令三・五・一〇)

  ◎災害対策基本法等の一部を改正する法律

 (災害対策基本法の一部改正)

第一条 災害対策基本法(昭和三十六年法律第二百二十三号)の一部を次のように改正する。

  目次中「非常災害対策本部」を「特定災害対策本部、非常災害対策本部」に、「第二十四条」を「第二十三条の三」に改め、「避難行動要支援者名簿」の下に「及び個別避難計画」を加え、「第四十九条の十三」を「第四十九条の十七」に、「第六十一条の三」を「第六十一条の八」に改める。

  第二条第九号中「第十二条第八項」の下に「、第二十五条第六項第二号、第二十八条第二項」を加える。

  第八条第二項第十二号中「相互応援」の下に「、第六十一条の四第三項に規定する広域避難」を加える。

  第十一条第二項第二号中「内閣総理大臣」の下に「又は内閣府設置法第九条の二に規定する特命担当大臣(以下「防災担当大臣」という。)」を加え、同項第三号中「内閣総理大臣」の下に「又は防災担当大臣」を加え、同項第四号及び第五号を削り、同項第六号中「前各号」を「前三号」に改め、同号を同項第四号とし、同条第三項を削り、同条第四項第三号中「非常災害」の下に「又は第二十三条の三第一項に規定する特定災害」を加え、同項を同条第三項とする。

  第十二条第五項第二号中「国務大臣」の下に「、内閣危機管理監」を加える。

  第二章第三節の節名中「非常災害対策本部」を「特定災害対策本部、非常災害対策本部」に改める。

  第二章第三節中第二十四条の前に次の五条を加える。

  (特定災害対策本部の設置)

 第二十三条の三 災害(その規模が非常災害に該当するに至らないと認められるものに限る。以下この項において同じ。)が発生し、又は発生するおそれがある場合において、当該災害が、人の生命又は身体に急迫した危険を生じさせ、かつ、当該災害に係る地域の状況その他の事情を勘案して当該災害に係る災害応急対策を推進するため特別の必要があると認めるもの(以下「特定災害」という。)であるときは、内閣総理大臣は、内閣府設置法第四十条第二項の規定にかかわらず、臨時に内閣府に特定災害対策本部を設置することができる。

 2 内閣総理大臣は、特定災害対策本部を置いたときは当該本部の名称、所管区域並びに設置の場所及び期間を、当該本部を廃止したときはその旨を、直ちに、告示しなければならない。

  (特定災害対策本部の組織)

 第二十三条の四 特定災害対策本部の長は、特定災害対策本部長とし、防災担当大臣その他の国務大臣をもつて充てる。

 2 特定災害対策本部長は、特定災害対策本部の事務を総括し、所部の職員を指揮監督する。

 3 特定災害対策本部に、特定災害対策副本部長、特定災害対策本部員その他の職員を置く。

 4 特定災害対策副本部長は、特定災害対策本部長を助け、特定災害対策本部長に事故があるときは、その職務を代理する。特定災害対策副本部長が二人以上置かれている場合にあつては、あらかじめ特定災害対策本部長が定めた順序で、その職務を代理する。

 5 特定災害対策副本部長、特定災害対策本部員その他の職員は、内閣官房若しくは内閣府その他の指定行政機関の職員又は指定地方行政機関の長若しくはその職員のうちから、内閣総理大臣が任命する。

 6 特定災害対策本部に、当該特定災害対策本部の所管区域にあつて当該特定災害対策本部長の定めるところにより当該特定災害対策本部の事務の一部を行う組織として、特定災害現地対策本部を置くことができる。この場合においては、地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)第百五十六条第四項の規定は、適用しない。

 7 内閣総理大臣は、前項の規定により特定災害現地対策本部を置いたときは、これを国会に報告しなければならない。

 8 前条第二項の規定は、特定災害現地対策本部について準用する。

 9 特定災害現地対策本部に、特定災害現地対策本部長及び特定災害現地対策本部員その他の職員を置く。

 10 特定災害現地対策本部長は、特定災害対策本部長の命を受け、特定災害現地対策本部の事務を掌理する。

 11 特定災害現地対策本部長及び特定災害現地対策本部員その他の職員は、特定災害対策副本部長、特定災害対策本部員その他の職員のうちから、特定災害対策本部長が指名する者をもつて充てる。

  (特定災害対策本部の所掌事務)

 第二十三条の五 特定災害対策本部は、次に掲げる事務をつかさどる。

  一 災害応急対策を的確かつ迅速に実施するための方針の作成に関すること。

  二 所管区域において指定行政機関の長、指定地方行政機関の長、地方公共団体の長その他の執行機関、指定公共機関及び指定地方公共機関が防災計画に基づいて実施する災害応急対策の総合調整に関すること。

  三 特定災害に際し必要な緊急の措置の実施に関すること。

  四 第二十三条の七の規定により特定災害対策本部長の権限に属する事務

  五 前各号に掲げるもののほか、法令の規定によりその権限に属する事務

  (指定行政機関の長の権限の委任)

 第二十三条の六 指定行政機関の長は、特定災害対策本部が設置されたときは、災害応急対策に必要な権限の全部又は一部を当該特定災害対策本部員である当該指定行政機関の職員又は当該指定地方行政機関の長若しくはその職員に委任することができる。

 2 指定行政機関の長は、前項の規定による委任をしたときは、直ちに、その旨を告示しなければならない。

  (特定災害対策本部長の権限)

 第二十三条の七 特定災害対策本部長は、前条の規定により権限を委任された職員の当該特定災害対策本部の所管区域における権限の行使について調整をすることができる。

 2 特定災害対策本部長は、当該特定災害対策本部の所管区域における災害応急対策を的確かつ迅速に実施するため特に必要があると認めるときは、その必要な限度において、関係指定地方行政機関の長、地方公共団体の長その他の執行機関並びに指定公共機関及び指定地方公共機関に対し、必要な指示をすることができる。

 3 特定災害対策本部長は、当該特定災害対策本部の所管区域における災害応急対策を的確かつ迅速に実施するため必要があると認めるときは、関係行政機関の長及び関係地方行政機関の長、地方公共団体の長その他の執行機関、指定公共機関及び指定地方公共機関並びにその他の関係者に対し、資料又は情報の提供、意見の表明その他必要な協力を求めることができる。

 4 特定災害対策本部長は、特定災害現地対策本部が置かれたときは、前三項の規定による権限の一部を特定災害現地対策本部長に委任することができる。

 5 特定災害対策本部長は、前項の規定による委任をしたときは、直ちに、その旨を告示しなければならない。

  第二十四条第一項中「発生した」を「発生し、又は発生するおそれがある」に改め、同条第二項を次のように改める。

 2 第二十三条の三第二項の規定は、非常災害対策本部について準用する。

  第二十四条に次の一項を加える。

 3 第一項の規定により非常災害対策本部が設置された場合において、当該災害に係る特定災害対策本部が既に設置されているときは、当該特定災害対策本部は廃止されるものとし、非常災害対策本部が当該特定災害対策本部の所掌事務を承継するものとする。

  第二十五条第一項中「国務大臣」を「内閣総理大臣(内閣総理大臣に事故があるときは、そのあらかじめ指名する国務大臣)」に改め、同条中第十一項を第十二項とし、第十項を第十一項とし、第九項を第十項とし、同条第八項中「前条第二項」を「第二十三条の四第六項後段、第七項及び第八項」に改め、同項を同条第九項とし、同条第七項を削り、同条第六項後段を削り、同項を同条第八項とし、同条第五項中「、非常災害対策本部員その他の」を「及び非常災害対策本部員以外の非常災害対策本部の」に改め、「内閣官房若しくは」の下に「内閣府その他の」を加え、同項を同条第七項とし、同条第四項を同条第五項とし、同項の次に次の一項を加える。

 6 非常災害対策本部員は、次に掲げる者をもつて充てる。

  一 非常災害対策本部長及び非常災害対策副本部長以外の国務大臣のうちから、内閣総理大臣が任命する者

  二 副大臣、内閣危機管理監又は国務大臣以外の指定行政機関の長のうちから、内閣総理大臣が任命する者

  第二十五条第三項の次に次の一項を加える。

 4 非常災害対策副本部長は、内閣官房長官、防災担当大臣その他の国務大臣をもつて充てる。

  第二十七条第一項中「非常災害対策本部員」を「非常災害対策本部の職員」に改める。

  第二十八条第二項中「関係指定地方行政機関の長」を「関係指定行政機関の長及び関係指定地方行政機関の長並びに前条の規定により権限を委任された当該指定行政機関の職員及び当該指定地方行政機関の職員」に改め、同条第五項中「前項」を「前二項」に改め、同項を同条第六項とし、同条第四項中「前三項」を「第一項から第三項まで」に、「権限」を「権限(第二項の規定による関係指定行政機関の長に対する指示を除く。)」に改め、同項を同条第五項とし、同条第三項の次に次の一項を加える。

 4 非常災害対策本部長は、前三項の規定による権限の全部又は一部を非常災害対策副本部長に委任することができる。

  第二十八条の二第一項中「発生した」を「発生し、又は発生するおそれがある」に改め、同条第二項中「第二十四条第二項」を「第二十三条の三第二項」に改め、同条第三項中「非常災害対策本部」を「特定災害対策本部又は非常災害対策本部」に改める。

  第二十八条の三第四項中「緊急災害対策副本部長は、」の下に「内閣官房長官、防災担当大臣その他の」を加え、同条第七項中「内閣官房若しくは」の下に「内閣府その他の」を加え、同条第九項中「第二十五条第六項後段」を「第二十三条の四第六項後段」に改める。

  第四十条第三項、第四十二条第四項及び第四十六条第一項第五号中「発生した」を「発生し、又は発生するおそれがある」に改める。

  第四章第三節の節名中「避難行動要支援者名簿」の下に「及び個別避難計画」を加える。

  第四十九条の十一第二項中「(次項」の下に「、第四十九条の十四第三項第一号及び第四十九条の十五」を加える。

  第四章第三節に次の四条を加える。

  (個別避難計画の作成)

 第四十九条の十四 市町村長は、地域防災計画の定めるところにより、名簿情報に係る避難行動要支援者ごとに、当該避難行動要支援者について避難支援等を実施するための計画(以下「個別避難計画」という。)を作成するよう努めなければならない。ただし、個別避難計画を作成することについて当該避難行動要支援者の同意が得られない場合は、この限りでない。

 2 市町村長は、前項ただし書に規定する同意を得ようとするときは、当該同意に係る避難行動要支援者に対し次条第二項又は第三項の規定による同条第一項に規定する個別避難計画情報の提供に係る事項について説明しなければならない。

 3 個別避難計画には、第四十九条の十第二項第一号から第六号までに掲げる事項のほか、避難行動要支援者に関する次に掲げる事項を記載し、又は記録するものとする。

  一 避難支援等実施者(避難支援等関係者のうち当該個別避難計画に係る避難行動要支援者について避難支援等を実施する者をいう。次条第二項において同じ。)の氏名又は名称、住所又は居所及び電話番号その他の連絡先

  二 避難施設その他の避難場所及び避難路その他の避難経路に関する事項

  三 前二号に掲げるもののほか、避難支援等の実施に関し市町村長が必要と認める事項

 4 市町村長は、第一項の規定による個別避難計画の作成に必要な限度で、その保有する避難行動要支援者の氏名その他の避難行動要支援者に関する情報を、その保有に当たつて特定された利用の目的以外の目的のために内部で利用することができる。

 5 市町村長は、第一項の規定による個別避難計画の作成のため必要があると認めるときは、関係都道府県知事その他の者に対して、避難行動要支援者に関する情報の提供を求めることができる。

  (個別避難計画情報の利用及び提供)

 第四十九条の十五 市町村長は、避難支援等の実施に必要な限度で、前条第一項の規定により作成した個別避難計画に記載し、又は記録された情報(以下「個別避難計画情報」という。)を、その保有に当たつて特定された利用の目的以外の目的のために内部で利用することができる。

 2 市町村長は、災害の発生に備え、避難支援等の実施に必要な限度で、地域防災計画の定めるところにより、避難支援等関係者に対し、個別避難計画情報を提供するものとする。ただし、当該市町村の条例に特別の定めがある場合を除き、個別避難計画情報を提供することについて当該個別避難計画情報に係る避難行動要支援者及び避難支援等実施者(次項、次条及び第四十九条の十七において「避難行動要支援者等」という。)の同意が得られない場合は、この限りでない。

 3 市町村長は、災害が発生し、又は発生するおそれがある場合において、避難行動要支援者の生命又は身体を災害から保護するために特に必要があると認めるときは、避難支援等の実施に必要な限度で、避難支援等関係者その他の者に対し、個別避難計画情報を提供することができる。この場合においては、個別避難計画情報を提供することについて当該個別避難計画情報に係る避難行動要支援者等の同意を得ることを要しない。

 4 前二項に定めるもののほか、市町村長は、個別避難計画情報に係る避難行動要支援者以外の避難行動要支援者について避難支援等が円滑かつ迅速に実施されるよう、避難支援等関係者に対する必要な情報の提供その他の必要な配慮をするものとする。

  (個別避難計画情報を提供する場合における配慮)

 第四十九条の十六 市町村長は、前条第二項又は第三項の規定により個別避難計画情報を提供するときは、地域防災計画の定めるところにより、個別避難計画情報の提供を受ける者に対して個別避難計画情報の漏えいの防止のために必要な措置を講ずるよう求めることその他の当該個別避難計画情報に係る避難行動要支援者等及び第三者の権利利益を保護するために必要な措置を講ずるよう努めなければならない。

  (秘密保持義務)

 第四十九条の十七 第四十九条の十五第二項若しくは第三項の規定により個別避難計画情報の提供を受けた者(その者が法人である場合にあつては、その役員)若しくはその職員その他の当該個別避難計画情報を利用して避難支援等の実施に携わる者又はこれらの者であつた者は、正当な理由がなく、当該個別避難計画情報に係る避難行動要支援者等に関して知り得た秘密を漏らしてはならない。

  第五十一条の二中「非常災害」の下に「又は特定災害」を加える。

  第五十二条第一項中「勧告及び」を削る。

  第五十三条第五項中「が非常災害」の下に「又は特定災害」を加え、「当該非常災害」を「当該災害」に改める。

  第五十六条第二項を次のように改める。

 2 市町村長は、前項の規定により必要な通知又は警告をするに当たつては、要配慮者に対して、その円滑かつ迅速な避難の確保が図られるよう必要な情報の提供その他の必要な配慮をするものとする。

  第六十条第一項中「地域の」の下に「必要と認める」を加え、「に対し、避難のための立退きを勧告し、及び急を要すると認めるときは、これらの者」を削り、同条第二項中「勧告し、又は」を削り、同条第三項中「ある」を「あり、かつ、事態に照らし緊急を要する」に改め、「地域の」の下に「必要と認める」を加え、「屋内での待避その他の屋内における避難のための安全確保に関する措置(以下「屋内での待避等の安全確保措置」を「高所への移動、近傍の堅固な建物への退避、屋内の屋外に面する開口部から離れた場所での待避その他の緊急に安全を確保するための措置(以下「緊急安全確保措置」に改め、同条第四項中「勧告し、若しくは」を削り、「屋内での待避等の安全確保措置」を「緊急安全確保措置」に改める。

  第六十一条第一項中「屋内での待避等の安全確保措置」を「緊急安全確保措置」に改め、「地域の」の下に「必要と認める」を加え、同条第三項中「屋内での待避等の安全確保措置」を「緊急安全確保措置」に改める。

  第六十一条の二中「勧告し、若しくは」を削り、「屋内での待避等の安全確保措置」を「緊急安全確保措置」に改め、「勧告又は」を削る。

  第六十一条の三の見出し中「指示等」を「指示」に改め、同条中「勧告し、若しくは」を削り、「屋内での待避等の安全確保措置」を「緊急安全確保措置」に改める。

  第五章第三節に次の五条を加える。

  (広域避難の協議等)

 第六十一条の四 市町村長は、当該市町村の地域に係る災害が発生するおそれがある場合において、予想される災害の事態に照らし、第六十条第一項に規定する避難のための立退きを指示した場合におけるその立退き先を当該市町村内の指定緊急避難場所その他の避難場所とすることが困難であり、かつ、居住者等の生命又は身体を災害から保護するため当該居住者等を一定期間他の市町村の区域に滞在させる必要があると認めるときは、当該居住者等の受入れについて、同一都道府県内の他の市町村の市町村長に協議することができる。

 2 市町村長は、前項の規定による協議をするときは、あらかじめ、その旨を都道府県知事に報告しなければならない。ただし、あらかじめ報告することが困難なときは、協議の開始の後、遅滞なく、報告することをもつて足りる。

 3 第一項の場合において、協議を受けた市町村長(以下この条において「協議先市町村長」という。)は、同項の居住者等(以下「要避難者」という。)を受け入れないことについて正当な理由がある場合を除き、要避難者を受け入れるものとする。この場合において、協議先市町村長は、同項の規定による滞在(以下「広域避難」という。)の用に供するため、受け入れた要避難者に対し指定緊急避難場所その他の避難場所を提供しなければならない。

 4 前項の場合において、協議先市町村長は、当該市町村の区域において要避難者を受け入れるべき避難場所を決定し、直ちに、その内容を当該避難場所を管理する者その他の内閣府令で定める者に通知しなければならない。

 5 協議先市町村長は、前項の規定による決定をしたときは、速やかに、その内容を第一項の規定により協議した市町村長(以下この条において「協議元市町村長」という。)に通知しなければならない。

 6 協議元市町村長は、前項の規定による通知を受けたときは、速やかに、その内容を公示し、及び内閣府令で定める者に通知するとともに、都道府県知事に報告しなければならない。

 7 協議元市町村長は、広域避難の必要がなくなつたと認めるときは、速やかに、その旨を協議先市町村長及び前項の内閣府令で定める者に通知し、並びに公示するとともに、都道府県知事に報告しなければならない。

 8 協議先市町村長は、前項の規定による通知を受けたときは、速やかに、その旨を第四項の内閣府令で定める者に通知しなければならない。

  (都道府県外広域避難の協議等)

 第六十一条の五 前条第一項に規定する場合において、市町村長は、要避難者を一定期間他の都道府県内の市町村の区域に滞在させる必要があると認めるときは、都道府県知事に対し、当該他の都道府県の知事と当該要避難者の受入れについて協議することを求めることができる。

 2 前項の規定による要求があつたときは、都道府県知事は、要避難者の受入れについて、当該他の都道府県の知事に協議しなければならない。

 3 都道府県知事は、前項の規定による協議をするときは、あらかじめ、その旨を内閣総理大臣に報告しなければならない。ただし、あらかじめ報告することが困難なときは、協議の開始の後、遅滞なく、報告することをもつて足りる。

 4 第二項の場合において、協議を受けた都道府県知事(以下この条において「協議先都道府県知事」という。)は、要避難者の受入れについて、関係市町村長と協議しなければならない。

 5 前項の場合において、協議を受けた市町村長(以下この条において「都道府県外協議先市町村長」という。)は、要避難者を受け入れないことについて正当な理由がある場合を除き、要避難者を受け入れるものとする。この場合において、都道府県外協議先市町村長は、第一項の規定による滞在(以下「都道府県外広域避難」という。)の用に供するため、受け入れた要避難者に対し指定緊急避難場所その他の避難場所を提供しなければならない。

 6 前項の場合において、都道府県外協議先市町村長は、当該市町村の区域において要避難者を受け入れるべき避難場所を決定し、直ちに、その内容を当該避難場所を管理する者その他の内閣府令で定める者に通知しなければならない。

 7 都道府県外協議先市町村長は、前項の規定による決定をしたときは、速やかに、その内容を協議先都道府県知事に報告しなければならない。

 8 協議先都道府県知事は、前項の規定による報告を受けたときは、速やかに、その内容を第二項の規定により協議した都道府県知事(以下この条において「協議元都道府県知事」という。)に通知しなければならない。

 9 協議元都道府県知事は、前項の規定による通知を受けたときは、速やかに、その内容を第一項の規定により協議することを求めた市町村長(以下この条において「協議元市町村長」という。)に通知するとともに、内閣総理大臣に報告しなければならない。

 10 協議元市町村長は、前項の規定による通知を受けたときは、速やかに、その内容を公示するとともに、内閣府令で定める者に通知しなければならない。

 11 協議元市町村長は、都道府県外広域避難の必要がなくなつたと認めるときは、速やかに、その旨を協議元都道府県知事に報告し、及び公示するとともに、前項の内閣府令で定める者に通知しなければならない。

 12 協議元都道府県知事は、前項の規定による報告を受けたときは、速やかに、その旨を協議先都道府県知事に通知するとともに、内閣総理大臣に報告しなければならない。

 13 協議先都道府県知事は、前項の規定による通知を受けたときは、速やかに、その旨を都道府県外協議先市町村長に通知しなければならない。

 14 都道府県外協議先市町村長は、前項の規定による通知を受けたときは、速やかに、その旨を第六項の内閣府令で定める者に通知しなければならない。

  (市町村長による都道府県外広域避難の協議等)

 第六十一条の六 前条第一項に規定する場合において、市町村長は、事態に照らし緊急を要すると認めるときは、要避難者の受入れについて、他の都道府県内の市町村の市町村長に協議することができる。

 2 市町村長は、前項の規定による協議をするときは、あらかじめ、その旨を都道府県知事に報告しなければならない。ただし、あらかじめ報告することが困難なときは、協議の開始の後、遅滞なく、報告することをもつて足りる。

 3 前項の規定による報告を受けた都道府県知事は、速やかに、その内容を内閣総理大臣に報告しなければならない。

 4 第一項の場合において、協議を受けた市町村長(以下この条において「都道府県外協議先市町村長」という。)は、同項の要避難者を受け入れないことについて正当な理由がある場合を除き、要避難者を受け入れるものとする。この場合において、都道府県外協議先市町村長は、都道府県外広域避難の用に供するため、受け入れた要避難者に対し指定緊急避難場所その他の避難場所を提供しなければならない。

 5 前項の場合において、都道府県外協議先市町村長は、当該市町村の区域において要避難者を受け入れるべき避難場所を決定し、直ちに、その内容を当該避難場所を管理する者その他の内閣府令で定める者に通知しなければならない。

 6 都道府県外協議先市町村長は、前項の規定による決定をしたときは、速やかに、その内容を第一項の規定により協議した市町村長(以下この条において「協議元市町村長」という。)に通知するとともに、都道府県知事に報告しなければならない。

 7 協議元市町村長は、前項の規定による通知を受けたときは、速やかに、その内容を公示し、及び内閣府令で定める者に通知するとともに、都道府県知事に報告しなければならない。

 8 前項の規定による報告を受けた都道府県知事は、速やかに、その内容を内閣総理大臣に報告しなければならない。

 9 協議元市町村長は、都道府県外広域避難の必要がなくなつたと認めるときは、速やかに、その旨を都道府県外協議先市町村長及び第七項の内閣府令で定める者に通知し、並びに公示するとともに、都道府県知事に報告しなければならない。

 10 都道府県外協議先市町村長は、前項の規定による通知を受けたときは、速やかに、その旨を第五項の内閣府令で定める者に通知するとともに、都道府県知事に報告しなければならない。

 11 第九項の規定による報告を受けた都道府県知事は、速やかに、その内容を内閣総理大臣に報告しなければならない。

  (都道府県知事及び内閣総理大臣による助言)

 第六十一条の七 都道府県知事は、市町村長から求められたときは、第六十一条の四第一項の規定による協議の相手方その他広域避難に関する事項について助言をしなければならない。

 2 内閣総理大臣は、都道府県知事から求められたときは、第六十一条の五第二項の規定による協議の相手方その他都道府県外広域避難に関する事項又は広域避難に関する事項について助言をしなければならない。

  (居住者等の運送)

 第六十一条の八 都道府県知事は、都道府県の地域に係る災害が発生するおそれがある場合であつて、居住者等の生命又は身体を当該災害から保護するため緊急の必要があると認めるときは、運送事業者である指定公共機関又は指定地方公共機関に対し、運送すべき人並びに運送すべき場所及び期日を示して、居住者等の運送を要請することができる。

 2 指定公共機関又は指定地方公共機関が正当な理由がないのに前項の規定による要請に応じないときは、都道府県知事は、居住者等の生命又は身体を災害から保護するため特に必要があると認めるときに限り、当該指定公共機関又は指定地方公共機関に対し、居住者等の運送を行うべきことを指示することができる。この場合においては、運送すべき人並びに運送すべき場所及び期日を書面で示さなければならない。

  第六十七条第一項、第六十八条及び第七十四条第一項中「発生した」を「発生し、又は発生するおそれがある」に改める。

  第七十四条の二第一項中「発生した場合」を「発生し、又は発生するおそれがある場合」に、「発生した市町村」を「発生し又は発生するおそれがある市町村」に改める。

  第七十四条の三第一項中「発生した場合」を「発生し、又は発生するおそれがある場合」に、「発生した都道府県」を「発生し又は発生するおそれがある都道府県」に改め、同条第三項中「発生した」を「発生し、又は発生するおそれがある」に改める。

  第七十四条の四中「発生した」を「発生し、又は発生するおそれがある」に改める。

  第九十五条中「ほか」の下に「、第二十三条の七第二項の規定による特定災害対策本部長の指示」を加える。

  第百十三条中「該当する」の下に「場合には、当該違反行為をした」を加え、同条第一号中「者」を「とき。」に改め、同条第二号中「長(」の下に「第二十三条の六第一項、」を加え、「者」を「とき。」に改める。

  第百十五条中「該当する」の下に「場合には、当該違反行為をした」を加え、同条第一号中「第七十八条第二項(」及び「第七十八条第三項(」の下に「第二十三条の六第一項、」を加え、「者」を「とき。」に改め、同条第二号中「者」を「とき。」に改める。

 (災害救助法の一部改正)

第二条 災害救助法(昭和二十二年法律第百十八号)の一部を次のように改正する。

  第一条中「に際して」を「が発生し、又は発生するおそれがある場合において」に、「被災者」を「災害により被害を受け又は被害を受けるおそれのある者」に改める。

  第二条中「)は」の下に「、この法律に別段の定めがある場合を除き」を加え、「町村(以下」を「町村(第三項及び第十一条において」に、「指定都市」を「指定都市(次条第二項において「指定都市」という。)」に、「次条第一項」を「以下この条並びに次条第一項及び第二項」に改め、同条に次の二項を加える。

 2 災害が発生するおそれがある場合において、災害対策基本法(昭和三十六年法律第二百二十三号)第二十三条の三第一項に規定する特定災害対策本部、同法第二十四条第一項に規定する非常災害対策本部又は同法第二十八条の二第一項に規定する緊急災害対策本部が設置され、同法第二十三条の三第二項(同法第二十四条第二項又は第二十八条の二第二項において準用する場合を含む。以下この項において同じ。)の規定により当該本部の所管区域が告示されたときは、都道府県知事は、当該所管区域内の市町村(次項及び第十一条において「本部所管区域市町村」という。)の区域内において当該災害により被害を受けるおそれがあり、現に救助を必要とする者に対しても、救助を行うことができる。ただし、前項の規定の適用がある場合又は同法第二十三条の三第二項の規定により当該本部の廃止が告示された場合は、この限りではない。

 3 都道府県知事は、前二項の規定による救助を行うときは、その旨及び当該救助を行う災害発生市町村又は本部所管区域市町村の区域を公示しなければならない。当該救助を終了するときも、同様とする。

  第二条の二第一項中「前条」を「、前条第一項」に、「受け」を「受け又は同条第二項に規定する災害により被害を受けるおそれがあり」に、「同条」を「同条第一項及び第二項」に改め、同条第五項中「前各項」を「第一項及び前三項」に改め、同項を同条第六項とし、同条中第四項を第五項とし、第三項を第四項とし、同条第二項中「前項」を「第一項」に改め、同項を同条第三項とし、同条第一項の次に次の一項を加える。

 2 救助実施市の長は、前項の規定による救助を行うときは、その旨(指定都市の長にあっては、その旨及び当該救助を行う区域)を公示しなければならない。当該救助を終了するときも、同様とする。

  第二条の三中「発生した第二条」を「、第二条第一項」に、「に際し」を「が発生し又は同条第二項に規定する災害が発生するおそれがある場合においては」に改める。

  第四条第一項中「救助」を「第二条第一項の規定による救助」に改め、同条第三項を同条第四項とし、同条第二項中「前項」を「前二項」に改め、同項を同条第三項とし、同条第一項の次に次の一項を加える。

 2 第二条第二項の規定による救助の種類は、避難所の供与とする。

  第五条第一項中「(昭和三十六年法律第二百二十三号)」を削る。

  第十一条中「災害発生市町村(」を「災害発生市町村若しくは本部所管区域市町村(いずれも」に、「同じ」を「「災害発生市町村等」という」に、「発生し」を「発生し、又は発生するおそれがある場合において」に、「場合には」を「ときは」に改める。

  第十三条中「災害発生市町村」を「災害発生市町村等」に改める。

  第十七条第一号中「第四条第二項」を「第四条第三項」に改め、同条第三号中「第二条の二第一項」の下に「及び第二項」を加え、同条第四号中「災害発生市町村」を「災害発生市町村等」に改める。

  第三十条中「災害発生市町村」を「災害発生市町村等」に改める。

 (内閣府設置法の一部改正)

第三条 内閣府設置法(平成十一年法律第八十九号)の一部を次のように改正する。

  第九条の次に次の一条を加える。

 第九条の二 第四条第一項第十八号及び第十九号並びに第三項第七号の九から第十四号まで、第十四号の三から第十四号の四の二まで及び第十五号に掲げる事務(同条第一項第十八号及び第十九号並びに第三項第七号の九及び第十五号に掲げる事務のうち同項第十四号の二に規定する原子力災害に対する対策に関するものを除く。)については、前条第一項の規定により特命担当大臣を置き、当該事務を掌理させるものとする。

  第十条中「前条第一項」を「第九条第一項」に改める。

  附則第二条の二第一項中「いう。」の下に「第三項及び」を加え、同条に次の一項を加える。

 3 第九条の二の規定にかかわらず、復興庁が廃止されるまでの間は、同条の特命担当大臣は、第四条第一項第十九号並びに第三項第七号の九及び第十五号に掲げる事務のうち東日本大震災からの復興に関するものを掌理しない。

   附 則

 (施行期日)

第一条 この法律は、公布の日から起算して一月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

 一 附則第三条の規定 公布の日

 二 附則第十七条(第五号に係る部分に限る。)の規定 預貯金者の意思に基づく個人番号の利用による預貯金口座の管理等に関する法律(令和三年法律第三十九号)の公布の日又はこの法律の施行の日(附則第八条において「施行日」という。)のいずれか遅い日

 (災害対策基本法の一部改正に伴う経過措置)

第二条 この法律の施行の際現に第一条の規定による改正前の災害対策基本法(次項並びに附則第八条及び第十五条において「旧災害対策基本法」という。)第二十四条第一項の規定により設置されている非常災害対策本部に関する組織、指定行政機関の長の権限の委任及び非常災害対策本部長の権限については、なお従前の例による。

2 この法律の施行の際現に旧災害対策基本法第六十条第一項、第三項若しくは第六項又は第六十一条第一項の規定によりされている避難のための立退きの勧告若しくは指示又は屋内での待避等の安全確保措置の指示については、なお従前の例による。

 (政令への委任)

第三条 この附則に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。

 (検討)

第四条 政府は、この法律の施行後適当な時期において、この法律による改正後のそれぞれの法律の規定について、その施行の状況等を勘案して検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。

 (地方自治法の一部改正)

第五条 地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)の一部を次のように改正する。

  別表第一災害救助法(昭和二十二年法律第百十八号)の項第一号中「第四条第二項」を「第四条第三項」に改め、同項第三号中「第二条の二第一項」の下に「及び第二項」を加え、同項第四号中「災害発生市町村」を「災害発生市町村等」に改める。

 (水防法の一部改正)

第六条 水防法(昭和二十四年法律第百九十三号)の一部を次のように改正する。

  第十三条の四中「勧告若しくは」を削り、「屋内での待避等の安全確保措置」を「緊急安全確保措置」に改める。

 (地方税法の一部改正)

第七条 地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)の一部を次のように改正する。

  第三百四十九条の三の三第一項中「勧告若しくは」を削る。

 (地方税法の一部改正に伴う経過措置)

第八条 施行日前に旧災害対策基本法第六十条第一項及び第六項の規定による避難のための立退きの勧告が行われた場合における前条の規定による改正後の地方税法第三百四十九条の三の三第一項の規定の適用については、同項中「指示又は」とあるのは「指示、」と、「設定」とあるのは「設定又は災害対策基本法等の一部を改正する法律(令和三年法律第三十号。以下この項において「災対法等一部改正法」という。)第一条の規定による改正前の災害対策基本法第六十条第一項及び第六項の規定による避難のための立退きの勧告」と、「)及び第六項」とあるのは「)及び第六項(災対法等一部改正法附則第二条第二項の規定によりなお従前の例によることとされる場合における災対法等一部改正法第一条の規定による改正前のこれらの規定を含む。)」とする。

 (社会福祉法の一部改正)

第九条 社会福祉法(昭和二十六年法律第四十五号)の一部を次のように改正する。

  第百十八条第一項中「第二条」を「第二条第一項」に改める。

 (原子力損害の賠償に関する法律の一部改正)

第十条 原子力損害の賠償に関する法律(昭和三十六年法律第百四十七号)の一部を次のように改正する。

  第十七条の三第一項中「勧告又は」を削る。

 (住民基本台帳法の一部改正)

第十一条 住民基本台帳法(昭和四十二年法律第八十一号)の一部を次のように改正する。

  別表第二の一の三の項中「次項及び別表第四の一の二の項」を「別表第四の一の三の項」に改め、同表の一の四の項中「第二条に」を「第十一条に」に、「災害発生市町村」を「災害発生市町村等」に改め、「救助実施市を除く。」を削り、「別表第四の一の三の項」を「別表第四の一の四の項」に、「第二条の」を「第二条第一項若しくは第二項の」に改める。

  別表第三の一の三の項中「第二条」を「第二条第一項若しくは第二項」に改める。

  別表第四の一の四の項中「災害発生市町村」を「災害発生市町村等」に、「第二条」を「第二条第一項若しくは第二項」に改める。

  別表第五第一号の三中「第二条」を「第二条第一項若しくは第二項」に改める。

 (災害弔慰金の支給等に関する法律の一部改正)

第十二条 災害弔慰金の支給等に関する法律(昭和四十八年法律第八十二号)の一部を次のように改正する。

  第十条第一項中「による」を「第二条第一項の規定による」に改める。

 (大規模地震対策特別措置法の一部改正)

第十三条 大規模地震対策特別措置法(昭和五十三年法律第七十三号)の一部を次のように改正する。

  第十四条中「災害対策基本法」の下に「第二十三条の三第一項に規定する特定災害対策本部、同法」を加える。

  第十五条中「第二十四条第二項」を「第二十三条の三第二項」に改める。

 (原子力災害対策特別措置法の一部改正)

第十四条 原子力災害対策特別措置法(平成十一年法律第百五十六号)の一部を次のように改正する。

  第十五条第三項中「勧告又は」を削る。

  第二十七条の二第一項中「地域の」の下に「必要と認める」を加え、「、避難のための立退き又は屋内への退避を勧告し、及び急を要すると認めるときは、これらの者に対し」を削り、同条第二項中「勧告し、又は」を削り、同条第三項中「において、」を「であって、」に、「あり、かつ」を「ある場合において」に、「ある」を「あり、かつ、事態に照らし緊急を要する」に改め、「地域の」の下に「必要と認める」を加え、「屋内における避難のための安全確保に関する措置(以下「屋内での待避等の安全確保措置」を「緊急に安全を確保するための措置(以下「緊急安全確保措置」に改め、同条第四項中「勧告し、若しくは」を削り、「屋内での待避等の安全確保措置」を「緊急安全確保措置」に改める。

  第二十七条の三第一項中「屋内での待避等の安全確保措置」を「緊急安全確保措置」に改め、「地域の」の下に「必要と認める」を加え、同条第三項中「屋内での待避等の安全確保措置」を「緊急安全確保措置」に改める。

  第二十七条の四中「勧告し、若しくは」を削り、「屋内での待避等の安全確保措置」を「緊急安全確保措置」に改め、「勧告又は」を削る。

  第二十七条の五の見出し中「指示等」を「指示」に改め、同条中「勧告し、若しくは」を削り、「屋内での待避等の安全確保措置」を「緊急安全確保措置」に改める。

  第二十八条第一項の表第四十条第三項の項中欄中「災害」の下に「が発生し、又は発生するおそれがある」を加え、同項下欄中「含む。)」の下に「が発生した」を加え、同表第四十二条第三項及び第四項の項中「及び第四項」を削り、同項の次に次のように加える。

第四十二条第四項

災害が発生し、又は発生するおそれがある

原子力災害(原子力災害が生ずる蓋然性を含む。)が発生した

  第二十八条第一項の表第四十六条第一項の項中欄中「発生した場合における相互応援」を「発生し、又は発生するおそれがある」に改め、同項下欄中「場合における相互応援」を削り、同表第四十九条の十一第三項の項の次に次のように加える。

第四十九条の十五第二項

災害

原子力災害(原子力災害が生ずる蓋然性を含む。)

第四十九条の十五第三項

災害

原子力災害

  第二十八条第一項の表第五十六条第二項の項を削り、同表第六十七条第一項の項中欄中「災害が」の下に「発生し、又は発生するおそれがある」を加え、同項下欄中「)が」の下に「発生した」を加え、同表第六十八条の項中欄中「災害が」の下に「発生し、又は発生するおそれがある」を加え、同項下欄中「)が」の下に「発生した」を加え、同表第七十四条第一項の項中欄中「災害が」の下に「発生し、又は発生するおそれがある」を加え、同項下欄中「)が」の下に「発生した」を加え、同表第七十四条の二第一項の項及び第七十四条の三第一項の項中「係る災害」を「災害が発生し、又は発生するおそれがある」に、「係る原子力災害」を「原子力災害」に改め、「同じ。)」の下に「が発生した」を加え、「当該災害」を「災害が発生し又は発生するおそれがある」に、「当該原子力災害」を「原子力災害が発生した」に改め、同表第七十四条の三第三項の項中欄中「災害が」の下に「発生し、又は発生するおそれがある」を加え、同項下欄中「)が」の下に「発生した」を加え、同表第七十四条の四の項中欄中「災害が」の下に「発生し、又は発生するおそれがある」を加え、同項下欄中「)が」の下に「発生した」を加え、同表第九十五条の項中「第二十八条第二項」を「第二十三条の七第二項の規定による特定災害対策本部長の指示、第二十八条第二項」に改め、同条第二項の表第六十条第三項の項を次のように改める。

第六十条第三項

災害が発生し、又はまさに発生しようとしている場合

原子力緊急事態宣言があつた時から原子力緊急事態解除宣言があるまでの間

高所への移動、近傍の堅固な建物への退避、屋内の屋外に面する開口部から離れた場所での待避

屋内での待避

  第二十八条第二項の表第六十一条第三項、第六十一条の二及び第六十一条の三の項の次に次のように加える。

第六十一条の四第一項

災害が発生するおそれがある場合

原子力緊急事態宣言があつた時から原子力緊急事態解除宣言があるまでの間

予想される災害

原子力災害(原子力災害が生ずる蓋然性を含む。)

災害から

原子力災害から

第六十一条の八第一項

災害が発生するおそれがある場合であつて

原子力緊急事態宣言があつた時から原子力緊急事態解除宣言があるまでの間において

当該災害

原子力災害

第六十一条の八第二項

災害

原子力災害

 (原子力災害対策特別措置法の一部改正に伴う経過措置)

第十五条 この法律の施行の際現に前条の規定による改正前の原子力災害対策特別措置法第二十八条第二項の規定により読み替えて適用される旧災害対策基本法第六十条第一項、第三項若しくは第六項又は第六十一条第一項の規定によりされている避難のための立退き若しくは屋内への退避の指示又は屋内での待避等の安全確保措置の指示については、なお従前の例による。

 (土砂災害警戒区域等における土砂災害防止対策の推進に関する法律の一部改正)

第十六条 土砂災害警戒区域等における土砂災害防止対策の推進に関する法律(平成十二年法律第五十七号)の一部を次のように改正する。

  第二十七条第一項及び第三十一条第一項中「勧告又は」を削る。

  第三十二条の見出し中「指示等」を「指示」に改め、同条中「勧告又は」を削る。

 (住宅確保要配慮者に対する賃貸住宅の供給の促進に関する法律等の一部改正)

第十七条 次に掲げる法律の規定中「第二条」を「第二条第一項」に、「市町村」を「災害発生市町村」に改める。

 一 住宅確保要配慮者に対する賃貸住宅の供給の促進に関する法律(平成十九年法律第百十二号)第二条第一項第二号

 二 東日本大震災に伴う相続の承認又は放棄をすべき期間に係る民法の特例に関する法律(平成二十三年法律第六十九号)第一項

 三 東日本大震災の被災者に対する援助のための日本司法支援センターの業務の特例に関する法律(平成二十四年法律第六号)第二条第二項

 四 所有者不明土地の利用の円滑化等に関する特別措置法(平成三十年法律第四十九号)第二条第三項第七号及び第八号イ

 五 預貯金者の意思に基づく個人番号の利用による預貯金口座の管理等に関する法律第七条第一項

 (東日本大震災に対処するための特別の財政援助及び助成に関する法律の一部改正)

第十八条 東日本大震災に対処するための特別の財政援助及び助成に関する法律(平成二十三年法律第四十号)の一部を次のように改正する。

  第五十条、第八十五条第一項及び第八十九条第一項中「第二条に規定する」を「第二条第一項の規定による」に改める。

 (行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律の一部改正)

第十九条 行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律(平成二十五年法律第二十七号)の一部を次のように改正する。

  別表第一の三十六の二の項中「よる」の下に「避難行動要支援者名簿の作成、個別避難計画の作成、」を加える。

  別表第二の五十六の二の項中「災害対策基本法による」の下に「避難行動要支援者名簿、個別避難計画又は」を加える。

(内閣総理・総務・法務・文部科学・厚生労働・国土交通大臣署名)

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