法律第四十八号(令三・五・二八)
◎住宅の質の向上及び円滑な取引環境の整備のための長期優良住宅の普及の促進に関する法律等の一部を改正する法律
(長期優良住宅の普及の促進に関する法律の一部改正)
第一条 長期優良住宅の普及の促進に関する法律(平成二十年法律第八十七号)の一部を次のように改正する。
目次中「・第十七条」を「−第十八条」に、「第十八条・第十九条」を「第十九条・第二十条」に、「第二十条」を「第二十一条」に改める。
第五条第一項中「の建築を」を「(区分所有住宅(二以上の区分所有者(建物の区分所有等に関する法律(昭和三十七年法律第六十九号)第二条第二項に規定する区分所有者をいう。)が存する住宅をいう。以下同じ。)を除く。以下この項から第三項までにおいて同じ。)の建築を」に、「の維持保全」を「について長期優良住宅として維持保全」に改め、同条第二項中「建築後の住宅を譲り受けてその維持保全を行おうとする者(以下「譲受人」という。)に譲渡しよう」を「その建築後の住宅を他の者に譲渡してその者(以下この条、第九条第一項及び第十三条第二項において「譲受人」という。)において当該建築後の住宅について長期優良住宅として維持保全を行おうとする場合における当該譲渡をしよう」に、「以下「分譲事業者」を「次項、第九条第一項及び第十三条第二項において「一戸建て住宅等分譲事業者」に改め、同条第三項中「分譲事業者」を「一戸建て住宅等分譲事業者」に改め、同条第四項第四号中「又は第二項」を「、第二項又は前項」に改め、同号ハを削り、同項第五号中「前項」を「第三項又は第四項」に改め、同項を同条第六項とし、同条第三項の次に次の二項を加える。
4 住宅(複数の者に譲渡することにより区分所有住宅とするものに限る。)の建築をしてその構造及び設備を長期使用構造等とし、当該区分所有住宅の管理者等(建物の区分所有等に関する法律第三条若しくは第六十五条に規定する団体について同法第二十五条第一項(同法第六十六条において準用する場合を含む。)の規定により選任された管理者又は同法第四十七条第一項(同法第六十六条において準用する場合を含む。)の規定による法人について同法第四十九条第一項(同法第六十六条において準用する場合を含む。)の規定により置かれた理事をいう。以下同じ。)において当該建築後の区分所有住宅について長期優良住宅として維持保全を行おうとする場合における当該譲渡をしようとする者(第九条第三項及び第十三条第三項において「区分所有住宅分譲事業者」という。)は、国土交通省令で定めるところにより、長期優良住宅建築等計画を作成し、所管行政庁の認定を申請することができる。
5 区分所有住宅の増築又は改築をしてその構造及び設備を長期使用構造等とし、その増築又は改築後の区分所有住宅について長期優良住宅として維持保全を行おうとする当該区分所有住宅の管理者等は、国土交通省令で定めるところにより、長期優良住宅建築等計画を作成し、所管行政庁の認定を申請することができる。
第六条第一項中「第三項まで」を「第五項まで」に改め、同項第六号を同項第七号とし、同項第五号中「前条第三項」の下に「又は第四項」を加え、同号を同項第六号とし、同項第四号中「又は第二項」を「、第二項又は第五項」に改め、同号を同項第五号とし、同項第三号の次に次の一号を加える。
四 建築をしようとする住宅が自然災害による被害の発生の防止又は軽減に配慮されたものであること。
第六条第二項中「第三項」を「第五項」に改める。
第七条中「(第五条第四項第四号ハ(1)に規定する団体若しくは法人又は同号ハ(2)に規定する他の者(第十四条第二項において「管理組合等」という。)であって、当該長期優良住宅建築等計画にその名称又は氏名が記載されたものを含む。)」を削る。
第九条第一項中「分譲事業者」を「一戸建て住宅等分譲事業者」に改め、「。以下「計画の認定」という」を削り、「第五条第四項第四号イからハまで」を「第五条第六項第四号イ及びロ」に改め、同条第二項を次のように改める。
2 前項の規定による前条第一項の変更の認定の申請があった場合における同条第二項において準用する第六条第一項の規定の適用については、同項第五号中「前条第一項、第二項又は第五項の規定による」とあるのは、「第九条第一項の規定による第八条第一項の変更の」とする。
第九条に次の二項を加える。
3 第五条第四項の規定による認定の申請に基づき第六条第一項の認定を受けた区分所有住宅分譲事業者は、認定長期優良住宅建築等計画に基づく建築に係る区分所有住宅の管理者等が選任されたときは、当該認定長期優良住宅建築等計画に第五条第六項第四号イ及びロに規定する事項その他国土交通省令で定める事項を記載し、当該管理者等と共同して、国土交通省令で定めるところにより、速やかに、前条第一項の変更の認定を申請しなければならない。
4 前項の規定による前条第一項の変更の認定の申請があった場合における同条第二項において準用する第六条第一項の規定の適用については、同項第五号中「前条第一項、第二項又は第五項の規定による」とあるのは、「第九条第三項の規定による第八条第一項の変更の」とする。
第十条中「計画の認定を」を「第六条第一項の認定(第五条第五項の規定による認定の申請に基づくものを除き、第八条第一項の変更の認定(前条第一項の規定による第八条第一項の変更の認定を含む。)を含む。)を」に改め、「(以下「認定計画実施者」という。)」を削り、「計画の認定に」を「当該認定に」に改め、同条第一号中「認定計画実施者」を「当該認定を受けた者」に改め、同条第二号中「認定計画実施者」を「当該認定を受けた者」に、「第五条第四項第四号イ」を「第五条第六項第四号イ」に改める。
第十一条第一項中「認定計画実施者」を「第六条第一項の認定(第八条第一項の変更の認定(第九条第一項又は第三項の規定による第八条第一項の変更の認定を含む。)を含む。第十四条において「計画の認定」という。)を受けた者(以下「認定計画実施者」という。)」に改める。
第十二条中「及び」を「又は」に改める。
第十三条第一項中「及び」を「又は」に改め、同条第二項中「分譲事業者」を「一戸建て住宅等分譲事業者」に改め、同条に次の一項を加える。
3 所管行政庁は、認定計画実施者(第五条第四項の規定による認定の申請に基づき第六条第一項の認定を受けた区分所有住宅分譲事業者に限る。)が、認定長期優良住宅建築等計画に基づく建築に係る区分所有住宅の管理者等が選任されたにもかかわらず、第九条第三項の規定による第八条第一項の変更の認定を申請していないと認めるときは、当該認定計画実施者に対し、相当の期限を定めて、その改善に必要な措置を命ずることができる。
第十四条第一項に次の一号を加える。
三 認定長期優良住宅建築等計画(第五条第四項の規定による認定の申請に基づき第六条第一項の認定を受けたものに限る。以下この号において同じ。)に基づく建築に関する工事が完了してから当該建築に係る区分所有住宅の管理者等が選任されるまでに通常必要と認められる期間として国土交通省令で定める期間内に認定長期優良住宅建築等計画に基づく建築に係る区分所有住宅の管理者等が選任されないとき。
第十四条第二項中「(当該認定長期優良住宅建築等計画にその名称又は氏名が記載されていた管理組合等を含む。)」を削る。
第二十条第一項中「をした」の下に「ときは、その違反行為をした」を加え、同条を第二十一条とし、第五章中第十九条を第二十条とし、第十八条を第十九条とする。
第四章中第十七条の次に次の一条を加える。
(容積率の特例)
第十八条 その敷地面積が政令で定める規模以上である住宅のうち、認定長期優良住宅建築等計画に基づく建築に係る住宅であって、建築基準法第二条第三十五号に規定する特定行政庁が交通上、安全上、防火上及び衛生上支障がなく、かつ、その建蔽率(建築面積の敷地面積に対する割合をいう。)、容積率(延べ面積の敷地面積に対する割合をいう。以下この項において同じ。)及び各部分の高さについて総合的な配慮がなされていることにより市街地の環境の整備改善に資すると認めて許可したものの容積率は、その許可の範囲内において、同法第五十二条第一項から第九項まで又は第五十七条の二第六項の規定による限度を超えるものとすることができる。
2 建築基準法第四十四条第二項、第九十二条の二、第九十三条第一項及び第二項、第九十四条並びに第九十五条の規定は、前項の規定による許可について準用する。
第二条 長期優良住宅の普及の促進に関する法律の一部を次のように改正する。
目次中「長期優良住宅建築等計画の」を「長期優良住宅建築等計画等の」に、「認定長期優良住宅建築等計画」を「認定長期優良住宅建築等計画等」に改める。
第四条第一項中「以下」の下に「この条及び第六条第一項第八号において」を加え、同条第二項第三号中「長期優良住宅建築等計画」の下に「及び同条第六項に規定する長期優良住宅維持保全計画」を加え、同条第三項中「以下」の下に「この項において」を加え、「確保されることにより」を削り、「が図られ、」を「並びに」に、「かんがみ」を「鑑み」に改める。
第三章の章名中「長期優良住宅建築等計画」を「長期優良住宅建築等計画等」に改める。
第五条の見出しを「(長期優良住宅建築等計画等の認定)」に改め、同条第六項中「には」を「又は長期優良住宅維持保全計画には」に改め、同項第一号から第三号までの規定中「建築をしようとする」を削り、同項第四号中「前項」を「第五項」に改め、同項中第六号を第七号とし、第五号の次に次の一号を加える。
六 長期優良住宅維持保全計画にあっては、次に掲げる事項
イ 当該認定後の住宅の維持保全の方法及び期間
ロ 当該認定後の住宅の維持保全に係る資金計画
第五条第六項を同条第八項とし、同条第五項の次に次の二項を加える。
6 住宅(区分所有住宅を除く。以下この項において同じ。)のうちその構造及び設備が長期使用構造等に該当すると認められるものについて当該住宅の所有者その他当該住宅の維持保全の権原を有する者(以下この項において「所有者等」という。)において長期優良住宅として維持保全を行おうとする場合には、当該所有者等は、国土交通省令で定めるところにより、当該住宅の維持保全に関する計画(以下「長期優良住宅維持保全計画」という。)を作成し、所管行政庁の認定を申請することができる。
7 区分所有住宅のうちその構造及び設備が長期使用構造等に該当すると認められるものについて当該区分所有住宅の管理者等において長期優良住宅として維持保全を行おうとする場合には、当該管理者等は、国土交通省令で定めるところにより、長期優良住宅維持保全計画を作成し、所管行政庁の認定を申請することができる。
第六条第一項中「第五項まで」を「第七項まで」に、「が次に」を「又は長期優良住宅維持保全計画が次に」に改め、同項第一号から第四号までの規定中「建築をしようとする」を「当該申請に係る」に改め、同項中第七号を第八号とし、第六号の次に次の一号を加える。
七 前条第六項又は第七項の規定による認定の申請に係る長期優良住宅維持保全計画にあっては、次に掲げる基準に適合すること。
イ 当該認定後の住宅の維持保全の方法が当該住宅を長期にわたり良好な状態で使用するために誘導すべき国土交通省令で定める基準に適合するものであること。
ロ 当該認定後の住宅の維持保全の期間が三十年以上であること。
ハ 資金計画が当該住宅の維持保全を確実に遂行するため適切なものであること。
第六条に次の一項を加える。
8 マンションの管理の適正化の推進に関する法律(平成十二年法律第百四十九号)第五条の八に規定する認定管理計画のうち国土交通省令で定める維持保全に関する基準に適合するものに係る区分所有住宅の管理者等が前条第五項の長期優良住宅建築等計画又は同条第七項の長期優良住宅維持保全計画の認定の申請をした場合における第一項の規定の適用については、当該申請に係る長期優良住宅建築等計画にあっては同項第五号に掲げる基準に、当該申請に係る長期優良住宅維持保全計画にあっては同項第七号に掲げる基準に、それぞれ適合しているものとみなす。
第八条の見出しを「(認定を受けた長期優良住宅建築等計画等の変更)」に改め、同条第一項中「の変更」を「又は長期優良住宅維持保全計画の変更」に改める。
第九条第一項及び第三項中「第五条第六項第四号イ」を「第五条第八項第四号イ」に改める。
第十条中「第五条第五項」の下に「又は第七項」を加え、同条第二号を次のように改める。
二 当該認定を受けた者から、次に掲げる住宅の所有権その他当該住宅の建築及び維持保全に必要な権原を取得した者
イ 認定長期優良住宅建築等計画に基づき建築及び維持保全が行われ、又は行われた住宅(当該認定長期優良住宅建築等計画に記載された第五条第八項第四号イ(第八条第二項において準用する場合を含む。)に規定する建築後の住宅の維持保全の期間が経過したものを除く。)
ロ 第六条第一項の認定(第八条第一項の変更の認定を含む。)を受けた長期優良住宅維持保全計画(変更があったときは、その変更後のもの。以下「認定長期優良住宅維持保全計画」という。)に基づき維持保全が行われ、又は行われた住宅(当該認定長期優良住宅維持保全計画に記載された第五条第八項第六号イ(第八条第二項において準用する場合を含む。)に規定する当該認定後の住宅の維持保全の期間が経過したものを除く。)
第十一条第一項中「の建築」を「(前条第二号イ又はロに掲げる住宅をいう。以下同じ。)の建築」に改め、「維持保全」の下に「(同号ロに掲げる住宅にあっては、維持保全)」を加える。
第十三条第一項及び第十四条第一項第二号中「認定長期優良住宅建築等計画」の下に「又は認定長期優良住宅維持保全計画」を加える。
第四章の章名中「認定長期優良住宅建築等計画」を「認定長期優良住宅建築等計画等」に改める。
第十六条第一項中「の建築」を「(認定長期優良住宅建築等計画に係るものに限る。)の建築」に、「売主は、当該」を「売主又は認定長期優良住宅(認定長期優良住宅維持保全計画に係るものに限る。)の売買契約を締結した売主は、これらの」に改める。
第十七条第一項中「に基づく」を「又は認定長期優良住宅維持保全計画に基づく」に改める。
(住宅の品質確保の促進等に関する法律の一部改正)
第三条 住宅の品質確保の促進等に関する法律(平成十一年法律第八十一号)の一部を次のように改正する。
目次中「・第六条」を「−第六条の二」に改める。
第三条第四項中「、あらかじめ」を削り、同項に次のただし書を加える。
ただし、社会資本整備審議会又は消費者委員会が軽微な事項と認めるものについては、この限りでない。
第三条の二第二項中「議決を」と」の下に「、同項ただし書中「社会資本整備審議会又は消費者委員会」とあるのは「社会資本整備審議会」と」を加える。
第三章第一節中第六条の次に次の一条を加える。
(長期優良住宅の普及の促進に関する法律の特例)
第六条の二 長期優良住宅の普及の促進に関する法律(平成二十年法律第八十七号)第五条第一項から第五項までの規定による認定の申請(同法第八条第一項の規定による変更の認定の申請を含む。)をする者は、あらかじめ、国土交通省令で定めるところにより、登録住宅性能評価機関に対し、当該申請に係る住宅の構造及び設備が長期使用構造等(同法第二条第四項に規定する長期使用構造等をいう。以下この条において同じ。)であることの確認を行うことを求めることができる。
2 第五条第一項の住宅性能評価の申請をする者は、前項の規定による求めを当該住宅性能評価の申請と併せてすることができる。
3 第一項の規定による求めがあった場合(次項に規定する場合を除く。)は、登録住宅性能評価機関は、当該住宅の構造及び設備が長期使用構造等であるかどうかの確認を行い、国土交通省令で定めるところにより、その結果を記載した書面(第五項において「確認書」という。)を当該求めをした者に交付するものとする。
4 第二項の規定により住宅性能評価の申請と併せて第一項の規定による求めがあった場合は、登録住宅性能評価機関は、当該住宅の構造及び設備が長期使用構造等であるかどうかの確認を行い、国土交通省令で定めるところにより、その結果を住宅性能評価書に記載するものとする。
5 前二項の規定によりその住宅の構造及び設備が長期使用構造等である旨が記載された確認書若しくは住宅性能評価書又はこれらの写しを、長期優良住宅の普及の促進に関する法律第五条第一項に規定する長期優良住宅建築等計画に添えて同項から同条第五項までの規定による認定の申請(同法第八条第一項の規定による変更の認定の申請を含む。)をした場合においては、当該申請に係る長期優良住宅建築等計画は、同法第六条第一項第一号(同法第八条第二項において準用する場合を含む。)に掲げる基準に適合しているものとみなす。
第十四条中「業務」の下に「(第六条の二第三項又は第四項に規定する確認の業務を含む。以下この節において同じ。)」を加える。
第六十六条に次の一項を加える。
5 第三項において読み替えて準用する第二十三条第一項の規定により紛争処理の業務の全部を廃止しようとする届出をした者は、当該届出の日に次条第一項に規定する紛争のあっせん又は調停の業務を行っていたときは、当該届出の日から二週間以内に、当該あっせん又は調停に係る当該紛争の当事者に対し、当該届出をした旨及び第三項において読み替えて準用する第二十三条第二項の規定により指定がその効力を失った旨を通知しなければならない。
第六十七条第一項中「関する紛争」の下に「(以下この節において「紛争」という。)」を加える。
第七十三条の次に次の二条を加える。
(時効の完成猶予)
第七十三条の二 あっせん又は調停に係る紛争についてあっせん又は調停による解決の見込みがないことを理由に指定住宅紛争処理機関により当該あっせん又は調停が打ち切られた場合において、当該あっせん又は調停の申請をした当該紛争の当事者がその旨の通知を受けた日から一月以内に当該あっせん又は調停の目的となった請求について訴えを提起したときは、時効の完成猶予に関しては、当該あっせん又は調停の申請の時に、訴えの提起があったものとみなす。
2 第六十六条第三項において読み替えて準用する第二十三条第二項の規定により指定がその効力を失い、かつ、当該指定がその効力を失った日にあっせん又は調停が実施されていた紛争がある場合において、当該あっせん又は調停の申請をした当該紛争の当事者が第六十六条第五項の規定による通知を受けた日又は当該指定がその効力を失ったことを知った日のいずれか早い日から一月以内に当該あっせん又は調停の目的となった請求について訴えを提起したときも、前項と同様とする。
3 指定が第八十条第一項の規定により取り消され、かつ、その取消しの処分の日にあっせん又は調停が実施されていた紛争がある場合において、当該あっせん又は調停の申請をした当該紛争の当事者が同条第三項の規定による通知を受けた日又は当該処分を知った日のいずれか早い日から一月以内に当該あっせん又は調停の目的となった請求について訴えを提起したときも、第一項と同様とする。
(訴訟手続の中止)
第七十三条の三 紛争について当該紛争の当事者間に訴訟が係属する場合において、次の各号に掲げる事由のいずれかに該当し、かつ、当該紛争の当事者の共同の申立てがあるときは、受訴裁判所は、四月以内の期間を定めて訴訟手続を中止する旨の決定をすることができる。
一 当該紛争について、当該紛争の当事者間において指定住宅紛争処理機関によるあっせん又は調停が実施されていること。
二 前号に掲げる事由のほか、当該紛争の当事者間に指定住宅紛争処理機関によるあっせん又は調停によって当該紛争の解決を図る旨の合意があること。
2 受訴裁判所は、いつでも前項の決定を取り消すことができる。
3 第一項の申立てを却下する決定及び前項の規定により第一項の決定を取り消す決定に対しては、不服を申し立てることができない。
第八十条に次の一項を加える。
3 第一項の規定により指定の取消しの処分を受けた者は、当該処分の日から二週間以内に、当該処分の日にあっせん又は調停が実施されていた紛争の当事者に対し、当該処分があった旨を通知しなければならない。
第八十三条第一項中第八号を第九号とし、第七号の次に次の一号を加える。
八 住宅の瑕疵の発生の防止に関する調査及び研究を行うこと。
第八十七条第三項中「、その認可を受けた事項を記載した書面を添付して」を削る。
第百一条第一項中「賄賂(ろ)」を「賄賂」に改め、同項第一号中「業務」の下に「(第六条の二第三項又は第四項に規定する業務を含む。)」を加え、同条第二項から第四項までの規定中「賄賂(ろ)」を「賄賂」に改める。
第四条 住宅の品質確保の促進等に関する法律の一部を次のように改正する。
第六条の二第一項中「第五項」を「第七項」に改め、同条第五項中「に添えて同項から同条第五項まで」を「又は同条第六項に規定する長期優良住宅維持保全計画に添えて同条第一項から第七項まで」に、「は、同法」を「又は長期優良住宅維持保全計画は、同法」に改める。
(特定住宅瑕疵担保責任の履行の確保等に関する法律の一部改正)
第五条 特定住宅瑕疵担保責任の履行の確保等に関する法律(平成十九年法律第六十六号)の一部を次のように改正する。
目次中「新築住宅」を「新築住宅等」に、「・第三十四条」を「−第三十五条」に、「第三十五条−第三十八条」を「第三十六条−第三十九条」に、「第三十九条−第四十三条」を「第四十条−第四十四条」に改める。
第三条第一項中「各基準日(毎年三月三十一日及び九月三十日をいう。以下同じ。)」を「毎年、基準日(三月三十一日をいう。以下同じ。)から三週間を経過する日までの間」に改め、同条第二項中「締結し」の下に「、当該発注者に」を加え、「発注者に交付した」を「交付し、又はこれらに記載すべき事項を記録した電磁的記録(電磁的方式(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式をいう。)で作られる記録をいう。第十一条第二項において同じ。)を提供した」に改め、同条第五項中「以下」を「第八条第二項及び第十一条第五項において」に改める。
第十条に次の一項を加える。
2 供託建設業者は、前項の規定による書面の交付に代えて、政令で定めるところにより、発注者の承諾を得て、当該書面に記載すべき事項を電磁的方法(電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法であって国土交通省令で定めるものをいう。)により提供することができる。この場合において、当該供託建設業者は、当該書面を交付したものとみなす。
第十一条第一項中「各基準日」を「毎年、基準日から三週間を経過する日までの間」に改め、同条第二項中「締結し」の下に「、当該買主に」を加え、「買主に交付した」を「交付し、又はこれらに記載すべき事項を記録した電磁的記録を提供した」に改める。
第十五条に次の一項を加える。
2 第十条第二項の規定は、前項の規定による書面の交付について準用する。
第十九条第一号中「以下」の下に「この条及び第三十三条第一項において」を加え、同条第四号中「この条」の下に「及び第三十五条」を加える。
第五章の章名中「新築住宅」を「新築住宅等」に改める。
第三十三条第一項中「以下」を「次項及び次条第一項において」に改め、「除く。)」の下に「又は第十九条第二号に規定する保険契約に係る住宅」を加え、同条第二項を次のように改める。
2 前項の規定により指定住宅紛争処理機関が同項に規定する業務を行う場合には、次の表の上欄に掲げる住宅品質確保法の規定中同表の中欄に掲げる字句は、それぞれ同表の下欄に掲げる字句とするほか、住宅品質確保法の規定(罰則を含む。)の適用に関し必要な技術的読替えは、政令で定める。
第六十六条第五項 |
のあっせん |
又は特定住宅瑕疵担保責任の履行の確保等に関する法律(平成十九年法律第六十六号。以下「履行確保法」という。)第三十三条第一項に規定する紛争(以下この節において「特別紛争」という。)のあっせん |
当該紛争 |
当該紛争又は特別紛争 |
|
第六十八条第二項 |
、住宅紛争処理 |
、住宅紛争処理又は特別紛争のあっせん、調停及び仲裁(以下「特別住宅紛争処理」という。) |
に住宅紛争処理 |
に住宅紛争処理又は特別住宅紛争処理 |
|
第六十八条第二項及び第七十三条第一項 |
住宅紛争処理の |
住宅紛争処理又は特別住宅紛争処理の |
第六十九条第一項 |
紛争処理の業務 |
紛争処理の業務又は履行確保法第三十三条第一項に規定する業務(以下「特別紛争処理の業務」という。) |
第六十九条第二項、第七十条、第七十一条第一項、第七十八条、第七十九条及び第八十条第一項第四号 |
紛争処理の業務 |
紛争処理の業務又は特別紛争処理の業務 |
第七十一条第一項 |
、登録住宅性能評価機関 |
、紛争処理の業務にあっては登録住宅性能評価機関 |
に対して |
に、特別紛争処理の業務にあっては履行確保法第十七条第一項に規定する住宅瑕疵担保責任保険法人に対して |
|
第七十一条第二項 |
登録住宅性能評価機関等 |
登録住宅性能評価機関等又は履行確保法第十七条第一項に規定する住宅瑕疵担保責任保険法人 |
第七十二条及び第七十四条 |
住宅紛争処理の |
住宅紛争処理及び特別住宅紛争処理の |
第七十三条の二第一項及び第七十三条の三第一項 |
紛争に |
紛争又は特別紛争に |
第七十三条の二、第七十三条の三第一項及び第八十条第三項 |
紛争の |
紛争又は特別紛争の |
第七十三条の二第二項及び第三項 |
紛争が |
紛争又は特別紛争が |
第七十六条 |
紛争処理の業務 |
紛争処理の業務及び特別紛争処理の業務 |
第七十七条 |
とその他の業務に係る経理とを |
、特別紛争処理の業務に係る経理及びその他の業務に係る経理をそれぞれ |
第八十条第一項及び第二項 |
紛争処理の業務の |
紛争処理の業務若しくは特別紛争処理の業務の |
第八十一条 |
の手続及びこれ |
及び特別住宅紛争処理の手続並びにこれら |
第三十四条第一項中「第三項」の下に「及び次条」を加え、同条第三項を次のように改める。
3 第一項の規定により住宅紛争処理支援センターが同項各号に掲げる業務を行う場合には、次の表の上欄に掲げる住宅品質確保法の規定中同表の中欄に掲げる字句は、それぞれ同表の下欄に掲げる字句とするほか、住宅品質確保法の規定(罰則を含む。)の適用に関し必要な技術的読替えは、政令で定める。
第八十二条第三項 |
第十条第二項及び第三項、第十九条、第二十二条並びに |
第十九条、第二十二条及び |
次の表の上欄に掲げる規定中同表の中欄に掲げる字句は、それぞれ同表の下欄に掲げる字句に |
第十九条第一項中「評価の業務」とあるのは「第八十二条第一項に規定する支援等の業務(以下「支援等の業務」という。)及び特定住宅瑕疵担保責任の履行の確保等に関する法律(平成十九年法律第六十六号)第三十四条第一項各号に掲げる業務(以下「特別支援等の業務」という。)」と、同条第二項中「評価の業務」とあるのは「支援等の業務及び特別支援等の業務」と、第二十二条第一項中「評価の業務の公正」とあるのは「支援等の業務又は特別支援等の業務の公正」と、「評価の業務若しくは」とあるのは「支援等の業務若しくは特別支援等の業務若しくは」と、「評価の業務の状況」とあるのは「支援等の業務若しくは特別支援等の業務の状況」と、第六十九条中「紛争処理委員並びにその役員」とあるのは「役員」と、「紛争処理の業務」とあるのは「支援等の業務又は特別支援等の業務」と |
|
第八十四条第一項 |
支援等の業務に |
支援等の業務及び特定住宅瑕疵担保責任の履行の確保等に関する法律(以下「履行確保法」という。)第三十四条第一項各号に掲げる業務(以下「特別支援等の業務」という。)に |
支援等の業務の |
支援等の業務及び特別支援等の業務の |
|
第八十四条第二項及び第三項並びに第八十六条 |
支援等の業務 |
支援等の業務及び特別支援等の業務 |
第八十五条第一項、第八十九条、第九十一条第一項第二号及び第六号並びに第九十三条 |
支援等の業務 |
支援等の業務又は特別支援等の業務 |
第八十五条第二項 |
の支援等の業務 |
の支援等の業務又は特別支援等の業務 |
、支援等の業務 |
、支援等の業務若しくは特別支援等の業務 |
|
第九十一条 |
支援等の業務の |
支援等の業務若しくは特別支援等の業務の |
第四十三条中「第三十九条又は第四十一条」を「第四十条又は第四十二条」に改め、同条を第四十四条とし、第四十二条を第四十三条とする。
第四十一条中「をした」の下に「ときは、その違反行為をした」を加え、同条を第四十二条とし、第四十条を第四十一条とする。
第三十九条中「該当する」の下に「ときは、その違反行為をした」を加え、同条各号中「者」を「とき。」に改め、同条を第四十条とし、第六章中第三十八条を第三十九条とし、第三十五条から第三十七条までを一条ずつ繰り下げる。
第五章中第三十四条の次に次の一条を加える。
(調査研究事業への協力)
第三十五条 保険法人は、前条第一項第三号に掲げる業務及び住宅品質確保法第八十三条第一項第八号に掲げる業務(特定住宅瑕疵の発生の防止に関するものに限る。)の実施に関し住宅紛争処理支援センターから必要な協力を求められた場合には、これに応ずるように努めるものとする。
附 則
(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して九月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
一 附則第五条の規定 公布の日
二 第三条(住宅の品質確保の促進等に関する法律の目次の改正規定、同法第六条の次に一条を加える改正規定、同法第十四条の改正規定及び同法第百一条第一項第一号の改正規定を除く。)及び第五条(特定住宅瑕疵担保責任の履行の確保等に関する法律の目次の改正規定(「新築住宅」を「新築住宅等」に改める部分に限る。)、同法第五章の章名の改正規定及び同法第三十三条第一項の改正規定を除く。)の規定並びに附則第三条、第四条、第七条及び第八条の規定 令和三年九月三十日
三 附則第九条の規定 マンションの管理の適正化の推進に関する法律及びマンションの建替え等の円滑化に関する法律の一部を改正する法律(令和二年法律第六十二号)の施行の日又はこの法律の施行の日(次条において「施行日」という。)のいずれか遅い日
四 第二条、第四条及び第五条(特定住宅瑕疵担保責任の履行の確保等に関する法律の目次の改正規定(「新築住宅」を「新築住宅等」に改める部分に限る。)、同法第五章の章名の改正規定及び同法第三十三条第一項の改正規定に限る。)の規定 公布の日から起算して一年六月を超えない範囲内において政令で定める日
(長期優良住宅の普及の促進に関する法律の一部改正に伴う経過措置)
第二条 施行日前にされた第一条の規定による改正前の長期優良住宅の普及の促進に関する法律(次項及び第三項各号において「改正前長期優良住宅法」という。)第五条第一項から第三項までの規定による認定の申請であって、この法律の施行の際、まだその認定をするかどうかの処分がされていないものについての認定の処分については、なお従前の例による。
2 この法律の施行の際現に改正前長期優良住宅法第六条第一項の認定を受けている又は施行日以後に前項の規定によりなお従前の例によることとされる同条第一項の認定を受ける長期優良住宅建築等計画(次項の規定の適用を受けるものを除く。)に関する認定の通知、長期優良住宅建築等計画の変更(譲受人を決定した場合における変更を含む。)及び認定に基づく地位の承継については、なお従前の例による。
3 次に掲げる長期優良住宅建築等計画については、第一条の規定による改正後の長期優良住宅の普及の促進に関する法律(以下この項において「改正後長期優良住宅法」という。)第五条第四項の規定による認定の申請に基づき改正後長期優良住宅法第六条第一項の認定を受けた長期優良住宅建築等計画とみなして、改正後長期優良住宅法(第六条第一項(第四号に係る部分に限り、第八条第二項において準用する場合を含む。)及び第十八条を除く。)の規定を適用する。
一 この法律の施行の際現に改正前長期優良住宅法第五条第三項の規定による認定の申請に基づき改正前長期優良住宅法第六条第一項の認定を受けている長期優良住宅建築等計画(改正前長期優良住宅法第五条第三項に規定する分譲事業者のうち、住宅の建築をしてその構造及び設備を長期使用構造等とし、その建築後の住宅を複数の者に譲渡することにより当該住宅を改正後長期優良住宅法第五条第一項に規定する区分所有住宅としようとする者(次号において「特定区分所有住宅分譲事業者」という。)が作成したものに限る。)であって、改正前長期優良住宅法第九条第一項の規定による改正前長期優良住宅法第八条第一項の変更の認定を申請していないもの
二 施行日以後に改正前長期優良住宅法第五条第三項の規定による認定の申請に基づき第一項の規定によりなお従前の例によることとされる改正前長期優良住宅法第六条第一項の認定を受ける長期優良住宅建築等計画(特定区分所有住宅分譲事業者が作成したものに限る。)
(住宅の品質確保の促進等に関する法律の一部改正に伴う経過措置)
第三条 附則第一条第二号に掲げる規定の施行の際現に指定住宅紛争処理機関に係属している第三条の規定による改正前の住宅の品質確保の促進等に関する法律第六十七条第一項のあっせん又は調停に関し当該あっせん又は調停の目的となっている請求についての第三条の規定による改正後の住宅の品質確保の促進等に関する法律(次条において「改正後住宅品質確保法」という。)第七十三条の二の規定の適用については、同号に掲げる規定の施行の時に、当該あっせん又は調停の申請がされたものとみなす。
(特定住宅瑕疵担保責任の履行の確保等に関する法律の一部改正に伴う経過措置)
第四条 附則第一条第二号に掲げる規定の施行の際現に指定住宅紛争処理機関に係属している第五条の規定による改正前の特定住宅瑕疵担保責任の履行の確保等に関する法律第三十三条第一項のあっせん又は調停に関し当該あっせん又は調停の目的となっている請求についての第五条の規定による改正後の特定住宅瑕疵担保責任の履行の確保等に関する法律第三十三条第二項の規定により読み替えて適用する改正後住宅品質確保法第七十三条の二の規定の適用については、同号に掲げる規定の施行の時に、当該あっせん又は調停の申請がされたものとみなす。
(政令への委任)
第五条 前三条に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。
(検討)
第六条 政府は、この法律の施行後五年を目途として、この法律による改正後のそれぞれの法律の規定について、その施行の状況等を勘案して検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。
(建設業法の一部改正)
第七条 建設業法(昭和二十四年法律第百号)の一部を次のように改正する。
第二十八条第一項及び第四項中「第十条」を「第十条第一項」に改める。
(宅地建物取引業法の一部改正)
第八条 宅地建物取引業法(昭和二十七年法律第百七十六号)の一部を次のように改正する。
第六十五条第一項及び第三項中「第十五条」を「第十五条第一項」に改める。
(マンションの管理の適正化の推進に関する法律の一部改正)
第九条 マンションの管理の適正化の推進に関する法律(平成十二年法律第百四十九号)の一部を次のように改正する。
目次中「第五条の十三」を「第五条の十二」に改める。
第五条の十二を削り、第五条の十三を第五条の十二とする。
第百七条第一項第一号中「第五条の十三第二項」を「第五条の十二第二項」に改める。
(国土交通・内閣総理大臣署名)