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法律第五十四号(平一一・五・二八)

  ◎海岸法の一部を改正する法律

 海岸法(昭和三十一年法律第百一号)の一部を次のように改正する。

 目次中「第三章 海岸保全区域に関する費用(第二十五条―第三十七条)」を

第三章 海岸保全区域に関する費用(第二十五条―第三十七条)

 

 

第三章の二 海岸保全区域に関する管理等の特例(第三十七条の二)

 

 

第三章の三 一般公共海岸区域に関する管理及び費用(第三十七条の三―第三十七条の八)

に、「第四十条の二」を「第四十条の三」に改める。

 第一条中「防護し」を「防護するとともに、海岸環境の整備と保全及び公衆の海岸の適正な利用を図り」に改める。

 第二条第一項中「次条」を「第三条」に改め、「胸壁」の下に「、離岸堤、砂浜(海岸管理者が、消波等の海岸を防護する機能を維持するために設けたもので、指定したものに限る。)」を加え、同条第二項中「次条」を「第三条」に、「について第五条第一項から第四項まで」を「及び一般公共海岸区域(以下「海岸保全区域等」という。)について第五条第一項から第四項まで及び第三十七条の二第一項並びに第三十七条の三第一項から第三項まで」に改め、同項を同条第三項とし、同条第一項の次に次の一項を加える。

2 この法律において、「公共海岸」とは、国が所有する公共の用に供されている海岸の土地(他の法令の規定により施設の管理を行う者がその権原に基づき管理する土地として主務省令で定めるものを除く。)及びこれと一体として管理を行う必要があるものとして都道府県知事が指定し、公示した低潮線までの水面をいい、「一般公共海岸区域」とは、公共海岸の区域のうち第三条の規定により指定される海岸保全区域以外の区域をいう。

 第二条の次に次の二条を加える。

 (海岸保全基本方針)

第二条の二 主務大臣は、政令で定めるところにより、海岸保全区域等に係る海岸の保全に関する基本的な方針(以下「海岸保全基本方針」という。)を定めなければならない。

2 主務大臣は、海岸保全基本方針を定めようとするときは、あらかじめ関係行政機関の長に協議しなければならない。

3 主務大臣は、海岸保全基本方針を定めたときは、遅滞なく、これを公表しなければならない。

4 前二項の規定は、海岸保全基本方針の変更について準用する。

 (海岸保全基本計画)

第二条の三 都道府県知事は、海岸保全基本方針に基づき、政令で定めるところにより、海岸保全区域等に係る海岸の保全に関する基本計画(以下「海岸保全基本計画」という。)を定めなければならない。

2 都道府県知事は、海岸保全基本計画を定めようとする場合において必要があると認めるときは、あらかじめ海岸に関し学識経験を有する者の意見を聴かなければならない。

3 都道府県知事は、海岸保全基本計画を定めようとするときは、あらかじめ関係市町村長及び関係海岸管理者の意見を聴かなければならない。

4 都道府県知事は、海岸保全基本計画のうち、海岸保全施設の整備に関する事項で政令で定めるものについては、関係海岸管理者が作成する案に基づいて定めるものとする。

5 関係海岸管理者は、前項の案を作成しようとする場合において必要があると認めるときは、あらかじめ公聴会の開催等関係住民の意見を反映させるために必要な措置を講じなければならない。

6 都道府県知事は、海岸保全基本計画を定めたときは、遅滞なく、これを公表するとともに、主務大臣に提出しなければならない。

7 第二項から前項までの規定は、海岸保全基本計画の変更について準用する。

 第三条第一項中「この法律の目的を達成するため」を「海水又は地盤の変動による被害から海岸を防護するため海岸保全施設の設置その他第二章に規定する管理を行う」に改め、同条第二項中「保全上」を「防護上」に改める。

 第五条の見出しを「(管理)」に改め、同条第八項中「及び第四項」を「並びに第四項及び第六項」に、「前項」を「前二項」に改め、同項を同条第十項とし、同条第七項を同条第八項とし、同項の次に次の一項を加える。

9 市町村長は、第六項の規定により協議して海岸保全区域の管理を行うときは、主務省令で定めるところにより、これを公示しなければならない。これを変更するときも、同様とする。

 第五条中第六項を第七項とし、第五項の次に次の一項を加える。

6 市町村の長は、海岸管理者との協議に基づき、政令で定めるところにより、当該市町村の区域に存する海岸保全区域の管理の一部を行うことができる。

 第七条第一項中「水面及び海岸管理者以外の者がその権原に基き管理する土地(以下次条及び第十一条において「他の土地」という。)を除く」を「公共海岸の土地に限る」に改め、同条第二項中「保全」を「防護」に改め、同条第三項を削る。

 第八条第一項中「次の各号の一に該当する」を「次に掲げる」に改め、同項第二号中「他の土地に他の施設等」を「公共海岸の土地以外の土地において他の施設等」に改め、「水面若しくは他の土地にある他の施設等を」を削り、同項第三号中「掘さく」を「掘削」に改め、同条第二項中「及び第三項」を削る。

 第八条の次に次の一条を加える。

第八条の二 何人も、海岸保全区域(第二号から第四号までにあつては、公共海岸に該当し、かつ、海岸の利用、地形その他の状況により、海岸の保全上特に必要があると認めて海岸管理者が指定した区域に限る。)内において、みだりに次に掲げる行為をしてはならない。

 一 海岸管理者が管理する海岸保全施設その他の施設又は工作物(第十六条及び第三十一条において「海岸保全施設等」という。)を損傷し、又は汚損すること。

 二 油その他の通常の管理行為による処理が困難なものとして主務省令で定めるものにより海岸を汚損すること。

 三 自動車、船舶その他の物件で海岸管理者が指定したものを入れ、又は放置すること。

 四 その他海岸の保全に著しい支障を及ぼすおそれのある行為で政令で定めるものを行うこと。

2 海岸管理者は、前項各号列記以外の部分の規定又は同項第三号の規定による指定をするときは、主務省令で定めるところにより、その旨を公示しなければならない。これを廃止するときも、同様とする。

3 前項の指定又はその廃止は、同項の公示によつてその効力を生ずる。

 第九条前段中「基き」を「基づき」に、「前条第一項」を「第八条第一項」に改め、同条後段中「第三条の規定による海岸保全区域の」を「当該」に、「当該海岸保全区域内」を「当該指定に係る海岸保全区域内」に、「基き前条第一項第一号及び第三号」を「基づき第八条第一項第一号及び第三号」に改める。

 第十一条ただし書中「他の土地」を「公共海岸の土地以外の土地」に改める。

 第十二条の見出しを「(監督処分)」に改め、同条第一項中「除却」の下に「(第八条の二第一項第三号に規定する放置された物件の除却を含む。)」を加え、同項第一号中「又は第八条第一項」を「、第八条第一項又は第八条の二第一項」に改め、同項第二号中「附した」を「付した」に改め、同条第三項から第六項までを次のように改める。

3 前二項の規定により必要な措置をとることを命じようとする場合において、過失がなくて当該措置を命ずべき者を確知することができないときは、海岸管理者は、当該措置を自ら行い、又はその命じた者若しくは委任した者にこれを行わせることができる。この場合においては、相当の期限を定めて、当該措置を行うべき旨及びその期限までに当該措置を行わないときは、海岸管理者又はその命じた者若しくは委任した者が当該措置を行う旨を、あらかじめ公告しなければならない。

4 海岸管理者は、前項の規定により他の施設等(除却を命じた第一項の物件を含む。以下この条において同じ。)を除却し、又は除却させたときは、当該他の施設等を保管しなければならない。

5 海岸管理者は、前項の規定により他の施設等を保管したときは、当該他の施設等の所有者、占有者その他当該他の施設等について権原を有する者(以下この条において「所有者等」という。)に対し当該他の施設等を返還するため、政令で定めるところにより、政令で定める事項を公示しなければならない。

6 海岸管理者は、第四項の規定により保管した他の施設等が滅失し、若しくは破損するおそれがあるとき、又は前項の規定による公示の日から起算して三月を経過してもなお当該他の施設等を返還することができない場合において、政令で定めるところにより評価した当該他の施設等の価額に比し、その保管に不相当な費用若しくは手数を要するときは、政令で定めるところにより、当該他の施設等を売却し、その売却した代金を保管することができる。

 第十二条に次の四項を加える。

7 海岸管理者は、前項の規定による他の施設等の売却につき買受人がない場合において、同項に規定する価額が著しく低いときは、当該他の施設等を廃棄することができる。

8 第六項の規定により売却した代金は、売却に要した費用に充てることができる。

9 第三項から第六項までに規定する他の施設等の除却、保管、売却、公示その他の措置に要した費用は、当該他の施設等の返還を受けるべき所有者等その他第三項に規定する当該措置を命ずべき者の負担とする。

10 第五項の規定による公示の日から起算して六月を経過してもなお第四項の規定により保管した他の施設等(第六項の規定により売却した代金を含む。以下この項において同じ。)を返還することができないときは、当該他の施設等の所有権は、主務大臣が保管する他の施設等にあつては国、都道府県知事が保管する他の施設等にあつては当該都道府県知事が統括する都道府県、市町村長が保管する他の施設等にあつては当該市町村長が統括する市町村に帰属する。

 第十二条の次に次の一条を加える。

 (損失補償)

第十二条の二 海岸管理者は、前条第二項の規定による処分又は命令により損失を受けた者に対し通常生ずべき損失を補償しなければならない。

2 前項の規定による損失の補償については、海岸管理者と損失を受けた者とが協議しなければならない。

3 前項の規定による協議が成立しない場合においては、海岸管理者は、自己の見積つた金額を損失を受けた者に支払わなければならない。この場合において、当該金額について不服がある者は、政令で定めるところにより、補償金の支払を受けた日から三十日以内に収用委員会に土地収用法(昭和二十六年法律第二百十九号)第九十四条の規定による裁決を申請することができる。

4 海岸管理者は、第一項の規定による補償の原因となつた損失が前条第二項第三号の規定による処分又は命令によるものであるときは、当該補償金額を当該理由を生じさせた者に負担させることができる。

 第十三条第三項を削る。

 第十四条の見出しを「(技術上の基準)」に改め、同条第二項及び第三項を次のように改める。

2 海岸保全施設の形状、構造及び位置は、海岸環境の保全、海岸及びその近傍の土地の利用状況並びに船舶の運航及び船舶による衝撃を考慮して定めなければならない。

3 前二項に定めるもののほか、主要な海岸保全施設の形状、構造及び位置について、海岸の保全上必要とされる技術上の基準は、主務省令で定める。

 第十四条第四項を削る。

 第十六条の見出し中「施行」を「施行等」に改め、同条第一項中「海岸保全施設に関する工事以外の工事」を「海岸保全施設等に関する工事以外の工事」に、「海岸保全施設に関する工事の必要を生じさせた行為」を「海岸保全施設等に関する工事若しくは海岸保全施設等の維持(海岸保全区域内の公共海岸の維持を含む。以下この項及び第三十一条第一項において同じ。)の必要を生じさせた行為」に、「必要を生じたその管理する海岸保全施設に関する工事」を「必要を生じたその管理する海岸保全施設等に関する工事又は海岸保全施設等の維持」に、「他の行為者」を「他の行為の行為者」に改め、同条第二項中「当該海岸保全施設」を「当該海岸保全施設等」に改める。

 第十八条第八項及び第二十一条第四項中「第十二条第四項及び第五項」を「第十二条の二第二項及び第三項」に改める。

 第二十三条を次のように改める。

第二十三条 削除

 第二十五条に次のただし書を加える。

  ただし、第五条第六項の規定により市町村長が行う海岸保全区域の管理に要する費用は、当該市町村長が統括する市町村の負担とする。

 第三十一条第一項中「海岸保全施設」を「海岸保全施設等」に改め、「関する工事」の下に「又は海岸保全施設等の維持」を加え、同条第二項中「当該海岸保全施設」を「当該海岸保全施設等」に改める。

 第三十四条中「前三条」を「第十二条及び前三条」に改める。

 第三十五条第一項中「基く」を「基づく」に改め、「並びに」の下に「第十二条第九項、」を加える。

 第三十六条に次のただし書を加える。

  ただし、第五条第六項の規定により市町村長が行う海岸保全区域の管理に係るものは当該市町村長が統括する市町村に、主務大臣が第六条第一項の規定に基づき工事を施行する場合における第十二条第九項の規定に基づく負担金で主務大臣が負担させるものは国に帰属する。

 第三章の次に次の二章を加える。

   第三章の二 海岸保全区域に関する管理等の特例

 (主務大臣による管理)

第三十七条の二 国土保全上極めて重要であり、かつ、地理的条件及び社会的状況により都道府県知事が管理することが著しく困難又は不適当な海岸で政令で指定したものに係る海岸保全区域の管理は、第五条第一項から第四項までの規定にかかわらず、主務大臣が行うものとする。

2 主務大臣は、前項の政令の制定又は改廃の立案をしようとするときは、あらかじめ関係都道府県知事の意見を聴かなければならない。

3 第一項の規定により指定された海岸に係る第三条の規定による海岸保全区域の指定又は廃止は、主務大臣が行うものとする。

4 第一項の海岸保全区域を管理するために要する費用は、第二十五条の規定にかかわらず、国が負担するものとする。

5 第一項の規定により主務大臣が海岸保全区域の管理を行う場合における第三条第四項、第三十二条第一項、第三十三条第二項及び第三十六条の規定の適用については、第三条第四項中「都道府県知事」とあるのは「主務大臣」と、第三十二条第一項及び第三十六条中「当該海岸管理者の属する地方公共団体」とあるのは「国」と、第三十三条第二項中「海岸管理者の属する地方公共団体の条例」とあるのは「政令」とする。

   第三章の三 一般公共海岸区域に関する管理及び費用

 (管理)

第三十七条の三 一般公共海岸区域の管理は、当該一般公共海岸区域の存する地域を統括する都道府県知事が行うものとする。

2 前項の規定にかかわらず、海岸保全区域、港湾区域又は漁港区域(以下この条及び第四十条において「特定区域」という。)に接する一般公共海岸区域のうち、特定区域を管理する海岸管理者、港湾管理者の長又は漁港管理者である地方公共団体の長(以下この条及び第四十条において「特定区域の管理者」という。)が管理することが適当であると認められ、かつ、都道府県知事と当該特定区域の管理者とが協議して定める区域については、当該特定区域の管理者がその管理を行うものとする。

3 前二項の規定にかかわらず、市町村の長は、都道府県知事(前項の規定により特定区域の管理者が管理する一般公共海岸区域にあつては、都道府県知事及び当該特定区域の管理者)との協議に基づき、当該市町村の区域に存する一般公共海岸区域の管理を行うことができる。

4 都道府県知事又は市町村長は、第二項の規定により協議して区域を定めるとき、又は前項の規定により協議して一般公共海岸区域の管理を行うときは、主務省令で定めるところにより、これを公示しなければならない。これを変更するときも、同様とする。

5 第二項及び第三項に規定する協議は、前項の公示によつてその効力を生ずる。

 (一般公共海岸区域の占用)

第三十七条の四 海岸管理者以外の者が一般公共海岸区域(水面を除く。)内において、施設又は工作物を設けて当該一般公共海岸区域を占用しようとするときは、主務省令で定めるところにより、海岸管理者の許可を受けなければならない。

 (一般公共海岸区域における行為の制限)

第三十七条の五 一般公共海岸区域内において、次に掲げる行為をしようとする者は、主務省令で定めるところにより、海岸管理者の許可を受けなければならない。ただし、政令で定める行為については、この限りではない。

 一 土石を採取すること。

 二 水面において施設又は工作物を新設し、又は改築すること。

 三 土地の掘削、盛土、切土その他海岸の保全に支障を及ぼすおそれのある行為で政令で定める行為をすること。

第三十七条の六 何人も、一般公共海岸区域(第二号から第四号までにあつては、海岸の利用、地形その他の状況により、海岸の保全上特に必要があると認めて海岸管理者が指定した区域に限る。)内において、みだりに次に掲げる行為をしてはならない。

 一 海岸管理者が管理する施設又は工作物を損傷し、又は汚損すること。

 二 油その他の通常の管理行為による処理が困難なものとして主務省令で定めるものにより海岸を汚損すること。

 三 自動車、船舶その他の物件で海岸管理者が指定したものを入れ、又は放置すること。

 四 その他海岸の保全に著しい支障を及ぼすおそれのある行為で政令で定めるものを行うこと。

2 海岸管理者は、前項各号列記以外の部分の規定又は同項第三号の規定による指定をするときは、主務省令で定めるところにより、その旨を公示しなければならない。これを廃止するときも、同様とする。

3 前項の指定又はその廃止は、同項の公示によつてその効力を生ずる。

 (経過措置)

第三十七条の七 一般公共海岸区域に新たに該当することとなつた際現に当該一般公共海岸区域内において権原に基づき施設又は工作物を設置(工事中の場合を含む。)している者は、従前と同様の条件により、当該施設又は工作物の設置について第三十七条の四又は第三十七条の五の規定による許可を受けたものとみなす。一般公共海岸区域に新たに該当することとなつた際現に当該一般公共海岸区域内において権原に基づき同条第一号及び第三号に掲げる行為を行つている者についても、同様とする。

 (準用規定)

第三十七条の八 第十条第二項、第十一条から第十二条の二まで、第十六条、第十八条、第二十四条、第二十五条、第二十八条、第三十一条及び第三十四条から第三十七条までの規定は、一般公共海岸区域について準用する。この場合において、第十条第二項、第十一条並びに第十二条第一項及び第二項中「第七条第一項」とあるのは「第三十七条の四」と、第十条第二項並びに第十二条第一項及び第二項中「第八条第一項」とあるのは「第三十七条の五」と、第十一条中「第八条第一項第一号」とあるのは「第三十七条の五第一号」と、第十二条第一項中「第八条の二第一項第三号」とあるのは「第三十七条の六第一項第三号」と、「第八条の二第一項」とあるのは「第三十七条の六第一項」と、第二十四条中「海岸保全区域台帳」とあるのは「一般公共海岸区域台帳」と読み替えるものとする。

 第三十八条中「都道府県知事」の下に「、市町村長」を加える。

 第三十八条の次に次の一条を加える。

 (許可等の条件)

第三十八条の二 海岸管理者は、この法律の規定による許可又は承認には、海岸の保全上必要な条件を付することができる。

2 前項の条件は、許可又は承認を受けた者に対し、不当な義務を課することとなるものであつてはならない。

 第三十九条の二第一項第一号中「若しくは第八条第一項」を「、第八条第一項、第三十七条の四若しくは第三十七条の五」に改め、同項第二号中「第二項」の下に「(第三十七条の八において準用する場合を含む。)」を加える。

 第四十条第一項第五号中「海岸保全区域」を「海岸保全区域等」に改め、同号を同項第六号とし、同項第四号の次に次の一号を加える。

 五 一般公共海岸区域のうち、第三十七条の三第二項の規定により特定区域の管理者が管理するものに関する事項については、前各号の規定により特定区域に関する事項を所掌する大臣

 第四章中第四十条の二の次に次の一条を加える。

 (経過措置)

第四十条の三 この法律の規定に基づき政令又は主務省令を制定し、又は改廃する場合においては、それぞれ、政令又は主務省令で、その制定又は改廃に伴い合理的に必要と判断される範囲内において、所要の経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)を定めることができる。

 第四十一条中「第七条第一項又は第八条第一項の規定に違反した」を「次の各号の一に該当する」に、「十万円」を「五十万円」に改め、同条に次の各号を加える。

 一 第七条第一項の規定に違反して海岸保全区域を占用した者

 二 第八条第一項の規定に違反して同項各号の一に該当する行為をした者

 三 第八条の二第一項の規定に違反して海岸管理者が管理する海岸保全施設を損傷し、又は汚損した者

 第四十二条中「五万円」を「三十万円」に改め、第三号を第四号とし、第二号を第三号とし、同条第一号中「第十八条第六項」の下に「(第三十七条の八において準用する場合を含む。)」を加え、同号を同条第二号とし、同条に第一号として次の一号を加える。

 一 第八条の二第一項の規定に違反して同項各号の一に該当する行為をした者(前条第三号に掲げる者を除く。)

 第四十二条に次の三号を加える。

 五 第三十七条の四の規定に違反して一般公共海岸区域を占用した者

 六 第三十七条の五の規定に違反して同条各号の一に該当する行為をした者

 七 第三十七条の六第一項の規定に違反して同項各号の一に該当する行為をした者

   附 則

 (施行期日)

第一条 この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、第三十七条の二の規定は、公布の日から施行する。

 (海岸保全基本計画に関する経過措置)

第二条 この法律の施行の日以後この法律による改正後の海岸法(以下「新法」という。)第二条の三の規定に基づき当該海岸保全区域について海岸保全基本計画が定められるまでの間においては、この法律の施行の際現にこの法律による改正前の海岸法第二十三条の規定に基づき当該海岸保全区域について定められている海岸保全施設の整備に関する基本計画を、新法第二条の三の規定に基づき当該海岸保全区域について定められた海岸保全基本計画とみなす。

 (一般公共海岸区域に関する経過措置)

第三条 この法律の施行の際現に一般公共海岸区域内において権原に基づき施設又は工作物を設置(工事中の場合を含む。)している者は、従前と同様の条件により、当該施設又は工作物の設置について第三十七条の四又は第三十七条の五の規定による許可を受けたものとみなす。この法律の施行の際現に一般公共海岸区域内において権原に基づき同条第一号及び第三号に掲げる行為を行っている者についても、同様とする。

 (治水特別会計法の一部改正)

第四条 治水特別会計法(昭和三十五年法律第四十号)の一部を次のように改正する。

  第一条第二項第二号中「の新設、改良又は災害復旧」を削り、「第九条第一項」の下に「又は海岸法第三十七条の二」を、「一級河川」の下に「又は海岸保全区域」を加える。

 (災害対策基本法の一部改正)

第五条 災害対策基本法(昭和三十六年法律第二百二十三号)の一部を次のように改正する。

  第四十一条第四号中「第二十三条第一項に規定する海岸保全施設の整備に関する基本計画」を「第二条の三第一項の海岸保全基本計画」に改める。

 (電気通信事業法の一部改正)

第六条 電気通信事業法(昭和五十九年法律第八十六号)の一部を次のように改正する。

  第八十六条第四項ただし書中「第二条第二項」を「第二条第三項」に改める。

(農林水産・運輸・郵政・建設・内閣総理大臣署名) 

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