第24号 令和4年4月28日(木曜日)
令和四年四月二十八日(木曜日)―――――――――――――
議事日程 第十九号
令和四年四月二十八日
午後一時開議
第一 所得に対する租税に関する二重課税の回避のための日本国とスイスとの間の条約を改正する議定書の締結について承認を求めるの件
第二 二千二十五年日本国際博覧会に関する特権及び免除に関する日本国政府と博覧会国際事務局との間の協定の締結について承認を求めるの件
第三 万国郵便連合憲章の第十追加議定書、万国郵便連合憲章の第十一追加議定書、万国郵便連合一般規則の第二追加議定書、万国郵便連合一般規則の第三追加議定書及び万国郵便条約の締結について承認を求めるの件
第四 国際卓越研究大学の研究及び研究成果の活用のための体制の強化に関する法律案(内閣提出)
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○本日の会議に付した案件
議員請暇の件
強い沖縄経済と平和創造の拠点としての沖縄をつくる本土復帰五十周年に関する決議案(國場幸之助君外九名提出)
日程第一 所得に対する租税に関する二重課税の回避のための日本国とスイスとの間の条約を改正する議定書の締結について承認を求めるの件
日程第二 二千二十五年日本国際博覧会に関する特権及び免除に関する日本国政府と博覧会国際事務局との間の協定の締結について承認を求めるの件
日程第三 万国郵便連合憲章の第十追加議定書、万国郵便連合憲章の第十一追加議定書、万国郵便連合一般規則の第二追加議定書、万国郵便連合一般規則の第三追加議定書及び万国郵便条約の締結について承認を求めるの件
日程第四 国際卓越研究大学の研究及び研究成果の活用のための体制の強化に関する法律案(内閣提出)
午後一時二分開議
○議長(細田博之君) これより会議を開きます。
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議員請暇の件
○議長(細田博之君) 議員請暇の件につきお諮りいたします。
小熊慎司君から、四月三十日から五月九日まで十日間、請暇の申出があります。これを許可するに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(細田博之君) 御異議なしと認めます。よって、許可することに決まりました。
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○山田賢司君 議事日程追加の緊急動議を提出いたします。
國場幸之助君外九名提出、強い沖縄経済と平和創造の拠点としての沖縄をつくる本土復帰五十周年に関する決議案は、提出者の要求のとおり、委員会の審査を省略してこれを上程し、その審議を進められることを望みます。
○議長(細田博之君) 山田賢司君の動議に御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(細田博之君) 御異議なしと認めます。よって、日程第一に先立ち追加されました。
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強い沖縄経済と平和創造の拠点としての沖縄をつくる本土復帰五十周年に関する決議案(國場幸之助君外九名提出)
○議長(細田博之君) 強い沖縄経済と平和創造の拠点としての沖縄をつくる本土復帰五十周年に関する決議案を議題といたします。
提出者の趣旨弁明を許します。小渕優子君。
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強い沖縄経済と平和創造の拠点としての沖縄をつくる本土復帰五十周年に関する決議案
〔本号末尾に掲載〕
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〔小渕優子君登壇〕
○小渕優子君 私は、自由民主党、立憲民主党・無所属、日本維新の会、公明党、国民民主党・無所属クラブ、有志の会を代表いたしまして、ただいま議題となりました強い沖縄経済と平和創造の拠点としての沖縄をつくる本土復帰五十周年に関する決議案につきまして、提案の趣旨を御説明申し上げます。(拍手)
案文の朗読をもちまして趣旨の説明に代えさせていただきます。
強い沖縄経済と平和創造の拠点としての沖縄をつくる本土復帰五十周年に関する決議案
本院は、本年五月十五日に迎える沖縄の本土復帰五十年の節目に当たり、苛烈な地上戦とその後の米軍統治、そして外交努力による本土復帰の歴史に思いをいたし、沖縄の持つ魅力と可能性が最大限発揮されるよう、沖縄振興を国家戦略として取り組む決意をここに表明する。
沖縄返還協定が調印されて以来、本院は、昭和四十六年の「非核兵器ならびに沖縄米軍基地縮小に関する決議」、平成九年の「沖縄における基地問題並びに地域振興に関する決議」を踏まえ、沖縄の課題解決に取り組んできた。しかし、五次、五十年にわたる沖縄振興計画等での取組みによっても、全国最下位の一人当たり県民所得や子どもの貧困等、依然として沖縄の特殊事情に起因する課題が存在している。政府は、こうした現実を踏まえ、引き続き、事件、事故の防止を含む米軍基地の負担軽減と諸課題の解決に向けた責務を果たす必要があり、さらに、復帰五十周年に当たって、沖縄県民の安心・安全及び強い沖縄経済の実現並びに世界の平和と安定のための創造拠点としての沖縄づくりに向け、最大限努力すべきである。
世界文化遺産と世界自然遺産を兼ね備えた沖縄の優位性と独自性を生かし、教育、芸術、学術、医療、経済、スポーツ、そして国際交流の分野で、アジア、世界との架け橋となる「万国津梁の魂(まぶい)」を体現する人材育成を行う必要がある。沖縄の発展に取り組んできた幾多の先人に感謝の念を表し、そして、その志を継承し、沖縄県民の意思を最大限尊重しつつ国民の共感と理解を得、世界を魅了する沖縄に向けた総合的かつ大胆で持続可能な振興策を、政府、国会、沖縄県が一体となって推進すべきである。
右決議する。
以上であります。
何とぞ議員各位の御賛同を心よりお願い申し上げます。(拍手)
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○議長(細田博之君) 採決いたします。
本案に賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
○議長(細田博之君) 起立多数。よって、本案は可決いたしました。(拍手)
この際、内閣総理大臣から発言を求められております。これを許します。内閣総理大臣岸田文雄君。
〔内閣総理大臣岸田文雄君登壇〕
○内閣総理大臣(岸田文雄君) ただいまの御決議に対しまして、所信を申し述べます。
本年五月十五日、沖縄の本土復帰から五十年の大きな節目を迎えます。
昭和四十七年の復帰以降、政府においては、各種社会資本整備や産業振興など、沖縄振興に取り組んでまいりました。この間、沖縄県民のたゆまぬ努力もあり、県内総生産や就業者数が全国を上回る伸びを見せるなど、沖縄経済は着実に成長してまいりました。
しかしながら、全国最下位の一人当たり県民所得や子供の貧困問題など、なお解決すべき課題が存在しています。
沖縄は、成長が続くアジアの玄関口に位置する地理的特性や、日本一高い出生率などの優位性、潜在力を有しています。こうした点も生かしながら、また、先日、全会一致で成立した改正沖縄振興特別措置法を始めとする政策手段を最大限に駆使しながら、沖縄振興策を総合的、積極的に推進し、強い沖縄経済を実現してまいります。
また、沖縄の皆様には、今もなお、大きな基地負担を担っていただいております。政府としては、これからも、日米同盟の抑止力を維持しながら、沖縄の皆さんの心に寄り添い、基地負担軽減の目に見える成果を一つ一つ着実に積み上げてまいります。
ただいまの御決議の趣旨も踏まえ、政府として、引き続き、沖縄の発展のため、沖縄振興及び基地負担の軽減に全力を尽くしてまいります。(拍手)
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日程第一 所得に対する租税に関する二重課税の回避のための日本国とスイスとの間の条約を改正する議定書の締結について承認を求めるの件
日程第二 二千二十五年日本国際博覧会に関する特権及び免除に関する日本国政府と博覧会国際事務局との間の協定の締結について承認を求めるの件
日程第三 万国郵便連合憲章の第十追加議定書、万国郵便連合憲章の第十一追加議定書、万国郵便連合一般規則の第二追加議定書、万国郵便連合一般規則の第三追加議定書及び万国郵便条約の締結について承認を求めるの件
○議長(細田博之君) 日程第一、所得に対する租税に関する二重課税の回避のための日本国とスイスとの間の条約を改正する議定書の締結について承認を求めるの件、日程第二、二千二十五年日本国際博覧会に関する特権及び免除に関する日本国政府と博覧会国際事務局との間の協定の締結について承認を求めるの件、日程第三、万国郵便連合憲章の第十追加議定書、万国郵便連合憲章の第十一追加議定書、万国郵便連合一般規則の第二追加議定書、万国郵便連合一般規則の第三追加議定書及び万国郵便条約の締結について承認を求めるの件、右三件を一括して議題といたします。
委員長の報告を求めます。外務委員長城内実君。
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所得に対する租税に関する二重課税の回避のための日本国とスイスとの間の条約を改正する議定書の締結について承認を求めるの件及び同報告書
二千二十五年日本国際博覧会に関する特権及び免除に関する日本国政府と博覧会国際事務局との間の協定の締結について承認を求めるの件及び同報告書
万国郵便連合憲章の第十追加議定書、万国郵便連合憲章の第十一追加議定書、万国郵便連合一般規則の第二追加議定書、万国郵便連合一般規則の第三追加議定書及び万国郵便条約の締結について承認を求めるの件及び同報告書
〔本号末尾に掲載〕
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〔城内実君登壇〕
○城内実君 ただいま議題となりました三件につきまして、外務委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
まず、日・スイス租税条約改正議定書は、令和三年七月十六日に署名されたもので、現行の租税条約を改正し、外国法人などの支店等に帰属する事業利得について、本支店間の内部取引をより厳格に認識した上で課税対象とする規定の新設、配当及び利子に対する源泉地国免税の対象拡大、税務当局間の相互協議に係る仲裁手続の新設等について定めるものであります。
次に、二千二十五年日本国際博覧会に関する特権・免除協定は、本年二月十五日に署名されたもので、二千二十五年日本国際博覧会に参加する国及び国際機関、博覧会国際事務局等が享有する特権及び免除等について定めるものであります。
最後に、万国郵便連合憲章の第十及び第十一追加議定書、万国郵便連合一般規則の第二及び第三追加議定書並びに万国郵便条約は、平成三十年九月七日及び令和三年八月二十六日に採択されたもので、これらの文書は、万国郵便連合憲章等の改正手続の簡素化、分担金の等級の細分化、到着料の適用料率の引上げ等の変更を加えるものであります。
以上三件は、去る四月十九日外務委員会に付託され、翌二十日林外務大臣から趣旨の説明を聴取し、昨二十七日に質疑を行い、討論の後、順次採決を行いました結果、日・スイス租税条約改正議定書及び二千二十五年日本国際博覧会に関する特権・免除協定は賛成多数をもって、万国郵便連合憲章の第十及び第十一追加議定書、万国郵便連合一般規則の第二及び第三追加議定書並びに万国郵便条約は全会一致をもって、いずれも承認すべきものと議決した次第であります。
以上、御報告申し上げます。(拍手)
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○議長(細田博之君) これより採決に入ります。
まず、日程第一につき採決いたします。
本件を委員長報告のとおり承認するに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
○議長(細田博之君) 起立多数。よって、本件は委員長報告のとおり承認することに決まりました。
次に、日程第二につき採決いたします。
本件を委員長報告のとおり承認するに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
○議長(細田博之君) 起立多数。よって、本件は委員長報告のとおり承認することに決まりました。
次に、日程第三につき採決いたします。
本件は委員長報告のとおり承認するに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(細田博之君) 御異議なしと認めます。よって、本件は委員長報告のとおり承認することに決まりました。
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日程第四 国際卓越研究大学の研究及び研究成果の活用のための体制の強化に関する法律案(内閣提出)
○議長(細田博之君) 日程第四、国際卓越研究大学の研究及び研究成果の活用のための体制の強化に関する法律案を議題といたします。
委員長の報告を求めます。文部科学委員長義家弘介君。
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国際卓越研究大学の研究及び研究成果の活用のための体制の強化に関する法律案及び同報告書
〔本号末尾に掲載〕
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〔義家弘介君登壇〕
○義家弘介君 ただいま議題となりました法律案につきまして、文部科学委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
本案は、我が国の大学の国際競争力の強化及びイノベーションの創出の促進を図ることを目的として、世界と伍する研究大学となることが相当程度見込まれる大学に対して総合的な支援を行うために必要な措置について定めるものであり、その主な内容は、次のとおりであります。
第一に、文部科学大臣は、国際卓越研究大学の認定等に関する基本方針を定めること、
第二に、大学の設置者は、当該大学が国際的に卓越した研究の展開及び経済社会に変化をもたらす研究成果の活用が相当程度見込まれる国際卓越研究大学としての認定を受けることができるものとすること、
第三に、国際卓越研究大学の設置者は、研究及び研究成果の活用のための体制の強化を目的とする事業の実施に関する計画を作成し、文部科学大臣の認可を受けることができるものとすること、
第四に、国立研究開発法人科学技術振興機構は、大学ファンドの運用益を活用し、国際卓越研究大学に対し、認可を受けた計画の事業に関する助成をすること
などであります。
本案は、去る四月十四日本委員会に付託され、翌十五日末松文部科学大臣から趣旨の説明を聴取しました。二十二日に質疑に入り、二十七日質疑を終局いたしました。質疑終局後、討論、採決の結果、本案は賛成多数をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。
なお、本案に対し附帯決議が付されたことを申し添えます。
以上、御報告申し上げます。(拍手)
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○議長(細田博之君) 採決いたします。
本案の委員長の報告は可決であります。本案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
○議長(細田博之君) 起立多数。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。
――――◇―――――
○議長(細田博之君) 本日は、これにて散会いたします。
午後一時十九分散会
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出席国務大臣
内閣総理大臣 岸田 文雄君
外務大臣 林 芳正君
文部科学大臣 末松 信介君