第29号 令和7年5月27日(火曜日)
令和七年五月二十七日(火曜日)―――――――――――――
議事日程 第二十七号
令和七年五月二十七日
午後一時開議
第一 盗難特定金属製物品の処分の防止等に関する法律案(内閣提出)
第二 貨物自動車運送事業法の一部を改正する法律案(国土交通委員長提出)
第三 貨物自動車運送事業の適正化のための体制の整備等の推進に関する法律案(国土交通委員長提出)
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○本日の会議に付した案件
国際協同組合年に当たり協同組合の振興を図る決議案(森山裕君外二十一名提出)
日程第一 盗難特定金属製物品の処分の防止等に関する法律案(内閣提出)
日程第二 貨物自動車運送事業法の一部を改正する法律案(国土交通委員長提出)
日程第三 貨物自動車運送事業の適正化のための体制の整備等の推進に関する法律案(国土交通委員長提出)
午後一時二分開議
○議長(額賀福志郎君) これより会議を開きます。
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○鈴木隼人君 議事日程追加の緊急動議を提出いたします。
森山裕君外二十一名提出、国際協同組合年に当たり協同組合の振興を図る決議案は、提出者の要求のとおり、委員会の審査を省略してこれを上程し、その審議を進められることを望みます。
○議長(額賀福志郎君) 鈴木隼人君の動議に御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(額賀福志郎君) 御異議なしと認めます。よって、日程第一に先立ち追加されました。
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国際協同組合年に当たり協同組合の振興を図る決議案(森山裕君外二十一名提出)
○議長(額賀福志郎君) 国際協同組合年に当たり協同組合の振興を図る決議案を議題といたします。
提出者の趣旨弁明を許します。小山展弘君。
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国際協同組合年に当たり協同組合の振興を図る決議案
〔本号末尾に掲載〕
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〔小山展弘君登壇〕
○小山展弘君 ただいま議題となりました国際協同組合年に当たり協同組合の振興を図る決議案につきまして、提出者を代表いたしまして、提案の趣旨を御説明申し上げます。(拍手)
以下、案文の朗読をもちまして趣旨の説明に代えさせていただきます。
国際協同組合年に当たり協同組合の振興を図る決議案
国際連合は、二〇二三年十二月の総会において、協同組合を振興し、持続可能な開発目標の実施と社会・経済開発全体に対する協同組合の貢献に対する認知を高めるため、二〇二五年を「国際協同組合年」とする旨決定した。
また、政府は、「持続可能な開発目標(SDGs)実施指針」において、「協同組合をはじめ、地域の住民が共助の精神によって参加する公共的な活動を担う民間主体が、各地域に山積する課題の解決に向けて、自立と共生を基本とする人間らしい社会を築き、地域の絆を再生し、SDGsへ貢献していくことが期待されている」と表明している。
よって政府は、次の基本的考え方の下に協同組合の振興に取り組むべきである。
一 協同組合に関する様々な施策を企画立案し、及び実施するに当たっては、国際連合の「協同組合の発展のための支援的な環境づくりをめざすガイドライン」(二〇〇一年)及びILO(国際労働機関)の「協同組合の促進に関する勧告」(二〇〇二年)に留意するとともに、ICA(国際協同組合同盟)の「協同組合のアイデンティティに関するICA声明」(一九九五年)によって定められた協同組合の定義、価値及び原則を尊重すること。
二 協同組合が相互扶助の精神に基づき地域社会の持続可能な発展のために活動している点を重視し、持続可能な地域社会づくりに当たっては、その有力な主体として協同組合を位置付けること。
三 現代日本の経済社会において公共部門や営利企業ではない民間非営利組織が果たし得る役割を重視し、多くの人々が組合員として民主的に管理運営する民間非営利組織である協同組合の発展に留意すること。
右決議する。
以上であります。
何とぞ議員各位の御賛同をお願い申し上げます。(拍手)
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○議長(額賀福志郎君) 採決いたします。
本案に賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
○議長(額賀福志郎君) 起立多数。よって、本案は可決いたしました。(拍手)
この際、三原国務大臣から発言を求められております。これを許します。国務大臣三原じゅん子君。
〔国務大臣三原じゅん子君登壇〕
○国務大臣(三原じゅん子君) 協同組合は、持続可能な開発目標の実施と社会経済開発全体に対し貢献されており、様々な分野において社会課題の解決に取り組まれていると承知しております。
今後、更に社会課題の解決に向けた取組が加速するよう、ただいまの御決議の趣旨を受け止め、取り組んでまいります。(拍手)
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日程第一 盗難特定金属製物品の処分の防止等に関する法律案(内閣提出)
○議長(額賀福志郎君) 日程第一、盗難特定金属製物品の処分の防止等に関する法律案を議題といたします。
委員長の報告を求めます。内閣委員長大岡敏孝君。
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盗難特定金属製物品の処分の防止等に関する法律案及び同報告書
〔本号末尾に掲載〕
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〔大岡敏孝君登壇〕
○大岡敏孝君 ただいま議題となりました法律案につきまして、内閣委員会における審査の経過及び結果を御報告します。
本案は、特定金属製物品の窃取を防止するためには盗難特定金属製物品の処分を防止することが重要であることに鑑み、特定金属くず買受業について買受けの相手方の氏名等の確認を義務づけるほか、指定金属切断工具を隠して携帯する行為を禁止する等の措置を講じるものです。
本案は、去る五月二十日本委員会に付託され、翌二十一日坂井国家公安委員会委員長から趣旨の説明を聴取しました。次いで、二十三日に質疑を行い、質疑終局後、討論を行い、採決しましたところ、本案は賛成多数をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。
なお、本案に対し附帯決議が付されました。
以上、御報告します。(拍手)
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○議長(額賀福志郎君) 採決いたします。
本案の委員長の報告は可決であります。本案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
○議長(額賀福志郎君) 起立多数。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。
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○議長(額賀福志郎君) 日程第二及び第三は、委員長提出の議案でありますから、委員会の審査を省略するに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(額賀福志郎君) 御異議なしと認めます。
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日程第二 貨物自動車運送事業法の一部を改正する法律案(国土交通委員長提出)
日程第三 貨物自動車運送事業の適正化のための体制の整備等の推進に関する法律案(国土交通委員長提出)
○議長(額賀福志郎君) 日程第二、貨物自動車運送事業法の一部を改正する法律案、日程第三、貨物自動車運送事業の適正化のための体制の整備等の推進に関する法律案、右両案を一括して議題といたします。
委員長の趣旨弁明を許します。国土交通委員長井上貴博君。
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貨物自動車運送事業法の一部を改正する法律案
貨物自動車運送事業の適正化のための体制の整備等の推進に関する法律案
〔本号末尾に掲載〕
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〔井上貴博君登壇〕
○井上貴博君 ただいま議題となりました両法律案につきまして、提案の趣旨を御説明申し上げます。
まず、貨物自動車運送事業法の一部を改正する法律案は、トラック事業に係る輸送の安全を確保し、その健全な発達を図るため、所要の措置を講じようとするものであります。その主な内容は、
第一に、トラック事業の許可について、五年ごとの更新制を導入するとともに、独立行政法人に、更新事務を行わせることができること、
第二に、国土交通大臣は、トラック事業の運賃及び料金に係る適正原価を定めることができることとし、これに伴い、標準的な運賃は廃止すること。また、トラック事業者及び貨物利用運送事業者は、運賃等が適正原価を下回らないようにしなければならないこと、
第三に、トラック事業者等は、元請事業者として運送を引き受ける場合において、再委託の回数を二回以内に制限するよう努めなければならないこと、
第四に、無許可等でトラック事業を経営する者への貨物の運送委託を禁止し、罰則を設けるとともに、荷主等に対し、勧告等を行うことができること
などであります。
次に、貨物自動車運送事業の適正化のための体制の整備等の推進に関する法律案は、トラック事業の許可に係る更新制等の実現に向けて必要な体制の整備等を推進するため、その基本となる事項を定めようとするものであります。その主な内容は、
第一に、基本方針として、独立行政法人に、許可の更新事務及びトラック事業の適正化等に資する取組への支援に関する業務を行わせることとし、これらの業務を実施するため、更新手数料のほか、必要な財源措置について検討すること、
第二に、政府は、基本方針に基づく施策の実施に必要な法制上又は財政上の措置等について、本法律の施行後三年以内を目途として講じなければならないこと、
第三に、政府は、物流に関する施策の総合的かつ集中的な推進を図るため、物流政策推進会議を設置すること
などであります。
両案は、去る二十三日の国土交通委員会において、いずれも全会一致をもって委員会提出法律案として提出することに決したものであります。
何とぞ速やかに御賛同くださいますようにお願い申し上げます。(拍手)
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○議長(額賀福志郎君) 両案を一括して採決いたします。
両案に賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
○議長(額賀福志郎君) 起立多数。よって、両案とも可決いたしました。
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○議長(額賀福志郎君) 本日は、これにて散会いたします。
午後一時十五分散会
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出席国務大臣
国土交通大臣 中野 洋昌君
国務大臣 坂井 学君
国務大臣 三原じゅん子君