第1号 平成30年3月2日(金曜日)
本国会召集日(平成三十年一月二十二日)(月曜日)(午前零時現在)における本委員は、次のとおりである。委員長 山際大志郎君
理事 石原 宏高君 理事 谷川 弥一君
理事 中山 展宏君 理事 永岡 桂子君
理事 松野 博一君 理事 阿部 知子君
理事 佐藤 茂樹君
池田 佳隆君 泉田 裕彦君
大隈 和英君 大西 宏幸君
岡下 昌平君 加藤 鮎子君
金子 俊平君 神谷 昇君
亀岡 偉民君 小寺 裕雄君
古賀 篤君 杉田 水脈君
高木 啓君 武井 俊輔君
長坂 康正君 西田 昭二君
三谷 英弘君 村井 英樹君
大河原雅子君 篠原 豪君
森山 浩行君 山崎 誠君
稲富 修二君 柿沢 未途君
佐藤 公治君 寺田 学君
浜地 雅一君 濱村 進君
中川 正春君 塩川 鉄也君
浦野 靖人君 玉城デニー君
平成三十年三月二日(金曜日)
午後零時十二分開議
出席委員
委員長 山際大志郎君
理事 石原 宏高君 理事 谷川 弥一君
理事 中山 展宏君 理事 永岡 桂子君
理事 松野 博一君 理事 阿部 知子君
理事 寺田 学君 理事 佐藤 茂樹君
池田 佳隆君 大隈 和英君
大西 宏幸君 岡下 昌平君
加藤 鮎子君 金子 俊平君
神谷 昇君 亀岡 偉民君
木村 哲也君 小寺 裕雄君
古賀 篤君 杉田 水脈君
高木 啓君 武井 俊輔君
長坂 康正君 西田 昭二君
古川 康君 三谷 英弘君
村井 英樹君 尾辻かな子君
大河原雅子君 篠原 豪君
山崎 誠君 稲富 修二君
佐藤 公治君 浜地 雅一君
濱村 進君 中川 正春君
塩川 鉄也君 浦野 靖人君
玉城デニー君
…………………………………
国務大臣
(女性活躍担当)
(男女共同参画担当)
(マイナンバー制度担当) 野田 聖子君
国務大臣 上川 陽子君
国務大臣
(働き方改革担当) 加藤 勝信君
国務大臣 石井 啓一君
国務大臣
(内閣官房長官)
(沖縄基地負担軽減担当) 菅 義偉君
国務大臣
(国家公安委員会委員長)
(防災担当) 小此木八郎君
国務大臣
(消費者及び食品安全担当)
(海洋政策担当)
(領土問題担当) 福井 照君
国務大臣
(一億総活躍担当)
(少子化対策担当)
(クールジャパン戦略担当)
(科学技術政策担当) 松山 政司君
国務大臣
(経済再生担当)
(人づくり革命担当)
(社会保障・税一体改革担当)
(経済財政政策担当) 茂木 敏充君
国務大臣
(地方創生担当)
(規制改革担当)
(行政改革担当)
(国家公務員制度担当) 梶山 弘志君
国務大臣 鈴木 俊一君
内閣官房副長官 西村 康稔君
内閣官房副長官 野上浩太郎君
内閣府副大臣 あかま二郎君
内閣府副大臣 越智 隆雄君
内閣府副大臣 田中 良生君
内閣府副大臣 坂井 学君
内閣府副大臣 葉梨 康弘君
内閣府副大臣 あきもと司君
内閣府大臣政務官 村井 英樹君
内閣府大臣政務官 山下 雄平君
内閣府大臣政務官 長坂 康正君
内閣府大臣政務官 小林 史明君
内閣府大臣政務官 山下 貴司君
内閣府大臣政務官 簗 和生君
内閣委員会専門員 長谷田晃二君
―――――――――――――
委員の異動
三月二日
辞任 補欠選任
泉田 裕彦君 古川 康君
三谷 英弘君 木村 哲也君
森山 浩行君 尾辻かな子君
同日
辞任 補欠選任
木村 哲也君 三谷 英弘君
古川 康君 泉田 裕彦君
尾辻かな子君 森山 浩行君
同日
理事後藤祐一君一月十二日委員辞任につき、その補欠として寺田学君が理事に当選した。
―――――――――――――
一月二十二日
ギャンブル等依存症対策基本法案(中谷元君外五名提出、第百九十五回国会衆法第二号)
公文書等の管理に関する法律の一部を改正する法律案(篠原豪君外十七名提出、第百九十五回国会衆法第四号)
ギャンブル依存症対策基本法案(初鹿明博君外十名提出、第百九十五回国会衆法第六号)
特定複合観光施設区域の整備の推進に関する法律を廃止する法律案(初鹿明博君外十名提出、第百九十五回国会衆法第七号)
二月十五日
マイナンバー制度の中止・廃止に関する請願(白石洋一君紹介)(第一三号)
同(赤嶺政賢君紹介)(第五四号)
同(笠井亮君紹介)(第五五号)
同(穀田恵二君紹介)(第五六号)
同(志位和夫君紹介)(第五七号)
同(塩川鉄也君紹介)(第五八号)
同(田村貴昭君紹介)(第五九号)
同(高橋千鶴子君紹介)(第六〇号)
同(畑野君枝君紹介)(第六一号)
同(藤野保史君紹介)(第六二号)
同(宮本岳志君紹介)(第六三号)
同(宮本徹君紹介)(第六四号)
同(本村伸子君紹介)(第六五号)
同(穀田恵二君紹介)(第一三五号)
街のスナックを守ることに関する請願(赤嶺政賢君紹介)(第一二三号)
同(笠井亮君紹介)(第一二四号)
同(穀田恵二君紹介)(第一二五号)
同(志位和夫君紹介)(第一二六号)
同(塩川鉄也君紹介)(第一二七号)
同(田村貴昭君紹介)(第一二八号)
同(高橋千鶴子君紹介)(第一二九号)
同(畑野君枝君紹介)(第一三〇号)
同(藤野保史君紹介)(第一三一号)
同(宮本岳志君紹介)(第一三二号)
同(宮本徹君紹介)(第一三三号)
同(本村伸子君紹介)(第一三四号)
同月二十七日
マイナンバー制度の利用拡大をやめ、廃止することに関する請願(塩川鉄也君紹介)(第二〇八号)
同(畑野君枝君紹介)(第二〇九号)
は本委員会に付託された。
―――――――――――――
本日の会議に付した案件
理事の補欠選任
国政調査承認要求に関する件
内閣の重要政策に関する件
公務員の制度及び給与並びに行政機構に関する件
栄典及び公式制度に関する件
男女共同参画社会の形成の促進に関する件
国民生活の安定及び向上に関する件
警察に関する件
――――◇―――――
○山際委員長 これより会議を開きます。
理事の補欠選任についてお諮りいたします。
委員の異動に伴い、現在理事が一名欠員となっております。その補欠選任を行いたいと存じますが、先例によりまして、委員長において指名するに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○山際委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
それでは、理事に寺田学君を指名いたします。
――――◇―――――
○山際委員長 次に、国政調査承認要求に関する件についてお諮りいたします。
国政に関する調査を行うため、本会期中
内閣の重要政策に関する事項
公務員の制度及び給与並びに行政機構に関する事項
栄典及び公式制度に関する事項
男女共同参画社会の形成の促進に関する事項
国民生活の安定及び向上に関する事項
警察に関する事項
以上の各事項について、衆議院規則第九十四条の規定により、議長に対して承認を求めたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○山際委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
――――◇―――――
○山際委員長 内閣の重要政策に関する件、公務員の制度及び給与並びに行政機構に関する件、栄典及び公式制度に関する件、男女共同参画社会の形成の促進に関する件、国民生活の安定及び向上に関する件及び警察に関する件について調査を進めます。
菅内閣官房長官、沖縄基地負担軽減担当大臣から、所信及び平成三十年度における皇室費、内閣及び内閣府関係予算について説明を聴取いたします。菅国務大臣。
○菅国務大臣 初めに、北朝鮮の核・ミサイル開発について申し上げます。
北朝鮮の核・ミサイル開発は、これまでにない重大かつ差し迫った脅威であり、我が国を取り巻く安全保障環境は、戦後、最も厳しいと言っても過言ではありません。国際社会全体で、あらゆる手段を通じて北朝鮮に対する圧力を最大限まで高め、北朝鮮の政策を変えさせなければなりません。
このような観点から、我が国としては、これまで採択された一連の安保理決議の完全な履行、そして我が国独自の措置による断固たる対応をとっていく決意であり、我が国の平和と安全の確保、国民の安全、安心の確保に万全を期してまいります。
続きまして、内閣官房及び内閣府の事務を担当する国務大臣として、所信の一端を申し述べます。
安倍内閣は発足以来、経済の再生、東日本大震災からの復興、地方創生、一億総活躍など、各般の重要課題に全力で取り組んでまいりました。
今国会におきましても、少子高齢化の克服、デフレからの脱却、厳しさを増す安全保障環境への対応など、困難な課題に真正面から立ち向かっていく所存です。
内閣官房及び内閣府は、内閣の重要政策に関する企画立案及び総合調整を図る役割を担っており、私は、各大臣と緊密な連携を図りつつ、内閣のかなめとして、これらの課題に全力で取り組んでまいる決意であります。
内閣官房におきましては、北朝鮮による核実験や弾道ミサイルの発射を始め、テロ、大規模自然災害、重大事故やサイバー攻撃等への危機管理対応、外交・安全保障政策の機動的、戦略的な遂行、複雑多様化する国際情勢や一段と厳しさを増す国際テロ情勢に対するための情報収集・集約・分析機能の強化、情報保全のさらなる徹底、普天間飛行場の名護市辺野古沖への移設を始めとする沖縄の基地負担軽減、新型インフルエンザを始めとする国際的に脅威となる感染症の対策、アイヌ政策及び明治百五十年関連施策の推進等に取り組んでまいります。
あわせて、安倍内閣が取り組む重要課題について、国民の皆さんや国際社会に向けてしっかりと情報発信をしてまいります。
内閣府におきましては、広範な重要政策に関し、経済財政諮問会議などを活用し、英知を集め、総合的、戦略的な企画立案を行い、各般の施策を的確に推進するとともに、私の直接の担当分野であります国際平和協力業務、政府広報、栄典行政などについても適切に推進してまいります。
天皇陛下の御退位と皇太子殿下の御即位につきましては、来年四月三十日の皇室典範特例法の施行に向け、遺漏なきよう、しっかりと準備を進めてまいります。
なお、今後御審議をお願いすることを予定しております法案は、いずれも現下の重要政策課題を実現、推進するために必要なものであります。その内容につきましては逐次御説明をしてまいりますが、よろしく御審議のほどお願い申し上げます。
山際委員長を始め理事、委員各位の御理解と御協力をお願いを申し上げます。
引き続きまして、平成三十年度における皇室費、内閣及び内閣府関係予算について、その概要を御説明申し上げます。
皇室費の平成三十年度における歳出予算要求額は、内廷費、宮廷費及び皇族費を合わせて九十八億六千万円を計上しております。
次に、内閣所管の平成三十年度における歳出予算要求額のうち、内閣官房に係るものとして、内閣の重要政策に関する総合調整等のための経費九百七十二億五千四百万円、内閣法制局に係るものとして、法令審査等のための経費十億八千百万円、人事院に係るものとして、人事行政等のための経費百二十億九千六百万円を計上しております。
次に、内閣府所管の平成三十年度における歳出予算要求額のうち、内閣府本府に係るものとして、各般の施策における総合的、戦略的な企画立案及び施策の的確な推進のための経費三兆一千九百五十一億二千七百万円、宮内庁に係るものとして、その人件費、事務処理のための経費百十四億六千六百万円、個人情報保護委員会に係るものとして、個人情報の保護及び利活用の推進等を図るための経費三十四億六千二百万円、消費者庁に係るものとして、消費者の安全、安心の確保、地方消費者行政の推進等を図るための経費百十九億三千四百万円を計上しております。
以上をもって、平成三十年度の皇室費、内閣及び内閣府関係予算の概要の説明を終わります。
どうぞよろしくお願い申し上げます。
○山際委員長 次に、小此木国家公安委員会委員長、内閣府特命担当大臣から、所信及び平成三十年度警察庁予算について説明を聴取いたします。小此木国務大臣。
○小此木国務大臣 国家公安委員会及び死因究明等の推進に関する事務を担当する大臣として、所信の一端を申し述べます。
もとより、良好な治安を確保することは、政府の重要な責務です。日本を世界一安全な国にするため、以下の諸施策を強力に推進します。
第一に、厳しさを増す国際テロ情勢等を踏まえ、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック競技大会の開催も見据えて、情報収集・分析、水際対策、警戒警備のほか、官民連携による訓練の充実等を通じ、オール・ジャパンでのテロ対処能力の強化等に努め、テロ対策に万全を期します。また、北朝鮮による拉致容疑事案等の捜査、調査に全力で取り組みます。
第二に、サイバー空間の脅威に的確に対処すべく、産学官の連携や外国治安情報機関等との協力を推進し、警察の対処能力の強化等に努めます。特殊詐欺、ストーカー、配偶者からの暴力、児童虐待等の事案に対しては、被害の未然防止に向けた取組等を推進するほか、凶悪事件から市民を守ります。
第三に、平成二十八年五月に成立した刑事訴訟法等改正法が目指す新たな刑事司法制度に対応するため、捜査手法、取調べの高度化について必要な取組を進めるとともに、客観証拠に基づく適正な捜査を一層推進します。また、暴力団による対立抗争等、現下の厳しい組織犯罪情勢に対し、取締りを徹底するほか、資金源の封圧や薬物の乱用防止に向けた取組を推進します。
第四に、世界一安全な道路交通を実施するとの目標の達成に向け、高齢運転者対策、悪質、危険な違反の取締り等、総合的な交通事故防止対策を各界各層と連携して推進するほか、自動運転システムの実現に向けた環境の整備にも努めます。
このほか、東日本大震災やその後に発生したさまざまな災害の教訓を踏まえ、警察の災害対処能力の向上に取り組みます。
これらの諸施策を推進するに当たっては、積極的かつ合理的な警察運営及び業務改革を推進し、厳正な規律と高い士気を持つ組織を構築することにより、国民の期待と信頼に応える強い警察の確立に努めてまいります。
なお、今国会に、古物営業の許可の見直し、営業の制限の緩和等を内容とする古物営業法の一部を改正する法律案を提出する予定であります。
平成三十年度警察庁予算では、一般会計予算の歳出予算要求額として、三千百五十一億二千七百万円を計上し、警察庁職員百二十八人の増員を盛り込んでおります。
死因究明等の推進については、死因究明等推進計画に掲げられた各施策について、関係府省庁と連携して、我が国の死因究明等の推進を図ります。
以上、所管行政について申し上げましたが、山際委員長を始め理事、委員各位の御理解と御協力をお願い申し上げます。
ありがとうございました。
○山際委員長 次に、野田女性活躍担当大臣、内閣府特命担当大臣から所信を聴取いたします。野田国務大臣。
○野田国務大臣 女性活躍担当大臣、また、男女共同参画、マイナンバー制度を担当する内閣府特命担当大臣として、所信の一端を申し述べます。
男女共同参画社会の実現と女性活躍の推進は、社会、経済の多様性と活力を高める観点から、極めて重要です。
女性役員候補者の育成を始め、指導的地位に占める女性の割合の拡大に取り組んでまいります。また、女性活躍推進法に基づく女性活躍情報の見える化を促進するとともに、理工系女性人材の育成、継続就業のための両立支援体制の整備、男性の意識や暮らし方の変革、さらには、女性に対するあらゆる暴力の根絶に取り組んでまいります。
マイナンバー制度については、昨年十一月から、情報提供ネットワークシステム及びマイナポータルの本格運用を開始しました。
引き続き、国民の利便性の向上や行政運営の効率化の実現に向けて、関係府省と連携して取り組んでまいります。
山際委員長を始め理事、委員各位の御理解と御協力を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
○山際委員長 次に、上川国務大臣から所信を聴取いたします。上川国務大臣。
○上川国務大臣 特定秘密の保護に関する制度に関する事務を担当する国務大臣として、所信の一端を申し述べます。
特定秘密保護法は、平成二十六年十二月十日に施行され、平成二十七年十二月一日に完全施行となりましたが、今後も国民の皆様の御理解をいただくよう努めるとともに、法律の適正かつ円滑な施行に万全を期してまいります。
山際委員長を始め理事、委員各位の御理解と御協力をよろしくお願い申し上げます。
○山際委員長 次に、加藤働き方改革担当大臣から所信を聴取いたします。加藤国務大臣。
○加藤国務大臣 所信に入る前に、一言申し上げさせていただきたいと思います。
働き方改革に関して、一般労働者と裁量労働制で異なる仕方で選んだ数字を比較し答弁したことは、不適切でありました。
また、平成二十五年度労働時間等実態調査に係るデータに不整合が指摘され、原票との突合など、精査が必要な状況にあります。
さらに、このような裁量労働制のデータは、国民の皆さんに、今回の裁量労働制の改正について疑念を抱かせることになりました。
国会の皆さん、そして国民の皆さんに御迷惑をおかけしたことを、深くおわびを申し上げます。
働き方改革担当大臣として、所信の一端を申し述べます。
誰もが活躍できる一億総活躍社会の実現に向けて、働き方改革に全力で取り組みます。
働く方の視点に立って、一人一人の意思や能力、置かれた事情に応じた多様な働き方の選択を可能とするため、長時間労働の是正や同一労働同一賃金を始めとする改革にしっかり取り組んでまいります。
山際委員長を始め理事、委員各位の御理解と御協力を賜りますよう、よろしくお願いを申し上げます。
○山際委員長 次に、福井内閣府特命担当大臣、領土問題担当大臣から所信を聴取いたします。福井国務大臣。
○福井国務大臣 食品安全及び海洋政策を担当する内閣府特命担当大臣、領土問題担当大臣として、所信の一端を申し述べます。
食品の安全性の確保のため、科学的知見に基づき、客観的かつ中立公正に食品健康影響評価を行うとともに、その評価結果についてリスクコミュニケーションを実施します。
海洋政策については、海洋の安全保障、海洋の産業利用の促進、環境保全、人材育成などの取組を強化していくことが重要です。昨今の海洋をめぐる情勢の変化等を踏まえながら、今春にも新たな海洋基本計画を策定し、総合的な海洋政策を推進します。
また、海洋の開発利用の促進に向け、海洋再生可能エネルギー発電設備の整備に関し、関係者との調整の枠組みを定めつつ、長期占用を可能とする新たな制度を創設します。
さらに、有人国境離島については、政府、地方が一体となって、その保全と地域社会の維持に関する施策を引き続き強力に推進します。
領土・主権対策につきましては、竹島の領土問題及び尖閣諸島をめぐる情勢に関して、外交政策等との整合性を確保しつつ、国内外で我が国の立場についての正確な理解が浸透するよう、内外発信の強化に努めます。
具体的には、本年一月、東京日比谷に開館した領土・主権展示館を拠点として、領土教育の一層の充実、資料調査事業などに取り組んでいきます。
山際委員長を始め理事、委員各位の御理解と御協力をよろしくお願い申し上げます。
○山際委員長 次に、松山一億総活躍担当大臣、内閣府特命担当大臣から所信を聴取いたします。松山国務大臣。
○松山国務大臣 一億総活躍担当大臣、また、少子化対策、クールジャパン戦略を担当する内閣府特命担当大臣として、所信の一端を申し述べます。
一億総活躍社会の実現は、安倍内閣の最重要課題です。
少子高齢化という日本の構造的課題に真正面から挑み、誰もが活躍できる一億総活躍社会をつくり上げるため、関係大臣と協力して、施策を着実に実施します。
日本社会を根幹から揺るがしかねない少子化の危機を脱することは、待ったなしの課題です。現役世代の結婚、出産、子育てに関する不安を解消し、その希望を実現していくことが重要です。
待機児童の解消に向け、子育て安心プランを前倒しし、企業主導型保育事業のさらなる活用なども含めて、二〇二〇年度までに三十二万人分の保育の受皿整備を進めます。このため、事業主拠出金の率の上限を引き上げるとともに、拠出金を子どものための教育・保育給付の費用の一部に充てるため、子ども・子育て支援法の改正法案を今国会に提出いたしました。早期成立に向け、努力してまいります。
また、保育士等の処遇改善を着実に進めます。
加えて、社会全体で取り組むべき対応策について、従来の発想にとらわれず、幅広い視点から検討を行うため、少子化克服戦略会議を立ち上げました。その成果は、できることから速やかに実施してまいります。
さらに、結婚から子育ての希望の実現に向けて取り組む地方公共団体を支援します。
高齢社会対策につきましては、先般閣議決定した新たな大綱に基づく施策を着実に推進してまいります。
障害者施策については、今月中に新たな基本計画を閣議決定すべく、検討を進めます。
全ての子供が夢に向かって頑張ることのできる社会の実現を目指し、子供の未来応援国民運動を展開するとともに、子供の貧困対策に取り組む地方公共団体を支援します。
さらに、子供、若者の育成支援、総合的な交通安全対策を推進してまいります。
クールジャパン戦略については、幅広い日本の魅力を生かして、より効果的に経済成長につなげるべく、知財戦略ビジョンの検討を通じ、戦略をより明確化、深化し、人材育成や地域資源の活用等を含め、更に積極的に推進してまいります。
成年後見制度の利用促進については、成年被後見人等であることを理由に不当に差別されないよう、欠格条項を見直すための法律案を今国会に提出する予定です。
休眠預金等に係る資金の活用については、今月中に基本方針を策定すべく、検討を進めます。その後、速やかに指定活用団体の指定に向けて取り組んでまいります。
これらのほか、遺棄化学兵器処理などの政策を推進してまいります。
山際委員長を始め理事、委員各位の御理解と御協力を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
○山際委員長 次に、茂木経済再生担当大臣、人づくり革命担当大臣、社会保障・税一体改革担当大臣、内閣府特命担当大臣から所信を聴取いたします。茂木国務大臣。
○茂木国務大臣 経済再生担当大臣、人づくり革命担当大臣、社会保障・税一体改革担当大臣及び経済財政政策を担当する内閣府特命担当大臣として、所信の一端を申し述べます。
日本経済は、五年にわたるアベノミクスの推進により、雇用・所得環境が改善し、経済の好循環が実現しつつあります。需給ギャップは縮小し、足元ではプラスになっています。今、日本経済の最大の課題は、少子高齢化という壁を乗り越え、サプライサイドの改革を通じて潜在成長率を引き上げることです。
このため、一人一人の人材の質を高める人づくり革命と、成長戦略の核となる生産性革命に最優先で取り組み、昨年十二月に閣議決定した新しい経済政策パッケージを着実に実施してまいります。
人づくり革命については、幼児教育の無償化、待機児童の解消、高等教育の無償化、保育士や介護職員の処遇改善等の二兆円規模の政策を推進し、子育て世代に大胆に政策資源を投入するとともに、人生百年時代を見据え、誰もが幾つになっても活躍することができる教育システムを構築すべく、大学改革やリカレント教育の充実にも取り組みます。
生産性革命については、今後三年間を生産性革命集中投資期間と位置づけ、大胆な税制、予算、規制改革、あらゆる政策手段を総動員することで、過去最高の企業収益を、さらなる賃上げや設備投資につなげていきます。
加えて、AI、ロボット、IoTなど第四次産業革命の社会実装によるソサエティー五・〇の実現を進めるとともに、革新的なアイデアをビジネスにつなげる規制のサンドボックスの仕組みを創設します。
地域経済活性化支援機構については、地域における民間の中小企業支援や地域活性化の取組を促進する観点から、支援決定期間等の延長を内容とする同機構法の一部改正の御審議をお願いすることを予定しております。
TPP11の早期署名、発効に全力で取り組みます。これに関連し、TPP11協定と関連国内法案を今国会に提出すべく準備を進めます。
また、TPP、日・EU・EPAを真に我が国の経済成長に直結させるため、昨年十一月に決定した総合的なTPP等関連政策大綱に基づき、万全の対策を講じます。
経済再生なくして財政健全化なし。この基本方針のもと、プライマリーバランスの黒字化を目指すという目標はしっかりと堅持し、同時に、債務残高対GDP比の安定的な引下げを目指します。
この目標の達成に向け、これまでの取組を十分精査した上で、本年の経済財政運営と改革の基本方針、いわゆる骨太方針において、プライマリーバランスの黒字化の達成時期及びその裏づけとなる具体的な計画をお示しします。
また、社会保障制度の持続可能性の確保と財政健全化を同時に達成する観点から、引き続き社会保障と税の一体改革に取り組みます。
山際委員長を始め理事、委員各位の御理解と御協力をよろしくお願い申し上げます。
○山際委員長 次に、梶山内閣府特命担当大臣、行政改革担当大臣、国家公務員制度担当大臣から所信を聴取いたします。梶山国務大臣。
○梶山国務大臣 行政改革担当大臣、国家公務員制度担当大臣、規制改革を担当する内閣府特命担当大臣として、所信の一端を申し述べます。
行政改革は、政策効果を向上させ、政府に対する国民の信頼を得るために重要な取組であり、不断に進めてまいります。行政事業レビューの実施、証拠に基づく政策立案の推進等に引き続き取り組んでまいります。
国家公務員制度については、働き方改革や、すぐれた人材の確保、育成、活用、適正な退職管理を推進するとともに、国家公務員の定年の引上げについて、人事院の協力も得つつ、具体的な検討を進めてまいります。あわせて、業務改革の徹底により既存体制の見直しを図るとともに、CIQや海上保安の体制強化等、内閣の重要課題に確実に対応できる体制の構築を進めてまいります。
新たなビジネスや雇用を生み出す規制改革は、安倍内閣の重要課題です。規制改革推進会議のもと、引き続き、チャレンジを阻む岩盤のようにかたい規制や制度の改革にスピード感を持って挑戦してまいります。
公文書管理制度については、昨年末に、行政文書の管理に関するガイドラインを改正したところであり、引き続き、各府省における公文書管理の質を高めるための不断の取組をしっかりと進めてまいります。
また、国立公文書館の新たな施設の建設について、今年度中を目途に基本計画を策定するなど、取組を進めてまいります。
公益法人行政については、法人の自己規律の確立や適正な法人運営の確保に向けて支援するなど、公益活動の活性化に一層尽力してまいります。
また、独立公文書管理監による特定秘密の指定等の検証、監察を支援してまいります。
さらに、公的負担を抑制し、民間投資の拡大を図るPPP、PFIを推進するため、国の支援機能の強化や事業の円滑な実施のための特例を創設するPFI法改正法案を今国会に提出しました。
山際委員長を始め理事、委員各位の御理解と御協力をよろしくお願い申し上げます。
○山際委員長 次に、鈴木国務大臣から所信を聴取いたします。鈴木国務大臣。
○鈴木国務大臣 サイバーセキュリティ戦略本部に関する事務を担当する国務大臣として、所信の一端を申し述べます。
サイバー空間が今や欠くことのできない経済社会の活動基盤となっている中、サイバーセキュリティーの確保は、国民生活や社会経済活動、さらには我が国の安全保障の観点から極めて重要な課題となっております。
このような認識のもと、サイバーセキュリティ戦略に基づき、二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピック競技大会の開催及びその後を見据えながら、国際的な連携を進めつつ、官民を挙げてサイバーセキュリティー施策の加速、強化に取り組むとともに、現行戦略が本年九月に計画期間の三年を迎えることから、次期サイバーセキュリティ戦略の策定に向けて取り組んでまいります。
また、サイバーセキュリティーに対する脅威の一層の深刻化を踏まえ、官民の多様な主体の連携をこれまで以上に促進して施策を推進する必要があるとの観点から、今国会にサイバーセキュリティ基本法の一部を改正する法律案の提出を予定しており、その早期成立に向けて努力してまいります。
山際委員長を始め理事、委員各位の御理解と御協力をよろしくお願い申し上げます。
○山際委員長 次に、石井国務大臣から所信を聴取いたします。石井国務大臣。
○石井国務大臣 特定複合観光施設区域、IRの整備に関する事務を担当する国務大臣として、所信の一端を申し述べます。
IRにつきましては、国会における附帯決議の御趣旨を尊重し、依存症対策などの課題に対応しながら、世界じゅうから観光客を集める滞在型観光を推進するため、IR推進法に基づき、魅力ある日本型IRを整備するための法案を提出いたします。
山際委員長を始め理事、委員各位の御理解と御協力をよろしくお願い申し上げます。
○山際委員長 以上で各大臣の所信及び予算説明は終わりました。
この際、田中内閣府副大臣から発言を求められておりますので、これを許します。田中内閣府副大臣。
○田中副大臣 内閣府副大臣を拝命いたしました田中良生でございます。
一億総活躍、行政改革、女性活躍、少子化対策、規制改革、男女共同参画を担当してまいります。
関係大臣を支えて、諸課題に力を尽くしてまいります。
山際委員長を始め理事、委員各位の御指導、御協力のほどよろしくお願いいたします。
○山際委員長 次回は、来る七日水曜日、午前八時五十分理事会、午前九時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。
午後零時四十一分散会