衆議院

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第1号 令和2年11月6日(金曜日)

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本国会召集日(令和二年十月二十六日)(月曜日)(午前零時現在)における本委員は、次のとおりである。

   委員長 松本 文明君

   理事 牧島かれん君 理事 松本 洋平君

   理事 今井 雅人君 理事 大島  敦君

   理事 太田 昌孝君

      安藤  裕君    池田 佳隆君

      岡下 昌平君    金子 俊平君

      神田 憲次君    木原 誠二君

      小寺 裕雄君    杉田 水脈君

      平  将明君    高木  啓君

      冨岡  勉君    中山 展宏君

      永岡 桂子君    長尾  敬君

      西田 昭二君    藤原  崇君

      本田 太郎君    松本 剛明君

      宮崎 政久君    吉川  赳君

      和田 義明君    泉  健太君

      大河原雅子君    源馬謙太郎君

      中島 克仁君    中谷 一馬君

      森田 俊和君    柚木 道義君

      吉田 統彦君    早稲田夕季君

      江田 康幸君    佐藤 茂樹君

      塩川 鉄也君    浦野 靖人君

    ―――――――――――――

十月二十六日

 松本文明君委員長辞任につき、その補欠として木原誠二君が議院において、委員長に選任された。

令和二年十一月六日(金曜日)

    午後零時十分開議

 出席委員

   委員長 木原 誠二君

   理事 平  将明君 理事 冨岡  勉君

   理事 中山 展宏君 理事 藤原  崇君

   理事 松本 剛明君 理事 松本 洋平君

   理事 今井 雅人君 理事 後藤 祐一君

   理事 濱村  進君

      安藤  裕君    井上 貴博君

      池田 佳隆君    岡下 昌平君

      神田 憲次君    黄川田仁志君

      工藤 彰三君    繁本  護君

      杉田 水脈君    鈴木 憲和君

      高木  啓君    出畑  実君

      西田 昭二君    本田 太郎君

      牧原 秀樹君    吉川  赳君

      池田 真紀君    大河原雅子君

      大西 健介君    玄葉光一郎君

      森田 俊和君    柚木 道義君

      吉田 統彦君    早稲田夕季君

      江田 康幸君    古屋 範子君

      塩川 鉄也君    足立 康史君

      浅野  哲君

    …………………………………

   国務大臣

   (内閣官房長官)

   (沖縄基地負担軽減担当) 加藤 勝信君

   国務大臣

   (国家公安委員会委員長)

   (領土問題担当)

   (防災担当)

   (海洋政策担当)     小此木八郎君

   国務大臣

   (行政改革担当)

   (国家公務員制度担当)

   (規制改革担当)     河野 太郎君

   国務大臣

   (一億総活躍担当)

   (少子化対策担当)    坂本 哲志君

   国務大臣

   (経済再生担当)

   (全世代型社会保障改革担当)

   (経済財政政策担当)   西村 康稔君

   国務大臣

   (デジタル改革担当)

   (マイナンバー制度担当) 平井 卓也君

   国務大臣

   (女性活躍担当)

   (男女共同参画担当)   橋本 聖子君

   国務大臣

   (国際博覧会担当)

   (消費者及び食品安全担当)

   (クールジャパン戦略担当)

   (科学技術政策担当)   井上 信治君

   内閣官房副長官      坂井  学君

   内閣官房副長官      岡田 直樹君

   内閣府副大臣       赤澤 亮正君

   内閣府副大臣       藤井比早之君

   内閣府副大臣       三ッ林裕巳君

   内閣府副大臣       長坂 康正君

   内閣府大臣政務官     岡下 昌平君

   内閣府大臣政務官     吉川  赳君

   内閣府大臣政務官     宗清 皇一君

   政府特別補佐人

   (人事院総裁)      一宮なほみ君

   内閣委員会専門員     笠井 真一君

    ―――――――――――――

委員の異動

十月二十六日

 辞任         補欠選任

  松本 文明君     牧原 秀樹君

  泉  健太君     阿部 知子君

  大島  敦君     玄葉光一郎君

  源馬謙太郎君     大西 健介君

  中島 克仁君     森山 浩行君

  中谷 一馬君     後藤 祐一君

  太田 昌孝君     濱村  進君

  佐藤 茂樹君     古屋 範子君

  浦野 靖人君     足立 康史君

同月二十八日

 辞任

  阿部 知子君

同日

            補欠選任

             岸本 周平君

十一月六日

 辞任         補欠選任

  金子 俊平君     繁本  護君

  小寺 裕雄君     出畑  実君

  永岡 桂子君     工藤 彰三君

  長尾  敬君     黄川田仁志君

  牧島かれん君     井上 貴博君

  宮崎 政久君     鈴木 憲和君

  森山 浩行君     池田 真紀君

  岸本 周平君     浅野  哲君

同日

 辞任         補欠選任

  井上 貴博君     牧島かれん君

  黄川田仁志君     長尾  敬君

  工藤 彰三君     永岡 桂子君

  繁本  護君     金子 俊平君

  鈴木 憲和君     宮崎 政久君

  出畑  実君     小寺 裕雄君

  池田 真紀君     森山 浩行君

  浅野  哲君     岸本 周平君

同日

 理事関芳弘君、丹羽秀樹君及び村井英樹君十月二十三日委員辞任につき、その補欠として藤原崇君、松本剛明君及び冨岡勉君が理事に当選した。

同日

 理事大島敦君及び太田昌孝君十月二十六日委員辞任につき、その補欠として後藤祐一君及び濱村進君が理事に当選した。

同日

 理事牧島かれん君及び松本洋平君同日理事辞任につき、その補欠として中山展宏君及び平将明君が理事に当選した。

    ―――――――――――――

十月二十六日

 公文書等の管理に関する法律の一部を改正する法律案(篠原豪君外十五名提出、第百九十五回国会衆法第四号)

 公文書等の管理に関する法律の一部を改正する法律案(後藤祐一君外十三名提出、第百九十六回国会衆法第二一号)

 国家公務員法等の一部を改正する法律案(後藤祐一君外七名提出、第百九十六回国会衆法第三〇号)

 国家公務員の労働関係に関する法律案(後藤祐一君外七名提出、第百九十六回国会衆法第三一号)

 公務員庁設置法案(後藤祐一君外七名提出、第百九十六回国会衆法第三二号)

 性暴力被害者の支援に関する法律案(阿部知子君外九名提出、第百九十六回国会衆法第三五号)

 公文書等の管理の適正化の推進に関する法律案(逢坂誠二君外十二名提出、第百九十七回国会衆法第一一号)

 性的指向又は性自認を理由とする差別の解消等の推進に関する法律案(西村智奈美君外十名提出、第百九十七回国会衆法第一二号)

 天皇の退位等に関する皇室典範特例法の施行の日の翌日以後における平成の元号を用いた法律の表記の取扱い等に関する法律案(大島敦君外六名提出、第百九十八回国会衆法第六号)

 国民経済及び国民生活に重大な影響を及ぼすおそれのある通商に係る交渉に関する情報の提供の促進に関する法律案(近藤和也君外六名提出、第百九十八回国会衆法第二五号)

 手話言語法案(初鹿明博君外七名提出、第百九十八回国会衆法第二六号)

 視聴覚障害者等の意思疎通等のための手段の確保の促進に関する法律案(初鹿明博君外七名提出、第百九十八回国会衆法第二七号)

 多文化共生社会基本法案(中川正春君外五名提出、第百九十八回国会衆法第二八号)

 特定複合観光施設区域の整備の推進に関する法律及び特定複合観光施設区域整備法を廃止する法律案(安住淳君外十九名提出、第二百一回国会衆法第一号)

 新型コロナウイルス感染症検査の円滑かつ迅速な実施の促進に関する法律案(小川淳也君外八名提出、第二百一回国会衆法第三号)

 特定給付金等の迅速かつ確実な給付のための給付名簿等の作成等に関する法律案(新藤義孝君外四名提出、第二百一回国会衆法第一九号)

は本委員会に付託された。

十月二十六日

 公文書等の管理の適正化の推進に関する法律案(第百九十七回国会衆法第一一号)の提出者「逢坂誠二君外十二名」は「逢坂誠二君外十一名」に訂正された。

 手話言語法案(第百九十八回国会衆法第二六号)の提出者「初鹿明博君外七名提出」は「山花郁夫君外六名」に訂正された。

 視聴覚障害者等の意思疎通等のための手段の確保の促進に関する法律案(第百九十八回国会衆法第二七号)の提出者「初鹿明博君外七名」は「山花郁夫君外六名」に訂正された。

 多文化共生社会基本法案(第百九十八回国会衆法第二八号)の提出者「中川正春君外五名」は「中川正春君外四名」に訂正された。

 特定給付金等の迅速かつ確実な給付のための給付名簿等の作成等に関する法律案(第二百一回国会衆法第一九号)の提出者「新藤義孝君外四名」は「新藤義孝君外五名」に訂正された。

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 理事の辞任及び補欠選任

 国政調査承認要求に関する件

 公務員の制度及び給与並びに行政機構に関する件(人事院勧告)


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     ――――◇―――――

木原委員長 これより会議を開きます。

 この際、一言御挨拶を申し上げます。

 このたび内閣委員長を拝命しました木原誠二でございます。

 当委員会は、新型コロナウイルス感染症対策を始めとする内閣の重要案件から、経済財政政策、公務員制度の見直し、女性が活躍できる男女共同参画社会の実現、治安対策等の警察に関する問題まで、幅広く所管しております。

 私は、当委員会が果たす役割の重要性をしっかりと認識し、委員各位の御指導と御協力を賜りまして、公正かつ円満な委員会運営に努めてまいりたいと存じます。

 何とぞよろしくお願い申し上げます。(拍手)

     ――――◇―――――

木原委員長 理事の辞任についてお諮りいたします。

 理事牧島かれん君及び松本洋平君から、理事辞任の申出があります。これを許可するに御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

木原委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

 引き続き、理事の補欠選任についてお諮りいたします。

 ただいまの理事の辞任及び委員の異動に伴い、現在理事が七名欠員となっております。その補欠選任を行いたいと存じますが、先例によりまして、委員長において指名するに御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

木原委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

 それでは、理事に

      平  将明君    冨岡  勉君

      中山 展宏君    藤原  崇君

      松本 剛明君    後藤 祐一君

   及び 濱村  進君

を指名いたします。

     ――――◇―――――

木原委員長 次に、国政調査承認要求に関する件についてお諮りいたします。

 国政に関する調査を行うため、本会期中

 内閣の重要政策に関する事項

 公務員の制度及び給与並びに行政機構に関する事項

 栄典及び公式制度に関する事項

 男女共同参画社会の形成の促進に関する事項

 国民生活の安定及び向上に関する事項

 警察に関する事項

以上の各事項について、衆議院規則第九十四条の規定により、議長に対して承認を求めたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

木原委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

     ――――◇―――――

木原委員長 この際、加藤内閣官房長官、沖縄基地負担軽減担当大臣、小此木国家公安委員会委員長、領土問題担当大臣、内閣府特命担当大臣、河野行政改革担当大臣、国家公務員制度担当大臣、内閣府特命担当大臣、坂本一億総活躍担当大臣、内閣府特命担当大臣、西村経済再生担当大臣、全世代型社会保障改革担当大臣、内閣府特命担当大臣、平井デジタル改革担当大臣、内閣府特命担当大臣、橋本女性活躍担当大臣、内閣府特命担当大臣及び井上国際博覧会担当大臣、内閣府特命担当大臣から、それぞれ発言を求められておりますので、順次これを許します。加藤国務大臣。

加藤国務大臣 内閣官房及び内閣府の事務を担当する国務大臣として、一言御挨拶を申し上げます。

 今月八日、文仁親王殿下が皇嗣となられたことを明らかにし、内外の代表がことほぐ立皇嗣の礼が行われます。国民の祝福の中で、滞りなく行われるよう、準備に万全を期してまいります。

 現在、我が国は、新型コロナウイルス感染症や激甚化する自然災害など、かつてない難題が山積しております。菅内閣におきましては、国民の皆さんが安心できる生活を一日も早く取り戻すため、前政権の取組を継承し、更に前に進めてまいります。

 菅内閣の目指す社会像は、自助、共助、公助、そしてきずなであり、国民から信頼される政府を目指しているところです。そのために、行政の縦割り、既得権益、そして、あしき前例主義を打破し、規制改革を全力で進め、国民のために働く内閣として、改革を実現し、新しい時代をつくり上げてまいります。

 内閣官房及び内閣府は、内閣の重要施策に関する企画立案及び総合調整を図る役割を担っており、私は、内閣官房及び内閣府がその機能を十全に発揮するよう全力を尽くす決意であります。

 まず、内閣官房におきましては、大規模自然災害を始め、北朝鮮による弾道ミサイルの発射等、我が国領域内外における各種の緊急事態、重大事故、テロ及びサイバー攻撃への危機管理対応、外交・安全保障政策の機動的、戦略的な遂行、複雑多様化する国際情勢や依然として厳しい国際テロ情勢に対応するための情報収集・集約・分析機能の強化、情報保全のさらなる徹底、未来志向のアイヌ政策の推進等に取り組んでまいります。

 また、沖縄の基地負担軽減は、政府の大きな責任であり、担当大臣として、沖縄の方々の気持ちに寄り添いながら、目に見える形で負担の軽減が図れるよう、全力で取り組みます。中でも、世界で最も危険と言われる普天間飛行場が固定化され、危険なまま置き去りにされることは絶対に避けなければならず、そのためにも、辺野古移設の工事を着実に進めてまいります。

 さらに、それぞれの担当大臣が担うデジタル庁の創設、新型コロナウイルス感染症対策、行政改革などの現下の重要政策課題に各大臣と緊密な連携を図りつつ取り組んでまいります。

 あわせて、菅内閣が取り組む重要課題について、国民の皆様や国際社会に向けてしっかりと情報発信をしてまいります。

 次に、内閣府におきましては、広範な重要政策に関し、経済財政諮問会議などを活用して英知を集め、総合的、戦略的な企画立案を行い、各般の施策を的確に推進するとともに、私の直接の担当分野である国際平和協力業務、政府広報、栄典行政などについても適切に推進してまいります。

 なお、今後御審議をお願いすることを予定しております法案は、いずれも現下の重要政策課題を実現、推進するために必要なものであります。その内容につきましては逐次御説明をしてまいりますが、よろしく御審議のほどお願いを申し上げます。

 木原委員長を始め理事、委員各位の御理解と御協力をお願いいたします。

木原委員長 次に、小此木国務大臣。

小此木国務大臣 国家公安委員会委員長、領土問題担当大臣、海洋政策を担当する大臣及びカジノ管理委員会に関する事務を担当する大臣として、一言御挨拶を申し上げます。

 初めに、新型コロナウイルス感染症については、感染拡大の防止のために政府を挙げて取り組んでいるところですが、最前線で働いている方々に感謝をしつつ、私としても引き続き最大限力を尽くしてまいります。

 また、行政のデジタル化に向け、政府を挙げて取り組んでいるところですが、マイナンバーカードを活用した運転免許証のデジタル化など、所管の事項について強力に取組を進めてまいります。

 良好な治安を確保することは、政府の重要な責務です。日本を世界一安全な国にするため、以下の諸施策を強力に推進します。

 第一に、我が国に対するテロの脅威が継続している中、東京オリンピック・パラリンピックの安全かつ円滑な開催等に向け、情報収集・分析、水際対策、警戒警備、交通対策などの諸対策に万全を期します。また、北朝鮮による拉致容疑事案等の捜査、調査に全力で取り組みます。

 あわせて、東日本大震災やその後に発生したさまざまな災害の教訓を踏まえ、警察の災害対処能力の向上に取り組みます。

 第二に、社会のデジタル化が進展する中で、セキュリティーの確保は極めて重要な課題です。サイバー空間の脅威に的確に対処すべく、産学官の連携や外国治安機関等との協力を推進し、警察の対処能力の強化等に努めます。

 また、刑法犯認知件数の総数は継続して減少しておりますが、依然として深刻な状況にある特殊詐欺、ストーカー、配偶者からの暴力、児童虐待等の、主に高齢者、女性又は子供が被害者となる犯罪に対しては、被害の未然防止に向けた取組等を強力に推進するほか、凶悪事件から市民を守ります。

 第三に、世界一安全な道路交通を実現するとの目標の達成に向け、高齢運転者対策、悪質、危険な違反の取締り等、総合的な交通事故防止対策を各界各層と連携をして推進するほか、自動運転の実用化に向けた環境の整備にも努めます。

 第四に、取調べの高度化等を的確に進めるとともに、客観証拠に基づく適正な捜査を一層推進します。また、暴力団による対立抗争等、現下の厳しい組織犯罪情勢に対し、取締りを徹底するほか、資金源の封圧や薬物の乱用防止に向けた取組を推進します。

 これらの諸施策を推進するに当たっては、積極的かつ合理的な警察運営及び業務改革を推進し、高い規律と士気を有する組織を確立することにより、国民の期待と信頼に応えてまいります。

 領土・主権対策については、北方領土問題を担当する北方対策本部と連携し、また、竹島の領土問題及び尖閣諸島をめぐる情勢に関して、国内外において我が国の立場についての正確な理解が浸透するよう、外交政策等との整合性を確保しつつ、領土・主権展示館を拠点とした内外発信の強化に努めてまいります。また、安全保障等の観点から、課題を整理しつつ、土地利用、管理等のあり方について検討しております。

 海洋政策については、我が国周辺海域の緊迫化を踏まえ、海洋の安全保障の取組を進めるほか、海洋資源の開発利用等、海洋基本計画に基づき、政府一丸となって取り組んでまいります。また、有人国境離島について、政府、地方が一体となって、その保全と地域社会の維持に関する施策を引き続き強力に推進します。

 我が国で初めて行われるカジノ事業が健全な運営を確保できるよう、高い独立性を有するカジノ管理委員会が、厳格なカジノ規制の詳細を検討し、その実施に取り組んでまいります。

 以上、所管行政について申し上げましたが、木原委員長を始め理事、委員各位の御理解と御協力をお願い申し上げます。

 ありがとうございました。

木原委員長 次に、河野国務大臣。

河野国務大臣 規制改革を担当する内閣府特命担当大臣、行政改革担当大臣、国家公務員制度担当大臣として、一言御挨拶を申し上げます。

 規制改革は、菅内閣の一丁目一番地です。

 国民からの期待も大きい分野です。行政の縦割りや前例主義を打破して、既得権益にとらわれずに、できるものから進めてまいります。これまで以上にスピード感を持って、大胆に改革を行います。

 行政改革は、政策効果を向上させ、政府に対する国民の信頼を得るために重要な取組であり、行政事業レビューやEBPMの推進などに引き続き取り組んでまいります。

 国家公務員制度については、人事院勧告を踏まえた給与改定を実施するための法律案の早期成立に向け尽力してまいります。

 また、国民が必要とする行政サービスを持続的に提供していくため、優秀な人材を確保できるよう、霞が関の長時間労働を是正し、職員がやりがいを持って仕事に取り組むことができる働き方を実現するとともに、効果的、効率的な体制づくりを進めてまいります。立法府におかれましても、政府の働き方改革に御理解を賜りますようお願い申し上げます。

 PPP及びPFIについては、国民の側に立った活用の促進に向け、具体的な案件形成の支援や制度面から見直しを行ってまいります。

 このほか、特定秘密の保護に関する制度を適切に運用してまいります。

 木原委員長を始め理事、委員各位の御理解と御協力をよろしくお願い申し上げます。

木原委員長 次に、坂本国務大臣。

坂本国務大臣 一億総活躍担当大臣、少子化対策を担当する内閣府特命担当大臣として、一言御挨拶を申し上げます。

 少子高齢化という日本の構造的課題に真正面から挑み、誰もがみずからの居場所を得て、一人一人がみんなから認められることを実感することで生きがいを持ち、活躍できるよう取り組んでまいります。

 昨年の出生数が九十万人を大きく割り込んだことは、八十六万ショックというべき状況です。新型コロナウイルス感染症の今後の状況も注視しつつ、深刻さを増す少子化という国民共通の困難に真正面から立ち向かってまいります。希望出生率一・八の実現を目指し、少子化社会対策大綱に基づき、ライフステージや地域の実情に応じた総合的な少子化対策を大胆に進めていくことで、一人一人の結婚や出産、子育ての希望の実現を阻む隘路の打破に強力に取り組みます。

 長年の待機児童問題を終わらせ、安心して子供を生み育てられる環境を実現するため、保育の受皿確保や保育の質の向上のための施策を総合的に進めるとともに、不妊治療を受けやすい職場環境の整備等に向け、厚生労働大臣を始めとする関係大臣と協力し、取り組んでまいります。

 企業主導型保育事業については、待機児童対策や多様な働き方に応じた保育の提供という意義を踏まえつつ、質の確保、向上や自治体との連携強化などの取組を着実に進めることにより、制度を適切に実施してまいります。

 子供たちの誰もが、家庭の経済状況にかかわらず、みずからの夢に向かって頑張ることができる社会に向け、子供の貧困対策に関する大綱に基づき、子供の未来応援国民運動や地方公共団体の取組の支援等、子供の貧困対策を総合的に推進してまいります。

 障害者施策については、第四次障害者基本計画に基づく施策を総合的かつ計画的に進めるとともに、本年六月に障害者政策委員会において取りまとめられた意見を踏まえ、障害者差別解消法の見直しの検討を進めてまいります。

 このほか、子供、若者の育成支援、高齢社会対策、交通安全対策、ギャンブル等依存症対策に取り組みます。また、共助の重要性が高まる中、休眠預金等に係る資金の活用やNPOの促進に関する施策等に取り組みます。

 木原委員長を始め理事、委員各位の御理解と御協力をよろしくお願い申し上げます。

木原委員長 次に、西村国務大臣。

西村国務大臣 経済再生担当大臣、全世代型社会保障改革担当大臣、経済財政政策を担当する内閣府特命担当大臣、新型コロナウイルス感染症対策推進に関する事務を担当する国務大臣として、一言御挨拶申し上げます。

 新型コロナウイルス感染症の足元の感染状況は、新規陽性者の減少が続いた後、ほぼ横ばいから微増傾向になっており、引き続き、感染状況を注視する必要があります。

 感染リスクをゼロにすることはなかなか難しいですが、四月、五月、七月、八月の感染拡大の経験を踏まえ、専門家の助言を得ながら感染対策を分析、評価し、関係府省や地方自治体とも緊密に連携しつつ、クラスター対策、重点的検査の実施など対策を進化させ、データに基づく分析と技術を活用して、感染拡大防止と社会経済活動との両立を図っていきます。

 経済の動向に目を向けると、夏場に足踏み感のあった個人消費は、GoToキャンペーン等の効果もあり、持ち直しています。また、海外経済の改善を背景に輸出、さらには生産が持ち直す中で、雇用者数や新規求人の増加など、雇用情勢にも前向きな動きが見られ、四月、五月を底に持ち直しの動きが続いていますが、我が国経済は依然として厳しい状況にあり、失業者数の緩やかな増加などには十分注意する必要があります。

 こうした回復の流れをとめることなく、経済を成長軌道へ戻していけるよう、令和二年度第一次、第二次補正予算を迅速かつ着実に執行し、経済をしっかりと下支えするとともに、内外の感染症の状況や経済動向を注意深く見きわめ、必要ならば、ちゅうちょなく、臨機応変に、かつ時期を逸することなく対応してまいります。

 さらに、持続的な成長に向け、経済財政諮問会議において、経済財政運営と改革の基本的な方向について議論を行い、その方向性のもとで、新たに設置した成長戦略会議において、経済社会全体のデジタル化、二〇五〇年カーボンニュートラルに向けたグリーン成長やウイズコロナ、ポストコロナの世界における我が国企業の事業再構築などを柱として、制度改正など成長戦略の具体化を推進し、本年末に中間的な取りまとめを行います。

 また、生活の豊かさを実感できる質の高い経済成長の実現に向け、誰一人取り残されることなく生きがいを感じることのできる社会を築いていくことも重要です。

 このため、全ての世代が安心できる社会保障制度を構築するという考え方のもと、全世代型社会保障検討会議において、持続可能な社会保障制度を次世代に引き継ぐため、残された医療の課題とともに、少子化対策について、本年末の最終報告に向けて検討してまいります。

 就職氷河期世代の方々については、感染症の影響で更に厳しい状況にあり、お一人お一人の事情を踏まえつつ、ハローワーク専門窓口での伴走型支援、国家公務員、地方公務員としての中途採用を始め、自治体による支援を交付金で後押しするなど、就労や社会参加に向けた支援に全力で取り組みます。

 世界で自国第一主義が広がる中、TPP11協定は、自由で公正な二十一世紀型のルールを確立し、巨大な経済圏をつくり出すものであり、本協定を通じた自由貿易の推進は今後ますます重要になってまいります。来年は我が国がTPP委員会の議長国を務めることになります。引き続き、未締結国の国内手続の加速を促し、また、加入関心国・地域には必要な情報提供を行うなど、TPP11の運営、拡大に取り組んでいきます。

 木原委員長を始め理事、委員各位の御理解と御協力をよろしくお願い申し上げます。

木原委員長 次に、平井国務大臣。

平井国務大臣 デジタル改革担当大臣、また、マイナンバー制度を担当する内閣府特命担当大臣として、一言御挨拶を申し上げます。

 新型コロナウイルス感染症の感染拡大により社会が変容する中、デジタル化についてさまざまな課題が明らかになりました。今回の教訓を踏まえ、デジタル化へのおくれを抜本的に解決するため、デジタル改革を進めてまいります。

 国民が当たり前に望んでいるサービスを実現し、デジタル化の利便性を実感できる人間中心のデジタル社会を実現するためには、我が国が目指すべきデジタル社会のビジョンを国民と共有することが重要です。今般新たに設置したデジタル改革関連法案ワーキンググループにおいて、デジタル改革の基本的考え方や関連法案の整備等を検討し、年末までにデジタル改革の基本方針の策定を目指します。この基本方針をもとに、我が国のIT政策の礎である高度情報通信ネットワーク社会形成基本法の改正と、新たな基本法が描く社会を実現するための組織の創設に向け、立案作業を進めてまいります。

 また、デジタル改革関連法案の成立を待つことなく、徹底した利用者目線に立ちながら、規制改革担当大臣や関係大臣と連携し、医療や教育分野などでデジタルを前提とした制度改革を進め、国民へデジタル改革の成果を示してまいります。

 国民本位の行政のデジタル化を阻んできた最大の原因は、国や地方の情報システムが個々に整備され、十分な連携が図れていなかったことであることを踏まえ、全ての政府情報システムに対するプロジェクト管理を強力に進めていくとともに、行政のデジタル化を徹底するため、デジタル・ガバメント実行計画を年内に見直し、各施策の実現を加速します。

 また、官民のデータ基盤を整備していく観点から、データ戦略の策定に取り組むとともに、データ流通の円滑化やオープンデータに向けた取組を進めることで、官民のデータの利活用を促進します。

 デジタル社会にとって不可欠な基盤となるマイナンバー制度については、情報連携の円滑な運用と拡充を図るとともに、公金の受取手続の簡素化、迅速化などに向けた預貯金口座へのマイナンバー付番のあり方について検討を進めるなど、引き続き関係府省と連携して、デジタル化の鍵であるマイナンバーカードを含めた制度の普及、利活用の促進や、マイナポータルを活用した各種手続のワンストップ化などに取り組んでまいります。

 木原委員長を始め理事、委員各位の御理解と御協力を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

木原委員長 次に、橋本国務大臣。

橋本国務大臣 女性活躍担当大臣、サイバーセキュリティ戦略本部に関する事務を担当する国務大臣、また、男女共同参画を担当する内閣府特命担当大臣として、一言御挨拶申し上げます。

 オリンピック・パラリンピックは、全世界の注目を集めているスポーツイベントであることから、過去大会においてサイバー攻撃の標的となっています。このため、東京大会の運営に大きな影響を及ぼし得る事業者等を対象としたリスク評価を促進するとともに、脅威、事案情報の共有等を行うための対処体制の整備を行うなど、国を挙げてサイバーセキュリティーの確保に取り組んでまいります。

 また、平成三十一年四月に組織されたサイバーセキュリティ協議会の充実強化や、クラウドサービスのセキュリティー評価制度の整備を始め、サイバーセキュリティ戦略に掲げられた施策を確実に実施するよう、関係大臣と連携して取り組んでまいります。さらに、次期サイバーセキュリティ戦略の策定に向け、検討を進めます。

 社会全体のデジタル化を強力に推進するためには、サイバーセキュリティー対策を一体的に進めることが重要です。このため、デジタル改革担当大臣等関係大臣と緊密に連携してまいります。

 女性は、我が国有権者の五二%を占めております。その声を十分に政策に反映させることが大変重要です。

 女性活躍と男女共同参画の推進は、経済社会の活力を高めるとともに、多様な人々を包摂し、全ての人が幸福を感じられる、インクルーシブな社会の実現にもつながるものです。

 現在、新型コロナウイルス感染症拡大の影響が、女性に強くあらわれています。DV等の増加、深刻化の懸念や女性の雇用、所得への影響等にしっかり対応するとともに、政策課題を把握し、今後の政策立案につなげてまいります。

 女性に対する暴力は、被害者の尊厳を著しく傷つける重大な人権侵害であり、決して許されるものではありません。DVの相談支援体制の拡充や民間シェルター支援など、対策のさらなる強化を図ります。性犯罪、性暴力については、令和四年度までの三年間を集中強化期間として、ワンストップ支援センターの充実などの被害者支援、教育、啓発の強化等を進めてまいります。

 日本のジェンダーギャップ指数は、百五十三カ国中百二十一位となっており、大変残念な状況です。グローバル化が進む中、ジェンダー平等への取組は、世界的な人材獲得や投資をめぐる競争の成否を通じて、日本経済の成長力にもかかわる問題です。今が、国民一人一人の幸福を高めるとともに、日本の経済社会の持続的発展を確保することができるか否かの分岐点です。こうした危機感を持って、あらゆる分野における女性の参画拡大の促進、男女がともに仕事と生活を両立できる環境の整備、固定的な性別役割分担意識の解消を始め、男女共同参画社会の実現に向けた取組を充実強化してまいります。

 年末までに、令和七年度末までを見通した新たな男女共同参画基本計画を策定します。これからの社会を生きる若い女性たちを始め、幅広い国民の皆様から多くの御意見をいただきました。こうした声も十分に反映させながら、誰もがその能力を十分に発揮し、自分らしく生きられる社会、生きづらさを感じることのない社会の実現に向け、一層の検討を進めてまいります。

 木原委員長を始め理事、委員各位の御理解と御協力を賜りますようお願い申し上げ、御挨拶とさせていただきます。

 ありがとうございました。

木原委員長 次に、井上国務大臣。

井上国務大臣 国際博覧会担当大臣、また、食品安全、クールジャパン戦略などを担当する内閣府特命担当大臣として、一言御挨拶を申し上げます。

 新内閣における国際博覧会担当大臣の新設、総理を本部長とする国際博覧会推進本部の発足により、二〇二五年大阪・関西万博の開催に向けた政府の体制が整いました。国際博覧会担当大臣として、万博特措法に基づく基本方針の策定に取り組むほか、年内に見込まれる国際機関の登録承認後、直ちに各国への参加招請活動を開始するなど、万博開催に向けた準備を着実に進めてまいります。

 万博は、日本全体で取り組む国家プロジェクトです。絶対に成功させなければなりません。最先端技術やデジタル化も組み合わせ、新しい形の万博をつくり上げます。世界じゅうの人々に夢や希望を与えるようなすばらしい万博とし、日本全体の成長、活性化につなげてまいります。大阪・関西を始めとする自治体、経済界とも緊密に連携し、一丸となってオール・ジャパンで進めてまいります。

 食品安全につきましては、食品の安全性の確保のため、新たな評価方法を確立するとともに、科学的知見に基づき、客観的かつ中立公正に食品健康影響評価を行います。また、その評価結果についてリスクコミュニケーションを実施してまいります。

 クールジャパン戦略については、日本の魅力を日本人自身が再認識する取組を進めるとともに、新型コロナの流行による社会様相の変化を踏まえて、魅力を世界に最大限効果的に発信するため、デジタルの活用などの取組を強化してまいります。

 このほか、新型コロナウイルス感染症に係る研究開発を始め、基礎から実用までの一貫した研究開発の推進などを内容とする健康・医療戦略、デジタル化への対応など適正な公文書管理の確保、遺棄化学兵器処理などの政策を推進します。

 木原委員長を始め理事、委員各位の御理解と御協力を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

木原委員長 次に、坂井内閣官房副長官、岡田内閣官房副長官、赤澤内閣府副大臣、藤井内閣府副大臣、三ッ林内閣府副大臣、長坂内閣府副大臣、岡下内閣府大臣政務官、吉川内閣府大臣政務官及び宗清内閣府大臣政務官から、それぞれ発言を求められておりますので、順次これを許します。坂井内閣官房副長官。

坂井内閣官房副長官 内閣官房副長官坂井学でございます。

 木原委員長そして理事、委員の先生方の御指導を賜りながら、岡田副長官とともに加藤官房長官をしっかり補佐してまいりたい、こう思っております。

 どうぞよろしくお願い申し上げます。

木原委員長 次に、岡田内閣官房副長官。

岡田内閣官房副長官 内閣官房副長官の岡田直樹でございます。

 木原委員長を始め理事、委員の先生方の御指導、御鞭撻を賜りながら、坂井副長官とともに加藤官房長官を補佐してまいりたいと存じますので、何とぞよろしくお願いを申し上げます。

 ありがとうございます。

木原委員長 次に、赤澤内閣府副大臣。

赤澤副大臣 内閣府副大臣の赤澤亮正でございます。

 経済再生、全世代型社会保障改革、そして経済財政政策、領土問題などを担当をいたします。

 関係大臣をしっかりお支えをし、全力で取り組んでまいりたいと思います。

 木原委員長を始め理事、委員の皆様の御指導、御鞭撻、よろしくお願いをいたします。

木原委員長 次に、藤井内閣府副大臣。

藤井副大臣 内閣府副大臣の藤井比早之でございます。

 規制改革、行政改革、デジタル改革等を担当いたしております。

 関係大臣をお支えし、尽力してまいります。

 木原委員長、理事、委員各位の皆様の御指導、御鞭撻をよろしくお願い申し上げます。

木原委員長 次に、三ッ林内閣府副大臣。

三ッ林副大臣 内閣府副大臣の三ッ林裕巳でございます。

 少子化対策、女性活躍、クールジャパン戦略等を担当いたしております。

 官房長官を始め関係大臣を支え、力を尽くしてまいりたいと考えておりますので、木原委員長を始め理事、委員各位の御指導と御協力をよろしくお願い申し上げます。

木原委員長 次に、長坂内閣府副大臣。

長坂副大臣 内閣府副大臣の長坂康正でございます。

 国際博覧会を担当いたしております。

 井上大臣をお支えし、力を尽くしてまいりたいと考えておりますので、木原委員長を始め理事、委員各位の御指導と御協力をよろしくお願い申し上げます。

木原委員長 次に、岡下内閣府大臣政務官。

岡下大臣政務官 内閣府大臣政務官の岡下昌平でございます。

 規制改革、行政改革、デジタル改革等を担当いたしております。

 木原委員長を始め理事、委員各位の御指導と御協力をよろしくお願いいたします。

木原委員長 次に、吉川内閣府大臣政務官。

吉川大臣政務官 内閣府大臣政務官の吉川赳でございます。

 少子化対策、女性活躍、クールジャパン戦略等を担当しております。

 木原委員長を始め理事、委員各位の皆様方の御指導、御協力をよろしくお願い申し上げます。

木原委員長 次に、宗清内閣府大臣政務官。

宗清大臣政務官 内閣府大臣政務官の宗清皇一でございます。

 国際博覧会を担当いたしております。

 木原委員長を始め理事、委員各位の御指導と御協力をよろしくお願い申し上げます。

     ――――◇―――――

木原委員長 公務員の制度及び給与並びに行政機構に関する件、特に人事院勧告について調査を進めます。

 去る十月七日の一般職の職員の給与についての報告、勧告及び公務員人事管理についての報告並びに同月二十八日の一般職の職員の給与についての報告につきまして、人事院から説明を聴取いたします。人事院総裁一宮なほみ君。

一宮政府特別補佐人 人事院は、国家公務員の給与について、十月七日、国会と内閣に対し、特別給に関する勧告及び報告を行い、あわせて公務員人事管理に関する報告を行いました。また、二十八日には、月例給に関する報告を行いました。

 このたび、これらの内容について御説明申し上げる機会をいただき、厚く御礼申し上げます。以下、概要を御説明いたします。

 まず、給与に関する勧告及び報告について御説明いたします。

 勧告に当たっては、企業規模五十人以上かつ事業所規模五十人以上の全国の民間事業所の月例給及び特別給の支給実績等について調査を行っております。本年は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響を考慮し、例年より時期をおくらせた上で、特別給の調査を先行し、その後、月例給の調査を実施いたしました。

 月例給につきましては、行政事務を行う国家公務員と民間企業で事務・技術関係の業務を行う従業員の四月時点の給与を比較した結果、官民給与の較差が極めて小さかったことから、月例給の改定は行わないことといたしました。

 また、特別給につきましては、公務における年間の支給月数が民間事業所における直近一年間の支給割合を上回ったことから、〇・〇五月分の引下げを行い、年間四・四五月分とすることといたしました。引下げ分につきましては、民間の支給状況等を踏まえ、期末手当の支給月数に反映することとし、本年十二月期分から引き下げることといたしました。

 続きまして、公務員人事管理に関する報告について御説明いたします。

 社会や経済をめぐる情勢が大きく変化する中で、特に近時、新たな働き方への変革が模索されてきています。このような課題も踏まえて人事管理にかかわる取組を進めることは、感染症の感染拡大の防止にとどまらず、効率的な行政運営につながるとともに、個々の職員が置かれている事情に応じた働き方ができる勤務環境の整備にも資するものです。

 人事院といたしましては、有為の人材の確保、育成、長時間労働の是正等の勤務環境の整備、能力、実績に基づく人事管理の推進等の諸施策につきまして、これまで進めてきた取組に加えて、社会経済情勢の変化等により顕在化した新たな課題も踏まえた取組を進めてまいります。

 以上、本年の勧告及び報告の概要を御説明いたしました。

 木原委員長を始め理事、委員の皆様におかれましては、人事院勧告制度の意義や役割に御理解を賜り、この勧告を速やかに実施していただきますようお願い申し上げます。

木原委員長 以上で人事院からの説明は終わりました。

 次回は、来る十一日水曜日午前八時五十分理事会、午前九時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。

    午後零時四十七分散会


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