第2号 令和8年4月8日(水曜日)
令和八年四月八日(水曜日)午前九時開議
出席委員
委員長 山下 貴司君
理事 安藤たかお君 理事 鈴木 馨祐君
理事 中根 一幸君 理事 長谷川淳二君
理事 鳩山 二郎君 理事 後藤 祐一君
理事 浦野 靖人君 理事 森ようすけ君
井出 庸生君 伊藤 聡君
岩崎 比菜君 大空 幸星君
長田紘一郎君 鹿嶋 祐介君
金子 容三君 川崎ひでと君
河野 正美君 佐藤 主迪君
平 将明君 中川 貴元君
中田 宏君 東田 淳平君
平井 卓也君 平沢 勝栄君
文月 涼君 古井 康介君
古川 直季君 村木 汀君
森原紀代子君 山下史守朗君
吉田 有理君 若山 慎司君
渡辺 博道君 大島 敦君
長妻 昭君 黒田 征樹君
高見 亮君 西田 薫君
野村 美穂君 川 裕一郎君
高山 聡史君 塩川 鉄也君
中村はやと君
…………………………………
国務大臣
(中東情勢に伴う重要物資安定確保担当) 赤澤 亮正君
国務大臣
(内閣官房長官) 木原 稔君
国務大臣
(行政改革担当)
(国家公務員制度担当)
(サイバー安全保障担当) 松本 尚君
国務大臣
(国家公安委員会委員長)
(領土問題担当) あかま二郎君
国務大臣
(消費者及び食品安全担当)
(こども政策 少子化対策 若者活躍 男女共同参画担当)
(共生・共助担当)
(共生社会担当) 黄川田仁志君
国務大臣
(日本成長戦略担当)
(賃上げ環境整備担当)
(経済財政政策担当)
(規制改革担当) 城内 実君
国務大臣
(経済安全保障担当)
(外国人との秩序ある共生社会推進担当)
(クールジャパン戦略担当)
(科学技術政策担当)
(宇宙政策担当) 小野田紀美君
内閣官房副長官 尾崎 正直君
内閣府副大臣 鈴木 隼人君
法務副大臣 三谷 英弘君
農林水産副大臣 根本 幸典君
経済産業副大臣
兼内閣府副大臣 山田 賢司君
内閣府大臣政務官 金子 容三君
内閣府大臣政務官 若山 慎司君
内閣府大臣政務官 古川 直季君
内閣府大臣政務官 川崎ひでと君
厚生労働大臣政務官 栗原 渉君
国立国会図書館調査及び立法考査局農林環境調査室専門調査員 遠藤 真弘君
政府参考人
(内閣官房内閣審議官) 柏原 裕君
政府参考人
(内閣官房内閣参事官) 神崎 忠彦君
政府参考人
(内閣官房内閣審議官) 清水 雄策君
政府参考人
(内閣官房行政改革・効率化推進事務局次長) 上坊 勝則君
政府参考人
(内閣官房内閣審議官) 岡 朋史君
政府参考人
(内閣官房ギャンブル等依存症対策推進本部事務局審議官兼就職氷河期世代支援推進室次長) 成松 英範君
政府参考人
(内閣官房内閣審議官) 殿木 文明君
政府参考人
(内閣官房外国人との秩序ある共生社会推進室室長代理)
(内閣府政策統括官) 山野 徹君
政府参考人
(内閣官房外国人との秩序ある共生社会推進室次長) 加藤 経将君
政府参考人
(内閣官房日本成長戦略本部事務局次長) 西海 重和君
政府参考人
(内閣官房内閣審議官) 安藤 敦史君
政府参考人
(内閣官房内閣人事局人事政策統括官) 松本 敦司君
政府参考人
(内閣府大臣官房昭和100年記念式典準備室長) 原 典久君
政府参考人
(内閣府大臣官房審議官) 水田 豊君
政府参考人
(内閣府大臣官房審議官) 多田 洋介君
政府参考人
(内閣府大臣官房審議官) 米山 栄一君
政府参考人
(内閣府政策統括官) 水野 敦君
政府参考人
(内閣府男女共同参画局長) 岡田 恵子君
政府参考人
(内閣府知的財産戦略推進事務局長) 中原 裕彦君
政府参考人
(内閣府科学技術・イノベーション推進事務局審議官) 恒藤 晃君
政府参考人
(内閣府健康・医療戦略推進事務局長) 内山 博之君
政府参考人
(内閣府宇宙開発戦略推進事務局長) 風木 淳君
政府参考人
(公正取引委員会事務総局官房審議官) 向井 康二君
政府参考人
(警察庁長官官房長) 森元 良幸君
政府参考人
(警察庁長官官房審議官) 篠原 英樹君
政府参考人
(警察庁生活安全局長) 山田 好孝君
政府参考人
(警察庁交通局長) 日下 真一君
政府参考人
(警察庁警備局長) 千代延晃平君
政府参考人
(カジノ管理委員会事務局次長) 原田 義久君
政府参考人
(消費者庁政策立案総括審議官) 飯田 健太君
政府参考人
(消費者庁審議官) 尾原 知明君
政府参考人
(デジタル庁審議官) 奥田 直彦君
政府参考人
(総務省大臣官房審議官) 坂越 健一君
政府参考人
(法務省大臣官房審議官) 吉田 雅之君
政府参考人
(外務省大臣官房審議官) 大場 雄一君
政府参考人
(厚生労働省大臣官房審議官) 榊原 毅君
政府参考人
(厚生労働省大臣官房審議官) 松本 圭君
政府参考人
(厚生労働省大臣官房審議官) 古舘 哲生君
政府参考人
(厚生労働省大臣官房審議官) 江浪 武志君
政府参考人
(水産庁漁政部長) 高橋 広道君
政府参考人
(経済産業省大臣官房審議官) 畑田 浩之君
政府参考人
(経済産業省大臣官房審議官) 奥家 敏和君
政府参考人
(経済産業省大臣官房審議官) 浅井 俊隆君
政府参考人
(経済産業省大臣官房エネルギー・地域政策統括調整官) 佐々木雅人君
政府参考人
(経済産業省商務情報政策局半導体戦略統括調整官) 西川 和見君
政府参考人
(資源エネルギー庁長官官房資源エネルギー政策統括調整官) 山田 仁君
政府参考人
(資源エネルギー庁省エネルギー・新エネルギー部長) 小林 大和君
政府参考人
(資源エネルギー庁資源・燃料部長) 和久田 肇君
政府参考人
(資源エネルギー庁電力・ガス事業部長) 久米 孝君
政府参考人
(国土交通省大臣官房審議官) 藤田 昌邦君
政府参考人
(国土交通省大臣官房審議官) 井崎 信也君
政府参考人
(国土交通省物流・自動車局次長) 猪股 博之君
政府参考人
(観光庁審議官) 田中 賢二君
政府参考人
(環境省大臣官房審議官) 成田 浩司君
政府参考人
(防衛省防衛政策局次長) 松尾 智樹君
政府参考人
(防衛装備庁装備政策部長) 小杉 裕一君
内閣委員会専門員 田中 仁君
―――――――――――――
委員の異動
四月八日
辞任 補欠選任
大空 幸星君 古井 康介君
金子 容三君 伊藤 聡君
古川 直季君 中川 貴元君
若山 慎司君 森原紀代子君
渡辺 博道君 岩崎 比菜君
黒田 征樹君 高見 亮君
同日
辞任 補欠選任
伊藤 聡君 金子 容三君
岩崎 比菜君 鹿嶋 祐介君
中川 貴元君 古川 直季君
古井 康介君 東田 淳平君
森原紀代子君 山下史守朗君
高見 亮君 黒田 征樹君
同日
辞任 補欠選任
鹿嶋 祐介君 渡辺 博道君
東田 淳平君 大空 幸星君
山下史守朗君 若山 慎司君
―――――――――――――
本日の会議に付した案件
政府参考人出頭要求に関する件
国家情報会議設置法案(内閣提出第二四号)
内閣の重要政策に関する件
公務員の制度及び給与並びに行政機構に関する件
栄典及び公式制度に関する件
男女共同参画社会の形成の促進に関する件
国民生活の安定及び向上に関する件
警察に関する件
――――◇―――――
○山下委員長 これより会議を開きます。
内閣の重要政策に関する件、公務員の制度及び給与並びに行政機構に関する件、栄典及び公式制度に関する件、男女共同参画社会の形成の促進に関する件、国民生活の安定及び向上に関する件及び警察に関する件について調査を進めます。
この際、お諮りいたします。
各件調査のため、本日、政府参考人として、お手元に配付いたしておりますとおり、内閣官房内閣審議官柏原裕君外五十六名の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○山下委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
―――――――――――――
○山下委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。井出庸生君。
○井出委員 おはようございます。質疑の機会をいただきましてありがとうございます。
早速質問に入ってまいりたいと思います。
今日は、昨今話題になっておりまして、今、自民党の党内議論でかんかんがくがくの議論をしております再審法の改正について、高市内閣の最重要課題だと、昨日、私が同僚の塩崎彰久先生のユーチューブ動画を見ていたら、そのようなお話もありましたので、少し理解を深められればというふうに思います。
まず、令和六年、神奈川県警で不適正な交通違反の取締りが発覚をしました。これは、令和四年それから令和六年、約三年にかけて約二千七百件、不適正な取締りが発覚をし、約二千五百人が反則金を納付をしてしまった、残りの方は不納付又は罰金刑、有罪が確定したということですが、この不適正な取締りが発覚をした端緒は一体何だったのか、まず警察庁に伺います。
○日下政府参考人 お答えいたします。
御質問の件につきましては、令和六年八月、神奈川県警察が、神奈川県警察本部第二交通機動隊第二中隊第四小隊に所属する巡査部長による交通違反取締りを受けた方からの相談を受理し、当該巡査部長が不適正な取締りを行っている可能性を認知したものでございます。
○井出委員 不適正な取締りを受けた方からの相談ということで、昨日少し、事前に聞き忘れて申し訳なくて、分かれば教えてほしいんですが、その相談というのはお一人だったのか、それとも、二千七百件あるから、そういう相談がたくさん相次いでいたのか、分かれば教えてください。
○日下政府参考人 お答えいたします。
取締りを受けた方々のうちの一人でございます。
○井出委員 ありがとうございます。
行政処分である反則金を納めた方は、行政処分の取消しがされる。また、罰金刑、すなわち有罪が確定した人、こちらについては、罰金刑、有罪が確定した人がどのくらいいて、その後どうなったのか、有罪が確定した人の中には再審請求によって無罪を求める人も当然いると思いますが、どのように対応をしているのか、これは法務省に伺います。
○吉田政府参考人 お尋ねの事案に関しまして、検察当局は、神奈川県警から、警察官七名に係る虚偽有印公文書作成、同行使の事実について送致を受け、現在捜査中であると承知しております。
お尋ねは、個別事件における捜査及び証拠の具体的内容に関わる事柄でございますので、法務当局としてお答えすることは差し控えさせていただきたいと思いますが、あくまで一般論として申し上げますと、検察当局においては、もし再審請求をすべきものがあれば、検察官から再審請求をすることを含めて、法と証拠に基づいて適切に対処するものと承知しております。
○井出委員 二年とは言いませんけれども、令和六年八月の発覚でございますので、この夏になれば二年になる。その中で、罰金刑が確定している人の人数というのは、昨日伺った段階では、ちょっとその件数は分からない、まあ、そんなに多くはないというようなことで。当然、有罪が確定しているので、再審請求が御本人の希望でなされるか、若しくは検察官側から自発的になされるもの、そういうものと承知していますが、その認識で間違いないですか。
○吉田政府参考人 個別事件における検察当局の対応ということになりますので、法務当局としてお答えすることは差し控えざるを得ないのですけれども、先ほど申し上げたとおり、検察当局においては、もし再審請求をすべきものがあれば、一般論ですけれども、法律上、検察官が再審請求をすることも可能とされておりますので、証拠関係を踏まえて判断するということになるのだろうと考えております。
○井出委員 名誉回復の機会が保障されているにもかかわらず、少しそっけない答弁だなと言わざるを得ません。
続いて、平成二十四年、栃木県警の発表、これは、自動車の速度測定装置に設置のミスがあって、平成二十三年の五月から二十四年の七月にかけて四千百三十六件のスピード違反の取締りミス、機械によるミスがあって、その違反処分を取り消した。このうち、罰金刑が確定した四百二十九件については、検察庁が再審を請求し、連絡のつかなかったお一人を除いては全て無罪が確定したと聞いておりますが、この事件の端緒は何なんでしょうか。警察庁、教えてください。
○日下政府参考人 お答えいたします。
御質問の件につきましては、平成二十四年六月、運転免許の行政処分を担当する栃木県警察本部運転免許管理課の職員が、同県宇都宮東警察署において検挙した速度違反に関する書類を確認する過程で、御指摘の自動車の速度測定装置の設置方法の誤りの可能性を認知したものでございます。
○井出委員 神奈川県警の事件も、それから栃木県警の事件も、被害者側の相談若しくは被害者側の捜査に関する調査、そういうところが端緒であったかと思います。その端緒に対して誠実な対応がなされたケースではないかというふうに思っております。誠実な対応をして、それから、特に、有罪になった人には、名誉回復の手段として再審請求手続というものがある、それで、それを行使することは可能である。
再審請求手続といいますと、過去の重大な殺人事件、死刑事件、そういうものばかりがニュースになりますが、今私が申し上げたような交通違反事件など、身近なところでも再審請求というものは起こり得るものであって、この再審制度というものが広く国民にとって必要不可欠なものである、そのように考えますが、法務省の認識を伺います。
○吉田政府参考人 処罰されるべきでない人が処罰されることがあってはならないのは当然のことであると考えておりまして、万が一そのようなことが生じた場合には、速やかに救済されなければならないと考えております。
そのような、処罰されるべきでない人が処罰されるという事態は、今御指摘があったように、殺人罪などの凶悪犯罪に限らず、交通違反などを含む様々な罪種において、事案の軽重を問わずに生じ得るものでございまして、そのような場合の非常救済手続として、再審制度は重要な意義を有しているというふうに考えております。
○井出委員 栃木の事件は、平成二十三年の五月から平成二十四年七月にかけてあった事案で、その再審請求四百二十九件は、新聞記事によりますと、二十四年の年末の段階で、再審請求をし、無罪求刑をする方針という記事が出ておりまして、早期の対応がなされたんだろう。
そして、神奈川県の事件においても、法務省の先ほどの答弁はなかなかつれないものでありましたが、是非、必要なものは検察官側からの再審請求というものをやっていただきたい。
その上で、今、事件にかかわらず、再審請求制度というものの意義について答弁をいただきました。紹介した二件の交通違反事件というものに対して、冤罪被害者側からの相談、又はその捜査、調査、否認をされた方だったと聞いておりますが、その中で誤りが発覚して、速やかに是正ができる。
しかし一方で、袴田事件や福井事件を始め、過去大きなニュースになってきた冤罪事件を見ると、証拠の後出し、抗告、特別抗告と、なぜ、立ち止まり、振り返ることができないのか、誤りを是正するのに数十年も時間がかかるのか、そのことについて法務省の見解を問いたいと思います。
○吉田政府参考人 まず、再審手続が迅速に行われなければならないということは先生の問題意識のとおりであるというふうに考えております。
その上で、個別の事件において、検察官が再審請求をするのかどうか、また、その判断をするのにどのぐらいの期間を要するかといったことについては、証拠関係を含めた事案ごとの事情に応じて異なり得るものでございますので、法務当局として一概にお答えすることは難しいということを御理解いただければと思います。
その上で、一般論として申し上げますと、検察当局においては、個別の事件ごとに、事案に応じて必要な検討を行った上、再審請求をすべきものがあれば、検察官から再審請求をするということも含めて、法と証拠に基づいて適切に対処するものと考えております。
○井出委員 答弁が一問前のもののままだったような気がします。交通事件であれ重大事件であれ、再審請求が必要であればその意義はあるというのがさきの答弁でした。
交通違反事件で迅速、速やかな対応ができて、重大事件で数々の対応の遅れがこれまで歴史の中に刻まれてきたのはなぜなのか、そのことについて法務省の答弁を求めます。
○吉田政府参考人 個別の事件における事情を申し上げるのは立場上難しいのでございますけれども、再審請求があった場合に検察官としてどのように対応していくかということは、証拠関係などにも応じて異なってまいります。もちろん、再審手続を迅速に進めなければならないというのは当然のことであると考えておりまして、そのために訴訟関係人がやるべきことをしっかりやるということは非常に重要であると思いますけれども、事件によってやはり様々でございますので、その要因、どうして違いが生じるのかということを一概に申し上げることはなかなか難しいということは御理解いただければと思います。
その上で、もし検察官の方から再審請求をすべきものがあれば、それは、検察官から請求するということを含めて、適切に対処すべきものであるというふうに考えております。
○井出委員 答弁が、前の答弁から、前のとおりの答弁で止まっているんですが。
重大事件の象徴例、再審制度の問題点を端的に表している象徴例は福井事件だろう。昨年、再審無罪が確定をした事件でございますが、この事件で特筆すべきことは、検察官が、被告人が無罪となる決定的な証拠を補充捜査で把握をしておきながら、原審、確定審、それから第一次再審、第二次再審を通じて一貫して隠し続けてきた。そして、裁判所が命令を出す、そういうところまで行ってようやく出してきたということでございます。
それからもう一つ、検察官抗告、これは、袴田事件については、事件発生から五十八年のうち九年を検察官抗告に要している。これを、五十八年の中の九年だからそんなに長くないというような声が法務省法制審から聞こえてきますが、天国から地獄に突き落とされた冤罪被害者の気持ちに寄り添っていただきたいというふうに思います。
交通違反事件で迅速な対応ができて、重大事件で迅速な対応ができない。重大な事件だから簡単に確定判決の誤りを認めるわけにはいかない、そういう意識があるのではないかと考えますが、その点はいかがですか。
○吉田政府参考人 再審請求にどのように対応するかということについては先ほど申し上げたとおりでございまして、例えば、一般論としてでございますが、再審請求者の側から新しい証拠として提出されたものがあれば、それが確定判決における証拠構造にどのような影響を与えるのか、どの証拠の証明力を揺るがせることになるのか、また、揺らいだ場合に、その証拠が元々持っていた、原判決の証拠構造の中で持っていた位置づけを前提として、原判決の認定をどのように揺るがせるのかといったことを検討しながら対応するということになると思います。
そのように、証拠関係によって対応の仕方というのはやはり変わってくるものでございます。事案が軽いから重いからということではなくて、あくまで再審請求者の方からの主張と証拠にも照らして、それを踏まえて判断していく、対応していくということになるというふうに考えております。
○井出委員 交通違反事件での被害者、それから否認した被害者、その方々の相談や調査で無罪となる大きな要因が出てきて、それが事態を揺るがせたわけですね、答弁の言葉をかりれば。
恐らく、被害者からの相談、またその否認した人、その人の否認によって調査を進めることがなければ、この事件もどうなったのかも、まあ、仮定の話なので控えますが、とにかく、揺るがせる事態が出てきて、適切に対応をした。しかし、福井事件、袴田事件、それから、被告人が服役中に亡くなってから再審が決定した日野町事件、いずれも証拠は出てきていないし、検察官抗告がなされたものもあります。
重大事件に関しては、原判決を揺るがせるものが出てきた際に、その揺るがせるものを、揺るがせるもの、それは証拠ですよね、証拠を出さない、それからまた、抗告によってその舞台を、時の経過を経る、そういう実務を執ってきたと指摘されてもやむを得まいと考えますが、その点、法務省、いかがでしょうか。
○吉田政府参考人 これまでの再審請求審における対応について、今御指摘があったような御批判があることは真摯に受け止めなければならないというふうに考えております。
今までは、裁判所が検察官に対して証拠の提出を命じるかどうかのルールが法律上明文がない中で実務上対応してきたところでございますけれども、それが御指摘のような事態を生んできたということは原因として大きなものとしてあるのではないかというふうに考えております。そうした観点から、法制審議会でも、そうした点についてのルールを明確化することについての議論が行われたところでございまして、法制審議会から法務大臣になされた答申にも、それが証拠の提出命令制度ということで入っているということでございます。
○井出委員 ルールの明確化がない中で御指摘のような運用があったということは重く受け止めなければいけない、それでルールの明確化をやっていると。ルールの明確化がなくてもきちっとやってきたものがあるということは忘れてはいけないと思います。交通違反事件も今日御紹介したとおりです。
そこで、ルールの明確化ということを今やっている。自民党の中で大変激しい議論になっております。ルールがない中で適切な実務、厳しい批判を受けるような実務があったということを重く受け止める、それでルールを作ると。そうであるならば、ルールを作るのであるならば、そのルールというものはこれまでの問題点を解決するものでなければならない。
その中で、決定的に問題なのは、今、証拠開示において、法務省側からの主張として、通常審で、必要性と弊害を考慮し、相当である場合に証拠開示を命じることとされているので、通常審よりも緩やかな証拠開示基準を再審請求手続に持ち込むのはよろしくないという主張がある。
通常審で出なかった証拠、明らかにならなかった事実、それが再審請求手続において原審を、先ほどの言葉をかりれば揺らがす、そういうものをしっかりと確認していくそのルールを作らなければいけないのに、通常審と相当でなければならないというルール作りは、とてもこれまでの批判を重く受け止めているとは思えません。その点について、まず見解を求めたいと思います。
○吉田政府参考人 まず、法律案の内容については、現在、与党内で御議論いただいているところでございますので、政府としてこの段階でその法律案の内容について申し上げることは差し控えさせていただきたいと思いますが、その前提となった法制審議会の答申の内容について申し上げますと、法制審議会の刑事法部会においても、証拠の提出命令をすべきかどうかが問題となるのは、確定審段階で開示がされなかった証拠の中に無罪を示す証拠が含まれている可能性があるということを、そういう問題意識を踏まえた上で、どのような制度とするのが適切かという議論が行われたものと認識しております。
その具体的な範囲については、法制審議会の答申の案では、再審請求理由に関連する証拠ということを前提とした上で、その提出を受ける必要性と提出した場合の弊害を考慮して相当と認めるときに、すなわち、必要性が弊害を上回る場合に裁判所が検察官に提出を命じるという制度とされたというものでございます。
このように、必要性が弊害を上回る場合に提出をする、あるいは開示をするという考え方は、先ほど先生から御指摘がありましたように、通常審における証拠開示についても同様の考え方が取られているところでございまして、もしこの考え方を、いわば原則と例外を逆転させるような形にしてしまうと、通常審における証拠開示制度の考え方と整合しないのではないかといった観点から意見がございまして、今申し上げたような制度の枠組み、すなわち、必要性と弊害を考慮して相当と認めるときに裁判所が提出を命じるという枠組みにされたというふうに認識しております。
○井出委員 答弁は控えると言う割には滑らかな答弁をいただきました。いつ審議入りしても大丈夫だなというふうに思います。
再審請求事件というものは年間に二百件近くあり、二百件弱が棄却をされる、事実調べもなく。そして、再審開始決定がされる数件は、ほぼ検察官請求のものが多い。一%にも満たない再審開始決定というものはそれなりの年限を経ている。それは、確定判決の安定性と無辜、誤判からの救済と両方を考えたときに、誤判からの救済というものが本当に必要なのか。必要ならば積極協力をしなければいけない。必要がないのならば、しかるべきは公開の法廷で争うべきような大きな話だと思う。一%未満の人だからといって、救済をしないという選択肢はあり得ません。
そういう意味では、証拠の開示、抗告の在り方、抗告は我々は禁止を求めておりますが、今私が申し上げたような、無辜の救済への協力というものを少し考えて今後の議論に当たっていただきたいと思いますが、最後に答弁を求めます。
○山下委員長 法務省吉田官房審議官、申合せの時間が過ぎておりますので、答弁は簡潔に願います。
○吉田政府参考人 罪を犯していない人が処罰されることがあってはならないのは当然のことでございますので、検察官としても、事案に応じて、もし証拠に照らして再審の開始が認められるべきであるという事案については、それは、そのような方向で適切に対処することは重要であるというふうに考えております。
○井出委員 大変尊敬している検察官のお一人でございますので、今後ともよろしくお願いいたします。
終わります。
○山下委員長 次に、西田薫君。
○西田(薫)委員 皆さん、おはようございます。日本維新の会の西田薫でございます。
まずは、山下委員長、この度の委員長御就任、誠におめでとうございます。どうぞよろしくお願いいたします。
それでは、順次質問させていただきます。先日の委員会におきまして、各大臣が所信を述べられました。それに関連して質問していきたいというふうに思っております。
まずは、拉致問題についてお伺いをさせていただきます。
私、前々回の衆議院選挙で初当選をさせていただきました。現在一年六か月、二期目であります。その前は大阪で地方議員をさせていただいておりました。
現在、大阪府内では約九百八十名の地方議員の方がいらっしゃいます。そういった中で、約三百三十名、三分の一なんですが、拉致議連に入会をいただいておるわけであります。
そういった中で、私、その拉致議連の会長をさせていただいておりまして、そして今の会長は田中ひろきさん、大阪市会議員さん、自民党の先生であります。幹事長は山本真吾さん、大阪府会議員、私たち維新の会の議員であります。このように、全国唯一の超党派の議員連盟でありまして、そしてまた全国最大規模の議員連盟であります。
そういった中、昨年、大阪におきまして大阪・関西万博が開催をされました。そういった中で、この議連を中心として、万博会場でも拉致問題の啓発ブースを常設で設置をいただきたいということを、大阪市会、大阪府会で意見書採択をされたわけであります。その後に私も衆議院に当選をさせていただいたわけであります。ただ、なかなかその動きがないという中で、昨年、私、野党ではありましたが、政府に対する質問主意書も提出をさせていただきました。そして、これは万博が始まってからなんですが、拉致問題特別委員会におきまして、当時の拉致問題担当大臣、林官房長官に対して、是非、万博会場で啓発ブースを設置いただきたいということを質問もさせていただいておりました。
すると、八月の一日から十二日が平和と人権デーというテーマウィークになっているんですが、その最後の二日間、八月十一日と十二日、この二日間にわたりまして、万博会場において、啓発ブース、いわゆるパネル展ですね、これを設置をいただきました。
これに関しましては、本当に拉致対本部の皆さんが懸命に御尽力をいただいた成果であるというふうに思っております。改めて感謝を申し上げたいというふうに思っております。
そして、その日なんですが、私も会場に入りまして、展示ブースの会場に入る誘導のお手伝い等々をさせていただいたんです。多くの皆さんが来場をしていただきました。その後ろ姿を見ると涙が出るような思いであったわけですね。非常に多くの皆さんも来場されたということを記憶しております。
そこで、まずは質問なんですが、何名ぐらいの方がそこの施設に入場されたのか、そしてまた、もし御意見等々を聞いておられればで結構なんですが、何か御意見があればそれも教えていただきたいというふうに思っております。
○清水政府参考人 お尋ねの昨年八月十一日、十二日の啓発ブース展におきましては、拉致問題に関する説明、拉致被害者の方々の写真の紹介、映像コンテンツの放映を実施し、二日間で約五千三百人の方々に来場いただきました。
○西田(薫)委員 五千三百名と。これは、過去において政府が主催するような拉致に関係する事業の中では一番多かったというふうには聞いておるんです。これは通告していないので答弁は結構なんですが、そのように私も認識をしております。
そして、やはりこれは、拉致問題というのは、当初、万博会場に設置するのはどうかというような御意見も出たんですけれども、やはり、ありとあらゆる機会を捉えて、歴代政府、歴代内閣、そして総理大臣は、我が国の最重要課題ということを言っておられるわけですし、ありとあらゆる機会を捉えてこの啓発活動はしていくべきだというふうに思っているんですね。
そういった中、来年、横浜で、園芸博覧会が我が国で開催をされます。一見、園芸博と拉致問題は関係ないじゃないかと言う方もいらっしゃるかもしれませんが、ただ、拉致被害者の御家族の方からすると、毎日、テレビでも、例えばバラエティー番組でも、ワンシーンでも拉致問題を取り上げていただきたいということを望んでおられると思いますし、スポーツ観戦においても、もう本当に一瞬でもいいから取り上げていただきたいという思いを、これは何十年も過ごしておられたかと思うんですね。
そこで、私は、是非、来年のこの園芸博におきましても拉致問題の啓発ブースを設置いただきたいというふうに思っておりますが、副大臣の御所見をお伺いします。
○鈴木副大臣 お答えいたします。
ただいま委員から大変建設的な御意見をいただいたというふうに思っております。
政府としても、拉致問題の啓発活動、なるべく多くの機会を捉えてやらせていただきたいという思いがございますので、あらゆる可能性を排除することなく、また一方で、行事の趣旨なんかも勘案しながら、どうやったら委員が御指摘をいただいたように少しでも多く啓発の機会をつくることができるのか、不断の検討を続けてまいりたいというふうに思っております。
○西田(薫)委員 是非よろしくお願いいたします。
万博というのは百八十日ありましたが、そのうちの二日間、たった二日間だけだったんですが、でも大きな二日間だったんじゃないかなというふうに思っているんですね。
教育現場におきましても拉致問題を取り扱っていただきたいという話をしましても、なかなか、これは一部、抵抗を示す教職員がいると。私は理解できないんですけれどもね。であったりとか、行政主催の行事においても、なかなか、拉致問題を一緒に取り上げていただくというのが難しいということも言われております。
そういった中で、今回、高市総理も、拉致問題全面解決、これは全てを注いで解決に向けていくということも力強く発信もされております。是非、四十七都道府県の首長、知事、いろいろ、これは行政が主催する事業というのが、全国の市町村を含めますと、毎日どこかで開催をされているかと思うんですね、そういった場においても拉致問題を取り上げてほしいということを、大臣なり副大臣から、各都道府県知事であったり全国の首長に対して、そういった要請というかお願い、これもしていただきたいというふうに思っておりますが、それについてはいかがでしょう。
○鈴木副大臣 お答えいたします。
拉致問題に関する理解の促進に向けては、地方自治体の御協力は不可欠でありまして、政府としても、平素より地方自治体と緊密に連携しながら取組を進めております。
委員御指摘のとおり、本年の二月には、若年者向けの取組のなお一層の促進に向けて、各都道府県教育委員会教育長に対して、学校での映像コンテンツの活用等を依頼したところでありまして、また、拉致問題をテーマとする行事の開催及びその広報についても、平成三十年度に、各都道府県知事及び政令指定都市の市長に対して依頼通知を発出をしているところでございます。
政府としましては、拉致問題に関する啓発活動の一層の推進は必要であるというふうに認識をしておりまして、都道府県、政令指定都市に対する理解促進活動の充実強化について、新たな通知を発出すべく準備をしてまいりたいというふうに考えております。
○西田(薫)委員 前向きな御答弁、本当にありがとうございます。是非よろしくお願いいたします。
前回が平成三十年ですかね、通知をされたということも聞いております。是非、今回また、もう一度、風化させないという思いからも、しっかりと周知を図っていただきたいというふうに思っております。
ちなみに、都道府県教育委員会に対しては、アニメ「めぐみ」の視聴を始め、関連の教材を使いながら周知を図っているということの御答弁もあったと思うんですが、大阪府におきましては、府立学校は、全ての生徒、学校においてアニメ「めぐみ」を視聴していただいているということですから、これもやはり全国に広げていきたいなというふうに思っておりますので、併せてよろしくお願いいたします。
それでは、次の質問に移りたいと思います。
もう御退席いただいて結構です。
○山下委員長 鈴木副大臣は御退室して結構です。
○西田(薫)委員 次は、領土・主権展示館についてお伺いをさせていただきます。
先般の大臣所信の中で、昨年リニューアルしたと述べられていたと思うんですね。四月十八日だったと思います。私が、恐らくその四日後、四月二十二日にこの展示館を訪れました。展示物を見ると、非常にすばらしい展示内容だったというふうに思っております。ただ、多くの国民の皆さんは、まだこの存在自体余り御存じないんじゃないかなというふうには感じているんです。
そこで、これは先般大臣が述べられた所信なんですが、北方領土の問題、竹島、そして尖閣諸島をめぐる情勢に関して、国内外において我が国の立場についての正確な理解が浸透するよう、関係機関と連携を深めながら、領土・主権展示館を拠点とした内外発信を強化しますというような所信を述べられていたと思うんですが、具体的に、発信を強化していくというのはどういったことか、御所見をお伺いします。
○岡政府参考人 お答えいたします。
領土・主権対策については、領土・主権展示館を拠点として内外発信の強化に取り組んでいるところでございますが、委員御指摘のとおり、領土・主権展示館においては、昨年四月にリニューアルを行い、映像技術を駆使した展示を導入し、さらに、昨年十一月には、新たな施設を領土・主権展示館ゲートウェイホールとして拡張オープンし、講演会など多目的に活用してございます。
加えて、令和七年度補正予算において、各地域における領土に関する情報発信の強化が盛り込まれたところであり、これは、地方巡回展などを効果的に行うとともに、VRゴーグル等の関連機材を活用したイマーシブ体験などを通じて、各地域においても領土・主権展示館の展示コンテンツを追体験できるようにするものです。
また、国外に向けては、民間シンクタンク等に委託して国際セミナー等を開催するとともに、我が国周辺の領土、主権をめぐる情勢について、定期的にニュースレターの発信等を行っています。
引き続き、このような取組を進めていくとともに、これまで以上に多くの方々に領土・主権展示館へお越しいただけるよう、様々な機会を捉えて働きかけてまいります。
○西田(薫)委員 しっかりと働きかけをしていただきたいというふうに思っております。
そして、やはり子供さんたちに対して、未来ある純真無垢な子供さんたちに対しても、しっかりとこの施設というのを広めていただきたい。私も、自虐史観に基づいた戦後教育の中で、こういったものというのは本当に学校教育では教えてもらっていなかったんですよね。そういったことから考えると、やはり子供さんたちにも多くこの施設を利用していただきたいというふうに思っております。
先日聞いた話なんですが、あるインフルエンサー、民間の方なんですが、夏はここはクーラーが利いて涼しいですよ、是非足を運んでくださいというようなことも広報されている。そういった観点で私はいいと思うんですよね。領土とは何か、主権とは何かということよりも、夏の暑いときには是非ここで涼んでください、休んでくださいという発信というのも非常に大事じゃないかなというふうには思っております。
そういった中で、特に子供さんたちに対しても多く来ていただきたいというふうに思っておりますし、修学旅行であったりとか校外学習、そういった機会を利用して是非足を運んでいただきたいなというふうに思っているんですが、是非、大臣、各都道府県教育委員会に対して、先ほどの拉致問題じゃないんですが、この件も、各都道府県教育委員会に対して、是非、修学旅行や校外学習で利用してほしいということを通知をしていただきたいというふうに思っておりますが、大臣の御所見をお伺いします。
○あかま国務大臣 西田委員にお答えいたします。
領土・主権展示館に御来場いただいて、様々な感想をお持ちでいらっしゃって、また、今、前向きな、また建設的な御提案をいただいたこと、大変感謝を申し上げます。
もちろん、委員御指摘のとおり、間口を広げて、さらには若い世代に向けてということ、取り組んでおるところでございますけれども、その全体の中で、今まで領土であるとか主権に関して余り関心を持っていただけなかった若い方々たちにも楽しんで、また実感しながら学べるようにということで、昨年四月にリニューアルを行って、いわゆる没入感を体験できるイマーシブシアターとかヒストリーウォールなど映像技術を駆使した展示、これを導入したところでございます。
昨年十一月、拡張オープンをいたしまして、領土・主権展示館ゲートウェイホール、ここにおいては、講演会であるとかシンポジウム、セミナー、さらには、今先生御指摘のとおり、学校団体の見学の方々が見えたときにそこでいわゆるお昼御飯を食べる場所として、多目的、そういった活用をどうぞというふうに促しておるところでございます。
この大幅なリニューアルを機会に、若い人たちへの周知、来館促進、とりわけ修学旅行生、学校団体に広く活用いただきたいと考えておりまして、これまでも、全国の全ての学校へのポスター等の送付、全国の教育委員会への領土・主権展示館リニューアルを伝える通知、各地の校長会での説明、学校関係者向けの領土・主権展示館の見学会の開催、教育旅行を取り扱う旅行会社への働きかけ、地方自治体、教育関係者の来館の働きかけ、それから領土・主権展示館ゲートウェイホールと遠隔地の学校をオンラインで結んだ特別授業の実施等に取り組んでまいりました。
領土・主権展示館のリニューアルから約一年でございますけれども、この間、修学旅行で来館いただく学校、生徒、また下見でお見えになる学校、自治体関係者、以前に比べて大幅に増えております。今、これまで見られなかったんですけれども、まさにちっちゃいお子さんを連れた、いわゆるベビーカーを押して見える、そういった家族連れも見えるようになってきて、現在、一日当たりの来館者数でございますけれども、リニューアル前に比べて三倍強程度の大幅増加となっております。
こういった流れというもの、更に取組を強化してというふうに思っておりますし、委員の方から御提案いただきました全国の教育委員会への呼びかけも含め、関係府省庁と連携しながら、より効果的な周知、来館促進に努めてまいりたい、そう思っております。
○西田(薫)委員 是非よろしくお願いいたします。
非常に来館者も増えておられるということですね。学校関係団体であったりとか社会見学であればお弁当を中で食べられるということを聞いております。一般の方も、すいているような状況はよくないんですが、もし例えば空いておれば食事を取ってもらうとかいうのも考えていただいてもいいんじゃないかなというふうに思っております。
それと、これは通告していないので別に御答弁は結構なんですが、今、高市総理は非常に国民の皆さんからも支持率は高いですし、やはり高市総理からも、この領土・主権展示館、なかなかいいですよ、夏の暑いときに是非涼んでくださいとか、子供たちに対して中でお弁当も食べられますよというような感じの何か発信なんかしていただいたら、より一層周知が図れるんじゃないかなというふうに思っておりますので、また機会があれば総理の方にも発信をいただきたいというような要望があったということをお伝えいただければというふうに思っております。
それでは、次の質問に移りたいと思います。次は、カジノに関係してお伺いをさせていただきます。
先日、大臣の所信の中で、カジノ管理委員会というのが述べられておりました。そこで、まずはIRについてちょっとお伺いをさせていただきたいというふうに思っております。
このIR、特にカジノの部分、これはメディアでも余りいい報道がなされていないというふうに承知しているんですが、ただ一方で、経済効果というのも非常に大きなものがあるというふうに思っております。私は大阪選挙区選出でありまして、大阪府市におきましては、年間一千六十億円の財政効果、財政が入るということも言われております。
そこで、カジノ管理委員会の質問の前に、IRにおける概要であったり経済効果、この辺りを御答弁いただきたいと思います。
○田中政府参考人 お答えいたします。
大阪IRの区域整備計画につきましては、国土交通省において二〇二三年四月に認定し、二〇二五年四月から各IR施設の建設工事が進められているところでございます。今後は、二〇三〇年秋頃の開業に向けまして、IR事業者によるカジノ事業の免許申請がカジノ管理委員会に対して行われるものと承知しております。
大阪IRの整備に伴う効果につきましては、大阪IRの区域整備計画によりますと、財政面の効果につきましては、大阪府及び大阪市の収入となる納付金、これはカジノ収益の一五%でありますが、この納付金と入場料納入金を合わせまして合計で年間約一千六十億円、経済波及効果につきましては、建設時で約二兆三千七百億円、開業後の運営時で年間約一兆一千四百億円が見込まれております。
以上でございます。
○西田(薫)委員 そうですね、一千六十億円ですね。二〇三〇年開業に向けて、今、着々と準備、工事が進められておると思います。これは、経済波及効果も運営の段階では一兆一千四百億円あると。
そういった中で、先ほどの一千六十億円の中にも含まれるんですが、警察官の増員であったり学校の教育環境の改善、向上というのも使用目的とされているということですから、これは非常にすばらしいものであるんじゃないかなというふうに私は思っているんです。私もIR推進者の一人でもあります。
そういった中で、先ほどのカジノ管理委員会についてお話をさせていただきますが、先般の大臣所信の中で、カジノ事業免許の審査を含め、厳格なカジノ規制の実施に向けて取り組みますというふうなことを述べられておられます。
これは、要は、こういったカジノであったりIRの事業に関して反社会的勢力が関与してはいけない。これは絶対に阻止しないといけないですし、そういった部分をしっかりと管理していく、規制していくという部分でこのカジノ管理委員会があるんじゃないかなというふうに思っております。その所管が大臣ということであります。その点について御答弁いただければと思います。
○あかま国務大臣 委員御指摘のとおり、カジノ事業の健全な運営、この確保というものは極めて重要な視点だというふうに認識をする上で、カジノ管理委員会でございますけれども、カジノ事業の免許の申請があったときは、申請者やその役員等が暴力団員等に該当しないことであるとか、十分な社会的信用を有する者であること等について審査することとされております。この審査に当たっては、対象者本人やその関係者について調査するものと承知をしております。
あわせて、カジノ事業の免許を付与した場合でございますけれども、特定カジノ業務に従事する従業者、従事者に暴力団員等が含まれていないかどうかなどについて監督していくものというふうに承知をしております。
いずれにしても、カジノ事業が健全な運営をなされるよう、それが担保されるよう、確保されるよう、カジノ管理委員会が、カジノ事業の免許の審査を含めて、厳格なカジノ規制の実施に向けて取り組んでまいります。
○西田(薫)委員 是非そこはしっかりと対応いただきたいというふうに思っておりますので、よろしくお願いいたします。
次の質問の前に、警察官の制服は大臣の答弁じゃなかったですよね。では、もう御退席いただいて結構です。
○山下委員長 あかま大臣は御退席されて結構です。
○西田(薫)委員 それでは、次の質問をさせていただきます。
次は、小野田大臣に質問させていただきます。
大臣とは、昨年の防衛大学校の卒業式で初めて、ようやく今思い出していただきましたか、初めて名刺交換させていただいて、御挨拶させていただいたかと思うんです。どうぞよろしくお願いいたします。
時間がもうあと五分ぐらいしかないので、ちょっと割愛しながら質問させていただきたいというふうに思っております。
先般、大臣の所信の中で、外国人との秩序ある共生社会推進という項目がありました。これは非常にすばらしい内容かなというふうに私は思っております。
あえて今もう一度読ませていただくと、一部の外国人による我が国の法やルールを逸脱する行為や制度の不適切な利用について、国民の皆さんが不安や不公平を感じる状況が生じており、こうした問題ある行為に毅然と対応しますというふうに述べられております。全く私も同じ思いでありまして、多くの国民の皆さんも、この部分においては何か悶々とした気持ちを多くの皆さんが持っておられるんじゃないかなというふうに思っております。
大臣が所信で述べられた、毅然と対応します、これはまさしく私は大臣だからできるんじゃないかなというふうに思っておりますし、大いに期待もさせていただいているところであります。
そこで、今の取組についての、土地取得のことも含めて、現状をちょっとお聞かせいただければと思います。
○小野田国務大臣 ありがとうございます。お時間があると思うので、簡潔にとは思うんですけれども。
今、まずはやはり外国人による不動産取得の実態を把握することが重要ということで、できることからやろうということで、不動産移転登記の申請時に、今までやっていなかったんですけれども、国籍を把握できるようにする仕組みを入れるなど、速やかに実施できるところから作業を進めているところです。
また、政府において、さきの、外国人の受入れ・秩序ある共生のための総合的対応策で、まさに外国人の土地取得の新たなルールの在り方を検討し、本年夏までに骨格を取りまとめるというふうにしているので、本年三月に、外国人による土地取得等のルールの在り方検討会を設置し、安全保障、国際関係、土地政策などに精通した有識者に御議論いただいて、規制の在り方について今検討を深めていただいているところです。
担当大臣として、検討会での議論を踏まえて、関係大臣と緊密に連携しながらしっかりと検討を進めてまいります。
○西田(薫)委員 是非よろしくお願いいたします。
特に、こういった問題であったりとか安全保障に関しては、自維政権になって、まさしく我々がアクセル役というふうに自負をしておりますので、しっかりとサポートもさせていただきたいというふうに思っておりますので、これからも取り組んでいただければなというふうに思っております。よろしくお願いいたします。
それでは、大臣ももう御退席いただいて結構です。
○山下委員長 小野田大臣におかれては御退席されて結構です。
○西田(薫)委員 それでは、次の質問をさせていただきます。次は、警察官の制服についてお伺いをさせていただきたいというふうに思っております。
私、府議会議員時代、警察常任委員会そして教育常任委員会、これを毎年交互に、入れ替わりのように、警察常任委員会には七年在籍をしておりまして、委員長もさせていただいたんですね。
そういった中で、これは府議会議員時代に質問したことなんですが、なかなか、地域課であったり交通課、制服を着る警察官の方がお昼休憩に行くという中において、時間がそんなにないと。お弁当を買いに行くに当たっても、制服を着替えないと買いに行けないというようなことを聞いていたんですね。特にカップラーメンなんかをお昼に作ってしまうと、急な呼出し、出動があった場合は、帰ってきたときにはもうカップラーメンの汁はなくなっているというようなことも言われている。そういった話をよく聞いていたんですね。
そういった中で、制服を着替えるのが時間も少しかかるというよりも何よりも、制服を着たまま商店なりコンビニなり行く方が、逆にお店側も、防犯上、犯罪抑止にもつながったり、防犯の観点からもいいんじゃないかなという思いから、着替えることなくお昼の買い出し、夜の晩御飯の買い出し等々をしてもらうべきじゃないかということを、一度これは府議会の警察常任委員会で質問させていただいたんです。
そのときには前向きな御答弁というのはなかったんですが、それから、翌年ですか翌々年だったかと思うんですが、警察官の皆さんは警察の服を着たままコンビニに入っていいということで大阪府警は変わったということを聞いたんですね。
そういったことから、今回は、これから春、そして夏、最近の夏は非常に暑い日が続いております。警察官の方というのは、中に防刃チョッキですかね、着ておられるかと思います。場合によっては防弾チョッキも着ておられるかと思うんですね。そういった中、非常に暑い中に交差点に立ったり街頭に立つというのも非常に過酷じゃないかなというふうに思っております。
最近は、よく現場作業の皆さんが、ベストで、ファンがついているようなベストがあろうかと思うんですね、中に風を送る。最近では特に、何か冷却材を背中に入れてそれをずっと循環するというような暑さ対策のベストも販売されているというふうに聞いているんですが、そういったものを是非、夏の暑いときに勤務される警察官の皆さんには制服の上からでも下からでも着用していただいてもいいんじゃないかなというふうに思うんですが、御答弁願います。
○森元政府参考人 お答えいたします。
委員御指摘のとおり、近年、夏季の猛暑が年々問題となってきております。警察活動における暑熱対策は、職員の命や健康を守る観点、警察活動の能率的な遂行を確保する観点から極めて重要な課題と認識しております。
警察におきましては、例えば、昨年、服制規則などを改正し、通気性、伸縮性、速乾性に優れた生地を使用したポロシャツ型の新たな夏服上衣、あるいは高い通気性を有する活動帽を導入いたしましたほか、交番、駐在所等における脱帽、活動服着用時のネクタイ着用の省略を認めるなど、警察官の服制に関し様々な暑熱対策を推進しております。
引き続き、委員の御指導も踏まえまして、装備資機材の活用など更なる工夫の余地がないか、積極的に検討してまいりたいと思っております。
○西田(薫)委員 是非よろしくお願い申し上げます。
以上で私の質問を終了させていただきます。
○山下委員長 次に、長妻昭君。
○長妻委員 長妻昭でございます。よろしくお願いをいたします。
赤澤大臣にお尋ねしますが、アメリカ、イランの停戦というのは成立したんでしょうか。
○赤澤国務大臣 御通告がなかったのであれですが、トゥルース・ソーシャルのトランプ大統領の発信については目を通しております。
ただ、その事実関係とか、我々は特に確認できておりませんので、大統領がそういう発信をされたということは承知をしております。
○長妻委員 パキスタン側から二週間の停戦ということが言われましたけれども、いずれにしても、物資の不足というのは深刻な問題、これは変わらないと思います。
今、赤澤大臣が把握している限りでいいんですが、医療器材ですね、助かる命が助からなくなる、これはもう絶対避けなきゃいけないわけですが、これについて、今課題があるような医療器材というのはどういうものを把握されていますか。
○赤澤国務大臣 まず、私どもが情報提供窓口をつくったということがあり、あと私自身がX等でいただくものがあり、その中でいえば、まず目詰まりですね、全体として油の供給量は足りているんですが、供給の偏り、目詰まりがあるということで、把握をしたものの中に、幾つかありますけれども、一つはというか、目詰まりが解消できたと思われるものは、小児用のカテーテルとそれから滅菌用の酸化エチレンガス、これについては、そういう情報提供を受けて努力をした結果、確保された、流通経路が確立されたようなところはあります。
それ以外で、やはり今、かなり心配の声を寄せられているのが透析の回路ですね。それから、手術をしたときに必ず出血がありますけれども、その手術のときに出た血液を処理するために廃液容器というものが要るようでありまして、これについても今、流通の事実関係で、これは流通経路で間に複数の事業者が入ったり、いろいろな場合があり得るので、しかも、今委員御案内のとおりで、川上から川下までどこでも目詰まりは起こり得るので、どこで何が起きているのかというようなことを、今、厚生労働省と一緒に体制を立ち上げて、調査に努めているというようなことは申し上げられると思います。
○長妻委員 そうすると、今現在、不足する可能性があるというものはないという理解でいいんですか。医療機関、医療器材のみで。
○赤澤国務大臣 本当に厚生労働大臣経験者として全く大事な御関心だと思い、最大限答えられることをお答えをしますが、基本的には、我が国が必要とする原油と石油製品、これについては、全体として必要な量は国内にあるという認識を持っています。
その上で、やはり、これはいろいろなときに、突然いろいろな理由でふだん以上に重要なものが出ていってしまったりと、そういう供給の偏りや目詰まりが生じるというのは病院ごとに、あるいは診療所ごとに起きてくると思いますので、そのために窓口をつくって、SOSがあれば直ちに下さいと。いろいろなあれでは、病院によっては、例えばカテーテルだけで千種類用意してというような、野党の委員の指摘も昨日も予算委員会であったりしました。やはりふだんから、病院の在庫、本当に千種類、ふだん用意しておられると思いますし、そして、その病院と取引がある販売店も用意しておられると思うんです。
そういう意味で、ふだんは何とか、そういう足りなくなるみたいなことが起きても、突然使用量が増えても乗り越えられるようにいろいろ現場で工夫されているんだと思いますが、ただ、今回の事態に至っては、やはりナフサとかプラスチックの原料みたいなものが、今後、流通の目詰まり、あるいは卸の判断で、有事が起きているのでしばらく供給をやめようとか、いろいろなことが出てくると思うので、やはり一個一個、それこそ病院、診療所ごとに声を上げていただいて、我々は直ちにそこに急行して解決をしていく、解消していくということをちょっと繰り返すしかないのかなと。
ただ、ボトムラインは、やはり、繰り返しになりますが、供給量としては足りているので、そういう状況を教えていただけば、何とか我々は全力を挙げることで必要な量を確保し、決して国民の皆様の命に影響の出るようなことにはしないようにしたい、それはできるだろうということで全力を挙げているところでございます。
○長妻委員 この医療器材、ナフサ由来のものは非常にかさばるので、やはり、いろいろ病院にお伺いすると、三日ぐらいしか在庫がないということなので、すぐショートしますので、もうちょっときめ細やかに把握していただきたい。
さっきおっしゃっていただいたように、人工透析の患者さん、三十四万人ぐらいおられる方々、透析回路とか廃液容器、これは死活問題、命に関わる問題で、実は、やはり海外、特にタイの工場とか、そういうところで作っていて、そのタイの工場へのナフサの供給というのが止まる観測が出ていまして、これは、じゃ、日本でそれを受けてタイまで送る、そういうことになるんですかね。そこら辺も是非きめ細かく。
今朝のNHKニュースを見ていましたら、政府は、石油元売会社に、医療など重要施設に直接販売するよう要請したと今朝のNHKニュースに出ていましたけれども、これは具体的にどんな要請をされたんですか。
○赤澤国務大臣 総理もXで同じような発信というか、会見で発信されましたね。予算の成立を受けての会見でも発信されたと思います。
問題意識は、そこをちょっとまず共有させていただきたいのは、卸の方たちが、結局、そこは分かりません、いろいろな考えがあるんだと思いますが、価格の推移などを見ながら、もう少ししてから売ろうとか、しばらくは、じゃ、在庫の形で持っていようみたいなことを判断されたりすると、途端に目詰まりをいたします。
そういうことがあるので、我々からすると、優先順位の高い、今おっしゃった命に関わる部分とか交通に関わる部分とかは、これは本当に必要があれば、元売に、通常卸している卸経由ではなくて、直接玉を渡すようなことをやってほしいということを直接にお願いをしているということになります。
○長妻委員 そうすると、医療など重要施設に直接販売する要請ということなんですが、具体的に、医療というのはどこの、病院に販売しても、石油元売からもらっても加工できないので、どこに具体的には要請されたんですか。
○赤澤国務大臣 ちょっと説明が足りなかったかもしれませんが、まさにどこで足りないのかを我々は情報を入手をして、ピンポイントでそこにお願いをしますということで、これについては、元売も当然、持っている原油、石油製品、これは精製した製品の形でも持っていますので、それでしっかり病院や診療所の具体的なニーズに合うような卸し方をしていくということだと思います。
○長妻委員 これは非常に抽象的で、実効性が私は担保できないんじゃないかという危惧を持つんですね。
これは、法律を、新法を作るという議論も一部出ているようで、この内閣委員会ですかね、特措法みたいな。ただ、今、エネ庁所管の石油需給適正化法というのがありますよね。もう一つは、消費者庁所管の国民生活安定緊急措置法という既存の法律はありますけれども、仮に今後、例えば医療器材が不足する観測が出たときに、ナフサの関係の提供を医療に優先的に持っていく、こういうことを法的根拠を持って仮にやる場合、この二つの法律のどちらかで対応できるというふうにお考えですか、それとも新法が必要になるかもしれないとお考えか、それをお聞かせください。
○赤澤国務大臣 一つ前の御質問で、まさにうまく実効性が上がるかというお話だったので、これは本当に病院、診療所、ピンポイントで必要なものを聞いて、必ず届けて、国民の皆様の命には関わりないようにということを全力でやっていきたいと思っています。
今の御質問ですが、ナフサは石油需給適正化法における石油製品の一つです。なので、発動の必要性が認められる場合には、同法第十二条に基づき、事業者や個人に対し、割当て又は配給といった対策を行うことができると承知をしています。例えば、必要に応じてナフサを医療用器材のもととなる基礎化学品の製造メーカーに優先配給させることも、制度上、可能ではあります。
また、基礎化学品から作られる医療用器材にも使われるプラスチックについては、国民生活安定緊急措置法における生活関連物資等の一つであります。なので、法律の規定に照らして必要性が認められる場合には、同法第二十六条に基づき、事業者や個人に対し、割当て又は配給等を行うことができるものと認識をしています。
ただ、繰り返し申し上げているように、現時点では、原油やナフサなどの石油製品について、日本全体として必要となる量は確保をされており、我々の供給の偏りや目詰まりを解消する努力が、委員の御懸念にあるように、実効性がないものではなくて、きちっとそれが機能するようであれば、石油需給適正化法を適用する前提となる石油の大幅な供給不足が生じるおそれがある状態には至っていないという認識でありますので、少なくとも現時点において、こうした法律に基づく規制的な手法を用いることは考えておりません。
○長妻委員 そうすると、今のお話だと、二つの法律の範疇で、既存の法律でできるというお話だったんですが、例えば、ナフサ由来のプラスチック製品、これを工場、企業に提供をして、その企業はいろいろな種類の製品を作っている企業、ただ、その企業がその製品の中でも医療器材に特化して優先的にその資源を配分する、つまり、川下まで医療器材が確保できるようにするには、私が聞いているのは、この石油需給適正化法ではできないというふうに聞いていますので、これはできるということでいいんですね。
川下、つまり、医療機関へ医療器材をちゃんと売りなさい、それを優先的に確保しなさいというところまで石油需給適正化法や国民生活安定緊急措置法でできる、こういうことで本当によろしいんですね。
○赤澤国務大臣 これは重要な点でありますので改めて私も確認をいたしますが、少なくとも石油需給適正化法について言うと、まさに今委員が御指摘になったように、ナフサを医療用器材のもととなる基礎化学品の製造メーカーに優先配給させることはできる。その上で、委員の御懸念は、それはやったけれども、そこからちゃんと病院や診療所に下りるかどうかのそこの部分は、先ほど申し上げたように、国民生活安定緊急措置法における、少なくともプラスチックは生活関連物資等の一つであって、必要性があれば同法の二十六条で事業者や個人に対して割当てや配給等ができるということのようですので、用意されている法的な手段を組み合わせれば目的は達成できるのではないかというのが現時点での私の判断でございます。
ただ、大変重要な点なので、改めて確認をさせていただきたいと思います。
○長妻委員 ちょっと確認して、もし新法を作るのであれば準備が必要なので、すぐできませんので、是非検討いただきたいと思います。
大臣、これで退席していただいて結構です。ありがとうございました。
○山下委員長 赤澤大臣は御退席されて結構です。
○長妻委員 きちっとやっていただければ。(赤澤国務大臣「はい、確認します」と呼ぶ)はい。よろしくお願いします。
次に、食の安全について、私も初当選以来ずっと取り組んできたわけでございますが、トランス脂肪酸と加工肉についてちょっとお伺いしたいんです。
まず、トランス脂肪酸というのは体にどういうふうに悪いのか、黄川田大臣に御答弁いただければ。
○黄川田国務大臣 私はこの度、消費者庁の担当大臣でもあるので、今の質問に対してお答えさせていただきますが、ちょっとここは所管外の委員会というふうに認識しています。(長妻委員「いや、食品安全委員会でしょう。食品安全委員会」と呼ぶ)その上で、ちょっとそこを申し上げた上でお答えさせていただきますが。
トランス脂肪酸については、冠動脈疾患の発症の増加の可能性、また、肥満及びアレルギー性疾患についての関連、妊産婦、胎児等への健康への影響の関連が認められた旨の記載があるというふうに認識しております。
○長妻委員 大臣、御自覚ないんですかね。食品安全委員会の所管なんですよね。内閣委員会なんですよ、食品安全委員会。ちょっと、大丈夫ですか。
そして、今おっしゃっていただいたように、冠動脈疾患、あるいは妊産婦、胎児への健康への影響ということを今おっしゃっていただきました。
トランス脂肪酸については、ちょっと国会図書館に調べていただいたので御答弁いただきたいんですが、食品に含まれるトランス脂肪酸について諸外国における規制はどうなっているのか。また、トランス脂肪酸の含有量を表示する義務のある国はどこか、教えていただければ。
○遠藤国立国会図書館専門調査員 お答え申し上げます。
食品に含まれるトランス脂肪酸に対する主要国の規制状況につきましては、食品安全委員会の委託研究として昭和女子大学の近藤一成教授らが令和七年三月に取りまとめた成果報告書に示されております。
これによりますと、EUでは、工業的に生産されるトランス脂肪酸の食品含有量を、脂肪総量百グラム当たり二グラム以下とする含有量の規制を行っております。
アメリカとカナダでは、マーガリンとかショートニングの原料となる部分水素添加油、PHOsの使用が基本的に禁じられております。PHOsといいますのは、液体の植物油を食味をよくしたり扱いやすくしたりするために水素を加えて固体又は半固体にする処理を行ったものでございまして、処理の過程でトランス脂肪酸が発生いたします。
トランス脂肪酸の含有量を表示する義務のある国としましては、アメリカ、カナダといった国が挙げられます。韓国でも加工食品が表示義務の対象となっております。中国では、全ての包装された食品が表示義務の対象となっております。オーストラリアとニュージーランドでは、コレステロールや特定の脂肪酸に関する栄養強調表示を行う場合に限り表示が義務づけられております。
以上でございます。
○長妻委員 どうもありがとうございます。
これは、日本は規制もない、全くない、表示義務も全くない。中国にも遅れちゃっているわけですよ。
国会図書館に再度聞きますが、では、日本のほかに食品に含まれるトランス脂肪酸について何の規制もない国というのはどこかありますか。
○遠藤国立国会図書館専門調査員 お答えいたします。
WHOが二〇二五年十月現在に出している情報によりますと、少なくとも日本以外のG7諸国におきましては、食品に含まれるトランス脂肪酸について何らかの規制が行われております。
以上でございます。
○長妻委員 これは黄川田大臣、ちょっと、国民の健康に関わることなので、日本も規制しませんかね。あるいは、表示義務もないわけですから。役所はいろいろな利害関係、あるいはいろいろな業界からの関係もあって動けないんですよ、はっきり言えば。大臣がトップダウンでそれを検討しろとここで言えば物事が動きます。これはボトムアップでは動きません、私何年もやっていますけれども。是非、大臣、御決断いただければ。
○黄川田国務大臣 我が国においては、食品安全委員会が平成二十四年に取りまとめた食品健康影響評価によりますと、日本人の大多数におけるトランス脂肪酸の摂取量はWHOの基準であるエネルギー比一%未満でありまして、通常の食生活では健康への影響は低い、小さいと考えられると評価されております。
ですので、消費者庁においては、現時点においてはトランス脂肪酸に係る規格基準の設定や栄養成分表示の義務化に係る検討はしておりません。引き続き、関係省庁と連携して食品安全性の確保に努めてまいりたいと考えております。
○長妻委員 これは、さっき言ったように、役所はやはり業界との関係もあるので動けないんですよ。
配付資料の三ページ、これは食品安全委員会事務局の資料なんですね。大臣、食品安全委員会の所管ですから、内閣委員会はそこの議論をする場所ですから。この三ページの資料を見ますと、日本は決してほかの国よりも、今、低い低いと答弁がありましたけれども、別に、似たような数字ですよね。これをちょっと説明いただければ。
○黄川田国務大臣 先ほどお話ししましたが、この資料を見てみても、「トランス脂肪酸摂取量(エネルギー%)」と書いてありますが、平均摂取量は一%未満ということでございますので、健康に対する影響は小さいというふうに考えられます。
○長妻委員 いや、だから、それだけ聞くとみんなそうかなと思うんですけれども、これはほかの国も一%未満がほとんどじゃないですか。でも、規制しているんですよ。あるいは表示義務をかけているんですよ。
WHO、これ、どうなんですかね。じゃ、ほかの国は一%未満でもかけていて、日本はかけていないのは何でですか。
○黄川田国務大臣 我が国は、食品表示法第四条第一項の規定により定められた食品表示基準というものがございますが、消費者の摂取状況等を踏まえた消費者への表示の必要性があること、事業者にとって表示が実行可能であること、国際基準と整合していること、この三点を全て満たす栄養成分の量及び熱量の表示を義務表示事項と定めているところでございます。
御質問のトランス脂肪酸については、現時点においてはこの三要件を満たしているとは言えないことから、表示義務を課していないということでございます。
○長妻委員 質問に答えていないと思うんですね。ほかの国は一%未満なのに規制していて、日本だけ何で規制していないのかと。これは日本の国内の法律とかなんとかがあるからという。じゃ、変えればいいじゃないですか。
これは与野党で全然対決する話じゃないですからね。国民の皆さんの健康の話なので、自民党の皆さんもちょっと前向きに考えていただきたいと思うんですよ。
黄川田大臣、ちょっと原稿を読まないで、御自身の意見というのはどうなんですか。
○黄川田国務大臣 先ほどもまた答弁しているとおりでございまして、先ほどの長妻先生の資料のとおり、熱量に対する割合が一%未満ということでございますので、現時点では健康に対する被害は小さいというふうに考えておりますので、特に基準を設ける必要はないのではないかというふうに考えています。
○長妻委員 被害が小さいということですよね、ないというわけじゃないので、ほかの国は規制しているわけですよ。別に何か責めているわけじゃないので、大臣、是非もうちょっと研究していただいて、是非、大臣がここで答弁したら本当に動きますので、お願いしたいと思います。
これは引き続き取り組んでいきます。
そして、加工肉について、この九ページでありますけれども、これは、WHO、世界保健機関のがんの専門機関である国際がん研究機関の発表がございました。加工肉について、がんとの関係性、どんな発表ですか。九ページの資料を説明していただきたい。
○黄川田国務大臣 国際がん研究機関におきましては、この報告書の中で、加工肉を、風味の向上や保存性の改善を目的として、塩漬け、塩せき、発酵、薫製その他の処理が施された肉と定義していると承知しております。具体的には、ハム、ソーセージ、コンビーフ、ビーフジャーキーなどが該当するというふうに承知しております。
○長妻委員 いや、九ページの資料、何で肝腎のところをおっしゃらないんですか。人に対して発がん性がある、加工肉というふうになっているじゃないですか。人において発がん性の十分な証拠がある場合に適用されるグループ一に加工肉があるということでよろしいんですよね。
○黄川田国務大臣 はい。委員おっしゃるとおり、そのグループ一に属しているという認識でございます。
○長妻委員 そうすると、このグループ一に加工肉が属している。グループ一とは何ですか。
○黄川田国務大臣 このグループ一は、人に対して発がん性があると評価している加工品だというふうに認識しております。
○長妻委員 この加工肉、発がん性があるグループ一、一番高いレベルなんですね。グループ二とか、ほかにもあるんですが、一番高いレベルになっているということです。
加工肉というのは、さっきおっしゃったようにいろいろありますけれども、ソーセージとかハムとかコンビーフ、フランクフルトなどなどでありますけれども、これはどんながんを発症するというふうに考えられるんですか。
○榊原政府参考人 お答え申し上げます。
ここでは、発がん性があるというふうに出ておりますが、具体的に何のがんというところは記載はございません。
○長妻委員 それはちょっとおかしいんじゃないですかね。十一ページ、配付資料ですけれども、これはちょっと厚労省、おかしいんじゃないですかね。これは政府が作った資料で、国際がん研究機関による加工肉の評価についてという、つまり、さっき申し上げた国際がん研究機関が評価をしたことを、政府としてこういう評価だよというふうに紹介しているものですね。十一ページ、ここを見ますと、「加工肉の摂取を減らすことで大腸がんのリスクを減らせることを示したものです。」と政府の資料に書いてあるわけです。これは違うんですか。
○榊原政府参考人 失礼いたしました。こちらの方には、加工肉を毎日五十グラム食べると大腸がんの発症リスクが一八%増加するという記載がございます。そういうふうに専門家が言っておるということでございます。
○長妻委員 だから、別に、皆さん、いろいろしがらみがあってなんですけれども、なるべくそういうのを言わないというのはおかしいと思うんですよね。やはり健康被害ですから、発表されていることはちゃんと国会の場で言っていただいて。小さく見せよう、小さく見せようというマインドというのが、これは私は問題だと思いますし。
ということは、端的にお伺いしますと、日本で販売されているソーセージ、ハム、コンビーフ、フランクフルトなどは、これは発がん性はあるんですか。
○榊原政府参考人 おっしゃるとおり、加工肉の摂取が発がん性と関連があるかについて、ハザードとして、発がん性があるということでございます。
○黄川田国務大臣 今、厚生労働省からお話がありました、加工肉の摂取が発がん性と関連があるかということなんですが、摂取量また摂取頻度などを考慮して、人に対してどの程度影響が生じるかということも評価をしなければならないというふうに考えております。
○長妻委員 これはちょっと心もとないというか、心配なんですね。私が聞いた質問は、日本で販売されているソーセージ、ハム、コンビーフ、フランクフルトなどは発がん性はあるのかと。でも、あるということですよね、今。
そうすると、では、安全ですかということはどうですか、大臣。
○黄川田国務大臣 先ほどお話ししましたように、トランス脂肪酸、この摂取量……(長妻委員「トランス脂肪酸じゃない、加工肉の話」と呼ぶ)でも、全体的な摂取量と熱量、それを総合して考えて、安全かということに関しますと、日本人のトランス脂肪酸の摂取量というのは低いので。(長妻委員「加工肉と言っている」と呼ぶ)
これは、そうですけれども、ハム、ソーセージに関して言えば、人に対してどの程度影響しているか評価をすることについて、IARCの評価についてはリスク評価を行ったものではないというふうに考えております。
○長妻委員 答えていない。安全かと聞いているんです。(発言する者あり)
○山下委員長 討議をまず整理していただいて、その上で、大臣に答えていただきます。
厚生労働省榊原官房審議官。
○榊原政府参考人 お答え申し上げます。
平成二十七年十月に、WHOの附属機関である国際がん研究機関が肉の摂取と発がん性に関する評価を発表しまして、その中で、加工肉の摂取について、人に対して発がん性があると評価したと承知しております。
これは加工肉の、そのハザードの評価を行ったものでありまして……(長妻委員「いや、違う、ちょっと委員長、違うんだよ。ちょっと止めてください、一回。日本の、今売っているものは」と呼ぶ)分かりました、承知いたしました。そういう意味においては、日本の肉においてもそういったリスクはあり得るということだというふうに承知しております。
その上で、WHOのその評価につきましては、これは加工肉の摂取が発がん性と関連があるかについて、いわゆるハザードの特定という評価を行ったものであり、摂取量や摂取頻度などを考慮して、人に対してどの程度の健康影響があるかを評価するリスク評価を行ったものではないと承知しております。
○黄川田国務大臣 今お話がありましたように、加工肉については発がん性があるということを認めておりますが、それが人に対して安全かどうかということについては、摂取量、摂取頻度、これらを考慮して評価されるものだというふうに思っております。
○長妻委員 そうすると、摂取量と摂取頻度によっては安全じゃないわけですよね。
これは、では、安全じゃないような状況で、ソーセージ、ハム、コンビーフ、フランクフルトを食べておられる方というのも日本でいらっしゃるわけですか。規制がないのでね。
○榊原政府参考人 お答え申し上げます。
先ほどの答弁に加えまして、国際がん研究機関は、肉の栄養価は高い、肉を消費するリスクとベネフィットのバランスを比較して政府や国際機関がリスク評価を行うことが重要という指摘をしてございます。
国立がん研究センターの公表資料によれば、日本は世界的に見ても最も加工肉の摂取量が低い国の一つである、また、日本人の平均的な摂取量であれば、リスクはないか、あっても小さいとされております。
いずれにしましても、健康的な食生活のためには多くの種類の食品をバランスよく摂取することが大事だと考えております。
○黄川田国務大臣 今お話ししたとおり、加工肉を食すについてリスクとベネフィットがあるということで、そのバランスを考慮して決められていくというふうに考えております。
○長妻委員 そうしたら、目安としてはどのくらいの、頻度と摂取量とおっしゃいましたけれども、どのくらい注意すればいいんですか。
○榊原政府参考人 お答え申し上げます。
現段階においてどれぐらいかということについては私どもはつぶさに承知しておりませんが、こうしたことにつきましては、一般論で申し上げますと、リスク評価機関である食品安全委員会において、科学的知見その他を踏まえて必要に応じて評価が実施されるべきものというふうに承知しております。
○長妻委員 これは政府の資料ですよ。政府の資料に、さっきの、加工肉の摂取を減らすことで大腸がんのリスクを減らすことを示したものですというふうに書いてあり、今、大臣の答弁で摂取量と頻度によるとおっしゃって、それはまだ示していないという話なので、これは是非、大臣、念のために、目安はこのぐらいであれば問題ないという頻度とか摂取量、これを示すお考えはありませんか。
○黄川田国務大臣 関係省庁と相談の上、考えてまいりたいと思います。
○長妻委員 ちょっと前向きな答弁でしたね。じゃ、考えていただければ。
そしてもう一つ、ミネラルウォーターについてお伺いしますけれども、今年四月からPFAS等の規制が初めて、これまでなかったものが入りましたが、どんな規制ですか。
○榊原政府参考人 お答え申し上げます。
食品衛生法におけるミネラルウォーターのPFASに関する規格基準については、令和八年三月三十一日に経過期間が終了し、四月一日から正式に適用されたところであり、各事業者は規格基準に適合した製品を製造、輸入、販売することとなっております。
具体的な基準値は、PFOSとPFOAの合算値として〇・〇〇〇〇五ミリグラム・パー・リットルとされているところでございます。
○長妻委員 これは四月からやっと、我々も強く強くずっと長年要請しておりましたけれども、規制が入りました、水道水と、そしてミネラルウォーターにも。
これは、五十ナノということで、PFOAとPFOSの合算ということでありますが、じゃ、そのミネラルウォーター、今いろいろ売られておりますけれども、このミネラルウォーターについて、ちゃんと本当にそれが守られているかどうか、ミネラルウォーターそのもの、事業者じゃなくて、ミネラルウォーターをサンプルでピックアップして検査するということは自治体でなされているという話なんですが、これは全ての自治体がやるわけですか。
○榊原政府参考人 お答え申し上げます。
国内の流通品については各自治体が定める食品衛生監視指導計画に基づきまして、そして、輸入品については厚労省が定める輸入食品監視指導計画に基づいてモニタリング検査を実施しまして、規格基準に適合しているかどうかを確認するところでございます。
具体的にどれだけのところがやっているかということについては、四月一日に施行されたばかりでございますので、現時点では把握してございません。
引き続き、国民の食の安全を確保するため、適切に取り組んでいきたいと思っております。
○長妻委員 ですから、自治体によっては、やるところもあるし、やらないところもある。つまり、売られているミネラルウォーター、全国的に売られているものとか、地域の名産の水のところのミネラルウォーターとかありますので、だから、やらないわけですよ、全部は。何か、やるところだけやるということで、監視体制をもうちょっと、四月から始まったにしては何かチェックがないということなので、ちゃんとチェックしていただきたいということは強く申し上げておきます。
次に、国家公務員についてお話を伺いたいと思うんです。
非正規雇用、契約社員というか、契約期間があって一年契約で雇われておられる国家公務員が急増しておりまして、やはり本当は民間に模範を示して正規雇用を増やしていかなきゃいけないにもかかわらず、相当多いというふうに思っております。
非正規雇用の比率が多い五つの役所を、パーセントとともに挙げていただければ。
○松本(尚)国務大臣 数字だけお話しいたします。
法務省が五五・一%、厚生労働省五三・三%、農林水産省三六・八%、内閣府が三五・三%、文部科学省三四・一%となっております。
なお、法務省は、給与が支給されない保護司約四万五千人を含んだ数字でございますので、それを除きますと一三・八%となっているそうです。
○長妻委員 法務省は確かにそうなんですが、厚労省五三%って、半分以上。安定雇用をする厚労省がこういうふうになっているということで、私どもも正規を増やすように取り組んでまいりましたけれども、残念ながらこれだけ増えている。是非、政府・与党にもっとしっかり取り組んでいただきたいと思うんです。
ハローワークはどのくらいですか、非正規雇用は。
○古舘政府参考人 お答え申し上げます。
ハローワークの非常勤職員の割合につきましては、令和八年四月一日現在で六二・九%ということになってございます。
○長妻委員 安定雇用を推進するハローワークは、六割が基本的に一年契約ということですか。契約社員ということですか。
○古舘政府参考人 非常勤職員の方については、基本的に契約期間は一年となっております。
○長妻委員 六割。国家公務員なんですよね。世間は多分、国家公務員、これは一生安泰だと思っておられる方が多いと思うんですけれども、全然そうじゃない。自分も不安定雇用で、そして安定雇用をお勧めするという。これは本当に大丈夫なのか。
これは大臣にお伺いしますが、国家公務員、非正規を減らす、そして正規を増やす、こういう方針というのはちゃんとあるわけですか。あるんですか。
○松本(尚)国務大臣 できるだけ正規を増やそうというのは、国全体の雇用の在り方としては正しいと思いますけれども、国家公務員としては、正式に明記されたものはございません。
○長妻委員 そうなんですよ。これは本当におかしいと思うんですが、今、政府の中には、非正規を減らして正規を増やす、国家公務員の中でそれはないんですね、方針が。ないんです。だから、どんどんどんどん非正規が増える。まあ、すぐ雇えるということなのかもしれませんけれども、いろいろなことがあるんでしょう、庁費職員とか、ひどい名前がついておりますけれども。
これは是非、非正規を減らして正規を増やす、そういうふうな方針を政府の中にきちっと打ち立てていただきたいと思うんですが、大臣、いかがですか。
○松本(尚)国務大臣 非常勤の採用等々、臨時採用については、各府省庁のそれぞれの業務の中身において、府省庁の方で判断されるということになっております。
国家公務員の方は、各それぞれの能力等々に応じて仕事をしていただくということを原則としておりますので、現行では、能力に応じた人間を途中でしっかりと採用していく等々の門戸は開いている、それを常勤として雇うということは門戸としては開いているというところで、できるだけ能力のある人間を試験をした上で採用していく形で常勤を増やそうというような方針はあるというふうに思います。
○長妻委員 じゃ、それを政府全体の方針としてやっていただくと。政府は、民間に対しては非正規を減らして正社員を増やすように指導、指導というかそういう呼びかけをしているわけで、自らもそういう方針を、政府の中にきちっとつくるというふうに御答弁いただきたい。
○松本(尚)国務大臣 これは、各府省庁によってそれぞれ業務内容が違うし、能力が必要な部分も多々ありますから、国家公務員全般をもってここでそういったことを答弁することはできません。
ただ、各府省庁においては、それぞれ能力のある人間は登用できるように、あるいは採用できるように、それぞれ試験を、任用試験等々を行って、それを広く国民に対しては開いていますから、そういった形で、できるだけ委員の御指摘の点について前に進められるように努力はしていきたいと思います。
○長妻委員 前段おっしゃったのは、これは民間と同じですよ、言い訳が。そういう言い訳を民間がしているところに、政府は、いや、それでも正社員を増やしてくださいというふうにずっとお願いしているわけですから、同じ言い訳をしちゃ駄目だと思うんですよね。
是非、これは大きな大きな、政府はやはり民間の模範となる、しかも、厚労省、ハローワークは雇用の模範となるような役所ですので、そこは是非踏まえていただきたいというふうに思います。
そして、最後に、今日は城内大臣にも来ていただいております。企業の利益が、配分が、私は賃金に十分回っていないと思うんですよね、ほかの先進国に比べて。配分のゆがみがあると思っています。そして、今回、ガバナンスコードを改定するという絶好のチャンスが来ました。そのガバナンスコード、所管ではないと思いますが、賃金を上げるという担当の大臣として、ガバナンスコードの中に、利益を賃金にもっと振り向ける、こういうふうにガバナンスコードを変える、そういう指導をしていただきたいと思うんですが、いかがですか。
○城内国務大臣 長妻委員にお答えします。
企業が自社の成長段階を考慮した上で、成長により得た利益を、株主への還元とともに、人的投資、あるいは設備投資、研究開発投資など、あるいは成長投資に適切に振り向けていくこと、これは重要な課題だというふうに認識しております。
我が国のコーポレートガバナンス改革、これは中長期的な企業価値の向上を図る観点から推進してきたものでありまして、必ずしも賃上げや労働分配率の向上を直接の政策目的としたものではありませんが、ただ、適切な人的投資等の成長投資は、これは中長期的な企業価値の向上、ひいては賃上げの環境整備にも資するものというふうに考えております。
現在、金融庁におきましてはコーポレートガバナンス・コードの改定に向けた検討を進めているところでありますが、企業の長期的な成長に資する人的投資や新事業投資がより積極的に行われるよう、株主への還元も含めた企業資源配分戦略、これを成長志向型に変容させてまいる考えでございます。
そして、さらに、賃上げ環境整備のための政策の充実強化については、これをしっかり検討した上で、さらに、夏の日本成長戦略を策定することと考えております。
○長妻委員 是非、ガバナンスコード、これは大変重要ですので、分配のゆがみを直すために、所管外かもしれませんが、積極的にここに声を上げていただきたい、指示をいただきたいと思います。
ありがとうございました。
○山下委員長 次に、大島敦君。
○大島委員 大島でございます。
久しぶりに内閣委員会で質問をさせていただきます。
先ほど、長妻委員からトランス脂肪酸の話がありました。十五年ぐらい前から多分質問されている方もいらっしゃったりして、いまだに解決していないことが結構驚きでして。
大臣及び副大臣がやる気を持つと結構解決する問題は多いです。私も、もう大分前に、政府にいたときに一つ解決したことがあって、前は、沖縄に伺うと、黒糖というのは二つあったの。一〇〇%黒糖と、ちょっと混ぜた黒糖と二つありまして、やる気を持っていただいた課長がいらっしゃったので、本当の一〇〇%黒糖しか黒糖の表示が駄目に表示を変えまして、そうしたところ、黒糖を作っているのは沖縄の各島々なものですから、島々の製糖会社が極めて潤った。ですから、皆さんが買われる黒糖かりんとう、あれは一〇〇%黒糖なんです。ですから、そうやって表示を変えることによって、結構大きな産業構造が変わったりもします。
トランス脂肪酸についても、二〇〇五年からセブンイレブンさんは取り組んでおりまして。結構、トランス脂肪酸というのは使いやすい油なの。揚げ物に使うとぱりぱり感がずっと残ったり、マーガリンは、油をトランス脂肪酸でマーガリンにしているので。ですから、表示について、セブンイレブンさんのように先行して取り組んでいる会社もありますから、国が是非取り組んでほしいと考えております。
先般の大臣の所信表明を伺いながら、障害者施策、交通安全対策、高齢社会対策等というところで、交通安全対策については、交通事故のない社会を目指し、第十二次交通安全基本計画に基づき、高齢者や子供の安全確保のほか、外国人や小型モビリティーの安全対策等の視点を重視した総合的な交通安全対策を着実に推進してまいりますと大臣は述べられておりまして。
今、確認なんですけれども、内閣府は、高齢運転者の安全、事故防止に向け、身体機能低下を理由とした運転免許の自主返納を推進していると承知をしているんですけれども、それでよろしいでしょうか。
○水野政府参考人 お答えいたします。
高齢者の交通安全を確保するというのは非常に重要なことでございます。
特に、高齢者の方が、非常に高齢になって運転をする、その事故というのも結構ございますので、そこの点はやはり、免許の返納という形で、運転はやめていただくということが大切だと思っております。
○大島委員 警察庁の政府参考人に伺います。
運転履歴証明書というのがあると聞いているんですけれども、どういうものか、政府参考人なので答えられると思うんですけれども、答えていただければと思います。
○日下政府参考人 お答えいたします。
今お尋ねの、運転経歴証明書と申しまして、運転免許を返納した方が身分証明等に利用するために、返納した運転免許証の代わりに公安委員会で発行するものでございます。
○大島委員 今、返納される方は多くて、七十五歳からの後期高齢者、八十歳を超えてくる、子供たちからも、そろそろ返納した方がいいんじゃないかと働きかけられて、返納する方は多いんですよ。そうすると、例えば病院とか買物とか、ちょっとした移動は、今まで車で一キロ、三キロ、五キロ、十キロぐらいだったら町場を運転したのが、返納すると、どうしても移動手段がないものですから、よく町で見かける、シニアカーというんですか、それに乗られる方が多くて。
シニアカーでも幾つか種類があるということを聞いていて、シニアカーの種類について、どの役所の政府参考人が答えられるのかがよく分からないんですけれども、恐らく経済産業省さんの方が詳しいかもしれないので、経済産業省さんがシニアカーについての定義ということを知っていれば、あるいは警察庁でもいいんですけれども、知っていれば答えていただければと思います。よろしくお願いします。
○日下政府参考人 お答えいたします。
今お尋ねの電動車椅子とかシニアカーとか言われているものにつきまして、道路交通法上、構造上の最高速度が時速六キロメートルを超えないといった、あと大きさの基準等はありますが、そういった基準を満たすものについては、身体障害者用の車として、これを通行させている者は歩行者とされ、歩道と車道の区別ある道路においては歩道を通行しなければならないこととされております。
○大島委員 今答弁がございましたとおり、シニアカーといったときに、カテゴリーとしては身体障害者用の電動車という理解でいいかどうか確認させていただいて、六キロ以下で走行して、ある程度大きさが決まっていると思うんですけれども、その点についてお答えいただければと思います。
○日下政府参考人 お答えいたします。
先ほど、六キロメートル毎時を超える速度は出すことができない構造と申し上げましたが、そのほかといたしまして、車体の大きさとしましては、長さ百二十センチメートル、幅七十センチメートル、高さ百二十センチメートル、ヘッドサポートを除いた部分の高さでございますが、こういった長さ、幅、高さを超えないといった基準がございます。
○大島委員 カテゴリーとしては、電動型車椅子というカテゴリーの中にシニアカーが位置づけられていて、それはハンドル型電動車椅子、一般的にはシニアカーと皆さんが呼んでいるもの、あるいは身体障害者の方が使うような、スティックで動かすような車椅子も電動型車椅子に入りますし、普通の車椅子に補助的にモーターをつけて動かすのも電動型車椅子に入りますから、一概に電動型車椅子といっても、返納した人が乗るシニアカーもあれば、身体障害者の方が利用される電動型車椅子もあるという定義でよろしいですか。
○日下政府参考人 お答えいたします。
先ほど委員からいろいろございましたが、先ほど私から申し上げました道交法上定められた基準に入れば、道交法上は身体障害者用の車として歩行者として扱われるということでございます。
○大島委員 ですから、道交法上の対象となるもの、警察庁さんが所管をしているものと、もう一つが道路運転車両法、これは国土交通省さんが所管しているものだと承知をしているんですけれども、道路交通法上だと、もう一つ、特定小型原動機付自転車というのがあって、その中にもシニアカー的なものがあると伺っているんですけれども、その点について説明をしてください。
○猪股政府参考人 お答えいたします。
ただいま委員から御指摘のあったように、シニアカーのような見た目でございましても、特定小型原動機付自転車ということで走行できるという車両がございます。
この場合、この特定小型原動機付自転車につきましては一定の要件がございまして、例えば、大きさであれば長さ百九十センチメートル以下、幅であれば六十センチメートル以下と定められております。また、加えて、安全装置といったものもございまして、ヘッドライトのほか、周囲のドライバーからも見えやすいテールランプやブレーキランプ、こういったものを装備をする必要がございます。
○大島委員 そうすると、免許を返納した後に、選択肢としては二つあると思うの。一つは、幅が七十センチの、車椅子と同じ幅の、マックス六キロしか走れないシニアカーと、もう一つは、幅が六十センチだけれども、マックス二十キロまで走れるシニアカーと、二種類あるという理解でよろしいでしょうか。
○日下政府参考人 お答えいたします。
道路交通法上、先ほどの身体障害者用の車椅子でございますか、それと特定小型原動機付自転車、これにつきましては、運転免許不要でございますので、返納した後、使用できるものでございます。
○大島委員 ユーザー側としては二種類選べると承知をしていて、一つはマックス六キロのシニアカーと、同じように運転免許は要らない、マックス二十キロで、かつ幅がちょっと狭い六十センチというこの二種類選べて、多分値段もそんなに変わらないと思っていて。
ただ、このマックス二十キロまで走行できるシニアカーも、何か六キロ以下で走るときには歩行者と同じ扱いになると伺ったんですけれども、警察庁の政府参考人から説明していただけると助かります。
○日下政府参考人 お答えいたします。
特定小型原動機付自転車は、道路交通法上、車道を通行することとされておりますが、先生御指摘のとおりでございまして、特定小型原動機付自転車のうち、最高速度表示灯を点灯させ、構造上の最高速度が時速六キロメートル以下であるなどの基準を満たすものは、特例特定小型原動機付自転車と申しまして、道路標識や道路標示によって通行を認めている場合に限り、当該歩道を通行することができることとされております。
○大島委員 具体的には、今の特定原動機付自転車のシニアカー版というのは六キロ以下ですから、六キロで走っているときには、何かランプが点滅したりすると、これは六キロ以下だから、特定の前に特殊がつくのかしら、また違うカテゴリーになって歩道が走れるというところをもう一回説明していただけると助かります。
○日下政府参考人 お答えいたします。
特定小型原動機付自転車は最高速度表示灯がございまして、先ほど、歩道が走れるバージョンになるためには、その最高速度表示灯を点滅させる、かつ、構造上、最高速度が時速六キロメートル以下のモードに切り替わる、こうなれば歩道を通行できるということでございます。
○大島委員 返納される方が多くなっておりまして、結構、声を聞くと、駐車場がないと言われるの。駅まで行ったんだけれども、駅の周りにはシニアカー用の駐車場がないので。駅まで行って歩けるんですよ、ただ、一キロ、二キロ歩くのはなかなか大変だと。郵便ポストも、五百メーター間隔ですけれども、一個郵便ポストがなくなると、一キロ歩けないので郵便ポストをつけてくれなんという陳情もあったりして。ですから、ここの一キロ、二キロぐらいで、歩くのは厳しいんだけれども、駅まで行ってそこから電車に乗って遠出したいという方が結構多くて、この点について少しずつ詰めていきたいと思いますので、よろしくお願いします。
まずは、シニアカーを夜間に安全に利用するためにはライトが必要であると思いますが、身体障害者用の車はライトの設置が義務づけられているのかという点についてお答えください。
○日下政府参考人 お答えいたします。
道路交通法上は、身体障害者用の車につきましてはライトの設置は義務づけられておりません。
それから、先ほど答弁の中で、歩道を走っている小型原動機付自転車は、あくまでも点滅させている場合でございます。私、点灯と先ほど申し上げましたが、点滅させている場合でございます。申し訳ございません。失礼しました。
○大島委員 私も最初に役所の方から説明を受けたときになかなか分からなくて、二種類あるということと、二十キロまで走れる特定小型原動機付自転車は点滅していれば歩道も走れるということで。
六キロ以下しか出ないシニアカーについて、雨天時に利用することも想定されると思うんです。身体障害者用のシニアカーに屋根を取り付けたり、傘を差して運転したりすることは可能か。元々六キロ以下のシニアカー、あるいは二十キロ走れるんだけれども六キロ以下しか走れないモードに変えて点滅しているシニアカー、屋根をつけたり傘を差した場合に、多分、歩行者扱いですから、傘を差しても大丈夫かなと思うんですけれども、その点について確認をさせてください。
○日下政府参考人 お答えいたします。
身体障害者用の車を利用される方、雨が降っているときに、雨よけ用具を取り付けたり、傘を差すこと自体は道交法違反とはなりません。
他方、先ほど先生から、屋根を取り付けることはということでございますが、原動機を用いる身体障害者用の車に屋根をつけることにつきましては、ヘッドサポートを除いた部分の高さが百二十センチを超えないことという基準がございます。だから、一般的にはこの大きさの基準を満たさない場合がありますが、ただ、満たさない場合であっても、それを使うことがやむを得ないことにつき警察署長の確認を受ければ、屋根を取り付けることが可能でございます。
○大島委員 今のは初めての答弁で、そうすると、事前に警察署長に屋根をつけたい、私もレクでお伺いしたときに、屋根をつけるのが難しければ、蛇腹にして、雨が降ったときに、日傘みたいに、伸ばせば使えるようにしたら落としどころかなと思ったんですけれども、警察署長にどういうふうに、屋根をつけていいですかと聞けばオーケーなんですか。ちょっとお伺いさせてください。
○日下政府参考人 お答えいたします。
単に、屋根をつけます、いいですかではなくて、どういう屋根、どういう形状のものをつけるかというのを具体的に御説明いただけるということが必要であります。
といいますのは、外観上、自動車又は原動機付自転車と明確に識別できることという基準がございますので、全く、車室みたいなすっぽり覆われるようなものになりますと、ちょっと今の基準に反する場合がございますので、どのようなものをつけられるかについて、具体的に警察署長の方に御説明いただければと思います。
○大島委員 警察署長の権限が、非常に大きい権限を持っているということがよく分かりました。
もう一つは、そうすると、今のが六キロ以下で走れるものですけれども、二十キロまで走行可能なものについても屋根をつけられるんでしょうか。
○日下政府参考人 お答えいたします。
いわゆる特定小型原動機付自転車のことだと思いますが、これにつきましては、道交法上、車体の大きさにつきましては、長さ、幅の規定はございますが、高さはございませんので、あくまでも特定小型原動機付自転車についての道交法上の基準の中に入っておれば、屋根はつけることは可能でございます。
○大島委員 一つ確認させてください。
特定原動機付自転車、二十キロまで走れるシニアカーが歩道を走るために六キロまで減速したときでも、屋根つきで大丈夫でしょうか。
○日下政府参考人 お答えいたします。
歩道に行ったからといって、大きさの基準は基本的に変わりませんので、可能でございます。
○大島委員 特定原動機付自転車で屋根つきのを購入した場合に、屋根がついていて、もう一回確認なんですけれども、六キロ以下で走行して点滅していれば、そのまま走れるという理解でいいですか。
○日下政府参考人 お答えいたします。
基本的には、そのようにお考えになってよろしいかと思います。
○大島委員 同じ値段であれば、多分、特定原動機付自転車の方にシフトすると思いますね、幅が六十センチで狭いこともあって。
国家公安委員長に伺いたいんですけれども、このように、運転免許返納後の高齢者の移動手段として、こうした小型モビリティーへの関心は今後高まっていくと考えられます。小型モビリティーの普及のためには、まずは、小型モビリティーの大きさや速度等により異なる交通ルールについて的確に周知することが重要であると考えますが、いかがでしょうか。
○あかま国務大臣 大島委員にお答えいたします。
大島委員の、町を見ていて、確かに返納者が多いねだとか、電動シニアカーにとか、また、そうはいいながらも、なかなか徒歩で、はい五キロというわけにはいかない中にあって、返納後どうするかという大きな課題として、またこれらの需要、ニーズは高まってくるんだろうな、そんな中でということの質問だというふうに理解しております。
御案内のとおり、今、質疑であったとおり、様々な種類のモビリティーが登場して、道路交通の主体、これが多様化しておる。ただ、それであっても、全ての方々にとって安全で、なおかつ快適ないわゆる通行環境を確保するための取組、これが一層重要になってくるというふうに理解をしております。そうした取組の一つとして、こうした、今言っているモビリティーの利用者に対する交通ルールの周知が極めて重要であるというふうに考えております。
警察においてでございますけれども、広報啓発、また事業者と連携した安全利用教育、これを実施をしておるところでございます。あわせて、こうしたモビリティーを利用されている方以外にも、その交通ルールを広く理解していただくことが重要だというふうに考えております。そのために、ウェブサイトで周知を図っておったり、さらには、様々な媒体を通じながら、引き続き、車両区分に応じた交通ルールであるとかマナーの周知徹底、これに努めるように警察を指導してまいりたいというふうに思っております。
○大島委員 御答弁いただいてありがとうございます。
シニアカーについても、結構最近、スポーティーなおしゃれなシニアカーが登場しているという話を聞いて、役所の方は結構熱心で、去年のモビリティーショーまで訪問をしておしゃれなスポーティータイプのシニアカーを見てきたというお話も聞いたので、今後の移動手段として更に広がる可能性があると思うので、是非今後もよろしくお願いします。
続きまして、国土交通省さんにまずは聞いていきたいと思います。
シニアカーは道路交通法上、歩行者として扱われるとされております。このため、その置場について取扱いに悩む現場もあるものと考えております。
こうした課題に対して、先行事例でございます。神戸市においては、市営駐車場においてシニアカーの受入れを試行的に開始しており、駐輪場の収容台数に余裕があること、シニアカーを止めることができるスペースがあること、シニアカーが出入りする動線の安全性が確保できることを選考基準として、一部の駐輪場においてシニアカーの駐車を可能としております。
シニアカーや高齢者が移動しやすいバリアフリーの駐車場整備といった観点も含め、神戸市のような事例をモデルとして、全国に周知を図るべきだと考えますが、国交省の意見を聞かせてください。
○坂越政府参考人 お答えいたします。
委員御指摘の、駅の周辺には自治体が管理します駐輪場がたくさんございますが、自治体が管理する駐車場の運営につきましては、一般的には、民間委託や指定管理などを活用する形態が非常に多いと考えております。
地方自治体におけるそういう民間委託や指定管理者制度の活用に関しましては、これまでも総務省といたしまして、住民ニーズに効果的、効率的に対応している事例を広く周知してきたところでございますので、御指摘のような事例につきましても、当該行政分野を所管する省庁と連携を図りつつ周知を徹底してまいりたいと考えております。
○大島委員 地方公共団体としては条例等で定めることになるかと思うので、その点についても総務省の方から周知を図るように徹底していただければと思います。
次に、利用料金について伺います。
多くの駐車場では一時利用に対して料金を徴収しているものと思います。シニアカーは道路交通法上、歩行者扱いとなりますが、シニアカーを駐車場に駐車する場合、その料金について徴収することになるのか、国交省に伺いたいと思います。
○水野政府参考人 済みません、内閣府からお答えさせていただきます。
シニアカーを駐輪場に駐車する場合の料金についてということでお尋ねでございました。
各駐輪場におきましてシニアカーの利用に対して料金を徴収するか否かについては、各駐輪場の管理者の判断ということになります。例えば、先ほど御紹介いただきました神戸市の事例では、有料の駐輪場における受入れでは自転車の一時利用料金と同額を徴収している、また、無料の駐輪場では無料にて受け入れているということで、受け入れる駐輪場の従前の方法に従う運用をしていると伺ってございます。
このように、利用者にとっての分かりやすさ、料金徴収に係る施設側の負担などを勘案しながら、各施設管理者において適切に判断されるべきものと認識しております。
○大島委員 シニアカーの駐輪場での受入れを進めるためには、公共の駐輪場などで置場整備を実施をして、効果を検証し、全国展開を図ることが有効と考えます。
こうした観点から、シニアカーを受け入れる駐輪場の整備に対して、国としても支援が必要ではないかと考えますが、御答弁をお願いします。
○黄川田国務大臣 交通安全対策担当大臣としては、シニアカーの活用を含め、年齢や障害の有無等にかかわりなく安全に移動できる社会の構築は大変重要な課題だと考えております。
シニアカーを含め、多様な乗り物に対応した駐車スペースの確保などについて、国土交通省において令和七年三月にガイドラインを取りまとめたと承知しております。
今後とも、関係省庁において、様々な機会を通じ、全国の地方公共団体等に対し先行事例等の周知等を行ってまいると承知しております。
交通安全対策担当大臣としては、引き続き、第十二次交通安全基本計画に基づきまして、シニアカーの利用等の安全確保を図るなど、関係省庁において駐車スペースの確保を含む交通安全対策について必要な取組が行われるよう、後押ししてまいりたいと考えております。
○大島委員 続きまして、シニアカーのような見た目のものでも、特定小型原動機付自転車として走行させることはできるのか、特定小型原動機付自転車の大きさ、ヘッドライト等の安全等の要件について、警察庁と国交省、それぞれ、もう一回、確認のために御答弁をお願いします。
○日下政府参考人 お答えいたします。
シニアカーのような形をしておりましても、道交法上の特定小型原動機付自転車の要件に、基準に合っておれば、当然のことながら、特定小型原動機付自転車として扱われることとなります。
○猪股政府参考人 お答えいたします。
先ほど警察庁からも答弁がございましたように、シニアカーのような見た目でありましても、特定小型原動機付自転車としての走行はできるものでございます。
要件につきましては、先ほども御答弁させていただいたとおり、長さ百九十センチメートル以下、幅六十センチメートル以下ということと、安全装置を、ヘッドライトであったり、テールランプ、ブレーキランプ、さらにブレーキといったものをつけていただくという形になります。
○大島委員 今度は国土交通省に伺います。
高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律、バリアフリー法で適合義務を課している商業施設や病院の基準において、シニアカーについても位置づけるべきではないかと思うんですけれども、いかがでしょうか。
○井崎政府参考人 お答えいたします。
バリアフリー法におきましては、高齢者、障害者等の移動又は施設の利用上の利便性及び安全性を向上させるために、一定の規模以上の商業施設や病院等に対しましてバリアフリー基準への適合を義務づけております。
このバリアフリー基準では、段差の解消、通路幅の確保など、車椅子使用者が建築物の内部を円滑に移動できるよう、必要な基準を定めております。
いわゆるシニアカーにつきましても、手動の車椅子やほかの電動の車椅子と寸法が同等のものにつきましては、物理的には、手動の車椅子や他の電動の車椅子と同様に、乗ったまま建築物の内部を移動できるものと想定をしております。
しかしながら、実態といたしましては、安全性等の観点から、例えば、病院等の内部においてはシニアカーを使わない運用としている施設が存在するとお聞きをしております。
今後につきましては、商業施設や病院におけるシニアカーの利用実態も踏まえまして、有識者や障害当事者、また設計者や事業者等で構成するフォローアップ会議というものを設けておりますので、この会議の中で、建築物のバリアフリー設計のガイドラインにおけるシニアカーの考え方を整理してまいりたいと考えてございます。
○大島委員 確認ですけれども、建物の大きさが二千平米以上と聞いたかな、そこにおいては幅七十センチであれば車椅子型でも多分走れる、動けるということだと思うんです。
確認したところ、それはあくまで建築物であって、駐車場、シニアカーを止めるスペースについては多分今のバリアフリー法の範疇外で規定はなかったと思うんだけれども、その点について確認答弁をお願いします。
○井崎政府参考人 お答えいたします。
バリアフリー法におきましては、二千平方メートル以上の建物について、特別特定建築物ということで、バリアフリー基準への適合を義務づけてございます。
このバリアフリー基準におきましては、駐車場につきましては、車椅子を使用する方ですとか体の不自由な方のために、そういった方が使用される駐車場を一定の数以上設けるという基準はございますけれども、シニアカーについての基準は特に設けてございません。
○大島委員 検討の中で、今後、病院、クリニックまでシニアカーで行かれる方は駐車スペースがあることは必要だと思うので、是非その点についても御議論していただけるとありがたいんですけれども、いかがでしょうか。
○井崎政府参考人 お答えいたします。
先ほど申し上げました建築物のバリアフリー設計のガイドライン、こちらを会議体で今後検討してまいりたいと考えておりますので、その中で、今委員から御指摘のあったような観点も含めて議論をしていただきたいと考えております。
○大島委員 ありがとうございます。
続きまして、シニアカーの利用が増える中で、病院、診療所、介護施設通所、障害者施設通所におけるシニアカーの駐車スペースの確保についての問題意識を持っているか、厚生労働省に伺います。
病院、診療所、介護施設、これは通所型ですね、障害者施設も通所型におけるシニアカーの駐車スペースの確保について、どんな対応を考えているのか、御答弁をお願いします。
○榊原政府参考人 お答え申し上げます。
まず、初めの問題認識についてのお尋ねでございますが、病院や診療所、介護事業所、障害福祉サービス事業所などの施設は高齢者が多く利用する施設であり、高齢者等が円滑に利用できるような環境を整えることは厚労省としても重要と考えております。
その中で、シニアカーは自家用車に代わる高齢者等の多様な移動手段の一つであり、シニアカーを用いて施設に来られる方にとっては、駐車スペースがあることでより施設を利用しやすくなる等の利点があると認識してございます。
その上で、もう一つの問いでございます、スペースの確保についての対応ということでございますが、先ほど国交省より答弁申し上げましたように、バリアフリー法では、高齢者、障害者等の移動又は施設の利用上の利便性及び安全性を向上させるため、一定基準以上の商業施設、病院に対してバリアフリー基準への適合を義務づけていると承知しております。
一方で、シニアカーの駐車スペースを設置すること自体は、バリアフリー基準が求める施設基準には含まれないものの、高齢者等が移動したり施設を利用したりする上での利便性や安全性を向上させるというバリアフリー法の理念に鑑み、医療機関、介護事業所、障害福祉サービス事業所の皆様にも、それぞれの施設の事情を踏まえつつ、適切な対応を取っていただきたいと考えております。
引き続き、関係省庁とも連携しながら、高齢者の医療機関等へのアクセスの向上に向けて必要な対応を取ってまいりたいと考えております。
○大島委員 最後に交通安全の担当大臣に伺いたいんですけれども。
昭和五十五年にできた議員立法で、自転車の安全利用の促進及び自転車等の駐車対策の総合的推進に関する法律というのがあって、第二条で、自転車等の定義として、自転車又は原動機付自転車をいうと書いてあって、第五条の四項で、地方公共団体は、商業施設、近隣商業地域その他自転車等の駐車需要の甚だしい地域内で条例で定める区域内において百貨店、スーパーマーケット、銀行、遊技場等自転車等の大量の駐車需要を生じさせる施設で条例で定めるものを新築し、又は増築しようとする者に対し、条例で、当該施設若しくはその敷地内又はその周辺に自転車等駐車場を設置しなければならない旨を定めることができる、こういう議員立法がありまして、最後に交通安全対策担当の大臣にお尋ねをいたします。
シニアカーについては、今後、高齢者や障害者等の利用の増加が見込まれると思います。各省庁による駐車スペース確保の対策について、交通安全対策担当の大臣としてどのように取り組んでいくのか。内閣府の担当大臣は総合調整の機能を持っているので、各省横断的に様々対応を取れると思うので、答弁をよろしくお願いします。
○黄川田国務大臣 通告を伺っておりませんが、交通安全担当大臣として、シニアカーの活用を含め、年齢や障害の有無にかかわりなく安全に移動できる社会の構築は大変重要な課題であるというふうに考えております。
引き続き、国土交通省等と連携して、高齢者や障害のある方などの移動の安全確保に取り組んでまいりたいと考えております。
○大島委員 通告はしていて、役所の方がこういう質問がいいですよと私にリコメンドした質問を読んでおりますので、これは役所が考えた質問を今読み上げましたので、是非その点、御留意ください。
最後に、今回の施政方針演説の中で、ゲノム医療というワードがあって、私、ゲノム医療を推進している立場ですから、驚きました。大臣の施政方針演説の中でワードが入るということは予算と人員が確保できることになるので、担当大臣に、その点について。
高市総理の施政方針演説において、がん、難病のゲノム医療の推進について言及がありました。これを踏まえ、今後、ゲノムに関する研究開発を始め、ゲノム医療に対する予算の確保や人員の確保を進めることが重要と思いますが、大臣の見解を伺います。
○小野田国務大臣 ゲノム医療に関しては、第三期健康・医療戦略に基づいて、関係省庁と連携して、ゲノム情報を始めとした様々なデータを活用し、ライフコースを俯瞰した病気の発症、重症化予防等に資する研究開発を推進することでゲノム医療の実現に取り組んでおります。
ゲノム医療の実現に向けた研究開発に携わる人材を分野横断的に育成、確保する観点から、例えばAMEDにおける競争的研究費の枠組みにおいて、優秀な若手研究者の能力や創造性を引き出す仕組みを構築し、異分野、融合研究を担う若手研究者の育成を推進しています。
また、昨年十一月に閣議決定したゲノム医療施策に関する基本的な計画においては、関係施策の適切な評価と必要な財政上の措置が重要であるというふうにされているところでありまして、関係省庁と連携の上で必要な予算の確保に努めてまいりたいと思います。
高市総理の施政方針演説において、がん、難病のゲノム医療を推進することとされたことを踏まえて、引き続き、関係省庁とともに必要な取組を推進してまいりたいと思います。
○大島委員 ありがとうございました。
大臣の仕事は予算獲得と人員を増やすことだと思っていますので、一言ワードが入りましたので、是非取組をお願いします。
終わります。
○山下委員長 次に、長谷川淳二君。
○長谷川委員 自由民主党の長谷川淳二でございます。
質問の機会をいただき、ありがとうございます。
まず冒頭、早速でございますが、中東情勢の緊迫化を受けた重要物資の安定供給確保についてお伺いをいたします。
山田副大臣、ありがとうございます。
山田副大臣におかれましては、赤澤担当大臣の下に、中東情勢の緊迫化に伴い供給制約が生じる可能性がある重要物資の安定供給を確保するために、先般、省庁横断型のタスクフォースを立ち上げられて、石油製品や関連製品の供給状況の総点検を指示されておられます。
今、各省庁がそれぞれの所管する業界に足下の供給状況を聞き取って、資源エネルギー庁を通じて燃油等の安定供給確保の要請を元売業者等にされておりますが、私の地元の愛媛県でも、やはりトラック運送業者や漁業用の燃油が行き届いていないという声が寄せられています。
具体的に一つ言うと、私の地元で、養殖をした魚を生きたまま運ぶ活魚運搬船というのがございます。先般、タスクフォースでも取り上げていただきましたが、この活魚運搬船に重油の供給が滞っているという声が届いています。私の地元は、金子容三政務官と同じように養殖の産地でございますので、やはり切実な問題になりつつあります。
実は、この活魚運搬船というのは、漁船ではないものですから、水産庁の所管にはなりません。そういったことで、やはり各省庁の谷間にあるような業界団体等が目詰まりになるのではないか、目詰まりがあるのではないかという懸念を持っています。こうした、地域の重要な産業を支えている活魚運搬船などについても、しっかり、目詰まりが生じないように対応していただきたいと思います。
そこで、重要物資安定確保担当の山田副大臣に、中東情勢の緊迫化を受けて、石油製品・関連製品を始めとする重要物資の安定供給に向けてどのような対応を行っていくのか、足下の状況と今後の方針について改めてお伺いいたします。
○山田副大臣 お答え申し上げます。
まず、石油備蓄の放出や各国からの代替調達を通じて、原油や石油関連製品について日本全体として必要な量については確保されているということを申し上げた上で、他方、現時点では、今御指摘いただきましたように、一部では供給の偏りや流通の目詰まりが生じているということも認識しております。
赤澤国務大臣の下に設置したタスクフォースで関係省庁が連携し、重要物資の供給状況を総点検しております。加えて、経済産業省に情報提供窓口も設けまして、サプライチェーンの情報を分野横断で集約し、他の流通経路からの融通支援をきめ細かく実施しているところでございます。
委員御指摘のカンパチ種苗の調達につきましては、活魚運搬船が中国海域、海南島へ入域する際に必要となる特殊な重油が入手困難となっていると伺っております。
そこで、水産庁と連携し、追加の低硫黄A重油確保に向けた融通支援を進めております。もし燃料供給に時間を要し、カンパチ稚魚が三十センチ以上に育ってしまった場合など、輸入割当てが必要となり関税がかかることになりますが、こちらにつきましても、事業者に追加負担が生じないよう、要件緩和を四月中旬までに講じることといたしております。
このように、水産庁を始め関係各省庁とも連携をしながら、国民の皆様の命、暮らしを守るため、全力を尽くしてまいります。
以上です。
○長谷川委員 山田副大臣、迅速な御対応ありがとうございます。引き続き、国民の生活や経済活動を守るために、石油製品・関連製品の安定供給確保に万全を期していただきたいと思います。
山田副大臣、ありがとうございます。これで御退室をいただいて結構でございます。
○山下委員長 山田副大臣は御退席になって結構です。
○長谷川委員 次に、城内大臣に、日本成長戦略についてお伺いをしたいと思います。
高市内閣の掲げる強い経済を実現するために、成長が期待されますAI・半導体、私の地元で担っております造船などの十七分野が定められ、それぞれ、官民投資ロードマップの策定に向けてワーキンググループが設置されて検討が始まっているとお伺いをしています。
私は地方選出議員でありますので、こうしたAI・半導体、造船などの戦略分野に対して、官民連携で地方に投資を呼び込んで、全国各地に産業クラスターが形成されて、地方の経済成長にもつながることを大いに期待をしております。
ただ一方、重点十七分野は、AI・半導体、量子、航空・宇宙、コンテンツ、創薬・先端医療などなど、かなり幅広く、また、それぞれにやはり強みや弱みがある分野でございます。高市総理も、この十七分野について、昨年末の日本成長戦略会議において、総花的にすることなく、戦略的に絞り込んだ上で、真に実効性あるロードマップを策定してくださいと御指示をされているところでございます。
そこで、成長戦略担当大臣として要の役割を担われておられます城内大臣に、重点十七分野の官民投資ロードマップの取りまとめに向けて、優先順位づけを含め、どのような考え方で検討を加速していくのか、お伺いをいたします。
○城内国務大臣 長谷川委員の御質問にお答えします。
今委員御指摘のとおり、高市総理から、この十七の戦略分野における官民投資ロードマップについては、総花的になることなく戦略的に絞り込めということで御指示をいただいたわけでありますが、これを踏まえまして、先月、三月十日ですけれども、日本成長戦略会議を開催いたしました。この場におきまして、国内のリスク低減の必要性、そして海外市場の獲得可能性、また海外技術の革新性などの観点から、戦略的に選択した六十一の主要な製品、技術等をお示しするとともに、その中でも、まずは二十七の先行する製品、技術等についての官民投資ロードマップを提示したところでございます。
その中で、例えば、具体的な例を挙げますと、AI・半導体分野においては、AIロボットなどのフィジカルAIについて、二〇四〇年に、米中に並ぶ第三極として世界シェア三割超の獲得を通じ、二十兆円の市場を獲得すること、また、そのフィジカルAIの作用に必要なハードウェアを統合するシステムの中核を担う半導体について、国内開発、製造能力を確保し、二〇四〇年に国内生産の売上高を四十兆円とすること、こうした具体的な目標を掲げたところであります。
いずれにしましても、この夏の日本成長戦略の策定に向けましては、今申しました二十七の先行する製品、技術等以外の、残り三十四ありますけれども、その他の製品、技術等についてもスピード感を持って官民投資ロードマップの策定を進めていき、それぞれの製品、技術等について、日本が取り得る勝ち筋をしっかり見出して、供給及び需要の両面にアプローチする多角的な観点からの総合支援策を明らかにしていく考えであります。
○長谷川委員 城内大臣、ありがとうございます。
先行する二十七の製造、技術分野、日本の勝ち筋をしっかり見定めていただきまして、また、具体的な官民投資によって、私の地元の愛媛の造船業を始め、地方の経済成長につながることを期待しております。
続いて、この官民投資ロードマップの策定において規制改革との連携をどう図るかについてお伺いをいたします。
この重点十七分野の官民連携投資は、先端技術の社会実装が伴わなければ進まないと思います。しかし一方、これまで長らく指摘をされてきたところではございますが、我が国において先端技術の社会実装が進まないのは、様々な規制がいわばボトルネックになっているということが指摘されているところでございます。AIならばデータ利用の規制ですとか、創薬であれば医薬品の承認制度ですとか、モビリティーならば自動運転の仕組み、制度などがボトルネックになっているのではないかと指摘をされています。
そこで、この重点十七分野に対して官民連携して投資を進めていくためには、やはりルールや規制などの仕組みの見直しとセットで考えていく必要があるのではないかと思います。
そこで、規制改革担当でもあります城内大臣に、この重点十七分野の官民投資ロードマップの策定に当たっては、ボトルネックとなっているルールや規制を洗い出して規制改革をセットで進めるべきと考えますが、方針を伺いたいと思います。
○城内国務大臣 済みません、ちょっと訂正させていただきますが、先ほど、関係技術の革新性と申し上げますところを、海外技術の革新性というふうに答弁いたしましたので、ちょっと訂正させていただきたいと思います。
それでは、御質問にお答えしたいと思います。
まず、長谷川委員におかれましては、自民党の行財政改革本部の規制改革等プロジェクトチームの事務局長で、ドローンの規制緩和等について御提言いただきましたこと、担当大臣として改めて御礼申し上げたいと思います。
それでは、お答えします。
人口減少、少子高齢化等の課題を克服し、日本経済の成長と、それから委員が関心を持っている地方経済の活性化、これをつなげるために、絶え間ない規制改革の取組が重要であるというふうに認識しております。
こういった観点から、二月二十六日に規制改革推進会議を開催しましたが、この場におきまして、高市総理から、成長戦略の各戦略分野の投資促進につながる規制改革項目を積極的に取り上げ、その内容が官民投資ロードマップに反映されるよう、日本成長戦略本部と連携して検討を進めることについて具体的な御指示をいただいたところであります。
この御指示を踏まえまして、日本成長戦略会議における官民投資ロードマップの策定に際しましては、例えば、一つ具体的な例を挙げますと、フィジカルAIを含むAIの社会実装の促進などの規制改革項目の検討の成果を盛り込むべく、規制改革推進会議としっかり緊密に連携しているところであります。
いずれにしましても、日本成長戦略担当大臣と規制改革担当大臣を兼ねる大臣として、引き続き、先頭に立って、長谷川委員御指摘の点も踏まえて取り組んでまいる考えであります。
○長谷川委員 城内大臣、ありがとうございます。
昨年、私も、ドローンや自動運転レベル4を普及させるために、やはりドローンや自動運転の車を飛ばせる、走らせる要件とか場所を飛躍的に拡大する規制の緩和が必要であると訴えさせていただきました。是非とも、やはり潜在成長率を押し上げるとともに、潜在成長率を押し下げる要因になっている規制改革もセットで進めていただきたいと思います。
城内大臣におかれましては、ここで御退席していただいて結構でございます。ありがとうございます。
○山下委員長 御退席されて結構です。
○長谷川委員 それでは、続いて、外国人の土地取得などの規制について、小野田大臣にお伺いいたします。
まず、政府参考人に、最近やはり国民の皆さんから不安が寄せられ、またSNSなどで情報が拡散されがちなのが、外国人の土地取得ではないかと思います。
私の地元の愛媛県の西条市というところがございます。これは中国法人による土地購入が問題となりまして、中国法人による土地購入で水源が枯れてしまうのではないかというような、そうした情報が拡散したわけでございますけれども、実際のところは、香港の会社から出資を受けたニュージーランドの会社が適法に土地を取得されて、キウイフルーツの生産をされたというような事案でございました。
外国人の土地取得等に対する国民の不安は、やはり土地所有者の実態がよく分からないことに起因している面が大きいのではないかと思います。
この点、我が国には様々な土地関連制度がありますけれども、それぞれ、所有者の、取得者の国籍を把握する体制というのは十分に整備をされていないのではないかと思います。また、法人が土地を取得する場合に、その法人を実質的に支配している者の国籍、これも把握する必要があるんじゃないかと思います。さらに、各省庁それぞればらばらに管理されている土地取得者の国籍情報を一元的に把握するデータベースの整備も喫緊の課題ではないかと思います。
そこで、政府参考人の山野室長代理に、外国人、外国法人の土地等の取得の実態について、現状どこまで把握できているのかとともに、法人の実質的な支配者も含めて実態把握を強化をして、一元的なデータベースを早急に整備すべきと考えますが、政府の現状の取組をお伺いします。
○山野政府参考人 お答え申し上げます。
土地等の取得に当たりましては、重要土地等調査法などの関連法令に基づきまして、国等に対して必要な報告等がされることとなっておりますが、必ずしも日本国内において外国人が取得した全ての土地等を網羅的に把握しているものではございません。他方で、委員御指摘のとおり、外国人による土地取得等の皆様の不安は、その実態がよく分からないことにも起因しているというふうに考えられます。
このため、本年一月に取りまとめられました外国人の受入れ・秩序ある共生のための総合的対応策を踏まえまして、土地等取得者の国籍把握を強化をしているところでございます。具体的には、不動産の移転登記の申請時に登記名義人の国籍を把握する仕組みを導入することなどに取り組んでいるところでございます。
また、政府におきましては、現在、土地所有等情報を集約をしたデータベースとしまして、令和九年度以降の稼働を目指しまして、不動産ベースレジストリーの整備を進めているところでございます。加えまして、マネーロンダリング、テロ資金供与及び拡散金融対策に関する多国間の枠組みであります金融活動作業部会、FATFの第五次対日相互審査に向けまして、法人の実質的支配者の把握強化を検討しているところでございまして、この検討と連携をしまして、土地等の実質的所有者を把握する仕組みについても検討してまいりたいというふうに考えているところでございます。
○長谷川委員 山野室長代理、ありがとうございます。
要するに、現状の制度においては、外国人や外国法人が日本の土地をどれだけ取得しているのか、要は分からない。分からないからこそ、国民の不安が広がっているという現状にあります。国民の不安解消のためにも、やはり土地取得者の国籍情報を是非一元的に整備をする取組を早急に進めていただきたいと思います。
続いて、外国人の土地取得等の規制について、小野田大臣にお伺いをしたいと思います。
これも事例を申し上げますと、私の地元愛媛の隣県の山口県の周防大島に笠佐島という離島がございます。その土地を中国人の方が購入をされて、住民の皆さんが外国人の土地取得の規制を求める運動をされています。
この笠佐島は、瀬戸内海の離島で、国境離島ではありませんけれども、米軍の岩国基地や海上自衛隊の呉基地に近い。また、瀬戸内海を挟んで、私の地元愛媛県の伊方原発とも五十数キロの距離にあります。そうしたことで、地元では懸念が指摘されているところでございます。
現在、防衛関係施設の周辺や国境離島などの機能を阻害する土地等の利用を防止するために、先ほど答弁いただいた重要土地等調査法が制定されていますが、土地等の取得規制、規制までは規定されていないところでございます。一月に決定された総合的な対応策では、外国人の土地取得等について、立法事実を整理するとともに、諸外国の例も参考に、対象者、規制の内容、また規制対象となる土地等を検討するということとされています。
確かに、経済活動の自由とのバランスを取ることは極めて重要でありますけれども、やはり、防衛関係施設の周辺ですとか国境離島などについては、放置をすると取り返しのつかない事態になりかねないと思います。早急に規制の導入を検討すべきであると思います。
そこで、外国人との秩序ある共生社会推進担当であります小野田大臣に、我が国の安全保障の観点から、防衛関係施設周辺や離島における土地等の取得規制、これを早急に導入するとともに、離島についても、特に無主の、所有者がいない離島などについては、国境離島と同様に、やはり、領土保全の観点から、国有化も検討すべきと考えますが、今後の方針をお伺いします。
○小野田国務大臣 土地等の取得規制については、御指摘も踏まえて、安全保障の観点から、現在、外国人による土地取得等のルールの在り方検討会において議論いただいているところでございまして、この検討会の議論も踏まえつつ、必要な検討を進めてまいりたいと考えています。
また、今般、本年一月に取りまとめた、先ほどおっしゃっていただいた外国人の受入れ・秩序ある共生のための総合的対応策において、国境離島以外の離島について、プライオリティーをつけて実態把握を行い、無主の場合には国有財産化を検討するということにしております。
現在、まずは、一万四千を超える全国の離島の位置、面積等の確認を行うとともに、実態把握に向けた作業に着手しているところです。
国土の適切な利用及び管理の観点から、関係省庁と連携しながら着実に取り組んでまいりたいと考えます。
○長谷川委員 小野田大臣、ありがとうございます。大臣のリーダーシップによって、是非、防衛関係施設周辺や国境離島などにおける規制の導入に向けた検討を加速をしていただきたいと思います。
小野田大臣におかれましては、ここで御退席されて結構でございます。ありがとうございます。
○山下委員長 御退席されて結構です。
○長谷川委員 続きまして、警察行政について、二点お伺いをいたします。
まず、重要施設の警備、具体的には、原子力発電所の警備におけるドローンへの対処でございます。
特に原子力発電所については特別警備部隊が二十四時間態勢で警戒警備を実施されていると伺っていますが、昨年七月に玄海原子力発電所において、光を放つ飛行物体を警備員が目撃されたという事案が発生をしています。
今、ドローンは軍事攻撃に使用され、また飛躍的に飛行速度や最大積載重量などの性能が向上してございます。やはり、原発に急接近するドローンに対して警察による対処が間に合うのか、あるいはドローンに搭載された銃器等により原発が攻撃される危険性はないのかなど、警備上、様々な懸念が生じていると思います。
原発などの重要施設の周辺三百メートルは小型無人機等飛行禁止法でドローンの飛行が禁止をされ、また、今般、飛行禁止区間を周囲一キロまで広げられる法改正を提出していると伺っていますけれども、やはり、原子力発電所に対する危険の未然防止に万全を期するためにも、法改正も当然必要だと思いますけれども、電力事業者とも緊密に連携をし、急速に高性能化するドローンへの対処が急務であると考えますが、警察による警戒警備の方針について、あかま大臣にお伺いしたいと思います。
○あかま国務大臣 お答えいたします。
委員今御案内ありました、警察では、全国の原子力関連施設において原発特別警備部隊を常駐させて、二十四時間態勢で警戒警備を実施しております。原子力発電所周辺の上空でドローンが発見された場合には、ドローン対処資機材を活用し、ドローンによる危害を排除することとしております。
今委員御指摘の令和七年七月に発生した玄海原子力発電所における事案についてでございますけれども、佐賀県警察において引き続き捜査中であります。ドローンの可能性は排除できないものの、航空機をドローンと勘違いした可能性が高いものと見られる事案であると承知しておりますが、いずれにせよ、原子力発電所に対する危険の未然防止に万全を期することは重要であるというふうに認識をしております。
この点、令和七年度の補正予算により警察のドローン対処資機材の整備費用が措置されたほかに、原子力事業者に対しても警察からドローン対処資機材の整備について働きかけております。原子力発電所等警備連絡会議を活用するなどして、原子力事業者等との連携を図っているものと承知をしております。
加えて、本年一月から、警察庁において、内閣官房、国土交通省、海上保安庁及び防衛省を交えた関係省庁連絡会議が開催され、新たな技術動向を踏まえた危険なドローン飛行への対処方策についても検討が進められているところでございます。
引き続き、最新のドローン対処資機材の整備に努めるとともに、原子力事業者と緊密に連携しながら、対処能力の更なる向上を図り、原子力発電所における警戒警備に万全を期すよう、警察を指導してまいります。
○長谷川委員 あかま大臣、ありがとうございます。
ドローンを用いたテロが現実の脅威になっている中、警察における原子力発電所等の重要施設における警戒警備に万全を期していただきたいと思います。
時間の都合上、二問お聞きするとしましたが、一問は後ほどの機会ということで、あかま大臣、御退席されて結構でございます。
○山下委員長 御退席されて結構です。
○長谷川委員 それでは最後に、行政改革担当大臣であります松本大臣に、内閣官房、内閣府のスリム化についてお伺いをいたします。
私、ちょうど十年前に、内閣官房の官房副長官補室の参事官を務めておりました。当時も、その時々の重要課題に対応するために、省庁横断的な会議を立ち上げたり、あるいは分室を立ち上げたりしましたけれども、やはり、内閣官房は内閣総理大臣を直接補佐する組織であり、また、内閣府は、内閣官房を助けて、国政上重要な具体的事項に関する企画調整を行う大変重要な役割を担っていますので、どうしても仕事が内閣官房、内閣府に集まる傾向がございました。
平成二十七年、今から十年ほど前に、内閣官房の六つの業務を内閣府に移して、十の業務を内閣府から各省庁に移す……
○山下委員長 申合せの時間が経過しておりますので、簡潔にお願いします。
○長谷川委員 そうしたスリム化法が実施されました。
やはり、内閣官房、内閣府の肥大化はまだまだ継続していると思います。高市総理の掲げる重要な政策課題に内閣官房、内閣府が機動的に対応するためにも、やはり内閣官房、内閣府の業務について不断の見直しが必要ではないかと思いますが、松本大臣の見解をお伺いします。
○松本(尚)国務大臣 委員おっしゃるとおりです。
もう既に、平成二十七年に、内閣官房・内閣府見直し法において、今言った業務の縮小というか統合整理ですね、これが進められているところでございまして、実は、これがスタートした、法律が……
○山下委員長 済みません。申合せの時間が過ぎております。簡潔に願います。
○松本(尚)国務大臣 ああ、ごめんなさい。
もう既に、平成二十八年四月から、九事務が、これは全部で七つのところに移管をされました。
あとちょっとだけ。
また、令和三年にIT戦略室がデジタル庁になっています。それから、令和五年に、最新で、子供政策が、こども家庭庁ができたりとか、いろいろとそういうふうなことは進んでいるということです。
今般存置する全百二十二の会議についても今見直しを行っているところですので、委員御指摘のとおり、しっかりとスリム化をして、内閣官房、内閣府がしっかり仕事ができるように進めてまいりたいと思います。
ありがとうございます。
○長谷川委員 以上で終わります。ありがとうございました。
○山下委員長 午後一時から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。
午前十一時五十六分休憩
――――◇―――――
午後一時開議
○山下委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。
質疑を続行いたします。野村美穂君。
○野村委員 国民民主党の野村美穂です。
日本の真ん中に位置する、犬みたいな形をしている岐阜県で、大垣市を中心とする岐阜二区を活動拠点として二月に初当選をさせていただきました。今日は私にとっての初質問になります。とても緊張しておりますが、よろしくお願いいたします。
それでは、大きく六項目について、十七点質問いたします。
まず初めに、男女共同参画と女性活躍について三点お尋ねします。
黄川田大臣は、所信表明で、男女共同参画と女性活躍について冒頭で述べられました。政策を進めていく上での優先順位が高いということの表れではないかと感じました。改めて、男女共同参画と女性活躍についての大臣の意気込みをお尋ねしたいと思います。
○黄川田国務大臣 女性活躍、男女共同参画、大変重要な課題でありまして、私も大臣として尽力してまいる所存でございます。
政府においては、この度決定いたしました第六次男女共同参画基本計画に基づきまして、あらゆる分野における意思決定への女性の参画拡大、そして女性特有の健康課題への対応、性犯罪、性暴力、DV等への対応の充実、女性が活躍でき、暮らしやすい地域づくりなどの取組を進めていくこととしております。
また、今月一日には男女共同参画機構が発足したところでありまして、機構がしっかりと支援をし、全国各地の男女共同参画センターに地域の女性活躍、男女共同参画社会の実現に貢献する機能強化を行っていただけるよう取り組んでまいる所存でございます。
○野村委員 ありがとうございました。
大臣のその思いを、しっかり地域の方にまでその温度感を届けていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
二点目です。女性特有の健康課題への対応についてお尋ねします。
経済産業省の推計では、一、月経の症状、二、更年期症状、三、婦人科のがん、四、男女双方の課題としての不妊治療ということで、職域での対応が期待される四項目と言われる健康課題による労働損失等の経済損失は、社会全体で年間三・四兆円と推計されています。
男女共同参画局が考えている女性特有の健康課題とは、どのようなものを具体的に認識されているのでしょうか。また、なぜその課題を解決しなければならないのか、それをどのように解決していくお考えなのでしょうか。お尋ねします。
○岡田政府参考人 お答え申し上げます。
今先生がおっしゃったように、いろいろな様々な疾病がございますが、男女それぞれに特有な病気があり、また罹患する年齢も男女で異なるなどの状況がございます。
例えば、私どもは数字で見ておりますけれども、先ほど先生がおっしゃった月経ですとか不妊、子宮内膜症などは女性に特有の病気でございます。これは比較的若い世代から罹患されるものが多くなっております。また、同じがんでありましても、例えば前立腺などは、男性の場合は比較的年齢を重ねられてからかかるということもございますように、今申し上げましたように、罹患する年齢も男女で異なるという状況があります中で、男女が互いに性差に応じた健康について理解を深めつつ、男女の健康を生涯にわたり包括的に支援すること、また、性差医学に基づく健康を支援することが重要な課題であると考えてございます。
このため、第六次男女共同参画基本計画におきましては、健康に関する年代ごとの普及啓発の推進ですとか、女性の健康総合センターにおける研究、情報発信、診療体制の充実、また、自治体などにおけます女性の健康相談体制の構築、強化、先生おっしゃったような仕事と健康課題の両立のための健診やセルフチェックなどを盛り込んでおりまして、内閣府といたしましては、関係省庁と連携を図りつつ、女性の健康課題に関する取組を進めてまいりたいと考えてございます。
○野村委員 続いて、三点目です。
男女共同参画基本計画は、今後五年間のジェンダー平等政策の方向性を左右する重要な計画です。第六次計画は、専門調査会において約一年にわたり審議が行われ、意見募集や公聴会を経て整理されてきたと承知しております。
黄川田大臣は所信表明の中で、先ほども述べられましたけれども、性犯罪、性暴力等の暴力等を容認しない社会基盤の形成と被害者支援の充実、女性が活躍でき、暮らしやすい地域づくりなどの取組を着実に実行してまいりますと述べられました。私は、被害者支援の充実だけにとどまらず、より具体的に、加害者を生まないとすべきではないかと考えているところです。
第六次男女共同参画基本計画の第六分野、「ジェンダーに基づくあらゆる暴力を容認しない社会基盤の形成と被害者支援の充実」の中には、性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センターにおける関係機関との連携体制構築の基盤整備をしている都道府県を、現状の三十都道府県から全国四十七都道府県に広げるための目標が掲げられています。
しかし、その達成期限が二〇三〇年四月では遅過ぎるのではないでしょうか。関係機関との連携体制があるからこそワンストップ支援センターの機能が効果的に発揮できるのではないかと思いますので、より充実した体制を進めていくためにも、一年以内、二年以内と目標期限を繰り上げる必要があると考えますが、いかがでしょうか。
○黄川田国務大臣 議員御指摘のとおり、ワンストップ支援センターの質の向上のために、関係機関との連携は大変重要であるというふうに考えております。現在三十都道府県でございますが、しっかりと、期限は区切ろというお話ですが、最低でも二〇三〇年四月までに四十七都道府県にするということで、全力を挙げてやってまいりたいというふうに思っております。
○野村委員 ありがとうございます。是非、課題を共有していただきながら、なぜ設置が進まないのかという理由も分析をお願いしたいと思います。
続いて、四点目です。性犯罪被害者支援の予算について質問いたします。
内閣府の令和八年度予算を見てみますと、女性活躍、男女共同参画の推進の予算が昨年の十五億六百万円から二十一億九百万円に増え、男女共同参画機構の設立及び男女共同参画センターの機能強化について約六億円の予算がつけられたことは大変喜ばしいことだと思っております。しかし、性犯罪、性暴力被害者支援の推進についての予算は、五億一千五百万円から四億八千五百万円に減少してしまいました。
私は、岐阜県議として五期十九年活動してまいりました。その中で、二〇一五年のぎふ性暴力被害者支援センターの開設には深く関わることができました。そこには、性暴力被害に遭った方々、県内の被害者支援を長年続けてきた産婦人科医の先生方や警察関係者のほか、多くの方の熱意が支援センターの設置につながったということを見てきました。
そのような中で、被害者支援のために待機をしている産婦人科医の話を伺いますと、昼間の待機時間に対しては報酬はゼロ、平日夜の待機に対しては、何と、一晩一回二千円でした。けれども、令和七年度より五千円になったそうです。もちろん、対応すればその分の報酬は上乗せされるということなんですけれども、それでも、この実態は、産婦人科医の善意に頼るところが大きくて、支援の強化とはとても言えないと思います。
このような実態を踏まえ、具体的な被害者支援センターの基盤強化について御説明をお願いいたします。
○岡田政府参考人 お答え申し上げます。
内閣府では、性犯罪、性暴力被害者支援を推進しますため、性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センターを設置、運営しています都道府県等に対しまして、性犯罪・性暴力被害者支援のための交付金、先ほど委員も御指摘になりましたけれども、交付金によりまして、センター運営の安定化、支援の質の向上のための取組等に要する経費を補助させていただいております。各都道府県等に相談支援体制の充実を図っていただくべく、毎年度、必要な予算の確保に努めまして、各都道府県等に活用を促しているところでございます。
この交付金では、都道府県等が相談員等の処遇改善に要した経費や、連携協力する医療機関における支援環境の整備に要する経費として、支援に携わる医療機関への負担金や医師への謝金についても交付対象としておりまして、これにより、医療的支援を含めた各地域における性犯罪、性暴力被害者支援の充実を図っているところでございます。
引き続き、都道府県等への必要な情報の提供等を通じまして、交付金を更に活用いただけるように促してまいりたいと存じます。
○野村委員 ありがとうございました。
続いて、五点目です。
性犯罪の被害者をなくすためには、加害者をなくすことが重要です。是非、加害者をなくすためにどうすべきかということに重点を置いて、対策の構築をお願いしたいと思います。
犯罪被害も性別を問わず低年齢化しています。若者、子供への被害予防、事件化の防止対策をどのようにお考えでしょうか。また、どのように進めていかれるのでしょうか。
○岡田政府参考人 お答え申し上げます。
性犯罪、性暴力は、個人の尊厳を著しく踏みにじる重大な人権侵害でございます。政府といたしましては、第六次男女共同参画基本計画等に基づきまして、改正刑法等の趣旨、内容の周知徹底、性犯罪への厳正かつ適切な対処、刑事施設及び保護観察所における性犯罪者処遇プログラムの実施等の施策を確実に実行するとともに、性犯罪、性暴力が重大な人権侵害であること、同意のない性的行為は性暴力であるという認識が社会全体で共有されるように、関係省庁が連携いたしまして、毎年四月の若年層の性暴力被害予防月間などを通じて強力に啓発を推進しているところでございます。
引き続き、関係省庁において連携いたしまして、加害の防止、被害者支援の充実、教育、啓発の強化等を進めてまいりたいと考えております。
○野村委員 ありがとうございました。
続いて、六点目の質問です。
黄川田大臣は、所信の中で、全国の男女共同参画センターにおいて男女共同参画社会基本法に定められた役割が十分に果たされるよう、ガイドラインの周知等に取り組んでまいりますと述べられていますが、どのような手法で周知をされるのでしょうか。全国のセンターの設置が進んでいない理由をどのように分析し、今後、どのように設置を促していかれるのでしょうか。
各自治体に対して通知を出す際には、通知だけでなく、是非、対面で説明や検討を一緒に進めていただき、温度感を大切にしていただきたいと思うのですが、いかがでしょうか。
○岡田政府参考人 お答え申し上げます。
地域における女性活躍、男女共同参画社会の実現のためには、男女共同参画センターが各地域それぞれの課題に応じてその役割を十全に発揮することが必要でございます。
昨年六月の男女共同参画社会基本法の改正によりまして、男女共同参画センターは、関係者相互間の連携、協働を促進するための拠点としての機能として同法に位置づけられたところでございます。これを踏まえまして、本年四月に設立されました男女共同参画機構におきまして、各地の男女共同参画センターが十分に法定の役割を果たせるように、好事例の収集、提供、事業への助言、地域におけるネットワーク形成の支援、人材育成のための研修プログラムの提供などに取り組んでいくこととしております。
また、本年一月に策定いたしました男女共同参画センターの業務及び運営についてのガイドラインの周知等に取り組んでまいりたいと考えております。
このような取組を通じまして、地域における諸課題の解決に取り組む各地の男女共同参画センターを強力に支援しますことによりまして、女性が活躍できて、暮らしやすい地域づくりを後押ししていきたいと考えております。
○野村委員 続きまして、大きく二項目めとして、障害者施策についてお尋ねします。
大臣所信の、障害者施策については、第五次障害者基本計画に基づく各種施策を推進するとともに、障害者に対する偏見や差別のない共生社会の実現に向けて、令和六年末に取りまとめた行動計画を着実に実行し、政府一丸となって取り組んでまいります、の部分についてお尋ねをします。
現状、障害者に対する偏見や差別がまだまだ解消されていません。政府一丸となって取り組むという大変熱い思いを伺い、力強さを感じました。
私は、ハンセン病患者の強制隔離を定めた、らい予防法について特別な思いがあります。この法律が廃止されて、四月一日で三十年となりました。新聞報道によりますと、回復者の方々が暮らす全国にある十四の療養所には今もなお一万七千柱を超える遺骨が安置されているそうで、多くの方々が家族の元に帰ることができていない現実があります。遺骨の引取りが進まない現状は、社会から差別がなくなっていない実態を示している表れではないでしょうか。
なぜ障害者に対する偏見や差別が生まれたのかということを、どのように認識をされているのでしょうか。また、どのように政府一丸となって取り組まれるのでしょうか。
○黄川田国務大臣 政府におきまして、旧優生保護法に係る最高裁判所の判決を受けまして、その反省から、一昨年末、障害者に対する偏見や差別のない共生社会の実現に向けた行動計画を策定しました。この計画においては、特定の疾病や障害のある方に対する優生上の見地からの偏見や差別を始め、障害のない人を基準として障害のある人を劣っているとみなす態度や行動と決別しなければならないと明記しているところでございます。
計画の策定に当たっては、障害者当事者からのヒアリングを行いました。障害のある方への偏見や差別をなくしていくには、障害のある人とない人が対等な立場で関わる場を社会において当たり前のものとするということ、そして、障害に関する正しい知識を得られるようにすることが重要であるという問題意識が示されました。
行動計画においては、これに基づきまして、心のバリアフリーに向けた取組を強化しまして、学校教育や企業等における取組等を取り上げているところでございます。
社会全体で取組が進むよう、行動計画のフォローアップをしっかりと行いながら、政府一丸となって取組を進めてまいりたいと考えております。
○野村委員 ありがとうございました。是非強く進めていただくようにお願いをいたします。
黄川田大臣は、御答弁、ここまでで。ありがとうございました。
○山下委員長 それでは、黄川田大臣は御退出されて結構です。
○野村委員 続きまして、国家公務員制度について、二点お尋ねします。
松本大臣にお伺いいたします。
松本大臣は、所信の中で、国家公務員制度については、職員が働きがいを持てるよう、働き方改革や人材育成を進めるとともに、行政DXを後押ししつつ効果的、効率的な体制づくりを進めるなど、優秀で多様な人材から選ばれる職場とするための取組を進めますと述べられました。
人事院は公務のブランディングややりがいの可視化を打ち出していますが、公務員や独立行政法人及び特殊法人等の職員の労働組合から構成される公務労協の大規模調査、有効回答七千三百人では、職場の要員不足への不満、五八%、これは最も高いんです。賃金水準への不満、四五・五%、四割超が継続しています。民間より賃金が低いと感じる、五一・九%、二十代では六割から七割。そして、転職を考えたことがある、四七・二%。評価制度がモチベーションにつながっていると答えたのは、何と二六・八%。超過勤務手当の不払い、一二%、月五十時間超では約四割など、働きがいの基盤そのものに深刻な課題があることが明らかになっています。公務のブランディングと現場実態の乖離があるということではないでしょうか。
人事院は、国家公務員の働きがいを高める施策として、公務のブランディングやイメージ発信を強調しています。しかし、公務労協の二〇二五年度調査では、職場の要員状況に不満を持つ職員が五八%、賃金水準に不満を持つ職員が四五・五%に上り、さらに、約半数が転職を考えたことがあるという結果が示されています。
このような状況で、処遇改善や人員確保といった働きがいの土台を改善しないままブランディングだけを進めることが現場の職員の納得感や定着につながると大臣はお考えなのでしょうか。
また、政府として、国家公務員の働きがいの向上を、イメージ戦略ではなく、賃金、人員、働き方という実質的政策でどのように担保していくのか、大臣の認識をお尋ねします。
○松本(尚)国務大臣 ありがとうございます。
国家公務員については、本当に、これから人手不足になる中において、いかに優秀な人材を獲得するか、これは民間とのある意味競争になりつつあります。もう既になっていると思います。そういう意味では、しっかりとアピールをしていかなきゃいけないなというふうに思っていて、その意味では、公務ブランディングというのは必要だと思うんです。
ただ、今お尋ねのように、公務ブランディングだけで物事が解決するような甘いものじゃないぞというのは僕はよく分かっておりますので。例えば人事評価のお話が、今、二七%ということがありました。評価については次の質問でまたお話ししたいというふうに思いますけれども。
我々の、公務員の働き方改革職員アンケート、これは全部で六万三千ぐらいの標本数があるんですけれども、やはり、周囲から自分の仕事が認められることとか、あるいは自分の仕事が国民、社会の役に立っている実感があるとか、成長する機会、実感があるとか、そういった、自分自身の承認に対する、承認欲求とか、自分自身がどれだけ高めていくかというところに物すごく関心が高くなっているということがございます。
したがって、そういったところに少し、せっかくのアンケートの結果ですから、そういったところに注力しながら人事評価をしていくということは必要だろうというふうに思っています。ゆえに、今後、例えば評価の上ではポジティブフィードバックを進めていくとか、そもそも国家公務員の中ではそういった文化が非常に少ないだろうというふうに思っています。
私も、前職のときにいろいろな研修会みたいなのをやりますけれども、今は基本的にポジティブフィードバックというのは当たり前のことなので、そういったことを積極的に上司が部下に対してやっていくということはやらなきゃいけないし、一方で、もっと物理的な話でいくと、生成AIなどを導入して、業務をより簡単に、簡便にやっていけるような、そういう環境を整えていきたいというふうに思っています。
ですから、結論から言えば、ブランディングだけじゃなくて中身をしっかりと固めていくということは、私も一生懸命伝えながら進めていきたいというふうに思っています。
ありがとうございます。
○野村委員 次に、人事評価制度と働きがい、モチベーションの関係についてお尋ねします。
国家公務員の人事評価制度について、先ほどの公務労協の調査では、制度が公正公平だと感じる職員は一定数いる一方で、評価が仕事のモチベーションにつながっていると答えたのは二六・八%にとどまっています。さらに、評価結果についても、昇進、昇給への反映はほどほどにすべきとする回答が六割を超えており、評価が必ずしも信頼や納得感を伴っていない実態が示されています。
このような状況を踏まえ、政府は、現在の人事評価制度が国家公務員の働きがいや成長意欲の向上に本当に資するものになっていると認識されているのでしょうか。また、評価制度を形骸化させず、人材育成や職員の定着につなげていくため、どのような見直しや改善を検討されているのか、大臣の見解をお伺いします。
○松本(尚)国務大臣 人事評価制度についての御質問でございました。
令和三年、四年に人事評価制度を改定をしております。
例えば、評価区分を五から六にする。多分これは、そのときは僕は知らないんですけれども、五にすると大体三に集まるんですよね。余り評価としては正しくないんです。これは、やり方は、そういうふうに言われています、NHKのアンケートもそうなんですけれども。
ですから、それが六になって、今、卓越して優秀、非常に優秀、優良、良好、やや不十分、不十分と、こんなふうになっています。こうやって細分化することによって、より緻密な、精緻な評価ができるようにしようというのが一点。
それから、能力評価、業績評価というふうに、実際に何をやったか、何をやってくれているかということを、この人はどういった能力を基本的にポテンシャルとして持っているか、そういったことを併せて評価をするようにしているということで、これが令和四年の十月からスタートしていますから、まだこれの評価方法が、うまくいっているかどうかというのは、もうあと数年見てみる必要はあると思うんです。
毎年変えても、去年どうだったかと。今年が評価方法が変わると、評価方法そのものの評価にもなりませんから、もうちょっとお時間をいただきたいなと思いますけれども。今委員御指摘のように、決して形骸化させないということが大事なので、不断にこうやって見直ししながらいくということは努めてまいりたいと思います。
ありがとうございます。
○野村委員 大臣、御答弁ありがとうございました。ここで御退席をいただいて構いませんので。ありがとうございました。
○山下委員長 松本大臣は御退席されて結構です。
○野村委員 どうやら何か早口で話し過ぎて、二倍ゆっくりというメモが回ってきましたので、少しゆっくりめに質問をさせていただきたいと思います。
次は、消費者庁について、三点質問をいたします。
職場におけるハラスメントは依然として深刻な問題となっています。令和五年度の厚生労働省の調査によれば、過去三年間にハラスメントの相談があった企業の割合は、パワーハラスメントが六四・二%、セクシュアルハラスメントが三九・五%、さらに、顧客等からの著しい迷惑行為、いわゆるカスタマーハラスメントも二七・九%に上っております。
こうした状況を踏まえ、二〇二五年六月の法改正では、カスタマーハラスメントに対する事業主への措置義務に加え、職場におけるハラスメントを行ってはならないことについて国民の規範意識を醸成するために、国が啓発活動を行う責務が定められました。
しかしながら、既に措置義務が課されているパワーハラスメントやセクシュアルハラスメントについても依然として課題があり、事業主の措置義務だけでは不十分な状況です。施策の実効性を確保する観点からも、自治体のカスハラ条例制定などの地域間格差や、中小企業の措置義務徹底も含め、日本社会全体でハラスメントの根絶に向けた理解の促進と行動変容を伴う取組の強化が不可欠です。
そこで、一点目です。消費者庁のカスタマーハラスメント対策についてお尋ねします。
消費者庁において、適切な苦情の伝え方やカスタマーハラスメントに該当する行為の周知など、国民の規範意識の醸成に向け、今後どのように啓発活動及び消費者教育を進めようとされているのでしょうか。また、厚生労働省を始めとする関係省庁とどのように連携し、施策の実効性を確保していく予定なのでしょうか。政府の方針も併せてお尋ねします。
○尾原政府参考人 お答え申し上げます。
消費者が事業者に適切に意見を伝えることは、事業者の提供する商品やサービスの改善を促すことにつながるものであります。消費者市民社会の形成を目指す消費者教育の理念にも沿ったものと考えております。
一方で、消費者から従業員等への行き過ぎた言動が見られることも踏まえ、消費者が自立した責任のある行動を通じて社会的な役割を果たしていくことができるよう、消費者教育を推進していくことが重要であると認識しております。
このため、消費者庁では、具体的な取組として、消費者向け啓発プランや啓発冊子を作成し、消費者庁のSNSやホームページに掲載する等により、広く消費者に周知啓発を図っておるところでございます。また、従業員向け教育研修プログラムに、消費者と事業者が相互に適切に意見を伝え合うことの重要性などを盛り込み、その活用を推進しているところでございます。
加えて、厚生労働省等の関係省庁と連携し、連名によるポスターの作成、公表や、政府広報オンラインによる情報発信等も行ってまいりました。
消費者庁としては、引き続き、厚生労働省や業所管省庁など関係省庁との連携を深めつつ、カスタマーハラスメント防止のための消費者への周知啓発を推進してまいります。
○野村委員 ありがとうございました。
続いて、二点目です。
消費者庁の、消費者の安心、安全の確保、地方消費者行政の推進等を図るための予算、百四十四億四百万円が計上されていました。
地方消費者行政の推進をどのように進めていくのでしょうか。私は、その中でも、消費者ホットライン一八八、「いやや」の存在がとても大きな役割を果たすのではないかと思っています。消費者の人たちがまずはこの「いやや」、一八八という番号を覚えて、すぐに相談できる体制を一人でも多くの人に周知をすることが必要だと思っています。こういった相談窓口があるだけでは機能しません。これは、相談をされる方々のところに届いてこそ機能するものだというふうに考えています。
現状の消費者ホットラインの相談件数や、どのような相談が多いのか。また、更にその機能を強化するために、消費者センターの課題をどのように認識をされているのでしょうか。地方相談員が足りているのかどうかも含めてお尋ねします。
○尾原政府参考人 お答え申し上げます。
消費者ホットライン一八八等を通じまして全国消費生活センター等に寄せられる消費生活相談件数は、年間九十万件程度となっております。
高齢化等が進む中で、消費者被害をうずもらせることのないように、地域の様々な皆様が消費者トラブルへの意識を持ち、被害に気づいた際には消費生活センターにつないでいただくことが重要であると考えております。このため、相談先として消費者ホットライン一八八や消費生活センター、消費生活相談員について広く周知していくことが必要であるというふうに認識をしております。
このため、消費者庁においては、消費者ホットライン一八八の周知広報施策として、バナー広告の配信やスポーツスタジアムでの動画放映、イベントを通じた啓発活動等に取り組むとともに、委員御指摘の地方消費者行政強化交付金等を通じまして、地方公共団体が一八八や消費生活センターの周知啓発を行う取組の支援などを実施しているところでございます。
引き続き、あらゆる機会を捉まえて、消費者ホットライン一八八や消費生活センターの周知に努めてまいります。
○野村委員 ありがとうございました。
今、胸元にバッジをつけていらっしゃったかと思うんですけれども、一八八のキャラクターのイヤヤンというそうですが、そういったキャラクターの発信も含めて、世代を問わず、とにかく一人でも多くの方に届くようにPRをお願いします。
続きまして、残念ながら、この一八八ですけれども、通話料も発生することもあって、なかなか認知度が高いとは言い難いのではないかと思います。内閣府政府広報のインスタのことを知りまして、最近フォローをいたしました。このインスタ用のショート動画がとても分かりやすく、簡潔にまとまっていて参考になりましたので、思わず再投稿をぽちっと押してしまったところですけれども、フォロワーがもっと増えるといいのにと思いながら、お役立ち情報をこちらからもらっております。
このような周知方法を消費者庁も取り入れてはいかがでしょうか。
○尾原政府参考人 お答え申し上げます。
委員御指摘の政府広報等、様々な機会を捉まえまして、我々としては、関係省庁とも連携しながら、一八八の周知、広報に努めておるところでございます。
その周知、広報、繰り返しになりますけれども、例えばバナー広告等、やはり様々な世代の方に届くように広報、周知したりとか、あるいは、こういう例えば消費者の一八八のイメージキャラクターである一八八のバッジをつけておりますと、これはどういう意味なのと聞かれることをもって一八八の周知につなげるとか、様々なやり方をしております。また、先ほど委員から御指摘をいただきました地方消費者行政強化交付金の中で、各自治体の皆様が様々な周知活動に取り組んでいただいておるところでございます。
国としても、地方公共団体の皆様と連携しながら、様々なツールを使って広報に努めてまいりたいというふうに考えております。
○野村委員 よろしくお願いいたします。
それでは、大きく四項目めとして、昭和百年の記念式典についてお尋ねします。
四月二十九日には昭和百年記念式典が行われますが、関連施策とはどのようなものを指すのでしょうか。また、どのような思いで、なぜ昭和百年記念式典をする必要があるのか、国民に共有することが大切だと思いますが、いかがでしょうか。
○原政府参考人 お答えいたします。
昭和百年記念式典は、令和八年に昭和元年から起算して満百年を迎えることを記念し、政府主催により、本年四月二十九日の昭和の日に日本武道館において挙行するものであります。
激動と復興の昭和の時代を顧み、将来に思いを致す機会となるよう、準備を進めてまいりたいと考えております。
○野村委員 ありがとうございました。
続いて、大きく五項目めとして、ギャンブル等依存症対策の推進についてお尋ねします。
ギャンブル依存症は、個人の問題ではなく社会問題として捉えるべきだと思います。本人だけでなく家族の方も悩んでいて、とても家族の間で解決できるものではありません。そこには、多重債務などの貧困の問題、虐待、自殺などの問題も潜んでいます。社会全体で、また医療などの専門家が支えることが重要です。
あかま大臣も所信の中で、ギャンブル等依存症対策推進基本計画に基づき、関係省庁と連携しながら取組を推進してまいりますとおっしゃいました。どのように取組を推進されるのか、具体的にお答えください。
○あかま国務大臣 野村委員にお答えいたします。
今、野村委員の方で、個人だけの問題ではないという認識、まさにそのとおりであり、ギャンブル等依存症は、個人だけの問題ではなく社会全体で取り組むべき課題であるというふうな認識でいます。
その上で、まず、ギャンブル等依存症、これは、まず回復できること、さらには、一人また家族で悩まずに相談機関につなげることが重要である等々を周知する、これが肝要だというふうに思っております。
あわせて、近年、公営競技を始めとするギャンブルのオンライン化、これに伴うて、医療、相談現場において若い世代、若年層からの相談が増加しているとの指摘、こういったものもございます。こうした中で、今お話のありましたギャンブル等依存症対策推進基本計画において、動画を中心にSNS等インターネットを活用するなど、若い方々、その世代をターゲットとした普及啓発、これを強化することとしております。
引き続き、依存症によって不幸な状況に陥る方がなくなるよう、また、国民生活全体が健全なものとなるよう、そういったことを実現するために、基本計画に基づいて、取組を各省庁また事業者等々と連携しながら着実に実行してまいりたい、そういうふうに思っております。
○野村委員 ありがとうございました。
予防、相談、そして治療、復帰という部分で一連の流れがスムースに進むように、そしてまた地域の格差が生まれないように、是非取組をしっかり進めていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
そして、最後です。大きく六項目めとして、世界一安全な日本について、三点お尋ねをします。
あかま大臣は、世界一安全な日本を実現するため、諸施策を強力に推進しますと明言されました。犯罪の種類も規模も多様化し、安全、安心の社会というのは当たり前にあるものではなく、たくさんの知恵と努力の結晶で築き上げるものだと感じています。
大臣がお考えになられる安全、安心の社会とはどのような社会でしょうか。
○あかま国務大臣 お答えいたします。
まず、現状の我が国のいわゆる犯罪情勢について申し上げさせてもらえれば、まさに厳しい状況にあるという認識でございます。
より具体的に申し上げれば、平成十五年から令和三年まで一貫して減少してきた刑法犯の認知件数でございますが、令和三年から四年連続で前年を上回る、また、昨年は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大前である令和元年を上回る状態となっております。
中でも、匿名・流動型犯罪グループ、これが特殊詐欺を始めとした多くの事案に関わり、その収益を有力な資金源としている実態がある中、令和七年中の詐欺の被害額が四千億円を上回るなど、極めてまさに深刻な状況であるというふうに思っております。
あわせて、街頭犯罪であるとか侵入犯罪も昨年は増加しており、また、サイバー事案による被害、さらにはストーカーなど人身安全関連事案の相談等の件数は依然として高い水準にございます。
このような厳しい情勢の中ではありますが、良好な治安を確保すること、これは政府の重要な責務であるというふうに思っております。こうした様々な治安課題に的確に対処して、世界一安全な日本、これを実現するため、関係省庁等とも連携をしつつ、警察機能を最大限発揮して、国民の期待と信頼に応えていくよう警察をしっかり指導してまいりたい、そう思っております。
○野村委員 ありがとうございます。よろしくお願いいたします。
続きまして、今、先ほども触れていただきましたけれども、令和七年における特殊詐欺及びSNS型投資・ロマンス詐欺の被害は、認知件数、被害額も過去最高となったそうですが、この予防策の一つに、タイムリーな情報発信等、官民が一体となった被害防止対策を推進するとあります。このタイムリーな情報発信はとても効果があると思います。具体的にどのような方法で情報発信を考えていらっしゃるのでしょうか。
○山田(好)政府参考人 お答えいたします。
特殊詐欺等を予防するために、関係機関、団体とも連携をしながら、その被害防止対策を講じていくということは大変重要なことであり、現在、全国警察が一丸となって取り組んでいるところであります。
その上で、官民連携施策として、例えば、民間事業者の最新の技術やノウハウを活用して開発をしたスマートフォンへの国際電話を遮断するなどの機能を有する特殊詐欺対策アプリを警察庁推奨アプリとして認定し、関係機関、団体と連携しながら普及促進に努めるとともに、このアプリなどにおいて特殊詐欺の最新の手口などの防犯情報を発信しているところでございます。
また、青少年などが事の重大性を認識することなく、いわゆる闇バイトにアルバイト感覚で応募をし犯罪に加担することのないよう、若年層に向けて、非行防止教室などを通じて、検挙事例、トラブル事例等を交えながら具体的な情報発信を行っているところであります。
さらに、いわゆる闇バイトに申込みをしてしまった者に対しましても、相談の総合窓口として、全国統一番号の警察相談専用電話、シャープ九一一〇番を周知をしているところであります。
今後とも、匿名・流動型犯罪グループによる犯罪被害の防止、また特殊詐欺の予防に向けて、効果的な広報啓発活動を含め、民間との連携も深めつつ、必要な取組を推進してまいりたいと考えております。
○野村委員 ありがとうございました。よろしくお願いいたします。
それでは、最後です。
大臣には、是非、犯罪被害者施策全体を取りまとめる司令塔として取組を強化してほしいと思っております。特に、人身安全関連事案と呼ばれるストーカー、配偶者からの暴力、児童虐待などの事案への対処へのよりスピーディーな対応と、より深い寄り添い型の対応をお願いをいたします。
現状の課題認識と今後の対策についてお尋ねをします。
○山田(好)政府参考人 お答えをいたします。
令和七年中の人身安全関連事案への対応状況については、ストーカー事案の相談等件数や児童虐待事案の通告児童数が引き続き高い水準で推移をしております。また、配偶者からの暴力事案等の相談等件数が過去最多となるなど、事案をめぐる状況は厳しいものと認識をしております。
これらの人身安全関連事案については、川崎市内におけるストーカー事案等に関する昨年九月の検証結果を受けまして警察庁から発出された通達に基づき、現在、各都道府県警察において、警察本部に司令塔となる幹部職員を配置し、一元的な対処を行うための体制を確立するとともに、各種マニュアルの整備、研修の充実を図っているところであります。
今後、先般三月十日に改正ストーカー規制法が全面施行されたところでありますが、こうしたストーカー規制法を始め各種法令を適時的確に運用し、また、重大事件への発展を未然に防止するための取組を推進しているところでありまして、引き続き、被害者の安全確保を最優先とした組織的な対処を確実に実施してまいります。
○野村委員 これで質問を終わります。
済みません、勝手が分からず、大臣の御退席をということを促せなくて大変申し訳ありませんでした。
御清聴ありがとうございました。
○山下委員長 次に、川裕一郎君。
○川委員 参政党の川裕一郎です。
私たち参政党は、国民が主役の政治、そして日本人ファースト、反グローバリズム、自立自存の日本を掲げております。
この三十年、グローバル企業と金融市場の論理を優先してきた結果、日本の地方や中小企業、一次産業は疲弊し、家族や地域コミュニティーは崩れ、そして、日本人が自分の国を自分で守る力が弱められてきました。
安全保障の分野においても、経済、情報、サイバーといった見えにくい領域で日本人の主権とそして自由が静かに削られているのではないか、こうした強い危機感を私たち参政党は共有しております。
本日は、この国は誰のものなのか、政策の受益者は本当に日本人なのかという視点を踏まえ、木原官房長官並びに担当大臣それぞれの所信について質問をさせていただきます。
初めに、いわゆる安全保障関連三文書について、ごく簡単に整理をしておきたいと思います。
ここで申し上げる三文書とは、国家安全保障戦略、国家防衛戦略、そして防衛力整備計画の三つであり、日本がこれからどのような危機に備え、どのような防衛力を持ち、どのように国を守るか、その基本方針を、大まかな道筋を示す、いわば日本の安全保障の設計図と言えると言えます。
官房長官の所信では、この三文書を当初の想定より前倒しで改定するという方針が示されました。これは、日本の安全保障の大枠を予定より早く見直すという大きな決断であり、その意図と中身について、国民に対して丁寧な説明が必要だと考えます。
私は、現行の三文書が必ずしも日本の主体性を軸にした安全保障となっていない、そういう強い意識を持っており、その意味で、前倒し改定は一つの機会になると考えております。
その観点から、以下、質問いたします。
第一に、前倒し改定の意図についてです。
所信では、前倒しで改定するとだけ記されており、なぜ今このタイミングで前倒し改定が必要なのか、その十分な説明が語られていません。
そこで、伺います。
今回、三文書を前倒しで改定とするに至った最も大きな理由は何でしょうか。国際情勢の変化なのか、現行の三文書の運用上の問題なのか、同盟国からの要請なのか、それとも防衛費や財政の面から見直しが必要だったのか、官房長官として何を最大の原因として見ているのか、まずお答えください。
○木原国務大臣 現行の三文書を前倒し改定する理由という御質問でございましたが、現行の三文書を策定したのは二〇二二年になります。その二〇二二年と現在を比べてみると、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序への挑戦が勢いを増すとともに、インド太平洋では、中国、北朝鮮の更なる軍事力の増強、また中ロやロ朝の連携強化が見られます。また、各国は、ロシアによるウクライナ侵略を教訓に、無人機の大量運用を含む新しい戦い方、また長期戦への備えを急いでおります。そういった安全保障環境の変化が様々な分野で加速度的に生じているのが現状ではないかなと思います。
こうした急速な変化に適切に対応し、強い覚悟を持って我が国の独立と平和、国民の命と平和な暮らしを守り抜くために、三文書を改定し、現実的で強靱な安全保障政策を前に進めていく必要がある、そのような考えから前倒しを検討しているところであります。
○川委員 ありがとうございます。
急激な状況の変化ということと、外的な要因もかなりあったと思います。
そんな中で今回そういう前倒しの改定に至ったことに関して、これは政府としての判断であったのか、それとも外的な要因が何かあったのか、そのこともお聞きをしたいと思います。
○木原国務大臣 もちろん、この三文書の改定というのは、我が国が主体的に変えていくというものであります。
○川委員 ありがとうございます。
第二に、改定時期とスケジュールに関してお聞きします。
前倒し改定の方針自体は所信で示されていましたが、いつまでに、どのような段取りで改定を行うかが具体的に記されておりません。
安全保障の基本文書を改定するということは、防衛力整備の計画、防衛産業の見直し、外交方針、さらには財政運営まで広く影響を与える決定だと思います。いつまで現行方針で走り、そして、いつから新しい方針に切り替えるのか、それが見えなければ、現場も国民も判断のしようがありません。
そこで、伺います。
政府として、安保三文書の前倒し改定について、おおよそ何年のどの時期までに改定案の骨格をまとめ、いつ頃までに新たな三文書として閣議決定をすることを目標としているのか、現時点での改定時期とスケジュール感をできる限り具体的にお示しください。
○木原国務大臣 先ほど申し上げたように、安全保障環境の急速な変化には適切に対応していかなきゃいけません。強い覚悟を持って我が国の独立と平和、国民の命と平和な暮らしを守り抜くことが政府には求められております。
したがいまして、この三文書の改定は、本年中に改定すべく今検討を進めているところであり、何月の何日とかという具体的なスケジュールは、今のところ、現時点では決まっているものはありません。
○川委員 本年中ということでお伺いをしました。
第三に、現行三文書の問題点をどのように認識をしているのか伺います。
私は、現行の三文書には、少なくとも、次のような深刻な問題があると考えています。
まず、日本の防衛戦略が、同盟国、とりわけアメリカの戦略と一体化を強める一方で、日本自身の主体的な戦略や自国の国益がどこにあるかが国民から見たら見えにくくなっているのではないかという点です。
日本列島が他国間の対立の最前線として位置づけられ、日本だけではコントロールできない事態に巻き込まれるリスクが高まっていないか。官房長官は現行三文書における対米依存度の度合いについて問題意識をお持ちかどうか、お伺いをしたいと思います。
○木原国務大臣 同盟国アメリカへの対米依存度はどうかというような御質問かと思いますが、裏を返せば、これは日本の国益は何かということなんだろうというふうに思います。
まず、現行の国家安全保障戦略において我が国の国益は何かということは明確に示しておりますので、今日はもう紹介はしませんが、是非そこは、御覧いただいていると思いますけれども、そこを改めて確認をしていただければと思います。明確に示しております。
その上で、安全保障環境が一層厳しさを増している現状において、もはや、どの国も一国のみで自国の平和と安全を守ることはできないという現状であります。こうした中で、我が国の平和と安全を確保するという観点から、我が国の外交・安全保障政策の基軸である日米同盟、その日米同盟の抑止力、対処力の一層の強化を図るべく、米国との間で緊密に連携していくことは重要だというふうに考えています。
それに加えて、一国でも多くの国々と連携を強化することもまた重要であり、日米同盟を基軸としつつ、オーストラリアであったり、あるいは韓国であったり、フィリピンを始めとする地域のパートナーとの連携を一層強化し、同盟国、同志国のネットワークを重層的に構築、そして拡大をすることで、地域全体で抑止力を強化していく必要があると考えます。
同時に、我が国を守り抜くのは我が国自身の努力に懸かっているということは言うまでもありません。自らの国は自らで守る、そういう強い意思と努力があって初めて、いざというときに同盟国等とともに守り合い、助け合うことができるのではないでしょうか。
こうした基本姿勢の下で、我が国自身の主体的判断に基づいて安全保障政策を進めていく考えであります。
○川委員 ありがとうございます。
理想を言えば、自国を自国で守れる、そういう環境になればいいと思うんですけれども、日米同盟の大切さというのは私も十分に理解をしておりますし、ただ、そこだけに偏るのではなくて、今ほど官房長官おっしゃられたように、ほかの国ともしっかりと連携を取りながら、安全な国をまたつくっていただきたいというふうに思いました。
次に、防衛装備や技術の輸入依存から国の主権と産業基盤を弱める脆弱性です。高額な装備品やシステムを海外から購入することを前提とした計画に現在なってはいないか、日本の技術力と産業を生かし、自主開発、国産化を進める視点が現行三文書で十分に位置づけられていると考えておられるのか、お聞きをしたいと思います。
○小杉政府参考人 お答えいたします。
戦後最も厳しく複雑な安全保障環境の中で、我が国を守るために必要不可欠な装備品としまして、米国しか製造できない能力の高いものを取得することは大変重要であると考えておりますが、あくまでも我が国の所要に応じて主体的に判断しているものであって、それはこれからも変わりません。
その上で、現行の国家防衛戦略におきましては、装備品の取得に際して、国内基盤を維持強化する観点を一層重視することとしているところでございまして、我が国の安全保障の主体性の確保や、それから抑止力の向上、国内産業への経済的、技術的寄与といった観点から、国内の防衛生産・技術基盤の維持強化の必要性は近年一段と高くなっていると認識してございます。
こうした観点を踏まえまして、必要な性能、コスト、スケジュール等の条件を満たした上で、例えば弾薬や艦船といった、有事の際の継戦能力の維持と平素からの運用、維持整備に係る改善能力の確保の観点から不可欠なものなどにつきましては、国産による取得を追求すべきと考えてございます。
今後とも、国内の防衛生産・技術基盤の強化にも十分配慮しつつ、我が国として主体的に防衛力の一層の強化を進めていく考えでございます。
○川委員 ありがとうございます。
次に、軍事的な側面が強調される一方で、外交、食料、エネルギー、サイバー、情報といった非軍事分野の安全保障が相対的に弱くなっているのではないかという点です。武力だけではなく、エネルギーや食料を自前で確保し、情報空間での攻撃にも耐えられる体制を整えなければ、真の意味で国は守れません。
現行の三文書のバランスについて、官房長官はどのように評価しているのか、お伺いします。さらに、問題点のうち、政府として特に重く受けているのはどこなのか、それを踏まえてどの部分を前倒し改定の争点とするかについて、具体的にお示しください。
○木原国務大臣 まず前段ですが、政府としましては、現行の安全保障戦略においては、有事と平時の境目及び軍事と非軍事の分野の境目、これが曖昧になっているというような認識に基づいて、外交力、経済力、技術力、情報力を含む総合的な国力を最大限活用することの重要性というのを強調しております。
具体的には、防衛力の抜本的強化を補完する取組として、研究開発、公共インフラ整備、サイバー安全保障、我が国及び同志国の抑止力の向上等のための国際協力、そういった四つの分野における取組を関係省庁の下で推進するなど、伝統的な安全保障の領域以外の分野においても取組を強化をしております。
また、委員御指摘のエネルギー安全保障、食料安全保障、また情報、サイバー、そういった分野における取組の強化についても現行の三文書に明記をしているところです。
このように、防衛力だけではなく、幅広い分野における取組の強化が重要であるということは、今、委員のバランスという御指摘のとおりだと思います。引き続き、総合的な国力を最大限活用し、我が国の安全保障を確保してまいりたい、そのように思っております。
○川委員 ありがとうございました。
第四に、前倒し改定の中身がどの程度踏み込んだものになるかをお伺いしたいと思います。
私は、今回の前倒し改定が単なる文言調整や説明の仕方の変更で終わってしまうのでは意味がないと考えています。日本の主権と安全、そして日本という国の形をどう守るかという根本に立ち返り、路線そのものの見直しを行う必要があります。
今回の前倒し改定は、現行路線を基本的に維持した上で細部を調整する程度のものなのか、それとも、対米関係、防衛費の枠組み、防衛産業と技術基盤、非軍事分野を含む総合的安全保障といった根本分野について一定の軌道修正を行うものとするのか、どちらの方向を目指しているのか、お示しいただきたいと思います。
○木原国務大臣 現行の三文書を改定したのは二〇二二年と申し上げましたけれども、その当時と比べて、各国は、無人機の大量運用を含む新しい戦い方、また長期戦への備えを急ぐなど、安全保障環境の変化が様々な分野で加速度的に生じているということを最初に申し上げました。
こうした急速な変化に日本も対応していくためには、抑止力の更なる強化、そしてサイバー、宇宙、電磁波、無人アセットなどの領域への着実な対応、防衛生産・技術基盤の更なる強化、そして自衛官の処遇の改善、そういった防衛力の抜本的強化をこれまで以上のスピード感で進める必要が生じております。
また、安全保障の裾野というのは、外交、防衛という伝統的な領域から、防衛生産・技術基盤というふうに申し上げましたけれども、経済、技術の分野にも大きく拡大をしており、外交力、防衛力、経済力、技術力、情報力、そして人材力、そういった日本の総合的な国力を徹底的に強くしていかなければなりません。
現時点で三文書の改定のそういった具体的な内容について予断をすることは差し控えますが、今申し上げたような、ある程度私も具体的に申し上げたつもりですが、そのような認識の下で、国民の皆様の命と暮らしを守り抜くために何が必要なのかというのを、これから更に現実的に議論を積み上げていきたいと考えております。
○川委員 細部な更新ではなくて、時代に沿った、全体的なバランス、そして底上げの改定になるというふうに理解をさせていただきました。
三文書の前倒し改定は、日本がどこに向かうのかを改めて国民に問う絶好の機会です。ここでまたアメリカや国際世論の顔色ばかりをうかがい、国民には十分な説明もなく、気づいたら決まっていたということを繰り返せば、政治への信頼は失われていくと思います。官房長官には、所信で掲げた前倒し改定を、単なるスローガンではなく、日本の主権を守ること、国民一人一人の命と暮らしを基準に安全保障を考えること、これを軸に、本気で中身を作り直していただきたいと切望し、次の質問に移りたいと思います。
官房長官、ありがとうございました。どうぞ御退席ください。
○山下委員長 官房長官は退席されて結構です。
○川委員 続いて、赤澤大臣にお伺いします。
本日、アメリカとイランが二週間の停戦合意に至ったと報道がありました。このまま早期に最終的な停戦合意につながることを願ってやみませんが、厳しいシナリオも想定しながら質疑に移りたいと思います。
まず、中東情勢そのものについて確認させていただきます。
ホルムズ海峡などシーレーンの不安定化、主要原産国の減産や価格戦略、地域紛争の激化、こうした動きは、日本がエネルギーを海外に大きく依存してきた危うい現実をこれでもかと突きつけられています。
私は、安いから海外から買えばいいという発想自体が日本を弱くし、日本人を不安定な国際情勢にさらす原因だと考えています。
そこで、中東依存のリスクについて伺います。
現在の中東情勢が更に悪化をし、一定期間にわたり輸入量が大きく制限される最悪ケースのシナリオについて、政府として、具体的にどのような前提で想定を行っているのか、その場合、日本人の生活を守るという観点から、国内備蓄と代替調達で何か月、どの程度需要を補えると見込んでいるのか、明らかにしていただきたいと思います。
○赤澤国務大臣 まず、先月十一日に、他国に先駆けて約四十五日分の石油備蓄の放出を決めるとともに、過去最大規模のIEAによる国際協調備蓄放出を積極的に主導いたしました。こうした取組により、備蓄放出も合わせると、日本全体として必要となる原油及び石油製品というのは、もう量的には確保されているというふうに考えています。
原油の代替調達については、ホルムズ海峡を通らないルートでの調達に最大限注力をし、中東や米国などからの調達で、現時点において、四月に前年実績比二割以上、五月には過半の代替調達にめどがついたところです。特に米国からは、五月に前年比約四倍まで調達が拡大をする見込みとなっています。我が国には約八か月分の石油備蓄があり、こうした代替調達の進展の結果、備蓄放出量を今後抑えながらも、年を越えて石油の供給を確保できるめどがついたということでございます。
代替調達率を更に引き上げるべく、産油国への働きかけを強化するなど、官民連携で一層取り組み、原油の安定供給に万全を期してまいります。
○川委員 ありがとうございます。
次に、日本全体として必要量は確保できているという説明の中身を伺います。
日本全体として必要となる量は確保できていると言われても、国民からしてみれば、自分の町ではどうなのか、うちの業種はどうなのかという不安が残ります。統計上は足りていても、地方の農家や漁業の方々、また運送業者のタンクが空になれば、それは現実的には足りていないということです。私は、統計上の安心だけではなく、現場の安心、このことも大切にすべきだと考えます。
そこで、算定の前提について、具体的に伺います。
日本全体として必要な量とは、平時の平均需要だけを前提にしているのか、それとも、有事や買いだめ、パニック需要を見込んだ安全係数も含めているのか、その前提とシナリオを国民にも理解できる形で公表し、本当に足りているのかを国民とともに検証するお考えはありますか。お尋ねします。
○赤澤国務大臣 まず、各国からの代替調達や石油備蓄の放出によって石油の国内需要を満たせることをもって、日本全体として必要な量が確保されていると考えています。
原油とナフサについて御説明したいと思います。
原油については、ホルムズ海峡を通らないルートからの調達に最大限注力をしており、現時点において、先ほども申し上げました、四月に前年実績比二割以上、五月には過半の代替調達ができる見込みで、特に米国からは、五月に前年比四倍まで調達を拡大する見込みであります。約八か月分の石油備蓄に加えて、代替調達の進展の結果、備蓄放出量を抑えながら、年を越えて石油の供給を確保できるめどがつきました。
また、ナフサについては、既に調達済みの輸入ナフサと国内での精製二か月分に加え、ポリエチレン等のナフサから作られる中間段階の化学製品の在庫二か月分で、少なくとも化学品全体の国内需要四か月分を確保しております。
さらに、国内でのナフサ精製の継続に加え、足下では中東以外からのナフサの輸入量も倍増しており、ナフサから作られる川中製品の在庫が消費される期間は半年以上に延びる見込みであります。
引き続き、国民の皆様の命、暮らしを守るため、全力を尽くしてまいります。国民の皆様には、この場もかりて、過度に不安を感じることなく、冷静な行動をお願いしたいと申し上げたいと思います。
○川委員 今ほど偏りという言葉もありましたが、次に、供給の偏りと中小企業、地方への影響についてお尋ねします。
供給の偏りや流通の目詰まりが生じたとき、そのしわ寄せを最初に受けるのはいつも地方と中小企業、そして一般の家庭であります。燃料価格や供給の不安定化は農業、漁業、建設、運送といった日本の土台を支える仕事を直撃します。私は、まず守るべきは日本の家庭と中小企業、日本の一次産業だと思います。この観点から、優先順位の考え方についてお伺いします。
重要物資の供給制約が生じた際に、大企業向けの安定供給よりも、家庭、中小企業、地域インフラ、そして食料、物流など、生活と直結する分野への供給を優先する配分ルールや法的な枠組みを平時から整備するお考えはありますでしょうか。また、その優先順位をあらかじめ国民に示しておく必要もあると思いますが、お聞きいたします。
○赤澤国務大臣 今のお話を伺って、私どもと参政党では優先順位の考え方が大きく違うなという感じを受けました。
それは、一次産業、中小企業とおっしゃいましたけれども、優先分野で一番やはり優先順位が高いのは、明らかに命に関わる部分であります。一次産業、中小企業というよりは、優先順位を考えるときに、特に国民の皆様の命に直結する医薬品、医療機器、医療物資や国民生活の基盤となる公共インフラ、サービス等について、万一にも支障がないよう、関係大臣とともに取り組んでおります。これに限らず、サプライチェーンに関する情報を踏まえ、一件一件細かく対応しているところであります。
繰り返しになりますが、これは毎回申し上げないと、いろいろSNSとか報道とかで国民が不安になるようなそういう発信がされてしまいますので繰り返しますが、石油備蓄の放出や各国からの代替調達を通じて、原油や石油関連製品について、我が国全体として必要な量は賄われています、確保されているということです。
他方、足下では、委員御指摘のとおり、一部で供給の偏りや流通の目詰まりが生じているとの認識がありますので、担当大臣の私の下に設置したタスクフォースで、関係省庁が連携し、重要物資の供給状況を総点検をしているところです。
優先順位ということでいえば、先ほども申し上げましたとおり、国民の皆様の命に直結するという部分をしっかり最優先でやっていきたいと思っておりますし、なお、現時点では、極端な買占めや投機的な転売の発生は確認しておらず、そういう状況にはないということと、あと、加えて申し上げれば、全体量は足りているということですから、最優先で命を守る部分に我々は取り組みますけれども、委員がおっしゃるような一次産業あるいは中小企業、そういったところも、供給の偏りや流通の目詰まりといったことを解消すればきちっと行き渡るはずのものだと思ってやっておりますので、そういう点も抜かりなくしっかりやっていきたいというふうに思っております。
国民の皆様の命、そして委員が御指摘のあった中小企業、一次産業を含め、暮らしを守るために全力を尽くしてまいりたいと思います。
○川委員 ちょっと認識がずれているのかな、私の認識と、質問とちょっとずれたかと思います。
私は、日本の家庭というのは、まさしく日本人であり、命だと思っています。そこを第一にしてほしいという趣旨の質問でありました。
時間の関係もありますので、この関係の質問はこれで終了させていただきます。赤澤大臣、ありがとうございました。
○山下委員長 赤澤大臣、御退室になって結構です。
○川委員 続けて、小野田大臣にお伺いしたいと思います。
まず、AIに関連して、アメリカの巨大IT企業であるマイクロソフト、アマゾン、グーグル三社による日本への大規模な投資について、日本の安全保障と主権、特にデータ主権の観点から質問させていただきたいと思います。
今月三日、マイクロソフト社のブラッド・スミス社長が来日し、高市総理と官邸で面会をしました。その際、総理は、今後四年間で約一兆六千億円を日本に投資し、データセンターやAI基盤、人材育成などを進めるとの説明を受け、国内投資を強くし、データ主権や人材力の強化という点でも大変意義がある、そういうふうに述べられたと報道で見ました。
確かに、こうした投資や人材育成の推進には歓迎すべき面があります。しかし、AIやクラウドといった日本のデジタル基盤の中核を海外企業に強く依存していくことが果たして日本の主権や安全保障の強化に直結するかどうかの点には、重大な懸念を抱かざるを得ません。
なぜなら、物理的な設備が日本にあっても、その設計、運用、更新、そして最終的なコントロールを外国本社が握る構図となれば、有事や国際的緊張の際に、我が国が独自の判断でAIインフラを運用できなくなる可能性があります。外国政府や企業の方針一つで日本のAIやクラウド基盤が制限、停止される事態さえ想定もされます。
AIは、経済政策の枠を超え、今や安全保障の最前線にあります。こうした中核インフラを外資企業に委ねることの安全保障上のリスクを政府はどのように認識し、有事の際に日本側が主導権を握る体制は本当に確保されるのか、不安がよぎります。
加えて、海外企業へ頼り過ぎという状況も深刻です。
現在、多くの行政機関や企業が、マイクロソフトのクラウド、アマゾンのAWS、グーグルのクラウドなど、海外三社のサービスを広く利用しています。今後、これら三社がそろって日本国内のデータセンターを増設しAIサービスを強化していけば、結果的には、日本の公共システムも企業活動も結局この三社に任せる状況が一層進むことが懸念もされます。一度依存が進めば、将来的に値上げや利用条件の変更があっても、容易に他社サービスへ切り替えることは困難です。日本として、選択肢が狭まり、交渉力が弱まるおそれもあります。
こうした状況の下で、現時点における日本のクラウドやAIインフラが、マイクロソフト、アマゾン、グーグルといった海外企業にどの程度依存していると政府は把握しているのか、そして、今後、大型投資によって依存度が更に高まることを安全保障上のリスクとして問題視をしているのか、それとも政策的に許容できると判断をしているのか、小野田大臣の明確な御答弁を求めます。
○小野田国務大臣 国内のクラウド市場において、国内に事業基盤を有する事業者のシェアは、民間調査によれば三割弱というデータがありまして、我が国として海外事業者に一定程度依存している状況だということを認識しております。
経済安全保障の観点からは、外国のサービスに過度に依存しないということは非常に重要でありまして、御指摘のクラウドやAIインフラについても、我が国の自律性を確保することが必要というふうに認識をしております。
このため、経済安全保障推進法に基づく特定重要物資の安定的な供給確保に関する制度において、クラウドプログラムを特定重要物資に指定し、AIやクラウドサービスに不可欠となる計算資源の確保等に対する支援を行っているところであります。
引き続き、関係省庁と連携しながら、我が国におけるクラウドやAIインフラの自律性確保に向けた取組を推進してまいりたいと考えます。
○川委員 自国の自律性の確保ということで、是非頑張っていただきたいと思います。
次に、三社の投資の全体像についてお伺いをしたいと思います。
報道によれば、マイクロソフトは、二〇二六年から四年間で約一兆六千億円を投じ、日本国内にAI向けの大規模データセンターを整備し、AIインフラやサイバー対策、人材育成に投資するとされています。アマゾンやグーグルも日本でデータセンターを増やし、クラウド、AIサービスを拡大するために、既に何千億、何兆円という規模の投資を行っていると報じられています。これらは、日本経済の成長やデジタル化によってプラスの面がある一方で、日本の大事なデータやインフラが特定の海外企業に過度に依存していくことの不安も高めています。
そこで、伺います。
マイクロソフト、アマゾン、グーグルという三社による日本への大規模投資を、日本経済と安全保障の両面から見て、政府はどのように評価をしているのか、メリットとして何を見ており、リスクとして何を認識しているのか、お伺いしたいと思います。
○奥家政府参考人 お答え申し上げます。
御指摘をいただいた、企業による我が国に対する大規模な投資が行われて国内のコンピューティングパワーが拡大することは、我が国のAIトランスフォーメーションの推進に寄与するとともに、日本国内のデータセンター内で完結する情報処理を行いたいというユーザーニーズに応える面からも歓迎できるものです。
ただし、我が国として、クラウド基盤に関する構築技術や運用能力などの海外依存が拡大し続けるということは、我が国の経済安全保障などの観点から必ずしも好ましくはないと考えています。
そのため、国内の事業者が競争力あるクラウドサービスを提供できるようにするために、経済安全保障推進法に基づいた技術開発支援を行うこと、また、国内企業のAIの開発、運用能力の強化に向けて、高度なコンピューターの整備支援、AI開発に対する支援、こうした政策を併せて推進しているところです。
○川委員 国内企業の後押しということですけれども、それを行いながら、結果的には、今、外資系の大きな企業を受け入れているという矛盾もあると思いますので、是非とも国内企業の後押しを更に加速をさせてやっていただきたいと思います。
次に、データが外国政府から見られてしまうリスクについてお伺いをします。
マイクロソフト、アマゾン、グーグルは、いずれも米国企業であり、米国の法律の影響を受けます。一定の条件の下で米国政府が企業に対してデータの開示を求めることができる仕組みがあると指摘もされています。そうであれば、日本の行政機関や電力、ガス、通信、金融、医療といった重要分野のデータが日本国内のデータセンターに置かれたとしても、米国側の判断で見られてしまう可能性を完全には否定できません。これはデータ主権の観点から極めて重要な問題であると思います。
日本の行政機関や重要インフラ企業がマイクロソフト、アマゾン、グーグルなどのクラウドサービスを利用する際、そのデータが外国政府から一方的に見られないようにするため、政府としてどのようなルールや契約上の取決め、技術的な仕組みを求めているのか、また、それが実際に守られているかどうかを日本側で確認できる体制を持っているのか、具体的に説明いただきたいと思います。
○奥田政府参考人 お答え申し上げます。
ガバメントクラウドは、国、地方公共団体等の情報システムに対し、セキュアでコスト効率の高いクラウドサービスを提供するものであり、最新かつ最高レベルの情報セキュリティーを確保できることやデータ保存の安全性を確保できることなどの基準に基づく技術要件を満たしていれば、国内の企業であれ国外の企業であれ採用することとしております。
その上で、クラウドサービス提供事業者との契約におきまして、データの保存場所やバックアップも含めて日本国内に限定していること、また、法的管轄に関しては日本法を適用し、裁判管轄は東京地方裁判所とすること、外国政府からデータ提供要請があった場合には、デジタル庁に通報するとともに、データ提供を拒否することができることなどを定めています。また、第三者が解読できないよう、保存するデータには暗号化処理を施しているところです。
このように、ガバメントクラウドでは、制度、契約においても、また技術的にもデータセキュリティー確保に万全を期しており、国、地方公共団体等の公共情報システムの基盤として安心して御利用いただけるものと考えております。
○川委員 万全を期しているということですけれども、これに関連して次の質問に移りたいと思うんですけれども、次に、AIの学習を通じて、日本のノウハウが外に出てしまうリスクについてお伺いをします。
AIは、たくさんのデータを使って学習し、性能を高めていきます。今後、日本の工場、物流、金融、医療、自治体など、多くの分野でマイクロソフトやアマゾン、グーグルのAIサービスが使われると見込まれています。そのとき、工場の運転データや品質管理の工夫、医療現場の知見、自治体の行政データなど、日本の現場が積み上げてきた技と知恵がAIの学習データとして三社の側に蓄積されてしまいます。そして、そのAIモデルが世界で提供されるようになれば、日本の強みやノウハウが事実上海外の資産に変わっていく危険があります。
そこで、伺います。
こうしたAIの学習を通じたノウハウ流出のリスクを政府はどの程度深刻なものとして見ているのか、日本の企業や病院、自治体などが外資のAIやクラウドを利用する際、どのデータは学習に使ってよいのか、どのデータは絶対に使ってはいけないのかといった線引きを国として示す考えはあるのか、AI主権、データ主権の観点から方針をお示しください。
○小野田国務大臣 我が国の企業や病院、自治体などが持つ質の高いデータをAIで積極的に活用していくことは日本の勝ち筋となるものではありますが、営業秘密の流出リスク対応など、データの安全性の確保を図ることはもちろん重要であると認識をしております。
こうしたことから、我が国企業等がAIを活用する際には、自社のデータがAIの学習に使われないよう、適切な契約等の対応が重要と考えておりまして、政府としては、AIデータの利用に関する契約チェックリスト等を策定しており、企業の適切な対応を促しているところです。
いずれにせよ、我が国の強みであるデータを適切に守って、そして日本の勝ち筋としてしっかり活用していくためにも、これも引き続き、関係省庁と連携して必要な施策に取り組んでいきたいと思います。
○川委員 国内産業であり、様々な外資系のクラウドを使った企業をしっかりと守っていけるように、引き続き頑張っていただきたいと思います。
ここで、今回のマイクロソフトの投資の大きな柱である、さくらインターネットとの連携と百万人のAI人材育成についてもお聞きしたいと思います。
マイクロソフトは、ソフトバンクやさくらインターネットと連携し、日本国内にAI基盤となるデータセンターを共同整備するとしています。また、NTTデータやNECなど国内企業とも協力し、二〇三〇年までに百万人規模のエンジニアや開発者を育成する計画を掲げており、その研修ではマイクロソフトサービスを中心とした実践教育が行われると報じられています。
一見すると、日本企業との連携であり、日本人材の育成であり、非常に前向きに見えます。しかし、裏を返せば、さくらインターネットのデータセンターや設備、人材が、マイクロソフトのクラウドとAI基盤を支える一部となり、育成される百万人の多くが外資の基盤を使いこなすユーザーとして育てられていくという構図にもなり得ます。
そこで、伺います。
さくらインターネットとのAI基盤の共同整備と百万人のAI人材育成の取組は、日本側がAIインフラ人材の主導権を強める方針に動くのか、それともマイクロソフトのエコシステムへの依存を深めていく方向に動くのか、日本独自のAIや国産クラウドを担える人材を増やす戦略なのか、それとも外資サービスの利用者を大量に増やすだけなのか、政府としてこの点をどういうふうに位置づけているのか、戦略的な考え方をお聞きします。
○小野田国務大臣 御質問いただきました個別の民間企業間の連携に係る取組について、政府の立場で戦略はとかコメントを申し上げることは差し控えさせていただきます。
ただ、その上で、一般論として申し上げれば、国内のAIインフラやAI人材への投資が拡大していくということは、我が国のAI利活用の拡大、そして開発能力強化につながるものであり、我が国のAIを基軸とした経済発展にとって望ましいものではないかというふうに考えられます。
議員御指摘の、我が国がAIで主導権を獲得していくという点については重要な観点であると認識しておりまして、昨年末に閣議決定したAI基本計画、こちらにおいても、基本的な方針の一つとして、AI開発力の戦略的強化を掲げております。具体的には、我が国が独自にAIを研究開発し、自律的な運用もできる能力を強化するため、データセンター、そしてデータ、基盤モデル、アプリを含むAIエコシステムについて、エコシステム全体を俯瞰しつつ戦略的かつ統合的に日本国内で構築することとしておりまして、こちらも引き続き、関係省庁と連携し、しっかりと取組を推進してまいりたいと思います。
○川委員 ありがとうございました。個別の企業の事案にはなかなか入り込めないということでありました。
この問いの最後に、国としての基本姿勢についてお伺いしたいと思います。
私は、外国企業の投資を一律に拒否、否定するつもりはありません。しかし、日本として、自分たちのデータは自分たちで守る、一番大事なAI、クラウド基盤と人材はできるだけ自分たちで持つという原則をはっきりと打ち出す必要があると考えます。
クラウドやAIの基盤について、日本企業や国内データセンターが担う割合をどの程度確保するのか、あわせて、マイクロソフト、アマゾン、グーグルといった海外企業に任せる分とのバランスをどのように考えているのか、所見をお聞きします。
○奥家政府参考人 お答え申し上げます。
特にAIに関しまして、生成AIは、技術黎明期で、市場動向の変化も非常に激しいです。そういった意味もありまして、割合という形で定量的に示すのは困難です。
ただ、AIの開発基盤となる高度なコンピューティングパワーは、どれぐらい整備する必要があるか、目標を掲げております。これは、二〇二七年度末までに六十エクサFLOPSの整備を目指すという目標を掲げておりまして、今まさに、日本国内の事業者による高度なコンピューティングパワーの整備の支援を行っているというところでございます。
また、お尋ねをいただきましたバランスということでございますけれども、社会のデジタル化を推進するという観点からは、外資企業が提供するクラウド基盤もうまく活用していく必要はあると思っています。ただ一方で、特に機微性の高いデータを安心して処理したいというときには国産のクラウド基盤を活用できるようにしたい。扱いたいデータやその用途に応じてクラウド基盤を使い分けることができる、こういう環境を確保するということが、バランスというものを考えるときに一つの視点になるというふうに考えています。
○川委員 ありがとうございました。
どの程度となかなか明確にはできないということでありましたけれども、基本的には日本の企業のやはり技術革新というのが物すごく大事になってくると思います。AI主権、データ主権を守りながら外資の力も活用していくために、インフラ、データ、人材、その面で、どのようにバランスを取って、目標を持って政策を進めていくかが重要になると思います。是非、国を守る観点を中心に置き、国内企業を守っていただきたいと思います。AIは安全保障だと思いますので、是非とも大臣には期待しておりますので、よろしくお願いします。
続けて、次にAI活用についてお伺いをしたいと思います。
世界で最もAIを開発、活用したい国というフレーズだけが独り歩きすると、人間の仕事や教育、家族、コミュニティーの営みが効率化という名の下に削られていくおそれがあります。私は、AIをあくまで人間が幸せに生きるための道具として位置づけ、人間の尊厳と共同体を守ることを優先すべきだと考えています。
そこで、お尋ねします。
AI利活用に関する基本方針の中に、人間の尊厳、雇用、教育、家族、地域コミュニティーを守ることを最優先するという人間中心の原則を明記をし、特に、子供の発達や若者の雇用への悪影響を抑えるための具体的なガイドラインや制限を設ける考えはありますか。また、AI導入で失われる職種や業務について、再教育、転職支援、自己責任を押しつけるのではなく、国家として責任を持って支えるための十分な予算措置を講ずるつもりはあるのか、お聞きしたいと思います。
○小野田国務大臣 昨年十二月に閣議決定したAI基本計画においては、個人が尊重される人間中心のAI社会を堅持すると明記しております。その上で、AIの進展が雇用に与える影響については、本基本計画において、「全ての世代が新しい働き方に適応できるよう、教育、リ・スキリング支援等の対策を講ずるというプロセスを継続的に実施する。」と記載し、関係省庁において各種の支援策を実施しているところです。
今後、更にAI利活用が広がることにより、AIが雇用に与える影響は拡大する可能性があることから、引き続き、産業構造や職種の変化を含めて丁寧に調査、分析を行い、必要な取組を関係省庁とともに検討してまいりたいと思っております。
高齢化が進んで人手不足が進む我が国においては、AIが雇用を奪うという考えではなく、AIによって雇用を代替しながら、ちゃんとマッチング、リスキリングをして、必要なところに人材が行くようにマッチングをしていく、そしてリスキリング、大変重要だと思っておりますので、しっかり取り組んでまいりたいと思います。
○川委員 時間になりましたので終わりますけれども、松本大臣には、サイバー関係の質問を準備しておりましたが、申し訳ございません。また改めての機会でお願いいたします。
ありがとうございました。
○山下委員長 次に、高山聡史君。
○高山委員 チームみらいの高山聡史です。
委員長、そして所管大臣の皆様、よろしくお願いいたします。
本日は、まず、木原官房長官に、中東情勢を踏まえた政府の諸対応に対する体制、特に関係閣僚間の所管整理と司令塔機能の所在について伺います。
本日もまさに米国、イラン両国で二週間の停戦合意というニュースが入ってきたわけでありますが、ホルムズ海峡の緊張、カタールのLNG大手による不可抗力宣言など、中東の情勢は我が国のエネルギー、物資供給に直結するリスクをはらんでおります。先般の予算委員会、また、本日ここ内閣委員会の質疑の中でも議論されているとおり、中東情勢を受けた物資供給は、我が国の経済のみならず、国民の生命と健康にも直結し得る問題だと承知しております。
現在の政府の体制を拝見しますと、まず、官房長官が議長の中東情勢に関する関係閣僚会議があり、そして、重要物資の安定供給については、赤澤大臣の下、関係省庁の局長級で構成されるタスクフォース、そして、例えば医療分野においては、上野厚労大臣と赤澤大臣を共同本部長とする対策本部が別途立ち上がっているという、重層的な体制であると理解をしております。
それぞれ重要な役割があることは理解をしておりますが、総理、官房長官、各大臣、それぞれからの発信もあり、現在の政府の体制の全体像、そして連携やリーダーシップの在り方について、改めて国民に分かりやすく示していただきたく、官房長官から御説明いただけないでしょうか。
○木原国務大臣 今御指摘のありましたとおり、現下のイラン情勢を受けまして、中東情勢に関する情報の収集、そして共有、また提供を適切に行うとともに、中東地域の航行の安全、またエネルギーの安定供給等の確保を図るためには、関係省庁の緊密な連携が必要だと考えております。
このために、三月の二十三日に、私を議長とします中東情勢に関する関係閣僚会議を設置をしました。高市総理の出席も得まして、これまで二回会議を開催し、関係大臣から各省の取組状況を報告の上、総理から今後の対応方針について指示をもらいました。
また、重要物資の安定的な供給確保については、赤澤経産大臣を担当大臣として発令をしまして、その赤澤大臣の下に関係省庁の局長級をメンバーとするタスクフォースを設置し、石油製品・関連製品を始め、中東情勢の影響を受けるであろう重要物資の供給状況を総点検をし、海外を含めたサプライチェーン全体を踏まえた重要物資の安定供給確保のための具体的な対応方針の検討を逐次行っているところであります。
引き続き、これらの枠組みを適切に活用することで関係省庁が緊密に連携をし、国民の皆様の命と暮らしを守るため、緊張感とスピード感を持って必要な対応を行ってまいりたいと考えております。
○高山委員 ありがとうございます。
物資供給の問題については、あちらを進めるとこちらが止まる、遅れる、そういった問題になるケースもあるかと思いますので、誰が、いつまでに、何を、どういうデータに基づいて意思決定されるのか、そして、誰から、どういうサイクルで、どういう発信がなされるのかということについて、例えば、今、停戦合意というタイミングもありますので、よい機会として、引き続き交通整理であったりとか最適な体制の構築というところを是非お願いしたいというふうに思います。
次の質問に移りたいと思いますので、官房長官におかれましては御退席いただいて結構でございます。
○山下委員長 官房長官は退席されて結構です。
○高山委員 以降も、通告のとおりの順番で御質問を進めてまいりますので、御答弁いただいた大臣に関しては必要に応じて順次御退席いただければというふうに存じます。
続いて、中東情勢に伴う重要物資安定確保担当である赤澤大臣に伺います。
今もありました、四月二日には省庁横断のタスクフォースが開かれ、関係省庁の局長級が一堂に会して、川上から川下までその実態把握を進めるということが御指示としてあったというふうに承知をしております。
中東の依存度が高いナフサ関連の製品であるとか医薬品、医療機器、漁業、農業、運輸用の燃料、そして午前中の御答弁にもありました小児用カテーテルであるとか滅菌用の酸化エチレンガスに至るまで、極めて広範な品目が対象になる取組であるというふうに承知をしております。こうしたことに対してスピード感を持って動かれているということは率直に評価できるものだと受け止めております。
その上で、私からお伺いしたいのは、全体像の把握というのが極めて難しいテーマであるというふうに考えておりまして、大臣も御案内のとおり、石油関連製品というのは非常に多岐にわたり、そして少量多品種で把握が難しいものも多くあると存じます。相談窓口が設置されており、一つ一つの情報を今、地道に足し上げておられるということかなというふうには思うのですが、逆に、どこかそういった把握の漏れがあれば現場では非常に大きな問題が起こり得るということでもあるかと思います。
そこで、大臣にお伺いします。
今回の件で特に注視すべきと思われる重要物資の全体像を捉えるために今どういう取組を行われており、その進捗であるとか現状をどのように評価されておりますでしょうか。
○赤澤国務大臣 委員の御質問には、これはしっかりお答えしていかなきゃいけないという問題でありまして。
まず、相談窓口、もちろんつくっております。それから、経産省と厚生労働省がネットでも連絡をする窓口をつくっておりますし、私個人のXにいただいても対応するようにいたしております。加えて、厚生労働省と体制を組んだので、コロナとかのときにつくったEMISというシステムも、改修をしながら、そこに病院や診療所の情報が集まるようにと。
ありとあらゆる手だてを使って、気づいた問題点については必ず手を打つということでやっていきたいと思っていますが、やはりちょっと流通が今、まさにおっしゃったように、物すごく多岐にわたり、意図しないところに、気づかないところに突然何かしら問題が起きるということがあり得る世界なので、そういう意味では本当に、連絡をいただいたら直ちに対応すると。
事前に総点検といいながら全部把握できていないじゃないかと言われればそのとおりなんですけれども、問題が生じたときに、命最優先といったような考え方でしっかりやっていくということ以外、なかなかないのかなと思います。
先ほど御指摘いただいたように、関係省庁が連携し、医療、農業や物流を含め、私のタスクフォースの下で分野横断で、中東情勢の影響を受ける重要物資の供給状況を総点検しておりますが、具体的に何とか手が打てた例としては、小児用カテーテルの滅菌用A重油とか、それから九州地方の路線バス用の軽油とか、医療用器具の滅菌に必要な酸化エチレンガスなどについて供給確保ができたというような報告を受けておりますが、それ以外にも、まだ解決ができていなくて、流通のどこが目詰まりが起きているのか、どこに供給の偏りがあるのかを関係省庁が一生懸命探査している最中の部分もあります。
特に国民の皆様の命に直結する医薬品、医療機器、医療物資や、国民生活の基盤となる公共インフラサービスなどについて、万が一にも支障がないように関係大臣としっかり取り組んでいきたいと思います。
いずれにしても、情報を収集し分析し注視し、事態の長期化も見据えつつ、国民の皆様の命、暮らしを守るために全力を尽くしてまいりたいと思っております。
○高山委員 ありがとうございます。
物資の供給に関する不安というのは、先ほど大臣もXでも受け付けているというお話がありましたが、私自身も、いろいろお声を直接いただいて、これは大丈夫なのかみたいなお話をいただいたりするところでもございます。
これは、今、例えば今週とかそういった時間軸においては、全体像を整理して今どうなっているということを、全体像の発信をするというところまではなかなか難しい性質のものであるかなということは理解するのですが、見える化というのは非常に重要なことであると思いまして、国民に対して、今全体像をこう捉えていて、ここまではできていて、ここは不透明であるよということを出していただくということは、国民の安心ということにもつながりますし、また、発信用ということではなく、実際に現場で対応に当たられている方の適切な判断、例えば、この人は聞いているけれども、この人は聞いていないみたいなところに対しても有効なことではないかなというふうに思います。
もしお答えいただけるようであれば、そういった見える化を進める御意向があるかどうかみたいなところに関して、大臣のお考えをいただけないでしょうか。
○赤澤国務大臣 大変重要な御指摘だと思います。
その上で、やはりどこで問題が起きるか分からないので、いただいた情報を集め、分析をし、対応するということは続けざるを得ないので、実際に解決ができたものはこういうものがあり、そして、今仕掛かり中といいますか、供給の偏りや流通の目詰まりに気づいて今対応しているものにはこういうものがありみたいなことは、取組の段階と併せて国民の皆様に発信をしていくことはやりたいと思います。
その上で、全体像という意味では、総理も私も繰り返し発信をしているのは、我が国全体として原油や石油製品は量的に足りているということがあるので、優先順位をつけるまでもなく、そこが行き渡っていない、目詰まりがあるということを知らせてもらえば行き渡るはずなんですね。
要は、問題は、我々は、まず必要な量はとにかく確保するということに総力を挙げています、代替調達をしたり備蓄を放出したり。それができている以上は、何か偏りや目詰まりがあっても、教えてもらえばそこにちゃんと目詰まりを解消したりして行き渡るはずなので。やはりその先に、全体量が確保できなくなって、いよいよどこかに我慢してもらわなきゃいけないというようなことが、可能性としてはこれは常に考えておかなきゃいけないんですが、そういう状態に我が国はまだない。そうならないように総力を挙げて代替調達とかに努めている、それなりに今のところ実効を上げているということだと理解をしております。
○高山委員 ありがとうございます。
国民からしてもやはり最新の状況を知りたいというところはあるかと思いますので、引き続き、小まめな発信であるとか最新の状況の把握というところ、是非お願いいたします。
次の質問に移らせていただきたいと思います。大臣、ありがとうございました。
○山下委員長 赤澤大臣、退席されて結構です。
○高山委員 続いて、城内大臣に伺います。
規制改革推進会議の今期の運営方針について伺いたいというところでございまして、高市内閣における成長戦略の柱というところを拝見しますと、AI・半導体を始めとする先端技術分野への投資であったりとか、医療DXの分野であったりとか、そして人口減少下における労働市場の改革であったりとか、いずれも規制の在り方が成果を大きく左右するような分野が複数あるかなというふうに存じております。
規制改革というのは、単に制度を細かく手直しするということではなく、内閣が掲げる重要施策を、実現スピード、そしてその効果を規定するものであり、その役割はかつてないほどに重くなっているというふうに思います。
そこで、大臣にお伺いします。
今期の規制改革推進会議において、どういった分野を重点分野として考えておられるのか。既にこの内閣の重要施策を強く意識した検討になっているということは承知しておりますが、改めて規制改革の観点から、重点がどこで、そしてどういう考え方でその中でも優先順位をつけて進めていくのかというところ、考え方について大臣のお考えをお聞かせください。
○城内国務大臣 今、高山委員から、規制改革推進会議における重点分野の選定状況、優先順位についてお尋ねがございました。
御指摘の規制改革推進会議におきましては、人口減少、少子高齢化等の課題を克服し、日本経済の成長と地方の活性化をつなげることが極めて重要というふうに考えております。
こうした認識の下、国民生活に密着した社会、経済的に重要性が高い分野につきまして、時代や環境の変化、テクノロジーの進化に合わせまして、規制の緩和、強化、そして明確化といった適正化も含め、必要となる利用者目線の規制・制度改革を徹底することとしております。
具体的に申し上げますと、昨年十二月二十四日に規制改革推進会議が開かれましたが、ここにおきまして、高市内閣の基本方針を踏まえる形で二本柱、すなわち、強い経済の実現、そして、地方を伸ばし、暮らしを守る、この二つの柱で今後の検討課題という形でお示ししたところでございます。特に、強い経済の実現につきましては、民間投資と技術革新が促進され将来にわたって挑戦できる環境が整備されることを目指し、今年夏の策定が予定されております日本成長戦略の検討との連携を深めることとなっております。
本年二月二十六日の規制改革推進会議におきましては、具体的には、がん登録情報の更なる利活用に向けた整備、ドローンといった新技術の社会実装の促進、弁護士法におけるAI活用の更なる明確化などについて中間答申が取りまとめられました。
また、夏の答申の取りまとめに向けまして、フィジカルAIを含むAIの社会実装の促進、医師による画像読影におけるAIの活用、農地の大区画化や植物工場の促進に関する規制の在り方など、残る検討課題についても現在議論されているところであります。
いずれにしましても、私は日本成長戦略担当大臣であると同時に規制改革担当大臣でもありますので、引き続き、日本成長戦略などの内閣の重要課題を踏まえながら、スピード感を持って、御指摘の規制改革にも取り組んでまいる考えであります。
○高山委員 ありがとうございます。
規制改革というテーマにおいては、網羅的に検証項目を丁寧に進めていくということだけでなく、社会的、経済的インパクトの大きいテーマに関して、まさにその成長戦略を踏まえながら、どれだけ早く、そしてどれだけ深く踏み込めるかというところが非常に重要なテーマであるというふうに思います。是非、この規制改革推進会議の運営に当たっても、その辺りを踏まえて機動的なお取組をお願いしたいというふうに思います。
とりわけ、成長投資の分野というのは海外との競争も激しい分野であると思いますので、半年遅れた、一年遅れたということが、その領域での成果を大きく変えてしまうということも考えられるテーマかなというふうに思います。
また、予算は成立したばかりでございますが、この大きな予算をかけた施策の効果というものが、規制によって十分実を結ばないということもあってはならないことだと思います。財政支出と規制改革というのは政策的には別のメニューということは存じておりますが、しっかりその成長の果実を手にするというところに向かってお取り組みいただけますと幸いです。
大臣、ありがとうございました。
次の質問に移りたいと思います。
○山下委員長 城内大臣は退席されて結構です。
○高山委員 続いて、松本大臣に、国家公務員総合職の応募者減少と若手離職、そして専門人材の確保、処遇についてお伺いいたします。
御承知のとおり、総合職試験の申込者数というのは、ピーク時から大幅に落ち込み、近年は過去最低の採用倍率を更新をしているという状況であると思います。また、深刻な問題として、入って十年未満であるとか、若手の退職が止まらないというところもあるかと思います。
この理由としては、例えば、労働時間が長いということであるとか、成長実感ということであったりとか、あるいは、官民の処遇格差であるとか、キャリアの見通しをどれぐらいつけられるのかということであったりとか、いろいろ論じられている話はあるかと思いますが、これは単に人事の問題ということではなく、国家運営能力の足腰が弱っていくという、非常に国家運営の根幹に関わる問題であると私は受け止めております。
加えて、デジタル、サイバー、AIなど高度専門人材というところにおいては、更に民間との給与格差というところが数倍にもわたるケースもあるというところで、現行の仕組み、俸給表の枠内ではなかなか難しい側面がある。各府省で任期付職員であるとか制度を活用しておられるというところは承知していますが、これもまだ、処遇、評価、キャリア接続といった面で多く課題を抱えているというふうに思います。
そこで、大臣に伺います。
総合職の応募者数及び若手離職率への対応、また、デジタル領域等の専門人材の獲得、維持に向けた対応について、現行どのような取組がなされており、それら取組は大臣の目から見て十分な打ち手と思われますでしょうか。
○松本(尚)国務大臣 ありがとうございます。
まず、応募者減少、若手離職の対応。
応募者の減少は、やはり若者に対するリクルートをもうちょっとやっていかなきゃいけないというふうに思います。先ほど野村委員からも公務ブランディングだけでいいのかという御質問がありましたが、若手に対しては、やはりブランディングをしっかりと、そこは注力しなきゃいけないと思っています。
例えば、ブランディングについては、今、昨年から、「国のミライをつくる、唯一無二の挑戦がある」というようなキャッチコピーですかね、こういうのも出しながら、高校生や大学一、二年生への広報の拡充であるとか、あるいはリクルーターをそういったところに派遣して国家公務員の仕事の内容を紹介するとか、こういった試み、努力をしているところでございます。
また、若手の離職をどう抑えるかというところについては、これも野村委員が先ほど御質問いただきましたけれども、評価をちゃんとやって、若手がしっかりと自分が役に立っているんだといったところをきちんと自覚をしていただけるような、そういった試みを、我々、我々というか上司の人間がちゃんとウォッチしながら、若手が離職しないような環境づくりをつくっていくということが必要だろうと思います。
それから、専門人材のお話がございました。これについては、例えば、多様な人材が受験しやすくなるような、試験内容の見直しということで、二〇二二年度からは、我がデジタル庁もそうなんですけれども、デジタル区分の創設をしたりとか、あるいは、一方で、政治・国際・人文区分を創設したりとか、そういった募集の区分を更に細かく細分していくことによって、そういった専門人材を獲得していこうといったり、あるいは、民間の合同説明会、ナビというのがありますけれども、ああいったものに各府省庁で共同に出展したりとか、あるいは、民間の転職サイトなどの外部媒体を活用するなり、経産省がどうやらやっているらしいんですが、そういったようなことも活用しながら、若手の離職防止、応募者の減少対応、そして専門人材の採用などをやっているところです。
大臣としてどう思うかという最後のお話でしたけれども、こうやって中から見てみると、意外と多種多様、努力はしているなというふうに思っています。ですから、これが、もうあと数年見ながら、それがきちんと効果を出しているかどうかというところは当然ウォッチしなければいけないというふうには思っています。
ありがとうございます。
○高山委員 ありがとうございます。
まず、前向きな取組が、真剣な取組があるということは、この質疑であるとか答弁を通して広く国民に知っていただきたいことであるなというふうに思います。
また、大臣からありました、数年、どうなるかしっかり見ていくんだということも重要なことであると思いまして、これは例えば、民間であるならば、採用目標に対してビハインドしているであるとか、KPIに対して足りていないということであれば、じゃ、採用予算をつけるのかとか、広報をもっと頑張るのかとか、あるいはその他の働き方の施策をやるんだとか、そういったことを効果が出るまでやり切る、時によっては、マネジャー、上司、現場の人間も含めて採用に出ていくんだということをやるものかなというふうに思います。
このような形で、国家公務員においても、これはある意味、公務員の方の、なかなか、今、採用であったりとかあるいは続けるということに対して、痩せ我慢、誇りある仕事だから痩せ我慢でも続けてくれるということではなくて、しっかりと、フェアな評価であるとか、あるいは必要十分な取組を政治の側から頑張ってプッシュをしていくということをやっていけるとよいなというふうに思いますので、是非、大臣のリーダーシップの下、成果の出る取組をよろしくお願いいたします。
大臣におかれましても退席いただいて結構でございます。
○山下委員長 松本大臣、退席されて結構です。
○高山委員 続いて、宇宙戦略基金を通じた民間投資の拡大とスタートアップの産業育成について小野田大臣に伺います。
御案内のとおり、宇宙戦略基金というのは令和七年度補正予算で二千億円が計上されるなど総額一兆円規模の支援が予定されております。また、宇宙基本計画の工程表にはスタートアップであるスペースワン社のカイロス打ち上げ計画が明記されるなど、民間の側にも踏み込んだ運用方針を打ち出してこられた、こういった方向性は強く支持できるものだと受け止めております。
これらの取組が実際に民間投資の拡大にきちんとつながるか、また、スタートアップ、一社、二社ではなくて複数のスタートアップが伸びていく確かな取組になるかというところが重要であると考えますが、これまでの取組も踏まえつつ、大臣が重視されている取組について具体的に御説明いただけないでしょうか。
○小野田国務大臣 宇宙戦略基金は、我が国の宇宙開発の市場拡大、課題解決、技術基盤の強化に向けて、スタートアップを含む民間企業及び大学等を対象として先端技術開発、技術実証及び商業化を支援する事業でございますが、本事業は、資本規模の小さい中小企業への補助率を高くするなど、自社での投資が難しいスタートアップに配慮した支援形態とするとともに、社会実装等を通じた更なる民間投資拡大の実現も目標としております。
これまでも、例えば、高頻度打ち上げに資するロケット製造プロセスの刷新のテーマにおけるスペースワン社ですとか、あと、月極域における高精度着陸技術のテーマにおけるispace社など、既に多くのスタートアップを採択しておりまして、宇宙市場における産業育成に資する事業となっていると考えております。
もちろん、宇宙事業、宇宙の業界の中でスタートアップの力が本当に目覚ましいものがあると思いますので、委員御指摘のとおり、しっかり引き続き宇宙戦略基金による支援ですとか今国会に提出している宇宙活動法の改正等を通じた環境整備など、関係府省庁連携した取組を実施してまいりたいと考えます。
○高山委員 ありがとうございます。
大手の企業とスタートアップとで補助金の補助率を変えるなど、スタートアップに対して手厚い支援があるということは大変前向きに受け止めたいと思います。
一方で、スタートアップ、私も宇宙ではありませんがスタートアップに在籍していた経験から非常に実感として思うのが、やはり経済的な支援だけではなく事務手続というところに対する負担感というのは非常に重いものがございます。実際、私自身ではありませんが、そういった補助金であったりの取組に採択された際に事務手続が非常に重いというところで、なかなかこれが難しいみたいなところを現実の声として聞くことがございます。
ですので、是非こういった基金、補助金を使った取組と併せて、そういった大企業あるいは大学等でなくてもこの取組を利用しやすいであるとか、あるいはスタートアップにとって使いやすい支援の仕組みといったところ、特にスタートアップ、お金だけのことではなくて、人が足りないであるとか、あるいはなかなかそういった体制が整わないというところがありますので、きちんとその事業に対する評価とか報告を求めるところはあると思うのですが、そういったところは是非進めていただきたいというふうに思います。
大臣のリーダーシップに期待をしまして、この件に関しては、大臣、退出いただいて大丈夫でございます。
○山下委員長 御退席されて結構です。
○高山委員 続いて、あかま国家公安委員長にSNS型の投資詐欺そしてロマンス詐欺対策について伺います。
警察庁の統計にもあるとおり、SNS型投資詐欺、ロマンス詐欺というものは近年非常に件数が拡大をしておりまして、令和六年には約千二百七十一億円、これは特殊詐欺を上回る水準である。そして、令和七年の被害額というところは更に増加をしており、一件当たりの被害額も大きいタイプの詐欺で、これは被害者の人生設計そのものを破壊する深刻な犯罪であるというふうに思います。
こうした件数、被害額が急激に増加をする中で、被害防止や対策の打ち手のスピードが追いつかないということが懸念されるわけかなと思いますが、警察によるサイバーパトロール等の取組であったりとか、あるいはSNS事業者との連携など、単に人手あるいは従来型の手法ではなく、テクノロジーを活用した打ち手といったものもこれまで以上に重要になってくるものと考えます。
そこで、あかま国家公安委員長に伺います。
こうした詐欺の被害拡大防止に向けて現在どのような枠組みで取り組んでおられるか、そしてその中でテクノロジーの活用についてもどのようにお考えか、考えをお聞かせください。
○あかま国務大臣 今委員の方御指摘ありましたとおり、いわゆるSNS型投資・ロマンス詐欺の認知件数、被害額、いずれも厳しい情勢にあるというふうに認識をしております。
その上で、被害者との接触ツールとして悪用されているSNSであるとかマッチングアプリに関する対策が必要であると。警察では、関係機関や事業者とも連携しながら、例えばSNS事業者等に対する犯行利用アカウントの削除依頼、さらには、マッチングアプリ利用者に対する注意喚起やアカウント開設時の本人確認の厳格化等の各種対策の働きかけ、また委員の方から強調された、SNSで犯罪の実行者を募集する投稿に対してAIを用いたリプライ警告の発出等の取組、こうした取組などを推進しております。
今後とも、これらの対策を強力に推進し、いわゆるイタチごっこの感がみたいな話がありましたけれども、委員御指摘のAIの活用などの技術活用、これも進めながら、SNS型投資・ロマンス詐欺を含む特殊詐欺の撲滅に向けて、関係機関や事業者等々とも緊密に連携をして対策を講じるよう警察を指導してまいりたい、そういうふうに考えております。
○高山委員 ありがとうございます。
このSNS型の投資詐欺であるとかロマンス詐欺といったものは、既に加害者側、犯人側が生成AI等の最新技術をフル活用して、例えば投稿を作ったりであるとか、効率よく件数を実行するために相手側は技術を使っているという状況であると思います。これを防ぐ側は、今御答弁の中にもありました、様々取組をされているというところでありますが、従来型の人手の運用を中心とすると、それが追いつかないということも考えられるところでございます。
ですので、取組はしているが追いつかないといったことにならないように、警察とAIというとぱっと結びつかないという方もいらっしゃるかもしれませんが、既に使っておられるところもあるというふうに思いますので、是非、この被害の拡大防止に向けて、最新のテクノロジーというところの力もかりながら、しっかり実効的な打ち手を進めていただきますようお願いいたします。
あわせて、今おっしゃっていただいた取組に関して、SNS事業者との連携というところにおいては、事業者側との交渉というところもあると思いますが、具体的な目標設定みたいなところも、こういった件数が急激に増加しているものに対してどのような打ち手をいつまでに求めるかみたいなところは、是非強力に推進をしていただければというふうに思います。
以上で私の質問を終わります。
○山下委員長 次に、塩川鉄也君。
○塩川委員 日本共産党の塩川鉄也です。
イラン情勢に伴う石油製品の確保策に関連して、まずお尋ねいたします。
赤澤大臣は、当委員会の所信におきまして、石油備蓄の放出や積極的なエネルギー外交を通じて、原油や石油製品については、日本全体として必要となる量を確保できています、一方、一部では供給の偏りや流通の目詰まりが生じていますと述べておられます。
この流通の目詰まりの事例の一つとして、塗料製造に必要な塗料用シンナーへの供給不安があるということですが、どのような状況なのか、御説明いただけますか。
○赤澤国務大臣 シンナーの原料であるナフサは、米国からの代替調達の進展により、川中製品の在庫活用、国内での精製と合わせて少なくとも化学品全体の国内需要四か月分を確保しており、日本全体として必要となる量を確保できていると考えています。さらに、中東以外からのナフサ輸入量の増加により、川中製品の在庫使用期間を半年以上に延ばすことが可能となっています。
他方、足下では、一部で供給の偏りや流通の目詰まりが生じていることも認識をしております。このため、担当大臣の私の下に設置したタスクフォースで関係省庁が連携をし、分野横断で重要物資の供給状況を総点検するとともに、関係省庁に設置された情報提供窓口を通じて、需要家の調達状況も含めたサプライチェーンの情報の集約に努めております。
また、四月三日に経済産業省から溶剤関連事業者に対し、シンナーを含む溶剤等の安定供給確保に向けた協力要請を実施したところでございます。
○塩川委員 溶剤安定確保についての要請も行っているということですが、供給の偏りや目詰まりがあるという話です。
私の方でも、建設業関係の事業者の方や、また労働組合の全建総連の皆さんなどにもお話を伺いました。建設業における建設資材の価格高騰、供給不安が広がっているということで、シンナーや断熱材や塩ビ管、塗料、養生テープなど、それぞれ深刻だということを聞きました。
特にシンナー確保の事業者の声をお聞きしますと、問い合わせているけれども、シンナー関係は全て入荷なしとか、シンナーが一番手に入らない、業者も品薄で納期が読めないという、シンナーが既に七〇%値上げで、購入制限がかかっており、納期も不明だとか、防水ウレタン材の希釈に使う洗浄剤シンナーが全く手に入らない、値段が通常の二倍から十倍、こういった声が寄せられているところですが、こういった個々の具体的な要望にどういうふうに対応していかれるのか、その点についてお答えください。
○赤澤国務大臣 シンナー等の原料としてのトルエンやキシレン等の生産量については、平時に比べると一部減産しているものの、輸出量の削減や川中在庫の活用を通じて、国内出荷量としては平時と同様に国内需要量に応じた必要量を供給することができていると認識をしております。
ただし、やはり今委員が御指摘のとおりで、いろいろなところからおっしゃったような情報が伝わってくるところがあります。供給の偏りや流通の目詰まりが生じているということで、塗装工事事業者を始めとする一部の建設業者から、塗料用シンナーについて、メーカー側による出荷調整や価格改定を背景として、その安定的な確保や今後の円滑な施工に向けた懸念の声があることは承知をしております。
建設業は、社会資本の整備やメンテナンスを担うとともに、災害時には最前線で応急復旧等を行う地域の守り手として、国民の生命や財産を守り、経済活動を支える重要な役割を担っておられます。工事の施工に必要となる資材の円滑な確保を図ることは、その役割を果たしていただく上でも本当に重要であるというふうに理解をしています。
このような状況を踏まえて、現在、私の下にあるタスクフォースの取組として、国土交通省、経済産業省において、建設業者側における状況の把握や塗料用シンナーに関するサプライチェーンを調査の上、目詰まり箇所の特定など、その解消に向けた取組を進めているところです。
ちょっと件数が多いのでなかなか委員の御期待のとおりに進捗が進まないようなところがあるかと思いますが、引き続き、関係府省が連携をして、業界や現場の事業者の生の声にしっかり耳を傾けながら、国民の皆様の暮らしを守るための対応を続けてまいりたいと考えております。
○塩川委員 必要量を供給しているということですけれども、メーカー側はそういう対応ということなんですが、要するに、現場に届いていないという状況で、長いサプライチェーンでどこに目詰まりがあるのかといったところは一つ一つ事情が違っているということなんだろうと思います。
そういう点で、建材流通の目詰まりを解消する上でも、その実態把握については、これはどのようにしていかれるのか。また、そういった目詰まりの状況を踏まえてこういうふうに対処しますといった情報開示ですよね、そういう取組が必要じゃないかと思うんですが、その点はいかがでしょうか。
○藤田政府参考人 お答えいたします。
建設資材の流通実態等につきましては、国土交通省におきましても、これまでも毎月、主要建設資材需給・価格動向調査を実施しておりまして、その結果を公表するとともに、今般の中東情勢を踏まえ、建設業団体等へのヒアリングにより、直近の価格や需給、サプライチェーンの状況などにつきまして可能な限り実態把握に努めてきたというところでございます。
国土交通省といたしましては、引き続き、経済産業省や関係団体ともよく連携をさせていただきまして、これらの情報収集に努めるとともに、国土交通省のホームページに設置いたしました中東情勢関連対策ワンストップポータル等といった場を活用しまして、建設資材の流通の状況等につきまして、建設業者を始め、皆様に分かりやすく発信していきたいというふうに考えているところでございます。
○塩川委員 ポータルで分かりやすく発信ということなんですけれども、現場の話を聞きますと、結構それぞれ大変な状況にあるということで。
国交省にお尋ねしますが、今の見積書を取ったとしても、この間の価格高騰が当然反映をしていくことになると、一か月後にはその見積りというわけにいかなくなってくるということがあるわけです。建設では契約締結時に代金を全て決めるわけではありません。公共工事なら物価の変動を見て調達価格を変更するわけです。
ここで、建設業法の見直しで民民の契約でも見積書の変更ができる規定が入ったわけですが、実態はなかなかそうなっていないということもありまして、こういった資材価格高騰を踏まえた請負代金の変更協議の円滑化、これをしっかりと行っていけるような対応を国交省としてもしっかりやっていただきたいんですが、いかがでしょうか。
○藤田政府参考人 お答えいたします。
建設業におきましては、アスファルトやシンナーなどの石油製品等を使用することから、今後、建設資材の価格高騰や供給不足に起因する請負代金の上昇や工事の遅延といった影響が生じると考えてございまして、業界の一部からもそのような声が聞かれているところということでございます。
このため、令和六年に、先ほど御指摘いただきました改正した建設業法の規定に基づきまして、建設業者が資材価格の高騰などのおそれを事前に注文者に通知することで契約変更の協議を円滑に進めるような仕組みを活用するなどによりまして価格転嫁等を円滑に行えるよう、改めて先般周知をしたというところでございます。
また、これに加えまして、公共工事につきましては、最新の単価を反映した発注やスライド条項の適切な運用などに取り組むことが重要であることから、今後の状況に応じてこれらの措置を適切に講じるよう、先日、全ての公共発注者に対して文書で要請を行ったところでございます。
引き続き、建設工事に必要な石油製品等の価格、供給等の動向を注視し、経済産業省や業界団体とも密接に連携しながら、建設工事の円滑な施工に支障がないよう適切に対応してまいりたいというふうに考えてございます。
○塩川委員 ナフサ由来の建設資材の調達がストップをして、そのために工事もストップをして売上げがゼロになるということもあり得る、そういう想定をした金融支援など、事業者を支える施策の具体化も是非図っていただきたい。コロナのときのようなゼロゼロ融資の実施なども含めた対応策を求めたいと思っております。
赤澤大臣にお尋ねしますが、燃料ですとか石油製品の価格高騰や供給制約について、個々の事業者の具体的な目詰まりということであれ、実際に困っていると。そういった困っている事業者の個別の要望に対処できるような相談窓口、単にこんなことをやっていますよというポータルでお知らせじゃなくて、個別の相談、事情についての要望を受ける相談窓口、これを是非きちっと関係のところでつくっていただきたいと思うんですが、その点、是非。
○赤澤国務大臣 今の状況で一つ委員とも認識を共有させていただきたいのは、やはり国内で余りパニックとかが起きないようにということを考えておりまして、やはり、全体の量が足りないのだという認識を持たれると本当にまたその後の行動が影響を受けるので、取りあえず、必ず、全体量としては必要となる量を確保しているということは、答弁するたびにお話しさせていただこうと思っていますが、その上で、一部の供給の偏りや流通の目詰まりが生じております。
先月三十日に私が重要物資安定確保担当大臣に任命され、私の下にタスクフォースが、関係省庁が連携して重要物資の供給状況を総点検するというのが立ち上がっております。地方経済産業局も含め、建設業など業種を限定することなく、広く情報提供窓口を設け、サプライチェーンの情報を分野横断で集約をしようとしています。
その上で、融通支援をきめ細かく実施していこうとしておりますし、中小企業、小規模事業者への支援として、約千か所の中東・ウクライナ情勢・原油価格上昇等に関する特別相談窓口を設置し、資金繰りや経営に関する相談にも対応しております。
加えて、私のXで発信させていただいたのは、私自身に寄せていただいてもあれなんですが、かなりの数寄せられるので見落としがあるといけませんから、必ず、私のところに寄せられるときは、スレッドを立てて、そこのリツイートというかコメントですか、するところに一応経済産業省と厚労省のポータルのURLは書かせていただいて、そこに情報があれば寄せてください、一つ一つ対応してまいりますということで、一応それはもうアップをさせていただいております。情報を寄せていただいたときには全力で対応していきたいと思っています。
引き続き、全体量は足りている中で供給の偏りや流通の目詰まりを解消していく、そういう考え方で、国民の皆様の命と暮らしを守るべく、需要家の皆様から情報を寄せていただき、その情報を踏まえて、関係省庁と連携してきめ細かく対応してまいりたいと考えております。
○塩川委員 今の話で、情報提供をいただければ一つ一つ対応するというのは、赤澤大臣に寄せられるというだけではなくて、先ほどちょっとあったように、千の窓口があった場合に、資金繰りとか経営支援という話だったんですが、今言ったように、燃料や石油製品の不足等についての相談、個別の相談もその千の窓口でしっかり受けてもらえるのか。
○赤澤国務大臣 どこで情報がつかめるかが本当に分かりませんので、相談窓口に寄せられたものもきちっと集約をいたしますし、あと、Xに載せたURLの経産省それから厚労省のポータルについては、そこに情報を寄せていただけば、それが端緒になって我々は対応するということで。
まさに委員おっしゃったように、何か今、何々のこの病院でこういうものが足りないぞとか、そういうものがあれば厚労省がきちっと対応しますし、もうちょっと川中、川上に上がっていけば、経済産業省の方でどこが目詰まりしているのかを突き止めて対応しようということで取り組んでおります。
○塩川委員 現場の要望に応えて、しっかりとした対応になるような、そういう取組を求めたいと思います。
それで、報道されたものの関係で、政府として、石油元売企業に対し、医療機関や公共機関などの重要施設について、ふだん燃料を調達している燃料販売店から調達できないようなケースでは直接販売するよう要請しましたということがあります。
ここで言っている医療機関や公共機関などの重要施設、その重要施設とはどういうところなのかというのは、今、どのように考え、対応されようとしているんですか。
○赤澤国務大臣 済みません。文書で、担当の資源エネルギー庁の幹部から石油精製事業者各位に対して要請をしたものでありまして、そこに書いてある重要施設のときには、文書自体をちょっとさらっと読ませていただくと、括弧、医療、交通、公共サービス、農業、水産業、畜産業等というような感じで書いておりますが、実際、話を寄せていただければ、それに応じて、今のものに当たればもちろん直接的に卸すというようなことを考えていきたいと思いますし、重要施設への供給を迅速に行う必要があるため、具体的には、私の下に設置したタスクフォースから石油元売企業に要請するような形で、迅速な実現を図りたいと思っております。
連絡先については、関係省庁において情報提供窓口を設けておりまして、医療機関や公共機関を含め、国民の皆様及び事業者の皆様から御連絡をいただきたいというふうに考えております。
〔委員長退席、鳩山委員長代理着席〕
○塩川委員 連絡先については関係機関ということで、例えば医療機関であれば厚労省とか、公共交通機関であれば国交省とか、どこというのは個別に決めているという感じなんですか。要するに、それぞれの事業者がどこに話を持っていけばいいかという、その連絡先。
○赤澤国務大臣 済みません、一つ訂正をさせていただきたく、文書で要請をしたと申し上げたんですが、出すのが今日か明日かも含めて、まだこれは申し上げていないんですけれども、これから出すというものだったということをちょっと申し上げておきたいと思います。
その上で、今の御質問について言うと、担当分野ごとに各省が対応するのかというお話と理解をいたしますが、そのようにしたいと思います。私の下に局長級が参加したタスクフォースができていますので、問題の所在が分かれば各省の局長がきちっと、持ち帰るといいますか、それで対応をしていくということだと思います。
○塩川委員 要するに、個別の医療機関がどこに連絡をすれば対応してもらえるのかというのが分かるようになっているのかということなんですが。
○赤澤国務大臣 少なくとも私のXについて言うと、私と経産省はそれぞれポータルを分けてXで発信をさせていただきましたが、そういう意味で、窓口の方で、これは業種をどこと決めていない窓口をつくっておりますので、その場で聞かれた問題について、どこの役所が担当するのかということをきちっと確定した上で、そこに発注が出ているというふうに理解をしております。
○塩川委員 是非、個別の相談に対応する連絡窓口を設けて、しっかりと対応を求めたいと思います。
やはり、この間、私どもも党としてアンケートなどを取っても、国民生活への影響アンケートということで、石油また石油製品の確保対策を求める声とともに、何よりも強い望みというのが、とにかく戦争を終わらせてほしいという声であります。
木原官房長官にお尋ねします。
アメリカとイランは、二週間にわたる停戦に合意したということであります。これ以上犠牲者を増やさないためにも、ホルムズ海峡の解決のためにも、米国とイランの間で戦争の終結のための外交交渉を開始することが強く求められております。このような戦争終結のための外交交渉となるよう、世界各国と協調して、日本政府として米国とイランへの働きかけを行うことが強く求められておりますが、対応方についてお答えください。
○木原国務大臣 今御指摘のように、米国及びイランが、それぞれ攻撃を二週間停止すると発表したと承知をしております。
我が国は、ホルムズ海峡の航行の安全確保を含む事態の早期鎮静化、これが何より重要という立場から、関係国間の外交努力をこれまで支持をしてまいりました。御党からもその旨の要請書もいただいたところでありまして、同じ方向性だということも申し上げたところであります。こうした観点から、今般の米国、イラン双方の発表というのは、前向きな動きとして歓迎をしているところです。
最も重要なことは、今後、ホルムズ海峡の航行の安全確保を含む事態の鎮静化が実際に図られることであり、外交を通じて最終的な合意に早期に至るということを期待をしているところです。
政府としては、これに向けて、国際社会と更に緊密に連携しながら外交的取組を進めてまいる所存です。
○塩川委員 戦争終結のための外交交渉の前提として、イランに対する攻撃の完全な停止、イランに対する再攻撃をしないことの保証をアメリカに対して求めることが必要で、政府としてその対応方を強く求めるとともに、そもそも、米国にイラン攻撃の即時中止を要求するとともに、日本として一切の軍事協力はしないということも強く求めるものであります。
それでは、ここまでで、赤澤大臣と木原官房長官、御退席いただいて結構です。
次に、最低賃金についてお尋ねをいたします。
石破政権の下で、一昨年十一月の総合経済対策及び昨年六月の骨太方針には、全国加重平均千五百円を二〇二〇年代にという方針が記載されておりました。それが、昨年秋の総合経済対策では削除されています。高市総理は、昨年の所信表明演説でも、今年の施政方針演説でも、石破政権が掲げた最賃引上げ目標、二〇二〇年代に千五百円というのを掲げることをやめております。
城内大臣にお尋ねしますが、今後、最賃引上げの目標というのは掲げないということなんでしょうか。
○城内国務大臣 お答えします。
塩川委員におかれましては、昨年十一月二十六日の内閣委員会に続きまして、最低賃金について御質問いただきましてありがとうございます。お答えします。
最低賃金につきましては、骨太方針二〇二五におきまして、御案内のとおり、「二〇二〇年代に全国平均千五百円という高い目標の達成に向け、たゆまぬ努力を継続する」という方針が、先ほどまでいらっしゃいました私の前任の担当大臣の赤澤大臣の取組で、石破内閣で閣議決定されました。高市内閣におきましても、その目標は維持されております。
他方で、政府が将来に向けた最低賃金の引上げ目標を示すことに対しましては、やはり、事業者や雇用者にとって予見可能性を高め、賃上げに向けた機運を醸成するとの意見もある一方で、実際の賃金は国ではなく企業が支払うものでありますので、国が将来の目標だけを示して、その負担を企業に丸投げすべきではないといった別の意見もございます。
そのため、高市内閣は、目標を事業者の皆様に丸投げしないといった観点から、令和七年度補正予算や令和八年度当初予算、税制などを含め、事業者の皆様が継続的に賃上げをできる、稼ぐ力を増やす、そういう環境整備に取り組むと申し上げてきたところです。
今後、夏の日本成長戦略の取りまとめに向けまして、佐藤官房副長官の下で開催しております賃上げに向けた中小企業等の活力向上ワーキンググループというのがございますが、こちらにおける議論、あるいは中小企業政策審議会というのも、中小企業庁の下でこういった議論が行われておりますが、こうした議論等も踏まえながら、日本成長戦略会議等で、今後の賃上げ環境整備に向けた政策を具体的にお示ししていく考えです。
その上で、最低賃金を含むこれまでの政府決定への対応については、今後の消費者物価上昇率、現在行われている春季労使交渉の結果など、一般的な賃金の状況、事業者の経営状況といった経済動向等も踏まえまして、夏の日本成長戦略の取りまとめに向け、具体的に検討してまいる考えでございます。
〔鳩山委員長代理退席、委員長着席〕
○塩川委員 最賃引上げ目標は維持しているという話ですけれども、わざわざ二〇二〇年代に千五百円というのを削っている文書というのはほかにもあるわけですよ。
例えば、第六次男女共同参画基本計画に当たりまして、その基になっている基本的な考え方の素案が昨年の八月に出ているわけですけれども、昨年八月のこの基本的考え方の素案には、「最低賃金について、二〇二〇年代に全国平均千五百円という高い目標に向けて、たゆまぬ努力を継続することとし、官民で、最大限の取組を五年間で集中的に実施する。」とありましたが、今年三月の取りまとめ文書では、「最低賃金について、適切な価格転嫁と生産性向上支援によって、最低賃金の引上げを可能とする環境整備を進めていく。」となって、この二〇二〇年代に千五百円という目標はばっさり削られているわけであります。
これは閣議決定の文書ですかね。ですから、そういう点では、閣議決定で目標を投げ捨てているということになるんじゃありませんか。
○城内国務大臣 先ほど御答弁したとおり、目標は維持されております。
他方で、先ほど申しましたように、企業の稼ぐ力、賃上げ環境整備を様々な観点で、中小企業庁そして厚生労働省を中心に取り組んでおるところですが、そういうことを取り組みながら、今後の夏の日本成長戦略の取りまとめに向けて、先ほど申しました、佐藤官房副長官のワーキンググループ、あるいは中小企業政策審議会などでこの問題についても議論を進めておりまして、最終的には、日本成長戦略会議等で今後の賃上げ環境整備に向けた、最低賃金を含めた政策を具体的に示していく考えでありますが、冒頭に戻りますけれども、石破内閣の目標というのは、現時点では維持されております。
○塩川委員 最低賃金の目標については、別に石破政権だけでやっているわけではなくて、その前の岸田政権もそうですし、菅政権、更に言えば、第二次安倍政権のときから掲げられているわけです。ですから、この十年間、第二次安倍政権以降では時給千円でしたし、岸田政権以降では千五百円と最賃について引上げ目標を掲げていたのに、高市内閣では引上げ目標を掲げていないわけであります。
ですから、これらの過去の政権においても、今お話があったような、企業に丸投げすべきではない、それはもちろんそういう話で、体力のある企業にはしっかりと払ってもらうということをきちっと働きかけると同時に、中小事業者などに対しての支援策をどう行っていくのかというのをやりながら、同時に、やはり引上げ目標を示すことによって実現を確実なものにしていくという取組をこの十年間やってきたわけですから、それを下ろす理由というのはないんじゃないですか。
十年間目標を掲げてきたのに、それを何で投げ捨てるのかというのに対して、合理的な理由というのは見出せないんですが。改めて。
○城内国務大臣 済みません、繰り返しの答弁になるんですけれども、石破内閣の骨太方針二〇二五において、「二〇二〇年代に全国平均千五百円という高い目標の達成に向け、たゆまぬ努力を継続する」という方針、これは閣議決定事項でありますから、これは当然、その目標が何かもう廃止されたということではなく、その目標は維持されております。
ただ、繰り返し答弁になりますけれども、高市内閣では、高市総理が繰り返し述べているように、目標を事業者に丸投げしているわけではありませんで、令和七年度補正予算、あるいは八年度の当初予算、あるいは税制なども含めて、事業者の皆様が継続的に賃上げできる環境整備にしっかり取り組んでおるところでございまして、具体的には、プッシュ型の伴走支援、生産性向上、省力化支援に加えまして、官公需での取引適正化、価格転嫁の徹底、事業承継、MアンドAの環境整備といったことで、労働生産性の継続的な向上を促進する取組についてしっかり検討を進め、事業者の皆様や労働者の皆様に前向きな御判断がいただけるように、それを今取り組んでいるところでございます。
繰り返しになりますけれども、今後の夏の日本成長戦略の取りまとめに向けて、先ほど申しましたように、佐藤官房副長官の下でのワーキンググループ、あるいは中小企業政策審議会とか、そういうところで今議論が行われておりますので、そうした議論等も踏まえながら、最終的には、日本成長戦略会議等で今後の賃上げ環境整備に向けた政策は具体的にお示しするということでございます。
○塩川委員 十年間やってきたものを投げ捨てるというところで、本気さというのは問われてくるわけです。最低生計費を賄うような賃上げこそ必要だということを強く求めておきます。
最賃近傍の労働者は非常に女性が多いということで、女性の占める割合というのが六七%、つまり三分の二が女性の方。
黄川田大臣にお尋ねしますが、こういった最賃近傍の労働者の多くが、圧倒的多数が女性ということで、最大の男女差別である賃金差別是正のためにどう取り組むのか。最賃の大幅な引上げこそ必要ではないかと思うんですが、厚労省に働きかけることを含めて、担当大臣としてお答えください。
○山下委員長 黄川田大臣、申合せの時間が経過しておりますので、簡便にお願いします。
○黄川田国務大臣 男女共同参画基本計画、この第六次におきましては、改正女性活躍推進法に基づく男女間賃金差異の公表義務の対象の拡大や、女性管理職比率の公表義務化などについて、実効性の確保を図ることとしております。
また、男女間賃金差異の要因分析ツールの提供等による事業主の支援やリスキリング等による女性の再就職と正社員への転換等の促進に取り組んでいることとしておりまして、これらを一体としてやりまして、女性活躍推進に向け、そして男女間の賃金格差をなくしていきたいというふうに思っております。
○塩川委員 是非、最賃という点に着目した対応策を求めて、質問を終わります。
○山下委員長 次に、後藤祐一君。
○後藤(祐)委員 中道改革連合の後藤祐一でございます。
まず、この四月一日から施行になった自転車の青切符について国家公安委員長に伺いますが、自転車に関して、これまで、年間では大体どのぐらいの検挙数がありますか。青切符制度を導入した後、この検挙数が大幅に増えるような運営をしていくんでしょうか。
○あかま国務大臣 お答えいたします。
近年、交通事故件数が減少傾向にある中で、自転車が関係する交通事故の割合が増加しており、特に死亡、重傷事故の四分の三、これが自転車側にも法令違反が認められて、交通ルールが十分に守られていないことがうかがわれているところでございます。
こうしたことを踏まえて、自転車の交通違反に対する指導取締りについては、まず、基本的に、指導警告を実施して交通ルールを認識させるとともに、交通事故の原因となるような悪質、危険な違反については検挙を行うこととしており、その上で、今お尋ねの近年の自転車の運転者による交通違反については、令和五年中に四万四千二百七件、令和六年中に五万一千五百六十四件、令和七年中に六万百六十三件を検挙しております。
先ほどお話がありました、本年四月一日から、十六歳以上の者による自転車の一定の交通違反を対象に交通反則通告制度、いわゆる青切符が導入されたところでありますが、この青切符導入後も、先ほど申し上げたとおり、交通指導取締りの基本的な考え方、これには変更はなく、引き続き、交通反則通告制度の適切な運用を含め、自転車の関係する交通事故の抑止に資するよう取り組んでまいりたいというふうに思っております。
○後藤(祐)委員 つまり、今まで赤切符しかなかったので、青切符ができたからその分たくさん増える、そういうことではないわけですね。自転車の危険度合いが、全体として、現象として増えているからその分は増えるでしょうけれども、運用として、より、青切符分たくさん検挙するということではないという答弁だと理解しました。
次に、ちょっと二つまとめて伺いますが、この青切符の中の携帯電話使用等(保持)、つまり、こうやって通話しているんじゃなくて、自転車にホルダーとかをつけて、ハンドルとかにスマホがついている状態で、そこで地図を表示させて、地図を表示させていると、どうしてもいじらなきゃいけないときがあるので、それをちょっと触ったりというようなことがあると思うんですね。これは自動車においても、自動車のナビでは同じことが起きるはずなんです。自動車のナビを見る場合と、自転車のスマホをホルダーにつけて地図を見る場合とは、運用としては、法律的には全く同じと理解していいかというのが一つ。
それで、ホルダーで固定したスマホで地図を時々見るというのは青切符を切られないということでいいですね。もうちょっと厳密に言うと、走行中に地図がはみ出しちゃったからちょっとずらすとか、あるいは、赤信号で止まったときに目的地をちょっと再設定し直すとかあると思うんですよ。ちゃんと止まって、赤信号で、目的地を再設定するのに三十秒ぐらいいじるとか、こういったものは青切符にならないということでよろしいですね。
○あかま国務大臣 今、いわゆる青切符による検挙の対象となっている携帯電話の使用等、これというのは、自動車や自転車を運転する場合に、停止しているときを除き、携帯電話等を手で保持して通話のために使用する行為等を指すものであり、自動車及び自転車運転中の場合のいずれも罰則があり、青切符の対象ともなっております。
一方で、今お尋ねの、備付けのナビシステム、ナビゲーションシステムであるとか車体に取り付けたスマホ、画像表示用装置、これを確認であるとか操作のために見たりする行為は、自動車及び自転車運転中の場合、いずれも、交通の危険を生じさせなければ罰則はなく、青切符の対象でもありません。
○後藤(祐)委員 そうすると、ちょっと触っただけでも危険を生じさせる可能性があるときは対象になり得るんですか、青切符の。
○あかま国務大臣 いわゆる危険を生じさせるといった話については、どのような場合かといえば、交通事故を起こしたり、歩行者であるとか他の車両の通行を妨害するなど、具体的な危険を発生させた場合のこと、これを指すということでございます。
○後藤(祐)委員 分かりました。
実際に事故を起こしたり、具体的な危険を発生させた場合ですよね。させていない場合には対象にならないということで、安心して地図は見ていただければと思います。
次に、ストーカー法に行きたいと思いますが、この前の池袋ポケモンセンターストーカー殺人事件については、大変残念な事件でございました。この加害者は、逮捕、あるいは追送致、再逮捕と、何度かそういったことがあって、一月二十九日に接近禁止命令もかかっていて、一月三十日に八十万円の罰金を支払って釈放されていたんですが、その後、警察と被害者は連絡を三回取っていたということで、警察はやるべきことをやっていたように私にも見えますが、確認ですが、警察としてはやるべきことをやっていたのでしょうか。だとすると、現行法制ではこの殺人事件は防ぐことができなかったと考えてよろしいでしょうか、国家公安委員長。
○あかま国務大臣 まず、私の方からも、関係の方がお亡くなりになられたこと、これについては御冥福をお祈りするとともに、御遺族にお悔やみを申し上げたいというふうに思います。
今御指摘の事案について、概要、お話ありましたけれども、この件については、昨年十二月二十五日に、警視庁において、元交際相手の男性からのつきまとい等に関する相談を被害女性から……(後藤(祐)委員「結論だけ」と呼ぶ)等々の一連の経緯を経て、先ほどお話の最後に触れていただきましたけれども、警察では、被害者に対して加害者の釈放後も連絡を取っていたけれども、特異な状況は把握されなかったものと承知しております。
現在、事件の全容解明に向けて捜査中であるところであります。捜査の中で、被害防止に向けて更にできることが把握された場合には、今後の対策に生かしていくよう警察を指導してまいりたいというふうに思っております。
○後藤(祐)委員 これは制度的な問題だと思うんですよね。GPSの装着という議論をしなきゃいけないのではないかと思いますが、三谷法務副大臣にお越しいただいておりますが、GPS装着については、国外逃亡のおそれのある者に対する装着は、既に法改正がなされています。さらに、現在、法務省で、仮釈放中の性犯罪者についてはGPS装着の検討を行っていると伺っておりますが、令和二年六月の方針というものの策定を受け検討中ということで、これは余りに時間がかかり過ぎではないでしょうか。早く結論を出してください。
○三谷副大臣 お答えいたします。
法務省では、第二次再犯防止推進計画及び性犯罪・性暴力対策の更なる強化の方針に基づき、GPS機器の活用方策の中でも、仮釈放中の性犯罪者等を対象として、保護観察処遇を充実化させる方策について検討を進めているところです。
その検討は、諸外国の法制度や運用、技術的な知見等を踏まえながら行っておりますが、これまでの調査によっても、GPSの装着による再犯防止の効果に関する情報がなお不足している状況にございます。また、各国の制度はそれぞれ大きく異なっておりますため、我が国での制度を設計するに当たりまして、GPS機器の装着によるプライバシーの侵害の程度や、その者の社会復帰のための努力を妨げるおそれなどの様々な観点から、どのような制度が我が国において適切かを検討しているところでございます。加えて、GPS機器の仕様や位置情報を把握するためのシステム等についても検討を進める必要がございます。
このような観点から、現在、更に精緻に論点整理をしつつ、追加的に諸外国の法制度や運用等の調査を進めているところでございます。
さらに、仮釈放中の性犯罪者等を対象として、現行法下でも可能な方法でGPS機器の活用について試行できないか考えているところでございまして、今後、有識者等からの意見も聴取しながら、制度化に向けた検討を加速化していきたいというふうに考えているところでございますが、とはいえでございます、第二次再犯防止推進計画等がまとめられてから丸三年以上が経過をしておるところでもございますので、私としても、法務省に対して、更に検討を加速するように指示することとしたいと思います。
○後藤(祐)委員 最後のところに少し政治家としての意思を感じましたが、令和二年六月ですから、もう六年近くたっているんですよ。遅過ぎですよ。GPSの一発目だったら慎重になるのも分かるけれども、国外逃亡犯で法律上はもう進んでいるんですから、これは二発目ですから。しかも、刑務所におられた方が早く出た場合の、仮釈放中の話ですから、かなり条件としては検討しやすいもの。是非これは、政治のリーダーシップを発揮して、早く結論を出すようにやってください。
これとも関係するんですが、実は、性犯罪者の仮釈放後どうするかという議論も多分その後出てくると思うんですね。それと実はストーカーの話は若干近いところがあって、これで本題なんですが、あかま委員長、ストーカー禁止法の接近禁止命令を受けた者のうち、全員ではありません、特に危険度の高い一定の者に対するGPS装着を検討すべきではないでしょうか。
○あかま国務大臣 お答えいたします。
加害者にGPSを装着させる制度を設けることについては、現段階で、どのような根拠に基づいて、どのような者を対象に、どのような措置を取ることが許容されるのか、あと、対象者等の生活に悪影響を及ぼすのではないかなど、様々な問題が考えられておるところであります。また、その必要性を判断するに当たって、憲法で保障されている国民の権利等との関係も含めて、様々な観点からの検討が必要であるというふうに理解をしております。
○後藤(祐)委員 池袋事件は防ぎようがなかったんですよ、現行制度で。ほかに方法があるんですか。あるなら、早くそれを制度にしてください。ないなら、GPSを早く検討してください。人が死んでいるんですから。こういうのこそ、政治がリーダーシップを取って早くやるべきではないかということを申し上げて、あかま大臣、三谷副大臣を含め、警察、法務関係の方はこれで結構です。
○山下委員長 では、それぞれ御退席されて結構です。
○後藤(祐)委員 続きまして、ちょっと順番を変えて、城内大臣の話に行きたいと思います。
原油高騰の影響がどのぐらい持続するかという問題ですが、内閣府の参事官の方々が三月二十七日にマンスリー・トピックスというのを発表していて、「原油価格上昇ショックは、我が国の消費者物価上昇率を徐々に加速させ、その影響はショック発生から一年弱後にピークを迎えるとともに、ショック発生後三年程度はその影響が残るとの結果が得られた」、こういう論文を発表しております。
これは、確かに参事官何人かという発表の仕方なんですが、組織としての内閣府の見解ではないとか、そういうつまらないことを言うのではなくて、これはかなり重要な結果だと思うんです。今日の停戦がずっと続いて、戦争は終わりました、ホルムズは開きました、原油は来ます、ナフサは来ます、だけれども、じゃ、物価はこれで下がるのかというと、必ずしもそうでないということなんですよ。
城内大臣の見解をお願いします。
○城内国務大臣 後藤委員にお答えします。
まず、後藤委員御指摘のレポートですが、これは御指摘のとおり、内閣府のスタッフが幅広い議論に資するために個人の立場で作成した論文である、これについてはやはり御留意いただきたいんですが、その上で、その推計結果について申し上げますと、過去二十年程度、すなわち二〇〇二年一月から二〇二五年十二月、このデータから原油価格の上昇が消費者物価に与える影響を推計したところ、原油価格が上昇すると、消費者物価は一年程度かけて上昇率を高め、その後、二年程度かけてその影響が減衰していくとの試算結果が得られた、そういう内容であるというふうに承知しております。
ただし、こうした推計値は、やはり過去のデータに基づく統計的な関係を推計したものでありますので、結果の解釈においては、相当の幅を持って理解する必要があるというふうに考えております。
また、現実の経済においては、その時々の経済環境や世界経済の状況など、様々な要因によって物価動向が決まっていくものでありますので、試算は一つの参考にはなると思うんですが、今後もそうなると断定して理解することは適切ではないというふうに考えております。
いずれにしましても、中東情勢の先行き、これはいまだ予断を許さない状況にありますので、引き続き、緊張感を持って、中東情勢が経済や物価に与える影響をしっかり注視してまいる考えであります。
○後藤(祐)委員 それは、断定はできるわけないんですよ。ただ、これでWTIが、例えばバレル六十とか七十、平時に戻ったとするじゃないですか。じゃ、それでCPIが戻るか、あるいは、これからやるシンナーとかそういう値段が下がるか。下がりませんよ。そこは、そんな甘い認識ではこれからの対策は打てないと思いますよ。あるいは、補助金どうなるんだと。ガソリンの話もこの次にやりますけれども。
こういう、まさに経済政策を考える上でのかなり重大なデータだと思いますので、余り、これから物価上昇がずっと続くんだとあおり過ぎるのもあれですけれども、これでホルムズが開いて原油が来るようになればそれで万々歳なんだということではないということは、是非、政府として肝に銘じていただきたいと思います。
城内大臣はこれで結構でございます。
○山下委員長 退席されて結構です。
○後藤(祐)委員 続きまして、ガソリンを始めとした軽油、重油、航空機燃料などの補助金について伺いたいと思いますが、これは経産省を呼んでいますが、赤澤大臣が来ているので、赤澤大臣にできればお答えいただきたいと思います。
大体一リットル十円補助すると、一か月で大体一千億円かかるということでよろしいでしょうか。そうしますと、三月末で一兆一千五百億円ある、それは正式に言っていますが、三月中にここから千五百億円ぐらい多分使っていて、およそ一兆円ぐらいが三月末の残金になっていて、ここから一リットル四十九・八円補助が、今の状態が続いたとした場合、四月、五月とそれぞれ五千億円ずつかかりますから、五月でほぼ使い切って、もうちょっともったとしても、六月にはこの基金というのは枯渇するという見通しでよろしいでしょうか。
○和久田政府参考人 お答えを申し上げます。
燃料油の支援につきましては、原油価格高騰が継続する場合にも切れ目なく安定的な支援を行うため、令和七年度予備費を活用いたしまして、燃料油価格激変緩和基金に七千九百四十八億円を積み増しまして、元々の基金残高と合わせて一兆円程度の規模を確保しているところでございます。
今後の見通しということでございますが、本措置では、原油価格の変動分を踏まえまして支給単価も見直しますし、各油種の消費量は年や季節によっても変動するため、正確にお答えすることは困難でございます。
○後藤(祐)委員 昨日予算が成立しましたけれども、すぐ補正の策定指示を出さないと間に合わないんじゃないですか。四十九・八円がもう少し小さくなるかもしれないけれども、すぐ補正策定指示を出した方がいいと思いますよ。
次に行きたいと思いますが、続きまして、中東情勢に伴う物資安定確保でございますが、各業種の現状をそれぞれ聞きたいと思います。
まず、厚生労働政務官、栗原政務官にお伺いしたいと思いますが、医療機関では、これはいろいろなところでやっていますけれども、プラスチック、石油化学製品全般、たくさん使われておりますけれども、使い捨て手袋からもっと深刻なものまでありますが、これは病院、小さいクリニック、介護施設、食品加工業、それぞれの確保状況はどうなっているでしょうか。発注しても買えないという状況が発生していないでしょうか。また、価格が大幅に上がっているということはないでしょうか。特に、大病院に比べて規模の小さい医療機関では、極端な不足が発生しているといったことはないでしょうか。お答えください。
○栗原大臣政務官 お答えいたします。
医療機関における医療関連物資の需給状況についてでございますけれども、定点観測を実施して状況把握を進めておりましたけれども、今般、更に調査対象医療機関を拡大するとともに、医療機関向けの相談窓口を設置し、安定供給に関する積極的な情報収集を行っているところであります。
医療機関などに直ちに供給が滞る状況はございませんけれども、一斉点検により的確に状況を把握し、必要に応じて他の流通経路からの融通支援や代替製品の調達などを行う安定供給に万全を期してまいりたいと考えております。
また、介護施設及び食品加工業においても、使い捨て手袋が不足している、あるいは在庫が逼迫しているとの情報は現時点で把握しておりませんけれども、引き続き、状況を注視しつつ、関係団体を通じて丁寧に把握をしてまいりたい、そのように考えております。
○後藤(祐)委員 使い捨て手袋が逼迫しているのを把握していないんですか。大丈夫ですか、厚生労働省。テレビで毎日やっているじゃないですか。
私も地元の医療機関とか介護施設に聞きましたよ。今ある分はあるけれども、次の発注はもうそんなに頼まれても無理ですよと言われていると。現実に起きていますよ。窓口を設けているからいいという話じゃないんですよ。特に小さいところ。大きいところは比較的力があるから確保しやすいけれども、力のないところから残念な状況が発生しているんですよ。
是非、政務官、大臣も含めて、地元でいっぱいいますでしょう、小さいお医者さんとか小さい介護施設とかお知り合いが。直接電話して聞いてみてくださいよ、大変な状況ですから。
次に、農業関係。根本副大臣にお伺いしますが、農業においても、包装用のラップだとか下に敷くトレーですとか、あるいは肥料も含めて、石油化学由来の農業資材、現場で逼迫あるいは価格上昇は起きていないでしょうか。お答えください。
○根本副大臣 お答えいたします。
農産物の出荷等で使用する包装用ラップ、トレーなどのプラスチック製品は、石油から精製されるナフサを原料としております。石油については、三月二十六日から国家備蓄の放出が開始されており、こうした取組を通じて供給の安定が図られ、結果として価格の安定に寄与するものと承知をしております。
一方、一部の事業者の方々から包装用資材等のプラスチック製品の流通に支障が生じる懸念があるとの声をいただいていることを受けまして、農業者の皆さんの経営に影響が生じないよう、先月三十一日に事業者の皆様から情報を受け付ける相談窓口を設置したところであり、適時、経済産業省と連携を取って、円滑な供給が行われるように対応をしていきたいというふうに思います。
さらに、肥料についてもありましたが、中東は尿素の主要地域でありますが、我が国の調達については、マレーシア、ベトナム等からの輸入が大半を占めておりまして、中東国でありますサウジアラビアからの輸入は全体の五%と限定的であるため、直ちに肥料の安定供給に影響がある旨の報告は受けておりません。
中でも、本年の春作業に使用する肥料については、中東情勢が変化する前に設定された価格で既にほとんどの農業者が調達済みと考えられることから、本年の春作業への影響は小さい、このように考えております。
また、プラスチック製品や肥料など農業資材の価格の高騰に対しましては、重点支援地方交付金による支援が可能であります。実際に、マルチなどの生産資材に対する支援を措置している自治体もあるというふうに承知をしております。
引き続き、緊張感を持って、資材やその原料の供給状況や価格動向を注視し、農家の皆さんの経営に影響が生じないように対応してまいりたいというふうに考えております。
以上です。
○後藤(祐)委員 今ぐらいですよね、せめて。確かに、私も農家ですとか農協ですとかそういったところを回ったら、病院や介護に比べるともうちょっと、今ぐらいの感じのことを言う方が多かったような気はいたしますので。
ただ、この問題というのは、肥料は農水省が直接見ているところがあるかもしれませんけれども、ラップにしろトレーにしろ医療器材にしろ、作っているメーカーは経産省の所管なんですね。ところが、不足が発生するのは各省庁の所管業種なんです。
ですから、川上の方から見ていく、あるいは川中ぐらいから見ると、これから多分答弁すると思いますけれども、全体としては足りている、どこかで足りなくなっているみたいなことしか言わないんだけれども、現実にここでこう足りないからを把握するのは、需要家側を見ているまさに厚労省とか農水省とか、まあ国交省もですけれども、そっち側が大事なので、是非、困っている方が、さっき地方、中小という話がありましたけれども、どこに出ているのかということを敏感に察知して、それを現実に解決していくようお願い申し上げまして、農水省と厚労省の関係はこれで結構でございます。
○山下委員長 根本副大臣、栗原政務官は御退室されて結構です。
○後藤(祐)委員 続きまして、シンナーに行きますが、今、目の前で一番逼迫しているのはシンナーだと思います。まさに洞窟のカナリアはシンナーになっていると思います。
赤澤大臣に伺いますが、住宅塗装、自動車整備工場の自動車塗装、住宅では塗シンと言うそうなんですが、この不足が物すごく深刻です。
週末、私は何軒か回りましたけれども、在庫は、ある分で終わり。それは、自動車整備工場そのものもそうだし、シンナーを買っている私の地元の卸業者なんかも、ある分で、そこから先は来るかどうか分からないと言われているというようなことが現実に起きています。つまり、住宅塗装と自動車塗装ができない状態になりつつありますと私は認識していますが、もちろん地域的な偏在とかはあると思うんですけれども、これは通告で赤澤大臣に、是非、鳥取の地元の自動車整備工場、住宅塗装会社に話を直接電話で聞いた上で答弁していただけますでしょうか。
○赤澤国務大臣 住宅の塗装に用いる塗料用シンナー、いわゆる塗シンについては、私の地元の鳥取県米子市の住宅塗装会社から、塗装や下地のさび止めで使用するシンナーが入手しにくくなっている、シンナーの価格が上昇している、この傾向が続けば顧客に負担増をお願いせざるを得ないなどといった声を聞き取ったところであります。
また同様に、自動車整備工場は、先ほどの塗装会社は一社ですけれども、三社に聞いてみまして、供給量が絞られつつある、価格上昇をユーザーに転嫁できないのが悩みだ、この状況が長引けば納期の長期化のおそれがあるなどという声が寄せられています。
国土交通省による関係団体へのヒアリングや相談窓口においても、住宅や自動車の塗装で使用される塗料用シンナーが入手しにくい、大きく値上がりしているという声が寄せられていますし、まさに今委員から教えていただいたような状況が地域によって当然あるということだと思いますので、シンナーの原料となる川中製品については、供給が継続されている一方で、足下ではやはり供給の偏りや流通の目詰まりがかなりひどくなっているというふうに認識をいたします。
今回伺った話も踏まえて、担当大臣として、国民の皆様の命と暮らしを守るべく、この問題に対して全力で取り組んでいきたいと思います。
○後藤(祐)委員 地元業者に聞いていただいて、ありがとうございます。やはり、政治家が大臣をやっている意味というのはこういうことだと思うんですよね。自分の知っている人から聞いたら、大変だよと言われると一生懸命やりますよね。いいんですよ、それで。だから、政治家が大臣をやっているんだから。
目詰まりという言葉が今日はたくさん出てくるんですけれども、もうこの言葉を使うのはやめませんか。つまり、全体としては足りている、さっき、はずという言葉も出てきましたけれども、はずであると。だけれども、現実には、今まさに赤澤大臣がおっしゃったように、シンナーがないんですよ、結構多くのところで。全体であるはずであるなんということは、現場でそんなことは聞きたくはないんですよ。だからこそ、誰かため込んでいるんですよ、恐らく、全体として。
ちょっと確認までに聞きますが、赤澤大臣、これは通告しています。シンナー、あるいは、シンナーを作るトルエンとかキシレンといったシンナーの原料、これは、イラン紛争の始まる前と始まった後で、同じだけ生産されているんでしょうか。もし、されている、全体としては足りているということであれば、これは、原料のメーカーだとか、シンナーを作るメーカーだとか、あるいは卸だとか、どこかで買占め、売惜しみ、転売、こういったことが起きているんじゃないかと思うんですね。
これはどこで止まっているのか。これは、多段階にわたる、シンナー製造は多段階らしいので、その製造段階、あるいは卸を含めて、徹底的に調査すべきだと思いますが、いかがでしょうか。
○赤澤国務大臣 問題意識は共有を本当にいたします。
シンナーの原料であるトルエンやキシレン等はナフサから製造される石油関連製品ということで、ナフサについては、米国からの代替調達の進展により、川中製品の在庫活用、国内での精製と合わせて、少なくとも、私どもの認識として、化学品全体の国内需要四か月分を確保できているということで、ちょっと繰り返しになりますが、日本全体として必要となる量は確保できていると思っています。さらに、中東以外からのナフサ輸入量の増加により、川中製品の在庫使用期間を半年以上延ばすことが可能だという認識です。
シンナー等の原料としてのトルエンやキシレン等の生産量については、平時に比べて一部減産しているようです。ただ、輸出量の削減や川中在庫の活用を通じて、国内出荷量としては、平時と同様に国内需要量に応じた必要量を供給することができているというふうに現時点で認識をしております。
○後藤(祐)委員 やはり、減産になっている以上は、これからこの状態が続いたらより厳しくなっていくわけですから、今目詰まりという言葉を使われなかったのは、是非これからも使わないようにしていただいて。目詰まりという言葉で片づけられたくないんですよ、現場は。どうせ俺のところは詰まった先だよと思っちゃうんですよ、この言葉。本当にやめた方がいいと思いますよ。米で失敗したじゃないですか。米は目詰まりだから足りていますと言って間違えたじゃないですか、一年かけて。もうやめましょうよ、目詰まりという言葉。申し上げておきます。
シンナーの次はラップ。さっき農業もありましたが、食品包装のラップなど、あとはその原料のポリエチレン、また食品のトレーなんかはポリスチレン、あとは接着剤用樹脂というのも足りなくなってきているらしくて、これはC5留分と言うそうなんですが、これらもシンナーと同じように入荷制限だとか価格引上げが起きているのではないでしょうか。また、この製造、卸段階で買占め、売惜しみ、転売が起きていないでしょうか。これは徹底調査、需要のサイドも含めてすべきだと思いますが、赤澤大臣、いかがでしょうか。
○赤澤国務大臣 先ほどの目詰まりという言葉を使うなという委員のあれですけれども、ちょっと私と見解を異にするところがあるのは、やはり国民の皆様に不必要に不安を感じてパニックを起こすようなことというのは避けていただきたいと思っていて、供給量が本当に国内で足りないんだ、もう必要量を賄えるだけないんだ、取り合いになっているんだという情報はやはり我々は発信しづらいので、やはりこれまでどおり、全体量は足りているんだけれども目詰まりがありますので、そこはまさに委員おっしゃるように、足りない方にとっては、それはもう全体として足りているかどうかなんて何の関係もないので、自分に必要な量がなければもうこれは足りない、そこはしっかり手を打っていきたいというのが我々の考え方であります。
その上で、シンナーの原料であるナフサは、日本全体として必要な量を確保している上で、足下では申し上げたように供給の偏り、流通の目詰まりということで、四月三日に経済産業省から溶剤関連事業者に対して、シンナーを含む溶剤等の安定供給確保に関する協力要請を行ったところです。担当大臣である私の下にタスクフォースをつくり、関係省庁連携して、卸事業者等による買占めや売惜しみ、転売、まさに委員が御指摘になったようなことがないかと、それがないように、溶剤を含めた重要物資の供給状況の総点検をしているところです。
さらに、関係省庁に設置された情報提供窓口を通じて、需要家の調達状況も含めたサプライチェーンの情報を集約してまいりたいと思います。特に、住宅塗装と自動車整備工場の現状については、国土交通省において、業界団体へのヒアリングや情報提供窓口からの情報を通じて、塗料用シンナーの需給状況を把握してもらおうと思っています。
○後藤(祐)委員 私、経済産業省流通産業課の課長補佐だったんですけれども、スーパーも大手のところと小さいところで随分違うんですよ。私の地元の六店舗ぐらいやっている小さいスーパーの社長さんに聞くと、例えば、ああいう、がさがすごくかかるのでそんなに置いておけないんですよ。週三回とか四回入荷して、ぱっぱぱっぱ回していくしかなくて、それが、今はあるけれども次どうなるか分からないよとやはり言われているんですよ。だけれども、これがなかったら売れませんからね。野菜なんかだったら、ちょっと包装しないで自分で持っていってみたいなやり方があるかもしれませんけれども、肉とか魚とかはなかなか難しいわけですよ、イチゴとか。
だから、ここも深刻な話になりますので、是非そこは、これは需要家の方も、経産省、持っているわけですから、是非徹底して見ていただいて、これはさっきのシンナーの比ではない、国民生活全体への物すごい影響になりますから。目詰まりではなくて、トータルで足りているかどうかというのは分からないですよ、だって、分からないですよ。トータルで足りていることが分かっているときしか目詰まりという言葉は使えないはずなんですよ。だって、シンナーは減産になってきているわけでしょう、トータルで足りているかどうか分からないじゃないですか。だから、そろそろ使用を控えていった方が米と同じ敗北をしないで済むと思いますよ。
それで、実際、トータルとしてあるかどうかは微妙だけれども、あったとしても一部に偏って供給体制が崩れているというときには、これは、例えばメーカーとか卸が、ほっておけば値段が上がるんですから、ちょっと出すスピードを遅くしようよとやったらもうかるんですから。いい言い方をすると、この先、メーカーからいつ入ってくるか分からないから、今までと同じスピードで出したらなくなっちゃうから少しずつ出荷制限しよう、これはまあ合理的ですよね。だけれども、もうかるからという問題があるわけですよ。まさにコロナのときのマスク、アルコールの話になりつつあるわけですよ。
ですから、是非、特に経産省は、赤澤大臣は、これは内閣官房で全体をやってほしいけれども、メーカー、卸、あるいはその間で作っている人たち、あるいは転売、ここで、徹底的に調べるということですけれども、これはちょっと過剰じゃないの、持ち方がというようなものがないか。これはちょっと、もうかる話だから、疑いの目も含めてチェックしなきゃいけないと思いますよ。
それで、ちょっとこれは過剰じゃないのというときは、国民生活安定緊急措置法、これはマスクとアルコールで、コロナのとき、政令改正して対象にしました。あと、場合によっては、メーカーだとかそっちが、買った上で売るんじゃなくて、元々、製造側にて売惜しみのときは、これは買占め売惜しみ法ですから、これはコロナのときに使っていないけれども、私は経済企画庁に出向しているときにこの法律を所管していましたが、こういったものの適用も検討すべきじゃないでしょうか。
これは赤澤さんに答えていただけるのかな、でも、所管は黄川田大臣ですけれども、どっちか微妙なので。
○赤澤国務大臣 私どもの認識としては、シンナー、ポリエステル製品、ポリスチレン製品について、現時点で極端な買占めとか投機的な転売の発生が確認されておらないので、国民生活安定緊急措置法などに基づく規制的な手法を用いることは、繰り返しになりますが、現時点では考えていないということであります。
これらを含めた石油関連製品については、またちょっと先生に怒られそうですけれども、偏り、目詰まりということを我々は思っているので、担当大臣である私の下のタスクフォースで、関係省庁が連携して、分野横断で重要物資の供給状況を総点検し、しっかり情報をつかんだ上で手を打っていきたいというふうに考えております。
○後藤(祐)委員 先ほど、これは塩川委員のやり取りのときにありましたけれども、元売に対してタスクフォースから、重要施設に対して販売するよう文書で今日、明日にも出すと言っていましたが、元売はそんな、ナフサは精製して作るかもしれないけれども、その先のポリエチレンだとか、あるいは食品包装のラップとか、そんなものは作れないわけですから、ちょっと、誰に対して何をやるのかがいま一つ不明な答弁でした。
でも、さっきの農業の話にしろスーパーの話にしろ、必要なのはそういう方々ですから、例えばスーパーがラップだとかトレーがないから元売に言ったって、元売はそんなものは作れませんから、一体誰に対して何を売れということを発出するんでしょうか。
○赤澤国務大臣 先ほど塩川委員にもちょっとお話をした話をもう一回ちょっと確認をした上で丁寧にお話をすると、四月四日にまず口頭で事業者たちに話をしていまして、その相手は誰かというと、特定石油精製業者等ということで、定義としては、元売に加えて、輸入業者の方たちとか、実際に国内に、精製した上で石油製品にして流通をさせるその元になっている方たちに声が届くようにということで、国民の命や暮らしを支える重要施設、医療、交通、公共サービス、農業、水産業、畜産業等といったところについてしっかり安定供給がされるようにということで要請を出しているということであります。
○後藤(祐)委員 これは、だから、川中どころか、かなり川下の方の製造体制まで、かなり多くの事業者に対して言わないと、実態上、機能しないんじゃないですか。
○赤澤国務大臣 御指摘も踏まえて、まず今回、特定石油精製業者等各位ということで四月四日に口頭では伝えて、これはまだ確定していませんけれども、もう議論になっちゃったので、あした、文書でとにかく出したいと思います。
その上で、実際に目詰まりとか偏りとかが解消されるかどうかもよく見ながら、委員の御指摘も踏まえて、更に必要な対応があれば取っていきたいというふうに思います。
○後藤(祐)委員 是非、原油を精製している元売だけではなくて、そこで出てきたナフサ、そして、ナフサをナフサクラッカーでいろいろ、ポリエチレンとかそういったものを作っていくわけですよね、そういった石油化学メーカー、ポリエチレンからラップを作るもう少し川中のメーカー、こういったところまで、かなり幅の広い方々に対して通知をしていただくようお願いしたいと思います。
そういったことをすれば、じゃ、ガソリンは足りるんでしょうか、赤澤大臣。特に備蓄原油の放出を始めていますが、精製能力の限界までやったとして、ガソリンを作ったとして、特にゴールデンウィーク、ガソリンは相当需要があると思うんですけれども、去年とかおととしのゴールデンウィークの平年並みの需要があるとした場合、必要なガソリンは確保できるのでしょうか。
○赤澤国務大臣 これも精査が必要なあれかもしれませんけれども、私どもとしては、必要なガソリンの量についても、現時点において量は確保ができていると思っておりますので、対応できるというふうに考えております。
○後藤(祐)委員 そうすると、ゴールデンウィークの外出に対して何らかの、国民に対する、自家用車は余り使わないようにというような働きかけは、少なくともゴールデンウィーク向けに対してはしないということでしょうか。
○赤澤国務大臣 委員御指摘の問題意識はよく理解をいたします。各国でもう既にいろいろな規制、車で出かけるのを控えろとかいろいろなことをやっていますけれども、当面、私どものポジションは、少なくとも全体として量は足りている、目詰まりや偏りの問題だという理解の下に、国民の皆様に何を呼びかけるかということについては、生活に影響がないような呼びかけ、どちらかといえば、だから、こういうことをすればいろいろ節約できてお財布に優しいですよ的なことはあるかもしれませんが、何か規制的な手法に及んだり、そのことを強くお願いするようなことは、現時点では考えておりません。
○後藤(祐)委員 ゴールデンウィークの旅行を考えている人には重要な答弁だと思います。
経済への悪影響を与えない節約として二つ聞きたいと思いますが、環境省、お越しいただいていると思います。
スーパーやコンビニの持ち帰り袋の辞退だとか、あるいはスーパーの食品包装の簡略化ですとか、消費者あるいは流通業の協力でプラスチック使用は減らすことができると思うんですね。ある意味これは、新しい日常に向けた、プラスチック使用を構造的に減らしていくということにもなると思いますが、今こそこれを働きかけるべきだと思いますが、いかがでしょうか。
○成田政府参考人 お答え申し上げます。
現状におきましては、プラスチック製品につきまして供給上の問題が生じているとは認識しているわけではございませんが、あらゆる可能性を排除せず臨機応変に対応していくというのが政府のスタンスであると承知いたしております。
環境省といたしましては、循環経済への移行に向けまして、これまでも関係業界や自治体などと連携いたしまして、プラスチックのリユース、リサイクルや使用削減を推進してきたところでございますが、引き続き、プラスチックの使用削減も含めまして、資源循環を促進していきたいと考えているところでございます。
○後藤(祐)委員 経済に悪影響を与えるもののときは今みたいな慎重な答弁でいいんだけれども、これは悪影響はないから。ふだんコンビニで袋をもらっちゃう人も、まあ、ちょっと今こういう御時世だからやめておくかという人が一千万人増えるだけで使用は相当減るんですよ。やればいいじゃないですか、別に悪影響はないんだから。今のような消極的な答弁じゃ減りませんよ。是非、赤澤大臣、リーダーシップを取って、ちょっとプラの節約もやってほしいと思いますが。
あともう一つ、LED。蛍光灯の製造終了、二〇二七年です。LEDへの切替え、ちょうどこれはいい例ですから、徹底すべきではないでしょうか。これでどのぐらい使用電力は減るんでしょうか。これは経産省になるのかな。
○西川政府参考人 お答え申し上げます。
二〇二七年末の一般照明用蛍光ランプの製造停止に向けて、経済産業省としては、地方公共団体、業界団体への周知に加えて、経産省X等により、一般照明用蛍光ランプの製造停止及びLEDへの切替えの周知を行わせていただいています。
その上で、日本照明工業会の自主統計によれば、二〇二四年度末時点で、既設照明のLED化率は約六割になってございます。順調に普及が進んでいるんですけれども、引き続き、関係省庁とも連携をしながら、円滑な切替えに向けて、周知にしっかりと取り組んでまいりたいと思います。
また、蛍光ランプをLEDに置き換えた場合の省エネ効果でございますけれども、経済産業省のホームページで、例えば、六十八ワットの蛍光灯器具から三十四ワットのLEDに替えますと、年間で六十八キロワットの省エネ効果がある。照明器具で使用していた電力量の約五〇%を削減することが期待されてございます。
以上でございます。
○後藤(祐)委員 是非、赤澤大臣、需要面も含めて、リーダーシップを取って、この難局をしのいでいただきたいと思います。
終わります。
○山下委員長 次に、森ようすけ君。
○森(よ)委員 国民民主党の森ようすけです。
本日は、質問の機会をいただき、ありがとうございます。
本日は、政府における経済財政運営と成長戦略、そしてコンテンツ産業の振興について、そして就職氷河期課題対策、三点お伺いできればと思います。最後までたどり着けるか、少し不安ではあるんですが、よろしくお願いいたします。
まず、城内大臣に、経済財政運営と成長戦略についてお伺いさせていただきます。
高市政権の掲げる責任ある積極財政の方向性について、国民民主党としては基本的には賛同しているところではあるんですが、なかなか、理念が先行しており、具体的なところまでは、少し曖昧なのかなというような問題意識を持っております。
例えば、長年続いてきた過度な緊縮志向、未来への投資不足の流れを断ち切るということが、大臣もそうですし、総理も示されておりますが、これは予算委員会でも質問させていただいたんですが、何か定量的な指標があるわけではなくて定性的なものにとどまっているというふうに認識をしております。大臣所信でも言及された経済財政運営と成長戦略についても、同様に、考え方は理解できるんですが、理念的な方針にとどまっている印象がありまして、その点について本日は深掘ってお伺いしていきたいと考えております。
まず、今回の成長戦略の目玉政策でもある、危機管理投資と成長投資について。
こちらは、所信の中でも、大胆かつ戦略的な危機管理投資と成長投資を行うというふうに言及されておりますが、二つ横並びで投資を並べられると、それぞれ何が違うのかというところがまず疑問に感じるところであります。
そこで、まずお伺いしますが、この危機管理投資と成長投資、それぞれが具体的にどのような投資を指しているのか、お伺いできますでしょうか。
○城内国務大臣 御質問ありがとうございます。森委員の御質問にお答えします。
まず、危機管理投資とは、経済安全保障、食料安全保障、エネルギーあるいは資源安全保障、健康医療安全保障、さらには国土強靱化といった、様々なリスク、これを最小化する投資だということでございます。それに対しまして、成長投資は、AI・半導体、あるいは造船など、先端技術を花開かせる投資であるということであります。
いずれの投資につきましても、世界共通の課題解決に資するような製品、サービス、インフラ、これをしっかり製品、技術で開発をして国内外に提供することで日本の成長につなげるという考えなのであります。
具体的に申し上げますと、十七の戦略分野、これにつきましては、三月十日の日本成長戦略会議において提示いたしました、二十七の先行する製品、技術等についての官民投資ロードマップの中で、例えば危機管理投資で一つ例を挙げますと、航空・宇宙分野において、国内の点検、物流、防犯用途等に供する無人航空機、いわゆるドローンですけれども、御案内のとおり、日本の無人航空機、すなわちドローンは某特定国でほぼシェアが満たされておりますので、無人航空機については、これは日本製を目指して、二〇三〇年時点で八万台の機体、重要部品の供給確保を目指すこと、これがまさに危機管理投資であります。
成長投資の具体的な例を挙げますと、例えば造船分野において、ゼロエミッション船等の次世代船舶建造技術で世界を主導するという、現在は中国、韓国、そして遅れて日本という、かつては日本がトップだったんですけれども、そこでまた世界をリードする。その技術をてこに、我が国造船業の建造量を二〇三五年時点で一千八百万総トンとすること、こうした目標を掲げたところであります。
いずれにしましても、この夏の日本成長戦略の策定に向けまして、今述べた先行する製品、技術等以外の製品、技術等についても、残りについてもスピード感を持って官民投資ロードマップの策定を進めて、それぞれの製品、技術等について、日本が取り得る勝ち筋を見出して、供給、需要の両面にアプローチする多角的な観点からの総合支援策、これを明らかにしていく考えであります。
○森(よ)委員 詳細に御答弁、ありがとうございます。
今、丁寧に御答弁いただけましたので、ある程度、具体的にイメージがついてきたところであるんですが、十七の戦略分野と八の分野横断的課題があるわけじゃないですか。このピックアップをどういうふうにしたのかというところを、次、お伺いをしたいんです。
戦略分野の十七分野、今日、時間がたっぷりあるので読み上げると、AI・半導体、造船、量子、合成生物学・バイオ、航空・宇宙、デジタル・サイバーセキュリティー、コンテンツ、フードテック、資源・エネルギー安全保障・GX、防災・国土強靱化、創薬・先端医療、フュージョンエネルギー、マテリアル、港湾ロジスティクス、防衛産業、情報通信、海洋。分野横断的課題の八分野は、投資促進、人材育成、スタートアップ、金融、労働市場改革、家事等の負担軽減、賃上げ環境整備、サイバーセキュリティーということで、十七と八つですね。挙げていただいているんですが、この分野を聞いて感じるのは、いまいち選定基準がよく分からないなというところであります。
この危機管理投資というのは何か、成長投資というのは何かということを今御説明いただいて、恐らく、それぞれ別々のものではなくて、一体的というか、濃淡がありながら、両方を満たしていく分野として十七と八つがあるというわけなんですが、例えば、日本の基幹産業である自動車産業はここには入っていないわけなんですね。今後に向けて、自動車産業だと、例えばEV化だったりとか水素の活用だったりとか、いわゆる先端投資として花を開かせないといけない領域は間違いなくあるんだと思います。
ほかは、例えばなんですけれども、インバウンド、観光産業みたいな、そうした、成長投資ではないものの、成長産業として間違いなくポテンシャルがある領域というのもあるんだと思います。ただ、十七の分野には入っていないわけなんですね。
加えて、分野横断的課題についても、例えば、家事等の負担軽減というところが、何か、そのほかの分野に比べると、粒度がちょっと緩いというか、曖昧に感じるんです。
元々、この課題については、介護、育児等によりキャリアを諦めなくてもよい環境の整備ということで始まったんだと思うんですが、今検討されるお座敷の名前を見ると、家事等の負担軽減に資するサービスの利用促進に関する関係府省連絡会議になっていて、いわゆる、キャリアを諦めなくていいような社会制度だったりとか労働環境みたいな、すごい骨太の議論をするように感じた一方で、やろうとしているのは家事サービスの利用促進という、何かすごい小さな話をしようとしていて、いまいち、選定基準もそうですし、粒度がすごい曖昧だなというふうに感じているところなんです。
そこでお伺いするんですが、この戦略分野十七、分野横断的課題の八の選定基準が具体的にあるのであれば、それを是非教えていただけますでしょうか。
○城内国務大臣 お答えします。
先ほど申しましたように、十七の戦略分野、これは、世界共通の課題に資する製品、サービス、インフラ、これを開発し国内外に提供することで日本の成長につながること、あるいは、イノベーションを通じた経済成長が国際的地位の確保につながることが期待できるものとして選定されたということであります。
御指摘の、例えば自動車、これは十七の戦略分野に入っていないという御指摘がありましたけれども、例えば自動運転技術、これはデジタル・サイバーセキュリティー分野の中でもちろん議論されますし、燃料電池を含む水素等が、ここにあります資源・エネルギー安全保障・GX分野の中で取り上げられることになっておりますので、というか、もう既に取り上げられていますので、自動車がないからといって自動車が全く無視されているということではないということで、御理解をいただきたいと思います。
そしてまた、八つの横断的課題は、これは新技術立国・競争力強化、人材育成など、それらへの対応策等が、最初に掲げられた十七の戦略分野における官民連携の投資を進め、強い経済を構築するための、いわば基盤的な取組になるものとして選定されたものであります。
御指摘の家事支援については、何か小粒だという御趣旨だと思いますが、他方で、私もこの分野について知れば知るほどこれは重要だなと思ったのは、やはり欧米と比べて、例えばベビーシッターにしても、そういうなり手の方が非常に少なくて、就労のボトルネックになっているということでありますので、この家事支援については意外と、一見小粒のように見えますけれども、このボトルネックを解消することによって人手不足が解消されるとか、あるいは成長産業に労働人口が移動するとか、女性の方がもっと活躍し働くことができる機会が増えるといったことで、一見小粒そうに見えて、実はこれも重要な分野であるということについては是非御理解いただきたいというふうに思います。
○森(よ)委員 小粒と言っているわけではなくて、いわゆる何かスコープがもうちょっと広いと思っていたのに、お座敷の会議の名前を聞くと、サービスの利用促進にとどまっていて、例えばキャリアの断絶が起きないような、そういった労働環境をつくっていくような制度の見直しだったりとか、いわゆる育休を取ってもキャリアが途切れませんよみたいな、何かそうした仕組みをつくってあげるとか、何かもっともっとスコープが広い話をすべきところを、そのサービス利用というところにすごく絞った会議名になっているのが何かすごい違和感があって、そうした観点で取り上げたところなので、小粒だとは決して思っていないところであります。
御答弁いただきましたが、選定の基準はやはり曖昧なのかなと思っております。具体的な選定基準を明らかにしろとは言わないんですが、基準があるのであればちゃんとあることにした方がいいですし、ないのであれば、政治的判断で決めましたというふうに言い切ってもいいと思うんです、成長産業なので。なので、そうしたところは問題意識として伝えさせていただければと思います。
そして、この戦略分野十七、八の横断的課題を取り上げるわけですから、選ばれた領域、分野には、より強力な後押し、これは多分いろいろ支援はあって、補助金的な支援もあれば、税制優遇もあったりとか、規制改革があったりとか、制度の見直しだったりとか、様々ツールはあると思うんですが、選ばれた分野に対しては、より重点的に後押しをしていくというのが政府の方針なんだと思います。
そこでお伺いしますが、この戦略分野と分野横断的な課題に選定された分野と選定されていない分野において、どのような公的支援の差が生じてくるのか、その点についてお伺いできますでしょうか。
○城内国務大臣 お答えします。
この十七の戦略分野、これは国内のリスク低減の必要性、海外市場の獲得可能性、そして関係技術の革新性などの観点から、十七の戦略分野の中から六十一の主要な製品、技術等を戦略的に選択したところでありまして、この夏の日本成長戦略の取りまとめに向けて、今後、各担当大臣の下で、官民投資ロードマップ、これを作成していくということになっております。
その中で、もう既に二十七の先行する製品、技術等につきましては、官民投資ロードマップを、三月十日、日本成長戦略会議で既に御提示したところでございます。
このため、戦略分野に選定された分野とそうでない分野との間では、今申しました主要な製品、技術等について、官民投資ロードマップを策定するか、あるいは策定されないままなのか、そこに具体的な差があると考えております。当然、官民投資ロードマップが作成されたものが総合的な支援を受けられるというわけであります。
また、官民投資ロードマップを踏まえ、複数年度予算や長期的な基金による大胆な投資促進、国際展開支援、人材育成、研究開発、産学連携、国際標準化、防衛調達を含む官公庁による調達、規制・制度改革といった、供給及び需要の両面にアプローチする多角的な観点からの総合支援策がこの今の分野に講じられていくことになります。
さらに、十七の戦略分野の官民投資ロードマップや支援策を検討材料としつつ、八つの御指摘の分野横断的課題についても、その解決策を取りまとめるということになっております。
その上で、日本成長戦略において取りまとめた、今申しました総合支援策あるいは解決策が、十七の戦略分野に含まれている分野や八つの分野横断的課題以外の課題に対しては全く適用されないのかと言われると、そうではなくて、個々の政策の趣旨や目的に照らして、今後、個別的にもちろん、当然検討されるということであります。
○森(よ)委員 その点についてちょっともう一点深掘ってお伺いできればと思うんですが、やはり政府としては、選定されていない分野について別に見捨てるわけじゃないんですよというふうにおっしゃったと思っていて、やはりそう答えざるを得ないんだと思います。
ただ、せっかく分野を絞って、この十七は重点的にやっていきます、選定基準は分かりませんが、自信を持って選んだ十七の分野ですというような形を取っている以上、総花的に、何というか、八方美人的に、選ばれていない分野についてもちゃんと目を配っていきますよというのは、この三十年間停滞してきた日本経済がそのまま続く原因になるんだと思うんですね。なので、攻めるのであれば攻めた方がいいんだと思います。
総合的な支援を選ばれた分野においてはしていく、官民投資ロードマップを作ってしていくという御答弁でしたが、ちょっと深掘ってお伺いしたいのが、現在の高市政権の方針では、危機管理投資と成長投資などについては、予算上、多年度の別枠の管理する仕組みを導入するというふうに言及されていますが、これは、選定された分野においては多年度の投資を認めていく、選定されていない分野には基本的には単年度予算で対応していく、そうしたふうにも聞こえるような気はするんですが、その点はいかがなんでしょうか。
○城内国務大臣 お答えします。
やはり、今申しましたように、官民投資ロードマップを策定される、日本の危機管理投資、成長投資の中で勝ち筋となる、要は、一〇〇インプットしたら数年後に、五〇とかゼロとかじゃなくて、一二〇なのか一五〇なのか、しっかりある程度定量的にお示しできるような、ですから、官民投資ロードマップには今後数字が入る予定でございますので、そういったものについては、御指摘のとおり、多年度の別枠の予算によって、今年一年限りで終わりますよではなくて、もちろん分野にもよりますけれども、五年かかるもの、十年かかるものとか、三年とか、そういった個々の官民投資ロードマップを踏まえまして、複数年度で別枠でその戦略分野に手当てをする、そういう考え方であります。
○森(よ)委員 御答弁いただいた中で、一〇〇を投資すると数年後に一五〇になるかもしれない、だから投資をするんだと。これは多分そうなんですが、本当にそれは公的支援が入るべき領域なのかというところに疑問を感じているところです。
大臣の所信の中でも、投資を上回るリターンを通じてGDPの成長にも資する危機管理投資、成長投資などについては支援していく、投資を拡大していくというふうな答弁がされておりましたが、投資を上回るリターン、いわゆる一〇〇投資して一五〇返ってくるというふうなところというのは、公的に支援する必要がそもそもあるんでしたっけというところが疑問なんです。
というのも、数年後に投資が返ってくる見込みがある分野というのは、民間が勝手に投資してくれるわけなので、そこに別に公的介入が起きる必要は、必ずしも必要性はないんだと感じております。なので、こうした観点から、投資を上回るリターンを見込めるのであれば、民間が自主的に行うべきであって、この成長投資の文脈では支援する必要がないんだと感じますが、その点、大臣、御見解いかがでしょうか。
○城内国務大臣 お答えします。
実は、主要先進国の経済政策は既に、不可逆的な流れというかトレンドというか潮流がございまして、いわば市場原理に過度に依存する新自由主義的発想、すなわち市場の働きに委ね過ぎる考え方から転換しているような状況でございます。
具体的には、国民の暮らしや経済の基盤を守り、将来の成長力を高める観点から、官民が連携して、その下で戦略分野への投資を進め、戦略的な国内投資の拡大を通じて国力の増大を図る経済財政運営が各国で今や本格化しているというふうに認識しております。高市内閣における成長戦略は、こうした時代の要請に応えた力強いものでなければならないというふうに考えております。
その上で、御指摘の、投資を上回るリターンを通じてGDPの成長に資する、この点につきましては、やはり、先ほども述べました危機管理投資、成長投資などについて、予算上、多年度、別枠で管理する仕組み、これを導入することで政府の予算の予見可能性が確保され、国内投資が促進されることによってGDPの増加に資するよう取り組んでいくものを述べたものであります。
いずれにしても、我が国に圧倒的に足りないのは資本投入量、すなわち国内投資であると考えておりますが、例えば、南鳥島のレアアースですけれども、これはなかなかリスクがあるので、これを、じゃ、民間でどうぞやってくださいと言っても、これはなかなか民間企業もちゅうちょしますので、こういった分野につきましては、やはり国が呼び水投資をしっかりして、リスクも負担をするような形で官民連携して投資するということでありまして、分野によっては、やはりこういったものが危機管理投資あるいは成長投資にあるということで、全てを何か官民連携というのではなくて、民間に任せるところは民間でということについては委員との考え方に差はないと思いますが、こういう分野があるということだけは是非御認識いただければと思います。
○森(よ)委員 ありがとうございます。
レアアースへの投資はまさに同意なんです。だから、城内大臣がさっきおっしゃった、例示で出したと思うんですけれども、数年後にそのリターンが見込める分野を果たしてこの成長投資、危機管理投資の文脈で読むべきなのかというのは、私はそこに疑問を感じていて、リターンの定義をどう置くかというところを、是非ちょっと頭のすり合わせを今日はさせていただきたいんです。
例えば危機管理投資。リスクを最小化する投資ということで、リスクは様々先ほど言及いただきましたが、例えば経済安全保障上のリスクだとすると、単純な金銭的なリターンだけだと見込みがありません、数年単位、十年単位で見ても金銭的なところではベネフィットはありません、ただ、経済安全保障という金銭的ベネフィットとは別にそういったリスク管理という便益が出てくるので、コストと見合わせたときに、経済安全保障のリスク回避というベネフィットが上乗せされることによってリターンが出てきますよというのが一つ、考え方だと思うんです。
成長投資も同じで、先端技術を花開かせる投資なのであれば、これは多分数年とかいう話ではなくて時間軸の問題だと思っていて、例えば五年とかだと民間企業も投資回収できるので十分やるんですけれども、これが多分二十年とか三十年先までリターンが見込めない、でも、成功したらすごく大きなリターンがありますみたいな、そういう時間軸がもっと長い領域にちゃんと成長投資をしていくこと。
あと、実現可能性が高い、低いというのもあると思っていて、恐らく公的支援が必要なのは実現可能性が低い領域だと思うんです。これは多分フュージョンエネルギーとかなんですけれども、本当に成功するか分かりません、民間だけではできません、ただ、成功すると社会全体にとてつもなく大きな便益があります、なので政府が支援しますだったら分かるんです。
なので、このリターン、便益の定義がちょっと感覚がずれているなというところが、今日、ディスカッション、議論をさせていただいて感じたところではあるんです。今私が話したような、危機管理投資であれば、そういったリスクの最小化ということも含めてリターンに考えていく、成長投資であれば、数年単位ではなくてより長期で実現可能性が低いというような、そうしたことも含めてリターンとして捉えていく、そうした考え方に変えていくべきなんだろうというふうに思うんですが、その点についていかがでしょうか。
○城内国務大臣 お答えします。
いろいろ考え方はそれぞれ様々だと思いますが、何をもってリターンとするかということも議論がいろいろあるかと思いますけれども、先ほど申しましたように、この危機管理投資というのは、経済安全保障あるいは食料、エネルギー、健康医療安全保障、国土強靱化といったことで、例えば危機管理投資については、すぐリターンが生じなくても、例えばインフラをしっかり整備するとか、そういうリスクを最小化することによって強い経済をつくる基盤ができることでよってもって他の成長戦略の分野にも資するような効果があるということで、一概に何かすぐリターンがなければ投資する必要がないということではないというふうに私は考えておりますし、高市総理も恐らくそのように考えております。
いずれにしましても、危機管理投資そして成長投資について、先ほど申しましたように、危機管理投資はあくまでもリスクの最小化、そして成長投資は花開く先端技術などによって日本が自律性から優越性、不可欠性の技術を持って世界のマーケットに打って出るという、そういうものでありますので、それぞれの危機管理投資と成長投資の分野が相互に絡み合いながら強い経済をつくっていくというのがいわゆるこの成長戦略だというふうに認識しております。
○森(よ)委員 なので、本当にせっかく攻めで強い経済をつくっていくのであれば、より、短期的な利益じゃなくて本当にリスクが大きい分野、リスクを最小化するようなところに貢献できる投資であったりとか、より長期で実現可能性が低いようなところに攻めていくというところが大事だと思うので、具体的に設けろとは言わないんですが、そういったところを基準として置いていただきたいなと思っているところです。
加えてなんですが、こうした投資を拡充していく上で、投資判断の基準というのを設けることが重要なんだと考えております。
例えば、民間のプロジェクトであれば、プロジェクトの実行前にコストとリターンをちゃんと定量的に分析をして、リターンの方が大きければ投資を進めていく。実際にプロジェクトを動かしている段階でも、何か社会情勢が変化してコストがよりかさんでしまったりとか便益が小さくなってしまえば、プロジェクトの途中でも中断を行うというのが民間企業だと当たり前に行われていることなんだと思います。
ただ、政府においては、この危機管理投資、成長投資を行っていくと、どうしても公的プロジェクトというのは先行きが怪しくなったときに引っ込めづらいんだと思うんですね、これはやはり政治的に撤退するのは難しいと思うので。なので、だからこそ、公的支援を行うプロジェクトであれば、その撤退基準であったりとか投資判断の基準を事前に明確に作っておくことで、スムーズに、駄目なときは撤退をしていく、特にこの成長投資は実現可能性が低いわけですから、フェーズごとにちゃんと進捗目標みたいなものを作って、そこにたどり着けないのであればもう撤退しますみたいな、そうしたことを機械的にやらないと、政治判断ではできないので、大事なんだと思います。
ということで前提でお伺いするんですが、こうした成長投資、危機管理投資を行う上で、事前に投資判断の基準を作っていくべきだと考えますし、途中段階でやめる、撤退の判断の基準も作っておくべきだと考えるんですが、大臣、その点、いかがでしょうか。
○城内国務大臣 お答えします。
三月十日の日本成長戦略会議におきまして、高市総理から、官民投資ロードマップについては、日本が取り得る勝ち筋を見出して、供給及び需要の両面にアプローチする多角的な観点からの総合支援策を明らかにするとともに、これによって引き出される国内投資の内容、規模、時期などを明らかにするように御指示をいただいたところなんです。
したがいまして、今後、各担当大臣の下に設置されたワーキンググループや、尾崎官房副長官の下の戦略分野分科会において、こうした点について更に検討を深めた上で、官民投資ロードマップの中で今後の官民投資の規模、時期などを明らかにしていきます。そして、この夏の日本成長戦略の策定後もこの官民投資ロードマップの実施状況等をしっかり適切に把握していくとともに、PDCAによって政策の実効性を確保しながら、必要な見直しもしっかり行っていくということであります。
○森(よ)委員 ありがとうございます。
PDCAを回していくということなんですが、この効果検証のところも少し疑問なところがあって、高市総理から、内閣府の経済財政モデルを使って、実際にこの成長投資がGDPにどれくらい寄与するのかであったりとか、税収増にどれだけ寄与するのかを試算しなさいというような御指示が出たんだというふうに認識をしております。この内閣府の経済財政モデルというのはマクロ経済モデルであって、いわゆるミクロ的な投資に対してそれがどういう効果が出るのかということを得意にしているのではなくて、いわゆる投資額、投資量が増えたときに、それがマクロ経済としてどういった効果が出てくるのかというのを分析するモデルだというふうに認識をしております。
今回の成長投資、危機管理投資を経済財政モデルを使って試算しようとしていると思うんですが、適切なのかというところが疑問なんですね。
というのも、この成長投資というのは極めてミクロ的な投資です。金額は大きいんですが、分野を絞って、特に技術を絞って投資をするので。加えて、成功するか分からないので、効果が出てくるか分かりませんよと。いわゆるこうしたリスク投資的な側面がある分野に投資量を増やしていくわけなので、これが、いわゆる経済財政モデルに入れると、投資投入量として単純にインプットがされて、それで単純にマクロとしての効果が出てくるみたいな試算しか出てこないので、この投資を内閣府の経済財政モデルで効果分析するのは適切じゃないというふうに考えているんですが、その点、大臣、いかがでしょうか。
○城内国務大臣 御指摘の点についてお答えします。
成長戦略、これは、先ほど申しましたように、勝ち筋に絞って行っていくものでありまして、これを通じて強い経済を実現するということですが、どのような姿となるかを定量的に示し、今後の経済財政運営にも反映していくこと、これは重要でありまして、したがいまして、夏の骨太方針の策定前に、今後の予算編成に資するような形で、日本成長戦略の下での国内投資の伸び全体を定量的に明らかにするとともに、GDPの伸びや税収増への寄与、債務残高対GDP比の見通しなどを示す試算を、御指摘のように内閣府の経済財政モデルを用いて中長期の経済財政に関する試算に反映していくこととしております。
御指摘のように、内閣府の経済財政モデルは確かにマクロ経済のモデルで、国、地方の財政、社会保障を一体かつ整合的に推計可能な構造を有しているものでありますが、それはそうなんですが、それでも、成長戦略が経済財政に与える効果試算、これはできますので、これを用いることによって試算の詳細をしっかり出すように努力しておりますので、引き続き、この点については、御指摘の点も踏まえまして適切に検討を進めてまいる考えであります。
○森(よ)委員 御答弁ありがとうございます。
なので、問題意識は共通していただいたと思うので、いわゆるこの経済財政モデルを使ってプラスのGDPの効果と税収増が出た、だから十七の分野への成長投資はいいんですみたいな結果を多分示されると思うんですが、それは全く結果になっていなくて、なので、このモデルの効果を踏まえてこの投資は必要性があるんだというような説明は間違いなく違うと思うので、その点は、是非、最後、指摘させていただければと思います。
城内大臣への質問はこれで終わらせていただきますので、御退席いただいて結構です。
○山下委員長 城内大臣は退席されて結構です。
○森(よ)委員 続きまして、コンテンツ産業について、小野田大臣にお伺いできればと思います。
コンテンツ産業は、これまで内閣委員会でも予算委員会でも複数回取り上げているんですが、ポテンシャルが極めて大きい産業だというふうに捉えております。それで、昨年度の補正予算でも規模を拡充していただいて、前向きな姿勢は強く感じているんですが、更に更に伸ばしていただきたいなと思っておりますので、そうした観点から本日はお伺いをさせていただきます。
このコンテンツ産業の抱える課題というのは様々あると思うんですが、特に大事なのは、海外での売上げをしっかり日本に還流させる、それをクリエーターにも回していくというのが大事だと思っていて、規模を増やしていくというのも大事なんですが、しっかりとその収益性を上げていくというところをより注力的にしていただきたいと考えております。
それで、コンテンツといっても様々ですが、ゲーム産業においては海外の売上げの回収率は高いんですが、漫画、アニメ、あと出版系はなかなか回収率は低いです。これは何で低いかというと、流通プラットフォームが海外に依存してしまっているので、やはりこのプラットフォームを国産で何とか取っていかないことには回収率は上がっていかないので、ここの対策がやはり急務で必要になってくるんだと感じております。
ただ、これは極めて難しい課題で、政府ができること、民間にやってもらうこと、多分ここは線引きがどちらかというと民間主導で動かざるを得ない分野ではあるんですが、こういった国内プラットフォームの海外展開というところを公的支援を使ってより後押ししていただきたいと考えております。
例えば、いろいろやられていると思うんですが、ローカライズ、カルチャライズがやはり大事で、コンテンツ自体を増やしていって、より魅力的なコンテンツを海外のプラットフォームに載せて収益性を向上させていくというのはもちろんなんですが、プラットフォーム自体のローカライズを進めていくことによって、これまでなかなか展開できていなかった国にもそのプラットフォームを広げていくことみたいな、そういった方向性など、様々やり方はあると思うんですが、このプラットフォームの問題の解決のためにどういった取組を政府においてやっているのか、特に、これからどういうことをやろうとしているのか、その点、お伺いできますでしょうか。
○小野田国務大臣 先生御指摘のとおり、漫画、アニメ等では海外企業の配信プラットフォームが台頭しておりまして、海外売上げの国内への回収率が低いという課題があることは重々承知しております。こうした課題への対処とコンテンツの海外展開の促進は一体的に進めなければならないというのも承知しております。
具体的に、先生がおっしゃっていただいた翻訳支援などによって海外向けコンテンツの数を増やすとともに、正規版のちゃんとした翻訳を出すことで海賊版対策にもなりますので、そこもしっかりやらなくてはいけないし、あと、我が国のコンテンツの分野の裾野の広さを生かして、ゲームからアニメ、アニメからグッズというふうに複数分野のプラットフォーム連携をしていくことで、日本企業の流通プラットフォームの競争力を高めていく。単独でそれだけでお金を落とすじゃなくて、国内のプラットフォーム流通をしっかり離さないように、がっちりやっていく。
また、あと、海外の配信プラットフォーム事業者から、同じ取引するにしても、よりよい取引条件を獲得すべく、高品質な作品の制作支援や人材育成も併せて進めていきたいというふうに考えております。
いずれにしても、今、官民投資ロードマップを作っている最中ですので、業界の皆様からのお声もいただいて、しっかり取りまとめていきたいと考えています。
○森(よ)委員 官民投資ロードマップ策定に当たって、いろいろ声は聞いていると思うんですが、多分コンテンツ産業というのはどんどんいろいろな挑戦ができる産業だと思うので、数打ちゃ、駄目な施策はいっぱいあると思うんですが、いっぱい取りあえずやってみて、いい施策を伸ばしていくという方向性が大事だと思っているので、いろいろ施策をやっていただいているのは重々理解しているので、是非負けずに頑張っていただきたいなと思っております。
それで、御答弁の中にもありましたが、海賊版対策もやはり大事だと思います。これが収益性向上の、プラットフォームに次ぐ、次ぐなのか、そっちが先なのか分かりませんが、海賊版対策も是非進めていただきたいと考えております。
今日御紹介させていただきたいのは、民間の調査によると、日本の漫画や小説が掲載されている違法サイトが九百を超えていて、一か月の閲覧数は二十八億回に上っているというふうに言われております。加えて、経済産業省の試算によると、十兆四千億円の被害額が海賊版によって出ているということなので、これだけ海賊版の被害額が大きいわけですから、対策をしないといけない一方で、個社単位では正直苦しいという声が届いているんです。
様々なプラットフォームがあるので、全てのプラットフォーム、各国に対して、個社が監視をして、それで駄目だった場合は当局に連絡をしてやろうとしてもなかなかしんどいです、見切れないですし、そうしたノウハウも、大きい会社であればまだしも、小さい会社においてはとてもそれが対応できませんというような課題があって、なので、まさに、個社単位、企業努力に任せるのではなくて、政府による支援がここも必要になってくるんだと思います。
著作物の侵害が起きたときに迅速に対応できるような制度の整備であったりとか、あと、諸外国の管理当局、プラットフォームへの働きかけを業界横断的、加えて公的支援も行っていくような、そうした取組が必要だと思いますが、そうした点についていかがでしょうか。
○小野田国務大臣 ありがとうございます。
本当に個社での対応が難しくて、私も小さい企業でゲームやドラマCDとかを作っていたので、いっぱいアップロードされていても、中国語で、どこで削除していいか、読めないんですよ。こういうところをサポートしていくのが必要という先生の御指摘、本当にごもっともだと思っております。
政府としては、有識者会議での議論等を踏まえて、二〇一九年に、インターネット上の海賊版に対する総合的対策メニュー、これを策定しまして、その後も必要に応じて見直しを図るとともに、二〇二五年の五月に、海賊版等対策官民実務者級連絡会議における議論も踏まえて、官民が連携して取組を着実に進めるべく、工程表を策定しました。
工程表に即した取組の成果として、例えば、インターネット上の海賊版による著作権侵害に対する相談窓口の運営や、経産省から受託を受けたCODAが日本の出版社の要請を受けて中国の公安当局に刑事告発を行って世界最大の漫画海賊版サイトの閉鎖につなげたということもございますので、今後とも、国際連携の強化を通じて、海賊版サイト運営者の摘発など著作権侵害に対する執行面の取組、これもサポートしていくように頑張りたいと思います。
○森(よ)委員 ありがとうございます。
小野田大臣、最後に取引慣行のところをお伺いしていきたいと思うんです。
コンテンツ産業は、中小事業者が多いことであったりフリーランスの方が多かったり、いろいろ特有の、独特の取引慣行があるというのが特徴的な産業なんだと思います。取適法であったりフリーランス法でこうした事業者であったりフリーランスの方々は保護されているわけなんですが、必ずしもコンテンツ業界に適した内容になっていないところがあるんだと思います。加えて、なかなかそうした保護の仕組みが業界に対して周知されていないというところがあるというふうに認識をしております。
今日御紹介させていただきたいのは、業界の方から聞いた話ではあるんですが、アニメ業界、声優業界でこうした事例がありましたということを聞いております。
声優事務所からフリーランスの声優への役務の支払いというのが、これはフリーランス法に基づくので、六十日ルールというのがあるので、事務所から声優さん個人に対する支払いは六十日以内のできるだけ早い時期に払わないといけないですよというのがフリーランス法において規制がされております。ただ、声優事務所においては、アニメ制作会社からお金をもらう形になるので、慣行的にワンクール単位、三か月ですけれども、三か月ごとにお金が入ってくる形になります。なので、声優さんには六十日以内に払わないといけない一方で、制作会社からお金が入ってくるのは三か月に一度です。なので、ここにギャップがあるんですね、支払いサイトに。なので、資金繰りが大変ですという声が、声優事務所の方がおっしゃっておりました。
フリーランス法は、再委託の場合は、元の委託先からお金をもらってから三十日後に払ったらいいですよみたいな、そういった特例規定があるので、実際問題、これは法律上はクリアしているんですが、業界の人はなかなかそれが、認識していないし、周知が足りていないんだと思うんです。
これはあくまで一つの例として話させていただいたんですが、取適法とフリーランス法でいわゆる保護はされている一方で、なかなかコンテンツ業界には適していないというか、うまく適合していない課題があることであったりとか、周知が十分に行えていない課題があるというふうに認識しておりますが、こうした課題感とそれに対する対応策もあれば是非お伺いできますでしょうか。
○小野田国務大臣 具体例を挙げていただいて、ありがとうございます。
ちょっと私も、以前通告をいただいたときに、そういうことがあるのといろいろ調べてみたりしたんですけれども、事務所さんによっても、いろいろな現場によっても、差があるんだろうなというふうなのは感じております。
ただ、私も声優のブッキングの仕事をしていたんですけれども、声優さんは、アニメだけじゃなくて、ナレーション、ゲーム、ドラマ、CD、イベント、いろいろな収入があるので、そこだけが滞ったら全部払えないのかといったら、ちょっと、そこも含めてトータル的に応援していかなくてはいけない、全部見ていかなきゃいけないなと思いつつ、その上で、この件がどうでしたとは言えないんですけれども、一般論で申し上げれば、取適法及びフリーランス法に基づき、事業者は、発注した物品等を、先生がおっしゃったように、受領した日から起算して六十日以内のできる限り早い日に支払い期日を設定し、対価を期日内に支払う必要があるということでございます。
今後、公正取引委員会では、映画、アニメの制作に係る実態調査を踏まえまして、独禁法上の考え方を明確化する指針を策定予定としております。
なお、一時的に売上げが減少している事業者、例えば声優事務所さんとかだったら、例えば、日本政策金融公庫等を通じ、セーフティーネット貸付け等の資金繰り支援も行っているところであります。
コンテンツ関連事業者は、先生がおっしゃるとおり、中小、フリーランスの方が多くて、彼らが安心して制作を行える環境を整えていくべく、引き続き、実態に合ったことをできるように連携を進めてまいりたいと思います。
○森(よ)委員 ありがとうございます。
おっしゃっていただいたとおり、いい仕組みをつくるのも大事なんですが、小さい事業者が多いので、しっかり届けるというところも注視しながら是非取組を進めていただきたいなと思います。
小野田大臣はここまでで大丈夫ですので、ありがとうございます。
○山下委員長 退席されて結構です。
○森(よ)委員 黄川田大臣、お待たせして申し訳ございません。
最後、就職氷河期世代対策についてお伺いしたいと思います。
氷河期世代対策に関しては、昨年に関係閣僚会議が立ち上がり、六月に新たな支援プログラムの基本的な枠組みというものが示されております。ただ、本腰を入れて政府が氷河期世代対策に力を入れてくれるのかなと思った一方で、なかなか表立った動きが見えていないところが現状なのかなと思います。
そうした中で、二月の本会議では、高市総理から、今年度を目途に新たな支援プログラムを取りまとめるという答弁がされましたが、まだ取りまとめは行われていないというふうに認識しております。このプログラムというのはいつ取りまとめられるのか、加えて、どういった内容を示そうとされているのか、その点、お伺いできますでしょうか。
○黄川田国務大臣 お答えいたします。
新たな支援プログラムにおきましては、引き続き個人のニーズに応じたきめ細かな支援を効果的に実施していく必要があることから、従来から推進してまいりました就労、処遇改善に向けた支援、社会参加に向けた段階的支援の拡充強化のほか、就職氷河期世代の高齢化に伴い新たな課題となっております家計改善、資産形成や住宅確保等の高齢期を見据えた支援を加えた三本柱に沿って取りまとめることとしているところでございます。
そして、いつかというところでございますが、昨日、本年度予算が成立したことを受けまして、今後速やかに新たな支援プログラムを取りまとめてまいります。就職氷河期世代等への支援の充実強化に向けて、施策をしっかりと前に進めていきたいと思っております。
○森(よ)委員 ありがとうございます。取りまとめ、期待しておりますので、是非お願いします。
やはり、就職氷河期世代対策として真っ正面から向かわないといけないのは、低年金の問題だというふうに強く認識をしております。なので、資産形成も挙げられましたが、年金については、年金法が改正されましたけれども、しっかりと年金問題にこの就職氷河期世代の文脈で向き合っていただきたいなというふうに考えております。
最後、大臣の意気込みをお伺いできればと思うんですが、このプログラムを取りまとめて終わりではなくて、引き続きやっていくということを示していただくと当事者の方々は安心していただけると思いますので、最後、意気込みをお願いいたします。
○黄川田国務大臣 この新たな支援プログラムについては、当面三年間の集中的な取組をしていくという予定でございます。
そして、これをただ単に作って終わりということではなくて、KPIに掲げた就業の動向や把握した実態を見ながら丁寧にPDAサイクルを回して、チェックして、確実に前に進めていきたいと思っております。
○森(よ)委員 是非、継続的に力を入れて取り組んでいただきたいと思います。
質問を終わります。ありがとうございました。
――――◇―――――
○山下委員長 次に、内閣提出、国家情報会議設置法案を議題といたします。
趣旨の説明を聴取いたします。木原内閣官房長官。
―――――――――――――
国家情報会議設置法案
〔本号末尾に掲載〕
―――――――――――――
○木原国務大臣 国家情報会議設置法案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明いたします。
この法律案は、重要情報活動及び外国情報活動への対処に関する重要事項を調査審議する機関として、内閣に国家情報会議を設置することとし、その所掌事務等に関する事項を定めるものであります。
次に、この法律案の内容につきまして、その概要を御説明申し上げます。
第一に、国家情報会議は、重要情報活動に関する基本的な方針、外国情報活動への対処に関する基本的な方針等を調査審議することとしております。
第二に、国家情報会議は、議長及び議員で組織することとし、議長は内閣総理大臣を、議員は内閣法第九条の規定によりあらかじめ指定された国務大臣、内閣官房長官、内閣府設置法第十一条の特命担当大臣、国家公安委員会委員長、法務大臣、外務大臣、財務大臣、経済産業大臣、国土交通大臣、防衛大臣をもって充てることとしております。また、議長は、特定の事案に関し、特に集中して調査審議する必要があると認める場合には、議長、内閣官房長官及び当該事案に関係する者として議長が指定する議員によって、当該事案についての調査審議を行うことができるほか、必要があると認めるときは、議員以外の国務大臣を、議案を限って、臨時に会議に参加させることができることとしております。
第三に、内閣官房長官及び関係行政機関の長は、国家情報会議に対し、同会議の調査審議に資する重要情報活動又は外国情報活動への対処に関する資料又は情報を適時に提供するとともに、議長の求めに応じて、必要な協力等を行わなければならないこととしております。
第四に、附則において内閣法を改正し、内閣官房に国家情報局を置き、同局が重要情報活動及び外国情報活動への対処に関する企画立案及び総合調整、内閣の重要政策に関する情報の収集調査、国家情報会議に関する事務等をつかさどることとしております。
そのほか、所要の規定の整備を行うこととしております。
なお、この法律の施行日は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日としております。
以上が、この法律案の提案理由及びその内容の概要であります。
何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛同賜らんことをお願いいたします。
○山下委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。
次回は、来る十日金曜日午前八時五十分理事会、午前九時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。
午後五時十四分散会

