第17号 令和8年6月3日(水曜日)
令和八年六月三日(水曜日)午前九時開議
出席委員
委員長 山下 貴司君
理事 安藤たかお君 理事 鈴木 馨祐君
理事 中根 一幸君 理事 長谷川淳二君
理事 鳩山 二郎君 理事 後藤 祐一君
理事 浦野 靖人君 理事 森ようすけ君
井出 庸生君 岩崎 比菜君
遠藤 寛明君 大空 幸星君
長田紘一郎君 金子 容三君
川崎ひでと君 河野 正美君
佐藤 主迪君 平 将明君
中田 宏君 平井 卓也君
平沢 勝栄君 文月 涼君
古川 直季君 村木 汀君
吉田 有理君 若山 慎司君
渡辺 博道君 大島 敦君
長妻 昭君 黒田 征樹君
西田 薫君 井戸まさえ君
野村 美穂君 川 裕一郎君
武藤かず子君 塩川 鉄也君
中村はやと君
…………………………………
国務大臣
(内閣官房長官) 木原 稔君
国務大臣
(国家公務員制度担当) 松本 尚君
国務大臣
(国家公安委員会委員長) あかま二郎君
国務大臣
(こども政策 少子化対策 若者活躍 男女共同参画担当) 黄川田仁志君
国務大臣
(日本成長戦略担当)
(経済財政政策担当) 城内 実君
国務大臣
(宇宙政策担当) 小野田紀美君
内閣府副大臣 鈴木 隼人君
文部科学副大臣 中村 裕之君
経済産業副大臣 山田 賢司君
内閣府大臣政務官 金子 容三君
内閣府大臣政務官 若山 慎司君
内閣府大臣政務官 古川 直季君
デジタル大臣政務官
兼内閣府大臣政務官 川崎ひでと君
環境大臣政務官 森下 千里君
政府参考人
(内閣官房内閣審議官) 清水 雄策君
政府参考人
(内閣官房日本成長戦略本部事務局次長) 小林 浩史君
政府参考人
(内閣官房内閣人事局人事政策統括官) 松本 敦司君
政府参考人
(内閣府大臣官房審議官) 浦上健一朗君
政府参考人
(内閣府大臣官房審議官) 岡本 直樹君
政府参考人
(内閣府政策統括官) 阿久澤 孝君
政府参考人
(内閣府男女共同参画局長) 岡田 恵子君
政府参考人
(公正取引委員会事務総局官房審議官) 向井 康二君
政府参考人
(警察庁長官官房技術総括審議官) 飯濱 誠君
政府参考人
(警察庁生活安全局長) 山田 好孝君
政府参考人
(警察庁刑事局長) 重松 弘教君
政府参考人
(金融庁総合政策局審議官) 若原 幸雄君
政府参考人
(金融庁総合政策局参事官) 山下 正通君
政府参考人
(金融庁総合政策局参事官) 大城 健司君
政府参考人
(こども家庭庁長官官房審議官) 竹林 悟史君
政府参考人
(こども家庭庁長官官房審議官) 源河真規子君
政府参考人
(デジタル庁審議官) 北間 俊秀君
政府参考人
(外務省大臣官房審議官) 三宅 史人君
政府参考人
(文部科学省大臣官房学習基盤審議官) 堀野 晶三君
政府参考人
(文部科学省大臣官房文部科学戦略官) 神山 弘君
政府参考人
(厚生労働省大臣官房審議官) 大隈 俊弥君
政府参考人
(経済産業省大臣官房商務・サービス審議官) 井上 博雄君
政府参考人
(経済産業省大臣官房審議官) 畑田 浩之君
政府参考人
(国土交通省大臣官房審議官) 井崎 信也君
政府参考人
(環境省大臣官房審議官) 成田 浩司君
内閣委員会専門員 田中 仁君
―――――――――――――
委員の異動
六月三日
辞任 補欠選任
大空 幸星君 岩崎 比菜君
川崎ひでと君 遠藤 寛明君
野村 美穂君 井戸まさえ君
高山 聡史君 武藤かず子君
同日
辞任 補欠選任
岩崎 比菜君 大空 幸星君
遠藤 寛明君 川崎ひでと君
井戸まさえ君 野村 美穂君
武藤かず子君 高山 聡史君
―――――――――――――
六月二日
人工衛星等の打上げ及び人工衛星の管理に関する法律等の一部を改正する法律案(内閣提出第四〇号)(参議院送付)
同月三日
外国籍元BC級戦犯者と遺族に対する立法措置に関する請願(早稲田ゆき君紹介)(第六三三号)
日本軍慰安婦問題の解決に関する請願(塩川鉄也君紹介)(第六三四号)
同(辰巳孝太郎君紹介)(第六三五号)
同(田村智子君紹介)(第六三六号)
同(畑野君枝君紹介)(第六三七号)
は本委員会に付託された。
―――――――――――――
本日の会議に付した案件
政府参考人出頭要求に関する件
人工衛星等の打上げ及び人工衛星の管理に関する法律等の一部を改正する法律案(内閣提出第四〇号)(参議院送付)
内閣の重要政策に関する件
公務員の制度及び給与並びに行政機構に関する件
栄典及び公式制度に関する件
男女共同参画社会の形成の促進に関する件
国民生活の安定及び向上に関する件
警察に関する件
――――◇―――――
○山下委員長 これより会議を開きます。
内閣の重要政策に関する件、公務員の制度及び給与並びに行政機構に関する件、栄典及び公式制度に関する件、男女共同参画社会の形成の促進に関する件、国民生活の安定及び向上に関する件及び警察に関する件について調査を進めます。
この際、お諮りいたします。
各件調査のため、本日、政府参考人として、お手元に配付いたしておりますとおり、内閣官房内閣審議官清水雄策君外二十四名の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○山下委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
―――――――――――――
○山下委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。大島敦君。
○大島委員 おはようございます。
まず、お手元の資料の一、二〇二六年一月から四月までの原油、粗油の輸入、ほぼ原油の一月から四月までの確定値と速報値で、単価のところを見てほしいんですけれども、三月の単価がキロリッター当たり六万七千八百二十六円、四月が十万一千三百八十九円で、ほぼ一・五倍になっているので、今後、五月、六月になってくると、原油の値段が上がってくると想定をしておりまして、結構物価高に利いてくるかなと思っています。
お手元の資料の七番と八番、これは前回皆さんにお配りした資料でして、地元の、私の選挙区の困っている方から、二週間、三週間前にいただいた表です。自動車修理工場の塗装の仕上げ、整備、そして工務店。もう一つが、製造業の方、大手建材メーカー、工務店ということで。
それぞれの商品、製品について、ナフサ由来のものがどこに当てはまるのかなということを、大島としてまとめてみたのが、お配りした表の二枚目なんですよ。大体、ナフサ由来で十八品目あって、エチレンから始まってキシレンまで、それぞれについて、主な川下素材、用途そして最終製品がこういうものだということなんです。
自動車整備工場のペイントとかパテというのは、恐らくこの十八品目の中のベンゼン、トルエン、キシレンの中に入っていると思います。
整備で使うエンジンオイルと、もう一つは製造業の摺動面オイルが、この十八品目の中にはなかなか見つけられなくて。何かC4留分というのがあって、恐らくそこに該当するのかなと。ナフサから様々な製品を作るときに副生するのがC4留分と聞いておりまして、それに当たるのかなと思っております。
あと、大きいところの、大手メーカーの断熱材とか印字用インクもベンゼン、トルエン、キシレン、工務店さんの防水材もベンゼン、トルエン、キシレンだと大体想定をしていて。
政府参考人に、まず、申し訳ないんですけれども、十八品目の四月の時点での前年比の生産量が増えているのか減っているのか、パーセンテージでお示しいただけると助かります。皆さんには、お手元の資料の、このA3判の大きいやつで見ていただくと分かりやすいと思うので、よろしくお願いします。
○畑田政府参考人 お答え申し上げます。
非常に数が多いので、まずは代表的なところということで申し上げたいと思いますけれども、主な原材料ですね、一月から四月ないし一月の生産量という御質問ですので、まず、エチレンについて申し上げますと、一月から四月まで……(大島委員「四月だけでいいので」と呼ぶ)四月だけでよろしいですか。分かりました。四月の生産量は、対前年同月比で十六・七万トンの減少、率でいうと三七%の減少でございます。
また、ポリプロピレンについて申し上げますと、四月の生産量は、対前年同月比で四・六万トンの減少、率でいうと二四%の減少。また、ポリスチレンについて申しますと、四月の生産量は、対前年同月比として約一・一万トンの減少、率としては二二%の減少というふうになっております。
このように、前年と比較して生産量が減少しているものがございますが、これは生産量でございまして、化学品メーカーの在庫の取崩しですとか製品で輸入をするということによりまして、全体としての供給量は維持できている状況にございます。
○大島委員 主なところを挙げていただいたんですけれども、エチレンで前年比で三七・一%。
お手元の資料で、ブルーでバックがついているのが、ポリスチレン、スチレンモノマー、塩化ビニール樹脂、塩化ビニールモノマー、エチレンオキサイド、エチレングリコール、ベンゼン、トルエン、キシレンで、そこに丸、バツ、三角がつけてあって、大島として注目しているのがこの二重丸で、多分、二重丸が今後供給不足だと、製品としてなかなか供給できないのかなと思っております。
白抜きのところは、これは三月に対して生産量が伸びているので、それについてはおおむね大丈夫なのかなと思っています。例えば、私が調べたところ、今、市町村ではごみ袋が足りないと言われているんですけれども、エチレンが主な原材料なので、エチレンの生産量が増えれば、その分は多分供給が可能であると思っていまして。
ベンゼン、トルエン、キシレンについて、政府参考人から、今後の見通しについて教えていただければと思います。
○畑田政府参考人 お答え申し上げます。
それぞれの製品ごとの生産の見込みないし予定については、これはそれぞれ各社の、定期修理ですとか、在庫をどう使うのか、またそういうことも含めました経営上の判断などございますので、それぞれを見通しとして確定的に申し上げることは困難ですけれども、業界の石油化学工業協会からのコメントとしまして、石油化学製品の供給は五月以降も平年並みの供給が見込まれている、引き続き需要を満たすべく安定供給を維持していくというコメントが出ております。
また、今申し上げました石油化学工業協会のほかにも、塗料、シンナーですとか印刷インキ、塩ビ管、断熱材、それぞれの業界団体がございますけれども、これらからも五月以降も平年並みの供給が見込まれるといった趣旨のコメントが出ているところでございまして、引き続き、流通の目詰まり、偏りなどの解消に努めながら、関係事業者に対して安定供給の要請を行っているところでございます。
○大島委員 各業界団体の皆さんも一生懸命取り組んでいただいていると思います。役所の皆さんも、伺うところによりますと、前回も審議官から御発言があったとおり、一生懸命、個社からの要望について、川上まで電話をしながら追っていただいているということは承知をしておりまして、それには心から感謝を申し上げます。
ただ、業界団体として、今御答弁があったとおり、五月になれば大丈夫だとか、しっかり確保しているという定性的な話よりも、是非お願いしたいのは、私が挙げた十八品目について、これは一月から四月の実績で対前年比でどうなっているのか、恐らく、審議官がおっしゃっていた、これらの資材、これらの材料について、海外からも調達があるというお話でした。そうすると、私は、これらの資材が、多分、六月分については製造計画がもうできていると思います。民間ですから、多分、四半期ごとに製造計画、定期修理を組んでいきますので。六月はこのくらい作れる、七月、八月と、向こう三か月ぐらいの見通しは分かるはずなので、大丈夫ですよと言うよりも、定量的に、経産省なり役所のホームページの中で、これらの部材について今後の生産、供給見通しを明らかにした方がマーケットは落ち着くのではないかなと思うんですけれども。
政府参考人からの御答弁をお願いします。
○畑田政府参考人 お答え申し上げます。
先ほど五月以降のことだけ申し上げましたので、将来になれば安定するという趣旨で伝わってしまったら恐縮ですが、例えば、三月の統計を見ましても、これはナフサということじゃなくて、もう少し、市中で必要とされる、品物に名前がつくようなベース、つまり、シンナー、塗料、印刷インキ、コーキング材、塩ビ管など、こうした品物のベースで見ても、定量的に、数値として、国内に供給を、必要量あるいはそれ以上に提供できているという数字が出ております。
例えば、シンナーですと前年同月比で一一六%、塗料で一一一%、印刷インキで一〇四%など出ておりまして、定量的にも、全体として日本が必要とする量は供給できているということの裏づけは持って申し上げているつもりではございますが、引き続き、あるいは一層安心をしていただけるように、情報発信には努めてまいりたいと思います。
○大島委員 審議官にお願いしたいのは、私がよく分からなかったのは、エンジンオイルが足りない、あるいは、NCマシンの摺動面オイルが足りないというところが、十八品目には入っていないんですよ。どうして足りなくなったのかについて調べてほしいと思っていて。
恐らく、先ほど述べたC4留分というのかな、それだと思うので、どうしてこのオイルが足りないのかについて調べていただけるようにお願いしたいので、御答弁をお願いします。
○畑田政府参考人 お答え申し上げます。
個別に申し上げると、C4留分だけでできているとかいうことよりは、各社、製品の競争力を磨こうとする中で、競争上の秘密を含めて、各社の工夫の中でいろいろなブレンドをされていると思いますので、ちょっと単純化し過ぎないように気をつけたいと思いますが。
個別に、この品物が目の前にない、届かないということにつきましては、経産省を始め各省庁に設けられております情報提供窓口に御連絡をいただければ、一つ一つ、その物はどうして届かないのかということをたどって対応させていただいているところでございます。
そうしたボトムアップのアプローチと、それから、先ほど御答弁申し上げたような上流から見た全体像による状況把握と、対応を両側から進めてまいりたいと思います。
○大島委員 なかなか答弁が難しいと思うんですよ。
前回お示ししたとおり、私も地元で使っている名刺があって、今回、特別に作りました。下の方に、困ったら私の事務所へ、中東情勢関連は裏にということで、表面のQRコードから大島の、直接メールが出てきて、意見が入るようになっていて。裏面の役所のページ、ここは燃料油要請とか石油由来製品とか住宅分野受付、このQRコードを読むと、役所の、そのまま書き込めるページに直接行くようになっていまして、これを地元で配っているの。
やはりこれは、審議官、個社の情報よりも、おおむねもう大体ボトルネックのところは分かってきたのかなと思うんですよ。ですから、ホームページで。
先ほど言っていたベンゼン、トルエン、キシレンが意外と作りにくくて量はたくさん出ないとか、C4留分というのも、これはナフサを分解する過程でできる副生品と聞いているので、これも結構把握するのが難しいかなと思っていて。
私がここで赤で示してあるポリスチレンとかスチレンモノマーとか塩化ビニール樹脂とか塩化ビニールモノマーとかエチレンオキサイド、エチレングリコール、大体ここにスコープを当てながら、全部、十八品目でもいいんですけれども、経産省の、ある程度、役所のホームページの中で五月、六月、七月分についてはこのくらい供給できるということを明示した方が、大体、工務店さんとしても、そろそろ六月になったから来るかなみたいなことを想定できると思うんですけれども、その点について御答弁いただけると助かります。
○畑田政府参考人 お答え申し上げます。
ボトルネックが分かってきたかどうかということにつきましては、これは、どこか特定の一か所にすごく止まっている箇所があるということよりは、全体としてなかなか不安感が解消できない中で、少しずつ不安になっている方が多く、いつもより供給を絞りぎみになってしまうとか、いつもよりも多めに発注しました、こういうことがあちこちで少しずつ起こることの積み重ねで全体としての偏り、目詰まりにつながっているということが今の理解でございまして、したがいまして、以前もお示ししましたが、三類型ということで、川上が供給を絞ってしまう、それから、川上、川下のコミュニケーションが円滑でない、あるいはアップデートされていない、それから、川下の方で過剰に発注するというような類型をお示ししているところでございます。
それから、ベンゼン、トルエンなどについて御指摘がございましたけれども、これについては、昨日も発表して、総理の発言としても報道に出ておりますけれども、トルエン、キシレンは、シンナーと塗料の原料になりますけれども、これが、石油化学メーカーのみならず石油元売からも、従来の量を大きく超える量を新たに直接供給する、こういうことで例年よりも多く供給できるようになったというところでございまして、これによって川下までの改善を期待しているところでございます。
今後の供給見通しにつきましても、先ほど申し上げたような、各業界からの、五月からも必要量が供給できるという趣旨の発信をしていただいているところでありますけれども、御指摘いただいた十八品目ベースがいいかどうかを含め、分かりやすく一番安心できる格好での発信の仕方については、引き続き磨き上げてまいりたいと思います。
○大島委員 官房長官にお願いしたいのは、多分、先ほど、物価が今後極めて上がるおそれがあると思うんですよ。新型感染症のときを思い出しておりまして、一番正しい政府の対応は、科学的な根拠に基づいて説明をし続けることに尽きると思うの。尾身茂先生も、何回か質問させていただいて、首尾一貫して答弁を、ぶれがなかったですよね。
今回この資料を作るに当たって、石油化学工業協会の四月のデータを見たときに、定期修理があって生産量が落ちたというコメントがあったの。ただ、これまで政府側、大臣の説明でそういう説明はなかったと思う。目詰まりでしか説明していなかったので。恐らく定期修理については分かっていたと思うんですよ。
ですから、できるだけ分かりやすく、ネガティブな情報も含めて誠実に説明し続けることが、今後のこのフェーズだと必要かなと思うんです。それについて、政治家としての御所見を官房長官から手短に一言、役所が持っている文書ではなくて、意見表明していただけると助かります。
○木原国務大臣 昨日、関係閣僚会議を夕方開催しまして、各省庁、閣僚から現状の報告を受けたところであり、その後、その資料も公開させていただいたところであります。委員のおっしゃるとおり、ある程度具体的な数字で客観的な情報提供というのが大事だなというふうに思います。
その中で、例えばナフサの代替調達は、これは数字で示しました、従来の八五%の水準まで回復しているということ、また、川中の製品輸入も大幅に進んでいるなど、ナフサ由来の化学製品を含む石油製品は年度を越えて供給継続が可能となっているということを発表させていただきました。
また、資料も公開していますが、ポリエチレンなどの川中製品、塗料、シンナー、塩ビ管、断熱材、そういった川下製品の製造事業者からは、四月まで前年と同水準又はそれ以上の供給実績があるということ、そして今後も継続的に供給できる見通しであることを発信をいたしました。
政府としても、こういった情報を、各省庁のウェブサイトや政府広報を活用しつつ、これらの状況をタイムリーに発信していきたい、それこそが国民の求めることだろうというふうに思っております。
○大島委員 私は、明確に、誠実に、事実をそのまま発表し続けることが今後のこのフェーズだと必要だと思っていて、是非そのことをお願いしたいなと思っています。もしもそれで難しい場合には、国民生活安定緊急措置法で、幾つかの品目を決めて政府として強制力を持たせることも必要な、ならない方がいいかなと思っているので、是非その点も御配慮いただければと思います。よろしくお願いします。
続きまして、公正取引委員会に、中小受託取引適正化法の適用対象外取引における価格協議の促進に向けた対応についての御答弁をお願いします。
取適法では新たに、協議に応じない一方的な代金決定の禁止が盛り込まれました。これにより、労務費、原材料費、エネルギーコスト等の上昇など、代金額に影響を及ぼし得る状況が生じた場合に、中小受託企業から価格協議の求めがあったにもかかわらず、委託事業者が協議に応じず、又は必要な説明、情報提供を行わないまま、一方的に代金を決定する行為が禁止されました。価格協議の実効性が高まることが期待されています。
一方で、取適法の適用対象は、資本金、従業員数等の規模基準を満たす委託業者と中小受託業者との間で行われます製造委託、修理委託、情報成果物製作委託、役務提供委託、特定運送委託等の一定の取引に限られており、全ての事業者取引を対象とするものではないとしております。
したがいまして、取適法の適用対象外の取引であっても、取引上優越した地位にある発注者が、受注者からの価格協議の申入れに応じない、協議を先延ばしする、価格転嫁に応じない理由を説明しない、あるいは一方的に従来価格を据え置くといった行為は、受注者における賃上げ原資の確保を困難にするとともに、サプライチェーン全体における労務費、原材料費、エネルギーコスト等の上昇分の適切な価格転嫁を阻害するおそれがあると思っていまして。
公正取引委員会は、独占禁止法QアンドAや労務費転嫁指針において、コスト上昇分の取引価格への反映について明示的に協議しない価格据置きや、価格転嫁をしない理由を文書等で回答しない価格据置きが優越的地位の濫用として問題となり得ることを示しています。
取適法の施行を踏まえ、同法の適用対象外取引についても実効的な価格協議を定着させるため、独占禁止法上問題となり得る行為類型や、協議、説明、記録化に関する望ましい実務を、業種別、取引類型別の具体例も含めて、更に分かりやすく示す必要があると思います。
これについて、一言だけつけ加えさせてください。
私の地元で花農家の方がいらっしゃっていて、そして、大手のホームセンターと交渉するときに、なかなか、ホームセンターの方は結構厳しく交渉に当たるものですから、やはり今回の取適法の対象外の皆さんにもできるだけ応援したいと思うので、独禁法の適用、運用について御答弁をお願いします。
○山下委員長 公正取引委員会向井審議官、申合せの時間が経過しておりますので、答弁は簡潔に願います。
○向井政府参考人 お答えいたします。
取適法の対象外につきましては、独禁法が適用されるということでございます。そして、独占禁止法の優越的地位の濫用に関するガイドラインにつきまして、考え方が記載されておりますが、それについて、現在、協議を促進するような規定を設けようと検討しているところでございまして、今、パブコメも終了いたしまして、近々最終版が公表されるということでございます。
これらの周知、そして違反行為に対する厳正対処に努めてまいりたいと考えてございます。
○大島委員 よろしくお願いします。
終わります。
○山下委員長 次に、後藤祐一君。
○後藤(祐)委員 中道改革連合の後藤祐一でございます。
先週審議がありました続き、特殊詐欺ですとかSNS型投資・ロマンス詐欺、闇バイト、この辺りについて引き続き聞きたいと思います。
国家公安委員長、よろしいでしょうか。ちょっと順番を入れ替えて、二ポツの四というところから行きますので。
今、配付資料の二枚目に、警察庁が、国際電話の詐欺が多いので、国際電話がかからないようにブロックするアプリというのを推奨しているんですね。これは非常にいいと思うんですが、ちょっと問題があって。私、これをインストールしたんですよ。ところが、iPhone版はいいんですけれども、アンドロイド版は着信した番号がこの会社へ行っちゃうんですよね。誰から着信しているかが会社に行くのはちょっとやはり気持ち悪いわけで。
これは、国家公安委員長、せっかくいいものを作っているんですから、着信番号がこの会社に行かないようなアプリをちゃんと作っていただくよう要請すべきじゃないでしょうか。
その上で、これは是非、いろいろな自治会で警察官の方が来て気をつけてくださいねというようなときに、まさにこれをみんな入れてくださいというふうにどんどん宣伝したらいいと思うんですが、いかがでしょうか。
○あかま国務大臣 お答えいたします。
今お話しいただいた警察庁推奨のアプリでございますけれども、アプリ提供企業の最新の技術であるとか様々な独自のノウハウを活用して、スマホへの国際電話であるとか詐欺電話を遮断する機能を有していることから、犯人との接点、これを断つということができて、特殊詐欺に極めて有効だと我々も思って、今、各地において推奨しておるところでございます。
私自身も、当初、紹介をもらってからダウンロードして使用しておりますけれども、いわゆる詐欺の防犯情報であるとか、着信番号の企業の名称表示をされて、非常に便利な機能も備えているというふうに感じて、いろいろと私も紹介しておるところでございます。
今お話しいただいたアンドロイド版とiPhone版では、OSの違いから仕様も異なっております。アンドロイド版では、オンライン時にアプリ提供企業のサーバー、データを直接活用する、このことで常に最新の詐欺電話をブロックすることができる。そういった利点がある一方で、委員の御懸念について、アプリ提供企業、ここにおいて、警察庁の作りました警察庁推奨アプリ認定基準に基づいてデータ管理などのセキュリティー対策を厳格に行っておりまして、安心して使用いただけるものというふうには認識しております。
このことについて、先ほど後段で、広報についてもいろいろやってもらっているという話がありましたけれども、いわゆる行動変容につなげるための実効性ある広報活動、様々、関係団体と連携して、国民運動として盛り上げていきたいというふうに思っております。
以上でございます。
○後藤(祐)委員 是非ちょっとアンドロイドも安心して使えるようにしていただきたいなと思います。
続きまして、通告の三の2というところ、これも国家公安委員長に聞きたいと思います。
いわゆる闇バイトについてですけれども、犯罪実行役を募る行為そのものを処罰するという立法措置というところまで今後検討していくんでしょうか。これは、メリット、デメリットはあると思うんです。実際、そのメリットと留意点を整理していただきたいんですが、述べていただけますでしょうか。
国家公安委員長、大丈夫ですか。三ポツの2です。通告どおりに言っていますから、それを出していただければ結構ですので。
メリットとしては、リクルーターによる募集行為そのものを捕まえることができるようになるですとか、SNSの投稿がグレーだった場合にSNS事業者に対して削除要請の根拠が示しやすくなるですとか、あるいは仮装身分捜査がやりやすくなるといったメリットは多分あるんじゃないかと思うんですね。
ただ一方で、表現の自由の問題、通信の秘密との関係、こういった憲法の問題もあります。また、犯罪と無関係な仕事の募集に影響があっては当然いけないわけですから、そういった面で、制度設計がそもそもできるのかという問題もあると思います。
その上で、犯罪実行役を募る行為そのものを処罰するような立法措置について、そのメリット、デメリット、その検討をこれからどうしていくのか、お答えください。
○あかま国務大臣 今お話がありました犯罪実行役を募る行為に関して、まず、職業安定法にあっては、公衆衛生であるとか公衆道徳上有害な業務に就かせる目的、これで労働者の募集の要件に該当する犯罪実行者の募集、これは職業安定法の第六十三条の第二号であるとか、また、虚偽に当たる又は誤解を生じさせるような労働者募集の表示、職業安定法第五条の四、例えば厚労省の解釈によると、雇用しようとする者などの名前、氏名又は名称、住所、連絡先、業務内容であるとか、またさらに賃金の六情報、この記載のない求人情報を禁止する規定が設けられているものというふうに承知しております。これらの規定に基づいて、警察では、犯罪実行者を募集する行為に対しては、職業安定法を適用するなどしてその取締りを推進しております。
あわせて、虚偽に当たる又は誤解を生じさせるような労働者募集の表示については、警察庁が運用するインターネット・ホットラインセンター、ここにおいて、一般の方々からの違法情報等に関する通報を受けて、警察への通報、サイト管理者への削除依頼を行っておるところでございます。
引き続き、犯罪対策関係閣僚会議で決定された国民を詐欺から守るための総合対策二・〇、これに基づいて、犯罪への加担を防止するための取組などを政府を挙げて取り組んでいくつもりでございます。関係省庁と連携してこれらの取組をしっかり進めていくこと、このことに邁進したいというふうに思っております。
○後藤(祐)委員 いま一つメリット、デメリットの話がよく分からなかったんですが、そもそもの犯罪実行役を募る行為を処罰する立法措置を検討するんですか。
○あかま国務大臣 犯罪実行者を募集する行為に対して、職業安定法、先ほど答弁したとおり、これを適用して取り締まるなどして、現在でも警察において必要な対応が行われているものというふうには理解をしております。
引き続き、関係省庁と連携をしてこれらの取組を進めていくこと、それによって実効性ある在り方についてもまた不断に検討するよう警察を指導してまいりたいというふうに思います。
○後藤(祐)委員 それは現行法を前提にということですよね。ただ、今の闇バイトの募集の状況を見ると、その先何をやるかが必ずしも明らかでないから取り締まれないと思いますよ、そう簡単に。そんなんじゃ、どんどんどんどん闇バイトは増えてしまうんじゃないでしょうかね。もう少し実効的なやり方というのを考える必要があるんじゃないかなとも思います。
ただ、やるときは、これは相当、表現の自由とかとの関係がありますので、そこは、本当にそれができるのかどうか、慎重に、それでやる場合には考えていただきたいということは申し上げておきたいと思います。
それでは、一ポツの方に戻りたいと思います。口座の凍結と資金移動の追跡について質問をしたいと思いますが、これは金融庁の政府参考人に伺います。
去年、犯罪対策閣僚会議で決定された国民を詐欺から守るための総合対策二・〇というのがありますが、その中にも、「金融機関に対する迅速な口座凍結依頼を実施してきたところ、引き続き、この取組を推進する。」というふうにあるんですが、まずデータを教えてください。
二〇二二年から二四年の三年度にわたって、三つのデータを教えてください。一つ目は、口座不正使用に伴う口座の利用停止及び強制解約等の件数、それぞれ何件でしょうか。そして、この一つ目のうち、振り込め詐欺防止法に基づいて凍結した預貯金の口座数は幾つでしょうか。三つ目として、これら一つ目、二つ目のうち、被害者が救済された件数及び額はどの程度でしょうか。
○山下政府参考人 お答えいたします。
全国銀行協会、全国信用金庫協会及び全国信用組合中央協会が実施したアンケート調査によりますと、口座の不正利用により金融機関が利用停止を行った口座数の合計は、二〇二二年度が約八万件、二〇二三年度が約十一万件、二〇二四年度が約十三万件、また、強制解約等を行った口座数の合計は、二〇二二年度が約三万件、二〇二三年度が約五万件、二〇二四年度が約七万件と承知をしております。
また、振り込め詐欺救済法に基づき凍結した預貯金口座数は、預金保険機構が公表しております資料によりますと、二〇二二年度が約三万件、二〇二三年度が約五万件、二〇二四年度が約六万件と承知をしております。
議員から御指摘ありました、被害者が救済された件数及び額につきましては、例えば民事訴訟に基づいて支払われたようなものまでは把握ができておりませんけれども、振り込め詐欺救済法に基づいて被害者に返還を行った不正利用口座数及び返還額について申し上げますと、預金保険機構によれば、二〇二二年度が約八千件、約十八億円、二〇二三年度が約一・一万件、約二十四億円、二〇二四年度が約一・九万件、約四十九億円と承知をしております。
○後藤(祐)委員 国家公安委員長にお伺いします。ちょっと追加で通告した分ですね。
二〇二二年から二四年度の利用された口座の存在する金融機関、この上位三金融機関のシェアがどうなっているでしょうか。これは個別の金融機関名は必要ありませんが、A金融機関が何・何%、B金融機関が何・何%というような形で結構ですので、特に、同じ金融機関が複数年度に登場する場合は、それが分かるように御説明いただけますか。
○あかま国務大臣 金融機関においてでございますけれども、警察から凍結の検討依頼を受けた口座のほか、自主的に検知した口座等も凍結しているというふうには承知しております。
警察において、お尋ねの金融機関で利用停止された口座の数字を網羅的には把握しておらず、お答えすることは困難ですが、その上で、警察において把握している、警察から各金融機関に対して特殊詐欺に関して口座の凍結検討依頼を実施した数についてお答えいたしますが、二〇二二年度から二〇二四年度までで、年度ごとに上位三行。
まず、二〇二二年度は、A行で約一五・九、B行で約一一・三%、C行で約一〇・七%。二〇二三年度、ここにおいては、C行で約一六・三%、A行で約一〇・八%、B行で約八・二%。二〇二四年度、A行で約一三・一%、B行で約一二・三%、D行で約一一・七%となっております。
○後藤(祐)委員 このように、上位の金融機関というのが固定化しているんですね。つまり、これは、犯罪者側からすると、この金融機関だと逃げやすいということが明らかになってしまっているということなんですよ。
昨日発売かな、最近発売されている「選択」六月号によると、これはちょっと今の答弁と若干数字が違いますが、捜査当局により停止された口座のうち約四割を、具体的な金融機関名はここでは差し控えますが、ある金融機関が占めるというような記事も出たりしております。
その中で、金融庁は、今挙げた金融機関に対して早急に対策を講じるように指示を出したということですけれども、これは金融庁の方に伺いたいと思いますが、この利用停止口座のシェアが高い金融機関に対して、犯罪者が送金先にしやすい口座になっている可能性があるわけですから、実は、ちょっと今のA、B、C、Dがどれに当たるか私は分かりませんが、先週の金曜日のこの委員会で取り上げた具体的な事案があったと思いますが、なかなか弁護士会の照会に応じなかった特定の金融機関があるんですけれども、そこの金融機関名と、この「選択」で載っている金融機関は同じなんですよ。
なので、やはりこういう、金融庁あるいは警察庁においてはある程度見えているでしょうから、犯罪者側が使いやすくなっちゃっているような金融機関については、被害者が振り込んだ金融機関だけじゃなくて、その送金先である金融機関も含めて、例えば前回の例でいうと、A銀行に対して被害者が振り込みました、A銀行からB銀行に移されましたといったときに、Aだけじゃなくて、A銀行が犯罪に関わるものだと分かった状態、情報をBはもらっているわけですから、こういったものをちゃんと開示してほしいんですよね、入出金履歴を。そうしないと追いかけられませんから。
これについては、何らかの対策を講じるように指示すべきじゃありませんか。金融庁。
○大城政府参考人 お答え申し上げます。
金融機関の間での情報共有につきましては、預金取扱金融機関の間において、詐欺等に利用された預貯金口座の情報を共有する枠組みを創設をいたしまして、来年四月から稼働させるべく、犯罪収益移転防止施行規則等の改正や、情報共有に必要となるシステムの構築等を進めておるところでございます。
この情報共有の枠組みでございますけれども、預金取扱金融機関が詐欺等に利用されたと認めた預貯金口座等の情報を共有することを想定をしておりまして、この中では、一次振り込み先の口座だけではなく二次振り込み先の口座等についても情報共有の対象となり得るものと理解をしております。
それからもう一つ、議員からお尋ねのありました、口座情報を被害者及び弁護士を含む第三者との間で共有するか否かということについては、各金融機関において、守秘義務も勘案した上で個々に判断、対応することが適切と考えておるところでございます。
○後藤(祐)委員 四月にできるんですよ、全銀協の仕組みが。
さっきでいうBのところも対象にするという、今、すごく前向きな答弁だと思うんですが、是非、弁護士会の照会も含めて対応いただけるよう、ここは、この前言ったように監督指針を直すことも含めて、附帯決議にも入りましたから、是非御検討いただきたいというのと、将来的には、暗号資産の交換業者とかSNS事業者、資金移動業者の口座についても、このシステムにうまく組み込んでいくということも御検討いただきたいということを申し上げて、終わります。
ありがとうございました。
○山下委員長 次に、長田紘一郎君。
○長田委員 自由民主党、比例東海ブロック選出の長田紘一郎でございます。
本日が初めての国会質問となりますので、よろしくお願いいたします。
さて、夏休みまで大体二か月を切ったところであります。今年も例年のように酷暑が予想される中、とりわけ貧困家庭のお子さんたちが特に困難な夏を迎えようとしているところであります。
例えばですけれども、冷房のない御家庭が多くありまして、そういったところでは、おうちの中で熱中症で残念ながら亡くなられてしまうとか、そういったお子さんもいらっしゃいますし、また、特に、学校が夏休みでありますから、学校が休みということは当然学校の給食もお休みということでありまして、貧しい御家庭のお子さんたちは給食がないからということでお昼御飯を食べられない、そういったお子さんたちも非常に多いということで伺っております。
政府の方では、ありがたいことに、こども家庭庁を中心としまして、今年の五月に、夏季休業期間中の酷暑対策及び食支援に係る各施策の活用についてということで、こうした通知を全国の地方自治体に発出していただいたところであります。
この中において、政府の夏休みの子供たちに向けた支援メニューということで、そのメニューをまとめた通知を出していただいたところでございます。これは非常にありがたいことです。そのうち、今日は地域こどもの生活支援強化事業について質問させていただきたいと思います。
この地域こどもの生活支援強化事業、これを活用することによって、市町村は、放課後児童クラブ、学童保育でお弁当をお子さんたちに出すという場合に、これで自治体が費用負担をするというときには、その半額又は財政力指数によって三分の二の補助を国の方から受けることができる、そういう仕組みであるというふうに承知しております。
今年度からは、特に長期休暇期間集中実施型ということで制度を拡充していただきまして、夏休み期間中のお昼御飯の提供については特に支援を強化していただいたところであります。貧しい御家庭のお子さんたちの多くは、夏休みになかなかキャンプに行ったりとかそういったこともできない中で、一日中学童保育の方に預けられて過ごす、そういったお子さんたちが非常に多いわけでありますから、そういった中でお昼御飯が補助金が出るというのは非常にありがたいことだというふうに思います。
まず最初に、政府参考人に伺いたいのは、この地域こどもの生活支援強化事業、このお弁当の補助のところにつきまして、事業の概要の方を最初にお伺いしたいと思います。
○源河政府参考人 お答えいたします。
委員から御紹介がございました地域こどもの生活支援強化事業は、多様かつ複合的な困難に直面する子供たちに対し、地域にある様々な場所を活用して、安心、安全で気軽に立ち寄ることができる食事等の提供場所を設け、支援が必要な子供を早期に発見し、適切な支援につなぐことを目的とした事業でございます。
○長田委員 ありがとうございます。
次に伺いたいのは、この地域こどもの生活支援強化事業を活用して昨年度に放課後児童クラブにおいて昼食の提供を行った市町村の数、これが幾つだったのか。これは東海四県、静岡、愛知、岐阜、三重の四県についてだけで構いませんので、伺いたいと思います。
○源河政府参考人 お答えいたします。
この事業の実施自治体数は、令和七年度で四百二十一自治体となっております。
お尋ねの東海四県での実施状況については、本事業を活用して放課後児童クラブでの食事提供を既に行っているものは承知してございませんが、静岡県牧之原市でフードバンク事業を実施されるなど、食事提供に取り組んでいる事例があることは承知しております。
また、今年度、まだ申請受付前でございますが、本事業を利用して放課後児童クラブで食事提供を行いたいというお話は既に聞いているところでございます。
○長田委員 ありがとうございます。
今、今年、前向きな、申請に向けて検討されている自治体があるということでお話しいただきました。
一つ事例を紹介させていただきますと、愛知県のみよし市というところでございまして、みよし市の方では、この地域こどもの生活支援強化事業を活用しまして、一千万円予算をつけていただきまして、これから夏休み、冬休み、春休みとあるわけですけれども、それぞれお弁当の方を学童保育に来たお子さんたちを対象に提供を行う予定ということで、記者発表を既にされているところであります。
少し詳しく紹介させていただきますと、学校給食と同じように一食当たり三百五十円の親御さんの負担で済むように、総額五百五十円のお弁当に対して、そのうちの二百円を市が負担して、その二百円のうちの百円については国の方からこの地域こどもの生活支援強化事業ということで補助が出るということで承知をしております。
さらに、放課後児童クラブの利用料減免の対象になっているお子さんにつきましては、そのお弁当代五百五十円全額を市の方で負担いただくということで伺っております。つまり、その場合は、二百七十五円が国で、二百七十五円をみよし市が最終的に負担するということになります。
さらに、みよし市の方では、同じように学童保育でお弁当を提供していただくような、そういう自治体が増えてほしいということで、事例の横展開を期待されているところでございまして、そこで、お弁当の発注先については、名前はあえて申し上げませんが、全国展開されているスーパーチェーンの方に発注をする、そういった予定ということで承知しております。
この財源についてなんですけれども、国が半分出すわけですけれども、残りの市の半額分については、ふるさと納税や企業版ふるさと納税、そういったところも活用しまして財源を確保するということで取り組んでいらっしゃるところであります。
こうしたみよし市のような先進的な事例がある一方で、この地域こどもの生活支援強化事業、なかなか活用に向けて一歩を踏み出せない、そういった市区町村も非常に多いところであります。
そこで、政府参考人に伺いたいと思います。
各地方自治体への地域こどもの生活支援強化事業の周知の状況について、取組を伺いたいと思います。
○源河政府参考人 お答えいたします。
地域こどもの生活支援強化事業につきましては、こども家庭庁のホームページへ好事例を掲載、また令和七年度に実施した本事業の実施促進のための調査研究の成果の展開などを通じて、全国の自治体へ横展開を図っております。
また、委員から先ほど御紹介いただきました事務連絡においては、こども家庭庁が司令塔となって、関係省庁と連携し、各省庁の事業や制度の組合せなどにより夏休み中も切れ目なく支援を行っていただくよう、自治体に対して働きかけを行ったところでございます。五月末に実施した自治体向け説明会には九百件を超える申込みがあり、自治体職員の方々が子供たちのために真剣に考えていただいていることを改めて感じたところでございます。
委員から御紹介いただきました愛知県みよし市における事例、私どももお話を聞かせていただきました。すばらしい取組でございまして、積極的に横展開を図ってまいりたいというふうに考えております。
引き続き、支援がしっかり届くよう、あらゆる機会を捉えて情報発信に努めてまいります。
○長田委員 ありがとうございます。
私、比例東海ブロックということで、主に静岡県内で活動させていただいておりまして、私自身も、この地域こどもの生活支援強化事業、非常にすばらしい取組でありますので、特に静岡県内、幾つかの市町を回らせていただきまして、是非事業を今年そちらの市でやっていただけませんかということで、六つの市町にお願いをさせていただきました。ありがたいことに事業の申請を検討していただいているところもあるんですけれども、ただ一方で、なかなか申請に向けて一歩を踏み出すことができない、そういった自治体も幾つかあるところであります。
お話を自治体の担当の方から伺いますと、国の方で補助、お弁当代を出していただく仕組みなんですけれども、ただ、どうしても自治体の裏負担が出てきてしまうということで、先ほどのみよし市の場合にも、お弁当代、補助分の、半分は国ですけれども、残りの半分は市の方からの最終的には持ち出しになってしまうというところで、その部分について懸念をされているところが非常に多いという、そういった印象を受けました。
これは、お話を伺いますと、単純に自治体にとっての財政負担が増えてしまうからという、そういった意味合いには必ずしも限らないわけでありますね。というのも、自治体の持ち出しが発生するということは、後から補正予算を計上しなくちゃいけないということで、そのための市議会なり町議会なりの、そういったところの議会対応でどうしても時間がかかってしまうというところでございます。夏休みに間に合わせるためには、ちょうど今、多くの市町村は、六月定例会で、地方議会の方が開かれていると思いますけれども、もう今予算案を出していないと、どうしても執行までに間に合わないということでありまして、ちょっとそういった意味での時間的な制約が出てきてしまっているということでございます。
そこで、改めて、国と自治体のこの補助の負担割合について伺いたいと思います。
財政力指数によっては、国二分の一又は自治体二分の一のお弁当代の負担になる、またあるいは国三分の二か自治体三分の一か、そういった形で必ず自治体の負担が発生することでありますけれども、例えばですけれども、各自治体の判断によって、本来自治体が負担している分についても、その分についても代わりに保護者の方が負担するとか、そういったことが制度の運用として認められるのか、こちらは参考人に伺いたいと思います。
○源河政府参考人 お答えいたします。
地域こどもの生活支援強化事業におきましては、食事の実施分などについて、一部保護者から徴収することを可能としております。その場合、徴収した額は、寄附金その他の収入として取り扱い、補助金の交付額を計算する過程で、総事業費から控除することとされているところでございます。
○長田委員 今お答えいただきましたとおり、じゃ、例えば、お弁当代五百円ですよ、例えばその半額、保護者の方にお支払いくださいという場合に、残りの二百五十円についてだけ国が支払う、そういう形ができなくて、二百五十円を保護者の方が支払ったら、百二十五円を国が、残りの百二十五円を自治体がと、どうしてもそういった仕組みになってしまうところであります。
こうしますと、やはりどうしても、この地域こどもの生活支援強化事業、せっかくいい事業だと思うんですけれども、なかなか申請に前向きな自治体が、どうしてもちょっとこれから先も増えてこないのではないかなというところで、そこがちょっと残念なところではあります。
そこで、古川政務官に伺いたいんですけれども、例えば自治体の負担分を保護者の方にお支払いしていただくという場合でも、国から補助が出れば、お弁当代自体は保護者の方にとっては負担が減るわけですね。それでこの事業を申請してくれる自治体が増えてくるということでしたら、貧困家庭のお子さんたち、救われる方が非常に増えてくると思うんですよ。
そういったところで、今年の夏休みは、もちろん、いい制度をつくっていただいて、もう動き出していますので、私も最大限協力させていただきたいんですけれども、また来年以降、この事業をよりよいものにしていくために、是非そういった柔軟な運用の仕方についても御検討いただきたいと思いまして、ちょっとその点についてお考えを伺いたいと思います。
○古川大臣政務官 お答えいたします。
この地域こどもの生活支援強化事業については、自治体の判断で保護者から費用を徴収することも可能としております。保護者からの費用徴収については、かえって利用の抑制につながることがないようバランスに配慮いただく必要があると考えますが、こうした柔軟な取扱いが可能であることも踏まえて、より多くの自治体に事業の活用を前向きに検討いただきたいというふうに考えております。
引き続き、各自治体の実情もよく伺いながら事業の推進に努めてまいりたいと思います。
○長田委員 ありがとうございます。
今政務官がおっしゃったのは、保護者の方からも負担いただくことができるんですけれども、ただ、その場合に、それを自治体の負担に代えることが今の制度だと難しいということなんですよね。その部分について、来年以降、この事業をよいものにしていくために、在り方についてお考えいただけないでしょうかということでございまして、もう一度お答えいただけますと幸いです。
○古川大臣政務官 今議員からも御主張をいただいたように、様々検討してまいりたいと思います。
○長田委員 ありがとうございます。前向きに御検討いただけるという御答弁であったと解釈しております。
最後に、政務官に意気込みを伺いたいと思います。
超党派の子どもの貧困対策推進議員連盟というものがありまして、そちらで、四月の二十七日に、夏休みこども緊急セーフティネット構築プランというものを提言させていただきました。そうしたものを踏まえまして、先ほど、最初に申し述べました夏季休業期間中の酷暑対策及び食支援に係る各施策の活用について、その通知をこども家庭庁の方から出していただいて、そういった中でこの地域こどもの生活支援強化事業も整備していただいたところであります。
やはり今年も酷暑が予想される中で、最初に申し上げましたとおり、残された時間はもう二か月もないわけであります。こうしてせっかく支援メニューがそろってきているわけでありますから、やはり最後、最後のところまでお子さんたちにこの支援の手が届くように、これは私自身も、これから先も静岡県内を回らせていただきまして、自治体の方にももう一回お願いをしていきたいと思いますけれども、是非政府としても、しっかりお子さんに届くように取組を進めていきますよということで、是非前向きな意気込みを伺いたいと思います。
○古川大臣政務官 お答えいたします。
長田議員御指摘のとおり、今、物価高騰が続く中、食の確保に係る支援は大変重要でございます。特に、夏休み期間中に、エアコンを控えて子供たちが熱中症の危険にさらされたり、給食がないため十分な食事を取ることができず、健康リスクが高まったりすることがないよう、涼しい居場所と食事を一体的に支援することが大変重要だと考えております。
このため、こども家庭庁としては、政府内での司令塔として、関係省庁の事業等をパッケージ化して自治体にお伝えするとともに、説明会の実施により自治体の皆様に対する直接的な働きかけの機会も設けているところであります。また、黄川田大臣から、支援を必要とする子供や御家庭の皆様に向けたメッセージを発信しております。
長田議員御指摘の放課後児童クラブを活用した事例も含め、自治体の取組事例の横展開もしっかり取り組みつつ、子供たちが夏休みを安心して過ごせるように国としても全力を挙げて取り組んでまいりたいと思います。
○長田委員 ありがとうございました。
今日の議事録を持ってもう一回自治体を回っていきたいというふうに思います。
どうもありがとうございました。
○山下委員長 次に、西田薫君。
○西田(薫)委員 日本維新の会の西田薫でございます。本日もよろしくお願いいたします。
それでは、早速質問させていただきたいというふうに思っておりますが、まずは拉致問題について質問させていただきます。
一か月ほど前ですかね、本委員会で、私、一度、この拉致問題のことは質問させていただきました。今回は、更に深掘りをする形で質問させていただきたいというふうに思っております。
今現在、拉致対策本部の皆さんは、アニメ「めぐみ」をDVDにして、約四万枚ですかね、全国の小学校、中学校、高校、支援学校等々、公立学校に配付をされているというふうに聞いております。
そこで、まずは、アニメ「めぐみ」のDVDの使用状況、生徒に対する視聴状況、活用状況、ここを御答弁いただきたいと思います。
○清水政府参考人 お答え申し上げます。
アニメ「めぐみ」を視聴した学校には、任意でのアンケート調査への回答を依頼しておりまして、令和七年度は二千五百五十五校から回答をいただいております。未回答の学校もあると思われますことから、実際にはアンケート回答数よりも多くの学校で授業などの際に視聴いただいていると考えております。
以上です。
○西田(薫)委員 回答いただいたのが二千五百五十五校ということですか。四万枚配付されているんですよね、全部で。回答があるのがそれだけということは、これは、実際に使用されておる学校は、使用していますという回答があろうかと思うんですよね。ですので、より多くの学校が視聴していただいているというのは、そこはちょっと違うんじゃないかなというふうに思うんですね。
そこで、今日は担当副大臣に出席をいただいております。お忙しい中、ありがとうございます。
全部で四万枚のDVDというのが全国の公立学校に配付されているんですよね。回答があったのが二千五百五十五校ということで、しっかり活用しましたよという回答だと思うんですよ。これは余りにも、私、数字というのは、活用学校というのがやはり少ないんじゃないかなというふうに思うんですね。
この現状でどういった思いを持たれているか、まず御答弁ください。
○鈴木副大臣 お答えいたします。
まず、調査結果につきましては、現場での活用の仕方などについて参考とさせていただいておりまして、委員の御指摘もありますけれども、政府として、今後とも、各種の啓発素材の充実を図るとともに、教育現場での活用、またアンケートも含めまして、より多くの方々の御理解を深められるように、広報や啓発の取組に一層力を尽くしていきたいというふうに考えております。
○西田(薫)委員 私も結構、拉致対の皆さんとはよくお話をさせていただいております。本当に真剣に取り組んでいただいているなということは、感謝をさせていただいているんですね。ただ、本当にそういった皆さんが懸命に作ったDVDであって、それをやはり子供たちに視聴してもらいたいという思いで全国に配付をしているわけなんですよね。であれば、副大臣から、もっと強い思いで、各学校に対してもしっかり見ていただきたいというようなことも感じてもいただきたい。もちろん、そういうふうに思っていただいているとは思うんですけれどもね。
そこで、今日は、文部科学省の中村副大臣も出席をいただいております。お忙しい中、ありがとうございます。
今、現状はまだまだ活用されていないと思うんですよね。この現状について、副大臣からも御答弁いただければなと思っております。
○中村副大臣 お答え申し上げますが、西田委員におかれましては、長年にわたって拉致問題の子供たちへの啓発に大変御尽力をいただいていることを、まずもって感謝を申し上げます。
北朝鮮当局による日本人拉致問題は、我が国に対する主権及び国民の生命と安全に関わる重大な問題であると考えておりまして、これまでに、内閣官房拉致問題対策本部事務局と連携をして、アニメ「めぐみ」等の映像コンテンツの活用状況などについてアンケートを実施してまいりました。それは答弁にあったとおりです。このアンケートについては、学校等でアニメ「めぐみ」等を視聴した場合に提出の協力をお願いしていますけれども、視聴していない学校もまだまだあるというふうに考えております。
文部科学省としては、一人でも多くの児童生徒に拉致問題に対する関心を持ってもらえるように、より一層の活用を促す必要があると考えております。
○西田(薫)委員 御答弁ありがとうございます。
これは、中村副大臣を責めるとかいうわけじゃないんですけれども、やはり、これまでの文部科学行政がもっと力を入れて、アニメ「めぐみ」の視聴を各都道府県教育委員会に働きかけるべきであったんじゃないかなというふうには思っているんですね。
大阪においては、先月も私質問させていただいたんですが、府立学校は全て、毎年、全生徒、全校に対して、視聴している、一〇〇%だというふうには聞いております。これが大阪だけじゃやはり駄目だと思うんですよね。全国の都道府県教育委員会が大阪のように全学校で視聴するというようなことをしないと。やはり、風化はさせてはならないですし、子供たちに対してしっかり事実を教えるということが本当に大事じゃないかなというふうに思っているんですね。
そこで、中村副大臣、大臣と協力をしながら、できれば、私は、全国の都道府県教育委員会に対してお願いに回っていただきたい。大臣の名前の通知文というのも効果はあろうかと思うんですけれども、そこはやはり大臣なり副大臣が、全国の都道府県教育委員会を、お忙しいかと思いますが、回っていただいて、直接、しっかりやってほしいと。
これは、歴代の内閣、歴代の政府、そして歴代の総理も、政府の最重要課題ということで位置づけているわけですよね。特に、高市総理というのは、その思いというのは非常に強いというふうに私は思っております。
大臣、副大臣がそういう動きをするというのが、これはやはり北朝鮮というのは注視をしておるわけですし、そういった行動をするということが、本当に日本も本気になってこの全面解決に向けて今取り組んでいるんだということの内外に対するアピールにもなろうかと思うんです。
なかなかお忙しいかと思うんですが、もしよろしければ、そういった思いがあるかないか、実際にできるできないというのは別として、もう一度御答弁いただければなと思っております。
○中村副大臣 お答え申し上げます。
文部科学省では、これまでに、アニメ「めぐみ」等の映像コンテンツ等の活用促進に向けた通知の発出、内閣官房拉致問題対策本部事務局が実施するアニメ「めぐみ」を題材とした作文コンクールの協力依頼、アニメ「めぐみ」や参考となる資料の周知による教育委員会や学校における研修の実施促進、人権教育アーカイブにおけるアニメ「めぐみ」を活用した人権教育の好事例の普及などに取り組んでまいりました。
また、拉致問題の重要性に鑑み、本年二月二十五日付で、拉致問題担当大臣と文部科学大臣との連名により全国の教育委員会等に対し通知を発出し、アニメ「めぐみ」等の映像コンテンツ等を活用した授業の実施など、拉致問題に関する若年者向けの取組の促進を要請したところであります。
政務三役、大臣を中心に全国の教育委員会を回ってはどうだと、委員の提案でありますけれども、その前に、新たな取組として、内閣官房拉致問題対策本部事務局と連携をしまして、各学校における拉致問題に関する令和八年度の取組計画等について、各教育委員会に対する調査を実施しております。夏のうちにはこの調査結果がまとまると思っています。それを見ながらまた判断をしていきたいというふうに思っています。
文部科学省としては、内閣官房拉致問題対策本部事務局と連携をしながら、この調査結果を踏まえて、課題を把握した上で、活用の更なる促進につながるように取り組んでいきたいと思います。
○西田(薫)委員 御答弁ありがとうございます。是非、また前向きに御検討いただきたいなというふうに思っております。
今、作文コンクールのお話がありました。今は、この作文コンクールというのは、もう募集期間というのがほぼ通年になっているんですよね。
従来であれば、九月の中旬が応募締切りだったと思うんですよね。そして、十二月十日から十六日が拉致問題の啓発週間ですので、そのときに表彰式をするというのがこれまでの流れだったと思うんですよね。ただ、大阪におきましても、実際、アニメ「めぐみ」を視聴するというのが、二月後半、三月ぐらいの授業の中で実施をしている。そうなると、なかなか作文コンクールに応募できないというような、時期的なものがあるんですけれどもね。そういったこともあった。
今は通年募集もしているということですので、ただ、実質、三月にそういった拉致問題の授業を受けて、そして作文を書いて、翌年の、翌学年になりますね、年度が替わりますから。十二月の表彰というのも少し、ちょっと難しいというか、なかなか出しにくいというのもあるのではないかなというふうに思っております。
今日は両副大臣がそろっておられますので、今後、もし学校教育の場で拉致問題を取り上げていただくということであれば、極力早い時間に、九月末の作文コンクールの応募に間に合うような形で授業として実施をしていただきたいということも、これは連携を深めていただきながら取り組んでいただければなというふうに思っておりますので、引き続きどうぞよろしくお願いいたします。
これで、中村副大臣、御退席いただいて結構です。
○山下委員長 中村副大臣は御退席されて結構です。
○西田(薫)委員 次の質問に移りたいと思いますが、次は、短波放送「しおかぜ」について質問させていただきます。
この件に関しましては、先般、他の委員さんからも、「しおかぜ」の支援拡大、強化に向けて質問がなされておりました。全く私も同じ思いであります。
といいますのは、私も、九年前でしょうかね、当時大阪府議会議員をさせていただいておりましたが、その当時の知事、松井知事に対して、「しおかぜ」の収録をしてくださいという、これは本会議で私が質問させていただきました。すると、松井知事も、分かりましたということで、収録することになったんです。ちょうどそのときは、特定失踪者問題調査会の皆さんが大阪府庁に収録に来ていただいたということなんです。大阪に来ていただくということから、当時大阪市長であった吉村市長も大阪府庁に駆けつけていただいて、吉村市長、松井知事、この二人で「しおかぜ」に収録をしてもらったという経緯があります。
そういった思いにおいて、私も非常に、「しおかぜ」の支援拡充、支援強化というのは、以前から強い思いを持っておりました。
そういった中、「しおかぜ」の収録が始まったのが平成十七年ですかね、翌年の十八年から北朝鮮がずっと妨害電波をかけているというふうには聞いております。それに対処すべく、対応すべく、これまでは二波で、二重放送を「しおかぜ」がしていた。ところが、三月一日から、中東情勢の邦人に向けた放送も必要だということで、NHKの方は、一つの発信機というのが中東向けの放送に変わった。そして、今は一波のみの放送になっているという状況なんですね。
ずっと従来から北朝鮮というのは妨害電波をかけてきているということですし、先般の質問の、そのときは政務官だったんですかね、御答弁の中で、非常に「しおかぜ」というのは有効な手段であるというような御答弁もありましたし、そしてまた、北朝鮮がずっと常に妨害電波を発しているということは、やはり北朝鮮としては、北朝鮮にいる日本人の方々には聞かせたくないという思いからだと思うんですよね。
そういった観点からも非常にこれは有効じゃないかなというふうに思うんですが、今、一波体制になっている。そこは、特定失踪者問題調査会の皆さんも、官房長官に対して要望書を出されているかと思うんです。二機増設してほしいというような要望があろうかと思います。私も、先般、荒木先生ともお話をしましたし、特定失踪者問題調査会の事務所にも行ってまいりました。
そこで、その皆さんの要望でもあるんですけれども、私からも、是非この送信機というのをやはり増設をしていただきたいというふうに思っておりますが、副大臣、御答弁をお願いします。
○鈴木副大臣 お答えいたします。
委員御指摘のとおり、「しおかぜ」は現在一波送信となっているというふうに承知をしております。これは、特定失踪者問題調査会、KDDI、NHK、三者間の取決めに基づく運用というふうに承知をしておりますが、政府としましては、今後もNHKが「しおかぜ」の送信に可能な限り協力をしていく姿勢に変わりはないものというふうに認識をしております。
政府としては、「しおかぜ」と連携しつつ、今後も拉致被害者等に向けたラジオによる情報発信に、まずは現行の枠組みで最大限取り組んでいきたいというふうに考えております。
○西田(薫)委員 これは基本的にNHKがやるということなんですが、やはり政府としても、これは本当に、最重要課題ということであれば、政府としてしっかりとやはり増設というのも考えていただきたいというふうに思っております。というのが、今、時間が余りなくなったのでちょっと早口になりますが、送信機というのが今減少しているというか、老朽化に伴って、百キロワットの送信機を二機ほど今度なくすと。もうなくしたんですかね。また、三百キロの送信機も今後なくしていくということで、やはり数は減っていっているかと思うんですよね。
それと、あわせて、今政府が放送している放送の中で、「ふるさとの風」であったり「日本の風」というのがあると思うんですが、それを外国の事業者に委託をされているということなんですね。ただ、一部、「しおかぜ」にも「ふるさとの風」を業務委託をしているということを聞いております。今は非常に円安でもありますし、外国の事業者よりも日本の事業者にそういったことを振っていくというのも一つじゃないかなというふうに思うんですが、それに対して御答弁願います。
○鈴木副大臣 お答えいたします。
まず、海外の送信所につきましてですが、これは、委員御指摘のとおり、北朝鮮からの妨害を避けるためといったことも含めて運用をしております。
そして、「しおかぜ」への委託業務につきましては、平成二十八年度に開始をして以降、随時拡大をしてきているという、この努力のベクトルをもって御理解をいただきたいなというふうに思っております。
○西田(薫)委員 ちょっと最初に長くしゃべり過ぎてしまって、もう私、残り時間が少なくなってしまったんですが、残り三問あるんですが、ちょっと駆け足で言わせていただきたいというふうに思っております。
引き続きしっかりと、こういった放送というのは大事ですし、やはり北朝鮮にいる日本人の方に、我々はしっかりと対応していきます、皆さんのことを忘れていないですというようなアピールにもなりますし、ここはしっかりとこれからも充実させていただきたいというふうに思っております。
そして、次に、警察官のウェアラブルカメラの導入についてお伺いをしたいんですが、もう余り時間がありません。
これは昨年の八月に試験導入をされているというふうに聞いております。これは非常に私はいいのではないかというふうに思っております。職務執行の適正性であったり透明性、そしてまた証拠保全という観点からもこれは大事なものだというふうに思うんですが、大臣の御認識をお伺いします。
○あかま国務大臣 今、ウェアラブルカメラの活用についてお尋ねがありました。
委員おっしゃるとおり、昨年の九月から一部の都道府県警察においてモデル事業を実施してきたところであります。地域警察活動であるとか交通取締り活動において、今おっしゃるとおり証拠保全であるとか、受傷事故防止の指導教養などに効果が見られたところであります。
来年度以降についてでございますが、可能な都道府県警察から早期に導入していくために、モデル事業の成果を踏まえて具体的な活用方法、方策を取りまとめるなど、必要な取組を進めているものというふうには承知しておりますので、引き続き、積極的な導入、活用に向けた取組を推進するよう警察を指導してまいりたいというふうに思っております。
○西田(薫)委員 御答弁ありがとうございました。
もう時間が来ましたので。このほかにも、警察官服装の暑熱対策であったり、匿名・流動型犯罪グループの略称についてということで質問を通告させていただいていたんですが、時間が来ましたので、これはまた次回の質問とさせていただきます。
ありがとうございました。
○山下委員長 次に、野村美穂君。
○野村委員 国民民主党の野村美穂です。
本日も質問の機会をいただき、ありがとうございます。
本日は、プレコンセプションケア、いわゆる将来の妊娠、出産を含めた健康管理とライフデザインの支援について質問をさせていただきます。
男女共同参画社会の形成を実効性あるものにするためには、妊娠、出産を女性だけの問題として捉えるのではなく、男女双方の健康、働き方、教育、人生設計として支える視点が必要ではないかと考えております。
現在、こども家庭庁では、プレコンセプションケア推進五か年計画を策定し、性や健康に関する正しい知識の普及と情報提供、相談支援の充実などの体制整備を進められています。しかし、性別を問わずとはいうものの、これらはこども家庭庁を中心とした母子保健施策として位置づけられています。
一方で、男女共同参画基本計画の中で、プレコンセプションケアという言葉は含まれているものの、位置づけは限定的です。プレコンセプションケアが扱う内容を見ると、男女双方の健康課題、自己決定権、キャリア形成、生涯設計という、まさに男女共同参画政策の中核的テーマが含まれているにもかかわらず、男女共同参画政策との接続が十分とは言えません。
また、女性の健康課題による経済損失は約三・四兆円とされ、不妊の約半数には男性要因が関与しているという現実があります。PMS、更年期による離職、若年層の性知識不足など、課題は山積しています。
私は、プレコンセプションケアを出産奨励策や少子化対策として扱うのではなく、性別にかかわらず自らの人生を主体的に選択できる社会基盤の整備、つまり健康、自己決定、男女双方支援として捉えるべきだと考えています。
それでは、質問に入らせていただきます。本日は、四つのテーマ、八点の質問を予定をしております。よろしくお願いいたします。
一つ目のテーマ、プレコンセプションケアの男女共同参画基本計画への明記について、二点質問いたします。プレコンセプションケアの定義と男女共同参画基本計画における位置づけについて、基本的な認識についてお尋ねします。
こども家庭庁の資料を拝見しますと、プレコンセプションケアは、性と健康に関する正しい知識の普及と相談支援の充実として、五か年計画が策定をされています。対象者は全ての世代の方々とされ、性別を問わずという文言も明記されています。
一方で、第六次男女共同参画基本計画では、プレコンセプションケアについて、どこにどのように記載をされているのでしょうか。プレコンセプションケアの定義をお示しください。また、男女共同参画基本計画にプレコンセプションケアを位置づけた狙いやその理由をお尋ねします。
○岡田政府参考人 お答え申し上げます。
プレコンセプションケアについては、性別を問わず、適切な時期に、性や健康に関する正しい知識を持ち、妊娠、出産を含めたライフデザインや将来の健康を考えて健康管理を行うものでありますところ、心身及びその健康について、主体的に行動し、正確な知識、情報を入手することは、健康を享受できるようにしていくために重要でありますことから、第六次の男女共同参画基本計画に盛り込んでいるところでございます。
○野村委員 済みません、どこにどのように記載をされているのですかというお尋ねもしたんですけれども。今、定義はお答えをいただいたんですが、どのように明記されているのでしょうか。
○岡田政府参考人 お答え申し上げます。
第六次男女共同参画基本計画では、各分野におきまして施策を記載しておりますけれども、このプレコンセプションケアにつきましては、第四分野、生涯を通じた男女の健康への支援という分野におきまして記載をさせていただいているところでございます。
○野村委員 ありがとうございました。より明確な言葉で記載の方をお願いしたいと思います。
次に、プレコンセプションケアを男女共同参画基本計画に明確に位置づけることについて、大臣にお尋ねをします。
現在、日本では、妊娠、出産について、女性だけの問題として認識されやすい状況があります。また、不妊についても、約半数に男性要因が関与しているというデータもありますが、女性側の要因であるとの誤解もあります。男性不妊や、喫煙、睡眠不足、ストレス等が妊孕性や胎児へ影響することへの認知も十分とは言えません。
このような状況がある中で、プレコンセプションケアを男女共同参画基本計画へ明確に位置づけることで、男性の健康管理、男性不妊、育児参加、ライフプラン形成まで含めた男女共通の健康課題、すなわち国民的健康課題として政策化すべきではないでしょうか。これは、単なる出産奨励策や少子化対策ではなく、産む、産まないを含めた自己決定、健康権、人生設計支援となります。
つまり、プレコンセプションケアとは、性別にかかわらず、自らの人生を主体的に選択できる社会基盤の整備であると考えます。これは、男女共同参画社会基本法の理念である、性別にかかわらず個性と能力を発揮できる社会とも整合するのではないでしょうか。
政府として、プレコンセプションケアを、女性だけではなく男女双方の健康課題、自己決定権、キャリア形成、生涯設計を支える政策として男女共同参画基本計画に明確に位置づける必要性について、大臣の認識をお聞かせください。
○黄川田国務大臣 委員にお答えします。
プレコンセプションケアについては、委員と同様の認識を持っております。男女共に、性のこと、また結婚、妊娠、出産のことをしっかりと学ぶという必要があると考えております。ですので、生涯を通じた男女の健康支援として、第六次男女共同参画基本計画に盛り込んでいるところでございます。
男女共同参画担当大臣として、プレコンセプションケア推進五か年計画に基づき、支援体制の整備等に取り組む関係省庁の施策を、男女共同参画基本計画に沿って進めてまいりたいというふうに考えております。
○野村委員 ありがとうございました。
私と同様の認識という大変心強い御答弁をいただきました。ありがとうございます。
次のテーマに移ります。教育、啓発と職場における支援についてです。
まず一点目、学校教育における取組についてです。
若い世代では、月経、排卵、妊孕性、性感染症、加齢による妊娠リスクについて、正確な知識を得る機会が十分ではないとの指摘があります。
こども家庭庁の五か年計画では、性と健康に関する正しい知識の普及として、教育機関での講演会や出前講座が位置づけられています。また、プレコンサポーターが学校で活動することも想定されています。
しかし、これを単発の事業として終わらせるのではなく、プレコンセプションケアを男女共同参画基本計画へ明記することで、学校教育、大学教育、企業研修へ体系的に組み込む必要があるという認識が広がると思うのですが、いかがでしょうか。学習指導要領への盛り込み、教材開発や教員研修、企業の研修プログラムへの組み込み支援など、文部科学省、厚生労働省、経済産業省、こども家庭庁など関係省庁が連携した計画を進めていくことを強く要望いたします。
では、現状はどのような連携がされているのか。まず、文部科学省より、現在の教育現場でのプレコンセプションケアの指導についてお示しください。
○神山政府参考人 お答え申し上げます。
学校教育におきましては、児童生徒が性に関して正しく理解し、適切な行動が取れるよう、学習指導要領に基づき、発達の段階に応じ、性に関する指導を実施しております。また、各地域の実情に応じて、医師や助産師等の専門家を外部講師として活用したり、専門家の協力を得て個別指導を行ったりすることなども、性に関する指導の充実につながるものと考えております。
このため、令和八年三月に、こども家庭庁と連名で事務連絡を発出し、教育委員会と母子保健部局が連携して、必要に応じ、学校医や性と健康の相談センターなどの協力を得るなどして、子供の性と健康に関する普及啓発、相談支援に係る取組の充実を図るよう働きかけているところです。
一方、教員に対する取組としましては、独立行政法人教職員支援機構において、学習指導要領に基づく性に関する指導について、研修動画の作成及び周知を行っているところです。
また、こども家庭庁の方におかれましては、プレコンサポーター養成講座を実施し、性や健康に関する正しい知識の普及を図り、健康管理を行うよう促す人材であるプレコンサポーターの養成を進めていると承知をしております。この養成講座は学校関係者も受講可能であることから、文部科学省としても、令和八年三月に教育委員会等に対して事務連絡を発出し、学校等に周知をしたところです。
このように、引き続き関係省庁と連携して、子供の性と健康に関する普及啓発、相談支援に係る取組の充実が図られるよう努めてまいります。
○野村委員 ありがとうございました。
続きまして、女性活躍政策と健康支援の連携についてお尋ねをします。
企業に対する柔軟な働き方、治療と仕事の両立支援、健康配慮を男女共同参画政策として進める必要について、厚生労働省にお尋ねします。具体的な支援策についても触れていただくようにお願いします。
○大隈政府参考人 お答えいたします。
厚生労働省におきましては、職場における女性の健康課題に関する取組といたしまして、昨年の女性活躍推進法の改正によりまして、法律の基本原則に、女性の職業生活における活躍の推進に当たっては女性の健康上の特性に配慮すべき旨を明確化するとともに、法律に基づく事業主向けの指針におきまして、女性だけでなく労働者全体を対象として取り組むことも有効としつつ、職場における女性の健康上の特性に係る取組の例として、研修会の開催、啓発冊子の配布や動画の配信などを記載して周知啓発を行っているところでございます。
また、本年四月より、職場における女性の健康支援に取り組む企業のインセンティブとなるように、女性の健康上の特性の配慮に関する休暇制度などを設けていることや、研修など労働者の理解促進のための取組を実施していることといった一定の基準を満たした企業に対しまして、えるぼしプラス認定を付与する制度を開始したところでございます。これらの制度等の内容につきましては、都道府県労働局による企業向け説明会やリーフレットなどで周知するとともに、企業の参考となるような取組の好事例につきまして、厚生労働省の働く女性の心とからだの応援サイトに掲載して情報発信を図っております。
こうした取組によりまして、引き続き、企業による女性の健康課題に関する取組を後押しして、誰もが安心して働くことのできる職場環境づくりを進めてまいりたいと考えております。
○野村委員 ありがとうございました。
続いて、企業への支援と健康経営との連携、企業研修への体系的な組み込みについてお尋ねをします。
企業向けのガイドラインの策定や好事例の共有、中小企業への支援など、具体的な計画をお示しください。また、健康経営認定制度とプレコンセプションケアをどのように連携をさせていくお考えでしょうか。企業が取り組むインセンティブをどのように設計をしていくのか、経済産業省にお尋ねをします。
○井上政府参考人 お答え申し上げます。
経済産業省では、プレコンセプションケアの取組を推進するため、御指摘の健康経営優良法人の認定、これは二〇二五年度には約二万七千法人を認定しておりますが、この際に研修などの実施状況を確認しております。また、特に中小企業では、プレコンセプションケアを含む健康経営そのものを知らない企業もまだまだ存在しております。こうした課題もございますことから、一つにはセミナーの開催や事例集の作成などによる周知、あるいは認定企業に対する補助金審査における加点といったインセンティブづけ措置を行っております。
引き続き、健康経営の普及を通じまして、プレコンセプションケアを含む健康経営の取組をしっかり後押ししていきたいと考えております。
○野村委員 ありがとうございます。
是非、中小企業への支援については力強く後押し、サポートをお願いしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
三つ目のテーマであります、相談支援体制と地域格差の解消についての二点につきましては、少し時間がないようですので、御答弁を準備していただいたのに大変申し訳ないんですけれども、割愛させていただきたいと思います。
そして、最後の四つ目のテーマの質問をさせていただきたいと思います。
最後なんですけれども、省庁連携とKPI設定及び効果測定について、大臣にお尋ねをします。
プレコンセプションケアは、男女共同参画、働き方、少子化、健康、孤立対策を横断する課題であり、内閣府、厚生労働省、文部科学省、経済産業省、こども家庭庁など、複数の省庁が関わります。
私は、五月二十日の質疑で、更年期症状への対応について省庁横断的な取組の司令塔として推進していただきたいとお願いしたところ、黄川田大臣からは、政府全体でこの更年期障害への対応をしっかりと連携して取組を進めていくことが重要であると考えまして、司令塔としての役割を果たしてまいりたいとの力強い御答弁をいただきました。
プレコンセプションケアは、更年期と同様、まさに、男女双方の健康管理、キャリア形成との両立、自己決定権の尊重、ライフプラン支援という男女共同参画政策の中核的テーマを含む国民的健康課題です。ところが、プレコンセプションケアについて男女共同参画局の職員の皆様と意見交換をする中で、男女共同参画基本計画への位置づけについてお尋ねをすると、それはこども家庭庁の所管です、母子健康の話ですというような回答で、男女共同参画政策として取り組むという意識が希薄に感じられました。
こども家庭庁が五か年計画を策定し、事業を推進していることは承知しています。そして、五か年計画では、以下のKPIが設定されています。プレコンセプションケアの認知度八〇%、プレコンサポーター五万人以上、相談窓口認知度一〇〇%、専門相談医療機関二百以上。これらは重要な指標です。
しかし、プレコンセプションケアが性別を問わずと定義されているのであれば、なおさら、男女共同参画政策としても位置づけ、男女共同参画の観点からのKPIも設定すべきではないでしょうか。企業研修実施率、男性不妊の受診率、学校教育実施率、女性の健康課題による経済損失の削減効果、離職率の低下、こうした指標も加えることで、より実効性のある施策になると考えます。
そこで、大臣にお尋ねします。
第一に、大臣が司令塔としての役割を果たすと明言されたにもかかわらず、なぜ男女共同参画局の職員の皆さんの意識はこのように低いのでしょうか。大臣の方針が組織の末端まで浸透していないのではないでしょうか。
第二に、現在の組織体制では、本当に司令塔機能を果たせるのでしょうか。各省庁からの出向者が多く、それぞれの省庁の論理で動いてしまい、男女共同参画という横断的な視点が弱いのではないでしょうか。組織文化を変えるための具体策はあるのでしょうか。
第三に、プレコンセプションケアを男女共同参画基本計画へ明確に位置づけ、こども家庭庁の五か年計画と連携しながら、関係省庁横断的なKPI設定、自治体支援、企業への普及を進めるべきだと考えますが、今後の検討の可能性についてお聞かせください。
第四に、こども家庭庁が設定したKPIに加えて、男女共同参画の観点から、企業研修実施率や男性受診率、女性の健康課題による経済損失の削減効果などのKPIを設定し、定期的に効果を測定していくお考えはありますでしょうか。また、政府全体を俯瞰する立場から、省庁横断的な取組を推進する司令塔機能を設置するお考えはありますでしょうか。基本方針の策定、関係省庁間の情報共有の仕組みについてもお聞かせください。
単に、関係省庁と連携します、こども家庭庁にお任せしますという答弁を求めてはおりません。
○山下委員長 申合せの時間が経過しておりますので、簡潔に願います。
○野村委員 男女共同参画担当大臣として、司令塔として実効性のある取組を進めるための具体的な方策をお示しください。
○黄川田国務大臣 プレコンセプションケアについては、こども家庭庁を中心にプレコンセプション五か年計画を策定し、関係省庁が連携して取組を進めているところでありまして、委員が御紹介いただきました目標を設定しているというふうに承知をしております。
先ほど申し上げましたとおり、プレコンセプションケアについては、男女の健康への支援として第六次男女共同参画基本計画に明確に盛り込んでいるところでございまして、その観点からも、必要なフォローアップを実施してまいりたいというふうに考えております。
○野村委員 以上で質問を終わります。ありがとうございました。
○山下委員長 次に、井戸まさえ君。
○井戸委員 国民民主党の井戸まさえです。
本日は、旧氏の使用の法制化と選択的夫婦別氏制度について伺います。
国民民主党は、御存じのとおり、婚姻時に氏を変える不便、不利益を解消するとともに、個人のアイデンティティーの重要な要素である氏を保持する人格的利益を保護するため、家族関係を登録そして公証する現行の戸籍制度を維持しつつ、選択的夫婦別氏を導入することとし、前国会では法案提出も行っています。これは、今回高市政権が進める住民票での対応ではなく、民法改正の案です。我が党としましては、戸籍やマイナンバーについても地方制度調査会の中にワーキングチームを立ち上げて広範な議論を行い、対決よりも解決で取り組んでいることを冒頭お伝えをしたいと思います。
さて、近年、職場や学校、地域社会において、夫婦で異なる氏を使用している方々を見かけることは珍しくなくなりました。かつては、夫婦で氏が異なることで、家族の一体感が損なわれるのではないか、子供が混乱したりいじめを受けたりするのではないかといった心配も示されてきましたけれども、旧氏の通称使用が広がる中で、そうした懸念は一定程度払拭されつつあるとも思えます。
こうして通称使用の拡大によって社会的利益が進んだ一方で、それだけでは解決ができない課題、これが残っているからこそ選択的夫婦別氏制度が求められています。
まず、大臣に、こうした氏に関する社会的な様々なこと、現状認識についてお伺いをしたいと思います。
○黄川田国務大臣 政府として、婚姻等による氏の変更により社会生活で不便や不利益を感じる方を減らすことが重要であるというふうに考えております。
これまで二十年以上にわたり旧氏使用の拡大や周知に取り組んでまいりました。その結果、現在では、住民票、マイナンバーカード、運転免許証、パスポート、不動産登記等において旧氏の併記が可能となっております。
また、各省庁の所管する各種国家資格等について、内閣府が昨年調査したところでは、調査対象となった三百三十二の国家資格等について、その全てにおいて旧氏の使用が可能となっております。
このように、旧氏使用の運用は拡充されつつありますが、旧氏使用の法制化によりまして、政府、地方公共団体、公私の団体、事業者において旧氏の単記も可能とすることを含めた取組が一層進めば、社会生活で不便や不利益を感じる方を更に減らすことができると考えておりまして、法制化の検討を含め、更なる取組を進めていく必要があると考えております。
○井戸委員 お答えありがとうございます。
それでは、そもそも氏とは何なのか。旧氏の使用の法制化を議論するに当たって、まず確認したいと思います。氏とは何でしょうか。大臣、お答えください。
○黄川田国務大臣 現行法における氏の在り方については法務省が所管しているものと承知しております。
その上で申し上げれば、氏については、平成二十七年の最高裁判所判決におきまして、名と相まって、個人を他人から識別し特定する機能を有すると判示されているとともに、名とは切り離された存在として社会の構成要素である家族の呼称としての意義がある等と判示されているものと承知しております。
○井戸委員 氏には大きく二つの重要な要素があるんです。一つは、個人の人格的、経済的な利益、そして二つ目は、社会における呼称秩序の安定なんです。国家社会の利益とも深く関わるので、この両者の擁護の調整のために戸籍制度が存在をしているんです。
ところが、今回、政府は、この極めて重要な氏に関する変更を、戸籍ではなくて住民票の記載で対応しようとしています。まさに今回の論点はここなんです、なぜ住民票なのか。もっと言えば、なぜ戸籍ではないのかという点です。更に言えば、この旧氏というところでいったならば、政府は住民票上で旧氏使用の法制化を検討しているけれども、この旧氏というのは具体的にどの範囲を指すのか、確認をさせていただきたいと思います。
○黄川田国務大臣 法案の具体的な内容については、ただいま検討中でございます。高市総理が国会において述べられているとおり、住民基本台帳の旧氏を活用することを念頭に置いております。
現在、旧氏として、婚姻以外にも、離婚、養子縁組等による氏の変更前の氏を記載することができると承知をしております。
旧氏の具体的な対象範囲ということについては、お答えになっているかどうかちょっと考えるところはございますが、今申し述べたとおり、婚姻以外に、離婚、養子縁組等による氏の変更、これを範囲として考えているというふうに思っております。
○井戸委員 ありがとうございます。確認を今させていただきました。
この旧氏のところというのは、例えば、婚姻して、生まれたときからの氏から変わるところの氏、そして、離婚をした後の、例えばです、婚姻したけれども離婚してしまう、離婚したときに、婚氏続称といってそれまで使っていた氏を使う場合もあるんだけれども、それも範囲ということになりますでしょうか。そしてまた、養子縁組、ここも範疇の中に入っていくという今御答弁をいただきました。
我が国では、実は、今、住民票で対応していく、住民基本台帳法で対応していくということだったんだけれども、そうすると、住民票に書かれる氏というのはどんな法的な位置づけなのかというところが問題になってきます。
私は、五月八日の法務委員会でこの旧氏の法制化について質問いたしました。実は、今、住民票でやろうとされていますけれども、この旧氏の法制化というのは既に実績があるんです。そして、そのことについては五月八日に民事局長よりも御答弁をいただきました。
それは、今言った婚氏続称という、離婚後に、本来は全ての皆さんは離婚した後に元々の、生来の氏に戻らなければいけないんですけれども、そして民法上の氏は戻っているんだけれども、戸籍のところでは、これまで使っていた、婚姻中に使っていた氏をそのまま使い続けることができるというような内容なんですね。
また、国際結婚の際にも、日本人と外国人が婚姻した際には、日本人側は、原則として従来の氏を維持しつつ、届出によっては外国人の配偶者の氏、片仮名でスミスさんだとか、そういうのをやって、戸籍に本来だったらばそこは書いてはならないんだけれども、それを変更することも可能になっている。
これらは、いずれも民法上の本来の氏とは異なる側面を持ちながらも、制度としては戸籍法の中で対応をされてまいりました。つまり、日本の氏制度というのは、一貫して氏に関する事項は戸籍で扱うということを貫いてきたんです。
そして、先ほど言った婚氏続称制度というのは、成立から五十年を迎えます、一九七六年の成立ですので。そして、二〇二四年度の調査では、離婚者の四二・八九%、実に四割がこの制度を使っております。しかし、この制度、変則的なものなんだけれども、戸籍制度の中で対応して、この制度は何か混乱を五十年間の間にしてきたのかといったら、そうじゃないんですね。もうしっかり根づいているんです。
なので、なぜ、これまで政府は戸籍で対応してきたのに、今回、旧氏を使うことについて住民票でやるような形を選択をしたのでしょうか。従来の制度との違い、これをどのように整理をしているかも含めて、お答えをいただきたいと思います。
○黄川田国務大臣 ちょっと先ほどの質問に関連するところでございますけれども、法案の具体的な内容は検討中ということをしっかりと申し述べさせていただきたいと思います。
先ほどの旧氏の具体的な守備範囲ということでございますけれども、先ほど述べたのは、現在の住民基本台帳の旧氏の活用の範囲として述べさせていただいたということで、またしっかりと、法案ができたときに、それについてはまたお話をしていただければというふうに思っております。
その上で、委員の御指摘の婚氏続称制度についてでございますが、婚姻の際に氏を改めた夫又は妻が、婚姻後の、離婚の際に称していた氏を名のりたい場合に続称することができるという制度でございまして、これは民法や戸籍法の改正により導入された仕組みであると承知しております。
他方で、今回の旧氏使用の法制化については、婚姻等による氏の変更によって社会生活で不便や不利益を感じる方を更に減らすことを目的にするものであります。
総理が既に国会で述べられているとおり、一組の夫婦及びこれと氏を同じくする子を編製単位とする現行の戸籍制度を維持しつつ、住民基本台帳の旧氏を活用していくこととしております。
したがいまして、婚氏続称制度のように戸籍の記載事項に係る変更を行うような仕組みを念頭に置いているものではないというのが、今後提案をしようとしている法律についてでございます。
○井戸委員 婚氏続称で、戸籍の中で対応するということで不便や不利益というものを解消していく、同じ目的で既に五十年前に我が国では対応をしているんです。この枠組みを使えばいいと。なぜわざわざ、戸籍に記載された氏と異なる氏を住民票に記載をし、その使用を公的に認めようとするのかというところが問題だと思うんです。
それで、高市総理がこうした戸籍の歴史だとか変遷について御理解されているというような前提に立ちますと、逆に、戸籍制度の形骸化につながるこの政策を前に進めていくというのは私は大変疑問があると思うんですけれども、そういった批判というのもあると思うんですね。
大臣、この住民票での対応というのが戸籍制度の形骸化につながっている、この批判についてはどのようにお考えでしょうか。お答えをいただきたいと思います。
○黄川田国務大臣 旧氏使用の推進は、戸籍氏の意味や重要性を低下させるものではないと考えております。戸籍は、日本国民の親族的身分関係を登録、公証する唯一の公簿でありまして、真正な身分変動の登録、公証を行うという重要な機能を有しているものでございます。
旧氏使用の法制化については、一組の夫婦及びこれと氏を同じくする子を編製単位とする現行の戸籍制度を維持しつつ、住民基本台帳の旧氏を活用していく、また、マイナンバーカードや運転免許証といった厳格な本人確認に用いられる書類について戸籍上の氏と旧氏の併記を求めるという検討は当然必要になると考えておりまして、こうした方針によって必要な検討を進めてまいります。
○井戸委員 今の理由を聞いて納得がいくという方はいらっしゃらないんじゃないでしょうか。わざわざ二つのことをやるというのはおかしいし、しかも、本当に、これは今までやってきているわけですから、それを使えばいいだけなんですね。私はもしかして高市総理は御存じなかったんじゃないかなというようなことも思っているので、大臣、是非お伝えをいただきたいと思います、戸籍で今のようにやることというのは可能だということ。
では、次に、女性差別撤廃条約についてと選択的夫婦別氏制度について伺います。
外務省が、CEDAWが二〇一八年十二月に外務省に送ったフォローアップの評価文書を所轄の内閣府に知らせず、公表もしていなかった件について伺います。なぜこれは共有せず、公表も行っていなかったんでしょうか。その経緯と原因、そして対策について伺います。
○三宅政府参考人 お答え申し上げます。
御指摘の点につきましては、おっしゃるとおり、女子差別撤廃委員会、いわゆるCEDAWによる第七回それから第八回の政府報告審査の最終見解に関しまして、日本政府から提出したフォローアップ報告、これに対して同委員会から二〇一八年十二月に日本政府に送られてきた文書が、外務省から内閣府に共有されず、政府のホームページでも公表されていなかった、そういう問題というふうに承知しております。
本件につきましては、当該文書が発出された二〇一八年十二月当時に、関係省庁に対しまして外務省から迅速に情報共有すべきであったところでございます。外務省からの情報の伝達に不備があったというふうに承知をしております。
また、国民の知る権利の観点からも、当該文書が政府のホームページに公表されていなかったことは問題であったというふうに考えております。
外務省といたしましては、こうした反省を踏まえまして再発防止に努めているところでございます。内閣府を始めとする関係省庁と迅速に情報共有を行い、また、こうした情報をしっかりと公表するべく、次回のフォローアップ報告も含めまして適切に対応していきたいというふうに考えております。
○井戸委員 これは茂木大臣が謝罪をなさっているんですよね、今おっしゃらなかったけれども。とても大事なところだと思いますので、しっかり答弁もそのところも踏まえていただきたいなと思っています。
そして、時間も迫ってまいりましたので。
今年十月にも、フォローアップの報告の期限になっています。この度の選択的夫婦別氏に関する報告の進捗を簡潔にお答えをいただきたいのとともに、先ほど野村委員からもありましたけれども、男女共同参画の第五次、第六次基本計画の方で、この夫婦別氏についての記載というのが、文言が姿を消している、そして、通称の使用拡大ということが前面に出ることになりました、なっています。これについてのことを伺いたいのと、夫婦の氏の問題というのは男女平等の見地から検討するべき課題というところの認識をどのように有し、そして、どのように今後、その視点を基本計画、政策に反映していくべきだとお考えなのか、お聞かせをください。
○岡田政府参考人 お答え申し上げます。
二〇二四年十月、女子差別撤廃委員会の最終見解におきまして、選択的夫婦別氏制度の導入について勧告がなされて、二年以内にフォローアップとして同委員会に情報提供するように要請されていると承知しております。
現在、関係府省におきまして勧告への対応ぶりを検討しているところでございます。お尋ねの情報提供につきましても適切に対応してまいりたいと考えております。
また、本年三月に閣議決定いたしました第六次男女共同参画基本計画におきましては、選択的夫婦別氏制度を含みます夫婦の氏に関する具体的な制度の在り方につきましては、第五次計画と変わらず、国民各層の意見や国会における議論の動向を注視しながら、更なる検討を進めると記載しているところでございます。
政府といたしましては、選択的夫婦別氏制度の導入の是非については、国民各層の意見や国会における議論の動向等を踏まえる必要があると考えております。
○井戸委員 最後、黄川田大臣に。
今回、旧氏の使用の拡大というのをやっていくというのが政府の方針なんですけれども、これと同時に、選択的夫婦別氏制度、これを推進していくことについては妨げるものではないというふうにおっしゃっていますけれども、それでよろしいんですね。そこだけ確認させて、終わらせていただきます。
○黄川田国務大臣 選択的夫婦別姓、別氏制度は、民法上の氏の制度を改正し、選択的に夫婦が異なる氏を称することができるものであると承知しております。
他方で、旧氏使用の法制化については、現行の戸籍制度を維持しつつ、これまで政府が進めてきた旧氏使用の拡大の取組を法的な裏づけを持ってより一層進めようとするものでありまして、選択的夫婦別氏制度の代わりに導入するといった関係にあるものではないと考えております。
○井戸委員 ありがとうございました。
終わります。
○山下委員長 次に、川裕一郎君。
○川委員 参政党の川裕一郎です。
本日は、動物愛護行政の実態と制度上の課題について質問させていただきます。
我が国では、命を大切にする社会の実現を目指し、動物愛護管理法の整備や自治体の取組が進められてきました。その結果、犬猫の殺処分は大幅に減少し、多くの関係者の努力によって一定の成果が積み重ねられたことは評価すべきことだと思います。
一方で、社会環境の変化とともに新たな課題も顕在化をしています。災害時にペットを連れて避難ができず、自宅や車中にとどまらざるを得ない人々、保護活動を掲げながら、適切な飼育管理が行われず、多頭飼育崩壊や劣悪飼育に至る事例、そして動物虐待を繰り返さないために再発防止の取組、これが不足していると思います。
これは、単なる動物の問題ではないと思います。災害時の避難行動や人命の保護の問題であり、地域社会の支え合いの問題であり、行政の監督責任や福祉政策とも深く関わる社会全体の課題であると考えます。
近年、犬や猫は多くの家庭において家族の一員として暮らしています。高齢化や単身世帯の増加が進む中で、動物は、人々の心の支えとなり、生きがいとなり、時には孤独を防ぐ重要な存在にもなっています。だからこそ、私たちは、動物を守ることと人を守ることを対立的に捉えるのではなく、その両方を守る視点で制度を考えなければなりません。
法律やガイドラインが存在をしていても、現場で機能しなければ意味がありません。本日は、制度の理念と現場の実態との間にあるギャップに関して焦点を当て、第一に防災とペットの同行避難、第二に動物保護活動に対する監督体制、第三に動物虐待の再発防止、この三点についてお伺いをさせていただきます。
まず、防災とペット同行避難についてお聞きしたいと思います。
私の地元石川県では、令和六年能登半島地震により甚大な被害が発生をしました。最大で約三万七千人が避難生活を余儀なくされ、私自身も、被災地を回る中で、ペットを飼う方々の切実な声を数多く伺いました。犬を置いて避難ができなかった、猫がいるため自宅に残った、避難所で受け入れてもらえるか分からずに車中泊を続けた。
家族の一員である動物を置いて避難することは、多くの飼い主にとっても極めて困難だと思います。東日本大震災でも、ペットを理由に避難をためらった事例が数多く確認がされています。
国内では、約、犬が六百八十万頭、猫が九百十五万頭、計約千六百万頭が飼育をされ、飼育世帯は全体の三割に上ります。同行避難は、一部の問題ではなく、国民生活に直結する防災課題であります。
この夏に向けて環境省は、内閣府と連携をして、人とペットの災害対策ガイドラインを改定すると承知をしておりますが、重要なのは、ガイドラインの改定ではなく、災害時の現場で確実に機能することであります。
ここで、お聞きをします。
環境省と内閣府は、今後、どのような役割分担の下で施策を進めていくのか。特に内閣府は、防災基本計画や避難所運営指針との整合性を図りながら、自治体への指導、支援をどのように強化をしていくのか。また、避難所でのペット受入れスペースの確保、飼育ルールの標準化、住民への周知、運営者研修などについて、国としてどのように実効性を担保をしていくのか。
さらに、現在、自治体ごとに、同行避難の計画策定状況や受入れ体制に大きな差が見られます。こうした地域間のばらつきを是正をするため、防災基本計画の中に同行避難に関する基本原則や最低基準を明確に位置づけるべきと考えますが、いかがでしょうか。
あわせて、能登半島地震で明らかとなった課題について、政府としてどのような検証を行っているのかお尋ねをします。
特に、ペット同行避難に関する課題の整理、自治体間格差の要因の分析、避難所運営における具体的な支援の把握について、現在の検証状況と今後の対応を、環境省、内閣府、それぞれの参考人の方からお聞きをしたいと思います。
〔委員長退席、鳩山委員長代理着席〕
○成田政府参考人 お答えいたします。
まず、環境省と内閣府の役割分担でございますが、環境省は、自治体に対しまして、動物愛護部局に指導を行うといったところで、あと、内閣府の方は、防災部局に対する指導、支援といったところを担当しているものだというふうに認識いたしております。
その上で、環境省におきましては、能登半島地震発生後、速やかに被災地に職員を派遣いたしました。そして、ペットとの同行避難の状況などを把握いたしております。また、避難所でのペットの受入れに関する助言、関係団体と連携したペットフードの供給などの支援を実施してきたところでございます。
こういった中で浮かび上がってきた課題でございますが、環境省職員等が百を超える避難所を巡回する中で、例えば、ペットの受入れが拒まれる、ペットの飼養管理をめぐり他の避難者から苦情が出る、こういった課題があったと認識しているところでございます。
現在、このような能登半島地震における対応状況の検証を行いながら、人とペットの災害対策ガイドラインの改定作業を、先生御指摘のあったとおり進めているところでございます。改定に係る検討会には、能登半島地震で支援活動に従事した専門家に加えまして、内閣府が参画し、様々な助言をいただいているところでございます。
また、新たなガイドラインにおきましては、自治体の動物担当部局と防災部局の連携、避難所内でのペットの飼養環境の整え方、平時からの備えなど、飼い主に普及啓発すべき事項などについて内容を拡充いたしまして、早期の公表を目指しておりますし、また、公表された際には周知徹底を図ってまいりたいと考えているところでございます。
また、内閣府とは、自治体向けに開催しているペット同行避難訓練や説明会といった機会も含めて連携しているところでございます。
環境省といたしましては、今般のガイドラインの改定を契機といたしまして、自治体や内閣府を始めとする関係省庁との連携を強化しながら、人とペットの災害対策を推進してまいりたいと考えているところでございます。
○岡本政府参考人 お答えさせていただきます。
災害対策におけるペット対応は、動物愛護の観点のみならず、飼い主の円滑な避難や被災地の公衆衛生の観点からも重要であるというふうに考えております。
内閣府におきましては、令和六年能登半島地震等の教訓を踏まえ、防災基本計画にペット同行避難の適切な受入れを盛り込み、自治体向けの指針等において、平時から同伴避難も含めた受入れ体制の構築等を求めているところでございます。
また、今後も、自治体向けの説明会や避難所運営者研修の機会などを捉えて、環境省が作成した人とペットの災害対策ガイドラインを周知し、環境省や自治体、民間団体等とも緊密に連携して訓練を実施するなど、災害発生時のペットの同行、同伴避難について取り組んでまいりたいというふうに考えております。
○川委員 それぞれの御答弁、ありがとうございました。
災害が起こったときに本当に切実な問題がペットを飼っている方の中では起こってしまいますので、しっかりと対応いただくということと、自治体への周知、先ほどガイドラインの周知とありましたけれども、また徹底いただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
次に、動物保護活動に関する監督体制についてお伺いをします。
本年五月、東京都品川区において、動物愛護団体代表が動物愛護管理法違反の疑いで逮捕されました。報道によれば、犬二十九匹、猫十匹、計三十九匹が劣悪な環境で飼育がされ、三十体以上の動物の死骸も発見されたとされています。また、この団体は、SNSを通じて寄附を募り、保護活動を掲げていたとも報道がされています。
もちろん、全国には真摯に活動されている保護団体が大半ではありますが、一部の悪質な事例によって保護活動全体への信頼が損なわれることは極めて残念であり、同時に、制度上の盲点も示していると思います。
現在、営利を目的としない保護団体は第二種動物取扱業として届出制度の対象とされていますが、この制度には事前の審査がありません。また、飼育頭数が一定基準未満であれば届出自体が不要であります。
環境省によれば、第二種動物取扱業の届出件数は全国で約二万件ですが、無届け団体の実態は十分把握がされていません。さらに、自治体によっては動物愛護行政を担当する職員が極めて少なく、専任職員がいない自治体もあると指摘がされています。
ここで、お伺いをします。
無届出又は無登録で活動する団体について、自治体はどのように把握をし、どのような指導を行っているのでしょうか。あわせて、動物愛護担当職員の配置状況、立入検査数、指導件数などについて、政府として全国的な実態をどこまで把握しているのでしょうか。
さらに、近年では、SNSやクラウドファンディングを活用し、数百万円から数千万円規模の寄附金を集める事例も増えており、保護活動への寄附総額は全国で年間数十億円規模とも言われています。しかし、実態を公的に把握するには仕組みが十分であるとは言えません。活動実態と寄附金の使途に著しい乖離が疑われる場合、行政としてどのような対応が可能でしょうか。
あわせて、現行制度の限界をどのように認識をし、今後どのような制度改正が必要と考えているのか、お聞きしたいと思います。
〔鳩山委員長代理退席、委員長着席〕
○成田政府参考人 お答えいたします。
動物の取扱いを業として行おうとする者であって一定の要件を満たす場合は、動物愛護管理法に基づきまして、第一種動物取扱業の登録や第二種動物取扱業の届出が義務づけられているところでございます。
また、登録や届出の有無にかかわらず、市民からの通報や福祉部局等からの情報提供によりまして、動物の飼養や給餌等に起因して周辺の生活環境が損なわれている事案や、動物が衰弱する等の虐待を受けるおそれがある事案が確認された際には、都道府県等において、当該事態を改善するために立入検査や勧告等が行われているところでございます。
環境省におきましては、こうした都道府県等における法に基づく立入検査等の実施状況や、動物愛護管理担当職員の配置状況等について、毎年報告を求め、その結果について公表しているところでございます。
また、動物の保護活動につきまして、寄附に基づく活動でありましても、営利性が認められる場合は動物愛護管理法に基づく第一種動物取扱業に該当するほか、非営利での活動であっても、活動の態様によっては第二種動物取扱業に該当し、都道府県等による立入検査等の指導監督の対象となるところでございます。このような権限を活用いたしまして、指導監督を徹底する必要があると考えているところでございます。
引き続き、現場で指導監督を行う都道府県等の実態や課題等を適切に把握しながら、動物愛護管理法を適切に運用してまいりたいと考えているところでございます。
○川委員 都道府県、自治体との連携を是非とも必要以上にやっていただきたいと思いますし、通報があったとしても対応がなかなかされていないという事例も聞こえておりますので、是非、徹底した行政としての指導をまたお願いしたいと思います。
関連してですけれども、次に、最後ですけれども、動物虐待の再発防止についてお伺いしたいと思います。
二〇一九年の動物愛護管理法改正により、動物の殺傷に対する罰則は、懲役五年以下、罰金五百万円以下へと大幅に強化がされました。また、動物愛護での虐待についても罰則が引き上げられました。これは、動物虐待を社会として許さないという明確な意思を示したものであり、重要な前進であったと評価をしております。
しかしながら、罰則を強化しただけでは問題が解決するわけではありません。警察の統計によれば、動物愛護管理法違反の検挙件数は毎年二百件前後で推移をしていますが、一方で、自治体や警察には虐待や不適切飼育に関する相談が数多く寄せられており、表面化している事案は氷山の一角と指摘もされています。
諸外国に目を向けますと、英国やドイツなどでは、動物虐待で有罪となった者に対し、裁判所が一定期間あるいは終身にわたり動物の飼育を禁止する命令を出す制度が整備されています。残念ながら日本にはそのような制度はありません。
そこで、お伺いをします。
動物虐待で有罪判決を受けた者に対する、再犯を防止をするため、いわゆる飼育禁止令制度の導入について政府はどのように考えているのか、諸外国の制度や運用実績も踏まえ、現時点での見解を森下政務官にお聞きをしたいと思います。
○森下大臣政務官 川委員の御質問にお答えいたします。
おっしゃったとおり、一部の国、ドイツやイギリスなどでは、動物虐待と判断された場合に、飼い主に対して一定期間動物の飼育を禁止する制度があるというのは承知をしております。一方、我が国における動物の飼育を禁止する制度の導入につきましては、憲法や民法に決められております財産権や所有権との関係や、動物の受入れ施設の確保等からの観点も踏まえ、慎重な検討が求められると考えております。
なお、現在、超党派の議員連盟において動物愛護管理法の改正に向けた議論が進められており、その中で、命の危険にさらされている動物を緊急かつ一時的に保護する方策につきまして、財産権の取扱い等も含めて検討されていると承知をしております。
環境省としても、しっかりその議論の動向も注視しながら、引き続き動愛法の適正運用に尽くしてまいりたいと思っております。
○川委員 憲法と民法の関係によって簡単にはできないということも承知はしておりますけれども、是非とも、議連等を含めて、政府の方の後押しも含めて、そういう、命がしっかりと守られる対策をしていただきたいと思います。
次に、再発防止の観点からお聞きをしたいと思います。
動物虐待は、単なる法令違反として処理するのではなく、その後、いかに再犯を防ぐかが重要であると考えます。諸外国では、飼育禁止令だけではなく、教育プログラムやカウンセリングなどを組み合わせながら再発防止に取り組んでいる事例もあります。我が国においては、刑事処分後の再発防止に向けた取組が十分に整備されているとは言い難い状況であります。
そこで、お聞きをしたいと思います。
政府として、動物虐待の再発防止にどのように取り組んでいくお考えなのか、また、関係省庁と連携しながら再発防止のための仕組みづくりを検討する考えがあるのか、森下政務官にお聞きします。
○森下大臣政務官 動物虐待事案に対しましては、自治体や警察を始めとする関係機関と連携して取り組むことが重要であり、日頃から知見や情報を積極的に共有しながら対応させていただいております。
また、先ほど例にもございましたが、いわゆる多頭飼育崩壊による虐待も大きな課題となっております。品川の例がそうだったかは分かりませんが、こうした問題を生じさせてしまう飼い主さんは、生活の困窮など社会的な問題を抱えている場合もございます。そのため、環境省では、社会福祉の関係機関など多様な機関が連携して取り組むことの重要性について解説したガイドラインを令和三年に策定して、その周知を進めてまいりました。
動物の虐待は、道義的にも法的にも許されないものであります。委員御指摘の再発防止策については、諸外国における事例等、情報をしっかり収集させていただき、引き続き、自治体や関係機関と連携して、動物虐待を始めとする課題解決に取り組んでまいりたいと思っております。
○川委員 時間になりましたので終わりますが、是非、最後の御答弁でありますけれども、再発防止という部分ですけれども、犬や猫にやはり犯罪を犯す者、再発を犯す可能性が高いということと、その後またエスカレートして人的にも被害を受けるということも、事件も起こっていますので、是非しっかりとした対応をお願いしまして、私の質問を終わります。
ありがとうございました。
○山下委員長 次に、武藤かず子君。
○武藤(か)委員 チームみらいの武藤かず子です。
本日も質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。
本日は、若手官僚の働き方改革と、デジタル庁の司令塔機能、そして女性が生き方を選べる社会へという三つのテーマで質問を進めてまいります。
まず、一つ目です。若手官僚の採用難、そして定着の危機の問題でございます。
二〇二五年度国家公務員総合職試験の申込者は一万二千二十八人、これは前年比の一一・六%減で、過去最少となりました。また、総合職の五年未満の退職率は、平成二十五年度採用者の五・一%から平成二十八年度採用者では一〇%へと、僅か三年で二倍にも増加しております。
離職を考える理由として、自分にとって合う仕事がしてみたい、もしかしたら別の仕事の方が合っているんじゃないか、また、能力、スキルを蓄積できている実感がないといった理由が上位に並ぶことは政府も把握されていることと思います。
私は、その根底に、出口が見えない長時間労働が問題にあるのではないかと考えております。人事院の調査においても、勤務時間の上限を超えた職員のうち国会対応業務を要因に挙げる割合が、省庁によっては四〇から四五%にも上っていると結果が出ております。
そこで、お伺いをいたします。
採用難、若手定着危機の根本原因について、長時間労働と処遇、どちらに重きを置いて問題視をされているか、また、長時間労働の一因である国会対応業務の負担について、政府としてどのように認識をされているか、お聞かせいただきたいと思います。
○松本(尚)国務大臣 お尋ねの件でございますけれども、国家公務員担当大臣としては、非常に重要な問題だというふうに考えております。
委員今御指摘ありましたけれども、若手の数年以内の離職意向を考えている割合というのが、アンケートを取りますと、今委員もお話しになりましたけれども、仕事以外の活動とのバランスが取れないとか、能力、スキルを蓄積できない、できている実感がないとか、自分にとって合う仕事をやってみたいとか、何だかそういう回答が、パーセントが多くなっているんですね。
これは、委員も今、長時間労働と処遇、どちらかというふうにおっしゃいましたけれども、どちらも当然あるんだろうと思いますが、我々は今、これに対して、働きやすい職場環境を整備するとともに、今一番力を入れているのは、働きがいを向上させる取組をやらなきゃいけない。働きがいがあれば、たとえ、多少長時間であろうが、ほかと比べれば処遇がどうであろうが、まだまだ頑張ろうというふうに思っていただける方もたくさんいらっしゃるんだろうと思います。
そういったこともありまして、今、国家公務員の制度として優先的に取り組むべき事項をまとめて、特に若手の意見募集をするように私からも指示をして、今作業をしている真っ最中でございます。
そういう意味で、長時間労働の一因である国会対応の業務の改善とか、あるいは処遇のことも含めて、働きがいをどうやって増やしていくかというところに少し注力して仕事をしていかなければいけないというふうに思っているところでございます。
○武藤(か)委員 御答弁ありがとうございます。
是非、調査の結果の施策も打っていただきたいという要望もございますが、一つ、国会業務の実態をヒアリングをしてまいりましたので、御紹介をさせてください。
質問の通告の遅延について、ここ数年問題視されておりましたけれども、それについてはかなり改善できているという所感をお持ちの方が多数いらっしゃいました。
一方で、議員の方から、急遽、地元の支援者が来ているので要望を受けてほしいですとか、地元から要望書が届いているので回答を作ってほしいですとか、そういった依頼を今も受けているという状況があると聞いております。これは議員側の行動が官僚の負担を生んでいると言わざるを得ない状況ですし、本来官僚が担うべき政策形成、また施策の実行計画に手が回らなくなってしまう要因となっているというふうに考えております。
私も、この世界に入って一期目でございますけれども、やはり、政府と議員が共に日本の未来のために議論を交わして、その結果を経て、打っていくべき施策というものをしっかり実行することで、こういった支援者の要望にも実質的に応えていくという世界観につながっていくというふうに思っております。今のままでは、言葉を選ばずに申しますと、本末転倒になってしまっているのではないかというふうに感じております。
そこで、私、現行の制度を調査をいたしました。人事院規則一五―一四、第十六条の二の二で、他律的業務の比重が高い部署については、月四十五時間、年三百六十時間という通常の上限を、月百時間未満、年七百二十時間まで緩和することを認めています。国会業務はこの他律的業務に当たると解釈をいたしました。
つまり、現行制度は、議員側に起因する長時間労働をやむを得ないとして、官僚の残業上限を緩和することで対処しています。問題を解決するということではなく、問題を前提とした制度設計になってしまっているというところです。これでは、働き方改革ですとか、先ほどおっしゃっていただいた働きがいを見出すための施策を打ったとしても、長時間労働自体を改善することはできなくなってしまいます。
そこで、お伺いをいたします。
政府として、官僚の長時間労働を減らすために取り組む具体的な方策はあるか、また、国会対応を理由に残業上限を緩和するこの構造を見直す時期に来ているのではないかと思いますが、政府としてどのようにお考えか、お聞かせください。
○松本(尚)国務大臣 ありがとうございます。
国家公務員制度担当大臣としては、委員がおっしゃるような質問はむしろどんどんやっていただきたいというか、それをきっかけに彼らの仕事の内容をどんどん変えていきたいというふうに私も考えているところでございます。
長時間労働の話も先ほどちょっとありましたけれども、一番彼らのところで負担がかかっているのは、やはり国会開催中の答弁書の作成とか、そういったところも多いんだろうと思います。やはり、話を聞いてみると、そういったところも多うございます。
委員もおっしゃいましたけれども、大分質問通告そのものは早くなってきて、以前よりは大分改革されたというふうに思っています。
また、先般少し話題になっておりますが、政府内の作業の効率化を進めるために、生成AIの「源内」を活用した答弁書の作成支援、そういったことも進めているところでございます。政府として取り組める具体的方策といえば、今のところ手元に持っているのはそういったところがあるんですけれども、先ほど申し上げましたように、AI時代にふさわしい国家公務員の在り方というのを進めていきたいというふうに思っておりますし、そういった、今その作業をやっているので、具体的なメニューをこれから出したいというふうに思っておりますけれども、そういうことも含めて作業を進めてまいりたいと思っております。
よい機会ですので、是非、質問通告については、委員の先生方も含めて、皆さん是非御協力をいただいて、働きがいのある国家公務員をどんどん我々の手でつくっていくということを御協力いただければ非常にありがたいと思っています。
ありがとうございます。
○武藤(か)委員 ありがとうございます。
是非、官僚の方々の働きがい自体を充実させることは、日本の未来、明るい未来につながっていくというふうに確信をしておりますので、引き続き、施策の方を打っていただきたく思います。
続きまして、デジタル庁の司令塔機能についてお伺いをいたします。
国際的な評価でありますOECDのデジタル政府指数において、日本は、デジタル庁設置前の二〇一九年の調査では三十三か国中五位でしたが、設置後の二〇二三年においては三十一位と、大幅に急落をいたしました。直近の二〇二五年版ではスコアが大きく改善をしており、これはデジタル庁の取組の成果として、大変評価をいたします。しかし、この急落の原因としてOECDや専門研究機関が指摘しておりますのが、省庁の縦割りの構造とDXのスピード感の欠如であります。実効的なデジタル改革を進めるには、業務の中身を最もよく知っている各省庁であり、制度、業務、システムの三位一体の改革は、各省庁が所管業務の実態に根差して自分事として主体的に取り組まなければ、真の意味では進まないと考えております。
そこで、お伺いいたします。
政府全体を俯瞰するお立場から、各省庁が主体的にデジタル化を推進することの重要性について、デジタル庁の御認識をお聞かせいただきたいと思います。
○川崎大臣政務官 武藤委員の御質問にお答えいたします。
まさに委員がおっしゃるように、主体的に、自分事のように各省庁がデジタル推進について取り組むというのは大変重要なことだと思っております。
そのため、デジタル庁としては、各省庁に対して、まず利用者のニーズや現場の業務、こちらを詳細に把握、分析した上で、あるべき姿の実現に向けた制度見直し、体制整備、及びサービス利用者にとって最適な実現方式を一体的に検討し、そして業務改革に取り組むことを求めております。
これらの検討を着実に進める観点から、各府省庁に対して、業務実務部門及び情報システム部門が連携して行うことが重要であるデジタル・ガバメント推進標準ガイドラインというものを定めております。その上で、デジタル庁は、こうした業務改革がしっかりと行われるように、国の情報システムについて一元的なプロジェクト監理を行う立場から、プロジェクトの実施是非や実現可能性の可否、費用対効果の最大化とした狙いの下にレビューを実施をさせていただいております。また、プロジェクトマネジャーを始めとした専門人材を各府省庁に派遣し、プロジェクトの企画、構想段階から業務の見直しなどの伴走型の支援も行っているところでございます。
まさに委員の御指摘いただいているとおり、主体的に取り組んでいただくことに対して、デジタル庁としてしっかりと、伴走型支援も含めて、サポートをさせていただいております。
○武藤(か)委員 御答弁ありがとうございます。司令塔の機能の重要性、しっかり理解をいたしました。
私、デジタル庁設置法第四条というものを見まして、司令塔という機能がありつつ、マイナンバーカード、個人番号カード、情報提供ネットワークシステムに関する事務においては、他府省の所掌に属するものを除くとあります。また、電子署名においても、法務省の所掌に属するものを除くと。また、地方公共団体の認証業務、電子委任状には、総務省の所掌に属しているものを除くというふうに、デジタル政策の根幹を担う事務においては、こういった留保の条文が明記されております。今後、日本の行政デジタル化を全体として力強く推進するためには、この留保を踏まえた上で、各省庁の内発的な推進力を引き出すことが不可欠であるというふうに考えます。
この問題意識を踏まえた上で、もう一点お伺いさせてください。
各省庁が、所管業務のデジタル化を念頭に置いて、課題意識を持って、デジタル化の企画の種を見つけて企画につなげていくためには、二つの柱が必要だと考えています。一つ目は人材、もう一つは権限の適切な配分です。
人材面においては、デジタル庁が省庁向けに提供しているDX人材育成、また民間の登用モデルの横展開が進んでいますが、各省庁の現場レベルまで浸透しているかは、やはり疑問が残るところでございます。
権限面では、デジタル庁設置法は、情報システム予算の一括要求権をデジタル庁に付与しつつ、関係機関への予算配分、執行委任も想定されております。この仕組みが各省庁の自律的な推進を促す方向に機能しているかどうかが問われます。
そこで、お伺いします。
各省庁が所管のデジタル化を自律的に推進できるよう、人材育成、権限配分の在り方について今後どのように取り組んでいくか、お考えをお聞かせください。
○川崎大臣政務官 お答えいたします。
先ほども申し上げましたとおり、各府省庁においては、デジタル・ガバメント推進標準ガイドラインに基づいて、府省庁内のデジタル化の、統制を持って進めるための体制が構成されております。具体的に申し上げますと、各府省庁の中で官房長級をトップとしたデジタル統括責任者、CIOの下で、サービス、業務改革等を行うプロジェクト推進組織、PJMOや、デジタル人材の業務環境整備といった業務を担う府省庁内の全体管理職、PMOが設置されております。その上で、各省庁のデジタル化の司令塔として我々デジタル庁が存在しているというところになっております。
人材育成に関しましては、デジタル人材の確保育成総合強化方針に基づき、各府省庁が、それぞれの各府省庁デジタル統括責任者の指揮の下で計画を策定し、そして府省庁の業務特性に応じた人材育成を計画することになっております。こうした各府省庁の人材育成の取組を支援する観点から、デジタル庁では、情報システム統一研修を各府省庁に提供、実施させていただいているほか、先ほど御紹介させていただきましたとおり、必要に応じて、専門人材派遣による技術的な知見を生かした伴走支援というものを行っているところでございます。
デジタル庁としましては、引き続き、各府省庁とも連携を行いながら、しっかりとこの国がDX化に向かって進んでまいるように、しっかりとサポートしてまいります。
○武藤(か)委員 力強い御答弁、ありがとうございます。
そして、時間が超過してまいりましたので、こちらで、以上、私の質問とさせていただきます。
御答弁、準備いただいていましたのに申し訳ございませんでした。また次に、準備してまいりたいと思います。
どうもありがとうございました。
○山下委員長 次に、塩川鉄也君。
○塩川委員 日本共産党の塩川鉄也です。
中東情勢に関する関係閣僚会議議長の木原官房長官にお尋ねをいたします。
建設業界から、シンナーや塗料、断熱材、アスファルト防水材、ユニットバス、接着剤、塩ビ管などの材料不足や入荷遅延を訴える声が多数寄せられております。特に、一人親方や工務店など、経営規模の小さい事業者が深刻な事態にある。こういう状況について、官房長官はどのように御認識でしょうか。
○木原国務大臣 昨日、関係閣僚会議を夕方開催をいたしまして、各省庁、閣僚から現況について報告を受けたところであります。
そういった中で、建設、住宅資材については、今御指摘の一人親方であったり工務店、いわば取引先との交渉力が十分でないような方が多いと考えられます川下の事業者が目詰まりを感じている、そのように認識をしているところであります。
○塩川委員 川下、一人親方やまた工務店の皆さんにおいて、物がないといった状況があるということであります。
現在、特に塗装や防水関係で深刻な影響が広がっているというのを聞いておりますが、既に大工や設備、板金、電工、サイディング、また内装や運送など、幅広い業種にも波及をしております。
国交省にお尋ねしますが、今後、政府として、一人親方、工務店における建材不足の実態をどのように把握をしていくつもりなのか、この点についてお答えください。
○井崎政府参考人 お答えいたします。
今般の中東情勢によるナフサ由来の建設資材への影響につきましては、国土交通省において情報提供窓口を設置するとともに、住宅建材・設備需給情報連絡会議を随時開催し、住宅関係団体や関係省庁との連携により、需給情報等の収集、発信を強化してまいりました。
また、これまでの本省と関係団体とのやり取りに加えまして、特に地域の中小工務店や一人親方などの実情が届きにくいとの声があったことから、現場に近い地方整備局等において全建総連等の地方組織と連携をし、積極的なヒアリングを行い、丁寧に調達状況を把握するとともに、建設資材の流通に係る情報を共有する仕組みを新たに立ち上げたところでございます。
今御指摘のございました建材不足の実態の把握につきましては、これらの仕組みを活用し、様々な方々から現場の声を伺い、実態把握に努め、経済産業省等と連携をしまして、建設資材における供給の偏りや流通の目詰まりの解消に向けて取り組んでまいります。
○塩川委員 各地方整備局において、全建総連等の地方組織と連携をして情報共有、現場の実態把握をしていくという話でありました。
このような全建総連傘下の都道府県単位組織において、埼玉土建の組合員の方の声などをお聞きしてまいりました。雨どいが入らないために足場を解体できない、そのために次の現場に行くことができないというお話ですとか、納期未定ばかりで工程が組めないとか、銀行から追加融資に慎重な対応をされている、こういった状況が続けば廃業しかない。このように、コロナ禍では仕事そのものは動いていたわけですけれども、今回は資材不足で、工事そのものが止まり始めているといった状況を訴えておられました。
国交省にお尋ねしますが、各地方整備局が関係団体へのヒアリング、アンケートを行うと聞いておりますけれども、そのアンケートの内容はどのようなものか。要するに、個別の卸、小売事業者からこういうものが入ってこないとか、建設資材、設備メーカーからこういった建設資材の入手が困難になっているとか、そういった個別に困っている資材不足の実態、こういったことをしっかりと把握をすることが必要ではありませんか。
○井崎政府参考人 お答えいたします。
先ほど申し上げました地方ごとの情報収集、提供の仕組みを活用して、地域の中小の建設会社、工務店ですとか一人親方の皆様を対象に、今委員御指摘ございましたように、アンケート形式で調達状況等を確認することを予定しております。
具体的には、現在実施中の工事について必要な建材、設備の数量が確保できているか、また納期はどれくらいか、それによって、実施中や将来の工事についてどのような影響が生じているかなど、調達の状況についてアンケート形式でお尋ねすることとしております。さらに、同じアンケートでは、ふだんから取引のある卸、また小売事業者から入手できている建材、設備の量や納期についてもお伺いしたいと考えておりまして、地域における流通の状況やメーカーからの供給状況などを一定程度把握できるものと考えております。
このアンケート結果を基に、更に関係団体の皆様から丁寧にヒアリングをさせていただきまして、地域における個々の建材、設備の流通の実態を把握するとともに、建設資材等の供給の偏りや流通の目詰まりの解消につなげてまいりたいと考えております。
○塩川委員 調達に支障が生じているような建設資材、そのメーカーを、具体的な建材とメーカー名で把握をするということも含まれているということでよろしいでしょうか。
○井崎政府参考人 お答え申し上げます。
このアンケートでは、ふだんから取引のある卸、小売事業者のお名前も可能な範囲で記載いただければというふうに考えております。
○塩川委員 こういった建材が入らないというメーカーについての把握というのは入っていないんですか。
○井崎政府参考人 今申し上げましたように、中小の工務店ですとか一人親方の方にアンケート形式でお伺いするということにしておりますので、取引がある卸とか小売事業者のお名前は把握できるかと考えております。
○塩川委員 ですから、卸、小売に聞く際に、このメーカーのこういった建材が入らない、入っていない、そういったことも含めて聞くということでよろしいですか。
○井崎政府参考人 お答えいたします。
ふだん取引のある建材店等のお名前もお伺いしますけれども、必要な数量を確保できていない建材ですとか設備のメーカー名についても、御記載いただけるようであれば御記載いただくことを考えていきたいと考えております。
○塩川委員 具体的にこれがないといった際に、メーカーの対応がどうなのかというのをやはり聞きたいわけであります。特に納期の問題というのが基本ですけれども。
リフォームなど民間の施主さんに見積りを出すようなときに、いつ資材が入ってくるか分からないとなると、いや、そういう業者だったらいいよと外されてしまうというのも出ているわけです。資材調達の見通しがあるようなところに仕事が集まることになる。要は、大手のハウスメーカーなどの系列に入っているような、そういった工務店に仕事がどんどん集まるような形で、町場の工務店の仕事がますますなくなり、苦しくなっていく、こういう状況も生まれているという話も聞きました。
経産省にお尋ねします。
地方整備局と地方経産局も連携をしてということで実態把握をするということでありますが、こういった建設業者の側は、資材の納期がどうなるのかが一番知りたいわけであります。資材がいつ入るか分からなければ、見積りも書けませんし、また契約もできません。政府の責任で、メーカーに対し、建設資材の納期を明確にさせてもらいたいと思いますが、お答えください。
○畑田政府参考人 お答え申し上げます。
先ほど国土交通省からも言及がありましたが、我々と国土交通省、林野庁、それから、住宅の生産ですとか建材、設備の製造業に関わるそうした業界団体とともに、住宅建材・設備需給情報連絡会議というものを設けておりまして、この中で、足下の需給状況ですとか全体としての供給の見通しなどの情報共有は定期的に図っております。
また、加えまして、建材などを行う事業者に対しては、経済産業省からですけれども、発注元への丁寧な情報共有を含めて適切にコミュニケーションを行うように、またその上で安定供給を図るようにという要請をしているわけでございますが、それでもなお、建材等について、個別の、例えば自分のところへの納期が、あるいは自分のところに物が入らないというようなことがあれば、その取引状況に関するお困りの声は当省や関係省庁の情報提供窓口にいただいているということでございまして、寄せられた情報については、個別に供給の偏りや流通の目詰まりを、一つ一つ解消に取り組んでいるという状況でございます。
○塩川委員 要するに、メーカーの側が、建材について、その建材をいつ提供できるのかというのは明らかにしていくということでいいんですか。
○畑田政府参考人 お答え申し上げます。
まず、全体として、一番上流から見たときにそれぞれの品目が供給できているかということは、全体の数字として取りまとめて我々として発信するということを、昨日の関係閣僚会議を含めて行っておりますけれども、それでも、個別に、自分のところにこれは届かない、これはいつになったら届くのかというものがあれば、それは我々で一つ一つたどって、それはどこの卸からふだんは買っているのですか、もし卸がないということだとすると、その卸の一つ上の人の状況はどうなっているのかということをたどりながら、なぜ届かないのか、いつになったら届くのかということを一つ一つ解消している、そういうチームを設けてやっております。
○塩川委員 物がないというのはたどっていくという話なんですけれども、全国レベルでというのは、もちろんそれはやるんですけれども、少なくとも都道府県単位で、どういった建材が足りなくて、それについての対応が見えるような、都道府県単位で見える化を図るような、そういうことというのは具体化していただければと思うんですが。
○畑田政府参考人 お答え申し上げます。
きめ細かい対応が必要だという点は御指摘のとおりだと思っておりまして、個別の製品の状況は、需要家のニーズですとか必要な時期など状況は様々ですが、個別の供給の偏りあるいは流通の目詰まりは解消すべく、先ほど申し上げたとおり、お寄せいただいた情報で対応はしていますけれども、そうしたプル型に加えてプッシュ型でも情報を発信していく、しかも御指摘のとおりきめ細かくということで、これは国土交通省と連携をしまして、情報の届きにくい一人親方ですとか中小工務店、こうした方々への対策あるいは情報提供を強化をしております。
具体的には、国土交通省、経済産業省の地方部局、また住宅生産関係団体の地方組織などが連携をして、地域ごとにプッシュ型で調達や供給の状況を把握するとともに情報を提供していく、この仕組みを新たに構築したところでございます。より具体的には、全国建設労働組合総連合、全建総連などの地方組織を通じまして、建材等の調達状況を確認するとともに、メーカーからの供給状況などの情報提供を行う、こういうことを始めたものでございます。
こうした新たな取組も活用しながら、川中から川下の状況を丁寧に把握をし、供給の見通しを含む情報提供ですとか迅速な目詰まり解消に取り組みたいと思っております。また同時に、川上の製造事業者の供給状況や業界団体からの発信など、きめ細かく情報提供も行ってまいりたいというふうに考えております。
○塩川委員 時間が参りましたので終わりますけれども、今日は台風六号、災害も心配です。そういった際に、災害時に、被災者支援また災害復旧で、地元の建設業者の方が大変奮闘していただいている。そういった事業者がなくなっていいわけがありませんので、そういった倒産、廃業に追い込まないように、休業に追い込むことがないように、しっかりとした支援を行っていく。そういう点では、やはり持続化給付金を含めた、休業補償を行うような制度も是非とも実現をする、そのことも改めて求めて、質問を終わります。
○山下委員長 次に、中村はやと君。
○中村(は)委員 無所属の中村はやとです。
本日は、四月の質疑に引き続き、責任ある積極財政について城内大臣に御質問いたします。
先日の質疑において、大臣は、高市内閣の積極財政は、野方図な政策ではなく、財政の持続可能性に配慮したものであると強調されておりました。ただ、私にはどうしても腑に落ちません。
実は、先日、国民民主党の森委員が自動車学校についての質問をされていましたけれども、私は茨城県の小さな自動車学校を実家が経営していまして、私自身も、教習指導員の免許を持っておりまして、今も現場に立ちながら、衆議員として活動しております。当然、経営にも関わっております。
どんな企業も同じだと思いますが、私たちの学校では、将来の経営方針を決める際に、これまでの経営実績から将来の収益を見積もり、そこから逆算して経営計画を立てておりました。見積りがあって初めて自分たちの将来の活動が具体化されました。
先日の質疑で大臣は、高市政権の積極投資について、投資した分、後でリターンが見込まれる分野に限定して大胆に投資すると御答弁されました。そうであれば、必ずリターンを生むという根拠を教えていただけませんか。
政府は、今まさに、成長投資がどれだけGDPを押し上げ税収を生み出すか試算をされていると聞いています。ただ、そんな試算を今やっているということは、定量的な根拠がないということの裏返しなのではないでしょうか。高市政権の投資が将来の財政リターンを生み出すと確信されている根拠を具体的に教えてください。
○城内国務大臣 中村はやと委員にお答えします。
まず、十七の戦略分野がございますが、これにつきましては、国内のリスクの低減の必要性、そして海外市場の獲得可能性、そしてさらに、将来いろいろなところに波及する関係技術の革新性、こういった観点から、六十一の主要な製品、技術等を戦略的に、無作為じゃなくてちゃんと戦略的に選定し、日本が取り得る勝ち筋の特定を含め、官民投資ロードマップの策定を進めているところでございます。
これらの製品、技術等につきましては、各分野の担当大臣の下に設置されたワーキンググループというのがございまして、そこにおいて、有識者の方々から御意見を賜りながら、議論に次ぐ議論を重ねて選定してきたものがこの六十一の主要な製品、技術等でありまして、根拠がないということではない、御指摘は当たらないというふうに考えております。
三月に日本成長戦略会議を開催しましたが、三月のこの日本成長戦略会議におきまして、高市総理から、四月までに、六十一の今申し上げた主要な製品、技術等について官民投資ロードマップをお示しいたしました。
これは、供給及び需要の両面にアプローチする多角的な観点からの総合支援策、これを明らかにするとともに、国内投資の内容、規模そして時期などを明らかにした官民投資ロードマップを今後完成させてまいります。
その上で、今後、十七の戦略分野における投資額や日本経済への定量的インパクトの算出を着実に実施してまいります。
○中村(は)委員 私は、投資のリターンは約束されたものではなくて、そうした不確実なものを財政健全化のよりどころにするべきではないと考えています。
三月の諮問会議で、ブランシャール教授も、危機管理投資は財政的収益があるかもしれないし、そうでないかもしれない、成長を押し上げるかもしれないし、そうでないかもしれないと明言されています。
厳しいことを申し上げますと、今の答弁を聞いていても、もうワーキンググループで有識者の意見をもらって議論を重ねたんだと、でも、結局、定量的な見通しはなしに、自らの投資を正当化している、そんなふうに聞こえます。こんなことでは責任なき積極財政と言われても仕方ないと思います。
次に、政府が実施する試算について伺います。
政権トップの高市総理も、マクロ政策の司令塔の城内大臣も、成長投資のリターンを公言し、これが高市政権の財政配慮の唯一の源泉です。成長投資のリターンがなければ、高市政権の財政配慮のロジックは破綻するのです。こうした中、官僚の皆さんは客観的な試算を実施できるでしょうか。政権トップが既に方向性を示してしまっている以上、結果ありきの試算にならざるを得ないと思います。
そこで、提案です。
今回の試算は、第三者からの検証可能なものにしませんか。試算方法を公開し、使ったデータも公開、世間の誰もが検証できるようにする、ここまですれば、積極財政派の政府試算といえども客観性が生まれると思います。むしろ、こうした取組なしに幾ら自分たちを正当化する試算を示しても、政府は信用を失うだけです。大臣の見解をお伺いいたします。
○城内国務大臣 お答えします。
成長戦略によって実現を目指す強い経済がどのような姿になるかを定量的にお示しし、今後の経済財政運営に反映していくこと、これは重要でありまして、今後の骨太の方針の策定に向けまして、四月十三日の経済財政諮問会議で議論いたしました予算編成の在り方の抜本見直しに向けた基本原則を踏まえた上で、一つは日本成長戦略の下での国内投資の伸び、二つ目は、GDP、いわゆる国内総生産の伸び、税収増への寄与、さらには債務残高対GDP比の見通し等を示す試算をしっかり行うこととしております。
この試算に当たりましては、内閣府の経済財政モデル、これは内閣府のホームページにおいても公表しているものでありますが、この経済財政モデル、非常に複雑な数式で成り立っていますけれども、これを用いることとしておりまして、結果ありきのものであるという御指摘は当たらないと考えております。
いずれにしましても、公表の在り方を含めた試算の詳細については、まず政府でしっかりと取り組み、引き続き適切に検討してまいる考えであります。
○中村(は)委員 期待していいのかちょっと判断が難しいなと思っているんですが、でも、これはどんな政権でも同じかもしれません。ただ、他国では、第三者機関を設立して、自らの政策の客観的レビューを受ける仕組みがつくられています。独立財政機関です。
先日の質疑で大臣はひたすら諮問会議の正当性を答弁されていましたが、諮問会議は総理が自由に運営できる組織です。実際、政権を取った途端、高市総理は、これまでの委員を改め、積極財政論者の若田部昌澄教授と永浜利広氏を指名しております。総理による総理のための組織ですから、いわば当然ではあります。米国でも、政権が替わればホワイトハウスのエコノミストは総入替えをされるでしょう。ただ、その方たちが政府外の人だといっても、これまで積極財政派のブレーンであった方々であって、積極財政を批判的に見ることは難しいでしょう。
そもそも、諮問会議のそれ以外のメンバーは、基本的には閣僚です。そうした場で、政策の検討はできても政権の客観的なレビューは不可能だと思います。
こんな状況で、なぜ諮問会議で自らを客観的に分析できると考えているのか、御説明ください。
○城内国務大臣 お答えします。
経済財政諮問会議は、内閣府設置法に基づきまして、議長は御案内のとおり内閣総理大臣でありまして、議員は、関係閣僚、総理を除きますと官房長官以下は五名おりまして、日本銀行総裁、そして四名の民間議員から構成されております。
この民間議員は、経済又は財政に関する政策について優れた識見を有する者のうちから内閣総理大臣が任命する者とされておりまして、かつ、その割合は議員総数の十分の四を下回ってはならない旨が規定されております。実際の人選におきましても、経済財政政策に知見を有する有識者を民間議員として選び、会議においては、民間議員四名は政府から独立した立場で議論に参加して、政策提言や様々な分析結果を提示していただいているところであります。
また、より専門的な知見が求められる個別テーマにつきましては、民間議員以外の有識者も参加する専門調査会を開催しておりまして、経済財政諮問会議の活動を支えているというところであります。
○中村(は)委員 大切なのは、政府がどう考えるかではなくて、国民がこのことに対して客観性を感じることができるかということだと思います。
確かに、肩書が大学の教授であったり民間企業のエコノミストであれば政府からは独立した立場かもしれませんが、今大臣が御答弁されたとおり、結局、民間議員の人たちは総理自身が好きに決められるわけじゃないですか。申し上げたとおり、高市総理は自分が総理になった途端に積極財政を長らく後押ししてきた先生方を委員に任命されて、正直、外から見ると、自分と同じ考えの人をそばに置いているだけにしか見えないと思いますよ。なぜこんな人選で客観的な議論ができると考えていらっしゃるか、申し訳ないけれども、私はちょっと理解ができかねます。
私が伺いたいのは、諮問会議に客観性が期待できない中で、独立した組織の存在が政府の財政レビューの客観性を高め、ひいては市場からの信認の確保にも資すると政府は考えないのか、政府の考えを伺いたいのです。御答弁よろしくお願いします。
○城内国務大臣 中村委員、経済財政政策のまず点検、検証、経済財政の中長期の見通しなどについて、客観性を担保した形で示すことが重要だというお考え方はまさに私もそのとおりだというふうに思います。
他方で、四月の答弁の繰り返しになりますけれども、経済財政諮問会議におきましては、専門的、中立性な知見を有する学識経験者なども参画する形で、経済財政運営について議論を行っているところでございます。また、先日は、先ほど委員御指摘の、海外の有識者、ブランシャールさんなどにお越しいただきまして、日本の経済財政運営について貴重な御助言を賜り、活発な議論を行うことができたというふうに考えております。
経済財政諮問会議におけるこうした議論も踏まえながら、経済財政運営の方針について専門的、中立的な知見も含め様々な観点から検討を重ねること、そしてその上で、決定した方針に従って、政府一丸となって、高市総理が掲げております強い経済の構築、そしてもう一つはやはり財政の持続可能性、これも重要でありますので、この両方の両立に取り組むことが重要であると考えております。いずれにしましても、引き続き、債務残高対GDP比の安定的な引下げに向けて取り組んでまいります。
なお、経済財政諮問会議の民間議員からは、市場の信認を確保するためには、財政運営の目標だけではなく、財政状況を複数の指標によって相互補完的かつ継続的に示すことが重要、あるいは、将来の不確実性を織り込んだ財政分析について分析手法としての有効性を検討すべきといった、こういった非常に中立的な、客観的な御提言もいただいているところでございます。
こういった議論を踏まえながら、今後の検討を深めてまいる考えであります。
○中村(は)委員 今、債務についての御答弁もありました。
昨日の報道によると、一般会計の歳出総額三兆千百三十五億円全額を赤字国債で賄うそうですね。また、先ほど一ドル百六十円台に。また超円安ですよね。そういった状況の中で、市場というのは非常に正直だなというふうに感じざるを得ません。
アメリカのリンカーン大統領は、自分の政敵をあえて閣僚に任命し、多様な視点を取り入れることで間違いを防ぐチーム・オブ・ライバルズを実施しました。イギリスの独立財政機関、OBRの初代長官ロバート・チョート氏は、政権に批判的な民間エコノミストでした。あえてそうした人材を政策レビューの長に任命し、政府が率先して厳しい指摘を受けることで、英国政府は財政への信頼を回復したとも言われております。
理念先行の投資の裏で、財政健全化は裏づけなきリターン頼み、政策のレビューも自分たちの仲間で行うのみ、好き勝手な投資を行って市場から信頼を失ったとき、困難に直面するのは、積極財政派の方ではなく、国民お一人お一人です。
忠言は耳に逆らう。大臣、財政への配慮から決して目を背けないでいただきたいと思います。今後、プライマリーバランス目標を含め、新しい財政の枠組みが示されると思いますが、引き続き私は厳しい姿勢でこのことを追及していきたいと思います。
時間が来ましたので、質問を終わります。ありがとうございました。
――――◇―――――
○山下委員長 次に、内閣提出、参議院送付、人工衛星等の打上げ及び人工衛星の管理に関する法律等の一部を改正する法律案を議題といたします。
趣旨の説明を聴取いたします。小野田国務大臣。
―――――――――――――
人工衛星等の打上げ及び人工衛星の管理に関する法律等の一部を改正する法律案
〔本号末尾に掲載〕
―――――――――――――
○小野田国務大臣 ただいま議題となりました人工衛星等の打上げ及び人工衛星の管理に関する法律等の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
近年、宇宙の開発及び利用をめぐる状況は、新規参入事業者の急増や技術革新の進展等により急速に多様化しており、これに伴ってロケットの打ち上げを取り巻く環境も大きく変化し、その開発競争が激化する中で、人工衛星の打ち上げのみならず、地球を回る軌道等で分離されないダミーペイロードを搭載した試験打ち上げを含め、様々な形態でのロケットの打ち上げの需要が生じています。また、こうした変化を背景として、打ち上げ価格の低廉化等の状況が生じており、民間事業者による宇宙開発利用が活発化し、ロケットで打ち上げられ地球を回る軌道又はその外に投入されるもの等も、無線設備を搭載せず制御されないモニュメントなど多様化が進んでいます。こうした状況に鑑み、公共の安全を確保しつつ、人工衛星の打ち上げ等に関する多様な需要に対応するため、人工衛星等の打ち上げに係る許可制度を拡充し、人工衛星の搭載又は分離を伴わないものも含め宇宙ロケットの打ち上げを許可の対象とするとともに、ロケット落下等損害の賠償に関する制度の対象となる者として、人工衛星の打ち上げ用ロケット以外の宇宙ロケットの打ち上げを行う者を追加する等の措置を講ずるため、本法律案を提出した次第です。
次に、この法律案の内容につきまして、その概要を御説明いたします。
第一に、人工衛星の搭載又は分離を伴わない宇宙ロケットの打ち上げを許可の対象に追加するとともに、これらの打ち上げを行う者について宇宙ロケットの落下等により生ずる損害の賠償に関する制度の対象に加えることとしております。また、地球を回る軌道等で制御されない人工の物体について、宇宙ロケットの搭載前にその構造が基準に適合していることを認定する制度を創設し、その搭載を委託した者等についても、その落下等により生ずる損害の賠償に関する制度の対象に加えることとしております。
第二に、宇宙基本法の基本的施策に宇宙開発利用に係るロケットの開発等に必要な機器、技術等の研究開発の推進等を追加するとともに、公共の安全の確保を規定します。
第三に、内閣府設置法に規定される宇宙政策委員会の調査審議の対象を、宇宙ロケットの打ち上げの安全の確保に関する重要事項に拡充することとしております。
このほか、所要の規定の整備を行うこととしております。
以上が、この法律案の提案理由及びその内容の概要でございます。
何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛同あらんことをお願い申し上げます。
以上です。
○山下委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。
次回は、来る十日水曜日午前八時五十分理事会、午前九時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。
午後零時九分散会

