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第18号 令和7年5月30日(金曜日)

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令和七年五月三十日(金曜日)

    午前十時一分開議

 出席委員

   委員長 西村智奈美君

   理事 小泉 龍司君 理事 津島  淳君

   理事 中野 英幸君 理事 鎌田さゆり君

   理事 黒岩 宇洋君 理事 米山 隆一君

   理事 金村 龍那君 理事 円 より子君

      井出 庸生君    稲田 朋美君

      上田 英俊君    上川 陽子君

      神田 潤一君    河野 太郎君

      島田 智明君    寺田  稔君

      平沢 勝栄君    山田 賢司君

      若山 慎司君    有田 芳生君

      篠田奈保子君    柴田 勝之君

      寺田  学君    平岡 秀夫君

      藤原 規眞君    松下 玲子君

      萩原  佳君    藤田 文武君

      小竹  凱君    大森江里子君

      平林  晃君    本村 伸子君

      吉川 里奈君    島田 洋一君

    …………………………………

   議員           黒岩 宇洋君

   議員           萩原  佳君

   議員           円 より子君

   法務大臣政務官      神田 潤一君

   法務委員会専門員     三橋善一郎君

    ―――――――――――――

委員の異動

五月三十日

 辞任         補欠選任

  棚橋 泰文君     島田 智明君

  森  英介君     山田 賢司君

同日

 辞任         補欠選任

  島田 智明君     棚橋 泰文君

  山田 賢司君     森  英介君

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 民法の一部を改正する法律案(黒岩宇洋君外五名提出、衆法第二九号)

 婚姻前の氏の通称使用に関する法律案(藤田文武君外二名提出、衆法第三〇号)

 民法の一部を改正する法律案(円より子君外四名提出、衆法第三五号)


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     ――――◇―――――

西村委員長 これより会議を開きます。

 黒岩宇洋さん外五名提出、民法の一部を改正する法律案、藤田文武さん外二名提出、婚姻前の氏の通称使用に関する法律案及び円より子さん外四名提出、民法の一部を改正する法律案の各案を一括して議題といたします。

 提出者から順次趣旨の説明を聴取いたします。黒岩宇洋さん。

    ―――――――――――――

 民法の一部を改正する法律案

    〔本号末尾に掲載〕

    ―――――――――――――

黒岩議員 皆さん、おはようございます。立憲民主党の黒岩宇洋でございます。

 立憲民主党・無所属提出の民法の一部を改正する法律案につきまして、提出者を代表して、その趣旨及び内容を御説明申し上げます。

 本法律案は、最近における国民の価値観の多様化及びこれを反映した世論の動向等に鑑み、個人の尊重と男女の対等な関係の構築等の観点から、民法を改正して選択的夫婦別氏制を導入しようとするものであり、その内容は以下のとおりであります。

 第一に、夫婦は、婚姻の際、夫又は妻の氏を称するか、各自の婚姻前の氏を称するかを選択することができることとしております。あわせて、夫婦が各自の婚姻前の氏を称することを選択したときは、婚姻の際に、夫又は妻の氏を子が称すべき氏として定めなければならないこととしております。

 第二に、別氏夫婦の嫡出子は、その夫婦が婚姻時に定めた子が称すべき氏を称することとしております。この点は、別氏夫婦が共に養子をするとき及びその一方が配偶者の嫡出子を養子とするときの子の氏についても同様であります。

 第三に、子が父又は母と氏を異にする場合に家庭裁判所の許可を得て行う子の氏の変更について、父母が別氏夫婦である場合であって子が未成年であるときは、特別の事情があるときに限ってその氏を変更することができることとしております。

 第四に、この法律は、公布の日から起算して三年を超えない範囲内において政令で定める日から施行することとし、政府は、施行日までに、この法律を施行するために必要な戸籍法の改正その他の法制の整備その他の措置を講ずるものとしております。

 第五に、経過措置として、この法律の施行前に婚姻によって氏を改めた夫又は妻は、婚姻中に限り、配偶者との合意に基づき、施行日から一年以内に届け出ることによって、婚姻前の氏に復することができることとしております。

 以上が、本法律案の趣旨及び内容であります。

 法制審の答申から二十九年、また、選択的夫婦別姓法案の審議入りとしては二十八年ぶりとなります。

 何とぞ、御審議の上、速やかに委員各位の御賛同をお願い申し上げます。

 以上でございます。

西村委員長 次に、萩原佳さん。

    ―――――――――――――

 婚姻前の氏の通称使用に関する法律案

    〔本号末尾に掲載〕

    ―――――――――――――

萩原議員 皆さん、おはようございます。日本維新の会の萩原佳でございます。

 日本維新の会提出の婚姻前の氏の通称使用に関する法律案につきまして、提出者を代表して、その趣旨及び内容を御説明申し上げます。

 近年、我が国では、国内外における女性活躍の進展等に伴い、婚姻によって氏を改めた者が社会生活において様々な不利益を受ける事態が増加しており、その解消は急務であります。一方、そのための方策として、民法を改正して選択的夫婦別氏制を導入することは、現行の氏の原則と戸籍制度の原則を大きく変えることになるものであるため、国民の間にもなお慎重意見があり、中長期的な議論が必要であると考えます。

 そこで、我が党は、夫婦の氏が同一であり、かつ、子は基本的にその父母である夫婦の氏を称するという氏の原則を維持しつつ、戸籍に通称として使用する婚姻前の氏を記載する制度を設けることによって、婚姻によって氏を改めた者が婚姻前の氏を通称として使用する機会を法制上確保することができると考え、本法律案を提案することといたしました。その内容は以下のとおりであります。

 第一に、戸籍法を改正し、婚姻によって氏を改めた者について、その届出により戸籍に通称として使用する婚姻前の氏を記載することができる制度を創設することとしております。

 第二に、国は、法令の規定により氏名を記載することとされている場合において、戸籍に通称として使用する婚姻前の氏が記載されている者については、氏名に代えて婚姻前の氏及び名を記載することとなるよう、必要な法制上の措置その他の措置を講ずるものとしております。

 加えて、国、地方公共団体、事業者その他公私の団体は、職業生活その他の社会生活の幅広い分野における活動において、氏名に代えて婚姻前の氏及び名を通称として使用する機会を確保するため、必要な措置を講ずるよう努めるものとしております。

 なお、この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行することとしております。

 以上が、本法律案の趣旨及び内容であります。

 何とぞ、御審議の上、速やかに委員各位の御賛同をお願い申し上げます。

西村委員長 次に、円より子さん。

    ―――――――――――――

 民法の一部を改正する法律案

    〔本号末尾に掲載〕

    ―――――――――――――

円議員 おはようございます。

 国民民主党・無所属クラブ提出の民法の一部を改正する法律案につきまして、提出者を代表して、その趣旨及び内容を御説明申し上げます。

 本法律案は、現行の戸籍制度の根幹を維持しつつ、婚姻によって氏を改めることによる社会生活上の不利益を防止し、あわせて、個人のアイデンティティーの重要な要素である氏を保持する人格的利益をも保護するため、民法を改正して選択的夫婦別氏制を導入しようとするものであり、その内容は以下のとおりであります。

 第一に、夫婦は、婚姻の際、夫又は妻の氏を称するか、各自の婚姻前の氏を称するかを選択することができることとしております。あわせて、夫婦が各自の婚姻前の氏を称することを選択したときは、婚姻の際に、夫婦の一方を戸籍の筆頭に記載すべき者と定めなければならないこととしております。

 第二に、別氏夫婦の嫡出子は、その夫婦が婚姻時に定めた戸籍の筆頭に記載すべき者の氏を称することとしております。この点は、別氏夫婦が共に養子をするとき及びその一方が配偶者の嫡出子を養子とするときの子の氏についても同様であります。

 第三に、子が父又は母と氏を異にする場合に家庭裁判所の許可を得て行う子の氏の変更について、父母が別氏夫婦である場合であって子が未成年であるときは、特別の事情があるときに限ってその氏を変更することができることとしております。

 第四に、この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行することとし、政府は、施行日までに、現行の戸籍の編製基準を基本的に維持した上で戸籍法の改正を行うほか、必要な法制の整備その他の措置を講ずるものとしております。

 第五に、経過措置として、この法律の施行前に婚姻によって氏を改めた夫又は妻は、婚姻中に限り、配偶者との合意に基づき、施行日から一年以内に届け出ることによって、婚姻前の氏に復することができることとしております。

 以上が、本法律案の趣旨及び内容であります。

 何とぞ、充実した御審議の上、速やかに委員各位の御賛同をお願い申し上げます。

西村委員長 これにて各案の趣旨の説明は終わりました。

 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。

    午前十時十分散会


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