第7号 令和8年4月24日(金曜日)
令和八年四月二十四日(金曜日)午前九時開議
出席委員
委員長 井上 英孝君
理事 阿部 弘樹君 理事 木原 誠二君
理事 高見 康裕君 理事 谷川 とむ君
理事 藤原 崇君 理事 西村智奈美君
理事 三木 圭恵君 理事 小竹 凱君
井出 庸生君 伊藤 聡君
稲田 朋美君 稲葉 大輔君
大野敬太郎君 金澤 結衣君
上川 陽子君 川松真一朗君
神田 潤一君 草間 剛君
小泉 龍司君 河野 太郎君
塩崎 彰久君 世古万美子君
武部 新君 辻 秀樹君
辻 由布子君 寺田 稔君
西山 尚利君 福原 淳嗣君
藤沢 忠盛君 藤田ひかる君
古川 禎久君 水野よしひこ君
三ッ林裕巳君 保岡 宏武君
山田 基靖君 山本 大地君
有田 芳生君 國重 徹君
金村 龍那君 原山 大亮君
横田 光弘君 井戸まさえ君
鈴木 美香君 和田 政宗君
…………………………………
法務大臣 平口 洋君
政府参考人
(警察庁長官官房審議官) 遠藤 剛君
政府参考人
(総務省統計局統計調査部長) 阿向泰二郎君
政府参考人
(出入国在留管理庁次長) 内藤惣一郎君
政府参考人
(財務省主計局次長) 吉沢浩二郎君
政府参考人
(文部科学省大臣官房審議官) 松浦 重和君
政府参考人
(厚生労働省大臣官房審議官) 伊澤 知法君
政府参考人
(経済産業省大臣官房審議官) 竹田 憲君
法務委員会専門員 三橋善一郎君
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委員の異動
四月二十四日
辞任 補欠選任
井出 庸生君 金澤 結衣君
武部 新君 大野敬太郎君
辻 秀樹君 稲葉 大輔君
辻 由布子君 川松真一朗君
福原 淳嗣君 草間 剛君
金村 龍那君 横田 光弘君
同日
辞任 補欠選任
稲葉 大輔君 伊藤 聡君
大野敬太郎君 武部 新君
金澤 結衣君 井出 庸生君
川松真一朗君 水野よしひこ君
草間 剛君 塩崎 彰久君
横田 光弘君 金村 龍那君
同日
辞任 補欠選任
伊藤 聡君 山田 基靖君
塩崎 彰久君 福原 淳嗣君
水野よしひこ君 辻 由布子君
同日
辞任 補欠選任
山田 基靖君 辻 秀樹君
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本日の会議に付した案件
政府参考人出頭要求に関する件
出入国管理及び難民認定法及び出入国管理及び難民認定法第二条第五号ロの旅券を所持する外国人の上陸申請の特例に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出第二〇号)
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○井上委員長 これより会議を開きます。
内閣提出、出入国管理及び難民認定法及び出入国管理及び難民認定法第二条第五号ロの旅券を所持する外国人の上陸申請の特例に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。
この際、お諮りいたします。
本案審査のため、本日、政府参考人として警察庁長官官房審議官遠藤剛君、総務省統計局統計調査部長阿向泰二郎君、出入国在留管理庁次長内藤惣一郎君、財務省主計局次長吉沢浩二郎君、文部科学省大臣官房審議官松浦重和君、厚生労働省大臣官房審議官伊澤知法君及び経済産業省大臣官房審議官竹田憲君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議はありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○井上委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
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○井上委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。有田芳生君。
○有田委員 おはようございます。有田芳生です。
私は、参議院の時代から、入管行政について、特に外国人労働者の日本での働き方、あるいは、大きな問題になりましたけれども、逃亡せざるを得ないような状況、DV、セクハラ、そして自殺をする人が多く出たという問題など、あるいはウィシュマさんが亡くなったことなどについても取り上げてまいりました。そういう問題意識、入管行政の土壌について、今回の法案についても、いろいろなチェックの視点で考えた場合に、やはり、大きな前進とともに、問題点を指摘せざるを得ないというふうに思っております。
恐らく今日は、私の後に質問される方々が、多く比重をかけて、在留資格の費用の引上げの問題を多く取り上げられると思います。これは、在留資格の費用を一年後に大きく引き上げる問題、恐らく日本人が対象のテーマならばここまでの引上げはないだろうと私は考えておりますけれども、具体的に言えば、ビザの更新が六千円から最大十万円、十六倍に一挙に引き上げるという、そこのイメージが物すごく日本にいる外国人の方々に広がっていて、戸惑いとか疑問とかが今広がっているという問題点だというふうに思います。
永住資格についても、これまで一万円だったのが、最大三十万円。だから、政令でいろいろ定めていくというお話なんですけれども、やはり報道の仕方もあるのか、あるいは捉え方の問題もあるのか、あるいは伝え方の問題もあるのか、一挙に一万円が三十万円になる、こんなことじゃ大変だよという疑念が広がっておりますので、そういうことを、実際にはどうなのかということについて今日は質問をしていきたいと思います。
先ほども言いましたけれども、今日の皆さんの御質問では、在留資格の費用の問題というのは恐らく重点を置いて質問が行くと思うので、もう一つ、今度の入管法改正案の問題では、電子渡航記録制度システム、JESTAですよね。これについても入管の方から御説明がありましたけれども、空港に行けば海外からの多くの人たちが日本に入ってくる、そして、そこで手続がどのように取られていくのか。もっと合理的に、スムーズに、諸外国に合うようなシステムに変えなければいけない、私はそのとおりだと、全く賛成なんです。ただし、ちょっと疑問点というか、やはり問うておかなければいけないことがありますので、その問題についても伺っていきたいというふうに思います。
幾らシステムが近代的な、現代的なものになったとしても、やはりそこに人間が関わるわけですから、様々な諸問題が起きてこないか。私の友人のジャーナリストが、ついこの間、アメリカのロサンゼルスに行ったんですよ。そうすると、空港に着いて、パスポートを提示して入国するまで一時間半ぐらいかかったというんですよね。新しいシステムにしてもやはりいろいろな問題が出てくるというのは、これはもう仕方がないことではあると思うんですけれども。
そういうときに、日本にいらっしゃる外国人の皆さんに対して、今度のJESTAという仕組みになったときに、具体的に、どうしても概念的な議論になりやすいので、JESTAの新しい仕組みが導入された場合、外国の方々が日本に来ようとしたときに、どういう手続をして日本に入っていらっしゃるのかというところ、そこを少し具体的に分かりやすくお示しいただけないでしょうか。
○内藤政府参考人 お答え申し上げます。
どこら辺から御説明するかがちょっと迷うんですけれども、チェックインカウンターでの対応ということが、最初、御説明に行かせていただいたときのお尋ねだったと認識しておりますので、そこのところをちょっと御説明させていただきます。
改正法案におけます運送会社の報告義務の履行の方法や時期等の詳細につきましては、改正法案が成立した後、運送業者等と協議することとしておりまして、そこで細目が決まってくることかと思います。
現段階で申し上げられることでございますが、出入国在留管理庁といたしましては、航空会社についてはですけれども、通常の航空会社ですと、航空券の予約システムというものがオンラインで構築されておりまして、我々ともつながっている部分がございますので、チェックインカウンターでのチェックイン手続の際に、予約者に関する情報をオンラインで入管庁の方に提供いただきまして、出入国在留管理庁長官に対して御報告をいただくことを想定しております。
これがある程度大きな規模の航空会社でございますが、船舶会社とか、それから小規模な航空会社というのも当然ございます。このような予約システムが完備されていない場合について、またこれから協議していかなくてはいけませんけれども、出入国在留管理庁のシステムに予約者に係る情報をデータ送信することで御報告いただくことを検討しております。
いずれの場合であっても、出入国在留管理庁長官は、報告を受けた予約者に係る情報を出入国在留管理庁のシステム内の情報と照合、突合をさせていただきまして、当該予約者について、本邦に入っていただくことが相当であるものかどうかということを判断しまして、運送業者等に通知するということを考えております。
出入国在留管理庁長官が行うこの通知、相当性に関する通知については、運送業者等の業務に支障を生じさせないよう、またお客様にもですね、できるだけ速やかに行うことができるよう検討を進めているところでございます。
○有田委員 今の御答弁の中で一つ確認したいんですけれども、システム外の情報との照合とおっしゃいましたよね、システム外。そのシステム内とシステム外のシステム外というのは、どういう内容の情報なんでしょうか。
○内藤政府参考人 御質問の趣旨をうまく受け止められたか、ちょっと自信がない部分もありますが、要するに、チェックインカウンターで予約される際に、その予約された方の身上、名前とか生年月日ですとかパスポート情報とか、そういうものが入管庁の方に通知されるということでございます。これが先生のおっしゃったシステム外というものかと受け止めました。
それに対しまして、我々の方では、その方が既に認証済みの者であるかとか、査証が付与された者であるかどうかとか、そういうデータを中でストックしておりますので、そこと照合する。それで、認証が必要な方なのに認証を受けていない方だねとか、査証が必要なのに査証が受けられていない方ですよねというところを照合しまして、相当性、不相当性というものを航空会社の方に送信する、こういうふうな枠組みでございます。
○有田委員 私たちが今例えばアメリカに入国する場合、パスポートを出して、そして指紋照合、十本の指、それをやらなければいけないんですけれども、今度のシステムにおいては、日本ではそういうところまではやらないという仕組みなんですよね。
○内藤政府参考人 お答え申し上げます。
基本的には、入国手続と個人情報の取得というものを別に考えていただく必要があるかと思いまして、ちょっと丁寧に御説明させていただきます。
短期滞在者の認証におきます事前のスクリーニングでは、外国人が提供する情報を基に上陸条件に相当する条件の適合性を判断し、上陸拒否事由に該当しないこと及び本邦において行おうとする活動が虚偽でないこと等の条件に適合するとしっかり判断ができる者のみについてまず認証することになります。
そういう上で、認証を受けた方、外国人の方が、短期滞在者の認証を受けた外国人の方ですけれども、上陸の申請をするに当たりましては、新型のキオスク型端末、空港に設置しております設備がもうあるんですけれども、新型のキオスク型端末を利用して、上陸の目的ですとか本邦に滞在する期間等の情報、それから旅券のICチップに記録された身分事項に関する情報及び個人識別情報として指紋及び顔写真というものを電子的に提供していただくということになります。それは機械を操作してやっていただくということになるわけでございます。
入国審査官におきましては、事前の認証付与とかの手続を前提としまして、当該外国人から提供された情報を基に上陸条件の適合性を審査し、その結果、より慎重な審査を行う必要があると判断した場合には、これまでと同様、審査ブースにおいて対面での上陸審査を行うこととなります。
一方、そういうふうな方でない場合には、これまでお話ししているとおり、面前での審査ではなくて、ウォークスルー型ゲートを利用して上陸していただくこととなる。そのゲート前には入国審査官を配置して、ゲートを利用しようとする外国人の挙動等を確認し、挙動等に不審な点のある外国人については、ゲートを利用させることなく、審査ブースにおいて対面での上陸審査を行うことになる、こういう手順で。
ちょっと、たくさんの情報を、済みません、お伝えしてしまって恐縮なんですけれども、まず、上陸していただくと、キオスクという装置で個人情報とか上陸目的ですとかパスポート情報を電子的に入れていただきます。それを我々は、バックスタッフがチェックいたします。その上で、オーケーだねということになれば、ウォークスルー型ゲートですっと入国していただく。一方、この人はちょっと慎重審査でねということになれば、対面での審査が例外的にあり得る、こんなふうになっておりまして、アメリカで行列ができるというのは、大体、対面審査をずっと使っているから、こういうふうなことになります。
○有田委員 今おっしゃいましたように、日本に入ってこようとして、挙動が何かおかしいなといったらすぐ分かるけれども、それ以外に、今お答えいただきましたけれども、新たに対応しなければいけない対象者、具体的に言えば入国が相当でない旨の通知というのは、誰がどのような方法で判断されるんでしょうか。
○内藤政府参考人 お答え申し上げます。
改正法案第五十六条の二の二項は、出入国在留管理庁長官は、運送業者等から船舶等の予約者の氏名等の報告を受けたときは、遅滞なく、報告をした運送業者等に対し、その報告に係る者を本邦に入らせることが相当であるかどうかを通知しなければならないと規定しております。
そして、同項は、不法入国や不法就労等を企図する外国人であるとして入国が禁止され又は上陸が許可されないことが見込まれる外国人について、その者が実際に本邦に入国した場合に本邦から退去させるための労力と費用が生ずることを回避するため、そのような外国人を運送業者等の運送禁止義務の対象とする、相当でないというふうに指定しまして、というものでございます。
そのため、出入国在留管理庁長官は、運送業者等から報告を受けた予約者が、改正法案第三条一項各号に規定する本邦の入国が禁止される事由、例えば認証を受けていない方とか査証を受けていない方というのがここに該当するんですけれども、それから、第五条一項各号に規定する上陸拒否事由、これは犯罪歴とかそういうものになるんですけれども、これに該当する者であるとしてその入国が禁止され又は上陸が許可されないことが見込まれる者である場合には、その予約者について本邦に入らせることが相当でない旨の通知をするところでございます。
この場合、システムで機械的にできる場合もあれば、人の判断が介在する場合もある、ケース・バイ・ケースだと思っていますけれども、こういうふうに考えております。
○有田委員 今からお聞きすることは、ちょっと別のテーマじゃないかとお思いになる可能性はあるんだけれども、結論として、JESTAへの危惧の問題として質問をしたいので。
振り返って平成十六年、二〇〇四年のトルコ出張調査報告書地方視察編、平成十六年七月、法務省入国管理局、非常に詳しい報告書が出ておりましたけれども、このトルコ出張調査報告書というもの、この目的と内容というのは、どういうことがここに記されているんでしょうか。
○内藤政府参考人 お答え申し上げます。
お尋ねの報告書につきましては、平成十六年、二〇〇四年当時に難民不認定処分に関する訴訟が提起されまして、その訴訟におきまして逮捕状等の書証が提出されたと聞いております。そういったことから、当該逮捕状等が真正なものか、その真偽を確認する目的で職員をトルコに出張させ、その結果を報告書として作成の上、裁判所に提出した、このようなものだと聞いております。
○有田委員 この報告書には結論的にどういうことが書かれているかというと、我が国で難民申請した者の出身地が特定の集落に集中している、いずれも出稼ぎ目的であることが判明と書いてあるんですよね、この報告書には。
要するに、去年もこの委員会でも質問された議員の方がいらっしゃいますけれども、川口市のクルド人というのは出稼ぎだったという断定をしているのがこの報告書なんですよ。それは正しかったんですか。
○内藤政府参考人 お答え申し上げます。
当該調査報告書は、作成から二十年以上が経過しており、出身国に関する情報としても最新のものとは言えず、現在の難民認定審査に使用できる情報は含まれていないものと認識しているため、当該調査報告書に対する評価につきましては、お答えすることは差し控えたいと考えております。
その上で、一般論としまして、難民条約上の難民に該当するか否か、これにつきましては、申請者の出身国に関する情報、出身国情報を踏まえまして、申請者ごとにその申請内容を審査した上で、難民条約の定義に基づき、難民と認定すべき者を適切に認定することが重要である、このように考えております。そのため、ちょっと委員が御懸念を示されたように、特定の属性の方々に対し一律に難民であるとか難民でないとか、そういうふうな判断は我々としては行ってはおらないわけでございます。
その上で、クルド人の方たちについてお話があったので、若干御参考になればと思ってお話しさせていただきますと、トルコのクルド人の方たちに関しましては、現在では、トルコ国内で閣僚とか国会議員、判事、幹部公務員などの要職に就いている方々も今では多数存在していらっしゃる。
一律に迫害の現実的な危機に直面しているわけではないとの出身国情報も承知しておりますけれども、いずれにしろ、今申し上げたとおり、だからクルド人の方がとかいうことではなくて、やはり一人一人の申請内容を踏まえて、その申請内容が本当のものかどうか、保護すべき方かどうかというのはやはり丁寧に判断しなくちゃいけないという、こういう部分は絶対残るわけだと、こういうふうに考えております。
○有田委員 繰り返しですけれども、この報告書の中では、川口にやってきたクルド人というのは出稼ぎだったという断定があるんですよね。それは二十年前の報告書だからなかなかお答えにくいということは分かるんだけれども、だけれども、当時そういう断定をしたことでいろいろな問題が起きたわけですよ。実は今にも通じている問題点でもあるんだけれども。
じゃ、お答えにくいと思うんだけれども、そういう出稼ぎだと断定したことは間違っていたという認識に今至っていらっしゃいますか。
○内藤政府参考人 お答え申し上げます。
これも要するにちょっとお答えにくい御質問なんですけれども、聞いておるところでは、要するに、その報告書で、断定的に、入管庁の判断が、網羅的に、一般的に、難民該当性がある、ないというふうに独立の章立てでやったというようなものでもなくて、参考情報としていろいろなところにいろいろな情報が書かれていて、その中には、お話しいただいたような趣旨の関係者の方のお話とかもあるものだということで、入管庁の類型的、包括的な判断を下したものだとは要するに我々は現時点では受け止めてはおらないということでございます。
○有田委員 直接関わっていらっしゃらない時代のことをお聞きするので心苦しくもあるところがあるんだけれども、その続きとして、当時は、その難民申請をした人の名前をトルコの当局に具体的に教えているんですよね。そういうことをやることは正しかったんでしょうか。
今もそういうことをなさいますか。いろいろな何かトラブルみたいなことがあったら、該当国に、ちょっと問題が起きそうな、あるいは難民申請者だという人、この人は本当にこういう例えば逮捕状が出ているのかどうかとか、そういう問合せをすることは今はあるんでしょうか。
○内藤政府参考人 お答え申し上げます。
まず、相手方に告知して調査したということの正当性についてですけれども、我々の承知しておりますところでは、過去の国会において当時の法務大臣が、御指摘の出張調査については、その国の国情も踏まえながら、申請者のプライバシーの保護及び迫害の誘発のおそれのないことなどを十分に配慮した上で実施したものである、こういうふうに答弁したものと承知しております。
それを踏まえまして、現行どうなのかというお尋ねでございますが、一般的には、UNHCRの難民認定研修テキスト等に、外国人が難民認定申請を行ったか否かについては、当該外国人の安全に配慮する観点から国の政府機関が明らかにしてはならないこととされておるということでございまして、我が国においても、難民認定等手続の中で、難民認定申請が行われた事実を出身国に情報提供することはない、こういうふうな取扱いになっております。
○有田委員 そうしていただきたいわけですけれども、当時はしかし、入国管理局はトルコの当局に難民申請者の名前を、具体的にこの人だということを教えたことによって、トルコでは当局が家族を訪問するというようなこともあったんですよ。だから、そういうことはこれからはない、人権上の配慮をなさる、そういう理解でよろしいわけですね。
○内藤政府参考人 平成十六年の当時の正当性ということについては、当時の法務大臣の方が答弁していらっしゃるとおりとは思いますが、現段階では、先ほどお話ししたとおり、通知するということはしておらないということでございます。
○有田委員 当時は、入国管理局が難民申請者の名前をトルコ当局に教えたことによってトルコ現地で問題が起きたわけなんです。それに対して、当時、日弁連は、難民申請者の情報を提供することは新たな迫害を生むおそれがあり、重大な人権侵害だと法務大臣に警告書を提出しているわけなんです。
だから、それだけ微妙な問題であって、私は、この問題になぜこだわっているかというと、当時も、そして今も、トルコ当局において、閣僚に入っていらっしゃるクルドの方々がいらっしゃるという、そのとおりなんだけれども、しかし、入っているからそれで円満に、例えばトルコで問題が起きていないかというと、そうではないんですよね。
私は、この報告書を見て、川口に来ているクルド人は出稼ぎだと断定されていたので、実は去年の六月にトルコに行ったんですよ。イスタンブールでトルコの野党の集会がありまして、それに出席をして、それから、トルコの空港から二時間かかるんだけれども、いわゆるクルディスタン、クルド人たちが暮らしているところ、そこまで、飛行機で二時間ぐらい、それから車で一時間ぐらい入った村に行って、多くの人たちに会ってきました。
そして、そのときに、この平成十六年七月の入管が作られたトルコ出張調査報告書に書かれている村長にも会ってきました。この報告書だと、川口に来ているクルドの人たちは出稼ぎだと、当時、断定されていた。私はその村長に会って、そういう証言をされたんですかと聞いたんですよ。そうしたら、もう二十年たっているから年は当然重ねていらっしゃるんだけれども、そう言わざるを得なかったというんですよ。
何でそう言わざるを得なかったかというと、この報告書にも出てきますけれども、警察だけではなくて、当時も今も、トルコにはジャンダルマという準軍事組織、憲兵隊があるんですよね。私がその村に夜中に行く車の中でもジャンダルマが待機していて、住人の、住民の監視をされているんですよ。
当時、入管当局がトルコに行って、出張されて、報告して、川口クルド人は出稼ぎだと断定した文書がここには入っているんだけれども、この当時の報告書の中でも、ジャンダルマをあなた方に、警察官に同行させようと思う、案内する村は平和な村ではあるが、道中、万が一あなたたちが強盗等の被害に遭ってはいけないので、安全確保という意味でもジャンダルマが同行した方がいい。ジャンダルマは憲兵隊なんです。村人からすれば大変なんですよ。だから言わざるを得なかったというのが、当時、出稼ぎだという証言をした村長なんです。
だから、当時も録音記録があるのか分かりませんし、私が去年行って聞いて、いや、そんなこと言っていない、言わざるを得なかったんだというのも、それも確証にはならないのは分かるんだけれども、当時も今も、トルコという国では、確かに、クルドの人たちが閣僚に入ったり、いろいろないい仕事をなさっているのは分かるんだけれども、トルコ全体でいえば、そういう準軍事組織的なものが町を覆っているんですよ。
これは余談ですけれども、私がホテルに泊まって、次の日の朝、会議があって外に出ると、電車も止まっているしバスも動かないんですよ。不穏な空気があって、何だろうかと思って町を歩いていると、一面警察官なんですよ。一面警察官なんて初めて経験しましたよ。銃も持っているんですよ。それで、もう何事かと、僕はクーデターじゃないかと思うような異様なことを人生で初めて経験したんですけれども、それが去年六月のトルコの政情なんですよ。
だから、クルドの人たちが大臣の中に入ったり、いろいろないい仕事をなさっているというのはそのとおりなんだけれども、でも、全体でいえば、何でそんな、昼間から警察官がいっぱいいて、銃も持って、不穏な空気があるのかというと、あれは、反政府集会が今日行われるかも分からないということで、バスも止めて、電車も止めて、町じゅう警察官であふれている、そういう国なんです。
しかも、さっき言いましたけれども、クルドの人たちが住んでいる村に行って話を聞くと、もうそこは岩だらけで、農業なんかできないんですよ。農業なんかできないから、どこで仕事をするかというと、山に入って、山で農業をやっていらっしゃるんですよね。山に入るとゲリラがいるんですよ、時々、PKKが。だから、そういう接点を、警察とかジャンダルマが、おまえたちは関係しているんじゃないかというようなのが、二十年前もそうだし、今もそうなんです。
びっくりしたのは、ピースサインしただけでおまえはゲリラかというのが去年ですよ。そういう国情なんです。それは変わっていくだろうし、変わっていかなければいけないと思いますけれども、そういう中でトルコの人たちもクルドの人たちも今暮らしていらっしゃる。
だから、学校ではクルドの言葉をしゃべれない、今も。そういうお国柄だということをやはり知って、この日本においても、特に川口に二千人ぐらいクルド人がいらっしゃいますから、何か問題があれば、それはクルドであろうが日本人であろうがどこの国であろうが適切な対応をしなければいけないんだけれども、クルド人がお店をやっているだけでそこに嫌がらせに入っていくとか、あるいはその店に、クルド人死ねとかクルド人出ていけ、これは今でも続いている問題なんですよね。
だから、そういうことを全体として、やはり、トルコにおけるクルディスタン、クルド人たち、そして日本におけるクルドの人たちの置かれている位置ということも、私たちは正確に客観的に事実として見ていかなければいけないというふうに思っているんです。
それで、引き続きちょっとお聞きをしたいんですけれども、私が去年トルコに行って、クルディスタン、クルド人たちが暮らしているところで多くの人たちに会いました。日本語をしゃべるので、日本で働いていましたと言うから、ああ、そういう人たちが国に帰っているんだなと思ったんだけれども、びっくりした一つは、十八歳のクルドの青年に会ったんですよ。
そのお父さん、お母さんは今も川口にいらっしゃる。その彼は、十八歳になったんだけれども、四歳のときに御両親に連れられて日本に来て、川口で住んでいた。十八歳ですから、解体業で働いていた。だけれども、四歳のときの自分の記憶というのはないものですから、去年、お父さん、お母さんの国、自分が生まれたところに行ってみたいというのでトルコに行って、自分のふるさとに帰ろうとしたんですよ。ところが、飛行機を降りて、一番最後に降りてくれと言われたというんですよね、一番最後に彼は降りた。逮捕ですよ、逮捕。そういうことが今でも起きている。
私は、去年、その青年に何でですかと聞いたら、本人も訳が分からないよと。警察に逮捕されて、ゲリラの可能性があると言われたというんですよね。根拠がないんですよ。
根拠をいろいろ調べていくと、ついこの間もネウロズというお祭りがありましたけれども、そこにその十八歳の青年が、十七歳ぐらいのときかな、参加した写真をフェイスブックに出したんですよ、楽しかったから。それを誰かがチェックをしていて、トルコ当局に通報をして、何の政治的にも関心のない、普通の解体業をやっている十八歳の青年が、お父さん、お母さんのふるさと、自分が生まれたところを見てみたいということで飛行機を降りたところでトルコの警察に逮捕されて、今もいるんですよ。それで、裁判が始まらない。恐らく来年裁判が始まるんだけれども、それはテロ支援の疑いだというんですよ。全然関係ない、政治に関係ない、興味もない人なんです。
だから、そういうことが今でも起きているときに、そこでお聞きをしたいことなんだけれども、例えば難民申請者、あるいは強制送還される国はトルコが一番多いですよね、日本から強制送還。その次はフィリピンでしたか。だから、そういう何か情報が、さっきの質問、最初の方にも戻るんだけれども、入管当局がトルコ当局に何らかの情報を伝達するということはあり得ることなんですか。そんなことはやっていないということですか。いかがでしょうか。
○内藤政府参考人 お答え申し上げます。
先ほど申し上げましたとおり、一般的には、外国人が難民認定申請を行ったか否かにつきましては、当該外国人の安全に配慮する観点から国の政府機関が明らかにしてはならないこととされておりまして、我が国においても、難民認定等手続の中で、難民認定申請が行われた事実を出身国に情報提供することはございません。また、トルコに関しても、自動的に全ての我々の持っている情報を提供するかというと、そんな運用には全然なっておりません。
○有田委員 そこで、JESTAの最初の質問に戻るんですけれども、入管当局はこのJESTAについて、水際対策の強化ということもおっしゃっていますよね。じゃ、その水際対策の強化というのは、具体的にどういう形で水際対策をなさるんでしょうか。
○内藤政府参考人 お答え申し上げます。
水際対策の内容でございますけれども、査証免除対象者であって本邦に短期間滞在して観光等の活動を行おうとする外国人が受ける短期滞在者の認証の手続におきましては、外国人の旅券に記載されている情報のほか、本邦への渡航目的、本邦での滞在先、訪問先、滞在予定期間、こういった情報を提供していただくことを想定しております。
改正法案では、これらの提供された情報を基に、入管法第五条一項各号に規定する上陸拒否事由のいずれにも該当しない者であるか、有効な旅券を所持しているか、本邦で行おうとする活動が虚偽のものではないか、在留しようとする期間が在留資格、短期滞在の在留期間に適合するものであるかについて確認し、必要に応じて事実の調査を行った上で、これらの条件に適合しない外国人については不認証という手続になっております。
これが、要するに、その方たちが本国あるいは日本の外にいるときにオンラインで申請していただいてお答えを返すということになりまして、不認証の方は、先ほど申し上げたとおり、航空会社のチェックインカウンターのところで搭乗ができなくなりますので、そういうことで水際対策というものをしっかりやっていく、こういうふうな枠組みになっておるわけでございます。
○有田委員 つまり、私も、JESTAへの移行というか、その手続、システムについては全く賛成なんですけれども、その水際対策ということで、例えば、難民申請者の多い国とか、具体的にはトルコであるとかフィリピンとか強制送還された人たちが多い国から来る人たちについて、特に、水際対策の強化として、チェックが強まる可能性というのはあるんでしょうか。
○内藤政府参考人 お答え申し上げます。
トルコからいらっしゃる方、ほとんどの方は正規滞在でたくさんいらっしゃっていただいておりまして、そういう方を全部拒否とか、JESTAはそういうふうなシステムではございません。特定の国、地域の外国人であることのみをもって認証、不認証の判断、これをしていこう、こういうふうなシステムでは全然ない、あくまで個別判断だということでございます。
○有田委員 トルコとかフィリピンとか、そういうことのみではないけれども、個別の対応だというんだけれども、特に難民申請者が多い国については、ほかの国よりもやはりチェックの目が厳しくなるということはないんでしょうか。
○内藤政府参考人 国籍だけでなく、様々な情報を加味しますので、そこでどのぐらいの差が出るかということはなかなかちょっと申し上げにくい。多様な考慮要素の中の一つではあるかもしれませんが、だからといって、差別的な取扱いをしようとか、そういうふうな意図は全くございません。
○有田委員 時間が迫ってきますので、手数料の引上げについてお聞きをしたいんですけれども、先ほども言いましたけれども、ビザの更新であるとか永住許可について、六千円が最大十万円、十六倍になるとか、あるいは永住許可については最大三十万円になるとか、日本に住んでいらっしゃる外国人の方々というのは物すごく不安を持っていらっしゃる。特に、生活が大変な方々については、もうすぐに三十万円とか十万円に上げられるというような印象で見てしまっているので、そこは細かく丁寧にやはり説明していただきたいんですよね。
この間も、参考人で来ていただいた鈴木雅子さんは、在留審査手数料の過大な引上げに関するメッセージ、外国籍当事者などから百二十人ぐらいの意見を聞かれていて、これを読むと、やはり不安が広がっている。だから、一挙に三十万円とか一挙に十万円というイメージになってしまっているんですよね。必ずしもそうではないということを少し丁寧に御説明いただけますでしょうか。
○内藤政府参考人 お答え申し上げます。
まさに、委員が御指摘するような懸念があることを踏まえまして、先般のこちらの委員会も含めまして、在留許可手数料、あくまで十万円、三十万円というのは上限額であって、我々が現段階で上限額を算定するに当たって、どういうふうな具体的な手数料になるかというのはこういうふうな考えだということを、御質問に対してお答えしてきたところでございます。
先般来お答えしているところを簡単に申し上げますと、三か月とかそういうふうな場合には一万円、実費相当部分だけ、五年というふうに長期になった場合には、かなり長期在留者の優遇措置ということで計算しまして七万円程度、こういうふうなレンジの中で考えているということを申し上げているので、一気に十万円とか三十万円、永住でしたら上限は三十万円ですけれども、現時点で三十万円を決めた根拠としては、二十万円ぐらいが我々としては現時点では相当ではないかと考えているものですから、そこをお伝えしたというところでございます。
○有田委員 そのときに、恐らくこの間も質問に出たかも分かりませんけれども、こういう手数料の引上げでどのぐらいの金額になるかというような試算というのは、これまでなさっているんでしょうか。
○内藤政府参考人 先般もこの委員会で御答弁させていただきましたけれども、歳入額は、今後の在留審査の処理件数や処理期間によって異なるため、算出困難ではございます。
その上で、あくまで御参考でございますけれども、仮に、在留資格の変更の許可等に係る手数料の額が、レンジとして、ならして三万円から四万円、令和九年度の在留資格の変更の許可及び在留期間の更新の許可の件数を二百三十万件程度と見積もると、レンジとして六百九十億円から九百二十億円程度の歳入が見込まれるというふうに御答弁しているとおりでございます。
○有田委員 先ほども十万とか三十万とか、その数字が独り歩きしているというのが、やはりもう少し、今説明していただいたように、丁寧に広がるような広報が必要だというふうには思うんですけれども。
率直な質問なんですけれども、内藤次長さんたち入管の方々はそこまでの金額に上げるつもりはなかったけれども、財務省の強い要求でこういう数字を出したということではないんですか。
○内藤政府参考人 お答え申し上げます。
我々としましては、いろいろな検討経緯はございましたけれども、累次御答弁しておりますとおり、やはり、実費の見直し、それから応益的要素というもの、政策的要素、これをしっかり見るべきだということで様々な計算をいたしまして、ここで御報告しているとおりの上限額になったということでございます。
○有田委員 とにかく、日本で生きて、働いて、頑張っていらっしゃる外国人の方々の戸惑いがあるわけですから。
もう一点だけ、時間が許す限りお聞きをしたいんですけれども、生活保護を受けている外国人の方、その方の在留資格というのは一年更新という理解でよろしいんですか。
○内藤政府参考人 お答え申し上げます。
生活保護だからということではなくて、いろいろ、お立場によって様々というふうに聞いております。
○有田委員 つまり、そういう方々は一年更新という理解でいいんですかという質問です。
○内藤政府参考人 より長期の方もいらっしゃると聞いております。
○有田委員 それで、前回も質問に出たかも分かりませんけれども、この間の委員会での答弁の中で、手数料増収分は外国人の出入国及び在留の公正な管理に要する費用だと御答弁なさっているんですけれども、そこに限定して使用されるんでしょうか。
○内藤政府参考人 お答え申し上げます。
お尋ねにつきましては、四月十七日の当衆議院法務委員会におきまして財務省の方よりお答えされたと思いますけれども、今般の在留許可手数料を含む外国人関連手数料等の引上げ等による収入等の増は、外国人関連施策の経費を賄うものであり、そのために活用されるというふうに承知しております。
その上で、出入国在留管理庁といたしましては、デジタル技術の活用による出入国在留管理行政のDXの推進、難民等の適切かつ迅速な保護、支援、国民の安全・安心のための不法滞在者ゼロプランの強力な推進など、出入国在留管理の一層の適正化を図ってまいりたいと考えております。
また、本年一月二十三日に決定された外国人の受入れ・秩序ある共生のための総合的対応策に基づきまして、外国人が日本語や我が国の制度、ルール等を学習するプログラムの創設の検討、情報発信、相談体制の強化などの外国人が日本社会に円滑に適応するための取組も進めてまいる所存でございまして、これらの実現に向けた必要な予算の確保、これに取り組んでまいりたいと思います。
○有田委員 この問題についてはほかの委員の方も御質問されるでしょうから、時間が来ましたので終わります。
○井上委員長 次に、井戸まさえ君。
○井戸委員 国民民主党の井戸まさえです。
大臣が参議院本会議に出席されるということでもありますので、手っ取り早くいろいろ質問させていただきたいと思っています。
今、有田委員の御質問にもありましたけれども、今回の審議の中で、私も、そして多くの委員の方もはっきりさせるべきであると考えているのは、これまでの手数料の引上げがどのような政策判断と根拠に基づいて行われてきたのかという点であります。
まず、確認をしたいと思います。
令和七年四月一日の改定において、これまで四千円だった在留資格の更新、変更などの申請費用の手数料が四千円から六千円に引き上げられましたけれども、これは、裏を返せば、少なくとも令和七年三月三十一日までの間は、四千円という水準では審査にかかる人件費、システム関連費用、施設維持費などいわゆる実費を十分に賄えなかった、すなわち収支としては不足、あるいは赤字の状態にあったという認識でよろしいでしょうか。四千円では足りない、六千円に引き上げる必要があると判断されたのは、具体的にいつの段階だったのでしょうか。
また、それ以前に収支の不足、いわば赤字状態が続いていたとするならば、それは何年にわたってのことなんでしょうか。単年度の問題なのか、あるいは構造的な問題だったのか、併せて明らかにしていただきたいと思います。
○内藤政府参考人 お答え申し上げます。
お尋ねの六千円への改定につきましては、聞いておりますところでは、令和六年の秋頃にどのぐらいの実費がかかっているかということを調査いたしまして、その結果、六千円程度かかっているということが判明しまして、これは見直さぬといかぬということで、四月の見直し、こういうふうに至っておったと聞いております。
それが結局どのぐらい積み重なっていたかとか、そこら辺の期間的なものはちょっと分からないんですけれども、少なくともタイムスパンとしてはそういうことが申し上げられるのかなと思っております。
○井戸委員 六千円かかるものが四千円でずっとそのまま、赤字のまま余り何か意識もされずに、そして料金の見直し、手数料の見直しもされないままというのも何かちょっと不自然な感じがいたしますので、更にここは多分ほかの委員の方がまた深掘りをしてくださると思うので、次の質問に行きたいと思います。
減免措置についてです。経済的な困難がある場合や特別な理由がある方については手数料を減額又は免除できる規定というのが設けられるといいますけれども、現段階で具体的に想定される範囲を教えてください。
○内藤政府参考人 お答え申し上げます。
改正法案第六十七条第三項は、経済的困難その他特別の理由により手数料を減額し、又は免除することが相当である者として政令で定める者と規定しており、経済的困難という理由や特別の理由を考慮して手数料を減額し、又は免除することが相当である者を政令で定めることとしております。
経済的事情により在留資格の変更許可等に係る手数料を納付することができない外国人、これは在留資格に該当する活動を継続して行うことができないと認められることから、原則として在留資格の変更の許可等を受けることはできないということになります、現行法上の入管法の枠組み上。
ところが、このような外国人の中では、我が国に引き続き在留することができるよう人道上の観点から特に配慮する必要がある者、こういう方たちがいらっしゃることも事実だと考えております。このような外国人につきまして、経済的事情により手数料を納付することができないことのみをもって在留資格の変更の許可等をしないことは相当ではないと考えております。
そのため、経済的困難その他特別の理由により手数料を減額し、又は免除することが相当である者としては、経済的事情により在留資格の変更の許可等に係る手数料を納付することができない外国人であって我が国に引き続き在留することができるよう人道上の観点から特に配慮する必要があるもの、これを想定しているところでございます。
その上で、お尋ねの、具体的にどのような外国人が在留資格の変更の許可等に係る手数料の減額又は免除の対象となるかにつきましては、改正法案に関します、今行われているような国会の審議の状況等や御意見、それからパブリックコメントで提供された意見、こういうことを踏まえて適切に検討してまいりたい、このように考えております。
○井戸委員 先般、鈴木参考人、そして生田参考人のお話を聞きながら、難民の方たちの御苦労を思うとともに、私は、取材を通して、その後は支援者としてサハリンでお会いをし、また日本に戻られた樺太残留日本人の方々のお一人お一人の顔が浮かんでまいりました。また、私の選挙区である東京四区、蒲田には、中国残留孤児の皆さん、そしてその御家族の方が多くお住まいで、御帰国後の御苦労についても度々伺っています。
まず、厚生労働省さんに、中国残留孤児と樺太残留日本人について、どのような支援を行ってきたのか、お尋ねをいたします。
○伊澤政府参考人 お答えいたします。
国としては、永住帰国後の中国残留邦人等の方々が日本社会に円滑に定着し、安定した生活を営むことができるよう、必要な支援を行っております。
具体的には、帰国直後の六か月間にわたり、首都圏中国帰国者支援・交流センターにおいて基礎的な日本語教育や生活指導等の研修を入所方式により行っております。さらに、地域定着後は、全国七か所の中国帰国者支援・交流センターにおいて日本語学習支援や相談事業を行っているほか、介護サービスを利用している中国残留邦人等の方々に対し、語りかけを行うボランティア派遣をしております。また、地域での事業として、市町村を実施主体とした日本語学習や、地域で実施する交流事業なども実施しております。
帰国した中国残留邦人等の方々が地域において安心した生活が送れるよう、引き続き必要な支援をしてまいります。
○井戸委員 今伺った内容というのは、まさに今回、手数料の引上げで受益者負担が上がるわけですから、それぞれの方々が望むような、日本の社会に溶け込んでいくためにやるべきようなことというのは、もう実はやっていらっしゃるんですよね。そういったノウハウというのを、中国の残留孤児の方々を支援したり、樺太、サハリンに残留された方々、日本人の方々を支援をするということ、既にもうやっていらっしゃるということ、今明らかになったと思うんですけれども。
例えば、中国残留孤児のことは皆さんよく御存じだと思うんですけれども、今のサハリン、樺太にも、旧南樺太ですね、残留の日本人の方々がいて、第二次世界大戦終結前には、千島を含む南樺太には約三十八万人の一般邦人、日本人の方々がおられて、また、約一万人の季節労働者の方が居留をいたしておりました。今なおサハリン鉄道の線路の規格は日本と同じ幅で、王子製紙の工場の跡地が、当時紛れもなくそこが日本であったということを示してもおります。
戦後、集団引揚げというのが昭和三十四年、一九五九年まで行われましたけれども、様々な事情が障害となって、ソ連本土に移送された方も含んで、樺太に残留を余儀なくされた方々を樺太等残留邦人といいますけれども、そういった方々を支援しているのが日本サハリン協会となります。
先ほど御紹介があった首都圏中国帰国者支援・交流センターも、こうした国策により帰国ができず日本の義務教育を受けられなかったがゆえに日本語が十分でない帰国者やその家族への支援を行っています。
中国残留者は、令和八年三月末で、永住帰国者では六千七百三十一名、そして家族を含めた総数は二万九百十八名となっています。一世の皆さんというのは日本人なんですね、御帰国をなさって、日本人ですよね。そして、国籍法第二条というのは、父又は母のどちらかが日本国籍を持っていればその子供というのは自動的に日本国籍を取得できるとしているんですけれども、つまり日本人の子供は子であろうが孫であろうが日本人になっていくわけなんですけれども、戦争があったため、中国や樺太残留の方々のお孫さん、ひ孫さんは中国やロシア籍で、在留許可を得ながら、多くは定住者の資格で日本に滞在し、高齢となった親や祖父母を介護するという御家庭になっているんです。経済的にも恵まれない場合は、公的支援、生活保護などを受給する場合もあるそうですが、そうなると、さっき有田委員の御質問にもあったんですけれども、在留資格の更新が今大体一年ごとになってしまって、そうなると、今回の法改正で大きな経済的な負担を負ってしまいます。
重ねて言いますけれども、彼らは、戦後の対策の遅れなどで、在留の資格の更新を本当はしなくてもよかった方たちとも言えるんです。当然ながら、彼らは減額若しくは免除の対象として検討されてもいいと思いますけれども、いかがでしょうか。大臣、お願いいたします。
○平口国務大臣 中国残留邦人等及びその親族である在留外国人に限らず、具体的にどのような外国人が在留資格の変更の許可等に係る手数料の減額又は免除の対象となるかについては、改正法案に関する国会の御審議の内容やパブリックコメントで提出された意見を踏まえて、適切に検討してまいりたいと考えております。
○井戸委員 是非、適切に、こうした歴史も踏まえて、しっかりとした支援というのをお考えいただきたいと重ねてお願いをいたします。
また、先般、参考人質疑の中で、結城群馬大学名誉教授は、今回の手数料改定は単なる値上げの問題にしてはならないとおっしゃっていました。例えば、在留資格の変更は、滞在して、社会の関わり方、役割を意味する移行であり、更新は継続、そして永住は定着の意味があると指摘をされていました。また、人道的な配慮も必要で、社会統合政策であると御示唆もいただきました。
それぞれのライフステージで必要なプログラムが在留の方々には必要なんです。それが誰に対してどのような施策で効果を感じるか、つまり、見える化をしていくことこそ必要だと思っています。
例えば、実例を挙げると、永住者というのは日本語はある程度できているので、そこに日本語教育といっても、彼らは別に望まないという方たちも多いでしょう。また、相談業務も既にやっているというのは、在留の方々、特定技能の方々を受け入れている事業者の方もおっしゃっていました。
手数料の値上げについて、平口大臣は、この委員会での御答弁で、本年一月二十三日には外国人の受入れ・秩序ある共生のための総合的対応策が決定され、例えば、外国人が日本語や我が国の制度、ルール等を学習するためのプログラムの新設、検討等の新たな取組を含め、政府全体で様々な取組を進めていくとされたところであると御答弁をされています。
この秩序ある共生のための総合的対応策を見ると、今回の手数料の改定の増収分での上乗せをするべきなのがどこなのか。例えば日本語プログラムは、その管轄は文科省であり、担当の省庁も分かれるので、非常に対応していくのは難しいとも言えます。
一方では、二〇二〇年七月には、在留外国人への相談対策を行うために外国人在留支援センターが開設をされて、四省庁八機関、例えば東京の出入国在留管理局や東京法務局人権擁護部、法テラスなどがワンフロアに入居をして、それぞれの機関が連携しながら、在留資格や法律トラブル等に関する相談対応を行うほか、地方自治体が設置する一次的相談窓口からの問合せ対応や、地方公共団体職員への研修、情報提供、こういった支援などもやっています。また、生活のために必要な情報の発信、「在留支援のためのやさしい日本語ガイドライン」の発行、外国人支援コーディネーターの育成、認証などを行っているんですね。かなり幅広く、今までもいろいろなことをやっているわけです。
さらに、今、既に、厚生労働省からもありましたけれども、残留の日本人の皆さんに対しては、国の責任の下で帰国事業を行って、日本語教育や日本社会に適応するための様々なプログラムが用意されています。そのノウハウこそが、今回の受益者負担の上乗せ分で、しっかりここで政策的還元を行うために活用すべきだと思います。
また、在留資格で暮らされていらっしゃる方々は、御家族も高齢になっている。先ほども言いました。彼らを支える中国のその支援センターでは、介護需要だったり、そういう意味では多言語に対応する、先ほど御紹介いただいた語りかけのボランティアも含めてなんですけれども、在留者の様々なライフステージにおいて先駆的な取組をやっているわけなので、ここは、このプログラムを利用しなければいけないと思っています。
この秩序ある共生のための総合的対応策の内容は常時アップデートされるものと承知をしていますけれども、一つは、まずは、これは一般財源化されるんだけれども、来年度に向けて、入管庁の審査体制の強化充実のための予算、これをしっかり確保していただかなければいけないということと、今、具体的なところは全く見えていない。先ほども言いました手数料の増収分のこうしたプログラムを展開することによって、受益が見える化していくと思いますけれども、いかがでしょうか。
○内藤政府参考人 様々な御指摘、ありがとうございます。
委員の御指摘された政策は、我々としてもいずれも大変重要なものと考えておりますし、また、御指摘いただきました相談センター、FRESCという愛称ですけれども、非常に幅広く活動させていただいておりまして、これらの充実強化も必要だというふうに考えております。
その上で、先般来から答弁させていただいているとおり、法務省としては、在留許可手数料の収入を活用して、DXの推進、それから難民等の保護、支援、それからゼロプランの強力な推進、こういった出入国在留管理の適正化とともに、御指摘のあった総合的対応策の的確な実施と、総合的対応策は必要に応じて見直していくかと思いますけれども、今回、一月二十三日の総合的対応策では、御指摘になったとおり、外国人が日本語や我が国の制度、ルール等を学習するプログラムの創設の検討、情報発信、相談体制の強化ということがやはり挙げられております。
このプログラムの創設に関しましては、御指摘のあったとおり、今、大臣がトップで、うちの政務官がPT長としてPTで立ち上げて検討しておるところでございますが、当然、その中では、委員御指摘のあった、今までの様々なプログラムですね、統合プログラムも内容を当然参考にしながら、どういったものが外国人のそれぞれの立場に応じた効果的な施策になるのか、結城先生もおっしゃったような、見えるような施策をしっかり打ち出せないか、こういった観点から様々な検討をしておるところでございます。
今後も様々な御意見を踏まえながら充実した外国人施策を展開していきたい、このように考えております。
○井戸委員 大臣も手を挙げてくださったので御答弁いただけたらと思うんですけれども、今のように、様々既にやっている施策というのがあるので、是非それも含めて御検討いただきたいと思います。
また、こういった施策を実効性のあるものにするためには、多様な当事者の声の吸い上げというものが必要だと思います。
先般の参考人質疑の際に移住連の鈴木雅子弁護士がお示しになった資料、先ほど有田委員も紹介されましたけれども、あれは百二十四のメッセージがありまして、中を見ましたらば、三月十六日から三十一日までの集約。非常に、二週間ぐらいのところで百二十四件余りのメッセージ。期間をもっと広げていたら、よりたくさんの意見が寄せられたと思います。こうした書き込み型のコメントも貴重な御意見ですし、やはりリアルに会って生の声を聴取するということも大事であると思っています。
そこで、こういった当事者の声をどのように拾い上げていく予定なのか。先般、四月十七日の私への答弁で平口大臣は、パブリックコメントなどを利用して意見を踏まえて具体的なことを進めていきたいということでおっしゃってくださいましたけれども、パブリックコメント以外にもヒアリングだとか様々あると思うんですけれども、当事者の声の吸い上げについてどのようにお考えになっているか、大臣のお答えをいただきたいと思います。
○内藤政府参考人 まず、事務方の方からちょっと御答弁させていただきます。
先般の御質疑の中で、パブリックコメントは多言語対応とかの問題もあるんじゃないかというような御指摘もございましたけれども、やはりパブリックコメントは、一つ、公平な外国人の方への機会の開放という意味で、一部の意見しか聞かなかったとかそういうふうなことですと不公平感も残るところでございますので、公平性という観点からもパブリックコメントというのは非常に重要なプロセスだと考えております。
また、こういった国会の御審議で様々な先生から御指摘いただく、これも大変重要なことだと考えております。
その上で、パブコメにつきましては、先般のやり取りも踏まえて、これは多言語でしっかりパブコメをやっているということを表示して、在留外国人を含めて様々な方から意見を聞くことができるような手法を検討しているところでございます。
そのほかも、公平性とかを担保しながら、いろいろな方々のどういった御意見を集約できるか、吸収できるか、こういったことは不断に検討を進めてまいりたいと考えております。
○平口国務大臣 基本的に次長が答えたとおりなんですけれども、国会における御審議というものも重要だと考えております。
その上で、パブリックコメントの実施に当たっては、パブリックコメントが実施されていることを多言語で表示する方法により周知、広報するということなど、外国人の方々に寄り添ったような、こういう方法を取りたいと思っております。
○井戸委員 パブリックコメント、周知のためにホームページなんかでそれをやっているぞということを多言語で発信するだけでなくて、パブリックコメント自体を多言語化していただきたいと思っています。
総務省が管轄ではあると思うんですけれども、ここで、行政手続法に基づく意見公募手続というところを見ると、この意見公募は広く一般に対して求められるものであって、日本国民に限られるというわけではない、そして運用も、原則として日本語としつつも、日本語に限定されるものではなくて、各省庁において合理的な範囲で外国語による意見提出を認めるかを検討するというようにされているので、是非ここも、多言語、外国語による意見提出を求めることができるよう対応をしていただきたいと思っています。
単に形式的な意見募集を行うのではなくて、多言語にすることによって、さらにまた質問自体も、その設計自体も、実効性のある意見聴取、そうした仕組みを整備していただきたいと思っています。
また、先ほども伝えましたけれども、日本人にかかわらず、戦争などによって母国の社会資本にアクセスできていない方々を支える外国籍の家族、こういった方たちは、社会保険料とか住民税も払って消費者としてこの国を支えているにもかかわらず、参政権がないために意見を言う機会もないということになっています。なので、様々それを支える方々からも制度のことに関してしっかり意見が受け取れるようにしていただきたいと思っています。
まさに声なき声なんですね。なので、この声なき声を拾っていくことが、入管そして法務行政の根本でもあるとも思います。まさに人権擁護の具体的な実践ともなるので、大臣、再度御決意を伺いたいと思います。お願いいたします。
○平口国務大臣 今おっしゃったようなことを、よく心したいと思っております。
○井戸委員 それでは、大臣、お時間となりますので、御退席をいただいて大丈夫です。
では、この項の最後というか、手数料等についてのところは最後、在留資格については最後のところなんですけれども、今回の在留資格の変更に係る手数料の改定規定、これまでのいろいろ議論を踏まえてみると、中身がほぼ何も決まっていないような状態で、全てあとは政令でというふうになってしまっている。手数料の積算根拠だとか外国人関連施策の具体化、あるいは当事者のニーズを把握するためのパブリックコメントの設計、これらの実施スケジュールは現時点では明確になっていません。
制度の中身が決まり切っていない、固まり切っていない段階で、先に手数料だけを引き上げるという議論が進んでしまうことに対しては、避けなければならないのではないかと思います。
そこで、本改正では、施行日については、令和九年三月三十一日までの間において政令で定める日とされています。今申し上げましたように、準備状況を踏まえても、果たして十分な制度設計と周知期間を確保した上で施行できるのかなという、具体的な道筋、これは見えていらっしゃるのでしょうか。特に、周知徹底期間を考えれば拙速な前倒しの施行というのは避けるべきであり、少なくとも今年、令和八年内、若しくは八年度内のぎりぎりのところまで、施行をするということは現実的ではないと考えますが、その点についての御認識をお聞かせください。
○内藤政府参考人 お答え申し上げます。
在留外国人数の増加に伴い、外国人の出入国及び在留の公正な管理に関する施策を強化拡充していく必要がございまして、その施策を実施するため、費用を賄うための財源をやはりある程度スピード感を持って確保していくことが施策の充実のためにも求められるところだとは考えております。
そのため、在留資格の変更の許可等に係る手数料の額につきましては可及的速やかに引き上げる必要があることから、在留資格の変更の許可等に係る手数料の額の上限額を引き上げる改正部分の施行日につきましては、本年度中、すなわち令和九年三月三十一日までの間において政令で定める日としたものでございます。
出入国在留管理庁といたしましては、今受けた御指摘のような改正法案に関する国会での御審議等を踏まえて、御審議いただいた後に、そこを踏まえて、様々なスケジュールとかをきっちり決めて、遺漏のないように施行に向けて検討、活動をしていきたい、このように考えております。
○井戸委員 ありがとうございます。そこら辺、慎重に進めていただければと思っています。
では、JESTAについてお伺いをいたします。JESTAの導入と入国審査の厳格化についてです。
四月十七日の私の質問に対して、JESTAについては、令和二年度、二〇二〇年頃から世界的な潮流を踏まえて調査検討を進めてきたとの答弁がありました。
この調査をする際に、各国の電子渡航認証制度、例えばアメリカのESTAや、欧州はこれから導入されるんですけれども、ETIASなどについて、ETIASはこれからなのであれなんですけれども、イギリスのものなどについても、不法滞在者の減少にこの電子渡航認証制度がどの程度寄与したのか、例えば、それが寄与しているのであれば、どのような質問設計が有効だったのか、また、どんなスクリーニングで成果が出たのかといった具体的なエビデンスを踏まえ、入国審査の厳格化に貢献をするという確信を持って導入を決定したというような認識がなければいけないと思うんですけれども、その点はいかがでしょうか。
○内藤政府参考人 お答え申し上げます。
令和二年度に行った諸外国の電子渡航認証制度に係る委託調査におきましては、お尋ねの当該国における不法滞在に対する抑止効果という観点での調査を行っておらず、主に各国のシステムの運用等について調査を行ったところでございます。
先生御存じのとおり、不法滞在者の数自体がかなりの国で分からないというような実情も多いところであって、なかなか難しい問題だと認識しております。
その上で、現時点で出入国在留管理庁が把握している範囲で申し上げると、電子渡航認証制度を導入している国の中には、不認証件数など制度の運用状況等を公表している国があることは承知しております。例えば、今御指摘にあった英国でございますと、二〇二三年十月から二〇二五年末までの認証件数が二千四百八十四万九千八百九件になるのに対して、不認証件数が十万千三百五十九件ということにされていますけれども、不法滞在者数等については、我々は把握しておりません。
やはり、諸外国の実情なんですけれども、こういった認証、不認証の公表はいただいているんですけれども、不法残留者数自体がそもそも公表されていなかったり明らかでないという実情があったりして、なかなか比較が難しいところでございますし、また、査免国が今回対象でございますが、どこを査免国にするかというのは国によって結構異なりますし、相手国によってかなり変わってくる話でございます。さらに、審査方法というものもなかなか、やはり各国はシークレットにしておりまして、明らかでない部分もございます。ということで、一律な評価がなかなか難しいということは御理解いただきたいと思います。
その上で、我々がどんなところをターゲットに厳格化を考えているかということを御参考までにお知らせしますと、令和八年一月一日時点での不法残留者数のうち、不法残留となった時点での在留資格が短期滞在の方、今回の対象ですね、が四万一千六百七人であるところ、その半数以上が査証免除国、地域の者である、やはりここが大きくJESTAを導入しなくちゃいけない一つの柱になってきます。
令和六年に上陸条件に適合しないものとして退去命令を受けた者は約七千二百人であり、そのうち約四割が査証免除国、地域の者でございまして、やはりこれも今回のターゲットでございまして、これを要するに水際で防止できないか、もっと前倒しで、事前スクリーニングで防止できないか、ここら辺が一つの我々の厳格化のイメージというところで御報告させていただきたいなと思っております。
こういった観点から、我が国で導入を目指しております、我々として目指しておりますJESTAは、査証を必要としないこととされている外国人で本邦に短期間滞在して観光等の活動を行おうとするもの等に、オンラインで身分事項や渡航目的等の情報をあらかじめ提供させ、事前にスクリーニングを行うことなどにより、不法残留や不法就労等を企図する外国人の入国を防止しようとするものであり、厳格な出入国管理の実現に資するものである、このように考えておるところでございます。
○井戸委員 今回の質疑に当たって、今現在使用されている入国記録を、カードみたいなものですよね、外国人の方が入国するときに提出をする、それを確認したところ、平成二十八年以降、記録の内容は大幅に簡素化されて、現在は氏名、生年月日、渡航目的、滞在先程度にとどまっています。ESTAの導入の際は、これよりも詳細な質問項目になるのでしょうか。逆に言うと、同じものだったらば、出入国の厳格化というのは本当に可能なのか、率直には疑問を感じます。
JESTAもオンラインでの事前申請という仕組みなので、例えば、単に審査のタイミングが入国前になるだけであって、審査の実質的な質が向上するとは考えにくいのではないでしょうか。むしろ、対面での審査は、記載方法の違いや挙動などから不正を見つけたり、また、この間教えていただいたんですけれども、入国のときに、右から書くか左から書くかで、パスポートと実際の自分の国籍が違った偽装を見抜けるとかいうことが、対面だとできるけれども、オンラインじゃできないわけですよね。むしろ、そういったところをどうやって対処をしていくのかということです。
不法残留者の話、今、四万五千人ぐらいが短期滞在者であるということもお伝えいただいたんですけれども、査証免除国からの入国者の大体のパーセンテージというのも常に変わらずなわけですよね。ここをどうやって改善していくのかというのがなかなか具体的には見えないなということも感じます。
なので、今、入国時に見抜けていないという課題が明らかになっているわけですから、このJESTAの導入によって、質の問題、未然に、どうやってここのところに寄与するのかというのは、今のところで、なかなかシークレットな部分もあったりだとか、ほかの国を参考にしようとしてもそこのところは明らかにならないというところではあるとは思うんですけれども、便利になるだけではなくて、厳格化というところも含めてしっかりと対応ができるような準備というものを進めていただきたいと思います。
私の質問、少し残ったんですけれども、次は、後半の小竹委員に託しながら、やらせていただきます。
本日はありがとうございました。
○井上委員長 次に、神田潤一君。
○神田委員 おはようございます。自由民主党・無所属の会の神田潤一です。
今日は、出入国管理及び難民認定法等の改正案について質問させていただきます。三十分、おつき合いいただければと思います。
私は、昨年秋まで、法務省の大臣政務官を一年余り務めておりました。その間に、鈴木馨祐当時の大臣からの御指示の下で、不法滞在者ゼロプランの取りまとめを直接担当いたしました。三月から五月まで約二か月にわたって、法務省の担当者の皆さんと何度も打合せをしながら、現場の厳しい状況をいろいろ伺い、また、関連の指標を分析し、どの指標を目標として、またどのぐらいの改善を目指すべきかを議論しながら、昨年五月に不法滞在者ゼロプランとして取りまとめた経緯があります。
実は、当初は、私は、不法滞在者大幅削減プランといった名前で取りまとめようとしておりましたが、鈴木大臣から、プロジェクトの題名は意気込みを示すということが大事なんだということで、ゼロプランという名前をいただきました。このネーミングのワードのセンスも含めて、いろいろ私にとっては大変貴重な経験になりました。そういう意味で、私にとっては、大変な思い入れを持ってこの取組を見守っているところであります。
また、昨年夏の参議院選挙では、急に外国人問題がテーマの一つとして取り上げられ、某政党が大幅に議席を伸ばすということもございました。私としては、この後、自民党、与党として、不法滞在者ゼロプランを取りまとめたことなどを含めて既に取組を強めているということを選挙中にいろいろ主張したんですが、なかなか、青森県第二選挙区という本州の端っこの方の選挙区ということもあり、大きな流れにあらがうことはできなかった、かき消されてしまったと、非常に悔しい思いもいたしました。
その後に成立した高市政権の下では、自民党内に外国人政策本部が創設され、私もその事務局を務めましたが、外国人政策全体が短期集中的に議論をされ、見直されるということになり、一方で、不法滞在者ゼロプランについては、私あるいは出入国在留管理庁で取りまとめた内容についてはほぼそのまま踏襲をされ、鈴木大臣の下で取りまとめておいてよかったというふうに改めて思った次第でもございます。
今回の法改正では、一つは、日本版ESTA、いわゆるJESTAの創設ということ、もう一つは、在留資格の変更許可等に係る手数料上限の構成という二本の柱で構成されていると理解しております。
まずは、このJESTAの創設について質問をさせていただきたいと思います。
このJESTAの導入については、当初、二〇三〇年度ということで進められることになっておりましたものを、不法滞在者ゼロプランの検討の中で、できるだけ早めたいということで、二〇二八年度ということで二年間前倒しをすることに至った経緯があります。
あの決定からほぼ一年になりますけれども、このJESTAの開発や導入の準備は順調でしょうか。二年前倒しした影響などは出ていないのか、あるいは予算の確保、審査人員の確保などの見込みについても伺えればと思います。
○内藤政府参考人 御指摘のJESTAにつきましては、やはり大規模なシステムになりますので、安定した稼働が見込めるものをきちっと導入するということが大事だと思っております。
その上で、二年前倒しということでしたけれども、あれも、御指示、御指導を受けた上で、関係業者といろいろ打合せさせていただいた上で前倒しさせていただいたもので、おかげさまをもって、準備を確実に進めてまいっておれるところかなと思っております。
具体的に、予算の確保、また人員の確保、ここら辺について御報告させていただきますと、予算の確保につきましては、JESTAの実施に必要なシステム開発等のため、令和七年度補正予算で約七十八億円、令和八年度当初予算で約四十四億円が措置されておりまして、令和九年度以降も引き続き必要な予算の確保に努めてまいる所存でございます。
また、審査人員の確保につきましては、現在検討中ではあるものの、従前の空港の審査ブースの要員の一部を充てることなどにより対応することを想定しております。
出入国在留管理庁としては、引き続き、JESTAの円滑な導入に取り組むとともに、厳格な出入国管理の実現に向けて必要な体制整備に最善を尽くしてまいりたい、このように考えております。
○神田委員 ありがとうございます。
二年前倒ししたJESTAの開発、導入の準備については順調だということ、また、予算などについても、今後の検討も進んでいくことと思いますが、今のところは順調ということで、少しほっとしております。
今回、JESTAが創設されることで、その申請の際には手数料を徴収することになると思われます。このJESTAの導入に伴い新たに設定される手数料の水準は、具体的にどの程度と考えているのでしょうか。それは同一料金なのか、あるいは国籍や属性などで差をつけるのか、あるいは他国の水準とどのような考え方で設定をする想定なのか、伺えればと思います。
○内藤政府参考人 お答え申し上げます。
JESTAの手数料の額につきましては、入管法の改正法が成立した後、政令で定めることとなるため、現在、現時点で確定した額をお答えすることは困難でございますが、認証に要する実費のほか、認証を受けた外国人が受け得る便益、あるいは当該外国人の出入国在留管理に係る施策の実施に必要な経費、そして諸外国における同種の手数料の額といった事情を勘案して定めることを想定しております。
現時点では、実費自体がまだ作業を続けている段階ということで、なかなか難しい部分はございますが、この考慮要素の一つでございます諸外国の同種の手数料の額について御報告させていただきますと、国の外国貨幣の換算率を踏まえてお答えしますと、オーストラリアが千九百二十円、米国が五千九百六十円、カナダが七百四十九円、韓国が千百円、英国については、令和八年四月八日から十六ポンドから二十ポンドに値上げして三千九百円、EUにつきましては三千三百二十円であるところ、これら諸外国の手数料やそれぞれ制度の内容等も踏まえ、具体的な手数料の額を検討してまいりたいと考えております。
また、現時点で、御指摘いただいたような、国籍等に応じて異なる手数料の額を設定することは考えておりませんが、いずれにせよ、引き続き適切な手数料の在り方を検討してまいりたい、このように考えております。
○神田委員 ありがとうございます。
まだ手数料については決定をしていないということですが、諸外国の水準を参考にしながら、大幅に乖離することのないような、常識的な水準に定められるということになるかなというふうに伺いました。
このJESTAを創設する目的については、私の理解としては、一つは、査証免除対象者で観光等を目的とする短期滞在者の入国手続を円滑化していくこと、もう一つの目的としては、入国後に不法就労等を企図する外国人を事前にスクリーニングすることで減少させるということ、この二つが主な目的であるというふうに私は理解をしております。
このうち、ビザの免除対象者で短期滞在などで入国する手続をする方の円滑化について、対象となるのは、短期滞在者、年間今四千万人を超えていると思いますが、このうちのどのぐらいの割合というふうに見込んでいるのか。また、二つ目の目的の不法就労等を企図する外国人の削減について、どのようなスクリーニングをすれば排除、削減していけるというのか。この点、井戸委員の質問とも重複する点はありますが、改めて出入国在留管理庁から伺いたいと思います。
○内藤政府参考人 お答え申し上げます。
改正法案において認証を求められる対象者のうち大多数を占めることが想定される、査証免除対象者であって本邦において短期滞在の活動を行おうとする外国人について申し上げますと、令和七年に短期滞在の在留資格で新規入国した外国人は約三千八百四十六万人でございまして、その八割の約二千九百六十三万人が査証免除国、地域の者でございます。
その上で、JESTA導入後、短期滞在者の認証を受けた場合、当該外国人は上陸審査場において上陸の申請、指紋、顔写真の提供等をキオスク型端末で行い、所要の審査を経て上陸条件に適合していると認定されたときは、ウォークスルー型ゲートを通過して上陸する仕組みを考えております。
改正法案では、この場合、入国審査官は上陸許可の証印を省略することができるとしておりまして、これにより、現在、外国人一名当たりおおむね七十五秒程度を要している有人の審査ブースを通過する上陸審査の手続よりもスムーズな手続となることが見込まれ、審査待ち時間の短縮、これが実現できるのではないかと期待しているところでございます。
また、厳格化の側面ではございますけれども、短期滞在者の認証の手続におきましては、七条一項各号の上陸条件に相当する条件に適合していることを立証するために、外国人の旅券に記載されている情報のほか、本邦への渡航目的、本邦での滞在先や訪問先、滞在予定期間等の情報をオンラインで提供していただくことを想定しております。
提供される情報には旅券情報も含まれますが、旅券の身分事項ページにOCRによる読み取り処理を行うことを検討しており、仮に外国人の入力ミス等があった場合でも情報の正確性を担保できる対応を行う予定でございます。
出入国在留管理庁としましては、このように正確性を担保した情報に基づきまして、入管法第五条第一項各号に規定する上陸拒否事由のいずれにも該当しない者であるか、有効な旅券を所持しているか、本邦で行おうとする活動が虚偽のものではないか、在留しようとする期間が在留資格、短期滞在の在留期間に適合するものであるかを判断することとしておりまして、この点についても、提供される情報そのものに加えて、当庁において各種の情報を分析した結果も活用するとともに、必要に応じて事実の調査を行った上で、不法残留等を企図する者かどうかを適切に判断していきたい、このように考えております。
○神田委員 ありがとうございます。
査証免除対象者で短期滞在の入国をする約四千万人に対して、その八割がこのJESTAの対象になり得るということですので、こうした旅行者の入国手続が円滑化していくということは非常に大事な取組になると思います。しっかり進めていただきたいと思います。
ここからは、今回の法改正の二つ目の柱である在留資格の変更許可等に係る手数料上限の引上げについて質問してまいりたいと思います。
今回の上限の引上げについては、再入国許可は一万円を据置きということにしていますけれども、在留資格の変更許可や更新許可が一万円から十万円へ、あるいは永住許可が一万円から三十万円へと、先ほどからの指摘にもあるように、大幅に引き上げられるというふうな印象があります。
一方で、現在の手数料の上限額が設定されたのが一九八一年というふうに認識しており、四十五年ぶりの改定ということにもなります。非常に長い期間にわたって据え置かれていたということになりますが、この間、外国人をめぐる状況は大きく変わっている状況と思います。
出入国在留管理庁に伺いますが、一九八一年当時、日本を訪れる短期滞在の外国人は約何万人であったのか、また同様に、日本に在留する外国人は一九八一年当時何万人だったのか、これについてお答えいただければと思います。
○内藤政府参考人 お答え申し上げます。
お尋ねの一九八一年、昭和五十六年につきましては、現在の短期滞在の在留資格に該当する入国者数の統計がないため、翌年であります一九八二年、昭和五十七年における観光等を目的とした新規入国者数を申し上げますと百三十四万五千六百三十一人であるのに対し、二〇二五年、令和七年では三千八百四十五万八千百五人であり、二十八・六倍となっております。
また、一九八一年、昭和五十六年末における在留外国人数は七十九万二千九百四十六人であるのに対し、二〇二五年、令和七年末では四百十二万五千三百九十五人であり、五・二倍となっております。
○神田委員 ありがとうございます。
短期滞在の外国人については二十八倍になっている、また、日本に在留する外国人については五倍以上になっているという今のお答えでした。
四十五年ぶりの改定ということで、この間に、外国人が社会全体に与えるインパクト、あるいはそれの管理に係るコストも非常に大きく増加しているということと考えられます。それが今回大きく引き上げられる背景ということも理解をいたしました。
この手数料には、先ほどからも議論になっていますが、実費以外に、外国人の出入国及び在留の公正な管理に要する費用の額と諸外国における同種の手数料の額を勘案されるということになっていると思います。このように、実費以外に応能的要素や政策的要素を勘案したのはなぜでしょうか、それはなぜ許容されるのか、あるいは、諸外国における同種の手数料の額というのはどのぐらいというふうに調査をされているのか、出入国在留管理庁に伺いたいと思います。
○内藤政府参考人 お答え申し上げます。
在留資格の変更の許可等に係る手数料は、我が国に在留を希望する外国人に一定の恩恵ないし特典を付与する許可処分に係る手数料であり、外国人に我が国に在留する資格を付与することへの対価としての性質を有するものでございます。
したがって、在留資格の変更の許可等に係る手数料の額については、必ずしも審査に要する実費にとらわれることなく、在留許可に伴う応益的要素や政策的要素を勘案して算定することができると考えられております。
また、我が国の在留外国人数は、令和四年末時点で初めて三百万人を超えましたが、その後の三年間で約百万人増加し、令和七年末時点では過去最多の約四百十三万人となっております。
そして、この間、例えば、出入国在留管理庁の予算も年度ごとに増加しており、当初予算額を申し上げれば、令和四年度が六百四十八億二千万円であったのに対し、令和七年度は八百二十三億四千五百万円、令和八年度は九百八十七億八千六百万円となっております。
その上で、本年一月二十三日には、外国人の受入れ・秩序ある共生のための総合的対応策が決定され、在留外国人数の増加等に伴い顕在化してきた問題等に的確に対処しつつ、外国人との秩序ある共生社会を実現していくため、例えば、外国人が日本語や我が国の制度、ルール等を学習するためのプログラムの創設の検討等の新たな取組を含めて、政府全体で様々な取組を進めていくこととされております。
したがって、今後、外国人の出入国及び在留の公正な管理に要する費用について一層の増大が見込まれることから、十分な財源を確保する必要があり、総合的対応策では、費用の増大に対応するため、受益者負担の観点から、在留外国人に相応の負担を求めることが必要である旨示されたところでございます。
このような状況を踏まえまして、外国人の出入国及び在留の公正な管理に関する施策の充実強化のために、在留資格の変更の許可等に係る手数料の額について、審査に要する実費のほか、これまで十分に考慮されてこなかった応益的要素や政策的要素として、外国人の出入国、在留の公正な管理に要する費用の額及び諸外国における同種の手数料の額を勘案して引き上げることとしたものでございます。
引き続き、外国の手数料をちょっと御説明してよろしいでしょうか。済みません。
出入国在留管理庁におきましては、諸外国における同種の手数料の額につきまして網羅的に把握しているものではございませんが、令和八年三月時点における当庁の調査で判明している諸外国の同種の手数料の額について幾つか例を申し上げますと、米国では、最長三年の大学卒業以上の学歴が必要な職種での滞在許可を受ける場合、外国人の雇用主において、手数料として日本円で約十一万七千円のほか、指紋等のバイオメトリクス情報の取得、システム管理のための費用、労働者のスキル向上、教育訓練を支援する基金に充当するための費用、亡命、難民認定の処理に必要な費用等を納付する必要がありまして、合計で日本円で約百十万七千円となっております。
フランスでは、最長一年の就労のための滞在許可を受ける場合、滞在許可を受ける外国人において、手数料として日本円で約三万七千円。
韓国では、最長三年の特定の分野における専門的な知識又は技能が必要な滞在許可を受ける場合、滞在許可を受ける外国人において、手数料として日本円で約一万円を納付する必要があるものと承知しております。
また、どのような要素が勘案されて諸外国における同種の手数料の額が算定されるかについて、これも網羅的に把握しているものではございませんが、諸外国の中には、滞在許可を与える際に、純然たる審査に要するものと考えられる費用と併せ、外国人の出入国や在留の管理を含む外国人施策に要する費用の負担を求めている例があるものと承知しておりまして、具体的には、国境警備や退去強制を含む出入国管理を適切に実施する費用、亡命、難民認定処理費用、外国人統合政策費用、自国民を対象とした人材育成、スキル向上、教育訓練を支援する基金に充当する費用等といった要素が考慮されているところでございます。
○神田委員 ありがとうございます。
諸外国の同様の制度に係る手数料の額については、いろいろな金額を今おっしゃっていただきました。いろいろな背景の違いもあり、大分幅があるということで、必ずしも日本のこの今回設定しようとしている上限額が非常に高いというわけではないということも分かったかと思います。
一つ質問を飛ばさせていただきまして、この手数料の額について更に議論をしていきたいと思います。
先ほども御紹介した自民党の外国人政策本部での提言については、不法滞在者ゼロプラン関連の取組以外にも、不法就労の取締り強化ですとか、在留カードとマイナンバーカードの原則一体化などのデジタル化とかデータの連携、あるいは外国人による土地取得等のモニタリング強化、日本語や日本文化、日本の制度等の理解増進のための学習プログラムの創設や受講など、非常に多岐にわたる提言が含まれております。これらについては高市総理に申入れを行い、既に関連省庁での取組が開始されているものもあると理解しております。また、これから法改正なども進んでいくものもあると理解をしております。
今回の手数料の改定、手数料上限の改定については、まずはこうした外国人関連施策の経費に充当されるという先ほどの答弁もございました。ただ、それを考える上で、今回の手数料の引上げにより、先ほどの答弁にもありましたが、どの程度の歳入増加になる見込みと考えているのか、あるいは、外国人関連施策の経費は今どのぐらいかかっていて、新たに施策を進めていく場合にはどのぐらい必要になると現時点で考えているのか、これについて伺えればと思います。
○内藤政府参考人 お答え申し上げます。
在留資格の変更の許可等に係る手数料の額は、改正法案の成立後、国会での御審議の内容やパブリックコメントで提出された意見も踏まえながら検討を行うことになること、また、歳入額は、今後の在留審査の処理件数や処理期間によって異なるため算出が困難でありますが、その上で、仮に、在留資格の変更の許可等に係る手数料の額を三万円から四万円、令和九年度の在留資格の変更の許可等の件数を二百三十万件程度と見積もると、六百九十億円から九百二十億円程度の歳入が見込まれることとなります。
なお、この金額から、在留資格の変更の許可等の実費である一件一万円程度に令和九年度の在留資格の変更の許可等の件数である二百三十万件程度を乗じた二百三十億円程度を差し引いた、実費分を差し引いた四百六十億円から六百九十億円程度が、外国人の出入国及び在留の公正な管理に要する費用を賄う歳入として、一応、計算上として、御報告できる中では大変不正確な数字ではあると思いますけれども、御報告できる数字であると。
一方で、参考として、現時点の予算を前提としました一つの合理的な仮定に基づく計算によると、外国人の出入国及び在留の公正な管理に要する費用は、年間の総額が直近のところは五百七十二億円程度となっております。また、現在の施策に加えて新たな施策ということでございますが、新たな施策の拡充を進めていく場合に必要となる財源につきましては、現時点で具体的な金額をお答えすることは困難でございますが、出入国在留管理庁としては、デジタル技術の活用による出入国在留管理行政のDXの推進や、国民の安全・安心のための不法滞在者ゼロプランの強力な推進などの出入国在留管理の一層の適正化のための取組や、外国人が日本語や我が国の制度、ルール等を学習するプログラムの創設の検討、情報発信、相談体制の強化などの外国人が日本社会に円滑に適応するための取組を進めてまいる所存であり、これらの実現に向けた必要な予算の確保に努めてまいりたい、このように考えております。
○神田委員 ありがとうございます。
ただいまの答弁では、手数料の引上げによって、六百九十億から九百二十億、幅がありますけれども、収入が増える、二百三十億円からこうした金額に増えるということ。一方で、現在の経費としては五百七十二億円程度がかかっているという試算もあり、かなりの部分が現在の経費に賄われる一方で、更に新たな施策を進めていくとなると、それなりの費用もかかるということが分かりました。
ここから財務省の主計局の方に伺えればというふうに思いますが、前回も答弁をいただいていると思いますが、外国人関連施策の経費を賄うという答弁もいただいておりますけれども、一方で、参考人質疑などでは、受益者負担の観点からは、やはり外国人施策の改善や拡充につながるようにしなければ納得が得られないという指摘もありました。
こうした歳入の増加分を、外国人関連施策の、新たな施策の拡充に充てていく必要があるのではないか。あるいは、それに対して大幅な予算の増額要求をしていくということであれば、前年度を大きく超えて予算措置をするということになる可能性もありますが、こうしたことは可能なのか、財務省の主計局から伺えればと思います。
○吉沢政府参考人 お答え申し上げます。
外国人関連施策等につきましては、手数料の引上げなどの見直しを行って財源を確保しまして増大している外国人関連施策の経費を賄うということに加えまして、例えば、適正な出入国在留管理の実現に向けた環境整備、あるいは不法滞在者対策の強化、秩序ある共生社会の推進といった外国人関連施策を充実させることとしております。
ただいま御指摘いただきました参考人の御示唆がありましたように、当事者が負担と受益の関係を実感できることが重要であるというような観点も踏まえまして、この収入増も活用いたしまして必要な関連施策の充実が図られるよう、関係省庁とよく議論してまいりたいと考えております。
それから、予算措置についてでございますが、毎年度概算要求基準というものを定めておりますが、これは要求、要望の上限を定めるというものではなくて、骨太の方針などを受けまして、要求、要望の手引きを示すものであると考えております。
それで、昨年閣議了解いたしました概算要求基準におきましても、骨太の方針などに基づきまして、予算の中身を重点化するということと、それから経済、物価動向などを適切に反映することなどを明確化した上で、各省庁が必要な要求、要望を行えるように様々な工夫を行っているところでございます。
今後の、来年度の予算編成の在り方につきましては、今後検討を進めていくということと考えておりますが、予算全体のめり張りづけを行う中で、重要施策につきましては必要な予算が確保されるようになることが重要と考えておりまして、関係省庁としっかりと議論を進めてまいりたいというふうに考えております。
○神田委員 ありがとうございます。
かなり、外国人施策の新しい施策に対して充当していくということについて、前向きな御答弁をいただいたかと思います。また、予算についても、今後、概算要求の在り方については検討されるということですが、増額の要求についてしっかりと受けていただけるように、お願いをしていきたいというふうに思います。
私の地元は青森県の八戸市になります。地元では、漁船に外国人の方が乗っていたり、あるいは造船業ですとか、福祉、看護、あるいは農業、建設業、非常に、地元の各主要産業の中で外国人の皆さんに支えていただいて、人手不足あるいは少子高齢化の中で産業を支えていただいているという実感があります。
先日の質疑でも、秋田県の福原委員もやはり地元の外国人の話をされていて、また、そうした外国人の皆さん、多くは非常に真面目に仕事に従事し、また、地域のお祭りに参加するなど非常に地域とも溶け込んで生活をしていただいております。こうした地域もたくさんある中で、やはり外国人が増えていることで地域の住民の皆さんの不安も拡大している地域もあるということ。
自民党の外国人政策の提言のスローガンは、国民が安心、安全に暮らし、社会経済の持続的発展により、誰もが元気になる社会というスローガンであります。外国人政策というのは、日本の成長戦略にもつながる非常に大事な政策だと思います。
最後に、出入国在留管理庁から、この予算措置に含めた今後の取組について意気込みを伺えればと思います。
○内藤政府参考人 当庁といたしましては、今伺った国会審議等を踏まえて、外国人の出入国及び在留の公正な管理に係る施策を確実に実施しつつ、更なる強化拡充を図るために、必要な予算の確保に最大限努めてまいりたいと考えております。
ありがとうございます。
○神田委員 しっかり推進していくことをお願いして、私の質問を終わりにしたいと思います。
ありがとうございます。
○井上委員長 次に、原山大亮君。
○原山委員 日本維新の会、原山大亮でございます。
熱心な議論が展開されておりまして、他の委員さんと重複する点もあるかと思うんですが、どうかよろしくお願いしたいと思います。
本法改正案は、電子渡航認証制度、いわゆるJESTAの創設と在留手続手数料の引上げを柱とするものでございます。犯罪組織関係者の事前排除、オーバーステイの未然防止、入国前スクリーニングによる水際対策の強化という方向性は、国民の安全を守る観点から大変重要であり、私どもも基本的に賛同いたしております。
その上で、制度をより実効性あるものとするために、順次お聞きをしていきたいと思います。
まず初めに、本法改正案の最大の目的は治安対策と不法滞在対策にあると認識をしております。例えば、犯罪組織関係者の事前排除、オーバーステイの未然防止、入国前のスクリーニングによる水際対策の強化などが挙げられますが、現状と課題についてまずは御説明をお願いします。あわせて、なぜこのタイミングで法改正となったのかもお答えください。
〔委員長退席、三木委員長代理着席〕
○内藤政府参考人 このタイミングでというお話があって、もっと早く導入すべきであったのではないかという御趣旨かと受け止めております。
委員御指摘の電子渡航認証制度、JESTAは、査証を必要としないこととされている外国人で本邦に短期間滞在して観光等の活動を行おうとするもの等に、オンラインで身分事項や渡航目的等の情報をあらかじめ提供していただいて、事前にスクリーニングを行うことなどにより、不法残留や不法就労等を企図する外国人の入国を防止しようとするものでございまして、厳格な出入国管理の実現に資するものであると考えております。
加えて、査証を必要としないこととされている外国人で本邦に短期間滞在して観光等の活動を行おうとするものであることの認証を受けた外国人については、新規に導入する機器等を利用した上陸審査を実施することにより、上陸審査の手続の一層の円滑化を図るものであり、上陸審査待ち時間の短縮が実現できるものと考えております。
その上で、我が国における電子渡航認証制度につきましては、世界中から膨大な数の申請を電子的に受け付けて処理しつつ、航空会社等のチェックイン手続との連携が必要となるなど、非常に大きな仕組みの構築が必要となることから、令和二年度、令和三年三月に電子渡航認証制度を導入している諸外国のシステム等に係る調査報告書を取りまとめるなどしまして、出入国在留管理庁としても関心を持って調査検討を進めてきたところでございます。
他方で、同調査報告書の取りまとめと同時期に、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響により、外国人入国者数が大幅に減少してしまったという出来事がございました。出入国在留管理庁においては、新型コロナウイルス感染症の収束の見通しが明確ではない中で、大規模なシステムの開発等を検討、推進するのではなく、外国人入国者数の増加基調が安定的に推移すると見込まれて以降更に検討を進めた結果、令和十年度中に電子渡航認証制度、JESTAを導入するめどが立ったということから前倒しさせていただいたものでございます。
そこで今国会の入管法の改正法案を提出したものでございまして、今後、法案を成立させていただければ、やはり安定した稼働が非常に重要になりますので、そこら辺もしっかり関係機関、業者と打ち合わせて進めていきたいと思っております。
○原山委員 ありがとうございます。
日本政府は訪日客を六千万人にすることを目標とされています。昨年の、観光等を目的とする短期滞在の在留資格で日本に上陸された外国人の数は約三千八百万人です。まだまだ目標値にはほど遠いわけですが、今回の法改正がいわゆる足かせになる懸念もあると思います。
JESTAの申請費用を含め、観光政策とのバランスをどのようにお考えか、お答えください。また、オンライン申請が困難な、デジタルに不慣れな方や途上国からの渡航者への代替手段の確保についても併せてお聞かせください。
○内藤政府参考人 お答え申し上げます。
短期滞在者の認証又は不認証の判断をするに当たっては、人件費やシステムの開発、管理等に係る物件費の費用が生ずるほか、短期滞在者の認証をした後においても、実際に認証を受けた外国人から上陸の申請がなされるまでの間、認証に関する情報を管理するためのシステムの運用費等の費用が生ずるところでございます。
一方で、短期滞在者の認証を受けた外国人は、ウォークスルー型ゲートを通過して上陸することができることにより、従来の審査ブースを通過する上陸審査の手続よりもスムーズな手続となることが見込まれ、審査待ち時間の短縮といった便益が実現できると考えているところでございます。
加えて、そのような外国人について、本邦に滞在中、安心して活動できるよう、在留期間に関する情報や災害に関する情報などを受け取ることができるようにするなど、こういう外国人の方たちに対してサービスを行っていこう、こういうことも検討しております。短期滞在者の認証を受けた外国人は、このように一定の便益を受けることが期待されるところでございます。
出入国在留管理庁としましては、JESTAの導入や運用に当たって、実費のほか、当該外国人の出入国在留管理に係る施策の実施のための経費が必要であることや、JESTAにより受け得る便益等について丁寧に説明しまして、広報等もしっかり行って、観光等で訪日される方々の御理解を得られるように、御懸念に応えられるように努めてまいりたいと考えております。
また、オンライン申請が困難なデジタル弱者の問題でございますが、この代替手段的なものでございますね、これにつきましては、JESTAの具体的な手続は、現在、システムの仕様や運用を検討中ではございますが、まさにお尋ねのような状況が想定されることも踏まえつつ、例えば、スマートフォンもパソコンも所持していない外国人が認証を受けようとする場合には、旅行代理店等が当該外国人に代わり情報提供のための入力フォームに必要事項を入力することも妨げられるものではないこととすることも検討しているところでございます。
以上でございます。
○原山委員 ありがとうございます。
次に、JESTAを運用するに当たって、外国人の方の個人情報やプライバシーを多く取り扱うことになると思います。この個人情報はどのように管理されるのかについて、具体的に三点お聞きしたいと思います。
第一に、保管期限、第二に、他国との情報共有の範囲と基準、第三に、情報漏えいが生じた場合の責任体制について。運用の主体である出入国在留管理庁での管理体制について、どのようにお考えなのかをお聞かせください。
○内藤政府参考人 お答え申し上げます。
当庁におきましては、もう既に多数の出入国在留管理を取り扱っていることにより、JESTAの導入前から多数の個人情報をいただいておりまして、これについては厳格な管理が必要だというふうに考えておりまして、JESTAもある意味前倒しするということでございまして、本質的に何かが変わるというものではないというふうに考えております。
その上で、JESTAにおいて取得しました個人情報の保存期間は、当庁が運用している既存のシステムの同種の情報を参考に、三十年とする予定でございます。
また、先日御説明したときには他国との共有についてもお尋ねがあったというので御参考に御報告しますと、現時点で、他国と自動的に共有してしまおうとかそういったことは想定はしておりません。個別への対応はまた例外的にあるかもしれませんが、そういった仕組みは考えておらないというところでございます。
また、責任体制でございますが、これも、これまでの多数の我々が管理している個人情報同様に、当庁における既存の管理体制をもって適切に対応してまいりたい。具体的には、情報セキュリティー対策については、法務省情報セキュリティー対策基準というのがございまして、長官を情報セキュリティー責任者としておりまして、厳正な管理等を行っておりますので、これにのっとって適切に管理してまいりたいと考えております。
○原山委員 ありがとうございます。
次に、JESTAの運用コストについてお伺いしたいと思います。
新制度の導入に当たって、ITシステムの構築や空港審査システムとの連携、多言語対応など、初期費用をどの程度見込まれておられるのか、お答えください。これははっきりとした答弁をたしかいただけていなかったと思うので、済みません、確認のためにもう一回お願いします。また、維持管理、更新費用などに対しても申請手数料でどこまで賄えるのかを想定しているのかも併せてお聞かせください。
○内藤政府参考人 お答え申し上げます。
JESTAのシステムに係る開発関連経費につきましては、その実施に必要な経費として、令和七年度補正予算で約七十八億円、令和八年度当初予算で約四十四億円が措置されているところでございますが、令和九年度以降の開発関連経費、維持管理経費、また更新経費につきましては、現在、開発事業者との間で運用面を踏まえた上での要件調整等を行っていることから、お尋ねのITシステムの構築、航空審査連携、多言語対応、これもたしか御説明に上がったとき質問があったかと思いますが、ここら辺についての初期費用について、いろいろな物価がやはり値上がりしている最中でもございまして、なかなか現時点において具体的な金額をお示しすることは困難であることは御理解いただきたいと思っております。
手数料で賄えるのかという点でございますが、JESTAの手数料の額は、入管法の改正法が成立した後、政令で定めることとなりますが、現時点で確定した額をお答えすることは困難であるものの、認証に要する実費ですね、要するに今開発業者といろいろやらせていただいている実費のほか、認証を受けた外国人が受け得る便益や、当該外国人の出入国在留管理に係る施策の実施に必要な経費、それから諸外国における同種の手数料の額、こういった事情を考慮して定めることを考えております。そのため、具体的な手数料の額の積算に当たりましては、この実費部分として、JESTAの運用に必要なシステム関連経費の金額を踏まえてしっかり検討してまいりたい、このように考えております。
○原山委員 本当に、導入して終わりじゃなくて、維持管理や更新費用なども含まれてくるので、そこらも十分検討しながら決めていただけたらと思います。
次に、米国、ESTAなど、先行事例のKPIや効果検証の実績も踏まえ、本制度として不法残留防止効果の数値目標をどのように設定して、どのような形で公表される予定なのか、お聞かせください。
○内藤政府参考人 お答え申し上げます。
JESTAは、査証を必要としないこととされている外国人で本邦に短期間滞在して観光等の活動を行おうとするものなどに、オンラインで身分事項や渡航目的等の情報をあらかじめ提供させ、事前にスクリーニングを行うことなどにより、不法残留等を企図する外国人の入国を防止しようとするものでございます。
JESTAの導入後、出入国在留管理庁長官は、外国人から提供された情報を基に、入管法第五条第一項各号に規定する上陸拒否事由のいずれにも該当しない者であるか、有効な旅券を所持しているか、本邦で行おうとする活動が虚偽のものではないか、在留しようとする期間が在留資格、短期滞在の在留期間に適合するものであるかについて判断し、必要に応じて事実の調査を行った上で、これらの条件に適合しない外国人については不認証とすることとなります。
この不認証の件数につきましては、こういう一個一個、個別の判断の積み重ねによる結果であるため、JESTAの導入により、不認証の件数を含めて、不法残留者数も同じでございますが、どの程度減少あるいは増やしていくか、こういったことについては、数値目標を設定することは現時点で考えていないということでございます。
いずれにしましても、出入国在留管理庁としましては、外国人から提供される情報そのものに加えて、当庁において各種の情報を分析した結果をも活用することで、不法残留等を企図する者かどうかを適切に判断するなど、JESTA導入により厳格な出入国管理を実現したいと考えております。
その上で、お尋ねの情報の公表関係でございますけれども、出入国在留管理庁としては、現在、本邦における不法残留者数に係る統計を半年ごとに公表しておりますが、JESTA導入後も引き続き当統計を公表することにより、不法残留者数の推移を確認できるようにしてまいりたい、このように考えております。
○原山委員 既に公表していただいているということなんですけれども、新しい取組、事業を始めるに当たって、本来の目的をどの程度果たしているのかという検証は一定程度必要になるかと思いますので、是非、御検討をまたよろしくお願いしておきます。
次です。在留手続の手数料の引上げについてです。出入国管理及び難民認定法の一部を改正する法律案についてです。
今回の法改正について、実務上は上限でも、将来の大幅値上げを容易にしてしまい、外国人から見ると、コスト増リスクが常につきまとう不安定な制度にならないかというところを危惧しています。
現在の上限額は、変更、更新六千円、永住一万円程度であり、上限を十倍から三十倍にする必要性について、行政コストの回収や物価動向への対応が名目でございますが、財源確保の色彩が強く、在留外国人からの徴収を安易に拡大する仕組みになっていると一部の方からの声も聞かれますが、その点、どのようにお考えなのか、お聞かせください。
〔三木委員長代理退席、委員長着席〕
○内藤政府参考人 お答え申し上げます。
我が国の在留外国人数は、令和四年末時点で初めて三百人を超えましたが、その後の三年間で約百万人増加し、令和七年末時点で過去最多の約四百十三万人となったところでございます。
そして、この間、例えば、当庁の予算も年度ごとに増加しておりまして、当初予算額を申し上げれば、令和四年度が六百四十八億二千万円であったのに対し、令和七年度は八百二十三億四千五百万円、令和八年度は九百八十七億八千六百万円となっております。
その上で、本年一月二十三日には、外国人の受入れ・秩序ある共生のための総合的対応策が決定され、在留外国人数の増加等に伴い顕在化してきた問題等に的確に対処しつつ、外国人との秩序ある共生社会を実現していくため、例えば、外国人が日本語や我が国の制度、ルール等を学習するためのプログラムの創設の検討等の新たな取組を含め、政府全体で様々な取組を進めていくこととされております。
そして、今後、外国人の出入国及び在留の公正な管理に要する費用について一層の増大が見込まれることから、十分な財源を確保する必要があり、総合的対応策では、費用の増大に対応するため、受益者負担の観点から、在留外国人に相応の負担を求めることが必要である旨示されたところでございます。
このような状況を踏まえて、外国人の出入国及び在留の公正な管理に関する施策を確実に実施しつつ、更なる強化拡充を図るため、在留資格の変更の許可等に係る手数料の額について、これまで十分考慮されてこなかった外国人の出入国及び在留の公正な管理に要する費用の額等も勘案して引き上げることとしたものでございます。
そして、国会の御審議で御説明しているとおり、在留手数料引上げについて、実費が幾ら幾らで応益的要素が幾ら幾らというふうに、かなりこれまで丁寧に御説明してきたところと思います。
こういうふうな説明をしっかり丁寧に繰り返していくことによって、そういった御指摘のような懸念を払拭できるように我々としても考えてまいりたいですし、あと、先ほど御議論がありました、外国での手数料と比べてそんなに高いものではない、ここら辺のところもできる限りきちっと説明してまいりたいと思っております。
○原山委員 ありがとうございます。
外国人にとって在留資格の更新、変更は、就労、家族滞在など、生活時に不可欠な手続であり、その費用を数万円から数十万円レベルまで許容する上限は、低所得層、不安定就労者にとって過度な経済的負担になるのではないかと思います。特に、家族同伴者や子供を含む世帯では、家族全員分の更新費用が累積し、学費や家賃の二者択一に近い状況に陥る可能性もあると思います。
先日の答弁にもございましたが、減免措置が設けられているとのことですが、その基準、審査フローを具体的にお聞きしたいと思います。また、難民申請者は在留更新の頻度が特に高く、影響が非常に大きいという指摘もありますが、状況に合わせた個別対応をどの程度想定されているのか、お聞かせください。
○内藤政府参考人 まず、先ほどの答弁で、在留外国人数が令和四年度末、私、三百万人と言うべきところ、三百人と申し上げたようで、申し訳ございません、三百万人と訂正させてください。
その上で、お答え申し上げます。
経済的事情により在留資格の変更の許可等に係ります手数料を納付することができない外国人は、在留資格に該当する活動を継続して行うことができないと認められることから、原則として在留資格の変更の許可等を受けることができない、これが法律の原則でございます。
他方、現に我が国に在留する外国人の中には、我が国に引き続き在留することができるよう人道上の観点から特に配慮する必要がある者もいらっしゃいます。そのような外国人について、経済的事情により所定の在留資格の変更の許可等に係る手数料を納付することができない、このことのみをもって在留資格の変更の許可等をしないとすることは相当ではない場合があるわけでございまして、そこで、こうした場合等に対応するために、在留資格の変更の許可等に係る手数料の減額又は免除の規定を設けることとしているところでございます。
こうした配慮規定につきまして、具体的にどのような外国人が在留資格の変更の許可等に係る手数料の減額又は免除の対象となるか、若しくは、この具体的な手続につきましては、改正法案の成立後、政令で定めることとしており、改正法案に関する国会の今の御審議の内容やパブリックコメントで提出された意見を踏まえて適切に検討してまいりたいと考えているところでございます。
その上で、御指摘のあった難民認定申請者でございます。この難民認定申請者につきまして、在留期間の更新の頻度、これが特に高いことから、どのように対応するのか、こういうお尋ねであったかと受け止めておりますけれども、お尋ねにつきましては、政令で在留資格の変更の許可等に関する手数料の額を定める際には、外国人の出入国及び在留の公正な管理に要する費用の額について、在留期間に応じた適切な額を勘案することとしております。したがって、特定活動の在留資格で在留する難民認定申請者であって比較的短期間の在留期間が決定されるものに対し過度な負担を求めることにはならない、このように考えております。
難民認定申請は、当然、その中には、最終的に認定されて保護すべきとされる方からそうではない方も含まれてしまうことから、非常に対応が難しい問題があるというふうに踏まえておりますが、その上で、現時点での考えでございますが、入管庁としましては、大きな問題というのは、今ちょっと時間がかかり過ぎていて、その分、申請者の方に御負担をおかけしているんじゃないかというところで、やはりまずスピードアップが大事なポイントなんだろうと思っているところでございます。
入管庁としましては、今申し上げたように、誤用、濫用的な申請に対して厳格に対応しつつ、真に保護すべき者を迅速かつ確実に保護する、在留手数料の今回の見直しの財源も使って、やはりしっかり充実させてスピードアップしていく。
このために、不法滞在者ゼロプランにおいて掲げた、令和八年、二〇二六年中に新規受理した申請の平均六か月以内での処理、今年度でございますね、これを六か月以内にとにかく終えられるように、今年度受理したものは六か月以内で終えるようにしようと。また、令和十二年、二〇三〇年までに全ての申請の平均六か月以内での処理、これは、随分昔に申請されて、いろいろな事情から審査に時間がかかっているもの、これについても二〇三〇年までに全部六か月以内に収まるようにしていこうと。
かなり頑張っていこうということで、我々も、今、人員が六千五百人ちょっとしかいないのを、四百万人の在留管理と四千万人の出入国、何とか頑張っているんですけれども、これはやはり御負担をおかけしてはいけないということで、更に難民申請の方を迅速に処理して、保護するべき方は確実に保護して、そういう方に無用な負担をかけないようにしたい、こういう観点から、先ほど神田委員の方からお話がありましたけれども、スピードアップをゼロプランの方でしっかりやって対応してまいりたい、まずはここら辺でしっかり対応したいな、こういうふうに考えているところでございます。
○原山委員 ありがとうございます。
更新、変更手続の費用は、実務上、企業が負担しているケースも多いと聞いています。数倍から数十倍の値上げが実現すれば、中小企業や地方の雇用主ほど負担が大きくなると思います。在留コストが上がることで日本で働くインセンティブが相対的に低下し、他国との人材獲得競争で不利になる可能性もあるのではないかと思います。
実際の金額は今後政令で定められるとのことですが、将来かなり高額な手数料設定が可能になることに対する萎縮効果に対してどのように対応していくのか、お考えをお聞かせください。
○内藤政府参考人 お答え申し上げます。
まず、我々の基本的な考え方なんですけれども、国によって制度は様々でございますが、我が国におきましては、在留資格の変更の許可等に係る手数料は、外国人が我が国に在留することができることの対価としての性質を有することから外国人本人に負担していただく、これが本来の性質である、こういうふうに受け止めております。
そして、今回の在留資格の変更の許可等に係る手数料の額の上限額の引上げは、これまで十分考慮されてこなかった在留許可に伴って外国人自身が享受する多種多様な恩恵に着目し、外国人がこれらの恩恵を受けるに当たって行政が実施している各種施策の経費を適切な範囲で勘案するものでございます。こういうことで、適切な額で勘案しているものなので、外国人の方に是非ともお受け止めいただきたいというふうに考えております。
また、参考までに、受入れ機関、雇用主の方にどういうふうな影響があるかということも参考に御報告しますと、出入国在留管理庁としましては、今回、在留資格の変更の許可等に係る手数料の額の上限額を引き上げることにより、必要な財源の確保を図りながら、外国人の出入国及び在留の公正な管理に関する施策を確実に実施しつつ、更なる強化拡充を図ることとしておりまして、これによって、例えば、マイナンバーを活用した情報連携の導入などDXを推進することにより、在留審査の合理化、迅速化を実現することで、外国人を雇用する企業の皆様方等には在留審査に必要な書類の提出等が一部不要になるなど、その負担が軽減される、こういうふうなことを想定しております。
また、出入国在留管理庁では、生活上の困り事を抱える外国人の方たちを適切な支援につなげることができる人材である外国人支援コーディネーターの育成、認証を、地方公共団体等で外国人への相談対応業務に従事している者を対象に行っているところでございますが、令和七年度補正予算では、この外国人支援コーディネーター制度の在り方について検討するため、外国人向け相談支援に係る調査を実施することとしておりまして、この制度による受入れ機関の負担軽減、このコーディネーターを使って、受入れ企業がいろいろ外国人の雇用に関して悩んでいることとか、ここら辺をサポートしていけないか、こういうふうなことも考えておるところでございます。
さらに、人材獲得競争というお話がございましたけれども、我が国の手数料を定めるに当たりましては、諸外国における同種の手数料の額、これを勘案することとしておりまして、その際には、人材獲得競争という側面も我々はしっかり考えていきたいというふうに思っております。
外国人が就労先や留学先等を決定するに当たっては、我々としては、手数料の額だけではなく、労働、就学環境、日常生活における暮らしやすさ、治安のよさなど、様々な要素を勘案して、外国人の方はどちらの国に来られるかというのを決めておられるものと我々は認識しております。
その上で、今回、在留資格の変更の許可等に係る手数料の額の上限額を引き上げることにより、必要な財源の確保を図りながら、外国人の出入国及び在留の公正な管理に関する施策を確実に実施しつつ、更なる強化拡充を図ることとしておりますが、こうした施策の実施は、外国人の方たちが就労先や留学先等を決定するに当たって考慮する様々な積極的な要素にもなり得るものだと考えて、我が国の評価を高めるものではないかというふうに考えております。
したがって、ここら辺もしっかり考えた上で対応を取って、御指摘の人材獲得競争、ここら辺にも悪影響を及ぼさないようにしっかり対応してまいりたい、このように考えております。
○原山委員 ありがとうございます。
手数料水準が外国人の生活や企業活動に与えた影響を定期的に検証していただいて、必要に応じて見直す仕組みも今後御検討いただきますことをお願いしたいと思います。
JESTAについては、訪日客の増加を目指す我が国として、観光立国を維持しながら日本の水際安全保障をどう強化していくのかを、JESTAの運用だけにとどまらず、今後もしっかりと御検討くださいますことをお願いいたしまして、私からの質疑を終わりたいと思います。
ありがとうございました。
○井上委員長 次に、西村智奈美君。
○西村(智)委員 私は、今日は、手数料のことから伺いたいと思っております。
まず、手数料の性質と言ったらいいんでしょうか、前回、先週十七日に、私はここでJESTAの手数料のことについて質問をいたしたんですけれども、そのときに財務省の方からも答弁をいただきました。
そのときに、國重委員の質疑もあって、在留資格の変更の許可等に係る手数料の総額六百九十億から九百二十億、それに加えてJESTAの手数料、この総額が、外国人施策の充実というふうにおっしゃったかと思うんですけれども、外国人施策のために充てられるというふうな答弁だったんですけれども、その外国人施策というのは何かというと、出入国管理行政のDXの推進、難民等の適切かつ迅速な保護、支援、不法滞在者ゼロプランの推進などで全て使いたい、全てと言ったかどうかはちょっとともかく、次長はそういうふうに答弁をされて、財務省の方も、基本的にはそういった手数料の収入増というのは外国人関連施策の経費を賄うものに使うんですというふうに答弁をされたというふうに思うんです。
まず、その確認からしたいと思います。
○内藤政府参考人 お答え申し上げます。
四月十七日の当衆議院法務委員会におきまして財務省の方よりお答えされたように、今般の在留許可手数料を含む外国人関連手数料等の引上げ等による収入等の増は、外国人関連施策の経費を賄うものであり、そのために活用されるものと承知しているところでございます。
その上で、出入国在留管理庁としては、デジタル技術の活用による出入国在留管理行政のDXの推進、難民等の適切かつ迅速な保護、支援、それから国民の安全・安心のための不法滞在者ゼロプランの強力な推進など、出入国在留管理の一層の適正化を図ってまいりたいと考えているところでございます。
さらに、本年一月二十三日に決定されました外国人の受入れ・秩序ある共生のための総合的対応策に基づきまして、外国人が日本語や我が国の制度、ルール等を学習するプログラムの創設の検討、あるいは、先ほどFRESCとかにも言及がありましたが、情報発信や相談体制の強化などの外国人が日本社会に円滑に適応するための取組を進めてまいりたいと考えております。
一方で、JESTAの方につきましては、令和十年度中の導入を目指しており、その手数料の額は、認証に要する実費のほか、認証を受けた外国人が受け得る便益や、当該外国人の出入国在留管理に係る施策の実施に必要な経費、諸外国における同種の手数料の額といった事情を勘案して定めることを想定しておりますところ、出入国在留管理庁としましては、これらを踏まえ、JESTA手数料の収入は外国人施策のための財源としても活用すること等の検討を進めてまいりたいと考えております。
全てと言ったかどうかはともかく、最大限、財源確保に努力していきたいと思います。
○西村(智)委員 それで、私が質問したのが先週の金曜日、十七日、その後、参考人質疑が二十一日に行われまして、そのときに参考人の皆さんから大変貴重な御示唆を幾つかいただいておりました。その際に、こういった指摘があったんです。考えてみれば当然の話なんですけれども、難民等の適切かつ迅速な保護、支援は我が国が難民条約締約国として果たすべき責務であるので、国の裁量に基づく出入国管理とは全く別なんだ、だから、これを外国人政策のためということで含めるのは誤りではないかという指摘がありました。
これについて、この御意見について、私も本当に学ばせていただいたんですけれども、どういう整理を入管庁として行ったのかについて答弁をください。
○内藤政府参考人 お答え申し上げます。
難民条約は、難民に対して与える保護措置や難民の権利義務等について規定しておりまして、同条約の国内運用に係る詳細については、各締約国が国内法令で定めることが想定されております。
その上で、我が国においては、入管法において、難民として認定された者に対して難民条約で定められている各種の保護措置を与える前提として、個々の外国人が難民条約の適用を受ける難民であるか否かを審査する手続を規定しているところでございます。
難民又は補完的保護対象者として認定された者は、基本的には正規在留者の一類型でございまして、あくまでも可能性として、本国情勢の変動によっては、我が国に在留する外国人のいずれもが難民等やその申請者となり得る立場にございます。
また、難民等の認定手続とその他の入管行政上の様々な手続とは、上陸時に庇護を求める者への対応、難民等認定申請中の者や難民又は補完的保護対象者と認定された者に係る在留管理、難民不認定等が確定した者に係る迅速かつ確実な送還といった点で密接に関連しており、公正な出入国管理や秩序ある共生社会を実現するためには難民等の認定に関係する業務を適切に実行する必要がございます。
そのため、難民等の認定に関する業務に要する施策を実施するに当たっては、我が国に在留する外国人に相応の負担を求めることが相当である、こういうふうに考えております。
したがって、外国人の出入国及び在留の公正な管理に要する費用の額を算定するに当たっては、難民等の保護、支援に関する施策の一部として難民の認定に関係する業務に要する費用を含ませることは相当であると考えております。
引き続き、難民等の適切かつ迅速な保護、支援に係る施策の強化拡充を図ってまいりたい、このように考えております。
○西村(智)委員 ちょっと、伺っていても雑過ぎるような整理だと思うんですよね、私は。密接に関連しているからということで全てまとめて外国人政策というふうに言ってしまうと、私はやはり国内政策の全体を見誤ってしまうことにつながっていくということを本当に心配をしています。もうちょっとちゃんと整理をしてもらいたい。
もう一つ参考人の方から指摘がありましたのは、既に日本にいる方、正規にいる方の正規の在留継続のための手数料が値上げをされるということなんです。先ほど井戸委員からも指摘があったように、長くいらっしゃる方は、もう日本語教育だとかは不要なわけですよ。だけれども、今入管庁が行おうとしている施策の中では、というか、外国人政策の一環として行われようとする施策の中には、合法的に日本に滞在する外国籍の人には無関係な施策が少なくなく、長年日本に居住する人や日本生まれの外国籍の人にはほぼ無関係なものばかりだという指摘もありました。
これについても、どういう整理を入管庁として行ったのか、伺います。
○内藤政府参考人 お答え申し上げます。
外国人は、在留資格の変更の許可、在留期間の更新の許可又は永住許可を受けて本邦に在留することができることにより、その在留期間に応じ、各種の外国人施策によるものにとどまらず、我が国における生活上、多種多様な恩恵を受けることとなります。
もっとも、在留資格の変更の許可等に係る手数料の額を定めるに当たって勘案する応益的要素に係る経費は、外国人の負担が無限定にならないものとするために、外国人の出入国及び在留の公正な管理に関する施策を実施するために必要な経費に限ることとしておるものでございます。
そして、これらの施策による受益の程度は個々の外国人の属性によって確かに先生御指摘のように異なり得るものの、施策自体としては外国人の出入国及び在留の公正な管理を図るためのものであって、その利益は広く我が国に在留する外国人が享受することとなるものと認識しております。
他方で、我が国に在留する外国人の一人一人の事情に応じて応益的要素を勘案して在留資格の変更の許可に関する手数料の額を個別に算定することは、なかなかこれは難しい、事実上困難ではないか、このように考えております。先生御指摘のように、日本に慣れ親しんで日本語がうまいから安くしようね、日本語があなたは下手だから高いねという、そこら辺のところを、現場で一人一人、四百万人いる在留者に対して判断していくことはなかなか難しいというのが実情かと思います。
以上のことからすれば、在留資格の変更の許可等に係る手数料の額を定めるに当たり、外国人の出入国及び在留の公正な管理に関する施策に要する費用の額を我が国に在留する外国人一般に対するものとして勘案することは適切である、このように考えているところでございます。
○西村(智)委員 今回の手数料は、実費と応益的要素、それから政策的要素、この三つによって構成をされるという説明がこれまでもなされてきたわけですよね。
応益的要素ということでいえば、あるいは、先ほど、外国人の中でも受益の程度はいろいろ異なる、薄い方もいれば濃い方もいるということなんですけれども、でも、よく考えたら、日本社会全体が実は受益しているんじゃないですか、日本人も含めて、外国人の方も日本人の方も。
それは、だから、この前、私は、十七日にはそういうふうに質問しましたけれども、参考人質疑を聞いてみて、やはり全体で受益しているんだ、そういうふうに考えたときに、何か外国人政策というカテゴリーでくくれるものがあるとすれば、そういった財源としては一般財源からも引っ張ってこないとおかしいんじゃないかというふうに思ったんですけれども、どうでしょうか。
○内藤政府参考人 お答え申し上げます。
外国人は、在留資格の変更の許可等を受けて我が国に在留することができることにより、その在留期間に応じ、多種多様な恩恵を受けることとなりますが、改正法案では、在留許可手数料の額が無限定とならないよう、その額を定めるに当たっては、審査に要する実費のほか、外国人の出入国及び在留の公正な管理に要する費用の額等を勘案して、これに限定するというふうな趣旨で規定されております。
そして、外国人の出入国及び在留の公正な管理に関する施策は、具体的には、外国人の適正な在留の確保、我が国に適法に在留する外国人が安定的かつ円滑に在留することができるようにするための支援等に関する施策であり、在留外国人を直接の対象としていることから、この額に相当する額につきましては、在留外国人に相応の負担を求めることは相当である、このように考えております。
これを踏まえますと、御指摘のように、外国人の出入国及び在留の公正な管理に関する施策により日本社会全体が受益すると評価される面が当然にあるとしても、外国人の出入国及び在留の公正な管理に要する費用の額を勘案して定める在留資格の変更の許可等の手数料の額は、在留外国人に負担を求めることが相当なもの、このように考えております。
○西村(智)委員 先ほど自民党の神田委員からも類似の質問があったというふうに承知をしておりますので、是非、そういった、もう一回ちゃんと整理をしてもらいたいなというふうに強く求めたいと思っております。
それで、実際に、じゃ、外国人関連施策といったときにどういう施策を行うかなんですけれども、これも先日の参考人質疑で私は学ばせていただいたんですが、与党推薦の結城参考人が、やはり、声にならなかった声がある、参考人質疑の中でいろいろな声があるということを知ってというか聞いて、声にならなかった声が、なぜ形にならないのか、また、なぜ施策としてきちんと生きないのかという問題を呈した上で、聞いたものをちゃんと残していくような仕組みづくりが必要ではないかというふうにもおっしゃっていたんですよ。私は全くそのとおりだなというふうに思いました。
生田参考人が開口一番ここで何をおっしゃったかというと、今この場で入管法の質疑をしているに当たって、この場に当事者は一人もいませんと。だから、そのことをよく想像した上で法案の審議をしてくださいというようなお話もありました。
だから、これは、外国人といったって、いろいろそれこそ類型というか、いろいろいらっしゃるわけだから、各層の当事者からのヒアリング、実際何を必要としているのかということのヒアリングをちゃんとやった上で、いわゆる外国人政策というのを考えるのなら考える、そういったこと、まさに結城参考人がおっしゃっているような仕組みづくり、これが必要だと思うんですけれども、どうでしょうか。
○内藤政府参考人 お答え申し上げます。
先ほど申し上げたとおり、出入国在留管理庁としましては、在留許可手数料の収入を活用して、DXの推進、ゼロプランの強力な推進等々、また、日本語、我が国の制度、ルールを学習するプログラムの創設の検討、情報の発信、相談体制の強化等、外国人が日本社会に円滑に適応するための取組を進めてまいりたいと考えております。
そこで、そういうところ、やはり、先生御指摘のとおり、出入国在留管理行政を進めていくに当たっては、常日頃からいろいろな方のお話を伺うことは当然大事だと考えておりまして、関係団体、有識者から様々な御意見をいただいているところでございます。
今後とも、それらの御意見を踏まえて、何が在留する外国人の方たちにとってよい施策なのか、こういうことを情報収集しつつ、また、アンテナも高めて様々な施策を検討していきたい、このように考えております。
○西村(智)委員 大臣、先ほど井戸委員からのパブコメのお話もありましたけれども、私は、やはりこれは、大臣がきちんと問題意識を持っていただいた上で、大臣がやるんだというリーダーシップを発揮していただかないと、このヒアリング、なかなか仕組みづくりにはつながっていかないと思うんですよ。大臣、答弁いただけませんか。
○平口国務大臣 いろいろな問題が多岐にわたっておりますけれども、おっしゃっているような問題点というのは私も率先してやりたいと思っておりますので、どうか御理解をいただきたいと思います。
○西村(智)委員 伝わっていないんですね、これが。
さっき次長がいろいろな話を関係団体だとか有識者から聞いていますというふうにおっしゃったけれども、さっきも申し上げたけれども、この場には一人もいないですよ。関係団体それから有識者、そういった方のお話を伺うのもいいと思いますよ。でも、やはりいろいろなレイヤーがあるわけだから、いろいろなレイヤーの人からやはり話は聞いてもらいたい。
大臣、もう一回。仕組みづくりですね。ちょっとこれは本当に大臣のリーダーシップでやってもらわないと、なかなか、何というんですか、もどかしいんですよ、いつも、この入管関係の話をしているときに。本当に、実際に当事者である人たちの声が全然入ってこない。これはちょっと問題だと思うんですけれども、どうでしょうか。
○平口国務大臣 当事者の方々の御意向を踏まえてここの議論もされておりますので、それはそれとして、場合によっては当事者の方の意見も聞かなきゃいけないことがあると思いますので、そのときはよく検討したいと思います。
○西村(智)委員 当事者の声が伝わっていないから、皆さん不安になっているんじゃないですか。先ほど井戸委員が見せられた参考人の方の資料、百二十何人とかの不安の声、やはり届いていないわけですよね。だから、こういう紋切り型の説明で答弁が進んでいってしまうということはあると思うので、是非つくってください。お願いします。
次に行きます。
第六十七条の三項で、いわゆる手数料の減免について規定がございます。経済的困難その他特別の理由ということなんですけれども、そういった方については手数料の減額又は免除がある、そういう規定なんですけれども、この趣旨を四月の十七日に國重委員が質問しました際に、次長はこういうふうに答弁しているんですね。現に我が国に在留する外国人の中には、我が国に引き続き在留することができるよう人道上の観点から特に配慮する必要がある方もいらっしゃいます、そのような外国人につきまして、経済的事情により所定の在留資格の変更の許可等に係る手数料を納付することができないことのみをもって在留資格の変更等の許可をしないとすることは相当ではない場合がございますと。先ほど、井戸委員と、それから原山委員でしたかね、に対する答弁でもあったとおりなんですけれども、これはちょっと趣旨を、趣旨というか中身を確認したいと思います。
まず、人道上の観点から特に配慮する必要がある方たちというのはどのような方たちでしょうか。
○内藤政府参考人 お答え申し上げます。
御指摘の人道上の観点から特に配慮する必要がある方たち、要するに、本来であれば安定した在留が望めない以上は御帰国いただくのが筋である、建前ではあるんだけれども、それをやるようでは、人道上、それはなかなか相当ではないのではないかというふうな方たちということでございますけれども、じゃ、具体的にどういう方たちがこれに含まれるか。
先ほど来から、井戸先生からも、様々な、難民申請者の話も、いろいろ御意見をいただいているところでございますけれども、具体的にどのような外国人が在留資格の変更の許可等に係る手数料の減額又は免除の対象となるかにつきましては、先ほど来伺っております改正法案に関する国会の御審議の内容やパブリックコメントで提出された意見を踏まえて適切に検討してまいりたい、このように考えております。
○西村(智)委員 答えていません。私は、人道上の観点から特に配慮する必要がある方たちというのはどのような方たちかと聞いております。答えてください。
○内藤政府参考人 先ほど申し上げましたように、具体的にどのような方たちがこれに該当するかというのは、改正法案に関する国会の御審議の内容やパブリックコメントで提出された意見を踏まえて適切に検討していきたい、このように考えているところでございます。
ただ、御審議の参考になればということで、我々が今考えている、当面の考えとしましては、例えば、人身取引等の被害者で、被害を回復するために引き続き我が国に在留する者、こういった方ですとか、難民又は補完的保護対象者の認定を受けている外国人であって、そのような認定を受けていることのみをもって引き続き我が国に在留している方、ほかに在留資格がないということですね、特段。そういう方たちを考えているところでございます。
○西村(智)委員 人道上の観点から特に配慮する必要がある方たちに、難民申請者や補完的保護対象者の認定申請者は含まれるのでしょうか。これは先ほど原山委員からの質問にもありましたけれども、明確にお答えください。
○内藤政府参考人 お答え申し上げます。
ちょっと重ねてになりますけれども、具体的にどのような外国人の方が対象となるかにつきましては、改正法案に関する御審議の内容やパブコメの内容等を踏まえて検討していくべき課題と認識しております。
その上で、申請者につきましては、ちょっと認定者とやはり若干フェーズが異なる部分は否めないのかなと思っております。
その上で、このような方たちを対象等にするかにつきましては、在留資格の変更の許可等に係る手数料を納付する外国人の方たち相互の公平性を確保する観点から、減免の対象者については、いずれ施行までには結構クリアには、できる限りの範囲内でクリアにしたいと思います。
ただ、現時点でこの方たちに対して明確に御回答することはなかなか難しいということを御理解いただきたいと思います。
○西村(智)委員 難民申請者、それから補完的保護対象者の申請をされている方に、もし、例えば手数料が引上げとなり、しかも減免がないということで、事実上、その方々が帰国せざるを得ないというような状況になれば、これは事実上、帰国が強制されるという結果になりかねないわけなんです。
そうしますと、これも既に國重委員からの質問で出されておりますけれども、聞かれておりますけれども、ノン・ルフールマン原則、難民条約が定める、禁ずる原則、送還禁止原則に抵触しかねないというふうに懸念をいたしますけれども、この点についてはどう整理をしているんでしょうか。
○内藤政府参考人 お答え申し上げます。
御指摘のように、難民条約上、ノン・ルフールマン原則が定められておりまして、我が国はこれを遵守する必要がございます。送還しないということは、手数料の問題とはまた別個に遵守しなくてはいけない問題であって、送還はできない、送還禁止の例外に当たらない限り送還はできない、このように認識しております。
○西村(智)委員 私が申し上げたのは、事実上、帰国を強制させるという結果になるのではないですか、だから、そういう結果になったら難民条約に抵触するおそれはないんですか、そういう質問です。
○内藤政府参考人 先ほどの御説明をもうちょっと丁寧に御説明させていただいて、御理解いただければと思うんですけれども、難民認定申請中の方たちについては、在留資格を有しない方たちであっても、送還停止効の例外に該当しない限り送還が停止される上、送還停止効の例外に該当する場合であっても、主任審査官は、送還先の指定に当たっては、その者が迫害を受けるおそれのある領域に属する国等を送還先とすることはできないことから、委員御指摘のノン・ルフールマン原則との関係で問題が生じることはないですし、そういうことにならないように我々も注意していかなくてはいけない、このように考えております。
○西村(智)委員 ですから、十分注意していただいて判断をしてもらいたいというふうに考えているんですけれども、これも、参考人の方々が本当に切々とここで述べてくださいました。
やはり、手数料が過度に高くなると、強制的にではないかもしれないけれども、事実上、帰国をせざるを得ないような事態になってしまう。こうなったら条約違反ですからね。条約違反というか、原則に反することになりますからね。そうならないようにしてもらわなければならないという上で、やはりこの手数料が、難民申請中の方であっても、私は、配慮するというか、そういったことが必要ではないかということを先日の参考人質疑で教えていただいたんです。
例えば、生田参考人からは、経済的に困窮する難民申請者、在留期間二か月から六か月の方が現行の六千円を超える額の手数料の支払いを課されることがないように御配慮いただけましたら幸いですという御要望、それから、難民申請等の結果、在留資格を変更又は更新する場合、これは難民認定や補完的保護対象者、それから人道配慮による在留許可の方々や、緊急避難措置により在留資格を変更又は更新する場合は、その他特別の理由に当たる場合として減額又は免除措置の対象となるよう御配慮いただけましたら幸いですというようなお話がありましたり。
それから、鈴木参考人からは、難民申請者等については原則として免除対象とするべきであるというようなお話、また、ちょっとこれは難民の話とはまた別なんですけれども、子供については減額対象の、ちょっとこれは後にしますね、というような話であったり。
それから、結城参考人も、こういったお話、人道的配慮がどうしても必要な方々、お二人の参考人がお話しになられていましたが、聞いていても胸が痛くなる、そういう状況の方々に、道筋がつけば、ちょっといろいろ途中略しますけれども、道筋がつけば、先が見えるような方策ができるということは非常に大事だ、だから、減免、プラス、自力でそういった状況から抜け出せるような環境整備のための投資、これをやるということ、この二本立てが必要だということ、そういうふうにもおっしゃっていたんですよ。
参考人の方々がみんなこんなふうにおっしゃっている中で、私は、やはり今みたいな説明だとなかなか、何というか、皆さん、まさに有識者であり、関係団体なわけですよ。さっき、御意見を聞いて、聞く場はありますというふうにおっしゃったけれども、本当に聞いていたらこんなふうにならないんじゃないかなというふうに思うんです。
それで、ちょっと先に質問を進めますと、さっき、私が冒頭読み上げました次長の答弁の後段部分は、そのような外国人につきまして、経済的事情により所定の云々ということなんですけれども、これはどういう意味なのか。
つまり、先ほど、人道上の観点から特に配慮する必要がある方たちというのは、人身取引の言ってみれば被害者であって日本に引き続き在留をしなければいけない方々だとか、それから難民認定者、補完的保護対象者、この認定を受けた方々だとおっしゃいましたよね。そこですごく限定される。すごく限定される。そこに加えて、そのような外国人につきまして、経済的事情により手数料を納付することができない人たちというふうにまた更に限定している、そういうことなんですか。
○内藤政府参考人 お答え申し上げます。
御指摘があったとおり、そのような外国人というのは、我が国に引き続き在留することができるよう人道上の観点から特に配慮する必要がある者をいうものというふうに考えております。
したがって、今の問題は要するに経済的事情と人道的事情というものの関係かと思うんですけれども、人道的事情がある方でも、何らかの事情によって経済的に全然不安定な状況が認められない方というのは、やはり減免対象から外れていくことが一つ想定されます。
一方、経済的事情がなかなか厳しくて、人道上の観点から退去させるには忍びない、退去させることは相当ではない、こういう方たちは今回の減免対象になる、こういうふうな関係性にあるものと御理解いただければと思います。
○西村(智)委員 大変残念ですけれども、私の理解が当たっていたということなんですよね。そうすると、これは非常に数が少なくなっちゃう。
ちょっと重ねて伺いますけれども、経済的事情により納付することができないというのは、どういうふうに判断するんでしょうか。
○内藤政府参考人 お答え申し上げます。
具体的にどのような外国人が在留資格の変更の許可等に係る手数料の減額又は免除の対象になるかについては、改正法案に関する国会の御審議の内容やパブリックコメントで提供された意見を踏まえて適切に検討することとしております。
その上で、在留資格の変更の許可等に係る手数料の減額又は免除の具体的な対象者については、在留資格の変更の許可等に係る手数料を納付する外国人の公平性を確保する観点から可能な限り明確にお示しする必要があると考えており、施行までの間に適切な方法により明らかにしたいと考えているところでございます。
先ほど、人身取引の被害者と難民等の認定者という、これは例示でございまして、それ以外はないというふうに、今そういうふうな決まった考えがあるわけではなくて、例示として挙げたものだということは御理解いただきたいと思います。
そして、実際に在留申請を行った外国人がそのように明らかにした減額又は免除の対象者に該当するか否かにつきましては、在留審査の過程において適切に判断していく、こういったことを想定しております。
○西村(智)委員 想定はあるはずなんです。
経済的事情、あっ、こんなところであと五分になっちゃいました。いや、どうしよう。
経済的事情で納付することがと、ちょっと、どういうふうに判断しているのか、どういう場合を想定しているのか。現時点での、あるいは法案を作成するときの前提で構いません、どういった場合を想定しているのか、答弁してください。
○内藤政府参考人 先ほど御答弁したとおり、政令等で定める過程で慎重に検討していく、様々な御意見を踏まえてですね。それが前提で、現時点での我々の御審議に寄与するための暫定的な考え方ということはちょっと踏まえていただきたいんですけれども、入管法上の在留許可は、許可を受けた外国人のみが我が国に在留することができるという意味において外国人に一定の特典ないし恩恵を与えるものであり、在留資格の変更の許可等に係る手数料は、このような許可に対する対価としての性格を有するものでございます。
このため、外国人は、在留資格の変更の許可等に係る手数料を納付しなければこれらの許可を受けることができないのであって、在留資格の変更の許可等に係る手数料の減額又は免除は、これらの許可を受ける外国人に対する恩恵として行うものでございます。
このことからすれば、経済的事情により在留資格の変更の許可等に係る手数料を納付することができない場合とは、これは現時点の考え方ですけれども、困窮のため最低限度の生活を維持することができないような場合をいうと考えております。
○西村(智)委員 困窮のため最低限度の生活を営むことが困難ということは、それは生活保護水準以下ということですか。それとも、課税最低限以下ということですか。どうでしょうか。
○内藤政府参考人 そこら辺の詳細につきましては、やはり今後の検討課題かなというふうに思っております。
○西村(智)委員 つまり、第六十七条三項、経済的困難その他特別の事由というのは、これを見て、参考人の方は本当にいろいろなことをおっしゃっていましたよ。ちょっと続きを読みますと、子供それから高齢者、病気やけがで働けない人、低賃金の仕事をしている人、それから病気、解雇、倒産、こういったことなど酌むべき事情がある人、あるいは自然災害のときとか、いろいろなことをおっしゃっているんだけれども、今の答弁を聞くと、本当に想定しているのは、難民とそれから補完的保護対象者、その中でも生活保護水準以下なのか課税最低限以下世帯なのか分からないけれども、こういうことになる。
一体、じゃ、何人の方がその対象になるんですか、想定で。
○内藤政府参考人 現時点では、そもそも内容自体がまだ固まっていないものですから、そこら辺の想定をお答えするのは困難な状況でございます。
○西村(智)委員 じゃ、逆にちょっと違う聞き方をしますけれども、例えば子供や非就労資格で在留する方、賃金水準の低い職種に従事する方など、経済的基盤が弱い、脆弱な外国人に対して、手数料の負担が過度なものにならないよう、入管庁としてはどういった対応を考えているのか、お願いします。
○内藤政府参考人 お答え申し上げます。
そもそも、在留資格の変更の許可等に係る手数料を納付することができないといった経済状態にある外国人の方は、在留資格に該当する活動を継続して行うことができないと認められることから、原則として在留資格の変更の許可等を受けることができない、これが本来的な法律の建前ということになります。
例えば、永住許可を受けるためには、独立の生計を営むに足りる資産、技能を有することが要件とされているほか、在留資格の変更許可又は在留期間の更新の許可を受けるためには、一般的な就労資格については日本人が従事する場合に受ける報酬と同等額以上の報酬を受けることが、留学の在留資格においては本邦に在留する期間中の生活に要する費用を支弁する十分な資産、奨学金その他の手段を有することなどが、それぞれ許可を受ける前提となっております。
さらに、お子さんという話も出てきましたけれども、世帯で在留する外国人の方は、世帯全体の資産等を踏まえて在留資格の変更等の判断が行われるということになっております。
このように、出入国在留管理庁としては、外国人から在留資格の変更の許可等の申請がなされた場合には、当該外国人の生活状況として、日常生活において公共の負担となっておらず、かつ、その有する資産又は技能等から見て将来において安定した生活が見込まれるかどうかについて確認しておりまして、在留資格の変更の許可等を受けることができる外国人は、通常はそれに要する手数料を納付することができると我々としては考えております。
その上で、改正法案では、増大が見込まれる審査に要する実費のほか、応益的要素、政策的要素を勘案して適切に定めることとしておりまして、このような定め方、そして諸外国の基準との関係、こういったものからしまして、あくまで在留資格の変更の許可等に係る手数料の額は通常の外国人が受益する範囲で外国人に相応の負担を求めるものであって、必ずしも過度な負担を課すものではない、こういうふうに考えております。
○西村(智)委員 大臣も過度な負担を課すものではないというふうに答弁していましたが、何を根拠にそういうふうに言えるのか、実態が分からないでよく過度じゃないと言えるなと、私は本当に不思議でならないんですよ。
手数料負担の増大が在留資格の変更許可等の申請の妨げとなって、結果として不法滞在者を増加させることがないように、入管庁には、今後、ここでの審議を踏まえてちゃんと対応していただきたい。強く求めて、終わります。
ありがとうございました。
○井上委員長 午後一時から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。
午後零時三分休憩
――――◇―――――
午後一時開議
○井上委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。
質疑を続行いたします。小竹凱君。
○小竹委員 国民民主党の小竹凱です。午後もよろしくお願いいたします。
今回、入管法の質疑を重ねておりますけれども、本法案の、JESTAを含めて、こういった方向性、意向としては反対するものではないというふうに考えております。
しかし、先日の参考人質疑も踏まえて、やはり、なかなか分からないところが多いという点、そして、特に質疑に上がっておりますのが在留資格の変更許可等に係る手数料の在り方について、午前中の質疑も聞いていましたけれども、なかなか、もどかしいといいますか、答えが返ってきていないというところを感じております。
その上で、慎重な議論、そして、パブリックコメント等々やるようには言っておりますけれども、そういった声がしっかりと制度に反映されるような、危機感を持って取り組んでいただく必要があると思います。そのような観点で質問をさせていただきます。
まずは、先日の参考人質疑の際に鈴木参考人から言われておりました、冒頭でおっしゃられましたので私もかなり衝撃がありましたが、やはり今回の手数料という決め方では、租税立法主義の観点からも在留資格の変更許可に係る手数料に関しては法律で定めるべきという声がありました。
これまでの質疑を聞いていても、具体的な金額はこれから決めますとか、いろいろなことを勘案して考慮されますということでございましたが、やはり今回の法律というのは、いわば箱を決めて、その中身については我々は全く口出しできない、そして、一度始まってしまうとなかなか止めることができないというふうになると、皆さんの不安視する声もすごく共感できるところがありますので、先日の参考人からの御意見、法務省としての受け止め、そして、それでも今回政令にということをした理由を教えてください。
○内藤政府参考人 お答え申し上げます。
まず、ちょっとテクニカルな話なんですけれども、税と手数料の話についてちょっと法律的な部分を御説明させていただきたいと思います。
昭和六十年三月二十七日の最高裁判決によれば、租税とは、国家が、その課税権に基づき、特別の給付に対する反対給付ではなく、その経費に充てるための資金を調達する目的をもって、一定の要件に該当する全ての者に課する金銭給付であるとされております。
在留資格の変更の許可等に係る手数料は、我が国に在留を希望する外国人に一定の恩恵ないし特典を付与する許可処分に係る手数料であって、外国人に我が国に在留する資格を付与することへの対価としての性質を有するものでございます。そのため、在留資格の変更の許可等に係る手数料については、これを納付しないことにより在留資格の変更の許可等を受けることができなくなるとしても、入管法上、その納付を強制するものではなく、御指摘の租税とは根本的に性格を異にするものであるということでございます。
ちょっとテクニカルな話になるんですけれども、税金ですと、納めないと滞納処分とかいう強制執行手続に移行する、そこが特質の一つではあるんですけれども、在留許可手数料というのは納められなければ許可は与えないということで、そのお金を強制的に取っていこうとかそういう枠組みにはなっていないということがまず大前提で、そこが税ではないというところの法律的な分岐点になっているということをちょっと御説明させていただいた上で、次のテーマとして、法律が政令に委任するのはどの程度が適切なのかということが法律論として積み重ねられているので、そこの部分もちょっと御説明させていただければと思います。
入管法は、入国、在留する外国人の動向や経済社会情勢の変化に即応する、出入国及び在留管理の仕組み、在留資格の種別、本邦において行うことができる活動、在留資格の変更の許可等に係る手数料の額の上限などを法律事項として定め、これらに関する具体的、細目的事項は臨機に対応することができるように下位法令の定めるところに委ねております。
そこで、改正法案におきましては、引き続き在留資格の変更の許可等に係る手数料の額の上限額を規定するとともに、具体的な額を政令で定めるに当たって勘案する事項を規定しております。これにより具体的な在留資格の変更の許可等に係る手数料の額に関する委任の範囲は明確なものとなっておりますので、これを政令で定めることは許容されるものと考えております。
○小竹委員 では、先日の質疑の際に、こういった、今回、手数料収入が、これを限定されるかというところは明確には答えられていなかったというふうに思いますが、その点、どういうふうに理解すればよろしいでしょうか。
○内藤政府参考人 午前中答弁申し上げた内容をちょっと探しておりまして、手数がかかって済みませんでした。
四月十七日の衆議院法務委員会において財務省よりお答えしましたように、今般の在留許可手数料を含む外国人関連手数料等の引上げ等による収入等の増は、外国人関連施策の経費を賄うものであり、そのために活用されるものと承知しておりまして、出入国在留管理庁としましても、これまで累次答弁差し上げている各種施策の維持と充実強化に向けて取り組んでまいりたいと思っております。
○小竹委員 この手数料という呼び方を、税との違いというのは説明を今受けましたが、これまでの手数料の考え方とこれからの手数料の考え方は違うということも先日答弁されていると思います。
例えば、これまで実費を中心に定められていたものの、今回は、実費並びに在留の確保に関する事務費用であったりとかその他もろもろの費用も込めて今回の手数料を定められているということを置きますと、手数料と言う以上は、やはり手続の対価に限定するべき、実費の相当分に限定するべきだと思いますし、手数料という形を取りながら、今後、事実上、その中身に全く関係のない使い道も発生する可能性は、私は全くないとは思えません。
そして、今回の、行政の裁量でこういったことが変わっていくということを踏まえますと、この手数料という言い方自体を変えるべきだと思いますし、先日の國重委員の質疑に対する答弁の中で様々手数料収入が掲げられておりましたけれども、デジタル技術の活用であったりとかDXの推進とか、いろいろ掲げられておりましたけれども、こういうことはある種公共サービスに近いようなことだと思いますので、そういうことを踏まえると、税と手数料の位置づけですね、実際に、そういう言い方をしているだけで中身がそうなっていないということに関しては、私は納得がいかないということで、これはなかなか、これ以上やり合っても進まないので、次の質問に行きたいと思います。
また、手数料負担、金額についても中身をお聞きしたいところでありますが、金額の算定根拠についてなかなかお答えいただけないということで、次の、一問飛ばして、参考人質疑の中で、午前中、西村委員も御指摘されておりましたが、日本で暮らしている外国人の方は、既に日本に長く暮らしている、定着されている方もいらっしゃいます。日本で生まれ育った子供、いわば移民二世、三世の方もいらっしゃるということに関して、そういった方々は、在留審査に要する実費はともかくとして、出入国に関する費用であったりとか、そういったところまで求めるというのは不適切ではないか、大きくくくって外国人にというのは余りにも雑な議論ではないかと思いますが、この点についてどう考えているのか、教えてください。
○内藤政府参考人 まず、ちょっと大前提を、これまでも累次答弁しているところでございます、ちょっと御説明させていただきたいと思います。
外国人は、在留資格の変更の許可、在留期間の更新の許可又は永住許可を受けて本邦に在留することができることにより、その在留期間に応じ、各種の外国人施策によるものにとどまらず、我が国における生活上、多種多様な恩恵を受け得ることとなっております。
もっとも、在留資格の変更の許可等に係る手数料の額を定めるに当たって勘案する応益的要素に係る経費は、外国人の負担が無限定なものとならないために、外国人の出入国及び在留の公正な管理に関する施策を実施するために必要な経費に限ることとしております。
そして、これらの施策により、受益の程度は個々の外国人の属性によって異なり得るものの、施策自体は外国人の出入国及び在留の公正な管理を図るためのものであって、その利益は広く我が国に在留する外国人が享受することとなります。
他方で、我が国に在留する外国人一人一人の事情に応じて応益的要素を考慮して在留資格の変更の許可等に関する手数料の額を個別に算定することはなかなか難しいということでございます。
また、実際、ずっといらっしゃることができる資格としては、例えば永住資格というものもございますが、それは一回永住を取ってしまえば後はずっといられるということでございますし、あと、帰化ということになれば、ずっといらっしゃって、完全に日本に順応して、帰化となればもう日本人ということになりますので、そういうことも踏まえて、やはりここは一般的にということでございます。
○小竹委員 ありがとうございます。
度々、一定の恩恵であったり対価というところが答弁に出ておりますが、先日の鈴木参考人からいただいた資料で、百二十件以上のメッセージというところをやはり私は慎重にというか重大に受け止める必要があると思っておりまして、特に特定技能の方ですね、「そもそも、私たち外国人労働者は、日本側の人手不足を補うために、大規模に受け入れられてきた存在です。」というふうに書かれております。
確かに、この特定技能、技能実習というのは、位置づけ上は、外国人が日本で技術を修得して、母国に帰って生かすという、国際貢献ということでなってはいるんですけれども、実際、本当という感じで、そこは理解いただけると思いますが、それが国際的にも非難をされて、国連からは現代の奴隷制度だなんて強い言葉で批判もされておりましたが、こういうことがあって、今、育成就労制度に変わったということを理解しております。
このことを考えると、外国人が日本にいられることが恩恵だというのは、ちょっと余りにも日本として傲慢な態度なんじゃないかなというふうに思いますし、広い意味で費用をいただくということではなくて、やはり日本も、はっきり言うと、特定技能に関しては、労働力不足を補うためにこちらからお願いをして来ていただいていたような形でもありますので、こういった形というのはなかなか納得がいかないなというふうに感じているところでございます。
それから、ちょっと時間もないので、難民の話もさせていただきたいなというふうに思いますが、この難民支援については、四月十七日の法務委員会で、大臣が、特定活動の在留資格で在留する難民認定申請者であって比較的短期間の在留期間が決定されるものに対しては過度な負担を求めることにはならないというふうに述べておりますが、一回の手数料の額が三か月で一万円と先ほど御答弁もいただいておりました。これが積み重なっていくということはやはり負担が大きいというふうに思いますし、難民申請者が負担する手数料緩和のために全く考慮されていないということなのか、それとも、一定の線引き、具体的には申し上げられないけれども、いろいろな線引きがあって、一定の負担軽減の策は考えていらっしゃるのか、政府の考えをお願いいたします。
○内藤政府参考人 この負担が過度な負担を求めることになるかどうかということについては、大臣から御答弁が先日あったと御紹介いただいたとおりかと思います。
その上で、難民認定申請につきましては、標準処理期間として掲げている六か月を超えて、平均処理期間が長期化していることが課題だと我々も認識しております。審査の迅速化に努めて、真に保護を必要とする方の迅速な保護を実現する、これがまず一つのテーマでございます。
難民というふうに認定されれば、減免規定の適用ということに問題なく我々もいくと思っておりまして、まず、そういうふうな、保護すべき方かそうでないかということを、プロセスを短くして、長くそういう不安定な立場が続くということをできる限りなくしていくということが大事なポイントかなと思っている、そこが一点でございます。
二点目の取組なんですけれども、難民認定申請者等のうち生活に困窮する方に対しては、出入国在留管理庁が業務委託をしておりますアジア福祉教育財団難民事業本部、RHQにおいて、生活費、住居費を含む保護費の支給や緊急宿泊施設の提供といった保護措置を行っております。
保護措置の実施に当たっては、保護を必要とする方に対する適正な援助を行うべく、難民認定申請者等のうち保護措置の申請を行った方の居所を含む生活状況の調査を行った上で総合的に判断しており、調査には一定の期間を要する場合もございますが、受給開始決定までの期間の短縮に今努めて、実際、効果が出ております。
出入国在留管理庁としましては、引き続き保護を必要とする方に対する迅速かつ適正な援助を行ってまいりたい、こういうふうに考えております。
○小竹委員 ありがとうございます。
とにかく、期間の面で負担を和らげていくというふうに受け止めました。
その上で、先ほど、午前中、西村委員の質問にもありましたが、日本は難民条約締結国でありまして、国の裁量的判断ではなくて、難民条約に基づく判断として難民認定をしているということでございますが、在留期間の手数料が払えない方で難民認定、難民保護の保護対象となり得る方ですね、午前中の答弁ですと、ノン・ルフールマン原則によって強制送還はされないといったものの、それは結果として、じゃ、非正規滞在が発生するという理解でよろしいんですか。
○内藤政府参考人 お答え申し上げます。
まず、前提で、午前中、丁寧に御説明できなかったエリアがあるので、ちょっと御説明したいと思います。
難民条約は、同条約第一条が定義する難民について、その生命又は自由が脅威にさらされるおそれのある領域の国境へ追放し又は送還してはならない旨規定しているものの、同条約に難民を締約国の領域に受け入れることを義務づける規定はないという整理になっております。
その上で、入管法第六十一条の二の二第一項も、難民認定した場合であっても在留資格の取得を許可しない場合があり得ることを前提とした規定になっております。
そうすると、難民認定を受けた外国人であっても、在留資格の変更の許可等を受ける場合には、他の外国人と同様に、我が国の在留資格を付与されることの対価として、在留資格の変更の許可等に係る手数料の額を納付いただく必要があるということになっております。
そういうことで、難民申請と在留の変更の申請は別手続でございまして、性質が異なりまして、難民申請は無料でございます。在留許可申請の、今回、手数料の問題であるということをちょっと補足説明したいと思います。
○小竹委員 その上で、今聞いたのは、難民認定は無料でできます、でも、在留許可に関して手数料は支払わないといけないということは、払えない場合は非正規滞在ということになるんでしょうか。
○内藤政府参考人 お答え申し上げます。
論理的には、そういう関係に立つということになります。
○小竹委員 ありがとうございます。
先日の参考人の質疑の際に、生田参考人が、率直に、この手数料が大幅に値上げされて、難民支援協会としての財源といいますか、限度もある中で、引き上げられてどういうことが考えられますかという中で、実際上、苦しいかもしれませんが、優先順位をつけて、支援の在り方を順序づけていく可能性もあり得るというようなことをおっしゃられておりました。
減免措置があるとはいっても、結局、難民認定だろうが、難民手続と今回の在留期間手数料の考え方は全く別物ということであれば、非正規の滞在が増えるという可能性があるという理解をしています。これは政府の進めたい方向とむしろ逆行する可能性もあるというふうに思いますので、非常に慎重な検討が必要だと思います。
その上で、最初の質問に戻るんですが、やはり、一回手数料を決めて、我々になかなか不透明な形で値上がりしていくんじゃなくて、しっかりと理解が得られる形で、それこそ政令だろうが、毎回国会に報告するような、そこでまた議論をするような時間もいただいて、皆さんの理解が得られるような制度設計が必要だと思いますが、改めてお願いいたします。
○内藤政府参考人 御指摘を踏まえて、できる限り丁寧に考え方も説明等をして、理解が得られるように努めてまいりたいと思っております。
○小竹委員 もうすぐ時間が来ちゃいますので質問は以上にしますが、手数料を定める際には諸外国の同種の手数料との比較ということも書かれておりますが、難民申請に関しても他国と比較をしていただいて、欧州であればこういったところに関してしっかりと枠を設けられておりますので、手数料の額に関してはほかの国と同様にするのであれば、難民申請の方についてもしっかりと比較をしていただいて、同様の対応、そして慎重な対応をしていただきますようお願い申し上げまして、質問を終わります。
ありがとうございました。
○井上委員長 次に、和田政宗君。
○和田(政)委員 参政党の和田政宗です。
本日は、まず、参政党が昨年十二月に取りまとめ、発表した外国人問題に対する政策提言を基に、外国人総合政策庁の創設と外国人受入れに関する中長期計画の確立の必要性を申し述べます。
我が国の外国人受入れ政策は、長らく労働力不足を補う対応として拡大されるとともに、全体を統合する理念と司令塔を欠いてきたと参政党は考えています。平成五年に始まった技能実習制度は国際貢献を趣旨としたものでありましたが、劣悪な労働環境、高額ブローカーの存在、失踪者の大量発生など、制度不備が顕著となりました。そして、その後継として制度創設が決まった育成就労制度、改正特定技能制度は、政府が移民政策ではないと説明する一方で、実質的には人口構造や地域社会に重大な影響を及ぼし得る仕組みとなっています。受入れ拡大により、国内賃金上昇の抑制、社会保障への負荷といった問題を深刻化させるおそれがあります。
政府は、去年七月、内閣官房に外国人との秩序ある共生社会推進室を設置しましたが、各省庁が個別に担う外国人関連政策を統合し、国民の不安に応える実行力ある司令塔としては必ずしも十分ではないと参政党は考えます。外国人の受入れ、在留管理、送還、難民審査、安全保障に関わる判断は、縦割りではなく、一元的に設計されるべきです。
このような状況を踏まえ、参政党は、出入国在留管理庁を含む関連部局を再編し、外国人政策を総合的につかさどる外国人総合政策庁を創設することを提言しています。
この外国人総合政策庁は、人口動態、経済情勢、地域の受容力を基礎とした中長期的な外国人比率目標を設定し、在留資格体系を総合的に設計します。日本語能力要件、生活自立能力、技能水準などを体系的に整理し、無制限な受入れを抑制しつつ、日本社会に適応し、日本社会で高い能力を発揮してくれる人材を戦略的に確保しようというものです。
日本の歴史、伝統文化、価値観を尊重し、国民の安心と秩序を守りつつ、必要な外国人材とは何か、理念から執行体制までを一体で整えた国家戦略が不可欠だと考えます。外国人総合政策庁の創設は、日本社会の安定と調和を守るための重要課題であると参政党は考えています。
こうした前提の下、質問をしてまいります。
まず、在留許可に対する手数料の改正について聞きます。
永住許可の手数料は上限三十万円とすることが法改正に盛り込まれています。この金額とした理由について聞きます。
○内藤政府参考人 お答え申し上げます。
改正法案における在留資格の変更の許可等に係る手数料の額の上限額は、改正法案の提出時における合理的な仮定に基づいて、審査に要する実費、外国人の出入国及び在留の公正な管理に要する費用の額、諸外国における同種の手数料の額、今後の物価上昇等にも弾力的に対応できるようにすることを総合的に勘案して定めたものでございます。
その上で、審査に要する実費については、永住許可について二万円程度と試算し、また、外国人の出入国及び在留の公正な管理に要する費用の額については、外国人一人当たり年間二万円程度と試算しているところでございます。そして、これらの試算を踏まえつつ、諸外国の同種の手数料の額等を勘案し、在留資格の変更の許可等に係る手数料の額の上限額を定めるための参考としての額を検討した結果、永住許可については二十万円程度と見込んでいることから、この額と今後の物価上昇等を総合的に勘案して、改正法案における永住許可に係る手数料の額の上限額を三十万円と定めたところでございます。
○和田(政)委員 手数料については各国の状況などを総合的に勘案をしてというようなことの答弁がありましたけれども、これは永住許可でありますので、手数料にプラスして、各国は様々な要件を実は課しています。それに対して、我が国は、要件ということに、例えばシンガポールやマレーシアのような、預金がこれだけ必要だとか、こういう要件を課していません。
シンガポールとかマレーシアなどの永住許可を調べますと、預金等の資産要件というのは相当高額ですね。その上で、永住許可の審査において、そういったところも要素として含まれるということになっています。これを考えますと、日本は総合的に永住許可ということに関しては安いのではないかというふうに考えます。
永住許可の要件ですけれども、手数料を含めて、やはり中長期的な外国人政策を立案する中で見直すことが必要だというふうに考えていますが、これは答弁できますか。
○内藤政府参考人 永住許可を受ける場合に必要な費用の額について、これまで当庁の調査で判明している例を幾つか申し上げますと、米国では、永住許可を受けるための手続が複数存在し、その手続に応じて永住許可を受ける外国人又は雇用主が納付しなければならない費用の額の合計も異なっているが、例えば、日本円で約十万三千円の納付を要するものや日本円で約三億円の納付を要するものなど様々でございます。英国では日本円で約五十八万二千円の納付を要するものと承知しておりまして、お示しした二十万円という程度よりも永住許可に係る手数料の額が大幅に高い国もございます。
他方、カナダでは、起業家、自営業者からの申請による場合は日本円で約二十六万八千円、技能労働者からの申請による場合は日本円で約十七万三千円の納付を要するものと承知しており、カナダにおける永住許可に係る手数料の額は、お示しした二十万円程度という額と同程度の水準となっております。
そして、イタリアでは日本円で約二万九千円、フランスでは日本円で約三万七千円の納付を要するものと承知しているほか、ドイツでは熟練労働者からの申請の場合は日本円で約二万四千円、韓国では日本円で約二万円の納付、これらをそれぞれ納付を要する場合があると承知しております。
このようにして見ますと、お示しした二十万円程度という額は諸外国の水準と比較して不当に高いかあるいは不当に安いかというものではなく、我々としては、実費それから応益的要素を勘案した上で算定した二十万円程度という額は適正なものかと考えております。
その上で、御指摘いただいた資産ですとか収入の関係でございますが、今、永住許可の適正化に向けましては累次の取組を行っておりまして、これからも我々は不断にその取組を行ってまいりますので、いろいろな御議論を踏まえながら適切に対応したい、このように考えております。
○和田(政)委員 最後の答弁、これは極めて重要だったわけでありますけれども、先ほどから申しています、また、後段部分でも質問していきますけれども、将来の労働力、こういったものも考えながら永住許可の要件というのをしっかりと決めていく、これは国家としてのやはり中長期戦略というものが重要だというふうに考えます。
次に、在留資格の変更許可等に係る手数料の減免又は免除についてお聞きをしたいというふうに思います。
減免又は免除の要件について、経済的困難その他特別の理由とありますが、経済的困難その他特別の理由とはどういったことを指すのでしょうか。
○内藤政府参考人 改正法案第六十七条第三項は、経済的困難その他特別の理由により手数料を減額し、又は免除することが相当である者として政令で定める者、これを減免対象として規定しておりますが、経済的困難という理由や特別の理由を考慮して手数料を減額し、又は免除することが相当である者を政令で定めることとしております。
経済的事情により在留資格の変更の許可等に係る手数料を納付することができない外国人は、在留資格に該当する活動を継続して行うことができないと認められることから、原則としましては在留資格の変更の許可等を受けることができない、こういうふうな法律のたてつけになっております。
しかし、このような外国人の中には我が国に引き続き在留することができるよう人道上の観点から特に配慮する必要がある者もおり、このような外国人につきましては、経済的事情により手数料を納付することができない、このことのみをもって在留資格の変更の許可等をしないことは相当でないものと考えております。
そのため、経済的困難その他特別の理由により手数料を減額し、又は免除することが相当である者としましては、経済的事情により在留資格の変更の許可等に係る手数料を納付することができない外国人であり我が国に引き続き在留することができるよう人道上の観点から特に配慮する必要があるものなどを想定しているところでございます。
○和田(政)委員 更にお聞きしますけれども、経済的困難その他特別の理由の中に人道上の観点というのが含まれるという答弁でありますけれども、人道上の観点というのはどういうものなんでしょうか。
○内藤政府参考人 お答え申し上げます。
具体的な、どのような外国人が在留資格の変更の許可等に係る手数料の減額又は免除の対象となるかについては、改正法案に関する国会の御審議の内容やパブリックコメントで提出された御意見を踏まえて適切に検討してまいりたい、これが前提でございます。
その上で、例えば、人道上の具体例でございますが、先ほど答弁させていただきましたとおり、人身取引等の被害者で、被害の回復をするために引き続き我が国に在留していただく必要のある方や、難民又は補完的保護対象者の認定を受けている外国人であって、そのような認定を受けていることのみをもって引き続き我が国に在留する方、要するにほかの在留資格とかがなくてということですね、が考えられます。
○和田(政)委員 ありがとうございます。
今の答弁、ちょっとこの次の質問の後に更に聞きますけれども、整理をしたいのは、経済的困難な状況です。経済的困難な状況というのは、日本で生活することができる資力がないということだというふうに思うんですけれども、それでも在留を継続して許可するんでしょうか。
○内藤政府参考人 経済的事情により在留資格の変更の許可等に係る手数料を納付することができない外国人は、在留資格に該当する活動を継続して安定することができない、このように認められますことから、原則として在留資格の変更の許可等を受けることはできません。
しかし、このような外国人の中には我が国に引き続き在留することができるよう人道上の観点から特に配慮を必要とする者がおり、このような外国人について、経済的事情により手数料を納付することができないことのみをもって在留資格の変更の許可等をしないことはやはり相当ではない、このように考えられます。
そのため、改正法案では、在留資格の変更の許可を受ける者、在留期間の更新の許可を受ける者、それから永住許可を受ける者の一部の者が経済的困難その他特別の理由により手数料を減額し、又は免除することが相当である者として政令で定める者であるときは、手数料を減額し、又は免除することができると規定したものであり、申し上げたとおり、単に経済的困難という理由のみの者について手数料を減額し、又は免除することは想定しておりません。
○和田(政)委員 経済的困難その他特別の理由というのは何なのかということと、減免ですとか免除というのがなし崩し的に広がっていくんじゃないかというような疑問が実は私の元にも寄せられていて、これで質問しているんですけれども、更にお聞きしますが、人道上の観点というのは人身取引だというようなことで、あってはならないことなんですけれども、発生していますね。ただ、件数としては、これは物すごく多いかといったらそうではなくて、限定的ではあるというふうに思うんです。
そうしますと、今の答弁も含めて、減免又は免除というのは極めてまれな例である、厳格に見るということでよろしいんでしょうか。
○内藤政府参考人 お答え申し上げます。
先ほど西村委員の御質問に答えたとおり、我々が現時点でここは対象だろうと考えているエリアは、先ほど申し上げたとおり、難民、補完的保護対象の認定者、それからあと人身取引の被害者、こういった堅いところでございます。
ただ、それ以外は一切保護しないのかというと、そこまでの判断をしているわけではなくて、累次答弁しておりますとおり、国会での御審議とかパブリックコメント、様々な情報に触れつつ適切に今後判断してまいりたい、このように考えております。
○和田(政)委員 これは、審議も通じてそのような答弁がありますので、しっかりと我々も見ていきたいというふうに思います。
次に、外国人犯罪の動向について聞いていきます。
来日外国人犯罪、この来日外国人という言い方ですけれども、統計上、永住者等を除く者でありますけれども、その犯罪における検挙件数、令和四年までは減少傾向でしたけれども、令和五年、六年、七年と増えています。これはなぜか、警察庁に聞きます。
○遠藤政府参考人 お答えいたします。
来日外国人犯罪につきましては、過去五年の総検挙件数を見ますと、委員御指摘のとおり、令和三年から二年連続で減少しておりましたが、令和五年から増加に転じまして、令和七年の総検挙件数は二万五千四百八十件となっております。
来日外国人による刑法犯の検挙状況を包括罪種別に見ますと、令和七年は令和六年と比べて主に窃盗犯、知能犯、粗暴犯及び凶悪犯の検挙件数が増加しておりまして、特に窃盗犯の検挙件数は前年比で三四・三%の増加となっております。
他方、令和七年の特別法犯、こちらの検挙件数につきましては令和六年よりも減少しております。ただ、薬物事犯の検挙件数が二〇・八%増加している、このような状況でございます。
○和田(政)委員 今の御答弁ですと、犯罪のレベルとして悪い方の犯罪、凶悪犯というような言葉もありましたし、薬物ということもありましたけれども、そういうようなことが増加しているという答弁だというふうに思うんですが、犯罪対策強化のためにはどのような取組を行っているのか、答弁願います。
○遠藤政府参考人 お答えいたします。
警察では、違法な行為があれば、外国人によるものも含めて、法と証拠に基づき厳正な取締りを行っているところでございます。
外国人による犯罪の取締りに関しましては、具体的には、例えば、外国人による大量万引きでありますとか金属ケーブル窃盗等の組織性、悪質性の高い犯罪の徹底検挙、そして不法就労助長や旅券、在留カード等偽造といった犯罪組織の暗躍を容易にする犯罪インフラ事犯の取締り、そして入管当局と連携した不法滞在者の合同摘発、国内関係機関や外国捜査機関等との連携の強化、こういったことに取り組んでいるところでございます。
引き続き、違法行為に対しましては、関係機関と連携しながら、法と証拠に基づき厳正な取締りを行ってまいりたいと考えております。
○和田(政)委員 答弁の内容はそのとおりだというふうに思います。
これは、令和四年まで減少していく中で、私も当時与党議員として相当警察庁ともやり取りをさせていただいて、この抑止のための施策、また摘発のための施策をどういうふうに打っていくのかということを様々議論させていただいて、警察庁もそういった取組の強化をされているというふうに思いますけれども、これがやはり、今、さきの答弁にあったように、なかなか悪質な犯罪が増えているということ、その検挙数が伸びているということは、しっかりと取締りをする中で検挙数を上げていただいているということもあるんだというふうに思いますけれども、より一層、今、外国人の方々はその受入れの人数も含めて増えていますので、そういったことの中で、これは取締りをしっかりと強化をしていただきたい、改めて要請をしておきたいというふうに思います。
そして、警察庁では、事前旅客情報システム等を活用して、関係機関と連携した水際対策を行っているわけであります。事前旅客情報システムというのは、さきに質問しましたiAPIなどのことを指すわけでありますけれども、こういった水際対策、入管庁とどのように連携しているのかということ、また、JESTA導入後はどうなるのかということを警察庁にお聞きします。
○遠藤政府参考人 お答えいたします。
警察におきましては、委員御指摘の事前旅客情報システムのほか、外国人個人識別情報認証システム等も活用いたしまして、出入国在留管理庁や税関等の関係機関と連携して水際対策を行っているところでございます。
特に、出入国在留管理庁との間では、被疑者が国外に逃亡するおそれがある場合の手配や、不法滞在者等に対する合同摘発を行うなどの連携を図っているところでございます。
御指摘のJESTA導入後におきましても、引き続き、同庁を始めとした関係機関と緊密に連携して、取組を推進してまいりたいと考えております。
○和田(政)委員 JESTA導入というのはかなり大きな歩みであります。また、これもさきの質問でも申し述べましたけれども、事前旅客情報システム、iAPIがJESTAの中にしっかりと組み入れられるというような形になりますので、より連携をして水際対策ができるようになるというふうに思いますので、警察庁におかれましてもしっかり取組を進めていただきたい、このように思います。
次に、将来の労働力の予測、就業の予測についてお聞きをしたいというふうに思います。
これも累次取り上げてまいりましたが、今年三月に経済産業省より発表された二〇四〇年の就業構造推計改訂版、これについて更に深めて聞いていきたいと考えます。
この推計では、労働力について、これは二〇四〇年の推計でございますけれども、全体で大きな不足は生じないと結論づけておりますが、その理由は何でしょうか。
○竹田政府参考人 お答え申し上げます。
委員御指摘の二〇四〇年の就業構造につきましては、経済産業省が昨年六月にお示ししました二〇四〇年の産業構造を実現するための就業構造を定量的に示すことを目的に試算したものでございます。
同推計におきまして、人口減少により、就業者数は二〇二二年から二〇四〇年で約四百万人減少すると見込んでおります。その一方で、AI、ロボットなどの利活用の推進によりまして労働需要が効率化されることから、全体として大きな不足は生じないと見ているところでございます。
○和田(政)委員 すなわち、政府が、AIやデジタルの発達等によって、二〇四〇年に大きな労働力不足は生じないということを言っているわけですね。こう質問しますと、いや、外国人が含まれているんだよみたいなことの声が飛んだりするんですけれども、これは、含まれてはいるんですけれども、やはりそれも含めてしっかりとその精査をしてやっていく必要がある、その中では、この推計というのは極めて大きいというふうに思うんです。
更にこの内容についてお聞きしますが、対人業務型職種では職そのものの代替は起こりにくいとしていますが、これはどういう理由からでしょうか。
○竹田政府参考人 お答え申し上げます。
医療、福祉系の職種など対人接触機会の多い職種では身体を用いた繊細な動作が求められますけれども、AI、ロボットの技術的な制約などにより、こうした動作は引き続き人の関与が必要でございまして、職そのものの代替は起こりにくいと考えてございます。
他方、そうした職種におきましても、人に危害を与えるおそれの少ない接客や配膳といった一部の作業はAI、ロボットへの置き換えも可能でございまして、このようにAI、ロボットを補完的に活用することで生産性を向上できるものと考えてございます。
○和田(政)委員 そして、更に聞きます。
事務職の方が約四百四十万人余剰となると推計をしておりますけれども、こうした事務職の方々は、余剰になる、すなわち雇用が失われるかもしれないという状況になるわけでありますが、こうした事務職の方々は雇用を維持するためにどのような行動を取ると分析しているか、お答え願います。
○竹田政府参考人 お答え申し上げます。
本推計におきましては、足下の供給トレンドが続いた場合、二〇四〇年には約四百四十万人の事務職が余剰となる一方、AI、ロボットなどの利活用人材は約三百四十万人、現場人材は約二百六十万人の不足が生じる可能性があることを示してございます。
こうした結果も踏まえまして、リスキリングの促進が重要と考えてございまして、そのため、産業横断的に求められるスキルを体系的に整理するとともに、個別産業におきます専門的、実践的なスキル標準の整備を進めるといったスキルの可視化に取り組んでいるところでございます。
加えて、スキル情報や、スキルを学べるリスキリング情報などを一体的に情報提供できるような仕組みの充実にも取り組んでいるところでございます。
引き続き、関係省庁とも連携し、産業構造の変化に対応したリスキリング支援に取り組んでまいります。
○和田(政)委員 リスキリングという言葉なんですが、かなり私のところには、リスキリングというのは分かりにくいので、和田さんはちょっと、リスキリング、使ってもいいですけれども必ず言い直してくださいと言われるんですが、学び直しですとか、もっと分かりやすい感じで審議を聞いている皆様にも御対応いただければというふうに思います。
今おっしゃったように、学び直しするんです。みんな勤勉ですから、自分の雇用が失われるかもしれないというふうに思ったら、学び直しをしていくわけですね。
そして、対人業務型職種では職そのものの代替が起こりにくいということ。また、答弁でも、現場人材というものが答弁としてありました。今、例えば介護現場、介護報酬が安いということの中で、これもみんなで必死に頑張って上げようということで、そういう施策も徐々には進んでおりますけれども、介護現場においては、今、外国人労働力というものが、極めて、人がいないですから、そういった方々を入れるしかないという状況になっているわけですよね。
ただ、将来的にそうなのかというところも考えた上で、その上で、先ほどから言っている中長期的な計画、こういったものが重要だというふうに思うんですが、今、例えば対人業務型職種であるとか現場、これは給料が低かったり、なかなか給料はそれなりなんだけれども大分きつい、例えば建設や造船の現場、こういったところに外国人労働力の方を人がいないのでということで入れているわけですよね。
ただ、こういった方々が、勤勉だと思いますよ、すごく勤勉だと思います、それで、日本に滞在したいというふうに思われる方もいるわけですね。自らの技能を持って、技能をつけて、お国に帰って何か事業を起こしたりとか、そういった日本で学んだものを生かして広めていきたいとか、そういう方もいますけれども、やはり日本というのは極めて治安がいいですし、社会保障の制度、こういったものも充実をしている中で、現在、外国人も税などを納める、保険料を納めるということであれば対象になっているわけでありますけれども、そういった中で、日本に今制度として、特定技能二号も含めて、これは永住許可につながるような、そういうようなことが今現状あるわけですね。
ただ、繰り返しになりますけれども、将来的な予測の下、外国人材の数を考えなければ、頑張って日本に残りたい、今制度上できるわけですから、そういった方々が職としてそういう現場にしっかりと定着をして実力を発揮するということになれば、日本人が学び直しをして、国民がそういったところに入っていこうとするときに、相当スキルも積んだ外国人の方々が、そこにもうしっかりとした雇用という場を得て、いらっしゃるということになるわけですね。
そうなったときに、無用な争いが起きなければいいなというふうに私は思っていまして、何で私たちの雇用のところに外国の方がおられるのですか、それは振り返ると、じゃ、あの二〇二六年当時、二五年当時、そういうようなことを、提起があったんだけれども、そういった計画をやらないでこういうふうになったんですということにもなりかねないというふうに思いますので、ですので、この中長期的な計画というものをしっかり考えるということ、それで、我々は、やはり外国人の総合政策庁、こういったものを提起をしているというところでございます。
そして、この将来の労働力の推計、就業構造推計から分かることとして、二〇四〇年に大卒、院卒の理系人材が百二十万人不足するということも明らかにされています。
これは文科省にお聞きをいたしますけれども、将来において、大卒、院卒における理系人材不足についてどのように考えているかということ、また、理系人材の育成についてどのように取り組んでいるか、答弁願います。
○松浦政府参考人 お答えいたします。
経済産業省による推計にありますとおり、二〇四〇年には社会産業構造が変化し、理工、デジタル分野の専門人材等が圧倒的に不足することが見込まれております。
また、我が国の子供たちは、高い理数リテラシーを持つにもかかわらず、早々に理数系の学びから離れてしまい、自身の好きや得意を伸ばせるような状況になっていないことなどが課題であることから、高校、大学を通じた教育改革を進めることが重要だというふうに認識しております。
このため、初等中等教育段階におきましては、文系、理系双方の素養を有する人材の育成や専門高校の機能強化、高度化に取り組み、これらと連動する形で、高等教育段階におきましては、成長分野転換基金による大都市の大学における理工、デジタル系人材育成の強化や、私学助成による理工農系人材の育成等を行う大学への重点支援などの改革に一体的に取り組んでおります。
また、日本成長戦略会議人材育成分科会の取りまとめ担当である松本文部科学大臣の下で、高校から大学、大学院までを通した人材育成システムの改革についても検討を進めているところであります。
文部科学省といたしましては、子供たちが理数分野への潜在的な興味、関心、能力を存分に発揮しつつ、社会産業構造の変化に対応しながら自己実現を果たしていける教育環境を整えられるよう、引き続き、理工、デジタル系人材の育成や人文社会科学系学部における理数分野併修を通じた教育の質向上に取り組んでまいります。
○和田(政)委員 百二十万人不足するということですので、これは相当大きな数字だというふうに思います。
今朝も台湾の駐日代表処の幹部の方ともお話をして、台湾の技術力、また半導体の技術がなぜ強いのかということも私は学んでおりますけれども、やはり相当懸命に自らの技術を高めるということ、また、理系として習得したものをしっかりと様々な研究や留学等によって高めて、何としても将来の台湾の技術力は我々が支えていくんだというような、非常に理系の技術者の意志というものが固くて、その能力というのは極めて高いです。
ですので、この百二十万人不足するというのはかなり重大な推計だというふうに思っていて、ここの部分をしっかりと担う人材というものを育成をしていかなくてはならないと考えておりますが、理系において、大学や大学院における飛び入学の現状についてお答え願いたいと思います。
○松浦政府参考人 理系におきます大学、大学院の飛び入学の御質問に対してお答えいたします。
飛び入学を学部段階で実施する大学に対しましては、制度の適切な運用を促す観点から、毎年度、実施状況の報告を求めております。この報告によりますと、理系の学部に飛び入学により入学している学生の数は、年によって様々変動はありますが、令和三年度から令和七年度までの五年間で四大学、十五名と承知しております。
また、大学院におきましては、分野を問わない全体の実績を把握しておりまして、直近の調査によりますと、令和四年度には百七十九名が飛び入学をしております。
○和田(政)委員 これはまだまだ少ないと思います。済みません、これも与党時代に文科部会の副部会長ですとか幹部をやる中で推進をしてきたわけでありますけれども、これを進めてほしいんです。
私が知っている事例ですと、これは国立大学になりますけれども、大学三年で大学院に飛び入学をして、修士二年、博士一年。そうすると、これは四年までやって修士二年、博士二年をやると二十六歳ですよね、それを超える場合もありますけれども。今の最短でいった事例ですと、二十四で社会に出てこられるわけですね。この方は、国家公務員になられて、省庁に付随する研究機関で働かれて、今は大学院の教授をやられていますけれども。
やはり、こういう理系の非常に優れた方々も、どんどん飛び入学等によって博士号を取得する、場合によっては修士から社会に出られる方もいらっしゃるんだと思いますけれども、そうなれば様々なことができるわけですよね、研究、留学、就職も含めて。ですので、こういったことをしっかりと進めていただきたいというふうに思いますし、参政党においてもしっかりと提起をしていきたいというふうに思っております。
やはり、こういった人材をいかに確保していくか、育成をしていくかということが極めて重要だというふうに思っておりまして、外国人労働力を入れることの中で、国内賃金上昇の抑制につながると言ったらあれなんですけれども、なってしまったりですとか、こういったことになることがあるわけであって、我が国の発展のためにどういうふうに人材を活用して育成していくかということがまず第一だというふうに思うんですね。
そういった中でお聞きをしていきますけれども、外国人労働力の受入れ数について法務大臣にお聞きをします。
十七日の委員会質疑で、私の質問に対して法務大臣は、その分野が外国人により不足する人材の確保を図る必要がないと認められる状況に至った場合には、その分野において外国人の受入れを継続することは想定していないところでございますと答弁をしています。この後段部分は、私もいろいろ国会議事録を調べましたけれども、大臣としては初めての答弁だろうというふうに思います。
この答弁ですが、育成就労や特定技能一号を対象とした答弁なのか、特定技能二号を含むのかどうか、外国人の受入れ継続をやめた場合に、特定技能二号の在留資格者は次の更新時で更新しないということになるのか、お願いをいたします。
○平口国務大臣 御指摘の発言は、特定技能制度による外国人の受入れの趣旨を踏まえ、一般論として述べたものでありまして、そこには特定技能二号も含む趣旨でございます。
次に、在留期間の更新を認めないのかという御質問についてでございますが、基本方針では、人手不足状況に変化が生ずれば、その変化の程度その他の受入れをめぐる状況を踏まえて、分野別運用方針の見直し、在留資格認定証明書の交付の停止、特定産業分野を定める省令からの当該分野の削除という措置を講ずる旨定めております。
そのため、人手不足の状況の変化の程度等、受入れをめぐる状況によって取り得る措置は異なることから、一概にお答えすることは困難でございますが、その際には、現に在留する特定技能外国人、育成就労外国人についても考慮しながら検討することになると思います。
○和田(政)委員 特定技能二号も含まれるという明確な答弁をいただきました。
そこで、お聞きをするんですが、今、大臣の答弁の後半部分でもございましたけれども、その分野が外国人材の受入れ対象自体から外れた場合に、その分野での在留資格は継続できないということでよろしいですね。
○内藤政府参考人 お答え申し上げます。
そこまで人手不足が一気に解消するという現実的な状況があるのかどうかはさておき、基本方針上は、人手不足の解消状況に応じましては、特定産業分野を定める省令からの当該分野の削除の措置というものも選択肢には入っているので、政府の中で話し合ってのことですが、それは基本方針上排除はされていないということでございます。
○和田(政)委員 そうなってくると、これはやはり、将来推計を基に、中長期的に外国人政策を考えていくということが重要だというふうに思います。
そこで、大臣にお聞きいたしますけれども、労働力、就業者数の推計を基に外国人受入れ数の将来予測を示して、それに基づいて施策を遂行すべきだというふうに考えますが、大臣、いかがでしょうか。
○平口国務大臣 外国人の受入れの在り方につきましては、先般取りまとめた総合的対応策に基づいて、まず、省庁横断的に、外国人を受け入れることのメリット、デメリットを含む具体的な調査検討、将来推計等を行い、次に、社会保障、教育など外国人に係る諸課題を整理した上で、政府全体で関連する将来推計等を踏まえた受入れに関する基本的考え方を検討することとしております。
お尋ねは、その検討の具体的手法に関するものでありますところ、政府全体で検討するべきものであるため、現時点で予断を持ってお答えすることはできませんが、法務省としては、小野田特命大臣の下で、求められる役割を十分に果たしてまいりたいと考えております。
○和田(政)委員 これは、担当のところは小野田大臣が束ねるということだと思うんですけれども、法務省も、まさに経産省もこういった推計を出しているというようなことの中で、やはりこれは強力に政府一体とならないといけない。だからこそ、参政党は、外国人総合政策庁、この創設というものを提言しておりますので、これについても繰り返し提起をして、質問してまいりたいというふうに思います。
時間が参りましたので、これにて終了いたします。
○井上委員長 これにて本案に対する質疑は終局いたしました。
―――――――――――――
○井上委員長 これより討論に入るのでありますが、その申出がありませんので、直ちに採決に入ります。
内閣提出、出入国管理及び難民認定法及び出入国管理及び難民認定法第二条第五号ロの旅券を所持する外国人の上陸申請の特例に関する法律の一部を改正する法律案について採決いたします。
本案に賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
○井上委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。
―――――――――――――
○井上委員長 この際、ただいま議決いたしました本案に対し、藤原崇君外三名から、自由民主党・無所属の会、中道改革連合・無所属、日本維新の会及び国民民主党・無所属クラブの共同提案による附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。
提出者から趣旨の説明を聴取いたします。西村智奈美君。
○西村(智)委員 ただいま議題となりました附帯決議案につきまして、提出者を代表して、その趣旨を御説明申し上げます。
案文の朗読により趣旨の説明に代えさせていただきます。
出入国管理及び難民認定法及び出入国管理及び難民認定法第二条第五号ロの旅券を所持する外国人の上陸申請の特例に関する法律の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
政府は、本法の施行に当たり、次の事項について格段の配慮をすべきである。
一 電子渡航認証制度(JESTA)の導入に当たっては、収集する情報の項目を、適正な出入国在留管理及びテロ対策のために必要不可欠な範囲に限定すること。また、保有する情報の管理に当たり、サイバーセキュリティ対策に万全を期すとともに、通信障害や災害発生のリスクを想定したバックアップ体制を含む堅牢な情報通信システムの構築等運用の継続を図るための措置を講じること。
二 JESTAの審査における透明性及び公平性を確保するため、不認証とした件数を公表すること。また、JESTAの運用に係る継続的な検証を行い、統計資料の定期的な公表を通じて、その透明性の向上に努めること。
三 JESTAの導入により、難民を含む真に保護を必要とする者の我が国への渡航及び入国が不当に妨げられることのないよう、関係国際機関と緊密に連携するとともに、国際的な人道支援の観点から十分な配慮を行うこと。
四 政令により在留資格の変更許可等に係る手数料の額を定めるに当たっては、在留外国人、難民支援団体、外国人労働者を雇用する企業等の関係者の意見を幅広く聴取した上で、その金額が過度な負担とならないよう配慮するとともに、諸外国の手数料水準に関する調査結果を公表し、算定根拠を明確にすること。
五 「経済的困難その他特別の理由」により手数料が減額又は免除される場合について、具体的な要件や判断基準を定めたガイドラインを速やかに策定し、周知徹底を図ること。その際、人道上の観点から特段の配慮を要する者については、当該外国人の置かれている状況を踏まえ、個別の事情に応じて適切に減額又は免除の対象とすること。なお、手数料の改定が、「経済的困難その他特別の理由」に当たらない者においても、在留資格の変更許可等の申請に不当な影響を与えないよう、配慮すること。
六 JESTAに係る手数料及び改定後の在留資格の変更許可等に係る手数料の歳入額を明らかにするよう努めること。また、徴収した手数料を適切に活用し、日本語教育の支援や相談体制の拡充など多文化共生社会の実現及び外国人施策の充実強化に向け、必要な予算措置を講ずること。
七 JESTAの導入による不法就労・不法残留への抑止効果や、在留資格の変更許可等に係る手数料額の引上げが在留手続の履行に及ぼす影響について継続的に調査・分析を行い、その結果に基づき、必要に応じて制度や運用の在り方の見直しを検討すること。
八 本法の施行に当たっては、国内外への十分な周知広報を行うとともに、適正かつ迅速な事務処理を担保するため、人員の確保及び入管行政の更なるDX化に向けた予算措置を含め、必要な体制の整備を図ること。
以上であります。
何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○井上委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。
採決いたします。
本動議に賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
○井上委員長 起立多数。よって、本動議のとおり附帯決議を付することに決しました。
この際、ただいまの附帯決議につきまして、法務大臣から発言を求められておりますので、これを許します。平口法務大臣。
○平口国務大臣 ただいま可決されました出入国管理及び難民認定法及び出入国管理及び難民認定法第二条第五号ロの旅券を所持する外国人の上陸申請の特例に関する法律の一部を改正する法律案に対する附帯決議につきましては、その趣旨を踏まえ、適切に対処してまいりたいと存じます。
―――――――――――――
○井上委員長 お諮りいたします。
ただいま議決いたしました法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○井上委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
―――――――――――――
〔報告書は附録に掲載〕
―――――――――――――
○井上委員長 次回は、来る五月八日金曜日午前八時五十分理事会、午前九時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。
午後二時六分散会

