衆議院

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第2号 令和7年11月28日(金曜日)

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令和七年十一月二十八日(金曜日)

    午前九時開議

 出席委員

   委員長 國場幸之助君

   理事 石橋林太郎君 理事 高木  啓君

   理事 星野 剛士君 理事 亀井亜紀子君

   理事 末松 義規君 理事 太  栄志君

   理事 杉本 和巳君 理事 深作ヘスス君

      逢沢 一郎君    岩屋  毅君

      英利アルフィヤ君    大空 幸星君

      大西 洋平君    金子 容三君

      国定 勇人君    島田 智明君

      新藤 義孝君    中曽根康隆君

      西銘恒三郎君    深澤 陽一君

      松島みどり君    山本 大地君

      阿部 知子君    小熊 慎司君

      源馬謙太郎君    篠原  豪君

      鈴木 庸介君    原口 一博君

      西田  薫君    西岡 秀子君

      大森江里子君    金城 泰邦君

      西園 勝秀君    阪口 直人君

      守島  正君

    …………………………………

   外務大臣         茂木 敏充君

   内閣官房副長官      尾崎 正直君

   内閣府副大臣       井野 俊郎君

   法務副大臣        三谷 英弘君

   外務副大臣        国光あやの君

   外務副大臣        堀井  巌君

   防衛副大臣        宮崎 政久君

   内閣府大臣政務官     若山 慎司君

   外務大臣政務官    英利アルフィヤ君

   外務大臣政務官      大西 洋平君

   外務大臣政務官      島田 智明君

   国土交通大臣政務官    永井  学君

   政府特別補佐人

   (公正取引委員会委員長) 茶谷 栄治君

   政府参考人

   (内閣官房外国人との秩序ある共生社会推進室次長) 岸川 仁和君

   政府参考人

   (内閣官房外国人との秩序ある共生社会推進室次長) 加藤 経将君

   政府参考人

   (出入国在留管理庁在留管理支援部長)       福原 申子君

   政府参考人

   (外務省大臣官房審議官) 松本 恭典君

   政府参考人

   (外務省大臣官房審議官) 石川 誠己君

   政府参考人

   (外務省大臣官房審議官) 三宅 浩史君

   政府参考人

   (外務省大臣官房参事官) 野村 恒成君

   政府参考人

   (外務省大臣官房参事官) 北郷 恭子君

   政府参考人

   (外務省総合外交政策局長)            有馬  裕君

   政府参考人

   (外務省中東アフリカ局アフリカ部長)       今福 孝男君

   政府参考人

   (外務省経済局長)    股野 元貞君

   政府参考人

   (外務省国際協力局長)  石月 英雄君

   政府参考人

   (外務省領事局長)    實生 泰介君

   政府参考人

   (文化庁審議官)     森友 浩史君

   政府参考人

   (厚生労働省大臣官房危機管理・医務技術総括審議官)            佐々木昌弘君

   政府参考人

   (厚生労働省大臣官房審議官)           佐藤 大作君

   政府参考人

   (農林水産省大臣官房輸出促進審議官)       三野 敏克君

   政府参考人

   (農林水産省大臣官房生産振興審議官)       佐藤  紳君

   政府参考人

   (経済産業省大臣官房政策統括調整官)       西川 和見君

   政府参考人

   (国土交通省大臣官房技術審議官)         服部 卓也君

   政府参考人

   (観光庁国際観光部長)  中野 岳史君

   政府参考人

   (防衛省大臣官房政策立案総括審議官)       坂本 大祐君

   政府参考人

   (防衛省防衛政策局次長) 有馬 孝典君

   外務委員会専門員     山本 浩慎君

    ―――――――――――――

委員の異動

十一月二十八日

 辞任         補欠選任

  岩屋  毅君     山本 大地君

  島田 智明君     金子 容三君

  中曽根康隆君     深澤 陽一君

  山崎 正恭君     金城 泰邦君

同日

 辞任         補欠選任

  金子 容三君     島田 智明君

  深澤 陽一君     国定 勇人君

  山本 大地君     大空 幸星君

  金城 泰邦君     大森江里子君

同日

 辞任         補欠選任

  大空 幸星君     岩屋  毅君

  国定 勇人君     中曽根康隆君

  大森江里子君     山崎 正恭君

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 政府参考人出頭要求に関する件

 国際情勢に関する件


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     ――――◇―――――

國場委員長 これより会議を開きます。

 国際情勢に関する件について調査を進めます。

 この際、お諮りいたします。

 本件調査のため、本日、政府参考人として、お手元に配付のとおり、外務省大臣官房審議官松本恭典君外二十二名の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

國場委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

國場委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。石橋林太郎君。

石橋委員 皆さん、おはようございます。自民党の石橋林太郎です。

 茂木大臣におかれましては、御就任、誠におめでとうございます。本日はどうぞよろしくお願いいたします。

 質問に入らせていただきますけれども、まず最初に、非核三原則の性格について大臣にお伺いをさせていただきたいと思います。

 核を持たず、作らず、持ち込ませず。これは、昭和四十二年に当時の佐藤栄作総理によって示されて以来、今私たちがいるこの外務委員会を含む衆参の外務委員会、また衆参の本会議においても、国是であるとして決議をされてきた、非常に歴史のある重たい原則であるというふうに理解をしているものであります。

 しかしながら、非核三原則というのはあくまでも政策上のものでありまして、法律上のものではないとも理解をしているところであります。

 そこで、茂木大臣にお伺いをいたしますけれども、改めてでありますが、非核三原則とは一体どのような性格のものであるかということをお答えいただきたいと思います。

茂木国務大臣 石橋委員の方から、広島が御地元ということもありまして、非核三原則の問題、御質問をいただきました。

 確かに国是であるということでありますけれども、法律上何らか非核三原則というものが規定されているわけではなくて、政府としては、この非核三原則、これは、御指摘のように、政策上の方針として堅持をしております。

 その上で、非核三原則の中の持ち込ませず、これにつきましては、二〇一〇年当時の岡田外相によります答弁というものを引き継いでおります。

石橋委員 御答弁ありがとうございました。

 今御答弁をいただきましたとおり、非核三原則というのは国是でありますけれども、法律上のものではなく、政策上、堅持をしているということであります。

 今、当時の岡田外務大臣の御答弁にも触れていただきましたけれども、その答弁におきましては、国民の安全が危機的状況になったときに原理原則をあくまで守るのか、それとも例外をつくるのか、それはそのときの政権の判断すべきことであって、将来にわたって縛ることはできない、また、大切なのは国民の皆様に対してきちんと説明することだというような答弁がこれまで繰り返されているところでもあります。

 法律上のものではなく、あくまで政策上のものである非核三原則でありますけれども、この岡田外務大臣の答弁のとおり、時の政権の判断で変更し得るものであるというふうに理解をしております。

 重ねてで恐縮ですけれども、時の政権の判断で変更し得るものであるということにつきまして、御見解をお伺いいたします。

茂木国務大臣 時の政権の判断により変更し得るものというか、これは、答弁を引用させていただきますと、核の一時的寄港ということが認められないと日本の安全が守れないというような事態がもし発生したとすれば、それはそのときの政権が政権の命運を懸けて決断をし、国民の皆さんに説明する、そういうことだと思っております、こういう答弁をされているわけでありまして、政策を、何というか、変えるというよりも、そういう事態が起こった場合に、時の政権が命運を懸けて決断をすべき事項だ、このように考えております。

石橋委員 ありがとうございました。

 そのときの事態に対応して、時の政権が命運を懸けて判断をするというものであるということをお答えをいただきました。

 続きまして、非核三原則とNPT、核兵器不拡散条約の関係についてお伺いをしたいというふうに思います。

 非核三原則は、今おっしゃったとおり、そのときの現実の事態に対処して変更し得る、変更し得るというか、命運を懸けて時の政権がどうするかを判断するということでありますけれども、そうはいいながら、非核三原則を何か動かしてしまうことに対しては、これはNPTに反するので許されないことであるというような意見を耳にすることもよくあるわけであります。

 しかしながら、NPTが非核兵器国である我が国に対して禁じているのは核兵器の受領、製造、取得でありまして、非核三原則で言うところの持たずと作らずの二項目のみであるというふうに理解をしています。ですので、持ち込ませずに対する制限というのはNPTから直接に導き出せるものではないと考えますけれども、政府の見解をお答えいただきたいと思います。

松本政府参考人 お答え申し上げます。

 委員御指摘のNPTと持ち込ませずの関係につきましては、問題となるものにつきましては管理権あるいは所有権が移譲されたのかということでございますけれども、例えば、核兵器国が非核兵器国の領域内に核兵器を配備したとしても、当該非核兵器国が核兵器国の同意なしに発射する権能を譲り渡されたというような状況でないのであれば、所有権又は管理権が移譲されたということにならないので、そのような状況は核兵器不拡散条約で禁止されていないと理解しているところでございます。

石橋委員 ありがとうございます。

 今、所有権又は管理権というものが、非核兵器国が独自の判断で核の使用をすることができないのであれば、それは移譲されたことにはならないという見解を教えていただきました。私も、そのとおりだというふうに理解をしています。

 少しコメントを言わせていただきたいと思うんですけれども、核兵器のない世界、そして核廃絶というのは、私を含め、誰もが願うところであるというふうに思っています。特に、世界で唯一の戦争被爆国である我が国が核兵器のない世界の実現に向けて国際社会の取組を主導すること、これは大変大きな意味のあることだと思いますし、私も広島出身でありますので、是非、政府にはそのように取組をこれからも強力に進めていただきたいと思っています。

 ただ一方で、我が国を取り巻く安全保障環境は、非核三原則が発出された佐藤総理の時代よりもはるかに複雑であり、また緊迫をしているのが実情であります。その厳しい現実の中で、私たちは国民の生命財産を守り抜き、そして我が国の独立を、主権を守り抜いていかなければならないというふうにも思います。

 十一月二十日に日本被団協さんは、「高市内閣の「非核三原則」見直しに強く抗議し「非核三原則」の堅持、法制化を強く求める」という声明を出されています。政府に対して、非核三原則を法制化することや、核兵器禁止条約への署名、批准などを求めていらっしゃいます。

 一方で、広島で活動している別の被爆者団体さんは、ウクライナ侵略においてのロシアの核兵器使用の恫喝に触れながら、今の我が国が、北朝鮮や中国など核の脅威への対応のために、同盟国アメリカの拡大抑止を受け入れて平衡を保っている現実、それを考えるときには、日本が核兵器禁止条約に加盟をしてしまうと、それはすなわち拡大抑止からの離脱を意味し、周辺国からの核の恫喝や軍事的圧力から無防備になってしまうことを意味するのではないかという懸念を表明してもいらっしゃいます。

 この非核三原則であり、一体これをどうしていくのかということを私たちは本当に真剣に考えなければならない、そういうときを今迎えているのではないかというふうに思っております。

 核なき平和な世界というフレーズを私は広島でよく聞きます。皆様もお聞きになっていらっしゃるかもしれませんけれども、この核なき平和な世界というフレーズは、私には、まるで核兵器さえなくなれば世界が平和になってしまうというような、ある意味の誤解を与えてしまいかねないフレーズだなと思うこともあります。核兵器の有無と世界が平和であることというのは、これは切り分けて考えるべき問題ではないかなと考えております。

 たとえ核兵器がなかったとしても、通常兵器による攻撃、また力による現状変更、そうしたことをしようとする意思と能力を持った国、またそうしたグループ、こうしたものがあれば世界になかなか平和は訪れないというふうに思います。平和を保つためには、そうした国やグループの意思を思いとどまらせる抑止力がやはり必要なのではないかというふうに考えているところであります。

 私を含め、核なき世界を誰もが願っていると思いますけれども、しかし、どれだけ強く願ったとしても、現実の世界においては、力なき正義は無力、これもまた現実であります。そうした厳しい現実の中で、大臣におかれましては、所信にもありますとおり、これからもNPT体制をしっかりと維持強化をし、核兵器のない世界に向けた現実的で実践的な取組を是非お進めいただきたいというふうに思います。よろしくお願いいたします。

 続きまして、戦略的情報発信について質問をさせていただきます。

 薛剣中国総領事の極めて不適切なSNS投稿をきっかけとして、現在、日中関係は悪化をしてしまっております。中国側は、日中関係の悪化については、悪いのは日本であるという彼らのナラティブを広めるために、非常に世論戦、情報戦に躍起になっているように私には見受けられます。特に、国連憲章の敵国条項まで、これがもう既に死文化しているにもかかわらず、敵国条項まで出しながら、日本が悪いんだということを世界に発信をしている。そうした情報戦に私たちはしっかり対峙をしていかなければならないわけであります。

 大臣の所信には、偽情報の拡散始め国際的な情報戦に対処をするため、情報収集、分析力及び情報セキュリティー基盤を強化し、戦略的発言を一層進めること、そして、人的交流を含む文化外交の抜本的強化に取り組むとの決意を示されていました。

 AIがこれだけ発達をし、これまでは私たちは日本語という天然のいわゆる防御壁で守られていましたけれども、このバリアもなくなってしまった、この防御壁もなくなってしまった今、国内外の敵対勢力がしかけてくる情報工作、そして、その情報工作によって敵対勢力が引き起こそうとしている国内の分断、これを未然に防ぐための取組をしっかりと強化をしていかなければならない。極めて重要な問題だというふうに考えています。

 そこで、今やもう国境のない情報戦でありますけれども、この情報戦に対してどのように外務省として対処をしていかれるのか、担当政務官であります島田政務官にお伺いをいたしたいと思います。

島田大臣政務官 地政学的な競争が激化する中で、偽情報等の拡散を含む情報操作による国際的な情報戦が恒常的に生起しております。我が国の信用を毀損する情報発信へ適切に対応することは、情報操作の余地を狭めていく上で極めて重要であると認識しております。

 外務省としては、国際社会で日本に関する理解が深まり、客観的事実に基づく認識が形成されるよう、発信の取組を強化しております。今後とも、各国のメディア関係者や有識者に対する積極的な情報提供、情報空間の動向に関する情報収集、分析を進めながら、SNSの効果的な活用を含め、戦略的な対外発信を強化してまいります。

 同時に、我が国による発信を含め、我が国と国民が好意的に受け入れられる国際環境を醸成することも重要と考えております。

 正確な情報発信と魅力ある多様な文化の発信はパブリックディプロマシーの両輪であり、情報戦への対応に加え、伝統文化からポップカルチャーに至るまで、日本の魅力ある多様な文化を発信し、我が国の味方であるジャパン・フレンズの輪を一層広げるべく、人的交流を含め、文化外交の抜本的強化に取り組んでまいります。

 以上です。

石橋委員 御答弁ありがとうございました。

 正しい情報を発信することに加えて、相手の国や相手の方に受け取ってもらいやすい機運の醸成もするというお答えもいただきまして、本当に心強く思いますし、これをしっかりと進めていっていただきたいというふうに思います。

 そうはいいながら、一点、今の中国のナラティブでありますけれども、決してこれに我が国が乗ることがあってはいけない、外務省もそう考えてくれていると思いますけれども、決してこの中国のナラティブに乗ってはいけないということは強く求めておきたいと思います。

 これは今、中国が情報戦をしかけているわけでありまして、それは同時に、認知戦でもあります。中国のナラティブがSNS等で広く拡散されることで私たち日本国民の認識をコントロールしようという、そうした思惑があるわけでありますので、絶対に高市総理の答弁を撤回していただきたくはないわけであります。

 また、十一月十一日に我が党から、薛剣中国総領事に対する対応についての要望を政府の方にお渡しをしております。個人的にはペルソナ・ノン・グラータの指定をしてもいいのではないかという思いもしますけれども、そうしたことも含めた毅然とした対応を求め、そして最後に、茂木大臣のリーダーシップの下で、日本の国益を守り、力強く、視野の広い外交を引き続き展開していただきますようにお願い申し上げます。よろしくお願いいたします。

 以上で終わります。ありがとうございました。

國場委員長 次に、末松義規君。

末松委員 茂木外務大臣には初めて質問させていただきます。

 私は、今思うんですけれども、日本の空というのは米軍機の飛行天国になっていると思うんですよね。そう感じています。

 まず、最近も、この資料を配りましたけれども、これは横須賀基地に向かうトランプ大統領、そしてそれは高市総理も同乗されていましたけれども、十月の二十九日、ビルの谷間を飛んでいるような、そういう風景を私は見て、ええっという感じで見たんですね。

 今、日本は、自衛隊機を含めて、日本の航空機というのは都市部では三百メートル以上の高度、それ以上を保って飛行する義務があるんだけれども、米軍機は、都市部で例えば百メートル、五十メートルでもいいですよ、飛行しても許されるのでしょうか。

永井大臣政務官 お答えします。

 米軍機については、日米地位協定の実施に伴う航空法の特例に関する法律に基づき、最低安全高度の規定などの航空法の規定の一部について、その適用が除外されており、航空法上は最低安全高度以下の飛行も許容されるものと認識しております。

末松委員 では、五十メートルを飛んでも百メートルを飛んでも許されるということですよね。米軍機に対する航空法の取締りの例外措置で今言われたわけですので、取締りの対象外なんですよね。

 こういう措置の根拠は、日米地位協定とか日米合同委員会に規定されてはおらず、日本の法律によって規定されると思うんですけれども、まず、ちょっと外務省の見解を伺います。

茂木国務大臣 末松委員の方から御指摘いただきました米軍機の運用に関して、いかなる飛行が認められるかについて、確かに、御指摘のように、日米地位協定が具体的に規定をしているわけではございません。

 その上で、日本国内において、では米軍は幾らでも自由に飛行していいのかといいますと、そういうわけではなくて、米軍の運用に際しては、公共の安全に妥当な配慮を払い、安全性が最大限確保されるべきということは言うまでもないことであります。

 米側からは、米軍機の飛行に当たっての安全の確保は最優先でありまして、米軍機の飛行はICAOのルールであったりとか日本の航空法と整合的な米軍の規則に従って行われている、こういう説明を受けているところでありまして、引き続き、米側に対して、安全面に最大限配慮し、地域住民に与える影響を最小限にとどめるよう強く求めていくとともに、飛行に当たっての安全確保は最優先の課題でありまして、日米で協力して取り組んでいきたいと思っております。

 私が前回外務大臣時代も、米軍のヘリの飛行に対するやり取り、これは委員会でも何度もやらせていただきました。こういった御指摘も受けて、改めて米軍にも、そういった飛行に当たっての安全性の確保、この重要性については申し入れた、こういう経験もございます。

末松委員 一応、日本国民の生活の安全とか安心とか、それに配慮をするという。ただ、配慮する、誰がするかといったら、米軍機ですよね、米軍ですよ。実際に守られているかどうかというのは、それは分からないところがあって。

 あと、大臣が言われたのは、日本側として常にそういう注意をしているよということは非常にいいことだと思うんですけれども、私が言っているのは、システムを変えよう、これが私の今回の質問の趣旨でございます。

 では、米軍が規制の対象外だというのはどこで決まったかというと、実質的な米軍占領下であった、今から七十三年前ですよ。一九五二年に規定された航空法特例法というので定められています。これは、自ら日本の主権を制限してしまったという恥ずかしむべき、私から見ればそういう法律なんですけれども、これは間違いありませんよね。

永井大臣政務官 そのとおりでございます。

末松委員 これは、では米国ではどうなんだ、米国で米軍機はどういう行動をしているのといったら、FAAというアメリカ連邦航空局と、国防総省との間の取決めがあって、原則、都市部では千フィート、だから三百五メートル以上を飛ばなければならないと決められているんですけれども、これは事実と考えてよろしいですか。

茂木国務大臣 我が国として、米国内の制度について有権的にお答えする立場にありませんけれども、末松委員御指摘のような形になっている、このように理解をいたしております。

末松委員 米側も結局、地域の住民とか都市部の安全、安心で、そういうことで、そういうのをしっかりと守っているわけですよ。三百五メートル以上を飛んでいるわけですよ。でも、日本ではそういうのは守られていない。これはおかしいと思いませんかということなんですね。

 世界に目を向けると、ドイツとかイタリアというのは米軍機をどういうふうに運用しているかというと、やはりドイツ、イタリアの国内航空法の適用があって、これも米軍機がその国内法の適用を受ける。日本とは全然違うよねということ。というのが私の方は調査して分かったんですけれども、そこは特にコメントはありますか。

茂木国務大臣 我が国として、米国が第三国との間に結んでいるいろいろな約束であったりとか制度について、有権的に述べる立場にありません。

 その上で、これも何度も国会でも答弁をしてきているところなんですけれども、米軍機の飛行の制限に係るものを含めて、日米地位協定と米国が他国と締結している地位協定との比較については、地位協定そのものの規定ぶりのみならず、各国における米軍駐留の在り方、そして実際の運用、安全保障環境等の背景等を含めた全体像の中で検討する必要がありまして、単純にこの制度というか飛行制限措置だけを比較することが妥当なのかといいますと、そうではないと考えております。

 いずれにしても、日本国内において米軍は、先ほど申し上げたように、自由に飛行を行ってよいというわけではなく、米軍の運用に際しては、公共の安全に妥当な配慮を払い、安全性が最大限確保されるということは言うべくもないことだと思っております。

末松委員 一応、一般論で、そういう形でうやむやにさせちゃってきたのが今までの答弁だと思うんですね。

 だから、ここで私が問題にしているのは、米軍機は米国内ではきちんとそういった市民の生活の安全と安心を考えて、米軍機は米国内で規制を守っているわけですよ。では、日本に来たら、これが日本人の生活の安全とか安心を全く無視して、無制限に飛行できる。少なくとも法律上はそうなっているんです。それはおかしいから変えようよと言っているのが私の主張なんですよね。

 また、同盟国。ドイツも、あとイタリアも同盟国ですよ、米軍の同盟国。日本も米国の同盟国。同盟国の中で、NATOの中でも、こういった米軍の全くのフリーな自由飛行というのは認めていなくて、国内法できちんとそこは、国内法を適用させている。そういうことを考えますと、日本だけ、こんなに主権を制限しまくっている。

 主権を制限しまくっているこの法律は、繰り返しになりますけれども、アメリカの占領期が実質的に続いていたという一九五二年、つまり今から七十三年も前のことなんですよ。これを我々もきちんとして、米側に対してここは変えてくれと言うべきじゃないかと思うんですよね。非常に日本だけ異常なんですよ。

 これは米国人も反論できないはずなんですよ。だって、自分の国でそういう規制を受け入れているのに、日本に対しては、日本人の生活を考えなくたっていいという話にはならない。だから、そこはきちんとやるべきだと思います。

 今、大臣が御見解で一般論で言われたんですけれども、何かコメントはございますか。

茂木国務大臣 先ほど答弁したとおりでありますが、当然、公共の安全ということに最大限の注意が払われるということは極めて重要だと思っております。

末松委員 私の提案を言う前に、もう一つ、これは想定になりますけれども、ちょっとお聞きするんですけれども、日本の都市部、例えば、大都市の東京とかで米軍機が万が一墜落した、あるいは沖縄でオスプレイが都市部で墜落した、こういった場合は物すごい大惨事になると思うんですよね。人的損害から始まって、公共施設の損害、あるいはビルの損害、テナントの商業的損害。そして、火災が起こったら、またすごく大きな損害になる。これは容易に想像できるわけですよ。被害額も、大体、ああいうのを考えると、私もちょっと子細に計算してみたら、数百億から数千億ぐらい。物すごく大きな被害が出る。

 これについて、例えば、私が質問をあらかじめ通知しましたけれども、パイロットの責任とか米側の責任とか、あるいはその賠償は、あるいは補償はどういうふうになっているんですか。

茂木国務大臣 一般論として申し上げますと、日米地位協定は、米軍人等の公務執行中の罪については米側が裁判権を行使する第一次の権利を有すると規定をしておりまして、公務執行中の事故につきましては米側が第一次裁判権を有することになります。

 また、米軍人等の公務中の行為等で第三者に対してどのような被害が出るか、これは末松委員の方から一定の仮定を置いての話がございましたが、いずれにしても、第三者に対して被害を与えたものから生ずる請求権、これにつきましては、日米地位協定の第十八条の5に基づきまして、日本国政府を相手とした訴訟等により日本国政府が処理することとされておりまして、その上で、請求を満たすために要した費用につきましては、日米両政府間で分担をすることになっております。

末松委員 今、外務大臣が御指摘になった損害、その前に、パイロットについては、あるいは米軍の責任については、米側が第一次裁判権を持つということで、結局そこは無罪という話になることも容易に想定されるんですね、米側が公務中であったとしてもです。

 そして、その損害の賠償あるいは補償なんかは、日米地位協定の第十八条の5で、今大臣が言われたように、負担は分担するという話になっているんだけれども、ここで面白いのが、米側が公務中に与えたそういった損害、これは大体、比率が書いてあって、米側が一〇〇%悪くても、つまり、米軍機が悪くて、そしてそのまま落ちて大被害を生じたとしても、そのときに米側の補償額は、第十八条の5によると、七五%を米側が払う。でも、日本側も二五%、何の責任もないのに二五%の費用を国民の税金で払うとなっているんですよ。これはちょっとおかしいと思うんですね。

 それで、NATOの諸国をいろいろと調べてみた。そうしたら、大体みんな加害国が一〇〇%払うということになっている。豪州もそうだし、韓国もそうだし、それからフィリピンもそうだし、そして、先ほど言ったように、NATO諸国もそうなんですよ。大体、当然、加害国が払うべきなんですよね。

 これはちょっとおかしいと思いませんか、大臣。

茂木国務大臣 先ほど申し上げましたが、日米地位協定と、米国がほかの第三国、ドイツであったりイタリア、韓国等々と結んでおります地位協定、置かれている環境も条件もいろいろ違いますので、一つのものだけを取り出しておかしいというよりも、全体の体系としてどうなるのか、こういう問題であると考えております。

末松委員 今の大臣の論理でいくと、一つ一つ具体的な問題を言うんじゃなくて、全部統合して、そこで物を言っていかなきゃいけない。そういうことを続けていたら、永遠にアメリカに対しては何も言えませんよ。状況を改善することも全くできませんよ。ちょっとこれは、日本の外務大臣として、それはいかがなものかと思っちゃうんですよ。別に、茂木大臣を責める気はないですけれども。仕組みが、旧来の占領下の仕組みと全く同じような形をいまだに続けていることが私にとっては不満だし、それはおかしいと言っていいし、それはアメリカだって当然認めざるを得ないと思うんですね。

 だから、私の提案としては、例えば、米軍機の飛行についても、米国内法と同等レベルの規制をかけても、米国人はそれに対して反論することができないんですよ。そうですよね、自分たちで守っているんだから。米国人の生活上の価値、安全、そういったものを米国人には守っている、でも、日本の国民に対して、生活の安全、それから静けさとか、あるいは生活の安定、これを認めちゃ駄目なんというのは、そういった米国人はいないと思うんですね。それから、同じように、さっき言ったNATOのドイツとかイタリア、これだって自分の国内法で規制しているんですから。そこは、まずは、全体というよりも、こういう具体的な点から一歩一歩進めていくというのが、外交交渉の在り方じゃないですか。私が外務省時代には、そういうのは教わったんですけれどもね。

 私、実は、日米地位協定を改定するという議員連盟というか、研究会なんですけれども、それの会長を立憲民主党でやっているんですけれども、こういう形で、一つ一つおかしい点を挙げていく。ただ、問題は、それを一挙に全部やれと言ったらアメリカも困るよね、だから一つ一つやっていこうよねということが重要でございます。

 では、アメリカがそういうのはインセンティブが湧かないんじゃないかという話があるかもしれませんけれども、でも、例えば今、アメリカのトランプ大統領も、日本を含めて、世界に対して、三・五%、防衛費を上げろと言ってきているんですよ。十年以内に五%にしろと言ってきているわけですよ。それは彼らの要求であって、我々がどう考えるかというのは我々の判断なんです。そういうときに、あなたの要求は分かった、ただ、我々もいろいろな問題を抱えているんだよね、これをきちんと合理的に解決をしていく、これにも協力してくれよということを言えるタイミング、非常にいいタイミングだと思っています。

 さらに、来年になると思いやり予算の審議が始まって、そこで幾らにするかというのは決定するわけですけれども、これも、こういった日本人がおかしいと思っている問題を一つ一つ言って、これを解決してくれよと。そして、もし米側がこれに対して理解をするようなことであれば、例えば、日本国民に対しても、しっかりとアメリカの配慮がある、非常にそういう寛容さがあるんだということで、日本国民に対して非常に受けがいいというか、評価をされる。これは日米同盟の深化とか発展に通じることだと思うんですね。

 だから、そういういいタイミングになっているので、是非、外務大臣、もし外務大臣がこういうことで一つでも実現していただければ、これは名外務大臣という形で金字塔になるわけですから、是非、アメリカとのそういった交渉を開始していただきたいんですが、大臣、いかがでしょうか。

茂木国務大臣 日米同盟をより強固で強靱なものにしていく、こういったことにつきましては、末松委員と意見を全く同じにするところであります。

 そういった中で、様々な形の運用上の課題等々につきまして話合いを進めて、手当てすべき点を一つ一つ手当てしていく、こういったことは必要だ、このように今考えているところでありますが、委員の方から、日本の防衛費について、米側から何らかの具体的な数字が示されたり、こうあってほしい、こういうことが、少なくとも今の政権と米国のトランプ政権の間で行われているとは承知をいたしておりません。

末松委員 大臣として、そういうちょっとやや官僚的な答弁ではなくて、意欲というかな、そこら辺をお願いしたい。

 当然、アメリカが、トランプ大統領が世界に、三%、彼らの言い方ですと防衛費あるいは軍事費、あるいは、十年以内に五%にしてくれということは、NATOもそういう形でのんだりしているわけですよね。だから、日本のときも、これは頭に入れて、そういうときこそ、日本人がわだかまっているこういった日米地位協定上の問題とかそういうことを、お互いに、アメリカもやりやすいところから始めてもらう。

 特に、軍用機の運用というのは、本当にこれはアメリカでさえ認めているわけですから、それを日本は駄目だと言えないんですよ、論理的に。だから、そこを是非お願いしたいということを改めて外務大臣には要請をいたします。何回これを繰り返しても仕方がないようなので、次の話題に行きますけれども。

 次の話題は、今話題にもなっていましたけれども、日中関係。それで、高市総理の国会答弁が従来の政府の立場と変わらないということで、政府統一見解を示された。これは当然まず必要だと思うわけでございます。ただ、この高市総理の統一見解では十分じゃない、あれは不足しているということを中国側が言ってきました。

 私も、別に中国におもねってどうこうする気は全くありません。ですけれども、日中関係において、中国が、台湾問題、日中の平和友好条約ですかね、それのときから非常に議論になり、そしていろいろと経緯があって、非常にセンシティブな、本当に触りたくないセンシティブな問題だというのを、私も外務省にいるときからよく分かっているんです。台湾というのが中国の核心的な利益ということで、習近平国家主席も繰り返しおっしゃってきましたけれども。

 これを、今回の、私個人的な見解ですけれどもね、私の党とは関係なくです、私個人的に思うのは、やはりちょっと、高市総理も少し言い過ぎたかなという感じは、ニュアンスはありましたけれども。要するに、台湾の問題で海上封鎖なんかがあったときに、武力行使を中国側がやれば、日本側としても武力行使を伴う、これはそういう存立危機事態だというふうにおっしゃったことは、少し私は言い過ぎたんだなという感じはするわけですね。それで、中国側からちょっと看過できないいろいろな失礼なこともやってきたわけですけれども、そういうことを一々何か気にする必要もなくて、もっと日本は堂々として対応すればいいと思っているんです。

 だから、そういった意味で、中国側は日本の一挙一投足を本当に重大視して、物すごい関心と、大きな問題だと考えているわけですから、私の個人的な希望としては、今、中国側がそういう形で、どうも習近平国家主席の号令一下、かなり経済的に、あるいは様々な分野で日本に対して対抗措置だとがんがん言ってきて、これは短期で終わるような問題じゃなくて、かなり長期的な問題に広がっていって日本経済を打撃をしていくと私は思っているので、そういった意味では、私の希望では、高市総理が、少し言い過ぎだったということと、発言を撤回して、それを機に、しっかりと日中の関係を更に築いていくということをおっしゃった方がいいかなと私は思っているんですけれども、外務大臣はどう思われていますか。

茂木国務大臣 末松委員の個人的な御見解につきましては、御意見として承ったところであります。

 その上で、日中間、隣国でありますから、課題や懸案というのもあるわけであります。これは話合いによって、こういった課題や懸案、これを少しでも減らしながら、一方で、協力できる分野もあるわけでありまして、理解や協力を広げていく、こういったことが必要だと思っておりまして、日本として、今後の対話についてはオープンであるということを申し上げたいと思います。

末松委員 そうすると、茂木外務大臣の方から高市総理に対して、例えば発言撤回問題を含めて、何かアドバイスというのをやられる気はありませんか。それとも、これはもうこれでいいんだという大臣の認識ですか。

茂木国務大臣 ちょっと、これでいいんだという、何というか、認識というか、その部分がはっきりしないわけでありますけれども、先ほど申し上げたように、日中間には様々な懸案や課題があるのは事実であります。ですから、そういったことを減らすための話合いというのを続けていくという点におきまして、総理と私の見解は一致をしている、そのように考えております。

末松委員 そういった、ある意味では水面下のことは、それは当然こういった場では言えないことは、そうだと思いますけれどもね。私も外務省に十四年間いましたけれども。

 ただ、本当に、中国は中国で、確かに核心的な利益、それに関わる様々な経緯、歴史的な経緯がある。これを見誤って、ただ中国の外交官の態度がおかしいとか、確かに、ああいうポケットに手を入れるなんて外交では全くあり得ない話であり、大阪総領事の発言もあれは看過できない話ではあるんですけれども、あれで私が思うのは、どうも中国が、習近平国家主席以下、ああいう統一的な対応を取っているということ、これがちょっと私にとっては、非常に大きな大きな課題なんだということを日本の人たちも知っておかないとまずいということ、それを是非早期に解決していただきたく、日本の経済とかそういった問題に妙な打撃が起きないようにしてもらいたい、それを希望を申し上げて、私の質疑を終わります。

 ありがとうございました。

國場委員長 次に、原口一博君。

原口委員 おはようございます。

 茂木外務大臣、まず、外務大臣御就任、おめでとうございます。日記を見ていたら、あなたに最初にお会いしたのは三十七年前でした。僕は自民党の青年局長で、あなたは平成維新の会の事務局長でいらっしゃいました。最初に会ったときに、日本をこうやって変えるんだと二人で熱い話をして、もう三十七年たちます。御就任、本当におめでとうございます。

 それで、お願いをしたいのが幾つかあります。

 一つは、今年の一月十四日は、尖閣諸島が日本に編入されて百三十年という極めて重い、重要な記念日でした。私も、新藤会長の下で副会長をしている領土議連を代表して、毎年行っています。しかし、政府からは誰一人来ていない、いや、政務三役は誰一人来ていない。来ていないどころか、そのときに、石垣島の近海には中国の海警船が来ておりました。では、我が方の与党のリーダーはどこへ行かれたかというと、北京で党の幹事長さんたちが談笑される。これはもちません。是非、来年の一月十四日、政務三役のどなたかを派遣していただきたい。強くお願いします。

 それから、国家主権と国益を守るために行動する議員連盟というのを民主党時代に立ち上げました。国家主権三法という法律を作りました。一つは土地の先買い、国境離島の振興、それから領海法の改正、この三つですけれども、幾つかは今の現行法の中に入っています。

 そこでお願いしたいのは、外国人土地法を現実化してほしいんです。

 この間、福岡県の朝倉から呼ばれて行きました。何と、ゴルフ場のヘリポートの跡地に、中国の富裕層の方のマンションが六棟二千人です。つまり、そこの保険はどうなるんでしょうか、是非来てくださいと。いや、福岡にも国会議員はいるだろうということでしたけれども、推進の方が多いらしくて、私が呼ばれたわけであります。

 二点。一点目は、今年の出席。それから、外国人土地法の実現化、これは重要な土地を買われている。いろいろなところがリプレースメント・イミグレーション、日本人と外国人が替わっているんですよ、これが進めば日本は成り立ちませんので。外務大臣の答弁をお願いしたいと思います。

茂木国務大臣 まず、尖閣諸島、これは歴史的にも国際法上も疑いのない日本の固有の領土でありまして、現に我が国はこれを有効に支配をしております。したがって、尖閣諸島をめぐり解決すべき領有権の問題はそもそも存在しない、このように考えております。

 原口議員と初めてお会いをした、もう三十五年以上前のことでありますけれども、やはり、日本の国をより力強い、いい国にしていかなければいけない、こういう思いを共有したということを昨日のように覚えているわけであります。

 御指摘の尖閣諸島開拓の日、これは石垣市が条例で定めたものでありまして、記念式典への政府の出席者につきましては、その都度、諸般の情勢を踏まえて適切に判断をされている、このように承知をしているところであります。

原口委員 外国人土地法の実質化についても、これはもう待ったなしですから、お願いをします。

 ちょっと質問の順番を変えます。いわゆる五千五百億ドルのトランプ・ファンドと言われているもの、投資イニシアティブ、このスキームについて伺います。五千五百億ドルの原資は何ですか。

茂木国務大臣 まず、本年七月、日米間の合意の一環として、経済安全保障及び国家安全保障の利益を促進するために、日本が、半導体であったりとか医薬品、エネルギー等の分野において、五千五百億ドルをアメリカに投資をすることを合意をして、その大枠について日米の共通理解を確認するための了解の覚書を取り交わしたところであります。

 今回、五千五百億ドル投資をするということでありますけれども、日本としては、米国に対して、日本側は関税について一切引下げを行わずに米国に対して関税の引下げを実現した、こういったことも含めて全体での合意であるということは、原口委員もよく御案内のとおりだ、このように考えております。

 その上で、今申し上げた了解書では、まず、投資先を、日米双方で構成する協議委員会での協議を経て選定をするということでありまして、勝手にアメリカが決めたいように決めるというわけではなくて、きちんと協議を経て、妥当なものであるかどうか、こういう議論が進む。

 そして、プロジェクトの実施に際しましては、日本は、JBICであったりNEXIを活用しつつ、必要な資金提供を行う。一方で、米国は、土地であったりとか、水、電力、エネルギーの供給、オフテイク、つまり買取り契約であったりとか、規制プロセスの迅速化といった様々な貢献を行う。

 なかなかこれは、土地もきちんと手当てしますよ、いろいろなインフラも手当てをしますよ、さらには買取り先まで手当てをしますよ、それは相当アメリカ側も踏み込んだ合意をしたなと思っております。

 そして、投資収益に関しては、日本が提供した資金の元利の返済相当分を確保するまでは日米が五〇%対五〇%で配分をして、それ以降、元利部分、元利返済分が終わった後、米国側が今申し上げたように様々な貢献をしている、こういったことも鑑みまして、米側が九〇%、そして日本が一〇%配分を受けるということになっている。

 こういったことが確認をされているところでありまして、この協定が日米の相互の利益の促進、経済安全保障の確保に向けた協力の拡大、そして経済成長につながる、こういったことを期待したいと思っております。

原口委員 私は、アメリカ側から聞いている一〇〇%自分らが勝利したといったことと、実際のこの中身とかが、えらく乖離していて、昨日、経産省それから外務省、財務省を褒めたんです、よくぞやってくれたと。名前を取ったのはトランプ、実を取ったのは日本。

 このスキームは、今大臣がおっしゃったように、JBICを中心とした投資スキームですね。例えばJBICが三分の一出して残りを民間がやる、それも、今おっしゃったように、委員会で決めてやるということで、私は日本側の一つの勝利であろうと。最後の九、一はよくないですよ、九、一はね、最後のところは。だけれども、ほかのところは日本側は勝ったと思いますよ、勝った負けたじゃないんだけれども。

 ただ、問題は、額です。

 これまで日本は、言うまでもなく、対米投資最大の国ですね。長年にわたって投資した、二〇二三年度末を調べてみると、累積で七千八百三十億ドルなんです。その七千八百三十億ドル、何十年もかけてやったものを、我々はこの三年半で約五千五百億ドル、その七〇%をアメリカに投資するというわけです。

 投資の世界じゃ当たり前だけれども、分散投資するのが普通なんですよ。しかも、これまでの七〇%たる資金がアメリカに行くと、じゃ、我が国の国内に向かう、内需を拡大させるお金はどうなんだという、そこの懸念。年間二十四兆ぐらいを突っ込んでいくわけです。これはでか過ぎます。

 だから、僕らが政権交代したら、言っておきますが、私はCPACジャパンのメンバーで、トランプをずっと応援してきているんですよ。皆さん、去年一人もCPACには自民党の方は来られませんでした。皆さんはバイデンさんと親しいということであれだったのかも分からぬけれども、やはり、今はトランプ政権ですから。トランプの政権と足並みをそろえていくことが必要だけれども、しかし、これは指摘にとどめますが、大臣、過大です。五千五百億ドルは、日本の体力からすると、でか過ぎる。しかも、JBICの年間融資能力は二兆円です。二兆円に、民間のほかのお金を三分の二、足して六兆円でしょう。JBICの能力も超えているんですよ。だから、そこのところはまた議論いたしましょう。

 さて、私は、高市首相は政経塾の一期下で、正直、応援しています。何でかというと、随分苦労しましたよ、彼女も野党で、随分いじめられて。自民党へ行ってからも大変だったなと思います。だから、この場をかりてお祝い申し上げたいけれども。では、高市総理というのはグローバリストなのか何なのか。茅ケ崎時代の彼女は、アメリカの民主党の国会議員のセクレタリーであったんですね、今のようなことは言っていなかった。まあ、人間ですからね、変わると思うけれども。

 それで、この間G20があって、これは苦言を申し上げますが、トランプさんが二十八項目の和平案を出して、そして、それでもうゼレンスキー氏も閣僚の汚職でどうしようもなくてイエスと言わんばかりのときに、高市さんはどこへ行っているか。EUの会議に行っているわけですよ。誰が行かせたんですか。せっかくこれで和平が成ると言っているときに、EUの、戦争を継続したい人たちの下に行って、共同声明をやっているわけです。

 これは非常にアメリカ側というか、あれっ、いつでも電話してきてください、私は必ずあなたの隣にいますと言ったそのときに、何でフォン・デア・ライエンとかああいう人たちと会うんですか、しかも共同声明するんですか。

 これは総理から聞かなきゃいけないけれども、外務大臣、教えてください。

茂木国務大臣 まず、原口委員も御案内だと思いますけれども、アメリカの議会の中で、民主党は全部グローバリストで共和党が反グローバルだ、こういう世界ではないということは間違いないことなんだ、私はそんなふうに思っております。

 その上で、いろいろな国際会議を開きますときに、その発言、いろいろあります。一方でずっと各国が発言する、そういった時間に、バイの会談が行われたりとかマルチの会談が行われる、こういったことはしばしばあるというか、大体の会議において、特に、二十か国であったり、さらには二十国際機関等々が出席をするかなり長い会議の間では、滞在時間も限られている中で、様々な、せっかく集まっている機会を捉えて違った会議を行うということは、これまでもずっと行われてきたことだ、こんなふうに思っております。

 それで、御指摘の十一月二十二日でありますが、高市総理はEU主催のウクライナの和平に関する関係国会議に招待をされて出席をしたわけでありますが、決してこれはウクライナの和平に反対するとか、今のアメリカの様々な動きに反対をする、こういったことではなくて、この会合後に発出された首脳声明におきましては、ウクライナに和平をもたらすための米国の継続的な取組を歓迎をし、米国の和平案には公正かつ永続的な平和に不可欠となろう要因が含まれており、これは更なる作業を必要とするが、今後の取組の基礎となる、こういった考え方が述べられております。

 このように、この首脳声明を見ましても、米国の取組に反するための会議であったりとか、反するような結論が出たというふうには理解をいたしておりません。

原口委員 大臣は前段だけ読まれたんですよ。私はこれを全部読みましたけれども。後ろは、結局、今アメリカが出しているのは、今の現状でもう戦争を止めろということなんです。領土は放棄しろということなんです。それと逆のことがヨーロッパの利害である、ヨーロッパの利害と一致しているのが日本であると。共同声明ですから。日本はヨーロッパの利害と一致していますか。逆でしょう。

 安倍さんの下で茂木大臣は経済協力を担当されていましたね。違いましたっけ。違うか、ごめんなさい。茂木さんじゃなかったですね、ごめんなさい。ちょうどあれはロシアがクリミアに侵攻したとき、二〇一四年、当然、国際社会と同じように日本も制裁をしました。しかし、安倍さんは一方で、三千億を超える経済協力をやりましたね。それはなぜかというと、ロシアが日本に対して大変な利益だからです、サハリン1、2も含めて。

 私は、そろそろシフトを変えるべきだ、バイデン政権のシフトからトランプ政権のシフトに変えるべきだと。ウクライナ、いいですよ、支援して。だけれども、空母遼寧はどこの船ですか、ウクライナの船でしょう。私は拉致議連の副会長をやっているけれども、北朝鮮のミサイルはどこの技術ですか、ウクライナの技術じゃないですか。中国とウクライナは核協定を結んでいるんじゃないですか。だけれども、日本よりロシアに近いのは中国って、これはおかしくないですか。それは指摘に留めておきます、高市さんに直接言っているので。

 それで、中国。さっきあったけれども、今回、脅威というのは意思プラス能力ですから、高市総理が今回の答弁で一回でも、中国に武力行使をする、脅威を与える、そんな発言をしましたか、していないですよ。全くしていない。法の当てはめを聞かれて、ケースを答えたにすぎない。しかし、返ってきたのが旧敵国条項。とんでもないですよ。

 旧敵国条項について、まず外務大臣に伺いますが、もうこれは一九九五年の死文化決議、二〇〇五年の決議、それから二〇二二年と、実質ないのと等しいと思いますが、いかがですか。

茂木国務大臣 国連憲章のいわゆる旧敵国条項、これは既に死文化している、こういう理解で結構だと思います。

 同条項については、一九九五年の国連総会におきまして、時代遅れとなり既に死文化しているとの認識を示す決議が、圧倒的な賛成により採択をされております。また、二〇〇五年の国連首脳会合では、国連憲章から敵国への言及を削除するとの全加盟国首脳の決意を示す国連総会決議が、コンセンサスによりまして採択をされているところであります。

 先ほどちょっと、経済協力のことをやっていたんじゃないかなという話がありましたが、二〇一四年当時はたしか私は経済産業大臣を務めておりまして、確かに御指摘のような対応を取ったこともありますが、じゃ、日本が全く制裁をしていないかというと、そうではないというのは事実関係として申し上げたいと思っております。

原口委員 いや、それは申し上げました、国際社会の横に並んで日本もしたと。しかし、一方で、ロシアとの間のパイプ、私は講道館の同門ですけれども、やはり親日のリーダーは大事にしなきゃいかぬと思いますよ。全然違う。

 今の死文化についても、脅威というのは、何回も言っているけれども、意思プラス能力ですから。それを表してもいないのに、ここまでやる。

 実は、中国の隘路は日本だというふうに思っているんです。例えばレアアース、中国が一〇〇%持っています。しかし、このレアアースを精製する技術はどこが持っているかというと、日本です。日本にレアアースが来なければ、彼らはこれを精製することができないわけです。つまり、ウィン・ウィンの関係なんです。もう相互にもたれ合っているわけです。

 彼らは、中国製造二〇二五という戦略で、自分たちの国内製品を七〇から四〇%、自給を高めてきました。それでも、できないものがあるんです。できないものは何かというと、日本の技術なんです。

 今回も高市さんに謝れの何のと言っているけれども、かえって国際社会は強いメッセージで彼女を支えていますよ。むしろ国内の方が、何で曖昧戦略を逆にひっくり返すのか。我が立憲民主党も曖昧戦略ですから。自民党さん、高市内閣も曖昧戦略を放棄したわけじゃない、ここだけは確認してください。

茂木国務大臣 曖昧戦略というのがどういったものを指すか、そういったことについて定義すること自体がこの曖昧戦略を否定することに私はなるのではないかな、こんなふうに思っているところでありますけれども、じゃ、どういう事態がどうなんだというやり取りにつきましては、かなり岡田委員の方が私は迫られていた、曖昧戦略を、あたかも、ある意味、曖昧戦略の定義は別にして、変えるようなことをされていたんじゃないかなと思います。

原口委員 曖昧戦略は、アメリカが定義している曖昧戦略です。一つの中国を認めつつ、しかし、無謀なことは許せませんね、こういうことです。でも、その中身については言わない、これが我が党の基本なんです。だから、今、茂木大臣が御批判になったことは私たちも真摯に受け取らなきゃいけない、こう考えているわけです。(発言する者あり)いやいやって、どういうことだよ。

 これは国益を懸けているわけですよ。おかしいでしょう、侵略の意図もなく武力攻撃の意図もないのに、何で旧敵国条項を出すんですか。明らかにやり過ぎでしょう。ここで後ろに引いて何かいいことがあるかって、ないんですよ。

 このことを申し上げて、もう時間があと僅かになりましたので、あと少し、IHRについて聞きます。

 IHR、これは九月十九日に発効していますけれども、新たに法的な措置が必要な部分、教えてください。

佐々木政府参考人 お答えいたします。

 御指摘のIHRにつきましては、昨年の合意ですか、それに基づいて今、様々準備をしているところでございます。一方で、これまで取り組んできた中身で継続する部分もございまして、これによって直ちに今、法的な措置、対応が必要なものというのは、ちょっと手元に持っている資料の範囲で恐縮ですけれども、その範囲では、ございません。

原口委員 今言ったのは正しいですか。法的拘束力を持つと。

 ここは指摘にとどめておきますけれども、法的拘束力を持つことは、憲法七十三条、必ず国会を通さなきゃいけないんですよ。七十三条に何と書いてあるか。法的拘束力を持つもの、あるいは予算、そして政治的に重要なもの、これをほいほい通しては駄目なんですよ。

 ちょっと、これ。(パネルを示す)これは、もう世界の中から、日本はこのまま滅ぶんじゃないかと言われているんです。超過死亡です。

 私は、ゆうこく連合という組織をつくって、日本全国二百八十九の小選挙区に世話人を置いています。そこで、国民連合の皆さんと一緒に開示請求をしました。新型コロナワクチンなるものを打った人たちが、その後、この間、どれぐらい生きておられるか、亡くなっておられるか。

 ある町では、あるロットを打った人たちは、生き残った数は、ワクチンとの関係は分からないですよ、しかし、事実として一六%なんです。浜松でもそうだった。松戸でもそうだった。一体いつになったらこれは、インフルエンザワクチンに比べて、コロナワクチンでたくさんの人たちが亡くなっている。高市総理も御自身が、ワクチンの中に異物が入っていたと言われている。

 私自身も三回打って、そのうちの二回がいわゆる死のロットと言われるものでした。三年前は髪の毛もなくなり、悪性リンパ腫で死線をさまようということになりました。自分のがん細胞を調べて、アメリカとそれから日本の研究機関に出したら、まさにワクチン由来のスパイクたんぱくが見つかりました。

 スパイクたんぱくというのは、厚労省、すぐなくなると言っていませんでしたか。何で一年たっても二年たっても体に残っているんですか。そして、がん化や免疫不全を起こすということが言われていますが、あなた方がおっしゃっていたのと全然違うじゃないですか。しかも、尾身さん御自身が、ワクチンの効果はほとんどなかったとテレビで言う。では、害だけじゃないですか。答えてください。

佐藤(大)政府参考人 お答えいたします。

 メッセンジャーRNAワクチンを含む新型コロナワクチンでございますけれども、そのスパイクたんぱくに関する生体内の分布の評価等についても承認審査時に行ってございまして、基本的には、こういったスパイクたんぱくについては消失する傾向にあるものということで評価がなされております。

原口委員 今、何と言ったと思います。承認時ですよ、五年前のことを言ったんですよ。

 五年前にそんなことは分かっていなかったんですよ。シュードウリジンという、カリコさんがノーベル賞を取ったのは、このメッセンジャーRNAが長く続くからやっているんですよ。あなたが言ったのは、全部、承認時じゃないか。その後できたことを全部捨象している。その後被害を受けた人たちを全部無視している。

 だから、僕らは、次の選挙は、これで重大な懸念がないと言うあなた方と、止めろと言う私たちとの戦いだと思っている。国民の命がなくなっている。日本だけが超過死亡がひどい。

 これを見てください。これは林総務大臣にもチェックしてもらおうと思うんだけれどもな。ワクチンは大体三千円ぐらいだったんです。去年の定期接種で、何と、これがみんなに、ワクチンメーカーに言ったら、定期接種、とてもたまりません、一万二千円はくれないとやれませんと言っているわけです。

 某メーカーが僕を訴えているけれども、その訴え書によると、茂木大臣、利益率は幾らだと思いますか。五四%ですよ。

 厚労省に聞きます。今まで、ワクチン関係でアメリカにパテント料を払いましたね。幾らですか。

佐々木政府参考人 お答えいたします。

 ワクチンを購入したのはまず事実ですが、それに対して、パテント料という形での支払いというのは、これは購入価格の中に含まれているとすれば、その内訳については公表はしておりません。

原口委員 だって、これは何十兆と払っているから、我が国の貿易収支にも関わる話ですよ。

 しかも、これを見てください。全部一万二千円ぐらいでそろっているわけです。

 公取の委員長、来られていますが、これは、福岡厚労大臣に話をしたら、厚労省は関係していないと。ワクチンメーカーが一万二千円ぐらいするからと言うので補助金を足しましたと言うんですよ。カルテルじゃないですか。話し合っているじゃないですか。大体、レプリコンというのは少量でもって効くと言っているのに、何で価格が高くなるんですか。

 あなたは財務省の出身でしょう。僕は、公取も今までずっと応援してきた。独占禁止法の改正も、竹島委員長のときに一緒にやりました。あの人も財務省だった。でも、自分らがつけた予算について、あなた方は何もやらないんですか。こんな、もう、火を見るより明らかじゃないですか、これは。何で一万二千円でそろうんですか。おかしいでしょう。

 一般論で結構ですが、公取の委員長に、こうやって価格が市場によらず、カルテルの疑いというのかな、何というんだろうか、そろうことを、独禁法で何と言うのか教えてください。

國場委員長 申合せの時間が経過しておりますので、簡潔に御答弁をお願いします。

茶谷政府特別補佐人 お答え申し上げます。

 独占禁止法では、複数の事業者が相互に連絡を取り合って、本来、各事業者が自主的に決めるべきである価格を共同で取り決め、競争を自主的に制限することを、不当な取引制限として禁止しております。したがいまして、事業者が相互に通じ合って価格を横並びに決めるという場合には、いわゆる価格カルテルとして独禁法上問題になります。

 御指摘の個別事案についてはコメントを差し控えますが、公正取引委員会としては、独占禁止法に違反する事実が認められた場合には厳正に対処してまいります。

原口委員 終わります。

國場委員長 次に、阿部知子君。

阿部(知)委員 立憲民主党の阿部知子です。

 本日は、質問のお時間をありがとうございます。

 まず、茂木外務大臣ですが、二〇一九年の九月から二〇二一年の十月四日まで外務大臣をお務めでありました、安倍内閣と菅内閣。今回、それに次いでの御登板で、大変今、外交が重要な時期ですので、御期待を申し上げております。

 そして、振り返れば、大臣が前回お務めになった時期以降起きておりますこととして、ロシアのウクライナ侵略、あるいは、この間、薄氷の停戦合意を見たと言われます、パレスチナ・ガザ地区でのイスラエルとハマスの戦闘。軍事力行使のハードルが大変下がっております時代だと思います。それゆえに、また、外交というものの重要性も、そこに至らせないための重要性も大変あるところと思います。

 私は、本日、大部な資料を出させていただきましたが、この二年間に及ぶ、すなわち、二〇二三年の十月七日、蛇足ですが大臣のお誕生日だそうでありますが、そこから二〇二五年の十月十日、これは停戦合意の第一段階というものがスタートすると言われた、この二年間の経緯を、細かい字になりますが表にまとめさせていただきました。皆さんにも後ほど御参照いただきたいと思います。

 こうやって、トランプ大統領の九月の二十五日の二十項目の和平合意の提案というものにのっとって現在進んでおるところですが、でも、茂木大臣も御承知のように、この停戦合意以降もイスラエルの攻撃で三百人以上が亡くなっておる。あるいは、一昨日になりましょうか、パレスチナの西岸地区でイスラエルはまた新たな攻撃を開始をしておるということで、決して和平の行方というものは楽観できない状態かと思います。

 ここで外務大臣にお尋ねしたいのは、日本におけるこれまでの中東外交の歴史的経緯と、現在に、今起こっている事態について、大臣としてどのように受け止めておられるか。一点目、お願いいたします。

茂木国務大臣 まず、ハマス、二〇二三年の十月七日に奇襲攻撃ということを行ったわけでありますが、決してこれは私の誕生日と関連しているものではないということは明確に申し上げておきたい、こんなふうに思っているところであります。

 中東情勢、これは十字軍の世界の頃から、非常に難しい問題だと思っておりまして、常に紛争が絶えない、さらには権益争いが絶えない、こういう地域でありますが、日本にとって中東情勢というのは非常に重要であると考えておりまして、日本は、原油輸入の九割以上、これを中東地域に依存をしておりまして、中東地域の平和と安定は我が国のエネルギー安全保障の観点からも極めて重要だと考えております。

 一方、中東地域においては、パレスチナ情勢であったりとかイランの核開発等、依然として大きな課題も存在をしているところであります。

 かなり危険な地域というのもあります。前回、私も、外務大臣時代にイスラエル、パレスチナを訪問するときは、国境といいますか、パレスチナ側に入るときは車を乗り換えるわけですけれども、完全にカーテンを引くというか、見えない形の部分で車を乗り換える、そういったこともしなければいけない、こういうところであります。

 日本は、ある意味、この地域に対して、これまで何らかの、日本の権益を得るために強引なことをやったりとか、そういったことはしていない、各国との間で非常に友好的な関係も持っているところでありまして、国際社会の一員として、人道支援であったりとか人材の育成、対話の促進を通じて中東地域の平和と安定に大変大きく貢献をしてきたところでありまして、今後も、中東各国と築いてきた、先ほど申し上げたような信頼関係に基づいて、米国を始めとする関係国とも連携をしながら、中東の緊張緩和、確かに、いろいろな問題、歴史的な背景であったりとか宗教上の問題であったりとかがありますので、一朝一夕に全てが解決するわけではありませんが。

 いずれにしても、緊張緩和、いろいろな被害とか、死者そしてまた負傷者も出ているわけでありまして、こういったものを少なくしていく取組、これはしっかりと進めていかなければいけないと思っております。

阿部(知)委員 先ほど、十月七日のことで、大臣のお誕生日と申し上げて失礼だったかもしれませんが、私は、正直、この日、大変驚愕というか、驚きました。

 もちろん、それまでの中東におけるイスラエルとアラブ諸国との衝突というのはずっと繰り返しておりましたので、こうしたことが起きておかしくはなかったのかもしれませんが、急襲、アタックという形で起きたこと、また、その後、イスラエルが自衛のための報復ということで繰り広げられた様々なことを思うと、この二年間は大変心を痛めることが多かった日々でございます。

 そして、今大臣が御答弁いただきましたが、日本の外交というものは、そもそもオイルショックのことを考えてみましても、田中角栄総理の頃に遡っても、日本が多く中東に依存しているということもあって、この地域の平和と安定ということを日本の国是に関わるものとして、また一つは、やはり、日本がやってきた支援というものが、友好国、イスラエルについてもパレスチナについても、この二国間、片っ方はまだ国家ではございませんが、協調的に何とか共にやっていこうという努力を積み重ねてきたという特殊な立場にあると思います。

 私が当選しましてすぐに起きたアメリカによるアフガニスタン攻撃の折に、皆さん覚えていただいているでしょうか、中村哲さんという私の医師の同僚が参考人として呼ばれて来たときに、アラブの人たちは、日本に対して深い尊敬の念を持っておる、戦後の非常に苦しい状況、被爆まで受けた状況から今日に至る平和的な復興を遂げておるということでの憧れと尊敬を持っておるということで、日本をそのようにみなしてくれる大切な世界の中のパートナーだと私は思っております。

 そして、例えば、今日、皆さんのお手元に、二階堂官房長官の談話、ニカイではなくて二階堂官房長官なのですが、一九七三年に遡りますが、これをもう一度皆さんに読んでいただけたらなと思います。

 この当時も、一九六七年から今に続く、イスラエル側が軍事力によってパレスチナを圧迫していくという状況が続いている中で、域内の全ての国の領土の保全と安全が尊重されねばならず、平和的、永続的実現に当たって、パレスチナ人の国連憲章に基づく正当な権利が承認され、尊重されること、我が国政府は、上記の諸原則に従って、公平かつ永続的平和達成のためにあらゆる可能な努力が傾けられるよう要望するということで、今に続く日本の中東和平の基本路線ということをここで表明してくださっていると思います。

 更に遡って、日本のUNRWA、パレスチナ難民救済支援機関へのいわゆる拠出がいつ始まったかということで、これは以前予算委員会でも取り上げさせていただきましたが、日本が国際社会に復帰する一九五六年、国連加盟以前から、既にパレスチナの難民救済支援機関への拠出ということを始めております。

 日本が国際社会に復帰する以前からのこうした取組ということを外務大臣はどのように御認識されているか、重ねてお伺いいたします。

茂木国務大臣 確かに、田中内閣当時の二階堂官房長官の談話を引いていただきましたが、日本は、この中東地域に関与するに当たって、非常に先見性を持ちながら、早い段階から様々な取組をしてきたと思っておりまして、イスラエル建国後間もない一九五三年、委員の資料の中にもあるわけでありますが、一九五三年から七十年以上にわたってUNRWAに対する拠出、これも行ってきているわけでありまして、この間、UNRWAは、ガザ地区を含めて中東地域全域における数百万ものパレスチナ難民の支援において、人道支援のほか、先生も御専門の医療であったり、教育等において必要不可欠な役割を果たしてきているというところでありまして、そういった日本の取ってきた歴史的な対応、こういったものも踏まえながら、中東問題にしっかりと関与していきたいと思っております。

阿部(知)委員 日本は、元々、中東のイスラエル・パレスチナ問題では、二国家共存、二つの国家が共存するということを目指してやってきたわけでありますが、一九四七年になりましょうか、イスラエルは既に国家として樹立されましたが、一方のパレスチナはそのような形にはならず、しかし、日々の生活を支える医療とか教育とかあるいはごみの処理に至るまで、UNRWAという機関が国連機関として担ってきた長い歴史があり、また、今はガザのことがフォーカスされておりますが、シリアとかレバノンとか、周辺にパレスチナ難民が発生したその全体を支えて、中東地域の人間の安全保障、そして、それがひいては平和構築につながるとやってきた日本の長い支援の歴史もございます。

 そして、そういう中で、今回、先ほど申し述べましたトランプ大統領の九月二十五日の提案に基づいて、その後、国連でも、次のページにお示しいたしましたようなトランプ大統領のガザ紛争終結のための包括的計画というものが提案をされて、これは、ロシアと中国は安保理で棄権をいたしまして反対をしなかったということで、国際社会の合意となっておるわけです。

 二十項目、詳しくは申し述べませんが、皆様にもこの資料、お目通しいただいて、例えば、暫定移行統治がどうあるべきか、治安は、あるいはハマス構成員をどう扱うか、あるいはガザ住民の関与はどうするかなど、項目別に整理されたものを外務省から資料としていただいておりますので、お示しをしたいと思います。

 そして、私が、この二十項目計画の中で、懸念というか、非常に今後の問題になろうと思うことが二点ございますので、大臣にちょっとお伝えをしたいと思います。

 下に、デンマークの教授の、二十項目計画についての疑念ということを書かせていただいておりますが、果たしてパレスチナの人々の主権あるいは自己決定権、関与、どのようにできるのかということは、ここからどのように読み取ればいいのか、この点について大臣の御所見を伺います。

茂木国務大臣 ガザ情勢につきまして、トランプ大統領のガザ紛争終結のための包括的計画を契機として、十月に当事者間で整理した合意については、ガザ情勢の解決に向けた大きな進展であり、さらには、二国家解決、これは日本が支持しているところでありますが、この実現に向けた重要な一歩と評価をいたしております。

 包括的計画におきまして、その一部、阿部委員の方から抜粋をしていただきましたが、パレスチナの主権、この文言はありませんけれども、パレスチナの民族自決権と国家性をパレスチナ人の願望として認識する旨が、項目でいいますと十九項目めになるんですが、明記をされておりまして、パレスチナ自治政府も、この包括的計画を歓迎し、その履行を支援する用意がある、こういう立場を表明していると承知をいたしております。

 我が国としても、包括的計画の着実な実施を後押しするとともに、二国家解決の実現に一歩でも近づくような現実的かつ積極的な役割を今後も果たしていきたいと考えております。

阿部(知)委員 今の御答弁ですが、先ほど引用させていただいた二階堂当時官房長官の御発言の中にも、国連憲章にのっとってパレスチナの人たちの自決権を認めることを日本は支援すると。五十年たってもほとんど変わっていない状況にあるんだなということは、とても深刻なんだと思います。そのために具体的に何をしていくかがなければ、希望しても期待してもそうならない事態が続いてきていると思わざるを得ません。

 例えば、今大臣の御紹介くださいました項目十九を引用したところでいえば、パレスチナ改革が誠実に実施される中で、パレスチナの民族自決権と国家性への信頼できる道筋云々となっておりますが、これをするために何が必要かということで、下のソムディープ・センさんが御指摘のところで、例えば四番目、ガザの解放、二〇〇七年以来続いている陸海空での封鎖の解除。

 籠の鳥のようにガザは囲われております。大臣もガザに行かれて御経験と思いますが、あそこは入るに入れないほど出入りが厳しく制限されておって、その中で、パレスチナの人たちは、職業選択にもいろいろな制約がつく、自活、自立できる道がなかなかない。そして、六番目に書いてございますが、ガザのみならず、ヨルダン川西岸における入植地は、違法にイスラエルが占領を拡大していると。

 私は、こういうことを国際社会が一つ一つ是正していかなければ、永遠にかなわぬ主権になってしまうと、強くこの点を懸念しておるわけです。今回やっと、何度も申しますが、薄氷の和平合意が成った、このことは、これ以上の殺りくをやめてほしいと誰もが思った結果で、歓迎をいたしますと同時に、そこで生きる人たちが、当然、自分たちの地として自分たちの主権を確立していけるために、取り払わなければならない壁があるように思います。

 もう一点指摘をさせていただきますが、この間、この二年間に、国際刑事裁判所あるいは国際司法裁判所が、ガザ地区で起きていること、あるいはヨルダン川西岸で起きていることに対して勧告を出されたり、あるいは、国際刑事裁判所にあっては、二度の勧告、国際司法裁判所は、ネタニヤフ首相の逮捕ということも表明されるほど、国際人道法に反することが行われていると思います。

 国際司法裁判所も国際刑事裁判所も、日本人がそのトップを務めております。茂木大臣もよく御承知と思います。日本の果たすべき役割、率先すべき役割、法と秩序ということは日本政府が掲げたものでございますから、この点について、この二十項目提案並びに計画の中では触れられておりませんが、どのようにお考えか、お教えください。

茂木国務大臣 まず二国家解決について若干お話をしたいと思うんですけれども、今の戦闘状態が続いていたら復旧復興も進まないわけでありまして、まず停戦についてしっかりと合意が守られ、その下で人道支援等々も行われて、あの地域、私も以前訪問したことはありますけれども、例えば、道を見ましても、いわゆる弾薬によりまして大きな穴がたくさんいろいろなところで空いている、こういう状況でありまして、インフラの整備もそうでありますが、相当大変なところがあります。

 その上で、二国家解決といいますと、国づくりをしなければいけない。きちんとした統治機構といいますか、そのための人づくりであったりとか、そういったことも極めて重要だと思っておりまして、そういうシームレスな取組をしていくことが最終的な二国家解決につながるのではないかな、そんなふうに考えております。

 その上で、御指摘の点でありますが、我が国としては、国際社会における法の支配の強化に向けた、国際司法裁判所、ICJであったりとか、国際刑事裁判所、ICCの役割、これを支持をしております。

 ICJがイスラエルに対し発出をしました暫定措置命令及び勧告等の意見を踏まえて、イスラエルが適切に行動することを強く期待をするものであります。また、ICCによります司法プロセスについても、重大な関心を持って引き続き注視をしているところであります。

 包括的な計画におきましてICJやICCへの直接の言及はないわけでありますが、今月、国連の安保理におきまして、同計画を支持し、その履行を求める決議第二八〇三号、これが採択をされているところでありまして、法の支配の観点から、この決議に基づいて全ての当事者が同計画の履行に取り組むことが重要である、こんなふうに考えております。

阿部(知)委員 いわゆる国際刑事裁判所、ICC、赤根所長は、ネタニヤフの逮捕状を出したことで逆に脅されているというか攻撃をされているわけで、日本人の所長であります、日本がしっかり国際法を守ることを、やはり毅然として対応しなければならない、私はそのことがパレスチナの方々の主権の回復にもつながるものと思っております。

 そして、念のため、今起きていることについて、前向きに捉える一方、資料四にお示しいたしましたが、いわゆるイスラエルがこの間、レバノン、シリア、イエメン、いろいろなところに、イランにも攻撃をいたしておりまして、これが逆に、ナイル川からユーフラテス川までのユダヤ人の約束の地についての支配権の拡大というふうにも指摘されるところもございます。

 しかし、そうすればするほど、中東は紛争の火薬庫として更に問題を抱えてしまいますので、私は、イスラエルがパレスチナを占領していることにおける責任と、この地域の平和と安定のために本当に国家としてしっかりと行動してほしいと思うものでありますし、そのために日本政府はまたイスラエルとも協議を重ねてほしい。以前、岩屋外務大臣の折に、何回もこのことでイスラエルには苦言を呈することをやっていただきましたけれども、これをしっかりやり続けていくということがなければ中東の平和は達成されないと思っております。

 引き続いて具体的な支援について大臣にお伺いをいたしますが、先ほど大臣もお触れいただきましたが、国際司法裁判所が、パレスチナの占領をしているイスラエルに対して、そこの支援をしているUNRWA、国連機関をしっかりと守って行動を保障するようにという勧告を出してございます。資料の六となってございます。

 その六、なぜこのような勧告が出されるかは、イスラエルが、国会におきまして、二〇二四年の秋にUNRWAとの接触協力禁止法というのを国内で作りまして、それによって今、UNRWAは活動を実際にはガザではできない状態が惹起しております。

 UNRWAの、日本並びに世界からの各国支援の表がございますが、それを一枚飛ばしていただきまして、次に、ガザで起きている現状。特に今、ガザでは、イスラエルが取った飢餓戦術によって、その後、多くの子供が餓死をいたしました。上に掲げてある表は、ランセットという医学誌に発表された、ガザでの子供たちの栄養失調、資料におきまして八の上段でございますが、二〇二五年の一月から三月、短い期間の停戦がありました。このときは、辛うじて物資が、月にして一万八千台のトラック、日に直すと六百台のトラックが入りましたことで、少し飢餓状況は改善をいたしましたが、その後また三月から戦闘が再開され、飢餓が極限に達し、餓死が起こるということがこの医学誌からも明らかでございます。

 では、今回の停戦以降、果たして物資はどのように搬入されておるかということで、ここ十月までの搬入量、十一月はまだ集計がございませんけれども、必要とされる、月にして一万八千台のトラックに比べれば、二千台という、九分の一くらいになりましょうか、まだまだ足りていないという状況であります。

 そんな中で、下には、UNRWAが預かっている医薬品、約半年分がまだ搬入されないまま、また、食料は三か月分と書いてございますが、食料パッケージで百十万人分、小麦粉が二百十万人分、このような形でストックされたまま、中に運び込むことができません。UNRWAは、中でもきちんと住民に届くシステムも持っております。

 イスラエルとの関係もあろうかと思いますが、日本としては、この人道支援をしっかりと行うという観点から、このような状況の打開、医薬品は期限が来れば廃棄しなければならなくなります、食料にしても、今の足らざるを速やかに補うために重要と思います。

 今日、大臣にこれを画像でお示しをいたしましたけれども、是非、改善に向けて日本政府に格段の努力をお願いしたいが、いかがでしょう。

茂木国務大臣 まず、先ほどからのいろいろな御説明、御意見を伺いますと、確かに、ナイル川からユーフラテス川、この地域、旧約聖書においてユダヤ人の約束の地ということでありますけれども、今回のイスラエルの反撃、どちらが正しいかというのはなかなか難しいものもあるというのは事実なんだ、そんなふうに思っておりますが。

 いずれにしても、様々なことによって人道支援が滞ってしまうというのは大きな懸念材料だと思っておりまして、今年一月末の、これをアンルワと言うかウンルワと言うかは発音が分かれるところでありまして、私は、国連なんかで発言するときはアンルワと言っておりますけれども、先生の御質問に従ってウンルワと呼ばせていただきますが、UNRWAの活動を大幅に制限するイスラエルの法律の施行によりまして、UNRWAの国際職員への査証が発給されず、移動が困難となって、またUNRWAによります物資の搬入が困難になっている、また、国際NGOの活動にも制約が生じている、こういう事例もあるわけでありまして、UNRWAを含みます国際機関やNGOによります人道支援活動が可能な環境が持続的に確保されるということは極めて重要であると思っております。

 私も今、委員の資料を拝見させていただきまして、こういった状況というのは改善をしなければいけないな、日本としてもその改善のためにできる限りの対応をしていきたい、そんなふうに考えております。

阿部(知)委員 現状を認識していただいてありがとうございます。

 人道支援とは、どちらが正しいかをジャッジすることではなくて、そこにおける人間の安全保障ですから、生きていただく、命をつないでいただくための支援に日本が御尽力いただきたいと思います。

 予算関係並びにメディカルエバキュエーションについては取り残してしまいましたので、今日は、防衛省、参考人に来ていただきましたが、申し訳ありません、また機会を見て質疑させていただきたいと思います。

 ありがとうございました。

國場委員長 次に、小熊慎司君。

小熊委員 立憲民主党の小熊慎司です。

 大阪万博が閉幕をしまして一か月半たちました。でも、いまだに町中にはミャクミャク君があふれていて、本屋さんでもガイドブックまで売っているんですね、もう閉幕したのに。評価はこれからしっかり検証しなければいけない、目標の来場者数は行かなかったわけでありますけれども、九十人以上の首脳級の海外の要人が来られて、いろいろな意味で成果があったと思いますけれども、まず冒頭、大阪・関西万博の開催によって外交的にどのような成果があったか、お示しをください。

茂木国務大臣 先月閉幕いたしました大阪・関西万博では、各国のナショナルデー、こういったものが設けられまして、委員御指摘のように、約九十名におきます各国の元首であったりとか首脳級、さらには、約五十名の外相級を含めて、非常に多くの要人に万博会場を訪問していただきました。

 こういった機会を捉えて、当時の石破総理は約五十件、またここにいらっしゃる、あっ、いないか、済みません、ちょっと視野が狭かったもので。岩屋外相は約四十件の会談を実施して、二国間関係であったりとか国際社会の諸課題について各国と意思疎通を図り、連携を強化することができました。

 日本産ウナギ、今回、EUの提案というか規制が否決をされる。かなりアフリカの国ともそういった、またTICADの機会も生かしてしたわけでありますけれども、各国に我が国として伝えなければいけないこと、こういったこともしっかりと伝えることができたのではないかな。北朝鮮によります拉致問題、最優先の課題なんだ、是非引き続き理解と協力をお願いしたい、こういったことも、それぞれの会談において日本から改めて要請をしているというところであります。

 また、各国の要人が訪日される際にはビジネス関連の日程等が組まれる場合が多くて、相当な相乗効果もあった、このように考えております。

 さらに、大阪以外の地方を訪問される、こういう例も、多分会津に行かれた方もいらっしゃるんじゃないかなと思いますけれども、地方創生にもつながったと考えております。

 そして、万博を通じて、政府関係者のみならず、経済界、学術、文化関係者を含めて多くの国民の皆さんが世界との交流を深められた、このことは、外交の裾野を広げる、こういった意味からも重要であると思いますし、同時に、日本の様々な地域が持っている魅力、こういうものを国際社会に広く発信する重要な機会、貴重な機会になったと考えております。

小熊委員 ありがとうございます。

 私も、議連のメンバーとして何か国かのナショナルデーに誘われたんですが、全部行けなくて、トンガの皇太子が来られたときには行って、御案内をさせていただいて、晩さん会でもいつものとおり私の下手な手品で皇太子に喜んでもらって、日本の外交上にも役立ったかなとは思っていますが。

 こうした成果をしっかり次世代、未来につなげていかなきゃいけない。このレガシーをどうつないでいくのか、今後生かしていくのかという点についての取組をお伺いします。

井野副大臣 先生御指摘のレガシーをどのように継承していくかということなんですけれども、今、経済産業大臣及び国際博覧会担当大臣の下に成果検証委員会を設置いたしまして、成果の取りまとめや社会への実装、記憶の継承についての今後の取組について、関係者を交えながら検討を進めているところでございます。年内には議論を開始いたしまして、来年春から夏頃には結論を得たいというふうに考えております。

小熊委員 私もそのトンガのナショナルデーに行って、その後、行く機会がなかったので、閉幕一週間前にちょっと行ってきたんですけれども、大混雑で余り入れなかったんですが、多分、世界各国の若い世代が万博を訪れて、世界を身近に感じてもらったなという意味では、いいイベントだったのかなとは思いますけれども、ちょっと後半疲れまして。

 その前の昭和の万博はどうだったんだろうと、行ったことがなかったので、記念公園へ行ってみて、太陽の塔を、数年前に中も復活して、見たのですが、自分にとっては、あの七〇年の万博を超えるものがなかったなという、やはり岡本太郎さんはすごいなというのがあったんですが、あの記念公園にレガシーの一つでミャクミャク君の像が行くというのを聞いたときに、違うなと思ったんですね。これは大阪市が決めることなんですかね。でも、あれは夢洲のレガシーですから、あそこに僕は置くべきだなと思っていて、ミャクミャクをあの公園に置くということがちょっと違和感があって、あれはあれで本当にすごいことですし、今年は、NHKが作った「タローマン」という、派生した映画もあって、大変感動していたんですけれども。

 井野さんは、吹田市の記念公園で太陽の塔を、行かれたことはありますか。

井野副大臣 今回の大阪万博にはお邪魔したんですけれども、あいにく、そちらの方にはお邪魔できませんでした。

小熊委員 維新の会の皆さんもいますから、あれ、すごいでしょう。「タローマン」も見ましたか。済みません、答弁者じゃないのに聞いて。

 だから、これは、まさに昭和のレガシーはレガシーで守って、今回の令和のレガシーは、夢洲でミャクミャク君は頑張ってもらいたいなというのを、井野副大臣、検討していただいて、また大阪維新の方でも是非御検討いただきたいと思います。

 次に移ります。井野さんはもう結構です。

國場委員長 井野副大臣、どうぞ御退席ください。

小熊委員 日米外交についてです。

 我が党の原口委員もさせていただきましたが、私もさせていただきます。

 アメリカのウォール・ストリート・ジャーナル紙が、二十六日、トランプ大統領と高市首相との電話会談で、台湾をめぐる発言を抑制し、中国を刺激しないよう求めたと伝えていますが、昨日の官房長官の会見では、午後の会見ではそれを否定をされました。午前中の会見では、この指摘が、質問があったにもかかわらず午前中はスルーして、午後には否定をされたということでありますが、この件についてちょっと確認をさせていただきたいので、副長官ですかね、お願いします。

尾崎内閣官房副長官 お答えをいたします。

 先般の日米首脳電話会談でございますが、両首脳は、日米同盟の強化やインド太平洋地域が直面する情勢や諸課題について幅広く意見交換を行ったところでありまして、その中で、トランプ大統領から、今般行われた米中首脳会談を含む最近の米中関係の状況についても御説明があったところです。また、両首脳は、現下の国際情勢の下で、日米間の緊密な連携を確認をし、トランプ大統領からは、トランプ大統領自身と高市総理とは極めて親しい友人であり、いつでも電話をしてきてほしいとの発言もありました。

 会談の詳細については、外交上のやり取りでありまして、お答えは差し控えますけれども、その上で、御指摘の記事の中に、トランプ大統領から台湾の主権に関する問題で中国政府を挑発しないように助言との記述がありますが、そのような事実はないということでございます。

小熊委員 一方で、国内の共同通信でも、助言がなかったということですが、ここに触れられているということにも、国内の報道でもあるんですけれども、この点についてはどうですか。

尾崎内閣官房副長官 大変申し訳ないのでありますが、会談の詳細については、外交上のやり取りでありまして、お答えは差し控えさせていただきます。

 ただ、今般の電話会談では、両首脳は、日米同盟の強化、さらにはインド太平洋地域が直面する情勢や諸課題について幅広く意見交換を行い、その中で、トランプ大統領から、今般行われた米中首脳会談を含む最近の米中関係の状況につき説明があったということであります。その上で、両首脳は、現下の国際情勢の下で、日米間の緊密な連携を確認をしたということでございます。

小熊委員 私はここで撤回しろ、しないということには言及しませんが、この日中間の関係悪化については、多くの国民、また経済界、そして、ひいてはアメリカも日中関係を心配しているということでありますので、これは一日も早く鎮静化をしなければならないとは思いますが、薛剣さんの発言も、薛剣さんとも私は親交がありますけれども、あれは外交官としてはあるまじき問題でありますし、彼も度々繰り返しているので、もうイエローカードがたまっているからレッドカードで、与党の発言もありましたけれども、ペルソナ・ノン・グラータだと思うんじゃなくて、もうペルソナ・ノン・グラータにすべきです。

 各国の主張はあったとしても、それは逸脱している発言でありますから、これはこれで毅然と対応していただきたいということと、今回のこの日中間の関係悪化は、多分、習近平王朝がなくならない限り続く懸念もありますので、長期化に備えていろいろな対応を取っていかなければならないというふうに思っているところであります。

 次に移りますので、委員長、副長官はもう結構です。

國場委員長 副長官は御退席いただいて結構です。

小熊委員 次は、さっきの質疑にもありました、いわゆる投資イニシアチブに関してでありますけれども、これは、日本のメリットというのがちょっと明確に、これからの話ではあるんですけれども、見えていないというところがありますので、そこを端的にお示しください。

茂木国務大臣 小熊委員とは委員が県議時代からのおつき合いでありまして、非常に国際感覚をお持ちだと当時から考えていたところでありますけれども、先ほどの質疑を聞いておりまして、ウォール・ストリート・ジャーナルのお話がありましたけれども、今のアメリカを見てみますと、こういうウォール・ストリート・ジャーナルにしてもそうですけれども、ニューヨーク・タイムズ、ワシントン・ポストと政権の距離というんですか、例えばケネディ政権の頃は相当ワシントン・ポストと近かったりとかありましたけれども、相当距離感がありまして、必ずしも、報道されていることとトランプ政権で行われていることというのは違っていたりしますので、先ほど申し上げたように、台湾の主権に関する問題で中国政府を挑発しないように助言した、こういう誤った記事も出てしまうのかな、こんなふうには考えているところであります。

 御指摘の投資イニシアティブについて申し上げますと、関税に関する日米間の合意に含まれるものでありますけれども、この合意の下で、先ほど原口委員の御質問にもお答えをさせていただきましたが、日本側は関税を一切引き下げることなく、米側の関税の引上げ、これも実現をしたところであります。

 一方、この投資イニシアティブにつきましても、これは、単にアメリカの関心ということではなくて、日本にとっても、安全保障上また経済安全保障上必要な開発であったりとか事業を進めていく、こういうものであります。半導体もそうでありますし、医薬品、これもある意味これから、場合によっては、供給制約等々によりまして、特定の国に依存をしますとそれがチョークポイントになりかねない、こういう問題にもなってくる懸念というのはあるんだと私は思っておりますし、エネルギー、これもそうでありますが、こういった分野において五千五百億ドルを米国に投資するものであります。

 具体的なプロジェクトは、当然、事業として成り立つか。日本は投資をする、そしてアメリカは、様々なインフラ等を提供する、また買取り先も探すという形で、共同して、協議委員会等のプロセスを経て選定をされることになると考えておりまして、何か一方的に日本が五千五百億ドルを出してアメリカが得をする、こういう世界ではないというのは委員御承知のとおりだと思います。

小熊委員 昔話もしていただき、ありがとうございました。

 電話会談から、前に進もうと思ったら、電話会談に触れられたので、これは通告していませんが。内容は否定されています。それはそれで結構ですが。

 米中電話会談の後に日米電話会談、これは順序が逆だったんじゃないかなというのがあって、これが今の日米関係、米中関係の何か一つの意思の表れではないかなとちょっと心配をしているんですが、その点について、もし御見解があれば。

茂木国務大臣 対面での会談、これにつきましては、委員御案内のとおり、日米首脳会談が東京において開催された後、米中は韓国において会談をした、こういう順番になっております。

 電話会談は、お互いの都合もありますので、私もいろいろやっていますけれども、先にやった国が必ずしも優先ということにならないと思いますし、ちょうど米中の電話首脳会談をやっておりますときに、高市総理は、G20、南アフリカからの帰りの機中でありましたから、なかなか、電話会談をする、こういう状況ではなかったのは事実だと思っておりますので、米中が先で日米が後だった、このことに何らか大きな意味があるというふうには考えておりません。

 ただ、その上で、日米は同盟国でありますし、日本にとって日米同盟というのは外交、安全保障上の一番中核となるものでありますから、しっかりと常々意思疎通をしていく。トランプ大統領からも、いつでも電話してくれ、話があったら電話をしてくれて結構だから、こういう申出もあったということでありまして、安倍総理の当時も、トランプ大統領は、安倍さんが電話をしたいと言うといつも受けてくれる、こういう関係をきちんとつくっておくということが日米同盟を更に強固にしていくのではないかなと思っております。

小熊委員 分かりました。答弁、なるべく端的にお願いします。

 この投資イニシアチブはいろいろメリットがあるということですが、しっかり国民に説明するには数値化してやっていかなきゃいけないし、原口委員が言ったとおり、これは巨額なんですね。日米合意がひな形となって、EUは六千億ドル、お隣韓国は三千五百億ドル、世界各国でやっちゃっているんですけれども。

 四月の外務委員会のときに、岩屋外務大臣のときでありましたけれども、あのときは、茂木外務大臣、「アプレンティス」という映画は見られましたかね、トランプ大統領の。赤澤大臣にも勧めたら見たと言って、岩屋さんも見ていただいて。あれを見ておくと、やはり、トランプさんがどういう人かというのは、信用できない人だというのが分かりますので、見ていなかったら是非見ていただきたいなと思います。それを踏まえて、四月の外務委員会で、トランプさんの関税交渉は、ちょっと表現は、当時の岩屋大臣にも適切かどうかという御指導をいただきましたが、不良少年のカツアゲだと言ってしまったんですけれども。

 今、実際、この関税が、合法性についてアメリカの最高裁で審議をされています。場合によっては、合法性がないといった場合は、二の矢、三の矢、プランBが出てくるんでしょうけれども、前提となる関税交渉が合法性がないということになれば、この投資イニシアチブもどうなるのかということはもう一回再検討しなきゃいけないとは思っていますし、日本国民に対するちゃんとしたメリットがあるということを示されなければ、これもまた表現ぶりはちょっと乱暴かもしれませんが、これはアメリカのラストベルトとか停滞している産業に対する対米のODAと言わざるを得ないんですよ、一方的にしかメリットがなければ。

 そういう意味では、しっかりと数値化をして、ウィン・ウィンの関係になるというのを国民に示さなければなりませんし、リスク分散と言われましたけれども、先ほど言ったチャイナリスクを考えれば、アメリカだけじゃないですよ、投資するんだったらほかの国にも投資してリスク分散していくという考えじゃないですか。リスク分散のためにはアメリカだけでは駄目ですよ。八十兆円もアメリカだけじゃなくてほかの国にやったらいいし。あと、簡単に比べられないけれども、八十兆円を全部国内投資に回したら、地方創生なんて簡単に成っちゃうのかなとも思うし。

 そんな単純な議論ではありませんけれども、まさに今のチャイナリスクを考えたら、対米投資だけで、関税交渉の結果でカツアゲを食らっちゃったからしようがないんですけれども、本来のリスク分散であれば、いろいろな国に投資をしてしっかりリスク分散するというのが本来の在り方でありますし、しっかりと国民に見える形で、投資がどうリターンされるのか、この数値が示されなければ、やはり対米ODAだと言わざるを得ないという皮肉的な指摘も、これは当たらざるとも遠からずだと思いますが、どうでしょうか。

茂木国務大臣 いろいろ申し上げたいことはあるんですけれども、短くということなのでそうしたいと思うんですけれども。

 これから具体的なプロジェクトが組成をされていくわけであります。そのプロジェクトにどれだけの事業費がかかってくるか、こういったものを積み上げていくものだと考えておりまして、また、今、いろいろな案件になりそうなもの、また日本企業が関心を持っているもの、こういったものも挙がってきているところでありますけれども、具体的なプロジェクトになっている段階ではありませんので、この段階で確たることは申し上げられませんけれども、しっかりでき上がってきたプロジェクトが、さすがにこれはウィン・ウィンなものになっているなということは重要だと思いますし、決して、私も、経済安全保障上のリスク、これは日米間だけで完全に解消されるものではないということについては委員と同じ意見であります。

小熊委員 アメリカの最高裁の合法性の結果はまだ出ていないので、引き続き議論していきたいと思います。

 次に移ります。

 映画共同製作協定というのがありまして、まず日中間で結ばれ、今度は日本、イタリアの間で結ばれていて、日中間はちょっとコロナ禍があったので具体的な映画ができていませんが、イタリアとの間の協定に基づく映画はもう間もなく完成をするところであります。

 違う委員会で今回イタリアに視察をさせていただいたときに、イタリアの日本の大使館の方々からも聞きましたけれども、これは、珍しくと言うとあれかな、大使館側がイタリアに働きかけてこの協定ができ上がっているんですね。今、水面下では、カナダとかほかの国からも、日本とやりたい、日本の映画はすばらしいからやりたいと来ているんですが、これは、やはり、戦略的に日本がもっとやりましょうと声をかけていくべき、いい協定だと思うんですね。

 この場では質疑しませんけれども、イタリア大使館は、隣のフランスの大使館に比べたら少人数で大変な働きをされていましたので、増員は検討していただきたいなというのはちょっと提案をさせていただきたいと思います。

 イタリアの日本の大使館が頑張っていたように、各国、いろいろやっていった方がいいと思うんですが、とりわけ映画産業においては、国家が予算も投入しているお隣韓国、今年、国交正常化六十周年という記念の年で、私も日韓議員連盟の役員の一人として、先日、ソウルに行きましたが、この委員のメンバーでも、源馬さんと一緒に行ってきて、大変な成果を、議員外交をさせていただいてきました。

 やはり、日韓関係が強力であるということは、まさに今の中国の関係、東アジアの情勢を考えても、しっかり連携を取っていかなきゃいけない。そういう意味では、経済とか政治だけではなくて文化の上でもつながっていった方がいいし、ある意味では、今、映画産業界は韓国の方が元気があるというところもありますので、とりわけほかの国とどう結んでいくのか。日本が積極的に言っていく。言われたから応えるではなくて積極的に日本から提案していくという取組と、あとは、とりわけお隣韓国とこの協定について結んでいくということ。

 日韓議連の各分科会である委員会の中でもこの点については少し議論になりましたので、是非取組をお伺いしたいと思います。

茂木国務大臣 今年の映画の「国宝」、興行収入が最高を記録する。何か、今年の流行語大賞は「国宝(観た)」というのがなりそうだ、こんな話もあるところでありますけれども、それだけ日本の映画制作力というのは国際展開のポテンシャルがあるものだと思っております。

 映画共同製作協定のお話もありましたが、お隣の韓国、これもこういったコンテンツ等に力を入れている国でありまして、映画の制作分野での協力を含みます日韓の文化交流の促進の在り方については、関係業界からの要望、こういったものもありますので、それも踏まえながら、関係省庁と連携の上、検討していきたいと思っております。

小熊委員 外務省、外交官の皆さんは、多忙なのでなかなか文化推進というのは手が回らなかったりもしているんですが、イタリアの日本の大使館の人が頑張ったという事例もありますし、とりわけこれは文化庁が一生懸命頑張っている分野でもありますので、今言われた関係省庁、文化庁としっかり連携を取っていただいて。やはり、政治が冷え込んでいても、文化、民間交流というのも大事だということでありますし、日本のまさにこうしたコンテンツ産業というのは世界に冠たるものだと思っていますので、是非、映画共同製作協定については広くいろいろな国に積極的に働きかけていただきたいなと思っています。

 次に移ります。

 拉致問題についてでありますけれども、これは、我々、共有する、時間をかけていられない、しっかり答えを出していかなければいけない。関係家族の思いを考えれば一日も早い解決が望まれるところであり、また、高市政権においても、日朝首脳会談を打診をして、その解決の糸口に努力をしているところでありますが、今のところ打診した返事が全くないというところでありますけれども、その後の状況と、反応がないということに関して今後どうしていくのか、併せてお聞きいたします。

茂木国務大臣 北朝鮮に対しては、様々なルートを通じて様々な働きかけを行っているところでありますが、これは本当に、委員も御案内のとおりセンシティブな問題でありまして、事柄の性質上、その詳細についてお答えするということは、命にも関わってくる、こういう問題で、差し控えたいと思っておりますが。

 高市総理は、金正恩委員長との首脳会談に臨む意向を明確に示しておりまして、政府として、全ての拉致被害者の一日も早い御帰国を実現すべく、あらゆるルートから、あらゆる手段を尽くしていきたいと思っております。

 その上で、先ほど、私の答弁の中で、米国の関税のところで、日本が関税を全く引き下げることなく、米国の関税を引き下げたと言うべきところを、引き上げたと言ったようでありまして、その点は訂正をさせていただきます。

小熊委員 北朝鮮は、確かにセンシティブな問題でありますし、また、拉致被害者の問題だけではなくて、相次ぐ許し難いミサイル実験、またウクライナ戦争においてはロシアを支援しているという点も含め尋常な国ではないわけでありますけれども、やはり、日本の外交課題のまさに最優先の事項としてこれは対応していかなければならない。

 引き続きこれは努力をしていただいて、まずは高市政権が取り組もうとしている日朝会談の実現、これをしっかり実現できるように、会談が実現できるように、茂木大臣も鋭意努力をしていただきたいと思います。

 最後になりましたけれども、是非、「アプレンティス」、トランプの映画を見ていただいて、赤澤さんも頑張ったけれども、茂木さん、タフネゴシエーターと言われていますから、茂木さんが行っていたら、八十兆円じゃなかったんじゃないかなというふうにも、カツアゲを食らっていなかったんじゃないかなというふうにも思うんですが、最後一言、今後の日米交渉において、その意気込みがあれば。

 「アプレンティス」、是非、見たか見ないかと、今後見る予定があるか、お願いします。

茂木国務大臣 申し訳ありませんが、まだ見ておりませんので、ちょっと機会を考えたいと思いますが。

 いずれにしましても、通商交渉だけじゃなくて、様々な外交交渉におきましては、ウィン・ウィンな関係をつくる。お互いやはり自分の方が取ったなとある意味思えるようなものをつくっていくということが極めて重要だと思っておりますし、私も、第一次政権のときに、日米貿易交渉、ライトハイザー通商代表と相当厳しい交渉をやりましたけれども、お互いにやはりウィン・ウィンになったなということを確認できたということはよかったと思っておりまして、そういったことはこれからも心がけていきたいと思っております。

小熊委員 ありがとうございました。

 でも、「アプレンティス」を見たら、トランプとはウィン・ウィンの関係が築けないということに気づくはずです。よろしくお願いします。

國場委員長 次に、太栄志君。

太委員 太栄志でございます。

 茂木大臣とは初めてになりますが、どうぞよろしくお願いいたします。

 まず、最近の国際情勢ということで、日中関係、まずそれをやりたいと思っております。

 十一月七日の衆議院の予算委員会の、総理の存立危機事態の認定、事態認定に関する発言を受けて、今、日中関係は大変厳しいです。緊迫している、そういった状況であります。

 私は、今回のこの総理の事態認定に関する見解は、私は見解を同じくしておりますが、一方、やはり、国のトップが国会答弁で、有事に際して我が国の行動やオプションを縛りかねない、そういった発言をしたことはやはりよろしくなかったですし、さらに、どんなに細かく具体的に問いただされたからといっても、中国に誤解される、まさに日本が台湾を直接防衛するというふうに受け取られ、また利用されているということは、やはり適切でなかったというふうに考えております。

 もちろん、ただ、だからといってこの発言を撤回するということは、私はあってはいけないというふうに思っておりますので、この点に関して、やはり我が国としては毅然と中国に向き合い、そして、絶えず幅広に対峙していかなきゃいけないと思っております。

 まず大臣にお伺いしたいのは、現在の日中関係を大臣はどのように認識されているのか、どのように行動しているのか、その点、お答えください。

茂木国務大臣 太委員とはハーバードの同窓というか、一緒の時期ではなかったんですが、ということで、国際問題についての認識もかなり重なる部分があるのではないかなと思っております。

 日中間、首脳間でもそうでありますが、私と王毅外相の間でも、戦略的互恵関係、これを包括的に推進をする、また、建設的、安定的な関係を構築する、こういったことでは一致を見ているところであります。

 そして、やはり、これはトップレベルもそうでありますし、様々なレベルで意思疎通を図っていくというのが極めて重要だと考えておりまして、当然、隣国でありますし、お互いに引っ越しできない国でありますから、懸案や課題というのはあるわけであります。しかし一方で、協力できる分野というのもあるわけでありまして、対話等を通じて、課題やそういった懸案について、少しでもそれを減らしていく、一方で理解や協力を広げていく、こういった取組を進めていくことが極めて重要だと考えておりまして、我が国として、いかなる対話、これについてもオープンな姿勢を取っていきたいと思っております。

太委員 大臣、どうもありがとうございます。

 今、中国が相当ヒートアップしていますね。私は、我が国は大分冷静に対応していると思っていますが、ですけれども、先ほどからの、情報戦、中国に対して、ちょっと後手に回っているところもあるんじゃないかというふうに思っております。

 今、中国、相当これは、今までにも、過去になかったぐらいの過剰な反応をしていると思っております。というのも、言論NPO、民間のこのシンクタンクが主導している東京北京対話、この前の週末に本当は北京で開かれる予定、私も行く予定だったんですが、それも、これまで尖閣諸島の国有化の問題があったり、あるいはコロナ禍でもこれは開催されていたんですが、今回、キャンセルです。

 そういった意味で、相当これは深刻な事態になっていると思っておりまして、大臣、今、どういった行動というのが、私が今特に気になっているのが、中国は今いろいろと働きかけをしていますが、今、中国にいる邦人、日本人の安全確保への対策は取られているのかどうか。その点に関して、大丈夫でしょうか。

茂木国務大臣 海外、これは中国に限らず、滞在をして活躍をする、また旅行されている方の安全確保、これは外務省にとっても最優先の課題だ、こんなふうに考えているところであります。

 中国を含めて、海外に在留、渡航する邦人の方々に対しては、海外安全ホームページ上の危険情報で注意喚起、危険情報で注意事項を明記をするとともに、領事メールであったりとか本省のスポット情報等を通じて、状況に応じて情報発信、注意喚起というのを行ってきているところであります。

 中国について、直近の状況で申し上げますと、十一月の十七日に、最近の日中関係をめぐる現地の報道等いろいろあるわけでありまして、こういったものを踏まえて、在中国の我が方公館の方から、改めて在留邦人に対して十分な安全対策を呼びかけたところであります。また、中国で開催されました日中のクラブチームによりますサッカーの試合があったわけでありますが、それに際しては、十七日に在上海総領事館から、二十一日には在重慶総領事館から、トラブルに巻き込まれないように、もしトラブルがあった場合にはと、こういう注意喚起も行っているところであります。

 引き続き、現地の状況等、こういったものを注視しながら、適時適切な方法で注意喚起を実施することを含めて、邦人の安全確保に万全を期してまいりたいと思っております。

 委員の方から、ヒートアップ、こういう言葉もあったと思うんですが、冷静に対処するということはこういったときに極めて重要だと思っております。同時に、やはり日本として主張すべきことはきちんと主張する、こういった毅然たる姿勢、これをどう両立させるかということが極めて重要だと考えております。

太委員 大臣、ありがとうございました。

 是非ともしっかりと、中国にいる日本人の安全、そこへ向けた対策。今まさにおっしゃったように、冷静にならなきゃいけないと思っているんです、今こそ。

 私、これまで外務委員会で、中国への渡航レベル、危険レベルをしっかりと引き上げろということを言ってきましたが、今はまさにそういったタイミングではないと思っていますので、引き続き冷静に対処していただきたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

 次に、まさにこれは情報戦です。そういった中で、今回の高市総理の答弁を受けて、グラス駐日大使、また国務省の副報道官から声明が出されています。グラス大使は中国による典型的な経済的威圧だと批判して、副報道官からも、日本に対する米国のコミットメントは揺るぎなく、一方的な現状変更に断固反対するとの声明が出されています。しかし、残念ながら、より高官からの発言はないんですよ。

 これに対して、先ほども、ウォール・ストリート・ジャーナルの記事が出ていると。まさにそういったことが出てくる事態なんですよね、臆測が出てしまうと思うんですよ。大臣のおっしゃるとおり、事実に基づかないことが大分出てきてしまっていると思うんです。

 やはり、こういったときだからこそ、アメリカに対して、本来なら、トランプ大統領あるいはルビオ国務長官からも何らかの見解が出てしかるべきだと思っていまして。というのも、バイデン政権の、前政権のNSCの中国・台湾副上級部長から、上院の公聴会の中で、日本を支持するというトランプ政権からの発言がもっと必要だということを、議会で言っているんですよね。これは大変憂慮すべき事態だ、アメリカは日本を支持しなければならない、そうでなければほかのどの国も台湾を支持しないと言っているんですよ。

 確かに、バイデン大統領自身はいろいろと踏み込み過ぎたところがあったかもしれないです、台湾に関して。ですけれども、これはやはり、同盟関係の中でこれぐらいアメリカから私は発言があってしかるべきだと思うんですが、大臣の方で何らかの依頼をしていらっしゃいますか、その点に関して。お願いします。

茂木国務大臣 ルビオ国務長官とは、私も直接会談もさせていただいたりしております。そういった中で、様々な国際情勢についてやり取りをしているところでありますが、緊密な日米同盟の下で様々な課題に対応していく、こういったことについては全く意見を一致しているところであります。個別具体的にこの地域に対してどういうことをするということについては、今後の外交を展開していく上でもコメントは差し控えたいと思っておりますが、少なくとも、個別、一つ一つのことについて、例えば電話をしてこのことを支持してくれとかどうしてくれという以上の信頼関係というのが日米間にはある、私はそのように考えております。

太委員 ですけれども、大臣、米国の中でのそういった記事も出てくるし、やはり、これから日本国内でも、もちろん、中国が積極的に、まさに日米を離間させようと積極的に行動していますよね、情報戦をしていく中で。こういったときだからこそ、しかも、トランプ大統領は最近、G2ということも言い出していますよ。そういった中で、まさに我が国が、頭越しで、日本はトランプ政権にとってまさに交渉の中でのディールに使われかねない、台湾、日本が。それぐらいの危機感を持って。

 日米同盟は強固だから大丈夫だと言われますけれども、今回の高市総理の発言というのを、私は、それを受けた中国の過剰反応、これを受けて、まさにこれは日米関係すら毀損しかねない、そういった事態だと思っておりますので、是非とももう一歩踏み込んで対応していただく事態だと思っておりますので、引き続き対応をよろしくお願いいたします。

 次に移ります。

 中国とはしっかりと、毅然と向き合って、できる限り中長期的な視点を持って対話をしていこうということを呼びかけていかなきゃいけない。これは総理も党首討論で言っていましたね。そう思っていますが、今一番避けなきゃいけないのは、やはり偶発的な軍事衝突だと思っております。

 そういった意味で、日中の防衛当局間のホットライン、日中の海空連絡メカニズムの運用に関して、これはちゃんと機能していますか。その点を、これは防衛省の方でしょうかね、教えてください。お願いします。

有馬(孝)政府参考人 ただいま御指摘をいただきました日中の海空連絡メカニズムでございますけれども、これは防衛当局間の年次会合及び専門家会合、それから日中防衛当局間のホットライン、それから自衛隊と人民解放軍の艦船、航空機間での直接連絡の三本柱で構成をされてございます。防衛当局間における信頼醸成、不測事態の回避などを図る上で極めて大きな意義を有する枠組みというふうに私ども考えてございます。

 このうち、年次会合、専門会合につきましては、二〇一八年十二月に第一回会合、二〇二〇年一月に第二回会合、二〇二一年三月に第三回会合を開催してございます。その上で、日中両国の不測事態の回避、信頼醸成に資する形でこのメカニズムを運用していくこと、実効性の向上に向けて努力をしていくということについて確認を続けているということでございます。

 次回協議につきましては、現在、日中間で調整が続けられておるところでございますが、具体的な状況については、相手国との関係もあり、お答えすることは、恐縮ですが、控えさせていただきます。

 同時に、先般の日中防衛相会談におきましても、小泉大臣から董軍国防部長に対しまして、懸念があるからこそ率直な議論、率直な意思疎通を粘り強く重ねることが必要不可欠であるということを明確に伝達をしてございまして、防衛省としましても、本メカニズムの適切、確実な運用というのを中国側との間でしっかりと確保していく、こういう所存でございます。

太委員 今お話しされたように、二〇二一年三月ですか、三回目のメカニズムの年次会合、専門会合が行われたということなんですが、それから四年間、何もないんですよね。これは防衛省のホームページにも書いてあるんですよね。二一年三月に終わった後に、できるだけ早く開催しようということも、一年以内にということで、開催しようということで書いてあるにもかかわらず、これは四年以上開催されていないんですよ。

 本当は、今協議していたら遅いことですよね、実際。本来なら、平時にしっかりと、防衛当局間同士でしっかりと、意図しない形で軍事的な衝突はあってはいけないことですから、やっておいてほしかったと思うんです。

 外務省もたしかこの専門会合には絡んでいると思うんですが、大臣、この事態、もっと外務省の方からしっかりとこれは後押しするべきだと思うんですが、実態も含めて。これは、メディアでも何度か、ほとんど機能していないんじゃないかと。中国軍機の領海侵犯とか、今年もそうですね。去年、今年とホットラインはほとんど進んでいないという指摘もありますが、その点に関して、大臣、現状の認識と、あと、改善に向けての働きかけを、御見解をお願いします。

茂木国務大臣 不測の事態の発生を回避するということは極めて重要だと考えております。一九六二年のキューバ・ミサイル危機のときに、最終的にはケネディ政権は海上封鎖、こういったことを決断するわけでありますけれども、当時の軍は威嚇的な発砲をする、こういう方針を決めようとしたことに対して、マクナマラ国防長官は、これはある意味相手とのコミュニケーションを行っているので、そういう発砲をすることが不測の事態を招きかねないんだ、まさにワシントン、ケネディ大統領と、フルシチョフ書記長の間でコミュニケーションをしているんだ、こういう話をしていたことを思い返すわけであります。

 そういった不測の事態の回避を行うために、これはおっしゃるように、平時から、日頃から、各種の対話や交流を通じて率直な意思疎通を行うことが必要だと思っておりまして、先ほど防衛省の方からも話がありましたけれども、今の時代がどうかというのは別にして、不測の事態、これにならないようにコミュニケーションを取っていくことが政府全体としても重要なことだ、こんなふうに考えております。

太委員 大臣、是非とも中国に対して、毅然と対処しながらしっかりと手だてを進めていただきたいというふうに思っておりますので、よろしくお願いいたします。

 ちょっと順番を変えて進めさせていただきたいと思います。横浜国際花博に関して質問をさせていただきます。

 大阪万博が終わりました。先ほど小熊先生からありました。次は、私の地元であります横浜の瀬谷区上瀬谷で、二〇二七年国際園芸博覧会、グリーンエキスポ二〇二七が開催されます。あと四百七十六日ということで、あと一年四か月というふうになりました。

 この花博の成功に向けて、機運をどう盛り上げていくのかということが課題だと思っておりまして、現在の参加国数と、花博の開催する意義を、大臣、御見解をお願いいたします。

茂木国務大臣 グリーンエキスポ二〇二七、これは「幸せを創る明日の風景」、これをテーマに、国際的な園芸文化の普及であったりとか、花や緑にあふれる暮らしの実現に向けて、気候変動への対応であったりとか生物多様性の保全等の社会的な課題解決への貢献を目的に、先生の御地元でもあります神奈川、横浜で開催をされるわけであります。外務省としても、園芸博を、自然との共生に関する日本の知見であったりとか優れた技術を国際社会にアピールする好機として、各国に参加を促すとともに、今後、参加各国との間で、SDGsの達成を始めとする国際社会の諸課題への連携を強化する機会にしたいと思っております。

 私も、いろいろな国のカウンターパートと何十人も会っておりますけれども、この話は必ず話題に出すという形で、既に参加表明をしている国に対しては、ありがとう、いい展示を楽しみにしている、まだ決まっていない国には、是非参加をしてほしい、こういったことを促しているわけでありますが、ハイレベルの働きかけ等々も行ってきた結果として、現時点までに六十を超える国と機関から参加の意思が表明をされているところであります。

 政府の目標、七十程度の国、国際機関に非常に今近いところまで積み上がってきていると考えておりまして、引き続き、各国要人との会談であったりとか国際会議の場を活用して、積極的に参加招聘を行っていきたいと考えております。

太委員 大臣、是非とも引き続きよろしくお願いいたします。

 大阪の万博は、国としては百五十八か国でした。是非ともそれを超える勢いで進めていただきたく、よろしくお願いいたします。

 まさにこのことは、世界の注目するイベントで、日本のプレゼンスを示す大事な機会だと思っておりますので、引き続きよろしくお願いいたします。

 ここで、まさにこの花博の成功で大事なことは、輸送計画、どうしっかりと移動していただくか、そのことだと思っておりまして、その点に関して国交省にお伺いしたいと思いますが、これまで新交通システムということで予定していたのが、これは頓挫したということで、現在、四つの鉄道の駅、瀬谷駅、三ツ境駅、十日市場駅、あと南町田グランベリーパーク駅からの、シャトルバスを主体とした輸送というふうに聞いておりますが、これは来場者数が一千万人以上ですよね、予定ですが。ちゃんとこれは対応できるのかどうか、その点も含めて御見解をお願いいたします。

服部政府参考人 輸送対策についてお答えを申し上げます。

 安全で円滑な来場者輸送の確保は、横浜グリーンエキスポの成功のために大変重要であると認識をしております。

 本年五月には、協会において、国土交通省や地元自治体、交通事業者等が参画をする輸送対策協議会等の場を活用して、既存道路の拡幅ですとかシャトルバスの運行など、来場者輸送に関する実施計画が策定をされ、現在、更に具体化した更新版の策定に向け、検討を深めているところでございます。

 シャトルバスの発着については、バス発着場が確保でき、会場へのアクセスが容易で効率的に運行ができるということで、瀬谷駅、三ツ境駅、十日市場駅、南町田グランベリーパーク駅、この近隣の四駅を選定をして、各駅における既存バスターミナルの活用やシャトルバス利用者の滞留空間の確保、入出庫導線等の検討を今進めているところでございます。

 加えて、横浜駅や新横浜駅などの主要ターミナル駅や空港などからの直行バスの利用についても検討をし、多方面からの来場者の円滑な輸送を今検討しているところでございます。

 国土交通省といたしましても、本年十月に事務次官をトップとする全省的な組織を立ち上げ、輸送対策を含む体制の強化を図ったところであります。

 来場者の利便性と地域住民の生活環境の双方に配慮をした輸送の実現に向け、引き続き、協会の取組を全力で御支援申し上げます。

太委員 どうもありがとうございます。

 といっても、まだまだ西側の方からの来場者への対応がうまくいっていないと思っておりますので、そこは、中央林間とか大和駅とかを含めて、そこを是非とも活用していただいて進めていただきたいということを、これは要請、お願いさせていただきます。

 次に、それでは、この花博のレガシーをどうしっかりと生かしていくのかということを見据えて、我々としては今から動いていく必要があると思うんです。

 その際に、この花博では、これは開業して終わりじゃないです、しっかりとこれを成功させた上で、横浜花博では今回、園芸や農業を軸とした産業の創出や技術連携が強くうたわれておりますが、花博会場となる旧上瀬谷通信施設の跡地には、大体五十ヘクタール、ここを花博が終わった後に農業の振興地区とするということで、今、計画が進んでおります。

 ここを是非とも、新たな産業創出ということでありますので、日本の食とまたエネルギー、いずれも自給率が相当低いです。そういった意味で、新しい日本の基盤産業をつくる、それぐらいの構想を持ってこの地域を、スマート農業とか、あるいはソーラーシェアリングなんかもうまく活用して、新しい拠点としてつくっていただきたいと思っておりますが、これは農水省でしょうか、その見解をお願いいたします。

佐藤(紳)政府参考人 お答え申し上げます。

 横浜市が二〇二〇年に策定いたしました土地利用基本計画では、旧上瀬谷通信施設エリアについて、首都圏にあるまとまった農地などのポテンシャルを最大限生かすための基盤整備を進めるとともに、エリア内に農業振興ゾーンを設定し、収益性の高い農業や都市農業モデルの確立を目指すとされていると承知をしております。

 グリーンエキスポでは、環境負荷を減らす最先端技術の展示や、農と都市住民との交流の推進、こういったところを発信していく予定でございまして、こうした取組がレガシーとなって跡地の農業振興、産業振興につながっていくよう、農林水産省としても横浜市の計画を後押ししてまいる考えでございます。

太委員 どうもありがとうございます。是非とも引き続き、食と農の拠点としてお力添えをいただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 済みません、最後になってしまいましたが、拉致問題、外務大臣にお伺いしたいと思っております。

 我が国のまさに最優先であり、最重要なこの課題。高市政権は強い決意を持って取り組んでいただいている。トランプ大統領とも拉致被害者の家族会が面会したということで、そのこと自体は本当に大きく私自身も評価できるというふうに思っておりますが、先ほど来ありますように、首脳会談、これがやはり突破口になると思っております。

 そのためには、対話と圧力、特に圧力ですね、制裁の部分、もっともっと強化していかなければならないと思っております。ですが、一方で、今、ロシアが安保理の拒否権を持つ中で、うまくこれは機能していません。

 そういった中で、昨年、有志国、多国籍での、これは日本と韓国とアメリカが中心になって、新たな多国籍の制裁モニタリングチーム、MSMTがスタートしました。先月もこれは新しい報告等を行っておりますが、これを何とか拉致問題の、より制裁を強化していく、そういった視点から活用できないかと思っているんですが、外務大臣、この点に関して御見解をよろしくお願いします。

茂木国務大臣 対話と圧力、太委員からこういうワーディングがあったわけでありますが、これは、二〇〇三年、ちょうど私が外務副大臣のときに打ち出した言葉であります。それまでは圧力という言葉を使っていませんでした。対話と圧力ということを二〇〇三年から使う形になったわけであります。

 御指摘の、昨年十月、我が国は米韓を始めとする同志国とともに、多国間の制裁監視チーム、MSMT、これを立ち上げたところでありまして、このMSMTは、本年五月には、武器移転を含みます北朝鮮とロシアの間の不法な軍事協力をテーマに、また、十月には、北朝鮮によりますサイバー活動であったりとかIT技術者を通じた安保理決議違反若しくは回避をテーマに、報告書を公表してきているところであります。

 こうした多国間の制裁監視チームの活動は、昨年の四月に国連安保理北朝鮮制裁委員会専門家パネル、この活動が終了したわけでありますけれども、この活動が終了する中で、安保理決議の履行状況の監視強化及び関連安保理決議の更なる実効性の向上から極めて重要である、こんなふうに考えております。

太委員 大臣、是非とも、もう時間的に猶予はないです、拉致問題。そういった意味で、まずは我が国としてできることを最大限やっていくこと、あとはやはり同盟国、同志国との連携ですね。しっかりと北朝鮮に対する圧力をかけてやっていくことだと思っておりますし、私は、まさにMSMTの活用というので、北朝鮮への実効的で抜け道のない、そういった制裁をやっていけるチャンスだと思っておりますので、それを続けていただきたいというふうに思っております。どうぞよろしくお願いいたします。

 失礼いたしました。イスラエルの問題と、あとCPTPP、準備していただいたんですが、また次回以降でよろしくお願いいたします。

 以上です。ありがとうございました。

國場委員長 次に、亀井亜紀子君。

亀井委員 立憲民主党の亀井亜紀子でございます。

 茂木大臣、御就任おめでとうございます。久々に質問させていただきます。よろしくお願いいたします。

 外務大臣と、茂木大臣とこの外務委員会で質疑応答のやり取りがあったのは、振り返りましたら、二〇一九年、日米物品貿易協定の審議のときでした。私は、このときに、これは物品貿易協定となっているけれども、包括的な日米貿易協定、FTAじゃないですかということで、かなり大臣とやり取りをさせていただきました。

 今これはどうなっているだろうかとホームページを見ましたら、略称、日米貿易協定ということで、やはり物品の言葉は消えておりました。いろいろと思うことはございますけれども、今日は、私はこれは議題とはいたしません。ただ、私の問題意識としては、いわゆる政府が提示してくる看板と中身が違うということについて問題意識を持っています。

 今日私が質問したいこと、それは、今年八月、TICADが、第九回アフリカ開発会議があったんですけれども、それと並行して開かれた会合で、国際協力機構、JICAがアフリカ・ホームタウン構想を発表しました。このときに、知人を介して、ヨーロッパに住む親日的な外国人からネット記事が送られてきました。日本は大丈夫か、欧州は移民問題で大変なことになっているのに日本は今これをやるのかということで、ネットの記事が送られてきまして、それを今日は皆様に配付資料としてお配りをしております。

 一枚目のタンザニア・タイムズ、これはスクリーンショットです。なぜかといいますと、いまだに規制がかかっていて、印刷ができません。なので、リンクを張ってありますけれども、これが私が最初に目にした記事です。

 次の二枚目、これは、八月二十三日付のBBCピジンといって、ピジンというのは英語と旧植民地であった国の現地語との混成英語のようなものなんですけれども、BBCピジンの八月二十三日の記事です。こちらは印刷することができますし、タンザニア・タイムズよりはBBCの方が国際的な信頼度が高いと思うので、これを今日はお配りをしております。

 下から二行目を見ますと、日本政府が特別なビザのカテゴリーをつくって、高度技能人材とか有能な若いナイジェリア人を木更津に呼び込むというか、そこで生活し、働いてもらうということが書いてあるわけです。こういう報道が何らかの方法で日本国内にも伝わって、大騒ぎになりました。

 今日の質問は、BBCもこのように報道していたわけで、果たして本当にこれが誤報であったのか。後々、外務省は、誤報であるということで抗議をして、訂正を求めているわけですけれども、ナイジェリア、タンザニア、ガーナ、モザンビーク、この四か国に対して特別なビザは発給しない、ビザ取得要件は緩和しないということでまずよろしいでしょうか。

 そして、次の質問もまとめますが、アフリカ・ホームタウン構想そのものは、撤回をされているのか、それとも内容が変わって見直しなのか、その点について外務大臣にお尋ねいたします。

茂木国務大臣 ありがとうございます。

 六年ぶりの質疑ということになるのかもしれないんですが、当時、日米の貿易交渉、これは、物品とデジタル、二つの分野で進めておりまして、トレード・ネゴシエーション・オン・グッズとデジタルということで、オン・グッズですから物品と申し上げたところでありまして、そこは間違いないことだとは思っております。

 その上で、御質問いただきましたJICAアフリカ・ホームタウン構想に関しまして、日本がナイジェリア人に対して特別な査証の発給であったりとか査証取得要件の緩和を検討しているという事実はありません。また、そのような説明を日本政府やJICAからナイジェリア側に行ったという事実もございません。

 八月二十二日に発出されましたナイジェリア大統領府のプレスリリースについては、こうした点について明白な誤りがあったために、在ナイジェリア日本大使館からナイジェリア政府に対して同プレスリリースの訂正の申入れを行い、これを受けて、ナイジェリア政府も誤りを認めて、八月二十八日に、改正版のプレスリリース、これが発出をされたところであります。

 このJICAのアフリカ・ホームタウン構想につきましては、ホームタウンという名称に加えまして、JICAが自治体をホームタウンとして認定する、こういった同構想の在り方そのものが国内で誤解と混乱を招き、四つの自治体に過大な負担を生じる結果になってしまった、このように考えておりまして、JICAとしては、このような状況を踏まえて、我が省を含みます関係機関、関係者との協議も踏まえて、同構想の撤回、これを表明したと承知をいたしております。

亀井委員 アフリカ・ホームタウン構想そのものの撤回ということで理解いたしました。少し安堵したんですけれども、そもそもホームタウンという言葉もよくないですよね。どうして例えば木更津市がナイジェリアの故郷にならなきゃいけないのか。言葉の使い方も非常に誤解を招く計画であったと思います。

 時間が余りないのですが、なぜこの四か国を選んだのでしょうか。この四か国の共通点というのは、どこも一帯一路に参加している国なんですね。中国の債務のわなにはまっている国だとも言われておりまして、当初から、この四か国がなぜアフリカの中で選ばれたのだろうかというのは誰も分からなかったわけですけれども、このことについては御説明いただけますでしょうか。

茂木国務大臣 確かに、ホームタウンといったことに対するイメージ、私から見ても、ちょっと誤解を招きかねないんじゃないかな、こういうふうに思うところでありますけれども。

 では、どうしてこの四か国と四市がということに関しましては、これまで、JICAの各種事業であったりとか、東京オリンピックのホストタウンを経験している、また、姉妹都市提携を行っている、連携覚書の署名を始めとする交流実績、こういったものがあったことから、これら四市はアフリカ側の各国との交流を促進したい、こういう意向もあったことも踏まえてJICAが選定したものと承知をいたしておりますが、先ほど申し上げたように、この構想自体にいろいろな問題、誤解を生んでしまうところがあるということで、この構想そのものを撤回したということであります。

亀井委員 それでは、外国人の受入れということで法務省にお伺いをいたします。

 鈴木馨祐前大臣のときに、八月の二十九日に発表があって、それは、日本の総人口に占める外国人の比率が一〇%台に到達する時期が二〇七〇年より早まる可能性があるということだったんですけれども、今まで、日本の総人口の一割が外国人になるということを正面から議論したことはありません。

 それが早まる可能性があるというのは、自然に早まるわけじゃなくて、これは規制を緩和したりして受入れを早めなければ早まらないので、確認をしたいんですけれども、まず、法務省としては、少なくとも二〇七〇年代には人口の一割が外国人になるということをもう是としているのか、そういう前提で考えているのか、そしてそれを推進しようという立場であるのか、お伺いいたします。

三谷副大臣 御質問ありがとうございます。

 法務省といたしまして、それを移民政策あるいは移民という言葉を用いるかどうかは別といたしまして、例えば、国民の人口に比しまして一定程度の規模の外国人及びその家族を期限を設けることなく受け入れることによって国家を維持していこうという政策を取る考えはございません。

 その上で申し上げますと、御指摘の論点整理につきましては、政府機関におきまして、二〇七〇年代、外国人比率が一〇%台となる可能性が示されていることを踏まえて、例えば少子化の加速など様々な事情からそれがより早期に一定水準に達することを真剣に捉えて、そこから生じ得る課題や対策について今から検討を開始しておくべきとの問題意識の下、外国人の受入れの基本的な在り方の検討の必要性やその検討のための論点等を整理したものにすぎないというふうに御理解をいただければと思います。

 以上です。

亀井委員 それでは、時間の関係で次の質問は省略をいたします。

 JICAの方に戻したいと思うんですけれども、今、法務省の方で、二〇七〇年には人口の一割が外国人になるかもしれないという予測がある中での、今回のJICAのホームタウン構想であったわけです。

 今、JICAというのが、元々、途上国に対する国際協力、対外支援の機関であったところが、中身が変質してはいないか、外国人の労働者を受け入れて多文化共生を図る、そういう機関に変質しているのではないかという指摘があります。

 今年の三月のJICA法の改正のときに私は質問させていただきましたけれども、あのときも、職員の五割が三年以内に採用されていて引継ぎに問題が生じている、海外青年協力隊に対する予算削減が著しい、そして、職員の自治体派遣を推進していて、特別交付税も今年から充当できるようになった、JICAが内向きになっていませんかという質問をしたんですね。

 今、JICAのホームページに行きますと、JICA基金活用事業というのがあるんですが、これが二〇二二年から日本国内での多文化共生事業も対象になっているんですね。これは林芳正外務大臣のときです。「外国人材の受入れ支援に関する活動も支援しています。」と書かれておりまして、やはり外国人材の多文化共生を図る組織に変わってきているという認識がございますけれども、もう時間ですので、大臣、どのような御認識でいらっしゃいますか。

國場委員長 時間が経過しておりますので、答弁は簡潔に、茂木大臣、お願いします。

茂木国務大臣 はい。

 そのような認識は持っておりません。JICAの基本的な機能というのは変わっていない、このように考えています。

亀井委員 では、終わります。以上です。

國場委員長 午後一時から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。

    午後零時一分休憩

     ――――◇―――――

    午後一時開議

國場委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。

 質疑を続行いたします。杉本和巳君。

杉本委員 日本維新の会、杉本和巳であります。

 与党側で質問させていただくことになりましたが、皆さん、与野党共によろしくお願い申し上げます。

 茂木外務大臣、御就任おめでとうございますというのは既に申し上げたので、過去をちょっと思い出すと、茂木外務大臣がまだ若かりし頃、今もお若くいらっしゃいますけれども、フセイン政権下で、タリク・アジズ、当時外相、その後、副大統領だったか、ナンバーツーにとにかくなられましたけれども、あの方に政府を代表して交渉に行かれたというのが、前に質疑でさせていただいて、何か、日にちも具体的に二月三日とおっしゃっていたか……(茂木国務大臣「三月」と呼ぶ)三月でしたっけ。何年何月何日まで覚えておられるということは、すごく鮮明に、逆に私、その日付を言っていただいたのを覚えていなくて恥ずかしい限りでありますが。

 外務大臣として、安倍政権、菅政権、そして岸田政権の最後のところのちょっとの期間、そしてまた今度は高市政権でということで、本当に外交に全て通じていらっしゃる茂木大臣が、私が、安倍政権のときに、地球儀なのか地球なのかちょっと分からなくなって、それで結局、地球儀を俯瞰する外交であったという認識をしておりますが、その先の展開として、先般の御挨拶では、所信では、力強く、視野の広い外交を展開してまいります、こうおっしゃっていただきました。

 茂木外務大臣、守備範囲が大変広いんですけれども、茂木大臣のその広い外交の展開に当たって、やはり副大臣、大臣政務官の方々の御活躍というものが非常に私は期待されるし、むしろ足を引っ張ったりすることのないように日頃から節制していただきたいというふうに思っておるんです。

 副大臣就任のときの御挨拶でおっしゃられたのが、日本の存在感を高めるというお言葉があったかと思います。まさしく存在感を高めるという意味で、高市政権発足後一か月と一週間余りの日付がたちましたが、まだ島田大臣政務官は海外のお仕事に行かれていないようなので。もう副大臣お二方と政務官お二人は行かれておられるので、私の思いとしては、英利アルファイアさんは非常に仕事熱心で、一泊三日でベルギーに行ったというお話を伺いました。しかし、一泊三日で行ってきて何をやってきたんですかと言ったら、本当に会議漬けだったということを承りましたけれども、日本を代表する政府の大臣始め副大臣、大臣政務官の方々が行って、その国の空気を本当に吸ってきたのかという思いが私はいたします。

 自分の話で恐縮ですが、梶山委員長の下、国交委員会でパナマ運河を視察しました。現場を見ました。そうしたら、先般トランプ大統領がパナマ運河を買う買わないとかいう話が出てきて、まさしく私は現場を見ているので、そのイメージが湧くわけであります。

 そんな意味で、堀井巌外務副大臣はボリビアに行かれたということでございますが、現実的にどんな日程で行ってこられて、それで、本当にボリビアの空気を、空港だけは吸ってこられたと思うんですが、重要施設であったり、中心街でボリビアの人の息遣いというものを、私は二、三時間だけでもいいから副大臣、大臣政務官には見てきていただきたいんです。そして、やはり外交力を高めていただきたいと思っておるんです。

 ちょっとお三方、もう五分と時間がなくなってきているので、適宜、短い時間で状況を、ボリビアそしてエジプト、アラブ。そして、英利アルファィアさんはちょっと飛ばさせていただいて……(発言する者あり)アルフィヤさん。ごめんなさい、大変失礼しました。英利アルフィヤさんはちょっと時間があればということで。それから、大西さんにはアンゴラの話を伺いたいと思います。

 では、順次お願いします。

堀井副大臣 私は、十一月八日から十一日未明までボリビア多民族国を特派大使として訪問し、ロドリゴ・パス大統領の就任式に出席したほか、同大統領を始め新政権指導部への表敬を行いました。また、首都ラパスから離れたサンタクルス県近郊の日本人移住地を訪問し、日系人及び在留邦人との意見交換を行ってまいりました。

 まず、パス大統領への表敬では、日・ボリビア友好関係の更なる強化を願う旨の高市総理の親書を手交し、二国間関係の発展のため、緊密に連携していくことで一致をいたしました。ララ副大統領、アラマヨ外務大臣との間でも有意義な意見交換を行いました。

 また、大統領就任式には、南米各国首脳を始めとして多数の要人の方々が列席をしておられました。私自身、ペニャ・パラグアイ大統領、オルシ・ウルグアイ大統領、ノボア・エクアドル大統領、アルキミン・ブラジル副大統領、アルバレス・ペルー首相、マルティネス・アチャ・パナマ外相等と直接お話をいたしました。各国要人との間で日本との関係強化に関する意見交換を行う有意義な機会となりました。

 サンフアン及びオキナワ移住地を訪問した際には、慰霊碑の献花、また日系人の方々との意見交換を行いました。日系人の方々からは、日本政府のこれまでの支援の感謝とともに、両国関係の強化に貢献していきたいとの心強い言葉をいただくことができました。

 ボリビアは、世界の埋蔵量の約二〇%を占めるリチウムや亜鉛を始めとする資源に恵まれた国であります。これまで約二十年間にわたって左派政権が続いておりましたが、今回、中道政権へと移行し、日本との協力関係を更に深めていきたいとの先方からの強い期待を感じました。

 中南米は、地理的には遠いですが、経済や国際場裏の諸課題における戦略的に重要なパートナーであります。また、世界の日系人の約六割が暮らす、日本との強固な人的なきずなを有する地域であり、今後とも、積極的に同地域を訪れて、直接各国との連携強化に尽力してまいりたいと存じます。

国光副大臣 杉本委員、本当に御配慮をいただいた御質問をいただきまして、大変感謝を申し上げます。

 私は、十月三十一日からエジプトを訪問させていただきました。このエジプトのミッションは、日本でもテレビなどで報道がされましたけれども、大エジプト博物館という、日本が長年支援してまいった博物館の開館式典がついに開催されまして、高市総理の特使として、彬子女王殿下とともに参りました。

 日本は、古代エジプトの歴史的文化遺産の保全、非常にエジプト考古学でもたくさんの専門家がおりますものですから、それに支援をしておりまして、その活用を通じて、さらに、雇用機会の創出などに寄与するため、博物館の建設や、また様々な、ツタンカーメン王のマスクなどの保全や、表示、日本語表記も何と大エジプト博物館はたくさんあるところなんですけれども、などの御協力をしておりました。

 それで、開館式典では、エジプトのエルシーシ大統領から、唯一、日本の名前を明示して、非常に感謝の言葉をいただきましたところでありますし、世界各国の皆様方の中で日本のプレゼンスが非常に咲き誇った一瞬であったかというふうに思います。

 また、アブデルアーティー外務大臣とも会談をいたしまして、高市総理からの信書をお渡しをさせていただいた上で、二国間関係の更なる強化についての話合いもいたしましたし、そしてまた、エジプトはガザ地区の隣でございます。エジプトはガザの停戦交渉に非常に大きな役割を果たしておりまして、エジプトとの間で、今後のガザの早期の復旧や復興、そして二国家解決などの位置づけに向けた協力を確認をし合いました。

 日本とエジプトは戦略的パートナーシップの下で更なる連携が必要でございますし、また、ガザ地区を始めとした中東地域の安定にも、非常に大きな本当に出張の機会をいただいたものと、改めてこの場で皆様に感謝とともにお話をさせていただきたいと思います。

 ありがとうございます。

國場委員長 大西外務大臣政務官、簡潔な御答弁の御協力をお願いします。

大西大臣政務官 私は、十一月九日から十三日まで、二泊五日におきまして、アンゴラ独立五十周年記念式典に出席するため、アンゴラを訪問いたしました。

 十日にロウレンソ大統領を表敬し、高市総理の親書を手渡しの上、意見交換を行ったほか、十一日には記念式典及び昼食会に出席し、アンゴラ政府高官や、その他外国要人の方々とも意見交換を行いました。

 日本政府を代表して式典に実際に出席し、日本のプレゼンスを示すとともに、大統領を始めとするアンゴラ要人と面会し、TICAD9の成果を踏まえ、官民での経済関係促進など、二国間関係を一層強化していくことをしっかりと確認させていただいた次第でございます。

杉本委員 ありがとうございました。

 時間となりました。更なる活躍を期待して、質問を終わります。ありがとうございました。

國場委員長 次に、深作ヘスス君。

深作委員 国民民主党・無所属の深作ヘススです。

 大臣、初めての質問となります。よろしくお願いいたします。

 大臣、御就任以来早々に、日米首脳会談、APEC、G7と、ASEANも含めて、多くの外交を行われておられます。本当に日程が過密になられる中でございますので、くれぐれも体調に御留意をいただいて、御活躍をいただきたいと思います。

 さて、大臣、御就任以来、力強く、視野の広い外交を展開をしていくと。その外交の基本の中に、まず主体性を持つこと、そして継続性があるということ、国際環境や変化に対応した多面的な展開を行っていくという、こういった三つの軸を掲げておられるというふうに理解をしています。

 そして、高市総理におかれましては、所信表明演説の中で、世界が直面する課題に向き合い、世界の真ん中で咲き誇る日本外交を取り戻すと、大変力強い演説をされていたことを記憶をしています。

 我が国がこの戦後最も厳しく複雑な安全保障環境にある中において、明確なビジョンを示し、そのビジョンに従って方針を示して運営をしていくということは大変重要であると思いますので、本日は、そのビジョンを各様々な事象にどのように適用しているのか、こういったことについて大臣に御質問をしていきたいと思います。

 まず第一に、日本維新の会そして自由民主党の連立政権合意書の中で示された外交方針の一部についてお伺いをしたいと思います。この文書の内容は、基本的には政党間の約束でありますので、それがどのように政府において転用されていくのか、これがどのように実現をしていくのかという視点でお伺いをしたいと思います。

 この連立政権合意書の中の四ページ目、二項目めには、国際社会における平和を構築する新たな外交手段を涵養する観点から、令和七年度中に、外務省に和平調停に関する部署を創設するというふうに記載をされています。この部署の創設及び実効的な運用は、私自身、日本外交がこれまで以上に能動的かつ積極的に平和構築に乗り出していく、そういった極めて重要な一歩になるのではないかというふうにも感じております。

 歴史的に見ても、スイスやノルウェーといった中立国は、和平調停を専門とする組織を強化をすることで、国連の枠組みを超えた紛争解決の分野で確固たる国際的な地位を確立をし、そして、自国の外交の影響力というものをこの分野を通じて高めてきたという事実がございます。

 この部署の創設が、我が国の積極的な平和主義を国際社会で具現化するための試金石になり得るというふうに考えますが、この合意事項で示された和平調停に関する部署創設の進捗状況について、まず冒頭、お聞かせください。

有馬(裕)政府参考人 お答え申し上げます。

 国際情勢がますます厳しくなり、ガザを始め各地で紛争が発生する中、危機を未然に防ぎ、また、和平調停等を通じて、紛争の早期終結、和平の実現につなげていくことの重要性が高まっております。

 和平調停に係る部署の設置につきましては、その機能、役割等を含め、検討しているところでございます。

深作委員 検討ということで、具体的なロードマップはまだ描かれていないというふうな理解をいたしました。

 それでは、続いて大臣に御質問いたします。

 今、プロセスの中にあるという段階ではありますが、この部署、これが創設をされるとなったのであれば、我が国の積極的平和主義を推進する上でどのような戦略的意義を持ち得るのか、また、それが我が国の国益にどのように資するというふうに大臣がお考えなのか、その御見解をお伺いをしたいと思います。

 また、先ほど申し上げましたように、ほかの国々、スイスやノルウェーのように、既存の和平仲介国家が持つような機能を同様に持っていくべきなのか、もし大臣のお考えがあれば、我が国独自のものというのがどういったことができるのか、もしそういったお考えがあれば、まずお聞かせをいただきたいと思います。

茂木国務大臣 まず、深作委員には、在米の日本大使館の館員としての御経験もあり、外交に対して高い知見、そしてまた関心を持たれている、このように承知をいたしているところであります。

 先ほど、外交を進める上での主体性、そしてまた継続性、さらには多面性、こういうお話を引いていただきましたが、先ほど杉本委員の方から、地球儀を俯瞰する外交、こういうお話もあったところでありますけれども、単純に、この多面性というのは、世界の各地域であったりとか国々だけではなくて、いろいろな課題対応能力、最近ですと経済安全保障であったりとか、さらにはエネルギー安全保障、食料安全保障、また様々な課題がある、それに対してきちんと対応できるような機能を持つ。こういったことは極めて重要だと考えております。

 御指摘の件は、これまで実質的に和平調停の役割を担ってきた地域部門、この専門的知識、大体紛争というのは各地域で起こるわけですから、この地域部門の知見も活用しながら、横串で調整をする部署を創設するということで、このこと自体、非常に私は有益だと考えております。

 我が国としてこれまでも様々な外交努力を通じて和平実現への取組を行ってまいりましたが、国際情勢、これがますます厳しくなり、各地で紛争が発生する中、外務省としても体制を強化することが極めて重要だと思っております。

 そして、日本らしさということでお話をいただきましたが、単に和平調停をするだけではなくて、それを復旧復興、新たな国づくりにシームレスにつなげていく、こういった意味でも日本外交の特性というのを生かしていければ、こんなふうに考えております。

深作委員 ありがとうございます。

 横串でこういったことに取り組んでいく、その部署をつくることは大変有益であるという答弁でありましたので、将来的にその部署が設立をされ、そして、その部署を設立するだけではなかなかこれは機能しないわけでありますから、紛争解決、国際法、地域研究、文化人類学など、極めて高度な専門知識を持つ人材をどのように育成していくのか、こういったことも今後ロードマップに入れていただきながら、是非、部署創設に向けた動きを進めていただきたいと思っています。

 私がこれにひっかかりましたといいますか、これをいいなと思った背景には、一九九〇年六月、今から三十五年前になりますが、カンボジア紛争の解決に当事者自身の直接対話が不可欠であるというその認識の下、この東京において、カンボジアに関する東京会議というものが開催をされています。この会議には、紛争当事者四勢力が一堂に会して、暫定的な主権機関であるカンボジア最高国民評議会へプノンペン政府と三派連合政府が対等に参加することなど、和平プロセスの核心となる、そういった事項が合意をされた、そういったことがこの東京で起こりました。

 当時、戦後ということもあって、日本がアジアに積極的に出ていく、これがまだまだどういった関与をしていくかというのが定まらない中において、日本が積極的に和平に参加をし、これはタイの後押し、ほかの国々の後押しもあったというふうに理解をしていますが、最終的にこの和平を日本が結んだ、日本が積極的に平和を構築したという事例として、私は大変重要であると思いますし、そういったことが起きると、周辺諸国や当事国、当事者の中で、日本に対するイメージ、そして、ほかの国々からも、日本が平和主義の国であるということを積極的に発信ができる、そういった大きな役割を持つものだというふうに考えている側面から、この新しい部署創設、是非進めていただきたいと思っています。

 当選以来、私、昨年の十月の初当選ではありますが、それ以来、日本維新の会そして自由民主党の新人議員一年生とともに、この和平調停に関する勉強会を進めてまいりました。今も進めているところでありますので、国会の場でも、そして行政の場においても、そういったことを推し進めていく、これをもって我が国の平和を国際社会においてつくり出していくという、その積極性をより強いものにしていきたいというふうに思っています。

 それでは、次の質問に移りたいと思います。外国人の土地取得規制についてお伺いをいたします。

 外国資本や個人による土地取得、特に自衛隊の施設や発電所、通信施設などの重要インフラ、水源地周辺等の土地取得というものは、国家の安全保障上重大な懸念として、我が国のみならず、様々な国で長期にわたりこの在り方というものが議論されてきています。

 我が国では、二〇二二年、重要土地等調査法が施行されましたが、これはあくまで調査、監視を主眼としたものであり、各国が導入をしているような土地取得そのものへの事前審査又は制限ということには踏み込んでいないということは、大臣もよく御承知のことと思います。

 本日午前中には原口委員からも実効的な法整備をお願いしたいというような発言もありましたが、現行法として今機能しているのは、法務省所管の、大正十四年、一九二五年の外国人土地法に関わる内容ですので、私からは、外務大臣、外務省の権限の範囲内でお答えいただきたいことに絞って御質問したいと思います。

 今回、高市総理から茂木大臣の指示書の中に土地取得に関する規制強化が盛り込まれた背景には、現行法の限界と安全保障環境が緊迫をしている現状を表しているというふうに捉えております。

 今回、総理からの指示書にこの規制強化が盛り込まれた背景にある具体的な危機意識、特に外交、安全保障上の懸念は何だというふうにお考えでしょうか。そして、この規制が実現をしたとすれば、政府が最終的に達成しようとする目標、すなわち、我が国の安全保障上の利益とは具体的に何を指しているというふうに考えるべきなのか。是非、見解をお示しください。

岸川政府参考人 お答えいたします。内閣官房の立場としてまず御答弁をさせていただきます。

 外国人による我が国の土地取得等に対しまして、国民の皆様が安全保障あるいは不動産価格高騰などの様々な観点から不安を抱いておられることは承知しております。こうした不安は、我が国の土地所有等の実態がよく分からないことにも起因していると考えております。

 このため、先日の関係閣僚会議におきまして、総理から、外国人による不動産保有の実態把握に向けて、不動産の移転登記時や森林の取得の届出時の国籍把握の仕組みの検討、外為法に基づく、国外居住者による不動産取得を幅広く把握する仕組みの検討などに加えまして、外国人の土地取得等のルールの在り方を検討するため、安全保障への影響や国際約束との関係の具体的な精査について御指示をいただきました。

 政府といたしましては、実態把握を進めるべく、不動産登記を始めといたします土地に関連する各制度を通じまして、国外居住者を含めた土地所有者等の国籍を把握するための仕組みの検討を進めていきます。あわせまして、土地取得等のルールの在り方も含めて、関係行政機関の緊密な連携の下、政府一体となって総合的な検討を行ってまいります。来年一月をめどに基本的な考え方や取組の方向性を示せるよう取り組んでいきたいと考えております。

深作委員 今回の指示書の中には、国際約束との関係を具体的に精査をしてほしいという文言がありました。

 これまで、国会においても、外国人の土地取得規制というものが議論されてきたときに、常に、WTOのサービスの貿易に関する一般協定、いわゆるGATSというのが抵触し得るのではないかという議論は何度かされてきているものであります。

 他方で、先日、十一月七日の予算委員会、黒岩衆議院議員の質疑の中で、大臣から、これは読ませていただきますが、GATSですから、サービスを提供しなければこれには抵触をしません、例えばマンションを買う、自分が住む、こういった場合はそれには抵触しないし、様々な形で、抵触しない形での、GATSとは関係のない形の規制、これは十分あり得るのではないかとの答弁がありました。

 私も実は、この答弁の前までの間に様々な状況を確認をし、そしてこのGATSを読み込む中においても、GATSには土地取得という言葉はどこにも出てきていません。ですので、そういう意味においては、私自身も、GATSにおいて土地取得そのものには制限はかけられていないものと理解をしておりましたが、この大臣の答弁にあったように、この点、障壁にはなり得ないというふうに考えますが、改めて大臣の御見解をお示しください。

茂木国務大臣 まず、深作委員には、カンボジア和平の問題でも非常に御尽力いただいたことを敬意を表したいと思っております。日本とカンボジアは非常に昔から関係を持っておりまして、我々が食べているカボチャ、これも元々カンボジアが原産だ、こんなふうにも承知をいたしているところであります。

 その上で、御質問いただいた点について、一般論として申し上げますと、例えば外国人による土地取得規制がサービスの貿易に影響を及ぼさない場合にはGATS等のサービス関連協定は適用されない、これは答弁をしたとおりでありまして、居住用の不動産を含みますお尋ねの規制措置と国際約束との関係については、まず国益、安全保障上どうであるか、また我が国の国民にとってどういう影響が出るのか、こういった国益を踏まえた上で、具体的な措置の内容に基づいて精査をしていくということであります。

 ある意味、国際的な何かの約束がある、国際法との整合性があるから何にもできない、ここで発想を止めてしまうのではなくて、やるべきこと、国内としてやるべきことをまず考えた上で、その整合性をどう担保していくか、こういう発想の転換というのが私は必要なんだと思います。

深作委員 ありがとうございます。大変大きな関所を越えたような印象を持っております。

 GATSについては大変よく理解ができましたし、大臣おっしゃられるように、サービスに関連しない限りは、これは抵触をし得ないであろうと。御存じのとおり、安全保障規定というものでこれを一時的に除外をすることもできるものではありますが、そもそもそれにも抵触をし得ない、元々、土地取得ということは問題がないということはよく理解ができました。

 一方で、RCEPにおいて、我が国は土地に関する投資規制について一定の留保を行っているというふうに承知をしています。具体的には、RCEPにおける附属書3の一覧表に、日本国内の土地の取得又は賃貸に関しては禁止又は制限が課され得るとの記述があり、また、同表には、既存の措置として外国人土地法への言及というものもあります。

 そこで、お伺いをいたします。

 RCEPにおける留保措置の理由及び根拠、サービス協定、GATSにおける内国民待遇、最恵国待遇との関係、これを政府ではどのように整理をされているのか、お伺いをいたします。

股野政府参考人 お答え申し上げます。

 一般に、我が国が経済上の国際約束の交渉を行う際には、我が国及び交渉相手国を取り巻く経済社会状況、我が国経済界の具体的ニーズ、さらには、交渉参加国の交渉の在り方に関する共通認識、さらには利害のバランスなどを踏まえて検討しまして、留保の要否も含めて総合的に判断してきているところでございます。

 その結果、九四年に採択したGATSの交渉時と、二〇二〇年に署名したRCEP協定の交渉時とでは、そうした様々な状況が異なっておりまして、こうした中で、我が国として種々の検討を行い、総合的な判断を行った結果でございます。GATSにおいては土地に関する留保を設けず、他方で、RCEP協定においては留保を設けることになった次第でございます。

 また、GATSとRCEPの協定の関係でございますが、これはそれぞれ別個の協定でございまして、したがって、どちらかが優先して適用されるといったことはございません。例えば、サービス、投資に関する土地取得規制を行う場合には、両方の協定との整合性に留意をする必要があると考えております。

深作委員 ありがとうございます。

 今日お示しをいただいたことで、一つ、外国人土地規制についてはでき得ることを考えていこう、そこで思考停止をするのではなくというような大臣の御答弁もありましたし、やはり今、様々な課題が浮き彫りになっている今だからこそ、しっかりとそういった議論をこういった平場でもしていきつつ、そして、私たち日本として、国際的な約束にわざわざ違反をすることなく、それらをどのように解決をしていくのかということを共に考えていきたいと思っています。

 そして、外国人の土地取得規制というと、どうしても昨今言われているような排他的なもののような表現に聞こえてしまいますが、私自身、外国にルーツを持つ一国会議員として、これはあくまでも排他的なものではなく、国家の三要件である我が国の土地、国土をどのように守っていくのか、そういった視点に立って、これからもこの議論をしていくとともに、我が党内でも実効的な法制度を実現をするために取り組んでいきたいと思います。

 それでは、次の質問に移ります。

 本日、日中関係について幾つか質問がありました。中国との関係という意味におきましては、様々先生方から既に質問がありましたが、私からは、アメリカと中国、米中関係という視点でお伺いをしたいと思います。

 冷戦以後、米中関係は関与政策の下で経済的な相互依存を深めてきましたが、近年は、御存じのとおり、戦略的な競争が激化をしています。その一方で、特にトランプ政権下においては、より安定化を目的とした様々なハイレベル対話が頻繁に行われ、二国間が今まで以上に接近をしているように感じられるというのも一つの事実であります。

 先日、トランプ氏は、自身のソーシャルメディア、トゥルース・ソーシャルで、G2、グループ・オブ・ツー、すなわち世界を主導する二大国という認識を示唆をする単語を使われています。今日、太委員からも既にその単語については触れられていますが、この米中間のダイナミズムの変化というものは、地理的に中国に近接をする我が国、そして米国の同盟国である我が国の外交、安全保障に直接的に、かつ甚大な影響を及ぼし得る、戦略的な判断を誤れば国益を損なう可能性もある、そういった事象であると思っています。

 今回のアメリカ大統領によるG2発言、又はそれに類する米中二極主導の可能性を示唆するこの発言を、大臣はどのように分析、評価をされていらっしゃいますでしょうか。

茂木国務大臣 確かに、私が四年前に外務大臣を務めていた頃と、国際環境も、国内も、非常に変わっていると思います。今答弁していました股野経済局長、四年前は私の秘書官でしたから、答弁に立つことなんかなかったのが、今、堂々と答弁をする、こういう立場になっているわけでありますけれども。

 さらに、今、SNSが圧倒的に発達をする、こういう中で世界中に毎日のように様々な発信というのがなされておりまして、御指摘のトランプ大統領の発信は承知をいたしておりますけれども、そういったそれぞれの発信について一つ一つコメントすることは控えたいと思っておりますが、その上で、中国がいろいろな意味で国力を増していることは間違いのない事実なんだと思います。したがって、米国、中国、この両国の関係というのは、国際社会全体にとって、我が国だけではなくて、この安定というのは非常に今重要なことだ、こんなふうに今考えております。

 米国との間では、平素から、国際情勢であったりとか国際秩序の在り方について、我が国として様々なレベルで意思疎通を行っておりまして、引き続き適切に対応していきたいと思っております。

 我が国として、同盟国である米国との強固な信頼関係の下、中国に対しては、その大きくなってきた立場、それにふさわしい責任を果たしていくよう働きかけもしていきたい、こんなふうに考えております。

深作委員 ありがとうございます。

 中国という視点で見たときに、中国は我が国とだけつき合っているわけでもありませんし、アメリカだけでもありませんので、様々な全体的なバランスの中で、何が今どうシフトしていっているのか、こういったことには是非注目をしていかなければいけませんし、我が国は毅然たる対応をしていっていただかなければいけないというふうに考えています。

 大臣から、今、股野局長の話が出ました。私、実は、アメリカの大使館時代、股野さんと一緒にいろいろな仕事をしておりまして、私もまさかこんなことになるというふうには思っておりませんでしたので、大臣と同じ気持ちでおります。済みません、余計なことでありますが。

 今回、日米首脳会談の共同声明が発出をされなかった理由等については、参議院でも既に大臣はお答えになられていますので、そこについて私はお伺いすることはありませんが、もし仮に、この米中の接近ということが一つの理由となって、あえて、台湾へのコミットメントであったり、又は、このG2構想をベースとして、尖閣についての第五条適用か否かということも明確に文字では残していない、表に出しているわけではない、確認はしているということではありますが、本当に、太委員から御指摘があったとおり、これを、私たちがディールの対象になってはいけない。

 そういう意味においては、様々な場面でやはり見える形で、今どういう状況にあるのか、尖閣、五条、これへの適用に対しても表で分かるような形を取っていっていただくことが、このG2と言われている中でも、あっ、そんなことはないんだということを私たちの方からもつくっていかなければいけないという状況にあると思っています。

 この不確定要素の高いアメリカ政権ではありますが、他方で、マルコ・ルビオ国務長官、そしてグラス駐日大使、大変日本に対しての理解が高い方々でもあります。そういう意味では、最もカウンターパートであられる大臣こそが、日本の主張や考え方というものをしっかりと打ち込んでいただき、アメリカ側にも私たちの思い、考えというのを共に共有をしていただく大きな役割をお持ちだと思います。

 先日のトランプ氏との首脳会談、電話会談の中では、いつでも電話をしてきてくれと。安倍総理との電話会談の様子なども先ほどお伝えをいただきましたが、結構トランプさんは誰とでもすぐ電話をする、かつ、最後に電話をした人の言葉が結構残っていたり、そこに対して納得感があれば、そうだと思われる傾向があるというふうにも思えます。

 そういった意味では、是非、総理からも様々な場面で、我が国の立場、そして今の状況、この周辺地域における状況などというものをしっかりと打ち込みをしていくということにも、是非、大臣そして外務省の皆様にも取り組んでいっていただきたいと思います。

 時間がほぼなくなってしまいました。最後、園芸博覧会について。私も神奈川選出の議員でございますので。

 先ほど既にいろいろと意義については御説明をいただきました。今回、成功に向けて取り組んでいくということを大臣に力強く表明をいただきましたが、この成功とは、今何を最終的に目標にしていくべきなのか、是非、大臣の意識、見解、思いをお聞かせください。

茂木国務大臣 ありがとうございます。

 先ほど太議員の御質問の中でこの意義等については説明をさせていただきましたけれども、できるだけ多くの国に参加をしてもらう、そして、日本の魅力というものを感じてもらう。同時に、この機会を通じて、様々な形で、二国間関係であったりとか多国間関係、これを深める機会にこの園芸博というものがなれば、こんなふうに考えております。

深作委員 ありがとうございます。

 終わります。ありがとうございます。

國場委員長 次に、西岡秀子君。

西岡(秀)委員 国民民主党・無所属クラブ、西岡秀子でございます。

 茂木外務大臣には、この度の二度目となる御就任、誠におめでとうございます。国際社会や我が国を取り巻く安全保障の環境、加速度的に大変厳しいものとなっております。そういうときだからこそ、極めて外交力の重要性、そして我が国の外交力が問われているというふうに思います。茂木大臣の御活躍をお祈りをして、質問に入らせていただきます。

 今日は限られた時間でございますので、私からは、核兵器なき世界への取組について質問させていただきます。

 今年は、戦後八十年、被爆から八十年の節目の年となります。今年の七月には、堀内前外務委員長を始めとして外務委員会の理事の皆様が、国内の視察先として被爆地長崎市を選定いただいて、長崎の原爆資料館、そして、多くの児童、先生たちが貴い命を本当に犠牲にされた城山小学校の原爆遺構を視察をいただいて、被爆の実相に触れていただきました。また、原爆落下中心碑においては原爆犠牲者のみたまに献花をしていただきました。長崎市民として、本当に大変感謝をして、本当に貴重な機会をいただいたというふうに思っております。

 この視察を通じまして、改めて、国会議員、そして国内又は海外のリーダーの皆様に、被爆地長崎はもとより広島、是非多くのリーダーの皆様に訪れていただいて、被爆の実相に触れていただくことが極めて重要であるということを、私もこの視察を通じて再認識をした次第でございます。

 今後、国際会議の誘致や開催ということも含めまして、被爆地に多くの世界のリーダーの皆さんがお越しいただくよう、茂木大臣からの働きかけ、お取組の強化を是非、この場でお願いを申し上げたいというふうに思います。

茂木国務大臣 西岡委員には、お父様の時代からいろいろ私もお世話になってまいりまして、被爆の実相を世界に伝えていく大切さというのは本当に教えていただいた、こんなふうに思っております。

 世界に被爆の実相を、正確な理解を広めていくということは、核軍縮に向けたあらゆる取組の原点である、このように考えておりまして、極めて重要なことだと思っております。そのため、政府として、世界中の指導者であったりとか若者等の被爆地訪問を呼びかけて、被爆の実相への理解を促進しているところであります。

 特に、今年は関西・大阪万博、これもありました。こういった機会を捉えて、各国の首脳、閣僚など多くの指導者に被爆地を訪問していただきました。

 私も、当時、まだ外務大臣になる前でしたけれども、各国の閣僚等々にお会いすると、いや、長崎に行って戻ってきたんだ、こういう話も聞いたりしたところでありまして、各国の政府職員、これも広島、長崎に招待することも続けておりまして、今年度は二十三名が訪れているところであります。

 政府としては、唯一の戦争被爆国として、今後とも、被爆者の方々や被爆地自治体と協働して、様々な工夫を凝らしながら、被爆の実相の正確な理解、世代と国境を越えて一層の理解促進を進めていきたいと思っております。

西岡(秀)委員 大臣、ありがとうございます。

 是非、国際会議を含めて様々な形で、被爆地に多くのリーダーが訪れていただきますよう、よろしくお願いいたします。

 さて、大臣所信の中でも、厳しい国際情勢の中で、日本に期待される役割と責任というお言葉がございました。先ほど大臣からも言及していただきましたけれども、唯一の戦争被爆国として、核軍縮、核廃絶、核なき世界へ向けて、我が国にしか果たせない国際的な役割、重要な使命があるというふうに考えております。

 ただ、一方で、ロシアによるウクライナ侵攻、緊迫する中東情勢、インド・パキスタン情勢、また、中国、北朝鮮が核を、軍拡をしているという動き、このことを踏まえると、核が使用されるリスクがこれまでで一番高まっている状況ではないかということが指摘をされておりますし、私が一番危惧をいたしておりますのは、核のタブーというものが大変希薄化をしている、この今の状況を、大変私自身、危機感を持っております。

 今のこの状況についての茂木大臣の御見解をお伺いをさせていただきます。

茂木国務大臣 委員御指摘のとおり、現下の厳しい安全保障環境において、核兵器のない世界に向けた道のり、これは一層厳しいものになっている、こういう現実があると思います。

 しかし、そういう状況だからこそ、我が国は、唯一の戦争被爆国として、人類に多大な惨禍をもたらす核兵器が将来二度と使用されることがないように、核兵器のない世界の実現を目指して、国連、G7、各種の同志国との枠組みを活用しながら、重層的な取組を通じて国際社会の取組を主導していく役割を担っている、また、そういう決意で取組を進めていかなければいけない、このように考えております。

西岡(秀)委員 大臣から力強いお言葉をいただきました。

 是非、唯一の戦争被爆国として、国際社会での役割、外務大臣として先頭に立って果たしていただきたいというふうに思います。

 先ほど、午前中、石橋委員からも質問がありましたけれども、非核三原則につきまして、やはり、被爆者の皆様や私の地元長崎から強い懸念、そして、先日、総理が見直しを検討するのではないかというような発言があったことで、大変懸念、反対の声が上がっております。先ほど石橋委員の質問に明確に大臣は答えていただきましたけれども、再度、大臣から、堅持していくということでお答えをいただければというふうに思います。

茂木国務大臣 政府として、非核三原則、これを政策上の方針として堅持しております。

西岡(秀)委員 やはり、国是でありますし、我が国にとって理念でありますし、国会決議で決定したものでありますので、このことはしっかりと堅持をしていただきますように、改めてお願いを申し上げたいというふうに思います。

 もう残された時間は大分少なくなっておりますが、NPT体制、これは所信の中でも、NPT体制を維持強化し、核兵器のない世界に向けて現実的で実践的な取組を進めるというお言葉がございます。

 来年、NPT運用検討会議が開催されます。NPTは、国際的な核軍縮・不拡散の礎であって、大変重要な条約です。しかし、現状では、加盟する大国が公然と侵略を行い、核の威嚇を繰り返すなど、NPT体制そのものが極めて厳しい状況となっています。そういう状況だからこそ、第六条に掲げる、締約国が誠実に核軍縮交渉を行う義務がこの六条には規定をされております、この義務を加盟国に果たしてもらうよう、我が国がリーダーシップを持って取り組むことが極めて重要だというふうに思っております。

 過去二回、成果文書が見送られております。前回の運用検討会議には、総理として初めて岸田総理が出席をされました。来年に向けて、茂木大臣の決意を含めたお取組についてお伺いをして、私の質問を終わりたいというふうに思います。

茂木国務大臣 来年のNPT運用検討会議では、国際社会全体にとっての利益でありますNPTの維持強化を図り、条約への、委員御指摘のようなコミットメントを再確認することが極めて重要だと思っておりまして、我が国は、分断を緩和する懸け橋となるべく、現実的かつ実践的な取組を推進し、リーダーシップを発揮するとともに、核兵器国と非核兵器国の双方が一致できる点を見出せるよう、両者に働きかけを強めてまいりたいと思っております。

西岡(秀)委員 続いて、実は、質問を続けさせていただけた場合は、これはもう時間がないのでこれでやめますけれども、核禁条約の締約国会議、来年は第一回目の検討会議になりますけれども、そのオブザーバー参加についても質問を用意しておりましたが、また次回に質問させていただきたいと思います。

 本日は誠にありがとうございます。

國場委員長 次に、西園勝秀君。

西園委員 公明党の西園勝秀です。

 本日は、質問の機会をいただき、ありがとうございます。また、茂木外務大臣、大臣御就任、誠におめでとうございます。

 この後の質問でも、今日午前中、様々な質問がございまして、ちょっとかぶる部分が出てくるかと思いますが、御承知おきいただければと存じます。

 まず、非核三原則についてお伺いさせていただきます。

 一昨日の党首討論におきまして、我が党の斉藤代表の質問に対して高市首相は、非核三原則を政策上の方針としては堅持していると述べられた上で、安保三文書の見直しに向けた作業が始まるが、明示的に非核三原則の見直しを指示したという事実はないとお答えになりました。ただ、残念ながら、非核三原則を国是として永久にこれを堅持していく、こういう答弁ではございませんでした。将来に含みを持たせる発言であったとも取られます。

 世界で唯一の戦争被爆国である我が国は、核兵器の恐ろしさ、悲惨さ、非人道性を世界に向けて発信し続けていく、これが本当に極めて重要であるというふうに思っております。

 その意味において、茂木外務大臣にお伺いいたします。核兵器を持たず、作らず、持ち込ませずの非核三原則を国是として今後も堅持していただく、このことを日本の外務大臣のお立場としてお約束いただけますでしょうか。

茂木国務大臣 今日午前中から先ほどの西岡委員まで含めて、何度かこの問題について御質問いただいておりますが、同じ答弁で恐縮でありますけれども、政府としては、非核三原則、これを政策上の方針として堅持をしております。

 その上で、持ち込ませずについては、二〇一〇年、当時の岡田外相による答弁を引き継いでいく考えであります。

 また、三文書の見直しに向けて高市総理から明示的に非核三原則の見直しを指示したという事実はございません。三文書の改定に当たりましては、その具体的な内容について今後検討を進めていくということでありまして、現時点で予断を持つことは差し控えたいと思っております。

西園委員 御答弁ありがとうございます。

 よく、岡田外務大臣の答弁、これを継承しているということを述べられますが、私たちの認識では、あくまでも非核三原則は堅持する、この立場に立って、究極的な有事の際にそのときの政府が命運を懸けて判断するとの答弁であると認識しておりまして、この非核三原則は堅持しているという当時の民主党政権の立場であったというふうに私は理解しております。私ども公明党は、本当に、国民の命を守る、そのためにこそこの非核三原則はあるというふうに考えております。

 我が国は、罪のない多くの民間人を犠牲にしたさきの大戦の深い反省に立ち、戦争放棄を掲げた日本国憲法を制定しました。そして、唯一の戦争被爆国として、核兵器を持たず、作らず、持ち込ませずの非核三原則を堅持し、平和国家としての道を歩んでまいりました。

 この非核三原則は、一九六七年十二月の衆議院本会議において、公明党の議員の代表質問に答える形で、当時の佐藤栄作首相がこれを厳粛に遵守すると明言して以降、歴代総理が、政権がこれを踏襲し、日本の国是として確たる地位を築き上げてきました。

 広島、長崎の被爆者の皆様も、長年にわたり、核の非人道性を訴え続けてこられました。二度と核兵器を使わせてはならない、この揺るぎない覚悟と決意は世界から称賛され、昨年、日本被団協がノーベル平和賞を受賞するに至りました。

 平和憲法を持つ我が国こそ、法の支配に基づく国際秩序の構築を主導すべきです。緊張が続く現在の国際情勢の中で日本を守っていくために、日米安保条約に基づくアメリカとの協調、これは本当に大変重要であり、現状、核抑止を否定することはできませんが、しかし、それと同時に、安全保障を、軍事中心とする考え方だけではなく、対話を通じた合意と納得を基調とするソフトパワー中心の外交を進めていくことが極めて重要でございます。政府におかれましては、是非そのことを基調として、対話外交を世界に発信していただきたい、そのことを強く念願をいたします。

 核の脅威が高まる今、対話による意思疎通は戦争を避ける唯一の道でございます。その延長線上に核廃絶、これの実現を目指していきたいと私は考えます。

 茂木外務大臣は、核兵器のない世界をどのようにすれば実現できるとお考えでしょうか。これまで日本の外交を引っ張ってくださったまさに茂木外務大臣のその御経験から、是非、その道筋、御見解をお聞かせいただければと存じます。

茂木国務大臣 まず、二〇一〇年三月十七日、当時の岡田大臣の答弁でありますけれども、答弁を見てみますと、非核三原則というのは、それは国民を守るためのものだ、こういう認識の下で答弁をされている、このように考えておりまして、その上でではありますが、我が国は、戦後一貫して平和国家としての道を歩んできたわけであります。核兵器のない世界に向けた国際社会の取組を主導する、これは唯一の戦争被爆国であります我が国の使命であると考えております。

 核軍縮、これは、核兵器国を交えずに進めることが難しいというか、核兵器国を巻き込まずに核廃絶することができないということは委員も御案内のとおりだと思います。核軍縮、これは、核兵器国と非核兵器国が広く参加する、核兵器のない世界に向けた国際的枠組みであります核兵器不拡散条約、NPT体制の下で進めることが望ましい、このように考えております。

 来年のNPTの運用検討会議、これも見据えながら、長年にわたり多くの国から賛同を得てきた核兵器廃絶決議であったり、核戦力の透明性の向上など核兵器国を巻き込んだ取組、さらには被爆の実相の理解促進といった現実的で実践的な取組を積み重ねて、NPTの維持強化を図っていきたいと思っております。

西園委員 御答弁ありがとうございます。

 まさに本当に、NPTの枠組みにおける核廃絶、これは大変大事でございますし、さらには、やはり核兵器禁止条約の将来的な批准に向けて、来年のその締約国会議には、是非、政府からのオブザーバー参加をしていただければと、求めたいと思います。

 私は、先月、核廃絶推進委員会の一員として、核兵器廃絶国際キャンペーン、ICANの初代代表のティルマン・ラフ氏から核兵器使用のリスクについてのお話を伺いました。現在の核兵器は広島型原爆の千倍の威力がある、こう言われており、もし一たび核兵器が使われれば、核の連鎖が起こり、人類は破滅に向かうという恐ろしいシミュレーションでございました。

 こうした破滅的な末路を知りながら核政策を改めることができないのは、他者の痛みを感じ取る想像力が欠如した人間の傲慢と言うほかにございません。人類の生存権を根源的に脅かす存在である核兵器は絶対悪にほかならず、状況に応じて使用も可能な必要悪と考えるその余地を一切与えてはならないということを強く訴えたいと思います。その意味からも、公明党は非核三原則の堅持を強く求めてまいります。

 次に、日中関係の現状についてお伺いをいたします。

 十一月七日の高市首相の存立危機事態をめぐる発言に対し、中国が強く反発し、日中関係の緊張が高まっています。我が国の経済にも深刻な影響が出始めております。

 ALPS処理水の海洋放出に伴い、中国政府は二〇二三年八月に日本水産物の輸入を停止しましたが、岸田内閣、石破内閣における懸命な努力により、ようやく風評被害が収まり、本年六月から輸入再開が始まったばかりでした。しかし、中国政府は、日本側が約束した技術的な資料をまだ提供していない、こういう難癖をつけ、再び輸入を停止しました。

 水産業者、またそれに関わる皆様は大変な衝撃を受けておられると思いますが、その影響は具体的にどの程度でございましょうか。

三野政府参考人 お答え申し上げます。

 委員御指摘のとおり、二〇二三年八月に中国は水産物輸入の一時停止措置を講じております。以降、本年六月に中国政府が水産物の輸入再開を正式に発表しますまで、水産物を輸出できない状態が続いておりました。

 この間にも、政府といたしましては、生産者の皆様のお声をお伺いしながら、ホタテなどの水産物の輸出先の転換、そして多角化などの支援策を講じてまいりました。

 こうしたこともございまして、全世界向けのホタテの輸出額でございますけれども、二〇二三年に六百八十九億円でございましたが、二〇二四年は六百九十五億円となっておりまして、中国による輸入制限の前を上回る水準となっておりまして、現状では大きな影響があるとは考えておりません。

 今後とも、生産者の皆様にしっかり寄り添いながら対応してまいりたいと考えております。

西園委員 御答弁ありがとうございます。

 ホタテは私もうまくいっていると思うんですね。ほかの水産物がどうかというのは、すごく気になるところではございます。

 観光面での影響が出ているかと思いますが、その点はいかがでございましょうか。

中野政府参考人 中国からの訪日旅行者の動向についてお答え申し上げます。

 中国政府は、今月の十四日、中国国民に対して、当面の間、日本への渡航を避けるよう厳重に注意喚起すると発表をいたしました。この影響を把握するため、観光庁から日本政府観光局を通じた情報の収集に努めておりますが、現時点では、中国からの訪日旅行に関し、一部でキャンセルの動きがある状況と承知をしております。

 また、宿泊業の影響に関し、業界団体によりますと、例えば、ビジネスホテルや地方の旅館については、現時点では一部の施設で団体客の予約のキャンセルが発生するなどの影響が出ているものと承知をしております。

 引き続き、中国からの訪日旅行者の動向について注視してまいります。

西園委員 ありがとうございます。

 徐々にやはりこのインバウンド需要にも影響を与えているという状況かと思います。

 中国の対応、なかなかこれは収まるところを知りません。これはもしかすると、今後、最悪の事態ということも徐々に考えなければならない事態に来たのかというふうにも思っております。

 やはり、特にレアアースの輸出が止められるということも想定しておかなければならないと思いますが、まず、現状、我が国は中国からのレアアース輸入にどれぐらい依存しているのでしょうか。

西川政府参考人 お答え申し上げます。

 レアアースは、自動車のモーターなどで用いられる磁石や排ガス触媒、LED、医療用機器、電子部品など、国内の幅広い産業に必要不可欠な物資でございます。現状、我が国はレアアースの約七割を中国から輸入をしてございます。

 その中でも、中、重レアアースと言われるようなものについては、そのほぼ全てを中国から輸入しており、依存している状況でございます。

 以上です。

西園委員 ありがとうございます。

 その七割を輸入に頼っているということでございますので、深刻な影響が出ることがやはり危惧されるところでございます。

 本当に、一刻も早くこの日中関係を正常化に戻していく、このことが本当に必要だというふうに思います。そのためには、やはり対話が重要でございます。しかし、今、中国側は、当初予定していた日中韓の首脳会議、これをキャンセルし、日本側との対話を拒絶しているようにも見受けられます。

 茂木外務大臣にお伺いしますが、今の日中関係をどのように捉えておられるのでしょうか。また、中国との意思疎通、これは可能であり、また、打開策はあるんでしょうか。是非お聞かせください。

茂木国務大臣 一九七二年に日中の国交正常化が成ったわけでありますが、それに先立ちまして、御党の当時の竹入委員長であったりとか、様々な形で事前の調整等を行っていただいた。当時の周恩来首相は、水を飲むときには井戸を掘った人のことを考えなさい、感謝しなさいと。私も同じような気持ちを持っております。

 そして、五十年以上たった現在でありますけれども、日中両国、これは、戦略的互恵関係の包括的推進、そして建設的かつ安定的な関係の構築という大きな方向性で一致をしていると考えております。

 そして、午前中からの答弁と重なる部分はあるんですけれども、隣国ですから、これは中国に限らず韓国との間でもそうでありますけれども、当然、懸案や課題というのはあります。一方で、協力できる分野というのもあるわけでありまして、そういった対話を通じて懸案や課題というのを少しでも減らしていく、そして、理解や協力を増やしていく、こういったことが重要だと考えているところでありまして、我々としては、引き続き、様々なレベルにおいて対話を進める、こういったことについてはオープンであると考えております。

 同時に、レアアースの問題もお話しいただきましたけれども、三十年ぐらい前、トウショウヘイ国家主席が、中東には石油がある、しかし我が国にはレアアースがある、こんなことを言っておりました。我が国としても、これは世界全体がそうでありますけれども、様々な重要鉱物に限らず自国で取れないもの、こういったものに対して安定的に供給できるようなサプライチェーン、これを強靱化していくということは極めて重要なことだと考えております。

西園委員 御答弁ありがとうございます。

 中国との関係、様々な形で対話を行っていただければと思いますし、私たち公明党も、これまでも中国とは議員外交を続けておりましたので、本当に、中国との関係正常化は、是非、できる限りの御協力はしていきたいというふうに思っております。

 先ほど、今朝の答弁でも、質問がございましたが、アメリカのウォール・ストリート・ジャーナルの話でございます。

 トランプ大統領が、高市首相との電話会談で、台湾問題に関する発言を抑止し、中国を刺激しないように求めた、このように伝えられているわけでございます。これは事実誤認だという話でございますが、ただ、こういうふうな報道が出ているということについて私も非常に不安に思うところでございます。

 今朝の茂木外務大臣の御答弁では、日米同盟が外交、安全保障上の一番中核となるものであり、常々お互いが意思疎通を図っていくことの重要性、また、トランプ大統領がいつでも電話で話しましょうよ、こういう、積極的に交流を図ろうとされていることなどをお伺いし、日本側からも、是非ともこの交流を活発化していっていただければというふうに思います。

 高市首相は、日米同盟の新たな黄金時代をトランプ大統領とともに築き上げていきたいと自らおっしゃっていたわけでございますので、今こそこのホットラインを築いていただいて、日米同盟、これがやはり中国との関係においても非常に重要だというふうに思いますので、この点は質問ではございませんが、是非お願いをしたいと存じます。

 次に、外国人との共生社会、これをどのように実現していくのかということについて質問させていただきます。

 我が国では、人口減少と深刻な人手不足が進み、製造業や建設業、介護などの分野で多くの外国人人材が日本社会を支えてくださっています。一方で、一部の外国人による違法行為やルールからの逸脱に対し、国民の皆様が不安や不公平を感じる状況が生じているのも事実でございます。

 こうした行為に毅然として対応していくというのはもう当然でございますが、行き過ぎた排外主義は、学校や職場、地域で差別や偏見を生み、社会の分断を招きかねません。外国人も日本人も互いに尊重し、支え合っていける社会、その構築はもはや避けて通れない課題でございます。

 そこで、お伺いします。

 外国人との共生社会をどのように実現していくのか、政府の明確な方針をお示しいただきたいと存じます。

若山大臣政務官 御質問いただき、ありがとうございます。

 ただいまの御質問についてでございますが、まず、政府の取組としては、外国人の排除ということを目的にするものではなく、その点で排外主義とは一線を画すという観点に立ってまずは進めていく。その中で、今お話にも出ましたとおり、私も、ルールを守って日本で暮らしておられる外国人の皆さんが我が国に住みづらくなってしまう、こういうことはあってはならないと考えております。

 また、排外主義とは一線を画しつつ、一部の外国人による違法行為やルールからの逸脱、こういったものが様々出てまいります中で、毅然とこれに対応し、国民の皆様の不安や不公平感を解消していく、これもまた急務であると考えております。外国人との秩序ある共生社会の実現に必要なものであると考えております。

 その観点から、ルールを守って適法に居住していただく外国人のためにも、双方のためになること、日本国民にとっても、そしてルールを守って暮らしていただく外国人の皆さんのためになるものとして、一定のルール作りをしていきましょうというのがこの共生社会をつくっていくための目指すものであるわけでございます。

 政府の取組といたしましては、外国人の排除を目的とするものではなく、国民の皆様と法やルールを守って生活する外国人の双方にとって安全、安心な社会を実現するための取組となるよう進めてまいりたいと考えております。

西園委員 御答弁ありがとうございます。

 是非、本当に、外国人の方々にも、そういう社会を我々はつくっていきたいんだ、こういうメッセージをしっかり訴えていただければというふうに思います。

 次に、外国人の不動産取得の規制に関してお伺いします。

 今日、深作委員からも先ほど御質問がございました。再びの質問になりますが、近年、外国人による日本国内の不動産取得が相次いでいることを受けて、地価高騰や安全保障の観点から規制をかけるべきではないかという議論がなされています。

 WTOに加盟する日本には、サービス貿易に関する一般協定、GATSに基づき、日本国内における外国人の不動産取引に関しては基本的に日本人と同じに扱う、いわゆる内国民待遇が課されており、さらに、外国同士を差別してはならないという最恵国待遇も課されております。

 これまで外務省は、特定の外国人を念頭に置いた不動産取得というのは、WTO上はできないという御説明だったと思いますが、今回、高市内閣の中で明確にこの方針転換が図られたというふうに思っておりまして、私は、本当にすばらしいことだなと、本当に感慨深く思っているところでございます。

 WTOのいわゆるGATSの規制の対象、今まで不動産、これを除くということだったんですが、これは、不動産の取得の規制をGATSの対象外とするということはもう可能なんでしょうか。改めて確認をさせてください。

股野政府参考人 お答え申し上げます。

 まず、一般論として申し上げますと、先生御指摘のとおり、GATS協定、これはサービスの貿易に関する一般協定でございますので、外国人による土地取得に係る規制がサービスの貿易に影響を及ぼさない、こうした場合にはGATSなどのサービス貿易関連協定は適用されないものと考えております。

 いずれにしましても、外国人の土地取得に規制をかける場合、GATSを含む国際約束との整合性につきましては、まずは国益を踏まえた上で、具体的な措置の内容に基づいて精査をしていくこととなると考えております。

西園委員 ありがとうございます。

 これから精査をするということでございます。いろいろ多分検討が出るかと思いますが、もし、WTO上は問題ないとなった場合には、次に、じゃ、国内法でどうやってこれを対処するかということになってくると思うんですが、今日の委員の御質問で、原口委員、深作委員からも外国人土地法の話がございました。

 私の認識では、外国人土地法は大日本帝国憲法下で作られたもので、現在は実効性を持たない幽霊法だという認識でございますので、やはり現行法の中で規制をかけていくということが重要かと思います。

 その観点でいくと、私は、土地の利用に際して公共の福祉ということがやはり大きな一つのキーワードになってくるかと思いますので、そうなってくると、例えば土地基本法や国土利用計画法というのがいわゆるツールとしては使えるんじゃないかというふうに思っております。

 いろいろな法律によって規制のやり方はあるかと思うんですけれども、具体的に、どういう法律、そういう制度を使って外国人による土地の取得を制限しようとされておられるのか、今の現状の方針をお聞かせいただければと存じます。

若山大臣政務官 ありがとうございます。

 今、現状だけを申し上げると、今月四日に開催された外国人の受入れ・秩序ある共生社会実現に関する関係閣僚会議において、総理から御指示をいただき、外務省を含む関係行政機関と緊密な連携の下、土地取得のルールの在り方も含めて、政府一体となって総合的な検討を進めて、来年一月をめどに基本的な考え方や取組の方向性をお示しできるように取り組んでまいりたいとしておるところでございます。そうした中で、先生からただいまいただきましたようなこういったものも含めて、より一層検討を深めてまいります。

 ただ、御質問のところに参りますと、先ほどの政府参考人からの答弁もございましたとおりで、国際約束との関係であるとか、現時点ではこういったところは予断を持ってなかなかお話しすることが難しいという状況にありますので、現時点で、今申し上げられることは、そういう検討を進めているというところでございます。

西園委員 ありがとうございます。

 来年の一月ということで、大変スピード感を持った対応をなさってくださっていること、本当に心より感謝を申し上げます。是非、正月はしっかり休んでくださいね。ハードワークにならないように是非お願いしたいというふうに思います。

 次に、紛争下の教育を守り、国際人道法を促進、強化する学校保護宣言について伺います。

 そもそもなぜこの学校保護宣言が必要かといいますと、紛争下において学校、大学を武力攻撃や軍事利用から守るためでございます。これまで、紛争地帯において、学校を標的とする武力攻撃で何の罪もない子供たちが犠牲となってきました。

 二〇一八年には、内戦が続くシリアで、政府側が小学校に向けてロケット弾を発射し、教員と五人の生徒が殺害され、九人の生徒が負傷しました。避難する子供たちに向けて更に二発目の砲弾が撃ち込まれました。まさに学校を標的とした攻撃でした。

 コンゴ民主共和国では、二〇一六年に起こった地域紛争で中学校が攻撃されました。そして、攻撃後、武装勢力により女子生徒が全員レイプされました。

 アフガニスタンでは、民間の学習センターで自爆テロが起き、少なくとも、五十四人が死亡、百十四人が負傷しました。亡くなった十九歳の少女は、危険性を理解しながらも、お医者さんを目指していた、そのためにこのセンターに通っていたそうでございます。しかし、今はその夢を絶たれてしまいました。

 子供たちには教育を受ける権利がございます。その教育は安全な環境で安心して行わなければなりません。学校保護宣言は、条約とは異なり、法的拘束力のない宣言です。そして、世界百十二か国が賛同しており、G7で賛同していないのは唯一日本だけです。

 十一月二十日の参議院外交防衛委員会で、我が党の平木大作委員が質問をさせていただきましたが、残念ながら、小泉防衛大臣は、学校保護宣言について賛同の意思を示してくださいませんでした。その理由として、自衛隊の部隊運用への影響を与える可能性が排除されないものも含まれるからとおっしゃいました。戦時下において、平地のグラウンドがある学校は自衛隊が展開する空間としては適しているため、学校が利用できなくなるのは困るという理由かと思います。

 しかし、ガイドラインでは、民間人が退去後の学校の使用は、最終手段の場合のみ使用することは妨げておりません。つまり、生徒たちが退去した後、自衛隊が学校を利用することは理論上可能であり、防衛省が懸念する事項はもう既に解消されています。むしろ、G7の中で日本だけが学校保護宣言に賛同していないことで、人権意識が希薄な国であるという評価を受けかねません。

 そこで、茂木外務大臣にお伺いします。

 子供たちの学ぶ環境を守るため、そしてさらには外交上の観点からも、学校保護宣言に賛同する価値は高いと思います。是非賛同いただけないでしょうか。

茂木国務大臣 我が国は、全ての紛争当事者によります国際人道法の遵守、これを重視をしております。そのため、武力紛争下においても紛争当事者は学校の安全と教育を保護すべきであるという安全な学校宣言の目的自体、これは基本的に評価をしております。

 そして、自衛隊の運用というよりも、安全な学校宣言、これが支持をいたします武力紛争下で学校や大学を軍事目的利用から守るためのガイドライン、これは、既存の国際人道法の義務を超える内容に言及するほか、用語の意味に不明確な部分がある、こういった理由から我が国は同宣言への支持を表明しておりません。

西園委員 もし用語の意味で不明確なことがあるということでしたら、国際赤十字の方でしっかりいつでも説明しますというふうにおっしゃってくださっているんですよ。用語の意味が理解できないから賛同できないというのは、私は非常に解せないと思います。

 先ほど、この学校保護宣言の必要性を申し上げさせていただきました。これをまさに賛同することが、子供たちの教育環境を守る、そして安心して学べる社会、日本だということを宣言することにつながるんですよ。

 茂木大臣、どうですか。もし何か不明確なことがあれば幾らでも質問に答えますよと言ってくださっている本当に国際機関はあるわけですから。そういうことを、一つ一つハードルを乗り越えて、これに賛同いただけないでしょうか。改めてお願いします。

茂木国務大臣 今申し上げましたのは、用語の意味に不明確な部分があるの前に、武力紛争下で学校や大学を軍事目的利用から守るためのガイドライン、これに、既存の国際人道法上の義務を超える内容に言及している、こういう点もあるほかにということを申し上げまして、クリアできる部分はクリアしながら、日本として賛同できるかどうかは検討したいと思います。

西園委員 ありがとうございます。

 是非御検討をいただき、前向きな回答がなされることを切に願います。

 最後の質問になります。対人地雷禁止条約、オタワ条約についてお伺いします。

 十二月一日からジュネーブでオタワ条約の第二十二回締約国会議が開かれ、日本はその議長国でございます。

 日本は、これまでカンボジアなどにおいて対人地雷の除去について技術協力を続けてまいりました。我が党の元代表である山口那津男参議院議員は、御自身のライフワークとして地雷除去に長年携わってまいりました。そして今、我が国の地雷除去の技術はウクライナでも生かされようとしています。

 一方で、ゼレンスキー大統領は、本年六月、オタワ条約の義務の一時停止を表明されました。これは、ウクライナへの侵攻を続けるロシアが条約に入っていないため、ウクライナ側が制約を取り払う必要があるという理由からでございます。ゼレンスキー大統領は、その法的根拠として、条約法に関するウィーン条約第六十二条の事情の根本的な変化を援用しております。しかし、この六十二条は、条約の終了又は脱退を例外的に認める規定であり、条約上の義務の一時停止を許容するものではございません。また、同条の適用には厳格な条件が課され、武力紛争の発生をもって自動的に事情の根本的な変化とすることはできません。

 オタワ条約第二十二回締約国会議において議長国として会議運営の責任を担っている日本政府には、ウクライナ政府の対応を是正する立場を明確に示していただくことを強く求めます。もしこの問題を看過すれば、核兵器禁止条約など他の軍縮、人道条約にも波及し、国際法全体の規範力が損なわれるおそれがあると考えます。

 日本政府として、オタワ条約を始めとする軍縮、人道条約体制の規範力維持とともに、対ウクライナ地雷支援にも積極的に関与する外交努力を尽くしていただくことを望みますが、外務大臣の御答弁をお願いします。

茂木国務大臣 私は、大臣に就任した翌日の朝から、ウクライナ地雷対策会議、これを日本で、東京で主催をいたしまして、地雷対策加速化のための国際協力の議論を深め、ウクライナ地雷対策支援イニシアティブというものを表明したところであります。

 対人地雷禁止条約、これは、対人地雷の使用であったりとか生産等を全面的に禁止することで、一般市民への被害を防止し、紛争終結後の復興に寄与するものだと考えております。

 我が国は、同条約を始めとします締結済みの軍縮関連条約を遵守しておりまして、これらの維持強化に向けて引き続き取組を進めていきたい、こんなふうに考えているところであります。

西園委員 ありがとうございます。

 本当に今、ウクライナのこの問題、大変難しい状況かと思います。ゼレンスキー大統領の立場にも寄り添いながら、かつまた、地雷、この対人地雷をなくしていくという日本政府の取組、本当に難しいかじ取りだと思いますが、やはり、これまでの百戦錬磨の茂木外務大臣ならではというか、茂木外務大臣でなければできない難題が本当にたくさんございますので、是非是非、このウクライナの問題、世界平和に向けて御尽力いただければと存じます。

 本日は誠にありがとうございます。質問を終わります。

國場委員長 次に、阪口直人君。

阪口委員 れいわ新選組の阪口直人と申します。

 茂木大臣には、タフネゴシエーターとしての本領発揮とともに、その先には人類益や地球益をしっかり見据えていく、そのような懐の深い外交をお願いしたいと思います。

 まず、台湾有事は存立危機事態とした高市首相の発言について。所信表明では言及がありませんでした。日本政府は、存立危機事態の認定は、実際に事態が発生したときに総合的に判断するとしてきました。具体的な事例に言及することは慎重に避けてきたわけですね。

 ただ、今回、高市総理が台湾有事が存立危機事態になり得ると明言したことで、従来の曖昧路線から具体的事例への言及に踏み込んだように見えます。これは、国会答弁の場で初めて台湾有事を明示したという点で、台湾有事の際には自衛隊を派遣して戦う、大きな政策変換と受け止められかねません。少なくとも中国はこのように受け止めたということだと思いますが、まず、この点についての外務大臣の認識をお聞かせいただきたいと思います。

茂木国務大臣 阪口委員、まず、私、トランプ大統領からタフだと言われたことはありますけれども、タフネゴシエーターと言われたことはない、このことは御理解いただければ、そのように思っております。

 いかなる事態が存立危機事態に該当するかにつきましては、実際に発生した事態の個別具体的な状況に即して、政府が全ての情報を総合して判断することとしております。

 こうした説明は、平和安全法制成立当時の安倍総理以来、政府として繰り返し述べてきているところでありまして、高市総理もその点は何度も何度も強調していたと思っておりまして、政府の立場は一貫したものだと考えております。

阪口委員 いわゆる官僚答弁だと思うんですね。私は、苦しい答弁だと思います。

 実質的には、かなり踏み込んで、従来の説明スタイルから逸脱していると思うんです。つまり、法的な枠組みは変わっていないとしても、政治的メッセージとしてこれは大きな意味を持つ発言だと思います。つまり、今の形式的な説明と総理の政治的発言にギャップがあるわけですね。この点、いかが認識でしょうか。

茂木国務大臣 それは阪口委員の捉え方である、このように承知をいたしておりますが、政府の立場、この存立危機事態に対します考え方というのは、先ほど答弁させていただいたとおりです。

阪口委員 予想した答弁でもございます。

 これまで、一九七二年の日中国交正常化以来、日本の歴代政権は、台湾を自国の一部とする中国の立場を理解して尊重してきた、これが国交を正常化した際の前提だと思います。ただ、私は、あるいは多くの人は、高市総理はこれを踏み越えたというふうに感じているわけです。

 では、例えば、この予算委員会の前に外務省と高市総理との間で何らかの打合せ、あるいは、このような発言を高市総理がすることを把握していたのかどうかという点については、いかがでしょうか。

茂木国務大臣 外交そして安全保障政策、国の根幹に関わる問題でありまして、これは、国会答弁も含めて、日頃から外務省は、官邸を始め各省庁と認識等を共有して意思疎通を図っているところであります。

阪口委員 答弁が慎重になるのは理解できますし、それはある意味当然でもあるかもしれませんが、しかし、やはり今、危機的な事態を招いているという認識に立って、ではどうするのか、そういう答弁がいただきたかったなというのが正直な思いです。

 私は、やはり高市総理の存在が、今後もある意味リスクになりかねないと思うんですね。例えば、何時間もかけて、マウントを取るため、なめられないために服装選びをしたというふうなことをそのまま書いています。このようなことに喝采を叫ぶ方もいるかもしれませんが、ただ、大きく国益を損なう事態は既に起こっています。

 経済損失ということで見ると、野村総合研究所では、例えば中国人旅行者が大幅に減少した場合、日本のGDPを〇・三六%押し下げ、経済損失は約二兆二千億円と試算をしています。また、二〇二三年に我が党の山本太郎代表が参議院の予算委員会で質問した際に、中国から二か月間、部品などの調達が例えば一・四兆円分止まった場合、五十三兆円の生産額の損失が生まれるということ、これは政府答弁でいただいています。

 実際に今、国民の暮らしを苦しめる事態が生まれている。さらに、放置しておけばこれが更に拡大する。このことについてどのように見ているのか、どのように打開しようとしているのか、お願いします。

茂木国務大臣 政府としては、平素から様々な情報収集、分析を行い、また、それが国内にどういった影響を与えるのか、これは経済だけではなくて様々なことが考えられるわけでありまして、国益上どうであるか、こういったことも含めて対応について検討を行っているところでありますが、仮定の数字に基づいて、これだからこういうことをする、多分外交というのはそういうものではないんじゃないかなと思っておりまして、もっとプラス思考で、どういった形で両国の関係を改善していくかとか、そういう観点から様々な意思疎通をこれからも図っていきたいと思っております。

阪口委員 私は、かなりプラス思考だと思うんですね。ただ、危機管理はしっかりしなきゃいけない、そういう視点で質問をしております。

 実際、今、日本の食料自給率が三八%で、化学肥料などは大きく中国に依存しています。リン安の七六%、尿素の二五%は、令和三年度においては中国からの輸入で、もし輸入を止められてしまったら、日本の農業、そして食料安全保障も大きな影響を受けるわけですね。

 ですから、私はやはり、現状をしっかりと直視した上で、この状況を打開するための何らかの政治的対話を行っていかなければいけないと思うんです。

 なかなか首脳間の意思疎通が難しい状況の中で、ここは外務大臣の出番でもあり、あるいは外務大臣の発案、指示によって何らかのコミュニケーションをつくり出す、そういう努力が必要だと思うんですが、この点はいかがでしょうか。

茂木国務大臣 委員と認識を共有する部分はあるわけでありますけれども、外交でありますから、これからどういった形で働きかけをするか等々含めまして、今後のこともありますので、これ以上の答弁は控えさせていただければと思っております。

阪口委員 是非、中国の方に対しても、さすがだと、そういうふうに思っていただけるような器の大きな外交を強く期待するものでございます。

 次は、ミャンマーについてお伺いしたいと思います。

 今のミャンマー情勢というのは、二〇二一年にいわゆる軍事クーデターが起こり、そして市民は、この状況を世界に知らせたいということで、アウン・サン・スー・チー氏が繰り返し述べていた、あくまでも平和的なデモを行う、アピールを行うという姿勢で活動してきたけれども、一方的に市民が軍によって殺害されるという状況を見かねて、彼らがジャングルの中に入って少数民族の武装勢力とともに戦うという選択を余儀なくしたということが出発点になっています。

 私も、とても彼らが強大な軍に対して戦えるとは正直思っていなかったんですが、実際には民主派勢力と少数民族の武装勢力がかなりの攻勢に出ていて、今、一説では国土の七二%が彼らに支配されているという、つまり国軍を追い込んだ状況になっていると言われています。

 一方で、政治囚支援協会によると、七千四百九十六人が殺害され、三万人が拘束、また四百万人前後が国内避難民になっているという状況であります。

 政府として、今のミャンマーの状況をどのように把握されているんでしょうか。

野村政府参考人 お答え申し上げます。

 ミャンマーの情勢につきまして、ミャンマー国軍による空爆などの暴力が継続するなど、情勢が年々悪化しているということを深刻に懸念しております。

 ただいま委員から御指摘のございました国内での勢力分布につきましては、情勢が流動的であるということもございますので、一概にお答えするということは困難でございます。

 その上で、全国三百三十地区ございますが、そのうちの六十三地区において緊急事態宣言が継続されている、あるいは、ミャンマー国軍のミン・アウン・フライン司令官自身が、今回の総選挙は諸般の事情で一〇〇%実施できない旨述べているということを承知しております。

 日本としても、引き続き情勢を注視していく考えでございます。

阪口委員 一〇〇%どころか半分も実施できないというのが現状なわけですね。

 十二月二十八日に総選挙、選挙と称されるものが行われる予定ですが、五十七政党のうち全国展開しているのは僅か六政党で、二つが軍の政党、残りの四つが軍寄り又は準軍事組織ということで、麻薬王の政党だったり、詐欺的なビジネスの経営者だったり、準軍事組織の政党だったりということであります。

 また、自動カウンティング、投票を数える機器が導入されているけれども、これも信頼性が非常に薄い。また、選挙においてはプライバシーがなくて、誰が来たかが把握されてしまう。また、投票しないと国内移動の自由が奪われ、移動許可証が発行されないなどの脅迫がある。また、妨害とみなされる行為には十年から二十年の大変重い刑が処せられるということで、本当にこれを選挙として認めてもいいのかということに対して、国際社会は大変にネガティブな対応をしています。

 まず、日本政府として、このミャンマーの選挙と称するものについてどのような受け止め方をしているのか、大臣の見解をお願いします。

茂木国務大臣 阪口委員の方から、選挙と称するもの、こういう発言があったわけでありますが、阪口委員は、国連のカンボジアの暫定行政機構の選挙監視活動、こういったものにも参加されてよく御案内だと思いますが、政情が不安定な国における総選挙というものは、民主的な政治体制の回復に向けたプロセスとして位置づけられるものだと考えております。

 この点、被拘束者の解放であったりとか、当事者間の真摯な対話を始めとする政治的進展に向けた動きが見られないまま総選挙が実施されれば、ミャンマー国民によります更に強い反発を招いて、平和的な解決がより困難になる、こういったことを深刻に懸念をいたしております。

阪口委員 ありがとうございます。私の認識と非常に近い答弁をいただきました。

 これまで、日本政府は、ミャンマーの国軍とのパイプがあるということ、このパイプを生かした独自の外交をすべきだというような考え方であったものの、しかし、二〇〇〇年のミャンマーの総選挙が、不正があったという一方的な国軍によるクーデターによって選挙結果が踏みにじられ、全く罪のない市民が本当に数多く殺され、そして、その国軍に対して戦っている市民に対する大きな支持があるという中で、やはりここは、日本政府は、この選挙に対して、これは茶番選挙なんだ、選挙として認められないんだという強いステートメントを出すべきだと思います。

 実際に、フランス政府はこの選挙は認めないというステートメントを出しておりますし、タイも、長年内政干渉はしないという立場ではありましたが、先日、外相が、この選挙を認めない、このような状況で選挙をすれば、今後ミャンマーとの関係を続けることは難しいとまで踏み込んだステートメントを出しています。

 大臣、どうでしょうか。ここで、公式な立場として、この選挙自体を認めないという、そういう答弁をいただけないでしょうか。

茂木国務大臣 政府としての考え方、また外務大臣としての考え方は、先ほど述べたとおりであります。

 そこの中で、どうやったら民主的なプロセスが進むかということを考えて、日本として必要な、また最適な働きかけというのを行っていきたいと思っております。

阪口委員 もう一歩踏み込んでいただきたかったなというのが正直な思いですが、大臣の表情を見ると、答弁以上の思いを実は持っていらっしゃるんだなというふうにも受け止めています。

 では、最後に、このミャンマーの選挙、そして現状に対する中国の関与についてどのように今把握しているのか、最後の質問としてお答えいただきたいと思います。

茂木国務大臣 第三国の動向についてのコメントは控えたいと思いますが、いずれにしても、中国を含みます関係国の動向は引き続き注視をしてまいりたいと思っております。

阪口委員 たくさんのミャンマーの青年から手紙をもらって、その彼らの思いに応えるべく質問をさせていただきました。

 質問の成果としては道半ばだと思いますが、しかし、この問題は引き続き追及をしてまいりたいと思います。

 ありがとうございました。

國場委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。

    午後二時四十四分散会


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