第1号 平成30年11月8日(木曜日)
本国会召集日(平成三十年十月二十四日)(水曜日)(午前零時現在)における本委員は、次のとおりである。委員長 伊東 良孝君
理事 小島 敏文君 理事 坂本 哲志君
理事 福山 守君 理事 佐々木隆博君
理事 緑川 貴士君 理事 佐藤 英道君
池田 道孝君 泉田 裕彦君
稲田 朋美君 今枝宗一郎君
上杉謙太郎君 加藤 寛治君
金子 俊平君 木原 稔君
木村 次郎君 小寺 裕雄君
齋藤 健君 斎藤 洋明君
西田 昭二君 野中 厚君
藤井比早之君 藤原 崇君
古川 康君 細田 健一君
宮路 拓馬君 武藤 容治君
山本 拓君 石川 香織君
大河原雅子君 神谷 裕君
亀井亜紀子君 寺田 学君
近藤 和也君 関 健一郎君
江田 康幸君 大串 博志君
金子 恵美君 田村 貴昭君
森 夏枝君
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十月二十四日
伊東良孝君委員長辞任につき、その補欠として武藤容治君が議院において、委員長に選任された。
平成三十年十一月八日(木曜日)
正午開議
出席委員
委員長 武藤 容治君
理事 伊東 良孝君 理事 小島 敏文君
理事 齋藤 健君 理事 坂本 哲志君
理事 野中 厚君 理事 福山 守君
理事 細田 健一君 理事 亀井亜紀子君
理事 佐々木隆博君 理事 近藤 和也君
理事 緑川 貴士君 理事 稲津 久君
池田 道孝君 泉田 裕彦君
稲田 朋美君 今枝宗一郎君
上杉謙太郎君 加藤 寛治君
金子 俊平君 木原 稔君
木村 次郎君 小寺 裕雄君
斎藤 洋明君 西田 昭二君
藤井比早之君 藤原 崇君
古川 康君 宮路 拓馬君
山本 拓君 石川 香織君
神谷 裕君 長谷川嘉一君
堀越 啓仁君 関 健一郎君
濱村 進君 大串 博志君
金子 恵美君 田村 貴昭君
森 夏枝君
…………………………………
農林水産大臣 吉川 貴盛君
農林水産副大臣 小里 泰弘君
農林水産大臣政務官 濱村 進君
農林水産大臣政務官 高野光二郎君
農林水産委員会専門員 室井 純子君
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委員の異動
十月二十四日
辞任 補欠選任
大河原雅子君 長谷川嘉一君
寺田 学君 堀越 啓仁君
江田 康幸君 濱村 進君
佐藤 英道君 稲津 久君
十一月八日
理事鈴木憲和君十月四日委員辞任につき、その補欠として野中厚君が理事に当選した。
同日
理事伊藤信太郎君十月二十三日委員辞任につき、その補欠として細田健一君が理事に当選した。
同日
理事佐藤英道君十月二十四日委員辞任につき、その補欠として稲津久君が理事に当選した。
同日
理事坂本哲志君、福山守君、佐々木隆博君及び緑川貴士君同日理事辞任につき、その補欠として伊東良孝君、齋藤健君、亀井亜紀子君及び近藤和也君が理事に当選した。
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十月二十四日
主要農作物種子法案(後藤祐一君外八名提出、第百九十六回国会衆法第一三号)
国有林野事業に従事する職員の労働関係を円滑に調整するための行政執行法人の労働関係に関する法律の一部を改正する法律案(佐々木隆博君外四名提出、第百九十六回国会衆法第一八号)
国有林野事業に従事する職員の給与等に関する特例法案(佐々木隆博君外四名提出、第百九十六回国会衆法第一九号)
畜産経営の安定に関する法律及び独立行政法人農畜産業振興機構法の一部を改正する法律案(佐々木隆博君外六名提出、第百九十六回国会衆法第二三号)
農業者戸別所得補償法案(長妻昭君外六名提出、第百九十六回国会衆法第三三号)
は本委員会に付託された。
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本日の会議に付した案件
理事の辞任及び補欠選任
国政調査承認要求に関する件
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○武藤委員長 これより会議を開きます。
この際、一言御挨拶を申し上げます。
このたび、農林水産委員長に就任いたしました武藤容治でございます。
農林水産業は、食料の安定供給にとどまらず、国土や自然環境の保全など多岐にわたり、国民の生活を支える大変重要な役割を担っております。
しかしながら、今日、我が国の農林水産業を取り巻く諸情勢は極めて厳しく、大きな課題が山積しております。
特に、転換期にある国際的な貿易体制への対応を始め、担い手の育成、確保、農林水産業の持続可能な維持発展、輸出力強化などの課題については、的確かつ迅速に対応することが求められております。
さらには、頻発する地震、台風、豪雨等の自然災害により農林水産業は各地で甚大な被害をこうむっており、被災地の復旧復興は喫緊の課題となっております。
このような状況のもと、本委員会に課せられた使命はまことに重大であり、改めてその職責の重さを痛感いたしております。
微力ではございますけれども、公正かつ円満な委員会の運営に努めてまいりますので、委員各位の御指導と御協力を賜りますよう、何とぞよろしくお願いいたします。
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○武藤委員長 理事辞任の件についてお諮りいたします。
理事坂本哲志君、福山守君、佐々木隆博君及び緑川貴士君から、理事辞任の申出があります。これを許可するに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○武藤委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
引き続き、理事補欠選任の件についてお諮りいたします。
ただいまの理事の辞任及び委員の異動に伴い、現在理事が七名欠員となっております。その補欠選任につきましては、先例により、委員長において指名するに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○武藤委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
それでは、理事に
伊東 良孝君 齋藤 健君
野中 厚君 細田 健一君
亀井亜紀子君 近藤 和也君
及び 稲津 久君
を指名いたします。
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○武藤委員長 次に、国政調査承認要求に関する件についてお諮りいたします。
農林水産関係の基本施策に関する事項
食料の安定供給に関する事項
農林水産業の発展に関する事項
農林漁業者の福祉に関する事項
農山漁村の振興に関する事項
以上の各事項について、実情を調査し、その対策を樹立するため、本会期中調査をいたしたいと存じます。
つきましては、衆議院規則第九十四条により、議長の承認を求めたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○武藤委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
――――◇―――――
○武藤委員長 この際、農林水産大臣、農林水産副大臣及び農林水産大臣政務官から、それぞれ発言を求められておりますので、順次これを許します。農林水産大臣吉川貴盛君。
○吉川国務大臣 農林水産委員会の開催に当たりまして、所管大臣として考え方の一端を申し述べます。
このたび、第四次安倍改造内閣の発足に当たり、農林水産大臣を拝命をいたしました。委員の皆様の御指導を賜りながら、大臣としての職責を果たしてまいりたいと考えておりますので、どうぞよろしくお願いを申し上げます。
冒頭、大阪北部地震、本年七月の豪雨、台風二十一号、北海道胆振東部地震などのたび重なる災害によりお亡くなりになった方々に心からお悔やみ申し上げますとともに、被災された全ての方々にお見舞い申し上げます。
私は、大臣就任直後から、大阪府、和歌山県、北海道、愛媛県、広島県及び岡山県を訪問し、今般の被災の状況をこの目で確認をしてきました。経営再開に向けてひたむきに取り組む皆様と言葉を交わし、農林水産業をなりわいとして取り戻していただくために万全の対応をとらなければならないと痛感しました。被災された農林漁業者の方々が一日も早く経営再建できるよう全力で取り組むとともに、災害に強くしなやかな国の実現に向け、治山、ため池の改修など、防災、減災、国土強靱化のための緊急対策を今後三年間で集中的に実施いたします。
以下、農林水産行政に関して、私の基本的な考え方について申し述べます。
農林水産業は国の基であり、国民に食料を安定的に供給するとともに、地域の経済を支え、活力ある地域社会を維持するために大きな役割を果たしています。先人の方々が厳しい自然環境の中で苦労を重ね、創意工夫しながら営々と続けてきた農林水産業こそが、現在の農山漁村をつくり上げてきました。こうして築き上げられた我が国の誇るべき農林水産業、農山漁村を次世代に継承することは、今を生きる我々の責務です。
一方、我が国の農林水産業は、人口減少に伴うマーケットの縮小や、農林漁業者の減少、高齢化の進行など、厳しい状況に直面しています。このような中で農林水産業を将来にわたって維持し、更に発展させるためには、世界に評価される和食や美しい農山漁村の風景など、農林水産業の有する潜在力を最大限引き出し、若者が夢や希望を託すことができる魅力ある成長産業にしていかなければなりません。
このため、安倍内閣においては、農林水産業全般にわたる改革を推進してきており、農林水産物、食品の輸出額が五年連続で過去最高を更新し、生産農業所得は過去十八年で最高に達するなど、これまでの改革の成果が着実にあらわれ始めています。
引き続き、改革の取組を確実に前進させるとともに、それが農林漁業者の所得向上につながるよう全力で取り組んでまいります。
以下、具体的な施策を申し述べます。
まず、農業についてです。
農業を持続的に発展させるためには、何よりも次世代の担い手を育成、確保していく必要があります。就農の検討・準備段階から経営を確立するまでの総合的な支援や、営農しながら経営ノウハウを学ぶ農業経営塾の活用等により、若者や女性を始め多様な人材の育成、確保を進めます。
担い手への農地集積、集約化の切り札として創設した農地集積バンクについては、農地集積、集約化のスピードを更に加速していくため、農地中間管理機構法施行後五年見直しの中で、人・農地プラン等の地域協議の活性化、機構の手続の簡素化、他の農地集積手法の見直し等の検討を進めます。
農業の競争力強化や農村地域の国土強靱化を実現するためには、生産基盤を強化する必要があります。農地の大区画化、汎用化、農業水利施設の長寿命化やため池等の豪雨・耐震化対策を推進します。
農業者の努力で解決できない構造的な問題を解決するため、引き続き、生産資材業界や流通加工業界の再編、参入を促進するとともに、各種法制度の点検を推進します。
行政による生産数量目標の配分を廃止した米政策については、米の需給及び価格の安定を図っていくため、需要に応じた生産、販売を促していく必要があります。引き続き、水田フル活用に向けた支援、きめ細かい情報提供等を行います。
五年間の農協改革集中推進期間の期限が残り一年を切りました。農林水産省としても、農業者の所得向上に全力投球できる農協を実現するため、JAグループが自己改革の取組を着実に進め、具体的な成果を上げるよう、継続的にフォローアップし、改革に協力してまいります。
ロボット、AI、IoT、ドローン等の先端技術は、農業の生産性を飛躍的に高めるための起爆剤となります。世界トップレベルのスマート農業を実現するため、新技術の開発や実証、実装を強力に推進します。先端技術を生産から出荷まで一貫した体系として導入することや、経営分析等を行うとともに、新技術の現場での速やかな普及を図るなど、総合的に推進してまいります。
人口減少が進む中、我が国農林水産業は、国内の一億人だけではなく、世界の七十五億人を見据えた輸出産業への転換が必要です。平成三十一年の輸出額一兆円目標の達成、そして、さらなる輸出の飛躍に向け、海外の規制やニーズに対応した産地づくりや輸出業者とのマッチングへの支援、輸出先国による規制の撤廃、緩和に向けた働きかけなどを行ってまいります。
農山漁村は、都市に先駆けて人口減少、高齢化が進行しており、その活性化は待ったなしの課題です。中山間地域を始め農山漁村に住む皆さんの元気が出るよう、地域で受け継がれてきた豊かな資源を活用した六次産業化の展開、農泊を中心とした都市と農山漁村の交流の促進、鳥獣被害対策や安全で良質なジビエの利活用など、地域の特色を生かした多様な取組を総合的に推進いたします。
食の安全と消費者の信頼を確保するため、引き続き、科学的根拠に基づく食品の安全性確保と、正確な情報伝達による消費者の信頼確保に取り組みます。本年九月に岐阜県で豚コレラが発生しましたが、患畜等の迅速な処分や野生動物の農場への侵入防止の徹底等により、蔓延を防止しました。今後も、動植物の防疫措置等に万全を期してまいります。
TPP11協定や日・EU・EPAについては、総合的なTPP等関連政策大綱に基づき、これまでの実績の検証を踏まえた所要の見直しを行いながら、体質強化対策を実施するとともに、協定発効に合わせて経営安定対策を実施してまいります。また、日・EU・EPAの締結に必要な法整備として、特定農林水産物等の名称の保護に関する法律の一部を改正する法律案を今国会に提出いたしましたので、御審議をお願いをいたします。
本年九月に交渉開始が合意された日米物品貿易協定については、農林水産品について、過去の経済連携で約束した市場アクセスの譲許内容が最大限であるという日本側の立場を尊重するとの日米共同声明を踏まえて、我が国の農林水産業の維持発展を旨として、関係府省と連携し、交渉に臨みます。
林業と水産業についても、山や海の潜在力を十分に引き出し、地域の活力向上につなげるための抜本的な改革を実行に移します。
林業については、戦後造成された人工林が本格的な利用期を迎える中、林業の成長産業化と森林資源の適切な管理を図るためには、国産材の安定供給体制の構築と木材需要の拡大を促進することが必要です。
このため、新たな森林管理システムを着実に実施をするとともに、川上、川中、川下の事業者の連携による木材の生産流通構造改革を推進してまいります。また、国有林野については、一定区域において、国有林野の有する公益的機能を維持しつつ、民間事業者が長期、大ロットで立木を伐採、販売できる仕組みの整備に向けて検討を進めます。
水産業については、水産資源の適切な管理と水産業の成長産業化を両立させ、漁業者の所得向上と年齢バランスのとれた漁業就業構造を確立するため、本年六月に決定された「水産政策の改革について」に即して、改革を推進いたします。
具体的には、国際的に見て遜色のない新たな資源管理システムを構築するとともに、産地市場の統合等により競争力のある流通構造を確立いたします。また、漁獲量による資源管理の導入にあわせ、トン数制限の規制から転換します。大型化を可能とすることで、漁船の安全性、居住性等を向上させ、若者に魅力ある生産性の高い漁業を実現します。さらに、海面利用制度を見直し、漁業権付与のプロセスの透明化や漁場の適切、有効な活用の促進等を図ります。
これらの改革を確実に推進するため、関連法案を今国会に提出いたしましたので、御審議をお願いをいたします。
大臣就任後の初めての訪問先は福島県でした。原発事故により避難を強いられた中でも、共同で先進的な経営に取り組む畜産農家の方々に話を伺い、復興に向けて確実に前進していると実感をしました。東日本大震災、熊本地震を始めとした地震や、重なる豪雨、台風災害で被災されても、諦めることなく、前向きに取り組む農林漁業者の方々を後押しするため、地域ごとの多様な課題に対応したきめ細かな支援を行います。被災者の方々の気持ちに寄り添い、単なる復旧にとどまらない、将来を見据えた復興と創生を実現できるよう、全力で取り組んでまいります。
以上、農林水産行政に関する基本的な考え方を申し上げました。
豊かな食生活とそれを支える農山漁村を次世代に引き継ぐため、攻めの農林水産業を展開し、強い農林水産業と美しく活力ある農山漁村を実現する。そのことを通じて、食料自給率を向上させ、食料安全保障の確保を図ります。
武藤委員長を始め委員各位に、重ねて御指導、御鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。
○武藤委員長 次に、農林水産副大臣小里泰弘君。
○小里副大臣 このたび農林水産副大臣を拝命をいたしました小里泰弘でございます。
吉川大臣のもとに、高鳥副大臣、濱村大臣政務官、高野大臣政務官とともに、特に若者が夢と希望の持てる農林水産業の構築に向けまして、力を尽くしてまいります。
武藤委員長を始め委員各位の御指導、御鞭撻のほど、どうぞよろしくお願い申し上げます。(拍手)
○武藤委員長 次に、農林水産大臣政務官濱村進君。
○濱村大臣政務官 このたび農林水産大臣政務官を拝命いたしました濱村進でございます。
吉川大臣のもと、小里副大臣、高鳥副大臣、高野大臣政務官と一丸となって、豊かな食生活とそれを支える農山漁村を次の世代に受け継ぐために、農林水産業、農山漁村の活性化のため、誠心誠意努めてまいりたい、このように思っております。
武藤委員長を始め理事、委員各位の御指導、御鞭撻を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。(拍手)
○武藤委員長 次に、農林水産大臣政務官高野光二郎君。
○高野大臣政務官 このたび農林水産大臣政務官を拝命いたしました高野光二郎でございます。
吉川貴盛大臣のもと、小里副大臣、高鳥副大臣、濱村大臣政務官と一致協力をいたしまして、農林水産業の活力を取り戻し、魅力ある成長産業にすることができるよう、精いっぱい努力をしてまいります。
武藤容治委員長を始め委員の先生方の御指導、御鞭撻、何とぞよろしくお願いします。(拍手)
○武藤委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。
午後零時二十分散会