衆議院

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第3号 令和4年11月2日(水曜日)

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令和四年十一月二日(水曜日)

    午前九時開議

 出席委員

   委員長 笹川 博義君

   理事 あべ 俊子君 理事 武部  新君

   理事 若林 健太君 理事 渡辺 孝一君

   理事 近藤 和也君 理事 緑川 貴士君

   理事 足立 康史君 理事 庄子 賢一君

      東  国幹君    五十嵐 清君

      伊東 良孝君    泉田 裕彦君

      上田 英俊君    江藤  拓君

      加藤 竜祥君    神田 潤一君

      菅家 一郎君    小寺 裕雄君

      坂本 哲志君    高鳥 修一君

      長谷川淳二君    平沼正二郎君

      福田 達夫君    古川 直季君

      宮下 一郎君    宗清 皇一君

      保岡 宏武君    山口  晋君

      梅谷  守君    金子 恵美君

      神谷  裕君    小山 展弘君

      佐藤 公治君    山岡 達丸君

      山田 勝彦君    渡辺  創君

      池畑浩太朗君    掘井 健智君

      山本 剛正君    稲津  久君

      角田 秀穂君    長友 慎治君

      田村 貴昭君    北神 圭朗君

    …………………………………

   農林水産大臣       野村 哲郎君

   農林水産副大臣      野中  厚君

   農林水産大臣政務官    角田 秀穂君

   政府参考人

   (総務省自治行政局公務員部長)          大沢  博君

   政府参考人

   (農林水産省大臣官房危機管理・政策立案総括審議官)            前島 明成君

   政府参考人

   (農林水産省農産局長)  平形 雄策君

   政府参考人

   (農林水産省畜産局長)  渡邉 洋一君

   政府参考人

   (水産庁長官)      神谷  崇君

   政府参考人

   (中小企業庁経営支援部長)            横島 直彦君

   政府参考人

   (観光庁観光地域振興部長)            中村 広樹君

   参考人

   (日本中央競馬会理事長) 後藤 正幸君

   参考人

   (地方競馬全国協会理事長)            斉藤  弘君

   農林水産委員会専門員   梶原  武君

    ―――――――――――――

委員の異動

十一月二日

 辞任         補欠選任

  細田 健一君     菅家 一郎君

  宮路 拓馬君     宗清 皇一君

  山口  晋君     古川 直季君

  小山 展弘君     山岡 達丸君

  山田 勝彦君     神谷  裕君

  掘井 健智君     山本 剛正君

同日

 辞任         補欠選任

  菅家 一郎君     福田 達夫君

  古川 直季君     山口  晋君

  宗清 皇一君     宮路 拓馬君

  神谷  裕君     山田 勝彦君

  山岡 達丸君     小山 展弘君

  山本 剛正君     掘井 健智君

同日

 辞任         補欠選任

  福田 達夫君     細田 健一君

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 政府参考人出頭要求に関する件

 参考人出頭要求に関する件

 競馬法の一部を改正する法律案(内閣提出第七号)


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     ――――◇―――――

笹川委員長 これより会議を開きます。

 内閣提出、競馬法の一部を改正する法律案を議題といたします。

 この際、お諮りいたします。

 本案審査のため、本日、参考人として日本中央競馬会理事長後藤正幸君、地方競馬全国協会理事長斉藤弘君の出席を求め、意見を聴取し、また、政府参考人として農林水産省大臣官房危機管理・政策立案総括審議官前島明成君、農産局長平形雄策君、畜産局長渡邉洋一君、水産庁長官神谷崇君、総務省自治行政局公務員部長大沢博君、中小企業庁経営支援部長横島直彦君、観光庁観光地域振興部長中村広樹君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

笹川委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

笹川委員長 これより質疑に入ります。

 質疑の申出がありますので、順次これを許します。泉田裕彦君。

泉田委員 おはようございます。自由民主党の泉田裕彦です。

 本日は、質問の機会をいただき、大変ありがとうございます。

 時間が限られておりますので、早速質問に入らせていただきたいと思います。

 私の地元新潟におきましては、中央競馬なんですけれども、新潟競馬場、直線千メートルのコースを持っております。全国から多くの競馬ファンが訪れていただいております。

 そしてまた、競馬場の近くにはサッカー場もあるんですけれども、経済効果を比較いたしますと、三万人の観客を集めるサッカーの試合よりも、一万人前後集まっていただいた競馬のファンの方々が地域にもたらす経済効果の方が大きいという現実があります。試合が終わった後に近くの温泉にお出かけをいただいて経済効果に貢献していただいているというような状況であります。できればG1レースも開催してもらえると大変地方創生につながるなという期待をいたしております。

 一方、地方競馬なんですけれども、新潟にもかつて三条競馬というものがありました。しかし、赤字続きで自治体の財政負担になることから、ファンに惜しまれながらも廃止をされました。二〇〇二年のことです。その後、二〇〇四年に水害があったんですが、結果として、この競馬場が災害のごみ置場として活用されるということになってしまいまして、その姿を見て悲しむ人が大勢いたという状況でございました。

 そこで、競馬の今日的意義を考えるために、簡単に競馬の歴史を振り返ってみたいと思います。

 日本の競馬なんですけれども、中世以来、お祭りの行事として、神社などで、祭典競馬若しくは花競馬と呼ばれる、二頭の馬を競わせる形式の競馬、これが広く行われておりました。

 一方、現代に連なる西洋式の競馬、これは明治維新の前なんですけれども、一八六〇年に横浜そしてまた神戸の外国人居留地において行われるようになったのが始まりでございます。その後、一八七〇年には、陸軍によりまして招魂社競馬、これを皮切りに日本人によって開催されるようになりました。

 競馬は、日本が西洋諸国と同等の文明国になった象徴として位置づけられ、不平等条約の改正の一助にする意図があったというふうにも言われております。

 地方競馬の方なんですが、一九〇八年、競馬規程によりまして、祭典などの娯楽のために競馬を行うことが法的に認められました。しかし、公的団体が主催するわけではなく、様々な主催者が競馬を主催したということから、またいろいろな問題が生じることになりました。

 その結果、地方競馬は政府の統制下に置く必要があるということになりまして、一九二七年ですけれども、地方競馬規則が施行されることになるわけです。このときの地方競馬の数は、五十二主催者、五十九競馬場、現在よりもはるかに多くの主催者が全国にいたということになります。

 その後、競馬は、日中戦争が勃発するとともに娯楽から少しずつ変質をしてまいります。軍馬の需要が急激に増大をしてまいりました。

 一九三九年には軍馬資源保護法が施行されます。これによって、地方競馬は、馬券発売を認められた軍用保護馬鍛錬競走に移行したわけでございます。国防上、特に必要とする馬の資質の向上を図り軍馬資源の充実を期すること、これが目的となり、終戦まで続くということになったわけです。

 戦後は、軍馬資源保護法並びに国家総動員法が廃止をされたということで、地方競馬はその法的根拠を再び失うということになってしまいました。

 ところが、一九四五年、終戦の年の秋には、もう既に静岡県で法的根拠を持たない闇競馬が始まるということになりました。地方競馬を望む機運、これは全国に波及をしてまいります。そして、一九四六年になりますと、中央政府の黙認の下で、地方長官の認可と条例を基に競馬が施行されるようになりました。そして、その売上げの五%前後、これは戦災復興や海外引揚者への支援金のため地方自治体へ寄附をするという慣行が生じたわけでございます。

 GHQは、当初、競馬は民営化をするという志向があったんですが、反社会的勢力の蔓延防止、これをする必要があったために、結局は、一九四八年、競馬法が施行され、六十一か所が公営競技に移行することになりました。しかしながら、問題は残ったままということでございます。

 一九五一年には、今度は、競合する、公営ギャンブルということになるんですが、競艇が開始をされます。競輪も始まって売上げを伸ばしていくという中で、戦前以来の旧態依然たる施設に頼っていた競馬は、特に地方競馬の開催成績が低迷をしていく、そして急速にその数を減らしていくことになりました。

 さらに、一九六〇年代から八〇年代には、騎手や調教師、厩務員への反社会的勢力の浸透、これが避けられなかった。そのため、逮捕、追放された事例が全国に数多く発生をいたしました。そしてまた、競馬場内におけるのみ屋、コーチ屋のばっこ、これも問題でありました。

 これはプロ野球の八百長の話なんですけれども、黒い霧事件、これを契機に、これは一般社会においても注目を集めた、公営競技を取り巻く黒い陰の存在、少しでも怪しい競技が訪れるとファンが声高に八百長を叫ぶというような事態も生じたわけです。そんな事件が現在まで語り継がれています。

 八〇年代後半になりますと、今度は光を放つ時代なんですが、改革の効果、また、バブル経済による経済の好転もあって、競馬は光を放っていくことになります。特に印象的なのが、オグリキャップの登場。笠松競馬場で登場するということになりました。その後、地方競馬の開催成績も向上し、経済的合理性を持って出場し続けたハルウララが全国的にも注目を浴びるということになりました。

 バブル経済の崩壊とともに競馬場が潰れていくんですが、我が新潟の競馬場も、これは完全に廃止をするということになりました。生き残りを懸けて、その後、インターネットの投票等が行われる競馬法の改正が行われて現在に至っているわけでございます。

 そこで、大臣にお伺いしたいんですが、競馬は公営ギャンブルの一つであり、反社会的行為の抑制が不可避であったというのが歴史でございます。加えて、戦前には軍馬の獲得、戦後では復興資金の調達、引揚者への支援、こういう社会的意義を有していたわけでございますが、今日、軍馬の獲得や引揚者への支援、こういった政策目的は不要になっております。今日の競馬の社会的意義についてどのように考えているのか、お聞かせいただければと思います。

野村国務大臣 お答えを申し上げます。

 泉田委員の今ずっと競馬に関する歴史を聞かせていただきまして、私の鹿児島には競馬場もないわけでありまして、競馬については全く知識がございませんでした。

 私が国会議員になって十八年になりますが、一番最初の質問が競馬法の改正だったんです。それで、当時の大臣が松岡大臣だったんですが、私は、馬券も一枚も買ったこともないし、競走馬を見たこともありませんので、質問するというのは大変おこがましいんですがと、こういうことで申し上げましたら、松岡大臣が、いや、野村さん、心配することはない、俺もそうなんだ、こうおっしゃって、安心して一回目の質問を、最初の質問、よく覚えておりますが、この競馬法の改正でありました。

 ただいまの御質問に、競馬の社会的意義を問う、こういうお話でございましたので、今から御答弁を申し上げたいと思います。

 競馬は、売上げの一部を国庫納付金なりあるいは地方公共団体への分配金として納めることにより、地方財政への貢献をするとともに、畜産振興にも実は貢献しているわけであります。

 また、競馬の振興を図ることは、これら公益への一層の貢献を可能とするほか、競馬場や関連産業の雇用創出や、インバウンドを含めた地域の活性化、それからもう一つは、やはり軽種馬の生産を基幹産業とする地域経済への貢献、さらには馬事文化の振興や継承にも寄与するものと考えております。

 そして、何より、魅力あるレースを多くの競馬ファンの皆様にお楽しみいただくとともに、かつてはハイセイコー、オグリキャップ、こういう名馬は覚えております。ハイセイコーは大井競馬場、それからオグリキャップは岐阜の競馬場から出ておりますが、こういう地方競馬で有名な名馬が出たわけでありますが、こういう国民的なブームも巻き起こしてきたところでもありまして、今後とも競馬の振興に努めていきたい、このように思っておるところでございます。

泉田委員 大臣、ありがとうございました。

 農水委員会での御活躍の話も含め聞かせていただき、そしてまた、地域のために貢献する競馬、御答弁いただきましてありがとうございました。

 二点目なんですけれども、先ほども申し上げたとおり、なかなか、黒い霧というものも競馬を取り巻く環境としてあるわけで、一昨年、笠松競馬場で調教師、騎手、四名が逮捕されるという事件が発生いたしました。このような事態が生じた背景をどう分析をして、改正でどういうふうに改善をしようとしているのか、政府参考人にお伺いしたいと思います。

渡邉政府参考人 お答えをいたします。

 笠松競馬におきまして、競馬関係者による馬券の不正購入事案が発生した背景といたしましては、地方競馬主催者ごとに公正確保の取組が異なっておりまして、地方競馬全体での公正確保の質の向上が十分ではなかったというようなことですとか、馬券の不正購入に関する罰金額の上限が百万円ということで、抑止効果が十分でなかったことが要因として考えられます。

 このため、本法案におきましては、地方競馬全体の公正確保の取組の質を向上させるために、地方競馬全国協会の業務に地方競馬主催者の公正確保の取組を支援する業務を位置づけるということと、馬券の不正購入を抑止するために、罰金額の上限を二百万円に引き上げるという措置を講ずることとしてございます。

泉田委員 ありがとうございました。

 今回の改正が不正事案の抑制につながることを祈念をいたしております。

 地方競馬が大幅に経営が改善した理由の一つに、やはりインターネットというのがあったんだろうというふうに思います。私も、某ECサイトを見ていると、千ポイント上げるから会員にならないかというような勧誘が来るわけで、今後も、地方競馬、大いに復活を遂げて、どんどん潰れていくことがないようになっていくことを期待をいたしたいと思います。

 そしてまた、私の地元である新潟でも、三条競馬、新潟競馬場での地方競馬が廃止になった。全国的に見た数、先ほど申し上げたとおり、六十にならんという地方競馬が現在十四まで減少しているわけでございます。

 馬産地の生産基盤もやはりしっかり守っていかなければいけない。この馬産地への支援も不可欠だと思いますが、大臣の決意をお伺いをしたいと思います。

野村国務大臣 お答え申し上げます。

 私は、鹿児島には競馬場はないというふうに申し上げましたが、軽種馬はおりまして、鹿児島も、今十二戸でございますけれども、大分生産者は減ってきましたが、競走馬を飼育している農家はおります。ただ、非常に数が減って、それこそ以前は、御承知の皆さんもおられると思いますが、山中貞則先生が軽種馬協会の会長をされておりまして、大変盛んに、生産者も増えてきたんですが、現在では十二戸まで減ってきました。

 全国的にも減っておるわけでありますけれども、委員もおっしゃいましたように、やはり馬産地の振興というのは私どもの仕事だろう、こんなふうに思っております。

 馬産地では、軽種馬の生産戸数が二十年間減少をし続けておりまして、現在も多くの経営体において後継者が確保できない、こういうような状況にありますが、JRAから地方競馬全国協会の競走馬生産振興勘定への資金を、今度は法律で恒久化するということで皆様方に御提案しているわけでありまして、馬産地の生産振興のための財源を恒久的に確保することが必要だろう、こんなふうに考えております。従来は五年置きでありましたが、これを恒久化しようと思っております。

 引き続き、現場の方々の声を伺いながら、軽種馬経営の体質強化や強い馬づくりに向けた組織にしてまいりたいと思います。

泉田委員 大臣、よろしくお願いいたします。

 時間ですので終わります。ありがとうございました。

笹川委員長 次に、武部新君。

武部委員 自由民主党の武部新です。久しぶりの農林水産委員会での質問、よろしくお願いいたします。

 私の地元北海道は軽種馬の産地でございまして、生産者戸数でいえば九一%、それから生産頭数でいいますと九八%を北海道が占めております。

 私の選挙区は、軽種馬の生産者の方はいらっしゃらないんですけれども、地元北見市においては、輓馬によるばんえい競馬がございまして、開催されていました。売上げ低迷で二〇〇六年までで廃止されてしまったんですけれども、今、地方競馬の売上高が一兆円に近づいているという、そのことを聞きますと、地方競馬が廃止されたときとは隔世の感があるなと。これは、大臣からもお話がありましたけれども、法改正を重ねて、また関係者の皆さん方の努力があってここまで来たんだろうなというふうに思います。

 私からは、馬産地の振興を中心に質問をさせていただきたいと思います。

 今回の改正によって、馬産地を支援する競走馬生産振興事業について、JRAさんからの資金交付措置が恒久化されます。その理由について、農林水産省にお伺いしたいと思います。

渡邉政府参考人 お答えをいたします。

 地方競馬全国協会が馬産地を支援するための財源を確保するための措置については、令和四年度までの時限措置でございます。

 しかしながら、馬産地では軽種馬の生産農家戸数が約二十年間減少し続けておりまして、現在も多くの経営体におきまして後継者が確保できていない状況でございます。

 このような状況に対応いたしまして、競走馬の安定供給を維持していくためには、生産基盤を強化するための対策を長期にわたり実施していく必要があると考えてございます。

 このため、本法案におきまして、JRAから地方競馬全国協会の競走馬生産振興勘定への資金交付措置を恒久化するという対応をしたいと考えてございます。

武部委員 ありがとうございます。

 確かに、この二十年間で生産者農家戸数が半分ぐらいに減っているんですね。また、北海道の主要な産地である日高でも、後継者がないというのが七割になっているということで、大変生産農家の経営基盤が脆弱化、一戸当たりの頭数は増えてきて収益率も上がっているというふうには聞いていますけれども、そういった状況にあって、恒久化するということだろうというふうに思います。

 次の質問ですけれども、地方競馬全国協会は畜産振興をしていただいています。馬の改良増殖、その他畜産の振興に寄与するために、地方競馬の売上金の一部を活用して、先ほど申し上げましたけれども、ばんえい向けを含みます重種馬の繁殖奨励や畜産農家の経営技術指導、それから家畜防疫衛生の推進などの事業に補助を行っていただいているというふうに承知しておりますが、今回の改正によって、畜産振興勘定から競馬活性化勘定への繰入れも恒久化されることとなります。

 競馬場の施設が老朽化して、また、かなり長期間にわたって資金が必要だということで、財源が不足しているということから、この繰入れも恒久化されることになるんだろうというふうに思いますけれども、懸念されるのが、この繰入れが恒久化されて競馬活性化に力を入れられると、肝腎の畜産振興政策が滞るなど、影響が出ないかということが心配されます。

 これは、農林水産省としてどのように管理していくといいますか指導していくか、お聞きしたいと思います。

渡邉政府参考人 お答えをいたします。

 地方競馬全国協会が地方競馬の活性化を図るための取組を支援する競馬活性化事業の財源が不足しているために、畜産振興勘定から競馬活性化勘定への資金の繰入れを行っているものでございます。

 この繰入れの実施に当たりましては、現場からの要望を踏まえまして、畜産振興業務に必要な予算を確保した上で、競馬活性化事業に必要な金額を繰り入れるということとしております。

 本法案におきましては、この旨を条文上も明確化することとしておりまして、畜産振興施策に支障が生じないように対応していく考えでございます。

武部委員 やはりしっかりと、地方競馬を活性化する上でも、強い馬をつくっていくということが非常に大事なことなんだろうというふうに思いますし、売上げの一部を地方自治体に送るなどして、やはり競馬を含めて畜産をしっかりとやっていくということが大変重要なことだと思いますので、大臣も関与しながら繰入れの額をしっかりとやっていくということでありますから、畜産振興の方にもしっかりお力を入れていただきたいと思います。

 三つ目の質問になるんですけれども、引退した競走馬の利活用についてお聞きしたいと思います。

 私も質問するに当たってJRAさんのホームページを拝見させていただいたんですけれども、本当に様々な団体が引退した競走馬の、例えば乗馬に使っていただいたりとか、トレーニングしたりですとか、そういったセカンドキャリアのサポートをしていただいている団体があったり、あるいは、セカンドキャリアの後のサードステージというんでしょうかね、馬は競走するのは僅か五、六年、長くても八年ぐらいの馬なんでしょうけれども、その先二十年、三十年、馬の人生と言っていいのか、馬生と言っていいのか分からないですけれども、まだあるわけです。その養老や余生などを支援する事業なんかもやっていただいていると承知しています。

 そこで、今日はJRAさんからもお越しいただいておりますけれども、引退した馬の利活用についてどのような支援や取組を行っているか、お聞かせいただければというふうに思います。

後藤参考人 お答えいたします。

 引退した競走馬への対応につきましては、広く競馬サークル全体で取り組むべきものとして、馬主、厩舎関係者、生産者、中央競馬及び地方競馬、監督官庁であります農林水産省、それぞれの各代表者から成る引退競走馬に関する検討委員会を立ち上げまして、定期的に諸施策を検討し、具体的な取組を進めているところであります。

 具体的には、引退した競走馬の環境を改善するため、まずは、彼らのセカンドキャリアを促進、拡充すること、そして、全てのキャリアを終えた馬、いわゆる養老、余生を過ごす馬をケアすること、この二点を柱として取組を進めているところであります。

 引退した競走馬の環境改善につきましては、農林水産省や関係各所と連携しながら、競馬サークル全体で取り組むべき課題として、今後とも様々な施策を検討しながら取り組んでまいります。

 以上であります。

武部委員 ありがとうございます。

 当然、JRAさんだけじゃなくて、いろいろな関係団体や民間の方の融資といいますか寄附もあって、やはり長く馬を管理するとなると費用もかかるわけでありますので、広く理解を求めながら、引退馬の利活用についてもしっかりと進めていきたいと思いますし、JRAさんだけじゃなくて、政府の方もしっかりとサポートしていただければというふうに思います。

 最後の質問になるんですけれども、大臣からもお話ありましたけれども、オグリキャップ、まさに私、オグリキャップ世代でございまして、ハイセイコーはまだちょっと、話には聞いたぐらいなんですけれども、オグリキャップのときは、本当にオグリキャップに何度も感動をいただいて、本当にすばらしい馬が誕生したなということを思い出します。特に、地方出身ですから、地方競馬出身のスターホースが出ると世の中が沸くんだと思うんです、競馬ブームが起きるんだと思うんです。

 例えば、私も競馬ファンなので、地方競馬所属でG1を唯一優勝しているメイセイオペラとか、それから、私、北海道ですから、ホッカイドウ競馬に所属したコスモバルクという名馬もおりまして、残念ながらクラシックを取ることはできなかったんですけれども、国際G1を取っている馬なんですね。なので、地方出身の競馬馬が中央のエリートをやっつけるという、これがやはり胸のすくような思いになるんだろうと思いますし、こういうストーリーが日本人は多分好きなんだろうなというふうに思います。

 そこで、やはり地方競馬の活性化というのは、整備も必要ですけれども、強い馬づくりというのが非常に重要なんだというふうに思います。いろいろ課題があると思いますが、今日も、地方競馬全国協会斉藤理事長、お越しいただいていますけれども、どのようにこの課題を克服して強い馬づくりを進めていくか、お聞きしたいと思います。

斉藤参考人 お答えいたします。

 地方競馬は、本当に長い間売上げが低迷しまして、施設整備の先送りや賞金、諸手当の引下げ等によりまして競馬場の存続自体を優先せざるを得ないという状況でありました。その結果、地方馬と中央馬との能力の格差というものが拡大しているのが現状でございます。

 今後、競馬の魅力を向上させ、お客様に選ばれる地方競馬になることにより、主催者の経営基盤を強化していくためには、武部委員が御指摘のとおり、強い馬づくりというものが最も重要な課題になってくると考えております。

 このため、一つには、老朽化が著しい厩舎や厩務員を始めとする厩舎関係住宅の整備を早急に進めるとともに、二つ目として、賞金、諸手当の改善に取り組むことにより、能力の高い馬、さらには厩舎関係者をしっかりと確保して、強い馬づくりを推進してまいりたいと考えております。

 よろしくお願いいたします。

武部委員 ありがとうございます。

 地方競馬を含めて、施設もそうですけれども、産地もそうでありますけれども、この法改正によってしっかり支援が充実するように心から御祈念申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。

 ありがとうございました。

笹川委員長 次に、庄子賢一君。

庄子委員 公明党の庄子賢一でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

 何点かお尋ねをさせていただきます。

 地方競馬の経営状況、これにつきましては、平成三年以降悪化が続いてまいりました。競馬事業からの撤退が十一主催者に及んでいるわけでありまして、こうした中、地方競馬の主催者の皆様は、地方競馬全国協会が行います資金の確保措置、あるいは収支改善への様々な取組、そして、何といってもインターネット投票の環境整備、これが非常に有効だったと思いますが、こうしたことを行ってこられまして、その結果、令和三年度、売上げが九千九百億円を超え、非常に堅調に推移をしてきたということでございます。

 こうした状況を踏まえて、今般、競馬活性化計画の目的について、事業の収支の改善としていたものを、事業の経営基盤の強化というふうに見直すということが今回の改正案で示されております。

 ただ、一方で、昨年度は、十四主催者中六主催者において、いわゆる構成元の地方公共団体に対し収益金の配分が行えていません。事業収支の改善の一層の強化というのはいまだ必要ではないか、こう考えておりますけれども、今般、そうした中にあっても、目的をこのように変えるということについて、その所見を大臣にお伺いしたいと思います。

野村国務大臣 庄子委員にお答え申し上げたいと思います。

 今御指摘がありましたように、事業収支の改善というのがやはり一番の課題でございまして、先ほどおっしゃいましたように、六主催者において地方公共団体への分配が行われていないという現状でございます。

 したがって、ここをやはり中心に考えていかなきゃなりませんが、ただ、事業の経営基盤の強化という形に今回変えようということでありますが、それは何かといいますと、収支の改善の取組は、これは一層進めるということは、もうこれが一丁目一番地でありますが、もう一つは、老朽化した施設への具体的な対応をやらなければならないという今状況にありまして、そのことで経営基盤を強化したいという大きな目的をもう一つ目的の中に掲げさせていただいたわけであります。

 特に、やはり老朽化が激しいというのが地方競馬の施設の今の課題でございます。しかも、これには多額の費用が要る、それからもう一つは、長期間にわたるということがありまして、このことを今回の法律の目的の中に経営基盤の強化という形で入れさせていただいたわけでありまして、こういったものを進めながら競馬の活性化を是非とも図っていきたい、こういうふうに思っているところでございます。

庄子委員 大臣、ありがとうございます。

 決して収支の改善ということを右に置いているわけではないということが確認できましたし、また、この後の質問にもつながりますけれども、施設の老朽化にしっかり手を入れたいということですので、そこは了とさせていただきます。

 私、東北ですので、岩手県の競馬組合議会、この質疑を、ちょっと議事録を見たことがありますけれども、一億円、地方公共団体に収益金を返したときがあるんですが、議会の中では、このペースで返還されたら三百年かかりますよという指摘があって、一層の収支改善ということを強く議会が求めておりまして、地方公共団体及び議会が一部まだ厳しい目でこの地方競馬を御覧になっているということは是非御承知をいただきたいですし、また、刑法の違法性を阻却できているのは、先ほども答弁にございましたが、要するに、地方公共団体の財政の改善に寄与するということがあるからこそ認められている行為なわけなので、ここはしっかり、揺るぎないものに是非お願いをしたいと思っております。

 二つ目です。

 地方競馬では、今もお話がありました厩舎等の老朽化が非常に進んでおりまして、岩手でも、水沢の厩舎、これは本当に悲しいぐらいの老朽化の現状でございます。十四主催者の基金残高は約八百六十億円。これに対しまして、施設整備需要は約二千四百億円にもなっております。

 日本中央競馬会から地方競馬全国協会への資金提供は五年延長、全国協会の畜産勘定から競馬活性化勘定への資金繰入れを恒久化するという今般の改正に、施設整備の加速化を期待する声が多く届いております。是非、全国の主催者、あるいは地方競馬に関係する皆様に対しまして、老朽化施設の整備に関する強い決意と、その見通しをお聞かせいただきたいと思います。

角田大臣政務官 庄子委員にお答えをいたします。

 地方競馬の施設の老朽化、庄子委員の地元、水沢競馬場の厩舎は昭和四十年代に整備をされたものですけれども、老朽化がひどくて悲しい状況というお話でございましたけれども、他の施設も、主に四十年代に整備された施設が数多くありまして、悲しい状況であるのは、全国の地方競馬、変わらない状況であると認識をしております。

 地方競馬主催者の施設整備に要する費用については、平成二十九年度には約五十六億円でしたけれども、令和三年度には約百九十億円となっており、施設の更新が全国で本格化している状況にございます。

 しかしながら、地方競馬においては、耐用年数を超過した施設が七割を超える状況となっておりまして、令和五年度以降の施設整備需要額は、主催者の施設整備に係る基金残高を大きく超える水準となっております。

 このような状況を踏まえ、地方競馬全国協会が行う地方競馬の活性化を図るための取組への支援の恒久化、延長を行うこととしておりまして、支援措置を活用し、現在七割を超えている耐用年数を超過した施設について、これを半数程度まで減少させることを目指すこととしております。

庄子委員 ありがとうございます。

 地方競馬の関係の皆様に届く非常に強いメッセージをいただきました。これからも、振興、管理含めて、是非お取り組みをお願いしたいと思います。

 三点目は、中央競馬会と地方競馬会では、厩舎で働いていらっしゃる厩務員の皆様等の待遇、所得に大きな格差がございます。地方競馬を支える、バックヤードで支えていただいている、例えば育成牧場の従業員といった皆様の処遇にも強く影響しておりまして、今回のこの法改正を通じて、中央と地方の所得の格差、待遇の格差、この是正に是非取り組んでいただきたいと思っておりますが、いかがでしょうか。

渡邉政府参考人 委員にお答えをいたします。

 厩舎関係者でございます厩務員、騎手などの待遇につきましては、所属する競馬場、職種、管理する馬の数、レースの成績などによって大きく変わりますけれども、厩舎人材を確保して、その能力の向上を図ることが、まさに競馬の維持発展のために重要でございます。

 しかしながら、御指摘のとおり、特に地方競馬におきましては、長らく続いた売上げの低迷に伴う経営コストの削減のために、給与水準を低く抑えざるを得ないとか、厩舎関係者が集まらない結果、在厩馬の確保ですとか競走馬の質の高い調教が困難になっているというようなことで、その確保対策が地方競馬の大きな課題でございます。特に厩務員につきましては、近年の売上げの増加に伴う在厩頭数の増加に追いついておらず、一人で五頭以上を担当するケースもあるというふうに聞いてございます。

 このような課題を解決するためには、厩舎の関係者の待遇を改善することが重要でございますので、地方競馬の経営基盤の強化、売上げの増加といったものを図りまして、厩舎の施設整備などを進めて、厩舎関係者の労働環境ですとか住環境の改善、待遇などが図られるように促してまいりたいというふうに考えてございます。

庄子委員 ありがとうございます。

 四点目です。先ほどの武部議員の質疑と少し重複をいたしますが、馬産地の支援についてお尋ねをしたいと思います。

 これまでも、この馬産地支援については、累次の延長を重ねて現在に至っております。平成二十三年度時点の軽種馬生産戸数、千二十九戸であったのに対しまして、令和三年では七百八十四戸まで減少して、この十年で二割減少しているというふうに理解をしております。主産地であります北海道の日高での調査によれば、今現在も七割の農家さんでは後継者がいないというふうにお答えをいただいておりますので、非常に深刻な状況だというふうに思います。

 今般のこの競馬法改正で、競走馬の生産を振興するため、日本中央競馬会の特別振興資金から地方競馬全国協会の競走馬生産振興勘定への資金交付、これを時限措置から恒久化するということにしているわけでありますが、この五年の時限措置を恒久化するということが、大きな課題となっている後継者の確保といったことにどういうふうにつながっていくのか。つまり、今まで、時限措置とはいいながら延長してきていますので、半ば恒久化に近いやり方だったのを、今回、恒久化ということを改めてすることによって、この後継者の確保ということに具体的にどういうふうにつながっていくのかということを教えていただきたいと思います。

渡邉政府参考人 お答えをいたします。

 競走馬の生産に対しまして、これまで、地方競馬全国協会によりまして、優良な繁殖馬の導入の促進をしましたり、生産施設の整備、あるいは担い手育成対策といったような支援を行ってまいりまして、生産の頭数は増加をしてきております。

 ところが、馬産地におきましては、御指摘のとおり、軽種馬の生産農家戸数を見ますと、長期にわたって減少し続けているということで、現在も多くの経営体で、委員御指摘のとおり、日高地方、後継者確保状況、後継者なしと答えられる方が七割というような状況、御指摘のとおりでございまして、生産基盤の弱体化が進展をしてきてございます。

 この法律案におきましては、JRAから地方競馬全国協会の競走馬生産振興勘定への資金交付措置を恒久化するということで、馬産地の生産振興のための財源を長期的に、恒久的に確保ができるということで、中長期的な視点に立って対策を行うことが可能になるというふうに考えてございます。

 新規就農、円滑な事業承継などの担い手対策を充実強化をしたり、引き続き、現場の方々の声を伺いながら、軽種馬経営の体質強化、強い馬づくりといったものにこの恒久的に確保された財源を使って、まさに馬産地の生産基盤の強化を図ってまいりたいというふうに考えてございます。

庄子委員 今局長の御答弁にあった新規就農も、実際にこの五年で、例えば親元就農は百件、それ以外の新規就農は九十七件、計百九十七件の牧場でいわゆる新規就農に結びついているんですが、こうした中期的な生産戸数の減少には歯止めがかかっていないということですので、今の新規就農については、しっかり力を入れて一層取り組んでいただきたいというふうに思っております。

 時間が参りましたので、質問というよりも、最後、御意見を申し上げたいと思います。

 北海道庁が調査をしております日高地方の経営活動の実態調査によれば、かなり借入れが残っている、そうした生産者の方々が多いようでございます。一層、是非、生産基盤の強化に努めていただきまして、地方競馬の活性化を実現をしていただきたいと思います。

 以上で終わらせていただきます。

笹川委員長 次に、山岡達丸君。

山岡委員 衆議院議員、山岡達丸でございます。

 本日は、農林水産委員会で質疑の機会をいただきました。委員長、理事の皆様、委員の皆様に様々御高配をいただきましたことに感謝申し上げながら、競馬法の一部改正ということで質疑をさせていただきたいと思います。

 私は、北海道、胆振、日高という地域の選挙基盤といいますか、選出をさせていただいているということで、もちろん全国、特に大臣の鹿児島にも生産農家の方はいらっしゃるわけでありますけれども、繁殖牝馬の頭数でいえば、九七%がこの胆振、日高に集中しているというのが今の現状であります。

 私、五年前の、競馬法の前回の改正のときも質疑に立たせていただきました。今回質疑するに当たってまず初めに伺いたいんですけれども、平成二十九年の十二月の私の国会の質疑に対する答弁で、当時から二年前の平成二十七年度における厩務員の一人当たりの年間収入、中央競馬では八百九十二万五千円ですと。地方競馬では三百五十八万円。厩務員一人当たりの担当する馬は、中央競馬では二頭に対して、地方競馬では三・九頭ということで、そうした答弁をいただいて、地方と中央の大きな格差の問題について、是非正していただきたいということも質問させていただいたわけでありますけれども、まず、農林水産省に伺いますが、この最新の状況を教えてください。

渡邉政府参考人 お答えをいたします。

 最新のデータでございますが、厩務員の処遇の実態といたしまして、厩務員の一人当たりの年間の収入は、中央競馬が約九百四十万円、地方競馬が約三百八十万円。厩務員の一人当たり担当する馬の頭数でございますけれども、中央競馬が一・九頭、地方競馬が四・二頭となってございます。

山岡委員 御答弁をいただきました。

 渡邉畜産局長は、畜産の企画課長時代、私が駆け出しの頃でしたけれども、大変お世話になりまして、是非、今のお立場で更なる御活躍をいただきたいということも思います。

 今お話にもありましたけれども、是非、委員の皆様にもこの機会にまた改めて確認いただきたいんですが、この格差は、中央九百四十万、そして地方の厩務員は三百八十万。そして、管理頭数も地方の厩務員の方が二倍を見ていて、大変厳しい中であっても、馬を育てるのが好きだとか、馬に関わるのが私はやりがいがあるからとか、そうした方々に支えられているという現状もありますが、一方で、その支え手がいなくなっているんだということが、更にこの格差が広がっている中で深刻化しているという状況であります。

 インターネット販売、これも関係者の様々な努力ですけれども、売上げが伸びて、中央も豊かになり、地方競馬も売上げが右肩上がりで、国庫の納付金で畜産振興とかあるいは社会福祉に、この金額も増えている。でも、肝腎の生産現場であったり育成の現場で、地方で支えている、その裾野の広さを示すそうした方々の状況は本当に厳しいという中で、そしてまた、これまでも措置をいただいたと思うんですよ。でも、現場が変わっていないという状況の中で、今回、法改正で、これは大臣に伺いますけれども、活性化計画、いわゆる事業の収支の改善を目的とするのではなくて、経営基盤の強化ということを位置づけるとしました。

 経営基盤の強化となりますと、地方競馬の経営とか、そうしたことにどうしても議論は視点が重きを置かれているようにも感じるんですけれども、私は、そこにおられる人、育成の現場であったり生産の現場、こうした方々の状況の改善、それこそがまさに全てを支える基盤の強化につながるんだということも改めてここで申し上げさせていただきたいですし、今回、法改正にこの言葉が入っているということは、そうした考え、私は十分に入れていただきたいと思いますが、大臣のお考えを伺いたいと思います。

野村国務大臣 山岡委員に御答弁を申し上げたいと思いますが、今おっしゃいました、今回の改正案では、経営基盤の強化ということに、今までの経営収支から、経営基盤という形に変えさせていただきたいと思っておりますが、これは、先ほどの質問でもお答えしましたが、要は、非常に老朽化していて、いわば施設的な魅力というのが乏しい、やはりそこに観客の皆さんが来ていただかなければお金は落ちないわけでありますから、まずそういうところにもやはり目を配っていかなければいけないだろうということで、今回、経営基盤の強化をやったわけであります。

 ただ、これは直接的に人的な処遇改善を目指すものではありません。老朽化した施設の整備など、地方競馬の経営を継続、発展させるための基盤を強化する、こういう考え方でございます。その結果、地方競馬の売上げが増加することで地方競馬関係者の待遇改善に結びつけていただきたい、こういった思いがありまして、馬産地でも、売上げの増加による馬主の購買意欲、こういった副次的なことにもつながっていくのではないか、こういうふうに思います。

 いずれにしましても、今回の経営基盤の強化は、競馬場の厩務員さんたちのそういった処遇改善に直接はつながらないと思いますが、しかしながら、そういう施設の整備等によって観客の動員が増えてくる、そのことを期待したい、こういうふうに思います。

山岡委員 大臣から率直に、ある種、正直な形での御答弁をいただきました。

 まさに経営基盤の強化ということがうたわれる中で、私は、生産現場とか育成現場がますます、華やかな、中央とか、そういうレースに対して、自分たちが果たしてそれだけ報われているのか、そのことに疑問を感じるような環境が起きるのではないかということも心配をするところであります。

 この法律の目的は、またそれはそれで経営計画の目的があると思いますが、是非大臣にお願いさせていただきたいんですけれども、このやはり支えている人たちの現状ということには農政全体として目を向けていただきたい、このことを強く申し上げさせていただきたいと思います。

 そして、このいわゆる生産現場、日高等では、本当に、支えてくださる方々の確保に、極めて、今、すごく悩みながらいろいろな取組をしているところであります。処遇の問題も厳しい状況の中で、外国人の方もかなり地域に入っていますが、昨今の円安の中で、やはり日本で働いてもそんなに賃金がよくない、国際的に見たら。そうしたら、そうした方々も恐らく職場として選ばなくなってくるだろうということも懸念されるわけであります。

 この現状を受けて、北海道日高の地域、農協などを中心に、人材育成の施設としてより気軽に参加できるような仕組みということで、ひだか・ホース・フレンズというんですけれども、数日の厩務員体験、それを無料でできる機会を設けて、いろいろな人に馬のお世話をするということに関わっていただいて、基礎知識とかも身につけていただくんですけれども、例えば、一年の研修とか、あるいは、もう牧場仕事も、騎乗も含めてやるとかハードルが高いことではなくて、本当に気軽に触っていただくということの、かつての施設を使って、改造して、そういう取組も始めました。

 この生産現場の様々な人手の確保のための努力、そして、無料でやっていますから手出しも相当しているわけでありますけれども、こうした支援もしていただきたいという思いもありますが、大臣の、この機会に、それらの努力の評価等も含めて、御見解を伺いたいと思います。

野村国務大臣 お答え申し上げます。

 私も、このひだか・ホース・フレンズというのがどういう仕組みになっているのか、ちょっと調べさせました。

 非常に実績が出ているというふうに思っておりまして、まず、お仕事体験プログラムというのが、一つのコースがありまして、この中では二十二名、令和三年の九月から四年十月までの間に二十二名研修されまして、そして、九名がやはりこの関係部署に就職をされている。まず、牧場に就職された方が六名、こういう形で、それぞれ関わり合いのあるお仕事に就いておられるというのが実績として出ておりました。

 それから、もう一つは、就農養成プログラムというのが三か月間の研修でありますが、これには六名、今年の一月から十月までに六名、ここを卒業されているというか、修了されておりますが、研修生の就職で四名が牧場に就職をされたという実績が出ておりまして、大変、このひだか・ホース・フレンズが、効果が出ている、今から、まだ始まったばかりでありますから、今後が非常に期待されるのではないか、こんなふうに思っておりまして、すばらしい取組をされておるな、こんなふうに思っているところでございます。

山岡委員 すばらしい取組というお言葉をいただきましたけれども、そういう生産現場の、あるいは本当に育成現場の努力を是非後押しをしていただきたい、支援をしていきたい。今、うなずいていただきましたけれども、そのことも是非、この場で申し上げさせていただきたいと思います。

 こうした、いわゆる厩務員の方々の、あるいは現場で働く皆様の職場環境ということで、今回、様々議論の中で、いわゆる地方競馬の競馬場の施設の老朽化、これを改善していくということの議論はありますが、各それぞれの牧場も、畜舎、厩舎、本当に老朽化が進んで、もちろんお父様の代からやっていて、では、御子息がやるのかといえば、本当にこの施設が厳しい中で、これを変えていくほどの資金があるのかとか、様々な課題も生じています。

 そうした中で、この老朽化施設、例えば牛の世界でいえば、近代化するための様々な補助制度はあるということを思っておりますが、やはり軽種馬の世界ではこれが十分ではない、特に、担い手の皆様がこれからやっていく、あるいはそこで働く皆様の職場環境ということも含めて、そのためにも施設整備、改修、そうした様々なことについての支援をこれはきちんと行っていただきたいと思います。

 農水省の見解を少し伺いたいと思います。

渡邉政府参考人 委員にお答えをいたします。

 馬産地におけます軽種馬の生産現場では、人材確保が喫緊の課題でありまして、研修等のソフト面もございますけれども、委員御指摘のとおり、やはり厩舎など、施設整備などのハード面も支援していくことが重要だというふうに考えてございます。

 このため、現在、競走馬生産振興事業でございますけれども、担い手さんが牧場の、離農の跡地を取得をいたしまして、馬の生産育成の設備を補改修をするような場合、そういった取組に対する助成というようなメニューを設けてございます。

 馬産地の活性化に向けましては、私どもも、日高地域の軽種馬関係団体から、若い担い手の確保のために畜舎などの整備への支援についての要望をお伺いをしてございます。関係者の声をよく聞いて、どういうやり方が有効なのか考えたいというふうに思ってございます。

山岡委員 本当にこういう関係者からも要望の声が上がっているというお話があり、そして、そうした声を踏まえて対応を考えるというお話もいただきました。もうこの現実として本当に生産現場が厳しいという状況を受け止めれば、やはりここの部分に力を入れていただきたいということを改めて申し上げます。

 そして、今、渡邉局長から離農地のことについてもお話がありました。生産農家が減っているわけでありますから、離農地というのが当然出ているわけでありまして、今は、改修する場合は多少の補助金が出るということなのでありますけれども、取得についてもやはりこれは大いに進めていかないと、こうした離農地の活用が進まないということになります。

 金融措置等、様々やり方はあると思いますけれども、取得がよりスムーズになるための支援も必要だと思いますが、農水省、そのことも御答弁いただけますか。

渡邉政府参考人 お答えをいたします。

 馬産地におきまして離農される軽種馬生産者の離農の跡地、農地を活用することは、これはまた重要なことだということで認識をしてございます。

 やはり、先ほども申し上げましたけれども、日高地域の軽種馬の関係団体から、畜舎などの施設のみならず、離農跡地の取得についての支援についても要望が上がっているというふうに承知をしてございます。

 もちろん、農地の取得そのものへの補助というわけにはいかないと思いますけれども、関係者の声をこれまたよく聞いて、どういうことが有効なのか考えたいと思っております。

山岡委員 財産取得への直接の支援というのがいろいろ様々なハードルがあるのもよく承知しておりますけれども、本当に、これを進めていかないと、ほったらかされてしまうという現状も是非踏まえていただきたいということをお伝えさせていただきます。

 そして、今回の法律改正の中で、いわゆる生産振興のためのJRAからの資金確保を恒久化するということもうたわれているわけでありますが、そのことが生産現場への支援の全容であるという書かれ方をしているのでありますけれども、これは、恒久化は確かに歓迎すべきことなんですが、これまでも御支援をいただいている中で、ただただ解決しない状況が続いています。

 そして、ごく最近の出来事でありますけれども、この事業費も、例えば繁殖牝馬導入のための資金、現場のニーズが非常に大きいのにもかかわらず、予算が足りなくて使えませんという、そうした実態もあったという声も聞いております。現状の措置も予算上十分じゃないんじゃないかという声もある中で、恒久化も大変それは必要なことでありますし、今後の支援が長期的に見えるのも、これはいいことなんですけれども、予算そのものが十分にニーズに応えて活用できるような措置をする、そのことを是非この機会に農水省に要望もしたいと思いますし、この現状についての考え方、見解を伺います。

渡邉政府参考人 お答えをいたします。

 委員の御指摘は、競走馬生産振興事業のメニューの一つでございます優良繁殖牝馬導入促進事業であるかと思います。これは、優良な競走馬を生産できるように、改良の基盤となる資質の優れた繁殖牝馬を軽種馬生産農家に導入する部分を支援する事業でございます。

 この事業につきましては、近年、競走馬の競り市場の取引が結構好調であるといったようなことから、軽種馬生産農家の繁殖牝馬の導入機運が高まっているということから非常に人気の高い事業でございます。

 このため、令和三年度でございますが、一部に生産者の要望どおり予算を配分できなかったところもあったというふうに聞いてございます。

 今後、この事業、競走馬生産振興事業あるいは優良繁殖牝馬導入促進事業の実施に当たりましては、産地の状況ですとか現場の要望を踏まえて、事業をしっかり実施していきたいというふうに考えてございます。

山岡委員 今後、産地の状況、現場のニーズに応えてまたしっかり対応していきたいというお話でありますので、是非、そうした思いに応えられる予算措置をしっかりとお願いしたいということを思います。

 最後、大臣に、ちょっと総まとめのお話も伺いたいと思いますが、私は、今回、競馬法の改正というテーマはありますが、軽種馬全体のことでいえば、この地方競馬を含めて魅力向上ということがうたわれていますけれども、その魅力向上は、生産現場の魅力向上であり、働く場所の魅力向上であり、それを支える方々の状況の改善にあると思っております。

 是非、法律いかんを問わず、農政全体の中で、こうした状況の改善に向けて、軽種馬全体の振興のために取り組んでいただきたいと思いますが、大臣、御見解を伺います。

野村国務大臣 お答えを申し上げたいと思います。

 先ほど来、ほかの委員の方々からも待遇改善等の環境の改善についての御指摘があってお答えをしてきたわけでありますが、委員おっしゃるように、厩務員や生産者が働く現場の魅力をやはり向上させなければならないというのは委員のおっしゃるとおりでございます。

 今回の法律も、そういったことを踏まえまして、まずは経営基盤の強化を図ろうじゃないかということや、あるいはまた地方競馬への支援措置の恒久化、こういったもので何とか、馬産地への支援措置の恒久化も含めまして行うこととしておりますので、これらを活用していただきながら、現場の魅力の向上が図られるように関係者の取組を後押しをしたい、こんなふうに思っているところでございます。

山岡委員 どうぞよろしくお願いいたします。

 終わります。

笹川委員長 次に、神谷裕君。

神谷委員 立憲民主党の神谷裕でございます。

 本日は、皆様のお許しをいただいて、この場で質問をさせていただくことができました。感謝を申し上げたいと思います。

 それでは、早速でございますが、競馬法について質疑をさせていただきたい、このように思います。

 まず最初なんでございますが、本日、中央競馬会と地方競馬全国協会の方からも理事長にお越しをいただいております。まずもって感謝を申し上げたいと思います。

 そこで、早速お伺いをしたいんですけれども、このところを見ましても、バブル期の空前の売上げがございました。その後、厳しい時代がございまして、現在少し回復をしているようでございますけれども、この間、様々、コロナであるとか社会状況の変化もございました。そんな中で、今現在少し上向いているようでございますけれども、今の状況だからこそ、競馬産業というか競馬を持続していくために、今後の競馬の魅力の向上であるとか活性化、こういったことを考えていかなければいけないと思うところでございます。

 早速でございますが、この点について、日本中央競馬会と地方競馬全国協会からお話を伺えたらと思いますので、お願いいたします。

後藤参考人 お答え申し上げます。

 私ども中央競馬の売上げは、平成九年度の約四兆円をピークといたしまして、以後、平成二十三年度の約二兆三千億円に至るまで下落の一途をたどったところでありますが、その後、年々回復し、昨年度は約三兆一千億円の売上げがあり、本年度も、十月三十日時点で、対前年比約一〇六%の売上げとなっております。

 売上げがピークの平成九年当時は、販売チャネルは専ら現金であり、競馬場やウインズが主な販売拠点でありましたが、現在はネット販売が主流となりまして、このネット販売が売上げ回復に大いに貢献しているところであります。

 競争の激しいレジャー産業におきまして、ほかの公営競技も売上げが増加しておりますが、JRAといたしましては、今後とも、まずは日々の競馬の公正確保の徹底、あるいは魅力ある競走のための施策に不断に取り組んでいく必要があると考えております。

 さらには、幅広い層のお客様に競馬に参加していただくため、社会のニーズにきめ細かく対応するよう、SNSなども活用した各種プロモーションやパブリシティーにも取り組んでまいりたいと考えているところであります。

 また、世界的な潮流でもありますSDGsも意識した社会貢献などを通じて、競馬に対して広く国民の御理解をいただくことや、世界地図の中での日本競馬の位置づけを強固なものにしていくこと、あるいは、今般の競馬法改正のポイントでもあります地方競馬の経営基盤の強化といったことも、我が国競馬産業全体の発展の観点からは極めて重要と認識しているところであります。

 以上であります。

斉藤参考人 お答えいたします。

 地方競馬では、本当に長年にわたり売上げが低迷し、施設整備の先送りや、賞金、諸手当の引下げ等によりまして、競馬場の存続自体を優先せざるを得なかったというところから、地方馬と中央馬の能力の格差が拡大しまして、地方競馬の魅力というものが十分とは言えないというのが現状であるというふうに思ってございます。

 今後、地方競馬を持続していくためにはお客様に選ばれる地方競馬となる必要があり、そのためには強い馬づくりに取り組むことが最も重要な課題と考えておりまして、その実現に向けまして最大限努力してまいりたいと思っております。

 また、地方競馬の活性化のためには、全国的なダート競走体系の整備というものにも取り組む必要があると考えておりまして、これらの取組によりまして、社会情勢が変化する中でも安定的に地方競馬を開催できる強固な経営基盤というものを確立してまいりたいと考えております。

 以上です。

神谷委員 後藤理事長、そして斉藤理事長、本当にありがとうございます。

 少し余裕が出てきた今だからこそ、しっかりとこの先のことも考えていかなければいけないと思いますし、図らずも、今、斉藤理事長からもお話ありましたけれども、やはり、いっとき本当に厳しい状況で、存続を優先せざるを得なかったという状況だったというふうにおっしゃっていました。だからこそ今考えなければいけないと思うんですが、特に地方競馬については、今回のこの法改正で支援を行っていくということになっていくわけでございますが、これまで厳しい状況が続いた結果として、施設整備やそこで働く皆さんの待遇改善等も遅れてきたということを承知いたしてございます。今次法改正の結果として、当然にそういったところにも手当てをしていただけるんじゃないか、施設の改修や働く皆さんの待遇改善に取り組んでいただけるものというふうに確信をしているわけでございますけれども、地全協としての決意、お考えを伺いたいと思います。

 そして、あわせて、監督する農林水産省として後押しをしていく、その考えについて大臣にお伺いをさせていただきたいと思います。

野村国務大臣 神谷委員にお答えを申し上げたいと思いますが、このことにつきましても、先ほど来他の委員からも同趣旨の質問がございまして、重なるかも分かりませんが、我が省としましては、地方競馬の活性化を図るために、職場で働く従業員がやりがいを感じて、誇りを持って働いていただけるよう、環境を整備していくことも一方では重要だ、こういう認識をいたしております。

 本法案によりまして、地方競馬の主催者が売上げの増加や経営基盤の強化を図り、従業員の待遇改善を行いやすい環境の整備につながることを期待いたしておりまして、そして、そういった待遇改善につながるように我が省としても促していきたい、このように思っております。

斉藤参考人 お答えいたします。

 地方競馬では、耐用年数を超過する施設の割合は令和三年度末においても七割を超えている、また、賞金、諸手当も売上げ低迷の前の水準にまだ達していないというのが現状でございます。

 今後、競馬を魅力的に向上させ、お客様に選ばれる地方競馬となることによりまして、主催者の経営基盤を強化していくため、老朽化が著しい厩舎の整備や、厩務員を始めとする厩舎関係住宅の整備、そして職場改善を早急に進めてまいりたいというふうに思ってございます。

 あわせて、賞金、諸手当の改善に取り組むことによりまして、強い馬づくりと厩舎関係者の待遇改善も図ってまいりたいと思っております。

 また、従事する職員の給与水準等の労働環境に関しましては、地方公務員法等に基づいて、各地方公共団体の条例で定められていると承知しているところでございます。

 今回の法律改正によりまして、地方競馬の施設整備への支援を安定的に、かつ継続的なものとしていただくことによりまして、地方競馬の主催者が、売上げの増加、そして経営基盤の強化を図って、職員の待遇改善を行いやすい環境づくりにつながるものと考えております。

 以上でございます。

神谷委員 是非お願いをしたいと思います。

 その上で、確認なんですけれども、地方競馬場で働く皆さん、場の方で働く皆さんの処遇についてでございますけれども、従事員の皆さんは、二〇二〇年度の地方公務員法の改正を受けて、一部の包括的な民間委託をしている場合を除き、ほぼ会計年度任用職員となっていると思いますけれども、その理解で間違いがないか、お伺いをしたいと思います。

渡邉政府参考人 お答えをいたします。

 令和元年度の競馬の開催日におきまして、馬券の発売に携わっていた非常勤の従事員がおよそ二百五十人でございました。令和三年度にはおよそ百九十人が会計年度任用職員となっておりまして、そのほとんどは非常勤職員から採用されたものと推測されております。

神谷委員 今御紹介があったとおり、ほとんどが会計年度任用職員になっておられるというようなことでございますけれども、そうなりますと、政府が会計年度任用職員の制度についていろいろ言っているところの、常勤職員との均等や均衡した処遇というようなところが重要になってくるわけでございますけれども、そこがまだなかなか実現をできていないというようなことも聞いております。

 各地方競馬場で処遇に大きな違いがあるということも伺っているところでございまして、この辺の、会計年度任用職員の労働条件について政府もマニュアルを発出しているようでございますが、この辺、監督官庁として、やはり農水省としても実態をしっかりと把握していただきたいと思いますし、政府が求める水準に対応していくように、例えば各自治体や各地方競馬場に対して丁寧に指導していくべきであると思いますけれども、お考えはいかがでございましょうか。

渡邉政府参考人 お答えをいたします。

 会計年度任用職員の制度そのものを所管しているわけではございませんが、会計年度任用職員の給与水準などの労働条件につきましては、地方公務員法に基づきまして各地方公共団体の条例で定められるものであるというふうに承知をしております。

 私ども、会計年度任用職員の待遇に関して網羅的に承知をしておりませんけれども、いずれにいたしましても、地方競馬の主催者が地方公務員法の会計年度任用職員制度の趣旨に基づいて適切に取り組むように促していきたいというふうに考えてございます。

神谷委員 適切な運用になるように、是非促していただきたいと思いますし、その辺のところの徹底を是非お願いをしたいと思います。

 実際に、会計年度任用職員制度に移行したことをもって、残念ながら手当が廃止された事例があったとか、本来付与すべき子の看護休暇等が制度化されていない事例があるとか、夏季休暇等が付与されていないなど、若干問題があるんじゃないかなというふうに思われる事例が見られております。

 競馬法により監督する立場にある農林水産省として、この辺、把握をされて、あるいは、把握をまだされていないとしても、これから例えば、もしもそういうような事例を見たということであれば、指導すべきは指導し、是正していくことが必要であるというふうに思うわけでございますが、いかがでございましょうか。

渡邉政府参考人 お答えをいたします。

 先ほどの繰り返しになりますけれども、会計年度任用職員の給与水準などの労働条件につきましては、地方公務員法に基づきまして各地方公共団体の条例で定められるものでございます。

 農林水産省は競馬を監督するという立場での監督官庁でございますが、いずれにいたしましても、地方競馬の主催者が、その制度の趣旨に基づいて、労働条件など、しっかり定められたものに取り組むように促していきたいというふうに考えてございます。

神谷委員 特に子の看護休暇等なんというのは、これは法的に取らせなきゃいけないような制度になっておりますので、それが、会計年度任用職員、公務員の方がそうなっていないというのはいささか問題でございますので、夏季休暇あるいは様々なことを含めて是非お願いをしたいと思います。

 六番目に、今次改正で罰則の強化が盛り込まれております。この適用の対象についてきちんと確認をしたいと思います。いかがでございましょうか。

渡邉政府参考人 今回の罰則の強化でございますけれども、騎手ですとか競馬関係者が馬券を不正に購入したり譲り受けたりしたりするときの罰金を百万円から二百万円に上限を引き上げようとするものでございます。

神谷委員 そこら辺、今回罰則の強化がございますので、厳密にというか、どの方が適用になるんだ、あるいは適用にならないんだ、この辺のところは明確にして、是非公表していただきたいというふうに思います。

 また、次なんですけれども、先ほどの問題に絡んでなんですが、高知競馬場において、会計年度任用職員に移行した際にナイター手当などが廃止になったというような状況を聞いております。

 これは、地方公務員法上支給できないということではないんだというふうに理解をしておりまして、こういった手当の廃止云々あるいは存続云々については、あくまで個別競馬組合の判断と労使との間の交渉に委ねられているという理解だと思うんですけれども、この理解でよろしいのでしょうか。また、会計年度任用職員に移行したことを理由として直ちに廃止するということは、普通考えると適切ではないというふうに考えるわけでございますが、この点についていかがでございましょうか。

渡邉政府参考人 お答えをいたします。

 高知競馬場の件につきましては、ナイター手当などが廃止されたと聞いておりますけれども、他の支給に振り替えて給付することで影響が出ないように対応しているというふうに聞いてございます。

 いずれにいたしましても、会計年度任用職員の労働条件は条例で定められるというものでございまして、私ども、地方公務員法の会計年度任用職員制度を所管するものではございませんけれども、これは条例で定めるということでございますので、もちろん、労使交渉が行われて、その結果条例が定められるというケースもあろうかとも思いますけれども、必ずしも労使交渉が前提になるものではないというふうに総務省の方からは伺っているところでございます。

神谷委員 そこをもう一度確認をしたいんですけれども、基本的には、労使交渉があって初めて、ナイター手当については存続するかしないかという話だと思いますけれども、様々な、先ほどの待遇であるとか、子の看護休暇なんというのは有給なのか無給なのかは別にして、本来、双方の話合いによってまとまったものが条例化なのかあるいは制度化されていくという理解だというふうに承知をしているんですけれども、この点は間違いないのか、もう一度確認させてください。

渡邉政府参考人 お答えをいたします。

 これまた繰り返しで恐縮ですが、この会計年度任用職員制度は総務省の所管でございまして、私ども、総務省に聞いているところでは、この会計年度任用職員の労働条件というものは各地方自治体の条例で定められるということを聞いてございます。

 その条例で定められる労働条件の内容が、どの程度事前に、もちろん労使交渉が行われた結果定められる場合もあろうと思いますけれども、それがどの程度労使交渉が前提とされているのかについては、大変恐縮ですが、私ども承知をしてございません。

神谷委員 そこはしっかりと是非していただきたいと思います。

 というのは、いかんせん、競馬法、競馬というものを所管をされているのは農林水産省です。個別の法律で見たときには、公務員制度そのものは総務省かもしれませんが、競馬そのものを監督しておられる立場として農林水産省があって、またそれが適切に、競馬が運用されているというか、行われているということを実際に一義的に見なければいけないのは私は農水省だと思います。その中には様々なものがあると思います。働き方の問題もあるでしょう。あるいは馬産地の振興の話もあるでしょう。そういったことも含めて、やはり責任がないということには到底ならないというふうに私自身は思いますので、特に、今申し上げている話は、どうしても、普通に考えて、地方公務員の方々というか会計年度任用職員の方々ですけれども、本来、普通に権利として有さなければならない話が、この間、なかなか競馬が厳しかった時代もあったので実現をしてこなかったのかなというふうに思います。

 ただ、それであったとしても、厳しいからといって実現をしなくていいという話とは根底が違いますので、確かに所管が違うというところがあるのかもしれませんが、ただ、余りそこは、農水省としても、権利、権限を小さく見るのではなく、適切、健全に運営されるように指導していくべきだと思いますけれども、簡単で結構ですが、いかがでしょうか。

渡邉政府参考人 農林水産省といたしましても、やはり競馬を監督する立場から、競馬の関係で問題な事案があるということであれば、これはまずいと思いますので、可能な範囲で調べてみたいと思います。

神谷委員 よろしくお願いします。

 ありがとうございました。私の質問を以上とさせていただきます。

 ありがとうございます。

笹川委員長 次に、渡辺創君。

渡辺(創)委員 立憲民主党・無所属、宮崎一区の渡辺創でございます。

 三十五年近く前になりますけれども、一九八八年に「優駿」という映画が公開されました。宮本輝さんのベストセラーが原作の映画でありましたが、オラシオンという競走馬の誕生から日本ダービー挑戦までの成長の物語であり、それをめぐる人々の物語の映画で、実は私は当時小学校六年生でありましたが、見たことをよく覚えております。

 「風のように速く、嵐のように烈しく」「走れ、オラシオン!」というコピーとともに、私は宮崎でありますので、北海道の冬の美しい大地や競馬場でまさに美しく走る競走馬の姿が大変強く印象に残っているところでありますが、まさにこの映画「優駿」が公開された頃、つまり平成になるならないというぐらいの頃には、馬券の売上げが急増して、国民の関心も非常に高まり、女性や若年層にも競馬がレジャーとして浸透していったという時期であったというふうに思います。

 ただ、その後は、皆さん御承知のことだと思いますけれども、平成二十三年頃を底に、中央競馬、地方競馬共に売得金は大きく落ち込んでいったわけです。これは今日の質疑の中でも明らかになっていることでありますが。その状況の中から、特に地方競馬は、経営基盤の立て直し、むしろ、泉田委員の質問にもありましたが、新潟競馬場の話もありましたけれども、三条競馬もありました、存続そのものが難しいというところまで状況は進んでいったわけであります。

 そのような中から、法改正等も繰り返していって、関係者の皆さんの大変な努力があって今に至ってきているというふうに思うわけですが、今回はちょっと地方競馬についてお話をしたいんですが、売得金の状況などを見ると、この十年で地方競馬は底は脱してきて、過去を大きく上回る堅調な回復を見せているということができるかというふうに思います。

 今回の法改正の中で、地方競馬の競馬活性化計画の目的を、先ほど来これも議論に出ておりますけれども、事業収支の改善から経営基盤の強化というふうに見直すのは、この環境変化を受け止めている証左かというふうに思いますが、この機会に、監督官庁としての認識を大臣にお伺いをしたいと思います。

野村国務大臣 渡辺委員にお答えを申し上げたいと思います。

 先ほど来出ておりました、今回の法改正で、経営収支の改善から事業の経営基盤の強化という形に法改正をさせていただきたいというお願いをしておるわけでありますが、現行のこの競馬活性化計画では、五年間の計画期間で収支の改善を図ることを目的にいたしておりました。その結果、収益金を分配している主催者が、平成二十八年度は五主催者から、令和三年度には八主催者に増加しており、収支の改善は進みつつあるというふうに思っているところでございます。

 ようやく売上げが回復しまして、将来に備えた施設の整備を、対応が可能となった今、地方競馬主催者が、収支の改善という短期的な目標だけではなくて、施設整備を計画的かつ長期的に実施するなど、基盤の強化のための取組をしっかり進めていくことが必要だ、こういうふうに考えております。

渡辺(創)委員 今の御答弁を伺って、基本的な認識のところは同じだというふうに思ったところですが、今回、法改正の提案に併せていろいろな資料を見ましたけれども、状況は変わってきている、売得金の大きな伸びを支えているのはインターネット投票の伸びであるということは歴然としているわけです。

 令和三年を見ると、地方競馬の売得金九千九百三十三億円のうち、ネットでは九千八十九億円で、全体の九一・五%という割合を占めています。この二、三年というところは、コロナがなかなか競馬場や投票券を購入できるところに行けないというのに拍車をかけているという面もあるかもしれませんけれども、ただ、全体傾向としてのこの傾向が今後大きく変わるというのはちょっと考えづらい状況だというふうに思います。

 インターネット投票は平成十四年から始まって、急速な右肩上がりでその割合を高めてきて今に至っているわけでありますが、もちろん、インターネット投票が始まれば、次第にその割合が増えていくだろうというのは予想はついていたことだというふうに思いますけれども、監督官庁として、ここまで急速にインターネット投票が伸びてくる、つまり、今の時点で九割を超えるようなところまでいくというようなことは想定の範囲だったのか、それとも想定を超えるような急速な伸びであったのかということを、その認識を分かりやすく答えていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

渡邉政府参考人 お答えをいたします。

 地方競馬の売上げに占めますインターネット投票の割合は、毎年大体五パーセンテージポイントぐらいずつ増加をしてきておりまして、令和元年度には七八%に達しておりました。その後、新型コロナウイルス感染症の影響で無観客での競馬の開催などを余儀なくされまして、令和元年度の七八%から令和二年度には九三%となりまして、そこは一気に一五ポイント近く増加をしたということであります。

 新型コロナウイルス感染症という特殊要因もあったわけですけれども、ここまでのインターネット投票の伸びというのは予想を上回るものであったと認識をしてございます。

渡辺(創)委員 御答弁があったように、予想を上回る伸びという中で、今の状況になっているわけです。

 ちょっと端的に数字を伺っていきたいんですけれども、中央競馬、地方競馬共に、インターネット投票を行うには、インターネット投票を行うための経費がかかっているはずです。例えばシステムの使用料であったり手数料ということが当たると思うんですけれども、それぞれ、インターネット投票に関わる経費というのは競馬の開催経費のどのぐらいの割合を占めているのか。監督官庁として、まず、そのことを把握をしているのかどうか、把握していれば、それがどのぐらいに当たるのかということを、可能であれば御答弁をいただきたいと思います。

渡邉政府参考人 お答えをいたします。

 監督官庁といたしまして、インターネット投票に関連する詳細な経費、例えばシステム使用料が幾らかというようなところを、各主催者ごとにインターネットの事業者さんと契約をしている個々のシステム使用料等を具体的に把握しているかというと、そこまで詳細には把握はしてございません。

 ただ、私ども、現在、四つのインターネット販売を実施しております事業者さんが、地方競馬の各主催者さんから委託を受けて馬券のインターネット販売をしているわけですが、インターネット販売についての委託手数料は、販売金額の大体約一〇%前後であるというふうに承知をしてございます。

渡辺(創)委員 今、詳細はともかくとして、おおむね販売金額の一〇%がインターネットでの投票の手数料だというふうに承知をしているというふうに御答弁があったところですが、これもちょっと、お答えになれればで結構ですが、この割合というのは、ほかの公営競技がありますよね、もちろんインターネット投票での買い方というのは様々違うと思いますので単純に比較できるかは分かりませんけれども、他の公営競技と比べたときに、他の公営競技でもインターネットでの投票といいますかの割合は増えていっているわけですが、見比べてといいましょうか、感覚として、この一〇%というのは妥当というか、妥当とは言いづらかったとすれば、非常に高いものになっているというような認識があるかないかというところを伺ってみたいんですが、いかがでしょうか。

渡邉政府参考人 お答えをいたします。

 委員から、ほかの公営競技との比較ということでございましたけれども、大変恐縮でございますが、ほかの公営競技のインターネット販売における販売の手数料がどの程度のものかというのは、大変恐縮ですが、詳細に承知をしてございません。

渡辺(創)委員 ありがとうございました。

 今みたいなお話を聞いたのは、令和三年の資料を基にして考えると、地方競馬の場合、売得金に対する開催経費というのは年間二千八百二十六億円ぐらいということになっています。今の局長の御説明だと、売上げに対しての一〇%がインターネットでの手数料ということになっていますから、約一兆円近くになっている地方競馬の売上げ、そのうちのインターネットが約九千億円ぐらいだとすれば、うち九百億円はインターネットの手数料にかかっているという理屈になるはずです、今の御説明であれば。

 そう考えたときに、もちろん民民の契約ですから、妥当な利益がちゃんと出て、関係する業者さんたちがきちんとやっていけるように、であることは大事ですけれども、先ほど局長の御答弁にもあったように、想像を超えるような範囲で、大きな伸びでインターネット投票の割合が伸びているわけです。そして、それが地方競馬全体の収益の回復にもつながっているわけですよね。九割を占めているインターネット投票の一〇%が手数料になるということは、先ほど言ったように、九百億円がそこにあるということです。

 なぜこんなことを指摘しているのかというと、地方競馬の本来の目的の一つは、地方財政の改善にあるわけですよね。今日もるる議論があっておりますけれども、なかなか、以前よりは回復してきたとはいえ、構成団体に対する分配金は現状として百五十八億円、最新のデータが百五十八億円なわけですね。

 もし、インターネットの手数料をしっかり、今が妥当かもしれませんので一概には言えませんが、一%数字が変わることがあれば、浮く利益は九十億円、年間。その九十億円がもし構成団体に回ることができる、全部じゃなかったとしても一部回れば、相当な、状況は変わると思いますし、今日るる議論があっているような、地方競馬をめぐる様々な、施設の改善に回せるお金も大きく増えるのではないかと計算上は考えることができるわけです。

 私が今言っている指摘が妥当かどうかは分かりませんけれども、そういう目を持って、先ほど局長の答弁では、監督官庁として詳細までは把握をしていないと言っていますが、これだけ法改正も行って、様々な支援もして支えている競馬が回復していっている。そして、そこが回復していけば、言ってみれば、広い意味でいえば、国民全体の利益につながるというために競馬をやっているわけですから、そこはもう少しシビアな視点を持って見ていく必要があるのではないかというふうに考えますけれども、そこについてどのような御認識をお持ちでしょうか。

渡邉政府参考人 お答えをいたします。

 インターネット販売の委託手数料の水準でございますけれども、委員御指摘のとおり、これは、地方競馬の主催者が毎年インターネットの販売事業者と交渉して決める、いわゆる民民の契約に基づいて決まっているものだということでございます。

 現在、一部のインターネット販売事業者において、委託手数料を徐々に引き下げる動きが出てきてございます。我が省といたしましても、これが経営改善に資するような委託手数料水準となるように関係者に促しているところでございまして、引き続き、関与しながらその動向を注視をしてまいりたいというふうに考えてございます。

渡辺(創)委員 繰り返しになりますが、今日の委員会でもずっと議論があったように、様々な関係者も、当事者の皆さん、例えば競馬に直接関わるお仕事をされている方々は、十分な環境もまだ担保できないまま一生懸命頑張ってやってきた。従事員の方々は、自分たちの待遇を下げてでも地方競馬が維持できるように貢献をしてきたという方々もいらっしゃる。さらには、関係団体、皆さん努力をしてきた。その上で今持ち直していっているわけです。

 今の契約が妥当ではないと私は言っているわけでは、くれぐれもありません。ただ、インターネット投票の扱う量が上がってくれば、手数料が下がっていくというのは当然のことだというふうに思いますので、今局長がおっしゃられたように、その点も運営主体の方々としっかり、密にコミュニケーションを取って、その実態が妥当な線であり続けられるようにきちんと監督官庁として見ていくことが大事だと思いますので、改めて強調しますので、もう一度お伺いしたいと思います。

渡邉政府参考人 お答えをいたします。

 繰り返しになりますけれども、やはり、委託手数料を徐々に引き下げる動き、これにつきましては、実際ございますので、私ども、我が省といたしましても、経営改善に資する形で委託手数料水準が決まっていくように関係者に促していきたいというふうに考えてございます。

渡辺(創)委員 ありがとうございました。

 次に、不祥事対策についてお伺いをします。

 今回の法改正のポイントの一つは、昨年続いた不祥事案を受けて、競馬に対する国民の信頼を確保するための対策を法律の中に位置づけていこう、その姿勢をより強く強化していこうとするものだというふうに思います。

 大きなきっかけの一つが、JRA所属の調教師の方や騎手の方々などが、政府の新型コロナ対策の持続化給付金の不適切受給があったという件、百七十人余りの方の関与が明るみになっておりますけれども、まず、この事件について、監督官庁である農林水産省はどのように総括をされているのかお伺いしたいというふうに思います。

渡邉政府参考人 お答えをいたします。

 昨年のJRAの厩舎関係者、調教師さんですとか騎手さん、調教助手さんあるいは厩務員さんが、中小企業庁の持続化給付金を不適切に受給をしたという事案でございます。

 これは、JRAからの報告によりますと、これら関係者の多くが、馬主でもある税理士さんの勧誘を受けて、給付金の趣旨や目的を十分理解せずに申請して受給していたというような報告を受けたところでございます。

 なお、不適切に受給した給付金については、全員が既に返還を行ったというふうに報告を受けてございます。

渡辺(創)委員 報道等を改めて振り返って見ていると、馬主さんのあっせん、関与があったように思われるわけでありますけれども、JRAは当時、現在の法律では対応できないという趣旨のコメントをしているようであります。

 まさに、この件も今回の法改正の一部分のきっかけになっているわけでありますから、仮に同様の事案があった際には、今回の法改正の内容がきちんと整備されれば対応できるという中身になっていくのかということをちょっと改めて確認をしておきたいと思います。

渡邉政府参考人 お答えをいたします。

 このJRAの厩舎関係者さんたちによる持続化給付金の不適切受給事案でございますが、その処分につきましてでございます。

 JRAは、現在の、現行の法律上は、競馬の公正を確保する必要があるときは馬主さんあるいは厩舎関係者を処分することができるという規定になってございます。ただ、こういった持続化給付金の不適切な受給ですとか、あるいはほかの補助金を不適正に受給したとか、そういう行為は競馬の公正とは直接の関係がございませんので、それだけでは競馬法による競馬主催者による処分の対象にはならないというものでございます。

 今回の法改正におきましては、競馬の円滑な実施を確保するために必要があるというときにも処分ができるという規定を設けようということでございますので、これによりますと、こういったケースでも処分を行い得るものになるというふうに考えてございます。

渡辺(創)委員 ありがとうございました。

 今、答弁もありましたけれども、今回の法改正の中で、競馬の円滑な実施を確保するため必要があると認めたときに主催者として必要な処分を行うことができるように云々かんぬんという部分で、今、一例として、私が聞いたわけですけれども、この持続化給付金の経緯なども当てはまるというふうにありましたが、この円滑な実施を確保するために必要というのは、具体的にどのようなケースを想定しているのか。先ほど神谷委員の質問にも一部ありましたけれども、もうちょっと具体化させることが今回の答弁でできないかと思いますが、いかがですか。

渡邉政府参考人 お答えをいたします。

 競馬の円滑な実施を確保するために必要があると認めたときに競馬の主催者として必要な処分を行うことができるということでございますけれども、これは、どういった場合にどういう処分を行うか、そういう処分の内容は、その発生した事案の具体的な内容に基づき判断するので、あらかじめこういうケースではこうなるとかというのは確定的に申し上げられないのでございますけれども、この規定による処分の対象になるようなものとしては、例えば、競馬の主催者さんが厩舎関係者の皆さんとかに、例えば税務に関する研修を行っていたにもかかわらず、多数の競馬のそういった関係者の皆さんが、例えば、故意に競馬の事業で得た所得を不適正に所得税申告した結果、多額の修正申告に至って、それが多数だったために競馬が自粛になったとか売上げが減ったとか、そういったような影響が出る場合には、競馬の円滑な実施に支障を及ぼすものとして処分の対象になり得るものというふうに考えてございます。

渡辺(創)委員 もう一点お伺いをしたいんですが、今回の法改正によって、その対象となる者、対象者の範囲というのはどのようなところを想定しているのか、念のために確認をしたいと思います。

渡邉政府参考人 競馬の円滑な実施を確保するために行う処分の種類でございますが、これは、競馬法のこの法改正を受けまして、具体的には、競馬の公正を確保するためなどに行う処分の具体的な種類については施行令で決められておりますので、法改正されましたら、競馬法の施行令を改正して定めることになりますけれども、具体的には、騎手さんの騎乗の停止ですとか、調教師さんについては調教の停止、あるいは馬主あるいは騎手その他の厩舎関係者につきまして戒告というような処分が法令に基づいて行われ得るということになるものでございます。

渡辺(創)委員 今の御答弁を聞いていますと、対象となるのは、既に競馬法の中である対象者、騎手さんであったり馬主さんであったり厩務員の方々より広がるということはないと理解をしたいと思いますが、例えば、今日も、先ほど神谷委員の質問でもありましたが、従事員など、地方競馬の会計年度任用職員などで働いている方々は対象の中にはまるものではないと理解をしてよろしいでしょうか。確認です。

渡邉政府参考人 お答えをいたします。

 今回、処分の事由を拡大するのみでございまして、処分の対象は拡大がされるものではございません。ですから、馬主さんですとか騎手さん、それから調教師、厩務員といった、従来処分対象とされていた方がこの競馬法に基づく競馬主催者の処分の対象になり得る方々ということでありまして、いわゆる従事員さんですね、例えば窓口で馬券を販売しておられる従事員の方とか、そういう方は対象ではございません。

渡辺(創)委員 いろいろと御答弁、細かくありがとうございました。

 今日は地方競馬の話が中心となりましたが、実は、私の選挙区、宮崎一区、さらに、元々県議をしておりましたが、県議の時代からの地元の宮崎市の花ケ島というところには、JRAの宮崎育成牧場というのがあります。私、ずっと、数年前まで、育成牧場というのは日本中各地にあるのかと思っていたんですが、北海道の日高と九州の宮崎の二か所にだけ育成牧場というのは実はあるということでありまして、これは繁華街にほど近い住宅街の中にありまして、馬とも触れ合うことができますし、先ほどの、JRAの育成牧場ですね、グラウンドゴルフを地域の方が楽しんだり、非常に子供たちの人気の公園にもなっておりまして、ウインズもありますが、今、改修工事も行われております。

笹川委員長 済みません、持ち時間が経過しておりますので。

渡辺(創)委員 地域に貢献しておりますことに心から感謝を申し上げたいと思いますし、そんな優駿が宮崎からも育つことを心から期待して、質問を終わりたいと思います。

 ありがとうございました。

笹川委員長 次に、池畑浩太朗君。

池畑委員 日本維新の会、池畑浩太朗でございます。

 競馬法の一部を改正する法律案に対して質問させていただきます。

 まず、JRAの広報、アピールについて質問させていただきます。

 コマーシャル等の活動内容は大事だと思います。コマーシャルでは、芸能人を採用したもの、サラブレッドが走り抜けていくもの、とても格好いいですし、また、とんちの利いたインパクト重視が多く見受けられますが、目的は、現状へのファンに対しての情報発信も含めまして、または、更なる競馬ファンの獲得のためにだったりしますね。SNSであったりユーチューブなど、既に取り組んでおられます。

 JRAは、売得金から社会福祉活動にも多く取り組んでおられますが、せっかくですから、多く取り組んでおられます社会福祉活動について、その内容もコマーシャル等に織り込んでいく必要もあるのではないでしょうか。いかがでしょうか。

渡邉政府参考人 競馬の事業でございますけれども、社会福祉への貢献というお尋ねですが、これは、例えば中央競馬であれば、日本中央競馬会法に基づきまして、売上げの一部を国庫納付をするということで、しかも、その国庫納付された額のおおむね四分の一に相当する金額を社会福祉事業の振興に充てるというような法律上の規定になってございます。

 令和三年度は、日本中央競馬会から三千四百八十億円が国庫納付をされてございますので、その四分の一ということですと、約八百七十億円が社会福祉事業に充てられております。

 また、国庫納付以外にも、JRAあるいは地方競馬の主催者が、その事業の中で新型コロナウイルス感染対策のために医療機関に寄附をするといったようなことですとか、そういったほかの形でも社会福祉への貢献を行ってございます。

 公営競技であります競馬の売上げがこうした社会福祉に貢献していることについて、JRAですとか地方競馬全国協会が新聞やテレビによる広告などで国民への周知に取り組んでおりまして、そういった国民の理解の醸成というのは極めて重要であるというふうに考えておりますので、農林水産省といたしましても、こうした取組をしっかり後押しをしていきたいというふうに考えてございます。

池畑委員 やはりファンというものを獲得するためにも、そういう広報は大事ですし、社会福祉、せっかく取り組んでいるんですから、今の八百七十億という話もありましたけれども、せっかく取り組んでいる内容は広報していく必要があるんじゃないかなというふうに思いました。

 そこで、大きな意味で、更なるファンを獲得する方法としてなり得るのではと思いつつ、次の質問に移らせていただきたいんですが、庄子委員からもございましたけれども、引退馬のセカンドキャリアについて質問させていただきたいと思います。

 まずはお配りさせていただきました資料を見ていただきたいというふうに思います。

 中央あたりに生産牧場とありますが、生産頭数は、平成三十年あたりでは七千二百四十四頭、平均、今日まで余り変わりありません。登録制度ですから、在籍馬が令和三年で二万一千五百四十三頭、競走馬登録が六千七百七十九頭、中央競馬、地方競馬、それぞれ登録をされております。

 今回問題にしたいのは、引退馬でございます。登録抹消馬が一万二百四十九頭。その後は、この左端の方の肌色の枠の中に入っています、繁殖用に千二百頭、乗用に二千五百八頭が振り分けられております。

 そのうち、資料の一番下あたりを御覧いただきまして、青い枠で囲っているところでございますけれども、研究用で二十六頭、へい死で八百八十一頭、その他千七百五十四頭でございます。へい死というのは、事故であったり病気であったりということでありますが、その他の枠でございます。その他で千七百五十四頭でありますが、事務方にお聞きいたしますと、内訳の詳細は分かりかねるということでございました。内訳をお知らせくださいと馬主さんにはお声がけをしているとお聞きさせていただきました。

 中には、多分御想像がつくと思いますけれども、食肉になっている馬もいるということでございますが、それは、年間の頭数の資料はいただきましたけれども、ここでは取り上げさせていただきませんが、JRAでも、登録抹消された引退馬のセカンドキャリアとして様々取組をされておられます。

 そこで、皆さんもお聞き及びがあると思いますけれども、ホースセラピーなどの予算も、初期の二億円ぐらいの予算から、徐々に上がっていきまして、現在では十二億八千万円程度になっております。現在の予算の使い道について、国が、これはメインだなと考えるものを幾つか教えていただきたいと思います。

渡邉政府参考人 お答えをいたします。

 今、JRAなどの取組で、引退競走馬の取組でございますけれども、例えば、馬を安全に取り扱う人材を養成するための講習会ですとか、あるいは乗馬のような形への転用にするためのリトレーニングのような経費の支援、それから、ホースセラピーの推進ということで、ガイドラインを作るですとか講習会をする、あるいは被災地などで乗馬や馬を引く体験をしてもらう、あるいは馬の展示をして馬事の文化などを振興する、あるいは、乗馬施設や教育機関などが、あるいは自治体がホースセラピーですとか教育活動で馬を使うといったようなところに、そういったモデル的な取組の部分に必要な経費などを補助するというような、そういう事業をやっておるところでございます。

池畑委員 局長、ありがとうございました。

 やはり、乗馬施設の補修、そして係養費用、施設の補改修というふうな話をいただきました。やはり助成でございますから、全部出すわけではない。

 今委員の方からもるる質問がございましたけれども、公営競馬場としては、今のところしっかりと、いろいろな努力がありまして、利益を上げておられるというふうに思います。

 近年、日本国内でも、和牛、その他の経済動物でも、アニマルウェルフェアの意識も高まってきております。このアニマルウェルフェアの観点から、命ある馬が可能な限り充実したセカンドキャリアを送れることができるようにというふうに私は考えております。

 私の地元は兵庫県でございますけれども、佐用町というところで、馬を委託されて保養されている方がおられます。御意見をいただきまして、殺処分の数はなかなか減りにくいだろうな、できることとすれば、具体案としては、観光地を併用とした自立ができる保養所、馬が引退した場合のところの保養所というのが一つ考えられるんじゃないかなと。

 やる気のある民間企業とか見地の高い自治体、これは地方競馬を持っている場所というふうに認識をしておりますけれども、手を挙げてもらって、観光地にもなり得る保養地を確保するべきではないかと考えております。国でも考える必要があるのではないかなというふうに思います。

 そこで、地方にこれは負担金を任せるのではなく、JRA、国がしっかりと保養地を整備して、国際的にも、先進国としても、馬の殺処分ゼロを目指すべきだというふうに思います。その後の管理を馬主さんに任せるだけではなくて、飼うからには責任を持つ、これは当たり前のことでございますけれども、経済動物としても、千七百五十四頭もの命が一旦JRAや競馬法に基づいて運営されて登録をされているのであれば、きちっと行く先を追っていくべきではないかというふうに思います。

 そこで、そういった保養地を確保するべきではないかというふうに考えますが、国の考え方として、いかがでしょうか。

渡邉政府参考人 お答えをいたします。

 競走馬につきましても、その引退後、できる限り多様な形で活躍できる場が提供をされて、活躍期間が延びることは望ましいことであるというふうに考えてございます。

 このため、地方自治体などの地域社会におきまして引退競走馬の利活用が促進されるように、地方自治体などが行うホースセラピーですとか、地域活性化への利活用の支援ですとか、そのために必要な係養費用なり施設の改修といったような費用への助成を行っているところでございます。

 農林水産省といたしましても、引退競走馬の多様な利活用が図られるように、JRAなどの関係者と連携して、あるいは地域社会とも連携をして取り組んでいきたいというふうに考えてございます。

池畑委員 今答弁いただきましたのは、やはり、この資料の肌色のところの繁殖用、乗用についても頑張って取り組んでおりますよということでございました。

 最後に、大臣にちょっとお聞きをしたいというふうに思います。

 国際競馬統括機関連盟を牽引する勢いで、日本を、徹底的に動物のセカンドキャリアを考える国、国内の競馬ファン、海外の競馬ファンにも伝えることができると思います。それで、一番最初の質問と関連するんですけれども、申し上げましたとおり、大きな意味でこのセカンドキャリアを応援する姿勢を国内外によく見ていただきますと、更なるファンを獲得する方法ではないのかなというふうに私は考えます。

 売得金が令和三年、三兆一千八十億円、これは本当に、先ほども申し上げましたけれども、皆さん努力をされてここまでになってきました。セカンドキャリアの馬に対してはなかなか少ない予算の割当てだと思います。

 最後に、大臣、繁殖用、乗用、そしてもう一つの選択肢として、その他の千七百五十四頭の枠を、セカンドキャリアの馬が自立可能な保養地として今後必要とは思われませんでしょうか、思われますでしょうか。その答弁をいただきたいと思います。

野村国務大臣 その他の千七百五十四頭につきましては、地方競馬における時効による登録抹消が多く、毎年大体一千頭以上を占めておりますが、この登録抹消後にどのように扱われたかまでは把握できていないところが実情でございます。

 こうした状況を踏まえまして、引退競走馬の検討委員会に参加している地方競馬全国協会では、本年度から、引退後の用途が把握できる申請抹消を推進しており、調教師会等関係者に対して、申請抹消の活用を促す依頼文書の発出や啓蒙ポスター等の配付を行っておるところでございまして、引退競走馬のセカンドキャリアの充実に向けて、引退後の競走馬の検討委員会でも様々な取組を行っているところでありますが、農水省としてもその活動を後押しをしてまいりたいと思っております。

 私の地元にも一か所そういったところがございまして、お聞きをしますと、やはり大変餌代が要るということでありまして、霧島の中腹に牧場みたいなものを造っておられるんですが、なかなか経営的には厳しい、こういうお話も伺っております。

池畑委員 そうですね、大臣の御地元鹿児島にもそういう施設がございまして、今、保養地が必要ですか、必要でないですかという答弁には、ちょっと直接は答えていただけなかったというふうに私は理解しておりますけれども、こういう場所は私は必要だというふうに思っております。

 私自身、引退馬に対してここまで興味を持ちますのが、長男が、私ごとで申し訳ないですが、中学、高校と馬術部にいまして、全国大会にも出させていただいて、その中で、土日も含めて馬の世話をずっとしているということを見てきまして、こういった思いをいろいろなことで次世代に引き継いでいくことは必要だというふうに思っております。

 私自身が、やはり今大臣の答弁にもありましたけれども、経費がかかるということでございますから、質問の中にもお話をさせていただきましたけれども、やる気のある自治体は私の地元でもありましたし、これは、観光地としても、馬を単なる乗用とか、ここにあります繁殖用以外の場所でも、馬を見る機会がない場所、そういったところはやる気のある自治体に募ってみることは必要じゃないかなというふうに私は思っております。行方が分からなくなっているこの千七百五十四頭は、どこへ行ったか分かりませんが、やはりしっかり、馬主の方が管理されるだけではなくて、国も管理していく必要があるというふうに私は思います。

 これで質問を終わらせていただきます。

笹川委員長 次に、山本剛正君。

山本(剛)委員 日本維新の会の山本剛正でございます。

 今日は代打で質問に立たせていただいて、体が馬並みだから代打で立っているわけではなくて、真剣に地方競馬を盛り上げていかなければいけませんので、心を込めて質問をさせていただきます。

 まず、最近、競馬の話をすると、ギャンブル依存症がどうのこうのとかいろいろ言われますが、やはり歴史を踏まえた意見というのが僕はすごく大事だと思うんですね。地方競馬は、やはり、戦後のいろいろな苦しい中で、娯楽がないという中で成り立って、戦争未亡人の方の雇用とか、様々なことに寄与をしてきて、そういった歴史の中で積み重ねて積み重ねて今がある。苦しい時代もありました。今はネット販売で馬券も好調のようでございますけれども、そういった苦しい時代を思い浮かべて、これからの競馬発展のために尽力をしていただきたいというふうに思います。

 まず最初に、今回の改正で、第二十三条の七の2の二のところで、「競馬活性化計画の実施による当該都道府県又は当該指定市町村ごとの競馬の事業の」、今までは「収支の改善」ということでありましたが、今回、「経営基盤の強化」というふうになっております。

 これは、経営基盤の強化といいますと、かなり広範になっておりまして、どこまで示すのかというところも興味のあるところでございますが、そういった中で、競馬関連産業に対する支援というのがどうなっているのか。例えば専門紙さんであったり飲食店さんであったり、やはり、そういったところも皆さんと一緒にこの競馬界を今まで支え、そして発展に寄与をしてきたわけでございます。

 そういった中で、その競馬活性化計画においても、その考え方として、お客様の利便性の向上や地方競馬の魅力の伝達を通じた売上げ向上の取組に加え、競馬場に来場するインセンティブなんかも私は高めていると思うんです、そういった関連産業が。だから、共に支え合ってきたこの業界を、ハード面、今回、資金を設備投資とかに回すような、しっかりと設備投資をすることで来場者を増やしていくということもあるかもしれませんが、そういったハード面だけじゃなくてソフト面で支えていくということも私は重要だというふうに考えております。

 特に、専門紙の掘り下げた情報というのは馬券購買意欲を向上させますけれども、その情報は、記者が日夜本当に苦労して、かかとをすり減らして得た情報であって、昨今のネット上にあふれているものとは全く質が違うものでございます。そういったものを守ることで、そういったものがあるからこそ、馬券の購買意欲が出てくるということもあります。

 そういった中で、これは地全協さんにまずちょっとお伺いしたいと思うんですが、競馬活性化計画における地方競馬の活性化に資する事業として、専門紙等の関連業界への支援の実施をする気があるのかどうかということをちょっとお尋ねしたいと思います。

斉藤参考人 お答えいたします。

 地方競馬主催者は、これまで収支改善を目的に競馬活性化計画に取り組みまして、インターネット投票の拡大、さらにはお客様の利便性の向上などによって一定の成果が得られたというふうに考えております。

 今後、更に競馬の魅力を向上させて主催者の経営基盤を強化するため、老朽化した施設の整備や全国的なダート競走体系の整備というものに対してしっかりと取り組んでいく所存でございます。

 今後、競馬法に基づく競馬活性化計画によりまして様々な取組を推進してまいりますけれども、本計画は、今回の競馬法改正案においても、主催者自身の経営基盤の強化を目的に進めるものと位置づけられておりまして、競馬新聞等の関連業界への支援を事業として実施するということはなかなか難しいのかなというふうに考えております。

 一方で、競馬ファンの馬券購入につながる情報を提供している競馬新聞等の役割というものは、競馬の振興において非常に重要であるという認識は持っております。地方競馬主催者においては、これまでも、新型コロナウイルス感染防止のため来場者を制限した開催を行っている期間中に競馬専門紙等への支援を行ってきたところでありますので、今後も、これまでの協力体制を維持しながら、主催者と連携いたしまして、どのような取組ができるのかということにつきまして検討してまいりたいと考えております。

山本(剛)委員 ありがとうございます。

 事業としてはできないということですが、やはり、例えば経営基盤の強化ということになりますと本当に広範です。ですから、馬券の売上げが上がれば当然経営基盤の強化が図られるわけでございまして、では、馬券の売上げ、今ネットですごく売れているから、じゃ、もうネットに対して対策をやっていけばいいみたいな、いい時代にこそ過去を振り返って、厳しいときに何があったのかということを考えていただきたいんです。

 ですから、関連業界の方たち、今回、地全協さんの役割、非常に大きいと思います。昔は、地方の競馬場というのは、ちょっと足を引っ張るようなあれだったので、役所から人が来てそのまま抜けていくというような感じだったんですけれども、今は何か出世コースになっているような競馬場もあるみたいで、いろいろやって、そのまま自分の出世のために出ていってしまうみたいな、そういったことではなくて、やはり地に足のついた経営を、しっかり十年後、二十年後を見据えてやっていただくためにも、地全協さんにやはりそこはリーダーシップを取っていただきたいというふうに思います。

 先ほども申しましたとおり、やはり、いい時代、今まさに馬券が売れていていい時代だと思うんですね。だからこそ、でも、いい時代に何もしないでのほほんとやっていると、結局、高度成長期、バブルと、どんなところでも、組織でも、そういった怠慢な組織は、十年後、二十年後を見据えられない組織は衰退をしていくわけでございますから、そういった中で、これはちょっと役所の方に聞きたいと思うんですけれども、そういった関連業界が競馬の健全な発展、地域経済の活性にしっかりと貢献をしているという考えは持っておられるのか、また、その重要性についてどのように考えているのかをちょっとお尋ねしたいと思います。

野中副大臣 お答えいたします。

 確かに、全体から見ますと、今、売上げは好調であります。ただ、確かに、インターネットで購入して家で観戦する、また、ウインズに行くということも選択肢の一つではありますが、やはり現場に足を運んでいただく、そのことで美しい馬が走る姿を見て競馬のファンになっていただくというのが最もいいのではないかというふうに思っております。その結果、売上げだけではなくて、その競馬場の中で雇用も確保できますし、そして何より、その周辺にある商店街始め、活性化にも私どもはつながるというふうに思っております。

 今、徐々にでありますけれども、入場者数の上限を上げているところもあります。コロナ、そして一方、入場者を上げていく、そのバランスを見て、しっかり私たちも、その地域とともにある競馬場という認識を持って来場者が設定されるよう促してまいりたいというふうに思っております。

山本(剛)委員 ありがとうございます。

 来場者をしっかりと取っていただくような緩和、今、コロナで大変厳しかった時代があるわけで、そういったものを緩和していただく。

 この来場者数をやはり本当に増やしていただきたいんですね。だからといって感染対策をおろそかにしていいというわけではなくて、やはり感染拡大防止を徹底しつつ、競馬場の場合はその中での人流がありますからなかなか難しいという話も、ちょっと私、前に聞いたんですけれども、そういった中で、やはり地方競馬も、JRAさんは大分頑張ってやっていただいているんですが、地方競馬の足並みがまだいま一つというところで、来場者数のいわゆる緩和をこれから積極的に図っていただきたいんですけれども、その点についてはどうでしょうか。

野中副大臣 例を挙げますと、例えば大井競馬場は、二〇二一年十二月から上限五千人でありましたが、最近、直近で見ますと、二〇二二年六月六日から一万五千人に引き上げております。

 ただ、一方、二〇二〇年来、上限が変わっていないところもございます。これは、先ほども申し上げましたけれども、やはりコロナとの両立でありますから、最新の科学的な知見を踏まえつつ、競馬主催者に適正な来場者数を設定するようにというふうに促してまいりたいと思います。

山本(剛)委員 ありがとうございます。

 大切なのは、今売れているからユーチューブをちゃんとやればいいとかじゃなくて、やはり来場者数をしっかりと増やしていくことだと思います。それが、周辺産業に対するやはり活性化に、地域産業の発展につながると思いますので、是非お願いをしたいと思います。

 今日は法案審議なんですけれども、私、ちょっと差し替えで来ているもので、マグロの件について今日はお尋ねをさせていただきたいというふうに思っているんです。

 実は、クロマグロの資源管理、今、すごくしっかり水産庁の方でやっていただいていて、いわゆる漁師の方たちもそれを本当にちゃんと守って、すばらしい管理体制ができ上がっているんですけれども、そういった中で、遊漁のマグロの漁獲についてちょっとお尋ねをしたいと思うんです。

 今年度、令和四年の遊漁船における漁獲可能量制度というのは計四十トンでございました。内訳は、六月に十トン、七月―八月十トン、九月―十月十トン、十一月―十二月が十トン。十二月までに計四十トンに達した場合、もう一月からは実はないというのが現状でありました。今年に関しては、実はそこに届かないので、一月から最低でも五トンぐらいあるというような話なんですけれども、三十キロ未満は全てキャッチ・アンド・リリースで、三十キロ以上の大型魚を採捕した場合に水産庁に報告をする、一人一尾までということになっていますね。

 私は福岡の人間なんですが、九州地方において、一月から三月のマグロというのは非常に大事な時期なんですね。大事な時期にもかかわらず、残念ながら採捕の枠がないというのは何でなのかなと。やはり地域の平準化を図っていただかないと、こういうのはルールですから、九州の方たちからは、何でここがないんだという話しかやはり出てこないわけでございます。地域性を反映しているとは到底思えないこの計画をやはり見直していただきたいなという思いがあるんですが、これについて、見直すつもりはあるのかということ、そしてまた、月別制限トン数に達した場合のキャッチ・アンド・リリースというのが認められるのかどうかということと、総枠の加算についてお尋ねをいたします。

神谷政府参考人 お答えいたします。

 太平洋クロマグロの遊漁による採捕は、委員御指摘のように、上限を四十トンに制限しております。

 この上限を超えない範囲で管理することとなっておりますが、夏場の日本海など、特定の地域や時期に採捕数量が偏り、早い時期に上限に達してしまいますと、委員が御指摘のような福岡、九州のように遅い時期に漁場が形成される地域の方々にとっては不公平となりますので、これを防ぐために、六月は十トン、七―八月は十トン、九―十月が十トン、十一―十二月が十トンなど、時期ごとの上限を定めて管理しておるところでございます。

 本年十月末現在、遊漁による採捕数量の累計は約二十五トンでございますので、年内に四十トンに達しなければ、来年一月以降もクロマグロの遊漁は可能となります。

 一方、今年度中に遊漁によるクロマグロの採捕量が四十トンを超えるおそれがある場合には、広域漁業調整委員会の指示に基づき、採捕を停止することとなります。その際は、規制の実効性を確保する観点から、全てのクロマグロを目的とした遊漁を禁止する必要があります。

 国際機関から日本に割り当てられた限られた漁獲枠の中で、遊漁による採捕に充当できる上限の数量を増加させることは、現時点では極めて困難と言わざるを得ません。一方で、本年度以降の時期ごとの上限につきましては、今年度の運用を踏まえて、どのような設定の仕方が適切か、引き続き検討してまいります。

山本(剛)委員 ありがとうございます。

 いわゆる留保の部分を四十トン分けていただいていると。

 だから、これは、本当にちゃんと守っているいわゆる遊漁船業の方たち、でも、一方で、個人でやっている人たちは、インターネットとかで見ていると、クロマグロ、九州ではヨコワというんですけれども、こんなの釣れましたみたいなのを上げている人とかもいるんですよね。やはり、それってちょっと違うんじゃないのかなと。なりわいでやっている人たちを大事にしなければ、私はその規制というのは意味がないと思います。

 そういった中で、その遊漁船業、遊ぶという言葉が入っている。なりわいなんですよ。なりわいなのに遊ぶという言葉が入っていることに私は本当に違和感を覚えます。結局遊びでしょうみたいになっちゃうんですよね。でも、その人たちは生活のために、漁師をやっていたけれども漁師じゃ食べられないから遊漁船をやっているという方たちも非常に多いんです。

 そういった中で、この遊漁という名称をやはり、これは法改正が必要なんですけれども、変えることが私は必須だと考えているんですけれども、そのおつもりがあるかないか、ちょっとお尋ねしたいと思います。

笹川委員長 答弁は簡潔にお願いします。

神谷政府参考人 お答えいたします。

 遊漁船業という名称は、昭和六十三年に議員立法により制定された遊漁船業の適正化に関する法律に定義されており、世間にも定着した名称であると認識しております。

 また、遊漁船業は、遊漁者を乗船させ、漁場に案内する事業であり、業そのものが遊びであると誤解されるようなことは一般的にはないと考えており、現時点で名称の変更を行う必要があるとは認識しておりません。

山本(剛)委員 ちょっと時間が来たので申し訳ないんですけれども、定着しているのは、悪い感じで定着しているんですからね。やはり、いい定着をするためにもしっかりと考えていきたいと思います。

 済みません、質問を終わります。ありがとうございます。

笹川委員長 次に、長友慎治君。

長友委員 国民民主党の長友慎治です。早速質問に入ります。

 今回の競馬法の一部を改正する目的に、一つが、地方の競馬の魅力を向上させるというふうに理解をしております。

 そこで、改めてお聞きしたいんですが、地方競馬の魅力を具体的にどのように向上させていくというその施策につきまして、お答えをお願いいたします。

渡邉政府参考人 お答えをいたします。

 地方競馬につきましては、競馬活性化計画に基づく取組を実施してきました結果、売上げが二年連続で九千億円を超えるなど堅調な状況となってございます。

 一方で、インターネット投票の増加など、地方競馬をめぐる情勢が変化する中で、地方競馬の魅力を向上させることが重要であります。具体的には、地方競馬全体での競走体系を構築をして、地方競馬の競走馬が勝ち上がっていく過程をファンに提供する、あるいは、地方競馬に所属する馬の能力を向上をさせて、中央と地方の交流競走において中央競馬に所属する馬と白熱した競走を提供するといったようなことができれば望ましいと考えてございます。

 これらを推進するために、今回の法案におきましては、競馬活性化計画の記載事項に競走体系の整備を盛り込み、また競走馬の競走能力の向上を図るための事業を位置づけまして、各競馬の主催者さんが地方競馬の魅力の向上に取り組むことを促していきたいというふうに考えてございます。

長友委員 ありがとうございます。地方競馬の魅力を向上するために地方競馬の能力を強くしていく、向上させるという答弁をいただきました。

 現状、地方競馬と中央競馬では力の差がはっきりし過ぎているという認識だというふうに受け止めております。その差を縮めるためには、地方で強い馬をつくる必要がある、地方の馬を強くしていくということを共有させていただきました。同時に、地方競馬関係者からは、今後、ウインズやJ―PLACEといった共同システムに対する負担が生じるようであれば、地方の馬を強くする設備投資についても整備は難しいという声なども聞こえてきております。

 さらに、地方で強い馬をつくるためには、先ほどから議論になっておりますけれども、競馬場で働く人々のためにも厩舎などの再整備をするということも必要になってきますが、その部分の資金に余裕がないという声もございますので、地方競馬で強い馬づくりを実現するということがもうはっきりと目的として、方針として明確であるのでしたら、しっかりと取り組んでいただきたいと思います。

 続きまして、馬産地への支援についてお尋ねしたいと思います。

 繁殖牝馬の生産戸数の変化を見てみますと、平成の二十八年に全国で八百六十戸あった農家の数が令和三年には七百八十四戸に減っています。五年の間に八十一戸減少し、五年で割ると、毎年約十六戸ずつ減っているという計算にはなります。

 その内訳を規模別に見ますと、三十一頭以上を飼育するファームの数は、この五年で十戸増加をしています。それから、十頭から三十頭を飼育する中規模農家、これが四十三戸増加しているんですね。十頭以下、一頭から九頭を飼育する小規模又は零細というか小さい農家さんが、百三十四戸この五年間で減っているという現状です。

 つまりは、小規模の生産農家の減少が著しいということが現状で見えているんですが、この現状についての農水省の認識を伺います。

渡邉政府参考人 お答えをいたします。

 委員御指摘のとおり、三十一頭以上を飼養する農家さん、平成二十八年には四十戸あったものが令和三年には五十戸ということで、御指摘のとおり十戸増えている。全体に占める割合は低いんですけれども、数は確かに十増えております。

 十頭から三十頭の間につきましては、二十八年から令和三年までに、二十八年時代二百四十六だったものが令和三年には二百八十九に増えている。

 一頭から九頭の層でございますが、これが一番数的には、もちろん農家戸数という点ではこの層が最も多いわけでございまして、平成二十八年には五百七十九あったものが令和三年には四百四十五に減っているということでございますが、現在でももちろん数的にはここの数が最も多いという状況でございます。

長友委員 現状の認識は同じなんですけれども、その減少し続ける小規模の生産者に対して、農水省として今後どのように働きかけをする、また、支援していくかということについてお伺いします。

渡邉政府参考人 お答えをいたします。

 馬産地の軽種馬生産農家の戸数、今議論させていただいているとおりでございますけれども、これは約二十年間減少し続けております。中規模以上層が若干増えているところ、一方で、小規模生産農家については戸数が減少している。

 ただ、競走馬として登録される軽種馬の内訳を見ますと、登録される軽種馬の約三分の一が小規模生産農家の由来でございますし、また、地方競馬の新規登録について見ると、地方競馬の新規登録の半数以上はやはり小規模生産農家の由来でございます。競馬に必要な競走馬の供給という観点から、やはり、小規模の生産農家というのは非常に重要な役割を果たしておりまして、欠くことのできない存在であるというふうに考えてございます。

 このため、軽種馬生産を基幹産業とする馬産地の地域振興の観点も含めまして、継続的かつ安定的に軽種馬生産が行われる状況を確保していきたいというふうに考えておりまして、引き続き、競走馬生産振興事業によりまして、小規模農家を含めた馬産地の支援を行っていきたいというふうに考えてございます。

長友委員 ありがとうございます。

 地方の競馬を強くするということでありましたら、今の御答弁のとおり、小規模の農家さんたちをしっかりと支援していくということが必要不可欠だという御答弁だと理解をいたしました。

 軽種馬生産の農家戸数の減少、そして経営体の厳しい経営状況等、競走馬の生産基盤の弱体化ということはこれまでも議論しているところでございます。今の話からだと、十頭以上飼育する農家の数は増えているので、一戸当たりの平均飼育頭数は上がっているんですよね。ただ、そのほとんどが北海道に集中しているというのが現状だということは、もうこれまでの議論で皆様とも共有ができていると思います。

 ただ、北海道日高地方の軽種馬生産五百十一戸の後継者の状況を見ると、七割が後継者なしという、担い手の確保にも課題が残っています。これは農業、それから畜産全般に言えることだと思うんですけれども、やはり、競走馬の生産が魅力的でやりがいのある仕事であるということを子供たちに伝えて、馬が好きな子供を育てる取組なども必要だというふうに思います。

 先ほど、日高御出身の山岡議員からも、ひだか・ホース・フレンズの取組の紹介もありました。飼育体験やお仕事体験プログラムを現場の努力で無料でやっている、そういう現状ですので、是非、その部分等も支援をするという方向で知恵を絞っていただきたいと思っています。生産すること、馬を育てること、そして馬を走らせるということの魅力を伝える努力というものがこれまで以上に必要だというふうに思っているところでございます。

 続きまして、九州の馬産地について質問をさせていただきます。

 私も地元宮崎が出身なんですけれども、九州では熊本、宮崎、鹿児島でサラブレッドが生産されています。かつてはサラブレッドより小柄なアラブ種を中心に生産が盛んでしたが、アラブ系競走の廃止に伴いまして生産頭数は減少し、ここ数年は低水準で推移しています。昨年の令和三年十二月三十一日現在の生産頭数は、九州全体で七十二頭、北海道の実は一%にも及ばない規模になっております。

 このような状況について、大臣にお伺いしたいと思います。九州鹿児島御出身の野村大臣に、九州全体で北海道の一%にも満たないというような馬産地が現状なんですけれども、大臣はこの現状についてどのように御認識をお持ちでしょうか。

野村国務大臣 長友委員にお答えをいたしたいと思います。

 先ほど来ありましたように、九州のサラブレッドは、宮崎、鹿児島、熊本でありますけれども、北海道の一%にも満たない、こういうのはもう私も認識しております。

 元々、私どもの鹿児島では、宮崎に近い曽於郡というところが軽種馬の産地でありましたが、年々減少いたしまして、今十二戸に減っておりまして、隔世の感があるなと、こんなふうに思っているんですが、いずれにしましても、生産農家数が二十年間これは減少しておるわけでありますが、九州も我が国競走馬生産を担う重要な地域であることは、これは間違いないわけでありますが、九州を含む全国の馬産地の振興を図ってまいりたいと思っております。

 また、JRAの小倉競馬場や、地方競馬の佐賀競馬場では、九州産馬限定レース、こういうものを実はやっておりまして、九州産馬を応援する取組を行っておりまして、重賞レースでも優勝する馬も現れつつあります。

 ですから、やはりこういう特異な開催の仕方なり、工夫を凝らしたと言った方がいいのかもしれませんが、そういったような九州産馬限定レース、こういうものでやはりその生産地の振興を図るという意識づけにもなっていくのではないかな、こんなふうに思います。

長友委員 大臣からの御答弁のとおり、地元では確かに九州産馬限定のレース等で地元の馬が活躍できるようにという配慮の工夫もあります。ただ、全国的な競馬ファンから、限定しているがゆえに、一般馬に比べれば実力が一枚劣るんじゃないかと、そういう評価にもなってしまっているところがあるのかなと思います。

 そもそも、今までの御説明のとおり、北海道と九州ほかの各地は、スケールメリットで大変大きな違い、差が出ているかと思います。北海道の生産頭数は約七千頭以上。九州三県の合計だと百倍以上違うわけです。仮に両者に地力の差がもしなければ、重賞級の馬の出現率というものは生産規模に従うはずなんですね。比例するはずなんです。数字で見ますと、北海道で百五頭の重賞の勝ち馬が出る間に九州から一頭というペースで出なければ本当だったら比例しないんですけれども、これに照らし合わせても、やはり九州産からの重賞級の馬の出現率というのは劣っているというのが現状でございます。

 原因が、決定的なハンデというのが血統だと思います。これは和牛でも同じだと思うんですけれども、優秀な種牡馬は市場原理によって北海道に集まるわけですよね。九州の繁殖牝馬は、北海道の種馬をつけたければ往復の輸送コストまで払わなければいけないというのが現場の実態です。

 やはり、地方競馬の魅力を底上げするためにも、馬産地が地方の各地に広がって、地方競馬から北海道生まれの一般馬に勝つ、重賞に出走する、そしてG1レースに勝利する、そういう夢が描けるべきだと思いますので、地方の牝馬に北海道の種馬をつける際の輸送コストの補助などもしっかり取り組んでいただきたいと思うんですが、農水省、この点についてはいかがでしょうか。

笹川委員長 答弁は簡潔にお願いします。

渡邉政府参考人 委員御指摘のとおり、やはり競走馬の能力は、資質、非常に大事だと思います。種牡馬、繁殖牝馬、競走馬生産振興事業の中でそういったものの導入の支援などをさせていただいておりますので、引き続きしっかり対応したいと思っております。

長友委員 ありがとうございました。以上で質問を終わります。

笹川委員長 次に、田村貴昭君。

田村(貴)委員 日本共産党の田村貴昭です。

 法案審議に入る前に、統一協会のことについて質問します。

 鹿児島県姶良市の旧農水省の施設が、驚くことに、統一協会に売却され、現在は世界平和統一家庭連合霧島家庭教会として使われています。元々は、一九七九年に造られた旧食糧庁の二階建ての施設です。二〇一四年に統一協会の信者に売却され、その三年後の二〇一七年に世界平和統一家庭連合に所有権が移転されています。

 大臣の地元です。国有財産が結果として反社会的カルト集団の所有物となっていることについて、どのように受け止めておられますか。

野村国務大臣 地元のことでもございますので私の方から答えさせていただきますが、元々、私どもの鹿児島の姶良市というところに旧食糧庁の国有施設がございました。しかしながら、これは、いわゆる施設はもう食糧事務所を廃止いたしましたので仕事はしていなかったわけですが、これにつきましては、九州、地元の新聞でも何回も取り上げられまして、今、田村委員おっしゃるような言いぶりなんですが、これはよく分かっておいていただきたいのは、九州農政局から処分依頼を、実は二十六年に財務省の九州財務局の実施した一般入札でこれは売却されたところでありまして、その後、二十九年に落札者から世界平和統一家庭連合に所有権が移転されたということでございまして、直接的に統一教会の方に所有権が移転したわけではありませんで、その前に九州財務局が一般競争入札をして、そしてそれが第三者に渡り売却されて、その後二十九年にこの落札者から統一教会の方に移転された、こういうことでございます。

田村(貴)委員 その第三者という方が、調べたら統一協会の関係者だということなんですよ。

 それで、この協会の施設は、信者勧誘のためにアンケートはがきを使っています。このはがきには、幸せな結婚を望む方へと書かれて、お見合いをしてみたい方には信頼できる出会いの広場も御紹介していますということで、この霧島家庭教会への連絡を呼びかけているわけです。そして、このはがきを書いた人たちの行き着く先は、これはもう皆さん御存じのように、マインドコントロール、集団結婚式、霊感商法、破産、一家離散、往々にして考えられるんですよね。

 大臣、もう一回言いますけれども、国有財産が結果として統一協会の信者獲得の拠点になっているんですよ、今現在。これは問題ないで済まされるんでしょうか。売り渡した経緯は非常に問題があると思いますよ。いかがですか。

平形政府参考人 お答えいたします。

 国の入札では、一般的には、一つ、暴力団及び警察当局から排除要請がある者は入札に参加させてはいけないこととなっております。またもう一つ、入札によりまして売却されたものにつきまして、落札者は契約締結の日から十年間暴力団の事務所等に使用させてはならないというふうになっております。

 落札者から世界平和統一家庭連合への所有権移転につきましては、九州財務局が示した入札条件に反するものではなかったというふうに承知しております。

田村(貴)委員 そうなんですよね、制度としては、暴力団関係者なんですよね。

 ところが、やはり、岸田首相は、今回、自民党として統一協会との関係を絶つと言われています。

 これは行政も同じではないですか。国有施設が反社会的カルト集団に渡ったり、行政が不当な干渉を受けないようにするためには、今後やはり何らかの対策が必要になってくると思います。そのことを要望したいと思います。

 続いて、競馬法の改正案について質問します。

 資料二を御覧いただきながら質問をさせていただきますが、地方競馬全国協会における資金の流れです。

 地方競馬主催者から、一号交付金は、地方競馬全国協会の競走馬生産振興勘定と畜産振興勘定に対してしか配分ができません。ほかの勘定への繰入れは法によって禁止されています。

 それはなぜでしょうか。説明をお願いします。

渡邉政府参考人 お答えをいたします。

 委員御指摘のとおり、競馬法第二十三条の四十二でございますが、一号交付金は、畜産振興以外の業務に充てて使用することができないというふうな規定でございます。

 これは、地方競馬全国協会の畜産振興業務に充てる予算を確保して、畜産振興業務に支障を生ずることがないように設けられた規定でございます。

田村(貴)委員 競馬法第一条に明記された、本来の目的である畜産振興がおろそかにならないよう、ほかの勘定への繰入れを禁止しているわけであります。しかし、地方競馬の収支が厳しい状況であったことから、あくまで時限的に競馬活性化勘定に回すことを例外的に許してきたわけであります。

 ところが、今回の法改正では、収支が大幅に改善されたにもかかわらず、これを恒久化するということになっています。

 その理由について説明してください。

渡邉政府参考人 お答えいたします。

 地方競馬全国協会の畜産振興勘定から競馬活性化勘定への資金繰入措置でございますが、従来は、現行では、地方競馬の主催者が競馬活性化事業を集中的に行うということで収支の改善をするということで、これまで五年間の時限措置として実施をしてきてございます。

 一方で、地方競馬におきましては、施設の老朽化が著しく進行をしまして、地方競馬主催者が今後長期にわたって多額の施設整備費用を確保しなければならない状況になってございまして、地方競馬主催者による地方競馬の活性化を図るための取組を長期的にかつ計画的に支援することが必要でございます。

 このように、競馬活性化業務に対して五年よりも長期でかつ計画的に措置すべき資金需要が発生しているという状況の変化を踏まえまして、畜産振興勘定から競馬活性化勘定への資金繰入措置を恒久化するということにしてございます。

田村(貴)委員 長期間にわたって多額の費用を要する建て替えには一定の繰入期間が必要になるというのは分からないでもありません。しかし、この施設整備が終了すれば繰入れの必要はなくなるんじゃないですか。なぜ恒久化にしているのか。時限的措置に戻すということになるのではないんでしょうか。

渡邉政府参考人 お答えをいたします。

 地方競馬でございますけれども、整備に必要な施設が六百か所以上あるということで、主催者ごとに、施設整備の開始の時期も違えば、完成の時期も変わりますので、地方競馬全体として十年よりも更に長期にわたって計画的に整備をしていく必要があるという状況でございます。その終期をあらかじめ想定することが現在困難でございます。

 また、今後の地方競馬の売上げが不透明な中で支援措置が五年間の時限措置になっているということで、地方競馬の主催者が長期的な見通しを持って施設整備に取り組むことが難しい状況にあると認識をしてございます。

 このような状況に対応いたしまして、地方競馬の主催者が長期的かつ計画的に施設整備などに取り組んでいただけるように、資金繰入措置を恒久化すべきものと考えてございます。

田村(貴)委員 私も先日、佐賀競馬場を視察しました。一九七二年に建設されて、今年五十年目です。厩舎とか厩務員の宿舎等、インフラの老朽化がかなり進んでいました。財政状況によって建て替えができなかったという説明を受けました。今年度から十四年間かけて工事を進めていくという計画を伺いました。

 確かに老朽化の施設の改善は必要であります。しかし、畜産振興をおろそかにしては、しわ寄せをもたらしてはならないと思います。

 畜産勘定からの繰入れについて、改正案二十三条の四十四では、農水大臣は、畜産振興業務の遂行に支障がなく、競馬活性化業務を通じた地方競馬事業の経営基盤の強化に必要と認められる場合に限りと明記をしています。

 畜産振興業務の遂行に支障がないというのはどういうことでしょうか。必要な畜産振興事業は、これはどうやって掌握されるんでしょうか。

渡邉政府参考人 お答えをいたします。

 支障があるとはどのような事態なのかということでございますが、仮に、畜産振興勘定から競馬活性化勘定への資金繰入れによりまして、畜産振興業務に対するニーズを満たすだけの予算を確保できなくなってしまうというようなケースでは、畜産振興業務に支障が生じていると判断することになるというふうに考えてございます。

 畜産振興業務に対するニーズがどの程度あるのかというのは、毎年予算の編成の中で調べて把握をするということでございます。

田村(貴)委員 今日も議論がありましたように、酪農始め畜産は、大変厳しい経営状況に置かれています。ニーズの調査をするということですけれども、このニーズは無限にあるというふうに思います。

 二〇二一年度の実績を見ますと、競馬活性化勘定への繰入額が二十二・四億円と、畜産勘定事業費十五・五億円よりも多くなっています。このお金の流れの暦年比較が資料三として配ってあります。

 二〇一八年以降の繰入額の推移を見ても常に上回っており、二〇二〇年度は、畜産事業九・八億円に対して、繰入れが三十七・八億円と四倍にも上っています。これが適切だったのか、あるいは支障があったのか。畜産振興のニーズがどれほどあるか、私たちはそれが分かっていないと判断ができません。繰入れが、誰もが見ても適切であるというふうに言えるためには、先ほど答弁があったニーズの調査、そして、支障がないと判断したその理由が分かる資料を私どもに見せていただきたい。

 これを公開することを求めたいと思いますけれども、いかがですか。

渡邉政府参考人 お答えをいたします。

 地方競馬全国協会が畜産振興業務に関するニーズを調べるわけでございますが、これは地方競馬全国協会の予算を編成する上で行うものでございまして、この予算編成過程で行う調査そのものを公表するということは難しいと考えてございます。

 一方で、本法案により位置づけた大臣承認要件に基づきまして繰入れが適正に行われているということは、これはしっかり私ども確認していきたいと思いますし、まずは五年後を目途に、競馬活性化事業の取組につきまして、繰り入れた金額ですとか事業内容の妥当性を検証して、その結果を明らかにしたいというふうに考えてございます。

田村(貴)委員 法改正にある、畜産振興業務の遂行に支障がなくというのは、ニーズを満たさないと。先ほど答弁あったじゃないですか。

 だから、国会での法改正の審議のときにこの大事な部分が分からないと、やはり競馬活性化勘定への繰入額、この妥当性というのが分からないわけですよね。今後また出てくるわけですよ、この法改正が。だから、ちゃんと、ニーズというのは何なのか、そして、支障がないと判断したのはどういうことなのか、これをしっかり、委員会、国会にも提出していただきたいということを重ねて要求していきたいと思います。

 最後、時間の範囲内でギャンブル依存症対策について説明をしていただけますか。インターネット投票の急増で、在宅投票が増える、依存症の問題も見えにくくなっているというふうにも考えます。国としてどういう対策を行っていますか。

笹川委員長 答弁は簡潔にお願いします。

渡邉政府参考人 お答えいたします。

 ギャンブル等の依存症は重大な社会問題でありまして、政府といたしましては、ギャンブル等依存症対策基本法に基づく基本計画に基づきまして、総合的かつ計画的に取組を行っております。

 競馬については、射幸心をあおらないような広告、あるいはネット投票での購入限度額の設定を導入するですとか、そういった対応をやってきておりますが、そういった取組をしていきたいというふうに思っております。

田村(貴)委員 質問を終わります。

笹川委員長 次に、北神圭朗君。

北神委員 私の方からは、先ほどるるお話が出てきた地方競馬場の会計年度任用職員の処遇の話をして、大臣、是非ここは、単に処遇改善を求めているだけじゃなくて、ちょっと制度上、欠陥というか隙間がある部分がありますので、ここは多分、大臣の指導力が非常に必要だと私は思っていますので、よろしくお願いしたいと思います。

 会計年度任用職員というのは、なかなか難しい言葉ですけれども、要は、令和二年度に地方公務員法が改正されて、今まで非常勤あるいは臨時とかパートとかこういった方たちが、例えば競馬場で馬券を売っていた、この人たちが公務員になったわけですね、これで。公務員になったんですけれども、それは、よい面もあります、確かに。現場の声から聞いているのは、保険が非常に整備されたとか特別休暇が設けられた、こういった意味では、よい面もある。

 しかし、制度上、非常に問題があるのは、一つは、この会計年度任用職員制度自体が、基本的には地方公務員ですから、市役所とかそういったところで勤めている方々は基本的に等級制ということで、まあまあ透明性があって、それなりに自分たちの給料とか手当とかがはっきりしている。ところが、会計年度任用職員は、均衡性の原則、同じような業務をしておったら同じような給料ということなんですが、一つ問題は、これは同一労働同一賃金というわけでもないんですよ。同じというわけではなくて、均衡すると。そこで、いろいろ裁量の余地が出てきていくわけです。

 もう一つの問題は、民間でも当然労使間で交渉していくわけです。ただ、当事者に任せっ切りではなくて、厚生労働省の出先機関であるいわゆる労働基準監督署というところが、第三者的に、適正なことが行われているかどうか、最低賃金を守っているとか、そういったことを監督をする。

 ところが、この会計年度任用職員制度は、そういうものが非常に私からすれば曖昧だと。一つは、監督の官庁、中央競馬場でいえば農林水産省になると思います。それから、もう一つは総務省。総務省は、地方公務員全体を統括するということなんですが、これがまた、助言することしか、私の理解では、助言することしかできないわけですね。川崎市さん、頼みますよということしか言えないようなことで、余り強制力がないということです。

 そこで、質問をしたいのは、この方たちはずっと競馬場を支えていただいて、この会計年度任用制度、しかも、もう一つつけ加えたいのは、同じ会計年度任用職員でも、例えば都道府県、市町村で働いている方だったら、常勤の同じような業務をしている人たちと比較、これだとやりやすい。ところが、競馬場で、今や馬券を売るのがもうインターネットが普及しているので、馬回り、馬体重とか、こういった仕事をしている。なかなか比較をするのも難しい。そこで、均衡の原則といって同じような業務と比較して、それで賃金を決めましょうと言われても、これもまた裁量の余地が非常に大きくなってしまうというところで、更にこの監督をしっかりしないといけないというふうに思っています。

 質問は手当の件です。

 これは神谷先生からも話がありましたが、特殊な業務ですから、いわゆる普通の、一般の地方公務員ではございません。ですから、ナイターのときとか夜遅くなる、あるいは年末年始が非常に忙しくなる、こういったところでそれなりの手当がついていたのが、これも全部、令和二年度に会計年度任用職員になって、もう全部剥がされてしまった。しかし、それは何でかというと、これも均衡性の原則を都合のいいところだけ使うわけですよ。いや、ほかの地方公務員はナイター手当なんかない、当たり前ですわね。年末年始手当がない、当たり前ですよ。

 こういったことを、やはり農林水産省としてしっかり監督すべきではないかというのが質問です。

渡邉政府参考人 会計年度任用職員の給与水準などの労働条件は、やはり、会計年度任用職員制度によりまして、地方公務員法に基づいて各地方公共団体の条例で定められているというふうに承知をしてございます。

 手当のお話がございましたけれども、私ども、競馬を監督する立場でございまして、会計年度任用職員の待遇に関して網羅的には承知をしておりませんけれども、一部の地方競馬の主催者におきましては、例えば、これまで年末年始に給付していた手当を廃止する、今委員から御指摘ございましたけれども、その一方で、休日手当に振り替えて給付するといったようなことで影響が生じないように取り組んでいる事例があったようなことは承知をしてございます。

北神委員 そこは、一つの事例をおっしゃって、それだったらいいのかもしれませんけれども、一回その調査をお願いできますか。答えなくてもいいですけれども、うんと言っていただければ。

渡邉政府参考人 お答えいたします。

 私ども、先ほど申し上げましたとおり、競馬を監督するという立場ではございますけれども、競馬の関係で制度などに照らして不適正な事案があれば、これはまた問題だというふうに思いますので、可能な範囲で調べてみたいというふうに考えてございます。

北神委員 よろしくお願いします。

 あと、もう一点は、この方たちは、これは会計年度任用職員になる前、いわゆる非常勤で仕事をされていたときなんですが、地方競馬の収益が悪い二〇〇一年から二〇一一年の間に、それなりに協力をして、収益が下がっているから自分たちの給料も減らすということで、一つの事例を言うと、四割以上のカットを甘んじて受け入れたということがあります。

 少しずつ今、底を打って、地方競馬の収益も上がってきています。それから、今回の競馬法の改正、私も中身は基本的に評価していますけれども、これで安定的な資金の確保というものができる。こういった中で、やはり下げた分を、これは多分、ほかの地方公務員はそこまで下げていないと思います、いわゆる均衡性の原則でいえば。だから、ここをやはり、総務省さんも今日来ていただいていますが、総務省さんと農林省さんで、何とか処遇を取り戻す、どこまで取り戻すかというのはもちろん労使間の交渉だと思いますけれども、やはりそういったところを指導をすべきではないかというふうに思いますけれども、いかがでしょうか。総務省さんに聞きます。

大沢政府参考人 お答えいたします。

 会計年度任用職員については、先ほど委員の方から御指摘があったように、令和二年に、地方公務員制度等の改正によって、非常勤職員の任用と処遇の適正化を図るために会計年度任用職員という制度をつくったわけでございます。その際に、期末手当の支給も可能とするような見直しも行っているところでございます。

 その上で、会計年度任用職員の具体の給料等の制度あるいは水準を定める際には、我々からは、地方公務員法の定めによりまして、職務給の原則とか均衡の原則等に基づいて、従事する職務の内容、責任の程度、あるいは在勤する地域、仮に類似の職務が民間企業にある場合にはその状況に十分留意をしながら、地域の実情を踏まえて適切に決定をしてください、こういう助言を行っているところでございます。

北神委員 もう最後になります。

 大臣、ちょっと、今の話を聞いて、やはり隙間があるわけですね。ここを是非、大臣、指導して、何とか、会計年度任用職員の従事員の皆さん、今苦しい立場にあります、大きな会計年度任用制度、それから彼らの特殊な立場の間、この二つの山の間で日を見ることのないような状況にありますので、是非そこに御指導をお願いしたいと思いますけれども、いかがでしょうか。

笹川委員長 答弁は簡潔にお願いいたします。

野村国務大臣 何名かの委員の方々から、地方競馬で働いておられる方々の待遇改善の質問が出ました。今も大体同じような趣旨だと思いますが、ただ、我々がやはり考えなきゃいけないのは、地方公務員法に基づいて地方公共団体の条例で定めたものだ、こういうことになっておりまして、農水省として、今回の法改正で経営基盤を強化して、そして、それによって職員の皆さんの待遇改善、環境改善につなげていくというのが我々の主な目的でありますので、是非そういった方向で検討していただきたいと思います。

北神委員 ありがとうございます。

 終わります。

笹川委員長 これにて本案に対する質疑は終局いたしました。

    ―――――――――――――

笹川委員長 これより討論に入るのでありますが、その申出がありませんので、直ちに採決に入ります。

 内閣提出、競馬法の一部を改正する法律案について採決いたします。

 本案に賛成の諸君の起立を求めます。

    〔賛成者起立〕

笹川委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。

    ―――――――――――――

笹川委員長 ただいま議決いたしました法律案に対し、あべ俊子君外八名から、自由民主党、立憲民主党・無所属、日本維新の会、公明党、国民民主党・無所属クラブ、日本共産党及び有志の会の七派共同提案による附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。

 提出者から趣旨の説明を聴取いたします。金子恵美君。

金子(恵)委員 ただいま議題となりました附帯決議案につきまして、提出者を代表して、その趣旨を御説明申し上げます。

 案文を朗読して趣旨の説明に代えさせていただきます。

    競馬法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)

  地方競馬は、競馬活性化計画に基づき、主催者が収支改善のための取組を実施してきた結果、令和二年度には二十九年ぶりに売得金が九千億円を超えるなど、その売上は堅調な状況にある。引き続き堅調な売上を維持するためには、地方競馬の魅力の更なる向上、施設の老朽化への対応、馬産地の生産基盤の強化等が必要である。

  一方、競馬関係者による不適切事案の発生は、競馬に対する国民の信頼が揺らぎかねない状況を生じさせた。

  こうした状況を踏まえ、地方競馬がこれまで畜産振興や地域経済等に重要な役割を果たしてきたことに鑑み、更に地方競馬の振興を図るとともに、競馬に対する国民の信頼を確保していく必要がある。

  よって政府は、本法の施行に当たり、左記事項の実現に万全を期すべきである。

      記

 一 地方競馬への支援措置の拡充に当たっては、長期にわたり計画的に競馬活性化事業を実施することにより地方競馬の経営基盤の強化が図られ、地方競馬が畜産振興及び地方財政の改善に一層貢献できるよう指導すること。また、畜産振興勘定から競馬活性化勘定への繰入れに当たっては、法律の趣旨である畜産振興への寄与が阻害されないよう十分配慮すること。

 二 馬産地への支援の恒久化に当たっては、長期にわたり計画的に競走馬生産振興事業を実施することにより馬産地の生産基盤の強化が図られ、競走馬の安定供給と強い馬づくりが推進されるよう指導すること。

 三 競馬の売上げの一部が畜産振興、社会福祉事業等への貢献及び地方財政の改善に活用されていることについて、国民一般の理解が一層深まるよう努めること。また、ギャンブル等依存症対策を総合的かつ計画的に推進すること。

 四 日本中央競馬会のレース映像提供施設に関しては、地方公共団体や広く地域の理解を得て設置するよう指導すること。

 五 売得金に占めるインターネット投票等の割合が年々増加する中にあって、競馬場の入場者数の増加は、競馬関連事業の継続発展や雇用を創出するなど地域経済へ寄与することが見込まれるため、家族連れで入場しやすい親しみのある競馬場づくり、ファンサービスの向上、競馬場周辺の観光との連携等来場促進の取組がなされるよう指導すること。

 六 競馬における職場環境の整備が競馬の魅力の更なる向上に果たす役割に鑑み、警備員や厩舎で雇用される厩務員なども含めた全ての競馬事業に従事する者の処遇や職場環境が改善するよう努めること。

 七 本法に基づく地方競馬全国協会の資金確保措置による地方競馬の経営基盤の強化の状況を常に分析・検証し、その結果を公開するとともに、これに基づき、地方競馬の振興の在り方について必要な措置の検討を進めること。

 八 競馬関係団体間の密接な協力連携体制を構築し、競馬関係者に対する研修指導を強化すること等を通じて不適切事案の未然防止を図り、競馬に対する国民の信頼を確保すること。

 九 引退した競走馬の多様な利活用による社会貢献等の観点からも命ある馬が可能な限り充実したセカンドキャリアを送ることができるようにすることの重要性に鑑み、こうした取組に対する競馬関係者による支援の拡充を促し、取組内容の充実が図られるよう指導すること。

  右決議する。

以上です。

 何とぞ委員各位の御賛同を賜りますようお願い申し上げます。

笹川委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。

 採決いたします。

 本動議に賛成の諸君の起立を求めます。

    〔賛成者起立〕

笹川委員長 起立総員。よって、本法律案に対し附帯決議を付することに決しました。

 この際、ただいま議決いたしました附帯決議につきまして、政府から発言を求められておりますので、これを許します。農林水産大臣野村哲郎君。

野村国務大臣 ただいまは法案を可決いただき、ありがとうございました。附帯決議につきましては、その趣旨を踏まえ、適切に対処してまいります。

 ありがとうございました。

    ―――――――――――――

笹川委員長 お諮りいたします。

 ただいま議決いたしました法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

笹川委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

    〔報告書は附録に掲載〕

    ―――――――――――――

笹川委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。

    午後零時十一分散会


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