第3号 令和8年3月12日(木曜日)
令和八年三月十二日(木曜日)午前八時開議
出席委員
委員長 藤井比早之君
理事 東 国幹君 理事 笹川 博義君
理事 野中 厚君 理事 平沼正二郎君
理事 和田 義明君 理事 野間 健君
理事 池畑浩太朗君 理事 村岡 敏英君
石坂 太君 伊東 良孝君
岩崎 比菜君 江藤 拓君
門 寛子君 加藤 大博君
今 洋佑君 西條 昌良君
鈴木 拓海君 俵田 祐児君
中川こういち君 西田 昭二君
西山 尚利君 葉梨 康弘君
広瀬 建君 藤田ひかる君
宮下 一郎君 簗 和生君
山本 深君 山本 大地君
庄子 賢一君 角田 秀穂君
山岡 達丸君 渡辺 創君
柏倉 祐司君 関 健一郎君
臼木 秀剛君 木下 敏之君
林 拓海君 峰島 侑也君
…………………………………
農林水産大臣 鈴木 憲和君
農林水産副大臣 根本 幸典君
農林水産大臣政務官 広瀬 建君
政府参考人
(内閣官房ギャンブル等依存症対策推進本部事務局審議官) 成松 英範君
政府参考人
(農林水産省大臣官房長) 宮浦 浩司君
政府参考人
(農林水産省大臣官房総括審議官) 押切 光弘君
政府参考人
(農林水産省大臣官房技術総括審議官) 堺田 輝也君
政府参考人
(農林水産省消費・安全局長) 坂 勝浩君
政府参考人
(農林水産省輸出・国際局長) 杉中 淳君
政府参考人
(農林水産省畜産局長) 長井 俊彦君
政府参考人
(農林水産省農村振興局長) 松本 平君
参考人
(日本中央競馬会理事長) 吉田 正義君
農林水産委員会専門員 千葉 諭君
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委員の異動
三月十二日
辞任 補欠選任
西田 昭二君 岩崎 比菜君
簗 和生君 山本 大地君
庄子 賢一君 山岡 達丸君
長友 慎治君 臼木 秀剛君
林 拓海君 峰島 侑也君
同日
辞任 補欠選任
岩崎 比菜君 西田 昭二君
山本 大地君 簗 和生君
山岡 達丸君 庄子 賢一君
臼木 秀剛君 長友 慎治君
峰島 侑也君 林 拓海君
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本日の会議に付した案件
政府参考人出頭要求に関する件
参考人出頭要求に関する件
農業構造転換の推進に必要な施策の集中的な実施の財源に充てるための日本中央競馬会の国庫納付金の納付に関する臨時措置法案(内閣提出第一一号)
日本中央競馬会法の一部を改正する法律案(内閣提出第一二号)
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○藤井委員長 これより会議を開きます。
内閣提出、農業構造転換の推進に必要な施策の集中的な実施の財源に充てるための日本中央競馬会の国庫納付金の納付に関する臨時措置法案及び日本中央競馬会法の一部を改正する法律案の両案を議題といたします。
この際、お諮りいたします。
両案審査のため、本日、参考人として日本中央競馬会理事長吉田正義君の出席を求め、意見を聴取し、また、政府参考人として農林水産省大臣官房長宮浦浩司君、大臣官房総括審議官押切光弘君、大臣官房技術総括審議官堺田輝也君、消費・安全局長坂勝浩君、輸出・国際局長杉中淳君、畜産局長長井俊彦君、農村振興局長松本平君、内閣官房ギャンブル等依存症対策推進本部事務局審議官成松英範君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○藤井委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
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○藤井委員長 これより質疑に入ります。
質疑の申出がありますので、順次これを許します。東国幹君。
○東(国)委員 皆さん、おはようございます。
早速でございますけれども、日本中央競馬会国庫納付金の納付に関する臨時措置法案について質問させていただきたいと思います。
皆さん御承知のとおり、食料安全保障の強化のために、集中対策期間、これは令和十一年までに二・五兆円の財政の出動を政府は決定をしたわけであります。まさしく農業構造を転換するためには既存の予算の措置ではちょっと物足りない、これから大胆に、しっかりと確実に農業構造の転換が必要だということは論をまたないわけでありますけれども、その政治判断というものは、まさに適時適切な、そういう政策判断であったというふうに私も痛感をしているところであります。
それだけに、やはり注視されているのは財源の問題であります。果たしてその二・五兆円の原資というもの、運用に関してはどのようなものになるのか、そういったところが論議の的となるのは当然でありますけれども、そういった中において、この一助となるのがこの臨時措置法案であるというふうに認識をしているところであります。
ただ、過去において、特例法に基づいてのJRAからの国庫納付による財源確保の事例というものはやはりあるわけでありまして、例えば、昭和五十六年百八十四億円、昭和五十八年二百二十一億円、昭和六十一年及び昭和六十二年の合計三百億円、平成十四年五百億円、そういうことになっているんですけれども、この度の特別積立金からの国庫納付金による財源確保は令和十一年までに一千億円と法案にはありますけれども、JRAからの国庫納付の過去からの実績を踏まえると、実施の条件、納付措置の判断基準、あるいは考え方についてありましたら、お伺いをしたいと思います。
○根本副大臣 おはようございます。
御質問ありがとうございます。
今般の財源の拠出につきましては、農業構造転換集中対策の実施に当たり、農林水産省として、新たな財源の確保の方策について検討を行ってきたところであります。その中で、一定規模の財源を確保し得る方策として、当省所管の特殊法人である日本中央競馬会に対し協力要請を行い、競馬会においても、その趣旨に御理解、御協力をいただけたものであるというふうに認識しております。
その検討に当たっては、先ほど委員から御指摘がありましたように、過去、政策実施に当たって臨時的に相応の規模の財源を確保する必要が発生した際に、競馬会に特別の国庫納付を過去四回していただいたこと等を踏まえて、今回の農業構造転換集中対策の実施に当たっても、その政策的重要性に鑑み、改めて競馬会に協力要請を行ったところであります。
また、その手法については、過去四例のいずれの場合も、別途の法律を制定し、競馬会の特別積立金から特別に国庫納付を行っていただいたことから、今回も、本法案に基づき、特別積立金から国庫納付を行っていただくことが妥当と判断したところであります。
なお、国庫納付の金額につきましては、日本中央競馬会の経営上可能な範囲で最大限の御協力をいただいたところであります。
以上です。
○東(国)委員 お答えをいただきましたが、特別積立金からの国庫納付といたしましては、これは四年間で一千億円規模というふうにちょっと認識をしているところでありますけれども、これは昭和六十一年、六十二年の合計三百億円の次に、年間から割り算をすると、かなりの金額であるというふうに踏まえております。
確かに、これからの農政は、構造転換ももちろん積極的に行っていかなければならない。それらの具体の政策を推進をするためには、やはり今後四年、五年というものはかなり不透明な時代に差しかかっていくと思うんです。例えば、今回の中東情勢、これをかいま見ても、燃料、そういったものも上がってくるだろう、そして物流にも支障を来すかもしれない。そして、やはりこの食料安全保障の肝というものは食料自給率をアップさせること、それも目標値を示しておられるんですけれども、そういったこともありながらも、貿易立国である日本の姿がある、そういったことを考えると、非常に不安定な時代に差しかかるということが言えるかと思います。
そこで、集中対策の令和十一年度まで、臨時措置法案の中でも、附則第二項に、法律の施行後四年をめどにした検討規定もありますけれども、これはどうなんでしょうか、令和十二年度以降も再びJRAに対して財源拠出を求めることも考えておられるのかどうなのか、そういったことをちょっとお伺いします。
○鈴木国務大臣 御質問ありがとうございます。
まずお答え申し上げますと、この臨時措置法案の附則第二項は、本法案による国庫納付の特例が四年間限定の措置でありますことから、特例終了後の対応について検討する旨を規定したものであります。
この規定は、令和十二年度以降の安定的な財源の確保について検討する旨を定めたものであり、令和十二年度以降も、今回と同様に、臨時措置としての日本中央競馬会の特別積立金の国庫納付を求めるということは念頭に置いた規定ではございません。
私たちといたしましては、今回、吉田理事長を始めJRAの皆さんに大変御理解、御協力をいただいて、財源を拠出いただくということになりますので、馬主の皆さんを始め競馬サークルの皆さん、特にファンの皆さんが馬券を買ってくださっていて競馬は成り立っておりますので、そうした皆さんが週末にこつこつと馬券を買ってくださっていることにも感謝申し上げますし、結果として食料安全保障にしっかりこのお金が資するように効果的、有効的に使っていくということが大事かというふうに考えておりますので、しっかりやらせていただきたいと思います。
○東(国)委員 御答弁ありがとうございます。
十一年以降をちょっと申してくださいといっても、なかなか、否定はされたものの、これは明快ということにはならないと思っております。JRAの収益をとにかく今後ともますます上げていく、そういったことも一方で必要だと思っております。
それを考えますと、JRAの公益性というもの、その立ち位置、存在というものは、ますます、かつてよりもまた重要なものになっていくということが私は言えるかと思います。
今日は、JRAの理事長さんも御出席をいただきまして、ありがとうございます。
日本中央競馬会法の一部を改正する法案についてですけれども、臨時措置法案によってJRAから財源拠出をいただく一方で、JRAの経営の持続性を確保する観点から、今後、余剰金の特別振興資金への充当に関する手続を弾力化するなどの改正を行うということであります。
この特別振興資金は、馬産地振興、地方競馬への支援、そして畜産振興、その中には酪農振興も入っておりますけれども、それらの原資となっている中でのこの事業であります。極めてこれは重要でありまして、公益的な役割を担っております。
ただ、先ほど申し上げました臨時措置法案による財政拠出によって、既存の、今まで着々と進めていただいていた特別振興資金による、それらを原資とする事業、これが例えばしわ寄せを寄せられるというか、滞るのではないか、そういう懸念、心配といったものがあるやなしか、そういったことをちょっとお伺いしたいと思います。
○吉田参考人 おはようございます。
日本中央競馬会理事長の吉田でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
先生から御質問がございました特別振興資金に関してでございます。
先生御指摘のとおり、生産地の支援であるとか地方競馬支援であるとか畜産振興であるとか、いろいろな用途で活用している資金でございます。
こちらにつきましては、私どもは、やはり経営の状況は年々変化しておりますので、そういった経営の状況に応じまして、事業規模の変動を伴いながら、今まで適切に実施をしてまいりました。
財源拠出に伴いまして、今後、第二国庫納付後の剰余金、これを一般勘定の方に内部留保をしておく、こういった必要性が高まるかなと考えておりますが、特別振興資金勘定の残高、現在保有している残高は約九百億円ございます、こうしたものを活用いたしまして、特別振興資金による取組へのニーズに対して、これまでと同様、しっかり適切にやっていきたいというふうに考えているところでございます。
また、競馬事業を安定的に継続してやっていきまして、特別振興資金による取組を含めまして競馬会の社会的役割を果たしていく、こういったためには、馬主さん、調教師さん、騎手の皆さん、それから生産者の方であるとか、競馬サークル全体を挙げて質の高いレースをお客様に提供していくといったこととか、競馬というもののコンテンツ、それからいろいろな宣伝手段でしょうか、こういったものを通じてより多くのお客様に競馬の魅力をお伝えしてお楽しみいただく、こういったことが重要じゃないかなというふうに考えております。
現在の経営状況が引き続き続いていくと仮定しますと、財源拠出期間中でも、引き続き特別振興資金による取組を適切に実施することができるというふうに考えております。
以上です。
○東(国)委員 是非、継続的に続けられている事業に関しては、安定的な事業の推進をどうかお願いしたいと思っております。
特に、馬産地振興に関しては大変御尽力をいただいているところでありまして、そういった観点、そして、酪農にも資するとか様々な獣医師の確保だとか、そういったことの角度からも、食料安全保障に資する事業を常日頃からやっておられるということでありますので、よろしくお願いを申し上げたいと思います。
また、中央競馬会の改正には、JRAの施設設備の外部利用を促進をするという内容もあります。競馬事業に支障のないようにということになりますけれども、この事業の目的、狙いでありますけれども、競馬のイメージアップ、あるいは地域への貢献なのか、それとも収益の向上なのか、どの点に力点を置いての事業なのか、お伺いしたいと思います。
○吉田参考人 御質問ありがとうございます。
今般の改正によります日本中央競馬会が保有する施設設備の利用でございますが、私どもは、競馬場は十か所ございます、それから、場外発売所、ウインズと申しておりますが、三十六か所、ほかにも、トレセンであるとか馬事公苑であるとか、そういった大規模施設を保有をしております。こうしたものを効果的に活用できないかということで今般の法律改正をしていただければというふうに思っている次第でございます。
私どもは、競馬場にターフビジョンという大型のビジョンがあって、こちらは昭和五十九年に導入して、現在でも世界最大級のターフビジョン、こんなものがございます。それから、公園エリアというのも競馬場を中心に整備をしておりまして、こういったところで、従前、地域の住民の方からいろいろな手法で活用したいといったお声であるとか、それから民間事業者からも、競馬場を使わせていただけないか、このような声が大分上がったところでございます。せっかくですので、このニーズに応えて、競馬のイメージアップというのが一つあろうかというふうに思います。
それから、やはり競馬場を訪れたことのない方がたくさんいらっしゃいますので、そういった方がこうした機会に足を運んでいただいて、これは競馬の認知度の向上といったところもあろうかと思います。
さらに加えまして、今般の法改正がかないますれば、イベント等の用に供する、民間事業者への貸付けといったこともでき、これは収益の向上の方にもつながるかなというふうに考えているところでございます。
以上、三点申し上げましたが、どれに力点とかそういうことではなくて、全体としてよりよい方向に行ければなというふうに考えているところでございます。
以上です。
○東(国)委員 資産の内容等々も、大型ビジョンであるとか公園エリア、フィールドだけではなくて、有料指定席等々もあるかと思います。資産の内容はちょっと分かったんですけれども、例えば、私も余り足を運んでいない方なんですけれども、何かもうちょっと具体例があればお伺いしたいんですね。コンサートだとか何とか党の党大会だとか、いろいろあるじゃないですか。ちょっと具体例を。
○吉田参考人 では、具体例というお話でございますのでお話し申し上げますが、これからどんな案件が出てくるかちょっと不透明なところはあるんですけれども、今まで御要望いただいていてなかなかかなえられなかったのが、競馬場のスタンドというのは物すごく大規模なものがございまして、スタンドにお客様を入れていただいて、おっしゃるとおり、例えばコンサートをターフビジョンで、大型で流して、コンサートはここでやっていて、コンサート風景をターフビジョンで流すといったものは挙げられるかなと思います。
現に東京競馬場の方では、府中市さんが後援といった形で、府中市の事業として花火大会というのをやっていて、花火大会のときには、競馬場の馬場は大変広うございますので、そこで花火を上げて、スタンドあるいはスタンドの前でお客様が椅子に座られて観戦される、こんな取組もやっておりますので、そういったものを参考にしながら、今後、どんなニーズがあるか、いろいろ考えていきたいなと思っております。
以上です。
○東(国)委員 どうもありがとうございます。
中央競馬会の改正内容についてはお聞きいたしました。農水省として、改正内容が集まって、JRAの社会的役割がしっかり果たされるように取り組む、このことがやはり重要だと思っているんです。
公営ギャンブルというのは、社会性、そういったことがやはり国民の皆さんに肌感として届くということが、公益性が届くということが単なるギャンブルではないというところの違いなものですから、そういった点を農水省から御答弁をいただきたい、このように思っています。
○長井政府参考人 お答えいたします。
ただいま質問がございました特別振興資金に関しましては、その重要性を踏まえまして、農林水産省といたしましても、今後の剰余金の配分について、馬産地の振興でありますとか地方競馬への支援などがしっかりと行われますように、改正後の仕組みに基づいて認可等を行ってまいりたいと思っております。
また、施設設備の外部利用につきましても、この業務を競馬会が立ち上げる上で、農林水産省が認可を行うことになりますので、積極的な利用を後押しできるよう、認可の基準等を検討、実施してまいりたいと思っております。
こうした改正内容を通じまして、競馬会の社会的役割が引き続きしっかりと果たされますよう、改正後の制度運用に取り組んでまいりたいと思っております。
○東(国)委員 ありがとうございます。
これは、食料安全保障、そしてこれに伴う集中対策期間の財政の調整、そういったものにも寄与するということでございます。そしてまた、JRAそのものがやはり収益の向上もこれからも図っていただきたい、このように思うばかりでございます。
たとえ購入された馬券が外れても、これは食料安全保障に貢献をしているんだという、傷を慰め合いながら、少なくともこの委員会室におられる皆さんはそういったことで競馬場に足を運んでいただきたい、このように思うばかりでございます。
質問を終わります。
○藤井委員長 次に、渡辺創君。
○渡辺(創)委員 中道改革連合の渡辺創でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
今回の二法案は、政府が進める農業構造転換集中対策の推進を図る上で必要な財源の一部を、既に畜産振興や地域振興に取り組む使命を併せ持つJRA、日本中央競馬会に負担してもらうという法案と、その機会に合わせ、時代の変化の中でJRAの経営にとって支障を来してきた法規制の一部を緩和しようとするものです。
監督する立場の国と監督を受ける特殊法人であるJRAという関係性の中で、JRAに負担をお願いする内容と規制緩和がセットで出されているからこそ、その内容、必要性については十分に理解しながらも、丁寧なチェックが必要だという立場に立っています。
そのことを冒頭明確にした上で、具体的な質疑に入りたいというふうに思います。
JRAの経営状況は、売得金の推移等を踏まえれば、好調であった平成一桁の時代から平成十年にかけて売得金、入場人員共にピークを迎えた後、一旦落ち込みを見せたものの、この十五年は継続的に売上げを伸ばし、その間に売得金のシェアはリアルとネットが完全に入れ替わって、今やネットが八割を超えるという状況です。この間に、今回の資金拠出の源となる特別積立金も、流動資産が二千億円を超えるなど、積み上がったというふうに理解をしております。
まず、このようなJRAの経営状況についてどのように認識しているか、大臣に伺った上で、補足があれば、JRAからもお伺いしたいと思います。
○鈴木国務大臣 御質問ありがとうございます。お答えを申し上げます。
日本中央競馬会の馬券収入は、平成九年に四兆七億円とピークを記録して以降、日本における金融危機等を背景に右肩下がりとなり、平成二十三年には二兆二千九百三十六億円と売上げが低下をいたしました。
ただ、その後、プロモーションの展開やインターネット投票の利用促進、また、JRAの職員の皆さんは本当にわくわくするプログラムを作るとか地道な努力を重ねてきて、売上向上策に取り組んできた結果、売上げは今右肩上がりとなっておりまして、令和六年には三兆三千四百二十八億円と十三年連続で増加をしてきているところであります。
近年は安定をして六百億円前後の利益剰余金を計上しておりまして、競馬会の経営状況は堅調に推移をしているというふうに考えております。
○吉田参考人 先ほど鈴木大臣から御答弁がございましたとおり、私どもJRAの馬券収入でございますが、二〇一二年から増加しておりまして、昨年、令和七年、二〇二五年には三兆五千億円余となり、十四年連続で前年比増となりました。
ただ、過去を振り返りますと、一九九八年から二〇一一年まで、十四年連続で馬券売上げが前年割れとなりまして、決算でも、二〇一〇年、平成二十二年でございますが、事業損失を計上しております。その次の年の二〇一一年には、当期純損失といったことで赤字になった経緯もございます。
一方、お客様の方でございますが、開催競馬場への御来場、それからインターネット投票での御購入、私どもはお客様総数と称しておりますが、こちらの数が、昨年は延べで二億一千百五十八万人余と、延べでございますが、前年比一〇三・五%といったところで、多くのお客様に競馬に御参加いただいて、業績は好調に推移しているところでございます。
ただ、東京競馬場とか、競馬をやっているときの競馬場への入場人員がなかなかコロナ前に回復していない状況でありまして、コロナ前の二〇一九年が年間を通して六百二十四万人だったんですが、二〇二五年では五百二十三万人ということで、百万人ほど減っている状況にございます。
それから、昨年の決算でございます。現在、農林水産大臣の承認申請中ではございますが、私ども経営委員会の議決を経たものでございますが、昨年は利益は約六百四十一億円、一昨年でも約六百四十五億円を計上しておりますので、好調な利益水準かなというふうに思っております。
ただ、こういった売上げであるとかお客様総数の規模でありますが、こちらはやはり長年にわたりまして競馬関係者が公正確保の徹底、それからG1競走を頂点としますレース体系の構築、それから軽種馬生産者の御尽力、こういった長い年月を要して確立してきたものが売上げのベースにございますので、売上げが現在好調ではございますが、私どもは改めてそういったことを認識しなきゃいけないなというふうに思っている次第でございます。
馬券の売上げなんですが、これはなかなか生活必需の支出ではございませんので、経済状況であるとか、国民の方々の可処分所得の動向であるとか、ほかのレジャー産業の動向であるとか、いろいろな影響を受けるところがございます。社会情勢はいろいろな不透明感もあろうかというふうに思っておりますので、競馬会の売上げもなかなか、決して楽観視して経営をしている、こういうことではない、しっかりやらなきゃいけないなと思っている次第でございます。
以上です。
○渡辺(創)委員 先ほども申しましたが、今や売得金の八割はインターネットでの売上げです。インターネットでの販売は、対面方式に比べれば低コストで済むのではないかというのが素人の想像でありますけれども、実は、前回の二〇二二年の競馬法の改正のときにも少し議論したんですが、インターネット投票での販売の経費の比率はどの程度なのか、関心があるところであります。
一般論で考えれば、経費比率が下がれば利益幅は大きくなるわけですから、競馬が公に貢献できる幅も大きくなるわけであります。可能であれば、JRAからインターネット投票の経費比率を御説明をいただけないでしょうか。
○吉田参考人 インターネット投票の売得金に対します経費比率の御質問かと存じます。
まず、前提といたしまして、私どもJRAのインターネット投票ですが、私どもが自ら開発、運用を行っておりまして、ほかの公営競技さんは委託というものを取っているかと思うんですが、JRAは、そういった委託手数料の関係は発生していないということをまず御理解いただければと思います。
それから、インターネット投票に係る経費でございますが、いろいろございまして、システム関連経費、システムの開発費であるとか、それからコンピューターなどの機器、補修費、いろいろございます。それから、銀行に金融機関手数料ということで、振替、払込みというんでしょうか、についての手数料、あと、私どもはコールセンターを持っておりまして、こちらの経費、こういったものが大きな経費かなと思っています。
ただ、システム関連経費は全部つながっておりますので、ネット投票だけ取り出して幾らという計算は、ちょっとこれはなかなかできません。申しました金融機関の手数料でありますが、こちらは売上連動になっておりまして、昨年ベースで七十六億円、振替とか振り込み手数料でございます。これは金融機関との契約で定めておりますが、売上連動で昨年は七十六億円支払っております。それから、コールセンターの経費で年間約三億八千万ほどになっております。
こちらの経費は、お客様にインターネット投票を御利用いただく、利便性を高めていくといった面もございますので、必要不可欠なものでございます。こちらを先生御質問の経費比率に換算いたしますと、売上げに占める割合は〇・三%程度でございますので、極めて適切な執行ではないかなと思っております。
先生もおっしゃっていただきましたとおり、インターネット投票が、シェアがすごい率で高まっており、大体八割ぐらいにいっております。今後も重要な販売ツールでございますので、お客様へのサービス向上を意識しながら、効率的な運営に努めてまいりたいというふうに思っております。
以上です。
○渡辺(創)委員 続けてJRAにお伺いをしたいと思いますが、今回、特別積立金を取り崩して、四年間で一千億円を国庫に繰り入れるわけですが、そもそもこの特別積立金は本来どういう目的のものなのか、また経営への影響はないのかを確認したいと思います。簡潔で結構です。
○吉田参考人 特別積立金でございますが、名称が、何か全部現金が積んであるかのように一瞬見える言葉でございますが、実は、私どもの貸借対照表の純資産の部の資本の構成要素でございまして、私どもの財務基盤を成す自己資本に該当するものでございます。
こちらは、私どもの資本金が、昭和二十九年のJRA発足以来、ずっと約四十九億円の資本金でございまして、これは変わっておりません。政府からの追加出資、これも法律上規定されていないということで、特別積立金を中心とした自己資本の充実を図っていく、こういう必要がある、これが特別積立金の性格でございます。
こちらの取崩しによりましてですが、四年間で一千億ということでございますが、食料安全保障という国民生活に直結する喫緊の課題でございますので、私どもは社会貢献の一環として協力させていただこうと思っておるところでございます。ただ、かつてない規模の納付額でございますので、財務状況に全く影響がないかといいますと、そうでもないなというふうには考えております。売上増進策であるとか、経営の安定化を図って、しっかりやっていきたいというふうに思っております。
以上です。
○渡辺(創)委員 今回の法案の附則では、政府は、この法律の施行後四年をめどとして、農業構造転換の集中的な推進の状況等を勘案し、食料安全保障の確保に資する施策の実施に必要な安定した財源を確保するため各般の措置の在り方について検討を加え、必要に応じ所要の措置を講ずるものというふうにあります。先ほど自民党さんの質問でもありました。
素直に読めば、これは、五か年の集中対策後も政策の方向性を維持するためには財源確保が必要とのスタンスを示しているというふうに私は理解をしましたが、今回、二百五十億円ずつ四年間、計一千億円の財源をJRAが拠出をしますが、過去に同じスキームがあったとはいえ、これは政策推進への大きな貢献だというふうに思います。
質問は、JRAから少し離れますけれども、日本の農業の現状と今後の安定性確保を考えた際に、これからも現状以上の予算規模が必要だと私は強く感じておりますけれども、まずは、五か年集中対策の期間でどこまでできるかということが優先ではありますが、せっかくの機会なので、集中期間後の予算確保の必要性について中期的な見通し、見通しが難しければ意気込みを大臣に確認したいと思います。
○鈴木国務大臣 御質問ありがとうございます。
まずは、この集中対策五か年、しっかりとやっていくということで、現場の基盤整備も含めて進めていくということが重要かというふうに思っております。
ただ、なかなか全てが全て、この五か年で全て行き届くかといえば、きっとそうではないんだろうというふうに思いますし、時間がかかる課題もあろうかというふうに思っておりますので、令和十二年度以降も食料・農業・農村基本法に則し、引き続き、食料安全保障を確立していくために、中長期的な視点に立って、安定的な財源も含め、必要な予算は確保してまいりたいというふうに考えています。
○渡辺(創)委員 続いて、日本中央競馬法改正案について伺います。
今回の改正によって、JRA所有の施設設備に関して利用の幅、可能性が広がるわけですが、まず前提として、JRAが所有、保有する施設の数はどのくらいあり、その規模はどの程度なのか、また、法改正により利用が想定される施設設備というのはどの程度あるのか、具体的な利用イメージも併せて御説明をいただきたいと思います。先ほど自民党さんの質問で、ある程度ありましたので、はしょっていただいても結構です。
○吉田参考人 私ども中央競馬会が保有する施設でございますが、競馬場が十、場外発売所を三十六、ほかにも日高、宮崎育成牧場などなどを保有しているところでございます。
どのような規模感ということでございますが、例えて言いますと、競馬場で一番大きいのは京都競馬場でありまして、平米数ですと八十六万五千平米ほどございます。ただ、馬場とか厩舎地区とか、いろいろなものを含んでの数でございます。
やはり交通の便とかいろいろ考えると、今後どういったところが利用されるのかなと考えますと、例えば東京競馬場でありますと、スタンド部分の収容人員だけで八万三千人ほどございます。敷地の総面積でも、こちらの馬場は業務エリアが多く占めるんですが、東京は七十八万五千平米ほどございます。こういったところをどううまく活用していくか。
それから、宮崎育成牧場がございますが、こちらは公園地区というのを最近整備いたしまして、御家族連れの方に大変利用していただいています。宮崎の公園地区を例として申しますと、面積が五千平米、年間で二十七万人に今でも御利用いただいている、こんな現状がございます。
具体にどのようなものを今後貸し付けていくかということでございますが、繰り返しになりますが、ターフビジョンを中心といたしました競馬場あるいは公園地区、こういったものが中心になろうかなというふうに考えているところでございます。
以上です。
○渡辺(創)委員 イメージは分かりました。ありがとうございます。
その上で確認をしたいのですが、これまでに実態として、今御説明にあったような利用について、具体的に利用を打診されて、法的な規制が課題となり、実現しなかったというケースがあるのか、JRAにお伺いしたいと思います。
○吉田参考人 私どもの貸付けでございますが、今まで行政からの依頼による、先ほどもちょっと申しましたが、花火のイベントであるとか、それから競馬の理解醸成につながる映画やドラマの撮影協力、こういったものを行ってきたところでございます。
お断りしたケースといたしましては、やはり民間事業者によります、過去にコンサートの開催、ちょっと申しますが、そういった様子をターフビジョンで流して、コンサートをやりターフビジョンで流す、こういったものがあったのですが、こちらは、やはり競馬の理解醸成につながるのかとか、公的なものとしてどうなんだといったところでお断りした事例がございます。
現在、具体的なケースを想定しているわけではございませんが、いろいろ、改正案が成立いたしますれば、私どもの保有資産の有効活用に努めてまいりたいと考えているところでございます。
以上です。
○渡辺(創)委員 改正案では、施設設備の利用に当たっては、あらかじめ農林水産大臣の許可を受けてとされています。これは具体的にどういう手順を踏むことになるのか、農水省に確認します。
○長井政府参考人 お答えいたします。
本業務の実施に当たりましては、施設設備の本来の使途が、法の趣旨であります競馬の実施のためであることに鑑みまして、その趣旨を損なわないものであることを確認するため、農林水産大臣の認可を要することとしております。
この認可につきましては、個々の利用のたびに行うのではなく、日本中央競馬会が本業務を立ち上げるときに、業務の実施方法について認可を行うことを想定しております。
具体的には、利用対象となる施設設備、利用料なり賃貸料の考え方、原状回復のルールなど利用条件、賃貸条件などを主な確認事項とすることを考えております。
○渡辺(創)委員 よく分かりました。
JRAにお伺いをしたいと思いますが、今回の改正で施設設備を賃貸することができるようになるというふうになっていますが、これは具体的にどの程度の収益を見込んでいるのか。今の時点で、ある程度の見通しであったりとか、希望というか、お考えがあれば、お伺いしたいと思います。
○吉田参考人 施設の賃貸により得られます収益ですが、実際はどの程度の利用、ニーズがあるのかなというのは極めて不透明ではございます。
ただ、現在、私どもは、施設の貸付けに当たりましては、公的な団体等への貸付けを前提としております不動産貸付基準という規程がございます。これに基づいていろいろな公的団体等に貸付けをしているんですが、これは極めて低額な貸付料の設定になっております。
今般、法律改正、成立いたしますれば、やはり民間企業等への貸付けにつきまして、改めて一般市況、例えば野球場であるとかいろいろな競技場であるとか、こういったところの公表されている貸付けの料金もございますので、こういったものを参考に料金設定をしていきたいなと思っております。
希望ではございますが、やはり数億円ぐらいの収入を期待しているところでございます。
○渡辺(創)委員 ありがとうございました。
今回のJRAの施設設備の外部による有効活用というのは、JRAの施設設備を地域資源というふうに捉えれば、大変意義のあることだというふうに思っております。
そこで、改正の中心たる動機を確認しておきたいと思います。
先ほど自民党さんも少し触れられましたけれども、率直に聞けば、この改正の目的ということになるんですが、施設等の利用が可能になることで、今もいろいろ御説明がありましたけれども、JRAの収益を上げるというところに重点があるのか、それとも、賃貸というのは限定的であって、ある種の地域、民間への貢献というところに主眼を置いているものなのか、それによってこの法改正の意義もおのずと変わってくるということになると思うので、ちょっとその狙いについて大臣に確認しておきたいと思います。
○鈴木国務大臣 細かい点は先ほど吉田理事長から御説明があったとおりでありますが、我々といたしましては、この施設設備の賃貸を行いやすくすることで、もちろん、収益がマイナスでやってしまってはJRAの経営上よくありませんので、収益が向上するという側面もありますが、やはり地域への貢献に資することが今般の改正の重要な趣旨であるというふうに考えております。
○渡辺(創)委員 ありがとうございました。
今大臣からもありましたように、もちろん、JRAさんが困ることになってはいけないと思いますが、期待も大きいと思いますので、地域への貢献の更なる促進という観点で、この新しい法改正が成った暁には是非取り組んでいただければ幸いだというふうに思っております。
もう一つの改正のポイントについてお伺いをしたいと思います。JRAの役員の欠格事項の一部廃止についてです。
取引上の関係が深い会社からの登用は、利害関係に当たるということで排除する規定というのが今あるわけですけれども、役員の方々の経歴をホームページ等で確認をすると、令和八年三月一日現在のものが載っておりましたが、理事長や理事、それから監事など、役員の方は十四名だと思いましたが、そのうち十名はJRA採用の生え抜きの方という位置づけだと思います。
このことを踏まえると、今回の改正の意図というのは、欠格事項により、役員登用直前のタイミングにあるような職員の方を関連会社に出すことができない、それが人事上の制約になっている、なので、その点を改善したいということかなと受け止めるのが一般的かなと私は感じました。
そこで、確認をしておきたいのですが、今回の法改正が整った暁に、直接的な人材登用が可能となる関連会社というのはどの程度に及ぶのか、実際のJRAの役員の方々の経歴等も踏まえた上で、できるだけ具体的に答弁をいただければと思います。もう一つ、本来この規定が想定していた利益相反のリスクをどのように排除をするのか、政府の考えを伺いたいと思います。
○長井政府参考人 お答えいたします。
日本中央競馬会の理事につきましては、経営委員会の同意を得まして理事長が任命をするものでございます。
現在の競馬会の役員は十五名でございますが、このうちの一名が競馬会の関係企業の役員を経験をしております。
この理事につきましては、元々競馬会採用の職員で、レースの際に馬がスタートするゲートでありますとかその周辺機器の運用、整備をいたします会社の役員に出向した上で、現行の欠格条項も踏まえまして、競馬会に職員として戻り、一年以上を空けた上で、競馬会の役員に登用されたものでございます。
今般の改正によりまして競馬会役員への登用円滑化を図る人材としては、ただいま申し上げました会社のほか、競馬場等の設備の保守管理などを行う会社、競馬に関するシステムの運用を行う会社など、日本中央競馬会法施行規則上の子会社に該当いたします六つの会社の役員等が想定されるところでございます。
このように、競馬会との利益相反が生じにくい人材によりまして役員体制の強化が図られますよう、制度を運用する所存でございます。
また、現在の日本中央競馬会には、平成十九年の法改正によりまして、役員の職務の執行を監督するため、有識者等から成る経営委員会が設置されておりまして、役員と元の所属先との関係を含めまして、ガバナンスを利かせる体制が強化されております。
具体的には、経営委員会の会議は毎月開催しておりまして、その場には役員全員と、農林水産省職員も陪席をしております。利益相反のおそれの御指摘につきましては、会議の場で役員から職務状況を聞き取りまして指導につなげ、さらには、役員が利益相反を起こすようなことがあれば、農林水産大臣等がその役員を解任することもできる。こうした運用を通じまして、公正な運営を確保してまいりたいと考えております。
○渡辺(創)委員 ちょっとここまでも申してきましたけれども、今回、資金拠出をいただくのと同時にこの規制緩和というか法改正が行われるわけなので、時代状況が大きく変わってきている中で、今議論していた法規制が、ある意味有効なものかというのはいろいろ考え方はあると思うので、確かに時代に合っていないかなという印象もあります。
しかしながら、国とJRAの関係性もありますし、今回緩めてという状況になりますから、今御説明があったような経営委員会ですかね、等によるチェックというのは十分に機能していただく、それを担保するということが国民の皆様からの要請にもかなうことになるだろうと思いますので、その点は重々農水省もJRAもお分かりのことだと思いますので、大事に扱っていただきたいということを併せて申し述べておきたいというふうに思います。
最後に、JRAの地域貢献についてお伺いをしたいと思います。
まず、端的にお伺いをしたいというふうに思いますが、畜産振興とともに、JRAは様々な形で地域貢献の事業も行っていらっしゃいます。この地域貢献の事業というのは、どのような形で原資を用意し、その予算額はどの程度で推移してきていて、また、主にどのような使途に向けられているのかということをJRAに確認したいと思います。
○吉田参考人 御質問いただき、ありがとうございます。
まず、原資でございますが、私どものお客様からの馬券の売上げが原資でございます。それを毎年度の予算で予算措置をしているということでございます。
こちらは、やはりJRAは地域貢献を始めといたしまして、社会貢献活動、JRAは企業体でございますので、企業体としての責務というふうに考えているところでございます。
主な地域貢献の活動ですが、私どもは、競馬場等の周辺におけます環境整備事業というのを行っております。
こちらの環境整備事業についてちょっとお話をさせていただきますと、競馬場であるとか場外勝馬投票券発売所、本会の事業所が所在する自治体に対しまして交付金を毎年度交付するものでございます。こちらは制度発足から五十年以上にわたって実施をしてきております。
交付額の推移でございますが、ここ十年ほどで見ますと、毎年約五十三億円程度を安定的に交付をしております。
こちらの使途ですが、道路であるとか交通安全施設、こういったインフラの整備、電線の地中化事業とか、それから、教育文化施設といたしましては小学校のバリアフリー、トイレの洋式化、こういった協力を行ってまいりました。
近年はいろいろなニーズが高まっておりますので、こういったハード物以外にソフト事業にも充てられるよう、地域貢献寄附金というふうに名称も変更いたしまして、特に、ソフト事業では、子育て支援であるとか、そういったところにも充てていただけるように措置したところでございます。
冒頭申しましたとおり、地域への貢献、社会貢献は競馬会として極めて重要でございますので、引き続き、その地域の自治体であるとか地元の皆様のニーズに応じた取組を行ってまいりますので、よろしくお願いいたします。
以上です。
○渡辺(創)委員 丁寧な答弁をありがとうございました。
私は、選挙区は宮崎一区なんですけれども、先ほど理事長のお話にもありましたように、宮崎には育成牧場というのがありまして、これは、実は北海道と宮崎の二か所にしか全国ではない施設であります。
この宮崎の育成牧場というのは、市街地に極めて至近の住宅街の中にありまして、先ほど御答弁でもありましたが、二〇二三年にリニューアルをしていただいて、公園としても極めて充実をしました。公園の利用者も年間十万人以上増えて、去年ですかね、昨年度は二十七万人を超える方が行っています。私も近所なので時々行きますが、本当に住民の皆さんに親しんでもらっていますし、毎年九月だったと思いますが、馬に親しむ日というイベントでもたくさんの方、私も行っていますが、行われています。地域の行事等にも、ポニーというんですかね、ちっちゃな小型の馬を出していただいて、子供たちが触れ合うような機会も積極的につくっていただいています。
周辺の自治会等のお祭りとか敬老会とか、そういうレベルのところにも場長さんであったりとか職員の皆さんが出ていただいて、本当に積極的に地域の中へと触れ合っていただいているのはよくよく承知をしているところであります。
地域と共生をして、大変親しい存在になっていただいているということには感謝もしておりますし、その努力にも感心をして、敬意も表したいというふうに思っているところです。
ですので、今後とも、今回畜産振興のことについて私は触れていませんが、畜産振興と併せて地域貢献にも是非御尽力をいただきたいというふうに思いますし、今回の施設設備の利用に関する法改正等が、資源が限られている地域にとって住民生活の充実につながるような利用促進になることを心から期待をしておりますので、そのことを表明といいますか、申し上げまして、質疑を終わりたいというふうに思います。
どうもありがとうございました。
○藤井委員長 次に、山岡達丸君。
○山岡委員 山岡達丸です。
本日は、農林水産委員会で質疑の機会をいただきましたことに心から感謝を申し上げます。
本日の議論は法案審議ということでありますけれども、これから、農林水産省を挙げて農業の構造転換、ここの推進に必要な施策の集中的な実施の財源に充てるための日本中央競馬会の国庫納付金の納付に関する臨時措置法案と、あわせて、日本中央競馬会法の一部を改正する法律案という、二法の審議でございます。
今回の法案は、先ほど申し上げました農業構造転換、全国の農地の大区画化であったりとか、あるいは共同利用施設の再編、集約化であったりとか、スマート技術の開発、生産方式転換と実装、様々、食料安全保障の確保、これからの農業の道筋をしっかりと確立したものにしていくということの中で、別枠の予算を設けていくということの中で、具体的に言いますと、一千億円、毎年二百五十億円を四年間かけて、日本中央競馬会からの拠出金でこれを充てていくという中身でございます。
大臣が、令和八年度の当初予算の閣議の記者会見の中でも、二百五十億円というのを増額することができて、この予算はまさにJRAからの拠出金で、このことについて、自主的に農林水産省として財源を確保したということをおっしゃっておられた。
昨今、いろいろな政策が何かと景気よく、余り財源のこと、議論が少ないままに、いろいろなことをやるべきということが飛び交う中で、そういう意味では、こうした財源を見つけて政策を打つという姿勢は大変すばらしい考え方なんだということは強く感じるところであります。
この会見の中で、当然、そうしたJRAさんの協力もあるわけでありますから、その協力には感謝を申し上げるということをお話をいただいているわけであります。
あわせて、通常国会、予算と法案の審議に真摯に対応して、そしてまた、農業の構造転換、農林水産業の持続的な成長の推進に全力で尽くしていくんだという決意を述べられています。
実際、JRAさんもなかなか大変な額なんだろうと思っております。二百五十億円というのがどれぐらいの金額なのかということを伺いましたら、重賞レースの八つぐらいに相当すると。八つの重賞レースの売上げ、それを農業の構造転換のために拠出するということになるわけであります。
当然、それだけ売上げを上げていかなければなりませんし、競馬ファンの方もたくさんおられますけれども、そうした方がより楽しめるような環境、より娯楽としてもそうですし、いろいろな意味で理解を広げていくような取組というのも求められていくんだろうということを思うわけであります。
その中で、レースを構成する重要なパートナーとして、やはりサラブレッドの存在、競走馬の存在があるわけでありますけれども、当然、競走馬には、競走馬を生産している地域がございます。馬産地というふうに我々は言っておりますけれども、この馬産地の取組で競走馬が誕生して、中央のJRAさんの競馬も支えていますし、地方競馬も支えているという状況でございます。
今回せっかくの機会なので是非大臣に御答弁をお願いしたいということでありますけれども、もちろんJRAさんの協力の下でこういう話になっているわけでありますが、そのJRAを支えている軽種馬産地という中で、これまでも競馬によって生まれる収益というのが国と地方の財政を支えてきました。そして、畜産の振興のための財源としても使われてきている。最近の国庫納付で、実績でいえば、三千六百億円以上の金額を納付されているというところであります。その予算の更に追加的な措置として、全国の農業の構造転換に使われるということは、それは大切なことでありますし、軽種馬界にとってはそれは名誉なことなんだろうということを思うわけでありますけれども。
やはり、軽種馬産地で働いている方々、関係者の皆様に、大臣から、今回の取組と生産地へのメッセージを是非この機会に御答弁いただきたいと思います。お願いいたします。
○鈴木国務大臣 お答え申し上げます。
まず、今般、競馬の売上げに由来する日本中央競馬会の特別積立金が、今般の農業構造転換の推進に必要な施策の実施に充てるための財源として活用させていただくことが可能になりましたのは、我が国の安定した競馬開催が行われているからであります。何よりも大事なのは、その競馬開催のために、全国で生産をされる軽種馬の約八割を生産をする日高地方による、優秀な競走馬の生産と安定的な供給が大きく貢献をしていることに、私も感謝を申し上げたいというふうに思います。
特に、私は個人的には、昨年も「ロイヤルファミリー」がヒットをいたしましたけれども、あの映画ではないんですが、私自身も競馬ファンの一人として、どこの生産牧場で生産された馬なのか、特に大きいところはよく、たくさん出るわけですが、時々小さいところでも大変大活躍をする馬がいて、そういうときの人と馬とのきずなというか物語というのは大変感銘を受けているところでありまして、是非それは、大きいところはもちろんですが、小さいところの皆さんにも感謝を申し上げたいと思います。
軽種馬産地の現状につきましては、軽種馬の北海道市場の一歳馬の平均販売価格が今上昇傾向で推移をしておりまして、売上総額も五年前の令和二年より約二割増加する一方で、ただ、その生産農家戸数は、後継者不足等を背景に、平成十四年以降減少しているというふうに認識をしております。
このような状況を踏まえまして、競馬会などの関係機関と連携をして、優良な種牡馬、そして繁殖牝馬の導入等による強い馬づくりを推進し、軽種馬産地の生産基盤の強化を図ってまいりたいと思います。
○山岡委員 ありがとうございます。
大臣から今るるお話もいただきましたけれども、「ザ・ロイヤルファミリー」はやはり地元でも様々話題になり、本当に注目をするきっかけをいただいたということであります。そこに登場する人物が、モデルの人物が、具体的にやはり地元だと顔が見えたりするものですから、役どころで比較的いい立場の方と悪い立場の方といらっしゃるものですから、それはそれでいろいろお話はあるんですけれども、地域全体として本当に盛り上がることがありがたいということでございます。
まさに、大きいところも小さいところもというお話がありましたが、裾野が広い産業であるからこそ、世界にも出ていくような馬も誕生し、あるいは地域で走る馬もいるわけでありますけれども、山の高さは裾野が広ければ広いほど高くなるという思いもありますので、是非、そうした意味で、いろいろ幅広く思いを寄せていただきたいということもお伝えをさせていただきたいと思います。
そこで、大臣に併せてお願いがあるんですけれども、軽種馬というのが農政の中でメジャーな生産物かというと、必ずしもそういう立ち位置にはいないわけであります。国庫納付金あるいは畜産振興、様々貢献を農業全体にしているというところであります。このことは、もちろん一般の方にももっともっと知っていただきたいんですけれども、農業関係の皆様におかれても、なかなかこの軽種馬というのが、馬屋さんといいますけれども、牛屋さんの方々も、実は馬屋さんの生んだ生産物による競馬の盛り上がりで牛屋さんのところにも貢献しているんだということが伝わっていない。
そうすると、地元ですとやはり身近にそれぞれの関係がございますし、あるいは関係団体、農済さんとか、ほか、JAさんとかいろいろな団体がありますけれども、その中で軽種馬の産業というのがもっともっと農業界にとって大事な位置にいるんだということを知っていただかなければならない。それがやはり現場の関係者だけだとなかなか限界もございまして、是非、農林水産省としてそういう取組を進めていただきたいという思いでございます。大臣、御答弁いただければと思います。
○鈴木国務大臣 お答え申し上げます。
中央競馬、地方競馬共に、公営競技である競馬の振興には国民の信頼が不可欠であり、そのためには、公正な競馬開催に努めるとともに、競馬の売上げの一部が畜産振興や地方財政の改善に貢献しているということについて、今先生から御指摘のあった農業者も含めて、国民の皆様に御理解をいただくということが重要だろうというふうに考えます。
これまで、日本中央競馬会及び地方競馬全国協会は、チラシの作成、配布、新聞やホームページへの掲載、また、テレビCMによる広告、レーシングプログラムなどの配布物への明記などにより、競馬の社会貢献について国民一般の理解が深まるよう取り組んできておりますが、今後もこのような取組を後押しをしてまいりたいと思います。
また、今回、特に、農業構造転換に財源拠出の御協力をいただくことを契機といたしまして、農林水産省としても、農業関係者の方々はもちろんでありますが、多くの皆さんに競馬会また産地の皆さんの社会貢献についても知っていただけるように取組を進めてまいりたいと思います。
○山岡委員 大変心強く御答弁をいただいて、ありがとうございます。
先ほど大臣から御答弁いただきました日高、繁殖牝馬という、いわゆるお母さんの馬でありますけれども、日本全国の七割がいる。お隣の胆振という地域がありますが、胆振、日高で合わせると九七%ぐらいになりますので、事実上ほとんどの軽種馬をこの胆振、日高地域が生産しているというところであります。
済みません、ちょっと大臣に個人的に伺いたいんですけれども、日高地方に足を運ばれたりした御経験は今までありましたでしょうか。
○鈴木国務大臣 大学生のときに、牧場を見にお邪魔をしたことがあります。
○山岡委員 ありがとうございます。
そうしましたら、その雰囲気もよく御承知のことだと思います。軽種馬産業はもちろん盛んなんですけれども、野菜とか花とか様々、農林水産の生産物がありまして、また、太平洋にも面した場所でありますので水産業もあります。赤潮の被害があったり、漁獲の変化もあったり、これはこれでいろいろな課題もあるんですけれども、本当に、全体としては、風光明媚で、雪も少なく、夏は涼しくという場所でございますので、是非またいろいろな機会で足を運んでいただきたいという思いであります。
日高地方では、特に静内というエリアでは、万馬券という名称のブランド米もございます。是非チェックをしていただければと思います。委員の皆様におかれても、日高に足を運んでいただければ万馬券たくさん買えますので。お米ではありますけれども、夢のある商品もございますし、本当に、軽種馬の一大産地であるということを是非皆様に知っていただければと思います。
ただ、馬産地にも様々な課題がございます。この解決に向けて、やはり大臣にもいろいろ是非御答弁をいただきたいと思いますけれども、どの業界もそうなんですが、馬産地、馬関係の人材不足、人手不足というのがやはりこれからの極めて大きな課題となっております。
馬の関係といってもいろいろな仕事がございまして、JRAの関係の美浦、栗東といった地域で働く方もいれば、きちんと、馬牧場の乗馬クラブとかで働かれる方もいらっしゃるんですけれども、やはり、生産地まで足を運んで従事していただける方というのは、なかなか、ハードルが低くないという状況であります。牧場厩務員という方々、所得も必ずしも高くもない中で、世話をする馬も多いという中で、やはり本人が好きじゃないとなかなか来れないわけであります。
その中で、構造転換のいろいろな議論もあろうと思うんですけれども、そこを支えている馬産地という中の人手不足というのは、ここに特化した個別の課題でもございます。限られたエリアで限られた人員で支えているというこの地域の人材確保について、大臣にまず御所見を伺いたいと思います。
○鈴木国務大臣 お答え申し上げます。
馬産地では、軽種馬の生産農家戸数が、先ほどもちょっと申し上げましたが、平成十四年以降減少傾向で推移をしてきており、現在も多くの経営体において後継者が確保できないなどの状況にある中で、人材確保が課題であるというふうには認識をしております。
この課題を解決するため、日本中央競馬会及び地方競馬全国協会において、牧場就農用ウェブサイトによる就農に関心のある者への情報提供、そして人材育成、就農促進に関するイベントの開催、就農希望者を含めた生産、育成者などに対する技術研修の実施などの人材確保の取組を支援しているところであります。
農林水産省としては、競馬会などの人材確保のための取組が更に進むように後押しをしてまいりたいと思います。
○山岡委員 ありがとうございます。
とりわけ、生産地に足を運んでいただける方というのを念頭に置いていただければと思います。
JRAさんもいろいろな取組をしていただいているところであります。ウマジョブというイベント、あるいはネット上のいろいろな宣伝の中で、馬のお仕事に関わるもの全てを紹介するということでございまして、実際、そこに関わった方が従事していただける方もいらっしゃるという話は聞いております。
ただ、先ほども申し上げましたけれども、いろいろな種類がございます。乗馬クラブのジョッキーに、装蹄師、馬のひづめの蹄鉄をつける仕事であったりとか、いろいろな仕事が馬のお仕事という中で、ただ、生産現場を本当に支えていく環境をつくっていかなければいけないというのは、是非、またそのことを念頭に置いた中での人材の確保ということに力を入れていただきたいという思いであります。
その人材確保という視点でもう一つ具体的に申し上げますと、獣医師の方々の確保というのが、将来のことを考えても、本当に強く手を打っていただかなければいけない分野でございます。
獣医師、御存じのとおり、大臣もよく承知しているところでございますが、牛などの大動物とペットなどの小動物という分野に免許に差はないんですけれども、どうしても希望は分かれていく、どうしても大動物よりもペットの小動物の方に人気が偏ってしまっているという現状であります。
その中で、軽種馬というのはどちらかといえば大動物の方に分類されるんだと思いますけれども、これはこれでまた専門的に技術を積み上げていかなければいけないというところであります。
軽種馬の獣医師の体制というのは、生産地には当然必要になるわけであります。緊急の手術などに対応してくださるところは、事実上、三石という地域にある農済の三石家畜診療センターというのがあるんですが、緊急の対応はほとんどここが引き受けているという状況であります。手術となれば長時間になりますし、やはり長時間労働の中で支えてくださっているという現実があります。
また、もちろん、手術のために連れてこられるお馬さんだけじゃなくて、各牧場を巡って往診をして歩く獣医師の方も、馬の対応ができる方として確保をしていかなければならないという状況でございます。若い方に来ていただいても、牧場主さんも個性ある方もたくさんいらっしゃいますので、そこのコミュニケーションの中で、足を運んで、相性もなかなか合わなかったりするケースがありますと、それでなかなか続かなかったりとかいろいろなケースがある中で、ただ、抜本的に人材確保を計画的にきちんと進めていかなければ、これは本当に生産基盤が崩れてしまうというところでございます。
獣医師のことについて、大臣に是非、農林水産省としてのコミットをお話しいただければと思いますので、御答弁いただけますでしょうか。
○鈴木国務大臣 お答え申し上げます。
軽種馬の診療を含む産業動物獣医師の確保は、地域にとって重要な課題であり、農林水産省では、産業動物獣医師の確保に向けた各般の施策を講じているところであります。これは、馬ももちろんでありますが、牛も豚も鳥もやはり獣医師さんがいなくては何ともならないわけです。
具体的には、産業動物獣医師として一定期間従事することを条件に返済を不要とする修学資金を用意するとともに、インターンシップによる職場体験への参加などを支援しているところであります。
さらに、軽種馬の獣医師確保に特化した取組といたしましては、馬産地である日高地域では、獣医学生に馬の診療分野に興味を持ってもらうための研修の開催、これは交通費や宿泊費などを支援をしております。そして、将来的に馬の産業に従事する獣医師育成の一助として、獣医学生に対する学業奨励金の給付、これが競馬関係団体において実施をされているところであります。
引き続き、馬の産地の振興に関わる関係者とも連携をして、軽種馬の獣医師確保を図り、馬産地の獣医療体制の整備に努めてまいりたいというふうに考えます。
○山岡委員 いろいろな分野があるんですけれども、軽種馬、まさに限られたエリアで限られた人材で支えているという中で、獣医師というのが本当にまた確保が大変重要な視点になります。お話しのいろいろな施策を打っていただいているということも、その努力も是非続けていただきたいんですけれども、学生さんを連れてくるということだけじゃなくて、もうちょっと幅広い年齢層の方にやはり足を運んでいただけるような環境づくりも大事だと思っております。
今までの取組に加えて、どういう形にして更にきちんと幅広くそうした人材確保をしていけるかということも検討していただきたい。御答弁いただけますか、お願いします。
○鈴木国務大臣 昨日の質疑の中でも多少あったんですけれども、地域によっても、畜産はあるのに獣医師さんがすぐに行けないみたいな状況というのが生じつつありますので、そういう状況というのは大変私も危惧をしております。ですから、今までよりももう少し産業動物の獣医師の方に学生の皆さんが向いていただけるために我々は何ができるのかという観点でしっかりやらせていただきたいと思います。
○山岡委員 ありがとうございます。
大臣から決意をいただいて、大変心強く思います。
今日、JRAの吉田理事長にもお越しいただいております。是非、レースもまた盛り上げていただいて、国庫に拠出する以上の売上げを上げていただきたいという思いでございます。
本来業務ももちろん大事なんですけれども、アニマルウェルフェアという観点から様々取組をいただいているものと承知しております。その関係の一つで、引退馬のセカンドキャリアということで、引退した馬を引き受けてくださる牧場に対しても協力金を出していただいているものと承知しています。これは非常に重要な取組で、私もそうした牧場に行きますと、のどかに余生を過ごしている馬がたくさんいるわけであります。
ただ、引退馬を引き受けている牧場というのは非常に微妙なポジションにおりまして、生産活動をしていないので農業政策の中にかかってこないという中で、日頃は協力金をいただいて経営していくことはそれはそれですごく心強いんですけれども、例えば災害とかがあったとき、被害を大きく受けたときに制度的な資金が使えない、補助を受けられない、多分、制度融資も厳しいという状況でございます。
実際、胆振地域の白老町という町で、昨年、集中豪雨で大変な被害が出たんですけれども、それぞれ、生産牧場も被害が出たんですが、引退馬を引き取っている牧場は、冠水で、牧柵が壊れて牧草地に土があふれて、最初はいかにも手が打ちようがないということで、今回様々な方の寄附で何とか今少しずつ改善を図っているわけでありますけれども、協力金という形でお渡ししている制度のほかに、やはりなかなか、災害に、緊急時の対応を支援していくような制度はまだ十分に確立されていないということを伺っております。
是非、JRAとして、こうした生産以外のことについて協力してくださる方々、特に引退馬を引き受けてくださる牧場の不測の事態にも対応する、幅の広い仕組みを検討していただきたいと思いますが、御答弁いただけますでしょうか。
○吉田参考人 御質問いただきました引退競走馬の関係は、競馬会も、大きな喫緊の課題として、いろいろな手法で現在取り組んでいるところでございます。
その中で、引退競走馬の養老牧場、こちらへの支援につきましてですが、牧場に対します活動奨励金の交付というのが一つあるということ、それから、施設の拡充であるとか、老朽化、牧場としてなかなか機能維持が難しくなる、こういった場合の整備費用、こういったものを助成をしているところでございます。
先ほど先生おっしゃいました、例えば、昨年十月ですか、白老の大雨の件でございますが、養老牧場が白老で四牧場ございまして、こちらに私どもの担当の職員を派遣いたしまして、現地をしっかり、被害状況を確認をさせたところでございます。特に被害が大きくて牧場の存続が危ぶまれる一牧場、先生御存じだと思うんですけれども、に対しまして、壊れた牧柵であるとか使用不能となった重機、こういった購入費用、こちらの助成をさせていただいたところでございます。この四つの養老牧場、申しました活動奨励金をそれ以外に別途交付しておりますので、そちらも活用されているのかなとは思っております。
ただ、今後も、災害時におきまして国ですとか自治体ですとかこういったところの支援対象とならない馬関連施設、こちらにつきまして、引退競走馬事業の継続に支障がないよう、被災牧場のニーズを踏まえて、今年もその一つの牧場についてはこれからいろいろ協議をするというふうにも聞いておりますので、こういったニーズを踏まえてしっかり対応をしていきたいというふうに思っております。
以上です。
○山岡委員 御答弁ありがとうございます。
最後に、大臣に伺いたいと思います。生産地の今後の展望にも関わることであります。
日高地域には、門別競馬場という競馬場があります。これは全国の生産地の、生産地といっても、胆振、日高が生産地のほぼ主要なんですけれども、生産地に唯一ある競馬場というところであります。言うなれば、シンボルのような存在でもあります。このほど大幅な改修工事で馬房などの整備、拡張を行って、来年度までに終わらせるということで、非常にまた新たにリニューアルした競馬場に期待が寄せられているところであります。
こちらは当然、ホッカイドウ競馬、地方競馬でありますけれども、ただ、様々、交流レースということで中央の競走馬も来ていただいたりとか、そういうレースも重ねてまいりました。ノウハウを積んでいく中で、やはり、生産地で中央競馬を開いてほしいというこの思いを是非お伝えをさせていただきたいと思っております。
ノウハウは積んで、関係者も中央レースを引き受けるその自信はあるんだということもお話しはされていて、札幌競馬場がございますから、スタッフも何ならそうした皆さんも来ていただけるものだと思っております。
海外の事例を見ますと、生産地にある競馬場というところで、年に一回、レース、十日間ぐらいかけて、ファンも生産者も競馬のジョッキーも含めてみんなお祭りで、大いに盛り上がるという日もございます。
大臣の御判断で実は中央レースの開催は増やすことができるということには法律上はなっているということは確認しております。是非、夢のある話を。先ほどの万馬券もたくさん買える地域でもございます。是非、大臣に、生産地にこれから将来また更なる目標ができるような、大きな展望を抱けるような、その方向性を打ち出していただきたい、その思いであります。御答弁、最後にお願いいたします。
○鈴木国務大臣 お答え申し上げます。
まず、中央競馬は、戦後の国営競馬から特殊法人である日本中央競馬会へ運営主体を変えたものでありまして、一方で、地方競馬は、都道府県及び特定の市町村が運営主体として実施をされており、中央競馬と地方競馬では成り立ちや主体が異なっております。
中央競馬は、ほとんどがダート競走である地方競馬と異なりまして、近代競馬発祥の地であるイギリスを範として、芝競走を中心に編成され、このことは競馬ファンにも広く認識をされているところでありまして、また、集客数も平均一万八千人と、開催規模も大きいものがあります。
今先生から夢のある話をということがあった門別競馬場での中央競馬の開催に当たりましては、実施できる競走がダートのみとなることに伴う番組編成の見直し、また、中央競馬の集客に対応できる施設及び設備の整備、そして、中央競馬の馬を滞在させるための馬房の増築、中央競馬の馬券販売など各種システムの改修、導入などの課題もあるというふうには認識をしております。
ただ、課題は大変多いのでありますが、まずは主催者である競馬会の意向が重要かと思いますので、私自身も個人的には様々なことを思うわけでありますが、特に、馬産地でやはり大きいレースを開催をして産地の皆さんが元気になるという観点は大変大事かというふうに思いますので、地方競馬も含めた競馬全体の振興が重要であるため、交流競走の実施も含め、引き続き、地方競馬や馬産地の発展を後押しをしてまいりたいというふうに思います。
○山岡委員 是非、多くの課題を乗り越えて、軽種馬産地を盛り上げていただきたいと思います。
ありがとうございました。
○藤井委員長 次に、柏倉祐司君。
○柏倉委員 日本維新の会の柏倉祐司でございます。
私にとっては十一年ぶりの農林水産委員会ということで、また御指導よろしくお願いいたします。
十一年ぶりの農林水産委員会と言うと聞こえはいいんですが、十一年間浪人をしていただけでございまして、しっかりとまた学び直して、農林水産に資するように私自身も努めてまいりたいと思います。
今回、中央競馬法の一部を改正する法律案、そして農業構造転換の推進に必要な施策に係る臨時措置法案、こちらの方は、最前より自民党さん、そして中道さんから微に入り細にわたる質問がございました。私は、少し角度を変えて、ギャンブル依存対策というものに少し深掘りをさせていただきたいというふうに考えております。
私自身は、馬券を購入するということはほとんどありません、どちらかというと球技専門の方でございまして。
私の地元宇都宮なんですけれども、宇都宮も、実は、昭和の時代は宇都宮競馬というものがありました。我々の父親世代が寄り集う場所で、非常に昭和のお父さん感の満載のそういう場所だったわけであります。逆に言えば、若い人や女性というのは余りそこには足を運ばない。
そういう昭和の時代のことをほうふつとするわけでありますけれども、最近は、本当に開かれた競馬場といいますか、JRAもイメージを刷新して、若い世代、女性も含めて、足しげく、気分転換、そして公営競技を楽しみに行くというようなイメージがしっかりと浸透してきてすばらしいな、この三十年の間に地道に企業努力を重ねてきたJRAさん、そして所轄の農林水産省は非常に頑張られておられるなというふうに考えております。
ただ、一方で、やはりこれだけ全ての世代に浸透してきている公営競技、競馬ですね、これはコインの裏表として、ギャンブル依存症というものにも更に対策に力を入れていただかないといけないなというふうにも考えております。
過去の発言を見ますと、鈴木大臣も競馬がお好きだということで、随分と先行投資をされているというふうに、二〇二五年ですか、十二月十八日の農林水産委員会でそういった御発言がありました。
何が言いたいかといいますと、どんな方でも、地位や収入、その属性によらず、ギャンブルというのは人をとりこにするわけでございます。
そこで、まずお伺いいたしますけれども、この競馬を始めとする公営競技において、ギャンブル依存症への啓発、対策というものがどのようになされているのか、そして、今後どのように充実をしていくのか、教えていただきたいと思います。
○長井政府参考人 お答えいたします。
競馬におきましては、ギャンブル等依存症対策といたしまして、令和七年三月に閣議決定されましたギャンブル等依存症対策推進基本計画に基づく取組を総合的かつ計画的に進めているところでございます。
具体的には、競馬主催者に対しまして、本人又は家族からの申請によるインターネット投票等へのアクセス制限、それから、本人からの申請によるインターネット投票等における購入上限額の設定、ギャンブル等依存症の相談窓口の設置及びホームページにおける依存症への注意喚起などを行うよう、指導を徹底しているところでございます。
農林水産省といたしましては、ギャンブル等依存症対策の重要性を踏まえまして、これらの取組を引き続き着実に進めてまいりたいと考えております。
○柏倉委員 ありがとうございます。
やはりネットでの対策、その購入がもう八割はネットでということですので、ネット上の購入制限、購入規制といったもの、これに今取り組んでいるということで、そこをまた充実をさせていただいて。
調べますと、A―PATですか、即PATというような、そういった購入に関しては、かなり上限が高いといいますか、そういったようなこともあるようでございます。私が心配するのは、やはりネットというのは、かなり手軽に購入できるわけでございます。鈴木大臣もネットで購入されたんですかね、馬券の方。
○鈴木国務大臣 ちょっとごめんなさい、大臣は馬券は買えないという法律になっておりますので、今は買えないんですけれども、買えるときは、ネットでも買いますし、競馬場にもお邪魔をさせていただいております。
○柏倉委員 ありがとうございます。大変失礼をいたしました。
ネット上でのギャンブル依存症対策というのがやはり肝になってくるのではないかなというふうに思いますけれども、政府は、このギャンブル依存対策として、先ほどおっしゃっていただいた内容にリンクしますけれども、インターネット投票データ等を分析して効果的な対策を講じるというようなことを政府として取り組むということを言っているわけですが、具体的にどのようなデータを分析して、どのような対策を講じることを現在考えているのかということをちょっと教えていただきたいと思います。
○長井政府参考人 お答えいたします。
ギャンブル等依存症対策推進基本計画におきましては、コロナを経て公営競技のオンライン化が一層進行していることから、公営競技における取組として、インターネット投票データの分析による効果的な依存症対策を検討することにしております。
現在、日本中央競馬会等におきまして、まずはデータを収集するなり分析の手法について検討しておりまして、そのデータ分析の結果を踏まえて、効果的な依存症対策の手法につなげるというふうにしたいと思っております。
農林水産省といたしましても、引き続き、取組の着実な実施について指導を行ってまいりたいと考えております。
○柏倉委員 ありがとうございます。
今後、具体策を検討していく、講じていくということでよろしいですかね。
やはりネットの簡便さ、その利便性と裏腹に、これはいつでも買える状況にあるわけですね。若い人のいろいろなSNS上の投稿を見ますと、仕事中も買える、家でくつろいでいるときも当然買えるというようなことをつぶやいている若い世代も多いわけでございます。これは避けられないところではありますけれども、落とし穴も多い。特に、若い人たちはSNS万能世代、万能感を持ってSNSを使っております。これはうがった見方かもしれませんけれども、馬券購入のサイトから闇バイトのサイトまでワンクリックで行ける。つまり、大きく損益を出して、手段を選ばずその補填をするというようなことも、悪夢ではありますけれども、現実的にはあり得る事象だというふうに考えております。
世代を限って対策するというのは難しいことだとは思うんですけれども、将来ある若者が依存症に陥らないようにするための政府の取組、特に、若い世代に絞った、そういったターゲットを考えているのか、現実的に、考えて、もう既に何らかの政策を進めているのか、そういうことについてお伺いをさせていただきたいと思います。
○広瀬大臣政務官 お答え申し上げます。
競馬における若年層に対する対策としては、ギャンブル等依存症対策推進基本計画に基づいて、広告・宣伝指針に基づく二十歳未満のモデル等の使用や児童向けテレビ番組等での広告宣伝の禁止、それから、大学生に対して、ギャンブル等依存症及び依存症対策に関するセミナーの実施、インターネット投票サイトにおいて、購入に際し必ず経由するログイン画面におけるギャンブル等依存症に係る注意喚起の文言の表示等を実施しているところであります。
農林水産省としては、若年層に対するギャンブル等依存症対策の重要性を踏まえ、これらの取組を引き続き着実に進めてまいります。
○柏倉委員 ありがとうございます。
これからまた積極的に個別具体的に対策を検討していただければと思います。
今、やはりSNS、特にユーチューブなどをちらっと見ますと、ギャンブル依存、大きく賭けて大きくもうかった、大きく賭けて大きく損をした、こういったところの動画というのは結構上がっています。これはギャンブル中毒を助長するような内容とも言えるのかなと思うんですね。
こういったところの動画をなかなか規制するというのは難しいのかもしれませんけれども、やはりこういったところの動向にも注視をしていただいて、対策を今後練っていただけると非常にありがたいのかなというふうに考えております。
最後に、次にギャンブル依存症の治療ということについてお伺いしたいと思います。
これは、勝てば対価以上のものが入ってくる、そして、脳の中で報酬系というところ、そういうところが活性化して、どんどんどんどん依存につながっていくということらしいです。だんだん勝ち慣れてくると、一層強い刺激がないとこの報酬系自体が働いてこない、いわゆる多幸感が出てこないということになっているわけですね。それが悪循環に陥る原因になっているということです。
治療としては、専門医による認知行動療法ですか、精神療法等々あるようです。そのほか、支援グループ、自助グループも含めたそういったグループによって対話を積み重ねていって依存症から脱却していくというような、グループによる治療というものが現在なされているというふうに聞きます。
こういったところにも、やはり当該省庁、農林水産省は積極的に私は支援をすべきではないかなというふうに考えております。専門医、医療機関というもの自体になかなか直接的に関わるというのは、所轄の関係上簡単ではないと思いますが、自助グループ等への支援というものも積極的に行っていっていただきたいと思いますが、それに関する政府の見解をお伺いさせていただきたいと思います。
○成松政府参考人 お答え申し上げます。
先ほど来出ています基本計画の根拠でございますギャンブル等依存症対策基本法第十五条においては、国は、関係事業者の自主的な取組を尊重しつつ、必要な施策を講ずるということとされておりますので、ギャンブル等依存症対策は、各公営競技事業者においても自主的かつ積極的に取り組んでいただくべきものというふうに考えてございます。
また、その具体的な例としては、基本法に基づく先ほど来の基本計画においては、JRA等による自助グループを始めとする民間団体等に対する経済的支援というのが盛り込まれています。この実績としては、例えば令和六年度においては、JRA等の公営競技の施行者から構成される団体から、三事業、約二百六十万円の補助が行われたというふうに承知しております。
先生御指摘のように、近年、公営競技の売上げが増加している中で、公営競技の事業者による対策を拡充すべきという御指摘があることは我々としても承知しております。そういう中で、内閣官房といたしましても、委員御指摘がございましたいろいろな支援への積極的な関与について、まずは各公営競技事業者あるいは関係省庁においてしっかり検討いただくということが基本法の趣旨にかなうものだというふうに考えてございます。
以上でございます。
○柏倉委員 どうもありがとうございました。
やはり開かれた競馬というところをどんどん目指す上で、このギャンブル対策というものもしっかりと行っていただきたいというふうに思います。
今日はどうもありがとうございました。
○藤井委員長 次に、臼木秀剛君。
○臼木委員 国民民主党・無所属クラブの臼木秀剛と申します。
前臨時国会は農水委員会にやっと所属できたんですが、また農水委員会から外れてしまいましたが、こうやって質問の機会をいただけたことに改めて感謝を申し上げます。
今日は、JRA二法に関連しての質問を行わせていただきます。先ほど来質問も幾つか重なるところもありますので、その点は省略をさせていただいた上で幾つか確認をさせていただきたいと思います。
今回、JRAの御協力の下、農業構造転換の推進を行うために、四年間、毎年二百五十億円ずつ納付をいただくということであります。その中で、農業構造の転換については主にどういうものを中心に進めていくかといえば、昨日、提案理由の中にもありましたとおり、農地の大区画化、共同利用施設の再編、集約、合理化、スマート農業技術の開発普及、輸出産地の育成というものを主に柱として構造改革を進めていくということであります。
その中で、これは従来推進してきた施策でもあるわけではあります、特に農地集約化については、人・農地プランを始め、ずっとこの間取組を行ってきたわけで、約二十年近くになると思いますけれども、集約化は徐々に徐々にと一歩ずつ歩みは進めてきています。担い手への集約率でいえば、令和六年度では、全国では六一・五%、そして北海道では大分集約化も進んでいまして、私も回っていると大分大区画化が進んでいると思っておりまして、九二・五%まで集約化率が上がってきています。
ただ、北海道を回っていてお聞きをするのは、確かに、土地の担い手がいないから、どんどんどんどん引き受けてきて、そして、気がついたらこれだけ大きくなってきたというようなお声もあります。また、集約化の課題の一つでもあるんですけれども、隣接している近隣の農地が、これは田んぼ、畑、果樹、また畜産も含めてだと思いますが、必ずしも自分たちが今までやってきたやり方であったり理想のものではない、管理の仕方もそうですし、こういうハードルがあるので、パズルのように組み替えてきちんとはめていくということは、やはり地元のかなりリーダーシップを持った方であったり、相当、本当に危機的な状況になって、やむを得ずやらざるを得ないという状況が起こるまではなかなか難しいというお声も実際にいただいています。
今回、予算をつけて農地の大区画化を加速をしていくということでありますけれども、こういった現場の実態、大臣もよく御存じだと思いますけれども、実態のハードル、要は、予算をつけても、これは進むかもしれません、当然進むとは思いますが、やはり一定の越えられないハードルはある、このギャップについて御見解を伺えればと思います。
○鈴木国務大臣 御質問ありがとうございます。
今回、農業構造転換集中対策で期間を決めて、まず重点的に今すべきことをしっかりと進めていくということは一つの方針としてあるわけなんです。
特に、これまで、まず私たちの問題認識としては、本来であれば、そろそろ例えばカントリーエレベーターとか大型の共同利用施設の更新をしなければならなかったのに、なかなかそこに踏み切れなかったという現実があるわけです。そういったところを、今回の集中対策の中では補助率をかさ上げをして、また地財措置もしっかりやるとか、こうしたことで後押しをして、少なくとも、地域にとってなくてはならない農業基盤を支えている、農地もそうですが、そういう施設、これをできる限りこの五年間の間に整備を進めて、二、三十年これで大丈夫なんだという状態をつくっていくというのがまず今回の集中対策の肝かというふうに思っております。
それと同時に、今委員から御指摘のあった、農地がなかなか、まだばらばらで、大規模化はしているんだけれども、集約できていないので、生産性がもっと上げられるんだけれども、上がらないという課題も当然あるわけなので、これは、今私たちは地域計画も含めてブラッシュアップをするということでありますが、そんなに簡単でないということも当然よく認識をしております。
我々でできることは精いっぱいやらせていただきますし、また、これから中間管理機構なんかも、今のやり方では当然限界があるというのも現場から伺っておりますので、そうしたことなんかもよく相談をさせていただいて、検討させていただきたいと思います。
○臼木委員 御丁寧な御答弁をありがとうございます。
農業委員会の皆様も含めて、たくさんの声が届いております。やはりハードルはありますけれども、やっていかなければいけないことだと思いますので、本当に前向きな御答弁をいただきましたので、我々も是非協力をさせていただきたいと思います。
そして、もう一つ、先ほどお話もありました農業施設の関係でいえば、今回、先ほどありました共同利用施設の再編、集約、合理化ということで、まさに約三十年前になるんですかね、ガット・ウルグアイ・ラウンド時に大分大施設を造って、それが更新の時期に来ている。今まで何とか何とか使ってきたんだけれども、おっしゃっていただいたように、替えるだけの投資も難しかったという中で今回これが入ってくるということも承知はしています。
これはまさに構造転換ということを柱に掲げているわけですから、どういった結果が再編、集約、そして合理化を図ることによりできていくのか、これは単なる更新ということではなく、きちんと共同利用施設としての効能を最大限発揮できるような更新になっていくことで要件をかけていくということはやはり必要だと思いますが、ちょっとこの点も是非改めて御答弁いただけますでしょうか。
○鈴木国務大臣 今の点は共同利用施設についてですけれども、単に今までと同じようなものをもう一度ということでは全くありませんで、やはり設備なんかもかなり技術的にも進んできていて、品質向上なんか、付加価値を更につけるという設備なんかも出てきておりますので、そういった面で再編、集約、合理化、そして結果として収益力が強化をされるということを着目をして、しっかり支援をさせていただきたいというふうに思います。
○臼木委員 ありがとうございます。
そして、今回はあくまでも集中的に実施をしていく、五か年で集中でやっていくということでありますけれども、これも私も農水委員会で立たせていただくたびに話をさせていただきますが、やはりちゃんと当初予算で予算を獲得して、そして、農家、営農者の皆様がこの先にちゃんと年度年度で計画を立てて、年度年度といいますか、基本的には中長期で皆さん計画を立てて営農されていますので、予見可能性ということを大切にしながらやっていくということがやはり必要だと思います。
農政は、本当にこの間、予算が減ってきてはいますけれども、そういう意味でも、きちんと、高市総理もおっしゃっておられますけれども、当初予算で予見可能性を示していくということは必要だと思いますので、この点も併せてお伝えをさせていただきたいと思います。
それでは、今回、JRA二法の中でも、特に特別振興資金について少しお伺いをさせていただきます。
先ほども質問がありましたとおり、今回、国庫納付をすることによって特別振興資金への影響はあるんじゃないかということが東委員からの御質問の中であった中で、九百億円の資金の残高もありますし、影響はあるとしても、基本的には、特別振興資金を活用した事業に対しては大きな影響は出ないだろうということでありました。
理事長からも先ほど答弁がありましたとおり、特別振興資金を使って、競馬振興事業であったり畜産振興事業、法の中でも十九条三項、四項の中で定められていますけれども、実際に行われております。
ちょっとここで、参考人で結構ですので、畜産振興や地域貢献、具体的にこの資金を使ってどのようなことがされていて、JRAというのは社会貢献がやはり基本的な理念でありますので、具体的に住民や国民の皆様にどういったメリットがあるのかということを端的にお答えをいただきたいと思います。
○長井政府参考人 お答えいたします。
まず、畜産振興事業の関係でございますが、これは、民間団体や大学等が実施いたします国の事業を補完する取組に対して助成を行っているものでございまして、その内容は、畜産現場への即時応用が期待できる研究開発や調査研究、畜産経営への情報提供等でございます。
この事業は、重点テーマに該当する事業を公募する方式で実施しておりまして、例えば、SNSの活用やスムーズな情報アクセスの実現のための情報発信など、畜産に関わる仕事の理解の推進、馬インフルエンザの発生防止のためのワクチン接種や鳥インフルエンザの感染リスクを低減する機器の開発支援など、重要な家畜疾病の防疫対策のための対策などがございます。
続きまして、地域貢献の関係でございますが、日本中央競馬会は、地域社会への貢献といたしまして、競馬場周辺の環境整備や地域住民の利便性向上のための取組を行っております。
環境整備につきましては、競馬場周辺自治体への寄附という形で、競馬開催に伴う混雑、渋滞防止のための道路整備、周辺の環境整備として公園の整備、モノレールの施設改善や長寿命化などを支援しているところでございます。
例えば、委員の御地元の札幌市では、令和六年には、競馬開催に伴う混雑、渋滞防止のための道路の整備を行ったと承知しております。
農林水産省といたしましても、これらの地域貢献の取組を引き続き後押ししてまいりたいと考えております。
○臼木委員 ありがとうございます。
わざわざ札幌の紹介もいただいて、ありがとうございます。
先ほど山岡委員からも御指摘があったとおり、競馬事業というものは、娯楽である部分である一方、本来の目的は社会貢献ということでもありまして、国庫納付をされている部分でいえば、畜産、社会福祉にも充てられておりますし、さらには、その補完的な役割として特別振興資金が使われているということです。
先ほど、昨年度、道路整備に使われたということでありましたけれども、従来、JRAさんでは競馬場周辺環境整備費というものが交付金で出されていたんですけれども、せっかくなので、今日、理事長をお願いしておけばよかったなと思うんですが、今年からこの整備費の名称を、地域貢献寄附金という形で名称を変更して、周辺道路整備などに限ったものではなくて、子育てや教育にも使えるようになったというふうに承知をしています。
従来、先ほどありましたけれども、いわゆる競馬場を設置している自治体、会営競馬場所在都市といって、いろいろ市議会で協議会もつくったり、市でも連携していろいろな要望もさせていただいていると思いますけれども、交通対策であったり整備費、また、いろいろな地域イベントでの利活用なんかも含めて要望していたと思うんですけれども、さらに、地域貢献寄附金というふうに名称を変更して、より一層地域に競馬事業が社会貢献をできる、使い方、使い道も広がったというふうに承知をしています。
こういうことについても、これから、今まで競馬場周辺環境整備費というのが少し減ってきているということも指摘をされていますので、社会貢献の観点からも、いろいろ地域に密着をした施策の実行について、是非地域、地元自治体と連携してやっていただきたいなと思いますが、この点、御答弁をよろしくお願いいたします。
○長井政府参考人 お答えいたします。
先ほども理事長の方からもお話がありましたけれども、多分、周辺環境整備は相当進んできているということもあって、今回名称も変更してちょっと広げたということでありますので、引き続きその地域の御要望をよく酌み取りながら推進できるように指導してまいりたいと思っております。
○臼木委員 ありがとうございます。
続いて、先ほどこれも山岡委員からもありましたが、私も比例北海道ブロックの選出で、日高、胆振も訪れることも多く、また、行ったときには、先ほどもお話がありましたけれども、道路の両脇から馬の牧場が見えて、本当にすてきな景色が見られる場所ではありますが、ただ、先ほどあった胆振と日高では結構経営環境が異なるというのは大臣も御承知のとおりだと思います。特に、日高地域では、経営困難な経営体の皆さんが増えてきている、後継者不足である、さらには従業員の人手不足であるということで、ちょっと厳しい状況にあるというお声を多くいただきます。
一つの要望は、やはり競馬事業を行うことによって、生産、馬産地にももう少し何か経営体支援みたいなものができないかというお声をよくいただくこともあるんですが、これはちょっと競馬の構造上といいますか、法のたてつけ上も含めて、競馬の収益での馬産地への支援というものと、いわゆる農水省が今畜産業としての馬に対する支援というものの構造的な問題というのはなかなか一般の方にも分かりにくいと思うので、この点を是非畜産局長から簡潔に御説明をいただいてもよろしいでしょうか。
○長井政府参考人 お答えいたします。
畜産振興はもちろん国の予算としてやっておりますが、多分、特に軽種馬の関係の経営支援とか人材確保とか、そういうことだと思いますが、これは、競馬が、国や地方の財政に貢献することを目的に刑法の特例として認められているものであるという競馬の性質に鑑みまして、国の支援の対象とせずにJRAなど競馬団体の支援で行っているということで、それでちょっと考え方の仕分をしているということでございます。
○臼木委員 ありがとうございます。
私もレクを受けながら、時々ちょっと混同してしまって、政策の部分であったり、JRAの事業としての中身として混在がしているので、この点を少し御説明をいただいたわけです。今ほどあったとおり、公営競技ということで、この正当性を保つためにも、基本的に競馬収益は公共財源としているということが原則であると思います。
とはいいながら、JRAの側でこれは何も地元に還元がないのかといえばそういうわけではなくて、競走馬の生産につきましても、間接的にはなるのかもしれませんが、地元にも様々な形で還元があるものと承知はしております。一番分かりやすいものでいえば、賞金の中で、いわゆるブリーダーズ賞のようなものできちんと生産者の皆様にも入ってくる。さらには、先ほどありましたように、生産振興の補助ということも入ってきます。
こういう観点で、JRAの事業の中からも地元への還元があるとはいいながらも、やはり地元の皆さん、経営体の皆さんからすれば、もうちょっとどうにかならないかということを、特に競馬ブームが本当に盛り上がっている中で、山岡委員からも先ほどあった、馬はもうかっているんでしょうとほかの畜産農家の方から言われることも多いんだけれども、そんなことはないというような話も伺っています。
JRAの賞金が高くても、これはなかなか中小の牧場の皆さんに還元されにくいということでいうと、やはり賞金の受益者の一番大きいのは、馬主の皆さんに大きく入ってきたり、生産者の皆さんにはなかなかこのお金が回ってこない。また一方で、繁殖のところでいえば、どちらかというと、中小の生産牧場の皆さんからすると、お金を払う側ですよね。構造的な問題で、成功している方とそこにお金を払う側というようにちょっとやはり格差が出てきているという、ある意味、構造的な問題があるんだろうということも指摘はされています。
そういう意味でいえば、是非こういった生産者に回るような形で、これも是非理事長にお聞きをしたいなと思っていたんですが、いわゆるブリーダーズ賞の部分の拡充であったり、また、中央競馬まではいけないんだけれども、地方競馬であれば一定の利益は確保ができるということであれば、地方競馬の活性化であったり、また、全体として国産の軽種馬の品質を上げていくことで輸出促進をしていくということなんかも対策としては考え得るのかなと思いますけれども、是非この辺り、参考人でも大臣でも、御見解があれば、御答弁いただけますでしょうか。
○鈴木国務大臣 やはり競馬の世界も、繁殖牝馬を抱えて生産をしてくださるたくさんの皆さんがいて初めて成り立つものですから、大きいところだけでいいのかといえば、きっとそれでは多様性という観点でもあれですし、競馬に携わる皆さんの夢という観点でもいろいろな課題があるんだろうというふうに思いますから、やはりどうやって馬産地を支えていけるのか、これについてもう一度JRAともよく話し合っていきたいというふうに思いますし、今でもJRAはしっかりと馬産地を支えているというふうにさっき吉田理事長からも答弁がありましたが、先生から御指摘のように、まだそうはいってもという話があるのであれば、そうした観点で我々も考えていきたいと思います。
○臼木委員 非常に前向きな御答弁をいただき、ありがとうございます。
いろいろな構造上の問題、元々の、先ほど理事長からだったかと思いますが、御答弁があったとおり、競馬、国内のJRAの発足以来のいろいろな歴史的な背景もありますし、なぜこのような形になったかということも今回特に私も勉強させていただきましたが、構造、うまくと言うと語弊があるかもしれませんが、きちんと経営としてやっていかれる方と、そして、いろいろな地理的な制約があったり、元々あった条件の制約の中で取り組んでこられた方に対しての支援ということも含めて、この両立ができる、そして産業全体の底上げをしていくということはまさに大事だと思いますので、是非よろしくお願いをいたします。
そして、先ほどこれもありましたが、引退馬の話になります。
先ほど来もありますけれども、テレビのドラマであったり、あとはゲームコンテンツもあって、結構引退馬の養老であったり支援ということに対して、競馬ファンのみならず、関心が高まってきていると承知をしています。有名引退馬の名を冠したクラウドファンディングでは七千万円を集めるとか、やはり皆さんの関心も集まっております。
実際、引退馬というのがどれぐらいいるのかといえば、今、中央、地方を合わせて、中央と地方で行き来をする登録のし直しというのもあるので、これを除くと大体六千頭から七千頭前後というふうに推測されているというふうに承知をしているんですが、この推測されているというのが、繁殖と乗用と、そのほかいろいろあるわけですけれども、追える部分があるのと、どうしても牛等と違って追えない部分があるということは承知をしています。
この部分でもちょっとアニマルウェルフェアとの関係でいろいろな文献があるんですけれども、馬特有といいますか、軽種馬特有の追える理由、追えない理由というところ、ここを御説明をいただけますでしょうか。参考人で結構ですが、大丈夫ですかね。
○長井政府参考人 お答えいたします。
恐らくというか、ちょっとあれでいきますと、登録されている馬というのは、もちろん登録されているわけで、その後というのは追えるんですが、登録する前、要するに、確かに競走馬は生まれながらに競走馬といえば競走馬なんですが、やはり登録するまでの間というものもございますので、そういったものをちょっと考えますと、登録されていないものについては、なかなか数字として追いにくいものになっているというふうに認識しております。
○臼木委員 済みません、事前にもう少し丁寧に通告をしておけばよかったなとは思いますが。
いろいろな観点から、軽種馬の関係できちんとアニマルウェルフェアができていないんじゃないかという、端的に言えばですね、御指摘なんかもあるわけですが、ちょっと構造上の違いでいろいろあるわけですけれども、現場の皆様から伺えば、きちんと競走馬の登録ということも含めてやられているということであると承知はしております。
その上で、引退馬や、特に、先ほどもありました養老ファームについては、徐々に徐々に施策としてもこれが進んできていると承知をしております。
特に、北海道では、先ほどもあったとおり、養老ファームに競馬ファンの皆様が、ちょっとこの後時間があればお話をさせていただきたいと思いますけれども、夏競馬で、北海道ツアーということで、札幌と函館でやっているわけですけれども、その途中、養老ファームへ寄る。ある意味、千歳に飛行機で行って、札幌で競馬を見て、また養老ファームを見て、函館というような、こういう一種の観光ルートみたいな形もできている中で、せっかくですので、この養老ファームへの支援ということも、国としてということはなかなか難しいのかもしれませんが、先ほどのお話にもあったとおり、JRAの方を中心に、観光産業や他の新たな付加価値をつけるということでやっていくこともできるんじゃないかなと思っていますが、この辺り、是非御見解を伺えればと思います。
○鈴木国務大臣 お答え申し上げます。
引退した競走馬の多様な利活用や、命ある馬が可能な限り穏やかな余生を送るということは、競馬全体にとって重要であるというふうに考えております。
私のSNSにも、引退馬へのしっかりとした支援をすべきではないかというお話が結構多くの皆さんから寄せられているところであります。
このため、日本中央競馬会等において、引退競走馬に対する支援を、これは年々増額をしておりまして、令和七年度には約十九億円を措置をしているところであります。
委員御指摘の引退養老牧場への支援については、モデル的な養老牧場の係養費用や施設の補改修等に係る費用の助成、また、養老馬の係養を行う牧場や引退競走馬の受入先の調整等を行う団体への奨励金の交付などを実施をしてきているところであります。
農林水産省として、引き続き、関係者と連携をして、引退養老馬への支援が加速されるように後押しをさせていただきます。
○臼木委員 ありがとうございます。
済みません、ちょっと順番が前後してしまったんですが、先ほど馬産地では、特に日高地域ではなかなか経営が厳しくて、後継者不足、従業員不足という話があるということをお話をして、ちょっと順番を間違えてしまったんですが、よくやはり聞くのが、労働環境の改善に向けた取組についても少し言及をさせていただきたいと思います。
特に、是非北海道で馬と関わる仕事がしたいということで、中学校を卒業、高校を卒業して牧場に入ってこられる方もおられるんですが、やはり離職率もそうなんですが、本当に短期間で、二年、三年とかで辞めてしまわれる方が多く、五年、六年を超えてくるとベテランの域に入ってきてしまう。
そういう状況の中で、今、畜産の関係の特定技能の方も多く増えてきて、特に、日高の地域ではインド系の方が多く入られてきていて、中心地であります浦河、新ひだかというところでは、結構人口比率も年々高まってきているという状況だと承知をしています。私も時々、街頭演説の後、大型ショッピングセンターに行くと、そういう方々がたくさんお買物をされているんです。
こういった中で、馬産業であったり畜産に限った話ではなく、農林水産業全体と言ってもいいのかもしれませんが、やはり従来家族経営でやられていたところが、大規模化であったり法人化をしていくときに従業員を雇わなきゃいけないという中で、今までの感覚で、労働基準法であったり、また社会保険の適用に関して、どうしてもなかなかワークルールについての周知ができないというのか、そもそも御本人自身もそういう知識もないし、なかなか知識を得る機会もなかったり、そういうことがないために現場が過酷な労働環境になってしまい、若い世代の人たちが働きがいをなくしているのか、要は余暇が欲しいとか楽をして稼ぎたいということではなくて、ある意味、私は、現実的に見ている人が多いなというのはお話を聞いていても感じるんですよね。自分がやりがいを持って取り組むんだけれども、それに応えられるだけの教育をしてもらえるか、当然、賃金も待遇もそうですけれども、きちんとルールを守った中で、これから自分がどうやってこのやりがいをつなげていくかという、ある意味、本当に前向きな若い人たちが多いと思います。
だから、こういう若い人たちを是非現場で育てていって次の時代につなげていくためにも、ワークルールを一次産業の中でもきちんと周知徹底をさせていくということはやはり必要ではないかと思っています。
ちょっと厚労省の方に、特に一次産業を中心に、何か労基法であったり社会保険の関係で特化して説明をしたりすることはあるんですかと事前に聞いたら、そういうことも余りないということも聞いていますので、今回、農業の構造改革の中で大規模化をしていくということであれば、従業員の手をかりてという機会も増えてきますので、こういったワークルールの周知徹底、こういうことも是非農林水産省は厚労省と連携もしながら取り組んでいただきたいなと思いますが、大臣のお考えを伺ってよろしいでしょうか。
○長井政府参考人 お答えいたします。
ワークルールの徹底は重要なことでございます。特に、畜産は、もちろん馬だけじゃなくて酪農なんかもそうですけれども、非常に時間が長いということもございまして、そういった部分についてワークルールについて周知徹底をしていくことは重要だと思いますので、取り組んでいく必要があろうと思っております。
それから、労働環境の関係で、ある意味、省力化ということも非常に大事なことだと思っております。
そういう意味で、その課題を解決するために、軽種馬のウォーキングマシン等の導入によります労働力の軽減でありますとか、軽種馬のファームのヘルパー利用組合の運営に要する経費への助成などについて、日本中央競馬会及び地方競馬全国協会において支援をしていると承知しておりまして、引き続き、競馬会等の関係機関と連携いたしまして、労働環境の改善に向けた取組を後押ししてまいりたいと思っております。
特に、利用組合とか、酪農もそうですけれども、やはり手伝う、その機関にやっていただく、そういったことも大事だと思いますので、そうした取組も含めまして、しっかりと取組を後押ししてまいりたいと思っております。
○臼木委員 ありがとうございます。
確かに、ヘルパーであったり省力化、DXを進めていくということ、これはもちろん重要な視点だと思いますが、先ほどあった後継者不足というところでいえば、次の時代を担う人材育成をきちんとしていかなきゃいけないということで、ヘルパーであったり省力化ということも確かに利いてはきますけれども、きちんと現場で一定の経験を積んで、そして自身で次に経営体になっていくということを考えれば、この人材育成、先ほども少し触れましたが、特定技能で、とにかく人手不足に対応するということも大切ではあるんですが、足下の現状を乗り切るということに加えて、次の時代の後継者不足に対して、結構ここのワークルールの徹底ということは、私は大きな視点だと思います。
若い世代の皆様が本当に夢や希望を持って、意欲を持って入ってきて、挫折して、ちょっとあの業界はブラックだなとかということになってくれば、これは悪循環にもつながっていきかねない、後継者不足ということは更なる後継者不足を生み出しかねないという懸念はあると私はやはり思います。特に、今回は馬産業の話だけですけれども、第一次産業のいろいろなところの皆さんの話を伺ってきても、ちょうど今は過渡期ではあると思うんですね、家族経営から法人化、大規模化とやっていく中でこれは一つ大きな柱だと思いますので、是非こちらもよろしくお願いをいたします。
そして、少し話がまた変わりまして、ちょっと行ったり来たりで大変恐縮なんですが、地元の皆様、生産者の皆様からすると、是非地方競馬の活性化ということも、これは生産者の皆様からすれば、自分がつくった、育てた馬の活躍の機会が増え、またそれが自分たちの利益にもつながっていくということで、これはやっていくべきだろうと私も思っております。さらには、当然、競馬に対しての地域住民の皆さんの理解や機運醸成にもつながってくるということで、現在、取組として、地方競馬については主体が都道府県等でありますので、まず、JRAと地方競馬との今の現状、どういう連携をされているのか、交流をされているのかということについて、簡単に御説明をいただいてよろしいでしょうか。
○長井政府参考人 お答えいたします。
日本中央競馬会と地方競馬主催者は、競馬全体の発展を図るという大きな視点に立ちまして、我が国の競馬の発展を図るべく、平成七年にダート交流重賞競走を開始するなど、競馬番組面での交流の枠組みの充実を図ってきたところであります。
さらに、相互の売上げの拡大を一層進めていくことが重要であるという認識の下、平成二十四年から、競馬会のインターネット投票システムを活用した地方競馬の勝馬投票券の発売、翌二十五年からは、地方競馬の発売施設を活用した中央競馬の勝馬投票券の発売などが開始されているほか、競馬会の特別振興資金からの支援も活用いたしまして、共同での広報活動や連携したイベントなどを行っているところであります。
このように、相互に連携した取組によりまして、中央競馬、地方競馬共に、売得金は、平成二十四事業年度以降、連続して対前年を上回るなどの成果が見られているところであります。
農林水産省といたしましても、連携、協調が我が国の競馬の発展に資するという考えの下、各主催者の取組が円滑に進みますよう、引き続き指導をしてまいります。
○臼木委員 ありがとうございます。
今まで様々な取組をしていただいているということで、先ほど山岡委員からもあったとおり、生産地でのレース開催というのも大変アイデアとしてはすばらしいなとは思っております。
また、現実的な意味でいえば、今、ダートの関係でいろいろ交流レースなんかもやっていると思いますけれども、こういったダートグレードの重賞化の拡充であったり、あとは、なかなかちょっとできてはいないんでしょうけれども、馬への負担もあるとは聞いているんですが、ナイトレース、こういうことも含めてJRAそして地方競馬と連携してやっていけばどうかという、いろいろな私もお声を聞いているんですが、是非この辺りもお考えがあれば、なかなか畜産局長や大臣からお答えをしづらい質問だなとは思いながら、よろしくお願いいたします。
○鈴木国務大臣 答弁はさっき局長からあったとおりなんですけれども、やはり地方と中央との交流というのは大変大事でして、古くは、例えば、メイセイオペラという盛岡で走っていた馬が中央でも活躍したりとか、北海道で走っていたコスモバルクというのが活躍をしたりとかしていて、そのときというのはやはりすごく盛り上がるんですよね、競馬界全体が。ですので、やはり地方の競馬もすごく大事であります。
ですから、今、重賞の交流レースの話がありましたが、特に、今、ダート界は、フォーエバーヤングがブリーダーズカップで勝つことが日本馬では初めてできましたので、すごく盛り上がってきておりますから、そういう機運も逃さないで、よくこれはJRAと地方競馬と、皆さんと相談させていただきたいと思います。
○臼木委員 大臣の競馬好きが本当によく分かる御答弁で、ありがとうございました。
こういった地方は、なかなか生産、そして地元地域で実際に競馬ということについて関わってこられる方というのが、まだまだいろいろな情報も含めて連携ができる可能性があると思いますし、競馬というものが、先ほど来ずっとありますけれども、基本的にはやはり公営レースであって、社会福祉ということですので、畜産の振興につながってきたり、また住民の暮らしの向上ということにもつながってくると思いますので、これは単純に趣味、娯楽の世界ではなくて、そういった私たちの生活の便益にもつながってくるという観点からも、また地域振興という形でも本当に様々な効果があると思いますので、是非、取組を行うということは本当に必要だと思いますので、よろしくお願いをいたします。
最後に、少し触れようと思っていたところですけれども、少し先ほど触れましたけれども、地方開催のところ、北海道でいえば札幌と函館ということで、夏、本当に大きな、競馬ファンの皆様が観光として来られて、札幌と函館と行くという中で、観光施策としての連携ということについて、現状、JRAを含め、農水省や関係省庁としての何か取組があれば、是非最後に御答弁をいただいて、質問を終わりたいと思いますが、いかがでしょうか。
○長井政府参考人 お答えいたします。
ちょっと私も、委員がおっしゃったようなそういった広がりはあると思いますけれども、施策としてというのはJRAにもよく聞いてみたいと思いますが、思いつくものはちょっとございません。
○鈴木国務大臣 現状で、農林水産省としてそこの件について何かをやっているということはないというふうには思いますが、ただ、さっき先生から御指摘があったように、札幌や函館の開催に合わせて、養老ファームも含めて行くような流れというのがだんだんできているように感じますので、これは地元にとっては本当に観光にプラス、地域経済にプラスになると思いますから、そういう観点で、観光庁とも、そしてまた地元の自治体ともよく相談をさせていただきたいと思います。
○臼木委員 済みません、ちょっと最後は行ったり来たりの質問になって恐縮ではありましたが、まずは、本来のこの法の目的自体は農業の構造転換ということでありますので、持続可能な、特に、やはり生産者の皆さんが予見可能性を持ってこれからも営農に取り組める環境づくりをまずは五か年で集中してやっていくということでありますので、この施策、事業については、我々としてもきちんと見て、是非現場の声も届けていきたいと思いますし、また、競馬事業についても、先ほどもありました地域振興、そして国民の福祉向上を含めて、是非取り組んでいただきたいと思っておりますので、そのことを述べて、質問を終わらせていただきます。
ありがとうございました。
○藤井委員長 次に、峰島侑也君。
○峰島委員 チームみらいの峰島侑也です。
本日は、御質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。
また、今回の質疑時間は、他委員会との兼ね合いで、参政党の木下委員に順番を融通していただきました。ありがとうございます。
そういたしましたら、質問をさせていただきます。
我が国の農業は、今まさに構造的な転換点を迎えております。農業経営体数は、令和七年時点で八十二万八千、そして令和二年比で二十四万七千経営体が減少しているという状況になっております。また、基幹的農業従事者の平均年齢は六十七・六歳、そして六十歳以上が実に七七・七%を占めているという状況です。また、食料の自給率、これもカロリーベースで三八%という水準にとどまっております。
こうした危機的状況に対応するために、今回の法案は、JRAの特別積立金を農業の構造転換の財源として活用しようとするものであり、その政策的意義は十分に理解をしているつもりでございます。
しかしながら、この法案に幾つかの重要な論点があるというふうに理解しておりまして、特に、今後の政策の継続性、計画性、財政規律、そういった観点から御質問をさせていただければというふうに考えております。
まず一つ目、農業の構造転換の具体的な目標についてお伺いをさせていただきます。
本法案の趣旨において、農地の区画拡大、共同利用施設の再編整備、スマート農業技術の開発導入、そういった柱が掲げられています。しかし、現状と目指すべき姿が数値目標を含めて具体的に示されているかというと、必ずしも明確ではないというふうに理解をしております。
例えば、農地の大区画化につきまして、令和五年時点において、五十アール以上整備済みの水田については全体の一二・三%にとどまり、一ヘクタール以上の大区画に至っては六・三%という水準になっております。また、三年から五年程度で一ポイントずつその数値が上昇していますが、例えば、この集中対策期間の残り四年間でこれをどこまで引き上げていくのかというところを是非伺っていきたいと思います。
共同利用施設についても、現在稼働中の施設の七割が三十年以上前に設置されたものであるということは、法案にも記載されているとおりかと思います。
また、スマート農業についても同様に考えております。ドローンによる農業散布ということで、作業時間が平均六一%短縮できるというデータがありますが、現場への普及の現状と本対策期間における到達目標はどのように設定されているのか。
このような今回の農業構造転換集中対策において、それぞれの柱について、政府が想定する具体的な数値目標と、その達成によって農業の姿がどのように変わるのか、そのような目指すべき姿について御答弁をお願いできればと思います。
○広瀬大臣政務官 御質問ありがとうございます。お答えいたします。
委員御指摘のとおり、食料安全保障を確立していくため、農業構造転換集中対策として、今言われた四つの対策を講じることとしております。
このうち、一つ目の農地の大区画化については、農作業の機械化、省力化により、稲作労働時間を大幅に低減するため、一ヘクタール以上に農地を大区画化する取組等を支援していくこととしております。
二つ目の共同利用施設については、カントリーエレベーター等の経年劣化等による稼働経費の負担拡大及び利用者負担の増加が課題となっていることから、この再編、集約、合理化を支援していくことにしております。
三つ目のスマート農業技術の開発等については、労働力を大幅に削減する収穫ロボットの開発、生産性向上に資する農業機械の導入等を支援していく、こういうことにしております。
四つ目の輸出産地の育成については、今ほど申し上げた大区画化等と併せ、日系のみならず、現地系商流への売り込みの強化、海外の規制や求められるロットに対応した輸出産地の育成等をソフトそれからハード両面から支援していくこととしております。
これらの農業の構造転換への集中投資を進め、生産性の抜本的向上を図ってまいりたい、こう思っております。
○峰島委員 御答弁ありがとうございます。
各四つの柱の中においてどのようなことをしていくのか、そういった定性的なところは大変よく理解できました。
一方で、より定量的なところ、例えば、四年間たって、この計画が成功したのかどうか、そのような判断をしていく際に、どのような数値目標が掲げられるのか、若しくは、これからそれが策定されるのかといったところも是非追加でお伺いできればというふうに思っております。
例えば、今、スマート農業の方でもそういった機械の開発導入を促進していくという話がございましたが、それに対しても数値目標があるのかですとか、そういったところをもし御答弁をお願いできればうれしいというふうに思っております。
○鈴木国務大臣 数値目標については、基本的には、基本計画でまず食料自給率をどうするんだという目標があります。それが一番大きい数値の目標かというふうに思っていて、そこを二〇三〇年度に向けて達成ができるかどうかということだというふうに思います。それ以外にも、土地改良、さっきの農地の大区画化の話でいえば、土地改良基本計画というのがあって、済みません、今細かい数字は私も頭に入っていないんですけれども、そこの中で様々な数字を決めておりますので、そういうことを指標にして、しっかり達成をできるように努力をさせていただきたいというふうに思います。
ただ、是非ちょっと御理解をいただきたいのは、全部が全部、一ヘクタールができる土地の条件かどうかといえば、必ずしも、地域によっては一ヘクタールは難しいなとか、若しくは現場の判断で、一ヘクタールじゃなくて、あえて三反にした方が作業の効率性とか、地域の皆さんにとっては水の管理上いいのではないかといった話もあるので、全て計画どおりにはいかないかもしれませんが、なるべくそれを達成できるように我々は努力をさせていただきます。
○峰島委員 大臣、御答弁ありがとうございます。
食料自給率であるとか、そういった数値を基に計画を進めていくという点と、また、それぞれの地域特性も踏まえながら、そこはより改善を努力していくというところを大変よく理解できました。ありがとうございます。
そういたしましたら、次に、JRAの特別積立金の本来の趣旨と、あと、積立額の妥当性についてお伺いをしたいと思います。
JRAの特別積立金は、現在一兆円に達しているというふうに理解をしております。この積立金の趣旨について、過去の国会答弁において、不測の事態により競馬開催を実施できない場合や将来の設備投資に備えた準備金というふうにされているかと思います。すなわち、これは、私が理解するところ、JRAが事業を継続するためのリスクバッファーであるというふうに理解をしております。
一方で、JRAの令和六年時点の売上金は三兆三千億という水準で、当期純利益、これは六百四十五億というふうになっております。
仮にJRAが一時的に競馬を開催できないような事態が生じた場合、どの程度の期間、損失に備えるべきかという観点から特別積立金の適切な水準を考えていったとき、その一兆円という規模が果たして、過大ではないのかというところは疑問を持っております。
そこで、JRAの特別積立金について、事業継続のリスクバッファーとして適切な水準というのはどの程度というふうに御認識をされているのか、政府からの御答弁をお願いしたいというふうに考えております。
○長井政府参考人 お答えいたします。
特別積立金につきましては、日本中央競馬会法第二十九条の規定に基づきまして、毎事業年度の利益剰余金から積み立てたものでございまして、先ほど委員御指摘がありましたように、そういったものに備えるものでございますが、いずれにしましても、競馬会が独立採算経営を行う上で、財政的基盤を成す自己資本に相当するものでございます。
その内訳につきましては、先ほど一兆円というものがありましたが、その中で、流動資産というものが約二千億円、固定資産、いわゆるスタンドとか、そうした固定的なものが約八千億円となっているところでございます。
競馬会は、土地、建物等の有形固定資産を活用して競馬事業を運営しておりますので、今後必要となる設備投資等に必要な額を勘案すると、現在の特別積立金の水準は決して過大なものではないというふうに考えているところでございます。
○峰島委員 御答弁ありがとうございます。
この特別積立金の内訳について、すぐに現金化できるものばかりではなく、かつ、今後の設備投資にも使われていくものであるということは理解できました。ありがとうございます。
また、この点に関連しますので、ちょっと質問通告から一問飛ばしまして、四つ目の質問をさせていただければと思うんです。
今回、措置によって、毎年二百五十億、計一千億をJRAの特別積立金から国庫に納付するということとされているかと思います。この中で、特別積立金の規模が現在一兆円であることですとか、そのうち相当な額も、流動資産も一定含まれているということから、より大規模にこの特別積立金を活用することが検討できなかったのかというところは是非伺いたいというふうに思っています。
この二百五十億円という水準を選択した具体的な根拠は何かというところを御答弁をお願いできればと思います。
○長井政府参考人 お答えいたします。
先ほども御答弁させていただいたとおり、特別積立金の中のいわゆる流動資産は二千億円でございまして、その中の一千億円を今回拠出していただくということでございます。
農業構造転換集中対策の実施に当たりまして、十分な予算を措置することができますよう、財源の確保が必要である一方、今後の設備投資等への備えも含めた競馬会の財務基盤として必要な特別積立金の水準等も踏まえれば、今般御協力をお願いしております、二百五十億円を四年間で納付していただくスキームは適切であると考えております。
加えまして、先ほどから、剰余金は約六百億円ございますが、そのうちの半分は第二国庫納付をしておりますので、残りの三百億円という水準でいきますと、残った三百億円と、そういう意味では、二百五十億円という水準で考えますと、今後の四年間における毎年の拠出額は、毎事業年度の競馬会の手元に残る剰余金の大部分に相当するものでございますので、こうした意味でも最大限の拠出額であるというふうに考えているところでございます。
○峰島委員 御答弁いただきまして、ありがとうございます。
二百五十億円の根拠として、直近の納付額、利益剰余金の水準というものが考慮されているということを理解いたしました。ありがとうございます。
特別積立金について、もう一点御質問させていただければと思います。
今回、特別積立金の積立てについて、よりJRAの経営判断を踏まえて弾力的、柔軟に対応できる仕組みへの変更も盛り込まれているというふうに理解をしております。
まずお伺いしたい点として、経営判断を踏まえて弾力的にという部分につきまして、具体的にどのような運用がされていく想定なのか、そういった部分について御答弁をお願いできればと思います。
○長井政府参考人 お答えいたします。
先ほどからもいろいろ御議論がありますように、特別振興資金という形で、要は、剰余金なりの中から今大体三百億円くらい事業を実施していただいているところでございまして、それと、あと、特別積立金に積むという、そういった水準を勘案しながら、また、全体としての競馬会の経営判断を踏まえながら、機動的、弾力的に配分していただいて、最終的には、私どもの方も事業計画の認可と貸借対照表の金額の中でしっかりと確認をさせていただくというふうにしたいと思っております。
○峰島委員 御答弁ありがとうございます。
特別積立金の今回の改正につきましては大変よく理解ができました。ありがとうございます。
ちょっとお時間の関係で、先に最後の質問通告の質問をさせていただければと思います。役員欠格条項の緩和について御質問させていただければと思います。
今回、JRAの改正案の中で、特別積立金の国庫納付に伴う財務規定の見直しに加えて、役員欠格条項の緩和も含まれているというふうに理解をしております。
今回の法案提出の直接的な目的は、農業構造転換のための財源確保であるというふうに理解しておりますが、役員欠格条項という、いわばコンプライアンスやガバナンス、そういったところに関係してくる条項の見直しというところがこの法に組み込まれている意図について是非お伺いできればと思っております。特に、ガバナンス上、取引があった会社に所属していた方は一年間はなれないというのは私は妥当な条件ではないかなというふうに考えておりますが、今回の法改正の意図についてお伺いできればと思います。
○長井政府参考人 お答えいたします。
役員の欠格条項の一部廃止につきましては、競馬事業を行う上で日本中央競馬会と密接な協力関係にある子会社等の役員を、競馬会の役員として速やかに登用できるようにすることでございます。
これは、日本中央会の職員が関係企業に行って戻るときに、現状でいきますと、欠格条項を踏まえますと、一年空けた上でないと役員に登用できないという立法事実もございますので、そうしたことも踏まえまして、今回規定を改正をさせていただくものでございます。
ガバナンスにつきましては、現在の日本中央競馬会には、平成十九年の法改正によりまして、役員の職務の執行を監督するために、有識者等から成ります経営委員会が設置されておりまして、役員と元の所属先との関係を含めまして、ガバナンスを利かせる体制が強化されております。
癒着のおそれにつきましては、経営委員会の会議の場で役員から職務状況を聞き取りまして、また、農林水産省からの指導にもつなげることによりまして、公正な運営を確保してまいりたいと考えております。
○峰島委員 ありがとうございます。
ガバナンスについて、経営委員会によってよりガバナンスを強化していくという意図について理解をいたしました。
こちらついてもう一つだけ質問を加えさせていただくとすると、経営委員会というものについて、自主的にガバナンスを行っていく上で、よりJRAの組織に対する理解というところも求められてくると思います。そういったところについて、経営委員会の情報の吸い上げであるとか、それの整理というところが十分であるか、そういった点についても情報を少し足していただけると大変ありがたく思います。
○長井政府参考人 お答えいたします。
経営委員会の会議というのは毎月開催をしておりまして、これは役員全員と、また農林水産省の職員も陪席をしておりますので、そうした中で、私どもの方も経営委員会の状況でありますとか役員の職務状況についてしっかりと状況を確認することとし、それに基づきまして指導につなげていきたいというふうに考えているところでございます。
○峰島委員 ありがとうございます。
経営委員会においてガバナンスは利かせていく、また、その情報についても毎月の陪席によって担保していくという点について大変よく理解できました。
最後の質問になります。
農業構造転換集中対策の計画性という部分についてお伺いをできればというふうに考えております。
過去、令和七年度の補正予算においても八年度の予算においても、農業構造転換集中対策、これは補正予算でも積み増しがされているというふうに理解をしております。
中長期を見据えた農業構造転換ということを計画的に進めていく上で、安定財源を確保していくということは不可欠だというふうに考えておりますが、今回の措置につきましては、二百五十億円掛ける四年間というものにとどまっているかと思います。
こちらについて、安定財源、今後、制度的にどのようにほかの財源について措置をしていくことを念頭に置かれているのか、そういった方針を是非お伺いできればというふうに考えております。
○宮浦政府参考人 お答え申し上げます。
今回の安定的な財源というのは、法案の検討条項にございますが、その中身につきましては今後検討を進めるということでございます。
重要なことは、現在の農業構造転換集中対策期間は令和十一年度まででございますが、令和十二年度以降も、食料安全保障の確立に向けて様々な施策をきちっと講じられるような、そういった体制を取っていきたいということでございまして、中長期的な視点に立って、安定的な財源も含め、必要な予算をしっかりと確保してまいりたいと考えてございます。
○峰島委員 ありがとうございます。
今後、その財源についても中身については検討を進められるということですが、今既に財源として候補が挙がっているものがあればお伺いできればと思いますが、お答えできる範囲でお願いできればと思います。
○宮浦政府参考人 お答え申し上げます。
現在において具体的な候補というものは、現状、申し上げられるようなものはございません。
○峰島委員 ありがとうございます。
この農業構造転換集中対策は、冒頭でも申し上げましたとおり、私自身も非常に意義を感じている政策でございますので、今後も是非注目させていただければというふうに考えております。
本日は、私からの質疑は以上になります。皆さん、ありがとうございました。
○藤井委員長 次に、木下敏之君。
○木下委員 連日にわたりまして質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。
私は、一九八四年に農林水産省に入りまして、最初の配属先が畜産局の総務課でございましたので、まだどなたも聞かれておりませんが、まず第一問目として、法の趣旨についてお伺いしたいと思っております。
競馬法第一条ですが、競馬の目的が定めてございまして、競馬の目的は、馬の改良増殖とその他畜産の振興に寄与するとともに、地方財政の改善を図るために行うと明記されております。この地方財政の改善を図るというものは地方競馬の分だと思いますが、政府への国庫納付金も、日本中央競馬会法第三十六条によりまして、畜産振興等と社会福祉に使うと定められておるところでございます。
それにもかかわらず、時限的措置とはいえ、農業の構造改革に使うのは、競馬法の趣旨からするとちょっとおかしいのではないかと感じておりまして、本来、農業構造改善の事業は政府の一般会計で措置すべきではないかと思うんですが、この点についての政府参考人の法律の解釈についてお伺いしたいと思います。
○広瀬大臣政務官 ありがとうございます。お答え申し上げます。
改正食料・農業・農村基本法の初動五年間で計画的かつ集中的に農業構造転換集中対策を実施するに当たり、別枠で必要十分な予算を確保する上で、その財源の確保に関し、一般予算での措置のみならず、農林水産省として、新たな財源確保の方策について検討を行ってきたところであります。その中で、一定規模の財源を確保し得る方策として、当省所管の特殊法人である日本中央競馬会に対して協力要請を行い、競馬会においても、その趣旨に御理解、御協力いただけたものであります。
令和八年度以降は、集中対策の財源の一部として競馬会からの財源拠出をいただくが、引き続き、政府としても責任を持って令和十一年度までに必要額を確保していくことにします。
なお、御指摘のとおり、競馬の趣旨は、馬の改良増殖などの畜産振興に寄与することであり、日本中央競馬会法において、国庫納付金の使途は畜産振興等と社会福祉とされていることも踏まえ、今般の国庫納付に際しては別途法律を設けたところであります。
今般、畜産振興に寄与する団体である競馬会から御協力をいただいているところでありますが、本対策の中には、畜産、酪農の施設等の再編整備や、生産性向上等に向けた畜産農家における機械導入など畜産振興に資するものも含まれていることを申し添えるところであります。
○木下委員 畜産以外のものに使われるということでございますが、これは競馬ファンに対してどのような説明をされているのでしょうか。また、競馬ファンからは、このような畜産以外のものに使うということについて理解を得られているのかどうかについて、お答えをお願いいたします。
○長井政府参考人 お答えいたします。
競馬の売上げの一部が、長年、畜産振興や社会福祉などの社会貢献に寄与していることにつきましては、これまでも日本中央競馬会によるPRを通じまして、国民の皆様に浸透してきていると認識しております。
こうした中、今般、競馬の売上げの一部が農業構造転換対策にも貢献することにつきまして、これは、これまでもいろいろなところでマスコミ報道もされておりますが、大体そういうのがあると、私どものところにもいろいろな電話とかがかかってくることが、いろいろなことがございますが、そうした中で、競馬ファンを始めとした国民の皆様からの反対の声というのは、現時点では私どものところには届いていないというふうに承知しているところでございますが、引き続き、国民の皆様に御理解をいただくことは重要であると考えております。
農林水産省といたしましては、競馬会が、競馬ファンの皆様に対しまして今後とも魅力的なレースを安定的に提供できるよう、その取組を後押ししてまいりたいと考えております。
○木下委員 このようなお金が、このようなお金というか、農業のために使うお金があるのであれば、馬産地、軽種馬牧場の振興のために使うとか、そういう意見は出てこなかったんでしょうか。
○長井政府参考人 お答えいたします。
馬産地の振興につきましては、先ほどからもいろいろ議論がございますが、日本中央競馬会の剰余金を原資とする特別振興資金によりまして、優良な種牡馬、繁殖牝馬の導入等によります強い馬づくりを推進し、軽種馬産地の生産振興の強化を支援しております。
こうした中でしっかりと支援をしてまいりたいと思いますが、引き続き、今般の財源拠出を行う中でも、競馬会の経営基盤を損なわず、また、現在の堅調な経営状況が続くよう、競馬事業の安定的な実施を図っていく中で、馬産地支援を含めた特別振興資金によります取組が適切に実施されるよう取り組んでまいりたいと考えております。
○木下委員 では、次の問いに入ります。
委員の皆さんのお手元に、JRA、中央競馬会の財務諸表の資料をお配りしておりますが、これに基づいて質問をしていきたいと思います。
今回、中央競馬会の理事長さんがお見えでございますので、理事長さんに対してまず質問していきたいと思うんですが、特別積立金が一兆円という巨額な額がございまして、確かにこれを見ると、会計が分からない人は現金をそのまま積んでいるというふうに錯覚をいたしますので、資産の部について少しお伺いしたいと思います。
資産の部で、現金預金が千百五十億、それから有価証券が二千五百七十億ということで、流動資産が三千七百億積んであるわけでございますが、固定資産の中に、2の固定資産の下の方ですね、(3)その他の資産というところで、長期性預金が八百八十億、それから投資有価証券が一千百二十億ございます。これは具体的に何に投資されているんでしょうか。
○吉田参考人 決算上の話ですので、私からお答えさせていただきます。
御質問の投資その他の資産、固定資産の左下の記載ですね、長期性預金、それから投資有価証券ですが、長期性預金は、利率に応じていろいろな預金の設定をしております。例えて言いますと、銀行からのコールでしか解約ができない預金、その分、利率が高いとかですね。競馬会の場合は、株式投資とか、そっちはやっていませんので、そういったところでという意味であります。
それから、投資有価証券ですが、これは地方債と国債であります。最近は地方債の割合が高くなってきております。これらについては、解約一年前になりますと、こちらの流動資産の有価証券の方に費目変更いたします。それによって一年一年でその原資が出てくるということなんですが、大体、国債ですと二十年物を買っておりますので、そういった感じでやってきて、計画的にそのお金は設備投資に向けられる、そういった内容でございます。
以上です。
○木下委員 ということは、固定資産といいながらも現金化しやすいものが入っておりまして、そうすると、現金化しやすいという観点で見ると、三千七百億に二千億を足しまして五千七百億円がたまっているわけでございます。
それで、特別積立金ですけれども、平成十七年以降、同じ額がずっと積み上がっているわけですが、平成十七年というと競馬の売上げが下がっていた時期ですよね、その時期でも取り崩していない。ということは、私も去年まで経済学部の教授をしておりましたので、こんなに内部留保をためておく、現金を持っていく必要がないんじゃないかと思うんですよ。
それで、もう一回理事長さんにお伺いいたしますが、代々ずっとためてきたものを今の代になって取り崩すというのは非常に抵抗があるというのは分かるんですが、しかし、このお金はためていても日本経済や地域経済の発展に全然貢献しませんので、これを思い切って、例えば牧場、日高あたりの振興に使うとか、いろいろな使い道があると思うんですが、これを思い切って取崩しに持っていくというお考えはありませんか。
○吉田参考人 お尋ねの件でございますが、例えば投資有価証券は一千百二十四億円ございますが、先ほど申しましたとおり、これが一年未満になると建設等の資金に充てられるということでございます。
それから、実は、いつ国債を買ったか、地方債を買ったかによって、現在の利率が上がっている中で売却しますととんでもない評価損が出てしまいますので、かえって競馬会の財務に悪影響を与えるというふうに私は考えております。
○木下委員 私も今回一年分しか財務諸表を見ておりませんので、本来は二十年、十年と個別の費目がどう変化したかを見て議論しないといけないので、その点は大変申し訳ないと思うんですが。ただ、今のお話を聞いても、国債の評価額を見ながらでも現金化できるものは十分にあるし、そもそも、現金と有価証券分だけでも三千七百億円ありますので、これはやはり取り崩していくべきではないかと思っております。
それでは、改めて政府参考人にお伺いしたいんですけれども、これは日本経済全体の問題と非常に似ておりまして、例えば、日本経済全体では、株式会社で六百兆円を超える内部留保がございます、そして、現金に近いものだけでも既に三百三十兆円を超える内部留保があって、どんどんどんどんためていくわけですよね。これをどうやって使うべきかということで、たまたま、去年の九月に麻生先生が麻生派の派閥の総会か何かで、この六百兆円を五%でも取り崩したら日本経済はすごいことになるとおっしゃっていて、私も全く同感だったんですが、これと同じ状態が特殊法人の世界でも起こっているというふうに、私はこの財務諸表を見て思いました。
このたまった三百三十兆円の現金をどう取り崩させていくのか。ここに税金をかけると二重課税になって非常に難しい点がございますので、経営者として、資本の効率的な運用という観点から、やはりそんなにたくさん現金を抱えていてもしようがないので、取り崩すように指導するべきではないかと思うんですが、政府参考人の御見解を伺います。
○長井政府参考人 お答えいたします。
金額の多寡の評価というのはいろいろあるのかもしれませんが、私どもが日本中央競馬会ともお話をしておりますのは、八千億円、いわゆる固定資産を持っておりますが、三十年を超えるような、耐用年数を超える競馬場がこれからどんどん改修ということを迎えるということで、一方で、建設資金もかなり高騰している、コストも高騰しているといういろいろな状況を鑑みますと、これだけの水準を持ちながら計画的に整備をしていただくというためにも、これだけの水準を持っていくことが必要であるというふうに私どもとしては考えておりますので、引き続きこの運用の中でしっかりと円滑な施設整備を行っていただきたいというふうに考えているところでございます。
○木下委員 御答弁ありがとうございました。
政治的な判断が要るテーマだと思いますので、次の問いに入っていきたいと思います。
次は、売上げの拡大についてなんですが、私の選挙区の福岡市は、韓国に大変近いので、韓国人の方がパチンコを楽しみに来られるんですね。結構な方がいらっしゃいまして、それで、福岡市のボートレース場は韓国人の方を取り込むためにインターネットで英語や韓国語のホームページを展開しておりまして、私は競艇に行くとスタートのルールを知らない人に説明するのがとても難しいんですけれども、それを上手に説明して、インバウンドで来るお客様を取り込もうという努力をされていらっしゃるわけなんですね。
具体的に、競馬会として、海外に対してインターネットでお客様を取るというのは難しいと思うんですが、日本に来ている外国人の方、特に韓国人の方に対して競馬をもっとやってもらおうというお考えはございませんか。今、韓国人の方が大体どれだけお金を使っているかという数字がお分かりでしたら、是非お答えいただきたいんですが。
○吉田参考人 外国人観光客の方の誘致のお話かなというふうに理解をいたします。
私どもの競馬場やウインズにお越しいただいているお客様の中で韓国人の方であるとか外国人の方がどのくらいかというのは、正直申し上げまして、データは持っておりません。ただ、現場感覚として見ますと、やはり余り外国の方はいらっしゃらないなというような印象は持っているところでございます。
競馬会もいろいろ取り組んでおりまして、従前、馬券を買うマークカードというものがありますが、あれの英語版であるとか、いろいろな言語版を作ったりしていました。それから、あと英語版の馬券購入ガイドブックとか、いろいろ取組はやっているんですが、外国人観光客の方が観光目的で大体お見えになるものですから、例えばお帰りになるときにちょっと寄るとか、恐らく福岡はそういうシチュエーションが競艇はあるのかなというふうに私は思うんですが、なかなかそういった面で観光目的の方が競馬に目を向けていただくというのは難しいなということ。
それから、競馬の場合、大変予想が難しかったり、情報がいっぱいありますので予想が大変で、ちょっと参入障壁というのが実はあるんじゃないかなというふうに思っています。日本人の方でもなかなか馬券は当たりませんので、外国の方が更にとなると、なかなかつらいのかなとも思っております。
さはさりながら、私どもは、富裕層を対象としたツアーであるとか、それから、ジャパンカップのときなどは団体ツアーを造成していただいたりとか、あとは、大手の旅行代理店さん、こちらとツアーの開発を行ったり、それから、象徴的な話では、日本の、特に東京中心なんですけれども、ホテルのコンシェルジュの方を東京競馬場にお呼びして、そこで観光資源というか、観光地として推奨していただけるようにコンシェルジュにお願いしたりとか、いろいろな取組を行っております。そのほか、先ほど先生もおっしゃっていましたが、外国版のウェブサイトであるとか、G1競走の英語での実況、こんなこともやっているところでございます。ただ、なかなか成果が出ないというのが実情であります。
ただ、来日観光客の誘引策を継続しまして、どうにか日本競馬の知名度を高めていくことが肝要かと考えております。
外国人観光客に対して相当なマンパワーをかけているんですけれども、まだまだ日本国内でもこちらを向いていただけないような方々もいらっしゃいますので、そちらに競馬に視線を向けていただくというような努力も重ねてまいりたいと考えております。
以上です。
○木下委員 丁寧な御答弁、ありがとうございました。
時間の関係がございますので、通告していた四問目は飛ばしまして、その使い道の方に入っていきたいと思います。
お金の使い道として、輸出産地の育成をするという話がございますが、私は、実はポーランドに日本食の食材団地を造るというプロジェクトにボランティアでずっと関わってきております。皆さんのお手元に配付した資料の二ページ目になりますが、ポズナンという人口六十万人ぐらいの都市の近くに、ポーランド人の資本家と組んで、まず冷凍ギョーザ、これは十年前。大体シェアは、味の素さんと、ヨーロッパの冷凍ギョーザのシェアを二分しておりまして、去年から日本最大の生麺メーカーが進出をいたしまして生産が始まっておるところでございます。
二ページ目の下の方に貼ってある写真は、私がパリで最大のスーパーマーケットで撮りましたミックスおかきなんですが、これは全て中国製です。ヨーロッパは、飲食店で、ピーナツではなくてミックスおかきを食べるということが定着はしたんですが、残念ながら日本企業の対応が遅れている。
それで、日本企業に、ヨーロッパ側から、是非現地に来てもらいたい、現地生産をしてもらいたいというものがこのおかき以外にもたくさんありまして、例えば、キッコーマンさんに次ぐ第二のしょうゆメーカー、それからすし用のお酢、豚カツが定着し始めましたので、パン粉とウスターソース、それから冷凍たこ焼き、どら焼きの生産は間もなく始まるんですが、ただ、大変残念なことに、なかなか進出したいという日本企業が見つからない、これが現実でございます。
高市首相の施政方針演説の中でも、各大臣が先頭に立って海外市場を切り開いていくんだということを言われていたんですが、ただ、これは、私がずっと、主にヨーロッパとそれからベトナム進出の仕事を手伝ってきて思うのは、具体的に政府機関に御提案をしていくと、話がだんだん具体的になっていけばいくほど、個別利益の、成約につながる話には役人は積極的に関われませんといって、あとは各企業で頑張ってくださいねみたいな対応になることが経験的にすごく多いわけですね。
私はまた別の経験がございまして、私が二十年前に佐賀市で市長をしているときに、アメリカの領事館の方がアメリカの電機メーカーを連れて訪問に来られたんですよ。完全な営業でして、アメリカの政府はこういう個別企業の営業をしていいんですかと聞いたところ、もちろん、これが政府の大切な、領事館の大切な使命ですと言われて、その上に、歩合制になっていると言われたんですよ、成約したら、何%かは自分の給料に入りますと。
そこまで今農林省の皆さんにやってくださいとは言いませんけれども、本当に成約につなげていくんだったら、個別企業の案件にずっと伴走していただいて、契約するところまで一緒についてきてもらわないといけないんですが、その発想の転換は農林省はできているでしょうか。
○鈴木国務大臣 今、木下先生、全く問題意識は私と一緒ですし、これは、自民党の方の輸出促進委員会の方でも、例えば韓国はどうしているのかとか様々な勉強を進めておりまして、そうしたときに、やはり個社に伴走して、例えば、日本でいえばジェトロとか、現地にいる大使館とかがしっかりとサポートをしていくということが、正直言って、今の仕事のやり方ではできないのではないかというふうに思っておりますから、総理からも、思い切ってこれは政府が前面に立ってマーケットの開拓、そして、政府がマーケットを開拓したとしても、誰がそこに進出をするのかという話が重要でありますから、ちょっとその視点で、これは経済産業省ともよく相談をさせていただいて、やり方も工夫をさせていただきたいと思います。
○木下委員 大変前向きな御答弁、ありがとうございました。
しかし、本当に現場がそう動くかどうかということを確認させていただくためにも、このポーランド・プロジェクトで本当に御協力いただけるのか。例えば、今すぐに出てもらいたいのはおかきメーカーですね。それから、パン粉も今急いで探しておりまして、ぼやぼやしていると何が起こるかというと、中国企業が日本人の引退した技術者を連れて向こうで工場を造ってしまうんですよ。スピードが勝負という点もありますので、本当に御協力いただけるかどうかは実際に問いかけて検証していきたいと思っております。
政府委員、御答弁がございましたら、お願いいたします。
○杉中政府参考人 農林水産省として、海外から稼ぐということで、輸出だけではなくて、食品産業等の海外展開というのは大変重要に思っております。
そのため、食料・農業・農村基本計画でも、海外展開による利益を二〇三〇年までに三兆円に伸ばすという目標を掲げておりまして、具体的な政策としても、海外への事業展開に関心のある事業者を対象として、いわゆるフィージビリティースタディーに対する個別の企業への支援を行っているほか、先ほどアメリカの例を言われましたけれども、日本としても、海外ビジネスミッションをして、政府と企業が共に海外に行くということで投資案件の構築をしております。
先ほどのアメリカの例を我々も勉強いたしまして、今、在外公館とジェトロから成る輸出支援プラットフォームというのをつくっておりまして、そこで現地のニーズを把握して、個別の企業に輸出であるとか海外展開につなぐというような伴走型の支援をしたいというふうに思っておりますので、まだまだ課題は多いと思いますけれども、海外からの利益を最大化するための努力をしていきたいと考えています。
○木下委員 時間がありませんのでお答えいただかなくて結構なんですが、私の経験からいくと、ジェトロの現地の駐在員の方の滞在期間は短いんですよ。大体三年ぐらいしかいらっしゃらなくて、それで、ジェトロの現地の周りに情報を寄せていく現地の日本人は、ジェトロから仕事をもらおうと思って、いいことしか言われないんですね。
例えば、ヨーロッパ向けだと牛肉でしゃぶしゃぶみたいな食べ方を提案することがすごく多いんですが、そのやり方ではヨーロッパのマーケットは絶対に切り開けません、向こうは骨がついた肉をかぶりつくような食べ方をしますので。ただ、そういったことを言う方も多分今ジェトロの周りにはいないと思いますので、本当に現地に定着して、日本人とは違って現地の中で溶け込んでビジネスをやっている方の情報を取られるようにお願いいたしまして、時間でございますので質問を終わらせていただきます。
ありがとうございました。
○藤井委員長 この際、暫時休憩いたします。
午前十一時二分休憩
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午前十一時二十七分開議
○藤井委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。
ただいま議題となっております内閣提出、農業構造転換の推進に必要な施策の集中的な実施の財源に充てるための日本中央競馬会の国庫納付金の納付に関する臨時措置法案及び日本中央競馬会法の一部を改正する法律案の両案に対する質疑は終局いたしました。
―――――――――――――
○藤井委員長 これより両案に対する討論に入るのでありますが、その申出がありませんので、直ちに採決に入ります。
まず、内閣提出、農業構造転換の推進に必要な施策の集中的な実施の財源に充てるための日本中央競馬会の国庫納付金の納付に関する臨時措置法案について採決いたします。
本案に賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
○藤井委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。
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○藤井委員長 ただいま議決いたしました法律案に対し、野中厚君外五名から、自由民主党・無所属の会、中道改革連合・無所属、日本維新の会、国民民主党・無所属クラブ、参政党及びチームみらいの六派共同提案による附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。
提出者から趣旨の説明を聴取いたします。渡辺創君。
○渡辺(創)委員 ただいま議題となりました附帯決議案につきまして、提出者を代表して、その趣旨を御説明申し上げます。
案文を朗読して趣旨の説明に代えさせていただきます。
農業構造転換の推進に必要な施策の集中的な実施の財源に充てるための日本中央競馬会の国庫納付金の納付に関する臨時措置法案に対する附帯決議(案)
令和六年に改正された食料・農業・農村基本法に基づく令和七年度からの初動五年間の農業構造転換集中対策期間において、食料安全保障の確保等に向け、農地の区画の拡大、共同利用施設の再編整備、スマート農業技術の開発、農産物の輸出を行う産地の育成等を集中的・計画的に推進する必要がある。また、農業構造転換集中対策期間終了後における食料安全保障の確保に資する施策の実施のためには安定した財源が必要である。
よって政府は、本法の施行に当たり、左記事項の実現に万全を期すべきである。
記
一 日本中央競馬会の特別積立金を活用して農業構造転換集中対策を推進するに当たっては、食料安全保障の確保に資することはもとより、畜産振興も着実に行われるよう配慮すること。
二 日本中央競馬会の国庫納付金の納付の特例により、競馬の売上の一部が広く食料安全保障の確保のために活用されることについて、国民一般の理解が深まるよう努めること。
三 農業構造転換集中対策期間に必要な予算については、政府全体を挙げて、本法による日本中央競馬会からの国庫納付金も含め、毎年度、別枠で十分な予算をしっかりと確保するとともに、その他の農林水産関係予算についても必要かつ十分な規模となるよう努めること。
四 本法施行後四年を目途として食料安全保障の確保に資する施策の実施に必要な安定した財源を確保するための措置の在り方を検討するに当たっては、幅広く検討を行い、所要の措置を講ずること。
右決議する。
以上です。
何とぞ委員各位の御賛同を賜りますようお願い申し上げます。
○藤井委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。
採決いたします。
本動議に賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
○藤井委員長 起立総員。よって、本法律案に対し附帯決議を付することに決しました。
この際、ただいま議決いたしました附帯決議につきまして、政府から発言を求められておりますので、これを許します。農林水産大臣鈴木憲和君。
○鈴木国務大臣 ただいまは法案を可決いただきまして、ありがとうございました。附帯決議につきましては、その趣旨を踏まえ、適切に対処してまいりたいと存じます。
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○藤井委員長 次に、内閣提出、日本中央競馬会法の一部を改正する法律案について採決いたします。
本案に賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
○藤井委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。
―――――――――――――
○藤井委員長 ただいま議決いたしました法律案に対し、野中厚君外五名から、自由民主党・無所属の会、中道改革連合・無所属、日本維新の会、国民民主党・無所属クラブ、参政党及びチームみらいの六派共同提案による附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。
提出者から趣旨の説明を聴取いたします。渡辺創君。
○渡辺(創)委員 ただいま議題となりました附帯決議案につきまして、提出者を代表して、その趣旨を御説明申し上げます。
案文を朗読して趣旨の説明に代えさせていただきます。
日本中央競馬会法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
農業構造転換集中対策の実施の財源に充てるため、日本中央競馬会の特別積立金からの国庫納付金の納付の特例措置が講じられることが必要とされる中、日本中央競馬会が保有する競馬場等の施設・設備について、地域住民等を対象とする積極的な活用への期待が高まるなど、日本中央競馬会を取り巻く社会情勢等の変化が生じている。日本中央競馬会がこのような状況に対応し、競馬の健全な発展、馬の改良増殖その他畜産の振興に資するためには、その経営の健全な発展を確保することが一層重要となっている。
よって政府は、本法の施行に当たり、左記事項の実現に万全を期すべきである。
記
一 剰余金のうち特別振興資金に充てる金額の決定方法等の変更を受けて、日本中央競馬会が行う特別振興資金への配分及び特別積立金の積立てについては、両資金の将来的な見通しを踏まえて計画的かつ適切に行われるよう指導すること。
二 日本中央競馬会が保有する施設・設備の外部による有効利用については、競馬事業等に係る業務の円滑な遂行に支障が生じることのないよう、その要件を検討すること。
三 本法施行による日本中央競馬会の役員の欠格条項の一部廃止については、物品や役務に関する取引等に関して、日本中央競馬会の公正な運営が損なわれることがないよう、厳格に指導・監督を行うこと。
四 競馬については、ギャンブルを促進するといった懸念がある中、令和七年三月に閣議決定されたギャンブル等依存症対策推進基本計画に基づくギャンブル等依存症対策を総合的かつ計画的に推進すること。また、地方競馬におけるインターネット投票の委託手数料の段階的な引下げに向けた取組を後押しすること。
右決議する。
以上です。
何とぞ委員各位の御賛同を賜りますようお願い申し上げます。
○藤井委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。
採決いたします。
本動議に賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
○藤井委員長 起立総員。よって、本法律案に対し附帯決議を付することに決しました。
この際、ただいま議決いたしました附帯決議につきまして、政府から発言を求められておりますので、これを許します。農林水産大臣鈴木憲和君。
○鈴木国務大臣 ただいまは法案を可決いただき、ありがとうございました。附帯決議につきましては、その趣旨を踏まえ、適切に対処してまいります。
―――――――――――――
○藤井委員長 お諮りいたします。
ただいま議決いたしました両法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○藤井委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
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〔報告書は附録に掲載〕
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○藤井委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。
午前十一時三十七分散会

