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第1号 平成30年3月6日(火曜日)

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本国会召集日(平成三十年一月二十二日)(月曜日)(午前零時現在)における本委員は、次のとおりである。

   委員長 寺田  稔君

   理事 大岡 敏孝君 理事 門山 宏哲君

   理事 武田 良太君 理事 宮澤 博行君

   理事 若宮 健嗣君 理事 本多 平直君

   理事 渡辺  周君 理事 浜地 雅一君

      江渡 聡徳君    小田原 潔君

      大西 宏幸君    大野敬太郎君

      北村 誠吾君    熊田 裕通君

      高村 正大君    中谷  元君

      中谷 真一君    浜田 靖一君

      福田 達夫君    和田 義明君

      宮川  伸君    村上 史好君

      井上 一徳君    古本伸一郎君

      佐藤 茂樹君    広田  一君

      赤嶺 政賢君    下地 幹郎君

      照屋 寛徳君

平成三十年三月六日(火曜日)

    正午開議

 出席委員

   委員長 寺田  稔君

   理事 大岡 敏孝君 理事 門山 宏哲君

   理事 武田 良太君 理事 宮澤 博行君

   理事 若宮 健嗣君 理事 本多 平直君

   理事 渡辺  周君 理事 浜地 雅一君

      江渡 聡徳君    小田原 潔君

      大西 宏幸君    大野敬太郎君

      北村 誠吾君    熊田 裕通君

      高村 正大君    中谷  元君

      中谷 真一君    浜田 靖一君

      福田 達夫君    和田 義明君

      宮川  伸君    村上 史好君

      井上 一徳君    近藤 和也君

      佐藤 茂樹君    広田  一君

      赤嶺 政賢君    下地 幹郎君

      照屋 寛徳君

    …………………………………

   外務大臣         河野 太郎君

   防衛大臣         小野寺五典君

   外務副大臣        佐藤 正久君

   防衛副大臣       山本ともひろ君

   外務大臣政務官      堀井  学君

   外務大臣政務官      堀井  巌君

   防衛大臣政務官      大野敬太郎君

   防衛大臣政務官      福田 達夫君

   安全保障委員会専門員   林山 泰彦君

    ―――――――――――――

委員の異動

三月六日

 辞任         補欠選任

  古本伸一郎君     近藤 和也君

同日

 辞任         補欠選任

  近藤 和也君     古本伸一郎君

    ―――――――――――――

二月十五日

 戦争法の廃止を求めることに関する請願(宮本徹君紹介)(第四二号)

 同(篠原孝君紹介)(第一四四号)

 秋田県にイージス・アショアの配備を行わないことに関する請願(寺田学君紹介)(第一五七号)

同月二十七日

 戦争法の廃止に関する請願(高橋千鶴子君紹介)(第一九六号)

 同(畑野君枝君紹介)(第一九七号)

 同(藤野保史君紹介)(第一九八号)

 同(宮本岳志君紹介)(第一九九号)

 同(宮本徹君紹介)(第二〇〇号)

 同(本村伸子君紹介)(第二〇一号)

 大軍拡中止に関する請願(赤嶺政賢君紹介)(第二三二号)

 同(笠井亮君紹介)(第二三三号)

は本委員会に付託された。

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 国政調査承認要求に関する件

 国の安全保障に関する件


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     ――――◇―――――

寺田委員長 これより会議を開きます。

 国政調査承認要求に関する件についてお諮りいたします。

 国の安全保障に関する事項について、本会期中国政に関する調査を行うため、衆議院規則第九十四条の規定により、議長に対し、承認を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

寺田委員長 異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

     ――――◇―――――

寺田委員長 国の安全保障に関する件について調査を進めます。

 この際、防衛大臣から所信を聴取いたします。小野寺防衛大臣。

小野寺国務大臣 防衛大臣の小野寺五典でございます。

 防衛大臣としての所信を申し上げる前に、陸上自衛隊AH64Dの墜落事故について申し上げます。

 先月五日、陸上自衛隊目達原駐屯地所属AH64Dが試験飛行中に民家に墜落し、住民の方一名が負傷、搭乗員二名が亡くなりました。

 このような航空事故により、住民の方々の安全を脅かし、多大な被害を生じさせたことは極めて遺憾であります。また、この事故により大事な隊員を二名も失うこととなり、痛恨のきわみです。私自身、現地を訪問し、被害に遭われた方々や、佐賀県知事、神埼市長、吉野ケ里町長、上峰町長及び関係者等に直接おわびを申し上げるとともに、現場の状況を直接確認してまいりました。

 防衛省・自衛隊として二度とこのようなことを繰り返さぬよう、徹底した原因究明と再発防止に全力を挙げてまいります。

 次に、我が国を取り巻く安全保障環境は、戦後、最も厳しいと言っても過言ではありません。

 北朝鮮は、一昨年来、三回の核実験を実施し、四十発もの弾道ミサイルを発射いたしました。昨年は、広島型原爆の約十倍の推定出力を持つ核実験を強行するとともに、新型のICBM級弾道ミサイルを日本のEEZに撃ち込み、さらに、二回にわたって我が国を飛び越える弾道ミサイルの発射を繰り返しました。こうした北朝鮮の核・ミサイル開発は、我が国の安全に対するこれまでにない重大かつ差し迫った脅威であり、地域及び国際社会の平和と安全を著しく損なうものとなっています。

 一方、中国は軍事力を広範かつ急速に強化しつつ、周辺海空域等における活動を急速に拡大、活発化させています。

 このような状況を踏まえ、主に以下の施策を積極的に推進してまいります。

 まず、防衛力の強化について申し上げます。

 我が国を取り巻く安全保障環境は、現防衛大綱の想定よりも格段に速いスピードで厳しさを増しており、また、サイバー空間や宇宙空間など、新たな領域の活用が死活的に重要になっています。

 こうしたことを踏まえ、専守防衛は当然の前提としながら、従来の延長線上ではなく、国民を守るために真に必要な防衛力のあるべき姿を見定め、防衛大綱の見直しや、新たな中期防の策定を進めてまいります。

 次に、日米同盟については、日米間で緊密に連携しながら、日米ガイドラインの実効性を確保し、日米同盟の抑止力、対処力の一層の強化に努めてまいります。特に、北朝鮮の脅威を抑止するため、米国と協力をし、防衛体制と能力の向上を図るためにとるべき具体的な行動を進めます。

 同時に、沖縄を始めとする地元の負担軽減のため、地元の声に真摯に耳を傾け、普天間飛行場の一日も早い移設、返還などに全力で取り組んでまいります。

 また、沖縄で米軍機の事故等が相次いでおり、先月二十日には青森県においても米軍機が燃料タンクを投棄するという事案が発生しました。こうした米軍機の事故等に関する地元の懸念を踏まえ、米側には、引き続き米軍機の飛行の安全確保を強く求めてまいります。

 次に、安全保障協力の推進については、基本的価値や安全保障上の利益を共有する国々との防衛協力、交流を引き続き推進してまいります。

 また、グローバルな安全保障上の課題についても、ソマリア沖・アデン湾における海賊対処行動など、積極的平和主義の旗のもと、国際社会の平和と安定のための取組を推進してまいります。

 次に、平和安全法制については、昨年、米軍の艦艇や航空機の警護を実施いたしました。平和安全法制が成立し、こうした警護が可能になったことで、日米同盟が一層強固となり、抑止力が向上されたと考えております。引き続き、各種の事態に切れ目なく対応できるよう、平和安全法制に基づく活動の着実な実施に努めてまいります。

 次に、国会提出法案について申し上げます。

 防衛省設置法及び自衛隊法の一部を改正する法律案は、自衛官の総数を変えずに自衛隊のサイバー攻撃対処等に係る体制を強化するため、共同の部隊等における自衛官定数を変更するとともに、予備自衛官等の職務に対する理解と協力の確保に資するための給付金を、予備自衛官等の雇用主に支給する制度を新設するものです。委員各位におかれましては、御審議のほどよろしくお願いいたします。

 以上申し述べましたとおり、防衛省・自衛隊が直面する課題は山積しており、私は、防衛大臣として、こうした課題に真摯に取り組んでまいりたいと考えておりますので、寺田委員長を始め理事及び委員の皆様の一層の御指導、御鞭撻を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

寺田委員長 次に、外務大臣から所信を聴取いたします。河野外務大臣。

河野国務大臣 安全保障委員会の開催に当たり、委員各位に謹んで御挨拶を申し上げ、我が国の安全保障政策について所信を申し述べます。

 我が国を取り巻く安全保障環境が大変厳しい状況にある中、我が国は、地域と国際社会の平和と安定に引き続き積極的に貢献します。また、自由で開かれたインド太平洋戦略を推進します。

 我が国、そして地域の平和と繁栄にとって、強固な日米同盟が不可欠です。日米同盟の抑止力、対処力の一層の強化に取り組みます。

 また、普天間飛行場の一日も早い辺野古への移設を始め、在日米軍の安定的な駐留のために、沖縄を始めとする地元の負担軽減に引き続き全力で取り組みます。

 さらに、韓国、豪州、インド、ASEAN諸国、英、仏を始めとするパートナー国との間で協力関係を更に強化しつつ、そのネットワーク化を進めるとともに、中国やロシアとも信頼関係の増進に取り組みます。

 北朝鮮の核・弾道ミサイル計画の進展は、これまでにない重大かつ差し迫った脅威です。北朝鮮の核保有は断じて容認できず、あらゆる手段を通じ、国際社会全体で北朝鮮に対する圧力を最大限まで高め、北朝鮮の政策を変えさせなければなりません。また、北朝鮮に拉致問題の早期解決に向けた決断を迫ってまいります。

 北朝鮮の脅威がかつてなく強まる中、日韓共同宣言二十周年の本年、韓国との緊密な連携が重要です。韓国に対して、日韓合意を着実に実施するよう引き続き強く求めてまいります。また、竹島についても、引き続き日本の主張をしっかり伝え、粘り強く対応します。

 日中関係は、最も重要な二国間関係の一つです。本年の日中平和友好条約締結四十周年を通じて、戦略的互恵関係のもと、大局的な観点から安定的に関係を発展させるべく、さまざまな対話、協力、交流を強化します。同時に、今後も中国の不透明かつ急速な軍事力の強化や活発化する活動を注視しつつ、その透明性の向上を働きかけるとともに、尖閣諸島をめぐる情勢については、引き続き、毅然かつ冷静に対応します。

 ロシアとは、北方四島の帰属の問題を解決して平和条約を締結するとの基本方針のもと、粘り強く交渉に取り組みます。

 地域、国際社会が抱える諸課題への対応にも取り組みます。

 法の支配に基づく自由で開かれた海洋秩序とシーレーンの安全は、我が国、地域にとり死活的に重要です。他方、東シナ海、南シナ海で継続する一方的な現状変更の試みは、国際社会共通の懸念事項です。全ての当事国が、地域の緊張を高めるような行動を自制し、国際法に基づき、紛争の平和的解決を追求すべきです。

 核兵器のない世界の実現に向け、賢人会議の開催や核兵器不拡散条約の維持強化を通じ、立場の異なる国々の間の橋渡しを行い、現実的かつ実践的な核軍縮・不拡散の取組を主導します。

 中東地域でのISILの支配地域は大幅に縮小したものの、テロ及び暴力的過激主義の脅威は世界じゅうに拡散しています。国際テロ情報収集ユニットを通じた情報収集を進めます。また、関係各国との協力強化を進め、穏健化の促進等に取り組みます。

 以上のような取組を推進するため、私は、外務大臣として全力を尽くす決意です。

 寺田委員長を始め理事、委員各位の御指導と御鞭撻を心からお願い申し上げます。

寺田委員長 なお、外務大臣は御退席いただいて結構でございます。

 次に、平成三十年度防衛省関係予算の概要について説明を求めます。山本防衛副大臣。

山本副大臣 防衛副大臣の山本ともひろでございます。

 先ほど小野寺防衛大臣が申し上げましたとおり、我が国を取り巻く安全保障環境は、戦後、最も厳しいと言っても過言ではありませんが、防衛副大臣として、福田政務官、大野政務官とともに、小野寺防衛大臣をしっかりお支えをし、防衛大綱の見直しや新たな中期防の策定、日米同盟の強化、沖縄の基地負担軽減など、山積する安全保障上の重要な課題に真摯に取り組んでまいりたいと思います。

 寺田委員長を始め理事、委員の先生方におかれましては、御指導、御鞭撻のほど、どうぞよろしくお願いをいたします。

 平成三十年度の防衛省関係予算について、その概要を御説明申し上げます。

 平成三十年度予算においては、一層厳しさを増す安全保障環境を踏まえ、国民の生命、身体、財産及び我が国の領土、領海、領空を守る体制を強化するため、平成二十六年度以降に係る防衛計画の大綱に基づく中期防衛力整備計画(平成二十六年度〜平成三十年度)の最終年度として、統合機動防衛力の構築に向け、防衛力整備を着実に実施することとしております。

 具体的には、各種事態における実効的な抑止及び対処並びにアジア太平洋地域の安定化及びグローバルな安全保障環境の改善といった防衛力の役割にシームレスかつ機動的に対応し得るよう、統合機能のさらなる充実に留意しつつ、必要な事業を計上することができたと認識しております。

 特に、警戒監視能力、情報機能、輸送能力及び指揮統制・情報通信能力の向上を重視するほか、島嶼部に対する攻撃への対応、弾道ミサイル攻撃への対応、ゲリラ、特殊部隊による攻撃への対応、宇宙空間及びサイバー空間における対応、大規模災害等への対応並びに国際平和協力活動等への対応を重視するとともに、技術的優越の確保、防衛生産、技術基盤の維持等を踏まえたものとなっております。

 平成三十年度の防衛関係費の一般会計歳出予算額は五兆一千九百十一億四百万円となり、前年度の当初予算額に比べ六百五十九億五千六百万円の増となっております。

 継続費の総額は、平成三十年度護衛艦建造費で一千五十四億九千八百万円、平成三十年度潜水艦建造費で七百十七億一千八百万円となっております。また、国庫債務負担行為の限度額は、武器購入、航空機購入、弾薬購入、武器車両等整備、提供施設移設整備等で二兆百二十八億一千五百万円となっております。

 これをもちまして、平成三十年度の防衛省関係予算の概要の御説明を終わります。

寺田委員長 以上で説明は終わりました。

 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。

    午後零時十三分散会


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