第4号 令和7年12月11日(木曜日)
令和七年十二月十一日(木曜日)午後一時開議
出席委員
委員長 前原 誠司君
理事 東 国幹君 理事 大野敬太郎君
理事 本田 太郎君 理事 篠原 豪君
理事 下野 幸助君 理事 渡辺 周君
理事 和田有一朗君 理事 橋本 幹彦君
上田 英俊君 江渡 聡徳君
小野寺五典君 塩崎 彰久君
関 芳弘君 長島 昭久君
中曽根康隆君 中谷 元君
福田 達夫君 吉田 真次君
新垣 邦男君 池田 真紀君
重徳 和彦君 升田世喜男君
柳沢 剛君 屋良 朝博君
阿部 司君 福田 徹君
金城 泰邦君 山口 良治君
赤嶺 政賢君
…………………………………
防衛大臣 小泉進次郎君
外務副大臣 堀井 巌君
防衛副大臣 宮崎 政久君
外務大臣政務官 大西 洋平君
防衛大臣政務官 吉田 真次君
政府参考人
(内閣官房内閣審議官) 笹野 健君
政府参考人
(警察庁長官官房審議官) 服部 準君
政府参考人
(外務省大臣官房参事官) 野村 恒成君
政府参考人
(外務省大臣官房参事官) 山本 文土君
政府参考人
(防衛省大臣官房長) 小野 功雄君
政府参考人
(防衛省防衛政策局長) 萬浪 学君
政府参考人
(防衛省整備計画局長) 伊藤 晋哉君
政府参考人
(防衛省人事教育局長) 廣瀬 律子君
政府参考人
(防衛省地方協力局長) 森田 治男君
政府参考人
(防衛省統合幕僚監部総括官) 上田 幸司君
安全保障委員会専門員 飯野 伸夫君
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委員の異動
十二月十一日
辞任 補欠選任
高見 康裕君 上田 英俊君
同日
辞任 補欠選任
上田 英俊君 高見 康裕君
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十二月十日
戦争準備の軍拡は中止し、憲法、平和、命、暮らしを守る政治への転換に関する請願(赤嶺政賢君紹介)(第三一四号)
同月十一日
戦争準備の軍拡は中止し、憲法、平和、命、暮らしを守る政治への転換に関する請願(塩川鉄也君紹介)(第六四〇号)
同(塩川鉄也君紹介)(第八〇〇号)
平和、命、暮らしを壊す大軍拡、大増税に反対することに関する請願(田村智子君紹介)(第七〇一号)
辺野古新基地建設の断念を求めることに関する請願(塩川鉄也君紹介)(第七〇二号)
は本委員会に付託された。
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本日の会議に付した案件
政府参考人出頭要求に関する件
防衛省の職員の給与等に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出第一〇号)
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○前原委員長 これより会議を開きます。
内閣提出、防衛省の職員の給与等に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。
この際、お諮りいたします。
本案審査のため、本日、政府参考人として、お手元に配付のとおり、内閣官房内閣審議官笹野健君外九名の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○前原委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
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○前原委員長 これより質疑に入ります。
質疑の申出がありますので、順次これを許します。屋良朝博君。
○屋良委員 立憲民主党の屋良朝博でございます。
大臣におかれましては、予算委員会が終わって、恐らくお昼もままならないスケジュールの中で質疑に応じていただきまして、本当にありがとうございます。政務官も今日はよろしくお願いいたします。
給与法の審議ですけれども、ちょっと順番を入れ替えて、中国軍機によるレーダー照射の事案についてまず伺わせていただきたいと思っております。
レーダー照射は兵器使用の前段階とみなされる極めて危険な行為であり、いかなる理由であれ許容できないという日本政府の立場は正当なものだと理解しております。その上で質疑をさせていただきます。
中国国営テレビ系メディアは、空母艦載機の飛行訓練通告を事前に二回発出し、海上自衛官が受電確認した音声を公表しました。防衛省は当初より航空情報、ノータムや航行警報といった正式な事前通報は受領していないという認識を示しておられましたが、それに変更はないでしょうか。通告の具体的な内容と形式を含めて、改めて確認をさせてください。お願いします。
○小泉国務大臣 今御質問のありました中国側から訓練を行う時間や場所の緯度、経度を示すノータム、航空情報はなく、船舶等に示す航行警報も事前に通報されていないとの説明は全く変わりません。
その上で、今回の事案におきまして、問題の本質は、このように我が方が対領空侵犯措置を適切に行う中において、中国側が約三十分にわたる断続的なレーダー照射を行ったということでありまして、訓練に関する事前通報があったかどうかは本質ではないことを御理解いただきたいと思います。
○屋良委員 その際、艦載機が実際にどのような飛行をしたのか、それがスクランブルを行う上での判断材料になると思うんですけれども。訓練の中では、空母を中心に楕円を描きながら離発着訓練をしたり、あるいは戦闘機の空中戦の訓練、ドッグファイト、はたまた編隊飛行などが想定されますけれども、中国艦載機の領空侵犯のおそれがあった、だからスクランブルなのだという判断の理由を改めてお示しください。
○小泉国務大臣 まず、航空自衛隊は、平素より全国各所のレーダーサイト等により二十四時間体制で我が国周辺を飛行する航空機を探知、識別し、領空侵犯のおそれがあると認められた場合には、戦闘機を緊急発進させ、対領空侵犯措置を実施しています。
お尋ねの十二月六日につきましても、航空自衛隊は、中国海軍空母遼寧の艦載機の動向について警戒監視を実施し、領空侵犯のおそれがあると認められたことから、戦闘機を緊急発進させたものであります。
空母遼寧が所在した海域周辺には、沖縄本島、北大東島、南大東島、沖大東島などがあり、その領空の保全と国民の生命財産を守る責務を有する自衛隊が、空母から発艦した艦載機に対し対領空侵犯措置を実施したことは当然であったと認識しています。
○屋良委員 日本政府の対応は当然だったというふうなことの確認をさせていただきましたけれども、現状を見ていますと、日中双方が情報戦をやっているような感じがしております。全体像がなかなか把握しにくい現状があって、かかる事態は大変深刻である。正確な情報が必要だと考えます。一体何があったのか、出せる範囲で結構ですので、時系列でまとめた資料を当委員会にお示しされるよう、委員長のお取り計らいを求めたいと思います。
○前原委員長 理事会で諮ります。
○屋良委員 このような偶発的な衝突とか不毛な情報戦を防ぐ必要があると私は考えておりまして、ルールづくりが必要じゃないかと。
二〇一八年の五月に日中首脳会談で合意された海空連絡メカニズムを実効的なものとするため、ホットラインの確実な運用に加え、訓練内容の事前通報における形式、タイミング、対象空域について、双方の誤認が生じない具体的かつ厳格なルールをメカニズムの中に組み込むよう中国側に改めて強く求めていくことはどうでしょうかというふうなことを考えます。外交のことだったり、どっち側が言い出すかとか、そういったこともいろいろ考えないといけないというのは分かりますけれども。
今、中国空母は三隻体制になって、これから、日本近海だとか、もちろん特に沖縄近海でのこういった事案が頻発する可能性が高まっているんじゃないか、私たちは沖縄でおちおち眠れないなというふうな状況も想定されますので、どうか、小泉大臣、具体的なルールづくりにおける政府の今後の取組、あるいは、もし目標時期などをお持ちであればお示しください。
○小泉国務大臣 まず、これは高市総理も言っていることですけれども、我々は常にオープンに対話にも臨みたいと思います。
その上で、二〇一八年に日中防衛当局間で運用を開始した、先生が今御言及のありました海空連絡メカニズムは、年次会合及び専門会合の開催、ホットライン、艦船、航空機間での直接連絡、この三本柱で構成されていまして、防衛当局間における信頼醸成や不測事態の回避などを図る上で極めて大きな意義を有しており、意思疎通を行える状態を確保しています。
その上で、先般マレーシアで、十一月でありますが、日中防衛相会談で私から董軍国防部長に伝えたとおり、日中間では、具体的かつ困難な懸案から目を背けず、むしろ懸案があるからこそ率直な議論と意思疎通を粘り強く重ねることが必要不可欠だということは、今においても変わりありません。
○屋良委員 是非ともその取組を前に具体的に進めていただきたいというふうにお願いいたします。
続きまして、給与法なんですけれども、今般の法改正案では中堅隊員を対象に給与を手厚くするとのことですけれども、これは防衛力の中核を担う隊員の定着には資すると考えられます。
一方で、防衛省の認識として、この給与改定が少子化や大学進学率の上昇といった構造的な問題が背景にある自衛隊の新規募集活動に対して効果をもたらすとの見通しが立てられるのかどうか、そういった見通しをお持ちなのかどうか、大臣の御所見を伺いたいです。お願いします。
○小泉国務大臣 今日の予算委員会でも触れましたが、今、自衛隊の採用も、年間一万五千人の計画を立てているうちで、残念ながら令和六年は九千人台だったということもありますので、広報なども改めて抜本的に強化しようと努めています。
そういった観点から、初任給は高卒であれば約二十二万円、大卒であれば約二十七万円、この金額自体を世の中の多くの方にどういうふうに評価いただけるかというのは、その評価にお任せしなければいけませんが、間違いなくそれなりの引上げを今実現しているとは言えると思います。
そして、屋良先生がお話をしてくださったように、新入隊員だけではなくて中堅クラスを含めて全世代でこれから上げていかなければいけないという思いの中で、今回の給与法の改正でありますが、中間層も含めて大幅な引上げとなって、これにより、新隊員のみならず、部隊の中核を担う三十代や四十代の隊員の給与も年収で二十万円以上増加して、全自衛官の給与が過去最高額となります。
これがどのような採用における効果を発揮するかということでありますが、令和六年度に実施した採用試験合格者へのアンケートにおきまして、基本方針によって入隊意欲が向上した、若しくは入隊を辞退するつもりだったが再考する結果になった、こういった入隊を促進する効果がありました。
さらに、先ほど私が、一万五千人のうち九千人だったということがありまして、まず一万人以上を今年度達成しよう、こういった思いでやっていますが、仮に、今のところの、過去の入隊率を踏まえて機械的に計算すると、一万人以上を今年度は確保できるのではないか、このように見積もっているところです。
その上で、もちろん自衛官の道に進むに当たっては、こういった金銭的なものだけではなくて、自分が望むようなキャリア形成ができるか、そしてまた定年が早いということもありますから再就職支援がちゃんと整っているか、一人一人に向き合った家族も含めた様々な待遇に加えて、社会全体として自衛隊、自衛隊の家族に対する温かい目線を、目を持つような、そういった社会機運を生んでいくこと、様々必要だと思いますので、そこらを含めて全て、自分として思いを持ちながら取り組んでいきたいと思います。
○屋良委員 大臣、先ほど予算委員会を少し見ておりましたところ、沖縄における自衛隊員に対して暴言を吐かれたとおっしゃっておりましたけれども、あれは状況が少し大臣の認識とは異なると思っておりますので、別の機会で質疑させていただきたいというふうに考えております。
次に、沖縄における米軍絡みの問題について二点お伺いしたいと思います。
アメリカの憲兵が民間人を誤って拘束してしまったという事案についてです。十一月二十二日に基地の外の市街地において、憲兵が単独パトロール中に民間人を複数で押し倒して押さえつけておよそ一時間にわたり拘束したという事案が発生しました。
その事案の発生から半月以上たっていますけれども、政府は米側に事実関係を確認中との回答を繰り返すのみでありまして、全く進展が見られておりません。この事案は地位協定の範囲を超えた行為である可能性が指摘されておりまして、被害者への謝罪や救済にも進んでいない現状を見た場合、人権保護の観点からも問題であるのではないかというふうな指摘もあります。さらには警察権の侵害じゃないかというふうに考えておりまして、警察権というのはもちろん言うまでもなく主権でございます。民間人に対するかかる行為について警察はどのように受け止めておられるのか、説明ください。
○服部政府参考人 お答えいたします。
在日米軍の活動につきましては、日米地位協定の解釈に関わることであり、警察として答弁する立場にないことから、お答えは差し控えさせていただきたく存じます。
○屋良委員 日米地位協定って。何が行われたかというと、米軍の秩序維持なんですよね。専ら米軍人あるいは米軍関係者に対する憲兵隊の行為である、その中に民間人が入っちゃった、これは地位協定で想定されていないはずなんですけれども、警察庁としてはコメントを差し控えるということでありますので、これ以上質問しても出てこないと思いますが、これは主権の問題だというふうに私は捉えておりまして、大変深刻だというふうに思います。
憲兵はその場において、日本人に対してもIDなどを提示しなければ逮捕する、逮捕権を有すると言ったそうですけれども、そんなことは可能なんですか。お願いします。
○山本政府参考人 お答えいたします。
先ほどの事案については、今委員御指摘のとおり、アメリカときちんとしっかり事実関係を今確認しているところでありますので、少しお待ちいただきたいと思います。
その上で、米軍が基地外で警察権を行使する場合においては、一つは、日米地位協定第十七条10の(b)に基づいて、在日米軍施設・区域外において、必ず日本国の当局との取決めに従うこと、日本国の当局と連絡して使用されること、かつ合衆国軍隊の構成員の間の規律及び秩序の維持のための必要な範囲内に限ることを条件として軍事警察を使用することができるというふうになっております。
あと、もう一つのケースでございますけれども、米軍は、在日米軍施設・区域の近傍で当該施設・区域の安全に対する犯罪が現に行われている場合などには、関連の合意議事録等に基づき、米軍人等以外に対しても軍事警察を使用することができるというふうになっております。
○屋良委員 私の質問は、民間人に対して、日本人に対してMP、憲兵は逮捕権を行使できるのかどうかということを教えてください。
憲兵は、日本の警察と共同し、連携しながら、アメリカ人の基地の外における秩序維持のためのパトロールをやっていたということですよね。そのパトロール中に日本人を拘束することというのは本当に可能なんでしょうかということを聞いているのです。お願いします。
○山本政府参考人 お答えします。
先ほども述べたとおり、今のケースについてはアメリカ側が事実関係を確認中ということですので、それについてまた確認をしたいというふうに思っています。
警察権の行使については、先ほど述べたとおり、二つのケースが地位協定上あり得るというふうに考えております。
○屋良委員 ちょっと堂々巡りになっちゃうんだけれども、これは主権の問題ですよ。こんなことはあり得ないでしょう。
最近、報道では、韓国でも同じように単独でパトロールをやっていたんだけれども、同じようなケースが起きたのでやめているというふうな報道も出ているんですね。
そういったことを、半月以上たっているのに、事実関係確認中です、確認中ですと。そんなに事実関係をきっちりはっきり確認しないと対応できないというのが非常に不思議です。大変この答弁は不十分だと思います。今後とも、この問題、やはり深刻なので、主権に関わるので、しっかりと対応していただきたいと思います。
質問を変えますけれども、米軍絡みのこういった事件、事故の場合、通常、防衛省沖縄防衛局が自発的に状況を調べた上で救済に動いております。今回は救済対象となるのでしょうか。お願いします。
○森田政府参考人 お答えを申し上げます。
お尋ねの事案につきましては、先ほど外務省からも答弁がありましたように、現在米側において詳細な事実確認が行われているところであるというふうに承知をしております。
その上で、一般論として申し上げますと、米軍の構成員等による公務執行中の行為などによりまして与えた損害につきましては、日米地位協定の第十八条第五項に基づきまして処理をすることとなっておりまして、賠償責任につきましては民事特別法の規定によりまして我が国が負うこととされており、我が国が被害者から請求を受けました場合、米側と協議の上で賠償金額を決定し、被害者の同意を得て支払うということになります。
被害者の方への個別具体的な対応につきましては、プライバシー保護との観点から申し上げることは差し控えたいと思いますが、防衛省としては、被害者の心情にも配慮しながら、警察や米軍とも連携して適切に対応してまいりたいと考えております。
○屋良委員 今回の場合、先ほど説明がありましたけれども、日本の警察と連携、協力しながらということですよね。単独であっても、それはそうだと。それがしっかりとなされているのであれば、日本人も逮捕できますよとか、民間人を一時間も拘束しましたよなんてことはなかなか考えづらい。そういったことも含めた上で、全体的にどのように解決していくのかというのを政府として考えていただきたいんですけれども。
大臣、警察と連携しない今回のようなアメリカ軍の単独のパトロールは廃止すべきじゃないかと私は考えるんですけれども、日本の主権を守るために大臣は今後こうした問題についてどう対応されるのか。御所見をお聞かせください。
○小泉国務大臣 今、外務省、警察庁、そして我が方防衛省から答弁がありましたけれども、今回の事案につきましては、外務省によると、現在アメリカ側において詳細な事実確認が行われているところであるというふうに承知をしています。
防衛省としては、被害者の心情に配慮しながら、警察や米軍と緊密に連携をして適切に対応してまいりたいと思います。
○屋良委員 是非ともしっかりとした対応をよろしくお願いいたします。被害者が出ていますので。告発したらこれは事件になりますのでね、恐らく。
最後にPFOSの汚染問題について伺いたいんですけれども、お配りした資料は、防衛省が説明資料として提供されたものですけれども、一番汚染濃度が高い大工廻川、源流が基地の中なんですね、見ると。源流はどこでしょうか。最後の質問になります。お願いします。
○森田政府参考人 お答え申し上げます。
お尋ねの大工廻川につきましては、北谷浄水場の水源の一つとなっている比謝川の支流の一つでございまして、嘉手納飛行場の中を流れていると承知しております。
○屋良委員 だから、汚染源なんじゃないのかということですよね。原因究明も、半月以上たってもなかなか分からないと。そんなに難しい問題じゃないと思います。汚染が激しい川の源流は嘉手納基地なので、いつまでも同じような答弁を繰り返しているとなかなか厳しいですよ、地元にとっては。ということを申し述べた上で、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○前原委員長 次に、池田真紀君。
○池田委員 立憲民主党の池田真紀です。
今日は、安全保障委員会で初めての質疑、よろしくお願いいたします。
早速ですけれども、今回の給与法は人事院勧告を受けてということでの引上げですが、まずその前に、令和七年度にも大幅に様々な手当や環境整備ということでかなり予算も含めて変わったというふうにも実感しているところです。ですので、給与のみならず、もう少し幅広い勤務環境について今日は質問させていただきたいと思います。
まず、現時点で今審議中の給与法、そして令和七年度についた予算を含めて環境整備を進めているところだとは思いますが、抜本的なといいますか、見直しや、まだまだもう少し手厚くしたいというような、何か小泉防衛大臣のお考えがございましたら教えていただきたいと思います。
○小泉国務大臣 それをお尋ねいただくと、語り尽くせないぐらい、上げてきたとはいえ道半ばなところがいっぱいあると考えておりますので、できる限り私が大臣のうちに手がけることができればと思いますが、一つのやはりポイントというのは、今まで自衛隊が一度もやったことのない俸給法の見直し、これは約七十年間手がついていなかったんですね。これに今回着手いたしますので、正式にそれが形になっていくのは来年だと思いますが、ここをしっかりやりたいというのは私の思いとしてあります。
公務員とはまた別に、事に臨んでは危険を顧みずというこの精神の下でやっているのが自衛官でありますから、独自の俸給表を作る、こういったところをしっかりやりたいと思っていますし、その中では、外国の軍隊がどのような処遇でその軍人を処遇しているか、こういったことの調査もしっかりやらなければいけないと思っています。
あわせて、これは度々言っていますが、海外を見れば、アメリカもそうですが軍人が制服で空港に行けば優先的に搭乗できる、そして、ヨーロッパもそうですが制服でいれば公共交通機関は無料、こういったことにあるように、我々が自衛隊の隊員やその御家族に対して日頃から、任務に対してありがとう、こういった思いを持てるような社会をつくるために金銭面の処遇のことだけではない様々な取組というのが不可欠だと思っております。
先ほど屋良先生からは沖縄の話で、私の思いとはまたちょっと違うという話がありましたけれども、屋良先生は違うかもしれませんが、残念ながら、この前、新入隊員の訓練のスタートにおいて抗議活動によって心を痛めた隊員がいる、その家族もいる、こういったことも事実であって、こういったことも含めて、より自衛官、その隊員の家族に対しても温かい目が向けられる、そんな社会を実現することも不可欠なことだと思います。
○池田委員 まさに今国民は、災害派遣を始め、非常に信頼と信用、そういう気持ちであふれていると思っています。でも残念ながらそういう行動があるということは、ほかにも改善をしていかなければいけないんですが、まず一つ、勤務、残業代が、調査がしっかりとされていない。超勤という手当がないということであるんですけれども、タイムカードとかがないということで、実際に調査をしていくことが私は必要だと思っているんですね。
政府参考人さんにお伺いしたいと思います。残業代の調査を今後に向けてしっかりして、それを基に俸給表の見直しに向けられるような実態ができるかどうか、お伺いしたいと思います。
○廣瀬政府参考人 お答えいたします。
今般、令和十年度の改正を目指す自衛官俸給表改定の検討の資として、全部隊、全期間の自衛官を対象に勤務実態調査を行いました。現在、この調査結果を基に、二十四時間勤務体制や営内居住義務といった自衛官固有の特殊性を考慮した上で、確認、整理を行いながら、自衛官俸給表見直しに際しての自衛官に対する超過勤務手当の取扱いについて検討しているところでございます。また、この勤務実態調査の取扱いの検討につきましては、部外の専門家の御意見も踏まえながら検討を進めていくこととしております。
以上でございます。
○池田委員 ありがとうございます。まず実態調査をしっかりとやっていただきたいというふうに思います。
あともう一つなんですが、今日は資料の方を配らせていただきました。女性の自衛官も非常に増えているということなんですが、女性自衛官に対しての育休とかは進んできたと思いますが、しかし、男性の、育児休暇にはならないけれども送り迎えとか、そういった制度についてここに書かれております。資料の八枚目です。
確認をしたいんですけれども、両立支援制度などを利用して送り迎えをした勤務状況ですと、その後の給与の影響あるいは昇給の影響等はありますか。
○廣瀬政府参考人 お答えいたします。
防衛省・自衛隊では、女性自衛官に限らず、育児や介護などにより時間の制約のある隊員も仕事と生活の両立を図れるよう、様々な制度の充実や環境整備に取り組んでおります。
具体的には、フレックスタイム制やテレワークの推進などの柔軟な働き方を可能とする制度の充実や、キャリアパスに悩む隊員が先輩に相談できるような体制の整備、またキャリアパスモデルの紹介などにも取り組んでおります。
また、妊娠や出産、そして男女を問わず、育児休業を取得した隊員が不利益を受けることなくその能力や実績に応じて昇任が可能となるよう、育児休業の期間を昇任に必要な在職期間に算入した上での昇任選考を行うとともに、人事異動については隊員個人や家庭の事情に最大限配慮した調整を行うようにしております。
引き続き、性別や年齢を問わず、育児や介護などにより時間に制約のある隊員が活躍できる職場環境の整備に全力で取り組んでまいります。
○池田委員 やっているということなんですけれども、枠としてはまだまだ少ないなというふうに思っています。年齢でいいますと、まだ小学校とかまでということですから、その範囲ですよね。妊娠、出産、幼児、乳幼児、小学校、そして中学校とかになりますと思春期を含めてしっかり手厚く、心がしっかりサポートできるように、これはどんどん広げていただきたい。
ただ、制度があってもまだ現場が追いついていないというのが実態なんですよね。いろいろなところで相談が入ってまいります。相談しても、相談できなかったとか、相談できない人がまだ半数以上、六十何%いらっしゃいますよね。ですので、一回だけやった特別防衛監察ではなくて、ハラスメントに関してですけれども、何が根拠になったのかというところをしっかりフォローアップして本当に働きやすい環境をつくっていく、このことをしっかりやっていかなければ、私は、給与のみならず、長く誇りを持って続けていくということが家族共々できないと思いますので、しっかりここをやっていただきたいと思いますし、そのために私たちも一生懸命努力したいと思います。
大臣にお伺いします。
子育て中かもしれませんけれども、子育ての手厚さといいますか、危険を顧みずとおっしゃられました、先ほど。だからこそ、今会っているときの時間というんでしょうか、子育て期は本当に短いですから、その後長く仕事をばりばりしていただくためにも、その時間をしっかり保障していただきたいというふうに思うんですね。ですので、この辺、子育てを応援する、これは女性だけじゃありません、男性自衛官も、今若い世代が家族を持ちたいといったときに、そこが、ちゅうちょしてしまう、途中退職につながっているということもありますから、そこをちょっと、大臣のお考えを一言お伺いしたいと思います。
○小泉国務大臣 ありがとうございます。その思いは池田先生と同じだと思います。
この前、沖縄で、宮古島、石垣島、与那国島に行きまして、私は、部隊視察をした際はできる限り隊員の御家族、その関係団体の皆さんと懇談する機会を設けるようにしています。南西諸島で隊員のある方がおっしゃっていましたが、離島で勤務をしている中で単身赴任の方がいて、奥様そしてお子さんとは離れ離れの生活をしているんですよね。ただ、休みのときに家族の時間を持ちたいということがあっても、やはり離島なので航空券は高いですし、こういった中で、なかなか頻繁にというわけにもいかない中で、その間に子供はどんどん大きくなっていくわけですから、そういったところへの思い。
一方で、島の隊舎で生活をされている御一家の方の中に奥様がいらっしゃって、お子さんに、ほら、大臣に言いたいことがあるんでしょう、言ってきなと促されて、その小学生ぐらいの女の子から言われたことは、隊舎で犬を飼えるようにしてくださいと、そういった願いも直接言われました。
私としては、全ての願いを実現できるかどうかは様々な要素がありますので分かりませんけれども、一つでも隊員や御家族の方の願うその声を形にしたい、そういった思いで取り組んでいきたいと思います。
○池田委員 ありがとうございます。
あともう一つ、働く環境の中で、今日は資料もおつけいたしましたけれども、自衛隊員と警察官の懲戒処分の件数の差があります。また、ハラスメントを理由とする処分ということで、その隣に、資料四ページには、下の部分ですけれども、処分数も出ています。その上には自殺者の推移も出ています。この辺の対策を、データはしっかりあるので、どうしてなのか、それを未然に防ぐというところにしっかり入れていただきたいと思っています。
防衛省だけでやっていくのも困難かもしれませんが、場所の、こういった勤務環境の悩みと、心の悩みと、心になる前に、どうか、特別防衛監察もやってそれっきりですから、ハラスメントに関しては。また、現場も混乱をしていると思います、困惑をしていると思います。過去の指導の仕方とは違うということで、中間の指導者が困惑をされているというところもあります。そこにも寄り添う必要があると思いますので、今日はここで質疑はできませんけれども、そこもしっかり手厚くやっていただきたいということをお願い申し上げて、その後、しっかりと私もまた後ほどチェックといいますか、フォローアップしていけるように努めていきたいというふうに思っています。
続けて質問です。
給与法とは別件になりますけれども、立憲民主党の野田代表が十一月に熊本県に訪れました。今「ココカラ」とかというキャンペーンをやっていまして、各地にお邪魔して御意見を伺っているところです。
そこで、健軍駐屯地の長射程ミサイルの配備についてということで御意見を賜っていたところですが、まだ住民説明会がないということで、現地から不安の声が届いている。さらに、商店会がそばにあるということで、非常に危機感を持っていらっしゃる。
先ほど言ったように、やはり地域とともに、信頼がある地域なんですね、そこは。非常に自衛隊の皆さんに対して信頼が厚い地域でありますから、それでもそこでそういう不安の声が届いているということです。不安は不信になってはいけないと思うんですね。ですので、大臣、説明を現場任せにしないで、やはりトップの防衛大臣がしっかり向き合う、寄り添う姿勢を示していただきたい。住民説明会、何とかお願いできないでしょうか。
○小泉国務大臣 住民の皆さんに御理解をいただくことの重要性は、私も、地元横須賀には自衛隊の関連施設が多くありますので、それは重々理解をしているつもりです。
ただ、それは不断の努力が必要ですから、住民の方々に対して現時点で説明会を行う予定はありませんが、防衛省・自衛隊としては、地元の皆様に対する丁寧な御説明や適切な情報提供にしっかりと努めていくことが大変重要であると考えています。
今、防衛省としても説明を、様々お声もありますから、自治体などからの御意見も踏まえつつ、九州防衛局のウェブサイト、こちらにQアンドAを掲載するとともに、問合せの窓口を設置して質問に逐次お答えするなど対応していることに加えまして、九州防衛局のほか、配備予定の駐屯地等が所在する北海道防衛局、北関東防衛局、南関東防衛局、そういったところにおいてもウェブサイトに概要資料を掲載することなど、我が国の安全保障上の意義や重要性について積極的な発信に努めているところでもあります。
特に、昨日、防衛省のホームページや動画サイト上においてはスタンドオフ防衛能力についての新たな動画の公表も行っておりまして、今、日本を取り巻く厳しい安全保障環境の中で必要不可欠な装備品のことについて御理解が少しでもいただけるように、情報発信を強化していきたいと思っています。
○池田委員 やはり一方通行じゃ駄目ですよね。何回かやっていることだったらいいんです、いいというわけではないかもしれませんけれども、最初の信頼関係の構築は膝詰めじゃないですか、対面じゃないですか、対話じゃないですか。日頃の自衛隊の町が、大臣もすぐそばにあるということで、私もそうですね、自衛隊員さんがたくさんいらっしゃいます。
先日ですけれども、朝霞にも行ってまいりました。朝霞はすごいですね、町中にあるんですよ。保育施設も立派で、みんな、子供たちもいつも見ているから、自衛隊さんだと言いながら敬礼をしたりとか、やはり近いからなんですよね。
でも、今回の話は、動画でウェブで見てくださいということでは、信頼関係もクエスチョンもなかなか解決できないと思うんです。
何で柔軟に対応すると言いながら説明会をそこまで拒むのか、大臣、教えてください。
○小泉国務大臣 まず、適切な情報提供や御理解を求める形というのは、それぞれ地域であると思います。そして、日頃から、防衛局の現場の職員、そしてまた様々な自衛隊員も含めて、住民説明会という形に限らずに、日頃からどれだけ地域に根差して様々な交流を重ねているかは、私自身も横須賀で生まれ育って理解をしています。
説明会に限らずに、恐らく、池田先生も北海道ですから、よく年末年始も含めていろいろな総会だったり懇親会だったりあるんじゃないでしょうか。そこも含めて、日頃からのたゆまぬ理解を求めていく地道な活動のことも御評価いただければと思います。
○池田委員 何か説明ができない、長射程ミサイルについての説明とか、どうしてそこなのか、急速にこの配備が決まったというようなこととか、住民というか皆さん、謎なんですよね。そういうのをちゃんと説明していただく。発信したいことと聞きたいことはイコールじゃないと思うんです。だから向き合う必要があると思うんです。いかがですか、大臣。
○小泉国務大臣 まず、全く説明がないというような前提だとすると、それは違いますので、御理解いただきたいんですが、健軍駐屯地へのスタンドオフミサイルの配備については、八月二十九日に熊本県と熊本市に対しまして御説明をさせていただいております。
防衛省としては、自衛隊施設の安定的な運用、部隊活動の円滑な実施に当たっては地元の御協力が必要であると考えていますので、引き続き丁寧な御説明や適切な情報提供を行ってまいりたいと思います。
○池田委員 地元の御協力が必要だからこそ地元への説明が必要だと思います、県とか市じゃなくて。というふうに思いますので、これはちゃんと求めて引き続き、いや、決断かなと思うんですよ。だって年度末までですよね、大臣、配備計画。年度末までにやるんですよね。
○小野政府参考人 お答えします。
配備の時期についてはまだ明確に確定をいたしておりませんけれども、基本的に年度末までに配備するということで県と市の方に御説明をいたしております。
この県と市というのは、まさに自治体、地元を代表しておる県知事あるいは市長等にも御説明をいたしております。
○池田委員 年度末までということなので、是非、大臣、再考していただいて、しっかり住民に向き合っていただきたい。説明をお願いします。ありがとうございました。
○前原委員長 次に、升田世喜男君。
○升田委員 立憲民主党の升田世喜男であります。今日はよろしくお願い申し上げたいと思います。
私は出身が青森県でありまして、この度、青森県の沖合を震源とする大変大きな地震がございました。すぐに高市総理を始め内閣総挙げでいろいろ発信したり情報収集したり、本当に感謝を申し上げたいと思います。
ただ、八戸の方は、電話でしか聞けませんでしたが、三・一一より体感がひどかったと言うんですね。なので、びっくりされておりました。これからいろいろなことが出てくると思いますので、青森が安心できるまで伴走型の支援をお願い申し上げたいと思います。
また、台湾の頼総統から青森に対しSNSを通じて大変心温かいメッセージがございますので、この機会に頼総統にも感謝を申し上げたいと思います。
それでは、質疑に入らせていただきます。まず、日中関係について、小泉防衛大臣に現状認識をお伺いしたいと思います。
○小泉国務大臣 現状認識という大変大きな質問でありますので、一般的な説明も含めて御紹介をさせていただきます。
中国とは隣国であり、我が国との間で様々な懸案や課題が存在いたします。中国は軍事力を広範かつ急速に増強させており、その対外的な姿勢や軍事動向等は我が国と国際社会の深刻な懸念事項です。
先日、自衛隊機に対するレーダー照射事案が発生しました。また、昨日は中ロの爆撃機が太平洋での共同飛行を実施しています。加えて、中国は平素から国内外で情報戦を行ってきております。防衛省を含め政府として一体となって、国内外に正しい情報を速やかに提供し、主張すべきものは主張していくことが重要であります。一例として、先日、与那国島への部隊配備をめぐり、防御を目的としていた対空ミサイルを中国は攻撃的兵器と批判しましたが、これに対しても私から適切な情報発信を行いました。
同時に、先般の日中防衛相会談で私から董軍国防部長に対して伝えたとおり、日中間では、具体的かつ困難な懸案から目を背けず、むしろ懸案があるからこそ率直な議論と意思疎通を粘り強く重ねることが必要不可欠であるということも変わりません。日中防衛当局間では、先ほどの屋良先生からの御質問にあったとおり、海空連絡メカニズムを始めとして様々なチャンネルで意思疎通を行える状態を確保しております。防衛省・自衛隊としては、こうした認識の下で日中防衛当局間における意思疎通を継続してまいりたいと思います。
○升田委員 小泉防衛大臣はその都度大変毅然とした情報発信をされておりますので、私はすばらしいことだと思っていますので、どうか国益を守るという観点から毅然とした姿勢で常に発信していただきたいと思います。
ただ、一方で、中国政府は、日本への渡航を少なくせよとか、航空機を自制せよとか、あるいは芸能関係でもコンサートが、あれは自発的なのかどうか分かりませんけれども、経済活動にも大変影響が出ている今次であります。
やはりここは外交の出番だと思うんですね。しっかり外交を展開していかないと元に戻らないというか、経済への影響というのは国民に責任はありませんから。そこで、堀井外務副大臣にお伺いしたいんですが、今後の外交の展開、どんな戦略をお持ちか、お伺いいたします。
○堀井副大臣 お答え申し上げます。
昨今の中国側の対応でございますけれども、二国間の人的交流や経済活動を萎縮させるかのような中国側の対応というのは、首脳間で確認をしてきた戦略的互恵関係の包括的推進、あるいは建設的かつ安定的な関係の構築という大きな方向性とも相入れず、中国側に対しては引き続き適切な対応を強く求めているところでございます。
日中間については、懸案と課題があるからこそ双方の努力によって課題と懸案を減らし理解と協力を増やしていくという方針に変わりはございません。
政府としては、平素より様々な情報収集、分析を行い、また、それに応じた対応ぶりについて検討を行っているところでございます。日中間の民間交流や経済活動は促進されるべき、そのような立場を踏まえ、引き続き状況を注視し、適切な対応を行ってまいります。日中間の様々な対話を行うことについては私ども日本側はオープンである、そのような姿勢で臨んでまいります。
○升田委員 とにかく外交には力を入れてほしいなと思います。
ここで、地元の話で恐縮なんですが、実は私の一区というのは陸奥湾を囲む一区なんですよ、津軽半島、下北半島。ホタテが三年連続で、いわゆる気候変動、高水温、今は外交も絡んでいるんですけれども、三年連続で全くホタテが捕れない。今の時期はナマコなんです、今度は。せめて春までナマコで何とか暮らしをつなごうかなと思ったら、日中関係が冷え込んでいる影響で相場の四分の一になったんですよ。これで漁師が心砕けるような状態なんです。ですから外交に是非力を入れてほしいと思うと同時に、小泉防衛大臣は前農水大臣でありますから、閣僚の一員として今の鈴木農水大臣とお会いすることも多々あると思うので、そのときは私のこの思いを受けて、よい会話をしていただければ大変にありがたいかな、こんな思いでこれを言わせていただきました。本当に苦しいんです。農水大臣の時代に青森の人もじかに言ったことだと思います。オーバーでも何でもありませんので、受け止めていただければと思います。
それでは、給与法についてお伺いします。小泉大臣にお伺いしたいと思います。
今回の改定で、大臣は、まあいいんじゃないの、これで満足だ、しばらくこれでいいね、こんなふうに満足と納得をされているのかどうか、お伺いいたします。
○小泉国務大臣 これでいいんじゃないかということは、どこまでいってももう十分だということはないと思うぐらい自衛隊は痩せ我慢の歴史ですから、私は、これでも相当、自衛隊の現場からは控えめな要求なんじゃないかなと正直思います。これは横須賀でも、いかに現場の思いと、それが最終的な政策として表れるときにみんなが今まで我慢した分がちょっとでも報われればという思いがありながら頑張っていることを見ていますから、大臣としては、これで十分だというふうに言いたい気持ちと、現場のことを思えばまだまだだなというふうな思いが両方あります。
ただ、間違いなく言えることは、現場で頑張っている隊員の皆さんに過去最高額の全世代の給与になるということはお伝えできますし、来年に向けて自衛隊創設以来今まで手つかずだった俸給表を改定する、こういった方向に向かっていることはしっかりとお伝えをしたいと思います。
先生におかれましても、今回の給与法の改正に、そのような、全自衛官の給与が過去最高額となるということも含めて御賛同、御理解を得られればというふうに思います。
○升田委員 賛同はしていますよ。ただ、個人的にはまだまだ足りないんじゃないかなと思うんですね。今我が国を取り巻く安全保障環境は最も厳しく複雑だ、こう言われている中でありますから。
私は、この度は人事院勧告によっての給与改定だと思いますけれども、防衛省独自で自衛官の給与を改定できる、こういう制度設計に変えていくべきではないかと思うんです。小泉防衛大臣の御見解を求めたいと思います。
○小泉国務大臣 まさにその気持ちを表しているのが自衛官独自の俸給表、これがとうとう約七十年間手つかずだったのが変わるということだと思います。そのときに当たっては、正直、この七十年間来てしまったことに対して隊員の皆さんにはもっと早くこういったことができていればという思いもありますし、事に臨んでは危険を顧みず、あの精神の中でやっている皆さんは、公務員とはいえ、世界を見ればやはり軍は別ですよね。
こういったことも思いとしてあるので、連立与党との間の中でも、例えば恩給とか、こういったことについても連立合意の中に言及があるのは、そこを日本社会としてどのように、日本の平和と独立と主権を守るために日々の任務に当たっている自衛官に、また御家族にどんな処遇ができるのかということの思いの表れだと思います。少しでも形にできるように全力を尽くしたいと思います。
○升田委員 私が質問したのは、人事院勧告によっての給与改定ではなくて、防衛省が独自に給与を決めることができる制度設計に変えるべきではないか、これに対して小泉防衛大臣はどんな見解をお持ちか、こういうことでございますので。
○小泉国務大臣 まさに人事院勧告とは別に、自衛隊創設以降の任務や勤務環境等の変化を踏まえた自衛官の俸給表の改定を進めていくための検討をやるということなので、ここは全く同じことを申し上げています。自衛官独自であります。人事院勧告とは別です。
○升田委員 時間スパンはどんな感じなんですか。
○小泉国務大臣 先ほど局長からもお話がありましたが、令和十年度の改定を目指すということであります。ただ、気持ちとしては少しでも早く、そういった思いはもちろんあります。
○升田委員 早過ぎて駄目だということはないですから、小泉大臣の得意なメッセージの発信ですけれども、もっともっと加速していいんじゃないかなと思います。
次に、ちょっと質問の順番を変えますけれども、地下シェルターについてお伺いしたいと思います。まず、政府はどんな取組をされているんでしょうか。
○笹野政府参考人 お答え申し上げます。
我が国を取り巻く厳しい安全保障環境の中、国民保護の取組強化は重要であり、武力攻撃を想定したシェルターの確保もその一環として着実に進めております。
沖縄県の先島諸島の市町村におきましては、令和六年三月に内閣官房がお示しした技術ガイドライン等に基づき、一定期間滞在可能な特定臨時避難施設を地下部分に整備する取組を進めておりまして、現在、防衛省を含めた関係省庁で連携して技術的、財政的支援を行っているところです。
また、全国につきましても、コンクリート造り等の堅牢な建築物や地下施設を緊急一時避難施設として指定する取組を促進しておりまして、令和七年四月一日現在、約六万一千か所、うち地下施設は四千二百か所が指定されてございます。
さらに、地下施設を含めた今後のシェルター確保の在り方について、内閣官房が中心となって今年度末までに実施方針を策定する予定としております。実施方針を踏まえて、関係省庁で連携しながらシェルターの確保にしっかり取り組んでまいります。
○升田委員 あと五分ということでありますので。実は、今年の九月に私は、フィンランドとノルウェーの地下シェルターを単独で視察に行ってまいりました。フィンランドのヘルシンキ、担当の人と約二時間ぐらい現場を見ながら。そうしましたら、ふだんは駐車場、だけれども駐車場のみならず簡易なレストランもあって、子供たちの遊ぶ場もあって、スポーツジムもありましたね。大統領がよく来るような感じなんですけれども。
青森県は四軍あるんです、陸海空、そして米軍。北朝鮮からのミサイルも近隣のところに着弾したりとか、大変厳しい環境下にあります。ただ、もし万が一ミサイルが着弾したら逃げる場所がないんですよ、実は。青森県は地下がございませんので、地下商店街もないし、地下鉄もございません、ですから逃げる場所を確保するというのは極めて重要だと思っておりまして。小泉大臣に一つお伺いしたいのは、避難場所を確保する、これも国防なりと私は思っているんですけれども、大臣はどのようにお考えになりますか。
○小泉国務大臣 今お話を伺いながら、うちの地元横須賀と共通点があるなと思いました。うちの地元も四軍ですから。陸海空の自衛隊に加えて米海軍の横須賀基地。その中で、青森には地下がないという話ですけれども、うちの地元横須賀にも地下鉄はありませんので、そういったことも思いとして共通するところはあります。
それを踏まえても、シェルターといった避難施設を確保することこそ国防の一つじゃないかという思いも、まさに令和四年十二月に策定された国家安保戦略においても、国民保護のための体制を強化するための取組として避難施設の確保を行っていく、このことがしっかりと位置づけられておりますので、政府として武力攻撃を想定したシェルターの確保を着実に進めていきたいと思います。
○升田委員 大臣から前向きな答弁をいただきまして、ややほっとしております。
地下シェルターというと、戦争を想定しているのか、こんなイメージを国民は持たれるかもしれませんけれども、あくまでもこれは避難場所ですから。津波だったら高台に逃げればいい、これはよく分かるわけですけれども、ミサイルが万が一飛んできたときにどうするんだと。やはり避難場所を確保するというのは大事だと思います。
一方で、日常の空間としての防衛インフラでもあるという捉え方もしてもらいたい。それが冒頭申し上げた、駐車場であって、レストランであって、ジムであって。雪国は冬になると経済がしぼむんです、いろいろな条件がございまして。地下の空間を生活と経済で変えたいという欲求がずっとあるんですよ。国防とこれをリンクさせることができますので、大臣は是非リーダーシップを発揮して、民間の活力も利用しながら活用しながら大いに進めてほしいな、こんなふうに思います。
あと二分ぐらいかなと思いますので、最後の一点、インテリジェンスについて大臣の見解をお伺いしたいと思います。インテリジェンスは人間の体でいったら目であり耳であり脳である、私はこう思います。見たもの、聞いたことを脳で考えて、それを平和を守るためにどう生かすか、経済を興すためにどう生かすか、これがインテリジェンスだと思うんですよ。小泉防衛大臣、インテリジェンスに対する見解を求めたいと思います。
○前原委員長 端的にお願いします。
○小泉国務大臣 私も、大臣着任後、機微な情報を含むブリーフィングを毎日のように受けております。そういった中でインテリジェンス機能の強化が不可欠だということは、私も全く同じような思いであります。
今、様々、政府そして与党の中でこのインテリジェンスについても御議論をされているというふうに承知もしております。防衛省としても、その重要性、必要性について、しっかりと連携した上で、その機能を強化すべく努めたいと思います。
○升田委員 終わります。
○前原委員長 次に、橋本幹彦君。
○橋本(幹)委員 国民民主党の橋本幹彦でございます。
政府の説明によると、十二月六日、中国人民解放軍の戦闘機が安全上必要な範囲を超えたレーダーを自衛隊機に照射した、これは、過去、日中間のみならずソビエト、ロシアなどの他国との間にもなかった前例のないことであるという説明でありました。かような挑発的な行動があったとしたら、これは平和を崩す行為ですから、私も国民の代表者の一人として断固として抗議するものであります。このような不測の事態を回避するための自衛隊と中国軍とのリアルタイムの意思疎通については小泉大臣も先ほど来お答えになっていて、構築してきた、必要であるということをおっしゃっていますけれども、それでは、そのメカニズムも含めた意思疎通の現在の在り方についての御評価と、あるいは課題があれば教えていただきたいと思います。
○小泉国務大臣 意思疎通の課題、評価というお話でありますが、その意思疎通をしっかりと確保するために存在しているのが海空連絡メカニズムでありまして、これは度々触れさせていただいておりますが、今、海空連絡メカニズムを始めとして様々なチャンネルで意思疎通を行える状態を確保しています。十一月の五日から十一月の十三日までの九日間、自衛隊の佐官級と中国の人民解放軍の佐官級の交流事業は滞りなく行われました。こういったことも含めまして、様々なチャンネルにおける意思疎通のチャンネルを確保することはこれからも引き続き重要だと思っておりますので、中国側との間でしっかりと意思疎通をしてまいります。
○橋本(幹)委員 我が国の主張は、中国が安全上必要な範囲を超えてレーダーを照射したと。これに対して中国は、捜索用レーダーを照射したと主張しています。このような情報戦が繰り広げられているわけですけれども、大臣はこれをどのように乗り切るおつもりでしょうか。我が国自衛隊はF15戦闘機で対処しました。近代化改修をした機なのか否かですとか一部情報の開示なども検討すべきであろうかと思いますし、場合によってはそれを、例えば秘密会、この安全保障委員会で秘密会を行って国民の代表者に説明していくということも必要ではないかと考えますが、大臣としてどのようにこの情報戦を乗り切っていくおつもりでしょうか。お考えをお聞かせください。
○小泉国務大臣 どのようにこの情報戦を乗り切っていくかということでありますが、決して本質を見誤らないことだと思います。その本質というのは何かというと、今般の事案における問題の本質は我が方が対領空侵犯措置を適切に行う中において中国側が約三十分にわたる断続的なレーダー照射を行ったことだということ、これが事の本質であります。中国側に対しては、こうした航空機の安全な飛行に必要な範囲を超える危険な行為について、その再発防止を引き続き厳重に求めてまいります。
あわせて、私はおとといドイツの大使とお会いしました。ドイツはこの夏に、中国からレーダー照射ではなくレーザー照射をされています。日本の立場に対する御理解もいただき、昨夜はNATOのルッテ事務総長とのビデオ会議、そしてイタリアのクロセット国防大臣とのビデオ会議を重ねて、同じような、この立場について御理解をいただけるような、そういった合わせた行動というのも私は防衛省としてできる一つのことだと思いますので、しっかりと、できることを、正しい情報を伝えていく、事の本質を見誤らない、そういった思いで向き合っていければというふうに思っています。
○橋本(幹)委員 小泉大臣は本質という言葉が大好きなんですけれども、今、本質の話は、それは大前提として置いているわけです。そうではなくて、中国側は捜索用レーダーを使用したと、我が国の主張はそうではないということですけれども、ここがまさに小泉大臣の言う本質であるわけです。では、ここの対立しているところを、どのように中国の主張しているものが誤りであるかというところを乗り越えていくかという質問であるわけです。ここは非常に重要なポイントだと思いますから、しっかりと取り組んでいただきたいと思います。場合によっては先ほど申し上げたような秘密会ですとか、それも含めて検討すべき話だと考えます。
今回の事案の教訓というものは何だろうかなということを見ていたときに、ある意味で危険な行為ではありましたけれども、我が国にとってよかった面もあるのではないかなと。それは、中国軍がレーダー照射をした、この情報が取れたということですね。このような事案はあってはならない事案ではありますけれども、このような事態において収集した情報をどのように自衛隊は今後の装備品ですとかあるいはソフトウェアの改修に生かしていくのか、情報サイクルを回していくことができている体制なのかというところについて、私はやや懸念をしているところであります。
電子戦あるいはドローンの戦いというのは、現地で文字どおり日進月歩でソフトウェアを改修していく。これに当たっては内製化する、あるいは内製化できるぐらいの能力を航空自衛隊は持っておくべきだと考えますが、大臣、いかがでしょうか。
○小泉国務大臣 先ほど橋本先生が、中国が、こちらがレーダー照射をしたとか、こういったことを言っていることにはちゃんと反論すべきだというふうなことを申されていましたけれども、私の先日の記者会見におきましてもその点は明確に、我々からレーダー照射はしていないということも既に言及をしておりますので、是非御覧いただければと思います。
今お尋ねのありました、収集したものをどのような早いサイクルで分析するかということにつきましては、得られた情報については部隊運用や政策決定、装備品の開発等に活用することとしています。
一方で、橋本委員の危機感というのは共有をしています。私も先日、ウクライナの駐在武官が帰国した際に現地の状況報告を受けていますけれども、ウクライナ、ロシアの戦場で起きていることは、早いものでは約一週間で装備品のアップデートが行われている現状も聞いています。
さらに、現地の部隊で使われている装備品が、メーカーが違うものとか、国籍が違う装備品を使っている場合に、現場の軍人がその装備品を評価できる仕組みを持っている、そのことでフィードバックを受けたおかげで、毎週、二週間といったサイクルで常にアップデートを繰り返すような、こういった仕組みが既に現状では動いていますので、こういったことについても、いかに我々が戦場での教訓を直ちに反映できるようなシステムを持つか、こういったことも併せて三文書の改定の中でも我々として考えていかなければいけない一つの論点だろうと思います。
○橋本(幹)委員 大変心強い答弁でありました。
ちなみに、私は小泉大臣の発信は全部見た上で質問しておりますので。情報戦についてはもっとしっかりと更に取り組んでいただきたいと思っているゆえに質問させていただいた次第です。
今、改修、ソフトウェアのアップデートのサイクル、情報サイクルの話をしておりましたが、本当に重要なところだと思います。いかに防衛予算を二%に増やしたとしても、自衛隊の側が、運用者側が、どのような装備品が必要なのか、どのような運用思想で立ち向かっていくのか、こういったところが判断できなければいけない。これは決してドローンの戦いだからということを言っているわけではなくて、防衛省全体に通底する課題なんだと思っています。
よくウクライナの教訓の一つとしてスタートアップ企業を支援しようということを防衛省もおっしゃっているし自民党の国防族の皆さんもやっているところだと思いますけれども、確かにスタートアップ支援は大事なんですけれども、この実態がどういうところかというところを見ますと、私の観測範囲の中でも物づくりの能力のないような企業すら参入している。ほかの産業では立ち向かえないから、防衛産業は今予算が増えているからやりやすいんじゃないかということで、パワポ一つでやってくる企業もあるわけですね。あるいは、裏に北京の息のかかったような方がちらつくような企業もあるわけであります。これ自体は内調の皆さんに是非頑張っていただきたいと思いますけれども。
なぜこのようなことがばっこするのかというと、やはりそれは、自衛隊が運用思想をはっきりとさせて、どのような装備品が必要なのか、どのような戦い方が必要なのかというところを明確化できていないがゆえだと考えます。自民党の皆さんも気をつけていただきたいんですけれども、スタートアップ支援はいいんですけれども、自分の推しの企業を見つけてきて公金で推し活するような、そういう構造というのは本当にやめていただきたいんですね。政治家だけではなくて、防衛省のOBにもそういう方がいますけれども。大体そういうときは、目利きというのは本当は運用者が目利きであるわけであって、是非とも隊員の能力向上というところを改革のセンターピンにしていただきたいと思うわけであります。
その上で、最後にお伺いしますけれども、人的基盤強化企画室、員数が九人、三人増やして九人ということですけれども、これは少な過ぎると思います。是非これはもっと増やしていくべきだと思いますが、小泉大臣の御見解をお聞かせください。
○小泉国務大臣 橋本委員から、この三名の要求で、これでは少な過ぎるという思いをいただきました。
本当に自衛隊は人が命でありますから、こういった人的基盤の強化に向けた企画室の体制も増強した上で、少しでも自衛隊の処遇、生活環境の改善、新たな生涯設計の確立などに係る企画立案などを進めていきたいと思いますが、もちろん、これで十分かと言われれば、まだまだやらなければいけないことがありますので、しっかりと効果検証などもした上で、不断の見直しの結果を受けた強化に努めてまいりたいと思います。
○橋本(幹)委員 終わります。
○前原委員長 次に、福田徹君。
○福田(徹)委員 国民民主党、福田徹です。
この臨時国会で初めて安全保障委員となりました。しっかり学んで、我が国の安心、安全、そして自衛官の皆様のためにしっかりと働いていきたいと思います。
私は自衛官の給料を上げることは大賛成です。本日はもう少し細かく、本改正案が我が国の確固たる安全保障につながるものなのか、本当に必要な人材の確保につながるものなのか、それを確認させていただきたく思います。
給与というのは組織の人的資源管理戦略の中で最も重要な要素の一つだと思っております。まず、給与を上げる目的、方法を明確にする必要があります。ただ人が足りないから上げようとか、給与が安いと言われるから上げようとか、こういうものではなく、最初にまず組織のビジョンがあり、外部環境や内部環境と照らし合わせてそのビジョンを達成するために必要な戦略があって、それを実行するためにどのような人材がどれぐらい必要なのかを見定め、その上で足りない人材が分かる、そういうものだと思っております。そして、足りない人材を入れるためには、普通は競合するほかの求人と比較しながら、どのような待遇が必要なのかを決めて給料が決まると思っています。なので、本当は人事院勧告に伴いというのは少し弱いかなと思っております。もっと戦略的な給与制度、先ほど升田委員のおっしゃられたような自衛隊独自の給与制度というのは私は強く賛成しております。
その上で、最初にお尋ねします。現在、我が国の防衛戦略を実行するためにどのような人材がどの程度足りていないと判断されていらっしゃいますでしょうか。安全保障上問題とならない範囲で教えてください。
○廣瀬政府参考人 お答えいたします。
令和六年度末における幹部、准尉、曹、士ごとの充足率につきましては、幹部については九二・八%、准尉については九六・二%、曹については九八・四%、士については六〇・七%となっております。
それぞれの階級における平均年齢につきましては、幹部については約四十二・二歳、准尉及び曹については約三十九・三歳、士については約二十二・三歳となっております。
○福田(徹)委員 ありがとうございます。
今の答弁で、明らかに若手が足りていないということが分かりました。事前の問取りのときにお願いしていたのですが、もし分かれば参考人の方で大丈夫なので、少し突っ込んだ質問ですが、若手の中で、高卒、大卒、ほかの業界からの転職、これらの割合は分かりますでしょうか。
○廣瀬政府参考人 お答えいたします。
自衛隊には、二士種目といたしまして自衛官候補生、一般曹候補生がございます。こちらの主な募集ソースは高校生、専門学校生、大学生ということになっておりまして、最近では既卒の方に対しても募集を行っているところでございます。割合については、今手元にございませんので省略をさせていただきます。
○福田(徹)委員 ありがとうございます。その違いは人材獲得戦略にとても影響があるところですので、私もしっかり勉強していきたいと思っております。
本当に人材を獲得できる給与設計にするためには、競合する求人を特定して、その求人に勝てる給与を準備する必要があると考えます。例えば、現役の自衛官に就職活動の際に検討していたほかの職種を尋ねるアンケートを取ることで、競合する求人は特定することができると思っております。
お尋ねします。今現在必要な人材を獲得する上で競合する求人はどのようなものと考えていらっしゃいますでしょうか。その求人の待遇、特に給与を比較して、今の自衛官の給与の競争力はありますでしょうか。
○小泉国務大臣 自衛官の志願者はほかの公務員を併願先とすることが多いというふうに認識しています。
また、自衛官の俸給表、先ほど七十年ぶりだという話をさせていただきましたが、昭和二十五年の警察予備隊発足時以降、主として警察官等に適用される公安職俸給表がベースとなっております。これに一定の超過勤務手当相当分を繰り入れた構造としていまして、そこから大きく見直すことなく現在に至っておるということであります。
このため、例えば自衛官の併願先となることのある警察官と現在の初任給を比較すれば、自衛官の二士は二十二万四千六百円でありまして、これに対応する警察庁の警察官は二十一万六千四百円、こういった形になっています。超過勤務手当を加えた額ということであります。なお、これは地域手当等の各種手当を含まない金額での比較です。
その上で、閣僚会議で基本方針が決まりまして、自衛隊また防衛力の抜本強化のためにはその担い手である自衛官の確保が至上命題であって、そのための様々な施策の一つとして自衛官俸給表の改定に係る検討を進めております。こういったことをしっかりと形にすることによりまして、必要な人材が確保できる、自衛官になろうと思っていただける、そんな環境をつくれるように頑張っていきたいと思います。
○福田(徹)委員 ありがとうございます。警察を競合としていること、これは私もすごく納得できました。一方で、同じ公務員ではなく民間にも競合している求人がある可能性がありますので、そちらの精査、比較も重要ではないかなと思っております。ただ、令和十年を目標と先ほどおっしゃっておりましたが、自衛隊独自の給与制度も検討されているということですので、すごく期待をしております。
次に、給与以外の待遇についてお聞きします。
私も給与以外はとても大切だと思っております。私は地元愛知十六区、小牧に航空自衛隊の基地がありまして、時々、門の前で御挨拶させていただきながら応援させていただいております。もちろん町にはたくさん隊員の方がお住まいですので、街頭活動をしていると、大変ありがたいことに、わざわざ足を止めて御要望をお届けいただけることもあります。そのとき特に耳にするのが隊舎ですかね、住居の建物が古いのではないかとか、集団生活の負担が大きいのではないか、こういう意見はよく耳にします。
その上で、お尋ねします。人材確保を目指す上で給与以外で検討している待遇改善はありますでしょうか。特に自衛官が望む待遇改善について、アンケート調査などで現場の声の収集は行われていらっしゃいますでしょうか。
○廣瀬政府参考人 昨年末に関係閣僚会議におきまして策定された基本方針に基づきまして、現在、自衛官の処遇、生活、勤務環境の改善、新たな生涯設計の確立等に係る各種施策に取り組んでいるところでございます。
委員御指摘の給与面の処遇改善以外の取組といたしましては、若い世代のライフスタイルに合った生活、勤務環境の改善、構築のために、先ほど御指摘のありました隊舎、庁舎等の建て替えや改修、隊舎居室の個室化、WiFiなどの通信環境の整備などを進めております。これは、令和五年度に駐屯地等に居住する営内者を対象としたアンケート調査などを通じて把握した隊員の改善要望を踏まえた施策となっております。
また、こうした隊員の要望を把握する取組は継続的に行うことが重要であり、本年四月に実施した全自衛官を対象としたアンケート調査では、回答した隊員約八・七万人のうち半数以上の隊員から、ここ数年で生活、勤務環境がよくなったとの評価を得ております。
また、諸外国においては軍人やその家族に対する教育、住居、メンタルヘルスといった様々な分野での支援も実施、検討されていると承知をしておりまして、こういった例も参考に、国民の皆様の御理解をいただきながら、自衛官が社会の中で誇りを持って仕事に邁進でき、自衛官の御家族も胸を張って生活できる環境の構築も模索していきたいと考えております。
以上でございます。
○福田(徹)委員 ありがとうございます。
先ほど小泉大臣は、隊舎で犬を飼えるようにしてほしいというお話を伺ったという話をされました。そのときの優しい表情を見ると、この大臣だったら必ず隊員の希望をかなえていただけるだろうなと思っておりますので、期待しております。
次に、先ほど少しお話をいただきましたが、海外の好事例を参考にすることについて御提案させていただきます。
私は名古屋市にあります救命救急センターで勤務していたのですが、実は自衛隊の医師の方が研修にいらっしゃっておりまして、そこでいろいろな興味深い話を聞くことができました。特に私の記憶に残っているのがアメリカ軍の軍医との違いなんですよね。たしかグアムで合同訓練をしたときの話だったと記憶しているのですが、アメリカ軍の軍医というのはすばらしいホテルが準備されるみたいなんですよね。一緒に食事をと誘われたけれども、とてもアメリカ軍の軍医が行くようなレストランは日本の自衛隊の医師にはハードルが高くてちょっと難しかったと苦笑いしていたのを覚えているのですが。
もちろん、国によって軍の位置づけ、国防の位置づけは違いますし、海外と同じにする必要は全くないと思うのですが、給与以外の待遇について何か我が国の自衛隊にも取り入れられる好事例はないのかなと思います。我が国だけではなくて、どの国も国防に関わる人材の確保には苦労していると伺っております。当然、人材確保のための工夫をされていると思います。
お尋ねします。海外の軍隊の待遇で我が国の自衛官が取り入れることができそうな待遇、先ほど少し教えていただきましたが、もう一度教えてください。
○廣瀬政府参考人 お答えいたします。
繰り返しになりますけれども、諸外国においては軍人やその家族に対する教育、住居、メンタルヘルスといった様々な分野での支援が行われていると承知をしております。ほかにもまだ研究をして、こうした例も参考に、取り入れられるものは取り入れるよう検討してまいりたいと思います。
○福田(徹)委員 医師不足のところで集めるために、子供の教育環境とかをすごく大事にされる方がいらっしゃるんですよね。それもいいポイントだと思っております。
最後に、私も自衛官への最大の報酬は敬意だと思っております。小泉大臣のおっしゃるありがとうという言葉、私もたくさん投げかけていきたいと思います。ありがとうございます。
○前原委員長 次に、山口良治君。
○山口(良)委員 公明党の山口良治でございます。
安全保障委員会で初めての質問となります。皆様、大変にありがとうございます。また、よろしくお願いいたします。
今般の給与法改正案、自衛官の処遇改善を図る、人的基盤強化のための重要な法案であります。他方で、令和六年度には一万五千人の計画に対し採用は約九千人にとどまり、昨年末時点で、定員は約二十四万七千人のところ、実員は二万三千人不足しており、充足率も約九割に低下するなど、自衛官の確保は喫緊の課題であります。
こうした中で、政府は昨年の十二月に、先ほど来話に出ております、自衛官の処遇・勤務環境の改善及び新たな生涯設計の確立に関する基本方針を取りまとめられ、多様な手当の新設また引上げ、生活、勤務環境の改善、再就職支援の拡充などが示されました。今般の給与法改正の審議に当たり、自衛官の人材確保にとっても、この基本方針に示された各種方策をどう具現化していくか、具体化していくかが極めて重要でありますので、本日はそういった観点から、やや総括的に質問をさせていただきたいと思います。
それでは、まず自衛隊の組織文化の改革、醸成についてお伺いしたいと思います。
この基本方針の冒頭にこうあります。「平素から、自衛官は厳しい環境に耐え続けることが当たり前であるという組織文化では、人材確保はおぼつかない。」と強い危機意識が表れております。いかなる企業や団体の組織であれ、組織文化を変えていくということは、ある意味これまでの当たり前を疑い、相当の覚悟を持って取り組んでいかなければならない大変な作業であります。自衛官の組織文化のいいところはしっかり残しながら、時代の変化に合わせて変えていく必要があります。
そこで、まず、組織文化、会社であれば社長でありますけれども、この根底となるのはやはりトップの示される組織の理念であるというふうに思います。そういうことで、非常に大きな質問となってしまって大変に恐縮なんですけれども、一時間、二時間でもお話しできると思いますが、是非、防衛大臣に自衛隊組織の理念について御見解を伺えればと思います。
○小泉国務大臣 初めての委員会での御質問ということで、ありがとうございます。
まず、自衛隊・防衛省の組織文化、どのような理念で進めるかということでありますが、防衛力の根源は人であり自衛隊員である、そしてまた自衛隊を支える御家族の皆さんの存在、これを大切にするということが私は物すごく大事なことだと思っています。
隊員一人一人が働きがいを感じられる環境を構築すること、そして、部隊の精強性を確保していく上で、隊員の職務に対する自発的な貢献意欲、最近ではエンゲージメントの高い組織づくりというふうに言われますけれども、それを推進していくことが不可欠だと思っています。
また、自衛隊が顕在化する新たな戦い方に対応していくに当たっては、質の高い多様な人材を獲得し続ける必要があります。この際、一般社会においては、特に若い世代において、ワークライフバランスを重視した働き方や、自らの達成感や成長感といった精神的充実が得られる職場を選択するようになってきていることを踏まえて、一般社会の変化に合わせて自衛隊も変わっていくことが重要であると考えております。そういったことにも鑑み、今回の補正予算にも、隊舎の個室化でありますとか処遇の改善、そしてまた生活環境の改善にも力を入れております。
また、自衛隊自身がまだまだ知られていない面がいっぱいあると思います。一言で自衛官といいましても、例えばその職種の中には、先ほど福田先生の話の中にあった医官でありますとか、会計士だったりとか、音楽隊、現場の部隊、様々な職種がある、そして一人一人の生き方、働き方に合った選択肢があることも伝えたいというふうに思っています。
今回のレーダー照射の関係でも、私が、三十分間以上レーダー照射に冷静に、緊張感が強いられる環境の中でも最後まで任務を遂行したパイロットへの敬意を、そしてまたそのパイロットを支えた地上クルーにも触れたということは、やはり多くの国民の皆さんに、二十四時間三百六十五日陸海空を守っている自衛官に思いを寄せていただきたい、そういった思いの表れだと御理解いただければと思います。
○山口(良)委員 大変に大切なお話をいただきました。国防を担う自衛官こそ組織の最も重要なものであり、人中心の組織、人を大切にする組織、私も本当に大事だと思います。
それでは、具体的に防衛省としてこれまでの組織文化をどのように評価し、また今後この組織文化をどう改革していくのか、取組また今後のスケジュール感も含め、政府にお伺いします。
○廣瀬政府参考人 お答えいたします。
顕在化する新たな戦い方や一般社会における労働に対する価値観の変化に合わせて、人の組織である自衛隊も変革していく必要があり、昨年末に関係閣僚会議において策定された基本方針に基づき、例えば、エンゲージメントの高い組織づくりのために必要と考える自衛隊が組織として目指す方向に関しまして、令和七年度中の明文化に向けて本省において議論を重ねて方向性を検討した上で、より実効的なものとなるよう、部隊等の意見を取り入れるため、部隊等への意見照会、現場の隊員からのヒアリングの実施、また、組織に対する隊員の貢献意欲、隊員相互間の信頼関係などを計測するエンゲージメントサーベイの実施、よりよい職場とするために上司と部下が議論できる心理的安全性が確保された組織づくりの推進といった取組を進めております。
防衛省・自衛隊として、人的基盤の抜本的強化を進める観点から、これまでの例にとらわれず、人の組織である自衛隊の変革に不断に取り組んでまいります。
○山口(良)委員 先ほど大臣がおっしゃられた一人一人の隊員の御家族まで含めたやりがい、また、大切にしてくれるという、そういったものを言葉にするのは大変なことだと思うんですが、見えないものでは文化はできませんので、どうか、今年度中の取りまとめということで御苦労があるかと思いますが、現場のお声もしっかり聞いていただいて、明文化作業を進めていただければというふうに思います。
次の質問に移ります。自衛官のキャリア形成についてお伺いします。
自衛官の勤務環境の改善に向けた土台となる、先ほどの組織文化の醸成、改革をいかに具体的な制度、仕組みとして落とし込んでいくか、そこで自衛官のキャリア形成。基本方針では、新たな任期制士の創設や自衛隊奨学生制度の拡充、一般隊員の定年引上げ、入口から現役時代、退職後に至るまでのキャリアの道筋を組み替えていくという方針が示されています。
しかし、これは私が、大変申し訳ないんですが、直接お伺いした声ではないんですが、あるところからは、現場からはなかなか組織の中で自分がどのようにキャリアを歩んでいくのか描けない、また、任期制から先の道筋、専門性を生かした昇任や配置の仕組みが分かりづらいといったお声もあるそうです。給与法改正を長期的なキャリアの魅力につなげていくかが問われております。
そこで、政府参考人に伺います。組織への貢献やリーダーシップ、専門性の発揮がどのようなキャリアの選択肢につながるのかを隊員が具体的に描けるようにすることが、長期的なエンゲージメント向上には不可欠であります。自身の貢献度を適切に評価させ、そして、その結果を踏まえたキャリア面談やキャリアプランの提示、こういったものをどのように支援また評価していくのか、御見解を伺います。
○廣瀬政府参考人 お答えいたします。
自衛隊の任務が多様化、複雑化する今日において、自衛官に期待される資質として、高い知識や専門性、判断力、技術を備えた多面的な能力が求められるようになっております。こうした変化を踏まえれば、多様で質の高い人材を確保することはますます重要となっております。
キャリアパスにつきましては、当然、組織全体としての人材の需給を踏まえて決定されることとなりますが、可能な限り個々の隊員の適性や意向を踏まえ、受けた教育や勤務の内容が生かせるようなキャリアパスを歩ませることとしております。
特に、高い専門性を身につけた人材につきましては、その能力を生かすため、関連する業務に従事させ続けることが有効と考えておりまして、例えばサイバー人材につきましては、陸上自衛隊システム通信・サイバー学校、高等工科学校のシステム・サイバー専修コース、防衛大学校サイバー・情報工学科のサイバーコースなどで育てた人材をサイバー分野に関連する業務に継続的に従事するキャリアパスを実現することとしております。
サイバーに限らず、こうした専門性を生かしたキャリアパスを用意することが個々の自衛官のやりがい、士気向上につながり、また、高度な専門的知識や能力を有する人材を確保するという観点からも有効だと考えております。
いずれにいたしましても、防衛省・自衛隊としては、任務の円滑な遂行のため、また自衛官の士気向上のためにも、自衛官の専門性を生かす適切な人事管理に努めてまいります。
○山口(良)委員 それでは、関連しまして、隊員の士気向上、士気というのは先ほど来話に出ていますエンゲージメントというものにも重なるかと思いますが、処遇水準の引上げや生活環境の改善に加えて、自分自身の努力や成果が公正にしっかりと評価をされ、この組織に貢献をしていきたい、隊員がそう実感できることが士気を高めることにつながっていく大きな要素だと思いますが、隊員の評価が上官の主観に左右されたり、また、その結果が昇任や配置、教育機会にどう結びついているのかが見えにくいというふうなことであってはならないと思います。
そこで、改めてまた政府参考人に伺います。隊員一人一人の能力や貢献を適切に評価し、隊員の士気向上につなげるために、具体的に今どのように取組をされていらっしゃるのでしょうか。
○廣瀬政府参考人 お答えいたします。
全ての自衛隊員が士気高く任務に邁進できる環境をつくり上げることが、防衛省として重要なことであると考えております。
このため、関係閣僚会議で取りまとめた基本方針に基づき、自衛官の処遇、生活、勤務環境の改善、新たな生涯設計の確立等に係る各種施策に取り組んでいるところでございます。
全自衛官の給与が過去最高の額となる処遇の改善、そして、生活、勤務環境の改善では、隊員のニーズを酌み取りながら、隊舎等の建て替えや改修、空調設備の整備、改修、営舎内居室の個室化、駐屯地基地内の厚生棟や生活隊舎における無線LAN環境の拡充、女性用区画の整備などの取組を進めているところでございます。
また、先ほど申し上げましたとおり、組織文化の改革が非常に有効だと考えております。現代にふさわしいリーダーシップを身につけた自衛官の養成、自衛隊のマネジメントに必要な能力の見直しや教育にも不断に取り組んでまいります。
こういったことを通じて、先生御指摘の論点にもお答えしていくことができるのではないかと考えております。
以上でございます。
○山口(良)委員 ありがとうございます。
私がお聞きした評価制度については、ちょっと述べられていらっしゃらなかったと思いますが。
令和五年度、六年度に、民間機関を活用して、退職された自衛官への聞き取りや現役自衛官へのアンケートを実施されたと承知しております。その中で、中途退職された方の要因、要素として、達成感や成長感に関する不満、上司からの評価、フィードバック等の承認、称賛に関する不満というものも挙げられていたというふうに伺っています。
そこで、一つ提案をさせていただきたいのが、隊員の皆様が、処遇、昇進や、単に給料の面、そういったものを目指すだけでなく、やりがい、自身の成長を実感できる、そうした評価手法を取り入れていっていただきたいというふうに思います。
自衛隊という組織上簡単ではないと思いますが、民間企業で取り入れられメリット、デメリット等があると伺っていますが、例えばいわゆる三百六十度評価、上司、上官からの評価のみならず、部下や同僚からの評価も含めて、多面的にその人を評価していく仕組みなど、客観性や納得性を高める、そうした手法を整備していくべきとも考えますが、隊員の士気向上の重要性も含めて、小泉大臣の御見解を伺いたいと思います。
○小泉国務大臣 廣瀬局長がお答えさせていただいたような様々な処遇の改善だったり、アンケートを通じた、一人一人の自分らしく働ける、生きられる、そういったキャリア形成を自衛隊で確立するということは士気向上にもつながると思います。
あわせて、しっかりとしたそういった制度を大臣として確立するとともに、様々な機会に一人一人の仕事ぶりを組織として見ているということが、しっかりフィードバックとしてつながるということは、これは誰にとっても大事なことだと思います。
例えば、小さなことですけれども、外国から大臣とかが来られると、防衛省は栄誉礼をやります。例えば私がヘグセス長官をお迎えしたときなんかは、防衛省の前で栄誉礼を受けた後に物すごくヘグセス長官が感動されていたんですね、一糸乱れぬあの姿に。それはやはり、儀仗隊の隊長を始めメンバーにそういったことを伝えました。
この前、オーストラリアからマールズ国防大臣も来られましたが、マールズ国防大臣も、日本の儀仗隊の質の高さに本当に感動していました。
そういった一つ一つも含めて、パイロットや地上クルーの話もそうですけれども、できる限りこういったこともフィードバックをするということは、組織としてもモチベーションを上げていただく上でも大事なことだと思いますので、気づいたことを少しでも大臣としてもできるようにしていきたいと思います。
○山口(良)委員 ありがとうございます。
私も地元の宇都宮駐屯地の式典や訓練の演習に伺わせていただくと、本当に皆さん生き生きと訓練されていて、地域の方々から拍手を送られる、地域の皆様から信頼をされている、こういったことも非常に大事ですし、また、自衛隊の中での評価をしっかり見ていってあげるという今の大臣のお話は私も同感でございます。ありがとうございます。
続きまして、再就職支援の現状と取組について伺いたいと思います。
退官後の再就職支援の現状と取組、基本方針では、自衛官が五十六歳で若年定年退職する中で、再就職や再々就職、収入に対する不安を払拭することが自衛官確保の重要な課題であると指摘されております。
一方で、再就職先の質が十分ではない、条件が合わず再び職探しを余儀なくされる、地方は選択肢が限られている、こういった声もあるそうです。こうした不安は、現役隊員の将来見通しにも少なからず影響し、自衛官という生き方を選ぶ若者を減らしてしまう要因にもなりかねません。
そこで、お伺いしたいと思います。退職自衛官の再就職について、業種ごとの就職状況、もしお分かりになれば、今分かればで結構ですが、処遇水準、離職率など、どの程度把握し分析されていらっしゃるのか。その結果を踏まえ、どの分野を重点的に就職先にしていこうなどございましたら、再就職支援の取組状況また今後の方向性を政府参考人に伺えればと思います。
○廣瀬政府参考人 お答えいたします。
若年定年制の下にある自衛官が安んじて国防の任務に精励できるよう、これまで以上に充実した生涯設計を確立することは必要不可欠です。
このため、防衛省は、退職予定自衛官に対し、若年定年制の自衛官は退職日のおよそ三年前から、任期制の自衛官は退職日のおよそ一年前から再就職支援を行っております。具体的には、退職後の生活の安定や職業選択に必要な知識を付与するための退職管理教育、再就職に有用な資格取得に必要となる能力や技能を習得させるための職業訓練、部外の専門相談員による進路相談などの様々な支援を行っております。
また、全国五十か所の地方協力本部及び幕僚監部等に配置されている約千四百名の就職援護隊員が日頃より企業等に対して自衛官の有用性の広報や求人を開拓するなど、円滑な再就職支援に努めております。
これらの支援により、支援を希望するほぼ全ての退職予定者がサービス業や公務員などの様々な業種への再就職先を確保している上に、再就職した者の約八割が再就職先に満足しているとの回答を得ているところです。
さらに、関係閣僚会議の基本方針に基づき、政府一体となって、退職する自衛官が自衛隊で培った知識、技能、経験を生かすことができる環境を整えるため、関係省庁と連携し、幅広い業界や経済団体に対する退職自衛官の活用等の働きかけなどの取組を進めております。
これにより、基本方針策定の令和六年十二月から令和七年九月の求人数は約七万三千件であり、昨年の同じ時期に比べて約一四%の増加となっております。
防衛省としては、引き続き、自衛官が安んじて国防の任務に精励することができる、これまで以上に充実した生涯設計の確立につながるよう、再就職支援の充実強化に努めてまいります。
○山口(良)委員 ありがとうございます。
約一〇〇%が再就職をし、八〇%が満足をしている。社会で求められている人材へと、自衛官の皆様、そういったものを、更なる次のステージで活躍をされているということをお聞きできました。ただ、中には続かない方もいらっしゃると思います。私としましては、是非退職後も若干の伴走支援なども行っていただいて、継続した雇用や生活の安心を担保できる仕組みもつくっていただけたらなというふうに思います。
また、小泉大臣、前農水大臣ということで、食料の方の安全保障ということも視野に、就農の方も、退職者に是非活躍をというふうなお話もされております。大変期待をしているところでございます。
この後、若干ハラスメント対策についてもお伺いしたいところでございましたが、時間となりました。私自身も、しっかり自衛官の皆様の処遇改善、そして誇りを持って働き続けていただけるような、そういう環境づくりに向けて全力で取り組んでいくことをお誓い申し上げまして、質問を終わりにさせていただきます。ありがとうございました。
○前原委員長 次に、赤嶺政賢君。
○赤嶺委員 日本共産党の赤嶺政賢です。
法案については賛成であります。通常国会から積み残しになっている問題から質問をいたします。
今年四月の当委員会で、陸上自衛隊第一五旅団がホームページに旧日本軍第三二軍の牛島満司令官の辞世の句を再掲載した問題を取り上げました。住民を根こそぎ戦争に動員し、甚大な犠牲を強いた当時の軍の方針と一体のこの辞世の句は削除すべきだと求めてまいりました。今もなお掲載されたままであります。
一方、陸上自衛隊幹部候補生学校の学習資料は、大臣の指示で全面的な改定が行われました。中谷大臣の時代でありますが、三二軍の持久戦について、本土決戦準備のために偉大な貢献をなしたと肯定していましたが、この記述も削除されました。
防衛省に伺いますが、今年、具体的にどのような経緯と方針の下で改定が行われたのか、幹部候補生学校以外でも改定が行われたと聞いていますが、その点を含めて説明していただけますか。
○廣瀬政府参考人 お答えいたします。
お尋ねのありました陸上自衛隊幹部候補生学校における学習資料、沖縄戦史につきましては、中谷前防衛大臣の在任中にその見直し作業を終え、現在は新たな学習資料を用いて沖縄戦史教育を行っております。
一般的に、陸上自衛隊の教育資料は不断に検討、見直しを行うものであり、今回の幹部候補生学校の教育資料の見直しも、このような見直しの一環で行われたものとなります。
お尋ねの陸自教育資料、沖縄戦史は、第二次大戦末期の沖縄戦の記述において、住民被害の実態に触れていない、市民目線とのずれがあるといった沖縄現地紙による報道や、今まさに質問に立たれておられます赤嶺委員から、日本軍第三二軍の戦いについて、本土決戦準備のために偉大な貢献をなしたと肯定的に評価しているといった国会での御質問など、様々な声がありました。
こうした中、中谷前防衛大臣からこういった表現の見直しを行うよう指示を受け、例えば、沖縄県民が動員され戦渦に巻き込まれたことの記載、旧日本軍の視点だけで書かれた文章の修正、削除、旧日本軍が沖縄県民に与えた悪影響の記載といった見直し方針の下、教育資料の改定を図ったところでございます。
また、こうした改定が行われた陸上自衛隊における全学校の名称は、幹部候補生学校を除き、教育訓練研究本部、富士学校、高射学校、情報学校、航空学校、施設学校、武器学校、需品学校、輸送学校、小平学校、衛生学校、化学学校となります。
いずれにせよ、防衛省・自衛隊としては、戦争の惨禍を二度と繰り返してはならないとの強い思いを持ち、このような事実を幹部候補生に対し教育することが重要と考えており、新たな学習資料を用いて沖縄戦史の教育を行っていく考えです。
○赤嶺委員 今見直した資料の中には、辞世の句も削除されていると思いますが、この点も確認できますか。
○廣瀬政府参考人 お答えいたします。
今般見直した学習資料では、第三二軍牛島司令官が昭和二十年六月十九日に決別電報を送った事実、同月二十三日未明に自刃した事実を記載しておりますが、決別電報と辞世の句の内容については記載をしておりません。
学習資料、沖縄戦史は、沖縄戦について主に軍事的な立場からその概要を幹部候補生に認識させて、その後の沖縄現地教育に資する知識の基盤を与えるとともに、将来にわたり幹部候補生が戦史の自学研さんに励むための端緒を開くことを目的としております。
このような目的に照らして、牛島司令官の決別電報と辞世の句の内容を記載する必要はないと判断したものでございます。
○赤嶺委員 防衛大臣に伺いますが、学習資料については大臣の指示で一斉に改定が行われております。辞世の句も削除されています。同じことは第一五旅団ホームページについてもできるはずであります。沖縄戦を賛美する句は大臣の責任で削除を指示していただきたいと思いますが、いかがですか。
○小泉国務大臣 お尋ねの第一五旅団のホームページにつきましては、第一五旅団長の判断として、これまでの部隊の歩みを正確かつ丁寧に説明することが地元の皆様に部隊を身近な存在だと感じていただくためには必要不可欠と考えまして、部隊の沿革に関する写真や部隊長の訓示を掲載しているものと承知しております。
御指摘の牛島司令官の辞世の句につきましては、沖縄県の本土復帰に伴う当時の臨時第一混成群長の訓示の中に記載をしております。
いずれにせよ、御指摘のホームページの記載内容を含め、部隊の情報発信の在り方につきましては、日頃から地元の方々と身近に接し、地域の実情に通じている各部隊長が判断すべきものだと考えております。
○赤嶺委員 住民にあれだけの犠牲を強いた司令官の辞世の句です。これを無批判に掲載し、身近な部隊などと感じられるはずがありません。
学習資料からは辞世の句は削除されています。日本軍を賛美することがないようにという本部の指示を受けたものであります。にもかかわらず、ホームページには手をつけていないという対応は通らないと思います。しかも、この句は、戦意高揚のために書き換えられていた可能性まで指摘されています。
当時の国体を守るための捨て石として住民を巻き込んだ地上戦をやったのが、沖縄戦であります。防衛省・自衛隊が二度と同じ過ちを繰り返さないという認識に立っているのかどうかが問われている問題であります。大臣の責任で削除を指示すべきである、このように考えます。旧日本軍の思想を今の自衛隊が受け継いでいる、これが県民にとって身近に感じられる、こんなでたらめな説明は通りません。大臣の指示を求めるものであります。
しかも、高市総理が、台湾有事はどう考えても存立危機事態になり得ると述べました。最前線に立たされるのは沖縄県民であります。政府はあの戦争から何も学んでいない、このように感じます。沖縄を再び捨て石にするなど絶対に受け入れられないということを強く申し上げて、引き続き取り上げていきたいと思います。
次に、与那国島についてであります。
防衛大臣は、十一月二十五日の会見で、与那国島に配備を計画している地対空誘導弾について、防空が任務であることを理由に、島の安全を守る部隊だと強調しました。
防衛省は、今年のレゾリュート・ドラゴンで、与那国町にHIMARSという米軍のミサイルシステムの展開を働きかけました。この点の事実関係と、地対空誘導弾が配備された場合に米軍のミサイルと一体で運用されることはないのか、あり得るのか、これを明らかにしていただきたいと思います。
○萬浪政府参考人 お答え申し上げます。
まず前段でございますけれども、レゾリュート・ドラゴン25でございますけれども、本年九月に開催されてございます。この際には、与那国駐屯地におきましては日米共同での遠征訓練を実施してございます。
他方で、日米間の調整によりこれを実施したものでございますけれども、訓練実施前の調整のやり取りにつきましては、相手国との関係もあり、お答えもできないということを御理解いただきたいと考えてございます。
いずれにしましても、我々といたしましては、日米共同訓練を含めて、安全面に十分配慮しながら、住民の皆様への影響が最小限にとどまるように努めながら各種訓練を実施していきたいと考えているというのが一点でございます。
また、もう一点、HIMARSと地対空誘導弾の件でございますけれども、先ほど御質問の中にもございましたけれども、中距離地対空誘導弾の部隊といいますのは、我が国に侵攻する航空機やミサイルといった様々な経空脅威に対処するための防空任務を担う部隊でございます。
その上で、あくまで一般論として申し上げれば、先島諸島を含む我が国の防衛のために日米が共同で対処することは当然でございまして、その場合であっても、与那国島に配備される地対空誘導弾部隊は、事態に応じてこれらの島の安全を守るために防空任務を全うするということでございます。
いずれにしましても、全ての自衛隊のこうした活動は、主権国家たる我が国の主体的判断の下で、憲法、各種法令に従って行われるということ、また、自衛隊及び米軍がそれぞれ独立した指揮系統に従って行動することになることというのは言うまでもないというところでございます。
○赤嶺委員 そういう答弁を聞きますと、一言言いたくなるんですよ。
主権国家我が国の独自の判断と言いますが、沖縄で起こっていることはアメリカの言いなりじゃないですか。さっきの屋良議員の質問にもありましたけれども。それを恥ずかしくもなく、我々の前で主権国家の独自の判断と。こういう答弁はもうやめてください。恥ずかしいです、聞く方も。
それで、日本はHIMARSの配備を働きかけていたわけですよね。いかがですか。
○萬浪政府参考人 お答え申し上げます。
各種報道がありましたことは承知してございますけれども、繰り返しになり恐縮でございますけれども、事前を含めまして、こうした共同訓練におきまして日米間でどういった調整をしていたという等々につきましては、相手国との関係もあり、お答えを差し控えたいということを御理解いただきたいと思います。
○赤嶺委員 アメリカもHIMARSの配備を強く望んでおります。ですから、地対空誘導弾を自衛隊が配備した場合に、米軍と一体で運用されることになるのは自明だと思うんですよね。その点は明らかだと思います。
今の日米共同訓練は、決して防衛的なものではなくて、他国も攻撃の目標にしている訓練だ、そういうものと一体になっているものだと思いますが、大臣、いかがでしょうか。
○前原委員長 時間が来ておりますので、簡潔にお願いします。
○小泉国務大臣 まず大前提は、いかに日米の抑止力を高めて、新たな戦争、紛争などが起きないような状況をつくっていくというのが大前提であります。
赤嶺先生が御指摘の、先ほど中SAMの話がありましたけれども、説明のとおり、地対空でありますから、日本の領空を侵そうとする飛行隊に向けて撃っていくということで、これはやはり防御的なものだというふうに御理解をいただきたいというふうに思います。
○赤嶺委員 HIMARSを配備して、これは攻撃能力も持つわけですよ。防衛だけじゃないんです。だから、沖縄や宮古や石垣や与那国、二度と戦場に巻き込むことのないように強く要求しまして、質問を終わります。
○前原委員長 これにて本案に対する質疑は終局いたしました。
―――――――――――――
○前原委員長 これより討論に入るのでありますが、その申出がありませんので、直ちに採決に入ります。
内閣提出、防衛省の職員の給与等に関する法律の一部を改正する法律案について採決いたします。
本案に賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
○前原委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。
お諮りいたします。
ただいま議決いたしました法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○前原委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
―――――――――――――
〔報告書は附録に掲載〕
―――――――――――――
○前原委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。
午後三時二分散会

