第1号 令和8年4月3日(金曜日)
本委員は令和八年二月二十日(金曜日)議長の指名で、次のとおり選任された。東 国幹君 江渡 聡徳君
大塚 拓君 大野敬太郎君
小野寺五典君 門山 宏哲君
西條 昌良君 関 芳弘君
武田 良太君 俵田 祐児君
長島 昭久君 中谷 元君
西村 明宏君 浜田 靖一君
東田 淳平君 福田 達夫君
本田 太郎君 山下史守朗君
吉田 真次君 若宮 健嗣君
河西 宏一君 野間 健君
吉田 宣弘君 西田 薫君
前原 誠司君 橋本 幹彦君
福田 徹君 谷 浩一郎君
山田 瑛理君 田村 智子君
二月二十日
西村明宏君が議院において、委員長に選任された。
令和八年四月三日(金曜日)
午後零時十分開議
出席委員
委員長 西村 明宏君
理事 大野敬太郎君 理事 門山 宏哲君
理事 福田 達夫君 理事 本田 太郎君
理事 保岡 宏武君 理事 河西 宏一君
理事 前原 誠司君 理事 橋本 幹彦君
井原 巧君 江渡 聡徳君
大塚 拓君 鹿嶋 祐介君
塩崎 彰久君 長島 昭久君
中谷 元君 中野 英幸君
浜田 靖一君 細田 健一君
三原 朝利君 吉田 真次君
若宮 健嗣君 野間 健君
吉田 宣弘君 西田 薫君
福田 徹君 谷 浩一郎君
山田 瑛理君 畑野 君枝君
…………………………………
外務大臣 茂木 敏充君
防衛大臣 小泉進次郎君
外務副大臣 国光あやの君
外務副大臣 堀井 巌君
防衛副大臣 宮崎 政久君
外務大臣政務官 英利アルフィヤ君
外務大臣政務官 大西 洋平君
外務大臣政務官 島田 智明君
防衛大臣政務官 若林 洋平君
防衛大臣政務官 吉田 真次君
安全保障委員会専門員 飯野 伸夫君
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委員の異動
二月二十六日
辞任 補欠選任
関 芳弘君 保岡 宏武君
三月二日
辞任 補欠選任
東 国幹君 塩崎 彰久君
西條 昌良君 細田 健一君
俵田 祐児君 木村 次郎君
東田 淳平君 三原 朝利君
山下史守朗君 鹿嶋 祐介君
四月三日
辞任 補欠選任
木村 次郎君 井原 巧君
武田 良太君 中野 英幸君
田村 智子君 畑野 君枝君
同日
辞任 補欠選任
井原 巧君 木村 次郎君
中野 英幸君 武田 良太君
畑野 君枝君 田村 智子君
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四月三日
大野敬太郎君 門山 宏哲君
福田 達夫君 本田 太郎君
保岡 宏武君 河西 宏一君
前原 誠司君 橋本 幹彦君
が理事に当選した。
―――――――――――――
三月十三日
戦争準備の軍拡は中止し、憲法、平和、命、暮らしを守る政治への転換に関する請願(塩川鉄也君紹介)(第七号)
同(辰巳孝太郎君紹介)(第八号)
同(田村智子君紹介)(第九号)
同(畑野君枝君紹介)(第一〇号)
同(塩川鉄也君紹介)(第一〇二号)
同(辰巳孝太郎君紹介)(第一〇三号)
同(田村智子君紹介)(第一〇四号)
同(畑野君枝君紹介)(第一〇五号)
同(辰巳孝太郎君紹介)(第一一九号)
軍事予算の莫大な増額をやめることに関する請願(塩川鉄也君紹介)(第三四号)
同(辰巳孝太郎君紹介)(第三五号)
同(田村智子君紹介)(第三六号)
同(畑野君枝君紹介)(第三七号)
次期戦闘機の共同開発と輸出を止めるよう求めることに関する請願(塩川鉄也君紹介)(第五〇号)
同(辰巳孝太郎君紹介)(第五一号)
同(田村智子君紹介)(第五二号)
同(畑野君枝君紹介)(第五三号)
同月三十一日
戦争準備の軍拡は中止し、憲法、平和、命、暮らしを守る政治への転換に関する請願(塩川鉄也君紹介)(第二〇六号)
同(辰巳孝太郎君紹介)(第二〇七号)
同(田村智子君紹介)(第二〇八号)
同(畑野君枝君紹介)(第二〇九号)
は本委員会に付託された。
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本日の会議に付した案件
理事の互選
国政調査承認要求に関する件
国の安全保障に関する件
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○西村委員長 これより会議を開きます。
この際、一言御挨拶を申し上げます。
この度、安全保障委員長を拝命いたしました西村明宏でございます。
現在、我が国を取り巻く安全保障環境は、戦後最も厳しく複雑な状況にございます。国際秩序が揺らぐ中、我が国の自由と民主主義を堅持し、平和と安全を確保するため、当委員会に課せられた役割は誠に重大であります。
委員長といたしまして、委員各位の御協力を賜り、公正かつ円満なる委員会運営に努めてまいる所存でございますので、何とぞよろしくお願いを申し上げます。(拍手)
――――◇―――――
○西村委員長 これより理事の互選を行います。
理事の員数は、議院運営委員会の決定の基準のとおり八名とし、その選任につきましては、先例により、委員長において指名いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○西村委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
それでは、理事に
大野敬太郎君 門山 宏哲君
福田 達夫君 本田 太郎君
保岡 宏武君 河西 宏一君
前原 誠司君 橋本 幹彦君
を指名いたします。
――――◇―――――
○西村委員長 次に、国政調査承認要求に関する件についてお諮りいたします。
国の安全保障に関する事項について、本会期中国政に関する調査を行うため、衆議院規則第九十四条の規定により、議長に対し、承認を求めたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○西村委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
――――◇―――――
○西村委員長 国の安全保障に関する件について調査を進めます。
この際、防衛大臣から所信を聴取いたします。小泉防衛大臣。
○小泉国務大臣 よろしくお願いいたします。
防衛大臣の小泉進次郎です。
西村委員長を始め、理事、委員の皆様に、防衛大臣としての所信を申し上げます。
我が国を取り巻く安全保障環境は、戦後最も厳しく複雑なものとなっています。国際社会は戦後最大の試練のときを迎え、新たな危機の時代に突入しています。
東アジアにおいても、戦後の安定した国際秩序の根幹を揺るがしかねない深刻な事態が発生する可能性は排除できません。
国家安全保障戦略を始めとする三文書の策定以降、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序への挑戦が勢いを増し、インド太平洋では、中国、北朝鮮の更なる軍事力の増強や、中ロやロ朝の連携強化などが見られ、各国は、ロシアによるウクライナ侵略を教訓に、無人機の大量運用を含む新しい戦い方や長期戦への備えを急ぐなど、安全保障環境の変化が様々な分野で加速度的に生じています。
中国は、透明性を欠いたまま、核・ミサイル戦力を含め、軍事力を広範かつ急速に増強させ、東シナ海、南シナ海において、力による一方的な現状変更の試みを継続、強化しています。また、台湾周辺におけるものを含め、軍事活動を活発化させています。昨年六月には、中国空母の硫黄島より東側の海域での活動や、空母二隻の太平洋側での活動を初めて確認、公表しました。また、十二月には、中国空母が初めて、沖縄本島東方から奄美大島東方の太平洋上にかけて航行し、空母艦載機が発着艦を繰り返しました。こうした中、中国軍機による自衛隊機に対するレーダー照射事案が発生しています。さらに、昨年末、中国軍は、台湾周辺での大規模な軍事演習を実施しました。
我が国としては、中国との様々な対話についてオープンであるという立場です。様々な懸案と課題があるからこそ、意思疎通を継続しながら、国益の観点から冷静かつ適切に対応してまいります。
北朝鮮は、核・ミサイル開発を継続し、通常戦力の増強にも注力しています。ロシアとの間でも、北朝鮮によるロシアへの兵士の派遣や、ロシアによる北朝鮮からの弾道ミサイルを含む武器弾薬の調達及び使用など、ロ朝軍事協力を深化させてきています。
加えて、ロシアは、ウクライナ侵略を行う一方、我が国周辺で活発な軍事活動を継続しています。特に、中国とともに艦艇の共同航行や爆撃機の共同飛行、各種訓練を実施するなど、中ロの戦略的連携を強化する動きが近年顕著となっています。
そして、今般のイラン情勢をめぐっては、直ちに私から、情報収集に最大限取り組むこと、関係省庁と緊密に連携すること、中東地域で活動する隊員の安全確保に努めること、我が国周辺の警戒監視に万全を期すこと、以上四点を指示し、対応に万全を期しています。
邦人保護については、外務大臣からの依頼を受け、先月八日以降、自衛隊機一機がモルディブ共和国で待機態勢を維持してきました。中東地域における邦人等の状況を踏まえ、同機は同月二十一日、本邦に帰国しましたが、引き続き、関係省庁、関係国と緊密に連携し、適切に対応してまいります。
さきに述べたように、一層急速に厳しさを増す安全保障環境の中で、国民の皆様の命と平和な暮らし、我が国の領土、領海、領空を断固として守り抜くため、さらに、それら任務に当たる自衛隊員一人一人とその御家族を守り抜くため、これまで以上に強い危機感と切迫感を持って、防衛力の一層の強化、そして変革を進めることが急務です。
こうした認識の下、昨年度には、現行の国家安全保障戦略に定める対GDP比二%水準について、前倒して措置を講じました。また、先月には、海上自衛隊の水上艦隊、航空自衛隊の宇宙作戦団等、我が国の防衛に不可欠な部隊が発足しました。さらに、令和八年度予算案においては、史上最高額となる八・八兆円、SACO・米軍再編経費を含めると初めて九兆円を突破する金額を計上しています。
その上で、三文書を前倒しで今年中に改定します。私の就任直後、防衛省に防衛力変革推進本部を設置し、これまで議論を重ねてきています。無人機を始めとする新しい戦い方や、長期戦に耐え得る継戦能力の必要性を踏まえた検討が必要です。また、太平洋側の広大な空域を含む我が国周辺空域における防空態勢など、太平洋防衛の強化も喫緊の課題です。
防衛力変革のための取組を進めることについて、遅過ぎることはあっても早過ぎることはありません。国民の皆様の命と暮らしを守り抜くために何が必要か、具体的かつ現実的に議論を積み上げてまいります。
こうした取組に当たっては、国民の皆様の御理解が不可欠です。厳しい安全保障環境の現実や、現場の自衛官の貢献や苦労も含め、防衛省・自衛隊の取組について、国民の皆様に御理解いただくため、引き続き積極的な情報発信に努めます。
一方、地域の平和と安定の確保は一国のみではなし得ません。我が国自身の防衛力強化と同時に、同盟国、同志国等との連携のネットワークを重層的に構築し、抑止力、対処力を強化することが極めて重要です。
日米同盟は我が国の安全保障政策の基軸です。本年一月のヘグセス戦争長官との会談では、日米同盟に一切の揺るぎもなく、両国が緊密に連携できていることを確認し、今後の日米防衛協力を一層強化する具体的方策について率直な意見交換を行いました。引き続き、ヘグセス長官との深い信頼関係の下、日米同盟を新たな高みに引き上げるため努力してまいります。
あわせて、普天間飛行場の辺野古移設や在沖アメリカ海兵隊のグアム移転を含む日米両政府間で合意した在日米軍再編を着実に進め、抑止力、対処力を強化しつつ、沖縄を始めとする地元の基地負担軽減を図るため、全力で取り組みます。
同時に、日米豪、日米豪印、日米韓、日米豪比等の二国間、多国間の防衛協力・交流の発展もこれまで以上に進めてまいります。
今や欧州大西洋とインド太平洋の安全保障は不可分です。本年一月には、日本の防衛大臣として初めて世界経済フォーラム年次総会、通称ダボス会議に参加し、我が国の政策を発信したほか、本年二月のミュンヘン安全保障会議ではスピーチを行い、日本が国際社会の平和と安定に寄与する存在であり続けるとの決意を力強く発信しました。これらに際し、ルッテNATO事務総長や各国の国防大臣等と計十一件の会談を実施しました。
また、オーストラリアのマールズ副首相兼国防大臣とも会談を重ね、個人的な信頼関係を築いてきました。「もがみ」型護衛艦の能力向上型の移転について、引き続き官民一体となり取り組みます。
韓国も、国際社会の様々な課題にパートナーとして協力すべき重要な隣国です。本年一月には、安国防部長官との間で、日韓防衛協力・交流の安定的な推進が重要である点で一致しました。今後、両閣僚による相互訪問と会談を毎年実施し、防衛当局間の意思疎通を強化してまいります。
さらに、本年二月には、第三回日・太平洋島嶼国国防大臣会合、JPIDDを東京で開催し、太平洋島嶼国の国防大臣等と率直な意見交換を行いました。各国との防衛協力・交流の強化は、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序を維持強化し、我が国にとって望ましい安全保障環境の創出につながる大きな意義を有します。
今後も私自身が世界中を飛び回り、各国のカウンターパートとの個人的な信頼関係を基盤として、自由で開かれたインド太平洋の実現のため、防衛面から力を尽くし、同盟国、同志国等との連携を一層強化する所存です。このような各国の防衛コミュニティーのつながりにより、自由で開かれたインド太平洋を防衛面から進化、実現させる多層的な取組を戦略的に更に進めてまいります。
防衛生産・技術基盤は、いわば防衛力そのものであり、その強化が不可欠です。防衛省では、防衛産業の中長期的に望ましい方向性を戦略として示すべく、検討を進めています。力強く持続可能な防衛産業を構築するため、産業界としっかりと連携し、関係省庁一丸となって取り組みます。
その上で、防衛装備移転は、力による一方的な現状変更を抑止し、我が国にとって望ましい安全保障環境を創出する重要な政策的手段であり、防衛産業の成長にも資するものです。引き続き、防衛装備移転三原則の運用指針の見直しを早期に実現すべく、関係省庁と検討を進めます。
さらに、防衛力の中核である自衛官の人材確保は、政府一丸となって取り組むべき至上命題です。
今般、高市総理から、給与体系の改定を始め、自衛官の処遇改善を進めるとの表明がありました。自衛隊員とその御家族を守り抜くとの覚悟の下、隊員と御家族が国防という崇高な任務に誇りと名誉を持って専念できるよう、必要な取組を加速します。特に、自衛隊創設以来約七十年で初めてとなる自衛官の給与体系の令和九年度中の独自改定に向けた作業も、着実に進めてまいります。
最後に、国会提出法案について申し上げます。
防衛省設置法等の一部を改正する法律案は、自衛官定数の変更、航空自衛隊の航空宇宙自衛隊への改編、防衛副大臣を一人体制から二人体制へ強化することのほか、若くして定年退職した自衛官に支給する給付金の支給水準の引上げや再就職支援の拡充等、人材確保のための制度整備を主な内容とするものです。
また、公務員が予備自衛官等の兼業を行う場合における国家公務員法等の特例措置を講ずる、予備自衛官等の職務の円滑な遂行を図るための国家公務員及び地方公務員の兼業の特例に関する法律案についても提出予定です。
委員各位におかれましては、御審議のほど、よろしくお願いいたします。
以上、防衛大臣として、今この瞬間も任務に当たる全国の自衛隊員の先頭に立ち、全力で職務に邁進する所存です。皆様におかれては、一層の御指導、御鞭撻を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
ありがとうございました。(拍手)
○西村委員長 次に、外務大臣から所信を聴取いたします。茂木外務大臣。
○茂木国務大臣 よろしくお願いいたします。
外務大臣の茂木敏充です。
安全保障委員会の開催に当たり、西村委員長を始め、理事、委員各位に御挨拶申し上げるとともに、安全保障政策についての所信を申し述べます。
世界は今、パワーバランスの変化や紛争、対立の激化を受け、戦後最も大きな構造的変化の中にあり、安全保障環境も一段と厳しさを増しています。
緊迫した状況が続くイラン情勢、ロシアによるウクライナ侵略や我が国周辺における中国の外交姿勢や軍事動向、北朝鮮による核・ミサイル開発に加え、ロ朝の軍事協力といった懸念すべき動きも続いています。
このような厳しい国際情勢の中、一貫した外交姿勢を堅持する日本への期待が高まっています。高市内閣の掲げる、平和と繁栄をつくる責任ある日本外交を推進すべく、国際社会から期待される日本の役割と責任を果たしていくため、多角的、重層的連携をリードする包容力と力強さを兼ね備えた外交を展開してまいります。
日米同盟は、我が国の外交、安全保障政策の基軸であり、インド太平洋地域の平和と繁栄の礎です。先月の日米首脳会談には私も同席しましたが、安全保障、経済、経済安全保障などの幅広い分野で、質の高い日米協力を具体的に進め、日米同盟を更なる高みに引き上げることを確認しました。今後とも、日米同盟の抑止力、対処力を一層強化してまいります。
日米同盟を更に発展させていく上では、外交、安全保障と経済を一体として議論していくことが重要になっています。関税に関する日米間の合意の着実な実施に加え、経済安全保障を含む幅広い分野で日米協力を拡大してまいります。
在日米軍の態勢の最適化に向けた取組も進めてまいります。同時に、普天間飛行場の一日も早い全面返還を目指して辺野古移設を進めるなど、沖縄を始めとした地元の負担軽減と米軍の安定的駐留に取り組んでまいります。
自由で開かれたインド太平洋、FOIPを日本外交の柱として、提唱してから十年、この間の時代の変化や新たな課題に対応して、FOIPを戦略的に進化させてまいります。
また、G7、ASEAN、豪州、インド、EU、NATOなどとの協力関係を更に強化し、日米韓、日米豪、日、米、フィリピン、日米豪印を始め、実践的かつ多面的な協力を広げてまいります。
同盟国、同志国とのネットワークを重層的に構築し、抑止力を強化する観点から、防衛装備品の共同開発や移転を始めとする安全保障分野での協力を、制度面の見直しと並行して、一層強化していく考えです。
さらに、安全保障環境の変化が様々な分野で加速度的に生じる中、国家安全保障会議の下、国家安全保障戦略を始め、三文書の見直しにも取り組んでいきます。
また、一層重要性を増す経済安全保障の課題に対応するため、エネルギー、食料の安定的な確保、重要鉱物を含むサプライチェーンの強靱化や経済的威圧への対応、重要・新興技術の保全、開発促進などに全力で取り組んでまいります。
政府安全保障能力強化支援、OSAや、サイバー安全保障を推進するとともに、関係省庁と連携してインテリジェンス機能の強化に取り組んでまいります。
また、情報セキュリティー基盤を強化するとともに、偽情報の拡散等の外国からの情報操作に対抗すべく、情報収集、分析力及び戦略的対外発信の強化など情報戦対応を進めてまいります。
近隣諸国とは、難しい問題、課題に正面から対応しつつ、安定的な関係を築いてまいります。
まず、中国については、中国との間で戦略的互恵関係を包括的に推進し、建設的かつ安定的な関係を構築していく方針は一貫しています。
その上で、中国との間には、東シナ海や南シナ海における力や威圧による一方的な現状変更の試み、我が国周辺での一連の軍事活動、日本企業等に対する輸出規制等の措置を含め、数多くの懸案や課題が存在しています。台湾海峡の平和と安定も重要です。
特に、尖閣諸島周辺の我が国領海で独自の主張をする中国海警船の活動は、国際法違反であり、認められません。
我が国の平和と安定、尖閣諸島を含む我が国の領土、領海、領空を断固として守り抜くとの決意の下、かかる行為に対しては冷静かつ毅然と対応してまいります。
日中間に懸案と課題があるからこそ、意思疎通が重要です。我が国としては、中国との様々な対話についてオープンです。こうした姿勢の下、今後も冷静かつ適切に対応してまいります。
韓国は、国際社会の様々な課題にパートナーとして協力すべき重要な隣国です。日韓関係を未来志向で安定的に発展させていくために、韓国側と引き続き緊密に意思疎通してまいります。
竹島については、歴史的事実に照らしても、かつ国際法上も日本固有の領土であるとの基本的な立場に基づき、毅然と対応してまいります。
北朝鮮による核・ミサイル開発は断じて容認できません。また、ロ朝の軍事協力は、我が国周辺地域の安全保障に与える影響の観点からも、深刻に懸念すべき動向です。
米国、韓国を始めとする国際社会とも協力しながら、関連する安保理決議の完全な履行に向けた取組を進め、北朝鮮の核・弾道ミサイル計画の完全な廃棄を求めてまいります。
北朝鮮との間では、日朝平壌宣言に基づき、拉致、核、ミサイルといった諸懸案を包括的に解決し、不幸な過去を清算して、国交正常化を実現するとの方針に変わりはありません。
先月の日米首脳会談において、高市総理から、拉致問題の即時解決について、引き続きの理解と協力を求め、トランプ大統領から全面的な支持を得ました。拉致問題を一日も早く解決すべく、あらゆる手段を尽くして全力で取り組んでまいります。
日ロ関係は厳しい状況にありますが、北方四島の帰属の問題を解決し、平和条約を締結することが日本政府の方針です。日ロ両国の間には隣国として解決しなければならない懸案事項が山積しており、適切に意思疎通していく必要があります。
特に、御高齢となられた元島民の皆さんの切実な思いを踏まえ、北方墓参に重点を置いて、ロシア側に対して粘り強く事業の再開を求めてまいります。
また、ロシアによるウクライナ侵略は、国際秩序の根幹を揺るがす暴挙であり、国際社会全体の平和と安定を損ねています。
このような力による一方的な現状変更の試みは決して許すことはできないとの考えに変わりはありません。一日も早く公正かつ永続的な平和を実現することが重要であり、G7を始めとした各国と連携し、今後もウクライナ支援と対ロ制裁を継続してまいります。
イラン情勢については、攻撃の応酬が一か月以上続いています。今何よりも大切なことは、事態の早期鎮静化を図っていくことです。
私としても、事態の発生直後から、米国を含むG7や、イスラエル、イラン、また湾岸諸国の外相等と会談を重ね、日本の立場や考え方を説明し、関係国との意思疎通を継続しています。
邦人の安全の確保、日本関連船舶を含む全ての船舶のホルムズ海峡における航行の安全、エネルギーや重要物資の安定供給の確保、そして国際的な不拡散体制の維持は、我が国にとって極めて重要です。国際社会と連携し、引き続きあらゆる外交努力を行ってまいります。
また、イスラエルとパレスチナをめぐる情勢は、依然として予断を許しません。我が国としては、ガザにおける停戦の維持、人道状況の改善や早期の復旧復興を後押しし、二国家解決の実現に向けて積極的な役割を果たしていく考えです。
国際社会で発言力を強めるグローバルサウスの国々との連携はより重要性を増しています。我が国に対する支援や理解を得るため、戦略的対外発信や文化外交を推進するとともに、ODAやOSAを通じて、相手側のニーズも踏まえたきめ細やかな協力を進めてまいります。
さらに、ODAを戦略的に活用し、経済安全保障等の重要課題にも対応してまいります。
核軍縮・不拡散については、核兵器のない世界に向けて、今月のNPT運用検討会議を含め、NPT体制を維持強化するための具体的で実践的な取組を進めてまいります。
人間の安全保障の理念の下、気候変動、国際保健、自然災害などの地球規模課題が絡み合う複合的危機への対応についての国際協力を進めるとともに、様々な領域でルール形成の議論を主導してまいります。
以上、我が国が直面する諸課題及び取組について所信を申し述べました。
委員各位、そして国民の皆様の御理解と御協力を心よりお願い申し上げます。(拍手)
○西村委員長 外務大臣は御退席いただいて結構でございます。
次に、令和八年度防衛省関係予算の概要について説明を求めます。宮崎防衛副大臣。
○宮崎副大臣 引き続き防衛副大臣を拝命することとなりました宮崎政久です。よろしくお願い申し上げます。
令和八年度の防衛省関係予算について、その概要を御説明申し上げます。
令和八年度予算においては、現行の防衛力整備計画等に基づき、必要かつ十分な予算を確保するという考えの下、無人アセットによる多層的沿岸防衛体制、SHIELDの構築を含む無人アセット防衛能力の強化など、将来の防衛力の中核となる分野を含む七つの重点分野における事業の推進に必要な金額を計上しております。装備品の可動数向上、弾薬確保とともに、防衛施設の強靱化への投資を引き続き重視いたします。
また、自衛官の現下の厳しい募集状況に鑑み、人的基盤の強化に係る施策を迅速に取り組むこととし、自衛官であること、自衛官であったこと、また、自衛官の家族としての誇りと名誉を得ることができるような、令和の時代にふさわしい処遇の確立を推進します。
さらに、防衛装備移転や民生先端技術の積極的活用を含め、防衛生産・技術基盤の強化を推進します。
これに加えて、基地周辺対策を推進し、米軍再編を着実に実施いたします。
足下の物価高、円安の中、防衛力整備の一層の効率化、合理化を徹底するとともに、引き続き経費の精査と装備品の効率的な取得を一層推進する考えです。
防衛省所管の一般会計歳出予算額は八兆九千八百四十三億四千三百万円となり、前年度の当初予算額に比べ、三千百五十二億八千六百万円の増となっております。
継続費の総額は、護衛艦建造費で千五十六億円、潜水艦建造費で千二百十七億九千八百万円となっております。
また、国庫債務負担行為の限度額は、装備品等の購入、武器車両等整備、提供施設移設整備等で六兆九千八百三十二億七千七百万円となっております。
次に、特に重点を置いた施策について御説明申し上げます。
第一に、我が国の防衛力整備については、まず、令和九年度中に無人アセットによる多層的沿岸防衛体制、SHIELDを構築します。また、前年度に引き続き、射程や速度、飛翔の態様、対処目標、発射プラットフォームといった点で特徴が異なる様々な国産スタンドオフミサイルの研究開発、量産を進めるほか、南西地域の防衛体制の強化のため、陸上自衛隊に第一五師団を創設し、沖縄の守りを増強します。さらに、航空自衛隊を航空宇宙自衛隊に改編するなど、宇宙領域における防衛能力も強化するとともに、現在運用中のXバンド防衛通信衛星「きらめき」の後継機として、通信能力等が向上された次期防衛通信衛星の整備を実施いたします。
第二に、同盟国、同志国等との協力については、我が国の安全保障を確保する観点から、アメリカとの同盟関係はその基軸であるとともに、一か国でも多くの国々との連携強化が極めて重要です。このため、日米同盟による抑止力、対処力を強化するとともに、自由で開かれたインド太平洋というビジョンを踏まえつつ、同志国等との連携を推進してまいります。
第三に、防衛生産・技術基盤の維持強化については、防衛生産基盤強化法の着実な執行等により、力強く持続可能な防衛産業の構築、様々なリスクへの対処、防衛装備移転を推進するとともに、研究開発、民生先端技術の活用に取り組んでまいります。
また、グローバル戦闘航空プログラム政府間機関を通じた次期戦闘機の共同開発の推進と並行し、次期戦闘機と連携する無人機の構想設計を実施します。
第四には、自衛官の処遇、勤務環境の改善及び新たな生涯設計の確立です。
全ての隊員が士気高く任務に専念し、自らの能力を十分に発揮できる環境を早急に整備するため、しっかりと必要な施策に取り組む所存です。
具体的には、まず、隊員の食事について、質、量共に満足度の高い食事とするため、一人当たりの糧食単価を過去最大の上げ幅となる約一四%引き上げます。
また、築六十年を超える仙台駐屯地、那覇航空基地などの老朽化している隊舎の建て替え、改修など、二十九地区における三十四棟の隊舎の整備を実施いたします。
さらに、太平洋での警戒監視のために硫黄島に展開した航空機の整備といった厳しい環境下での整備作業に従事する隊員に対する新たな手当の創設や、一般職の公務員よりも若年で定年退職する自衛官が安心して国防の任務に精励することができる生涯設計を確立するため、若年定年退職者給付金の支給水準の引上げ等も実施します。
以上の防衛省所管予算のほか、デジタル庁所管予算五百九億六千八百万円が防衛省関係一般会計歳出予算額として計上されております。
これをもちまして、令和八年度防衛省関係予算の概要の説明を終わります。
○西村委員長 以上で説明は終わりました。
この際、副大臣及び大臣政務官より、それぞれ発言を求められておりますので、順次これを許します。堀井外務副大臣。
○堀井副大臣 引き続き外務副大臣を拝命いたしました堀井巌です。よろしくお願い申し上げます。
○西村委員長 次に、国光外務副大臣。
○国光副大臣 引き続き外務副大臣を拝命いたしました国光あやのです。よろしく御指導をお願いいたします。
○西村委員長 次に、吉田防衛大臣政務官。
○吉田大臣政務官 引き続き防衛大臣政務官を拝命しました吉田真次です。どうぞよろしくお願いを申し上げます。
○西村委員長 次に、若林防衛大臣政務官。
○若林大臣政務官 引き続き防衛大臣政務官を拝命することとなりました若林洋平でございます。よろしくお願いいたします。
○西村委員長 次に、英利外務大臣政務官。
○英利大臣政務官 引き続き外務大臣政務官を拝命いたしました英利アルフィヤです。よろしくお願いいたします。
○西村委員長 次に、島田外務大臣政務官。
○島田大臣政務官 引き続き外務大臣政務官を拝命いたしました島田智明でございます。よろしくお願いいたします。
○西村委員長 次に、大西外務大臣政務官。
○大西大臣政務官 引き続き外務大臣政務官を拝命いたしました大西洋平でございます。どうぞよろしくお願いをいたします。
○西村委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。
午後零時四十一分散会

