第2号 令和8年4月9日(木曜日)
令和八年四月九日(木曜日)午前九時開議
出席委員
委員長 西村 明宏君
理事 大野敬太郎君 理事 門山 宏哲君
理事 福田 達夫君 理事 本田 太郎君
理事 保岡 宏武君 理事 河西 宏一君
理事 前原 誠司君 理事 橋本 幹彦君
石川 昭政君 岩崎 比菜君
大塚 拓君 長田紘一郎君
小野寺五典君 鹿嶋 祐介君
木村 次郎君 塩崎 彰久君
武田 良太君 長島 昭久君
浜田 靖一君 細田 健一君
三原 朝利君 山本 左近君
吉田 真次君 若宮 健嗣君
西園 勝秀君 吉田 宣弘君
西田 薫君 萩原 佳君
福田 徹君 谷 浩一郎君
山田 瑛理君 田村 智子君
…………………………………
外務大臣 茂木 敏充君
防衛大臣 小泉進次郎君
経済産業副大臣 山田 賢司君
防衛大臣政務官 吉田 真次君
政府参考人
(内閣官房内閣審議官) 中間 秀彦君
政府参考人
(外務省大臣官房審議官) 三宅 史人君
政府参考人
(外務省大臣官房参事官) 大塚 建吾君
政府参考人
(外務省大臣官房参事官) 山本 文土君
政府参考人
(外務省中東アフリカ局長) 岩本 桂一君
政府参考人
(防衛省防衛政策局長) 萬浪 学君
政府参考人
(防衛省整備計画局長) 伊藤 晋哉君
政府参考人
(防衛省人事教育局長) 廣瀬 律子君
政府参考人
(防衛省地方協力局長) 森田 治男君
政府参考人
(防衛装備庁装備政策部長) 小杉 裕一君
政府参考人
(防衛装備庁プロジェクト管理部長) 家護谷昌徳君
安全保障委員会専門員 飯野 伸夫君
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委員の異動
四月九日
辞任 補欠選任
江渡 聡徳君 山本 左近君
中谷 元君 長田紘一郎君
細田 健一君 石川 昭政君
野間 健君 西園 勝秀君
西田 薫君 萩原 佳君
同日
辞任 補欠選任
石川 昭政君 細田 健一君
長田紘一郎君 岩崎 比菜君
山本 左近君 江渡 聡徳君
西園 勝秀君 野間 健君
萩原 佳君 西田 薫君
同日
辞任 補欠選任
岩崎 比菜君 中谷 元君
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本日の会議に付した案件
政府参考人出頭要求に関する件
国の安全保障に関する件
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○西村委員長 これより会議を開きます。
国の安全保障に関する件について調査を進めます。
この際、お諮りいたします。
本件調査のため、本日、政府参考人として、お手元に配付のとおり、内閣官房内閣審議官中間秀彦君外十名の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○西村委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
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○西村委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。長島昭久君。
○長島委員 おはようございます。自由民主党の長島昭久です。
両大臣におかれましては、早朝から大変お疲れさまでございます。
小泉大臣に初めて質問させていただきますが、いろいろ聞きたいことがあるんですけれども、今日は時間が限られておりますので、防衛装備品の移転の問題に絞ってお伺いをさせていただきたいというふうに思います。
いよいよ五類型撤廃に向けてのカウントダウンが始まったわけでございますが、これでようやく我が国も国際スタンダードに並ぶ、こういうことなんだろうというふうに思うんですが、大臣は所信の中で、「防衛装備移転は、力による一方的な現状変更を抑止し、我が国にとって望ましい安全保障環境を創出する重要な政策的手段であり、防衛産業の成長にも資するものです。」こうおっしゃっている。今日は、その望ましい安全保障環境を創出するための防衛装備移転をどのように実現をしていくか、このことに絞って、大きく三点伺いたいというふうに思います。
まず一点目は、そうはいっても大きな政策の見直しですから、やはり審査体制、もっと言えば厳格な審査体制というのは非常に重要な私は側面だろうというふうに思っています。
制度的には、海外主要国と同様に、基本的には、原則としてはオープン、つまりは自衛隊法上の武器も含めて原則海外移転可能となる、しかし、個別の審査でしっかり絞っていく、こういう二段構えというふうに理解をしております。したがって、政府の姿勢もさることながら、産業界あるいは外国政府に対しての予見可能性を担保していくということも私は重要なポイントではないか、こんなふうに思っています。
したがって、厳格審査、厳格審査とこう言っておりますけれども、その審査の判断要素、判断要因、具体的な考慮要因、こういうものを明らかにすることは極めて重要だ、こういうふうに思っております。
党内でも与党内でもかなり議論してまいりましたけれども、例えば、相手国の輸出管理体制がしっかりしているかどうか、あるいは過去の実績からしっかり検証していく、あるいはこの装備品の移転が我が国の安全保障に対してどういう寄与、寄与度がどういうものなのかということ、いろいろそういった要因が私は考えられるというふうに思うんですけれども。
この厳格審査の実施、適正管理、我々はずっと平和国家、平和国家と言ってきたわけですけれども、その基本理念を堅持しながらどういう姿勢で臨んでいくのか、大臣からまずお伺いしたいというふうに思います。
○小泉国務大臣 おはようございます。本日はどうぞよろしくお願いいたします。
長島先生におかれましては、本当に長年日本の安全保障政策に御尽力されていることに心から敬意を表したいと思います。
そして、今お尋ねのありました防衛装備移転につきましては、先生御指摘のとおり、従前から、個別の案件ごとに厳格に審査をして、移転後の適正管理が確保される場合に限って認め得ることとしています。その上で、今与党の方でまとめていただいた提言がありますが、そういったものも受けながら、しっかりとこれから内容を詰めてまいりたい。
現時点で予断を持ってお答えすることができないこともありますが、先ほどの今後の審査の在り方などにつきましては、更なる官民連携の強化や、同盟国、同志国とのより緊密な議論を行っていく考えでもあり、そのための政府全体の体制についても強化をする必要があると考えているところでもあります。
昨日は、私はオーストラリアのマールズ副首相兼国防大臣と会談をしました。その際にも、「もがみ」型護衛艦の選定をオーストラリアにはいただいたので、この詰めの議論もさせていただきましたが、オーストラリアを含めて今後日本の装備品を共有するような国が広がること、このことが、結果として地域の抑止力、そして同盟国、同志国間の対処力の向上につながり、ひいては新たな戦争や紛争を起こさせないという、こういった日本に望ましい、地域全体にとっても望ましい安全保障環境を構築することにつながるというふうに考えています。
安倍総理から提唱された自由で開かれたインド太平洋、これがまさに高市内閣で進化をさせるというふうに標榜しておりますけれども、まさに防衛装備品の同盟国、同志国間の共有という姿も、私は防衛面からFOIPを支える進化の一つだと考えております。
○長島委員 そうですね。今大臣おっしゃったように、同志国からの反応というのは結構大事だと思います。もう既に中国政府は、この改定について、新型軍国主義の復活だ、こういったナラティブを拡散をしております。したがって、具体的な案件をどうやって形成していくかという点も含めて、同盟国や同志国からもこれを歓迎するという意思表示をしてもらうのが一番望ましいと私は考えておりまして、政府には、そういった反応を引き出せるような戦略的なコミュニケーションにしっかり努めていっていただきたい、このように思っています。
次に、具体的な案件形成について大臣の御所見を伺っていきたいと思うんですけれども。
こういう大きなルール変更、大幅な制度改正がなされたときは、何となく皆さん、我々も含めて、ああ、これで一丁上がり、一安心、こういうふうになりがちなので、私は、むしろこれからが大事だ、これで満足することなく新しいルールを用いて実績を積み上げていくことが極めて重要だと、まさに大臣がおっしゃっていたような、我が国ひいてはインド太平洋地域の安全保障環境が改善するような具体的な適用ケースというものを積極的に積み上げていく必要があるだろうというふうに思っています。
その意味で、お触れになった「もがみ」型の護衛艦、私も、昨年一年間、国家安全保障担当の総理補佐官としてオーストラリアに行きまして、「もがみ」型の護衛艦の案件形成に少しサポートもさせていただきました。いよいよ契約が目前ということで、昨日もマールズさんが来られたということであります。
お伺いしたいのは、こういう一つ一つの案件を形成していく上での大臣としての地域戦略、インド太平洋地域の安全保障環境を改善させようという、そういう地域戦略をどうお考えになっているかということを是非伺いたいんです。
報道によれば、大臣は早速、五月の連休中にもフィリピン、インドネシアを訪問する、このように伝えられております。これも報道ベースですけれども、フィリピンからは「あぶくま」型の中古の護衛艦あるいは中SAMについての関心が寄せられている。あるいは、インドネシアからは、潜水艦に対して、これもかなり前からずっとお話ありましたけれども、関心が寄せられている。フィリピンは、既に航空監視レーダーを輸出しております。情報収集や、あるいは指揮統制システムの輸出調整もずっと進めてきたところです。
したがって、具体的に案件を通して、それを積み上げていくことによって、大臣として装備品の移転というツールを使った地域戦略をどう考えておられるか、お伺いしたいと思います。
○小泉国務大臣 今、地域のことについてお話がありましたが、平素からの防衛装備移転の取組等を通じて、共通の防衛装備品を運用することによる相互運用性の向上、強靱なサプライチェーンの構築や地域における維持整備基盤の向上などの実現に向け、いざというときに同盟国、同志国とともに助け合うことができる関係を築かなければならないと考えています。
これまでも、地域の同志国との連携強化に資する防衛装備移転として、例えば先ほど言及をしました「もがみ」型護衛艦のオーストラリア向けの共同開発、生産、これにおいては官民合同推進委員会を設置するなど、関係省庁、関係企業が官民一体となって対応してまいりました。
そして、今、先生から、フィリピン、インドネシアの話がありましたけれども、環境、事情、また国会の状況などが許せば、このフィリピン、インドネシアなどとも議論をしっかりと深めて、そして、地域全体の安全保障環境の改善につながるような形で、前向きな議論ができればと思っています。
そして、オーストラリアについても、この「もがみ」型に御尽力いただいたお一人は長島先生であって、そしてまた、今まで歴代の、今日は浜田先生や、また若宮先生、大塚先生、今までいろいろな、この装備品の移転についても携わった先生方が多くいらっしゃいます。そして、防衛省の中にも、もうこの「もがみ」型のプロジェクトで何年取り組んできたのか、そういった職員の努力と汗と涙の結晶だと思いますので、この契約の詰めがしっかりと最後まで行くように、昨日も前向きな話ができましたが、しっかりと最後まで運んで、そして、地域全体がこれからどのような、同じような戦略を持ちながら前向きに取り組んでいける関係を構築できるか、しっかりとこれを契機にまた頑張りたいと思います。
○長島委員 そうなんですね。装備移転というのは、同盟国や同志国との関係を強化する上で極めて効果的な私はツールだというふうに思っています。これまでは、防衛装備移転に対して非常に厳しい制約がかかっていたために、インド太平洋地域の同志国と協力するといっても、共同訓練をやったり、運用面での協力が中心だった。しかし、これからは、完成装備品を移転することによる装備協力にも乗り出すことができるようになるので、協力の幅はこれまでよりも格段に広がっていくということであります。
装備品の移転というのは、装備をただ移転するだけではなくて、その装備を維持整備したり、あるいはそのための教育訓練なんかも施していく。そういう意味では、長期的な関係を維持することができるという意味では、非常に重要なツールですよね。
まさに今、「もがみ」型を輸出する際に官民合同委員会を立ち上げた、こういうお話がありましたけれども、日本は、特に諸外国とちょっと違うのは、アフターケアをしっかりやるということなんですね。ホール・オブ・ガバメント、政府全体の取組として、政府が責任を持ってアフターケアまでコミットしていく、こういう長期の関係を築けるというのは、私はいわば日本式の装備移転のやり方だと。先行国はたくさんありますけれども、韓国もはるかかなたを先行していますけれども、しかし、そういう国との差別化を図る意味で、私は日本型というのは極めて重要だ、こう思っているんですが、大臣、その点、どうお考えでしょうか。
○小泉国務大臣 まさに、昨日ではなくて前回、オーストラリアのマールズ副首相兼国防大臣が来られた際に、三菱重工の工場視察もしていただいたんですね。そして、その工場の視察に対して、物すごく感銘を受けたと言っていました。日本人の技術や、そして工場における、納期をしっかりと守ることの労働倫理といいますか、こういったことについても高い評価がありまして、やはり今、こういった局面の中でも、そのような単純に装備品の高い水準や技術の評価に限らず、やはり装備品は運用そしてメンテナンス、こういったことも大事ですから、そこについても私は前向きな評価も大きかったのではないかなと。
つきましては、先ほど、政治家の先生の歴代の方々、そしてまた防衛省の職員を始め霞が関の関係省庁の努力、これに触れましたけれども、民間企業自身が、これは日本にとっても世界にとっても大きなことだ、こういったことで物すごく努力をしてくださった。そういった結果がこの大きな「もがみ」型のプロジェクトにもつながっていますので、そしてまた、公明党の先生方におかれましても、装備移転の政策を共に築き上げてまいりました。この礎を決して忘れることなく、これから更に加速をさせていきたいと思います。
○長島委員 去年、私も、西豪州、西オーストラリア、パースがあります、「もがみ」型はそのパースのヘンダーソンという造船所で生産することになっているんですけれども、そこも見てきました。物すごく広大な。
そこで、地元の企業関係者、あるいは研究者、あるいは政府関係者とも意見交換したんですけれども、そのときに私が申し上げたのは、ここに一つ、生産するわけですから、維持整備の拠点ができます。日本は横須賀、佐世保にありますと。日本がオーストラリアに「もがみ」型を輸出することによって、オーストラリアにも維持整備の拠点ができる。インド太平洋にこういう形で複数の維持整備拠点ができるということは、もちろん我が国の安全保障にも資するし、共同の抑止力ということが日豪の2プラス2でこのほど明記をされたと思います。
そういった意味で、仮に有事が来た際にも維持整備に係る選択肢というのが地域全体に広がることによって、こういうサプライチェーンを強靱化することによって、日本の抑止力を強化していく、私はこういう利点があるというふうに思いますので、是非、大臣の地域戦略の中にこれをしっかりはめ込んでいただきたいというように思います。
もう最後、時間がないので、三つ目の論点に行きたいと思います。
こういうことをやるためには、民間任せではなかなか難しい。特に今、安保三文書をこれから構築していくわけですけれども、国内の防衛産業の生産力というのは自衛隊所用で手いっぱいの状況。これに海外への移転も絡んできますと、これはやはり、異次元の生産基盤の拡大というのが必要になってくるだろう。
そういう中で、これも与党内でかなり議論を進めてまいりましたけれども、ウクライナ戦争の一番の教訓は何かといえば、これは継戦能力。維持、戦い続ける力を維持していく。そういう意味では、生産力の拡大というのは、平素は民間頼みでは絶対進まない話ですから、やはり国がしっかり責任を持っていかなければならない。
防衛省内では、防衛生産・技術基盤戦略というものを今策定している、そして、その中で制度設計もなされている、こういうことでありますけれども、国が防衛生産の生産力の拡大に対して責任を持っていく、その体制について防衛省内でどんな議論がなされているか、少しお話しいただければというふうに思います。
○小泉国務大臣 長島先生おっしゃるとおり、ウクライナ侵略が四年以上継続していることからも明らかなとおり、長期戦への備え、すなわち十分な継戦能力の確保が重要となっており、各国がその備えを急いでいると認識しています。
我が国においても、平素の防衛装備品の自衛隊への安定供給にとどまらず、長期戦にも対応して抑止力を高めることができる生産基盤を構築することが重要であり、まさに先生がおっしゃったように、民間任せではなく、官がしっかりと役割を果たさなければならないと思っています。
つきましては、今部内でも議論をしていますが、今まで、基盤強化法などにもよりまして、なかなか利益が低かった防衛産業の皆さんに対して一定の利益率を確保できるようにする措置、こういったことにとどまらず、諸外国の行っているような様々な実例などもしっかりと踏まえた上で、できる限り、民間の皆さんが投資意欲が湧くような、そして予見可能性が高まるような、そういった形の政策を実現をさせていきたいと考えております。
今後も、しっかりと、生産力の基盤、防衛産業こそが日本の防衛力そのものである、この位置づけを形にすべく努力してまいりたいと思います。
○長島委員 大臣の口からはなかなかおっしゃりにくいのかもしれませんが、国営工廠のアイデアとか、あるいはGOCO、官設民営みたいな形でやっていくやり方、いろいろなやり方が恐らく考えられると思いますので、この生産力の拡大についても、国がしっかりリーダーシップを取っていただけるように頑張っていただきたいと思います。
ありがとうございました。
○西村委員長 次に、河西宏一君。
○河西委員 おはようございます。中道の河西宏一でございます。
茂木大臣、小泉大臣、連日の激務、大変にお疲れさまでございます。本日はどうぞよろしくお願いを申し上げます。
まず、早速、茂木大臣の方に、イラン情勢をめぐりましてお伺いをしたいというふうに思います。
御案内のとおり、昨日、米国とイランが二週間の停戦を表明をいたしました。この条件にホルムズ海峡の開放、これが付されているところでありまして、我が国のエネルギー安全保障の観点からも、この停戦の実現、歓迎をしたいところではあるんですけれども、今朝のニュースでも様々、まず、この停戦が暫定的な措置であるということと、あと、バンス副大統領も、脆弱な停戦であるということを交渉担当者自らがおっしゃっている。恒久的な戦闘終結には至っていないという現状があります。特に、イスラエルでございます、イスラエルのネタニヤフ首相は、トランプ大統領に対して、停戦に踏み切らないように求めたという、これは報道ですけれども、そういったこともあります。
いずれにしましても、レバノンなどをめぐって、これは停戦の直前にイスラエルが攻撃をしたわけでありますが、ヒズボラがおりますので、イスラエルが独自に軍事行動を継続、再開するリスクは依然として残っているわけであります。このイスラエルをどう抑えるかが非常に大事である、本丸であるというふうに思っております。
我が党といたしましても、実は、先月の十八日、小川代表が駐日イスラエル大使に直接お会いをしまして、外交的解決も呼びかけさせていただいたところであります。
是非、政府といたしましても、この二週間の停戦期間、最大限御活用いただきまして、米国との連携はもちろん、また、イランとの直接交渉、総理も電話会談をされました、さらには、国際社会と連携をして、イスラエルを含む恒久的な戦闘終結の実現、これに全力を尽くしていただきたいというふうに思っておりますけれども、外務大臣の御見解をいただきたいと思っております。
○茂木国務大臣 我が国は、ホルムズ海峡の航行の安全確保を含みます事態の早期鎮静化が何より重要、こういった立場から、これまでも、関係国間の外交努力、こういったものを支持してきたところであります。
こうした観点から、今般の米国、イラン双方の発表、そして、委員の方からも御指摘がありましたが、米国の決定を支持するとのイスラエルの発表等、前向きな動きとして歓迎をいたしております。最も重要なことは、ホルムズ海峡の航行の安全を含む事態の鎮静化、さらに、中東地域の平和と安定の実現が実際に図られることでありまして、話合いを通じて最終的な合意に早期に至ることを期待しているところであります。
私も、イスラエルの外務大臣とは直接話をしまして、事態の早期鎮静化、これを強く呼びかけたところであります。もちろん、米国、さらにはイランとも、首脳レベル、外相レベルを含め、様々な意思疎通を重ねてきているところでありまして、私も、イランのアラグチ外相とは、二月二十八日の今回の事態の発生以来、三回にわたって電話会談も行ってきておりまして、そこの中で、ホルムズ海峡の航行の安全の確保、さらには事態の早期鎮静化、そしてそれが中東の平和と安定につながること、この重要性も指摘をさせていただいているところであります。
また、国際社会とも連携をしていかなきゃならない。様々な取組、G7等でも行っておりますけれども、三月の十九日に、ホルムズ海峡の安全な航行に関します首脳共同声明、これは日本を含む六か国で発出をいたしましたが、現在、これが三十八か国に拡大するという形で、国際社会全体でも関係国に早期の妥結を図っていくという働きかけをしていくことが重要だと思っております。
今発表されております十項目、ある意味、項目でありまして、これをどう具体的に詰めていくのか、安全の保障の問題であったりとか、イランの核の問題であったりとか、また、ホルムズ海峡の通過の問題であったりとか、これからの二週間のうちに具体的な項目に対する詰めが行われるということでありますから、これでもう決まったということではなくて、こうやって協議をする項目と重視をしている項目、これが決まったということだと考えております。
○河西委員 是非、イスラエルの働きかけも含めてよろしくお願いをいたします。
続きまして、防衛装備移転について、小泉大臣の方にお伺いをしたいというふうに思っております。
私も、公明党の時代、ワーキングチームに参加をさせていただきまして、先ほども御言及をいただきました。中道としましても、この防衛装備移転、我が国が望む安全保障環境の創出に重要な政策手段であるということであります。
また、五類型の撤廃も、何か全面的に否定をするとかそういうことでは当然なくて、どういった理念でやっていくのか、また法の支配、また我が国としては憲法の平和主義、これにのっとってどう行っていくのかということが回り回っては我が国の国益に資するんだろう、こういう観点から質疑をさせていただきたいというふうに思っております。
三月の予算委員会で、大臣は私の問いかけに対して、武力紛争の一環として現に戦闘が行われている国であっても対日防衛義務を負う米国ということで、これは国会で初めて例示をしていただきました、特段の事情がある場合は、我が国から、これはライセンスバックのケースでありますけれども、防衛装備移転が可能であると。
ここで確認なのは、当時端的に御答弁をいただきましたので、これは二〇一七年の五月二十三日の横畠内閣法制局長官のこういった御答弁がありますけれども、国際紛争を助長するようなことになるとか、あるいはまさに国際法に違反するような侵略等の行為に使われるようなことを承知の上でこの武器を輸出するというふうなことは、これはまさに平和的生存権を保障すると述べている憲法の精神に反するであろう、こういう御答弁があるわけでありますが、これと矛盾をしないんだというふうに御明言をいただいたわけであります。
本日は、その理由を論理的に御説明をいただくとともに、今後もこの理念、歩み、堅持をされるのか、御見解をいただきたいと思っております。
○小泉国務大臣 我が国が行う防衛装備の移転は、憲法前文において宣明された平和主義の精神にのっとったものでなければならないと考えています。
防衛装備移転三原則は、個別の案件ごとに厳格審査を行い、かつ、移転後の適正管理を確保することで国連憲章を遵守するとの平和国家としての基本理念を担保しているものであり、先生が御指摘の憲法の平和主義の精神にのっとったものであると考えています。
また、お尋ねのあった三月四日の衆議院予算委員会の私の答弁でありますけれども、自衛隊法上の武器に該当するライセンス生産品のライセンス元国以外への国への移転における特段の事情に関するものでしたが、このような防衛装備移転三原則に従った防衛装備の移転は憲法の平和主義の精神にのっとったものであり、御指摘の横畠当時の長官の答弁と矛盾するものではないと考えております。
なお、自衛隊法上の武器に該当するライセンス生産品のライセンスバックですけれども、当時の与党ワーキンググループにおいて自民党と公明党で議論を重ねた結果、二〇二三年十二月の防衛装備移転三原則の運用指針の見直しによって可能となったものです。
このときの運用指針の見直しには河西先生も当事者の一人として御尽力いただいたと思いますけれども、より幅広い装備品の移転を可能にすると同時に、自衛隊法上の武器の直接移転や第三国移転については、国家安全保障会議で審議し公表することを基本とするなど、厳格な審査が行われることを確保することとして、我が国の防衛装備移転政策の歴史において重要な改正を共に実現することができました。
これまでのこうした議論も踏まえながら、政府として、国連憲章を遵守するとの平和国家としての基本理念及びこれまでの歩みを引き続き堅持しつつ、どのような案件を移転可能とすべきかについて検討を進めてまいります。
○河西委員 ありがとうございます。
今おっしゃっていただいたとおり、過去の政府答弁に照らしても、国連憲章を遵守するとの平和国家としての基本理念を堅持する、これは三原則の前文でありますが、これは憲法前文の平和主義の精神にのっとったものである、こう累次御答弁をいただいているわけであります。
であるならばということでありますけれども、この防衛装備移転が憲法の平和主義を具現化した政策であるためには、移転先国でありますけれども、これが国連憲章、とりわけ武力不行使原則の二条四項、また自衛権の行使、これは今焦点になっておりますけれども、第五十一条、これを遵守をして、武器を国際紛争を助長する行為や国際法違反の侵略等に使用しないこと、これが担保されていることが前提条件であると、論理的にはそう捉えるわけでありますが、そういう理解でよろしいか、大臣、お願いいたします。
○小泉国務大臣 政府としては、防衛装備移転三原則に従って、我が国からの防衛装備移転について、個別の案件ごとに厳格に審査し、移転後の適正管理が確保される場合に限って認め得ることとしています。
実際には、国際約束により、移転された防衛装備品及び技術について、国連憲章の目的及び原則等に適合した使用を相手国政府に義務づけるとともに、原則として目的外使用及び第三国移転について我が国の事前同意を相手国政府に義務づけることとなるため、移転先国が目的外使用を行うような事態は想定しておりません。
○河西委員 今、目的外使用は想定をされていないということで、ちょっと改めて問わせていただきたいと思いますけれども、私は、担保されているかどうか、それが前提条件かどうかということをお伺いしましたが、この想定をしていないこと、義務づけているからそうなんだということでありますけれども、制度的に担保されているかということは私は異なるというふうに思っておりまして、国連憲章遵守が現時点において担保されているかどうか、これが前提条件になるかどうかということを改めて端的に御答弁をいただきたいというふうに思っております。
○小泉国務大臣 我が国からの防衛装備移転については、特定の国との安全保障関係の有無のみをもって判断するものではなく、個別の案件ごとに、仕向け先及び最終需要者の適切性や、当該防衛装備の海外移転が我が国の安全保障上及ぼす懸念の程度について総合的に考慮した上で、移転の可否を厳格に審査します。
具体的には、仕向け先の適切性については、仕向け国・地域が国際的な平和及び安全並びに我が国の安全保障にどのような影響を与えているか等を踏まえて検討し、最終需要者の適切性については、最終需要者による防衛装備の使用状況及び適正管理の確実性等を考慮して検討しています。
また、国際約束により、移転された防衛装備品及び技術について、国連憲章の目的及び原則等に適合した使用を相手国政府に義務づけるとともに、原則として目的外使用及び第三国移転について我が国の事前同意を相手国政府に義務づけることとしております。御理解いただければと思います。
○河西委員 恐らく今、私は更問いさせていただいたんですけれども、多分、次の答弁をされたというふうに思っておりますが、ちょっと時間の関係で。その上で、やはり移転先国がどうなのかということが、非常に今国際情勢が激変をしておりますので、その前提がやや崩れつつあるのではないかというのが私の問題意識であります。
ちょっと二問飛ばさせていただいて、茂木大臣の方にお伺いいたします。
これは累次問われていることであって、確認で恐縮なんですが、今般のイラン攻撃、米国とイスラエルは、外交交渉中の武力攻撃を先制的自衛の措置なんだというふうに主張をしております。
政府は、これが、国連憲章、先ほど御紹介した二条四項、また五十一条、この要件を満たしているかどうかについて、なかなか法的評価は困難であるということは理解をして、その内容は問わないんですが、政府内部で法的評価を行っているのか、また今後その法的評価を公にする御意思はあるのか、端的にお答えいただければと思っております。
○茂木国務大臣 国連憲章の二条の四、これは武力によります威嚇や武力の行使を原則として禁止する条項でありまして、武力不行使の原則と言われておりまして、一方で、五十一条の方は、武力攻撃を受けた場合には、個別的、集団的自衛権の発動、これを認める規定であります。ただ、これは安保理が措置を取るまでの間に限られておりまして、また、安保理への報告、これが必須ということにされております。
今回の事案がどうなのか、これに照らしてということでありますけれども、こういった法的な評価を行うに当たっては、各国はもちろんでありますが、専門家や国際社会の様々な議論も踏まえる必要がある、こんなふうに考えておりまして、国際法上の評価に関する各国の立場、これは様々でありまして、私が知っている限りといいますか持っている限りの情報でいいますと、確定的な法的評価を行っている国は非常に少ない、そんなふうに考えております。
また、専門家の間も含めて、国際社会においてもまさに様々な議論が行われているところでありまして、いずれにしても、我が国として、詳細な事実関係を十分把握する立場にないということから、確定的な評価ということ、これを行うことは困難である、そんなふうに考えております。
○河西委員 やはり、現時点では法的評価は困難であるという外務大臣の御答弁でありました。
そこで、改めて小泉防衛大臣にお伺いをいたします。
政府として法的評価を行わない状態で、防衛省としていかにして、防衛装備移転、移転先国における国連憲章遵守の前提が維持されていると判断をされるのかということであります。ここはあえて曖昧にされていることもあるんだろうと思いますが、やはり米国に対しては、当初より、防衛装備移転協定の前の対米武器・武器技術供与取決めというのがありまして、これは国連憲章の目的と原則に適合する方法での使用が義務づけられているところであります。
かつ、我が国から部品、技術を米国に移転しておりますSM3ブロック2A、これは今般のイラン攻撃をめぐる軍事行動で米国のイージス艦から発射をされて使用されている、こういった現実を前に、このまま本当に曖昧な状態が続いていいのか、装備移転三原則の趣旨に反することになるのではないか、こういう懸念があるわけでありますが、大臣のお考えをお伺いしたいと思います。
○小泉国務大臣 今、河西先生からは二、三問、多分、質問の中であったと思いますが、まずSM3の話から行きますが、日米首脳会談では、日米同盟の抑止力、対処力を一層強化していくべく、ミサイルの共同開発、共同生産を含む幅広い安全保障協力を一層進めていくことで一致しております。
アメリカ側が発出したファクトシートの内容についてコメントすることは差し控えますが、SM3ブロック2Aは日米両国にとって極めて重要な迎撃ミサイルであり、我が国としてその増産について協力していくことは、同盟の抑止力、対処力の強化の観点から重要であると考えています。
一方で、御指摘の、アメリカによる今般の行動について、日本はその詳細な事実関係を十分把握する立場にないことから、確定的な法的評価を行うことは困難であります。
いずれにせよ、我が国からの防衛装備移転については、個別の案件ごとに厳格に審査し、移転後の適正管理が確保される場合に限って認めてきております。
あと二、三問についても、言及があったところについては。(河西委員「二問飛ばしていますので」と呼ぶ)いいですか。
あと、先生からも、政府として法的評価を行わない状態の中で、国連の憲章遵守の前提が維持されているかという問いもあったと思います。
これにつきましては、個別の防衛装備品の移転を認めるかについては、具体的な移転案件が生じた際に、防衛装備移転三原則に従って、国際的な平和及び安全や我が国の安全保障にどのような影響を与えているか等を踏まえて総合的に判断することとなっていることから、お尋ねについて一概にお答えすることは困難であることを御理解いただければと思います。
○河西委員 ありがとうございます。
今、外務大臣また防衛大臣、法的評価は困難であり、また、総合的な判断をするために、一概にお答えすることは困難である、ですので、政府としては、現時点においても、移転先国の国連遵守状況というのはなかなか複雑な状況の中で断言がしにくい、こういった事実でございます。
それを踏まえて、次、小泉防衛大臣に問わせていただきますけれども、政府が、我が国の装備移転は憲法の平和主義を具現化した政策である、また、これを今後も堅持されるというふうに御断言を累次されております。やはり、そのためには、移転先国の国連憲章の遵守状況を我が国として主体的に評価をしていかなければならないというふうに思っております。
やはり、先般の本会議でも申し上げたんですが、運用指針において、移転対象国の要件として、今、国連憲章の目的と原則に適合する方法で使用することを義務づける国際約束、防衛装備移転協定等、今十七か国と結んでいますけれども、かつ、これを誠実に履行すると認められる国というふうに、やはり国際環境、安全保障環境を踏まえて、一歩踏み込んで明記するべきではないかというふうに思っておるんですが、大臣に端的にお答えをいただきたいと思っております。
○小泉国務大臣 今政府としては、防衛装備移転三原則の制度の見直しについて、そこの、現時点では予断することは控えたいと思いますが、我が国からの防衛装備移転については、個別の案件ごとに厳格に審査し、移転後の適正管理が確保される場合に限って認めるとしており、このような政府の基本的な考えに変わりはないことは先生にお話しできると思います。
○河西委員 変わりはないということで、今後そういった、なかなかこれは言い切れない状況もあると思うんですが、言い切れるような状況、制度を、やはり、ただ政府に全部お任せをするということよりも、我々も、建設的な提言を野党としてもしていきたいというふうに思っております。立法府も含めてきちっと関わっていかなければならないというふうに、そういった問題意識を持っております。
そこで、次に問わせていただきますけれども、ちょっと一問飛ばさせていただいて、済みません、政府参考人の方、飛ばさせていただきます。
防衛装備移転の許可、これは行政権の作用に含まれるんだ、これは外為法の運用ですので、そのとおりであります。政府が主体でこの厳格審査を行っていくんだ、このロジック自体は私もそのとおりだと、全く否定をするものではありません。しかし同時に、今日申し上げてきたとおり、この厳格審査は最高法規たる憲法の平和主義にのっとったものであるかどうかというこの判断に直結をするところ、やはり今、非常に不確実性が高まっている、国際秩序も激変をしている。
また、与党の御提言においては、この移転対象を大幅に拡大をしていく。必要があるところがあればこれは拡大をすべきだと私も思っております、例えば海洋安全保障とかですね。そういった今のトレンド、動向に鑑みて、行政府のみの判断ではやはり不十分と言わざるを得ない面が出てきている。これは立法府の一員として言わなければいけないというふうに思っております、立法府が関与を深めるべきであると。
これは御提案でありますけれども、個別の機微の情報は当然除きつつ、今、年次報告を経産省からされておりますが、やはりこの年次報告をしっかり強化をして、国連憲章の遵守状況を確認できる年次報告、これはやはり事後的であっても国会に提出をして説明をするのは私は当然のことだというふうに思っておりますし、また、先ほどの憲法の平和主義の具現化という重みに鑑みて、将来的には国会への事前通知、これは米国等もしているわけでありますけれども、こういった導入の検討も行っていくべきではないかというふうに思っておりますけれども、小泉大臣のお考え、御見解をいただきたいと思っております。
○小泉国務大臣 今もう先生からも御言及がありましたが、防衛装備移転の許可は外為法の運用によって行われるものであり、同法の運用は行政権の作用に含まれることから、同法にのっとり、国家安全保障会議における厳格審査を経て、政府がその主体となって行っていくことが適切だと考えております。
その上で、防衛装備移転については、これまでも政府による対外発信や国会の質疑などを通じてその考え方や背景について御説明してきたところであり、今後も国民の皆様に御理解をいただけるように、政府の考えについて丁寧に説明していくことは当然であると考えています。
なお、議会の装備移転の関与ですけれども、各国様々でありまして、イギリス、フランス、カナダなどは、個別案件について議会による事前事後の関与はない、こういった国もありますので、我々としては、しっかりこのような質疑も含めて適切に説明をさせていただければと思います。
○河西委員 是非、この国会質疑も大事でありますし、その上で、やはり制度としてどう担保していくのかというのは引き続き議論をさせていただきたいというふうに思っております。
済みません、先ほどちょっと参考人の方を飛ばしましたけれども、ちょっと後段のところをいただきたいと思っておるんですが。
今、装備移転の運用において、移転先国において国際約束における国連憲章遵守義務、これに違反して装備が使用された事実が判明した場合、後段のところを御答弁いただきたいんですが、移転停止等の手続、これは現行制度上どう整備をされているのか、お答えをいただきたいというふうに思っております。
○中間政府参考人 お答えいたします。
現行規則における国連憲章遵守義務に関わる考え方でございます。
防衛装備の海外移転に当たっては、国際約束により移転された防衛装備品及び技術について、国連憲章の目的及び原則等に適合した使用を相手国政府に義務づけます。これは先生もおっしゃったとおりでございます。
ですので、基本的にはそれに反する使用というものは想定はしてございませんが、ございませんけれども、その上で、万一国連憲章の目的及び憲章等に適合しない方法で使用される、そういう状況が確認された場合におきましては、我が国として、相手国への是正の要求を行う、個々の事例に応じて厳正に対応するということだと考えてございます。
他方、これにつきましては、先生御質問でございましたけれども、運用指針等に明記されているものではなくて、基本的に、実務的にそのように考えているということでございます。
○河西委員 そうなんです。運用指針、ネット上に公開している運用指針には書いていないんですが、そういう運用をされているということですね。今、この中身が非常に問われている。行政権の作用の中で運用していくので、政府の中でチェックをしているから大丈夫なんだ、こういうこれまでの御答弁であったわけでありますけれども、やはりここをしっかり制度としてどう担保していくのかということが問われているというふうに思っております。
最後、小泉大臣に改めてお伺いをさせていただきます。
小泉大臣は、三月の予算委員会また本日の質疑でも御答弁をされました。運用指針の見直し後も、憲法の平和主義を政策的に具現化したものとして装備移転が行われるということ、これを引き続き堅持をしていかれるということであります。
その上で、本日一貫して申し上げたとおりでありますけれども、移転先国が国連憲章を遵守して、そして提供した装備が国際法違反の行為には使用されていないこと、これが担保されて、国連憲章遵守という三原則の前文の基本理念、また、そのある意味基底にある憲法前文に宣明された平和的生存権を始めとした平和主義、これにのっとっているんだ、こういったことが担保されて初めて、これは法の支配の下での我が国の装備移転が成り立つものである、こういう理解でよろしいかどうか、最後、大臣の御見解をいただきたいと思います。
○小泉国務大臣 河西先生言うとおり、個別の案件ごとに厳格に審査をして、移転後の適正管理が確保される場合に限って認め得るとしておりますので、このような政府の基本的な考え方に変わりはありません。引き続き丁寧に進めていきたいと思います。
○河西委員 端的に御答弁いただきましてありがとうございました。
先ほどの、冒頭に御答弁されましたとおり、国連憲章を遵守するという三原則の前文は、以前は装備移転を官房長官談話で一つ一つ個別に説明をされてきた。その中で、F35に関する官房長官談話、それまでは国際紛争を助長しないという政府答弁を踏まえた、そういった談話があったわけでありますけれども、F35の官房長官談話を出した段階から国連憲章遵守という言葉が入ってきておりまして、これは非常に重たい言葉、また三原則の前文であるというふうに思っております。
そういう意味では、やはり国連憲章を遵守されているかどうか、私はそれを何も、何か教条的に固執をするというよりも、これはやはり今、法の支配が非常に問われているという国際状況の中にあって、我が国がそれにきちっとのっとった運用をし、それを同盟国、今非常に難しい関係もあるかと思いますけれども、政府の皆様の御努力というものが、ひいては国際秩序またインド太平洋地域の平和と安定にかなっていく、このように思っているわけであります。我が国のプレゼンスを高めていくために、そういった我が国の運用また姿勢が大事だというふうに思っております。
もしよろしければ、大臣、最後、今の私の主張も踏まえまして、御決意、特に通告はしておりませんけれども、いただければ幸いでございますけれども、よろしくお願いいたします。
○小泉国務大臣 今日の質疑では、河西先生の国連憲章との適合性、そしてまた憲法の平和主義にのっとった運用、こういったものに対する強い思いを聞かせていただきました。
我々として、今日も何度もお答えしておりますが、現時点で、今の具体的な運用の見直しについては予断を持ってお答えすることは控えますが、国連憲章は国連の目的及び原則等を定めるものであり、既存の国際法の一部をなすものとして極めて重要な価値、意義を持っていると認識しておりますし、各国と締結している国際約束により、移転された防衛装備品及び技術について、国連憲章の目的及び原則等に適合した使用を相手国政府に義務づけております。
個別の移転に際しても、こうした考え方を踏まえて、移転先国との間で緊密に意思疎通をしていくことは当然だと思っております。
○河西委員 時間が参りましたので終わりますけれども、やはり法の支配を遵守をしていく、我が国の姿勢というのが回り回って国際社会の平和と安定と国益に資する、そう信ずるものでありますので、政府にお取り組みを是非お願いをしたいというふうに申し上げまして、質疑を終わります。
ありがとうございました。
○西村委員長 次に、吉田宣弘君。
○吉田(宣)委員 おはようございます。中道改革連合の吉田宣弘でございます。
本日は、茂木外務大臣また小泉防衛大臣、よろしくお願いいたします。
早速質疑に入らせていただきます。
非核三原則における国会の決議、国会の態度、これは、国民の皆様と衆参の先輩国会議員の御努力により、昭和四十六年の十一月二十四日における非核兵器並びに沖縄米軍基地縮小に関する衆議院決議を皮切りに、委員会また本会議においても複数回にわたって繰り返し決議を経てきている大切な国是であるというふうに私は認識をしております。
そして、現行の国家安全保障戦略でも、平和国家として、専守防衛に徹し、他国に影響を与えるような軍事大国とはならず、非核三原則を堅持するとの基本方針は今後も変わらないと記載をされております。
国家安全保障戦略は、言うまでもなく政府文書でありますが、今後も変わらないということでございますから、今般改定が予定されているとお聞きをしておりますけれども、このような、今後も変わらないということは、今般の改定においても踏襲されるという理解でよろしいかどうか。これは、茂木外務大臣、小泉防衛大臣、それぞれから御答弁をいただければと思います。
○茂木国務大臣 政府としては、非核三原則を政策上の方針として維持をしております。その上で、持ち込ませず、これにつきましては、二〇一〇年当時の岡田外相によります答弁、これを引き継いでいく考えであります。
そして、吉田先生の方から、現行の国家安全保障戦略ではこうなっているという話でありましたが、まさにこの三文書、改定について現在検討を進めているところでありまして、現時点で具体的な内容について予断を持ってお答えすることは差し控えたいと思います。
○小泉国務大臣 もちろん、防衛省としても、非核三原則を政策上の方針として政府としては堅持しているということで、外務大臣の答弁と変わりはありません。
○吉田(宣)委員 その上で、この三文書改定について、今、与党内でも議論が進み、また政府・与党として検討しているというふうにお聞きをしておりますけれども、今申し上げたように、これまで国会で何度も決議をされているということでございますから、よもや、国会の議論を経ることなく、与党内の議論だけ、与党・政府内の議論だけでこの非核三原則の変更が行われるとは私は思っておりませんが、念のためにお聞きをさせていただきたいと思います。
非核三原則は、国会において複数回決議された、今繰り返し申し上げておりますが、政府においても堅持されている国是というふうなことで、今も御答弁がございました。仮に変更の議論があったとしても、政府は、国会の議決を経ることなく変更はあり得ないという姿勢であるのかどうかについて、外務大臣と防衛大臣、それぞれにお聞きをしたいと思います。
○茂木国務大臣 非核三原則に関します国会決議については、政府として重く受け止めております。
いずれにしても、先ほども御答弁申し上げましたが、政府としては、非核三原則を政策上の方針として堅持をしているところであります。
その上で、三文書の改定、これは現在検討を行っているところでありまして、現時点で、今後それをどうしていく、どういうプロセスを経ていく、そういったことも含めて、今後の見通しについて予断を持ってお答えすることは差し控えたいと思います。
○小泉国務大臣 これも、非核三原則の変更という仮定の御質問へはお答えが難しいことを御理解いただければと思います。
いずれにせよ、非核三原則についての立場はただいまお答えしたとおりでありますが、国会決議につきましては私としても重く受け止めております。
○吉田(宣)委員 次の質問に移らせていただきます。
ちなみに、前回、私も安保三文書の改定にちょっと携わらせていただきましたけれども、前回の安保三文書改定後に再開されたのが、日中安保対話という、実に、そのとき、再開されたときは十七回目になったわけですけれども、しばらく途切れていたわけです。この日中安保対話の実施状況については、外務省それから防衛省の両方のホームページでも閲覧をすることができます。当時の報道を見てみると、実に十七回目で、これは四年ぶりの再開であったということが当時の報道から分かります。
私、この取組は非常に重要で、日中双方の防衛当局間で連携を取り合うことで不測の事態の発生を回避することにまたつながるというふうに思っております。
この第十七回の対話では、日中防衛当局間における海空連絡メカニズムの下での日中防衛当局間ホットラインについて、本年度春頃の運用開始に向けて調整することで一致したと記載がございまして、この本年度春というのは令和五年、二〇二三年のことでございますけれども、その後の日中防衛当局間ホットラインの実施状況について、防衛省から御説明いただければと思います。
○萬浪政府参考人 お答え申し上げます。
御指摘の日中安保対話におきまして、二〇二三年でございますけれども、このホットラインにつきましても言及がございました。
その中で、ホットラインにつきましては、まず、初回につきましては、令和五年五月でございますけれども、当時の浜田防衛大臣と中国国防部長との間で初回の通話を実施したところでございます。
それ以降につきましては、個別具体的な使用状況について相手国との関係において円滑な意思疎通をしっかり確保するとの観点からお答えをこれまで差し控えさせていただいてございますけれども、今申し上げました二〇二三年五月に運用を開始して以降でございますけれども、円滑に意思疎通を行える状況、この状態を確保してございます。
以上です。
○吉田(宣)委員 そして、小泉防衛大臣も、昨年の十一月一日に、このホットラインの適切かつ確実な運用をしっかり確保していく重要性について先方に指摘をしていただいているというふうに拝見をいたしました。
もちろん、今、日中関係は冷え込んでおります。昨年の中国軍機による自衛隊機へのレーダー照射、これは誠にけしからぬことでありまして、中国側に強く抗議し、再発防止を厳重に申し入れた政府の姿勢を私は支持をしております。ただ、このような事態を回避することがこのホットラインの中に私は求められるんじゃないかというふうに思っているんですね。
そこで、日中防衛当局間ホットラインの運用は非常に重要であると思いますし、日中関係は難しい課題が山積していることは承知をしておりますけれども、どのような状況においても日中防衛当局間ホットラインの運用を継続する、例えば約束を両国間で決めておくなど、リスク管理上、非常に私は有意義なことだというふうに思っております。
大臣は、所信の中で、中国との様々な対話についてオープンであるというふうにおっしゃっております。そこで、現在、防衛当局間でどのような意思疎通が行われているかについて、防衛省からお聞きをしたいと思います。
○萬浪政府参考人 お答え申し上げます。
政府といたしまして、中国との間では、戦略的互恵関係の包括的推進と建設的かつ安定的な関係の構築という大きな方向性を確認してきてございまして、こうした方向性の下、あらゆるレベルで幅広い分野において意思疎通を一層強化し、双方の努力によって課題と懸案を減らして理解と協力を増やしていくという、この方針に変わりはございません。
その上で、日中防衛当局間では、御指摘のホットラインも含まれます海空連絡メカニズムを始めといたしまして、様々なチャンネルで意思疎通を行える状態を確保してございます。
例えば、防衛省・自衛隊が主催する、在京武官団、東京にいらっしゃる武官全てに対する行事、そうした武官団でございますけれども、その武官団向け行事につきましては、中国の武官も含めまして招待をしておる、招待を継続しているという状況でございます。
また、民間団体主催によるものでございますけれども、昨年、日中佐官級交流の事業でございますけれども、これにおける、日中の中堅幹部間における交流も行われているところでございます。
防衛省・自衛隊といたしましては、引き続き、中国側との間でしっかりとした意思疎通をしてまいります。
以上でございます。
○吉田(宣)委員 次の質問に移ります。
小泉防衛大臣は、所信において、自衛隊の様々な取組に当たっては、国民の皆様の御理解が不可欠、国民の皆様に御理解いただくため、引き続き積極的な情報発信に努めますとお述べになられました。国民の皆様の御理解に思いを致していただく小泉大臣の姿勢に私は敬意を表したいと思います。
先般の衆議院予算委員会で、陸上自衛隊健軍駐屯地へのスタンドオフミサイルの機能配備について私は質問をさせていただきました。時間が足りず、小泉大臣からは、推測ですけれども、必要最小限度の答弁しかいただけなかったのではないかというふうに思っております。
そこで、国民の皆様の御理解がより一層進みますように、改めて質問をさせてください。
健軍の駐屯地の地域住民の皆様、数人ですけれども、私は少し、どんなイメージなんですかとお聞きをしましたところ、皆さん、健軍の駐屯地にスタンドオフミサイルがたくさん保管をされて、有事の際には健軍の駐屯地からミサイルが連続して発射されるようなイメージをお持ちでおられました。したがって、攻められるのではないかという不安も抱えておられるということでございますけれども。
これに対して、私の理解でございます、あくまで私の理解ですが、健軍駐屯地はあくまでスタンドオフミサイルのオペレーションに対する能力を配備するという理解です。具体的には、発射車両の維持管理、それから訓練などを行うぐらいであって、本物のミサイルはどこに保管されているかも分からないし、どこから発射するかも分からないということなんだと思います。健軍の駐屯地から何発も連続して発射するイメージではないと思っておりまして、そこでお尋ねをしたいと思います。
今私が申し上げたイメージ、これは間違っているかもしれませんから、そのことを確認させてください。イメージは間違っているのでしょうか。ちょっと政府参考人から御答弁いただければと思います。
○伊藤政府参考人 お答え申し上げます。
三月三十一日に熊本県の陸上自衛隊健軍駐屯地に部隊配備をしました二五式地対艦誘導弾につきましては、移動式の車載型であり、状況に応じ機動的に展開することが可能な装備品でございます。配備先である健軍駐屯地においては、平素、射撃を伴わない基礎的な錬成訓練等のほか、可動状態を確保するため維持整備を行ってまいります。
また、一般論として、自衛隊の部隊は、有事に際し、状況に応じて平素の配備先から機動展開して任務に当たることになるため、特定の場所への配備をもってその場所で運用することになるわけではありません。このことは、今般配備をしました二五式地対艦誘導弾も同様でございます。
こうしたことについては、委員御認識のとおりでございます。
○吉田(宣)委員 住民の皆様は少しやはり誤解をまだされているのかなというふうなイメージがまだ強く残っておりますので、正しい発信を是非お願いしたいと思います。
そこで、改めて、健軍駐屯地へのスタンドオフミサイル機能配備に対する、地域住民の皆様はもとより、国民の皆様全員の理解醸成を図っていただきたい。その上で、どのように理解醸成を図っていくのか、改めて小泉大臣から答弁をいただきたいと思います。
○小泉国務大臣 吉田先生おっしゃるとおり、丁寧な説明、そしてまた適切な情報提供は重要だと思っております。配備に当たっても、九州の防衛局、そして関係の地域の防衛局が、QアンドA、そして様々な質問に逐次お答えをさせていただくなど、努めております。
また、先日三月十七日に装備品の展示を行いまして、その際に、地域の、また住民の皆さんの代表でもある首長、議会、自治会の皆様が御理解を深めていただく機会を設けさせていただきました。その際に、熊本県知事、そして熊本市長、また地域の方々からも、その場で御質問などを受けながら対応させていただきました。そして、これにつきましては、防衛省としては、熊本県知事や熊本市長から一定の御評価をいただいたものと受け止めております。
そして、熊本県知事また熊本市長からは、一般の方に向けた装備品展示の実施について御要望をいただいております。防衛省としては、これを真摯に受け止め、実施時期を含め、装備品展示の在り方についてしっかりと検討していきたいと考えています。
防衛省・自衛隊として、地元の皆様に対する丁寧な御説明や適切な情報提供にしっかりと努めていくことが大変重要であると考えており、引き続き適切に対応してまいります。
○吉田(宣)委員 私も、予算委員会でも述べましたけれども、この地域で育った一人でございまして、地域の皆様は、健軍の自衛隊の皆様と本当に心を通わせて、信頼をして、応援をして、生活をしておられます。そういう方々の不安な気持ちにも寄り添うこと、これは非常に大切だと思いますし、また、その不安な気持ちを少しでも減らしていくこと、そういった御努力を是非ともこれからも継続していただきたい。
私も式典には参加をさせていただいている一人でございますし、公道を部隊が走る希有な駐屯地なんですね。もちろん、キャタピラとかだと道路を傷めてしまいますからゴム製に換えて、こうやって戦車とかが走るわけですけれども、そういったことも取り組んでいただいている非常に貴い駐屯地だと私は思いますので、是非お願いしたく存じます。
それでは、時間も迫ってまいりましたので、次の質問に移らせていただきます。次に、同盟国、同志国との連携について質問をさせてください。
小泉大臣は、先日の所信表明演説の中で、本年一月のヘグセス長官始め、欧州、NATO、豪州、韓国、太平洋島嶼国などの安保外交を展開されておられることをお述べになられました。精力的な安保外交への御努力に深く感謝と敬意を表します。このような精力的な安保外交を今後も継続していただくよう、私自身、応援をしていきたいと思いますので、頑張っていただきたく存じます。
さて、これらの安保外交の活動の中で私が特に注目するのは、太平洋島嶼国と日本との関係強化です。これからも是非発展をさせていただきたい。
と申しますのも、日本は複数の離島を有しており、この離島の存在のおかげで、日本は世界第六位の領海と排他的経済水域を有する海洋国家になっております。ただ、その分、この広大な海域を守る責任を負っていかなければなりません。このことは大切な離島を守ることにもつながってまいります。そして、地域の平和と安定の確保は一国のみではなし得ません。これは小泉大臣も所信表明の中でお述べになられたことでございます。
そこで、今後も太平洋島嶼国の皆様と信頼関係を深め、協力して地域と平和の安定の確保に努めていくべきと私も考えます。
そこで、質問をさせてください。
本年の二月の第三回日・太平洋島嶼国国防大臣会合を経て、その意義と成果、そしてこれからの取組について、小泉大臣の決意をお聞かせいただければと思います。
○小泉国務大臣 太平洋島嶼国は、我が国のシーレーンの要衝に位置するとともに、自由民主主義といった基本的価値や、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序の重要性を共有する重要なパートナーであり、極めて重要だと考えています。
本年二月の第三回日・太平洋島嶼国国防大臣会合、JPIDDには、太平洋島嶼国やアメリカやオーストラリアなどのパートナー国、ASEAN諸国等の、過去最多となる二十八か国そして一機関が集いました。
会合では、私から基調講演を行い、日本と太平洋島嶼国をつなぐ太平洋を平和の海として共に守り抜くため、結びつき、連結を強化し、自律的で強靱な地域を共に築き上げていくことを呼びかけ、各国から賛同を得ることができました。
また、率直な意見交換を通して、太平洋島嶼国の国防大臣等と信頼関係を築くとともに、我が国の防衛協力に関する考え方や情勢認識を共有するいい機会となりました。
私も、今回出席をさせていただいて、まず、二十八か国一機関の、これだけ多くの国が集まる場を無事に滞りなく運営し、継続できている防衛省の今までのたゆまない努力、これに感銘を受けましたし、これからの発展についても更に可能性を持っているのではないかなというふうに思っています。
そして、軍を保有しない国が多いわけで、私は軍を保有している三か国のそれぞれの大臣との会談を行いましたが、その中には皇太子が国防大臣を務めている国もありまして、それぐらい様々な個人的な信頼関係やその国との重要なきずなを深める機会にもなり、また、地元の横須賀にある防衛大学校にはこの島嶼国からの留学生もいますので、その機会に留学生を招きまして、母国から来た大臣とともに留学生も交えた機会を設けるなども、私は、非常に今後につながる、次世代にもつながる場だと思いました。
これからも、島嶼国との連携、そして能力構築支援や人的交流、共同訓練などを通じて、更に太平洋島嶼国との連携を強化していきたいと考えております。
○吉田(宣)委員 時間が参りましたので、質問を終わります。ありがとうございました。
○西村委員長 次に、前原誠司君。
○前原委員 日本維新の会の前原でございます。
まず、防衛大臣にお伺いいたしますけれども、現在の戦略三文書の中核の一つがスタンドオフ防衛能力ということでありまして、私、茂木大臣と当選同期でありますが、当選一回のときに国会で質疑をして一番ショックを受けた答弁が、やられたらやり返す能力を自衛隊は持っていないと聞いたときに本当にショックを受けまして、日本は自分の国を自分で守れないのかと。
よくよく調べると、アメリカとの間では、盾と矛の役割分担ということの中で、矛の役割をアメリカが持ち、そして盾の能力整備を自衛隊がしてきたということでありまして、このスタンドオフ能力を持つということは私は極めて画期的だと思いますし。自国で戦闘機を造ったり、その頃は全くしていなかったわけでありまして、私も何度も何度も、国産の戦闘機を造るべきである、こういう話をしておりましたので、こういう安全保障、自分の国を自分で守る、アメリカとの協力も大切でありますけれども、自分の国を自分で守るという能力が高まっていることは、これはすばらしいこと、画期的なことだと思っております。
その上で、このスタンドオフ能力というものをしっかりと守っていかなくてはいけません。中国、北朝鮮、ロシアは日本の全土を射程に置いたミサイルを多数有しています。いろいろなミサイルを有している。ということであれば、せっかく持った、せっかく配備をしたスタンドオフ能力というものの、いわゆる抗堪性といいますか、これを維持していかなくてはいけないということであります。やられて、そしてパアになったら終わりということでは全く意味がないわけですね。
その意味においては、スタンドオフ能力を持つということ、そして抗堪性を高めるためには、我々がミサイル防衛能力を高めると同時に、先ほどの同僚議員の質問でお答えがあったのは、移動式だということが話をされていましたけれども。今回のイランの事案を見ても、アメリカ、イスラエルに徹底的にやられても、結局、地下に残していて、そして、言ってみれば攻撃能力を残存させている、これがまた様々な交渉のカードになっていく。
こういうことでありまして、地下の保管あるいは地下の発射システム、それから、自民党と維新の間の政権合意文書にも載っておりますけれども、VLSの潜水艦、これをできるだけ持つということ、こういったことを進めていくということが大事なことだと思いますが、防衛大臣の所見を伺いたいと思います。
○小泉国務大臣 前原先生には、安全保障の専門家として今まで取り組んでこられたこと、心から敬意を表します。
今のお尋ねの中で、特に発射プラットフォーム、これに関連する言及もありましたので、そこからお答えさせていただくと、発射プラットフォームについては、今、移動式ということが前原先生から御紹介いただきましたが、固定式とするのではなく、陸上自衛隊では車載型、海上自衛隊では艦発型や潜水艦発射型、航空自衛隊では空発型というように、多様なスタンドオフミサイルをそれぞれ配備、運用することとしております。また、令和七年度からは、潜水艦に搭載可能なVLSの研究試作などにも着手をしております。
このように、その時々の状況に応じて、部隊がそれぞれのアセットの特性を生かしつつ、機動的に展開して任務に当たることができるように、柔軟性を確保しているところです。これらによって、スタンドオフミサイルを運用する部隊の抗堪性を向上させると同時に、我が方の重層的な対応を可能にしています。加えて、スタンドオフ防衛能力に限りませんが、重要な部隊や装備品については防空アセットを配置する等、その防護に努めることとしています。
防衛省としては、スタンドオフ防衛能力が我が国防衛の要となる重要な能力であると考えており、その実効性を更に高められるように取組を進めてまいります。
○前原委員 この抗堪性というのは非常に大事なことです。私は、日本の自衛隊の基地、陸海空それぞれ幾つも訪問させていただきましたけれども、抗堪性が高いということはなかなか言えない状況にあると思います。
防空能力を高めるということも大事だし、これからミサイル防衛能力を更に向上させることも大事でありますけれども、この施設整備の更なる抗堪性、そして、今、スタンドオフミサイルの、言ってみれば分散をしているということでありましたけれども、地下への格納あるいは地下発射型も含めて更なる抗堪性に取り組むということ、このことが次期三文書の私は一つの核になるんじゃないかと思いますが、このことについての大臣の見識も伺いたいと思います。
○小泉国務大臣 おっしゃるとおり、この抗堪性の向上というのは極めて重要だと考えておりますので、よく掩体ですとか様々な現場を前原先生には各地で視察もいただいていると思いますし、我々も今、施設整備に相当な資源も割いて順次進めているところであります。
しっかりとこの三文書の中でもその取組を後押しをして、防衛力の整備をしっかりと進めていく形につなげていきたいと思います。(前原委員「次期三文書」と呼ぶ)あっ、次期ですね。次期三文書。
○前原委員 ウクライナやイランでの現実に行われている戦闘でたくさん使われているのが無人機ですよね。こういうスタンドオフミサイル含めたミサイルも大切、防空能力も大切、その中に新たに入ってきているのがこの無人アセット、無人機というものだというふうに思います。
現在、自衛隊・防衛省も、五年で一兆円の予算を確保して無人アセットの取得を進めて、令和九年度中にSHIELDを構築する計画、十種類の無人アセットを五千機以上取得すると理解をしております。
この十種類の無人アセットに加えて、提案でございますし、これも次期三文書に私は書くべきだと思っておりますけれども、例えばイランのシャヘドのような長距離を飛ぶ無人機というものが私は必要ではないかと思います。
ミサイルは高価ですよね。極めて高い値段でありますけれども、このシャヘド136、航続距離が千八百キロから二千五百キロメートルという長距離を飛ぶものでありますけれども、単価は十万ドル以下ということが言われておりまして、ミサイルの数十分の一、数百分の一の価格であります。
そういう意味においては、ミサイルを無駄撃ちしないというためにも、このような長距離を飛行する無人機、ドローンというものを日本も取得をするということが、更なる防空能力あるいは抑止力の向上につながるのではないかと思いますが、大臣の見解を伺います。
○小泉国務大臣 今前原先生から言及いただきました無人アセットによる多層的沿岸防衛体制、SHIELD、これを令和八年度予算では早期に構築するための経費を計上しましたが、これは、あくまで島嶼、島の方に侵攻する敵を沿岸で食い止めるための無人機を取得するものであります。
ですので、先生がお話をされたような長距離を行けるようなドローン、こういったことも含めて、今、ウクライナ、ロシアの戦場においても、また今回のイラン情勢で活用されているものも含めて、ドローンの現場における運用の形や、また、ドローンに関するイノベーションのサイクルが、極めて速いサイクルを今、回している、もう二、三週間ごとにアップデートされる、このような状況をよく捉まえて、我々として抑止力に実際につながるような防衛力の内容を詰めていくのが今回の次期三文書における私は重要な点だと思っています。
また、我々、海洋国家でありますので、ロシア、ウクライナのような大陸間で活用されているような在り方をそのまま単純にコピーするだけでは、日本の防衛力そのものにつながることだとは思えませんので、海上そして海中、様々なドローンがあります、幅広くしっかりと議論をした上で内容を積み上げていきたいと思っております。
○前原委員 これは是非、私はこれも次期文書に書くべき、ドローンというものが戦い方、戦われ方を大きく変えていくことになるし、大臣が答弁されたように、日進月歩ですよね、つまりは、ドローンとAIの組合せということの中で、大きなイノベーションが日々起きているということを考えると、しかも安価であり、先ほど申し上げた、ミサイルというのはすごく高いし、また製造スパンも長いということを考えたときに、このドローンの活用、そして長距離を航続できるドローンというものも私はしっかりと位置づけるべきだということ、これは我々維新からも三文書の改定では提案をさせていただきますけれども、是非前向きに捉えていただければというふうに思っております。
今日は経産省の山田副大臣にお越しをいただいておりますけれども、この無人アセットの大量生産というものを考えたときに、今、日本はほとんど輸入なんですよね。ウクライナやオーストラリア、イスラエル、アメリカ、こういったところから輸入をしている。これも、先ほど自前の戦闘機を造るべきだというような話もそうですけれども、やはり自国生産というものがベースであるべきであって、今は輸入でもいいけれども自国生産というものがしっかりできるようにしていくということが大事である。そのことを考えたときに、私は、GOCO、ガバメント・オウンド・コントラクター・オペレーテッド、これを活用すべきではないかというふうに思っております。現行のGOCO案件は、既存の軍需産業の持続、継続、あるいは広島県の呉の日本製鉄跡地への事業誘致だと承知をしております。
フランスの自動車メーカー、ルノーは、二〇二六年一月、フランス国防省のドローン生産開発プロジェクトへの参加依頼を応諾して、フランスの防衛企業と提携してドローン製造を受諾しているんですね。ルノーといえば自動車会社であります。でも、将来の空飛ぶ車ということを考えたらドローン。ですから、別に、自動車会社がドローンを扱うということについては全然おかしくないんですよね。
ですから、そういう意味においては、例えば日産とかホンダとか、なかなか本業では今苦労している、こういったところもあるわけでありますが、すばらしい人材あるいは生産基盤、製造基盤というのを持っているわけでありまして、こういうところが、もちろん意思があればの話でありますけれども、こういった、既存の防衛産業だけではなくて新たな防衛産業以外の企業がこういったドローンの生産というものに乗り出すということについては、経産省あるいは防衛省が協力して、こういったGOCOなどを活用するというのは私はいいアイデアではないかと思いますが、御答弁をお願いします。
○山田副大臣 ありがとうございます。お答え申し上げます。
まず、先生がおっしゃるとおり、民間との連携というのは大変重要だというふうに考えております。
まず、無人航空機につきましては、防衛用途、民生用途の両面において需要が大変高まっております。防衛需要の獲得を民生市場での競争力強化につなげるということと、民生市場で得られたスケールメリットを生産設備の拡大につなげていくということで、防衛生産基盤の強化と経済成長、これを両立させることを今政府としては目指しております。
高市総理が掲げております日本成長戦略の十七分野においても、無人航空機は、防衛産業及び航空・宇宙の二分野において、官民投資を優先的に進めるべき製品として取り上げております。特に、防衛産業におきましては、経済産業大臣と防衛大臣が担当大臣であり、両省が連携して、この無人航空機に関する生産基盤の強化を含めた様々な論点について議論を深め、方向性を示したところでございます。
また、国内生産が大事だという御指摘もいただいております。昨年十二月には、無人航空機を経済安全保障推進法に基づく特定重要物資に指定し、令和七年度補正予算において、その量産基盤構築のため百三十九億円を措置しております。
経済産業省といたしましては、引き続き、防衛需要を含む公共需要の確保も念頭に置きながら、防衛省を含む関係省庁と連携しつつ、国産無人航空機の量産基盤の構築に向けた取組を推進してまいりたいと考えております。
本日は、こういった旧来の自動車産業なんかも活用すべきではないかという御提案もいただいております。これは民間のやることでございますので、民間のニーズがどこまであるのか、こういうことも含めて、とはいえ、いろいろな技術が活用できると思いますので、こういったことを経産省としても業界としっかり連携をしていきたいと思います。
○小泉国務大臣 今山田副大臣からお話ありましたが、今、私と赤澤大臣で、ワーキンググループで、一緒になって防衛産業の更なる展開について議論をさせていただいております。
その中で、民需が見込めずに安定供給確保が困難となる重要装備品の製造設備を国が保有することも含めた、まさに先生がGOCOに触れましたけれども、官による直接的な関与の強化、こういったことなど、生産基盤の強化等に向けて、産業界や経済産業省等の関係省庁と緊密に連携して検討を進めていきたいと思います。
なお、ルノーの話など自動車産業のことについても例を挙げていただきましたが、我々、今、防衛省として、自動車会社でいえばSUBARUとドローンを一緒になって造るなどもやっていますし、これはアメリカですけれども、アンデュリルという新興、スタートアップ、この企業が、今GMと一緒に防衛装備品、こういったものを展開をしている、こういった取組なども見られます。
引き続き、経産省とよく議論しながら、日本にとっても前向きな事例をつくれるように取り組んでいきたいと思います。
○前原委員 我々も具体的な提案をさせていただきます。あくまでも事業者側が手を挙げる、そして、山田副大臣がおっしゃったように、デュアルユースというもの、つまり、民生についてもしっかりとやってもらう、しかしそれが軍事にもしっかりと使える、両用であるということがベースだと思いますので、具体的な提案をしたときには前向きに受け止めていただきたいと思います。
最後に防衛費についてお話をしたいというふうに思いますけれども、現在の戦略三文書においては対名目GDP比二%ということが書かれているわけであります。この戦略文書には、必要とされる防衛力の内容を積み上げた上で、同盟国、同志国との連携を踏まえ、国際比較のための指標も考慮し、我が国独自の判断として、二〇二七において、防衛力の抜本強化とそれを補完する取組を併せて二%ということでありますけれども、これは令和九年度から新たな防衛力整備計画が始まるんですね。
二点簡潔に伺います。
名目GDPが上がっておりますけれども、そのときに、やはりしっかりと、二%というものはミニマムとして、NATOは二〇二五年六月二十五日に五%、三・五と一・五ということで五%ということを合意をしていますし、そういった世界的な潮流ということもある。その中において、日本も、私は少なくとも二%を下回るような数字を次期戦略三文書に書くわけにいかないというふうに思いますが、この名目GDPというものが上がっていく中であったとしても、私は二%というものをミニマムとして三文書に書くべきだと思いますが、防衛大臣のお答えをいただきたいと思います。
○小泉国務大臣 ありがとうございます。
令和八年度の予算は現行の防衛力整備計画等に基づいて編成は行いましたが、本年中に三文書を改定した後は新たな三文書に基づいて防衛力の強化を進めることになると考えています。
その上で、今後の防衛力の具体的な内容や、これを実現するための防衛費の水準については、今後の議論を積み上げていく考えであり、令和九年度以降の予算について予断を持ってお答えすることは困難ですが、いずれにせよ、国民の皆様の命と平和な暮らしを守り抜くために何が必要なのか、しっかりと積み上げて考えてまいりたいと思います。
○前原委員 これで終わりますけれども、自民党さんとしっかりと連携を取りながら、我々としても、やはり少なくとも二%というところはしっかり堅持をしながら、積み上げの議論でありますけれども、必要な安全保障環境をつくり上げるための取組というものを政府にも提言していきたいと思いますので、よろしくお願いします。
終わります。
○西村委員長 次に、橋本幹彦君。
○橋本(幹)委員 国民民主党の橋本幹彦でございます。
今、山田賢司経済産業副大臣から、無人アセットの国産化を促進していく旨、答弁がありました。
そもそも、防衛省としては、国産化、国産率というところはどのような定義があるでしょうか。
○小杉政府参考人 お答えいたします。
いわゆる国産化率の具体的な定義はございません。その上で、装備品の製造におきましては、防衛省の直接的な契約相手が我が国の企業であり、かつ、当該防衛装備品の開発、製造、改修などを当該企業が主体的に行うものを一般的に国産装備品としてございます。
その上で、我が国の安全保障の主体性の確保や抑止力の向上、それから国内産業への経済的、技術的寄与といった観点や、最近の中国による輸出規制やウクライナ戦争などによりサプライチェーンリスクが顕在化しているということを踏まえますと、国内の防衛生産・技術基盤の維持強化の必要性というのは近年一段と高くなっていると認識してございます。
○橋本(幹)委員 まず、国産の定義というのは防衛省にないということであります。そこで国産を目指すと言われても、何の話かというのは私も全く分かりません。
先日防衛省の資料を見ていて驚いたのが、戦闘機の国産率が八四%と書いてありました。これはにわかに信じ難い数字ですね。自衛隊が使っている戦闘機、F15、F2そしてF35とあります。F2は三菱重工ということになっています。平成のゼロ戦とウィキペディアには書いてありますけれども、ただ、これ自体もそもそも米国のF16をベースにして造っているわけであります。F15もF35も米国のメーカーが造っているわけであります。
この国産率八四%という数字の根拠は何でしょうか。
○小杉政府参考人 お答えいたします。
今先生御指摘いただきました戦闘機につきましては、F35と、あと一部F15、これがアメリカから輸入してきたものということで、これは国産ではないと。ほかの戦闘機につきましては日本で造られたものということで、八四%という数字を出させていただいてございます。
○橋本(幹)委員 それは大変欺瞞だと思います。そもそも戦闘機の中身はいろいろなコンピューターもあるわけです。そこは、国産の戦闘機といえども、中身は大分外国に頼っているところもあるわけであります。この国産という言葉の使い方を、政治家も防衛省もいま一度見直すときなんだと思います。何を言っているのか分からない国産を目指しても何にもなりませんから。
そしてまた、先ほど答弁でもおっしゃっていただきましたけれども、国産というところ、これは本当に国民受けがいい言葉です。政治家も言いたくなるのは分かるんですけれども、サプライチェーン、ここにリスクがないのかというところを見極めるというのは、これはまず第一であります。
先ほどの国産の定義でいいますと、例えば、日本の商社が米国のドローンを日本円で防衛省に納入しても、それは国産というような定義になってしまうわけであります。その米国の企業が実質として納品しているドローンの中に、例えばリスク先、懸念先が入っていないのか、こういったところをまず見極めていくべきだと思いますが、いかがでしょうか。
○小杉政府参考人 お答えいたします。
先生御指摘のとおり、地政学的要因などにより、国際的なサプライチェーンリスクというのが顕在しているというのは事実でございまして、安定的な装備品の供給を確保していくためには、いわゆる国産装備品の構成品も含め、サプライチェーンの強靱化を進めていくということが喫緊の課題だと思ってございます。
そのためには、まず安定的な製造等を脅かすリスク状況を把握するということが重要であると認識してございまして、例えば、企業との平素のやり取りの中での情報収集に加えまして、令和五年度から防衛生産基盤強化法に基づくサプライチェーン調査を開始してございまして、これまで延べ約一万二千社に対して確認を実施してございます。また、令和六年度からは、職員が工場等を訪問して製造工程も含めたリスク状況について確認を行っているところでございます。
このような情報収集を通じまして、サプライチェーンの脆弱性やボトルネックが明らかになった場合には、防衛生産基盤強化法上の装備品安定製造等確保事業の枠組み等も活用いたしまして、代替品の調査や生産体制の強化等を実施しているところでございます。
○橋本(幹)委員 是非、このサプライチェーンのリスクというところをいま一度見詰め直すときではないかなと思っております。
確かに、国産というのは、これは高い理想です、これができたらもちろんいいわけでありますけれども、今、日本が置かれているドローンの環境や、あるいは航空産業の環境というところを見たときに、国産というのはやはり高過ぎる理想なんだと思います。
小泉大臣、自衛隊を無人アセットを世界で一番駆使する部隊にするんだというふうな話もされましたけれども、今の日本の産業というのは、もちろん国産一〇〇%というところをやりたい思いは私も共有するところですけれども、決してそういう環境ではない。
例えて言うのだったら、日露戦争を戦ったときに、戦艦は英国から買ったわけです。当然、国産ではなかったけれども、ただ、そのときの運用力、そのときの技術基盤、そのときの産業の状況というところを踏まえて、それは合理的な、現実的な選択として英国から購入したわけであります。戦闘機もそうですね。次期戦闘機、英国とイタリアと三か国で共同開発していますけれども、まさにこれは日本の航空機産業が、今まで、ある意味の井の中のカワズにあったところ、これが大海に出て、そしていろいろ学んでいるところ、吸収しているところ。
国産という言葉、全て否定するものではないんですけれども、こういった現実的な取組、堅実な現実の一歩というところを阻害する可能性があると思います。是非、小泉大臣、この無人アセットを駆使する自衛隊をつくっていくためにも、ここのところの御認識をいただければと思いますが、いかがでしょうか。
○小泉国務大臣 最初から国産を否定する気持ちは全くありませんし、むしろ、国産でできる範囲を極力広げなければ、万が一のときの継戦能力も確保できない、このことを忘れてはならないと思います。
ただ、先生の御指摘は、本当にそれを全てできるのかという現実と、今、ドローンの状況も踏まえた上での御指摘だと思いますが、例えば、国産一〇〇%でできるドローンがあるのであれば、それを初めから排除するつもりはないですし、それはあった方がいいと思います。
アンデュリルというアメリカの会社が日本に法人を立ち上げましたが、国産一〇〇%ドローンを造ったんですよね。最初は、日本のいろいろな関係者に行ったところ、国産一〇〇%なんかできないと。今、中国がドローンの超大国ですから。そういったことを言われたけれども、いや、できると言って、実際に彼らは造ったわけです。
私も会って話を聞いて、どのように国産一〇〇%のドローンを造ったんですかと聞いたところ、日本の中小企業の中には極めて技術力が高い企業がたくさんある、自分たちは、そこの企業を実際に訪問をして、このドローンの部品を造ってくれませんかという話をした、そうすると、日本の企業は、やったことがないからできませんと言うんだと、だから、そこに、いや、こうやればできますということまでハンズオンで伴走をして、それで一緒に造ってもらう、そうするとできるんだと。日本には、そういう、実際に開拓をして造ってもらうようなきめ細かいところをもっとやれば、可能性があるという話を聞きました。
もちろん全てが一〇〇%国産でできることではないとは思いますが、やはり今のウクライナ、ロシア、こういった情勢を見ていても、万が一のときに自前で造れるような、そして生産基盤を拡張できるような冗長性などを持っておく努力をしなければ、他国から依存をしているだけでは、いざというときには成り立たない。こういったことにならないような構えも併せて必要だと思っております。
もちろん、現実を見れば、今、日本に攻撃型ドローンを造るところはありませんので、そういったところも踏まえて現実的な判断ということも、先生の御指摘も一方で私も理解はできるところがあります。必要な装備品、そして防衛力の整備、しっかりと進めてまいりたいと思います。
○橋本(幹)委員 必要な装備品という言葉をいただきました。まさにそこが防衛省の仕事であるわけであります。国産を追求していくのは、これはどちらかというと経済産業省の仕事であって、防衛省の仕事は、自衛隊の仕事は国を守ることでありますから。
もちろん継戦能力は大事です。あるいは国内産業が長期的に発展していく、私もこれは願いです。F2戦闘機の部隊におりましたから、いかにF15やF35に比べて優先度が低くなって共食い整備になっているかという現場も見ています。その悔しさというのは十分共有していますけれども、ただ、戦えないことには何もならないわけです。国産という言葉、これがそこを阻害し得るポイントだと思いますから、あえて指摘させていただきました。
また、この無人アセットを駆使するということについては、装備品だけでは決して駄目であります。やはり、どのように運用していくのか、どのようなドローンが必要なのか、この現場の声をしっかりと調達に反映させていくということが大事ですが、最近の調達を見ていると、本当にそのような調達になっているだろうかというところも大変不安であります。
例えば、陸上自衛隊、中央調達したドローンがあります。これは、米国で一度、大規模に調達しようとして失敗した会社から陸上自衛隊が買っているわけであります。これは本当に使えるんだろうかと。部隊の方では、それが使い物にならないということで、部隊調達の方で別のドローンを入れているという話もあります。どちらが正しいのかというと、それは現場の自衛官の判断であります。私がとやかく言うことではありませんけれども。本当に、調達の在り方、仕様書、これが実態を踏まえた仕様書になっているかというところも不安視しております。
是非、大臣、調達の在り方についても、ドローンを駆使する自衛隊にするのであれば、見直しが必要かと思いますが、いかがでしょうか。
○小泉国務大臣 今の先生の使えないものを買っているという御指摘については、そういったことがあってはならないのはもちろんですが、具体的に私は承知をしておりませんので、そういったことがもしあれば、そんなことはやめさせるのは当たり前のことであります。部隊が使えないものを買って誰の得になるのかと思いますから。ただ、しっかりと事実確認はしたいと思います。
その上で、無人アセットを世界一駆使をする組織にしなければいけないという思いは、やはり、自衛隊の隊員の命を守る、こういったことにつながることでもあります。特に、前線での徹底した無人化、自動化、省人化をトッププライオリティーで進めていく必要があると考えています。その際に、AIロボティクスへの重点投資、そして、より強固な戦力組成とすることが極めて重要だと思います。
さらに、先端技術を迅速に導入することも必要ですので、最初から一〇〇%の性能を求める完璧主義をやめて、とにかくまず部隊で使ってみるというマインドに変革することも不可欠だと考えています。迅速に構想、戦術や装備を改善するラピッド・イノベーション・サイクルの取組を実現できるように、演習などを通じて課題を洗い出していくことも必要です。
また、先生からは調達の課題についても触れられましたが、スタートアップの皆さんなどにもより参画をしていただきたいという思いもありますので、スタートアップの皆さんに、随意契約そしてまた調達も、今まで相当な契約までの時間などもかかる中で、それをかなり大胆に短縮化をするようなファストパス調達、こういった今制度も始めています。
今週も、スタートアップやベンチャーキャピタルの皆さんに御参加いただくような防衛省主催のイベントも開催をします。私も出席をする予定ですが、調達の課題なども乗り越えながら、必要な防衛力整備につなげていきたいと思います。
○橋本(幹)委員 私は小泉大臣のSNSをよく見ておりまして、いろいろな部隊へ行かれています。その部隊でどういうドローンを使っているのか、実際お聞きになったらいいと思います。もう現場の自衛官からしたら答えは明らかであります。
私としても、この委員会で、特に具体的な、こういう装備品を入れろとか、そういうことを言う場ではないと思っていますから。思っていますよ、私自身はそういうことを言う立場ではないと。それを判断するのは最後、自衛官であります、現場の隊員でありますから。是非、全国行脚されているのであれば、懇親を深めるだけではなくて、地に足が着いた、そういった要望というところを大臣の御自身の目と耳とで確認していただきたいと思っているところであります。
また、調達に当たっては、もう一つ乗り越えなければいけない壁があると考えています。それは国内の規制の壁であります。
事電波に関しては、これは総務省が電波監理を行っております。この総務省の電波監理、防衛省から要望したら応えていますよということが総務省の公式の見解だと思いますし、今この場でお聞きしてもそのような答えが返ってくるんでしょうけれども、ただ、実態を余りに捉えていないと思います。
例えば、米軍、日本国内においていろいろな装備品を使用しているわけです。その装備品は、世界中で使っている装備品を日本に持ってきているわけです。その装備品、技適を取っているのでしょうか。取っているわけがないです。総務省の規制に入っているわけがないです。
このようなことを言いますと、日米合同委員会でしっかり調整していますという答えも返ってくるんでしょうけれども、果たしてそうだろうかと。米軍が使っている周波数帯を律儀に全て開示してくれるとは、とてもではないけれども思えないわけであります。
日米の間で使える周波数帯が違う、このことはドローンの運用にも大変制約であります。ドローンが、例えばウクライナの事例を見ましても、ジャミングをかけられて墜落していくということはよくある話でありますけれども、そのようなことを乗り越えるために、周波数をホッピングしていく、幅広い周波数帯を使えるドローンにしておいて、ソフトウェアで対応していくということをやっているわけですけれども、この電波の規制も是非、世界一無人アセットを駆使する自衛隊にするのであれば乗り越えていただきたいと思いますが、小泉大臣、いかがでしょうか。
○小泉国務大臣 総務省とは必要な連携を強化をしていきたいというふうに思っています。
なお、総務省においては、自衛隊が使用する周波数について、警察や消防などの公共機関や民間事業者の無線局などとの電波干渉を避ける観点から、個別に承認を行っているものと承知しています。
防衛省としては、民間事業者等の利用との両立を図りつつ、自衛隊がより円滑に活動できるよう周波数を確保していくことが重要と考えており、総務省と連携して様々な取組を行い、必要な周波数の承認を受けているところです。
今後、多くの無人アセットを導入するに当たっても、総務省との連携を強化し、適切に能力を発揮するために、必要な周波数を確保していきたいと思います。
○橋本(幹)委員 ちょっとお決まりの文句で残念ではありました。
例えば、米軍としては、先ほど申したように、実態として、総務省の電波監理には服していないわけであります。あるいは、もっと身近な例で言いますと、外国人旅行者が日本に来て、技適を取っていないスマホも使っています。あるいは撮影用のドローンなんかも使っています。これで何か日本において問題が起きているでしょうか。旅客機の運航に支障を来したり、ETCが作動しなかったり、あるいは防災無線が作動しなかったり、こういったことがあるんでしょうか。寡聞にして私は聞かないわけですけれども。
少なくとも自衛隊が使用する空域ですとか洋上や離島においては、総務省の通常の電波監理からは外すべきだと思います。米国が使っているような幅広い帯域を自衛隊も使えるようにする。そうしないと、どんなにお金をかけても運用に堪えるような無人機にはなりませんから。是非そこのところを大臣に、そして御検討いただければと思いますが、いかがでしょうか。
○小泉国務大臣 現在、総務省との間では、例えば、自衛隊において導入を予定している装備品のスペックや使用地域等を踏まえ、一定の条件を満たしたものについて、周波数をあらかじめ、包括的な承認を受けるといった新たな手続について調整を行っているところです。
いずれにしても、総務省と協議を進め、より迅速かつ円滑な周波数の確保に向けた連携を強化してまいります。
議員がおっしゃるような、部隊運用をより円滑に、必要な任務、そして訓練、また運用などができるような環境を整えたい、その思いはもちろん同じであります。
○橋本(幹)委員 時間が参りましたので、ほかの質問に入れませんが。
例えば、国際電気通信連合の憲章では「構成国は、軍用無線設備について、完全な自由を保有する。」とされている。これはどういう意義なんだろうかと考えると、例えて言うなら、パトカーが道路の速度制限を守らないというところ。いざというときには遵守しないわけですね。それはなぜかというと、速度制限を守るということ以上に果たさなければいけない任務があるから、パトカーは速度制限を守らないわけであります。
今の大臣の答弁ですと、結局は総務省の監理下で運用していく、そのように聞こえました。是非、軍用無線の自由というのは各構成国にはありますから、今までの考え方にとらわれず、この無人アセットの運用については御検討いただきたいと思います。
私からの質問は以上です。
○西村委員長 次に、福田徹君。
○福田(徹)委員 国民民主党、福田徹です。本国会もよろしくお願いします。
私、議員となるまでは、救命救急センターの救急医として働いてまいりました。救急医というのは、命の危機を守る仕事だと思っております。一方で、私たちが何げなく過ごす毎日の日常、命の日常を守ってくださっているのは外交、国防だと思っております。私たちの穏やかな毎日を守ってくださっている、外交や国防に関わられる全ての方々に感謝を込めながら、よりよい、安全で安心な社会をつくるための質疑をさせていただきたいと思います。
小泉防衛大臣の所信にありましたように、我が国を取り巻く安全保障環境は戦後最も厳しく複雑なものとなっている、私もそう感じます。
一方で、国民に本当の意味での危機感が醸成されているかというと、そうでないと感じることもあります。
例えば、ロシアとウクライナの紛争、イスラエルとパレスチナの紛争、そしてもちろん二月二十八日から始まったイラン情勢、これらがニュースで流れ、連日ミサイルやドローンが、攻撃の様子が映し出されると、もちろん街頭活動でお話しするときも世界の平和に対する不安感というものをよく聞くのですが、それでも、例えばロシアとウクライナの紛争が一時期テレビで映らなくなると、まるで紛争は終わったかのように話題に上がらなくなるんですよね。なおさら、紛争から遠く離れた日本に住む私たちにとっては、危機とまで感じられる人というのは少ないのではないかと思います。
事実、令和八年一月九日、これはイラン情勢が始まる前です、内閣府政府広報室が発表した自衛隊・防衛問題に関する世論調査では、あなたは、現在の世界の情勢から考えて、日本が戦争をしかけられたり、戦争に巻き込まれたりする危険があると思いますかという問いに対して、危険があると答えた人の割合は、令和四年と比較して減っております。そういう私自身も、こうして政治を志して、安全保障というものを勉強するまでは、やはり遠い国の出来事のように感じていたんですよね。
我が国の国民が安全保障に関して意見を持ち、議論に参加するためには、まず正しい状況認識が必要だと思います。
そこで、参考人の方にお尋ねします。
我が国を取り巻く安全保障環境は戦後最も厳しく複雑なものとなっている、私もそう思います。そのことを示す事実、データをお示しいただけますでしょうか。
○萬浪政府参考人 お答え申し上げます。
委員御指摘のように、我が国を取り巻く安全保障環境、戦後最も厳しく複雑なものとなってきておるということで、その認識をこれまで示してきているところでございます。
全般的にどういう数値という、事実というのを示すのは若干御説明の時間を要しますけれども、個別に申し上げますと、我が国周辺の動向について具体的に申し上げますと、例えば中国でございますけれども、透明性を欠いたまま軍事力の強化をしている。
例えば、ここで数字で申し上げれば、先般三月に国防費を発表しましたけれども、中国の全人代で示されたところですと、一兆九千億元。これは、円に直しますと、直し方によりますけれども、四十三兆円でございまして、御案内のとおり、事実関係だけで申しますと、私ども、三文書で規定しておる五年間の事業費が四十三兆円でございます。五年間で四十三兆円、私どもが。中国は二〇二六年のが四十三兆円でございます。
あるいは、核、ミサイルの戦力を増やしておるということ等々で、軍事力を量としても質としても広範かつ急速に増強させておる、その能力を使いまして、東シナ海あるいは南シナ海におきまして、力又は威圧による一方的な現状変更の試みを、台湾周辺等々も含めて軍事活動を活発化させているというようなところでございます。
この関係で申しますと、昨年六月、御記憶かと思いますけれども、中国の空母二隻が太平洋側に参りまして活動しておった、そのときに我が方の警戒監視をやる自衛隊機に対する近接というものを行われてございます。また、十二月には、中国の空母が沖縄本島の東方から奄美大島の東方にかけて航行しまして、そのときにいわゆるレーダー照射事案というのを中国の空母艦載機が起こしているというような状況もございました。
また、北朝鮮の方に目を転じますと、昨日、御案内のように、七百キロ飛んだと見られます弾道ミサイルの発射をいたしておりますけれども、これを今年に入りましても数回実施しておるということで、核、ミサイルの開発というのは継続していると見られておると。また、通常戦力の増強にも注力しているということ。あるいは、北朝鮮におきましては、ロシアに派兵をしている、ロシアに対して弾道ミサイル等々を供与しているといったことも見られていると分析してございます。こうした形でロ朝の軍事協力も進んでいると。
また、もう一つ、お隣のロシアにつきましては、ウクライナ侵攻がある一方で、我が国周辺における軍事活動も継続しているという状況でございますし、これも昨年十二月の例でございますけれども、中ロ、中国とロシアが共同飛行という形で日本海から太平洋にかけての共同飛行をやるというような事案も起きているということで、このように、我が国を取り巻く安全保障環境は一層厳しさを増しておるというふうに私どもは見ておるところでございます。
以上でございます。
○福田(徹)委員 ありがとうございます。たくさんあることが分かりました。
令和七年版防衛白書には「わが国周辺の安全保障環境」という図が掲載されておりまして、まさに今お話しいただいたたくさんの問題が赤い印で示されていますよね。それは、我が国の日本列島をぐるりと取り囲むように配置されていて、赤い印、つまり、他国の軍事力強化とか軍事活動の活発化というのに私たちの日本列島がもう取り囲まれている状態。
まず、このように分かりやすく今の状況を全ての国民にお示しいただくこと、もっと見えやすいところでお示しいただくことは物すごく大事だと思っております。その上で、どのような安全保障戦略が現実的で実効性があるのか議論できたらなと思っております。
そして、もちろん小泉大臣のおっしゃるとおり、日米同盟は我が国の安全保障政策の基軸であり、信頼関係を深めてより強固なものとしていく必要があると考えます。その上で、今般のイラン情勢において、同盟国アメリカとどのように向き合うのか、正確な情報収集と緻密な分析、判断が必要だと思います。
イラン情勢をめぐる対応についてお聞きします。この出来事が我が国にどのような影響があるのか、いつまで続くのか。我が国が適切に対応するためには、まず最初に、今起きていることがなぜ起こっているのか、何を目的に行われているのかを正確に把握している必要があるはずです。
小泉防衛大臣にお聞きします。
二月二十八日、米国トランプ大統領は、大規模な軍事活動、メジャー・コンバット・オペレーションを開始したと発信しました。それ以来、我が国が、所信演説にありましたように、情報収集に最大限取り組んだ結果、米国の軍事活動の目的は何だと政府は判断されましたでしょうか。これは、アメリカの行動の目的を日本政府が語るという意味ではなく、日本政府が日本のために正しい意思決定をするために、この軍事行動の目的は何だと判断しているのか、その意味でお答えいただきたいです。
○小泉国務大臣 お尋ねにつきましては確たることを申し上げることは困難でありますが、その上で申し上げれば、これまで、トランプ大統領やヘグセス長官などアメリカ政府高官は、今般の軍事作戦の目標について、核兵器を開発する能力を奪うこと、ミサイル、ドローン及びそれらの生産能力を破壊すること、イラン海軍や重要な安全保障インフラを破壊することなどである旨繰り返し発言していると承知しています。
いずれにせよ、最も重要なことは、今後ホルムズ海峡の航行の安全の確保を含む事態の鎮静化が実際に図られることであり、先般発表されたアメリカとイランによる合意について、外交を通じて最終的な合意に早期に至ることを期待しております。
○福田(徹)委員 ありがとうございます。
核兵器の保有の阻止であったり、ミサイルの脅威、海軍力の破壊、この辺り、確かにトランプ大統領やヘグセス国防長官の発言にあります。
一方で、イランの石油輸出の拠点であるカーグ島を攻撃したり、七日にトランプ大統領が今夜文明全体が滅び復興することは決してないだろうとSNSに投稿したり、あと、核兵器保有の防止のみではこういう説明のつかないことも起きているとも感じるんですよね。もちろんその理由はいろいろあると思いますが、簡単には分からないこともいっぱい起きていると思っております。
一方で、八日には、軍事目標は既に達成しており、中東の長期的な和平合意が極めて近いとも発信されていて、既に達成したことって何だろう、この辺りの内容ですね。恐らく情報収集の結果、持っていらっしゃることもいっぱいあると思うし、出せることも出せないこともあるとは思うけれども、やはり、米国の真の目的を正確に見定めて、そして私たちに、国民に伝えていただきたいと望んでおります。
ちょっと防衛力の変革についての質問を一つ飛ばさせていただきます。
次、茂木外務大臣にお聞きします。
高市総理が目指し、昨日実現しましたイランのペゼシュキアン大統領との会談についてお聞きします。
高市総理にはもちろん、国益と世界平和のために難しいミッションに御尽力されている全ての関係者の皆様にまず敬意を表します。そして、米国の同盟国でありつつ長い歴史の中でイランと一定の関係性を保てている我が国が、平和と安定に貢献しつつ我が国の国益を確保する大きな機会と確信しております。
そこで、茂木外務大臣にお尋ねします。
首脳会談の目的、目標は何でしょうか。そして、今回の成果、どのような手応えがあったのか、茂木外務大臣が把握されている範囲で教えてください。
○茂木国務大臣 御案内のとおり、昨日、高市総理が、イランのペゼシュキアン大統領と日・イラン電話会談を行ったところであります。
会談においては、高市総理から、今般の米国、イラン双方の発表を前向きな動きとして歓迎している、このようにした上で、最も重要なことは、今後、ホルムズ海峡の航行の安全確保を含む事態の早期鎮静化が実際に図られるということであり、外交を通じて最終的な合意に早期に至ることを期待している旨、述べたところであります。
また、高市総理から、ホルムズ海峡は世界の物流の要衝であって国際公共財である、これは国際公共財なんだ、こういったことを強調して、日本関係船舶を含みます全ての国の船舶の航行の安全確保を求めたところであります。
今後、二週間、金曜と言われていたのが恐らく土曜から実際には協議が始まるということになるのではないかなと思いますけれども、この間に、十項目になるかどうかは別にしまして、課題となっていることについて、米・イラン間でいろいろな協議を進めているわけでありますけれども、実際に協議が始まるに当たっては、パキスタンであったりとか、さらには、エジプトであったり、トルコ等々、仲介国の努力も大きかったと思っています。
私も、その仲介国全ての外務大臣と電話会談等々も行ってきているところでありますが、日本として、アメリカの同盟国でありますが、中東諸国、さらにはイランとも、非常に長い、いい関係を持ってきている。こういう関係を生かして、これは国際社会にとってもそうなんだけれども、イランにとっても、やはり、こういった解決を行っていく、武力によらずに話合いによって問題を解決していくということが、国際社会からの孤立化を招かない、こういった意味でも極めて重要なんだ。こういうふうに日本の方からも働きかけを行っている、このことは大きいと思っております。
○福田(徹)委員 高市総理も、茂木外務大臣も、大切な役割を果たしていただき、本当にありがとうございます。
ホルムズ海峡は国際公共財、その概念を示されたこと、私は本当によかったなと思っております。そして、今後、その目標に向かってどのようなプロセスで、今どこまで進んでいるのか、いつ頃達成できる見込みなのか、分かり次第、国民に対して分かりやすく御説明いただくことを望んでおります。
次に、小泉防衛大臣の所信演説で私が一番好きだった部分について触れさせていただきたいと思います。ミュンヘン安全保障会議でのスピーチで、日本が国際社会の平和と安全に寄与する存在であり続けるとの決意を力強く発信しましたという部分です。
私は、この時代に、この日本という国に生まれて本当に幸せだなと思うんです。自分が生まれる時代とか自分が生まれる国というのは選べません。戦争がなくて、不安なく夜道も歩けて、電気も明るいし、いつもきれいな水が飲めて、私が専門とする医療も世界最高レベルです。人も真面目で優しいと思います。
これは実際、データもあるそうです。統計数理研究所の日本人の国民調査、第十三次全国調査では、日本人の長所として、勤勉、礼儀正しい、親切を挙げる人が最も多く、私も本当にそのとおりだと思います。
そんな私たちは、日本は国際社会の平和と安定に寄与していけると信じておりますが、ここで知りたいことが、これまで、何がどのような形で寄与しているのか。それを明確に説明されているものは少ないと思うんですよね。
これからも国際社会の平和と安定に寄与する存在であり続けるためには、何がよくてこれまで寄与できていたのか、これを明確にする必要があると思っております。これからも何を続けるべきなのか、そして外部環境の変化に合わせて何を変えていく必要があるのか、これを正しく判断するために必要です。
そこで、小泉防衛大臣にお聞きします。
日本が国際社会の平和と安定に寄与する存在であり続けるとの決意を力強く発信したとありますが、これまでは日本はどのような取組で世界の平和と安定に寄与していたか、改めてお考えをお示しいただきたいです。
○小泉国務大臣 ありがとうございます。
私が防衛省・自衛隊の活動などについて発信を強化をしている一つは、日々余り考えることのない我々の日々の暮らしや経済活動は、二十四時間三百六十五日、どこかで防衛省・自衛隊が頑張っているからだ、そういったことも、まさに、日本の地域周辺だけではなくて、世界の平和と安定に寄与していることを御理解いただく一助になればということでもあります。
また、我が国は、戦後一貫して平和国家としての道を歩んできました。このような世界の平和と安定、繁栄に積極的に貢献する日本の姿は、国際社会に広く知られ、揺るぎない信頼を得ており、日本外交の強固な基礎となっています。今後も、こうした平和国家としての歩みを変えることは決してありません。
そしてまた、我が国は、危機を未然に防ぎ、平和で安定した国際環境を能動的に創出するための取組を展開してきました。
先生から、例えばどういうことかという御指摘もありましたが、防衛面から申し上げれば、例えば、国連PKOを始めとする国際平和協力活動や、海賊対処行動などの海上交通の安全確保の取組も含まれますが、何より今、安全保障環境が一層急速に厳しさを増している中で重要なのは、日米同盟を基軸としつつ、日米豪、日米豪印、日米韓、日米豪比など、同盟国、同志国のネットワークを重層的に構築、拡大をすることで、地域全体で抑止力を向上させていくことだと考えています。
私自身、着任以来、マレーシア、アメリカ、スイス、ドイツなどを訪れるとともに、オーストラリアのマールズ副首相や韓国の安長官などを日本にお迎えし、二月にも、太平洋島嶼国が参加するJPIDDを主催をしました。
このようなリーダー間の信頼関係を基盤としつつ、同志国等との間で訓練、部隊運用、装備品、産業基盤などのあらゆる面で相互連結性を高め、自由で開かれたインド太平洋を防衛面から進化、実現させる多層的な取組を戦略的に更に進めてまいります。
○福田(徹)委員 ありがとうございます。
平和主義という価値観が非常に重要であった、そういう答弁であったと思います。私もそのとおりだと思いますし、それをこれからも続けていただけるという答弁に、強く共感し、安心しております。
一方で、防衛装備移転に関して、私ももちろん賛成です。必要だと思っております。今日、ちょっと時間が短くなってしまったので、質疑にはなりませんが、一方で、防衛装備移転には様々なリスクもあると思っております。
一つは技術流出。このことに関しては、安全保障会議の方で、厳格に相手国であったり内容であったりが審査されると思っております。一方で、やや定量的ではない、定性的な話ではありますが、防衛装備移転によって、いわゆる日本が敵国と思うような国が増えるのではないか、そういうリスクをおっしゃる意見もあります。
もちろん、私たちは平和主義という立場で、これまで世界の平和と安定に貢献してきたわけですので、防衛装備移転という、これが決して、それまで私たちが掲げていた価値観を変えないようにというよりも、変わったと見られないように、これが大事だと思っております。
私たちがそう思っても、周りがそう思っていなければ、実質的には意味がないと思っております。これからの安全保障に関する取組が、決して平和主義という価値観が変わったと他国から見られないように、その方向性で実現していくのを、私も全力でお手伝いしたいと思っております。よろしくお願いします。
ありがとうございました。
○西村委員長 次に、谷浩一郎君。
○谷(浩)委員 参政党の谷浩一郎です。
我が党としては、安全保障委員会で初めての質問となります。どうぞよろしくお願いいたします。
参政党は、日本の国益を守り、世界に大調和を生むという理念を掲げ、国の守りを三つの重点政策の一つに位置づけています。そして、日本のかじ取りに外国勢力が関与できない体制を構築することが重要であると訴えております。
国内においては、スパイ防止法の制定や外国人問題への対応といった観点から、国家間のレベルにおいては、我が国自身の防衛力の強化に加え、対等な日米同盟と国際連携の推進という観点から、国を守ることが重要であると考えております。
そのため、政府の外交政策や防衛政策に共感できる点もあろうかと思いますが、国益が十分に守られていない、あるいは守られないおそれがあると考える部分では、しっかりと質問をさせていただきたいと思います。
まず初めに、アメリカの国家安全保障戦略の改定と今後の日米関係について伺います。
二〇二五年十二月に、アメリカは、国家安全保障戦略、NSSを公表しました。その内容を見ますと、外交方針は、バイデン政権下で進められてきたいわゆる価値観外交から、トランプ政権の掲げるアメリカ・ファーストへと大きく軸足を移したものと受け止められます。また、西半球重視の姿勢がより鮮明となるとともに、同盟国に対する負担要求も強まっていると見られます。
こうしたアメリカの安全保障戦略の変化を踏まえ、政府として、今後の日米同盟の運用にどのような変化が生じ得ると分析しているのか、外務大臣の見解をお伺いいたします。
○茂木国務大臣 米国政府が先般発表いたしました国家安全保障戦略においては、かなり幅広い分野について記述がありまして、委員御指摘された部分だけではなくて、インド太平洋における紛争を抑止するために同盟国等と協力すること、また、米国との間で確認してきた共通のコミットメントであります自由で開かれたインド太平洋、FOIPについてのコミットメント、こういったことも記載をされております。
その上で、私も同行いたしましたが、先般の日米首脳会談では、安全保障を含む幅広い分野で、質の高い日米協力を具体的に進め、日米同盟を更なる高みに引き上げていくことで一致をいたしました。もちろん自分の国は自分で守る、こういう意思が必要なのは間違いない、そのために防衛力をしっかりと整備していく、こういったことが必要だと思っておりますが、その上で、米国と緊密に連携していくとともに、幅広い安全保障協力を着実に進めることによって、日米同盟の抑止力、対処力を強化をして、これがインド太平洋の平和と安定にもつながり、ひいては国際社会全体の平和と安定にもつながる、こういった思いの取組を進めてまいりたいと考えております。
○谷(浩)委員 ありがとうございます。
我が国を取り巻く厳しい安全保障環境を踏まえれば、日米同盟の必要性そのものは私どもも強く認識をしております。他方で、アメリカが同盟国に対してもディールを求めてくるといったことがあるのであれば、そういったものはやはり、中には我が国にとって厳しい要求が含まれる可能性もあります。だからこそ、日本としても、真に対等な関係で交渉できるように、外交上のカードをしっかりと持ち、受け身にならず、日本からも主体的に交渉を提起していく、そのような覚悟が必要だと考えております。
次に、質問を一つ飛ばしまして、三つ目の質問に行かせてください。三番目の質問ですね。
報道によれば、アメリカは、中東情勢の対応のため、佐世保を母港とする強襲揚陸艦トリポリや沖縄を拠点とする第三一海兵遠征部隊など、在日米軍戦力の一部を中東方面へ派遣しているとされています。この報道が事実であるならば、我が国周辺の安全保障環境が厳しさを増す中で、東アジアの抑止態勢や即応態勢に影響が出ないのか、これは極めて重大な論点であります。
そこで、防衛大臣にお伺いいたします。
在日米軍の一部戦力の中東方面への転用は、日本における抑止力や即応力に影響を及ぼさないのでしょうか。政府としてどのように評価しているのかお答えください。
○小泉国務大臣 アメリカからは、今般の中東情勢は、米軍による我が国周辺の警戒監視態勢に影響しない旨説明を受けています。また、ヘグセス長官からも、三月十五日に実施した電話会談で、日米同盟の抑止力、対処力の強化及び地域の平和と安定へのコミットメントが改めて示されるとともに、今般の中東情勢は、在日米軍の態勢に変更を与えるものではなく、引き続き万全の態勢を取っているとの発言がありました。
なお、我が国として、我が国への侵攻に対して、我が国自身が主たる責任を持って阻止、排除できる防衛力を構築するために、防衛力の抜本的強化の取組を行っていることは強調しておきたいと思います。
いずれにしても、我が国の防衛に責任を負う防衛大臣として、いかなる事態の推移にも対応できるよう、引き続き、同盟国であるアメリカとも緊密に意思疎通し、我が国周辺の警戒監視等に万全を期してまいります。
○谷(浩)委員 御答弁ありがとうございます。
まず、一つ確認をしたいのですが、アメリカからそのようにして、影響はない、大丈夫であると説明があったと御答弁いただきました。それは、この部隊の派遣の前の話なのか、それとも派遣後の、現状を踏まえた説明なのか、どちらでしょうか。
○小泉国務大臣 私が今紹介したヘグセス長官とのやり取りは三月十五日の電話会談での話ですが、もちろん平素から、日米間、私とヘグセス長官に限らず、防衛省、それぞれの担当者間、そこで緊密な意思疎通を行っておりますので、そこは御理解いただければと思います。
○谷(浩)委員 その前か後かという話はちょっとどちらか分からないということではあるんですけれども、もし……(発言する者あり)後だということですかね、後だということであれば、非常にこれは、やや問題があるかなと私は考えております。
やはり、中東方面への転用によって、日本周辺で即応的に活用できる揚陸、海兵戦力が一時的に今手薄になるという可能性があるということですから、それは、やはり事前に、お互い対等なパートナーシップ、同盟として、そのようなことは約束を取り付けてしっかりと話をしていただきたい、事前の申合せをしていただきたいと思います。
米軍のそのようなプレゼンスが、日本における米軍のプレゼンスが流動的になるのであれば、やはりそれを補うためにも、日本自身の防衛力をしっかりと一層強化していく必要があるということをお伝えさせていただきたいと思います。
それでは、次の質問に参ります。
政府の用いる、力による一方的な現状変更という表現についてお伺いをいたします。
政府はこれまで、国際情勢に関する答弁の中で、力による一方的な現状変更の試みは許されないという表現を繰り返し用いてこられました。しかし、この言葉は、頻繁に使われる一方で、何をもってそれに当たるのか、その定義は必ずしも明確ではありません。
そこで、外務大臣に伺います。
政府の言う、力による一方的な現状変更とは具体的にどのような要素を満たす場合を指すのか、その定義あるいは判断基準について簡潔にお示しください。
○茂木国務大臣 正確に申し上げますと、最近は、力又は威圧による一方的な現状変更の試み、こういう使い方をすることが多いと思うんですが、いずれにしても、力による一方的な現状変更の試み、これは、明確な定義というものがあるかどうかは別にいたしまして、一般的には、武力による威嚇であったりとか武力の行使その他の手段による一方的な行為によって、領域の現状を変更して既成事実をつくろうとすること等を念頭に置いているもの、そのように考えております。
○谷(浩)委員 ありがとうございます。
続いて、その判断基準の適用の在り方についてお伺いいたします。
今御答弁いただいた内容に関して、その判断基準といいますか、それに関して、中国やロシアといった国々に限らず、同盟国や同志国も含めて、あらゆる国に対して同一の基準で適用されるのでしょうか。もし適用に差異があるのであればそれはなぜなのか、外務大臣の見解をお伺いいたします。
○茂木国務大臣 世界中のどこであれ、力又は威圧による一方的な現状変更の試みを認めてはならない、これが政府の一貫した立場であります。
こうした認識は、例えば二〇二三年五月のG7広島首脳コミュニケでもこう言っています。「世界のいかなる場所においても、力又は威圧により、平穏に確立された領域の状況を変更しようとするいかなる一方的な試みにも強く反対し、武力の行使による領土の取得は禁止されていることを再確認する。」
こういった形でG7各国とも共有しているところでありまして、引き続き、同盟国、同志国と協調して、国際社会に対して、力又は威圧による一方的な現状変更の試みは、世界のいかなる場所であれ、断じて容認できないことを訴えていきたい、こんなふうに考えております。
○谷(浩)委員 御答弁ありがとうございます。
先ほどの御答弁の中で、やはり、力による一方的な現状変更について、明確な定義はないのではないかというふうな受取を私はいたしました。そうであるならば、政府は定義の明確でない概念をやはり外交上の非難や制裁の根拠として用いていることになるのではないかというふうに考えます。中国やロシアを擁護するわけではありませんが、法的、外交的な判断基準が、明確な定義がないままこの言葉が使われているのであれば、それは極めて恣意的であるとの疑念を招きかねない、そう考えております。
例えば米軍によるベネズエラにおけるマドゥーロ大統領の拘束と政権交代への関与が指摘された事案について、政府は一貫して評価や判断を避けてきたように見受けられますが、これはちょっと通告はなかったんですが、今の政府の御見解というのを聞かせていただけますでしょうか。
○茂木国務大臣 先ほど、確立した定義があるかどうかは承知をしませんがと言う上で、一般的に、武力による威嚇や武力の行使その他の手段による一方的な行為によって領域の現状を変更して既成事実をつくろうとすること等を念頭に置いて用いているものだ、このように申し上げました。例えば、ロシアがウクライナに侵攻する、確実に武力によって領域を奪おうとしている、これは間違いないところであります。
一方で、ベネズエラにおいて、米国が、じゃ、領域を取ったかといいますと、それはまた違った話になってくるんじゃないかなと考えておりまして、ベネズエラ、石油資源を始め大変資源も豊かな国でありますが、残念ながら、これまでの政権、うまく運営をされてこなかった、また、選挙においても不正というものが度々指摘をされてきた。そういった中で、経済が停滞をし、国民生活が非常に困窮していた、これは間違いない事実だと思っておりまして、ベネズエラにおいて民主主義をしっかりと回復するということはこれから極めて重要な課題になってくる、こんなふうに考えております。
○谷(浩)委員 今、領域においてということをおっしゃいましたので、領域においてはそうなのかもしれませんけれども、この場合、やはりそれ以外のこと、領域に関することではない、それ以外のことに関しては力による一方的な現状変更とは当たらないと考えるのは、ちょっと私と考えが違うのかな、そういうふうに思います。
令和四年に発表された我が国の国家安全保障戦略には、我が国の国益は、世界に尊敬され、好意的に受け入れられる国民、国家とあります。しかしながら、ベネズエラの件では、事態の動きがなくなって二か月以上もたっておりますが、例えばマイケル・シュミット・イギリス・レディング大学教授、ジャスティナ・ウリブル英マンチェスター大学准教授、ジュリアン・アラート米ミシガン大学教授、そして日本の浅田正彦同志社大学教授など、数多くの国際法学者が、米国の行動は国際法違反である、そういった見解を示しています。
しかも、国立国会図書館発表の資料には、米国の行動を国際法違反ではなかったとする国際法学者は誰もいなかった、そういうことを言っています。にもかかわらず、政府がいつまでも判断できないということであれば、やはり我が国の主張の一貫性が問われかねないと考えております。
さきに述べた我が国の国家安全保障戦略にある、世界に尊敬される、こういう国家となるには、やはり主張の一貫性があり、駄目なものは駄目なんだと言えるような国家の在り方というものが非常に重要なのだと考えます。
ですから、私としては、領域のことはもちろんそうだとは思うんですが、それ以外にもやはり、マドゥーロ大統領の政権がそのような事態に陥って、国民が苦しんでいるという中で、それを替えるというふうな大義をアメリカが掲げてはいますが、その辺りも、ただ、国際法の観点からはやはりそれはどうなのかということでありますから、力による現状の一方的な変更ではないのかということを私たちは考えております。
従来の政府の立場、そして日米関係の経緯を踏まえればそのような答弁になるということは私も理解をしております。しかしながら、我が国が昨今の目まぐるしく変化する厳しい情勢に置かれているのであれば、私たちは今こそ変わらなければならない時期に来ていると思っております。
力による一方的な現状変更という言葉、政府が使えば使うほど、もちろん、マスメディアもそれと同じようにその言葉を使うことになります。そして、我が国の国民も、そうなんだと、例えばこの事象に関しては力による一方的な現状変更である、そう認識をすることであります。
ただ、私たち一般の国民が、ベネズエラの政権がどういう歴史をたどってきて今この経緯になっているのかということは、多くがそれを知らないところであります。にもかかわらず、定義が私は余りないとは思っているんですが、そういった言葉を繰り返し使うことによって、だんだんと世論が形成されていってしまうのではないかということを危惧しております。
前回も少し外務委員会で茂木大臣にお伺いをさせていただきましたイランの件であります。情報の非対称性ということについて少しお伺いをさせていただいたんですが、イランの件に関しても、まさに私は同じことを思っております。
日本の一般の国民は、イランが今までどういう歴史があってあのような体制になり、アメリカの影響を受けた政権があったり、そうじゃない、変わったということもあって、ということを御存じでない方は非常に多いのかなと思います。
そういった中で、やはりマスメディアが報じるというのは、彼らはやはりスポンサーがあったり、いろいろなことに忖度をしなければならない部分があるかと思います。ですから、やはりここは日本政府として、公平にそれぞれの言い分を国民に知らせるという役割が非常に重要かと存じます。
私も外務省のホームページを見ておりましたら、やはりこちら側、いわゆる西側諸国、同盟国の言い分というものは外務省のホームページにも書いてあるんですが、例えば、イランに関しての歴史認識だとか、こういうことを彼らからは言われたというその中身に関して書いているというのは非常に少ない、偏りがあると私は考えております。
是非とも、その辺り、私としては是正をしていただきまして、政府としては、国民が簡単に手に入る西側諸国の情報よりも、むしろ政府は、そういったイランだとかベネズエラとか、そのほか西側諸国以外の情報もしっかりと得られていると前回御答弁いただきましたから、そのような発信、可能な限りそういったことを述べていただきたいと思っております。
私の今回の安全保障委員会の質問では、現況の情勢を受けて政府の対応というものを問うものではありましたが、やはり、今後、我々は受動的ではなく主体的に、能動的に我が国をどう守っていくのか、そして、安定した明るい日本の未来をどうつくっていくのかということを積極的に、自発的に是非とも私たちで考えていきたい、そして、それをしていただきたいという要望をいたしまして、私の質問とさせていただきます。
どうもありがとうございました。
○西村委員長 次に、山田瑛理君。
○山田(瑛)委員 チームみらいの山田瑛理と申します。
本日、初めての質問の機会をいただいておりまして、よろしくお願いいたします。
私自身、川崎市議時代より自衛官募集相談員を務めさせていただいております。入隊、入校予定者の方と接し、日本の平和と安全のために志願されたその使命感を肌で感じてまいりました。そうした方々が働く現場はますます厳しさを増し、日本の安全保障政策が大きな転換点を迎えている今こそ、正面から向き合わなければならない課題が山積しており、議論を一層深めていく必要があります。
本日は、大臣所信を受けまして、幾つかの点についてお伺いをしてまいります。
まず、政策議論における多様性の確保についてでございます。
防衛費の増額、三文書改定、防衛装備移転三原則見直しの検討など、こうした重要な政策変更について広く国民の理解を得ることが不可欠であるということは所信でもおっしゃっておりました。
そんな中、最近の世論調査で、殺傷能力のある武器輸出について反対と答えた男性は計四五・七%、女性では計七〇・五%と報じられており、安全保障政策への受け止めが女性と男性で異なるというデータがあります。
二〇二五年、NATO議会議員会議では、コソボのオスマニ博士が、女性抜きでは平和は不完全だ、女性の参加なしの安全保障は持続不可能だ、そして、女性抜きでの民主主義は単に未完の仕事にすぎないと演説をされており、私も共感をしているところです。
防衛省はWPSの推進計画を持っており、自衛隊内での女性活躍も推進されている点につきまして評価をいたしております。
ただ、政策を議論するテーブルへの女性参画という観点についてはいかがでしょうか。安全保障の問題は男性も女性も含めた日本国民全体で考えるべき課題ですが、政策意思決定の場にはまだまだ女性が少ないことも多くあります。今後も三文書の改定や防衛装備移転など重要な議論が続く中、女性の当事者としての視点を政策の議論に届ける仕組みをつくることが必要です。政策立案の会議、幹部会議、各種検討会議において、女性が参加し、女性の視点が日常的に届いている状態をつくっていただきたい。それが積み重なって政策に女性視点が根づいていくと考えております。
政府として、安全保障政策を議論する会議体への女性参画を意識的に拡大していくお考えはお持ちでしょうか。もしお持ちでいらっしゃいましたら、その具体的な数値目標、工程表についても併せてお示しください。
○小泉国務大臣 よろしくお願いします。
自衛隊の任務が多様化、複雑化する中、防衛省の施策に多様な意見を反映させることが必要であり、女性の活躍は必要不可欠です。このため、防衛省・自衛隊では女性の登用を進めています。
女性の割合の現状を申し上げれば、佐官以上の幹部自衛官は令和七年三月時点で四・五%、事務官等では令和七年七月時点で地方機関課長、本省課長補佐相当職が一〇・一%、本省課室長相当職が六・一%、指定職相当が三・六%となっております。
さらに、女性の登用を拡大するため、令和八年三月に策定した防衛省における女性職員活躍とワークライフバランス推進のための取組計画において、自衛官と事務官等の令和十二年度末までの目標を定めています。この中で、自衛官については、佐官以上の幹部自衛官に占める女性の割合を六%以上とすることを目標としています。また、事務官等については、地方機関課長、本省課長補佐相当職に占める女性の割合を一四%、本省課室長相当職に占める女性の割合を一〇%、指定職相当に占める女性の割合を五%とすることを目標とし、これらを達成するために取組を推進しております。
引き続き、女性の登用を積極的に行い、意欲と能力のある女性が活躍できる職場環境を整備し、防衛省の政策決定への女性参画を一層推進してまいります。
○山田(瑛)委員 ありがとうございます。
災害対応の分野では、避難所運営に女性の視点を入れることの重要性が広く認識されてきまして、それには避難所の責任者が女性である必要はなく、女性の当事者が意見を言える場があって初めて更衣室とか授乳スペースなどの問題が可視化され、大きな前進を迎えました。安全保障政策においても同じことが言えます。
先ほど役職者の数値等をお示しいただきましたけれども、私は、課長とか室長とか、そういった役職者のところに何%の女性が必要だというお話をしているのではなく、役職への登用はあくまでもやはり適材適所であると私も思っております。
問いたいのは、政策を議論するテーブルに女性の声が届いているかどうかということで、二〇二二年の三文書策定に向けた有識者会議は、十名中女性は一名でした。現在継続中の防衛力の抜本的強化に関する有識者会議も、十一名中二名にとどまっております。
防衛省が設置、参加している主要な政策立案会議への女性隊員や職員の意見の吸い上げですとか反映の具体的な状況について、御説明をいただければと思います。
○小泉国務大臣 防衛省・自衛隊では、部隊との意見交換会やアンケートなどを通じた現状把握を行うとともに、防衛省内部部局、各幕僚監部、部隊等の各段階において、女性隊員が各種施策の検討に参画し、その視点を取組に反映させるよう努めています。
具体的には、防衛省女性・平和・安全保障(WPS)推進計画に基づき、自衛隊の活動の計画及び実施の双方の段階においてジェンダー視点を反映することとしており、例えば、昨年三月に防衛省防災業務計画の一部を変更し、女性等のニーズに配慮した災害派遣等を実施するため、女性隊員の適切な参画が特に重要になる旨を新たに追加しています。また、女性隊員からの意見等を踏まえ、緊急事態等に備えた生理用品の整備や衛生面の向上のための非接触型サニタリーボックスの導入を進めています。
引き続き、女性隊員の意見を丁寧に把握し、各種施策に反映するなど、女性が活躍できる職場環境の整備に全力で取り組んでまいります。
○山田(瑛)委員 ありがとうございました。
是非、お取組、お進めいただければと思っております。
次に、防衛費のGDP比二%についてお伺いをいたします。
日本を取り巻く厳しい安全保障環境下において、私たちは必要な防衛力の整備そのものを否定するつもりはございません。ただ、国民が税負担を求められる以上、なぜこの金額なのかが説明できなければ持続的な安全保障は成り立たないと考えております。
その観点から伺います。
小泉大臣は、先日の所信表明において、防衛力変革のための取組に当たっては国民の皆様の理解が不可欠ですと述べておられますが、この点、是非お願いしたいのが、防衛費GDP比二%という数字についての政府による真摯な説明と情報発信です。
この二%という数字、必要な防衛力に要するコストを厳密に積み上げた結果として導かれたものというよりは、NATOの国防費ガイドラインの水準に合わせた、つまり、政治的な目標として、民主主義諸国や同盟国間の負担共有を示す政治的シグナルとしての性格、役割を示すものであると理解するのが自然な見方ではないかと思います。
ですが、これまで政府はそのような説明を国民にしてきたでしょうか。やはり、政策決定過程の透明性を確保し、国民に対する説明を尽くすのが民主主義のセオリーです。そうであれば、防衛費GDP比二%の根拠についても、率直に国民に分かりやすく説明するべきです。
二〇二五年六月のハーグNATO首脳会議において、加盟国は二〇三五年までにGDP比五%を防衛、安全保障関連支出に充てると正式に合意した、上記に照らしますと、日本はNATO加盟国ではないことは承知の上で、国民に対する丁寧な語りかけが欠かせませんので、是非大臣から分かりやすい御答弁をお願いいたします。
○小泉国務大臣 現行の国家安全保障戦略に定める対GDP比二%水準は、現行の三文書を策定した二〇二二年十二月当時における我が国を取り巻く安全保障環境を踏まえ、必要な防衛力の内容を積み上げた上で導き出したものであります。このように、元々、経済力との比較に基づいた数字ありきで防衛力整備を行っているものではありません。
一方で、我が国を取り巻く安全保障環境が一層急速に厳しさを増していることを踏まえ、現在の三文書に基づく取組を加速させる必要があります。このため、まず、この対GDP比二%水準について、前倒して令和七年度に措置をしたところです。また、令和八年度予算においては、SACO・米軍再編経費を含めると初めて九兆円を超える金額を計上しました。
そして、今後、令和九年度以降の予算についてですが、今後の防衛力の具体的な内容やこれを実現するための防衛費の水準については、本年中の三文書の改定に向け、我が国の主体的な判断の下、具体的かつ現実的な議論を積み上げていきたいと思います。
今、そのためにも、防衛力変革推進本部で会議なども行っていて、その資料なども今防衛省から積極的に発信などもした上で、国民の皆さんに、その理解の、また支持の一助となるべく提供させていただいていることもあります。この国会議論を通じてでも、丁寧にこれからも説明をさせていただきたいと思います。
○山田(瑛)委員 ありがとうございます。
是非引き続き議論を交わさせていただきながら、国民の皆様に伝わるようにと私どもも思ってございます。
そうした中でございまして、小泉大臣も、所信において、積極的な情報発信に努めると再三におっしゃっておりますところです。ただ、発信することと理解されていることというのは、また別の問題にもなってまいります。現在の取組は、政府から国民への一方通行にとどまっているのではないでしょうか。防衛費の増額、三文書改定、防衛装備移転三原則、運営指針見直しを進める場合、これらへの正しい国民理解が今後ますます重要になります。
そのためには、双方向の仕組みが必要だと考えます。まずは、情報提供の段階です。米国では、政府サイトで予算の執行状況をオープンデータとして公開する仕組みが法律で義務づけられています。こうした仕組みが我が国の防衛予算の公開においても参考にできるはずです。そして、国民の理解度を把握するというところでいいますと、ブロードリスニングといった、例えばAIを使って国民の声を収集、分析、そして可視化する手法を活用すれば、どこが理解されていて、どこに国民の皆様は不安や疑問が残っているのか、把握することが容易になります。
現状の防衛予算に関する情報提供は、国民が積極的に取りに行かなければ得られない構造になっておりますので、ダッシュボードでまず調べれば分かる状態をつくって、ブロードリスニングで理解度を把握する。情報を出す仕組みと理解を図る仕組みのその双方向の両輪を整えることで、最終的には届く情報へと転換でき、真の国民理解につながると考えます。
政府として、そうした道筋を描く考えはありますでしょうか。見解を伺います。
○小泉国務大臣 ありがとうございます。
防衛省として、機微な情報もありますので、その全てを明らかにはできない中で、我が国を取り巻く安全保障環境や防衛力強化の必要性などについて、適切な情報発信を行うことを通じ、国民の皆様に健全な危機感を持っていただくことが不可欠だと考えています。
そして、山田先生が御指摘のような国民の理解度、こういった点についても留意をしつつ、防衛省自体のあらゆる部局が一丸となって、意識を新たに情報発信に力を入れて取り組んでいくことが重要であって、今、私が先頭に立って、SNSなども活用しながら、そして防衛省のアカウントや様々な形での発信も強化をしているところです。
先生おっしゃるように、発信をすればそれでいいではなくて、しっかり理解につながる発信をどのようにできるかということにもしっかりと思いを致しながら、必要でかつ適切な情報発信に努めていきたいと思います。
○山田(瑛)委員 ありがとうございます。
大臣の日々の御発信について、私もSNSを拝見させていただいております。今後、ますます重要な転換期となっていること、冒頭にも申し上げました。是非、国民の皆様に理解をされるようにと御留意いただきながら、引き続きお取り組みをいただければと思っております。
それでは、最後に、自衛官募集事務に関することについて質問させていただきます。
自衛隊法第九十七条及び施行令第百二十条に基づき、自衛隊は、当該年度に十八歳、二十二歳になる住民の氏名、住所等を自衛隊に提供しています。全国一千百を超える市町村が名簿を提供しており、閲覧を含めると約九割の市町村が何らかの形で情報提供しています。
この名簿提供について、情報提供を希望しない方が申請することで名簿から除外する対応を実施している自治体と実施していない自治体が存在しており、この点、防衛省から、幾つの自治体が除外対応を今しているかというのは把握はしていないということ、事前に回答を得ております。
この除外対応については、根拠となる法令の規定がないため、自治体の裁量に委ねられている現状です。小泉大臣は、自衛隊の存在意義を社会に広め、国民の理解と敬意を深めることに尽力をしていらっしゃいます。しかし、知らないうちに個人情報が自衛隊に提供されていた、除外できる自治体とできない自治体がある、こうした状況は、国民の自衛隊への信頼を高めるどころか、不信感や違和感を生む原因になりかねないのではないでしょうか。実際、名簿提供に対する批判的な声は根強くあります。
自衛官募集という正当な行政目的であっても、個人情報の扱いへの不安が先に立ってしまえば、自衛隊への理解と敬意を深めるという目標と正反対の効果をもたらしかねません。現状ではこの除外対応に法的根拠がないとしましても、防衛省として全自治体に対し除外対応を実施するよう依頼することは可能なのではないでしょうか。
国民の自衛隊への信頼を守るという観点から、防衛省が率先して全国統一の対応を促し、それがひいては国民理解の促進にもつながると考えますが、全自治体への除外対応の依頼を検討する考えについてお伺いします。
○小泉国務大臣 募集に関する案内の送付は、募集対象者の皆様や御家族の方々に職業としての自衛官を正しく理解していただくための重要な募集活動であり、案内の送付に際しては、地方公共団体から募集対象者に関する情報をいただくことが必要です。
防衛省としては、募集対象者情報の提供を強制するものではなく、地方公共団体に対し丁寧に依頼しているものであり、各地方公共団体において適切に判断の上、実施されているものと承知をしています。
その上で、御指摘の除外申請についても、各地方公共団体の判断において実施されているものであり、防衛省として統一の指針を示す立場にはないことは御理解いただければと思います。
引き続き、防衛省としての考え方を丁寧に御説明していくとともに、自衛官の募集活動については、各地方公共団体とも連携しつつ、適切に行ってまいります。
○山田(瑛)委員 時間が来ました。済みません、終わります。
○西村委員長 次に、田村智子君。
○田村(智)委員 日本共産党の田村智子です。
アメリカとイランが二週間の停戦で合意をしました。ところが、イスラエルがまだレバノンを攻撃しているということで、これは是非、日本政府としてもイスラエルを非難し、攻撃の停止を求めてほしいと思います。
その上でですが、この停戦を確実なものとして、外交交渉によって恒久的な戦争終結へと向かわせることが求められています。そのために何が必要かと。
私は三日に、高市首相宛てに二つの点で要請を行いました。一つは、アメリカとイランが戦争終結の外交交渉を行うように、アメリカとイランの双方に働きかけること。そして二つに、戦争終結の外交交渉の前提として、アメリカが攻撃を停止すること、そしてイランへの再攻撃をしないことを保証する、このことをアメリカに働きかけてほしいと。対応いただいた木原官房長官は、受け止めるという回答でした。
この外交交渉による恒久的な戦争終結、そのためにはいよいよ、要請した二点目が焦点になると思います。外務大臣、アメリカに対してイランへの再攻撃をしないよう働きかけるときだと思いますが、いかがでしょうか。
○茂木国務大臣 我が国は、ホルムズ海峡の航行の安全確保を含みます事態の早期鎮静化が何よりも重要、こういった立場から、これまでも関係国間の外交努力を支持をしてまいりました。こうした観点から、停戦に関する今般の米国、イラン双方の発表、前向きな動きとして歓迎をしております。
今最も重要なことは、ホルムズ海峡の航行の安全確保を含みます事態の鎮静化、さらには中東地域の平和と安定の実現が実際に図られることでありまして、話合いを通じて最終的な合意に早期に至ることを期待をしているところであります。実際、今週、恐らく日程的には土曜日からになるのではないかなと思いますが、話合いをイランそして米国の間で始めるということでありまして、その間、双方とも当然攻撃を行わない、こういう前提で話合いに向き合うんだ、こんなふうに考えております。
日本としては、これまでも、米国、イラン、イスラエルに対しまして、さらには、仲介の労を取ってきているパキスタン、エジプト、トルコ、サウジアラビアとも対話を続け、事態の早期鎮静化を呼びかけてまいりました。
また、こういった当事国であったりとか、さらには仲介の労を取った国々だけではなくて、国際社会全体としてもこういった働きかけが必要だ、こういった観点から、三月十九日には、ホルムズ海峡の安全確保に向けまして、首脳共同声明を日本を含む六か国で発出をいたしまして、今、その数は三十八か国まで広がっているところでありまして、国際社会全体としても、話合いによる解決、こういったことを後押ししていくことが極めて重要だと考えております。
○田村(智)委員 その話合いによる解決を進める上での鍵が、アメリカが再攻撃をしないことを保証する、ここだと思うんですよ。それは、昨年のイラン核施設への攻撃、そして今年のイランへの先制攻撃、どちらも外交交渉中に一方的にその交渉を破り捨てて先制攻撃を行ったのはアメリカですから、やはり、こういう事態を二度とつくりませんよということをアメリカ側が保証する、再攻撃をしない、ここが鍵だと思いますが、その点いかがですか。
○茂木国務大臣 先ほどもお答えいたしましたが、まず、この二週間、早ければそれにこしたことはないんですけれども、その間は、外交交渉、話合いによりまして問題の外交的回復を目指す、これがアメリカ、イラン双方から発信をされているところでありまして、そこの中で問題解決が図られることが必要だと思っております。
その上で、安全の保証の問題、今回の米・イラン協議の一つのテーマになってくると考えておりますが、どういった形で、じゃ、安全の保証を確実なものにするか。イラン側にとってもそうだと思いますし、逆に、湾岸諸国にとっても同じような懸念というのは持っているわけでありまして、どういった形で地域の平和と安定を維持していくか、これは大きなテーマとして議論されることになると思っております。
○田村(智)委員 是非、私は、日本は主体的に、特にアメリカに対して、再攻撃をしないことの保証というのを求めていくべきだと思うんです、それは経緯を見ても。アメリカの攻撃前はホルムズ海峡は安全に通れていたわけですから。このことを求めたいと思うんですね。
日本にできることがあるんですよ。
一つは、今回のイラン攻撃に在日米軍が参加したことが明らかになっています。アメリカ海軍横須賀基地を母港とするミサイル駆逐艦ミリアスがトマホークを発射する画像を、米国防総省が三月二日に公開をしています。アメリカ軍のトマホーク、これは女子小学校を攻撃して、多数の子供が犠牲となって、国際法違反と批判されています。アメリカ軍佐世保基地を母港とする強襲揚陸艦トリポリ及び沖縄を拠点とする第三一海兵遠征隊は、トランプ大統領が大規模攻撃を行うと表明する下で、中東に派遣されました。また、アメリカ空軍嘉手納基地を拠点とする第一八航空団の兵員が中央軍のイラン軍事作戦の支援のために派遣されているということを同部隊の司令官が明らかにしています。
そもそも在日米軍がイラン攻撃に参加したことが大問題で、アメリカの無法な戦争に日本はいかなる形でも協力してはならない、このことは改めて指摘をしておきますが、その上でお聞きします。
この戦争終結の外交交渉、これを本当に実現するためには、やはり、在日米軍がイランへの再攻撃に参加することはあってはならないよ、そのことに反対だよという日本政府の意思をアメリカ側に伝える、これはできることだと思います。いかがでしょうか。
○茂木国務大臣 田村委員のお話を伺っておりますと、かなり出発点と、何というか、起こっていることの間の飛躍があって、何か物事がつながっているような感じで見えますけれども、必ずしもそうではない事実があるんですが、それはともかくといたしまして。
先ほどから申し上げているように、アメリカに対しても、イランに対しても、事態の早期鎮静化、これを図るように直接働きかけています。アメリカとは同盟国でありまして、恐らくそこの中でも話をする。同時に、イランとは長い関係もあって、私も、アラグチ大臣と、事態発生後、三回電話会談をしましたけれども、恐らくこういった関係が持てる国というのは非常に少ないんじゃないかなと。昨日はイランとの間で首脳会談も行われました。
そういった中で、日本としては、話合いによる事態の鎮静化、そして、それがひいては中東の平和と安定につながることは極めて重要なんだ、こういうことを、アメリカであってもイランであっても、双方に対してしっかりと働きかけを行ってきているところであります。
○田村(智)委員 先制攻撃を行ったのはアメリカの側なんですよね。そのアメリカの側に日本政府がどうやって働きかけているのかというのは本当に見えないですよ。イランを非難することはいろいろ聞きますけれども。
だから、私、求めているんですよ。事態の早期鎮静化、ホルムズ海峡を安全に通れるように、そのためにも本当にこの停戦合意を戦争終結につなげることが必要。先に攻撃を行ったアメリカ、これに対する不信がイランにはある。だって、何度も外交交渉をやってきたのを一方的に打ち切って攻撃しているんですから。だから再攻撃しないように求めるというのは私は当たり前のことだと思うんですよ。
NATOの加盟国でも、スペイン、イタリア、フランス、イラン攻撃での自国の米軍基地の使用を拒否しています。スペインのサンチェス首相、イタリアのメローニ首相、イラン攻撃は国連憲章、国際法違反だと明確に批判をしている。だから、日本政府はアメリカに対してどう働きかけるのかということを私は聞いているわけですよ。
もう一度聞きます。
イラン攻撃に在日米軍が参加すること、これは反対だ、イラン攻撃に関わる、これ以上の米軍基地の使用も日本の領空、領海の通過も認めない、イラン攻撃に対して、このことを明言すべきだと思いますけれども、いかがですか。
○茂木国務大臣 御案内のとおり、在日米軍が極東を越えて直接戦闘行為に入る、この場合は日本との事前協議というものが必要になるわけでありまして、そういった事前協議は行われていない。当然、米軍の運用に関わる問題でありますので、それはその上で米軍が判断をされる問題であると思っております。
そして、一方的に私がどちらかを、というか日本がどちらかを非難したりとかという話でありますけれども、アメリカに対しても、イランに対しても、事態の早期鎮静化を求めております。
一方で、イランに対して非難しているのは、戦闘に直接関係のない湾岸諸国に対する攻撃を行う、民間施設等々に対する攻撃を行い、また民間人に対する避難も出ている、そして国際公共財であるホルムズ海峡を実質的に封鎖している、これはやってはいけないことだということで、その部分については非難をしているということであります。
○田村(智)委員 どう聞いても、アメリカに対して再攻撃をしないように働きかけるということを言われないのは、大変私は、そんな態度でいいのかなということは指摘をしなければならないと思うんですね。それで本当に事態が鎮静化していくのか。戦争終結の外交交渉に向かうために何が必要か、これは本当によく見て対応いただきたいというふうに思います。
ちょっと時間がなくなってきているんですけれども、今答弁のあった事前協議の問題について、私、ちょっと指摘をしておきたいんですね。
在日米軍のイラン攻撃の参加について、移動であって、事前協議の必要はないということなんですけれども、三月十三日、ウォール・ストリート・ジャーナル、三人のアメリカ政府高官の話として、ヘグセス国防長官がアメリカ中央軍からの派遣要請を承認し、トリポリや海兵隊が中東に向かっているというふうに報じているんですよ。これは単なる移動ではないんです。イラン攻撃を行っている中央軍からの派遣要請を受けて、イラン攻撃に参加するために在日米軍は中東に向かったんです。
政府は、アメリカに対して、どういう任務で移動したのかということを確認したんでしょうか。事前協議の対象だったのではないかという確認をしているんでしょうか。
○茂木国務大臣 米国との間で平素から緊密にやり取りをしておりますが、米軍の運用上の都合によりまして米軍の部隊等を我が国から他の地域に移動させることは日米安全保障条約上問題はなく、また事前協議の対象とならない、このような解釈は、これまでも一貫して御説明しているところであります。
恐らく、お話を聞いていて、日米同盟に対する考え方が全く田村委員と私で違うので、どうしても意見が合わない部分というのが大きくなるのかな、そのように感じております。
○田村(智)委員 それは、私の立場は、国連憲章違反の戦争に日本は協力、加担すべきではないという立場に立っての質問です。
この事前協議についてもう少し話をしますが、一九七五年六月五日、衆議院内閣委員会で、安保条約に基づく事前協議についてかなり詰めた議論が行われています。
当時の外務省アメリカ局長は、日本の基地を飛び立って戦場に赴いて直接戦闘に従事する場合は明らかに事前協議の対象、単なる部隊の移動であれば対象とならないという答弁に続けて、アメリカ軍が我が国の施設・区域から発進する際の任務とか態様とかいうものが、明らかに戦闘作戦行動のための施設・区域の使用に該当するかということを見極めなければならない、具体的な場合に応じて判断するほかないと答弁をしているんですよ。見極めることが必要なんだと、どういう任務、どういう態様なのか。
じゃ、今回、中東に向かった在日米軍、どういう任務で向かったのかを見極めたんでしょうか。
○茂木国務大臣 当時の条約局長ですか、その答弁をそのまま今政府として踏襲しているということではなくて、先ほど申し上げたとおりであります。私が先ほど答弁したとおりであります。
○田村(智)委員 そうすると、もう事前協議というのはないのが当たり前、アメリカ軍は自由に基地を使ってくださいと。その隠れみのとしての事前協議でしかないじゃないですか。
事実、一九六〇年の日米安保条約の改定以降、ベトナム侵略戦争、アフガニスタン報復戦争、イラク侵略戦争など、国際法違反の軍事行動への参加を在日米軍は繰り返してきて、ただの一度も事前協議というのは行われていません。これはおよそ主権国家と言えないような事態だ。
この問題は、引き続きこの委員会でも質問していきたいと思います。
最後に、本当にこの停戦を戦争終結に向けるために、イランにも、もちろんアメリカにも、とりわけアメリカに再攻撃をしないよう求めていただきたい、このことを重ねて要求して、質問を終わります。
○西村委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。
午後零時一分散会

