第3号 令和8年4月14日(火曜日)
令和八年四月十四日(火曜日)午前九時開議
出席委員
委員長 宮路 拓馬君
理事 五十嵐 清君 理事 石原 正敬君
理事 大岡 敏孝君 理事 勝俣 孝明君
理事 西野 太亮君 理事 輿水 恵一君
理事 池下 卓君 理事 向山 好一君
井原 隆君 衛藤 博昭君
長田紘一郎君 国定 勇人君
小寺 裕雄君 世古万美子君
園崎 弘道君 俵田 祐児君
土屋 品子君 とかしきなおみ君
中川こういち君 長野 春信君
丸尾なつ子君 丸田康一郎君
森下 千里君 山口 晋君
金子 恵美君 西園 勝秀君
柏倉 祐司君 住吉 寛紀君
鍋島 勢理君 島村かおる君
緒方林太郎君 渡辺真太朗君
…………………………………
環境大臣 石原 宏高君
内閣府副大臣 瀬戸 隆一君
経済産業副大臣 山田 賢司君
環境副大臣 青山 繁晴君
環境大臣政務官 森下 千里君
政府参考人
(内閣官房防災庁設置準備室審議官) 河合 宏一君
政府参考人
(総務省大臣官房審議官) 橋本憲次郎君
政府参考人
(資源エネルギー庁省エネルギー・新エネルギー部長) 小林 大和君
政府参考人
(環境省大臣官房長) 秦 康之君
政府参考人
(環境省大臣官房地域脱炭素推進審議官) 中尾 豊君
政府参考人
(環境省自然環境局長) 堀上 勝君
政府参考人
(環境省環境再生・資源循環局長) 角倉 一郎君
政府参考人
(環境省環境再生・資源循環局環境再生グループ長) 小田原雄一君
政府参考人
(環境省総合環境政策統括官) 白石 隆夫君
環境委員会専門員 鈴木 努君
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委員の異動
四月十四日
辞任 補欠選任
小寺 裕雄君 国定 勇人君
今 洋佑君 園崎 弘道君
土屋 品子君 山口 晋君
柏倉 祐司君 住吉 寛紀君
同日
辞任 補欠選任
国定 勇人君 小寺 裕雄君
園崎 弘道君 今 洋佑君
山口 晋君 土屋 品子君
住吉 寛紀君 柏倉 祐司君
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本日の会議に付した案件
政府参考人出頭要求に関する件
環境省設置法の一部を改正する法律案(内閣提出第一七号)
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○宮路委員長 これより会議を開きます。
内閣提出、環境省設置法の一部を改正する法律案を議題といたします。
この際、お諮りいたします。
本案審査のため、本日、政府参考人として、お手元に配付のとおり、内閣官房防災庁設置準備室審議官河合宏一君外八名の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○宮路委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
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○宮路委員長 これより質疑に入ります。
質疑の申出がありますので、順次これを許します。西野太亮君。
○西野委員 おはようございます。熊本二区選出、衆議院議員の西野太亮でございます。
本日は環境省設置法の一部を改正する法律案の審議でございますけれども、その前に、環境省ができて約四半世紀がたちました。その振り返りを少しさせていただきたいというふうに思います。
皆様方御案内のとおりかと思いますけれども、二〇〇一年の省庁再編に伴いまして、環境庁が環境省に格上げされました。そして、人員も拡充したということですけれども、それから四半世紀。そして、その四年後の二〇〇五年には地方環境事務所が設置されたということでございます。
この四半世紀にわたって、環境行政というのは大変大きな課題を抱えるようになったと思います。私が言うまでもありませんけれども、脱炭素、そしてまたサーティー・バイ・サーティー、あるいはブルーオーシャン、そして最近ではサーキュラーエコノミー、こうした多くの課題を抱えておりますので、私は、二〇〇一年に環境庁を環境省に格上げして、組織も体制も強化したということは大きな意義があったというふうに思います。
それに加えて、地方環境事務所についても、やはり、現場現場、地域において、自治体の皆さん方、さらには地方のNPOや民間の企業、こういった皆さん方としっかり連携を取りながら進めていかなくちゃいけない課題というのはたくさんあろうかと思いますので、そうした意味でも、地方環境事務所をつくったということは意味があったというふうに思います。
そこで、森下政務官に質問でございますが、この四半世紀の間、環境省が果たしてきた役割について、環境省御自身でどのように評価をされているのか、自己評価についてお伺いしたいと思います。
○森下大臣政務官 おはようございます。
御質問ありがとうございます。
二〇〇一年の環境省設置から四半世紀で、環境省の役割は、委員が今言っていただいたように大幅に拡大してまいりました。
脱炭素は政府全体の方針となりましたし、自然再興、そして資源循環と併せまして、その実現に向けて着実に歩んでまいりました。
また、東日本大震災以降は、放射性物質による環境汚染への対応に取り組むとともに、増加する自然災害に対して災害廃棄物処理等の対応を行ってまいりました。
こうした中、二〇〇五年に設置された地方環境事務所は、当初の国立公園管理等を中心とする業務から、地域脱炭素や災害廃棄物処理に係る地方公共団体の支援、除染や除去土壌等の中間貯蔵施設事業などに業務を拡大してまいりました。
このように、四半世紀の間、環境省及び地方環境事務所は環境行政の推進に大きく役割を果たしてまいったと評価をしているところでございます。
○西野委員 政務官、ありがとうございました。
そこで、法案の審議に移りたいというふうに思いますが、今回の法案では、地方環境事務所を地方環境局に名称変更、格上げするとともに、体制も充実するというふうに伺っております。
確かに、今政務官がおっしゃったように、地方環境事務所の役割というのは、発足当初予定していなかったような様々な課題を抱えております。ですので、私は一定の意義があるのではないかというふうに思いますが、一方で、やはり、これは一般論ではありますけれども、官僚機構というのは、放置しておけば、自己肥大というか、どんどん大きくなっていくので、組織の拡大、再編に関しては抑制的でなければならないというような、一般論として、公民、学校で教わったような考え方もあるのでございます。
ただ、今政務官がおっしゃったように様々な課題がありますので、私は意義があることだというふうに思っておりますけれども、改めて、今回の法律の意義、趣旨について聞かせていただければと思います。
○秦政府参考人 お答え申し上げます。
環境省の地方支分部局でございます地方環境事務所は、設置から二十年が経過する中で、環境行政に対する時代の要請に合わせまして、その業務、規模を拡大してきたところでございます。
一方で、その名称が事務所であることによって、地方ブロック単位の支分部局であるということが対外的に理解されづらいという問題がございました。それによりまして、地方公共団体等との円滑な連絡調整に支障が生じるような場合もございました。
こうした状況を解消するために、今回、更なる体制強化と合わせまして、地方ブロック単位の支分部局にふさわしい地方環境局という名称に改めさせていただきたいというものでございます。
○西野委員 ありがとうございます。
政務官も先ほど答弁いただきましたし、やはりしっかりと組織を、体制を充実させていく、そして地域においてもしっかり地域に根差して環境行政を前に進めていくということは非常に重要なことだというふうに思います。
そして、今事務方の方からも御答弁がありましたけれども、名称が事務所だということで様々な弊害があったということでございますが、私もそういった話を聞いたことはありますけれども、具体的にどのような弊害があったのか、さらには、環境局というふうに名前を改めることによって、これは大変形式的な話だと思いますけれども、そのことによって本当にそういった弊害が除去されるのか、そういったところについても少しお考えを伺えればと思います。
○秦政府参考人 お答え申し上げます。
具体的に申し上げますと、例えば、都道府県知事や市町村長との面会を事務所長が申し込む際に、地方環境事務所長が地方ブロック単位の機関の長であるということがなかなか認識していただけなくて面会の予約が取りづらい、あるいはまたそのことを逐一説明をしなければならない、ちょっと二度手間になるようなケースがございました。
また、地方環境事務所が記者会見を行うような場合に、これは報道機関側から見てということなんですけれども、県単位の、あるいはほかの省庁でいきますと流域単位とか道路単位とか、そういったところの一事務所というふうに誤認をされてしまって、同じブロック内であるにもかかわらず、地方事務所が所在しているところのマスコミさんのみが報道してくれて、ほかの県とかでは報道していただけないといったような課題がございました。要するに、情報の周知が必要なところに必ずしも情報が届いていないといったような支障がございました。
こういったことから、早急に地方環境局という名称に改めさせていただくということは意義があることだというふうに理解をしております。
地方環境局への名称変更とともに、合わせて災害廃棄物等に関する体制強化等も行ってまいりますけれども、地方支分部局として効果的な機能発揮を行っていけますよう、弊害がなくなるように合わせて取り組んでまいりたいと考えてございます。
○西野委員 ありがとうございました。
今答弁いただきましたけれども、言葉で表現すると余り大した問題じゃないように聞こえるかもしれませんが、でも、実際の現場からすると、本当に二度手間、三度手間でフラストレーションがたまったり、あるいは様々な業務をしなくちゃいけない中で、ちょっと、一時間、二時間でもそういったことに時間を使わなくちゃいけないということで、大変な御苦労があったんだというふうに思いますので、これを機に、しっかりとした名称にして、仕事をしやすい環境をつくっていただくというのは私は意義があるのではないかというふうに思います。
そして、その上で、やはり大事なのは中身だというふうに思いますので、地方環境局がこれから果たすべき役割についても少し伺っていきたいというふうに思います。
本当に、繰り返しになりますけれども、脱炭素に向けた取組、あるいは災害廃棄物処理に向けた取組、さらには、最近は熊対策、こういったことも世間を騒がせておりますけれども、そういったことに加えて、私が大変注目しておりますのは資源循環に向けた取組だというふうに思います。
私が三年前、四年前に自民党の経済産業部会の資源循環プロジェクトチームで事務局長を務めていたときには、なかなかサーキュラーエコノミーという言葉が浸透しておりませんでしたけれども、本当にこの四、五年の間に一気に名前が浸透してきたなというふうに思っております。
これは東京だけではなくて地方でもかなり浸透してきておりまして、例えば災害廃棄物とか、そういった、資源循環協会の皆さん方とお話をしておりますと、ようやく俺たちの時代が来た、俺たちにもしっかりと仕事をさせてくれというふうに皆さん方は思っていらっしゃるんですが、じゃ、どうやって、そういったサーキュラーエコノミーに向けた技術開発とか、あるいは様々なシステムをつくったりとか、そういったことをすればいいか分からないという業界の方がたくさんいらっしゃいます。
そうした意味では、東京で司令塔機能を本省が果たしつつ、地方の環境局が、膝と膝を突き合わせて、地域のNPOの皆様、企業の皆様、自治体の皆様方としっかり連携を取ってやっていっていただきたいというふうに思いますが、こういった資源循環に向けても地方環境局が十分な役割を果たしていただきたいというふうに思っておりますけれども、そうしたことについてどのような取組をされるおつもりなのか、お考えをお聞かせいただければと思います。
○角倉政府参考人 お答え申し上げます。
地方環境事務所につきましては、昨今、循環経済への移行に向けて、地域の資源循環産業の成長を後押しする牽引役として、既存の役割に加えまして、自治体や地域の事業者等の各関係者との連携強化や地域資源ビジネスの創出に向けてマッチングの仲介役となるなど、期待される役割が広がっております。
こうした役割を果たしていく取組の一つとして、令和七年度から、本省と地方環境事務所が連携し、地域における資源循環ビジネスの創出等を目的とした資源循環自治体フォーラムを開催しているところでございます。
このように、環境省の施策を、資源循環分野を始め様々な分野で全国津々浦々に浸透させていくに当たっては、地方環境事務所に期待されてきた役割は極めて大きいものがあり、今回の設置法改正案により、更なる体制強化と合わせて、地方ブロック単位の支分部局にふさわしい地方環境局という名称に改め、局長が自ら自治体の首長など意思決定権者と日頃の意思疎通を円滑に図れるようにしていくことで取組の効果を上げることができると考えております。
地方環境局として、地域から寄せられる時代の要請にしっかりと応えることができるよう、取組を更に前に進めてまいりたいと考えております。
○西野委員 ありがとうございました。
資源循環というのは国にとっても非常に大きなテーマになっておりますので、地方でもしっかり連携してやっていただきたいと思います。
それから、私がもう一つ重要だと思うことは、災害廃棄物処理に向けた事前の準備だというふうに思っています。
例えば、円滑に災害廃棄物を処理することができるように、あらかじめ、地方環境局と地元のNPO、そして建設業界、そしてまた資源循環協会の皆様方と災害協定を締結するということが重要だというふうに思っております。
また、もう一つは、災害廃棄物を広域で処理することができるように、近隣自治体の皆様方と広域連携をしっかり組む必要があるというふうに思いますが、そうしたことについてもあっせんをしていただきたい。
さらには、災害廃棄物の仮置場を事前に準備する、こういったことについても地方環境局の皆さん方にはしっかり取り組んでいただきたいというふうに思います。
ちょっと、通告しておりましたけれども、時間の関係で飛ばさせていただきまして、最後に大臣にお伺いしたいと思います。
今、大変短い時間ではありましたけれども、新しい体制に向けて様々な議論をさせていただきました。そうしたことを踏まえて、新しい地方環境局で大臣としてどういったことに取り組んでいくのか、そうした意気込みについて、最後にお聞かせをいただければと思います。
○石原国務大臣 少し繰り返しになってしまうところもありますけれども、環境行政が担う課題は、地球規模の課題から、国民の生活や生活に直結する課題まで、多岐にわたります。環境課題の現場は地域にあり、これまでも地域での政策の積み上げが、国の政策を先導する役割を果たしてきました。
地方環境事務所は、各地域において、自治体を始めとする地域のプレーヤーと密に連携しながら、環境問題の解決のために、環境政策の推進に取り組む役割を担っています。
今般、法改正を通じて地方環境局へ名称を変更しますが、災害廃棄物処理、熊対策を含む広域的な野生鳥獣の管理、また外来生物対策、地域の資源循環等について体制強化を行ってまいります。
これにより、これまで以上に地域に寄り添った政策の推進が可能となり、地域における環境課題の解決に全力で取り組み、各地域でプレゼンスを向上させ、認知度の向上につなげてまいりたいというふうに考えております。
○西野委員 ありがとうございました。
私の質問を終わります。
○宮路委員長 次に、金子恵美君。
○金子(恵)委員 中道の金子恵美でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
東日本大震災原発事故から丸十五年が過ぎた三・一一にも石原大臣は福島にお運びいただきまして、福島県主催の東日本大震災追悼復興祈念式に御出席いただきました。ありがとうございました。そのときに大臣の目に涙が浮かんでいたのを私は見ていたような気もいたします。
寄り添い続けること、とても重要だというふうに思っておりますし、また、さらには、これからも中間貯蔵施設の最終処分の問題もありますけれども、様々な復興に係る課題については、石原大臣にはしっかりと取組を進めていただきたいと思います。後ほど御決意は伺いたいと思います。
今日は、環境省設置法の一部を改正する法律案でございます。これについての質疑でございますので、まず私からは、先ほど来お話があるんですけれども、質問がありますけれども、地方支分部局、地方事務所の名称を地方環境局に改めると。
先ほどもお話がありましたけれども、これまでも対外的に理解されづらかった、大変御苦労があったということだというふうに思いますが、しかし、ここまで待たなくても本当はよかったんじゃないかと思うんですね。なぜ、この名称変更がこのタイミングだったのか、改めてお聞かせいただきたいと思うんです。
もちろん、今、熊対策もありますし、災害の廃棄物の問題もありますし、様々な課題がある。そして、世界的に言っても気候変動の問題、しっかりと環境省が本当の意味での司令塔となっていかなくてはいけない課題があるというふうに思います。
私、環境省設置法案のレクを受けたとき、部会でいろいろとやり取りをさせていただいたときに、環境省の方に、実際に環境保全経費というのは環境省の中にはたくさんあるわけではないけれども、各省からしっかりと取組の予算を集めて、それを公表するという仕組みがありますから、それについて質問したところ、もちろん環境省は司令塔だからと明確におっしゃった。そうであれば、強い力を持っていいんだと思うんですね。だけれども、ここまで御苦労されていて、やっと皆さん、周りに対外的に認めていただけるような、地方環境局に改める、なぜこのタイミングですか。
○青山副大臣 お答えします。
二十年前に環境省の地方環境事務所ができたときは、人員が全国で僅か三百六十九人でありました。二十年を経まして、昨年度末でいいますと千百五十九人に伸びました。それが今年度いよいよ千二百人を超えるということで、人員から見ても、やっと事務所が局を名のってもよいタイミングではないかと思います。
それと、議員がおっしゃった、もっと早くてもよかったんじゃないかという問題意識は私も実は共有するところでありまして、総選挙の直前に、問題になっている釧路湿原を見て回りましたが、そのときに、地方事務所にいらっしゃるレンジャーですね、レンジャーは環境省の本省にもいらっしゃいますけれども、主として多くは地方事務所に配属されていて、その方々が釧路湿原を守るために、あるいはタンチョウヅルを含めた動物を守るためにどういう重要な役割をされているかをありありと拝見しました。
したがって、そういうレンジャーが多く配置されている地方事務所が局になるというのは、レンジャーというと、やはり陸上自衛隊のレンジャーが有名ですけれども、環境レンジャーというのも非常に重大な役割があるというのは、この際、主権者の方々にも知っていただく大きな機会だと考えています。それをもって今回のタイミングとなったと理解していただければと思います。
ありがとうございます。
○金子(恵)委員 ありがとうございます。
もっと早くてよかったんじゃないか、そういう思いを共有していただいているということはありがたいことだというふうに思っていますし、私たちは、少なくとも私は環境省の応援団でございますので、人も予算もしっかりと増やしていかなきゃいけないというふうにも思っていますが。
そういう中で、今、副大臣からおっしゃっていただきましたレンジャーの話。自然系職員を一般的にレンジャーというわけですけれども、自然保護官、管理官がレンジャー、そして、アクティブ・レンジャーは自然保護官の補佐をされている方、こういう方々が現場で働いている。
それで、実は、国立公園等の管理などをされているということでありますけれども、実際に、たくさんの方々が例えば保護官事務所等に配置されているわけではないです。しかし、二〇一六年から見れば随分増えている。そのときのレンジャーは百人だったんですけれども、令和八年は二百二十二人となる見込みというふうに聞いていますので、この数字は環境省さんからいただいた数字ではありますけれども、そういうことであれば、増えてはいる。しかしながら、実態として、多分、大変御苦労されているんだと思います。
そこで、会計検査院から指摘がされてしまいまして、残念ながら、令和五年末時点で全国の国立公園に設置されている建物や橋等の施設の管理状況を検査したところ、国有財産台帳に記載がされている公園施設のうち所在が不明のままとなっていたもの及び国有財産である蓋然性が高いものの所有者が不明のままとなっている建物及び工作物が六百八十六件となっており、各地方環境事務所によって適切に管理されていなかったことが判明したということです。そのうち、国有財産である蓋然性が高い所有者が不明の建物及び工作物百二十三件については、国有財産であるか否かの確認が行われていないため、国有財産であるにもかかわらず、地方環境事務所が国有財産としての管理を行ってこなかったおそれがあると指摘されているわけです。
現場の皆さんは頑張っていると思います。地方環境事務所の皆さんももちろん頑張っていると思います。でも、こういう事態は起こってしまっている。
まず、この会計検査院からの指摘を発生原因も含めてどのように受け止めているか、大臣にお伺いしたいと思います。
○石原国務大臣 会計検査院からの指摘については、国立公園における公園施設の管理が必ずしも十分でなかった点を真摯に受け止めているところであります。
今回の指摘を踏まえて、まずは、施設の重要度等も勘案しながら、所在が不明な国有財産については、その所在を特定し、国有財産台帳と位置図のひもづけを速やかに進めてまいります。
また、所有者が不明な財産については、所有者の特定を進めてまいりたいと思います。
その上で、今後については、国有財産の省内事務マニュアルの見直しなどを行い、再発防止等にしっかりと取り組んでまいりたいというふうに考えております。
○金子(恵)委員 ありがとうございました。
既に対応ということについて御答弁をいただいたわけなんですが、会計検査院は、もちろん公園施設を特定したりするためにも相当の労力を要することなどからこのような事態が発生している可能性はあるけれども、しかし、それプラス、国有財産を適切に管理することの重要性について、その理解が十分でないのではないかという指摘もしているんですね。
この件についてはどうでしょうか。地元の方々は、恐らく、定期的な巡視活動も行ってきたはずです。しかし、どこかの時点でこういう施設等を管理することを怠るというか抜け落ちてしまったというのは、そのことに対しての理解が十分ではなかったのではないかという指摘なんですね。
大臣、どう思われますか。
○石原国務大臣 事務方から説明を聞いている中で、台帳には、どこにあるのかという地図ですね、それと、構造物であれば設計図というかそういうものがついていなければいけないんですが、それ自身がついていなかったことによって、実際にその地図がないですから、台帳に載っていても、どこにあるか分からないみたいなことだったというふうに聞いています。
それがなぜそう起こったのかというところはしっかりと確認をしてまいりたいと思いますけれども、そういうことが、地方事務所の方が実際に修正ができなかったというか、管理ができなかった原因だというふうに事務方から聞いております。
こういうことがないように、先ほど言った国有財産の省内事務マニュアルの見直しをして、しっかりと管理を徹底してまいりたいと思います。
○金子(恵)委員 ありがとうございます。
国立公園等は、もちろんその中で自然を保護するということもありますけれども、しっかりと観光資源としても利活用するということで、これまでも様々な取組がされてきているわけなんですけれども、特に、先ほどレンジャーの方々が増えてきた、その一つの要因として国立公園満喫プロジェクトというのが二〇一六年にスタートいたしまして、その後それに合わせるような形で自然公園法も改正したというようなことから今に至っているわけなんですが、そうすると、人を呼び込むということも前提になって、それぞれのレンジャーの皆様方も保護をしていく、管理をしていくということにはなると思うんですが、ただ単に国有財産を守るということだけではなくて、やはり、お越しになった方々、自然を愛する方々の安全確保とか、そういうことにもしっかりつなげていかなくてはいけないんだというふうに思うんです。
私がちょっとレクを受けたときに、実際にはやはり老朽化してしまっている、もしかすると危険性も伴ってしまっているかもしれない、そういう施設もないわけではないというようなお話も聞きましたので、そういう意味でも、しっかりと特定、大変広大な国立公園の中での特定は難しいかもしれない、でも、何か工夫をしてやっていただいて、だから本当に人が必要なんだとは思いますけれども、その上でしっかりとした対応をして、そして本当に自然を愛する多くの方々が安心してしっかりと過ごすことができるような対応をすることも、重要な環境省としての役目ではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○石原国務大臣 金子委員が言われるとおり、私は今回の事案について質問していただいて大変ありがたかったんですが、やはりちょっと思ったのは、千鳥ケ淵で桜が倒れて、あれがもし人に被害があったらというふうに思いました。環境省として点検もしてもらったところでありますけれども、まさに国立公園の中で所在が分からない建物があってそれが老朽化をして、もしそれが崩れて、近くに人がいて被害を受けるようなことはあってはならないので、先ほど言ったようにしっかりと点検を進めさせていただきたいと思います。
そして、何よりも人の確保ということが重要だと思いますけれども、各地域で環境行政をより効率的に推進するためには地域の実情に精通した職員を確保、育成することが重要であるというふうに考えます。
このため、地方環境事務所採用について令和六年度から開始をしております。令和八年度は一般職の大卒区分で十六名を採用したところであります。
今後も一事務所当たり年間二名程度を目安として採用を続けていく予定であります。
地方環境事務所で採用された職員には、地域脱炭素や資源循環等の業務を幅広く経験をさせ、また本省での業務、他省庁との人事交流等の経験も積ませる考えであります。
これにより、中長期的に、地方環境事務所の脱炭素、資源循環、総務関係等の事務全般を担う中核的な人材を育成してまいりたいというふうに考えております。
○金子(恵)委員 ありがとうございます。是非よろしくお願いしたいと思います。
ちょうど四月一日から六月の三十日まで、私の地元の福島県では、ふくしまデスティネーションキャンペーンをしているんですが、この大型観光キャンペーンでイベントがありまして、そこでブースが一つありまして、そこでは磐梯朝日国立公園にあります浄土平、皆さんが一生懸命、地元のよさ、自然のすばらしさをPRをされていました。やはりその関係者の方とお話をしたときにも、例えばレンジャーの皆さんは本当に頑張っていただいているけれども、あるいは事務所の皆さんは頑張っていただいているけれども、やはり人がもっと増えていけばいろいろな対応ができるのではないかというようなお話もありましたし、是非大臣にも、またさらに、この時期、いい時期でありますので、福島にお運びいただきまして、中間貯蔵施設の話もありますけれども、美しい山々もありますので、よろしくお願いしたいと思います。
今、国立公園に関係した質問をいたしまして、しっかりとした人員の確保と、そしてまた専門的な知識をちゃんと持つ方々が必要であるという認識は共有させていただいたんだというふうに思います。
そこで、改めて申し上げさせていただきますけれども、国立公園の話題だけではなくて、先ほど来お話がありますけれども、大規模災害に備えた災害廃棄物処理対策、そして熊対策を含む広域的な野生鳥獣保護管理、外来生物対策、地方の資源循環等の体制強化、こういうものを図るために、令和八年度の予算も、省で六十七名の定員の新規増の措置を講じている、純増四十九名というふうに伺っておりますけれども、しかし、これだけではなくて、やはり中長期的な視点を持った、そういう中長期を見据えた息の長い取組が必要とされる課題があるわけですから、中長期的な視点に立った人員の確保、そういう方々が必要になってくるというふうに思いますし、改めて、専門人材の育成の必要性について、政府の今後の取組について再度お伺いしたいというふうに思います。
○石原国務大臣 繰り返しになってしまいますけれども、中長期的には、地方環境事務所において、脱炭素、資源循環、総務関係等の事務全般を担う中核的な人材を育成してまいりたいというふうに考えております。
○金子(恵)委員 私は、さきに環境省やそして地方環境事務所に所属する職員の方々にどのような研修等をされているかと伺ったんですね。
まずは、級別に行う必要な知識、スキルを身につけるための取組とか、環境行政に関わる専門性を高めるための取組、その他の取組、語学研修、国外留学、国内留学、若手職員をサポートするメンター、メンティー制度やキャリアアドバイザー制度もあるというようなことで、大体の、あらあらのことは伺ったんですけれども、もっと丁寧な、環境行政に関わる職員をしっかりと育てるためには、しっかりとした研修等を充実させるべきではないかなというふうに思うんですね。
これをするにも、もちろん予算も必要。先ほど来申し上げていますけれども、人員をもっと増員すべき、定員を増加すべきだというふうに思いますし、そして予算ももっと増やしていくべきだというふうに思いますけれども、研修制度をもっと充実させていく。そして、先ほど申し上げましたけれども、国立公園の施設の管理についても、本当に管理をすることの重要性を理解していたのかどうか。どこかでもしその意識が抜け落ちてしまうような状況だったらば、本来それはしっかりと長期的にわたって研修なりしていかなきゃいけなかった、先ほどマニュアル等をしっかりと作り上げて、そしてこれからはこのようなことがないようにしていくという話だったんですけれども、やはり人を育てるということはとても重要なことだというふうに思うんです。
一言大臣からお願いいたします。
○石原国務大臣 先ほど、国立公園の建物等が、会計検査院からも指摘がありましたけれども、国有財産の事務のマニュアルをしっかりと整備していきます。
もちろん、整備をしただけでは駄目なので、それに基づいてしっかりと研修も行って、金子委員から言われたように、私もこのことは本当に、今までけがをするとか人命に関わる事故がなくて本当によかったなと。
ただ、やはりしっかりと管理をしていかないと、繰り返しになってしまいますけれども、千鳥ケ淵の桜の木みたいに、結構、桜というのは六十年ぐらいしか寿命がなくて倒れたりする可能性がありますから、やはり安心して国立公園に来ていただけるように、管理の徹底を、マニュアルも整備しますし、研修もしっかりやって、そういうことがあり得るということも職員の方々にしっかりと肝に銘じていただいて、安全を確保できるようにしてまいりたいと思います。
○金子(恵)委員 ありがとうございます。
是非、人を育てる環境省であってほしいですし、そして、その育った方々が地方環境局で十分に御活躍できることを願ってやみません。
それで、今回法律案が成立すれば、正式には政令で定めることとされておりますけれども、福島地方環境事務所は福島環境局となる方向であると伺ってもいます。同じく政令で定めることになる内部組織はどうなっていくか、変更があるのかないかも含めてお伺いしたいところでもありますけれども、福島地方環境事務所の今の業務は、福島県の除染、特定廃棄物等処理、そして中間貯蔵施設関係ということになります。
ほかの地方環境事務所も大切な業務はしていますけれども、福島は福島のことに特化した形で存在しているということでありますが、改めて、名称が変わってもこの役割は変わらないということでよろしいでしょうか。
○青山副大臣 お答えします。
数ある地方事務所の中でも福島は特別な存在でありまして、それは政府の大方針である福島の復興再生ということを環境の側面から担っているわけでありますし、具体的に申しますと、今御指摘のあったとおり、除染、それから中間貯蔵施設の管理、さらに復興再生土の利用ですね。これは福島県を超えて全国的な課題にもなっているわけです。
したがって、この福島の環境事務所は、環境局となったときに、ブロックではなくて、ここだけが県単位で地方環境局になるわけです。基本的には、委員おっしゃったとおり、重要な役割を従前どおり果たしていきます。それと同時に、委員におかれては先ほどから人員の問題も指摘されていますけれども、この福島においては四百五十八人に達していますので、それも実は最多であります。そういうことも維持してまいりたい、あるいは拡充してまいりたいと考えています。
○金子(恵)委員 ありがとうございます。
それだけ多くの方々を配置していただいているんですが、それだけ大きな課題を持っている福島県の状況だということを御理解をいただきたいというふうに思います。
ですから、我が国全体の問題だというふうに認識を是非していただきたいなというふうに思っておりますし、改めて大臣に、最後の質問になってしまうんですけれども、東日本大震災原発事故の原子力災害被災地域等の復興再生に向けた取組についてお伺いしたいと思いますが、先ほどももう触れていただいてはいるのですけれども、改めて、先ほど来お話があります除去土壌の話だけではなくて、例えば、放射線健康管理の問題、特定帰還居住区域における除染の問題、そしてALPS処理水に係る海域モニタリングの問題等、まだまだ多くあります。大臣の御決意をお伺いしたいと思います。
○石原国務大臣 東日本大震災からの復興、創生は、環境省としても最も重要な課題の一つであります。
私、大臣を拝命してすぐに福島県を訪問し、内堀知事とお会いしました。また、大熊町、双葉町、浪江町、楢葉町、富岡町、飯舘村を訪問して、各町村長ともお会いをいたしました。知事、町村長とお話しする中で、帰還の意向のある住民の方々の帰還や除去土壌等の今後の取扱いなど、いまだ残る課題についても改めて認識をして、環境大臣として福島の復興にしっかりと、皆さんに寄り添って進めていくことを新たに決意をしたところであります。
今お話にあったように、引き続き、特定帰還居住区域の除染や除去土壌等の県外最終処分に向けた取組、またALPS処理水のモニタリング等々、着実に環境省は全力を尽くして復興を前進させてまいりたいというふうに考えております。
○金子(恵)委員 ありがとうございます。是非期待をしたいというふうに思いますし、除去土壌の最終処分に向けた国民の理解醸成の在り方等について、今日質問を用意しておりましたけれども、また次の機会に質問させていただきたいと思います。ただ、これだけ申し上げさせていただいているのは、是非、国を挙げて国民の皆様の理解醸成、これを進めていただきたいということもお願いを申し上げまして、私の質問を終わりたいと思います。
ありがとうございました。
○宮路委員長 次に、西園勝秀君。
○西園委員 中道改革連合の西園勝秀です。
本日は、質問の機会をいただき、ありがとうございます。
本日の委員会では、環境省設置法の一部を改正する法律案の審議がされますが、その前提として、環境省の任務を確認したいと思います。
環境省設置法第三条には次のように規定されております。環境省は、地球環境保全、公害の防止、自然環境の保護及び整備その他の環境の保全並びに原子力の研究、開発及び利用における安全の確保を図ることを任務とする。
ここで最初に掲げられているのが、地球環境の保全です。言い換えれば、各省庁に多様なステークホルダーが存在する中で、環境省にとっての最大のステークホルダーは地球そのものだということでございます。しかしながら、地球は自ら言葉を発することができません。温暖化という現象を通じて、人類に深刻な警告を発し続けるだけでございます。環境省の皆様は、その警告を真摯に受け止め、各種施策を推進されているものと承知しており、その御努力に敬意を表します。
一方で、その政策は、事業活動の中でやむを得ずCO2を排出する企業など、他のステークホルダーとの利害が衝突する側面もあります。こうした利害の調整こそが国会の役割であり、本委員会の重要な使命であると考えます。その観点から、我が国の排出量取引制度、GX―ETSなども活用しながら、脱炭素をいかに着実に進めていくか、本委員会において建設的な議論を進めていきたいと考えております。
石原大臣には、四月十日の環境委員会において、私の質問に対し、我が国の気候変動対策を取りまとめる立場として、GX―ETS制度も含め、対策全体の推進や進捗管理をしっかりと行っていくと御答弁されました。
改めて、石原大臣にお伺いいたします。
環境省は、脱炭素先行地域づくりを通じて、全国九十九の地域における脱炭素の取組を支援しておられますが、その進捗は約三割にとどまっております。この進展が十分に進まない要因をどのように分析しておられるのか、また、その課題をどのようにして克服していこうと考えられているのか、大臣の御見解をお伺いいたします。
○石原国務大臣 お答え申し上げます。
脱炭素先行地域の取組は、二〇三〇年までのカーボンニュートラルの実現という極めて意欲的な取組に挑戦するのに非常に重要な取組であります。
その実現に当たっては、地域における関係者との合意形成にどうしても時間を要しているほか、想定外の物価高等の課題に直面しており、今委員が言われたように、三割というような進捗状況に伸び悩む一因となっているところであります。
そのため、環境省としては、他の地域における合意形成の優良事例の共有や計画の柔軟な見直しの提案など、各地域の進捗の改善に向けて取り組んでいるところであります。
引き続き、脱炭素先行地域の取組の実現に向けて、地域環境事務所を、今度環境局になりますけれども、中心に丁寧な伴走支援を行ってまいりたいというふうに考えております。
○西園委員 御答弁ありがとうございます。まさに、この優良事例の横展開というのは私も本当に重要だと思いますので、是非一〇〇%の達成率を目指して頑張っていただければというふうに思います。
この環境省からの交付金を活用して自治体が脱炭素の取組を進めたとしても、結果、五年間の事業期間終了後にその取組が継続されなければ、十分な効果は期待できません。また、この交付金の対象外である全国約千七百の自治体の脱炭素の取組をどのように進めるのかという課題もございます。
自治体の脱炭素の取組を持続可能なものとするためには、企業間で導入が進む排出権取引制度、GX―ETSも参考にしつつ、自治体間において民生部門の排出量取引を可能とする新たな枠組みの構築が必要であると考えます。
その意味で、三月十日の衆議院総務委員会で我が党の田嶋要委員が提案したように、脱炭素の取組を頑張っている自治体に交付税を増やすような仕組みを新たに導入することも一案かと思います。この田嶋委員の指摘に対し、林総務大臣は、環境省と連携して、地域における脱炭素化の取組、適切な算定に努めていきたいと御答弁されました。
改めて、総務省にお伺いいたします。
脱炭素の取組が進んでいる自治体に対し、脱炭素化推進事業債の交付税措置により自治体の取組を後押しすることが地球温暖化対策として有効ではないかと考えますが、政府の御見解をお伺いいたします。
○橋本政府参考人 お答え申し上げます。
温室効果ガスの二〇五〇年ネットゼロの実現に向け、令和七年二月に閣議決定された地球温暖化対策計画等を踏まえ、地域脱炭素の加速化を図ることは大変重要と認識しているところでございます。
このため、総務省におきましては、再生可能エネルギー導入等の公共施設等の脱炭素化について、地方単独事業により積極的に取り組む地方自治体に対しまして、地方交付税措置のある脱炭素化推進事業債を活用できることとしており、令和八年度からは対象事業を拡充した上で、令和十二年度まで延長することとしたところでございます。
総務省といたしましては、地方自治体において、本事業債を活用し、地域の脱炭素化に積極的に取り組んでいただくことを期待しているところでございます。
○西園委員 ありがとうございます。
まさに、この脱炭素化推進事業債、私も本当に大事だと思うんですが、この交付税措置率は五〇%ですよね。つまり、半分は地域の自治体が負担をしているということなんです。考えてみると、地球温暖化対策というのは、その地域のためにやっているんじゃないんですよ。日本全国のためにやっているんです。それを半分が自治体の税金で賄っているというのは、私はこれは制度に欠陥があるんじゃないかというふうに実は考えています。
例えば、災害復旧事業債は交付税措置率九五%です。このように、やはり自治体の負担が少ないようなこういう取組を、私は制度として考えていただきたいなというふうに思います。これは質問通告しておりませんので、問題提起にとどめさせていただきます。
次に、災害廃棄物の仮置場の確保について伺います。
私は、議員になる前、復興庁に勤務し、東日本大震災の教訓を取りまとめた復興政策十年間の振り返り、いわゆる復興政策十年史の編さんに当たってまいりました。この復興政策十年史を取りまとめた後、今後の事前防災の観点で私が最も大切だと思っているのが、災害廃棄物の仮置場の確保です。東日本大震災では、この仮置場が不足していたことが原因で復興が大幅に遅れました。この仮置場の確保という点について、私はこれまで各委員会での質問で度々その重要性を訴えてまいりました。
今回、環境省設置法の一部を改正する法律案で、災害廃棄物処理対策に係る地方公共団体への支援強化が図られることは大変大きな前進と受け止めております。災害廃棄物対策の第一歩は、現状を正しく把握することです。環境省は毎年、一般廃棄物実態調査を行っておりますが、各自治体が確保している仮置場の具体的な面積や場所については、これまでも必ずしも十分な集計がなされてこなかったと承知をしております。今後、公表を前提とした把握を進めるとの方針ですが、いつまでにどのような制度で調査を行う予定でしょうか。具体的なスケジュールと調査の透明性についてお伺いいたします。
○角倉政府参考人 お答え申し上げます。
環境省におきましては、毎年実施する一般廃棄物処理実態調査におきまして、自治体の仮置場の面積を調査しております。
その際、最も災害廃棄物発生量が多い災害を想定し、仮置場の必要面積、候補地面積、確保済面積などを伺ってまいりました。
一方で、仮置場の確保におきましては、地権者等との慎重な調整が必要なこともあり、これらの項目への回答率は必ずしも高くなく、環境省として網羅的には把握できていないのが状況でございます。
こうした状況を踏まえまして、令和八年度に行う調査におきましては、一般廃棄物処理実態調査の回答要領において、回答必須項目を明示するなどにより、仮置場の面積について具体的に回答いただけるよう、自治体に丁寧に周知してまいりたいと考えております。
また、当該調査を受けて、令和八年度末頃公表予定の調査結果につきましては、都道府県ごとに仮置場の面積を集計し、公表できるよう、今後、国から自治体に協力を求めてまいりたいと考えております。
なお、仮置場候補地の場所につきましては、周辺環境に対する悪影響への懸念などから、地権者や住民等と慎重な調整が必要であり、自治体としては候補地を選定しても対外的に公表することが難しい実情がある場合もあると伺っております。
こうした個別の実情を踏まえれば、仮置場候補地の場所について一律に公表することは難しい状況でございますが、引き続き、環境省といたしましては、御指摘の点も踏まえまして、自治体の仮置場確保の取組を推進してまいりたいと考えております。
○西園委員 ありがとうございます。
済みません、確認をさせてください。
今回の廃掃法の改正で、市町村の一般廃棄物処理計画に非常時における仮置場の候補地や必要量をあらかじめ明記することが義務化されましたけれども、場所については公表されないんですか。ちょっと確認をさせてください。
○角倉政府参考人 お答え申し上げます。
場所につきましては、繰り返しになって恐縮でございますけれども、周辺環境に対する悪影響への懸念などから、地権者や住民等と慎重な調整が必要であり、自治体としては候補地を選定しても対外的に公表することが難しい実情がある場合もあると伺っておりますので、そうした状況を踏まえまして、個別に各自治体と御相談しながら対応していくべき事項かな、このように考えております。
○西園委員 ありがとうございます。
ちょっとこれは廃掃法の改正の議論のとき、私はもう少し踏み込ませていただきたいと思います。
まさに、災害廃棄物の迅速かつ適切な処理体制を平時から構築するということが私は本当に大事だというふうに思っております。しかしながら、今、もし場所が、どういう形で公表されるか分からないんですけれども、形式的な計画にとどまってしまえば、実際の災害時には機能せず、かえって初動の遅れを招くおそれが私はあるんじゃないかというふうに思います。特に、過去の大規模災害においては、仮置場の確保や運用をめぐる混乱が復旧復興のスピードに大きな影響を与えたことは周知のとおりでございます。
現場に目を向けますと、平地が限られる中山間地域や土地利用が高度に集積した都市部などにおいては、そもそも適地の選定そのものが困難な状況にあります。さらに、仮に候補地を選定できたとしても、周辺住民の理解の醸成や関係者との調整に相当の時間を要し、その結果、計画策定が停滞するというボトルネックが各地で点在しております。まさに今御指摘のとおりでございます。さらに、候補地の面積や搬入動線、環境負荷への配慮といった技術的検討についても、自治体単独では十分な知見や人員を確保できないケースが少なくありません。
そこで、伺います。
環境省として、今回の義務化を実効性あるものとするために、地方環境局やJESCOといった専門的知見を有する機関をどのように位置づけ、具体的にどのような形で自治体支援に関与させていくお考えでしょうか。政府の御見解をお伺いいたします。
○角倉政府参考人 お答え申し上げます。
自治体におきましては、平時から仮置場候補地の検討を含む災害廃棄物処理計画の策定をしていくことが重要でございます。
こうした観点から、廃棄物処理法等の改正法案におきましては、市町村に災害廃棄物処理に係る計画策定を義務づけることを盛り込んでおります。
一方で、仮置場候補地の検討に当たりましては、必要面積の算定に加え、他用途との利用調整、地権者等との調整など、検討事項が多岐にわたることから、自治体単独で設定するのが難しい場合もございます。
これまで環境省では、災害廃棄物対策指針等における情報提供に加え、地方環境事務所が行う地域ブロック協議会を通じてモデル事業等を実施するなど、仮置場確保における自治体の取組を支援してまいりました。
今回の設置法改正案により、地方環境事務所の災害廃棄物処理対策の定員を全国で二十九名増員するなど、体制の拡充を図るとともに、廃棄物処理法等の改正法案により、専門支援機関を措置することとしております。
仮置場候補地を実効性あるものとするため、これらの人員を最大限活用し、必要面積の算定といった自治体の検討作業の実務的な支援から地権者等の関係者との調整に至るまで、これまでの取組をより一層推進し、自治体の仮置場確保を支援してまいりたいと考えております。
○西園委員 ありがとうございます。
二十九名増員ということで、是非取組を加速していただければと思います。
市町村が策定した一般廃棄物処理計画については、その実効性をどのように評価していくのかということで、今の財政的、人的支援を含めたフォローアップが必要です。また、先ほど西野委員も触れられておりましたが、実際の運用に当たっては自治体間の広域連携が必要です。
環境省は、先ほど御答弁にありましたが、地域ブロック協議会を設け、地方公共団体が相互に連携して、災害時に起こる様々な課題の解決を目指しておられます。災害廃棄物の広域処理もこの枠組みの中で検討されているというものと承知しております。能登半島地震においては、この地域ブロック協議会が有効に機能し、中部環境事務所が調整役を担うことで、新潟県などでの広域処理が行われました。
今回の環境省設置法の改正により、地方環境事務所は地方環境局へと再編され、その調整機能の一層の強化が見込まれます。今後想定される南海トラフ地震、日本海・千島海溝地震、首都直下地震といった大規模災害に備え、地方環境局が中心となり、災害廃棄物処理における自治体間の広域連携を着実に推進していくことを期待しております。
そこで、石原大臣にお伺いいたします。
今後、全国どこで自然災害が発生した場合でも災害廃棄物の迅速な処理が可能となるよう、自治体間の広域連携を促進するための協定に関するガイドラインを策定するなど、環境省がリーダーシップを発揮していくことも重要ではないかと思いますが、この点について御見解をお伺いいたします。
○石原国務大臣 お答え申し上げます。
災害時に災害廃棄物処理を迅速に行うためには、平時からの、自治体間の協定を締結するなど、事前の準備が重要であります。
こうした観点から、今国会に提出した廃棄物処理法等の改正法案では、自治体間や自治体と民間事業者等との協定締結の努力義務の規定を盛り込んでいるところであります。
一方で、一部の自治体においては、協定の締結のノウハウや人員が不足している事情があります。
今回、地方環境事務所の資源循環課を資源循環・災害廃棄物対策課として、災害廃棄物処理対策の職員を、先ほども局長の方から話がありました、全国で二十九名増員するなど、体制の充実を図るところであります。
この職員も活用して、各地域において、協定のひな形や協定締結事例等を充実したガイドラインによる技術的な助言や自治体間のマッチング支援を推進してまいります。
また、協定の実効性を担保するため、平時から自治体間の継続的な意思疎通が行われることを促すなど、自治体間の取組を支援していきたいというふうに考えております。
これらの取組を通して、災害時の円滑な、そして迅速な災害廃棄物処理体制の構築に取り組んでまいります。
○西園委員 今の御答弁で努力義務というのがございましたけれども、これは、大臣、どうですか。努力義務で進むと思われますか。私は、やるのであればちゃんと義務化すべきだと思うんですけれども、ちょっと大臣、どうですか。質問通告はないんですけれども、御感想をお願いします。
○石原国務大臣 努力義務とさせていただいたんですが、先ほど仮置場の話がありましたけれども、私、二〇一九年に環境副大臣になったんですが、そのとき台風十九号が来まして、私の当時の選挙区が大田区だったんですけれども、かなり災害ごみが、災害廃棄物が出て、ただ、そのときにはまだ大田区は災害廃棄物の処理計画ができていなくて、結局、家の前に置いていて、仮置場がなく、そのまま清掃所にピストン輸送で、ただ、頑張って清掃車が来て全部やったんですけれども。
気候変動によって集中豪雨なんかありますので、私は、かなり問題意識は各自治体は高まっているというふうに思います。そういう中で、やはり、人手がいないのでできないような自治体がありますので、それは丁寧に地方環境事務所の方でフォローをして、努力義務ですけれども、しっかりと協定が進むように、環境省としても力を尽くしてまいりたいというふうに思います。
○西園委員 ありがとうございます。
この努力義務というのは、私、どの程度の効力があるのか、ちょっと正直よく分からないところがありまして、例えば、事前復興まちづくり計画という、事前防災で作る取組はありますけれども、国交省が進めていますけれども、これだけ事前防災が必要だと言っておきながら、全国で三%ですよ。結局、しっかり頑張ってください、その努力だけでは、現実、物事は私は動かないと思います。本当に、義務化して、当然、義務化しようとすれば、いろいろな課題はありますよ。でも、それは一つ一つやる中で、運用していくことで私は解決すると思うんですね。私は、この努力義務というところにちょっと限界があるんじゃないかというふうに思います。
時間が来ましたので、他の質問がございますが、ここで終わらせていただきます。
ありがとうございました。
○宮路委員長 次に、鍋島勢理君。
○鍋島委員 おはようございます。国民民主党の鍋島勢理でございます。
前回は大臣所信に対する質疑をさせていただきまして、地元広島からも多くの方が御覧くださいまして、委員会後にもたくさんのメッセージが届いておりました。
地域の課題は日本全体に共通する課題であると考えておりますので、今後も、地域の声を大切にして、毎回の委員会を大切にしまして質疑をさせていただきたいと思っております。本日もどうぞよろしくお願い申し上げます。
本日は、環境省設置法の一部を改正する法案の審議ということで、公務員の分野でも人員不足がありつつ、そして他方、廃棄物や、鳥獣の保護管理など対応すべき課題が増大している、このことに対応するための改正が本法案の内容であるというふうに考えております。これをしっかりと実現していただくためにも、本日、何点かお伺いをしていきたいと考えております。
まずは、これまでの先生方の質問と重複してしまうんですけれども、改めて、本法案、今国会において改正する意義、そして、今国会でもし改正しないことで何か不都合があるとすれば、そのことも併せてお伺いをいたします。
○石原国務大臣 地方環境事務所は、設置から二十年が経過する中、時代の要請に合わせて、その業務、規模を拡大してきたところであります。
一方で、名称が事務所であることにより、地方ブロック単位の支分部局であることが理解されづらかった。このため、地方自治体との円滑な連携、調整に支障が生ずる場面がありました。
本法案の意義は、地方ブロックを単位とする支分部局にふさわしい地方環境局という名称に改めることで、更なる体制強化と合わせて、より効果的な機能発揮をすることにあります。
今回改正しない場合には、地方支分部局であることが理解されにくい状況が続き、地方において十分な政策推進ができない可能性があります。
環境行政の重要性が高まる中、早急にこうした状況を改善するため、地方環境局に改める必要があり、このため、今国会に法案を提出したところであります。
○鍋島委員 ありがとうございます。
次に、本法案の施行日の考え方なんですけれども、今年の七月一日となっておりますが、この日付とされた理由をお示しください。
○秦政府参考人 お答え申し上げます。
本法案が成立いたしますれば、その後、政省令を始めとする諸規定の整備や、あるいは名称変更等、改正内容の周知に一定の期間を要します。しかし、その一方で、今後起こるかもしれない大規模災害等に備えて、できるだけ早期に名称変更を含めた体制整備、事務の円滑な処理を進める意味でも、こういった体制整備を早めに行っていく必要もあるというふうに考えております。
こうしたことも踏まえまして、施行期日につきましては、少し早めの令和八年七月一日とさせていただいているところでございます。
○鍋島委員 ありがとうございます。
今回の改正では、環境省の地方支分部局として設置されている地方環境事務所を地方環境局とすることによって、より一層自治体の支援などの機能強化が図られるものとされておりますけれども、具体的に、どのようにすることでこの機能強化、体制強化が図られるのか、人員をどのように配置されるのか、その数値と併せてお答えをお願いいたします。
○秦政府参考人 お答え申し上げます。
具体的に申し上げますと、災害廃棄物処理対策につきましては、地方環境局と改称することと合わせまして、資源循環課という課があるんですが、こちらを資源循環・災害廃棄物対策課、これに改称いたしまして、災害廃棄物処理対策を担う職員を、これは全国の地方事務所合計ということではございますけれども、二十九名増員を図るということにいたしております。
これによりまして、平時においては地方ブロック内での関係者の連携の強化を図ってまいりますし、また、発災時におけます広域連携の調整ですとか、あるいは被災自治体への職員派遣、これらを充実してまいりたいと考えております。
また、熊対策等鳥獣対策につきましては、各地方環境事務所に、熊対策を専属的に行いますクマ対策専門官の配置、それから、これは熊に限らないんですけれども、鳥獣は広域的に移動しますので、広域的に対策が必要な鳥獣に関する業務を行います広域鳥獣対策専門官、これを配置して、全国で計十五名増員をすることといたしております。より現場に近い立場から、自治体への技術的助言、それから、都道府県と連携をいたしまして、県境を越えた広域的な個体数調査、特に熊ですね、ですとか、あるいは管理方針、こういったものの検討を担わせてまいることにしております。
○鍋島委員 ありがとうございました。
今御説明をいただきました各分野におきましては、自治体のニーズなどに応じてということもあろうかと思うんですが、それぞれの人員、追加で是非していただけたらと思いますし、今後、事業実施に当たって、そのニーズが十分であったのかということについても適宜検証していただきたいと思っております。
続きまして、先ほど申し上げましたとおり、地方環境事務所を地方環境局とすることで体制を強化する、これが改正の結果生じることであると認識をしております。これは念のため確認なんですけれども、今回の改正によって、例えば、所掌事務に変更が生じるなどして現場で混乱が生じることはないのかをお伺いいたします。
○青山副大臣 お答えします。
委員御指摘の懸念はとても大切な御懸念だと思います。
その上で、あえて結論から申しますと、混乱は生じないと考えています。大きく二つ理由がありまして、一つは、制度的に、行政改革の本旨、本来の目的はちゃんと守りつつ、次長を新設しますので、新しい事務について局長を補佐する体制が取れるということ。それからもう一つは、先ほどの石原大臣の答弁にも関連するんですが、これは本省からトップダウンで下ろす話ではなくて、地方の現場から、他省庁の、例えば経済産業局ですとか地方農政局とか、そういうところとの議論が対等にやりたいという現場から上がってきた声をこの法改正に結びつけましたので、混乱ということは起きないと考えております。
○鍋島委員 ありがとうございます。
先ほど御答弁をいただきましたように、そもそも、地方環境事務所であったがゆえに様々な支障が生じていた、業務が更に発生をしていたということでもございますので、本法案の内容を含めて、しっかりと周知をしていただきたいというふうに思っております。ありがとうございます。
続きまして、具体的な内容に移ってまいりたいと思うんですけれども、強化される内容のうち、災害廃棄物処理の観点について伺っていきます。
この災害廃棄物処理の対応につきましては、地方公共団体の支援を行っているということですけれども、平時と発災時、それぞれ具体的にどのような取組をされておられるのかを伺います。
○角倉政府参考人 お答え申し上げます。
環境省における災害廃棄物の平時の取組といたしましては、地方環境事務所が中心となり、各地方の地域ブロック協議会における災害廃棄物対策行動計画の整備、地域ブロック内の自治体の災害廃棄物処理計画の策定、そして、自治体における災害廃棄物対策に係る訓練や研修等の企画立案とその進捗管理、こういった取組への支援を実施してきたところでございます。
また、発災時におきましては、本省と地方環境事務所が連携し、災害廃棄物処理に係る財政的支援、被災自治体への環境省職員の派遣や災害廃棄物処理支援員制度等による自治体職員の派遣、廃棄物処理の広域連携の調整、廃棄物処理方針等への助言等を実施してきたところでございます。
○鍋島委員 御説明ありがとうございます。
今ちょうど防災庁の設置法案が審議されているところかと思うんですけれども、今後、防災庁、そして地方に置かれます防災局と連携していくというお考えがあられるのかを伺います。
○角倉政府参考人 お答え申し上げます。
ただいま御指摘のありました防災庁設置法案におきましては、防災庁の役割として、一元的な災害情報把握による初動対応の迅速化、きめ細やかな被災者、被災地支援の総合調整、ワンストップ窓口などが位置づけられていることに鑑み、災害廃棄物の処理に関しましても緊密に連携をしていくことが重要であると考えております。
具体的には、被害実態を把握し自治体への支援内容を検討する初動対応や、仮置場の確保等における関係機関との調整の場面において、防災庁と緊密に連携することにより、適正かつ円滑で迅速な災害廃棄物処理につながることが期待できると考えております。
こうした連携を進めることにより、災害廃棄物処理に係る自治体支援機能をより一層強化してまいりたいと考えております。
○鍋島委員 ありがとうございます。
緊密に連携をしていかれるという力強いお言葉がありましたので、引き続きの御支援をよろしくお願いいたします。
最後の質問に移ります。
災害廃棄物処理につきましては、災害廃棄物の処理計画を地方自治体が今策定をしておりまして、今ほとんどの自治体で行われつつあるということです。これをしっかりと一〇〇%に近づけていくことが重要だと思うんですけれども、この計画の現在の策定状況は今どうなっているのか、そして、環境省はこの数字をどのように認識しておられるのかを伺います。
○石原国務大臣 お答え申し上げます。
各自治体における災害廃棄物処理計画の策定率は、令和六年度末時点で約九〇%となっています。
残り約一〇%の市町村は、そのほとんどが小規模な自治体であり、マンパワー不足や専門知識の不足により計画策定が進まないのが実態であります。
今回、地方環境事務所の資源循環課を資源循環・災害廃棄物対策課として、災害廃棄物処理対策の職員を全国で二十九名増員するなど、体制の充実を図るところであります。
この職員も活用して、モデル事業や計画の有効事例等の情報発信により、策定率一〇〇%を目指して、小規模自治体の計画策定を推進してまいりたいというふうに考えます。また、策定済みの自治体についても、改定の支援を行ってまいります。
このほか、平時における連携の強化、災害時における広域連携の調整、災害自治体への職員派遣、国としての助言等を通じて、地域の災害廃棄物処理体制の強化に取り組んでまいります。
○鍋島委員 ありがとうございます。
しっかりとこれが一〇〇%になるように、引き続きの取組をよろしくお願いいたします。
地元でもイノシシや鹿など野生の鳥獣の被害が大変深刻なものとなっておりまして、自治体でも様々対策を進めているところでございます。そして、先日質問をさせていただいた海洋環境の保全についても様々課題がございますので、こういったことにも一層力を入れていただくことができるような改正になりますことを期待いたしまして、私の質問を終わらせていただきます。
ありがとうございました。
○宮路委員長 次に、向山好一君。
○向山(好)委員 国民民主党の向山好一です。引き続きよろしくお願いいたします。
今回の設置法改正案の環境省さんからいただいた資料に、その背景というか狙いというかというのが具体的に書いてございまして、一つ大きいのが、先ほどから議論のありました災害廃棄物処理対策に係る地方公共団体支援の強化、そしてもう一つは、熊対策を含む広域野生鳥獣保護管理の体制強化、そういったことが具体に書いてあるんですけれども、ですから、その点について、もう少し深掘りさせていただきたいというふうに思います。
まず、熊対策なんですが、昨年の秋、全国で熊被害が拡大いたしまして、本当に、国民の皆さんが自分は大丈夫なんだろうかとか、東北、北陸あるいは北海道だけに限らず、国民の皆さんの心配が物すごい広がったというふうに思います。そして、関心が高まったんですね。
ですから、これは非常に大きな問題でございまして、去年の十月三十日付で、我が党は、熊対策に関する緊急要望というのを政府に提出をさせていただきました。その具体的中身ですけれども、出没時の緊急対応の強化、出没防止、予防策ですね、の徹底、そして人材確保、育成支援、そういったことを含めまして八項目要望させていただきました。
その要望を踏まえて、こういう環境局の設置がなされて、そしてそこの中に熊対策を強化するんだというふうに書いてあるということは、私たちが求めていることをしっかり受け止めていただいて、その具体的な対策を盛り込んでいただいているんじゃないかというふうに期待をさせていただいておるんですけれども、その辺りを具体的に強化するというんだったら、どういうことをされようとされていらっしゃるのか、熊対策が非常に強化される可能性を十分秘めているのかどうか、その辺りをお聞きしたいというふうに思います。
○石原国務大臣 お答え申し上げます。
本年四月より、各地方環境事務所等に、熊対策を専属的に行うクマ対策専門官、また、広域的に対策が必要な鳥獣に関する業務を行う広域鳥獣対策専門官をそれぞれ新たに配置又は拡充をするところであります。
これらの人材により、より現場に近い立場から自治体と連携をして、緊急銃猟制度に関する現地研修会の開催、出没防止対策や専門人材の育成の支援、ゾーニングの管理計画の作成支援、地域個体数の管理などを担うこととなります。
今回の改正法案を通じて、自治体への支援機能を含め、ブロック単位の支分部局として、より効果的な機能発揮を促進する所存であります。こうした中で、熊対策についても、体制の強化を通じて、地域に密着した支援と広域的な管理を一層進めてまいりたいというふうに考えております。
御党からいただきました八項目の要望にかなり沿っているのではないかというふうに思います。
○向山(好)委員 今、大臣から、専門的な見地でたくさん人員配置するということは非常に大切な視点でございますので、是非ともそれが絵に描いた餅にならないように頑張っていただけたらと思います。
もう一つは、その熊対策で、非常に私も関心があるというか、それはどういうふうにするんだなんという疑問があるのが、やはり、ガバメントハンターというのを新たに設置されるということですけれども、要するに、自治体職員が銃を使って緊急銃猟をされるというのは非常に重た過ぎるんじゃないかというふうに思うんですね。
そういった辺りもやはり国として、今、レンジャーというのもある程度専門的な見地というのもありますから、そういうガバメントハンター的な育成というのも国としてやはり責任を持つべき部分ではないかというふうに思うんですけれども、その辺りはどんなことを考えていらっしゃいますでしょうか。
○堀上政府参考人 お答えいたします。
今年三月に決定されましたクマ被害対策ロードマップにおきまして、熊の捕獲作業に従事する自治体職員数、二〇三〇年度までに、現在の約三倍となります二千五百名とすることを目標としてございます。
この目標の達成に向けまして予算を拡充して対応するということでありますけれども、自治体が雇用するガバメントハンターの配置あるいは研修等の支援を通じて、銃猟あるいは箱わなによる捕獲技術の向上を図るということにしています。
また、地方環境事務所におきましても、令和八年度から広域鳥獣対策専門官を新たに配置いたしました。これらの職員が鳥獣対策に関する技術的助言あるいは優良事例の横展開を行うということによりまして、各自治体のガバメントハンターの知識向上にも寄与し、その育成を支援するということにしています。
環境省として、熊対策を担う人材の育成、確保に向けて、引き続き、必要な支援と自らの対策強化をしていきたいと考えております。
○向山(好)委員 ありがとうございました。よく分かりました。
そうしたら、次の質問なんですが、もう一つ、今ありました災害廃棄物処理対策をしっかり自治体さんと連携して強化していくということに関してですけれども、先ほど来からの質疑で、ある程度、どういうことをされておられるのかということも分かってきておりますけれども、私、神戸出身なので、経験者として一つ申し上げたいということがございます。
三十一年前に阪神・淡路大震災があって、そして、そのときに出てきた瓦れきが、何と二千万トンあったんですね。二千万トンというのは、兵庫県のごみの約八年分ぐらいということみたいなんですね。それは、やはり都心部なので、家屋の倒壊がございました。当然、その瓦れき、いわゆる廃棄物は、木くずはあるわ、金属はあるわ、家財はあるわ、家電はあるわ、土砂はあるわ、コンクリートはある。全ての廃棄物が入り交じってしまいまして、処理能力、これが自治体の限界を超えています。
そして、先ほど来から議論がありました仮置場というのも、余り事前に想定していなかったんですね。ですから、ずっと道端で瓦れきが残ったままで、それで復旧作業が遅れたということの教訓がございます。
その教訓をしっかり、東日本の大震災のときも能登地震のときも、生かされている部分があるというふうに思うんですけれども、特にやはり、災害は突然やってきますし、そして、瓦れきはある日突然発生してきます。そのときの初動がやはり遅れたら、地域の復旧に大きな障害を与えていきますので、そのときに、大臣ずっとおっしゃっているような日頃の備え、それは何より必要なんです。
ですから、そういったことというのはちゃんと議論の中でもある程度分かってきましたけれども、最終的には、私は、日頃の準備の中で一番大切なのは、やはり首長がしっかりそういったことを認識して、指揮命令権の長官ですからね、そのときの。ですから、そういった首長の皆さんとの連携というのがちゃんと取れていて、準備を怠らない最高責任者との意思疎通、それを日頃からやっていく必要があるというふうに思うんですけれども、局に格上げしたことによって、先ほどの答弁からやりやすくなったということがありますが、そういった体制を日頃から、首長との意思疎通を、やっていくようなものというのは必要じゃないかと思いますが、その辺の御認識をお伺いいたしたいと思います。
○角倉政府参考人 お答え申し上げます。
環境省におきましては、これまで、地方環境事務所が中心となりまして、自治体が参画する地域ブロック協議会において自治体間の地域の広域連携体制の構築を進めてきたところでございます。
一方で、地方環境事務所が地方環境事務所であることにより、地方ブロック単位の支分部局であることが対外的には理解されづらく、自治体等との円滑な連絡調整に支障が生ずる場合も実態として生じておりました。
これを解消するため、今回の設置法改正案によりまして、更なる体制強化と合わせまして、地方ブロック単位の支分部局にふさわしい地方環境局という名称に改め、地方環境局長が自ら自治体の首長など意思決定権者と日頃の意思疎通を円滑に図れるようにしたいと考えております。
また、地方環境局長を支える幹部職として次長を新たに新設をし、災害発生時の広範な災害廃棄物処理の円滑な実施等を行うための調整を担わせるなど、地域から信頼が寄せられる地方環境局の組織体制の構築も図ってまいりたいと考えております。
こうした取組を通じまして、また既存の地域ブロック協議会の枠組みも活用し、より一層自治体等との連携を強化し、平時から災害廃棄物対策の備えを充実し、発災時に迅速に、即座に対応できる体制をしっかり整えてまいりたいと考えております。
○向山(好)委員 是非ともその線でよろしくお願いいたします。
それと、災害対策、廃棄物も含めてですけれども、先ほどから議論がありました、やはり広域性が必要だということが、それはそのとおりだというふうに思います。
そこで、関西は、阪神・淡路大震災の教訓からでも、関西広域連合というのを以前からつくっていまして、そこに対策本部というのがありまして、南海トラフ地震があったときにはどうしろというのを既にいろいろ議論をしていてある程度決まっていることもありまして、そういった、やはり広域連合というような形が全国にあったらいいなというふうに思うんですね。そういった横串部分の広域化、これを、今ガイドラインというような話もございましたけれども、是非とも大臣が中心になって進めていただけたらというふうに思います。是非とも要望させていただきたいと思います。
もう一つ、体制ができて器ができても、やはり動かすのは人ですから、人の配置というか、そういうのが大切だと思います。その上で、やはり権限とそして迅速性の意思決定の仕組み、これをどういうふうに魂を入れ込むかということが大切だというふうに思いますが、そのときにやはり必要なのは権限ですね。それを本省と局でしっかりと役割分担を明確化しておかないと責任の転嫁になっていきますから、是非ともそういったこともやっていかなきゃいけませんし、専門的な人材をちゃんと配置しておいて、動ける体制をちゃんと整えておく。そしてまた、やはり予算ですよね。それを動かす上での予算というのをしっかりと局の方にも配置、配備しておく。そういったことが必要だというふうに思いますけれども、特にそういった辺りの人員的な部分というのはどういうふうに考えていらっしゃるのかをお聞きしたいと思います。
○石原国務大臣 人員を含めて、また役割分担について御説明申し上げます。
環境省が推進する政策のうち、地域における実施が効果的な業務を推進することが地方環境事務所の役割であります。こうした考えの下、実態を踏まえた適切な役割分担の下、業務を推進しているところであります。具体的には、地方環境事務所では、現在、地域脱炭素や災害廃棄物処理に係る自治体支援、国立公園の管理等の業務を担っております。
その上で、効率的、効果的な環境行政の推進には、社会の要請等に合わせてふんだんの見直しを行うことが重要であると思います。例えば、今後、指定管理鳥獣等に関する自治体への交付金に関する業務を地方環境事務所、これは今後、地方環境局になりますけれども、そちらに移管をしたいと思っています。自治体とのより緊密な連携体制の下で対策に当たる予定であります。
また、人員についてでありますけれども、今回、災害廃棄物対策や広域的な野生鳥獣保護の管理等について六十三人の定員の増強を図っています。
今後とも、必要な予算、人員のより一層の充実に取り組み、業務遂行に必要な専門的知見を有する任期付職員の確保もしっかりと進めてまいります。
任期付職員がプロパー職員とともに自治体等の相談に親身に対応して、地域に貢献してまいります。
○向山(好)委員 ありがとうございます。
環境行政というのは、基本的にやはり自治体が一義的にしっかり担って住民の皆さんの生活環境を維持発展させていくということになりますので、やはり環境局、あるいは環境省、環境局に求められているということは、自治体さんが困ったときに適切なアドバイスができて、そして、それをちゃんと実行できるような環境整備をやっていくということが必要だというふうに思います。
ですから、やはりプロ集団というのを求めている、自治体からは求めておられまして、災害の廃棄物のことも、これまで経験した人がちゃんと環境局にいて、こういうときはこういうふうにやったらいいですよとか、あるいはこの自治体はこんな先進事例をやっていて非常にうまいこといきましたとか、そういうノウハウとか経験とか、そういうのをしっかりと蓄えた専門的な人材の配置というのを是非ともお願いしたい。そのことを要望させていただいて、私の質問を終わります。
ありがとうございました。
○宮路委員長 次に、島村かおる君。
○島村委員 参政党の島村かおるです。
本日は、質問の機会をいただきまして、誠にありがとうございます。どうぞよろしくお願いいたします。
環境行政は、平時にはなかなか見えにくい面もありますが、災害時には災害廃棄物の迅速な処理が問われ、熊を始めとする野生鳥獣への対応にて生活環境の保全と地域の安心が問われ、福島のように長期の環境回復が必要な場面では、環境省や地方環境局が自治体にどこまで寄り添えるかが問われます。
そうした中で、今回の法案が、単なる名称変更ではなく、地方における環境行政の支援体制を一歩前に進めるものになることを期待しております。
そのため、今回の法案が現場の課題に対して、自治体を本当に支えられる体制強化につながるのかについて質問させていただきたいと考えております。
まず、本法案の主目的について伺います。
多々重なる部分はあるかと思いますが、何を目指す改正なのかが明確であることが自治体にとっても、また、国民の皆様にとっても安心につながると考えております。
本法案の主目的は、単なる名称変更ではなく、地方環境事務所を地方環境局へ改めることで、自治体支援機能を実質的に強化することにあると理解しております。その理解でよろしいでしょうか。お願いします。
○石原国務大臣 地方環境事務所の名称が事務所であることにより、地方ブロック単位の支分部局であることが理解されづらかった。このため、地方公共団体との円滑な連携、調整に支障が生ずる場面がありました。
本法案の本質は、地方ブロックを単位とする支分部局にふさわしい地方環境局という名称に改めることによって、更に体制強化と合わせて、より効果的な機能発揮をすることにあります。
本改正を通じて、災害廃棄物処理対策や熊対策などで自治体の支援機能を強化するとともに、これまで以上に地域に寄り添って政策を推進し、地域における環境課題の解決に全力で取り組んでまいります。
○島村委員 ありがとうございます。
自治体支援の実質的強化が真の趣旨であるという御答弁をいただきました。
であればこそ、次に、その支援の中身について伺いたいと思います。
現場の自治体にとって大切なのは、抽象的な言葉ではなく、実際に何をどこが担うのかが見えることだと思います。国がどこを支え、地方環境局がどこまで伴走し、都道府県や市町村とどう役割分担していくのか、ここが明確になることで、今回の改正の意義がよりはっきりしてくるのではないかと考えます。特に、災害廃棄物対策、熊対策などについて、法案成立後に何がどのように変わるのか、国民の皆様の関心事と思います。
そこで、伺います。
自治体支援機能の強化とは具体的に何を指しておられますでしょうか。特に、災害廃棄物対策、熊対策等について、法案成立後に何がどのように変わるのか。また、地方環境局、都道府県や市町村の役割分担がどのように変わるのか、またどのように整理されるのか、お答えください。お願いします。
○石原国務大臣 お答え申し上げます。
例えば、災害廃棄物処理対策については、地方環境事務所の職員を全国で二十九名増員を図っているところであります。
これにより、平時における連携の強化、発災時における広域連携の調整、また、被災自治体への職員派遣、国としての助言等の実施体制を充実をさせます。
また、熊対策については、各地方環境事務所に熊対策を専属的に行うクマ対策専門官、広域的に対策が必要な鳥獣に関する業務を行う広域鳥獣対策専門官を配置し、全国で十五名増員を図っております。
より現場に近い立場から自治体への技術的助言を行うことに加えて、都道府県と連携して、都道府県境を越えた広域的な熊の個体数調査や管理方針の検討等を担わせます。
さらに、外来生物対策について、自治体が行う防除事業の連携強化などを実施するために、全国で六名の増員を図っているところであります。
今回の法改正は、国の事務をより地域の実情に即した形で実施するために行うもので、従来の国と自治体の事務分担に変更を及ぼすものではありません。今回の改正を契機に、自治体への支援強化を更に一層強めてまいりたいというふうに考えております。
○島村委員 ありがとうございます。
支援を強化するという方向性そのものは大変重要だと思います。その上で、実効性を高めるためには、やはり平時から動ける体制づくりが大切ではないかと思います。
御承知のとおり、日本は地震大国であり、災害廃棄物対策は、災害が起こった後、すぐに広域調整や仮置場対応など大きな実務が動きます。何か起きてから対応するのではなく、あらかじめ体制を厚くしておくことが大切だと考えます。また、災害時に自治体支援へ機動的に入る、いわば環境版DMATのような仕組みについても是非前向きに検討していただきたいと思います。
平時の体制について、また環境版DMATの仕組みについて、見解をお聞かせください。
○角倉政府参考人 お答え申し上げます。
地方環境局の人員体制につきましては、地方環境局としての必要な機能発揮を行うという観点から、充実を図っていくよう取り組んでまいりたいと考えております。
その上で、災害廃棄物対応につきましては、これまで、例えば、廃棄物処理関係団体や研究、専門機関等をメンバーとし、環境省が事務局となって運営する災害廃棄物処理支援ネットワーク、いわゆるDウェーストネットの枠組みによりこれまで対応が行われてきたところでございます。この枠組みは、このDウェーストネットの構成メンバーが、環境省からの協力要請を受けて、災害の種類や規模等に応じて、災害廃棄物の処理が適正かつ円滑、迅速に行われるよう、発災時と平時の各局面において、様々な機能、役割を担っていくことを内容とするものでございます。
また、このほか、災害廃棄物処理を経験した地方公共団体職員を人材バンクに登録し、平時においては自らがスキルアップを図りながら、発災時には被災地を支援していただくことを目的とした災害廃棄物処理支援員制度を環境省で運用しており、災害廃棄物対策の支援に当たってきたところでございます。
こうした従来からの災害廃棄物対策の支援に加え、地方環境事務所における支援体制を更に強化するため、今回の設置法改正案により、その名称を地方環境局に改め、既存の資源循環課を資源循環・災害廃棄物対策課とするとともに、今年度から災害廃棄物対策に当たる定員を増やすことなどにより、災害廃棄物処理の支援体制の更なる充実強化を図ってまいりたいと考えております。
こうした体制強化を通じて、ただいまいただきました問題意識も踏まえ、災害時に人員を派遣する組織としての役割を地方環境局がしっかり果たしていけるよう、取組を進めてまいりたいと考えております。
○島村委員 ありがとうございます。是非、名称変更だけでなく、現場を支える実際の力につなげていただきたいと思います。
次に、地方環境局への改称と体制強化によってどのような実務上の効果が見込まれるのか、検証していくことも大切だと思います。やはり、制度はつくって終わりではなく、現場でどのような改善があるのか、例えば自治体支援が実際にどうよくなるのかを丁寧に見ていくことが大切だと思います。それが、国民に分かりやすい行政、納得できる行政にもつながると考えます。
地方環境局への改称と体制強化によってどのような実務上の効果を見込み、その効果をどのように把握し、評価、検証するのか、お答えください。
○秦政府参考人 お答え申し上げます。
先ほどの西野委員の御質問でこのような支障があるということを具体的に申し上げさせていただいたんですけれども、名称の変更によりまして、そういった支障については随分軽減されるのではないかというふうに考えております。もちろん、私どもといたしましても、局に変わりましたということで、より一層、首長さん始め自治体の皆様、地域の皆様との連携を深めていくということを一生懸命やってまいりたいと思っております。
そして、局への名称変更や、それに合わせて行います災害廃棄物対策、あるいは広域的な野生鳥獣管理に対する体制強化によります政策促進効果につきましては、毎年度実施いたします環境省の政策評価、これは例年実施しておるのでございますけれども、こういった中で、各施策の効果の測定、あるいは評価、これを行っていくことによりまして、PDCAで政策のマネジメントサイクルを実施してまいりたいと考えてございます。
○島村委員 ありがとうございます。大変重要な視点だと思いますので、是非分かりやすい形で成果が見えるように今後も取り組んでいただきたいと思います。
それでは、次に、こうした支援強化を実際に現場で回していく上で重要になる次長の役割について伺います。
組織は人が動かすものだと思います。自治体が困ったときに誰に相談すればよいのか、災害時に誰が責任を持って実務を進めるのか、そこが明確になることで現場の安心感も大きく変わるのではないでしょうか。私は、次長をポストとしてだけではなく、実務を動かす要の存在であることが大切だと考えております。局長補佐にとどまるのか、それとも自治体との対外調整や災害時の実務責任者として機能するのか、既存の総務課長などの役割分担をどう整理するのか、お尋ねいたします。
○秦政府参考人 お答えいたします。
新たに新設する次長職につきましては、地方環境局長を支え、総務課長などの担当課長とも連携しながら、各地方局の実情に応じました様々な業務を担うことが想定されます。状況に応じましては、局長の代理として対外的な調整も図っていくことになろうかと思っております。
少し具体的に申し上げますと、南海トラフ地震等の大規模災害に備えました平時からの地方公共団体やあるいは廃棄物処理業者等の実務責任者との調整や関係構築ですとか、あるいは災害が発生したときの広範な災害廃棄物処理業務の実施ですとか、あるいは、これは平時でございますけれども、地域脱炭素とか生物多様性保全、地域の資源循環といった多様化する課題に、連携をして、シナジーを持って対応していくための役割、こういったものを担わせる予定でございます。
○島村委員 ありがとうございます。
やはり明確に位置づけられることには意味があると考えます。
その上で、国土交通省、農林水産省、自治体等との人事交流について、より拡大、活発化していくことが実効的な体制強化につながるのではないでしょうか。現場に張りついた経験を持つ人材、災害対応の知見を持つ人材を厚くしていくことが環境行政の強化にもつながると考えます。今後の他省庁との人事交流について、どのようにお考えでしょうか。お聞かせください。
○秦政府参考人 地方環境事務所が担っておる業務につきましては、様々な知見を有する必要がございます。特に災害廃棄物関係の業務に関しましては、自治体で現に被災を受けて災害廃棄物業務を担当していたような職員さんも含めまして、全部で百二十名程度の職員を他省庁や自治体等から受け入れて業務に当たっていただいております。
今後も引き続き、他省庁や自治体等、他の組織との人事交流は進めてまいりたいと考えております。
○島村委員 ありがとうございます。
人事交流により連携強化を図ることで、より実効的な体制を構築いただけたらと思います。
その上で、こうした体制が現行の広域区分の中で十分に機能するのか、次にブロック設計について伺います。
今の環境課題に対して広域の単位そのものが本当に合っているのかも見ていく必要があるのではないでしょうか。課題ごとに必要な連携圏域と現行ブロックは一致しているのか、御認識をお聞かせください。
○秦政府参考人 少し経緯から申し上げますと、現行の区分につきましては、平成十七年の地方環境事務所発足時におきまして、従来二系統の事務所がございまして、自然保護事務所と地方環境対策調査官事務所、この二系統の事務所が合体したわけですが、その継続性に配慮しつつ、事務処理の機動性、国民の利便性、国立公園等の現場管理に関する行政上の効率性、こういった様々な観点を併せて確保できるブロックとして設定をさせていただいたものでございます。
また、平成二十九年には、東北地方環境事務所の一部局でございました福島環境再生事務所、これを引き継ぐ組織として、新たな地方支分部局として福島地方環境事務所、いわば独立をしたわけでございますけれども、これを設置して、全部で、地方支分部局、八か所としたところでございます。
こうした経緯に加えまして、これまでもブロックをまたぐような業務につきましては、各事務所が連携しつつ対応してきたところでございます。
現時点におきまして、現行のブロック単位の区分の仕方というのは適切なものであるとは考えてございますけれども、今申し上げましたように、これまでも柔軟に対応してきたという経緯がございます。
○島村委員 ありがとうございます。
質問を飛ばしまして、最後に、時間の関係がありますので、大臣にお伺いいたします。
今回の法案改正により地方環境事務所が地方環境局に変わることについて、国民から見て単なる横並びの名称変更ではなく、何が実態として変わり、それがどのように国民生活に資するのかを常に可視化できる形で分かりやすく示していくことが重要であると考えます。この点について、大臣はどのような御認識の下、どのような御決意で取り組まれるのかお伺いいたします。
○石原国務大臣 お答え申し上げます。
環境行政が担う課題は、地球規模の課題から国民の生命や生活に直結する課題まで多岐にわたります。環境課題の現場は地域にあり、これまでも地域での政策の積み上げが国の政策を先導する役割を果たしてきました。
地方環境事務所は、各地域において、自治体を始めとする地域のプレーヤーと密に連携しながら、環境課題の解決のために、環境政策の推進に取り組む役割を担ってきたわけであります。
今般、法改正を通じて地方環境局への名称変更をして、また、災害廃棄物処理、熊対策を含む広域的な野生鳥獣の管理、外来生物対策、地域の資源循環等について体制の強化を行っているところであります。
これらにより、これまで以上に地域に寄り添って政策の推進が可能となります。地域における環境課題の解決に全力で取り組んでまいります。また、こうした認識の下、広報でも、周知の面で、私自身も機会を捉えて積極的に、地方環境局に変わったことも、情報発信を先頭に立って行って、各地域でのプレゼンスが向上できるように、また認知度が上がるように力を尽くしてまいりたいというふうに思います。
○島村委員 ありがとうございました。
私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございます。
○宮路委員長 次に、緒方林太郎君。
○緒方委員 最後十分、よろしくお願いいたします。
まず、前回の所信質疑のおさらいということで、今日、山田副大臣にお越しいただきまして、ありがとうございます。法令に基づいて行われる、これは強調したいと思います。法令に基づいて行われる再エネは、すべからく環境負荷の低減につながっているかどうかという質疑をいたしました。どうも要領を得なかったので、三役にお越しいただきました。答弁を求めたいと思います。
○山田副大臣 ありがとうございます。
まず、やり取り、議事録等で拝見をさせていただきました。
まず冒頭に、太陽光発電につきましては、エネルギー供給に係る温室効果ガスの削減に寄与することから、地球環境の負荷の低減に資するものであるということはもう委員も御承知のとおりだと思います。
一方で、一般論として申し上げれば、他の開発行為と同様に、これは別に太陽光発電に限らず、水力だろうが風力だろうが、周辺の自然環境や生活環境への影響を生じさせるおそれはあるということです。
このことから、環境影響評価法において、環境への影響を評価する手続や、自然公園法や森林法など、環境保全を目的とする関係法令を遵守することが求められているものと理解をしております。
再エネの導入に当たりましては、地域との共生や環境の配慮が大前提でございます。昨年十二月には、関係閣僚会議において、メガソーラー対策パッケージを策定し、不適切な事業に対しては厳格に対応する方針を明確に打ち出したところであります。
今後とも、関係省庁と連携し、地域との共生、自然環境の保全等に取り組んでまいりたいと考えます。
○緒方委員 議事録をよく読ませていただきたいと思います。
その上で、環境省にお伺いしたいと思います。
環境配慮契約法上の基本方針で、地域共生が図られていないという表現があって、そういう設備については公共の調達から外すというような話があったわけですが、この地域共生が図られていないというのは何ぞやという話を前回お伺いしたところ、これもまた要領を得ませんでした。
もう一回チャンスを出したいと思います。
○白石政府参考人 お答え申し上げます。
本年三月に閣議決定いたしました環境配慮契約法の基本方針におきまして、再生可能エネルギー電気の調達に際して、地域共生が図られていない発電施設で発電された電気の調達を避けることとする旨が規定されております。
議員御指摘の、地域との共生が図られていないというのは、まず、関係法令に違反しているもの、それから、安全、景観、自然環境などの観点から地域とのコミュニケーションが不足するなど、地域への十分な配慮に欠けるものといったものも含まれるというふうに考えてございます。
基本方針の見直しによりまして、まず、法令違反に関しましては、国等の再エネ電気の調達に当たっては、まずもって、関係法令に違反した発電施設の電気を供給する事業者は入札に参加できないことにいたしました。
さらに、他方で、二番目の点でございます、法令違反はなくても、自治体の反対があるなど、地域共生の懸念があるというものに関しまして、一律に判断することは難しい点があると考えてございます。
したがいまして、この点に加えましては、評価方式を総合評価落札方式を導入いたしまして、地域における再エネ電気の導入拡大に資する良好な取組の方を加点評価をするという仕組みを設けることによりまして、相対的にそれ以外のものの評価が下がるというような制度を設けて、契約を避けることにつながることといたしました。
この良好なものというのは、具体的には、温対法に基づいて自治体が設定する再エネ促進区域内の地域脱炭素化促進事業の認定事業である等の例示をしてございます。
こうした取組を得まして、地域と共生し環境に配慮した再エネを引き続き推進してまいりたいというふうに考えてございます。
○緒方委員 ありがとうございました。
それでは、今日は法案審議でありますので、法令に入りたいと思います。
今日、みんな、いろいろな方が、次長が新設されるんだということをずっと強調されました。しかし、これは皆さん、多分大半の方は勘違いしているんですが、次長は今でもいるんです。今回の制度の見直しによって人員が増えたり何かするんですかと言ったら、変わりませんと言われています。それは何を意味しているかというと、今でも次長は、法令でなく政令でなく省令でなく、訓令で置かれているんです。
何でこんなことが生じているのかというふうに思ったんですけれども、元々、一九九九年に行政改革をやったときに、各省等の設置法立案作業の手引書においては、地域ブロック単位の地方支分部局に関して、内部組織については、部長及び次長については政令で定めるというふうになっているんですね。にもかかわらず、環境省は、そういう手引書とか行政改革の理念を守らずに、ずっと訓令で次長を置いてきたんです。
つまり、今回の法改正は何かというと、環境省の歴年にわたるチョンボの是正じゃないですか。違いますか、官房長。
○秦政府参考人 お答え申し上げます。
現在、地方環境事務所に配置されている次長につきましては、御指摘のとおり、地方環境事務所の内部組織に関する訓令に基づいて設置をしております、事実上ということなんですけれども。
これは、様々な多岐にわたる業務につきまして、事務所長一人で統括することが事実上困難になってきているというような状況から、業務遂行上の必要上、内部組織に関する訓令により次長を設けてきたものでございます。
ただ、この次長というのは、これは本省でいう課長補佐級でございまして、管理職ではないというのが実態でございます。
○緒方委員 私、今、行革のときの手引書を見ているんですが、別に課長補佐級かどうかなんてことは一言も書いてなくて、部長及び次長は政令で定めるというふうになっているわけですよね。それをやってこなかったのは、環境省の歴年にわたるただのチョンボですよねというふうに聞いているんです、官房長。
○秦政府参考人 この点につきましては、確かに、この訓令そのものにつきまして我々はオープンにしていなかったというようなこともあって、今回の事前のやり取りも踏まえまして、我々としては、次長という名称自体は使っておりますので、訓令そのものについて公表するという考えまで至ってはおらなかったんですけれども、そのように公表の方もさせていただこうということでやらせていただいています。
○緒方委員 いや、そういうことを聞いているんじゃなくて、次長は政令で定めるというのが、基本的に各省全部そろいでやっているわけですよね。それをやってこなかったのは、環境省のこれまでの歴年のチョンボですよねというふうに聞いているんです、官房長。
○秦政府参考人 お答えいたします。
ちょっとその点につきまして、私ども、ちょっとこの短期間で十分詰め切れていない部分もあるんですが、御指摘を踏まえてしっかり検討してまいりたいと思います。
○緒方委員 それでは、もう一つ別の問いをしたいと思います。
実は、今でいう地方環境事務所、ここには、環境省の設置法のみならず、個別法での委任される、例えば報告徴収とか立入検査とか、そういう権限が実はございます。どれぐらいの実績があるんでしょうか。
○秦政府参考人 お答え申し上げます。
個別法で申し上げますと、家電リサイクル法ですとか廃棄物処理法等いろいろございますけれども、まず立入検査の件数で申し上げますと、例年、ここ五年ほどですが、七百件台から九百件台ぐらいの検査件数がございます。直近の令和七年度におきましては八百七十件でございました。さらに、その中で、報告徴収の対象になったものでございますが、これは件数は少なくて、令和三年から七年の五年間で七件の報告徴収の実績がございました。
○緒方委員 これは是非大臣や政務三役の方にも、やはり、こういった権限の行使の中で、報告徴収ってやはり泣く子も黙る報告徴収でありまして、呼ばれれば大体皆震えるわけですよね。何でもかんでも震え上がらせればいいというふうには思いませんけれども、こういう権限行使がしっかりできる体制を構築しておくということは大事だと思います。
最後に一つだけ、最近、会計検査院報告で、国立公園における公園管理について、会計検査院からきちんと管理できていないよねという指摘を受けたものがございます。国有財産が五百六十三件、そして、国有財産である蓋然性が高いと言われているものが百二十三件あるとの指摘を受けていたそうであります。環境省の感想を求めたいと思います。
○秦政府参考人 これにつきましては、非常に真摯に受け止めてございます。
いずれにいたしましても、こうした指摘を受けた施設に対する対応をしっかりやっていく必要がございまして、とりわけ、重要施設と言われています建物や橋梁といった利用者の方の安全に関わるような重要な施設につきまして、早急に安全性等の確認を行い、確認結果に応じた対応を取っていく必要があると考えてございます。
いずれにしても、作業量が非常に多くなりますので、体制の整備を含めまして、優先順位をつけて計画的、効率的な対応を進めてまいる所存でございます。
○緒方委員 終わります。
○宮路委員長 以上で本案に対する質疑は終局いたしました。
―――――――――――――
○宮路委員長 これより討論に入るのでありますが、討論の申出がありませんので、直ちに採決に入ります。
内閣提出、環境省設置法の一部を改正する法律案について採決いたします。
本案に賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
○宮路委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。
―――――――――――――
○宮路委員長 ただいま議決いたしました本案に対し、西野太亮君外五名から、自由民主党・無所属の会、中道改革連合・無所属、日本維新の会、国民民主党・無所属クラブ並びに緒方林太郎君及び渡辺真太朗君の共同提案による附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。
提出者から趣旨の説明を聴取いたします。金子恵美君。
○金子(恵)委員 ただいま議題となりました附帯決議案につきまして、提出者を代表いたしまして、その趣旨を御説明申し上げます。
案文の朗読により趣旨の説明に代えさせていただきます。
環境省設置法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
政府は、本法の施行に当たり、次の事項について適切な措置を講ずべきである。
一 地方環境局が取り組む環境施策の展開に当たっては、国民の広範な意見を十分に施策に反映できる仕組みについて多様な手法を検討・活用するように努めること。とりわけ未来世代を担う若者の声を反映させる機会を積極的に設けること。
二 地方環境局については、災害廃棄物処理対策、広域的野生鳥獣保護管理対策及び中間貯蔵事業等の課題に的確に対応するため、更なる機能強化を図るとともに、必要な予算・人員の一層の充実及び中長期的な視点に立った人材育成に努めること。
以上であります。
何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○宮路委員長 以上で趣旨の説明は終わりました。
採決いたします。
本動議に賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
○宮路委員長 起立総員。よって、本案に対し附帯決議を付することに決しました。
この際、政府から発言を求められておりますので、これを許します。石原環境大臣。
○石原国務大臣 ただいまの附帯決議につきましては、その趣旨を十分に尊重いたしまして、関係省庁とも連携を図りつつ、努力してまいる所存でございます。
―――――――――――――
○宮路委員長 お諮りいたします。
ただいま議決いたしました法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○宮路委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
―――――――――――――
〔報告書は附録に掲載〕
―――――――――――――
○宮路委員長 次回は、来る十七日金曜日午前八時五十分理事会、午前九時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。
午前十一時六分散会

