第6号 令和8年4月24日(金曜日)
令和八年四月二十四日(金曜日)午前九時開議
出席委員
委員長 宮路 拓馬君
理事 五十嵐 清君 理事 石原 正敬君
理事 大岡 敏孝君 理事 勝俣 孝明君
理事 西野 太亮君 理事 輿水 恵一君
理事 池下 卓君 理事 向山 好一君
浅田眞澄美君 石橋林太郎君
伊藤 聡君 井原 隆君
衛藤 博昭君 長田紘一郎君
小寺 裕雄君 今 洋佑君
世古万美子君 俵田 祐児君
土屋 品子君 とかしきなおみ君
中川こういち君 長澤 興祐君
長野 春信君 新田 章文君
東田 淳平君 丸尾なつ子君
丸田康一郎君 三原 朝利君
森下 千里君 金子 恵美君
西園 勝秀君 柏倉 祐司君
鍋島 勢理君 島村かおる君
緒方林太郎君 渡辺真太朗君
…………………………………
環境大臣政務官 森下 千里君
参考人
(早稲田大学名誉教授) 大和田秀二君
参考人
(一般社団法人太陽光発電協会事務局長) 増川 武昭君
参考人
(一橋大学大学院経済学研究科・准教授) 山下 英俊君
参考人
(一般社団法人太陽光パネルリユース・リサイクル協会代表理事) 浜田 篤介君
環境委員会専門員 鈴木 努君
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委員の異動
四月二十四日
辞任 補欠選任
井原 隆君 三原 朝利君
衛藤 博昭君 浅田眞澄美君
丸尾なつ子君 伊藤 聡君
同日
辞任 補欠選任
浅田眞澄美君 東田 淳平君
伊藤 聡君 長澤 興祐君
三原 朝利君 井原 隆君
同日
辞任 補欠選任
長澤 興祐君 新田 章文君
東田 淳平君 石橋林太郎君
同日
辞任 補欠選任
石橋林太郎君 衛藤 博昭君
新田 章文君 丸尾なつ子君
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本日の会議に付した案件
太陽電池廃棄物の再資源化等の推進に関する法律案(内閣提出第四九号)
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○宮路委員長 これより会議を開きます。
内閣提出、太陽電池廃棄物の再資源化等の推進に関する法律案を議題といたします。
本日は、本案審査のため、参考人として、早稲田大学名誉教授大和田秀二君、一般社団法人太陽光発電協会事務局長増川武昭君、一橋大学大学院経済学研究科・准教授山下英俊君、一般社団法人太陽光パネルリユース・リサイクル協会代表理事浜田篤介君、以上四名の方々に御出席いただいております。
この際、参考人各位に一言御挨拶を申し上げます。
本日は、御多用のところ本委員会に御出席をいただきまして、誠にありがとうございます。参考人各位におかれましては、それぞれのお立場から忌憚のない御意見をお述べいただきたいと存じます。
次に、議事の順序について申し上げます。
まず、大和田参考人、増川参考人、山下参考人、浜田参考人の順に、それぞれ十五分以内で御意見をお述べいただき、その後、委員からの質疑にお答え願いたいと存じます。
なお、念のため申し上げますが、御発言の際はその都度委員長の許可を得て御発言くださいますようお願いいたします。また、参考人から委員に対して質疑をすることはできないことになっておりますので、御了承願います。
それでは、まず大和田参考人にお願いいたします。
○大和田参考人 ただいま御紹介いただきました早稲田大学の大和田といいます。
本日は、こういった発言の機会をいただきまして、誠にありがとうございます。
私は、元々根っから技術屋でございますので、主に技術の立場から太陽光パネルのリサイクルについて、できるだけ簡潔に、十五分でございますので、要点だけを絞って今回申し上げたいと思います。
本日、特に申し上げたいと思っておりますのは、資源循環、これは太陽光パネルだけではございませんけれども、資源循環の必要性ということ、それからリサイクル技術の現状と課題、これは太陽光パネルに限っておりますけれども、そして今回提出されました本法案の課題と評価というのを、個人的な見解を申し上げたいというふうに思います。
それでは、スライドの二番目でございますけれども、まず資源循環の必要性でございます。
太陽光パネルに限らず、資源制約や環境負荷の観点から、持続型社会の構築のためには、資源循環の重要性は今後ますます高まってきているというふうに考えております。
特に近年は、天然資源が劣化している、枯渇懸念とか、それから品位が低下しているとか、あるいは組織の複雑化によって生産コストが非常に上昇している。特に昨今は、政治的な状況も相まって非常に危機的な状況にあるというふうに考えております。それに伴って、資源価格の変動だとか供給リスクも顕在化しているところでございまして、御存じのようにEU等での規制強化が大変叫ばれておりますけれども、それもさることながら、資源循環は経済安全保障の観点からも非常に重要な課題というふうに考えております。
太陽光パネルについてですけれども、導入の拡大から一定期間が経過いたしまして、今後、大量廃棄の時代に入ることが確実視されておりまして、この問題は時間的に非常に先送りのできない性質を持っているというふうに考えています。
特に、二〇三〇年代後半には、御存じのように、大量廃棄、年間最大四十から五十万トンというふうに予想されておりまして、現状では、残念ながらリサイクルされずに最終処分あるいは海外流出が非常に多い状況というふうに考えております。また、それがあって、不適正な処理だとかそれから不法投棄あるいは不法放置、こういったようなことも懸念をされている状況であります。
仮にこうしたことに十分な対応が取られないと、需給関係のバランスから、当然、将来的に廃棄物処理コストが増大する、それから不適正処理処分のリスクがまた増大する、そして海外流出の場合には、日本の貴重な資源、昔は廃棄物資源と呼んでおりましたけれども、我々は今は人工資源、天然資源に対してそういう呼び方をしておりますけれども、これの散逸、こういった問題が顕在化してくるというふうに考えております。
結果として、社会コストが大幅に増大する可能性があるということが今、現状というふうに考えております。
したがって、本法案の速やかな施行というのも非常に重要であって、今後、いろいろな課題はまだございますけれども、第一歩として非常に重要であると評価をしているわけでございます。
スライドの三枚目、三ページでございますけれども、では、まず太陽光パネルから何が取れるのかということでございますけれども、もうこれも御存じだと思いますが、まずは太陽光パネルの素材構成です。現在の素材構成に従って、リサイクル技術の現状と課題について申し上げます。
まずは、太陽光パネルの素材構成、ここに示されたとおりでございますけれども、回収すべきは、付加価値の高いものとしては、アルミと銀と銅、貴金属類でございますけれども、これらの回収法は、回収率が非常に高いという状況ではありませんけれども、ほぼ確立していると言っていいかと思います。
ただ、重量で六〇%程度を占めるガラスの回収、そしてその産物の利用方法、ここが技術開発の重要な課題になっているというふうに思っています。特に、技術的に重要なのは、ちょっと細かくなりますけれども、ガラス層とそれからセル層を接着している樹脂層、これは通称EVA、エチレンビニールアセテートといいますけれども、そのEVAの、この二つのものの分離というのが大きな課題というふうに考えております。
スライドの四に移っていただきまして、技術開発の現状でございますけれども、こうした技術開発は、過去十数年にわたって、もう二十年近くになると思いますけれども、NEDOを中心にして進められておりまして、代表的なものはここに挙げました五つでございます。
一番から、EVAの熱分解、それからホットナイフに代表されるガラス層とEVA層の界面の切断。それから三番目は、ブラスト法などでガラスを破壊して、その破壊されたものを再利用するということ。それから四番は、パネル全体のシュレッダー破砕、これはランダムに破砕をして、その後選別をしていくということでございます。それから五番目、これはシュレッダー破砕した後にそのまま埋立処分をしてしまうというようなものが現状で行われている方法と考えています。
ただ、こういった方法は、上位のもの、一、二、三番については比較的価値の高い産物が得られますけれども、特に四番、五番では、なかなか資源回収、いわゆる人工資源のリサイクルという意味では非常にまだ弱いところがありまして、ただ、最初の三番目は比較的やはり処理量が余り稼げない手法でございまして、四番、五番は比較的大量処理が得られるということで、現状でいいますと、量と質を同時に満足するような手法というのがいまだ開発されていないというのが現状、まだ途上であるというのが現状というふうに考えております。
次に、スライドの五番でございます。各ガラス回収技術の特徴でございますけれども、こちらは現状のガラス回収技術の特徴を、横軸に処理能力、それから縦軸に得られるガラスの質、これの関係を表しています。
そのおおよその傾向ですけれども、今申し上げたように、右下にあるようなシュレッダー破砕、ランダムな破砕では、処理能力は高いですけれども、得られるガラスの質は低く付加価値を生みにくい状況である。左上にあるセパレーター法とかホットナイフ法というのは、得られるガラスの質は高いんですが、残念ながら処理能力が低い状況で、技術の傾向としては、処理能力と得られるガラスの質というのはトレードオフの関係でございまして、右上から左下に向かって技術は並んでいるというのが状況でございます。
これを解決するのが中央上部にあるような全体加熱する方法であるだとか、右少し上にあります特殊破砕、特殊選別というような方法であって、こうした技術開発、そしてその方法をより低コストで実施されることというのが望ましいというふうに思っております。
得られるガラスの質を維持しつつ、そのコストを下げていくというのが必要でございまして、そのためには、やはりまだ一定の技術開発期間と継続的な投資支援というのが必要というふうに考えております。
次に、六ページ目、スライドの六番です。
太陽光パネル技術の現状と課題でございますけれども、これをまとめてみますと、ここに挙げます五つぐらいかというふうには思っております。
一番目ですけれども、これは、資料にちょっとアルミを入れるのを忘れてしまいましたけれども、アルミ、銀、銅、この回収技術は、先ほど申しましたように、適切な解体と破砕と選別でほぼ完成している。
二番は、課題は、ガラス、そして、できることならばセルの中にあるシリコン、これの回収というのが重要かというふうに思っております。ガラスについては、現状で、路盤材はもとより、グラスファイバー原料としての道筋というのは見えてきたというふうに思っておりますけれども、なるべく我々は質の高いリサイクルをしたいというふうに考えていて、いわゆる水平リサイクルという言葉がありますけれども、それであるところの板ガラスの原料としてこれを使いたいということがあります。これにはまだ大きな課題が残っていると考えています。
三番目は、今申し上げたとおりです、大量処理と高純度産物製造のトレードオフの関係があります。
それからまた、その処理能力に関しては、ここにも書いてございますが、日本全体の現状の処理能力は十一万トン・パー・イヤーというところでございまして、まだその大量排出量には耐えられるような状況にはないというのも一つの現状です。
それから四番目、処理費。
これは、生産された素材の売却益も含みますけれども、これをなるべく低減したいということで、NEDOでは、事業目標として、ここに書いてあるような、ワット当たりですけれども、年度ごとに、五円、三円、そして昨年度からは二円というのを目標に掲げて、いろいろな新規的な技術開発を公募しているという状況でございます。
ただ、これは、現状は大体、およそ、多分八円から十円ぐらいかなというふうに思っておりますけれども、ここのNEDOの目標というのは、あくまでも大量廃棄が出て、そしてスケールメリットがあるという、この状況を加味してのものでございまして、現状ではまだこれが達成できていないというふうに考えております。
最後、五番目ですけれども、ペロブスカイトパネルのリサイクル技術です。
これも、御存じのように、ペロブスカイトの重要な素材としてヨウ素がございますけれども、これは日本に潤沢に資源があるということで、国策としても非常に重要というふうに考えておりますけれども、このリサイクル技術開発はまだ緒についたばかりでございます。NEDOでも、昨年度からやっとその技術開発の支援を始めたばかりでありまして、今後、更なる推進が望まれるというふうに思っております。
最後です、七番目、本法案の課題と評価ということでございます。
本法案は、冒頭に申し上げましたように、まずは、現状の太陽光パネルリサイクル課題を早急に解決するために、制度を整備しなければいけない、その第一歩として非常に重要というふうに考えております。ただ、今後、段階的に改善すべきものもあると考えておりまして、それが下に挙げました主に三つでございます。
まずは、現状の法案は、いわゆる排出者責任ということで、排出する者がその処理の責任を負うというのが現状の法案でございます。ところが、これは、EUを始めとして、まあEUだけではございませんけれども、基本的に資源循環型社会をつくるというようなことにおきましては、やはり生産者がその責任を負うというような、そういう社会をつくっていかなければ適正な循環型社会はできないというふうに考えておりますので、その辺りを段階的にいろいろ改善していくべきだろうというふうに思います。
それから、もう一つ、これは今申し上げたことと関連しますけれども、環境配慮設計の推進、これは我々はもう四十年ぐらい前からお話をしていますけれども、なかなか進んでいきませんが、ここでは、環境配慮設計というのは、解体しやすい、リサイクルしやすい設計にその製品の状態からしてほしいということでございまして、これによってリサイクル処理コストの大幅な低減が可能になりますので、強く推進すべきというふうに考えています。
また、このことは、法律的に言うと拡大生産者責任でございますけれども、これがこの環境配慮設計の大きな原動力になるとも考えております。
それから、三番目です。
適正な国内リユースの推進は、二〇〇〇年に太陽光パネルのリサイクルの会議体というものが発足をしたんですけれども、このときから私は申し上げておりますが、とことんリユースをやはりしっかりと実現していきたいなというふうに考えております。
今、残念ながら、適正なものももちろんあるんですけれども、海外にリユースとして流れているものが実は統計には余り出てきませんけれども、かなり多くのものが流れているという現状がございます。これは、適正に行えれば一つのきちっとした解というふうに思っておりますけれども、海外での不適正処理だとか、それから環境破壊につながる可能性もあるというふうに考えておりまして、そしてまた、日本としては貴重な資源の流出ということにもなりますので、できることならば国内のリユース、それからリサイクルも含めてでありますけれども、こういったシステムの構築が重要というふうに考えております。
最後に、本法案の個人的な評価、末尾に挙げさせていただきました。さきにも申しましたように、本法案は、今後の太陽光パネルの廃棄量の増加対策として早急に成立させるべきものというふうに考えています。現状では、今述べましたような課題も幾つかございますけれども、これらは実は太陽光パネルに限らず、他の日本の資源循環関連法全体の課題でもあるわけでございまして、それらの法案との整合性を考慮しますと、本法案は、現状で太陽光パネルリサイクル推進に資する非常に合理的な内容になっているというふうに考えております。
私からの発言は以上でございます。御清聴ありがとうございました。(拍手)
○宮路委員長 ありがとうございました。
次に、増川参考人にお願いいたします。
○増川参考人 どうも、皆さん、こんにちは。太陽光発電協会の事務局長、増川でございます。
この度は、参考人として御招致いただき、心より感謝申し上げます。
早速、私の説明を始めたいと思います。お手元の資料を御覧ください。表紙をめくっていただきまして、右下の方にページが振ってありますので、それを見ていただければ。まず一ページ目でございます。
私ども、太陽光発電協会、JPEAとかジェピアと呼ばれておりますけれども、太陽電池パネルやパワーコンディショナーなどのメーカー、発電事業者等のエネルギー企業、そして、システムの販売、施工、保守サービスからパネルのリサイクルに至るまで、太陽光発電産業のバリューチェーン全体をカバーします百九十五の企業や連携団体から成る団体でございます。
二ページ目を御覧ください。
では、太陽光発電を導入する意義は何かということでございますけれども、それについて御説明いたします。
太陽光発電は、二〇二三年度の国内電力需要の九・八%を供給し、第七次エネルギー基本計画では、二〇四〇年の総発電量の二三%から二九%の電力供給が見込まれております。太陽光発電は、日本の高い化石燃料依存、八〇%を超えておりますけれども、これを改善し、エネルギー自給率の向上と脱炭素を同時に前進させるコスト競争力と長期安定稼働の技術が確立した電源でございます。
ページをおめくりいただきまして、三ページを御覧ください。
こちらは、IEAの、国際エネルギー機関の資料から抜粋したものでございます。これは、一隻のコンテナ船が運ぶ太陽光パネルが生涯発電します電力量は、大型LNGタンカー五十隻が運ぶ天然ガス、あるいは大型船舶百隻が運ぶ石炭で発電する電力量に相当するとのことでございます。すなわち、日本のエネルギーセキュリティーの向上に太陽光発電は少なからず貢献しているということでございます。
次のページを御覧ください。
四ページ目でございますけれども、リサイクル推進のための本法案に関します私どもの考え、スタンスに関しまして御説明いたします。
太陽光発電協会は、太陽電池パネルなどの3R、リデュース、リユース、リサイクル、並びに資源循環の推進は業界を挙げて取り組むべき最優先課題の一つと位置づけており、様々な取組を実施してまいりました。
今般、本国会に提出されました本法律案は、我々が目指す3Rと資源循環の推進を、経済合理性に配慮しながら着実に後押しするものであり、その法制化に賛同しております。
私どもJPEAは、本法案の成立、施行を視野に、太陽光発電の健全な普及拡大に不可欠な3Rとサーキュラーエコノミーの着実な推進を目指し、この四角い枠に書いてございますけれども、これらの取組を進めてまいる所存でございます。
一つ目は、製造事業者への働きかけで、これは環境配慮設計の推進でございます。
二つ目は、発電事業者へのリサイクル実施の働きかけでございまして、また、法案成立後は制度整備への協力をしてまいる所存です。
三つ目は、再資源化事業者の認定基準作り、これにつきましても協力してまいる所存でございます。
ここで少し、先日、四月二十一日の法案審議において、リサイクル費用の低減の見通しのほか、分割して廃棄することで規制逃れを図るおそれについて、複数の委員先生方から御質問があったと承知しております。そのような規制逃れがあってはならない、これは当然でございます。しかしながら、事業終了後、複数回に分けて廃棄するというのは本来コスト効率的ではございません。また、劣化が進んだパネルから順に何段階かに分けて新しいパネルに入れ替えるという長期使用の観点、それから経済合理性の観点から望ましいといったケース、規制逃れじゃなく、ただ単に望ましいといったケースもあって、様々な場合が考えられます。そのため、措置に当たっては、よく実態を踏まえたものとしていただくとともに、我々としても、具体の運用方法の決定に関しまして、環境省様、それから経済産業省様と密に協力、連携していきたいと考えております。
続きまして、五ページを御覧ください。
これは国と地域に裨益する健全な太陽光発電の普及を目指し、私どもは長年、事業の計画段階から発電所の施工、保守、設備撤去、リサイクルまでの各段階における自主的なルールあるいはガイドラインの整備を行ってまいりました。
また、環境配慮や地域共生、人権尊重に関わる取組等に関しても、行動指針やガイダンスを策定し、会員企業のみならず国内事業者への働きかけあるいは啓発活動を積極的に行っております。
続きまして、資料の六ページを御覧ください。
こちらは、リサイクルの推進に向けた私どもの具体的な取組についてまとめたものです。
詳しい説明は割愛いたしますが、製造事業者によるパネルの含有物質情報提供に協力し、これは二万件を超えるパネル型式の情報の登録が実現しております。
それから、使用済太陽電池パネルの撤去やリサイクルを誰にお願いしたらいいか分からない、そういう要望をよく聞きます。それに応えまして、住宅用太陽光パネルの取り外し、撤去が可能な事業者をホームページで公開したり、それからリサイクルが可能な産廃中間処理事業者名の一覧をホームページで公開しております。これはリサイクル可能な中間処理業者へ使用済みパネルが集まりやすくするということも狙った取組でございます。
御参考までに、七ページを御覧ください。
これは、リサイクルが可能な産業廃棄物中間処理事業者を地図情報を含めて紹介する私どもが作成したページでございます。
次のページを御覧ください。資料の八ページでございます。
現在、主流であります結晶系の、シリコン系の太陽電池パネルが一般的にどういった材料で構成されて、これは大和田先生からもお話あったかと思いますけれども、これは重さを基準にすると、ガラスが約六二・五%、アルミフレーム、これは枠ですけれども、一五・七%、この二つでパネル全体の八〇%を占めております。
リサイクルするための最大の課題は重量比で六二・五%を占めるガラスでありまして、従来はグラスウールとか、場合によっては路盤材とか、価値の低いものへのダウンサイクルが一般的でございました。これがリサイクルコスト低減の阻害要因の一つになっておりましたけれども、これは、大変ありがたいことに、日本のガラスメーカーでありますAGC様が使用済太陽電池パネルのガラスを原料に、価値の高い板ガラスへの水平リサイクルを実現し、今までの課題の解決への突破口を開くことに成功しております。
もし、将来ですけれども、技術的に難しいこともございますけれども、排出される太陽電池パネルの六割を占めるガラスの大宗が板ガラスにリサイクルされるようになれば、国内に新たな資源循環産業を育てることになり、本法案がその土台となることを期待しております。
また、資料の十ページと十一ページには、AGC様が実現しました使用済みパネルから回収したガラスのカレット状のものを板ガラスへの水平リサイクルについて紹介した事例でございます。
また、資料九ページを御覧ください。こちらは、ガラスの水平リサイクルがもたらす便益について整理したものです。日本の板ガラスの原料はほとんど海外に依存しておりますけれども、水平リサイクルによって海外依存を減らすことができます。また、使用済みパネルのガラス一トンを原料に水平リサイクルをしますと、〇・六トンのCO2排出削減が見込まれるということでございます。さらに、重量比で六割を占めるガラスを埋立処分する必要がなくなり、処分場の逼迫の回避にもつながるものと期待されます。
最後に、十二ページを御覧ください。こちらには、私どもが、信頼される太陽光発電の実現に向けてということで、自立した主力電源に向けて、この絵にございますけれども、六つのチャレンジに今真摯に取り組んでいるところでございます。
なお、この六つのチャレンジの中で、本法案に関連して特に重要であります、これは十四ページに示しております。長期安定稼働をちょっと紹介させていただいて、私からの話を締めさせていただければ幸いでございます。
稼働済太陽光発電設備が、FITあるいはFIPでは誰も買取り期間は二十年でございます。二十年たっても、事業をやめるのではなくて、買取り期間終了後においても長期間稼働を継続することが、日本のエネルギー自給率の向上や、それから脱炭素化、電力コストの低減といった国民と地域の便益を最大化し、さらには、使用済太陽電池パネルの排出量が低減され、それから平準化され、リユース、リサイクルの推進にもつながるものとなります。
私ども太陽光発電協会は、太陽光発電の長期安定稼働の実現に向けてしっかりと取り組んでいく所存でございます。
どうもありがとうございました。私からは以上でございます。(拍手)
○宮路委員長 ありがとうございました。
次に、山下参考人にお願いいたします。
○山下参考人 おはようございます。一橋大学から参りました山下英俊と申します。
本日は、発言の機会をいただき、誠にありがとうございます。
私は、環境・資源経済学を専門としており、廃棄物政策及びエネルギー政策について研究してまいりました。その立場から、今日は本法案について意見を述べさせていただきます。
まず、一枚おめくりいただきますと、この問題に対する基本的な考え方を申し上げたいと思います。再生可能エネルギー政策全般に関わる論点として二つ、太陽光パネルの廃棄に関わる論点として二つございます。
第一に、再生可能エネルギー導入拡大です。
これは、脱炭素や脱原発の推進という観点に加え、エネルギー安全保障の観点からも極めて重要です。現在の日本のエネルギー供給は、化石燃料への依存度が高く、国際情勢による影響を強く受ける構造となっています。昨今のように地政学的な緊張や資源供給の制約が生じた場合、燃料価格の急騰や供給不安が発生し、国内経済に大きな影響を及ぼします。これに対して、再生可能エネルギーは国内で生産可能な電源で、導入が進むほど外部依存度を低減することができます。したがって、再生可能エネルギーの導入拡大は、単なる環境政策ではなく、経済安全保障政策の一環として位置づけるべきものです。
また、再生可能エネルギーは不安定であると指摘されることがありますが、その変動は完全にランダムなものではなく、気象条件に基づく予測可能なものです。そこで、需給調整とうまく組み合わせることで、エネルギーの安定供給の中に組み込むことも可能です。むしろ、化石燃料や原子力発電のように突発的な供給停止がシステム全体に大きな影響を及ぼす電源と比べた場合には、分散型である再生可能エネルギーは電力システムのレジリエンスの向上にも寄与すると考えられます。
第二に、地域との共生です。
再生可能エネルギーの導入は、立地地域との関係性の中で進められる必要があります。環境負荷の低減は当然の前提になりますけれども、それに加えて、発電事業から生じる経済的な価値がどのように分配されるかという点がとても重要です。例えば、発電収益が地域外に流出する構造であれば、地域にとっては負担だけが残るという認識が生じやすく、導入に対する反発が強まる可能性があります。これに対して、収益の一部が地域に還元される仕組み、あるいは地域主導で事業が行われるような仕組みができれば、地域にとってのメリットが明確になり、受容性の向上につながります。この点は、再生可能エネルギー政策において極めて重要な視点であると考えています。
次に、太陽光パネルの廃棄に関わる論点としては、第一に、太陽光発電設備の運転期間の延長です。
これは、増川委員からも長期安定稼働という話がございましたけれども、多くの太陽光発電事業は、現状ではFITによる二十年間の買取りを前提として設計されており、その期間終了後に事業を終了して設備を撤去するという選択が合理的になってしまうケースが多く見られます。しかしながら、設備自体は必ずしも二十年で使用不能になるわけではなく、適切な保守管理が行われれば、より長期にわたって使用することが可能です。運転期間を延長することにより、廃棄のタイミングを分散させる平準化の効果が期待できます。特定の時期に廃棄が集中すると、それに対応するためにリサイクル設備を過大に整備する必要が生じますが、廃棄を平準化することで必要な設備投資を抑制し、結果として社会全体のコスト低減につながります。
運転期間を延長する効果はほかにもあり、既存の設備を活用して追加投資なしに発電能力を維持できること、その供給余力を確保することで電力価格の安定化に寄与すること、そして、発電事業者にとっては、収益機会が拡大し、その一部をリサイクル費用に充てることが可能になることが挙げられます。
パネルの廃棄に関わる第二の論点としては、制度設計の基本原則として、大和田委員からも先ほど御発言がありましたけれども、拡大生産者責任、いわゆるEPRの考え方が重要です。製品のライフサイクル全体にわたる費用を適切に市場に内部化することが、制度の持続可能性を確保する上で不可欠です。
以上を踏まえまして、本法案に対する課題について四点申し上げます。次のページに移ります。
第一に、費用負担の在り方が不明確である点です。
リサイクル制度においては、最終的に誰が費用を負担するのかという点が、本来、制度の根幹となります。これは、単なる実務上の問題ではなく、制度の公平性や効率性、さらには長期的な持続可能性に直結する問題です。しかし、本法案では、誰がどのような根拠に基づいて費用を負担するのかという点が明確に示されていません。かつて審議会では費用負担の在り方について一定の議論がなされていたと承知しておりますが、それが法案には十分に反映されていない印象を受けます。
経済学的には、不法投棄の抑制や環境配慮設計の促進が期待できる、前払い型の仕組みが望ましいと考えられます。仮にその導入が難しい場合でも、少なくとも費用負担の主体とその根拠については、法律上明確にしておく必要があると考えます。
第二に、廃棄義務を最終所有者に課している点です。
太陽光パネルは、長期間にわたり使用され、その間に売買や事業譲渡が行われることが一般的です。そのような資産に対して、廃棄時点の所有者のみに義務を課す仕組みは、インセンティブのゆがみを生じさせる可能性があります。
この仕組みの下では、中間段階の所有者が、将来の廃棄責任を十分に意識せずに事業を行うことが可能となってしまいます。具体的には、リサイクル費用の積立てが不十分であったり、長寿命化のための適切な保守、更新が行われなかったりする可能性があります。また、最終的な所有者が十分な資力を持たない場合、適正な廃棄処理が行われないリスクも考えられます。
このようなリスクは、制度設計の段階である程度予見可能であるため、責任の分担や費用確保の仕組みについて、より慎重な検討が必要であると考えます。
第三に、多量排出事業者の定義と制度運用の問題です。
本法案では、一定規模以上の排出を行う事業者に義務を課す仕組みとなっていますが、その前提として、対象となる事業者をどのように把握するのかが課題となります。特にFITによらない事業の場合、行政が網羅的に対象者を把握することは容易ではありません。
加えて、排出量の基準が廃棄時の重量に基づいて設定される場合、分割して廃棄することによって基準を下回る形にすることが可能となるケースも想定されます。これは、先ほど増川委員からも御発言がありましたが、必ずしも不正行為とは言えません。設備の劣化状況に応じて合理的な更新であるというふうに説明される可能性もあります。そのため、単純な数量基準だけでは制度の実効性を十分に確保できない可能性があり、運用面も含めた制度設計の精緻化が求められると考えられます。
第四に、今後新設される設備への対応です。
本法案は、FIT導入初期に設置された既存設備への対応に主眼が置かれている印象を受けます。しかし、今後のエネルギー政策を考える上では、むしろ新設設備への対応の方がより重要になると考えられます。
第七次エネルギー基本計画における導入目標を達成するためには、今後も相当量、現状の二倍、三倍といった太陽光発電設備の新設が必要とされます。既に設置コストは十分に低下しており、FITによらない事業も増えています。このような状況を踏まえれば、新設案件については、導入から廃棄まで一体として設計することが可能であり、また、そのように設計すべきです。
具体的には、前払いの費用負担制度などを通じて将来の廃棄費用をあらかじめ確保し、事業者が自らの責任において適正処理を行う仕組みを構築することが望ましいと考えます。これは、公的支援への依存を抑制するだけでなく、将来への負担の先送りを防ぐという観点からも重要です。
以上の課題を踏まえ、本法案の直接の対象ではないかもしれませんが、今後の政策の方向性について、次のスライドで申し上げます。
重要なのは、発電設備の長期運用を促進しつつ、それが地域への利益還元につながる仕組みを構築することです。
現在のFIT制度の下では、二十年間の買取り期間終了後に事業を終了することが前提となっているケースが多く見られますが、これに対して、第三者が設備を買い取り、運転を継続する仕組みを整備することが有効と考えられます。
その際、特に重要なのは、地域主体の関与を促進することです。地域の企業や自治体あるいは地域新電力などが設備を引き継ぐことができれば、売電収入が地域内に還元され、地域経済への波及効果が期待できます。これは、再生可能エネルギーの導入拡大と地域活性化を同時に実現する上で有効な手段であると考えられます。
もっとも、こうした地域主体による事業参入は、現状の市場条件のままでは必ずしも容易ではありません。そのため、一定の政策的支援が必要となります。
例えば、フィード・イン・プレミアムの仕組みを活用し、市場価格に対して一定の上乗せを行うことで長期運転を行う事業の収益性を補完することが考えられます。あるいは、地産地消型の電力供給を行う場合に託送料金を優遇するといった措置も考えられると思います。
これらの措置は、単なる補助ではなく、長期運用や地域貢献といった望ましい行動に対してインセンティブを付与するという意味で、制度設計上、重要な役割を果たします。
最後に、発電事業終了後の跡地利用についてです。
太陽光発電設備の問題は、パネルの廃棄では終わりません。特に大規模な設備の場合には、跡地利用が地域にとって重要な課題となります。
現状では、事業者や地権者の判断に委ねられている部分が大きいと考えられます。しかし、土地利用は地域社会全体に影響を及ぼすものであり、公共的な側面を持つ問題です。
したがって、今後は、自治体や地域住民が関与する形で、跡地利用の方針を検討、決定する仕組みを導入することが望まれます。これにより、再生可能エネルギーの導入から廃止に至るまで、地域との関係性を一貫して確保することが可能になります。
以上で、私からの意見とさせていただきます。どうもありがとうございました。(拍手)
○宮路委員長 ありがとうございました。
次に、浜田参考人にお願いいたします。
○浜田参考人 一般社団法人太陽光パネルリユース・リサイクル協会の代表をしております浜田と申します。
本日は、このような機会をいただきまして、ありがとうございます。
二ページ目に、本日お話しする内容、アジェンダを書いております。限られた時間ですが、前の参考人の三名の方に一部詳しく説明していただいた部分もありますので、要点をまとめてお話ししていきたいと思います。
まず初めに、弊協会の簡単な紹介をさせていただきます。
SP2Rと呼んでおるんですけれども、ソーラーパネルリユース・リサイクル協会ということですが、中にはPVパネルというような表現をするときもあって、ややこしいんですけれども、両方とも太陽光パネルという意味でございます。
弊協会は、来るべき太陽光パネルの大量廃棄に備えて、二〇二二年の十一月に設立して、実際に活動し始めたのは翌年の五月二十九日に二十三社が集まりましてスタートしております。
右側に構成比が書いてありますけれども、約半分がいわゆるリサイクラーと呼ばれるリサイクル処理会社で、ほかは、発電事業者であったり、機械メーカーであったり、パネルメーカーであったり、AGCさんを始めとする素材メーカーさんなんかも加入していただいております。現在、一日時点では九十三ですけれども、今日現在では九十四社と聞いております。ここに書いてありますとおり、発電事業者から高度リサイクラーまで、太陽光発電に関する全てのステークホルダーが一堂に会する唯一の場として活動しております。
次に、四ページを見ていただきたいと思います。太陽光パネルのリサイクルにおける現状と課題ということで、まず最初に、大量廃棄になった際の最終処分に関する問題ということになっております。
左の図は環境省等のホームページでも記載された見慣れた図かと思いますが、大量廃棄のピーク時に全て直接埋立てされた場合、実際には、埋立基準というのがありますので、そのまま埋立てすることはできないので、前に破砕をして、埋立基準に合致した形で埋め立てるんですけれども、仮に全て全部埋め立てた場合は、二〇二一年度最終処分量八百六十九万トンのうちの五%を占めてしまうということで、将来的には埋立てというのはやはり問題があるということで、リサイクルしていこうという議論になっているかと思います。
議論の中では、最終処分費用に対してリサイクル費用が高いという話がよく取り沙汰されているんですけれども、弊協会の直近の調査では、百二十五円から百七十五円、キログラム当たりというふうになっておりますが、実感的には百五十円ぐらいが中心値かなというふうに思っております。キロワット換算すると一万二千円ということになります。
弊協会調べでは、我々が中間処理して、残渣の部分はやはり埋立処分に行くケースがあるんですが、それが埋立費用の一番、今現状リアルな単価かなと思うんですが、ここに書いてありますとおり、平均で四十八・七円、約五十円ということになりますので、キロワット換算しますと四千円弱となりますので、今数字で出ております二千円とは少し乖離があるのかなと思いますし、その前段階で先ほど言いましたとおり破砕をしないといけませんので、それを加えると、実感的にはキロ当たり更に二十五円ほどかかって、合計で七十五円ぐらいかかるんじゃないかな、キロワット当たりでいきますと六千円ぐらいかかるというふうに認識しております。
さらに、太陽光パネル由来の破砕物に関しては、既に受入れに消極的な最終処分場が増えてきているというふうに聞いております。
次のページ、五ページに、次の問題点ということで、「ガラスとセルシートの分離」というふうに書いております。大和田先生にも詳しく説明していただきましたが、太陽光パネルは、二十年以上、風雨にさらされた状態で稼働するということで非常に強固に造られています。水等が入らないように、熱圧着でガラスといわゆる発電部分であるセルシートが強固につながっておりまして、それをアルミフレームで保護しているという状況になっております。
我々リサイクラーは、まずアルミフレームとジャンクションボックス、線が出ている部分ですね、これをずっと集めていって大きな電力に変えているというんですけれども、そのジャンクションボックス、これは銅線ですので、アルミフレームとジャンクションボックスを除去します。これは今、機械的にある程度確立されていまして、比較的簡単に分離することができます。
次に、セルシートとガラスを分離するというのが難しくなっておりまして、大和田先生の説明にもありましたとおり幾つかの方法がありますが、ここが一番難しい状況です。ガラスとセルシートを分離すると、ガラスが、先ほど来ありますとおり、六二・五%、全体比で重量がありますので、重量ベースではこのリサイクルを推進していくことが大事かなと思っておりますが、ここが結構難しいということになっております。
板ガラスから板ガラスにリサイクルするためには、非常に厳しい納入基準をクリアしないといけません。それでも、それをクリアすれば、AGCさんを始め、セントラル硝子さんなんかも、最近はこのカレット利用について積極的に取り組まれておりまして、説明にもありましたとおり、一トン当たり〇・六トンのCO2が削減できるということで、ガラスメーカーさんも非常に最近では積極的に取り組まれているという状況でございます。
一方、セルシートには、銀、銅も配線の中に含まれていますので、銀回収をするときに銅もついでに回収できます。ここが大切なのかなと思ってちょっと特別に書いておりますが、下の囲みのところを見ていただくと、六グラムから十八グラムほど一枚当たり入っているということで、二〇一八年製のもので約十・二グラム、銀が含有すると言われております。これをピーク時の発生枚数に換算しますと、二百三十四・六トンの銀が抽出できるという計算になります。これを現在の銀の建値で単純に計算しますと、千六十七億四千三百万円の経済価値があるということで、私、いつも、うちで回収した銀を精錬に出して銀で返してもらった実物を持っているんですが、まさにこの千億円余りの資源を埋め立ててしまうと、二度と地上に上がってくることはありませんので、やはりリサイクルするということには非常に意義があるのかなというふうに思っております。
次に、六ページ。
ここも大和田先生の方で説明していただきましたので、簡単に説明しますが、一番は、非常に単純な、いわゆるカーシュレッダー、汎用機で破砕したものを簡易に分別して、あるいは分別した後、樹脂等を焼却しているケースもあるようなんですけれども、あとは、その残渣は路盤材にリサイクルということでやられているところもあるんですけれども、なかなかちょっとこれは現実問題、リサイクルと言えるのかどうかというのは少し疑問が残るところではありますが、カテゴリー一としております。
カテゴリー二とカテゴリー三が専用機によるリサイクル処理ということになります。処理方式についても、大和田先生の資料にもありましたとおりです。高度な分離ということでは熱分離処理とかホットナイフ処理というのがありますが、こちらは導入コストが高いということで、その辺りが問題なので、どの辺りで折り合いをつけるかというのが今後の課題なのかなというふうに思っております。
次に、七ページですね。
弊協会から見た現在及び今後の課題ということで、少しまとめさせていただいております。
まず最初に、ガラスの用途開発というところで、何度も言いますが、六二・五%、重量比でガラスが発生します。このガラスをリサイクルするということが、重量ベースでは非常に意義のあることかなと思います。先ほども述べましたとおり、板ガラスから板ガラスにするためには非常に受入れ基準が厳しいということで、熱処理で、熱で蒸発させるとか、ホットナイフという機械で桂剥きにしてガラスとセルシートを分けて、その後きれいに掃除をするのに非常に手間をかける割には、ガラスの買取り価格というのが十数円というところですので、なかなかそこまで手間をかけるほどの経済価値がないというところは少し問題なのかなと思います。あと、一部のパネルのガラスには、ヒ素を含有しているケースがあります。こういったものにどう対応していくかも課題になるのかなというふうに思っております。
次に、多様化する太陽光パネル、この辺りも前の参考人の方々が説明されておりましたけれども、特に現状の問題としても、最近、はやりが、両面受光パネルというのがあります。表面も発電できるし、反射光も発電に使おうということで、裏面にも発電素子が貼られて、ガラスが両面についているというものが、今ある専用機では、リサイクルできるという機械が今のところ技術がありませんので、こういった技術開発も今後の課題になっております。
それと、もう一つのトレンドが、太陽光パネルそのものが大型化してきております。我々の専用機はほとんどが一メーターと五センチぐらいまでが太陽光パネルの汎用的な大きさということで装置設計をしているんですけれども、最近は千三百ということで、一メーター三十センチの幅のパネルが登場してきておりますので、こういったものにも少し問題があるかなと思います。
フレキシブルパネルとか、最近は次世代太陽光パネルということでペロブスカイト太陽電池もありますが、こちらも、ペロブスカイト自体は恐らくそれほどリサイクルは難しくないのかも分からないんですが、建材一体型であったりとか、既存のシリコン結晶型の上にペロブスカイトを塗布して、タンデム型というようなパネルも登場してきておりますので、そうなると更にリサイクルが難しくなるのではないかなと懸念をしております。
こちらも大和田先生にも指摘していただきましたが、不透明な海外輸出というのも現在散見されております。パネルの性能を確認せずに、破損品も含めてコンテナに放り込んで、梱包しない状態で運びますので、一部パネルは破損した状態で輸出先に届くわけなんですけれども、そういったものは現地で不法に廃棄されている懸念があるというふうに思っております。こういった不透明なリユースと対抗してリサイクルを進めていくというのは一つ懸念事項かなというふうに思っております。
最後に、この法案に関する当協会の見解といいますか、あるべき論というのは我々なかなか分からないんですけれども、いわゆる拡大生産者責任ということから所有者の負担ということに関しては、現場でリサイクルをしている我々の立場からすると、現実的な解なのかなというふうに感じております。
あと、事前にリサイクルの計画書を出すという意味でも、太陽光パネルというのは全国津々浦々に設置されていまして、どこに、どれぐらい、どんなパネルがあるのかというのがなかなか我々把握していない状態で今こういった事業に取り組んでおりますが、事前にそういったものが計画として出されるということで、計画的に再資源化が進められるという意味ではいいのではないかなというふうに思っております。
我々、今、廃棄物処理法の規制の中で処理をしておりますが、このリサイクルの法案においては、例えばメガソーラーが一気に廃棄になって出てくると、一メガで大体四千枚ぐらいあるんですね、計算上。メガソーラー、ギガソーラーになるのか分からないですけれども、そういうのが一気に出てくると、今の廃掃法上で言う処理期限九十日とか保管期限七日間とか、そういった規制が非常に障害になってくる可能性がありますが、そういったところにも配慮がなされているということで、今後、施行令を作っていく中でも我々はいろいろ意見を交換しながら、現実的にリサイクルが進むように我々業界も努力してまいりたいと思いますし、問題になっております埋立処分費用とリサイクル費用の価格差をいかに詰めていくかというところが課題になってくるのかなと思っております。
時間になりましたので、私の発表を終わります。ありがとうございました。(拍手)
○宮路委員長 ありがとうございました。
以上で参考人の方々からの意見の開陳は終わりました。
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○宮路委員長 これより参考人に対する質疑を行います。
質疑の申出がありますので、順次これを許します。石原正敬君。
○石原(正)委員 おはようございます。自由民主党の石原正敬です。
本日は、太陽電池廃棄物の再資源化等の推進に関する法律案に対する参考人の皆さんへの質疑の機会を与えていただきまして、宮路委員長始め関係各位に感謝申し上げます。ありがとうございます。
そしてまた、大変お忙しい中を、衆議院環境委員会のために、参考人の皆さん方、御出席賜りまして、心から御礼を申し上げます。ありがとうございます。
そして、貴重な意見を拝聴いたしまして、本当にこの法案の持つ意義、そしてまた課題というものが明らかになったなということがまず第一印象でございます。
私の関心事としましては、やはり、最終処分の費用と、そして再資源化していく費用、このギャップをいかにして埋めるかということが静脈産業と動脈産業をつなげていく一つの課題であるし、そして、これを実現しなければ、日本の循環型社会というものが実現しないということだと思っております。
そして、これは今から四人の方にそれぞれ、特に、この法案を運用するに当たって留意しなければならない点、先ほど皆さん方におっしゃっていただいたんですけれども、特にここは強調したい、強調してほしい、留意しなければならないということを今からお尋ねするわけでありますけれども、経済的な話を私は一番重視しているわけでありまして、まさしく、一キロワットアワー当たり最終処分に行くと二千円から四千円、そして再資源化には、同じく一キロワットアワー当たり八千円から一万二千円。先ほどの浜田委員の肌感覚でいきますと、一万二千円というのは合っているけれども、最終処分に行くのは六千円ぐらいになっているんじゃないかというようなこともあって、ここは、市場との価格差というのは、肌感覚では少し違うのかも分かりませんが、このまさしくギャップを埋めなきゃならぬということだと思っています。
私はそのように考えていますけれども、各委員の皆さん方は、費用の面もそうなんですけれども、そのほかに、特に御自身がここだけは留意しなければならないという点をお述べいただきたいと思います。大和田様、増川様、山下様、浜田様の順にお答えしていただければと思います。
○大和田参考人 御質問ありがとうございます。
大変重要な視点だというふうに考えております。
リサイクルといっても、基本的には産業でございますので、それを成り立たせるには、基本的には、これはちょっと言い方があれかもしれませんけれども、大量処理をやはりしなければ成り立たないというところがございますので、量の確保というのは非常に重要だというふうに考えております。
ただ、技術屋の立場から申し上げますと、やはり、先ほども申し上げましたように、いろいろな技術が今混在している状態です。つまり、コストが低いけれども処理量は稼げますよとか、それからあるいは、コストはかかるんだけれども高品質のものが生まれますという、ここがまだ混在をしていて、技術開発自体がまだ十分に成っていないということが一つ大きな課題だというふうに考えています。
それを解決するために、やはり少し新しい技術、特に太陽光パネルというのは基本的にはいろいろな素材が一体化しているというのが一つの特徴でございまして、非常に便利ではあるんですけれども、なかなかリサイクルしづらい設計になっているというのも一つの事実でございます。
例えば、我々は単体分離という言い方をしますけれども、それぞれの構成している素材をいかに物理的に剥がした状態にするか。例えば、要るものと要らないものがあるときに、これをいかにぱっと、ぱかっと言った方がいいかもしれませんけれども分ける、分けるというよりも剥がすですね、まだ選別はしないんですけれども、その剥がす技術をその破砕の中で、きちっとそういう技術開発ができれば、これは破砕のエネルギーも非常に小さくなりますし、コストが安くなってくるのではないかというふうに考えております。そういう技術開発の可能性が一つです。
それから、認定制度というのはこの法案でうたっておりますけれども、適正な処理をしている業者をしっかりと認定をして、そして、できることならば、ある程度、製造される産物の質の規定、あるいは標準化というものを少しずつというか、今全てをやるということは難しいんですけれども、それを行っていただければ、優良なリサイクル業者だけがそこに残ってくることになります。そして、そういう最終処分的なものも非常に少なくなってくるというふうに考えていますので、そういう認定事業者のための、認定事業者を守るという言い方はおかしいですけれども、そこを活性化させるための規定だとか標準化といったものが必要というふうに思います。
それから、あとは、認定業者はもちろん、これから、ある程度認定をされていくわけですけれども、そこをきちっと社会に見えるような形で、どの事業者が適正な処理をしているのか、それからどの事業者がそうでないのか、そうでないのかはなかなか見えませんけれども、そこをそういう見える化をしていくというのは非常に重要な視点というふうに考えています。
私からは以上でございます。
○増川参考人 増川からコメントいたします。
リサイクルの費用を低減して、埋立処分費用との差を段階的に縮小していくためには、本法案の運用において留意すべき点ということでございますけれども、まず、ロードマップとなる基本方針を定めていただき、目標水準等を明示いただくこと、各事業者が事業予見性を確保できるという、それが一番重要かなというふうに考えております。
次に、事業用太陽光廃棄者の判断基準の認定等に当たっては、やはり現場の実態をしっかり把握いただいて、現場の混乱を避けるために実務に即した内容とする、こういったことが重要ではないかと考えております。
それから、三つ目になりますけれども、リサイクラーの認定制度及び廃棄物処理法の特例措置については、ロードマップに沿った形で、設備投資が適切に実施されるような誘導的措置となることが重要だと考えております。
私からは以上でございます。
○山下参考人 山下です。
御質問ありがとうございました。
キロワット一万円の費用をどうするかというお話なんですけれども、経済学者ですので、逆に、それをどうやって賄うかという観点からお話しさせていただきたいと思うんですが。
経済学的に申しますと、パネルというのは、消費財ではなくて資本財、お金を生み出すものです。ですので、発電事業を続けていけば、あとどのくらい発電したら一万円稼げるかという観点でお話しさせていただきますと、一キロワットのパネルが一時間フルに発電したら一キロワットアワーになります。キロワットアワー十円で売れれば、一時間で十円お金が入ってくることになります。一万円ということは、千時間発電できればいい。千時間というのはどのくらいかというと、おおよそ一年間、太陽光で発電できる時間だと思っていただくとよいと思いますので、一年発電できれば一万円のお金が入ってくるということになります。
ただ、それがそのまま収入になるというわけではなくて、維持管理の費用がかかりますので、それが大体キロワット五千円くらいというふうに言われていますから、そうすると、一年では足りなくて、二年ということになります。
ただ、十円で売れるかという話もあって、これが仮に五円に下がってしまったら二年だったのが四年になるというような形ですので、いずれにしても、そのくらいの負担ですので、私からは、繰り返しになりますけれども、なるべく長く使って発電して稼いでいただくというのが重要ではないかと考えております。
以上です。
○浜田参考人 御質問ありがとうございます。
先ほども発表の中で言いましたけれども、単純破砕と埋立てのコストがキロワット当たり六千円に対して、ある程度数量がまとまった案件では、設備の稼働率も上がりますので、現時点でもキロワット当たり八千円から一万円ぐらい程度で処理しているケースもあります。といいますか、これは当社のケースなんですけれども、間違いないんですが、そういう意味では、あと一息かなという気もしております。
あと、銀の価格が、我々、NEDOの研究費をもらって十一年前からやっているんですけれども、その当時から比べると、恐らく銀の価格が三倍ほどになっていますので、更に上がれば、トータル的にはコストは下がっていくかなと思いますし、ガラスの話を何度もさせていただいたんですが、ガラス、弊社の場合は、ホットナイフという機械できれいに剥がして、一枚一枚分析機にかけて、それを、ウォータージェットといっている、ケルヒャーは分かりますかね、あれの二十倍ほどの水圧で掃除をして不純物をなくしてAGCさんに持っていくというのをやっているんですが、そこまでやってキロ当たり十数円、一トン持っていって一万三千円ぐらいですね。
一方で、弊社では鉄くずの仕事もやっているんですけれども、ギロチンという物騒な名前の機械で鉄くずをばんばん切って売ると、電気炉メーカーで五万幾らかで売れるわけですね。非常に粗っぽくやってもそれぐらいもらえる。
ですから、ガラスを水平リサイクルすることによって、もうちょっとその環境価値が経済価値に変わってくれば、処理コストもトータル的には下げられるのではないかなというふうには思っております。
あと、そうですね、それぐらいにしておきます。
ありがとうございました。
○石原(正)委員 ありがとうございます。
それぞれのお立場から、示唆に富む、技術の向上ですとか、経済学からいくと期間を延ばすというような御指摘もいただいて、これら全てが、この法案が通った後、各事業者の皆さん方が留意すべき点だと思いますし、環境省を含めて、政府も、そこをいかにして社会で実現していくかというところに注力しなければならないと感じたところであります。
次に、ちょっと話が変わるんですけれども、AGCさんの技術の話が出て、これは非常に、試験的には実現したというような位置づけだと思うんですけれども。
これは大和田様にお尋ねするんですが、これがどれぐらいの年数で社会実装できるというか、採算ベースに合ってくるかというような感覚なんでしょうか。あるいは、この技術はちょっと社会実装するにはレベルが高過ぎるなとか、その所感があればお聞かせいただきたいと思います。
○大和田参考人 御質問ありがとうございます。
非常に重要な視点でございまして、基本的には、我々、ガラスの水平リサイクルというのを目標にしているわけでございます。やはりAGCさんがやっていらっしゃるような、板ガラス原料としてパネルガラスを使えないかということでございますけれども、ここにはいろいろな課題がございまして、例えば、今一番板ガラスを造っている製造法としては、フロート法というのがあって、スズの溶湯の上にガラスの溶湯を流していくという方法があります。
ただ、ガラスには、残念ながら、いまだにこれは解決できていませんけれども、アンチモンというのが〇・数%含まれていて、ガラスメーカーさんが一番気にするのは、そのアンチモンとスズの溶湯が反応して、ガラスに色がついてしまうだろうということが非常に問題になっているわけです。ですから、もちろんでございますけれども、一〇〇%リサイクル品を使うわけにはいかない。太陽光のリサイクル品ですね。
それからもう一つ、ただ、解決策としては、そのフロート法以外にロールアウト法という方法がございまして、これは、そういうスズの溶湯の上を通さないものでございますので、アンチモンはほとんど問題にならない。恐らく、AGCさん等々も、こちらの方法を使って太陽光パネルのガラスをこれからどんどん使っていきましょうという方向になると思います。
それで、御質問の、いつ頃にそれが実現するかというのは大変難しい話でございまして、技術的には多分できると思います。ただ、メーカーとしては、やはり、今まで実績がないことはなかなかやりにくいものでございますから、そこをどこまで彼らがきちっと研究をしてやっていただけるのかということが一つ。
ただ、御存じのように、今、資源循環の中では、動静脈連携というよりも、むしろもう一体化というのを目指して進んでおりますので、そういう意味では、動脈産業側もどう再生材を使っていくのかということが非常に重要な課題にもなっています。
ですから、そこを考えると、恐らく、AGCさんに限りませんけれども、動脈産業側としては、再生素材をどう使っていくかという技術開発がこれからどんどん進んでいくんではないかというふうに考えておりまして、この点に期待したい。まあ、公の場で言うのは非常に難しいですが、五年ぐらいでは何とか解決していただきたいなというふうに考えております。
以上でございます。
○石原(正)委員 肌感覚でおっしゃっていただいて、本当に感謝するところであるんですけれども、まさしくこれは、設計段階から、そしてまた利用の段階、排出、そしてさらに再資源化したものをもう一回原料に使うかという、まさしくここを一気通貫で解決しなきゃならぬというところも大きなポイントなんだなと感じたところであります。
それともう一つは、やはり、次は増川様にお尋ねするんですけれども、リデュース、リユース、リサイクルということに取り組まれてきている、これはよく分かったんですけれども、リユースの部分ですね。先ほど来から、海外に出ていったりとか、あるいは、使えるものはまだ廃棄せずに使っていこうというところで、今のこの太陽光電池のリユース市場というのは、どんな形になっているんでしょうか。額なのか規模なのかはちょっとあれですけれども、活況なのか、余り進んでいないとか、そういった肌感覚でも結構ですので、お聞かせください。
○増川参考人 お答えいたします。
私の認識では、リユースは余り進んでいないのかなと。市場規模も、正確なデータもありませんけれども、まだ少ないというふうに認識しております。
ただ、大事なのは、リユースすることもすごく大事なんですけれども、コスト的には、取り外して、それを運んで、また設置する、そのコストが高くなりますので、我々としては、その場所に置いて、できるだけ、三十年、四十年と長く使うのがトータルのコストとしては下がるのではないかというふうに考えております。
私からは以上でございます。
○石原(正)委員 ありがとうございます。
リユースというか、やはり長く使っていくということが非常に大きいポイントなんだなと。これについては、この法案の中ではなかなかフォローができない部分ではありますけれども、一つの課題として受け止めさせていただきました。
あと、もう一つは、増川様に続いてお尋ねするんですが、その分割廃棄の問題、先ほど適正に処理する段階で仕方なくというか、順次廃棄していくのが理にかなっているんだというような御意見を賜ったわけですが、これを基準化をしてきちっと運用していくということが果たして可能なのかというところなんですけれども、その辺りについて、もし御意見があればお聞かせいただきたいと思います。
○増川参考人 分割設置の規制逃れのような形というのは断固としてあっていけないことだと思っておりますけれども、具体的にどういうやり方をすればそういう規制逃れがなくなって、事業者がちゃんとコスト効率的に事業継続の観点でもしっかりやっていける、それをどういうふうにバランスを取るかということだと思っております。これについては、ちょっと我々も今これをすれば解決するという回答を持ち合わせておりませんので、今後、経済産業省様、それから環境省様と一緒に頭の体操をしながら何がいいかというのを考えてまいりたいと思います。
ありがとうございました。
○石原(正)委員 そろそろ時間も迫っておりますので、このぐらいにさせていただきますが、いろいろと皆さん方からいただいた意見が非常に重要なことでありますし、また、これから、やはり、事業者の設備投資の予見性をいかに高めていくかという御指摘もありました。この辺りは、しっかりと、環境省を含めて、経済産業省などを含めて取り組んでいかなければならない、そういう案件なんだろうと感じたところであります。
まさしく、この法案の論点というのは明らかになってきつつありまして、しっかりと最終局面に向けて我々も議論を進めたいと思っておりますので、よろしくお願い申し上げて、私の質疑とさせていただきます。
ありがとうございました。
○宮路委員長 次に、西園勝秀君。
○西園委員 中道改革連合の西園勝秀です。
本日は、質問の機会をいただき、ありがとうございます。また、四人の参考人におかれましては、貴重な御意見を賜りまして、誠にありがとうございます。
早速ですが、四人の参考人にお伺いいたします。
ただいま審議されているこの法律案でございますけれども、附則第四条に検討条項が設けられておりますが、文字数にすると三百二十八文字になります。これは、検討条項の標準的な文字数というのは私も調べてみたんです、大体、百から百五十字ぐらいというのが一般的でございまして、そう考えると、この法案というのは未解決課題が非常に多いということも言えるかと思います。
先ほども、複数の参考人の方からも拡大生産者責任の必要性などについての言及もございました。では、果たして、この検討条項は、太陽電池の廃棄の抑制及び太陽電池廃棄物の再資源化等の推進を図るという法目的に照らし、必要十分であると言えるのでしょうか。また、本則の各条文に修正が必要と思われるような事項はございませんでしょうか。各参考人の御専門のお立場から御意見をお伺いいたします。
○大和田参考人 ありがとうございます。おっしゃるとおりというふうに思います。
この法案は、まずは、太陽光パネルを廃棄ではなくて、どうリサイクルに持っていくか、そのための第一歩というふうに考えていまして、私も指摘しましたが、そのほかの参考人の方々も指摘しましたように、まだまだ多くの課題を残しているというふうに思っていて、段階的に改善すべき内容だというふうに思っています。そのために、今後改善すべきそこの文言が、三百何字でしたか、大変多くなっているというのも当然のことというふうに考えています。
それでは、なぜ今この法案がそういう状態で走り出さざるを得ないのかということを三つほどちょっと考えてみましたので、挙げさせていただこうと思います。
まず一つは、これは私の専門でございますけれども、もう何度も申し上げています、現状のやはりリサイクルの技術、技術開発状況というのがまだ完全ではないということでございまして、大量に出てきたとしても、それを大量に付加価値の高い製品を生むようなリサイクル技術がまだでき上がっていない。
ここをやはり少しでき上がった状態である程度回していかないと、日本の中で、法律はできたけれども、それは誰かが苦しむような法律になってしまいますので、そこの点がまず第一点でございます。
それからもう一つは、これも同じことでございますけれども、今は再資源化等という表現になっています、この法案の中ではですね。再資源化等をしっかりと行う、指導するということになっているわけですけれども、基本的に、再資源化等ということになると、先ほど来申し上げているような質の低いリサイクルというのもこの中に入ってしまうわけですよね。そして、実質的にきちっとした資源回収につながらないというようなことも起こり得るわけです。
ただ、現在、高付加価値のものを求めるような法案の内容にすると、ここも先ほど申し上げたとおりでございますけれども、なかなかうまく回っていかない状況になります。ですから、そこの点も、技術開発が進んでいく段階に合わせて、制度というのも改善していくべきだというふうに考えています。
それから、最後、これは私、法案の審議会の中で随分いろいろ発言してきたのは、やはり拡大生産者責任という問題でございます。
この問題も、基本的には、繰り返しになりますけれども、この原則を実行しないと、きちっとした循環型社会というのはつくれないというふうに基本的には考えています。ただ、今の段階でそれを実行すると、御存じのように、今の太陽光パネルは、昔は日本がトップでございましたけれども、今は海外にほとんど依存しています。そこのときに、じゃ、海外のメーカーに対してどういう責任を負わせるのかというところは非常に難しい問題がございまして、一つ、まずは取りあえず国内の排出者、そこでの責任として考えてみたいというのがこの法案の内容でございます。
この点は、やはり、家電リサイクルとかそういったような、国内メーカーにおいて資源循環がある程度きちっとできるような、そういうものと太陽光パネルというのはちょっと状況が違うということで、これを海外に依存する依存率がどこまで今後変わってくるのか、こないのか、なかなか予見できない状況でございますので、現状としてはこのような内容にならざるを得ないんだろうというふうに考えております。
以上でございます。
○増川参考人 質問にお答えいたします。
まず、本法案に関しましては、リサイクルの将来像がなかなか今現時点で予想が難しい、技術進展もございますし、それがどれだけ排出されるんだろうか、なかなか分からない。それから、コストがどういうふうに下がっていくんだというのが、今の段階で分からないことが多いというのが私どもの認識でございます。
その中で、今考え得るいろいろなことを盛り込んだ結果、こういうことになっているんだというふうに認識しておりますので、これで十分かと言われると難しい面もありますけれども、今考え得るものとしてはカバーされているのではないかと我々は考えている。
大事なのは、やはり、いろいろな技術進展なりそれからコスト削減が進んでいく段階に応じて、PDCAサイクルをしっかり法律の運用上回していきながら、より高度なリサイクルとか質の高いリサイクルで最終的にコスト効率的にリサイクルが進む、そういうことを目指すのが大事ではないかというふうに考えております。答えになっていないかもしれませんが、以上でございます。
○山下参考人 山下です。
個別の条文についての意見ということになりますと、先ほど申し上げましたとおり、基本的なところで問題があるのではないかという指摘をさせていただいてしまいましたので、個別条文について特に何かというのは言いにくいところなんですけれども。
冒頭、委員長から忌憚のない御意見をというお話だったので、あえて踏み出させていただきますと、やはりこのタイミングで拡大生産者責任的な発想を入れておくべきではないかというふうに思っております。一度排出者責任だという法律ができてしまって、それを後から変えるというのは、私は法律の作り方とか専門ではないのでよく分かりませんが、結構ハードルが高いのではないかと思いますので、新しい法律を作るときにきちんとあるべき制度にしておいた方がよいのではないかなというふうに感じております。
先ほども申し上げましたが、そのときに、今あるものとこれから作るものとを分けるところから話を始めるのがよいのではないかと思っております。少なくとも、今あるものについては、FIT、FIP制度で、廃棄費用の積立てのことがございますので、そちらである程度担保できているという形で切り分けて、これから販売されるものについては、自動車のリサイクルのような制度のイメージをしているんですけれども、最初に買う、所有者さんになる人が将来の処理費用を預託するような形にして、最後の処分者は認定されている適正な事業者に自分の使ったパネルを引き渡す義務を課すというような出口にしておけば、出すときにお金はかからないわけですので、不法投棄の問題とかもありませんし、最初にお金を取るときにも、実際に支払うのは買う人になるわけですけれども、そのときに、価格上乗せ分がありますので、幾ら上乗せするのかというのは販売するメーカーですとか輸入業者に査定をさせて、それを調達価格等算定委員会のような公的なところが査定して、大丈夫かという話をして、取っておけばよいと思います。
将来もっと安くなるんじゃないかという話ももちろんあるとは思うんですけれども、それは、最終的に安く済んだとしたら、その分、メーカーになるのかきちんと管理をした所有者になるのかというところは詰めないといけませんけれども、還付すればよいと思っています。
途中で業者はいなくなるじゃないかという話もあるかもしれませんが、それぞれの販売した事業者が市場から退出するときには後継になるような主体をちゃんと引き継ぐように制度化しておけば、その問題もなくなるのではないかと思っておりますので、今ならまだ間に合うようでしたら、是非御検討いただければと思います。
○宮路委員長 忌憚のない御意見、ありがとうございます。
○浜田参考人 私も、法律が十分かどうかとか、修正するべきところがあるかというのはちょっと分からない部分があるんですが、リサイクルの現場に一番近くにいる人間として少しお話をさせていただくとすれば、今のこの法律の枠組みでいくと、大量排出事業者というんですか、要件を定めずに、多量、少量にかかわらずリサイクルしないといけないんだというふうにしてしまうのは、ちょっとまだまだ、リサイクルコストも正直まだ高いですし、設備のキャパシティーもそんなにそろっていない状況です。そういう意味では、そういう条文でスタートするのは少しリスクがあるのかなというふうに感じております。
一方で、条件付でも、リサイクルが義務化されることによって、リサイクル事業者は設備投資にも進むでしょうし、技術革新も、技術も進歩していくと同時に、コストも下がってくるんじゃないかなというふうに思います。
ただ、どこかでラインを決めるのはやむを得ないのかなと思うんですが、先ほども申し上げましたが、太陽光パネルというのが日本の全国津々浦々に設置されていて、これが、どこに、どれぐらいの量、どのようなパネルが存在して、どれぐらいの年数がたっているのか、想定している寿命がどれぐらいなのか、発電所によってちょっと違うと思うんですけれども、そういったものを把握しておくことが重要なのではないかなというふうに思っております。
それで、段階的にハードルを上げていくということになるのかなと思うんですけれども、そうすると、排出側と再資源化事業者の歩調が合わさっていくことによって、更に技術が向上して、健全な市場形成ができて、コストダウンが連鎖的に促進されて、最終的に再資源化が進むのではないかなというふうに個人的には思っております。
あと、現在、私の発表の中でもありましたが、むしろこのリユースという名の下で、不透明な海外輸出によってリサイクルが阻害されているということが現状あるかと思うんですが、そういったことを逆に法律で規制する方が効果的なのではないかなというふうにも思っております。
以上です。
○西園委員 貴重な御意見、ありがとうございます。
やはり、今複数の委員の先生方からもこの法律が必ずしも現状では一〇〇%と言えるかというと、胸を張ってそうだとは言えないというのが多分大宗を占めたのかなというふうにも思います。
その中で、やはり、その拡大生産者責任というのが、よく皆さん、各委員のお話からも出てまいります。大和田参考人も、この拡大生産者責任の話を触れられました。私も、この法律の中に、この拡大生産者責任のことがやはり触れられていないというのが果たしてどうかなというちょっと疑問を持ちながら今回この審議に入らせていただいているわけですけれども、この拡大生産者責任の在り方について、少し、もし御意見をいただければと思います。
○大和田参考人 ありがとうございます。本法案の課題として、私は一番重要な視点だなというふうに考えています。
先ほど申しましたように、本当の意味で適正な循環型社会をつくるには、拡大生産者責任がないと、これはきちっと回っていかないというのは私の昔からの持論でございます。ただ、これは、アカデミアとしての理想でありまして、じゃ、現実がどうかというのを見たときに、既にもういろいろな方々もおっしゃいました、私も申し上げましたけれども、やはりまだいろいろな課題があって、そこは、やはりその技術と制度をどう整合させていくのか、その技術がまだそこまでできていないということ、それから、あとは、これは、技術ができていないというのは、非常に一体化している製品でございますので非常に難しいということがあるわけですけれども、それから、やはり、どうしても生産者が海外に依存している状況であるということは非常に大きなことだというふうに思っております。
この点を、今現状で一〇〇%でないとおっしゃいましたけれども、私は現状ではこの内容は一〇〇%に非常に近いというふうに考えています。ただ、理想からはかなり外れているという状況でございまして、現状を考えてみて、やはり、そういったようなこの内容については、現状では最適な、一番合理的な法案ではないかなというふうに考えております。
以上です。
○西園委員 ありがとうございます。
この拡大生産者責任の必要性は、恐らく、皆さん多分共通していると思うんですが、それが法律に果たして今の時点でどう扱うかというのが、多分ここが議論があるところかと思いますが、山下参考人は、先ほど、この段階で拡大生産者責任を入れておかないと後で禍根を残すというような趣旨の御発言があったと思うんですが、ちょっと改めて大和田参考人の御意見を踏まえた上で、山下参考人はどのように受け止めておられるかを御意見をいただければと存じます。
○山下参考人 山下です。
私はあくまで理想論の方の立場でございますので、そこから申し上げさせていただきますと、やはり、将来のことを考えると、これから、資料にもある二〇四〇年代に五十万トンのピークで、その後減っていくというのがかなりミスリーディングだと思うんですが、エネ基に基づいていくと、二倍、三倍に増えるので、次のピークがもっと大きなものが来るかもしれないはずなんですね。
なので、そちらを焦点に当てた、きちんとした制度をつくっておくべきだと思っております。そのときには、拡大生産者責任という言葉を入れる必要は必ずしもないと思います。自動車リサイクルのようなユーザー負担の前払いの預託で十分だと思っておりますので、その辺り御検討いただければというふうに考えております。
○西園委員 ありがとうございます。
この法案は、そもそも検討事項がこれだけ多いということ自身が課題の多さを表していると思います。その意味で、この拡大生産者責任については、この法律の中でどういうふうにこの概念を入れていくかということが、やはり、一番残されている、私たちに課されている課題かなというふうにも思っております。
この太陽光パネルですけれども、今現在EUが特に炭素価格を更に上げて、他国から、この炭素価格が足りていない部分についてはCBAMという形で調整するという話が出てきていて、さらに、それが恐らく将来的には、日本の産業にとって、再生可能エネルギーを使ったもので生産しなければ、行く行く日本が立ち行かなくなる状況が将来的に出てくる可能性があると考えれば、いかに太陽光パネルを本当に継続して普及していくかということは非常に重要かというふうに思っております。
その意味では、この法律というのはある意味そこに向けた第一歩だというふうに思っておりますので、今日いただいた御意見を真摯に承り、是非この委員会の審議に生かさせていただきたいというふうに思っております。
本日は誠に貴重な御意見、ありがとうございました。質問を終わらせていただきます。
○宮路委員長 次に、柏倉祐司君。
○柏倉委員 日本維新の会の柏倉祐司でございます。
今日は、お忙しい中、四人の参考人の方々には当委員会まで足を運んでいただきまして、誠にありがとうございました。
早速質問に入らせていただきたいと思います。
最初、非常に技術的なことで恐縮なんですが、大和田参考人の少しペーパーを拝読させていただいて、大和田参考人が開発された技術が新幹線のリサイクルですかね、それにしっかりと使われているというところを見て、これはすばらしいなというふうに思った次第でございます。
そこで、ちょっと後学のために一つ教えていただきたいんですが、このガラスのリサイクルのところで、全体加熱そして特殊破砕、特殊選別というものが、現在のところでは一つ有用なやり方だというふうに先ほどお話ししていただいたと思うんですが、先生のこの技術自体はこの特殊破砕、特殊選別というところで生かされているんでしょうか。
〔委員長退席、五十嵐委員長代理着席〕
○大和田参考人 大変マニアックな質問、ありがとうございます。
私のまさに専門とするところでございまして、特殊破砕、特殊選別というのは、従来型のものではなく、従来型の破砕というのは先ほどシュレッダー破砕というのが出てきましたけれども、基本的にはいろいろなものを、車なんかもそうですけれども、ランダムに破壊をするというイメージです。
ところが、特殊破砕というのは、先ほど申しましたように、その多層になっている物に対して、これは一つの例でございます、太陽光パネルですけれども、そこの層の層間を、いかに層間の、その素材同士の界面だけを壊していくか、これは理想ですけれども、そんな技術はまだありませんけれども、そういう技術開発というのは少しずつできてきておりまして、既存の破砕機においても、そういう界面の選択的な破壊というのが実現できるものが、装置と条件によっては可能になってきております。
それから、これは太陽光パネルというわけではありませんけれども、例えば、機械的なエネルギーだけではなくて、電気的なエネルギーを使って、その層間を破壊をしていくというような、こういう技術開発もできていますので、そういったものが進むと、今までランダムに破壊をされて、細かくしないと、先ほど申し上げた、単体分離というのができない状況であったものが、界面だけを壊していくことが可能になれば、非常にエネルギーが少なくて済みます。そしてまた、当然のことながら、そのコストも下がるというようなことで、一つ有望な技術開発ではないかというふうに思っております。
それから、特殊選別についてでございますけれども、これは、廃棄物の世界では、おおよそ二ミリ以上のものに対しての選別というのは随分行われてきました。ただ、二ミリ以下になってくると、廃棄物の世界では、それを微粒子と呼ぶんですね。我々は実は天然資源の選別を随分専門にやってきましたけれども、そこではもう二ミリ以下のものしかない、そういう状況で選別を行ってきました。つまり、微粒子の選別をどうきちっと行っていくかという技術は、実は天然資源の処理の技術の中に結構たくさんあるわけです。そういったようなものをこのリサイクルの分野の中で利用していくということが一つ重要になってくるかなというふうに思いまして、そういう通常のランダムな破砕と一般的な選別ではなくて、そういう特殊な破砕、選別の技術を応用すると、比較的低コストで、そして高付加価値のものが生まれてくる、そして、ある程度処理能力もあるようなものが出てくるというふうに考えております。
以上です。
○柏倉委員 どうもありがとうございます。
次に、また大和田参考人にお伺いしたいんですが、これは確認になるんですけれども、このコストを圧縮していくに当たって、そのスケールメリットと技術革新というものが必要な要素だということでおっしゃられたと思います。この技術革新の部分、先生はNEDOのリサイクルの技術開発プロジェクトに中心的に関わられていらっしゃるということですので、この技術革新をもってこの価格差を縮めていく、これはどれぐらいの年限で可能なのか、先ほどもそういう質問、類する質問がありましたけれども、もう一度先生の考えをお聞かせ願えればと思います。
○大和田参考人 ありがとうございます。
これも非常に難しい御質問でございますけれども、基本的には、今、天然資源の破砕とか選別だとか、そういったような技術開発というのはかなり進歩しているんですね。
ただ、残念ながら、人工資源に関しては、これはDX化も含めてなんですけれども、そういった技術開発は今始まったばかりという状況というふうに考えています。ですから、動脈産業ではもう常識になっているような、トレーサビリティーをしっかり確保して処理をするであるだとか、それからITを使うだとか、それからあとはDXを使うだとか。
よく言っているのは、我々、少し、ちょっと時間があれかもしれませんけれども、例えば、リアルな処理というものとバーチャルな処理というものを、二つの世界というのを見比べながら、リアルな処理というのはなかなか変更することは難しいので、バーチャルな処理であれば、いろいろその条件を変えてそれを実行することができますので、そういうバーチャル空間を作りながら、そこでいろいろ試しながらリアルの世界に応用していくというような、そういったようなことが今どんどん進んでいる状況でございます、特に静脈産業で。
ですから、そういう意味では、そういったような開発が行われれば、かなりそのコストは低減できるのではないかというふうに考えております。
以上です。
○柏倉委員 ありがとうございます。大いに期待を持って見ていきたいというふうに考えております。
また大和田先生にちょっと追加で恐縮なんですが、もう一つ、ペロブスカイトに関して言及がございました。このリサイクルに関して、海外では先進的な取組ももう既に行われているというようなことを伺っていますが、この日本の現状、それは今どのような形になっているんでしょうか。
○大和田参考人 先ほども申しましたとおりですけれども、いろいろな研究としては、いろいろな方々が、私が知る限りでは数年ほど前からそのリサイクルの研究開発を行っているというふうに思います。
NEDOでは、ちょっと遅れているかもしれませんけれども、昨年度からそういう技術開発に対する支援を始めたわけです。ただ、ここの中でも、本格的な実用化できるような技術開発というよりは、まだ、どういう技術開発が必要であるかという調査研究とか、それからあと、じゃ、ペロブスカイト太陽電池が果たしてどこまでこれから一般的に使われるようになるかという調査研究がまだ主でございます。
ペロブスカイト太陽パネルの場合には、ここが難しいのは、シリコン型の太陽光パネルに比べて、より多層のものが使われることになります。特に、先ほども浜田さんがおっしゃいましたけれども、タンデム型ということになると、ペロブスカイト型とシリコン型を合わせたような太陽光パネルというのも今検討中でございまして、こういったような非常に複雑な、よりリサイクルがしにくいような設計になっていますので、そこについての技術開発は、まだこれから日本としてはやっていくべきものでございますけれども、まだ少し時間がかかるかなというふうに思います。
ただし、先ほど環境配慮設計、易リサイクル設計というようなことを申し上げましたけれども、そういう意味では、ペロブスカイト太陽電池自体が、どう造っていくかというのはまだきちっと決まった段階ではないというのが実は一つの望みです。なぜかというと、ならば、ちゃんとそういうリサイクルしやすいような設計にペロブスカイト型太陽電池を持っていけないだろうかというのが、その学から見た一つの希望ということになります。
実は、シリコン型の太陽電池を開発をして、そしてそれをリサイクルしようとし始めたのが二〇〇〇年でございますけれども、その頃から、一つシートを貼って、うまくその層を剥がせるような、そんな設計ができないだろうかというのを検討したことがあります。ただ、御存じのように、太陽光の変換効率というのを考えると、膜を一枚入れるということは非常に大きな問題なんですね。そこで変換効率が一%近く下がってしまいますので、ですから、ただ、そこはなかなか難しいですけれども、ペロブスカイトはこれからのものですので、そういう環境配慮設計、易リサイクル設計を反映したそういう製品造りをしていただきたいなというのは、一つのアカデミアとしての大きな希望でございます。
以上です。
○柏倉委員 どうもありがとうございます。
非常に厳しい取組ではありますけれども、我々としては、希望を持って是非支援をさせていただきたいというふうに考えております。
次は、増川参考人にお伺いしたいんですが、今回の法案は、多量の事業用太陽電池の破棄を行おうとする者に対して、国が定める判断基準に基づいてリサイクルの実施に向けた取組、それを求めるという枠組みがございます。あわせて、多量の太陽電池廃棄実施計画の事前届出があって、内容が著しく不十分な場合の勧告、命令の仕組みも盛り込まれているような状況になっております。ただ、これから私自身読んで、まずこの多量に廃棄というこの多量がどれぐらいなのかとちょっと疑問がまず湧いてまいりました。
あと、この法案では、届出が受理された日から三十日を経過した後でなければ廃棄行為を開始できない、この三十日というこの日にち、一か月ですね。これは、事業者の方々からすれば非常に大きな機会損失にもなるのではないかなと思います。
こういった量の問題、あと期間の問題、様々な問題があると思います。この判断基準というものに関して、増川参考人の立場からどのようなものであれば許容できるかというか望ましいか、そういうお考えがあれば、お聞かせをいただきたいと思います。
○増川参考人 御質問にお答えいたします。
まず判断基準につきまして、なかなかこれは難しい問題だと考えています。まず、多量排出のその基準をどう決めるのかにつきましても、なかなかこれだけの排出量になればコスト削減が可能とかというのが分かれば、それを基準に、この規模であればしっかり計画を出しなさいというのは言えると思うんです。今の段階では、規模要件というのは、私どもからこれがこれであればと大丈夫というのは今のところなかなか難しいというのが今の考えでございます。
続きまして、三十日、届出が受理されて三十日につきましても、ちゃんと計画的に事業を進めておれば、そういったことは特に障害にはならないのではないかなと思う。ただ、この法案に書いてございますけれども、何か災害とか台風とかでパネルが破損したり、雷で破損した場合には、もうすぐにも替えたいという場合は、それは三十日が機会損失になり得ますので、それに関してはちゃんと除外規定が盛り込まれておりますので、それがあれば、私ども何とか機会損失に関しては回避できるかなというふうに考えております。
以上でございます。
○柏倉委員 どうもありがとうございます。
これから具体的に明らかになっていくことでございますので、そこに対応していかなきゃいけないということもありますので、是非柔軟に対応していただければと思います。
次に、増川参考人と浜田参考人にもちょっとお伺いしたいんですが、適正処理リサイクルというところ、これは図がございます、製造業者、そして発電事業者、撤去事業者、そして収集運搬事業者、そして中間処理、再利用、最終処分業者、この四つのフェーズがあるわけですが、適正処理リサイクルというのをやはり一つのチームとして考えて、円滑かつ効率的にこの方々に連携をしていっていただきたいと思うわけですが、増川参考人の立場、そして浜田参考人のそれぞれの立場で、お互いにどういうものを期待をしていくのか、チームワークを醸成する上で、どういったことを具体的に配慮をしてほしいか、そういうものがあれば教えていただきたいと思います。
○増川参考人 お答えいたします。
まず、私どもの協会の中にもリサイクル事業者さんがいらっしゃいます。ふだんからいろいろなコミュニケーション、部会活動とかでそのリサイクル事業者さんの意見をお伺いしたり、それから浜田さんの団体さんともいろいろ意見交換させていただいて、緊密に、しっかりお互いの立場を理解しながらコミュニケーションを取っていくというのがまず一番大事だというふうに考えております。
それから、これは私の夢なんですけれども、将来、先ほど拡大生産者責任という話もありました、それは、本当の理想的な拡大生産者責任というのは、排出された廃棄パネルをリサイクルして国内でパネルを製造する、本当の意味の循環型を目指す、これは本当に簡単なことではございません。
ただ、我々の理想としては、リサイクルしていただいて、それをもとにパネルを造っていく。本当にそれができれば、それこそ一心同体とまでは言えるかどうか分かりませんけれども、一緒の目標を共有してやっていけると思うかも。本当に理想論、二〇四〇年ぐらいでもできるかどうか分かりませんけれども、そうすることが、ペロブスカイトの話もありましたけれども、真の意味の国産の太陽電池パネルをリサイクルで実施していく、そういうことかなと私は思っております。
以上でございます。
〔五十嵐委員長代理退席、委員長着席〕
○浜田参考人 まず、適正処理という観点でいいますと、廃棄物処理法の下で我々は今やっているわけなんですが、太陽光パネルが廃棄されるときの独特の状況というのがあると思います。先ほどの話の中でもしましたけれども、メガソーラー、ギガソーラーになると一気に出てくるということが発生しますので、処理業者の処理能力に合わせて、中間的に保管する業者であったりとか、運搬する業者と連携していくということが、このリサイクルを推進していく上では大切かなというふうに思っております。
そういう意味で、廃棄物処理法は、適正処理という意味では非常によくできた法律なのかも分からないですけれども、それに加えて、太陽光パネルリサイクルに関しては、要するに雨ざらしにしていてもそんなに問題はない廃棄物になりますので、例えば、廃棄物処理法でいう保管基準でいくと、屋根つきのところで保管しないといけないとかあるんですけれども、そういったことを緩和しながらコストを下げていくということも重要ではないかなと思いますので、撤去する人、運ぶ人、保管する人、処理する人というのが、太陽光パネルが廃棄されるときの実情に合わせて法律がうまく制定されれば、トータルのコストが下がっていって、結果的に資源循環が進むのではないかなというふうに処理業者としては考えております。
ありがとうございます。
○柏倉委員 どうもありがとうございます。
この適正処理リサイクル、この流れが、とにかく健全な太陽光パネル、このリサイクルにつながってまいると思いますので、関係各位にも更に御尽力を賜って、このプロジェクトの成功に是非お力をかしていただきたいと思います。
今日はどうもありがとうございました。
○宮路委員長 次に、向山好一君。
○向山(好)委員 国民民主党の向山好一でございます。引き続きよろしくお願いいたします。
本日、四人の参考人の皆さんには、お忙しいところをお越しいただき、そして、示唆に富んだ、有用な御発言をいただきまして、本当にありがとうございます。
それを踏まえてまず四人の方にも御意見を伺いたいというふうに思っているんですけれども、このリサイクル法は、これからいろいろ内容を詰めていくということが非常に多くて、まず、義務化されるのはどんな規模なのか、どういうものがリサイクルの義務なのかということもまだ決まっていませんし、廃棄物に該当するのがどういうものなのかということもこれからと。そのように、家でいえば、土台と骨格はできているけれども内装がまだできていない、そんな状況だという私は感想を持っているんですけれども。
しかし一方で、このリサイクル法をしっかりと軌道に乗せないと、再エネの普及もできませんし、本当にこれ、続けていかなきゃいけないという大きな命題もございまして、結局、だから、内装のできていない家にちゃんと住んでくれるんですかということが私はよく分からないところがありまして。
ですから、皆さんにお聞きしたいのは、事業の予見性とかいう話もございましたし、やはり持続可能性のある事業にしていかないけないんですけれども、現段階で、やはり新規参入も含めて、その事業予見性やら持続可能性というのがちゃんと今見通せている法律でしょうかと。あるいは、こういうことをやはりやっていかないと、これは事業予見性も、あるいは持続可能性も出てこないんじゃないですかというような、大きなポイント的なものというのがあれば、お聞かせいただきたいと思います。四人の方にそれぞれ。
○大和田参考人 ありがとうございます。
リサイクル業が産業として成立するためには、おっしゃるようにその予見性というのが非常に重要だというふうに考えています。ただ、残念ながら、現状ではその辺りの予見性がそれほど高いというふうには申し上げられないというふうに思っています。
これは、まだ太陽光パネルのリサイクルの実態というものを、ある程度、いろいろなデータはありますけれども、どういう処理で、どういうふうに、どんなコストで実際に処理をされているのか、これは、千差万別とは言いませんけれども、かなりバラエティーに富んでいる状況だというふうに考えています。これを、先ほど来、量と質の問題というふうに申し上げておりますけれども、なるべく質の高いリサイクルを推進できるような方向に持っていきたいというのがこれからの課題でございますけれども、現状ではそうでないものもやはりかなり多くありますので、一つの予見性としては、質の高いものをつくり出していくという方向に進んでいくということは当然のことなんですけれども、現状で、それが、いつ、どこまで進むかというのはなかなか難しい問題だというふうに思っておりまして、これからやはりそういったような実態の把握、ある程度はできていますけれども、より詳細なその実態把握というものを行っていくのが重要かなというふうに思っています。
なかなか、将来を予見するというのは非常に難しい話でございます。技術的にもまだ難しい状態ですので、市場としてどう大きくなっていくのか、ここについても技術以上の難しさがあると思っていますので、今後、いろいろなデータを積み重ねながら検討していく内容というふうに考えております。
以上です。
○増川参考人 お答えいたします。
私からのお答えも、大和田先生のとほぼ同じかなというふうに思っております。
事業予見性を確保するためには、将来どれだけの排出がされるかとか、どれだけリサイクルに回されるとかいうこともしっかりとロードマップ的に示すことも大事でしょうし、そのためには、まだ今のところ、十分なデータがそろっているかというと、そろっていないのではないかなというふうに思っておりますので、そういった実態調査。
それから、リユースに回るのを、どういう形で回っているかとか、あるいは埋立処分はどれだけされているのかとか、それから、それぞれの費用の構造も把握するとかというのをまずしっかりやる必要があるかな。それを定点観測のように、一回やって分からないかもしれませんので、複数年継続して、それを見ながらロードマップをしっかり現実に近いものにしていくとかというのをやりながら、事業予見性を確保していくということが大事ではないかなというふうに思っております。
私からは以上でございます。
○山下参考人 山下です。よろしくお願いいたします。
事業の予見可能性という観点から、これまでに申し上げていなかった論点をお話しさせていただきますと、先ほど来ほかの委員の皆様からも発言がありましたが、海外リユースの問題がかなり懸念点になるかなということを今日感じるようになりました。輸出されているということは、有価である。ごみは輸出できませんので、向こうが買い取ってくれるという関係になっていないとおかしいはずです。
そうすると、国内でリサイクルに回したら一万円かかるのに、海外輸出向けはひょっとしたらお金が入ってくるかもしれないということになったときに、そちらに物が流れてしまって、国内できちんとリサイクル事業者を整備してもそちらに物が来ないというリスクも考えられますので、その辺りは、仮にこのまま進むとしても、制度的な対応が必要になってくるのではないかと感じました。
○浜田参考人 事業の予見性ということでいきますと、先ほどから言っていますとおり、今の法律の枠組みですと、ある一定量の排出を予定している事業者が、一か月後以降にそろそろ廃棄するよというところからスタートするみたいなんですけれども、私はそうではなくて、先ほど来言っていますとおり、太陽光パネル、津々浦々設置されているものが、全てにおいて、どこに、どういうパネル、例えば両面受光が処理しにくいとか、でかいやつが処理しにくいという話がありましたけれども、どういう種類のパネルが、どこに設置されていて、いつ頃廃棄予定なのかというのをやはり事前に把握しておくということが大事なのかなというふうに、そういったところがもし法律に盛り込めれば、我々としても、事業投資するに十分な情報になるんじゃないかなというふうに思います。
そして、我々の処理キャパシティー等を含めて、徐々にそのハードルを上げていくことによってリサイクルされる対象が増えてくれば、資源循環がスムーズに進むんじゃないかなというふうに思っております。
○向山(好)委員 それぞれのお立場で貴重な御指摘をいただいたというふうに思いますし、私たちもそれを参考にさせていただけたらというふうに思います。
共通して言えることは、太陽光パネルのリサイクルの大きな課題は、やはり普通の処分とリサイクルの処分の価格差が非常に大きいということの克服ということが共通じゃないかというふうに思います。
そこの中で、それぞれ参考人の方からも御指摘をいただいているのは拡大製造者責任という観点でございますし、それを少しやんわりと言いますと、環境配慮型の設計を、メーカー側、製造者側もやはりしっかりと進めていかなければいけないということは重要な視点だというふうに思うんです。
ですから、増川参考人と浜田参考人にお聞きしますけれども、それは、やはりメーカー側の団体も含まれておりますのでちょっとお聞きしたいんですけれども、そういう今の現状にあるパネルと、リサイクルのときにコストダウンができるような環境配慮型の設計に変更するというのは、今のところ技術的に非常に難しい問題なのか、あるいは、もう相当進んでいるのでそんなに時間とコストのかからない問題なのか、その辺の配慮型の設計をする上での現状。
そして、今のそういった課題というのがどんなものがあるのかということと併せて、やはり、大規模な発電所はほとんどが海外の製品をお使いです。特に中国製品を使っているものが多いんですけれども、そういう輸入業者の人に、配慮型のパネルを導入するということになったら、当然、海外のメーカーにもそれを徹底していかなきゃいけません。資源再利用の促進法というのがございますけれども、そういった、特に中国なんかの海外に徹底して、そういうのがちゃんと入ってくるような見通しがあるのかどうか。その辺りも、増川参考人と浜田参考人にお聞きできたらと思います。
○増川参考人 お答えいたします。
御指摘のとおり、製造事業者等がしっかり環境配慮設計を進めて、リサイクルされる方々がより低コストでリサイクルできるようにしていくというのも、これは絶対進めなきゃいけないことだというふうに認識しております。
そのために、私どもでは、環境配慮設計のガイドラインというものを定めて、それを私どもの会員の中のパネルメーカーさんとか、海外メーカーさんもありますけれども、それをしっかり守っていただくようにとか、それから、それ以外、会員以外の方々にもしっかりガイドラインを見ていただく、そういう形で活動をしております。
なお、中国メーカーさんに限らないで、全世界で事業を展開されている事業者、特にEUの方は規制が厳しいものですから、彼らが造っているパネルというのは、これは私の認識ですよ、それにちゃんと準拠したものになっているというふうに思っておりますので、日本だけが特殊なパネルが来ているということはないでしょうから、そういった意味では、国際的な基準、EUも含めて、そういうものを満たしたものが輸入されているというふうに認識しております。
よろしいでしょうか。答えになっていますでしょうか。
○浜田参考人 弊社では月四千枚ぐらいのパネルを既に処理しているんですけれども、やっていると、弊社の場合は一枚一枚、ガラスの分析も含めてやっています。そうすると、大和田先生の話にもありましたけれども、アンチモンが必ず入っています、今のシリコン結晶型。これは性能向上のために入っているようなんですけれども、まれにヒ素が入っていたりするものがありまして、そういった忌避成分が入っているということは、やはり環境配慮設計上は少し、まあ性能重視でいくとアンチモンなんかは入れざるを得ないのかも分からないですけれども、そういったところは配慮すべきかなと思います。
例えば、個社名を言って恐縮ですけれども、アメリカのファーストソーラー製のパネルは、ガラスはアンチモンフリーのものを使っておられるようです。ファーストソーラーさんは自社でリサイクルをされるので、やはり自社でリサイクルしやすいように、そういった成分を入れないようなガラスを使っておられるということは、これは非常に興味深いなと思っております。
ですから、そういう意味では、EPRの話が出ておりますが、設置する際に、パネルを廃棄するときにリサイクルにかかるコストも含めて検討されるということができれば、例えば両面受光タイプの大型のパネルであれば、リサイクルの技術が今のところ日本国内にありませんので、それは非常にコストが高くなるよということであれば、やはりもっと汎用型の、規格に合ったようなやつを入れるとか、ジャンクションボックスも、一か所であればいいんですけれども、今のはやりは小さいのが幾つもついていたりするんですよね。そうすると、全部手作業で取っていかないといけないので、非常にそれはコストがかかるので、このタイプのパネルは一枚当たりこれぐらいかかりますよというのを設置の際に明確にしておけば、導入される側が、やはりその辺りの検討は進むんじゃないかなと思うんです。そういう意味では、今から間に合うのであれば、そういった設置する際に廃棄するときのことも考えてやっていくということは重要かなと思います。
ちょっと今回のリサイクル法案とどう整合性が取れるかは少し分かりませんけれども、事業者としての意見として述べさせていただきました。
ありがとうございます。
○向山(好)委員 ありがとうございます。
ちょっと時間がないので次の質問をさせていただきたいと思うんですけれども、山下参考人からこの資料、本当に私の問題意識と共通していて、非常に有用な資料をいただいたなというふうに思うんですけれども、まず、やはり、FIT事業が終われば事業を終了する、それが太陽光発電にならなかったら何の意味もないので、ですから、そういった意味で、第三者が事業を買い取って運転継続する仕組みは有効であるというのはおっしゃるとおりだというふうに思うんですが、ここで山下参考人が強調しているのは、地域へ利益が戻ってくる、そういうときには、地域主体で行われれば地域経済を生んでくるということを書かれているんですけれども、そうなると、地域の団体が特定目的会社、SPCのようなのをつくって事業を引き継ぐということを想定されていらっしゃるのか。
ちょっと、この地域主体でやっていくというのがどういうことを具体的にイメージされていらっしゃるのかということと、あわせて、そういった先例、ほかにこんなことをやってうまいこといっていますという前例、先例というのをもしもお持ちだったら、お聞かせいただきたいと思います。
○山下参考人 山下です。質問ありがとうございます。
地域の主体として分かりやすいところで申し上げますと、地域新電力さんとかは受皿になり得る。もう法人格をお持ちですし、電力事業をやっていらっしゃいますし、自社の発電所をお持ちの会社も少なくないはずですので、あと行政との関わりもあると思いますから、そういうところが受皿になるというのが一つやりやすいパターンではないかと思いますが、それ以外にも、先ほど委員からもありましたが、地元からの出資も募って特定目的会社を立ち上げてというやり方も十分あり得ると思います。
そこを支援しないと、買い取るお金を持っている主体に買われてしまう可能性が、ビジネスになるようであれば、それこそ日本国内に限らず、これは投資案件としていけそうだと思ったら買われてしまうということも、太陽光の場合そういうことは多かったわけですけれども、将来についてもそういう懸念がございますので、地域の取組を支援するような枠組みが必要ではないかと思っております。
具体的にそうした取組の例があるかと申しますと、まだ日本の場合には、期間終了という案件が、特に大規模のものはまだございませんので、今動いているものを地元が買い取るという事例は私の聞いている限りでは国内ではないと思いますが、海外の事例ですと、外部のディベロッパーが造った風車のうちの一本は地元が買い取るというようなケースとかは聞いたことがございますので、不可能ではないと考えています。
ありがとうございました。
○向山(好)委員 ありがとうございます。
最後にちょっと質問させていただきたいのは、特に非FIT、FIP型の事業になると、撤去費用の積立金制度がない、そしてそれが放置案件になる可能性もある対策として、やはり、非FIT、FIPあるいは卒FIT、FIPも、撤去費用をあらかじめ徴収していくということが大切な仕組みだというのは、皆様も御指摘のとおりだと思います。
そこで、大和田参考人と山下参考人にお聞きしたいんですけれども、どちらかといったら事業者の方は積立金方式がありがたいんですね。今も、十年後から積立てされているということなんですけれども。山下参考人は、やはり事前に預託金のような形で徴収すべきだという話があります。それはどちらが一番適切なのでしょうかというのは私もよく分かりませんのでお聞きしたいんですけれども、特に、太陽光パネルのリサイクルの大きな問題は、やはり、例えば自動車のリサイクルとか家電リサイクルだったら本体価格に対して一%程度なんですね、その撤去費用というか、回収費用というか、リサイクル費用が。ですが、太陽光パネルになると一〇%ぐらいという、この大きな比率なんですね。これが本当に特殊なので、それに見合った積立てとか預託金制度というのはどうあるべきなんだというふうに思われるでしょうか。
○大和田参考人 済みません、私の苦手な分野でございますけれども。
前払いそれから後払いそれぞれの特徴があるので、太陽光パネルをどうすべきかというのは私自身の意見はありませんけれども、基本的にはやはり前払いの方が、それは不法投棄等々を考えたときに、良好な運用ができるのではないかというふうに考えております。
ただ、先ほど来の議論になっている拡大生産者責任ですけれども、ここになってきますと、基本的には、現状ではやはり処理コストが相当高い、御指摘のように高くなってまいります。それを誰が負担するかというと、基本的には消費者が負担するわけですよね。だから、それをそのまま適用することになると消費者負担が増えてしまうということが起こるので、その点もやはり懸念すべき事項だというふうに思います。
ちょっと御質問とずれてしまいましたけれども、基本的には前払いがよろしいのではないかという個人的な意見は持っています。ただ、私の専門ではないので、山下先生にお聞きいただければと思います。
○向山(好)委員 終わります。ありがとうございました。
○宮路委員長 次に、島村かおる君。
○島村委員 今日も質問の時間をいただきました。参政党の島村かおるでございます。
大和田参考人にお伺いしたいことがございます。
大和田参考人の御研究やインタビュー記事を拝読しまして、賢く壊し、賢く分けるという御発想の下、資源循環の高度化を目指しておられる点に非常に示唆を受けました。
太陽光発電は、CO2を減らす温暖化対策として導入が進められてきました。
そこで、伺います。
太陽光発電の環境への効果は、発電している間にCO2を減らせるかどうかだけではなく、使い終わった後の処理やリサイクルまで含めて全体で見る必要性があるのではないでしょうか。また、現在進められている太陽光パネルのリサイクルは、温暖化対策として見たときに、本当に全体としてプラスになっていると言えるのでしょうか。そう判断するための物差しは十分に固まっているとお考えでしょうか。御見解を伺います。
○大和田参考人 ありがとうございます。
環境負荷がどれだけ出るかというのは非常に重要な問題でございまして、実はNEDOでも、多分十年弱ぐらい前からそういった検討をしていただきました、あるコンサルにですね。ただ、その時点でそのデータを公表してしまうと、手法のいわゆる環境負荷という点で見たときの優劣が公表されてしまうことになるので、残念ながら、NEDOではまだそれを公表していません。アカデミアとしては是非公表してくださいという気持ちはあるんですけれども、そこはまだです。
恐らく、リサイクルをすることによって、LCAというのは基本的にはいろいろな前提条件で随分変わってきますので、一つの例なんですけれども、リサイクルすることによって環境負荷は下がるというような結論は出ております、ある前提条件の下でございますけれども。
だから、そういう意味では、リサイクルをする価値というのは非常にありますし、それから、資源の安定確保という面からもリサイクルというのは非常に重要なものだというふうに考えております。
それで、もちろん、大きな事業をやるには必ずLCA的な計算をするというのが、今の国プロとか、全ての事業に対してそうでございますけれども、基本は、リサイクル、どこまで範囲を考えるかということなんでございますけれども、海外でのいろいろな天然資源の開発の環境負荷とか、そういったようなものを含めて考えれば、非常にリサイクルというのは、一般的にですけれども、大きな環境負荷の低減になるというのが事実でございますので、その点は太陽光パネルについても恐らく変わらないだろうというふうに考えております。
○島村委員 とても分かりやすい御説明、ありがとうございました。
山下参考人に伺います。
この制度が施行された場合、将来、ピーク時に見込まれる使用済太陽光パネルのうち、直接埋立てに回る量は大まかにどの程度の水準まで抑えられると見込まれるのか。埋立てに回る量は減るのかということですね。そしてまた、その見通しは、回収率、再資源化率、処理能力、費用分担の仕組みなど、どのような前提に立つものなのか、どのような条件がそろって可能になるものであるのかということをお願いいたします。
○山下参考人 私に答えられる中身ではない印象を持っておりますが、とはいえ、聞かれたら答えないといけないということなんですか。
その五十万トンがどのくらい減るか、しかも、リサイクルではなくて最終処分、ああ、そうか、私は質問してはいけないんでしたっけ。
○宮路委員長 いや、確認は大丈夫です。
○山下参考人 ああ、確認は大丈夫。失礼しました。
御質問は、リサイクルの量とかではなくて、最終処分に回る量がどのくらい減るかというお話ですか。それは、多分、法律を用意された政府の皆さんでも予測はできない。まさに、附帯条項がたくさんあってというお話があったと思うんですけれども、これからこの制度がどうつくり込まれていくかで、本当に減ってくれるのか、減らないのか、はたまたリユースで海外に出ていくのかというのが決まっていくものだと思いますので、現時点でこうなるでしょうということは、残念ながら、申し上げられないと思います。
○島村委員 ありがとうございます。
あわせて、浜田参考人に伺います。
現場の処理能力や、再資源化したガラスや金属の受皿の実情を踏まえたときに、この制度が施行された場合、使用済太陽光パネルのうち、実際にどの程度安定的に再資源化に回すことが可能とお考えでしょうか。また、そのために、今不足している処理体制やコスト面の課題は何かをお聞かせ願えますでしょうか。
○浜田参考人 リサイクルは出口戦略というふうなことをよく言うんですけれども、リサイクルして再資源化したものが使われなかったら、結局行き先がなくなってしまうということになります。
例えばガラス、水平リサイクルが理想的ですけれども、先ほど言いましたように非常にハードルが高いということもあります。
一方、路盤材というと、一言で路盤材というと簡単なんですけれども、産業廃棄物のいわゆるコンクリート殻、解体したときに出てくるコンクリート殻もリサイクルをするということで、破砕して再生砕石にするんですけれども、これもリサイクルなんですけれども、今、使うところがなくて、日本国中で余っているというふうに聞いております。
そういう意味では、太陽光パネルをリサイクルして路盤材を造りましたといっても、使うところがなければこれはリサイクルにならないので、やはりそれも、最終的に使われるということを担保していかないと駄目になっていきます。
グラスウールにリサイクルするという話もあるんですけれども、じゃ、グラスウールにしようということで、でも、グラスウールはもう既に八五%ぐらい瓶カレット等を使っていまして、太陽光パネルがどんと入ってきて、入る隙間があるのかという話があるんですね。そういう意味では、やはりリサイクルした、再資源化した先を、どういうふうにそのボリュームを使っていくかということが大切だと思います。
例えば、ペット・ツー・ペットという話が最近はやっていまして、飲料メーカーさんも廃棄のペットをもう一回ペットボトルに戻すということ、これは社会的責任ということで飲料メーカーさんはやっていて、そうなるともうペットボトルは取り合いになっているんですよね、今。
ほかにも、自動車のプラスチックを、EUの基準で二〇%でしたっけ、使っていくということになると、品質のいいプラスチックはもう取り合いになっているわけですね。我々の鉄スクラップの世界でいっても高炉から電炉へのシフトというのが進んでいまして、電炉で高炉製品を造っていく、そうすると、上級鉄くずというのが今取り合いになっていて、価格が上がってくる。
そういう意味では、そういう板ガラスにしていくということで、ある程度、板ガラスを造るときはこれぐらい板ガラスカレットを使いましょうというようなレギュレーションができれば、恐らく板ガラスのカレットの単価も上がってくるのではないかなと。そうすると、みんな手間をかけてガラスをきれいに掃除してガラスメーカーに送るということができるんじゃないかなと思うので、そういったことが私は大切なのではないかなというふうに考えております。
ちょっと答えになったかどうか分からないですけれども。以上です。
○島村委員 ありがとうございました。
では、次の問いに移らせていただきます。山下参考人にお伺いいたします。
制度の実効性について伺いたいんですが、本法案では、計画変更命令違反には百万円以下の罰金、また未届けや虚偽届けなどには三十万円以下の罰金が設けられております。一方で、太陽光パネルの再資源化に要する費用は埋立処分よりかなり高いとも指摘されております。そうであれば、罰則の水準によっては、なお再資源化を選ばない経済的誘因が残り、制度の実効性が十分に確保されないおそれがあるのではないかと考えております。
そこで、伺います。
この罰則水準は、埋立処分とリサイクルの費用差を踏まえても、リサイクルを現実に促すだけの実効性を持つとお考えでしょうか。また、十分でないとすれば、制度のどこを補強すべきか御意見を伺いたいと思います。
○山下参考人 山下です。ありがとうございます。
どこからお話ししましょうか。リサイクルがキロワット一万円くらいというお話だったと思います。キロワット一年で一万円くらいの利益という話がありました。千キロワットだったら一年間にというような、発電で得られる収益との兼ね合いで見ていただくと、いずれにしてもそんなに大きな負担にはならない金額だというふうに思います。
ですので、恐らく、ほかの類似の法制度との兼ね合いでこの罰金の水準は決まっているのではないかと、それは私じゃない方に聞いていただいた方がいいとは思うんですけれども、思っておりますので、その水準との見合いで決まった数字だとは思います。その金額だけで経済的なインセンティブになりそうかと言われると、私の印象としては、その効果は薄いのではないかとは思います。ただ、真っ当な事業者さんであれば、法律に違反しました、罰金を科せられましたということ自体がレピュテーションのリスクになりますので、そういうことはしないというところを期待した制度設計ではないかと思っております。
ただ、繰り返しになってしまうんですが、これは、やはり廃棄時に義務化しているからこういう問題が起きる。前払いにしておけば、もう先にお金を払っているので、罰金とかの問題ではなくて、法律に従った正しい行動をするのが自分にとっても一番経済的にメリットがあるんだという仕組みがつくれるはずなので、そうすると、いけないことをしたら罰だというのとは違って、よいことをしたらいいことがありますよという、インセンティブの仕組みとしてはより望ましい形で制度がつくれるのではないかと思います。
○島村委員 ありがとうございます。
浜田参考人に伺います。
太陽光パネルの再資源化について、一口にリサイクルといっても、破砕後に選別する方法、加熱して分離する方法、あるいはその他の処理、複数の処理ルートがあり得ると承知しています。
専門的なお立場からお尋ねしますが、現在、太陽光パネルのリサイクルについて、制度上の前提となり得る標準的な処理やルートや工程はどの程度確立しているのでしょうか。また、処理方法や工程が一つに定まっていない段階で認定制度を設けた場合でも、制度は安定的に機能するとお考えでしょうか。さらに、処理ルートが多様である中で、認定や指導監督の基準についてはどのような項目を共通基準として統一すべきだとお考えでしょうか。お伺いいたします。
○浜田参考人 まず、最後の質問から答えさせていただきますと、容器包装でもそうなんですけれども、ある程度、やはり、リサイクルするといっても、残渣率というのがあります。リサイクルをやったけれども、どうしても残渣として出てくるものは、これは埋立処分になったり焼却処分になったりするんですけれども、そういう意味では、法律で、どこまでいけば再資源化したことになるのかというのは決めて、それに合うように処理方式を選んでいくということが大切なのかなというふうに思います。
先ほど来言っていますように、高度な再資源化、リサイクルをやれば、それだけ手間あるいは設備コスト等々がかかります。やはり、これも先ほど述べましたとおり、そうやった割には見返りが少ない部分もありますので、それぞれの処理方式でどれぐらいリサイクルできるのか、残渣率がどれぐらいになるのかというのと、それにかかるイニシャルコストであるとかランニングコストであるとか、そういったもののバランスを見てやっていかないといけないので、今後、法律でそういったところのレギュレーションが決まっていって、標準的な処理方式、一つの方式ではないと思うんですけれども、この方式か、この方式か、この方式かみたいなことになるんじゃないかなと。
その中で、今、再資源化等高度化法という法律が既に施行されておりますけれども、より高度な資源循環、要するに非常にリサイクル率が高いというようなものに対して、あめとむちという言葉に例えれば、こういったリサイクルの義務化というのがむちであれば、何かそれに、そういったところで、リサイクルしたことに対するあめの部分、何かインセンティブが盛り込めれば、より高度なリサイクルというのが促進されるんじゃないかなというふうに思います。
こんな答えでいいですか。以上です。
○島村委員 ありがとうございました。
山下参考人に伺います。
現時点で、制度の枠組みが先行し、中身が詰め切れていないような印象を受けておりますが、この時点で法制化に踏み切る判断自体は妥当とお考えでしょうか。お願いいたします。
○山下参考人 山下です。ありがとうございます。
私は、この法律じゃない方がいいのではないかと、正直、思っております。
○島村委員 ありがとうございます。
私の質問を終わらせていただきます。
○宮路委員長 次に、緒方林太郎君。
○緒方委員 最後、二十分、よろしくお願い申し上げます。
参考人の先生方、今日は本当に貴重なお話、ありがとうございました。
まず、増川参考人、そして浜田参考人にお伺いをいたしたいと思います。
今回の規制は、多量廃棄ということで規制がかかっていくわけですが、ちょっとこれ、私が受けた印象なんですけれども、分割廃棄をすることにより、一般的に課されるルールが何らかの形で緩められる必要があるというふうに思われますでしょうか。
○増川参考人 御質問ありがとうございます。
先ほどもお話しいたしましたけれども、分割して排出することによって規制逃れというのは、それは決してやってはいけないと思っております。
ただ、規制逃れを目的としてではなくて、経済合理的な、パネルを使い切る、劣化したパネルから順次リプレースしていくというのも合理的な事業のやり方ですので、そういうことまで妨げるというのは控えるべきだと思いますけれども、それについてはまだこれからしっかり検討を重ねて、そういう規制逃れというのをしっかり回避しながら、実態としてはちゃんとリサイクルが進んでいくような、そういう道筋をつくっていくことが重要だと考えております。
以上でございます。
○浜田参考人 多量排出事業所ということで、まず初めにどこかで線を引かれると思うんですね。私の認識では、その線がどんどんどんどんハードルが上がってくる、要するに、どんどんどんどん小規模なものも網にかかってくるような、段階的になるんじゃないかなというふうにはまず思っています。
先ほど来申し上げていますように、私の考えですけれども、廃棄に回るタイミングで届け出るのではなくて、どこにどういう発電所があって、どういうパネルがどれぐらいあって、どの時期に出てくるかというのは、多量排出事業所以外も、全ての発電事業者に、私はオープンにしていただくというか、そういったものを管理するべきではないかなというふうに思っていまして、そうすれば、分割廃棄による規制逃れというのはできなくなってくるんじゃないかなというふうに思いますので。
これはあくまでも私の私見ですけれども、そういう形で、やはり我々事業者としては、どこにどういったものがどれぐらいあって、いつ出てくるかというのをある程度予見するということが大切なのかなと思うので、いよいよ廃棄になるときに初めて届出するのではなくて、既に発電所として稼働しているものについては全て情報をストックしておくというか、明らかにしておくということが大切かなというふうに思っております。
○緒方委員 確認までに、増川参考人にお伺いをいたしたいと思います。
分割廃棄をするとこの法律の規制が少しかからなくなるようなことを是とすべきだというお考えなのでしょうか。
○増川参考人 そういうふうには考えておりません。しっかり量を定めて、それをしっかり事業者が、そういう分割逃れのようなことはやらずに、しっかりと法律にのっとってリサイクルを推進する、それがまず基本だと考えております。
浜田参考人からもお話がありましたとおり、当初は恐らくは少し高めの量にして、それを、リサイクルが推進するに従って、あるいはリサイクルのコストが下がるにつれて、少しずつ下げていって、いつになるかは分かりませんが、最終的には小規模のものまでリサイクルする、そういうことを目指すべきですし、我々もそうあるべきだと思っております。
よろしいでしょうか。
○緒方委員 それでは、大和田参考人そして山下参考人にお伺いをいたしたいと思います。
国会の前回の質疑でも出たんですけれども、メガソーラー、外形的に見てメガソーラーみたいなものはやはりこのリサイクルの法律に当たるべきだという意見というのは結構出たんですよね。これは、メガソーラーに当たるようなものは当然含まれるべきであり、それは分割廃棄の有無にかかわらず含まれるべきではないかと私自身も思うんですけれども、先生方の御意見をお伺いしたいと思います。
○大和田参考人 ありがとうございます。
分割排出の問題は非常に重要だというふうに思いますけれども、これは、基本的に発電事業者が、果たして今回廃棄するパネルが廃棄に相当するのかどうか、実は優良な事業者では、基本的に、ある部分的に、それぞれの性能がどういうふうになっているかというのは常にモニタリングしております。そういった制度を持っているところでは、分割廃棄、大いに結構だと思います。それを判断するのは国であって、これをしっかりと判断できるかどうかというのが問題だというふうに思っております。
メガソーラーはもちろん当然全部対象になるべきだというふうに思いますけれども、そういう合理的な排出というのも実は非常にありまして、これについては認めないというのは私は基本的にはおかしいというふうには思っております。
以上です。
○山下参考人 山下です。ありがとうございます。
メガソーラー以上は対象にというお話なんですけれども、FITの認定設備でメガを超えているのが多分九千件くらいあると思います。百メガのものを分割しても五十なので、一メガ以上だと全然届かないわけですけれども、二メガだと分割したら一メガ、一メガで、規制を逃れてしまうという御懸念だと思うんですが、その九千件のうち、八千件は二メガ以下です。なので、結構ボリュームゾーンがまさに今回の問題に関わっているということで、ここは注意して制度設計する必要があると思っています。
そのときになんですけれども、先ほど来、浜田委員からも御意見が出ていましたけれども、やはり、事前に登録しておいて、いつ頃、どう排出するかというのを把握するという発想は非常に意味があるのではないかと、私も拝聴していて感じました。
排出三十日前とかではなくて、やはり、一定規模以上の発電設備については、十分事前に、長期的な設備の更新計画のようなものを立ててもらって、いつ頃、どのくらい出ます、合計二メガですというような規制をかけていただければ、多分、済みません、素人考えですけれども、大丈夫なのではないかというふうに思いました。
ただ、それも、その登録制度をつくるときに、じゃ、税金でまたつくりますかという話になると国民目線では困るんですが、そこも是非、前払いを検討していただくと、前払いで集めた料金の中にその登録制度の維持管理費も乗せておくと、そちらで賄うことができていいのではないかと思います。
済みません、最後は蛇足だったかもしれませんが。
○緒方委員 私も、この法律を見たときに一番最初に思ったのが、計画を作るのが廃棄する直前だというのが、そもそも、いや、それは違うでしょうというふうに思ったということがあって、多分、どっちから見るかですけれども、似たような問題意識なのではないかと思います。
その上で、全参考人にお伺いしたいんですが、結局、今議論していることの結構大きなものの中には、コスト回収をどうするかということが大きいんだと思います。今の仕組みの中でも、埋立分をFIT、FIPの中から取っている。けれども、今回、リサイクルしようとするとお金が足らない。これから更にFIT、FIPでの支援制度はなくなっていくわけですよね。なくなっていくということになると、そもそも入ってくる支援のお金がないということになるので、私自身は、コスト回収の仕組みについて、これがどうなるか分からないけれども、少なくとも早急に検討を始めるべきだというふうに思うのですが、先生方の御意見をお伺いしたいと思います。
○大和田参考人 苦手な分野の質問ですので、余り長い時間取りたいというふうに思いませんけれども。
基本的には、そのコストはどこに回るかといえば、必ず最終的には消費者に回ってくるわけですね。だから、そういう意味では、メガソーラーに、やはりある程度、先ほどちょっと、私はそこは認めるべきだと申し上げましたけれども、ある程度、メガソーラーの方々にとっては、そういったようなリサイクル料金を支払ってもらうことも一つの方法だというふうに思います。
それで、あとは、コスト負担については、これはやはり、制度を一つ走らせていくということがすごく大事で、制度が走らないと物は回らないんですよね。少なくとも今の太陽光パネルではそういう現状です。技術はどんな役割があるかといえば、技術は、それをスムーズに回していくための技術開発ということになるので、制度と技術開発をうまく整合しながら進めていけば、恐らくコストも随分低減されるのではないかというふうに思います。
どこからどう取るかというのは、私はちょっと、基本的にはよく分かっていませんので、控えさせていただきます。
以上です。
○増川参考人 御質問ありがとうございます。
コスト回収の問題は非常に大きな課題だと考えております。
FIT、FIPの事業に関しましては、二十年間の買取り期間があり、後半の十年間で廃棄用の積立制度があります。ただ、その中にはリサイクルの費用は含まれていませんということになるわけですけれども。
私どもとしては、やはり、二十年たって事業をやめるのではなくて、パネルは三十年、場合によっては四十年もつものもございますので、しっかり事業を継続する、その事業を継続していく中でしっかり収益を上げていくということが、コスト回収につながるんだと考えております。
そのためには、先ほど、一キロワット一万円、高い場合ですね、という話がありましたけれども、大体、一キロワットの太陽光パネルで年間千百キロワットアワーぐらい、日照で変わります、それに十円掛けると一万一千円とかになるわけですけれども、ただ、日本の電力の卸、スポット市場も非常に変動します、どうなるか分からないというのはあるんですけれども、そのスポット市場での価格を一つの指標にしつつ。それから、やはり大事なのは、需要家さんが、卒FITの太陽光の電気を十年間買いますと。そうすれば、ある程度高い価格で買い取ってもらえる。それからもう一つは、カーボンプライスが日本で整備されれば、その分は太陽光の価値が上がりますので、そういったことをいろいろ組み合わせることによってしっかり長期稼働させる。一年やればリサイクル費用をカバーできるんだったらもう一年頑張ろう、そういう姿勢が大事なんだと思います。
よろしいでしょうか。
○山下参考人 山下です。ありがとうございます。
コスト回収の話は、冒頭の石原委員でしたかの御質問にお答えしたときにも説明したんですけれども、私は心配しておりません。発電事業ですので、お金を生み出す設備ですので、それを有効活用すればいい。国民負担なんという話ではありません。補助の必要もありません。
特にこれからは非FIT、非FIPの案件が増えてきますから、事業者が自分で電力市場に売ったり、あるいは、再エネだから少し高く買いたいという人に売って、それで事業として成り立たせるビジネスモデルになってきている。FITで十数年かけて、そこまでこの再エネ事業を我々は育ててきたわけです。ようやく独り立ちしてくれたわけですから、あとはきちんと頑張ってもらうという姿勢でよいのではないかと思っています。
そこで問題になるのは、やはり、後出しよりは先に。事業の予見性を考える上でも、初期投資のビジネスですので、最初に幾ら全体でかかるのかというのが分かっていることが事業の予見可能性としても重要ですから、前もって廃棄のために幾らというのを取り置いておいた上で、それも含めてキャッシュフロー、どうやって返していくのかという計算をして事業を行っていただくようにする。そういう意味でも、最後にお金がかかる仕組みではなくて、前払いがよいという結論で締めさせていただきます。
○浜田参考人 リサイクラーの立場でも、山下先生の意見と近しいんですけれども、この議論がFITが始まる二〇一二年にできていれば、当然、パワーコントローラーなんかは十年で寿命が来るので、十年後取り替えますよというのは多分事業計画の中に入っていると思うんです。それと同様に、廃棄の費用についても事業計画にやはり盛り込んでおくべきものだと思うんですけれども、今問題になっているのは十数年前に設置されたものをどうするかという話なので、現実解としては今のこの法律なのかなと思うんですけれども、ここから先の話は、やはり事業計画にそのコストを入れておくということが大事なのではないかなというふうに思います。
○緒方委員 ありがとうございました。
その上で、もう一度、確認までに増川参考人そして浜田参考人にお伺いしたいと思うんですが、こういうかかる費用というのは、ミクロ経済学的に見ると負の外部効果ということなんだろうと思いますが、それをどう吸収するかということだと思うんですね。そうなるときに、コストを誰が負担するかということなんですが、それはやはり、大和田参考人も山下参考人も言っておられるように、拡大生産者というカテゴリーでお話をされているわけですが、基本的にそういうコストというのは生産者側が見るべきであるというふうにお考えになりますでしょうか。
○増川参考人 御質問ありがとうございます。
拡大生産者責任の在り方というのも、必ずしも費用負担するということではないと認識しておりまして、いろいろな責任の果たし方がある、その中に費用の負担もあるかもしれないというふうにまず認識しております。
先ほど浜田参考人もお話しされましたけれども、課題となっているのは、今、八十ギガ近く、もう既に太陽光設備、パネルが設置されています、その設備のリサイクル費用を誰が負担するんですかと。十何年か前の人に、もうメーカーもいないかもしれません、そういう人に払えといっても、多分、非常に無理があるということが、非常に難しいがゆえに、今回の制度になったんだというふうに理解しています。
いずれにしても、製造事業者が負担しても、一〇〇%とは申しませんけれども、パネルのコストに転嫁されて、それを買った人が負担し、その買った発電所で作った電気を買って、最終的には消費者の負担になるのかなと私はイメージしております。
だからこそ、リサイクルをいかに、どうやって下げていくんだと。それで、長期間安定稼働させて、それでしっかり価値を生み出して、その価値からしっかりリサイクルの費用を捻出していくというのが私は順当ではないかというふうに考えております。
以上でございます。
○浜田参考人 拡大生産者責任というのは理想的だと思います。
本当の理想を言うと、日本にまだパネルメーカーが存在して、これら廃棄になったパネルの素材を再度使ってまたパネルを造るというのが理想的ではないかな、そこまで含めた拡大生産者責任というのが理想的ではないかなというふうに思います。費用負担云々というよりかは、そういった資源を使っていくということが大事かなというふうに思います。
銀の価格が更に倍になれば、恐らく、処理費用云々というより、埋立費用よりも安い価格で、パネルが取り合いになると思いますので、そういったことも必要ですし、やはりリサイクルしやすい設計にしていくということも大事だと思います。
アンチモンの話をしましたけれども、アンチモンフリーで造るとか、アンチモンを使うのであれば、また自分でそのガラスを使ってパネルを造るというところまで含めた拡大生産者責任というのが私は理想的かなというふうに思っております。
○緒方委員 最後の質問にしたいと思います。山下参考人、お願いいたします。
私は、この法律、廃棄物処理法上の廃棄物に当たるもののリサイクルという話をしているんですが、実は、廃棄物にならないものでも、社会において、ちょっとこれはどうにかしなきゃいけないよねという状況になるものというのは結構出るんじゃないかと思うんですね。廃棄物になっていないんだけれども、例えば事業体が破産したとかなんとか、いろいろそういうことによってですね。そういうことについて、どうお考えでしょうか。
○山下参考人 山下です。ありがとうございます。
事業途中で事業者が管理を放棄してしまったりですとか、故障したのをそのままにしてしまったりとか、そういう状況を想定されているのではないかと思いますけれども、それはそれで、今日、私の冒頭のお話でも最後に申し上げましたけれども、ごみになったものだけの後始末の問題ではないという認識を私は持っております。
冒頭申し上げたのは、真面目に撤去されたとしても、跡地はどうするんだ、森を切って造ったら、そこに木は植えてくれるのかという話もそうですし、もちろん、適正に処理してもらえない場合はどうするかという話もございます。
今御質問いただいた件についても、前払いでやっておけば大分状況は変わってくるはずで、放置するメリットが減りますので、きちんと流したら、ちゃんと自分にとってもよいことが起きるという仕組みをつくることができるはずです。
ですので、やはり既設分とこれから増える新設分を分けて整理していただくのが肝ではないかというふうに、今日の議論を拝聴していて感じました。
ありがとうございました。
○緒方委員 前回の質疑のときに、結構答弁が弱かったわけですよね。けれども、今日、参考人の皆様方からいろいろ発言を聞いて、やはりもう少し環境省の方にも、今日は中尾さんが来ておられますので、もう一回よく検討して、そしていい答弁をして、そして採決の環境を整えていただきたいということを申し上げまして、終えさせていただきます。
ありがとうございました。
○宮路委員長 以上で参考人に対する質疑は終了いたしました。
この際、参考人各位に一言御礼を申し上げます。
参考人の皆様におかれましては、貴重かつ忌憚ない御意見をお述べいただきまして、誠にありがとうございました。委員会を代表いたしまして厚く御礼を申し上げます。心からの御礼です。
次回は、来る二十八日火曜日午前八時五十分理事会、午前九時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。
午前十一時五十五分散会

