第8号 令和8年5月15日(金曜日)
令和八年五月十五日(金曜日)午前九時開議
出席委員
委員長 宮路 拓馬君
理事 五十嵐 清君 理事 石原 正敬君
理事 大岡 敏孝君 理事 勝俣 孝明君
理事 西野 太亮君 理事 輿水 恵一君
理事 池下 卓君 理事 向山 好一君
井原 隆君 岩崎 比菜君
衛藤 博昭君 長田紘一郎君
こうらい啓一郎君 小寺 裕雄君
今 洋佑君 世古万美子君
園崎 弘道君 俵田 祐児君
土屋 品子君 とかしきなおみ君
中川こういち君 永田磨梨奈君
長野 春信君 古井 康介君
丸尾なつ子君 丸田康一郎君
森下 千里君 渡辺 勝幸君
金子 恵美君 庄子 賢一君
西園 勝秀君 野間 健君
柏倉 祐司君 鍋島 勢理君
なかやめぐ君 緒方林太郎君
渡辺真太朗君
…………………………………
環境大臣 石原 宏高君
環境副大臣 青山 繁晴君
環境副大臣 辻 清人君
環境大臣政務官 森下 千里君
環境大臣政務官 友納 理緒君
政府参考人
(内閣府大臣官房審議官) 成松 英範君
政府参考人
(警察庁長官官房審議官) 服部 準君
政府参考人
(消費者庁審議官) 尾原 知明君
政府参考人
(文部科学省大臣官房文部科学戦略官) 神山 弘君
政府参考人
(文化庁審議官) 梶山 正司君
政府参考人
(厚生労働省大臣官房審議官) 榊原 毅君
政府参考人
(水産庁漁政部長) 高橋 広道君
政府参考人
(経済産業省大臣官房サイバーセキュリティ・情報化審議官) 西川 和見君
政府参考人
(経済産業省大臣官房原子力事故災害対処審議官) 宮崎 貴哉君
政府参考人
(国土交通省大臣官房審議官) 足立 基成君
政府参考人
(国土交通省大臣官房審議官) 豊嶋 太朗君
政府参考人
(海上保安庁総務部参事官) 江原一太朗君
政府参考人
(環境省大臣官房環境保健部長) 伯野 春彦君
政府参考人
(環境省地球環境局長) 関谷 毅史君
政府参考人
(環境省水・大気環境局長) 大森 恵子君
政府参考人
(環境省自然環境局長) 堀上 勝君
政府参考人
(環境省環境再生・資源循環局長) 角倉 一郎君
環境委員会専門員 鈴木 努君
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委員の異動
五月十五日
辞任 補欠選任
井原 隆君 古井 康介君
衛藤 博昭君 園崎 弘道君
長田紘一郎君 岩崎 比菜君
丸尾なつ子君 こうらい啓一郎君
丸田康一郎君 永田磨梨奈君
金子 恵美君 野間 健君
西園 勝秀君 庄子 賢一君
島村かおる君 なかやめぐ君
同日
辞任 補欠選任
岩崎 比菜君 渡辺 勝幸君
こうらい啓一郎君 丸尾なつ子君
園崎 弘道君 衛藤 博昭君
永田磨梨奈君 丸田康一郎君
古井 康介君 井原 隆君
庄子 賢一君 西園 勝秀君
野間 健君 金子 恵美君
なかやめぐ君 島村かおる君
同日
辞任 補欠選任
渡辺 勝幸君 長田紘一郎君
―――――――――――――
五月十四日
廃棄物の処理及び清掃に関する法律等の一部を改正する法律案(内閣提出第五九号)
ポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法及び中間貯蔵・環境安全事業株式会社法の一部を改正する法律案(内閣提出第六〇号)
は本委員会に付託された。
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本日の会議に付した案件
政府参考人出頭要求に関する件
廃棄物の処理及び清掃に関する法律等の一部を改正する法律案(内閣提出第五九号)
ポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法及び中間貯蔵・環境安全事業株式会社法の一部を改正する法律案(内閣提出第六〇号)
環境の基本施策に関する件
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○宮路委員長 これより会議を開きます。
環境の基本施策に関する件について調査を進めます。
この際、お諮りいたします。
本件調査のため、本日、政府参考人として、お手元に配付のとおり、内閣府大臣官房審議官成松英範君外十六名の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○宮路委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
―――――――――――――
○宮路委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。野間健君。
○野間委員 中道改革連合の野間健です。
本日は、質問の機会をいただきまして、大変ありがとうございます。心より感謝を申し上げます。
まず、石原大臣に、今日は水俣病の問題で質問させていただきたいと思います。
大臣は、この四月三十日そして五月一日、水俣市で一日に行われましたけれども、水俣病の公式確認から七十年を迎えた水俣病犠牲者慰霊式典に参加をされ、その前日に、胎児性の水俣病患者の金子雄二さんにお会いになって話をされたということなんですけれども。
資料一を是非御覧いただきたいんですが、金子雄二さんから、金子さんは胎児性の水俣病の患者であるということで、それまで、自ら障害があるものですから、訪問入浴の、障害者としてのそういうサービスを受けていた、ところが、六十五歳を超えると介護保険に移行しなきゃいけないということで、しかし、自分はあくまで、加齢によって、年を取ったから障害があるということではなくて、水俣病がゆえにそういう障害を負っているということを、ずっとそうなんですけれども、そういうことを訴えて、六十五歳から介護保険としてそういう移行をするのはちょっと違うんじゃないか、筋違いじゃないかということをずっと従来から訴えてこられている方なんですね。
そのことを石原大臣に、自分はそういう立場なので、是非、介護保険に移行させるということではなくて、水俣病の被害者として扱ってほしいということを大臣に訴えられて、大臣はそれを聞いて、市長に伝えますということだったんですが、翌日の記者会見で、その真意を尋ねられて、金子さんが目の前にいたのでそう言ってしまった、しかし、現実は難しいんだという答えだったということなんですけれども。
その辺の事情は、大臣、お分かりでしょう、金子さんが何を求めて大臣にそういうふうにお話をしたかということは、御存じですよね。
○石原国務大臣 おはようございます。
お答え申し上げます。
今言われた、胎児性の水俣病患者さんからの御要望、委員が言われるように、分かっております。
ただ、これはあくまでも水俣市の判断事項であることから、再度、私の方からも市長にお話をお伝えしますというふうに発言させていただきました。
そして、翌日、最後の記者会見、夜、夕方五時過ぎだったと思いますけれども、高岡水俣市長も一緒に参加されるので、その前にちょっと控室で会ったものですから、このお話をさせていただきました。
そして、会見の場では、水俣市長とお会いしてその話をしたということを言及しなかった、本当にそのことは言葉足らずだったなというふうに思っております。
そのために、その後すぐ事務方を向かわせて、経緯等を丁寧に説明をさせました。また、事務方からは、その経緯説明をしたときに、私の発言が誤解や不安を与えているというような指摘があったとの報告を受けましたので、今後とも、経緯を丁寧に事務方に説明するようにお話をしたところであります。
そして、難しい問題という発言は、まさに委員が言われたように、障害福祉サービス及び介護保険サービスについては、各自治体において、水俣病胎児性患者を含む住民全体の福祉の増進を図る観点から、当該制度の在り方を定めている状況であります。
そして、今委員が言われたように、一般的に、六十五歳以上の障害福祉サービスの利用については、様々な地域で課題になっています。私なんかも、何で障害者なのに六十五歳になると一部のサービスを介護にするんだという御批判を、障害者の方々からお聞きをする機会もあります。さらには、高岡市長とお話をしているときに、この件については今までも検討してきたんだけれども、なかなか難しい課題であるというような趣旨のコメントもいただいたので、この記者会見の中で、難しい問題だということを発言させていただきました。
ただ、やはり、そのときにちゃんと高岡市長に伝えたということを言わなかったことは、本当に言葉足らずだったというふうに思っております。
○野間委員 今のお答えを聞いていても、金子さんが求めていたのは、もうそのことは重々分かっているんですね、六十五歳に介護保険に移行しなきゃいけないという国の原則はよく分かっています、でも自分は、年を取ったから障害があって訪問入浴等をやっているわけではないんです、水俣病だからゆえにやってほしいということなんですね。ですから、今おっしゃったように、国の原則は分かるんですが、とはいえ、この問題については全国で裁判も起きていますし、あるいは、厚労省は特例を認めているという通知を出している例もあります。
ですから、金子さんは、そういうことは重々分かって、もう何回も棄却されているんですよね、市から、そういう申請をして棄却されて、よく分かっています。ですから、これは、やはり水俣病を所管する環境省として何か特例的なことができないものだろうか、そういう叫び、求めだったはずなんですね。
ですから、今の、もちろん大臣がおっしゃる原則論といいますか、国のやり方、それはもう重々分かっているところなんですけれども、水俣病の被害者であるがゆえのそういったものに対して、やはり環境省として何らか、厚労省のそういうことはよく分かっているんですけれども、やってもらえないだろうかということを求めたかったということでありますので、大臣、それは、今すぐ結論が出る問題ではないと思いますけれども、何らか検討していただけないんでしょうか。
○石原国務大臣 御理解いただきたいのは、あくまでもこの課題については、私も厚労省が特例を認めていることは承知をしているところであります。ただ、あくまでもこの課題については水俣市の判断事項であって、市としては、訪問入浴ではなく、ほかのことも含めて、金子さんに対していろいろなことも施されているというふうに聞いておりますし、いろいろな面からいろいろなことを市も考慮して判断をされているというふうに承知をしておりますので。判断されておりますので、全体的なこの制度が厚労省で変わらない中で、やはりなかなか、こういう質疑があったこと等もまた市長には伝えますけれども、市の判断でやられることではないかというふうに思います。
○野間委員 そのお答えは分かりますが、引き続き検討していただきたいと思います。
続いて、水俣病の問題、公健法で救済をした、その後、また二度にわたる政治解決で多くの方が確かに救済された事実はあります。ところが、それでも、なおかつまだ被害を訴え、認定を求めている方が全国にいて、訴訟も起こしている。また、なかなか差別、偏見があって手を挙げられない方もいるということは、大臣御承知のとおりだと思います。
そういう方々は、今までの公健法で救われていない方々ですよね。よく環境省さんは、そういう方々に対しても、公健法の丁寧な運用をして何とかしますというようなお話が必ずあるわけですけれども、それで救われないからこそ、二度にわたる政治解決もあり、なおかつ、まだこれだけ多くの方が、千六百名以上の方が訴訟も起こしているという現状があります。
ですから、公健法を丁寧に運用しているといいますけれども、それは具体的にどういうことをしているのか、また、この運用の結果、実際、今数字は出ていますけれども、申請した方の一%にも満たない方しか認定されていない。非常に厳しい内容でありますね。
資料二というのをちょっと御覧いただきたいんですが、これは、今いわゆる判断条件として行われている、昭和五十二年の判断条件というのを作って、そこで被害者を、この人は認める、認めないというようなことを作ったその人が、当時の鹿児島大学医学部の教授の井形さんですけれども、当時の、どういう経緯でこれを作ったかというのをNHKのインタビューで答えています。
これを見ますと、途中から、三つの県の審査員が集まって、大体水俣病はこういうことだということをやりましょうということで、一つの判断条件みたいなものを作ったんですけれども、ただ、判断条件といっても条件じゃないんですよと。読んだらお分かりでしょうけれども、水俣病というのは、こういう症状があったり、こういう症状があったりします、主として、こういうときにこんな症状が出ますと書いてあるだけですね、これからは、例えば三つの条件がそろわないと棄却しなさいとか、そんなことは書いていないんですよと。見たら、誠に妥当な、教科書風なことが書いてある。
その後書いていますけれども、これは棄却できるのかな、できないのかな、いろいろと悩みながら審査したんだけれども、なかなか合意ができないので、残ったものは全部一括して棄却してしまったりとか、そういう非常に事務的なことを優先して、数が、余りに申請が大き過ぎるから減らそうというような形でやってしまったということを、この条件を作った御本人が述べているんですね。
こういう中で、丁寧な運用といって今やっているんですけれども、妥当なものなんでしょうかね、大臣。
○石原国務大臣 お答え申し上げます。
公害健康被害補償法に基づく水俣病の認定については、認定基準及び高度の学識と豊富な経験に基づき、関係県市の認定審査会において、申請者お一人お一人につき、暴露、症状、それらの因果関係についての総合的な検討を丁寧に行っているものというふうに承知をしております。
これまでの最高裁判決においても、現行の認定基準である昭和五十二年判断条件は否定されていないものと理解しております。環境省としては、現行の認定制度を見直す考えはありません。
水俣病については、公害健康被害補償法の施行後、二度にわたる政治解決と、多くの方々が様々な形で多大な努力をされてまいりました。しかし、委員言われるように、現在もなお、水俣病の症状に苦しんでおられる方、認定申請や訴訟を行う方、水俣病による偏見や差別や地域の亀裂に苦しんでおられる方々など様々な立場があるというふうに理解をしております。
環境大臣としては、地域における紛争を終結させ、環境を守り、安心して暮らしていける社会を実現をすることを目指して、現行法の丁寧な運用や医療、福祉の充実、地域の再生、融和、振興などの取組に全力を尽くしてまいりたいというふうに考えております。
○野間委員 今おっしゃったようなことは常に言われていることで、幾らそれを言われても、解決していないのが水俣病の問題ですよね。ですから、大臣もそうやって用意されたものを読むしかないんでしょうけれども、実態としては、水俣病があって、公健法上の水俣病と実態の水俣病、これが非常に乖離してしまっているということは御理解いただけていると思うんです。
それで、よく環境省さんは、裁判でも負けることもありますね。水俣病の認定が、環境省の認定がおかしいといって、被害者が勝訴をしている判決もいっぱいあります。そういったときに、環境省さんが常に言うことは、その判決というのは国際的な科学的知見と相違しているんだ、だからその判決はおかしいということを度々おっしゃっていますよね。
よくそれで引用している国際的知見というのが、WHOが公表している、いわゆる毛髪にどれだけ水銀が含まれているかということで、五〇ppmが一つの判断の基準であると。これを超えると、五〇ppm以上毛髪に水銀があった場合は、これは確かに発病する、水俣病になる可能性が非常に高いんだ、そこのことを常におっしゃるんですね。本当に、これを金科玉条のように、必ず判決の後そういったことを言って、これは国際的知見に外れているんだということをおっしゃるんですけれども。
資料三を御覧ください。これも随分前のことなんですが、WHOが、有機水銀の基準に対して、どうも五〇というのはちょっと低過ぎるんじゃないか、もっと、一〇とか二〇でも発症している例があるということも、一九八九年ですね、こういうことをWHOが審議をしてやろうとしました。そうしたら、当時の環境庁は、いろいろな学者の人を動員して、こんなことが通ると、患者の認定をどんどんしなきゃいけなくなってお金がかかる、困るといって、いろいろな学者をどんどんどんどん動員して反論書を作らせているんですね。そういうことまでして、本当の科学的知見が何かということを、ある意味押し潰そうとしたということも過去にあります。
そして、資料四ですね。国際機関の警告としては、五〇ではなくて一〇とか二〇ppmでも妊婦の胎児には影響があるということも警告を出しています。
その後、さすがに我が国の厚労省もそうだと、これはちょっとまずいなということで、資料六を見ていただけると分かるんですが、厚労省は、さすがにやはりこれはまずいと思って、これは平成十七年ですけれども、妊婦さんに対して、魚介類の摂取、水銀に関する注意事項を見直して、この中、問一の答えの二というところで、従来の数値、許容量より、三・三から一・六に引き下げる、半分にしたということをホームページ上でちゃんと公表しております。
ですから、その前のページの五ページ、資料五を見ていただきますと、それを毛髪に換算してみると、線を引っ張って、下の方でありますけれども、五〇じゃなくて一四程度で影響が出るんだということを厚労省も認めているわけですね。
ですから、いまだにまだ五〇、五〇と言って、これが国際的な知見だということを主張されているというのは、甚だ時代遅れといいますか、厚労省ですらこういったことは違うんだということを公式に言っているんですよ。
だから、これをまだまだ主張されるんですか。私は、この知見というのは破綻していると思いますけれども、いかがでしょうか。
○伯野政府参考人 お答えいたします。
WHOが示すメチル水銀の環境保健クライテリアについてでございますが、メチル水銀中毒の発症閾値について記載されております。
これは、一九八〇年のWHO総会の決議に基づく国際化学物質安全性計画によりまして、WHOが国際的な研究者の協力を得て作成したものでございます。
有機水銀の暴露に関して、加盟国の専門的知見を集約しており、作成後も国際的な検証が継続して行われるなど、現在も信頼性の高い国際的な基準として維持されており、現時点で、このクライテリアの見直しが行われたとは承知していないところでございます。
なお、これ以外の信頼性の高い国際的な基準はないと承知しているところでございます。
○野間委員 今申し上げた厚労省が妊婦さんに対しての警告を出していますけれども、この基準を下げていることについてはどうお考えですか。
○伯野政府参考人 厚労省が下げているということでございます。
厚労省の詳細のところは、今現時点で、私の方から正確にお答えすることは困難ではございますが、先ほど申し上げたとおり、毛髪水銀の濃度に関しては、WHOのクライテリアが改正されたということはありませんし、現時点でも、それが最も信頼の置けるものであるということでございます。
○野間委員 大臣、お聞きになって、厚労省がやっていることはよく分かりませんと。同じ日本の役所ですよ。おかしいと思いませんか。それをちゃんと検討してくださいよ。いかがですか、大臣。
○石原国務大臣 非常にテクニカルなところなので、検討というか、事実関係をしっかりと確認させていただきたいと思います。
○野間委員 是非確認してください。厚労省がやっていることは知らないでは余りに無責任だと思います。
実際、これは環境省さんも御存じのとおりだと思いますけれども、二〇一三年に、新潟大学の医学部の丸山教授からの、水俣病に認定された患者さんの毛髪の検査によると、五〇以下でも一〇%以上の方が発症しているという研究結果も出ていますので、五〇を何か金科玉条にするというのはやめていただきたいと思います。
最後に、健康調査についてお聞きしたいと思います。
特措法ができて、健康調査しなさいといって、十五年間やってきませんでしたね。手法の開発云々ということで、二十億以上のお金を使いながら何もしてこなかった。
やっとしたわけですけれども、その目的は何かというと、地域の健康不安を解消するという目的なんですね。水俣病の方を探すのではなくて、健康不安を解消する。よく意味が分からないんです。水俣病があるからこそ健康不安になるわけですよね、大丈夫かなと。そうではなくて、健康不安を解消するんだと。非常に本末転倒な、目的と結果が、手法が異なる、何のための健康調査なんでしょうか、これは。
また、これから千人ぐらいやっていくということも報道されていますけれども、健康不安を解消するということであって、水俣病があるかないかとか、そういうことを探すのではないということを度々言われていますけれども、何のために健康調査をされるんでしょうか。
○伯野政府参考人 お答えいたします。
健康調査の目的についてでございます。
水俣病被害者特措法の趣旨を踏まえまして、昨年三月の有識者による検討会におきまして、地域に居住している方々の水俣病に関する健康不安の解消に資するよう、地域におけるメチル水銀の影響を含む健康状態を評価するとされたところでございます。
健康調査の結果については、今後の水俣病対策の基礎資料とし、必要な検討を行ってまいりたいと考えております。
なお、健康調査の在り方につきましては、準備の一環で行いましたフィージビリティー調査の結果も踏まえ、引き続き、様々な関係者から御意見を伺いながら検討し、健康調査に必要な検討準備を進めてまいりたいと考えております。
○野間委員 地域の皆さんの声を聞くと、やはり、何のための調査かよく分からない、しかも、三十六名、今年予備的な調査がされましたけれども、そこからは患者の皆さん、認定された皆さんを外しているということですよね。そうしますと、じゃ、いわゆる健常な方を調査しているということだけであって、その被害の実態というのが表に表れないような調査であったとしか言いようがありません。
もう時間ですから、終わりますけれども、いずれにしても、水俣の問題は終わっておりませんし、大臣もそこをよく御存じだと思いますので、この七十年の節目に、きちんとした根本的な解決を心からお願いして、質問を終わらせていただきます。
ありがとうございました。
○宮路委員長 次に、庄子賢一君。
○庄子委員 中道改革連合の庄子でございます。
今日は、質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。
化学物質過敏症に限って伺いますが、この問題は、環境省のみならず多くの省庁にまたがっておりますので、今日は各省庁から参考人の皆様に来ていただいておりますので、よろしくお願いをしたいと思います。
化学物質過敏症は、様々な化学物質に反応して発症する現代の環境病であろうと思っております。以前に京都大学の内山教授らが成人を対象に行った調査がありますが、全国でおよそ七十万人と推計をされました。子供を含めれば百万人になるとも言われております。問題は、発症のメカニズム、あるいは物質と症状の因果関係、これが明らかでありませんで、診断あるいは治療方法が定まっていないので、医療でも、あるいは福祉でも支援につながっていかないというこの現状、これが大きな問題であります。
そこで、まず公害の定義というところから入らせていただきたいんですが、環境基本法第一章総則の第一条、目的におきましては、この法律は、環境の保全について、基本理念を定め、もって現在及び将来の国民の健康で文化的な生活の確保に寄与するとされておりまして、第二条三項の定義においては、公害とは、環境保全の支障のうち、事業活動その他、人の活動に伴って生じる相当範囲の大気汚染、水質汚濁、土壌汚染、騒音、振動、地盤沈下、悪臭、いわゆる七大公害ですが、それで人の健康又は生活環境に係る被害が生じることをいう、こうされています。
そこで伺いますが、環境基本法第二条三項に照らし、事業活動に伴う揮発性有機化合物や防蟻剤、農薬等の大気中への飛散によりまして化学物質過敏症など健康被害が生じた場合、同法の公害として取り扱うことを今後検討すべきだろう、こう思っておりますが、大臣の御所見を伺います。
○石原国務大臣 今言われているように、現時点では、この化学物質過敏症における病態等に未解明な部分が多く、研究調査が続けられている段階であります。原因となる物質が特定されておらず、化学物質と症状の因果関係等が解明されていないことに加えて、明確な診断基準等も定まっておりません。また、相当範囲にわたる大気の汚染等が明らかになっていないというふうに認識しております。
そのため、化学物質過敏症について、規制等の施策を講ずる程度に環境の劣化が生じている状況とは言い難く、環境基本法上の公害には当たらないというふうに考えております。まずは引き続き、研究調査の推進や科学的知見の充実を図ることが重要であるというふうに考えております。
○庄子委員 おっしゃることはよく分かりました。
ただ、七大公害のうち、例えば、騒音とか、振動とか、悪臭といったかなり局地的なものでさえ公害の定義に入っているのに、全国で多くの方々がこの病で苦しんでいる現状の中でこれが公害にならない、そうしたことになっていますので、是非今後これについては検討のテーマにしていっていただきたいというふうに思っておりまして、今日はここは要望に代えさせていただきたいと思います。
三問目は、厚生労働省にお尋ねをさせていただきます。
化学物質過敏症は、今大臣からもお話がありましたが、発症メカニズムや因果関係、診断方法、治療方法が確立していないがため適切な支援策がないことが最も大きな問題です。冒頭触れさせていただいたとおりであります。
厚労省では、難治性疾患政策研究事業などを継続し実施をしていただいてまいりました。現時点でも、一般の人に比べて患者会メンバーの方々の方が化学物質に強く反応し、中枢神経感作との関連も明確に示されているというふうに理解をしております。
この化学物質過敏症も含む中枢神経感作において、今後残されている研究領域、研究課題は何なのか、何を解明できることによって診断方法や治療方法につながっていくと考えているか、伺います。
○榊原政府参考人 お答え申し上げます。
厚生労働科学研究においては、化学物質過敏症の患者の中に、中枢神経が過度に興奮することにより様々な身体症状等を呈する中枢神経感作が多く認められた一方で、その因果関係は不明であったというふうに承知しております。化学物質過敏症については、やはり病態が未解明であり、客観的診断基準ですとか治療法の確立、こういったものには至っていないものと認識してございます。
引き続き、中枢神経感作との関連も含めて研究の推進等を行っていく必要があるというふうに考えておりまして、科学的知見の収集に努めてまいりたいと考えております。
○庄子委員 今の御答弁だと、つまり何が残された課題の領域かということもよく分かっていないので、取りあえずやれる研究調査をやるしかないというような印象を受けましたが、これは全国の当事者の皆様も注目しておられていて、そこがかちっと決まってこないと、ほかの省庁も含めて一切支援の手が出せないでいるという現状なので、是非スピードアップをお願いしたいと思っているところであります。
もう一問厚労省に伺うんですが、全国に何人いらっしゃるかという数字は国もつかんではいないんですけれども、多数おられる当事者及びその予備軍の皆様が安心して相談できる専門医療機関あるいは専門のドクター、こうしたものの育成と設置が急務だ、こう思っていますが、どのような対策を講じていくか、伺います。
○榊原政府参考人 お答え申し上げます。
化学物質過敏症につきましては、厚生労働科学研究において、症状出現に関する契機ですとか、症状出現時の脳活動の状態等、病態の解明に向けた研究を、多職種から構成された研究班において行っているところでございます。
他方、先ほど申し上げましたとおり、化学物質過敏症の病態は未解明でありまして、診断、治療法の確立に至っていないというふうに認識してございます。そのため、お尋ねの相談窓口あるいは診療体制構築をするというのに当たりましては、まずは関連する研究の推進等を通じて科学的知見の収集に努めてまいりたいと思っておりまして、それをしっかりやってまいりたいと思っております。
○庄子委員 大変な思いをしておられる皆様に寄り添うという姿勢は、残念ながら今の御答弁では余り感じられなかった。知見が得られないと何もできないというのは、それはやはり苦しんでいる当事者の皆様を置き去りにしてしまうことになるので、これはこれからも継続してやりますけれども、確立していないから何ら寄り添うことができないというのは僕は間違っていると思いますよ。そこはしっかりわきまえていただきたい、そう思います。
次に、内閣府に伺います。
化学物質過敏症患者の皆様の中には、障害年金の対象に認定される方もいます。あるいは、障害者差別解消法上の障害者に該当するケースもあります。加えて申し上げれば、令和六年四月施行の改正障害者差別基本法によりまして、障害者に対する事業者の合理的配慮の提供が法的義務になりました。化学物質過敏症の当事者の皆様も、当然この合理的配慮の対象になり得ます。
今、全国で、この化学物質過敏症患者の皆様に対する合理的配慮の提供が適切になされているか、現状認識をお尋ねをいたします。
○成松政府参考人 お答え申し上げます。
委員御指摘のように、化学物質過敏症の方も、障害者差別解消法の定義にあるように、心身の機能に障害が生じており、かつ、当該障害及び社会的障壁により継続的に日常生活又は社会生活に相当な制限を受ける状態にあると認められる場合には、この法律の障害者の対象になり得ると考えております。
内閣府におきましては、各省庁や地方公共団体からこの法律に関する取組、具体的事例を収集して、事例のデータベースとして公表しております。その中にも、化学物質過敏症に関する事例というのを含ませていただいております。掲載させていただいております。
引き続き、合理的提供に関する具体的な事例、このような事例を含めて、障害者差別解消法について広く周知し、正しい理解を促していくことが重要と考えており、そういうことにしっかり努めてまいりたいというふうに考えてございます。
以上でございます。
○庄子委員 内閣府さん、是非、今おっしゃったとおりしっかりやっていただきたいんですね。外面的には何も分かりません。だから、気の持ちようとか、いろいろな誤解を受けやすい、そうした疾患ですので、都道府県も市町村も、その理解の下に、合理的配慮を徹底するということは是非お願いをしておきたいというふうに思います。
国交省に住居関係について伺いますが、住居の確保として、内装材や接着剤、断熱材など低VOC、揮発性有機化合物質、それから、無化学物質物件など、不動産業者、自治体、医療機関が連携し、支援を必要とする当事者に安全に生きる選択肢を広げるために、情報提供体制の整備、ポータルサイトの開設、住まいの専門相談窓口の設置、こうしたことについて是非検討していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○豊嶋政府参考人 お答え申し上げます。
化学物質等の影響を受けていらっしゃる方も含め、国民の皆様が安全、安心に生活できる住まいの環境づくりは重要な取組と考えております。
国土交通省では、住宅における化学物質による健康被害を抑制する観点から、これまでも、ホルムアルデヒドなどを対象とした建材の使用制限や、換気設備の設置の義務化、さらに住宅建材の化学物質の発散量等を表示する住宅性能表示制度、こういった制度の普及を通じまして、消費者が安心して住まいを取得できる環境整備等の取組を推進してきたところであります。
また、化学物質の影響を受ける方で障害者やシックハウス症候群に該当する場合には、公営住宅等の優先入居など、自治体に対して適切な措置を図るよう求めているところです。
さらに、民間の賃貸住宅につきましても、居住支援法人等を通じた住宅の相談ですとかマッチング支援、入居者の方を拒まないセーフティーネット住宅の登録、こういった取組を通じまして、住まいに困窮する方の属性に応じた適切な住宅の供給体制を整えており、これらの住宅に係る情報提供の充実も図っているところでございます。
こうした取組を通じまして、国土交通省といたしましては、それぞれの方の状況に応じまして、安全、安心に居住できる住まいが適切に確保されるよう、引き続き様々な支援に取り組んでまいりたいと考えております。
○庄子委員 ちょっと、お答えいただいているのかはぐらかされているのかよく分からない御答弁なんですが、生活に困窮しているという広いくくりの中にこの化学物質過敏症の当事者の方が含まれる、こういう理解をしてよろしいですか。一言だけ御答弁ください。
○豊嶋政府参考人 化学物質過敏症、なかなか原因の特定が難しいというようなことでございますが、化学物質過敏症の方の中には、例えば低額所得者の方ですとか、そういういわゆる住宅確保要配慮者に該当する方、こういった方もいらっしゃるかと思います。そういった方の場合には居住支援の対象になるというふうに考えております。
○庄子委員 是非、これは関係機関によく国交省さんから御徹底をお願いをしたいというふうに思っています。
文科省に伺います。
環境省の環境中の微量な化学物質による健康影響に関する調査研究というのがありますが、これにおいて、日常を取り巻く生活環境因子の中でも、化学物質の暴露は健康維持の観点から重要な問題と認めた上で、化学物質過敏症と脳、頭ですね、脳機能との関連性について詳しく調べ、病態の理解につなげる、こうされている調査研究がございます。
そうなると、大事なのは子供たちということに私はなると思うんですが、義務教育機関における学校管理下での児童生徒の健康保持、これは学校設置者の義務だと思っておりますが、今の環境省の調査研究に基づいて、学校設置者、管理者がどのように児童生徒の健康保持を行っていく考えか、所感を伺います。
○神山政府参考人 お答え申し上げます。
学校保健安全法におきましては、「学校の設置者は、その設置する学校の児童生徒等及び職員の心身の健康の保持増進を図るため、当該学校の施設及び設備並びに管理運営体制の整備充実その他の必要な措置を講ずるよう努める」こととされてございます。
いわゆる化学物質過敏症につきましては、症状が多様で、訴え方にも個人差があることから、学校生活に支障を来すケースもあると認識はしてございまして、文部科学省としては、養護教諭を含む教職員、学校医、保護者、学校の設置者等の関係者が連携を図りまして、各学校において個々の実情に応じた個別の配慮を行うよう、都道府県教育委員会等を通じて求めておるところでございます。
引き続き、こうした取組が適切になされるように周知を図ってまいりたいと考えてございます。
○庄子委員 全く違う事例で申し訳ないんですけれども、東日本大震災のときに、石巻市立大川小学校で多くの児童そして教職員が津波の犠牲になりました。
市が作ったハザードマップは、大川小学校は津波浸水区域外だったんですね。だから、逃げる必要はないとも言えた。争った最高裁の判決は、この市のハザードマップを疑ってでも、学校はその立地が危険な場所にあることに鑑みて緊急マニュアルを作るべきだったということを判断している。つまり、学校管理下における児童生徒の健康や命、これは極めて重いという判断が下っています。今おっしゃっていただいたことが各学校においてしっかり個別に対応できているかどうかという進行管理を是非お願いをしたい。後で、また別個、いろいろな形で御報告をお願いをしたいと思っております。
もう一問は、昨年十一月に北海道の厚岸の町の教育委員会が香害及び化学物質過敏症に関する実態調査報告を公表しています。町の小中学生、保護者、教職員を対象に学校内で柔軟剤や香水の香りで具合が悪くなったことの有無、あるいは香害を知っているか、香りで体調が悪くなる人がいることを知っているかといった設問をしています。人工的な香りに嫌悪感を覚えたり、体調が悪くなったりするケースが子供も大人も一定割合存在することがこの報告に出ています。
香りで苦しむ人がいることを児童生徒に理解させることの意味は決して小さくはないというふうに思っておりますが、文科省としてこの調査をどう評価し、全国に展開をする考えはないか、伺います。
○神山政府参考人 お答え申し上げます。
学校におきまして、香料等に起因して健康不良を訴える児童生徒がいることは承知をしておりますが、これまでの答弁にもございましたように、その原因等につきましては、現時点では十分に明らかになっていないものと認識をしてございます。
このため、文部科学省としては、現段階で調査を実施する予定はございませんが、実際に香料等に起因して健康不良を訴える児童生徒等もいることを踏まえて、これまでも各学校において教室等に不快な刺激や臭気がないよう日常的に換気を行うとともに、当該児童生徒等に対しては、個々の訴えや症状に応じて個別の配慮を適切に行うよう求めてきたところでございます。
また、文部科学省としては、いわゆる香害に対する理解促進等を促すために、関係省庁が協力して作成しました香りへの配慮に関する啓発ポスターですとか、いわゆる化学物質過敏症に関する教師用資料、こういったものの活用を促してございまして、引き続き、様々な機会を通じて周知に努めてまいりたいと考えてございます。
○庄子委員 文部科学省が表へ出て、自分で調査をしてくれということを申し上げているのではもちろんなくて、県、市町村の行政、教育機関とよく連携を取っていただいて、促してほしいということなんですね。原因が分からないから何もできないという、これまでの答弁もずっと一貫してそうなんですけれども、できることがあるはずですよ、原因が分かっていなくとも、同時並行で。ここに知恵を絞ってもらいたい、強く思います。
消費者庁に来ていただいておりますので、お尋ねをします。多くの悲痛な声があるのに、できる対応は、今もお話が出てまいりましたが、啓発ポスターの配布とか広報活動、限られたものになっています。なかなか進まないこの現状に当事者の皆さんは絶望していらっしゃいます。
令和元年から香害については、省庁横断で担当者会議を設置をしていただいていると承知をしておりますが、これをベースに是非この香害を含む化学物質過敏症の省庁連絡会議に進歩をさせ、国として一歩でも当事者の支えとなるように、本気度を示して取組の強化を求めたい、こう思いますが、消費者庁、いかがでしょうか。
○尾原政府参考人 お答え申し上げます。
消費生活相談や消費者団体との意見交換などを通じまして、柔軟仕上げ剤等の香料によって頭痛や吐き気などの症状を訴えている方々がおり、その中にはいわゆる香害を含む化学物質過敏症の症状を訴えていらっしゃる方々がいることは承知をしております。
いわゆる香害を含む化学物質過敏症につきましては、病態やメカニズムに未解明な部分が多く、調査研究が続いていると承知をしております。
そうした中で、関係省庁がそれぞれの所掌に基づき可能な対応を進めているところでございまして、まずは最新の科学的知見等を注視し、集積された科学的知見等を踏まえて対応を検討していくものと考えております。
いずれにいたしましても、消費者庁としましては、関係省庁と連携し、最新の科学的知見等の情報共有を行い、そして、引き続き周知啓発に取り組んでいきたいというふうに考えております。
○庄子委員 大臣、通告はないんですが、今るる御答弁を聞いていただいてお分かりかと思いますが、原因が分からない、メカニズムがはっきりしていない、なので、やれることには限度、限りがある、こういう今の現状なんですね。だから、今、消費者庁にも提案をしたのは、関係省庁で、この担当者会議を格上げする形で、化学物質過敏症全体を連絡会議のようなものをつくって、原因究明と同時並行で今やれることは何かないのかということを、是非これは検討していただきたい、強く思います。
所管ではないかもしれないんだけれども、環境大臣として、個人的な御見解でも結構でございますので、今の様々な答弁を含めて、何か国として今できることはないのかということを、是非大臣から御所見を最後に伺いたい、こう思います。
○石原国務大臣 人体とか、また環境に影響が懸念される問題については、科学的に不確実であることをもって対策を遅らせていいというふうには思いません。科学的知見の充実に努めながら、予防的な対策を講じていく必要があるというふうに考えております。
その上で、科学的知見の充実の状況を踏まえて、対策を検討することになるものというふうに考えております。
○庄子委員 ありがとうございます。
また、この問題を是非委員会でやらせていただく機会をつくりたいと思っておりますが、最後、大臣がおっしゃっていただいたことに一つの希望を見出して、また当事者の皆様と一緒に我々も考えていきますので、各役所の皆様も、今後ともどうかよろしくお願いいたします。
ありがとうございました。
○宮路委員長 次に、向山好一君。
○向山(好)委員 国民民主党の向山好一でございます。よろしくお願いいたします。
まず、ペットボトルのリサイクルについてお伺いしたいというふうに思いますが、私、先日、友人の紹介で、さいたま市にあるペットボトルのリサイクル工場の見学をする機会を与えていただきました。
そこでは、特に飲料メーカーさんが熱心に協力をして、店頭でペットボトルを回収して、そこでチップとかそういった再生物を作っていくというリサイクル工場なんですが、特に飲料業界の方々は、今ペットボトルの回収に非常に熱心で、そして、店頭で専用の回収ボックスを作ったり、あるいは再生についての技術革新に協力したり、あるいは自治体との連携を熱心に取り組んだりされて、特にペット・トゥー・ペット、このリサイクルに熱心に取り組んでおられます。
しかし、本当にリサイクル工場は異臭が広がっていたりして、厳しい環境の中で熱心に取り組んでおられるんですけれども、やはりその現場でおっしゃっているのがコストなんですね。先ほど申しましたような取組をしたらやはり当然お金がかかるし、非常にコスト面での厳しさというのを指摘されておられます。
環境省さんとしては、やはり水平リサイクルというのを推進されておられるのであれば、そういったことに取り組んでおられる飲料メーカーさんとかにもっとサポートが必要じゃないかというふうに思いますが、まず環境大臣に、現状、そういったペットボトルの特に水平リサイクルを推進する上での支援策、どんなものがあって、今後、やはり税制上の優遇とか、あるいは補助制度の拡充とか、更なる一歩踏み込んだ取組に対する考え方、その辺をお伺いしたいというふうに思います。
〔委員長退席、大岡委員長代理着席〕
○石原国務大臣 お答え申し上げます。
令和六年に策定した循環型社会形成推進基本計画において、ペットボトルの水平リサイクルについて、政府として、再商品化の更なる質の向上を目指し、必要な施策の検討を進めることとしているところであります。
水平リサイクルの更なる拡大に向けて、環境省は、再資源化事業等高度化法に基づき、製造業が必要とする量、質の再生材を確保するため、それらを提供する再資源化事業の認定制度を創設したところであります。また、グリーン購入法を活用して、再生材を使用したペットボトルを積極的に調達する小売業者、コンビニとか等を選定するといった取組も行わせていただいております。
また、予算面では、水平リサイクルを含むプラスチックのリサイクルに関する技術実証や、設備導入の支援も行っているところであります。
さらに、税制面では、先ほどお話をさせていただきました再資源化事業等高度化法の認定を受けたその事業者、会社においては、新たに廃棄物処理施設における設備投資を行う場合に、法人税、加速度償却とか、また固定資産税について半分にするとか、そういう特例も受けられる措置も講じているところであります。
今後とも、関係省庁と連携して、ペットボトルの水平リサイクルに取り組む事業者を後押しし、プラスチックの資源循環を推進してまいりたいというふうに考えております。
○向山(好)委員 日本は本当に良心的な国というか、このペットボトルの回収というのは八五%程度、諸外国に比べて非常に進んでいるんですね。ですけれども、一番の問題は、水平リサイクルというのになったら三三%まで落ちているんですね。ですから、その溝を埋めなきゃいけないという大きな課題がありまして、本当に真面目に取り組んでいる人が損をするというものじゃなくて、その人に光が当たるような制度、そういうふうにすべきですから、特に水平リサイクルに対する支援というのを、是非とも、もう一度拡充するように検討していただきたいというふうに思います。
次の質問に移らせていただきますけれども、浄化槽のことについて質問をさせていただきたいと思います。
現在、国会で下水道法の改正案というのが審議に入っています。きっかけは埼玉の八潮市の陥没事故なんですけれども、その下水道法の改正の中の一つに、下水道区域の見直しというのが含まれています。具体的に言えば、下水道が整備されているところでも、接続義務を免除できる区域を設けて、そこで下水道から浄化槽へ転換できるような制度にしていくということです。これは、これまで、公共下水道普及一辺倒というか、それを推進していくという国の方針を大きく変える一つの大きな節目の法律でもあるんじゃないかというふうに思うんですね。
浄化槽となったら、やはり環境省の所管でもございますので、是非ともそういった今の動き、背景が、やはり人口減少と、そして既設インフラの維持管理が財政上大きな問題になっているということが背景にあると思いますが、環境省として、あるいは大臣として、今の合併浄化槽の役割の見直しということの流れ、これはしっかりと受け止めなければいけないというふうに思いますが、環境省さんは、合併浄化槽は今後どうあるべきなのか、そしてどういうふうに変わろうとしているのかという辺りの基本的な認識、これを大臣にお伺いしたいというふうに思います。
○石原国務大臣 お答え申し上げます。
私、選挙区は東京なんですけれども、伊豆諸島、小笠原が選挙区なものですから、実は浄化槽の地域も多くて、この問題は非常に重要な問題だと思っております。
浄化槽は、人口密度が比較的低い地域を中心に設置されてきた分散型の汚水処理施設であります。コストや設置期間、災害対応といった観点から有効な整備手法というふうに考えております。
昨今、インフラの、委員が言われるように老朽化や人口減少等、社会情勢が大きく変化している中で、そのため、下水道や集落排水といった集合処理施設について、処理区域内人口が減少すれば住民一人当たりのコストが増加するような時代になってまいりました。
このため、今後、集合処理施設を新設、更新するよりも浄化槽へ転換する方が地域全体のコストを将来にわたり抑えられるようなケースが増えてくるというふうに想定されます。
このため、経済性の観点から浄化槽の役割が一層増大するものというふうに考えているところであります。
環境省では、浄化槽への転換を含めた最適な処理方法を各自治体が選択できるように、令和八年度より公共浄化槽への転換について交付率のかさ上げなどを行っているところであります。
引き続き国交省を始め関係省庁とも連携して、財政的支援や技術的な助言の充実など、必要な対策に取り組んでまいりたいというふうに考えております。
○向山(好)委員 大臣、ありがとうございます。大臣の御答弁でもありましたように、これから浄化槽の役割というのは大きく変わってきて、以前のように、下水道が普及できないところの代替施設みたいなものじゃなくて、いわゆる下水処理というものの大きな役割を一部担っていける非常に重要なものだという認識が今の答弁であったというふうに思います。
ですから、ちょっと、具体的な制度について質問をさせていただきたいと思いますが、皆さんに配付資料を配っております。
その中に、環境省さんが実際に今行っている事業がございます。浄化槽システムの脱炭素化推進事業、この中身は、エネルギー効率の低い既設中大型浄化槽への先進的省エネ型浄化槽や再エネ設備の導入を支援するということになっています。令和四年度から本年度の令和八年度までの五か年でやっていこうとされていらっしゃる事業なんですが、この予算規模が毎年十八億円、五年でやったら九十億円、こういう予算規模で今事業をされておられますが、まずお聞きしたいのは、この予算執行、現状どうなっているのか、その辺りを確認させていただきたいと思います。
○角倉政府参考人 お答え申し上げます。
ただいま御紹介いただきました浄化槽システムの脱炭素化事業における令和四年度から令和七年度までの平均執行率でございますが、これは約三六%となってございます。
このように平均の執行率が低くなっている背景といたしましては、業界団体等から伺っているところによりますと、工事費等の高騰により費用対効果の面での課題があるでありますとか、大型浄化槽は特注のため設計から施工までの時間がかかる、また浄化槽の設置に要する予算の規模が大きく実施になかなか踏み切れない、こういった御意見もいただいているところでございます。
環境省といたしましては、こうした御意見も踏まえ、執行率の更なる向上に向けて、事業内容の改善を検討しつつ、業界団体や自治体の皆様などの御協力もいただきながら、本事業を一層活用いただけるよう努めてまいりたいと考えております。
○向山(好)委員 平均的な執行率が三六%、約三分の二は使われていないということになるんですね。せっかく、大臣、先ほど冒頭の答弁にありましたとおり、浄化槽の役割を更に高めていこうとしているのに、こういった旧の、効率の悪いものから高効率のものに替えようとする事業自体が行き詰まっているということは大きな問題じゃないかというふうに思います。
今の御答弁に、費用対効果の話がございました。これはやはり、補助率が五〇%なので、事業者、使用者にしてみたら、半分は自己負担しなきゃいけないんですね。ですから、その辺りが利用者にしてみたら二の足を踏んでいる状況なのかもしれません。ですから、その辺り、実態というのを一回確認をさせていただきたいというふうに思います。
ここの資料の中に、事業として三本柱があるんですね。一つは、高効率のブロワー等への改修です。ですから、今既存のやつを改修することによってCO2の排出量を二〇%以上削減できると。これは要件になっているんですね。二つ目は、現在ある浄化槽を先進的省エネ型浄化槽へ交換する、そうすることによってCO2の排出量を四六%以上削減すること、そういうことになっていまして、下の太陽光のこともございますけれども、上の1、2、そういったことが、今、現状、設置することによって、実際、CO2の削減というのは電力消費のことになりますけれども、電力消費がどのぐらい削減されたのか、しっかりと、現場でどうなっているのかということの検証というのが行われているのかどうか、行われているならその数値はどうなっているかどうか、その辺りを確認させていただきたいと思います。
○角倉政府参考人 お答え申し上げます。
本事業の効果でございますけれども、まず、本事業の申請者につきましては、補助事業完了後三か年にわたり二酸化炭素削減効果等について環境省に事業報告書を毎年度提出いただくこととなっております。それをもって、設備設置後の二酸化炭素削減効果等の検証を環境省が行うこととしております。
また、執行団体において、申請者からの完了報告どおりの機器が設置、稼働しているかの実施検査も必要に応じて行っているところでございます。
加えて、環境省におきましては、本事業の一部の事例について、活用事例集として取りまとめ、二酸化炭素の削減効果等を分かりやすく紹介させていただいているところでございます。一例を申し上げますと、一つの事例ですと、二酸化炭素の年間排出量が百五十四トンから事業実施後は三十三トンにまで削減をされた、約百二十一トンCO2の削減効果。エネルギーコストに関しましては、年間で八百五十六万円であったものが事業実施後は百八十一万円まで削減されて、削減効果といたしましては約六百七十五万円の削減効果があった、こういうような事例も紹介をさせていただいているところでございます。
環境省といたしましては、こうした事例集の横展開等を通じて、本事業の効果等についてもしっかりPRさせていただき、本事業を有効活用していただけるように、本日の御質疑も踏まえ、更に取組を推進してまいりたいと考えております。
○向山(好)委員 一つちょっとお聞きしたいんですけれども、やはりこの事業そのものを、1、2というので分かれますけれども、それぞれ大体どのぐらいの事業費で平均、執行されているのか、事業費としてはどのぐらいのレベルなのかということをお答えいただきたいと思います。
○角倉政府参考人 お答え申し上げます。
事業1、2について申し上げますと、令和七年度における支援内容につきまして、1の既設の中大型合併処理浄化槽に係る高効率機器への改修につきましては、令和七年度の支援実績でございますけれども、これが二百五件、事業費総額は約七億円となっております。一件当たり平均で約三百七十万円となっております。
また、2の既設の中大型合併処理浄化槽から先進的省エネ型浄化槽への交換事業の支援実績、これも令和七年度でございますけれども、支援実績は四十八件、事業費総額は約十二・二億円となっております。一件当たり平均で申し上げますと、約二千五百万円となっているところでございます。
○向山(好)委員 ですから、三百七十万円、二千五百万円、結構な高額なんですね。ですから、やはり効果というのをちゃんと示さないといけないというふうに思います。
先ほどの答弁は、数値はありましたけれども、何かカタログベースのような気がいたしまして、ですから、やはり電力会社によってもこれは違いますから、例えば青森県とか、それは東北電力ですね、静岡県というのは中部電力と東電が一緒になっていますけれども、静岡県とか関西電力の和歌山県とか電力会社を分けて、実際にモニタリングしてしっかりデータベースでちゃんと正確に把握して、そして今のようなコストに対してのしっかりしたリターンがちゃんとありますよということを示していくべきだというふうに思いますので、是非ともそういった御検討をいただきたいと思いますけれども、その辺りはどうでしょうか。
○角倉政府参考人 お答え申し上げます。
本事業の効果、PRの仕方につきましては、また改めてしっかりと検証し、しっかりと取組を更に前に進めていけるよう、これからも取組を進めてまいりたいと考えております。
○向山(好)委員 この事業自体は、環境省さんが公募で事業者を選定されて、その結果、一般社団法人全国浄化槽団体連合会、全浄連、ここに補助金事業の執行団体として委託をされておられます。これは五年間ずっと一緒です。そのこと自体は私は否定はいたしません。この補助事業というのはそういうことをやらないといけないので、そのことは否定しませんけれども、やはりこの有効活用というのが今できていないと。この現状を鑑みれたら、何か改善すべきことがあるんじゃないかなというふうに思います。
例えば、やはりこの今既設のやつを新設まで拡大するとか、あるいはもう少し小規模のやつでもやっていけるんじゃないかとか、そういったことというのをある程度工夫していかないと、今年度で終わりますと次のステップとして進めないんじゃないかというふうに思いますので、その辺りを御検討していただきたいと思いますけれども、このやり取りを聞いて、大臣としてはどんなお考えをお持ちでしょうか。
○石原国務大臣 本事業は、私聞いていて、やはり環境省、地域脱炭素を進める中で有効な手段でもあるんじゃないかなというふうに思います。
今地域脱炭素の先行地域の百件が終わって、議論をしているんですけれども、環境省の中で言っているのは、まだこれから排出権取引もやっと始まったところなんですが、その効果の中で、今は、電気料金とかありましたけれども、二酸化炭素が減った分、例えば、ヨーロッパの、EUの炭素価格で計算して、それもプラスになっているんじゃないかということで、そういうこともいろいろ考えて、総合的に地域脱炭素にもこの浄化槽の高度化というのは関わってくると思いますので、五年間、これから終わりますけれども、しっかりと結果を検証して、いいように持っていけるように進めてまいりたいと思います。
〔大岡委員長代理退席、委員長着席〕
○向山(好)委員 今大臣から御答弁がありましたように、しっかりと、いい制度に、来年度以降、更に検討していただきたいと思います。
というのは、やはり、冒頭から申し上げているとおり、この浄化槽の役割というのは大きく変わっていっていて、今までの下水道から浄化槽へ転換することが増えていく可能性が十分あるわけですね。そういうときに、この浄化槽というのが本当にいいものでなければ環境問題も解決しませんので、そういう意味でしっかりと申し上げているところでございますので、これからも浄化槽についての拡充をお願い申し上げまして、私の質問を終わります。
ありがとうございました。
○宮路委員長 次に、鍋島勢理君。
○鍋島委員 皆さん、こんにちは。国民民主党の鍋島勢理です。
質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。
まず、本日は、獣害対策についてお伺いをしてまいります。
熊の市街地出没や人命への危険性などを報道されない日がないほど、深刻な今状況になっております。こうした熊の被害が今取り上げられております中で、同時に、イノシシですとかニホンジカによる農作物被害も確認されております。
農水省の発表資料によりますと、令和六年度では、全国の農作物被害は約百八十八億円、主要な鳥獣別で見ますと、鹿が約七十九億円、そしてイノシシが約四十五億円と、いずれも増加傾向にあります。
まず、確認といたしましては、指定管理鳥獣には、このニホンジカやイノシシ、また熊が含まれておりますけれども、鳥獣対策という文脈におきましては、熊だけではなく、鹿ですとかイノシシ、こういった動物も含まれており、対策を進めていくという認識でよろしいか、政府参考人に伺います。
○堀上政府参考人 お答えいたします。
御指摘のとおり、熊だけでなく、ニホンジカ、イノシシにつきましても指定管理鳥獣に指定しているところでございます。
指定管理鳥獣は、集中的かつ広域的に管理を図る必要があるものでありまして、これらの鳥獣について捕獲や被害対策を含めた管理を行う必要があるということで指定をしているものでございます。
○鍋島委員 ありがとうございます。
熊の対策について考えたときには、やはり人命に関する緊急な対策が必要であると思うんですけれども、先ほど挙げました鹿に関しましては、長期的なことで考えますと、個体数が増えていけばいくほど餌となる植物の消費が総体的に増え、草木、植生が変化することで生態系に影響を及ぼしてまいります。
人身被害対策とこの生態系保全を切り分けずに、両方の観点で獣害対策を行うことが重要だと考えますけれども、環境省はこの自然環境対策といたしまして、獣害管理、対策をどのように位置づけておられるのかを伺います。
○石原国務大臣 お答え申し上げます。
環境省では、鳥獣保護管理法に基づいて、総合的に委員が言われるように鳥獣保護管理政策を進めているところであります。
この法律においては、鳥獣は、狩猟を除いて原則として捕獲を規制する一方で、増え過ぎた場合には適切に管理する必要があるというふうにされております。
鳥獣の管理については、例えば、熊については、クマ被害対策ロードマップに基づいて、速やかな個体数の調査、生活圏からの排除、増え過ぎた個体数の削除を進めているところでありますが、ニホンジカについては、平成二十三年度の個体数から半減させる目標を掲げて捕獲を進めているところであります。このように、それぞれの被害や影響の実態に即して対策を講じておるところであります。
一方で、鳥獣による人身被害や生態系被害の背景には、鳥獣の生息数が増加し、分布が拡大しているといった共通の問題があります。このため、捕獲従事者の育成、自治体における専門人材の確保といった共通する取組も進めているところであります。
引き続き、人的被害の防止や生態系の保全の確保に向けて、適切な鳥獣管理に取り組んでまいります。
○鍋島委員 ありがとうございます。
ただいま大臣より人材の確保という話がございましたけれども、続いて、この人材確保について質問をしてまいります。
鳥獣対策では、実際に現場で対応していただく人材が今急務になっておりまして、私の地元広島県におきましても、自然豊かな地域も非常に多いんですけれども、三十年前にはほぼ鹿は見ることがなかった。ただ、そのときには、箱わなに入ったとしても放しましょうですとか、撃ってはいけませんというような状況でありました。ただ、二十年前に、例えば、一日一頭まででしたら撃っても大丈夫というふうな形で緩和をしてきたんですけれども、保護をしてきたその間、今では、撃っても撃っても減っていかないというような状況になっております。
このことは熊についても同じだというふうに考えておりまして、熊も毎年当然のことながら子供を産みますので、分母が増えていけば分子も増えていくという形で、これまで全く見られなかった市街地におきましても見られるようになっているということが今現状であります。
そういった中では、猟友会の皆様ですとか地域の中でも一部の人材に過度に依存をしてしまっているというような現状が、これは広島のみならず、全国でも見られるというふうに思うんですけれども、この構造自体を少しずつ改善をしていって、国主体で、捕獲などに従事する人の育成ですとか処遇の改善、また資格や研修制度の充実などを行っていくことが大切であるというふうに考えますけれども、そのことについての所感を伺います。
○堀上政府参考人 捕獲従事者の確保につきましては、令和七年度の補正予算から、環境省の交付金の支援対象に自治体の捕獲に従事する職員の人件費も加えて支援を行っておりまして、各自治体において随時配置が進んでいるところでございます。
また、捕獲従事者の育成のための研修につきましても、この交付金の支援対象としております。国においても、大学と連携した人材育成プログラムを実施する、そういうこともしておりまして、専門人材の育成に努めております。
また、資格につきましては、高度な捕獲技術を持った事業者を認定鳥獣捕獲等事業者として認定をしておりまして、こうした認定制度を通じて専門的な事業者の育成に努めているところでございます。
引き続き、鳥獣管理を担う人材の育成、確保に努めてまいります。
○鍋島委員 大学での啓発や授業なども含めて今されているということですので、その取組を是非進めていただきたいというふうに期待をしております。
次に、実際に対応する体制に関しまして質問をしてまいりますが、環境省の設置法改正の議論でも言及がございましたが、獣害管理につきましては、国として、都道府県や市町村をまたいで出動、助言をできる広域的な専門チームの整備ですとか、実際に自治体に対してノウハウを持っている専門人材の派遣、こういったことが必要であるというふうに考えておりますが、そこをどうお考えかというのを政府参考人に伺います。
○堀上政府参考人 お答えいたします。
環境省といたしましては、今年の四月に、クマ対策専門官、それから広域鳥獣対策専門官を各地方環境事務所に配置又は拡充をしまして、地方公共団体への技術的助言を行えるように体制の強化を図ったところでございます。
また、鳥獣保護管理に関する取組について専門的な知識や経験を有する技術者を鳥獣のプロとして鳥獣プロデータバンクに登録をしまして、地方公共団体等の要請に応じて、登録者の情報を紹介しております。
このデータバンクですけれども、登録された専門家を自治体が招聘する際の経費についても環境省が負担しておりまして、これは人材派遣事業として行っているところでございます。
引き続き、地方公共団体の意見を聞きながら、必要な支援について進めてまいります。
○鍋島委員 ありがとうございます。
続いて、獣害対策に関しては次が最後になりますけれども、恐らく、ただ単に確保するだけでは不十分でありまして、その先について考えていかなければいけないと考えております。
私としましては、例えば、ジビエ肉の販売ですとか、グッズなどの開発、商品化なども一案であると。先日レクにお越しをいただきました官僚の方も、実際に革の製品ですとか熊の爪のストラップをお持ちでして、見せていただいたんですけれども、そういった形で商品化などをしていくということも一つの案だというふうに思います。
もちろん動物の保護も重要な観点ではあるんですけれども、今後、適切な所管官庁におけるリーダーシップの下で、どういった形でその産業化というものを推し進めていかれるのかを伺います。
○石原国務大臣 委員御指摘のとおり、捕獲された鹿やイノシシをジビエ等により有効活用していくことは非常に重要な考え方だというふうに考えております。このため、環境省では、交付金により、ジビエ利用を目的とした狩猟捕獲を支援しているところであります。このことによって、捕獲をした鳥獣をジビエとして活用する狩猟者の育成を図っているところであります。
ジビエの利用拡大に関する全体的な取組については農林水産省が中心となって進めているところでありますけれども、環境省としても、引き続き、農林水産省と連携して、捕獲した個体の有効活用を進めてまいりたいと思います。
○鍋島委員 ありがとうございます。
猟友会も今、皆様御存じのとおり、高齢化をしているような現状でありまして、その中でも、やはり、なかなか稼いでいけない、暮らしていけないという中で、ジビエに非常に関心を持っている若い世代がたくさんおられますので、そういった取組を進めていただくためにも、この交付金の活用をしていただきたいですし、農林水産省さんとも連携を是非お願いをいたします。
残り時間が少なくなってまいりましたけれども、次に、漁業系廃棄物の質問に参ります。
カキいかだなど、漁業に由来する複合廃棄物の処理、再資源化が地域課題となっております。こういった形で、使用済みの養殖資材をペレット化、燃料化、再生原料化する取組などを、海洋プラスチック対策として地域産業支援の両面から後押しをすべきであると考えておりますが、大臣の御意向をお聞きしたいと思います。
また、カキいかだのように、木材部分とプラスチック部分、付着物が混在する漁業系資材は、分別、収集、保管、再資源化に非常に手間とコストがかかるという課題がございます。こういった課題がある中で、環境省といたしまして、複合素材そして混合廃棄物につきまして、地域で再資源化しやすい制度運用ですとか技術の実証を進めるお考えがあられるのか、施策について大臣にお伺いをいたします。
○石原国務大臣 お答え申し上げます。
漁業系廃棄物については、まず、適正に処理されることが大前提であります。その上で、可能な限り資源として有効活用されていくことが重要であるというふうに認識しております。
他方で、複合素材が使われているものや、塩分や生物が付着しているものも多く、そのため、資源として有効活用するために必要な分別、洗浄、再資源化等のプロセスに係る負担や技術的な課題もあるというふうに認識しております。
環境省では、廃棄物処理法に基づく環境大臣の広域認定により、処理が困難な繊維強化プラスチック製廃棄船の広域的な再資源化事業を後押ししているところであります。
また、漁業系廃棄物も含めた混合廃棄物等を対象として、再資源化に向けた調査、モデル実証事業や技術実証、設備導入支援等を進めているところであります。この中で、例えば、漁網などのリサイクル技術の課題解決を支援しているところであります。
このほか、不要になったカキいかだをチップ化し、市内の民間事業者のボイラー燃料として利用する取組が計画されている岡山県瀬戸内市を脱炭素先行地域としても選定をしているところであります。
引き続き、こうした取組を通じて、漁業系廃棄物の適正処理に加え、資源としての有効活用を後押ししてまいりたいと思います。
○鍋島委員 ありがとうございます。
本当に地域には様々な新しい取組をしながらこの再資源化に取り組んでおられる民間事業者等を含めおられますので、是非そのモデル実証事業を進めていただきたいというふうに思います。
それでは、以上で質問を終わります。ありがとうございました。
○宮路委員長 次に、なかやめぐ君。
○なかや委員 参政党のなかやめぐです。
二月の総選挙で初当選し、本日、初めて委員会で質問に立たせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。
私は、我が子のアトピー性皮膚炎をきっかけに、毎日の食事や暮らしの中にある安全について深く考えるようになりました。食の安全や食品表示、化学物質と健康との関係、子育てをする中で感じてきた不安や疑問が政治を志す原点となりました。母親として、子供たちが安心して食べ、安心して笑顔で暮らせる社会を残したい、その思いで日々活動をしております。
私の選挙区は千葉十三区です。我孫子市、鎌ケ谷市、印西市、白井市、富里市、酒々井町、栄町の五市二町から成り、手賀沼や印旛沼など、水と緑に恵まれた豊かな地域です。
一方で、都市化や農業、水循環、生態系の保全など、地域の皆様が直面する課題も数多くあります。
前の鍋島議員の質問と一部内容が重なる部分がございますが、本日は、地元で伺ってきた声、そして、子育てをする一人の母親としての実感も大切にしながら質問をさせていただきます。
では、まず初めに、水質基準とノリなどの漁業資源の保全の両立について伺います。
参政党は、生態系や地域の産業を守るための豊かな自然の維持を重視しております。
私の地元の手賀沼は、かつては全国的に見ても水質汚濁が深刻で、その改善のために数多くの努力が重ねられてきました。
水質の環境基準は河川や湖沼、海で異なる基準が取られております。河川ではBOD、生物化学的酸素要求量、湖沼や海域ではCOD、化学的酸素要求量を中心に管理されておりますが、全国一律のきれいな水を追求するだけでは、海の生産力や漁業資源に影響を与える可能性もあるのではないかと感じております。
千葉県でも、手賀沼、印旛沼では富栄養化対策が重要である一方、東京湾では窒素やリン等の栄養塩類の不足によるノリの色落ちといった水産業への影響が問題となっています。
水質の改善と水産資源の維持という課題について、地域の特性に応じた柔軟な環境対策が必要と考えております。きれいな水と豊かな海を両立する水質の管理へ制度を見直すべきではないかと思いますが、石原環境大臣の御見解をお伺いします。
○石原国務大臣 お答え申し上げます。
近年、気候変動により海水温の上昇や生物の生息場の喪失、また、栄養塩類の不足等の海域環境の変化によって水産業への影響が生じているところであります。
今月七日には、中央環境審議会において、第十次水質総量削減の在り方が答申をされました。この答申では、海域ごとのニーズや課題に応じてきめ細やかな水環境管理を実現するために、栄養塩類の総量削減制度から、栄養塩類の供給を可能とする総量管理制度への転換を図るとされたところであります。
環境省としては、この答申を踏まえて、水環境制度の見直しに向けた総合的な検討を進めてまいりたいというふうに考えております。
引き続き、関係省庁や地域の関係者と密に連携しながら、きれいな、そして豊かな海の実現に取り組んでまいりたいと思います。
○なかや委員 ありがとうございます。
それでは、この新しい水質総量管理制度では、具体的にどのように栄養塩類の増加を図るのか、お伺いいたします。
○大森政府参考人 お答えいたします。
水質の総量管理制度につきましては、瀬戸内海において、類似の制度として、令和三年に改正された瀬戸内海環境保全特別措置法に基づき、関係府県が栄養塩類管理計画を策定することで、排水規制の一部を緩和し、水産資源の生育に必要な時期等に栄養塩類の供給を可能とする制度が導入されております。
今回の答申では、新しい総量管理制度の下で、東京湾や伊勢湾においても栄養塩類管理計画の策定による栄養塩類管理を可能とすることが妥当とされております。
環境省といたしましては、今後、関係自治体等とも連携しながら、同答申を踏まえた必要な措置を着実に進めてまいりたいと考えております。
以上です。
○なかや委員 御答弁ありがとうございます。
きれいな水と豊かな海を両立する管理方法への転換ということで、東京湾のノリに限らず、瀬戸内海のカキなどにもいい影響があるのではと思います。環境省の担当者の方からのレクでは、下水処理場での微生物の管理など、技術的に難しい部分もあるとのことでしたが、大いに期待をしております。
では、次の質問へ参ります。
次に、有害鳥獣対策における広域的な人材確保と都道府県の支援について伺います。
参政党は、地域を守る人づくりや生物多様性、里山保全を重視しています。私も、大型連休中に千葉県内をめぐり、拡大するイノシシやキョン等の鳥獣被害、そして狩猟の担い手不足に対する切実な声を多く伺いました。農作物被害だけではありません。住宅地への出没など、地域社会そのものへの影響が広がっております。
その中で、箱わなの狩猟免許を持つ方から、御自身が居住する自治体ではない地域で有害鳥獣駆除に協力した際、地元にお住まいではないということを理由に不利益を受けたとの体験談が寄せられました。有害鳥獣は市町村の境界を見て移動しているわけではありません。しかし、対策は市町村単位にとどまっているという部分があり、現場とのずれを感じました。
環境省からは、市町村の垣根を越えての都道府県による広域的な人材確保について、国の認定鳥獣捕獲等事業者制度が有用ではないかとの説明がありました。これは、都道府県が一定基準を満たす法人等を認定し、市町村の境界を越えた広域的な捕獲や安全管理、継続的人材の確保、育成を進める制度です。千葉県の担当部署に制度の運用について確認しましたところ、特に問題はないとの御回答でしたが、最前線の現場では先ほど申し上げたような課題も実際に起きております。特に、小規模の自治体では人的、財政的余裕も限られています。せっかくの制度を現場で十分に生かし切れないケースというのもあるのではないでしょうか。
有害鳥獣対策を、地域ボランティア任せの対策から、広域的、継続的な公共インフラとして支える視点も必要と考えます。認定鳥獣捕獲等事業者制度をより有効に機能させるための具体策について、環境省の考えをお伺いいたします。
○堀上政府参考人 お答えいたします。
環境省では、鳥獣の捕獲等の一層の促進のために、平成二十六年度に改正された鳥獣保護管理法に基づきまして、安全に公的な捕獲等を実施可能で、高度な捕獲技術等を有する事業者について、都道府県が認定する認定鳥獣捕獲等事業者制度を創設いたしました。
また、都道府県が実施する当該事業者の育成や当該事業者に委託して行う広域的な捕獲の取組につきまして、交付金により支援をしています。
自治体が行う捕獲等の実施主体につきましては、これは認定鳥獣捕獲等事業者を活用するかどうかも含めて、事業主体である自治体において適切に判断していただくべきものというふうに考えております。
その上で、環境省では、令和八年度から地方環境事務所に配置している広域鳥獣対策専門官等が、地域における捕獲体制の整備に係る検討会等に参加をいたしまして必要な助言等を行う、そういうこともしておりまして、自治体の取組を支援させていただいているところでございます。
○なかや委員 ありがとうございます。
野生鳥獣被害が拡大する中、狩猟の担い手不足が深刻化しています。参政党は、地域を守る日本人の担い手育成を重視し、国内人材の育成を優先する立場を示しています。
有害鳥獣対策においても、散弾銃やライフル銃を使用して狩猟を行う第一種銃猟免許や猟銃の所持については、高い公共性と危険性を伴うものであり、実態をしっかりと把握し、安全管理を徹底する必要があると考えます。特に、地域住民の安全と安心を守るという観点からも、制度への信頼性の確保は重要です。
第一種銃猟免許と猟銃の所持について、外国籍の方の実数と全体に占める割合を国として把握しておられるのでしょうか。環境省と警察庁に、各々にお伺いいたします。
○堀上政府参考人 お答えいたします。
第一種銃猟免許の全国での所持者数は、令和三年度で約八万四千人となっております。
ただ、鳥獣保護管理法上は狩猟免許の申請時に国籍の情報は求めておりませんので、外国籍の免許所持者がどのくらいいるか、そういう実数はちょっと把握できておりません。
○服部政府参考人 お答えいたします。
猟銃の所持についてお答えいたしますと、令和七年十二月時点で、日本国籍以外の猟銃の所持許可者の数は約二百六十人となっており、約七万五千人いる猟銃の所持許可者全体の約〇・三%となっております。
○なかや委員 御回答ありがとうございます。
日本人の若手の狩猟人材の育成や、狩猟免許を取得する際の負担の軽減などの取組も是非進めていただきたいと思います。
質問を続けます。
猟銃の所持については、国籍にかかわらず厳格な手続や管理が求められると思います。特に、外国籍の方々に対する手続や管理はどのようになっているのか、警察庁にお伺いいたします。
○服部政府参考人 お答えいたします。
猟銃等の銃砲刀剣類につきましては、その危険性に鑑み、銃刀法におきまして、一般的にその所持を禁止しているところであります。一方で、社会的有用性を有する面もあるため、一定の場合には、都道府県公安委員会の許可を受け、銃刀法の規制の下に置かれることを要件として所持を認めているところでございます。
猟銃を所持しようとする場合には、警察において、当該許可を受けようとする者の人的欠格要件、所持しようとする猟銃に係る構造上の要件等について厳格な審査を行っているところであります。
また、猟銃の所持許可者に対して、その使用や管理の状況等について継続的に確認しているほか、所持許可者については三年ごとに許可の更新の審査を行っているところであります。
銃刀法上、外国籍の方が猟銃の所持許可を受けようとする場合であっても、日本人と同様に、これらの厳格な規定が適用されるところであります。
引き続き、日本国籍以外の方も含め、銃刀法の規定を適切に運用し、猟銃による各種事故や犯罪の防止を徹底してまいりたいと考えております。
○なかや委員 国籍にかかわらず厳格な手続と安全管理が行われているとのことで安心いたしました。お手元にお配りした資料一に詳細を載せてございますので、御覧ください。一時期、外国人による運転免許の切替え制度の運用で社会問題化しましたが、猟銃の保持についてはしっかりと審査と管理が行われていると確認できました。引き続き、国民の安全確保を最優先に、適切な管理をお願いいたします。
では次に、エコチル調査と化学物質の子供への影響について伺います。
参政党は、有害な化学物質について、科学的な因果関係が完全に確定する前であっても、子供の健康を守る観点から、必要に応じて予防的措置を講じるべきであるという予防原則を重視しております。
冒頭で申し上げましたとおり、私は、我が子がアトピー性皮膚炎で苦しんだ経験があり、その原因の一つとして化学物質が関与しているのではないかと考えております。もちろん、単純に一つの原因で説明できる問題ではないと思います。しかし、親として、何が子供の健康に影響しているのかを知りたいと思うのは自然な感情です。その意味でも、このエコチル調査とその成果には大変期待をしております。
お手元の資料二を御覧ください。この調査は、母親のおなかにいる胎児期から小児期にかけて定期的に健康状態を確認し、化学物質を始めとする環境要因が子供たちの成長、発達にどのような影響を与えるのかを明らかにするものと理解しています。これまでの成果として、食品安全委員会の評価や、PFAS、鉛等のリスク評価、アレルギー診療のガイドラインなどにも活用されていると承知をいたしております。
この有用なエコチル調査を着実に進めるためにどのような取組を行っていく予定なのか、政府参考人にお伺いいたします。
○伯野政府参考人 お答えいたします。
エコチル調査は、化学物質等の環境要因が子供の健康に与える影響を解明し、適切なリスク管理体制の構築につなげることを目的としまして、環境省が二〇一一年に開始しました大規模なプロジェクトの全国調査でございます。
調査を着実に進めるために、参加者の維持に努め、生活習慣などを伺う質問票調査、そして、発達検査や血液、尿試料を提供いただく対面調査、適切な生体試料の保管管理、化学分析、データの解析、学術論文の発表、関係機関への情報提供などを実施しているところでございます。
これまで、五百万検体を超える生体試料を採取、保管し、化学分析を着実に進めるとともに、令和八年三月末までに五百九十五編の学術論文が発表されております。また、これらの成果は、先ほど先生おっしゃっていただいたとおり、食品安全委員会の評価書や健康に関するガイドライン等の策定などに活用されております。
これらの取組について、引き続き、研究成果の更なる充実、成果の社会還元に努めるとともに、効果的、効率的な調査の実施を図ることにより、着実に事業を推進してまいりたいと考えております。
○なかや委員 ありがとうございます。
また、この調査を十八歳以降も継続し、将来的には調査対象者が親となった次世代まで追跡することで、世代を超えた健康影響の解明につなげるべきと考えますが、石原環境大臣の御見解をお伺いいたします。
○石原国務大臣 エコチル調査は、子供の健康と環境に関する大規模かつ長期にわたるコーホート調査であります。これまで多くの研究成果を公表するとともに、各種政策に活用されており、重要な調査であるというふうに考えております。
今後、エコチル調査の参加者が成人になっていくことを見据えて、十八歳以降の調査に関して基本計画の改定を検討しているところであります。
改定に当たっては、第三者検討会を開催し、御指摘の点も含め、その次の世代までということも含め、様々な論点について検討をする予定であります。参加者の子供の先頭集団が十七歳となる令和十年までに、次期基本計画を取りまとめたいというふうに考えております。
あわせて、調査を通じて得られた成果の発信や、成果の各種施策への活用を進める。子供たちが健やかに成長できる環境や、安心して子育てできる環境の実現につなげてまいりたいというふうに考えております。
○なかや委員 ありがとうございます。
参政党は、特別な立場の人間だけではなく、地域で暮らす普通の国民一人一人が政治に参加し、自らの手で国の未来を築いていくという政党です。私もその一員として、地元の声や現場の声を国政へ届け、日本と地域の未来のため、全力を尽くしてまいります。今後ともよろしくお願いいたします。
以上で私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○宮路委員長 次に、長野春信君。
○長野委員 自由民主党の長野春信でございます。
本日は、衆議院議員としまして初めての質問の機会をいただきまして、誠にありがとうございます。
私の地元、千葉県船橋市、習志野市は、東京湾に面した地域でございます。この委員会において、市町村、都道府県レベルでは解決できない課題である水環境などの在り方について、様々な観点から質問できることを大変意義深く感じております。
船橋の漁場は、江戸時代には御菜浦として徳川家に魚や貝を献上するほど豊かな海でございました。現在では、東京湾に残された貴重な干潟、三番瀬でノリ養殖、貝類、スズキやコノシロを捕っています。船橋の港は現在も活気がありまして、伝統ある船橋の漁場を今も多くの漁業者が受け継ぎ、守っております。
では、質問に入らせていただきます。
この港のある船橋市の市街地では、特に夏場になりますと、東京湾の海面が一面エメラルドグリーンに見えます。エメラルドグリーンといえば聞こえがよいかもしれませんが、実は悪臭が漂い、漁業、養殖環境には大きく影響を及ぼす現象が起きております。この現象は青潮と呼ばれ、海底にたまった酸素のない海水が風の影響で海面に上がることで発生し、東京湾以外に三河湾、伊勢湾、大村湾など、閉鎖性の高い海域で水温が高くなる時期に特に発生をしています。
そこで、お伺いいたします。
水質汚濁防止法に基づいて、閉鎖性海域については汚濁負荷量を削減することとされておりますが、東京湾におけるCOD、窒素、リンなどの指定項目について中期的にどのように推移しているかをお伺いいたします。
○大森政府参考人 お答えいたします。
約五十年に及ぶ水質総量削減の取組によりまして、生活排水や産業排水の対策が進められ、その結果、東京湾に流入するCOD、窒素、リンの汚濁負荷量の六から七割が削減されました。
この結果、CODの濃度は近年ほぼ横ばいで推移しているものの、窒素、リンの濃度は低下傾向にあり、東京湾の水質は全体的には改善してきております。
以上です。
○長野委員 ありがとうございます。
合流式下水道の整備や下水道の高度処理化により、従来除去できなかった窒素、リンを除去し、水質は全体的に改善しているとのこと、また、先ほどの大臣の御答弁から、新たな水質総量管理制度では削減一辺倒からきめ細やかな水環境管理へパラダイムシフトされるとのこと、豊かな海の実現に向け、水質の管理だけではなく、生物多様性、さらには水産資源の活性化も含め、しっかりと制度を運用していただきたいと思います。
ところで、東京湾の水質改善に向けまして、二十年以上前から東京湾再生推進会議というものを設置し、令和五年には第三期行動計画を策定し、様々な水環境再生事業に取り組まれていますが、会議の体制と第三期行動計画の基本的な考え方、理念と意義についてお伺いいたします。
○江原政府参考人 お答え申し上げます。
東京湾再生推進会議は、平成十三年に都市再生本部で決定された海の再生プロジェクトを推進するため、国の関係省庁及び関係地方公共団体を委員として平成十四年十二月に設置されました。
東京湾再生推進会議の下には、陸域対策分科会、海域対策分科会、モニタリング分科会の三つの分科会が設けられ、東京湾再生のための行動計画の各対策を推進するとともに、東京湾再生官民連携フォーラムとも密接に協力し、官民連携を推進しております。
現在の東京湾再生のための行動計画は第三期に当たり、流域全体に東京湾の再生の輪を広め、活動の輪を広げることを計画の理念とするとともに、豊かな海の保全、回復、東京湾から始まる文化の創造、海と人とのつながりの回復をその意義としております。
この理念と意義の下、豊かな水環境の実現、楽しく親しみやすい東京湾の創出、活動の輪の拡大を目標の柱として、関係省庁と連携し、対策を進めてまいります。
○長野委員 ありがとうございました。
行動計画の全体目標のキャッチコピーが実に秀逸でありまして、流域三千万人の心を豊かにする東京湾の創出でございます。策定から三年経過しますが、行動計画に掲載された事業の実績をお伺いいたします。
○江原政府参考人 お答え申し上げます。
現在の東京湾再生のための行動計画では、流域三千万人の心を豊かにする東京湾の創出を目指し、東京湾再生推進会議の下に設置された各分科会において、関係省庁、地方公共団体が実施する施策を推進してきました。
これまでに、陸域対策として、下水道等汚水処理施設の整備や下水処理場における高度処理の推進等による汚濁負荷量の削減を実施しております。
また、海域対策として、生物多様性の確保に資する藻場の保全、再生や、港湾工事等で発生する土砂を有効活用した海底における環境改善などの取組を実施しております。
モニタリングに関しては、東京湾の現状を把握し、東京湾再生への幅広い人々の関心を醸成するため、東京湾環境一斉調査等の各種環境対策を実施しております。
さらに、流域住民の交流促進、関心醸成等を図るため、多様な主体から構成される東京湾再生官民連携フォーラムによる啓発イベントや環境復元、調査などの活動においても連携協力をしております。
引き続き、東京湾の再生に向けた取組を多様な関係者と連携して進めてまいります。
以上でございます。
○長野委員 私は、青潮問題を解決するには、陸域対策としての汚濁負荷量の削減はもとより、国土交通省による海底環境の物理的な改善、要は、海底にたまった負の遺産ともいうべきヘドロや、くぼ地を除去することが最も効果的な対応であると思っています。
これまでくぼ地を埋める取組を進めてこられましたけれども、埋め戻しエリア、また実績の推移についてお伺いをいたしたいと思います。
○足立政府参考人 お答え申し上げます。
国土交通省による近年の港湾関連の取組といたしましては、千葉県習志野市茜浜沖、千葉市幕張沖、富津市富津沖、神奈川県川崎市扇島沖の四か所において、くぼ地の埋め戻しや海底のヘドロなどを砂で覆う覆砂を実施しております。
また、毎年度の土砂の投入量でございますが、令和三年度は九十七万立米、令和四年度は五十一万立米、令和五年度は十八万立米、令和六年度は三万立米の実績となってございます。
以上でございます。
○長野委員 ありがとうございます。
一般的に考えれば、計画的に予算を投入して事業を進めると思うのですが、どのエリアも毎年の埋め戻し量が大きく変動しているのはなぜでしょうか。その理由をお伺いいたします。
○足立政府参考人 お答えいたします。
国土交通省が実施している深掘り跡の埋め戻しや覆砂等には、直轄港湾工事で発生する土砂のほか、陸上の建設工事から発生した土砂も活用してございます。
これらの土砂の発生量は年度ごとの事業内容や進捗状況により大きく変動するほか、埋め戻しや覆砂等に適した土砂を選別して使用する必要がございますため、埋め戻し量が年度ごとに大きく変動することになります。
以上でございます。
○長野委員 航路をしゅんせつするなどの公共事業によって発生する土を別のエリアの海底環境を改善するために使用する、こういう仕組みは、無駄なコストを抑えつつ、港の維持と環境再生を同時に行う一石二鳥で実に合理的だ、そのように思います。引き続き、このシステムで事業を進めていただきたいと思います。
また、現在、東京湾においては、千葉県の富津市沖でカキ、習志野市沖では昆布の養殖などの事業化について検討が進められているようであります。
東京湾再生官民連携フォーラムでは、行政だけでなく、民間との連携でしゅんせつ土砂を有効活用する取組をしているようですが、その内容と評価をお伺いいたします。
○足立政府参考人 お答えいたします。
令和元年度より、関東地方整備局において、地元自治体や漁協等との調整を経て、港湾のしゅんせつ工事で発生する土砂を有効活用して、習志野市茜浜沖に覆砂を行っております。これにより、マコガレイの産卵場となる海底の環境改善に向けた取組を行っております。
その取組の効果につきましては、東京湾再生官民連携フォーラムにおいてモニタリングが行われており、東京湾内においてマコガレイの産卵や生育が確認されていると承知してございます。
○長野委員 ありがとうございました。
ところで、先日のニュースで、東京湾の海底で急増しているサンゴの様子や、それによって打撃を受けている漁業のリアルな状況が放送されておりました。
先ほどの御答弁にもありましたように、水質は改善傾向にあるものの、地球温暖化、そして海水温上昇の影響は顕著になっています。東京湾に限らず、我が国の水産業の現状に対し、今後どのような政策を展開されようとしているのか、御見解をお伺いいたします。
○高橋政府参考人 お答えいたします。
まず、委員御地元の東京湾の状況でございますが、まき網や小型底引き網漁業、ノリ養殖業など、多様な漁業が営まれている大変重要な漁場であり、海水温の上昇により、寒い時期に行われるノリ養殖の漁期短縮やクロダイなどの魚類によるノリの食害などの影響が出ていると承知しております。
また、日本近海の平均海面水温は世界平均の二倍を超える割合で上昇し、水産資源の分布、回遊域や時期の変化、養殖貝類のへい死などが生じている状況です。
こうした海洋環境の激変に負けない強い水産業を実現するため、効率的な資源調査による精度の高い資源評価に基づく資源管理の着実な実施、海洋環境の変化に対応した養殖生産体制の構築や陸上養殖の導入等の施策を進めているところです。
引き続き、現場の声を丁寧にお聞きしつつ、海洋環境の激変にも対応できる強い水産業を実現してまいります。
○長野委員 ありがとうございました。
では、最後に、気候変動適応についてお伺いをいたします。
本年二月に公表された第三次気候変動影響評価報告書では、気候変動により農林水産業や自然災害、健康など、幅広い分野で重大な影響があると評価されており、今年度中には、気候変動適応計画の見直しをするという予定と伺っております。
報告書の中で、東京湾のような閉鎖性海域における気候変動の影響として、水温の上昇、そして植物プランクトン、藻類の増殖や鉛直循環の抑制を通じた水質への影響、冬から春の水温上昇による一次生産の増加、強風の継続時間の減少に伴う酸素のない海水の早期拡大などが予測される、そのようにしてあります。こうした影響は、私の地元、千葉県船橋市、習志野市だけでなく、幅広い地域において同様と考えられます。
こうした地域における幅広い気候変動影響に対応していくためには、気候変動適応計画の見直しを契機といたしまして、環境省がリーダーシップを取って必要な措置を進めていただくことが重要ではないかと考えております。環境大臣としての決意をお聞かせくださいませ。
○石原国務大臣 お答え申し上げます。
気候変動により、魚介類の分布や資源量の変化、閉鎖性水域の貧酸素化などを含む幅広い影響が全国で予想されております。こうした影響は、地域社会や地域経済に対しても大きな影響を与えるおそれがあるというふうに考えております。
私の選挙区であります伊豆諸島においても、海水温の上昇に伴い、藻場が縮小していそ焼けが発生し、エビや貝類、また海岸にすむ魚が減っている状況であります。
地域において気候変動に適応するには地方自治体における取組が不可欠でありますが、そのために、地方自治体に対して、個別の地域の影響予測を含む科学的知見の提供や、優良な取組事例の情報発信等の支援を行ってきたところであります。
今年度は、自然災害や健康など幅広い分野での適応策を含む気候変動適応計画の見直しを予定しており、私から各関係省庁に対して協力を呼びかけ、議論を進めているところであります。
環境省がリーダーシップを取り、計画の見直しを契機として具体的な適応の実践が一層進むよう、関係省庁と連携しながら力を尽くしてまいりたいというふうに考えております。
○長野委員 ありがとうございました。
それでは、私の質問を終わります。
○宮路委員長 次に、柏倉祐司君。
○柏倉委員 日本維新の会の柏倉祐司でございます。
本日もこのような機会をいただきまして、誠にありがとうございます。
今日は、カーボンニュートラルと、あとAIデータセンター、主に電源について、一部復興も絡めてお伺いさせていただきたいと思います。
今、もうAIというのは、私は医者なんですけれども、普通に使います。患者さんの診断、治療方針等々も、AIに聞いて、それを参考にして診察をするというのも一般的になってまいりました。この国会も、質問を作るのも、答弁を考えるのも、AIがかなり働いているというようなことだと思います。
切っても切れないAIなんですけれども、残念ながら、日本は、このAI開発力というのが非常に、最初はよかったけれども、かなり落ち込んでいる、十位に満たない。アメリカ、中国、UAE、そういったところにとっくに抜かされていて、後塵を拝しているというような、非常に厳しい現実を目の当たりにするわけでありますけれども。とはいえ、やはり追いつけ追い越せ、これは負けてはいられないというところで開発をしていかなきゃいけない。
当然、開発をする上では、データセンターの電源、こういったものの確保というのをセットでやっていかなければいけないわけであります。ワット・ビットと言われて久しいですが、そこを本当に一生懸命やっていかなきゃいけないというのが現実であると思います。
このデータセンターに関して言うと、東京近郊で、東京でも当然たくさんあるんですが、千葉の印西市というところが有名だと思います。元々、ニュータウン開発が思うようにいかなかった。ただ、そこの地盤がかなり強固だったので、計算センターのようなものが建っていった。そこに目をつけたのがグーグルで、そのグーグルがデータセンターを造ったというところ。その後、MCデジタル・リアルティ、NTTデータ、そういったものもそこに追随をして造っていった。当然のことながら、東京電力も変電所を新たに造ってというところで、データセンターのメッカのように印西市がなっている。
ただ一方で、なかなか、日照権ですとか、景観、騒音といったようなものもかなり問題にはなっている。これを国交省さんの方に聞きますと、いや、そんなことはありませんよ、ちゃんと対策はしていますよということはおっしゃるんですが、地元の人に聞くと、やはりその不安は払拭できないというところが本音のところだと思います。ただ、これはこれで、都市部におけるデータセンターというのは、やはり必要なものとして造っていかなければいけない。
この間、つい数日前、日経新聞を読んでおりましたら、日本データセンター協会というものがデータを出しておりました。データセンターが一番多いのは東京都、八十五か所あるんですね。次は大阪、そして神奈川、千葉と続くわけであります。どうしても都市圏にデータセンターが今集中しているような状況。
しかし、これはやはり、様々な、先ほど申し上げた印西市でも発生しているような問題、これを行政的な問題として今後クリアしていかなきゃいけない。そういう労力も含めて、やはり地方にデータセンターを移管していかなければいけない、そういう流れになりつつある、そういうふうな流れに国の方も後押しをするということでございます。当然、地方ですから、財力に限りがあるということで、自治体に国がやはりコンビネーションとして乗っかっていって、一緒に進めていくということが必要になるということが日経新聞の方に載っておりました。恐らく、データセンターに関しては、都市よりは地方、そして地方においては、行政、国のバックアップというところが今後の流れに確実になると思います。
そこで、これは震災復興とも絡めて、事例を一つ紹介させていただきたいんですが、福島第二原発の所在地である楢葉町というところがございます。そこは町長さんも頑張って、何とかまた元の楢葉町になっていこう、いや、それ以上のものになっていこうということで汗をかいて、震災後の復興のシンボルとしての地域活性化、移住、定住の促進、そして未来型の新産業団地の創出ということに取り組まれております。特筆すべきは、系統用の蓄電池を使って、大量の太陽光発電と組み合わせて、かなりのキャパシティーの電源を確保できる、そういう町になりつつあるわけでありますね。ここの町でも、やはりデータセンターを誘致しようというような、こういう動きがございます。
私は、復興というところ、前の楢葉町よりも更にいい町にしていく、そういう発想自体すばらしいと思いますし、そしてカーボンニュートラル、太陽光、そういったものを電源、そして蓄電をして、AIのデータセンターというものを誘致していく、こういう発想は、非常に震災復興の観点からも見習うべき、模範となるべきものではないかと思うんです。
そこで、政府にお伺いしたいんですが、こういう震災復興と新しい町づくり、AIのデータセンター建設、こういったものの新しい切り口、これを国はどのように応援していくのか、重点的に応援、支援していくのか、そこのことに関して国の見解をお伺いしたいと思います。
○宮崎政府参考人 お答え申し上げます。
経済産業省におきましては、原子力災害によって失われた福島県浜通り地域等の産業、雇用を回復するため、福島イノベーション・コースト構想の下で、エネルギー、環境、ロボット、ドローンといった分野を重点分野として位置づけて、産業復興を進めているところでございます。
今委員の御指摘がございましたデータセンターにつきましては、建設や周辺インフラの整備、あるいは設備のメンテナンスといった形で周辺産業に対する経済波及効果が生まれるものと認識しておりますし、また、あらゆる産業においてAIを自社の製品、サービス等に取り込んで産業競争力を強化するためにも、データセンターは重要と認識をしております。
実際に、御指摘のありました福島の浜通り地域等におきましても、企業立地補助金等の様々な復興支援策も活用しながらデータセンターの立地の動きが進んできておりまして、地域における雇用や新たな産業の創出も期待されるところでございます。
また、再生可能エネルギーにつきましては、これも福島新エネ社会構想というものに基づきまして、再エネ導入拡大のための送電線網の整備、あるいは次世代型太陽電池等の導入実証など、福島県を未来の新エネ社会を先取りするモデルの創出拠点とすべく、取組を進めてきているところでございます。
引き続き、福島の復興を加速化すべく、県や地元自治体、関係機関等とも連携して、こうした新たな産業基盤の構築にしっかり取り組んでまいりたいと考えております。
以上でございます。
○柏倉委員 ありがとうございます。
余談ですが、楢葉町のお米、お酒というのも、私、少しいただいたことがあるんですが、非常においしいです。以上です。済みません。
次は、AIデータセンターにおける電源確保とカーボンニュートラル、これは本質的な話なんですが、実はグーグルが近隣のダムと専属契約をして、二十年間独占的に、独占的にというわけじゃありませんけれども、二十年間そこの電源を買いますということで五千億円そこに投資をしたというニュースがございました。
そして、特筆すべきは、マイクロソフトが、スリーマイル島の原発、これは一号機は原発は停止していなかったんですね。継続をしていました。しかし、二〇一九年には稼働を停止したということでございます。ただ、一昨年、二〇二四年に、このスリーマイル島の原発一号機を再稼働して、二十年にわたってマイクロソフト社に全部の発電量が供給されるというようなことになっております。
アメリカというのは軍産複合体という強烈なバックアップ、パワーで、国策というものに向かっていく、成功させていくという物すごい集中力、そういうことの表れだと思います。
原子力の活用ということに関して言えば、ドイツは脱原発であります。AIの技術力はあっても、データセンターをどうやって運用するか、電力をどうやって供給するか、これが非常に今喫緊の課題になっている。
一方、フランスもAIの開発力は優れています。しかし、フランスではやはり原子力がたくさんありますから、そういったエネルギーをしっかり活用して、データセンターもどんどん造っていこうというようなことになっている。この差は非常に大きいんじゃないかなというふうに思います。
そこで、青山大臣にいらっしゃっていただいております。このAI時代はワット・ビットというところで、電源とAIというものはこれはもうセットで開発をしていかなきゃいけない。それが当たり前になっている。
そこで、自然エネルギー、先ほど代表例で出しましたダムの電源。それ以外に、この楢葉町では再生可能エネルギーとしての太陽光発電。そして、原子力発電の再稼働というものもやはり積極的に行って、AIデータセンターの電力需要をしっかりと満たしていく。これはカーボンニュートラルのエネルギーに合致する方針です。そして、AIのデータセンター、AIの底力も同時につけていくことができる。
こういった施策に関して政府はどのようにお考えなのか、是非お伺いしたいと思います。
○青山副大臣 お答えします。
委員御指摘のとおり、AIの活用が爆発的に伸びておりまして、ちなみに私は答弁を考えるときにAIは使いませんが、全体としては今後も伸びていきますので、おっしゃるとおり、データセンターを、特に、膨大な電力を消費するところをどうするかというのは目の前の問題であります。
これも委員がおっしゃったとおり、環境省、あるいは政府としても、原子力の安全を絶対に確保することと、原子力規制委員会の独立性をあくまで担保すること、それを図りながら、原子力の持続的な活用を図る。それと同時に、新しい技術を開発して、新しい産業の育成を、炭素社会からの依存脱出と兼ねて行いたいと考えております。
ちょっと具体的に申しますと、例えば新技術でいいますと、データセンターにおいて、ちょっと見かけは普通のプールに巨大なサーバーがつかっているように見えて、本当は、そのプールは、水ではなくてシリコンオイル。したがって、サーバーをつけてしまっても損傷なく効率的に冷える。これは非常に新しい動きでありまして、こういうもので新しい産業にもつなげたい。
それから、自然エネルギー、再生可能エネルギーの活用ということでいいますと、雪山で残った雪、あるいは地下水の冷たい水、それをデータセンターに導入して、データセンターで一番実は電力を使うのは空調でありますから、その空調の電源に使う、こういうことを同時並行で進めようとしております。
その上で、特に、GXの戦略地域制度というものをもう導入しておりまして、今ちょうど有力候補を選定したところでありまして、委員がおっしゃった原子力発電で申しますと、川内原発、既に稼働して、安全性も高めた川内原発のある鹿児島県、それから、洋上風力でいいますと、秋田とか北海道、そういうところを有力な地域として選び、最終的な新しい開発に向けて、今、最後の選定も進めているところであります。
○柏倉委員 非常に力強い答弁をいただきまして、誠にありがとうございます。
やはり、AIそして電力、このコンビネーションで日本をしかるべき方向に引っ張っていただきたいと思います。
今日はどうもありがとうございました。
○宮路委員長 この際、暫時休憩いたします。
午前十一時十八分休憩
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午前十一時五十三分開議
○宮路委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。
質疑を続行いたします。渡辺真太朗君。
○渡辺(真)委員 委員会室の皆さん、こんにちは。また、委員会中継を御覧の皆さん、今日もありがとうございます。本日最後の質問に立たせていただきます栃木三区選出の衆議院議員、無所属の渡辺真太朗でございます。
本日も質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。また、森下政務官、また参考人の皆さん、本日はよろしくお願いをいたします。
本日は、ミヤコタナゴの保護について質問をしたいというふうに思っております。タナゴの一種でして、四センチ前後のお魚です。一九〇九年に東大の植物園の中の池で見つかりまして、日本固有の種ということでございまして、東京のタナゴということでミヤコというのがついております。かつては普通にそこら辺にいた魚ではあったんですけれども、都市化ですとか河川改修工事、また圃場整備事業などで、その生息環境の荒廃が原因で激減をしてしまいまして、現在では、栃木県また千葉県のごく一部に僅かに生息をしている魚でございます。
平成六年十二月に、種の保存法による国内希少野生動植物種として、初めて指定をされております。また、これに先立ち、昭和四十九年には、魚類として初めて文化財保護法に基づく天然記念物、こちらに指定をされております。
地元ネタで恐縮なんですけれども、栃木県では、私の地元である大田原市羽田地区では、種の保存法に基づく生息地保護区に指定されているほか、同じく大田原市の滝岡地区では、県が用地を取得して、ミヤコタナゴ保護地を設けております。また、大田原市の隣、矢板市というところがあるんですけれども、矢板市山田地区では、ミヤコタナゴの生息調査というものが実施をされております。
ミヤコタナゴにつきましては、平成七年七月に、当時の環境庁、文部省のほか、農林水産省と建設省によって保護増殖事業計画が策定されまして、生息状況の把握、モニタリングや、生息環境の維持改善、さらには生息地の回復に当たってまいりました。
そこで、計画策定から三十年が経過をしていく中で、これまでどのような取組を実施されて、また成果を上げてきたのか、お伺いしたいと思います。
○堀上政府参考人 お答えいたします。
ミヤコタナゴにつきましては、委員御指摘のとおり、平成七年に保護増殖事業計画を策定しまして、その保全に取り組んできたところでございます。
具体的には、関係自治体や保全団体、水族館等とともに、生息状況調査、生息水路の環境改善、外来種の駆除、それから産卵に必要な二枚貝の保全、そういった、生息域外での飼育繁殖も含めて進めてきたところでございます。
全体としては、ミヤコタナゴの生息地での個体数、減少傾向にありまして、なかなか、すごく成果が出ていると言いづらいところもあるんですけれども、一方で、放流した個体からの繁殖が確認されている地域、生息地もありますので、保護増殖事業の成果は一定程度見られているということで認識をしております。
○渡辺(真)委員 ありがとうございます。
放流をしただけではなかなか増えないということで、ミヤコタナゴが増えていくに当たっては、マツカサガイ、ドブガイとか、そういったものがいなければなかなか卵を産みつけることができないというところがあるんだというふうに思っております。
栃木県では、先ほど申し上げました大田原市羽田地区、こちらが生息地保護区に指定をされておりますが、平成十四年以降個体が確認されていないという、ちょっと残念な状況が続いてしまっております。そこには、上流の沼にハクチョウがいて、餌をまいちゃう人がいて、そのハクチョウさんたちが周辺環境をちょっと汚してしまう、そういったこともあると思うんですけれども、そうした状況をどのように受け止めていらっしゃるのか、お伺いをしたいと思います。
○堀上政府参考人 委員御指摘のとおり、羽田ミヤコタナゴ生息地保護区におきましては、平成十四年以降ミヤコタナゴの生息が確認されておらず、大変厳しい状況であると認識をしています。
環境省では、栃木県や地域の方々の御協力の下に、同保護区内でのミヤコタナゴ個体群の回復を目指して複数回、放流をしてきました。また、水路の現況調査、あるいは維持管理、実施してきたところであります。
今後も、保護区の状況を注視しながら、必要な取組を行って、個体群の回復に努めていきたいと考えております。
○渡辺(真)委員 ありがとうございました。
様々な取組を続けていただきまして、保護区の適格というものを欠くことがないように、現況の維持に努めていただきたい、このように思っております。
また、もう一つお伺いしたいんですけれども、今後、まあ、いろいろなところでもやっていらっしゃるとは思うんですけれども、ミヤコタナゴについて、生息地保護区、これを新たに指定するというお考えはございますでしょうか。
○堀上政府参考人 現時点におきましてミヤコタナゴに関する新たな生息地保護区を指定する予定はありませんけれども、引き続き、本種の生息状況を注視して、指定による効果も考慮した上で検討していきたいというふうに考えています。
○渡辺(真)委員 ありがとうございました。
大田原市滝岡のミヤコタナゴ保護地では、栃木県によって生息水路というものが整備されております。ガラス張りのところがありまして、観察舎からミヤコタナゴを見ることができるところがあります。私もこの間、ゴールデンウィークのとき、現地に行って見てまいりました。見に行ったんですけれども、ちょっと濁っていて、私は確認することができなかったんですけれども、こうしたものは、地域の小学生がしっかり自然教育で学ぶとか、重要な施設だなということは分かりました。
国はこうした栃木県の取組をどのように支援されていくのか、お伺いをしたいと思います。また、矢板市山田地区では、地元の山田ミヤコタナゴ保存会の皆さんが毎年、生息調査を実施しております。こうした地域社会の頑張りを応援していくお考えとかはございますか。併せてお伺いをいたします。
○堀上政府参考人 ミヤコタナゴにつきましては、いわゆる里地に生息する魚類ということで、これまでも、人の手が加わった地域、人の手が加わりながら維持管理をされて保全されてきた、そういった種であるというふうに認識をしています。それは、地域の実情を熟知した県あるいは関係市町、それから地元保存会、そういった方々の御尽力によるものと思っておりまして、そういった御協力をいただきながら保護地での取組を進めているというところで認識をしております。
環境省におきましては、栃木県等への委託業務、あるいは生物多様性保全推進交付金を通じまして、地域の取組を支援してきております。引き続き、県や地域の皆様と連携して、ミヤコタナゴの保全を着実に進めていけるように取組を進めていきたいと考えております。
○渡辺(真)委員 ありがとうございます。
是非とも地域ともしっかり連携をして御支援をいただきたいなということを思っております。
冒頭申し上げましたように、ミヤコタナゴは、国内希少野生動植物だけではなくて、文化財保護法の天然記念物に指定されているということも申し上げました。
ミヤコタナゴにつきましては、近年、新たな生息地が発見されても、密漁しちゃう人がおりますので、そういったものを抑止するために非公表にすることが原則というふうに聞いております。栃木県矢板市山田地区でも、生息している池の場所は非公表となっております。
しかし、その一方で、ミヤコタナゴのような国内希少野生動植物種とか天然記念物というものを地域活性化の一つの資源として捉えて、国は、それを切り口にした地域活性化、地方創生、こうした地方創生を促進していく方向性を持ち合わせてもいいのではないかなというふうに思っております。こうした私の考え、思いについての御所見をお伺いできればと思います。
○森下大臣政務官 委員の質問にお答えいたします。
一般的に、捕獲等が減少要因になっている希少種については、乱獲等を防ぐ観点から、御指摘のとおりで、詳細な生息地情報の公開には慎重を期す必要があると考えています。
一方で、この希少種というのは、地域の皆様方の取組、活動を通じて大切に守られてきているものであるというふうにも思っております。そのことが、地域の誇りとか、また重要な地域資源にもなり得るものであると思っております。
例えばですけれども、新潟県佐渡市のトキや、私の地元で恐縮ですが、宮城県大崎市に生息する淡水魚のシナイモツゴなどのように、希少種の生息環境に配慮した米作りなどをブランド化している、そのような活用例もございます。
こうした活動を通じて、地域環境を守っていく、また、希少種を守るということもそうでありますが、地域活性化にも資する保全について、環境省としても、しっかり引き続き取り組んでまいりたいと思っております。
○渡辺(真)委員 ありがとうございます。
今、具体的に各地の取組、また、そこから更にもう一歩次に行った取組などの活用例を出していただきました。
また、このことにつきましては、文部科学省の御見解もお聞きしたいというふうに思っております。
文化庁の日本遺産事業、これは、既存の文化財の価値づけや保全のための新たな規制を図ることを目的としたものではなく、地域活性化や観光振興を図ることを目的としている点で、従来の文化財保護施策と一線を画しております。
こうした日本遺産事業のいわば自然科学版といいますか、そういったものとして、ミヤコタナゴのような天然記念物をテーマにした施策が展開できないか、その可能性について御見解をお伺いしたいと思います。
○梶山政府参考人 お答え申し上げます。
文化庁におきましては、文化財保護法に基づき、生息地、繁殖地及び渡来地を含む動物、自生地を含む植物、特異な自然現象の生じている土地を含む地質鉱物で我が国にとって学術上価値の高いものを記念物として文化財の一類型に位置づけるとともに、このうち重要なものを天然記念物に指定しており、令和八年四月現在、我が国の天然記念物の指定は千四十二件になっております。
その上で、文化庁では、天然記念物再生事業等により、御指摘のミヤコタナゴを含めた天然記念物の保存とともに、活用への支援を行っております。
また、御指摘の日本遺産は、地域活性化を図るために地域の文化、伝統を語るストーリーを認定する制度でありますが、高山チョウ、経島のウミネコ繁殖地など、天然記念物を構成文化財に含む事例も複数存在しているところでございます。
文化庁といたしましては、今後ともこれらの施策を通じ、天然記念物を含めた文化財を活用した地域活性化や観光振興の支援に取り組んでまいります。
○渡辺(真)委員 ありがとうございます。
先ほど御答弁いただきましたように、地域の可能性を私も一つでも拾い上げて、磨き上げていけるよう取り組んでいきたいというふうに思いますし、そのように背中を押していただければというふうにも思っております。
ミヤコタナゴ単品ではもちろん日本遺産事業はなかなか難しいと思いますので、地域のよりよいものも複合的に掛け合わせた込み込みで、また魅力というものを見つけていきたいなというふうに思っております。
また、先ほど申し上げましたように、大田原市羽田地区では、ミヤコタナゴ、また増えてほしいけれども、近くにいるハクチョウにも人は餌を上げてしまう。ぱっと見、皆さんだったらどうでしょう、ハクチョウに餌を上げるか、ミヤコタナゴを守るか。これはなかなかいろいろなチームがいると思いますけれども、そうしたこともきっちり認識をしていきながら、地域のいいものというものをきちんと守っていきたいというふうに思っております。
何より、石原大臣始め皆さん、例えば矢板市山田地区のミヤコタナゴ保存会の皆さんの取組なんかも是非見に来ていただいて、地域の守り人たち、こうした方々を是非とも励ましていただきたいということを心から申し上げさせていただきまして、済みません、ちょっと早いんですけれども、質問を終わらせていただきたいというふうに思っております。
ありがとうございました。
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○宮路委員長 次に、内閣提出、廃棄物の処理及び清掃に関する法律等の一部を改正する法律案及びポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法及び中間貯蔵・環境安全事業株式会社法の一部を改正する法律案の両案を議題といたします。
順次趣旨の説明を聴取いたします。石原環境大臣。
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廃棄物の処理及び清掃に関する法律等の一部を改正する法律案
ポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法及び中間貯蔵・環境安全事業株式会社法の一部を改正する法律案
〔本号末尾に掲載〕
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○石原国務大臣 ただいま議題となりました二法案につきまして、その提案の理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
まず、廃棄物の処理及び清掃に関する法律等の一部を改正する法律案について申し上げます。
使用済みの金属、プラスチック物品を保管又は再生する事業場、いわゆるスクラップヤードは、資源循環の輪において重要な役割を担っています。しかしながら、近年、一部のスクラップヤードにおいて、騒音、水質汚濁、火災等の生活環境保全上の支障が報告されています。こうした状況を是正し、良好な生活環境の保全と公正な競争環境の整備を行うことが必要となっております。
また、災害により生じた廃棄物を適正、円滑かつ迅速に処理することは、被災者の生活環境を守り、公衆衛生の悪化を防止することに加え、被災地の速やかな復旧復興のためにも重要です。令和六年能登半島地震等、最近の災害対応において得られた教訓等を踏まえ、平時から備えと地方公共団体への支援体制の強化が必要となっております。
本法律案は、このような背景を踏まえ、使用済みの金属、プラスチック物品の保管又は再生を行う事業に対する規制を導入するとともに、非常災害により生じた廃棄物の適正、円滑かつ迅速な処理を一層推進するための制度的な措置を講じようとするものです。
次に、本法律案の内容の概要について、二点御説明申し上げます。
第一に、使用済みの金属、プラスチック物品の保管又は再生を行う事業について許可制を導入することとし、保管や再生に係る基準の遵守を求めることに加え、環境汚染のおそれがある物品について国内における再生を原則とし、その輸出について環境大臣の確認を要することとします。
第二に、非常災害廃棄物に係る平時からの備えとして、市町村における災害廃棄物処理計画の策定、地方公共団体と事業者間の協定の締結、非常災害廃棄物の埋立処分に係る最終処分場を確保するための指定等の措置を講じることに加え、地方公共団体への安定的な支援体制の構築として、中間貯蔵・環境安全事業株式会社の事業の範囲に非常災害廃棄物に関する事業を追加する等の措置を講ずることとします。
以上が、本法律案の提案の理由及びその内容の概要です。
次に、ポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法及び中間貯蔵・環境安全事業株式会社法の一部を改正する法律案について申し上げます。
ポリ塩化ビフェニル、いわゆるPCBについては、平成十三年に制定したポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法に基づき、処分の期限を定め、PCB廃棄物の処理を推進してまいりました。
高濃度PCB廃棄物は、中間貯蔵・環境安全事業株式会社の処理施設において、立地地域の関係の皆様の御理解と御協力を得ながら処理を進め、本年三月に同社における処理事業を終了しました。今後は、散発的に発見される高濃度PCB廃棄物を適正に処分するための制度を構築する必要があります。
また、低濃度PCB廃棄物は、保管事業者に対して令和九年三月までの処分を義務づけ、廃棄物の処理及び清掃に関する法律の規定に基づき環境大臣が認定する無害化処理施設等において処理を進めてまいりました。低濃度PCB使用製品については、まだ使用中の製品も存在することから、これらの製品が処分期間後に廃棄される際に適正に処分される必要があります。
本法律案は、このような背景を踏まえ、今後のPCB廃棄物の適正な処分のための制度的な措置を講じようとするものです。
次に、本法律案の内容の概要について、四点御説明申し上げます。
第一に、低濃度PCB使用製品を所有する者に対して、都道府県知事への届出義務及び管理基準の遵守を課すとともに、同製品の使用を終了した者又は保管する廃棄物が低濃度PCB廃棄物と判明した者に対して届出義務を課し、一定の期間内に処分を義務づけることとします。
第二に、保管する廃棄物が高濃度PCB廃棄物と判明した者に対しても一定の期間内に処分を義務づけることとします。
第三に、都道府県等においてPCB廃棄物処理計画の策定義務等を廃止することとします。
第四に、中間貯蔵・環境安全事業株式会社の事業の範囲を見直すこととします。
以上、二法案の提案の理由及びその内容の概要について御説明申し上げました。
何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願い申し上げます。
○宮路委員長 以上で両案の趣旨の説明は終わりました。
次回は、来る十九日火曜日午前八時五十分理事会、午前九時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。
午後零時十四分散会

