衆議院

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第9号 令和8年5月19日(火曜日)

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令和八年五月十九日(火曜日)

    午前九時開議

 出席委員

   委員長 宮路 拓馬君

   理事 五十嵐 清君 理事 石原 正敬君

   理事 大岡 敏孝君 理事 勝俣 孝明君

   理事 西野 太亮君 理事 輿水 恵一君

   理事 池下  卓君 理事 向山 好一君

      井原  隆君    衛藤 博昭君

      長田紘一郎君    金澤 結衣君

      小寺 裕雄君    今  洋佑君

      世古万美子君    俵田 祐児君

      とかしきなおみ君   中川こういち君

      長野 春信君    丸尾なつ子君

      丸田康一郎君    森下 千里君

      金子 恵美君    西園 勝秀君

      柏倉 祐司君    鍋島 勢理君

      なかやめぐ君    緒方林太郎君

      渡辺真太朗君

    …………………………………

   環境大臣         石原 宏高君

   環境副大臣        辻  清人君

   環境大臣政務官      森下 千里君

   環境大臣政務官      友納 理緒君

   政府参考人

   (内閣府大臣官房審議官) 貫名 功二君

   政府参考人

   (環境省大臣官房環境保健部長)          伯野 春彦君

   政府参考人

   (環境省水・大気環境局長)            大森 恵子君

   政府参考人

   (環境省環境再生・資源循環局長)         角倉 一郎君

   政府参考人

   (防衛省地方協力局次長) 末富 理栄君

   環境委員会専門員     鈴木  努君

    ―――――――――――――

委員の異動

五月十九日

 辞任         補欠選任

  中川こういち君    金澤 結衣君

  島村かおる君     なかやめぐ君

同日

 辞任         補欠選任

  金澤 結衣君     中川こういち君

  なかやめぐ君     島村かおる君

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 政府参考人出頭要求に関する件

 廃棄物の処理及び清掃に関する法律等の一部を改正する法律案(内閣提出第五九号)

 ポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法及び中間貯蔵・環境安全事業株式会社法の一部を改正する法律案(内閣提出第六〇号)


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     ――――◇―――――

宮路委員長 これより会議を開きます。

 内閣提出、廃棄物の処理及び清掃に関する法律等の一部を改正する法律案及びポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法及び中間貯蔵・環境安全事業株式会社法の一部を改正する法律案の両案を議題といたします。

 この際、お諮りいたします。

 両案審査のため、本日、政府参考人として、お手元に配付のとおり、内閣府大臣官房審議官貫名功二君外四名の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

宮路委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

宮路委員長 これより質疑に入ります。

 質疑の申出がありますので、順次これを許します。井原隆君。

井原(隆)委員 埼玉五区選出、井原隆でございます。

 今回が初めての国会質問となりますので、どうぞよろしくお願いいたします。(発言する者あり)ありがとうございます。

 本法律に関してなんですけれども、実は、私の地元のさいたま市においてはもう既に条例が設置されている中で、まずは、このさいたま市条例への影響についてお伺いさせていただきたいというふうに思います。

 こちらの条例においては、立地基準として、住宅等から事業場の敷地境界までの距離が百メートル以上あることや、事業場の敷地が幅員四メートルの公道に接していること、また、構造基準として、敷地境界と囲いとの間に二メートル以上の緑地帯を設けることや、事業場の境界の内側に囲いを設置することなど、幾つかの基準を設置しております。今回、皆様にも、資料として、本さいたま市の条例について配付させていただきました。

 その背景には、再生資源物の屋外保管に対する規制がなく、運用が自由な認識の施設が散見されていたこともありまして、近隣住民や適正に運営している事業者に迷惑がかかっていたことがあります。その中で、上位である国の法律が制定されると、さいたま市など、先行的に条例を設置していた自治体に及ぼす影響を教えていただきたいです。

 まず、今回の法律には、住宅から事業場の敷地境界までの距離に関する基準を検討されていますでしょうか。検討されていない場合においては、あくまでそれを自治体ごとの判断とするという認識になるのでしょうか。そして、その他の点においても、この法律が成立されると、現在条例のある自治体でも、条例を見直す必要があったり、条例の効果がなくなったりする可能性があるのでしょうか。お伺いさせてください。

友納大臣政務官 御質問にお答えいたします。

 まず、私自身、本年三月に、埼玉県新座市において、埼玉県の条例に基づく許可を受けておりますスクラップヤード事業者を副大臣とともに視察をさせていただきました。実際に現場を視察し関係者の皆様の声を聞くことで、効果的な制度の周知方法ですとか、保管状況の改善のための指導方法といった条例の運用について知見を得ることができました。

 他方で、全国的な視点でスクラップヤードの問題を見ますと、条例がない自治体にスクラップヤードが増えるなど、様々な問題が生じているとの指摘もございました。

 今般の法改正は、こうした実情も踏まえ、全国一律の規制を行うものでございます。

 その上で、お尋ねの距離に関する基準という点でございますが、本法案では、住宅等から敷地境界までの距離など、立地に関する一律の基準は設けておりません。

 これは、各地の条例やスクラップヤードの立地状況は様々であるため、地域の実情に応じて対応した方が適切であると考えたためです。

 なお、事業者への許可に際して、生活環境の保全上必要な条件を付与することができることを規定している部分はございます。例えば、営業時間の制限等、近隣の住宅地に配慮するようなものが条件に該当し得ると考えております。

 法律と条例の関係という点でございますが、本法案が成立した場合、先行条例を制定した各自治体において、法施行までの間に、法の趣旨、目的に照らして、必要に応じて条例やその効果について検討が行われるものと想定しておりますが、本法案の許可対象となる事業者については、先行条例に基づく許可の有無にかかわらず、本法案に基づく許可を得ていただく必要がございます。

 法施行までの間、各自治体から御相談があれば、環境省において個別に丁寧に対応していく所存でございます。

井原(隆)委員 御答弁いただきまして、ありがとうございました。

 さいたま市においては、こちらのスクラップヤードは主には市街化調整区域に造ることがありまして、その市街化調整区域にもかなり住宅が張りついている場合もございます。その上で、近隣住民の方々との関係性、影響ということが非常に問題となっておりましたので、本条例が先行的に施行された経緯がございます。ですので、是非、この法律が施行された際には、改めてその自治体の方々とも様々な協議をさせていただけるとありがたいなというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。

 そして、次に、本法律の運用や罰則についてお伺いさせてください。

 この廃棄物処理法が厳しくなると、今までのように捨てることができなかった業者の不法投棄が増えてきたり、また、再生可能なスクラップ物に関しても、一般廃棄物のように装って運用したりする業者が出てきたりすることが危惧されます。その点において、不法投棄や不適切な業者に関する罰則をどのように定めていくのでしょうか。

 また、スクラップヤードの運用に関して、真面目に運用している業者の仕事が、不正に運用して価格を下げている業者に奪われたりする事例もございます。そのような背景の中で、今回の法改正と併せて、違法業者の取締りや既存施設の確認なども強化されていく方針がありますでしょうか。

 そして、このような業者を取り締まっていくための運用は、恐らく地方自治体の職員の方々の負担になることも想定されます。そこで、地方自治体の職員の方々への人的、予算的なサポートはどのようになるのでしょうか。

 こちらに関しては、是非、大臣に伺わせてください。

石原国務大臣 お答え申し上げます。

 これまで、廃棄物に対する規制はありましたが、有価物に対する規制はありませんでした。今回の法改正により、これまでの規制に加えて、有価物である使用済みの金属やプラスチックを規制対象といたします。これにより、使用済物品の不適正な保管や再生を行う事業者が有価物と称して規制を免れようとしても、規制対象となります。

 無許可営業の違法業者については、不法投棄と同様に、個人には最大五年以下の拘禁刑又は一千万円以下の罰金、法人には最大三億円以下の罰金が科せられる可能性があります。

 また、委員御指摘のとおり、不適正スクラップヤードは、環境対策を行わない分、操業コストを抑え、買取り価格を通常より高値で設定できます。その結果、適正なスクラップヤードとの公正な競争が妨げられるというふうに聞いております。その解消が重要であるというふうに考えています。

 今回の法改正では、有価物である使用済みの金属やスクラップの保管や再生を行う事業者に対して、既存か新規かを問わず、許可取得を求めてまいります。

 ただし、既存の健全な事業者の負担軽減の観点から、廃棄物処理法に基づく許可業者については許可を不要といたします。また、今回の規制が健全な事業者にとって過度な負担とならないよう、関係者の御意見を丁寧に伺いつつ、その運用を検討してまいります。

 そして、法施行の円滑化のため、既に条例を制定している都道府県等の例も参考にして、ガイドラインの整備や啓発資料の作成等を行い、都道府県等に対して丁寧に対応してまいりたいというふうに考えています。

 また、最後の部分になりますけれども、都道府県等の業務負担増大に対する人的、財政的支援の在り方については、今後、関係省庁と連携して、適切な対応を検討してまいりたいというふうに考えております。

井原(隆)委員 ありがとうございます。

 是非、地方交付税を増やしていただける等の御対応をお願いいたします。私も、今質疑におきまして、さいたま市の自治体の職員の方々ともお話しさせていただきましたが、やはり現場としては、人的、予算的サポートというところを非常に気にしておりますので、本当によろしくお願いいたします。

 そして、次に、外国人問題について少しお伺いさせていただきたいんですけれども、今お話しさせていただいた違法業者は、外国人のケースも多いと伺っております。特に、さいたま市の場合は、近隣自治体で結構そういうトラブルがあったケースも伺っておりまして、近隣住民の方々もそこは危惧しているところでございます。国として、この違法業者における外国人業者の割合の実情は把握されているでしょうか。

 また、外国人違法業者に関しては、言語の壁があって対応が難しいケースもあると伺っております。政府として、外国人に対しての対策を是非自治体と連携してやっていただけるよう求めたいと思いますが、いかがでしょうか。こちらの質問に関しても、併せて石原大臣にお伺いさせていただきます。

石原国務大臣 お答え申し上げます。

 私自身、今年一月に千葉県を訪問して、熊谷知事から、全国に先行して取り組まれているスクラップヤード条例の施行状況をお伺いいたしました。委員御指摘のように、外国人の関係者について、熊谷知事からは、事業者の中には外国籍の方も多く、複数言語に対応したチラシを作成するなど、日本語の通じない事業者とのコミュニケーションを工夫されているというふうにお伺いしました。

 現時点ではスクラップヤードを広く対象とする法規制が存在しないため、外国籍の方が経営するスクラップヤードを網羅的に把握できていない状況であります。千葉県のように条例を制定して運用している自治体等からは、こうした事業者の進出によって事業場が増えているというふうに聞いております。

 今回の法改正は、国籍を問わず、有価物である使用済みの金属やプラスチックの保管や再生を行う事業者に対して許可取得を求め、不適正な事業者について是正、排除していくことになります。許可制でありますから、許可が全部出された段階では、実態がかなり把握されてくるのではないかというふうに考えております。

井原(隆)委員 御答弁をありがとうございました。

 こちらに関しても、実は、自治体だけではなく、私は、地元の業者の方々からもいろいろこういうトラブルの話を聞いておりますので、是非、こちらの外国人対策についても前向きに御検討をお願いいたします。

 そして次に、輸出について確認させてください。

 金属スクラップや非金属プラスチック等の有価資源となるものの輸出確認の要件は厳しいものであるとはいえ、ただでさえ資源の乏しい日本において、金属やプラスチック物品の輸出は極力避けた方がよいと思います。

 そこで、国として、定量的にこれらの有価物の輸出はどの程度想定されていて、どのようなものが国内で再利用できないものとみなすのでしょうか。また、無許可で違法な海外への資源流出対策として水際対策の強化を掲げておりますが、それは具体的にどのように取り組んでいかれる方針なのでしょうか。教えてください。

辻副大臣 御指名ありがとうございます。

 例えば、プラスチックは現在年間約百二十六万トン、銅スクラップは年間約四十二万トンが海外に輸出されていますが、このうち、環境汚染のおそれがある使用済みの金属やプラスチック物品の不適正な輸出量を把握する方法が現時点ではなく、その想定する輸出量をお示しすることは困難ですが、本改正法案の施行に際して、対象物品の国内処理量や輸出量の定量的な把握を行ってまいりたいということで、ここがまさにスタートでございます。

 また、本改正案において、国内において再生されることが困難であると認められるケースという御質問でございますが、環境汚染のおそれのある物品の発生量が国内の再生能力の量を上回っている状況などを想定していますが、極力、委員の御指摘のとおり、国内で再生をしていきたいという考えでございます。

 また、資源流出対策として、既にバーゼル法というものがございまして、輸出の承認手続を経ないまま不適正に輸出されようとした事案は、税関の検査により発覚しています。

 これを踏まえて、既存の不適正な輸出事案の検証、関係者ヒアリング等から傾向を分析して、我々と経済産業省、財務省等関係機関で、分析結果の共有と密な情報共有を行う連携体制を構築する予定でございます。

 加えまして、本改正案で創設される環境汚染のおそれのある物品の輸出の際の環境大臣確認について、確認を経ずに輸出しようとする者に対して予備罪、未遂罪の規定を整備することで、厳格な取締りを可能とする予定でございます。

 いずれにしても、環境省としまして、こうした取組を通じ、委員の御地元の自治体や関係者とも連携をして、不適正輸出を未然に防ぐ、より厳格な水際対策を実施して、海外への資源流出の抑制を実現してまいりたいと考えています。

井原(隆)委員 ありがとうございます。

 最後の質問に移らせてください。

 最後に、災害廃棄物の処理に関して御質問させていただきます。

 令和六年の能登半島地震等の災害の教訓を踏まえて、震災と、それに付随する津波や洪水の被害を受けた際の災害廃棄物の処理に関しては想定されております。

 しかし、内閣府が昨年八月に公開した動画を私も見たんですけれども、こちらでは、富士山が大規模噴火して、降灰などの被害イメージが伝えられておりました。さいたま市も関東平野に位置しておりまして、こちらの富士山噴火の影響を受けてしまうことも想定されます。

 こちらの法律では、大規模噴火による火山灰の被害に関しても検討されているんでしょうか。

友納大臣政務官 御質問にお答えいたします。

 大規模噴火時の広域降灰対策については、内閣府を中心に検討が進められており、令和七年三月にガイドラインがまとめられたところでございます。このガイドラインには、関係機関が具体的な対策に当たっての参考となる考え方について示されております。

 火山灰そのものは、土砂等と同様に、廃棄物処理法で定める廃棄物ではございませんので、環境省では、降灰により発生する損壊家屋等の災害廃棄物の処理を担っております。

 環境省では、内閣府において昨年公表された噴火被害想定等を受けて、有識者検討会において、災害廃棄物処理への火山灰の影響について検討を行っているところでございます。

 具体的には、これまでに、廃棄物処理施設への影響として、屋外機器、設備への灰の混入や目詰まりによる処理能力の低下、災害廃棄物と火山灰の選別への影響として、火山灰の固着や機器の損傷、腐食等による選別能力の低下などの課題を整理してまいりました。

 今後は、降灰に伴う災害廃棄物処理が円滑、迅速に行われるよう、これらの課題の対応策についてしっかりと検討を進めてまいります。

井原(隆)委員 ありがとうございました。

 以上で終わらせていただきます。

宮路委員長 次に、輿水恵一君。

輿水委員 おはようございます。中道改革連合の輿水恵一でございます。

 本日は、廃棄物処理法並びにPCB特措法の改正につきまして質問をさせていただきます。

 まず、今回の法改正というのは、単なる廃棄物行政の技術的な見直しにとどまるものではなく、地域住民の生活環境を守り、資源循環を適正に進め、さらに、災害時にも廃棄物処理を適切に進めていく社会をつくるための重要な制度改正であると認識をしているところでございます。

 そこで、まず、スクラップヤードの規制強化の基本認識につきまして、石原環境大臣の方に伺わさせていただきます。

 近年、いわゆるスクラップヤードをめぐっては、使用済金属やプラスチックなどが有価物として扱われる一方で、火災、騒音、悪臭、水質汚濁あるいは土壌汚染など、地域住民の生活の環境に深刻な影響を及ぼす事例が指摘をされているところでございます。

 一方で、使用済みの金属、プラスチック物品を保管又は再生するいわゆるスクラップヤードは、資源循環の担い手として重要な役割も果たしているところでございます。

 そこで、法案のスクラップヤード規制強化によって、どのように環境の汚染や生活環境被害を未然防止しようとしているのか、また資源循環を適切に進めようとしているのか、大臣の見解を伺います。

石原国務大臣 お答え申し上げます。

 スクラップヤードは、廃棄物ではなく有価物を扱うため、これまで原則として廃棄物処理法の規制の対象ではありませんでした。

 しかし、近年、一部のスクラップヤードにおける騒音、水質汚濁、火災の発生等の生活環境保全上の支障が報告されるようになりました。

 こうした課題を解決するために、今回の改正法案では、いわゆるスクラップヤード業に対し許可制を導入し、保管、再生の基準の遵守を求めることとしているところであります。

 具体的には、適正に保管や再生を行える施設や能力を有する事業者のみが都道府県知事から許可を取得できること、また、保管、再生の基準に違反する事業者に対して、事業停止命令や許可取消しによる対応を可能とすることなどを規定として盛り込み、生活環境保全上の支障を未然に防止していくことを目的としております。

 一方で、全国の規制が適正に事業を行っている事業者に対して過度な負担とならないように、関係者の御意見も伺いながら、丁寧に運用してまいりたいというふうに考えております。

 そして、資源循環についてですが、世界は天然資源のみならず、再生資源の獲得競争の時代に突入しています。循環経済への移行を加速して、成長戦略につなげていくことが重要であるというふうに考えております。環境対策が不十分な不適正スクラップヤードを是正、排除し、公正な競争環境を整備することによって国内での適正な資源循環が活発化する、そのように考えております。その結果として、資源の海外流出が抑制されることを期待しているところであります。

輿水委員 どうもありがとうございました。

 まさに今、世界は、再生資源をどう活用していくか、そこが結構注目されているところでございまして、ここがうまく適切に進められることを期待をするわけでございます。

 一方で、ただいまございました許可制導入ということで、これは不適正業者の適正化を進めるものと考えているわけでございますけれども、今回のここについて、ちょっと深入りというか、質問をさせていただきたいと思いますが、今回の改正では、使用済金属、プラスチック物品の保管又は再生を行う事業者について許可制ということで、ここで大事なことは、実効性をいかに担保をしていくのかということだと思っております。

 そこで、不適正な事業者が低コストでずさんな保管を行い、適正に処理、再生を行う事業者との公正な競争を損なうことがないように、国としてどのような実効性のある審査基準を策定し、基準に適合しない事業者の適正化をどのように進めようとしているのかについてお聞かせください。

角倉政府参考人 お答え申し上げます。

 本法案におきましては、都道府県等が使用済金属、プラスチック物品の保管業又は再生業の許可を行う際には、申請者の能力が事業を的確かつ継続して行うに足りるものとして基準に適合するものであること、事業の用に供する施設が基準に適合するものであること、申請者が許可の欠格事由に該当しないこと等を審査することとしております。

 これらの基準は、現行の廃棄物処理法における産業廃棄物処分業の許可においても要件とされているものでございまして、例えば、申請者の経理的基礎につきましては、金銭債務の支払い不能に陥った者、銀行取引停止処分がなされた者等については経理的基礎を有しないものと判断して差し支えない旨、通知で明らかにしてきたところでございます。

 使用済金属、プラスチック物品の保管業及び再生業の許可制度につきましても、こうした産業廃棄物処分業の許可要件を参考に都道府県等や事業者に対して分かりやすく示していきたいと考えております。

 また、本法案の施行に向けましては、法の施行前においても、規制対象となり得る事業者に対し制度の周知を図ることで、許可申請に際しての基準の遵守を当該事業者に求めることとしたいと考えております。こうした取組により、結果として法施行後の行政指導と同等の効果があるものと考えており、不適正な既存業者の是正が可能になるものと考えております。

 産業廃棄物行政でこれまで得られてきました知見も生かしながら許可基準を策定するとともに、都道府県等に対してガイドライン等を整備し法施行を円滑化することにより、ただいまいただきました御指摘を踏まえまして、十分に実効性を確保してまいりたいと考えております。

輿水委員 ありがとうございます。

 スクラップヤードでは、金属類、またプラスチック類、バッテリー、配線、油分を含む部品などが混在し、火災や有害物質の流出リスクも高まっているという場合もありますが、特に、屋外で山積みにされた物品から油分、重金属等が流出して、消火が困難な火災、あるいは周辺住民への煙や悪臭の被害、こういうことは未然に防がなければならないことと考えているわけでございます。

 そこで、今回設けられる保管、再生基準について、保管の在り方、排水の管理、火災予防、また異物混入防止、また記録管理など、具体的な基準をどのように設定するのか、また、基準違反が確認された場合、その改善命令、措置命令、罰則をどのように進め、迅速な是正につなげるのかについてお聞かせ願えますでしょうか。

角倉政府参考人 お答え申し上げます。

 本法案における具体的な基準につきましては政省令で定めていくこととしておりますが、例えば、現行の有害使用済機器保管等届出制度においては、飛散、流出の防止措置や保管物の高さの制限、火災発生防止措置等の基準が定められており、これらの基準も参考に検討を進めてまいりたいと考えております。

 その際、これらの基準の検討に当たりましては、適正な事業者が対応できない基準とならないよう、関係業界の意見もしっかり伺いながら検討を進めてまいります。

 また、都道府県等に対しては、保管基準、再生基準を遵守しない事業者に対する改善命令、措置命令に関する規定も産業廃棄物と同様に整備をしているところでございます。産業廃棄物行政では、違反行為を見つけた場合の行政処分の迅速化や速やかな命令の発出を行うよう都道府県等に求めているところでございます。こうした対応を使用済金属、プラスチック物品の保管業又は再生業の事業者の方にも求め、事業者に改善を促していく、こうした取組を進めてまいりたいと考えております。

輿水委員 どうもありがとうございます。

 そして、今回の改正では、環境汚染のおそれのある物品について、国内での再生を原則とし、輸出に際して環境大臣の確認を要する仕組みが創設されます。これは、不適正なスクラップヤードを経由した金属資源等の海外流出や輸出先での環境汚染を防ぐ上で重要な取組であります。

 そこで、環境大臣による輸出確認において、国内で適正に再生される物品かどうか、輸出先で環境上適正に処理、再生されるかどうかをどのような資料や基準に基づいて判断をするのか伺います。あわせて、国内資源循環を優先する国内再生原則を、単なる理念にとどめることなく、実効性のある制度として担保するための方針についても伺います。

角倉政府参考人 お答え申し上げます。

 本法案におきましては、国内での適正処理体制の空洞化や国外での不適正な処理を防止するため、使用済鉛蓄電池等の規制対象物品が、なるべく国内において適正に再生をすることを原則とし、輸出に当たって環境大臣の確認を要することとしております。

 規制対象物品を輸出する場合には、国内処理体制を維持する観点から国内での処理に支障を及ぼすことがないか、輸出先における再生が我が国の再生基準を下回らない方法で行われるかなどを環境大臣が確認することとなります。

 この確認に当たりましては、申請者に対してこれらの基準を満たす旨の資料として、例えば、規制対象物品の種類や性状、輸出相手国の処理施設の設備等の資料の提出を求めることを検討しており、詳細につきましては省令等で定めてまいりたいと考えております。

 また、環境大臣の確認を受けて規制対象物品の輸出を行う事業者等に対しては、立入検査や報告徴収といった規定も整備しているほか、環境大臣の確認を受けずに輸出を行った者に対しては、未遂罪、予備罪を含めた罰則を措置しており、こうした仕組みにより実効性をしっかり確保、担保してまいりたいと考えております。

輿水委員 どうもありがとうございます。適切に進めていただければと思います。

 そして、先ほど井原委員の質問にもあったかと思いますけれども、先行自治体の知見の活用あるいは自治体の支援について、私からも伺わさせていただきます。

 千葉県を始め一部の自治体では、スクラップヤードに関する独自条例を先行して制定し、実態把握、立入検査、保管基準の指導などに取り組んでいるところでございます。一方で、条例の有無や内容に地域差があるため、規制の緩い地域へ不適正事業者が移動する懸念もあり、全国一律の制度整備が求められてきました。

 そこで、今回の改正に当たり、先行自治体が現場で蓄積してきた知見や課題をどのように反映しているのかについて伺います。

 また、先ほどございました、まさに許可審査、立入検査、違反対応、住民対応など、自治体の事務負担が非常に増加することが見込まれる中、国としてどのような財政的、技術的な支援を行うのかにつきましても、併せてお答えください。

角倉政府参考人 お答え申し上げます。

 ただいま御指摘いただきましたとおり、全国各地でスクラップヤードを規制する条例が制定されているところでございまして、令和八年四月時点において、少なくとも十三自治体において、関連条例が制定されているものと承知しております。

 こうした各地域における取組を私どもとしてしっかり参考にさせていただき、そこで得られた知見や課題についても反映をしてまいりたいと考えております。

 こうした観点から、先行されている自治体から様々な形で御意見をいただいているところでございまして、例えば、許可制の導入について、制度を守れない場合に許可取消しを前提とした指導が可能であり、許可制の導入が非常に有効であるといった御意見や、不適正な既存の業者によるスクラップの高積みなどの是正が許可制等を通じて可能となっていくのではないか、また、規制のない自治体へ不適正な事業者が条例の場合には移転してしまう、そういうような課題もある、こうした知見や御意見をいただいたところでございます。

 こうした御指摘を踏まえて、本改正法案におきましては、許可制を導入し、保管基準、再生基準の遵守を義務づけさせていただいたところでございます。

 法施行の円滑化に向けては、引き続き先行自治体からの知見をヒアリングしつつ、政省令の検討やガイドラインの整備等を行うとともに、都道府県等に対して丁寧に周知を行うなど事務負担の軽減に資する取組を進めてまいりたいと考えております。

 その上で、御質問いただきました都道府県等への財政的、技術的支援の在り方につきましては、関係省庁とも連携をして、適切な対応を検討してまいりたいと考えております。

輿水委員 どうもありがとうございます。しっかりそういったことが実行できるように、財政的、技術的な支援もよろしくお願いをいたします。

 続きまして、災害廃棄物処理につきまして質問をさせていただきます。

 令和六年能登半島地震を始め、近年の災害では、災害廃棄物の処理が復旧復興の大きなボトルネックとなることが改めて明らかになりました。

 今回の改正では、市町村に災害廃棄物処理計画の策定を求める方向とされています。しかし、計画は作ればいいというものではなく、発災直後に機能することが重要でございます。特に、災害廃棄物の発生量の推計、仮置場の候補地の確保、分別の方針、また、広域処理の調整、民間事業者との協定などが具体化されていなければ、現場は混乱をいたします。

 そこで、市町村の計画策定を義務化するに当たりまして、国として、仮置場候補地の事前確保を含め、実効性のある計画とするために、どのような特例、助言、財政支援を考えているのかについてお聞かせ願います。よろしくお願いいたします。

角倉政府参考人 お答え申し上げます。

 本法案では、市町村の災害廃棄物処理に係る計画策定の義務を盛り込んでいるところでございますが、ただいま御指摘いただきましたとおり、発災時に実際に機能する計画としていくためには、災害廃棄物の発生量を含む被害想定、仮置場の具体的な確保など、計画内容の更なる具体化による実効性の向上が課題であると考えております。

 こうした観点から、今回の措置を実効性のあるものとすべく、ガイドラインの改定による計画策定に必要な情報や優良事例等の充実化、計画策定に関するモデル事業の実施、仮置場の設置、運営等に係る研修、訓練の強化などの取組をより一層推進してまいりたいと考えております。

 あわせて、本法案により新たに措置いたします専門支援機関が、国の委託により、地方公共団体の計画策定に係る災害廃棄物の推計発生量の算定等の検討作業への支援や、仮置場の確保等における関係者間の調整事務などへの支援、こうした取組を強化してまいりたいと考えております。

 こうした取組を通じまして、自治体の災害廃棄物処理に係る計画の実効性の向上をしっかり支援してまいりたいと考えております。

輿水委員 今回の改正で、JESCOによる災害廃棄物支援を進められるということでございますが、その具体像についても伺わせていただきます。

 今回の改正では、JESCOの事業範囲に非常災害廃棄物に関する事業を追加し、地方公共団体への安定的な支援体制を構築するとされているところでございます。

 被災自治体では、避難所の運営等が優先される中で、発災直後から、仮置場の設置、分別、搬出、また処理委託、住民対応まで多岐にわたる業務、これは、なかなか進めるのが難しい状況でございます。

 そこで、JESCOが平時からどのような人材、知見、ネットワークを蓄積し、発災時に、どの段階から被災自治体に入り、どのような専門的な支援を進めようとしているのか、この点につきまして、また、JESCOというのと、あと環境省、また地方環境局、また都道府県、また市町村、民間処理事業者との役割の分担をどのように整理するのか、併せてお聞かせ願えますでしょうか。よろしくお願いいたします。

角倉政府参考人 お答え申し上げます。

 専門支援機関を担うJESCOにおいては、平時におきましては、災害廃棄物処理を経験した自治体職員から成る人材バンクの管理運営や、自治体職員などの研修、訓練、災害廃棄物処理団体から成る災害廃棄物処理支援ネットワーク、いわゆるDウェーストネットの管理運営、これまでの災害のデータやノウハウなどの知見の蓄積などを行うことで、発災時における支援体制を充実させてまいりたいと考えております。

 また、発災時におきましては、発災直後の段階からJESCO職員を現地に派遣することを想定をしております。具体的には、災害廃棄物発生量の推計に必要となる被害状況調査や、ドローン等を活用した仮置場等における現地確認による自治体の処理方針検討に向けた支援、自治体の発注、契約等の各種事務支援などを発災直後から現地に職員を派遣して取り組むこと、こうした取組を進めてまいりたいと考えております。

 その上で、関係者間の役割分担につきましては、環境省本省が全体を統括する、そして地方環境局におきまして被災自治体への支援窓口かつ地域ブロックにおける調整役を担い、その上で、専門支援機関を担うJESCOが、自治体や国が行う災害廃棄物対策の実務的な支援による事業促進役、すなわち、オペレーションに近いところで具体的な事業促進支援役を担う、こうした役割分担を考えております。

 その上で、都道府県、市町村ともしっかり連携をし、民間事業者等とも連携をしながら、環境省、そして専門支援機関を担うJESCO、自治体、民間事業者等の連携体制を強化をして、関係者一丸となって災害廃棄物対策にしっかり取り組めるようにしてまいりたいと考えております。

輿水委員 どうもありがとうございます。災害廃棄物、迅速に適切に対策を進められるように期待をしております。

 続きまして、高濃度PCBの処理事業の終了後の対応につきまして御質問をさせていただきます。

 高濃度PCB廃棄物につきましてはJESCOの処理施設において処理が進められてきましたが、同社における処理事業は、今回、終了とされるということを伺っております。

 今回の改正では、保管する廃棄物が高濃度PCB廃棄物と判明した者に対し一定期間内での処分の義務を課すとされていますが、JESCOの高濃度PCB処理事業終了後に新たに発見された高濃度PCB廃棄物について、処理の受皿をどのように確保するのか、また、一定期間内の処分期限をどのように設定し、都道府県等と連携し管理していくのかについて、考えをお聞かせ願えますでしょうか。

角倉政府参考人 お答え申し上げます。

 今後、少量かつ散発的に発見される高濃度PCB廃棄物につきましては、廃棄物処理法の告示で定める無害化処理の基準を満たした民間処理施設で安全に処分を進めていく方針でおります。

 現在、主として、環境大臣が既に認定しております低濃度PCB処理施設がございますけれども、こうした低濃度PCB処理施設の設置者等に高濃度PCBの処理についても認定申請を呼びかけていきたいと考えております。その上で、確実な処理体制の確保に向け、高濃度PCB廃棄物を処理することに伴う追加的な基準に対応する改修費用の補助等についても検討を進めてまいりたいと考えております。

 また、処理期限につきましては、本改正法案により義務づけられる一定期間内の処分義務は、五年を超えない範囲で政令で定めることとしております。この一定期間内の処分に支障が生じないよう、技術実証試験や大臣認定による廃棄物処理法の告示改正を行った上で、令和九年度早期の高濃度PCB廃棄物処理に係る大臣認定事業者による受入れ開始を目指してまいりたいと考えております。

 その上で、今後も引き続き、改正法の施行により、PCB廃棄物の適正な処理に向け、都道府県等とも密接に連携をしてまいりたいと考えております。

輿水委員 どうもありがとうございます。

 最後に、石原大臣に伺いたいと思います。

 今回の法改正、スクラップヤード規制、あるいは災害廃棄物処理、さらにPCB廃棄物処理、個別の制度改正に見えますけれども、これは、いずれも平時から、備え、適正処理の徹底、地域住民の安全確保、また資源循環の高度化という意味では、環境行政にとって、大変、総合的に重要な課題であると思っております。

 今回の法改正を通じて、環境大臣として、改めて、環境政策の推進を通してどのような社会を目指していくのかについて、最後、お聞かせ願えますでしょうか。

石原国務大臣 お答え申し上げます。

 資源循環、災害対応、有害廃棄物対策の三つのテーマに特に共通する点として、地域課題への対応の一層の推進が挙げられるというふうに思います。

 地域循環資源の徹底活用は、地域活性化に資する取組であり、今回の法改正案により不適切なスクラップヤード事業者を是正、排除し、国内での公正な競争を促進して、資源循環の活性化を目指します。

 また、災害廃棄物対策の推進及びPCB廃棄物対策の見直しは、廃棄物の適正処理の推進を通じて、安全、安心な地域社会の構築に資する取組であるというふうに考えております。

 今国会で御審議いただいて成立した環境省設置法の改正により、本年七月から、地方環境事務所が地方環境局となり、これに伴い、資源循環課を資源循環・災害廃棄物対策課に改正をいたします。

 この資源循環・災害廃棄物対策課を中心に、これまで以上に地域に寄り添いながら、資源循環、災害対応、そして有害廃棄物対策に関する施策を総合的、一体的に推進してまいりたいと思っております。

 さらに、この法律とは別ですけれども、各地域においての気候変動対策や自然環境の保全、再生も含めた総合的に取組を進めて、地域の様々な課題を解決し、持続可能な地域づくりを推し進めてまいりたいというふうに考えております。

輿水委員 どうもありがとうございました。

 以上で質問を終わります。

宮路委員長 次に、西園勝秀君。

西園委員 中道改革連合の西園勝秀です。

 本日は、質問の機会をいただき、ありがとうございます。

 早速質問に入らせていただきます。

 PCB特措法の改正により、JESCO事業は終了します。しかし、PCBの脅威そのものがなくなったわけではございません。

 一九六八年に発生したカネミ油症事件では、食用油にPCBが混入し、一万四千人を超える方々が深刻な健康被害を受けました。胎盤や母乳を通じて影響が及び、皮膚が黒ずんだ黒い赤ちゃんが生まれるなど、世代を超えた深い悲しみをもたらしました。

 一度放出された有害物質への対応がいかに困難であるかは、坂口厚生大臣の主導によりカネミ油症救済法が成立するまでに実に四十四年もの歳月を要したことからも明らかです。

 PCBは、難分解性、生物蓄積性、長距離移動性という極めて厄介な性質を有しています。大気や海流などを通じて地球規模で移動するため、PCBを一切使用していない北極圏の野生生物やイヌイットの人々の体内からも検出される事態が生じています。

 このように世代を超え、さらには国境を越えて生命と環境を脅かすPCBの危険性を踏まえれば、日本国内からの漏出を絶対に許さない、例外なき厳格な管理が求められることは自明の理です。

 環境行政のトップとして大臣もこの危機意識を共有していただいていると思いますが、改めて御見解をお聞かせ願います。

石原国務大臣 お答え申し上げます。

 PCBは、かつて様々な電気機器の絶縁油等に使用されておりました。委員が御指摘されたカネミ油症事件による健康被害が発生し、PCBの毒性が社会問題化したことから、一九七二年以降は製造が中止され、化学物質審査規制法に基づき、一九七四年の六月からその製造、輸入等が事実上禁止をされたところであります。また、二〇〇一年に採択されたストックホルム条約でも規制対象となっているところであります。

 その後、長期の保管を余儀なくされたPCB廃棄物の確実かつ適正な処分を推進するために、PCB特別措置法の制定やJESCOのPCB処理施設の設置等を行ってきたところであります。

 今般の法改正において、低濃度PCB使用製品の廃棄後の適正な処分のため、製品を使用している段階から管理する制度を創設をいたします。

 PCBは世界的にも廃絶が求められる有害な化学物質であり、我が国では、PCBの製造を禁止するとともに、処理に関する制度の整備や処理施設の整備等を通じて、適正な保管、処理を進めてきたものであります。

 そのように認識をしているところであります。

西園委員 大臣、御丁寧な御説明ありがとうございます。

 PCBは長距離移動性を有しているため、一部の国における使用や不適切な管理が地球規模での環境汚染を引き起こします。こうした問題意識の下、国際的な規制の取組が進められ、先ほど大臣もおっしゃられた、二〇〇一年には残留性有機汚染物質に関するストックホルム条約が採択されました。この条約を批准しているカナダ、イギリス、チェコなどの主要国では、二〇二五年をPCBの使用全廃期限と定め、強力な現場査察や汚染者負担の原則の徹底などにより目標達成に向けた取組を着実に進め、過去十年間で純PCBのストックを九九%削減しています。

 一方、世界最大のPCB生産、消費国であるアメリカは、現在に至るまでストックホルム条約を批准しておらず、国家として明確な全廃期限も設けておりません。また、PCBの管理についても、十分な実地確認を伴わない自己申告ベースの仕組みに依存しています。その結果、二〇〇六年以降の十数年間における国内PCB保有量の減少率は僅か三%にとどまるなど、処理が著しく停滞している状況です。

 PCBは長距離移動性を有しているため、いずれか一国に管理上の抜け穴が存在すれば、地球規模での汚染を防ぐことはできません。そのような中、世界最大のPCB保有、排出国であるアメリカが国際的な枠組みの外にあり、PCBの保有総量や処分状況が十分に明らかとなっていない現状について、日本政府として重大なリスクであると認識しておられるのでしょうか。御答弁をお願いいたします。

伯野政府参考人 お答えいたします。

 ストックホルム条約でございますが、PCBなどの残留性有機汚染物質による地球規模の汚染を防止し、人の健康及び環境を保護するため、当該物質についての製造、使用規制等を国際的に進めるものでございます。

 御指摘の米国については、同条約を批准しておらず、締約国としての義務の下にはないものと承知しております。一方で、PCBは、先生御指摘していただいたとおり、長距離移動性を有することから、非締約国からの影響も含む地球規模の汚染状況の継続的な把握が重要であると考えております。

 この点、地球規模では、同条約の有効性評価におきまして締約国のモニタリングデータを統合した結果から、大気中及び人体中のPCB濃度は全体として低下又は低水準で推移していることが確認されております。

 また、我が国における環境モニタリングでも、大気を始めとした一般環境で、PCBの残留状況は長期的な減少傾向が確認されているところでございます。

 我が国としましては、引き続き、国内でのモニタリングや、東アジア地域での協力等を通じまして状況把握を継続し、国際的なPCB管理の向上に貢献してまいりたいと考えております。

西園委員 モニタリング、ありがとうございます。

 アメリカから持ち込まれる可能性というのは、これは一般の輸入製品であれば税関検査を通じて化学審査規制法違反として摘発することができますので、これは可能だと思うんです。

 しかし一方で、税関検査を経ずに日本国内へ持ち込まれる可能性がある場所があります。それは在日米軍基地です。アメリカ本土から在日米軍基地に搬入される製品について、PCBが含まれているか否か、これは日本政府として確認できるんでしょうか、できないんでしょうか。政府としての御見解をお聞かせください。

大森政府参考人 お答えいたします。

 御質問の、米国本土から在日米軍施設・区域に持ち込まれる機器にPCBが含まれるか否かについて、環境省では把握しておりません。

西園委員 環境省は分からないということですね。

 防衛省はいかがでしょうか。

末富政府参考人 お答え申し上げます。

 米国本土から持ち込まれる機器を含め、在日米軍が保管するPCB含有機器及びPCB廃棄物につきましては、防衛省として把握をしておりません。

西園委員 今御答弁いただいたとおり、日本政府としては、アメリカ本土から在日米軍基地に搬入された製品にPCBが含まれているかどうかを確認できないということでございます。

 ただ、実際に過去、在日米軍基地から排出されたPCB廃棄物については、日本政府の負担で処理したことが明らかとなっています。一九九五年にアメリカから全面返還された沖縄の旧恩納通信所跡地において、翌年、大量のPCB含有汚泥が発見されました。その際、米軍は返還地の原状回復義務を免除した日米地位協定を盾に汚泥の引取りを拒み、結果として、日本政府の費用負担によりPCB廃棄物の処理が行われたと承知しております。

 また、屋良朝博衆議院議員の質問主意書に対する直近の政府答弁書によれば、二〇一八年度以降、岩国飛行場、佐世保海軍施設、嘉手納飛行場などの提供施設の整備に伴い排出されたPCB廃棄物についても、日米間の協議の結果として、日米地位協定第二十四条が適用され、日本政府の費用負担によって処理が行われたとされています。

 PCB処理を進める国際社会では汚染者負担の原則が徹底されています。日米間の協定や安全保障上の配慮は理解しておりますが、環境保護と国民の安全を最優先に考えれば、有害廃棄物の処理責任の在り方が国際原則と乖離しているのではないかとの懸念があります。

 日米地位協定という枠組みの中にあっても、極めて有害性の高いPCBの処理については、国際的な環境保護の理念や汚染者負担の原則を踏まえた対応が求められると考えます。

 現在の費用負担の在り方も含め、政府の御見解をお聞かせ願います。

大森政府参考人 お答えいたします。

 防衛省が行う、返還事業、提供施設整備事業及び米軍再編事業に伴い発生したPCB廃棄物につきましては、防衛省において処理されてきたと承知しております。

 在日米軍が所有する、在日米軍施設・区域由来のPCB廃棄物への対応につきましては、米側において適切に対応がなされるよう、引き続き外務省、防衛省と連携して取り組んでまいります。

 以上です。

西園委員 御答弁ありがとうございます。

 では、防衛省にちょっと次の質問をさせていただきたいと思うんですが、在日米軍基地には、戦闘機など、米軍が所有、管理する設備がある一方、日本側が整備し米軍に提供している施設や、自衛隊が共同使用している施設もございます。

 先ほど、過去の施設返還時や提供施設整備事業において発見されたPCBについては、日本政府が日米地位協定に基づき処理費用を負担してきた、こういう実態を確認をさせていただきました。

 では、今後、米軍基地内の自衛隊との共同使用施設や、日本側が整備し米軍に提供している施設において、新たに高濃度PCBを含む大型変圧器などが発見、排出された場合、その処理責任や費用負担はどうなるのでしょうか、御見解をお聞かせください。

末富政府参考人 お答え申し上げます。

 先ほど環境省からも御回答があったように、在日米軍から施設・区域が返還された場合の原状回復措置に係る事業において発生したPCB廃棄物につきましては、日米地位協定第四条の1の規定に基づき、また、提供施設整備及び米軍再編に係る事業において発生したPCB廃棄物につきましては、日米地位協定第二十四条2の規定に基づきまして、それぞれ日本国政府が処理費用を負担し、在日米軍から返還手続を取った上で、これまでも関係法令に基づき、防衛省が適切に処理してきたところでございます。

 今後も、これまでと同様に、関係法令に基づきまして、防衛省は適切に対応してまいりたいと思っております。

西園委員 御答弁ありがとうございます。

 防衛省が提供した、あるいは防衛省が実際に共有している、この施設については日本側がしっかり負担をしてやっているということだと思います。

 私、やはりちょっとこのときに気になるのが、じゃ、それ以外、いわゆるアメリカが、米軍が所有、管理している設備、ここからもし仮に高濃度PCBが出た場合についてどうなるのかということが一つちょっと問題として上がるかと思います。

 私がやはりここで最も懸念しているのは、責任の所在や費用負担が曖昧なまま、老朽化した機器から極めて毒性の高いPCBが土壌や地下水に漏えいしてしまうリスクです。環境保護と国民の生命を守るという観点に立てば、いかなる施設であっても、有害廃棄物が放置される管理の空白地帯を生んではならないと思います。

 万が一の事態に備え、あらかじめ日米間で責任の所在を明確化し、迅速かつ確実な無害化処理が遅滞なく進むルールを確立しておくべきと考えますが、政府の御見解をお聞かせ願います。

大森政府参考人 お答えいたします。

 在日米軍が所有、管理する在日米軍施設・区域由来の高濃度PCB廃棄物への対応につきましては、米側において適切に対応がなされるよう、引き続き外務省、防衛省と連携して取り組んでまいります。

 以上です。

西園委員 ありがとうございます。

 米軍が管理しているものについてはアメリカがしっかりやってください、こういうことなわけですね。となると、在日米軍基地における環境管理基準の在り方そのものが問われているということだと思います。

 二〇一五年に発効した日米間の環境補足協定や、外務省が公表している環境に関する改善の措置では、在日米軍施設・区域の環境基準として、アメリカが日本環境管理基準、JEGSを定め、維持することとされています。そして、このJEGSでは、日米両国又は国際約束の基準のうち最も保護的なものを一般的に採用するという重要な原則が示されています。

 しかしながら、アメリカはストックホルム条約を批准しておらず、国内でのPCB処理も十分に進んでいない状況です。また、日本では、PCBを含むかどうかの基準を〇・五ppm超と定め、PCB特措法に基づいて厳格な期限管理と処理体制を整えています。これに対し、アメリカの基準はその百倍に当たる五〇ppmとされ、両国の間には大きな差がございます。

 そこで、環境省にお伺いいたします。

 日米間でこれほどの明確な基準の差異が存在する中、最も保護的な基準を採用するというJEGSの大原則に照らせば、在日米軍基地内に残存、保管されているPCB廃棄物に適用されるべきは、条約を批准しないアメリカの緩やかな基準ではなく、より厳格で環境保護の観点に優れた日本の基準、すなわちPCB特措法や廃棄物処理法と同等の厳格な管理、処理ルールがあるべきではないでしょうか。

 仮に基地内において米国側の緩やかな基準が適用され続け、日本の厳格なルールが十分に及ばない状況があるとすれば、それはJEGSの基本原則に反するだけでなく、日本国内に重大な環境管理上の抜け穴を残すことにもつながりかねません。

 国民の生命、健康、そして日本の自然環境を守る立場から、在日米軍基地内のPCBについて、例外なく、最も保護的である日本の厳格な管理基準に沿って管理、処理されるべきであると考えますが、政府の御見解をお聞かせください。

大森政府参考人 お答えいたします。

 在日米軍では、その施設・区域内の環境管理に当たり、日本環境管理基準、JEGSを作成しております。

 一般的に、このJEGSでは、米国基準、日本基準、若しくは国際協定基準のうち、より保護的なものを採用して策定され、その基準に基づいた対応が行われていると承知しております。

 在日米軍施設・区域内に残存、保管されているPCB廃棄物につきましては、米側において適切に対応がなされるよう関係省庁と連携して、引き続き取り組んでまいります。

 以上です。

西園委員 是非厳格な管理をよろしくお願いいたします。

 次に、大臣にお伺いいたします。

 JESCO事業は令和八年三月で終了し、今後は民間施設がPCB処理を担います。しかし、旧恩納通信所跡地では百万トン超のPCB含有汚泥が発見され、処理に十数年を要した事例もございます。

 現在も米軍保有PCBの実態は不透明であり、老朽化した米軍施設から大量排出が起きた場合、民間主体の処理体制だけで安全かつ確実に対応できるのか懸念がございます。国内事業者への影響も含め、政府の備えと対応方針について、大臣の御見解をお聞かせください。

石原国務大臣 まず、在日米軍が所有する、在日米軍施設・区域由来の高濃度PCB廃棄物への対応については、政府委員が繰り返し発言しておりますけれども、米側において適切に対応がなされるよう、引き続き外務省、防衛省と連携して取り組んでまいりたいというふうに考えております。

 一方で、一般論として、民間の処理施設の処理能力はどうかというお尋ねに関しては、今後、高濃度PCB廃棄物について、廃棄物処理法の告示で定める無害化処理の基準を満たした民間処理施設で安全に処理していくという方針であります。

 確実な処理体制の確保に向けて、低濃度PCBの認定事業者に申請を呼びかけていきたいというふうに考えております。また、民間事業者が高濃度PCB廃棄物を処理することに伴う追加的な改修費用の補助等もしっかりと検討してまいりたいというふうに考えております。

西園委員 ありがとうございます。

 なかなかちょっと御答弁が難しいお立場かと思いますが、米側にしっかり促していただければと思います。

 ちょっと最後の質問になってしまいますが、法改正に伴う民間への処理移行における安全管理基準の確保と、民間事業者への支援強化についてお伺いいたします。

 JESCO事業では、大型PCBの解体時にグリーンハウスによる密閉養生や負圧管理を行うなど、世界トップレベルの安全対策が講じられてきました。今後は民間事業者が処理を担うことになりますが、民間任せでは同等の安全水準を維持することは困難であり、周辺住民の不安も残ります。

 環境省が示すガイドラインをいつまでに、どこまで具体化して現場に示すのか、お伺いいたします。また、高い安全基準を維持するためには、施設改修や技術習得への技術的、財政的支援が不可欠です。国としてどのように支援を強化していくのか、大臣の御見解を求めます。

石原国務大臣 今後、高濃度PCB廃棄物の処理は民間の処理施設において行われます。その際には、これまでのJESCO事業同様、安全を確保して事業を進めることが極めて重要というふうに認識しております。

 昨年度、環境省及びJESCOが主体となって、民間の処理施設が高濃度PCB廃棄物を処理するために必要な追加設備の実証試験を行いました。この結果、安全に処理できることも確認したところであります。

 その結果については、有識者検討会にも報告を行っておりまして、PCBの分解処理技術や作業安全、衛生、法制度など、多様な分野の専門家の評価も受けているところであります。

 民間事業者による高濃度PCB廃棄物の受入れを令和九年度の早い段階から開始できるように、技術実証試験の結果を活用して、ガイドラインの改定作業も進めているところであります。

 その際、必要に応じて環境省職員による立入検査や書類検査を行い、事業者が適正に対応していることを確認し、その結果も公表をしてまいりたいというふうに考えております。

 高濃度PCB廃棄物の処理を検討する民間事業者に対しては今後、技能や知見を提供するとともに、必要な財政支援を検討することとしております。

 引き続きPCB廃棄物が安全かつ確実に処理できる体制を環境省がしっかりと責任を持って確保してまいります。

西園委員 ありがとうございます。

 在日米軍からもいつかもしかしたら出るかもしれない、やはりそのためにも民間がしっかりこれを処理できる体制を取っておくということは本当に大事だと思いますので、是非その体制を取っていただくよう、よろしくお願い申し上げます。

 以上で終わります。ありがとうございます。

宮路委員長 次に、池下卓君。

池下委員 日本維新の会の池下卓です。本日もよろしくお願いしたいと思います。

 まず、我が国の経済安全保障に直結いたします資源循環とその結節点となりますスクラップヤードの規制についてお伺いをしていきたいという具合に思います。

 昨今、今日もお話がありましたが、国際情勢、本当に緊迫の度を増しておりまして、天然資源のみならず、一度製品化されたものを利用する再生資源、これが非常に重要視されてきているかと思います。こういった、特に、グリーン化であったりとかデジタル化の進展に伴いまして、やはり、電気自動車であったりとかデータセンターに不可欠な銅、そしてレアアース、こういったものの更なる需要というのが高まってくる、これは間違いないというところであります。

 こういった中で、諸外国は資源の囲い込みというものを続けてきているわけなんですけれども、さらに、現在、足下で行っております中東情勢、これでナフサの製品、またアルミニウムの供給不安定、こういったものも本当に喫緊の課題でありますし、この週末にも友人の事業をされている方が本当に不安の声を届けていただきました。

 こういった課題がある中で、やはり、我が国が真の自立、これをしていくためには、まさに都市鉱山と呼ばれるようなスクラップヤードを最大に活用しまして資源循環を行っていく、こういうことが必要であるかと思っております。

 ただ、一方で、このスクラップヤードに関しましては、やはり、不適切な管理、そして騒音、そして臭いであったりとか、そういう問題が後を絶ちません。こういった地域住民の不安を除いていくということも必要であるかと思います。

 そこで大臣にお伺いをしたいと思うんですが、政府として、現在の資源循環をめぐる現状、課題、これは改めてどう認識されているのか、そして今後どのような形で資源循環政策を展開されていこうとしているのか、お伺いをしたいと思います。

石原国務大臣 お答え申し上げます。

 世界で資源の獲得競争が激しさを増す中、我が国では金属等の資源を輸入に依存しているところであります。一方で、本来なら国内のリサイクルに回るべき原料の多くが、埋立て、焼却処分、輸出されている状況でもあります。不適正スクラップヤードを経由して一部の資源が海外に流出している可能性も指摘されているところであります。

 こうした状況の中、天然資源のみならず、再生資源の確保に向けた取組の更なる強化が課題であります。官民投資を促進し、循環経済への移行を加速させ、高市政権が掲げる強い経済を実現するための成長戦略につなげていくことも重要であります。

 四月に関係閣僚会議を開催し、循環経済行動計画を決定をいたしました。計画の柱の一つが、再生資源供給サプライチェーンの強靱化であります。その中で、我が国の自律性、不可欠性の観点から重要な、鉄、アルミ、銅、永久磁石について、二〇三〇年に向けた再生材の供給目標を設定したところであります。実現に向け、経済安全保障の確保に貢献する金属資源等の再資源化に対する投資促進支援として、令和七年度補正予算と令和八年度当初予算で四百十億円を措置しており、国内資源循環のための投資を進めてまいりたいというふうに考えております。

 あわせて、同計画では、循環資源の海外流出の抑制を掲げており、本法案で創設する不適正スクラップヤード対策は、その核の一つとなる政策というふうに考えております。

 本法案に基づく取組を含め、行動計画を着実に実施し、国内資源循環の強化、資源の海外流出の抑制を国家戦略として進めてまいりたいというふうに考えております。また、こうした政府の政策の方向性について、様々な機会を捉えてしっかりと発信してまいりたいというふうに考えております。

池下委員 御丁寧な答弁、ありがとうございます。

 資源の少ない我が国におきまして、いかに資源を循環させていくのか、これは非常に重要であります。そして、今御答弁にありましたように、不適切な事業者、これをいかに規制していくのかということが一方でありまして、もう一方では、健全な事業者を育成していく、この両輪をしっかりと回していくことが必要かと思っております。

 そういった中で、この新法によるスクラップヤード規制と、それに伴う放置リスクについて次はお伺いをしていきたいと思います。

 今回の改正法で許可制が導入されまして、都道府県知事等が、事業停止命令や許可取消し又は改善命令や措置命令といった強力な監督権限が付与されることになります。これまでも、一部の自治体の方で条例というものが作られておりましたけれども、罰則についてもかなり変わってきたということがありますので、その実効性、これを期待したいというところで認識をしております。

 しかしながら、懸念される点が何かといいますと、逆に、規制強化によって事業継続が困難になった不適正事業者がスクラップを放置したまま、廃棄であったりとか、廃業、投棄してしまう、こういうケースを懸念しております。例えば千葉市では、市街化調整区域にある八十九か所のヤードのうち、許可を取得しているものは僅か三か所にとどまっているという情報もあります。中には十四回もの指導を無視し続けているという極めて悪質な事例もあります。

 今回のスクラップヤード規制によりまして、不適切な事業者の是正や排除を積極的に進めていただいて、国内資源循環を強化してもらいたいという具合に思いますが、事業停止や許可取消しになったヤードにスクラップが放置されてしまうのか、ここを是非とも回避していただきたいなと思っている次第です。

 そこで、事業取消しが必要となるような状況まで悪化してしまう前に、事業者を是非指導して、事前に改善していくということが必要であるかと思いますけれども、どのように取り組んでいくのか見解をお伺いしたいと思います。

角倉政府参考人 お答え申し上げます。

 ただいま御指摘いただきましたとおり、放置等の形で事態が非常に悪化する、そうした段階に至らないように、その前の段階でしっかりとした対策、手を打っていくということが極めて重要であると考えております。

 こうした観点から、本法案では、都道府県知事による立入検査や報告徴収、改善命令、措置命令といった規定を整備しており、こうした措置により、事業停止や許可取消しに至る前に事業者に状況の改善を促していく、こうした仕組みを講じているところでございます。

 また、法の施行前におきましても、規制対象となり得る事業者に対し制度の周知を図ることで、許可申請に際しての基準の遵守を当該事業者に求めることとなり、結果的に法施行後の行政指導と同等の効果があるものと考えております。

 このほか、都道府県への説明会や施行通知等により、こうした措置が円滑に実施されるよう周知してまいりたいと考えておりますし、環境省といたしましても、地方環境局も最大限活用して、地方公共団体をしっかり技術的方面でもサポートさせていただいて、本法案についてしっかり取組が進められるように、しっかり取り組んでまいりたいと考えております。

池下委員 是非、事前の指導ということを強く求めていきたいと思います。

 質問する前の事前のヒアリングの方では、今回のヤードの中にある対象物が有価物でありますので、売却によって収益化が可能なため、放置するインセンティブは働きにくいのではないか、いわゆるお宝の山をみすみす置いてどこかへ行くということはないのではないかというお話があったわけなんですけれども、ただ一方で、事業者が実際に有価物と称していながら、実際には廃棄物であって、事業者が廃業するなどしてそれを撤去する能力がない場合もあるかと思います。

 現行の廃棄物処理法については自治体による代執行が可能ということでありますけれども、ただ、それは税金をもって処理することでありますし、是非そういった代執行が出ないような形で事前に対策を打っていただきたいという具合に思っております。

 そして、もし代執行がどうしてもあるということでありましたら、やはり国としても、自治体に対してしっかりとした、財政的支援も含めまして、御支援の方をよろしくお願いしたいという具合に思います。

 それでは、次に、適正な事業者、先ほど不適正な事業者の話をさせていただいたんですけれども、適正な事業者の育成と実態調査の徹底についてお伺いをしたいという具合に思います。

 資源循環を真に機能させるためには、しっかりとルールを守って地域共生をしていく、そういった適正な事業者、これがしっかりと正当に、まともに評価される必要があると考えています。現在、優良なリサイクル事業者が、不適正な管理を行う一部の業者と同じようなスクラップ屋さんですよと言われるような、一括して一くくりにされるようなことではなくて、やはり適正なコストをかけて環境対策を行っている業者が不利益のないような形で育成をしていただきたいと思っております。

 健全なリサイクル市場を構築するためには、規制による排除と投資による育成、この両輪を回していかなければならないと思いますが、そこで、スクラップヤード自体は資源循環の輪の中で重要な役割を果たしております。今回の規制により、不適正な事業者を是正、排除していくことが重要である一方、適正な事業者の育成支援、これも必要ですが、どのような支援を行っていかれるのか、見解をお伺いいたします。

角倉政府参考人 お答え申し上げます。

 ただいま御指摘いただきましたとおり、不適正な事業者を排除するだけでなく、適正な事業者を育成支援することは、国内資源循環の観点から大変重要なことであると考えております。

 こうした観点から、本法案における事業者が遵守すべき保管基準や再生基準等につきましては、適正な事業者であれば対応できる水準となるよう、関係業界の声にもよく耳を傾けて検討していくほか、事業者の制度理解にも資するガイドライン等を整備、周知してまいりたいと考えております。

 さらに、環境省といたしましては、令和七年度補正予算及び令和八年度予算において計四百十億円を計上し、適正なスクラップヤード事業者を含む再資源化事業者等に対して、高度な破砕、選別設備など、再生資源のサプライチェーンの強靱化に資する設備の導入などを支援しているところでございます。

 こうした取組を通じまして適正な事業者を支援することで、国内資源循環を推進してまいりたいと考えております。

池下委員 ありがとうございます。

 是非進めていただきたいと思うんですが、ただ、現状は、都道府県等の調査で、約四千六百件の事業者が確認されていますが、条例未制定の自治体を含めますと、かなり、数千規模で未把握の事業者が存在するという報道もありました。法施行までに、そういった事業者に対しての調査も改めて進めていただきたいという具合に思います。

 時間がありませんので、最後、質問をさせていただきたいと思うんですが、PCB廃棄物についてお伺いをしたいと思います。

 先ほどもカネミ油症事件の話がありましたので、非常にこれは問題がある物質だと思っておりますが、これまでも、PCB特措法、いろいろ施行、改定されてまいりました。

 ただ、今回の改正によりまして、読みますと、低濃度使用製品所有事業者は、低濃度PCB使用製品の所有及び使用の状況、使用の場所、使用終了の見込み等を都道府県知事に届けなければならないものとするという具合に記載をされております。

 しかしながら、この低濃度のPCBの機材なんですが、実際にこれは相当前のものでありますので、自分の会社の中にあるのかないのか認識されていない事業者さんもいらっしゃいますし、当然、会社の中でも世代交代があるので、そもそも認識されていない事業者さんが届出するのはなかなか難しいのかなと思っております。

 当然、今までも周知啓発というのはやっておられたということは承知をしているものの、これまで以上に丁寧かつ、従来の広報手段の限界を認めた上で新たな形で周知活動を行っていくべきだと考えますが、見解をお伺いいたします。

角倉政府参考人 お答え申し上げます。

 これまでの取組といたしましては、令和四年三月に、低濃度PCBに汚染された電気機器等の早期確認のための調査方法及び適正処理に関する手引きを策定し、PCBが絶縁油に混入した可能性がある製品とその確認方法を周知してきたところでございます。

 また、自治体や事業者からの低濃度PCB使用製品の確認方法等に関する相談を受ける専門の窓口を設け、必要に応じて専門家が現地調査に同行する等、技術的な支援を行ってきたところでございます。

 こうした取組をしてきたところでございますが、今回、法改正を進めるに当たり、この法改正を機に、改めて自治体や事業者団体と協力をして更に周知を徹底してまいりたいと考えております。

池下委員 時間が参りましたので、以上で質問を終了します。

 ありがとうございました。

宮路委員長 次に、向山好一君。

向山(好)委員 国民民主党の向山好一でございます。引き続きよろしくお願いいたします。

 まず、廃棄物処理法の改正について、特に、事業者さんあるいは自治体さんへの負担、そのことと、そして、実効性あるものにするべき、そういう観点から幾つか質問させていただきたいと思います。

 今回の廃棄物処理法の改正で、スクラップヤードに許可制というのが新たに導入されることになりますけれども、その対象の施設というものの定義が、少し今のところ漠然としているんじゃないかというふうに思うんですね。

 まず、規制対象から外れるものというのもあります。具体的に言えば、廃棄物処理法でもう既に認可を受けている事業者、あるいは、単一の鉄くずを扱う者、あるいは、火災、汚染リスクが極めて低いもの、こういったものは対象から外れるわけであります。

 そこで懸念されるのは、やはり、対象逃れをやっていくということも懸念されるわけでございますので、それを防ぐためには、明確な基準やら、そして現場で十分通用するような一つの明確なものというのが必要だというふうに思いますけれども、その辺り、漠然としたものじゃないということの、あるいはガイドライン的なものというのは考えていらっしゃるのかどうか、確認させていただきたいと思います。

    〔委員長退席、五十嵐委員長代理着席〕

角倉政府参考人 お答え申し上げます。

 ただいまいただきました御指摘も踏まえまして、都道府県等が現場で判断に困ることがないよう、許可基準やガイドラインを適切に整備をしてまいりたいと考えております。

 具体的に申し上げますと、対象物品につきましては、取引価値を有するものの、本来の用途のためには取り扱われず、ぞんざいに扱われる性格を有しておりますが、金属やプラスチックが含まれる使用物品に対して、包括的に制度の網をこうした観点からかけることとしております。

 その一方で、適正に再生されることにより、均一に調製され、一定の規格に沿ったもの等については、ぞんざいに扱われる性格のものではなくなっているため、規制の対象外とすることを考えているところでございます。

 そして、これらの規制対象物品の保管又は再生する事業を行おうとする者に対して許可制度等の規制を導入するものでございますが、この許可制度の規制の対象となる者につきましての考え方につきましては、しっかり改めて整理をさせていただきたいと考えております。

 また、廃棄物処理業者につきましては、廃棄物処理業の許可取得に当たって、既に適正な保管や再生を行えることが確認されている廃棄物処理業の許可業者については、今回の許可を受けることを不要とし、スクラップ業、今度のヤード業の許可業者とみなすこととしております。

 ただし、これは法律の適用が除外されるわけではなく、許可業者と同様に保管基準や再生基準の遵守が求められ、それが守られない場合には改善命令、措置命令等の対象となることとなります。

 また、国や自治体など、規制対象物品の保管や再生を適正かつ確実に行うことができる者や、鉄鋼製品などの完成品の製造を行う者についても、規制の対象外とすることとしております。

 御指摘の規制逃れへの対応につきましては、法令に違反した個人には最大五年の拘禁刑又は一千万円以下の罰金、法人には最大三億円の罰金を科すなど、廃棄物と同等の厳しい罰則を設けることで、抑止効果を期待しているところでございます。

 その上で、改めて申し上げますと、こうした考え方も踏まえて、都道府県等が現場で判断に困ることがないよう、許可基準やガイドライン等については適切に整備をし、規制の対象範囲も含め、具体的な考え方について丁寧に説明、周知をし、規制の実効性がしっかり上がるようにしてまいりたいと考えております。

向山(好)委員 今の御答弁をお聞きしたら、やはり非常に複雑なんですね。それを実際に判断するのは自治体の職員となるわけでございますので、本当に困ることがあると思います。是非とも、そういうときはちゃんと指導をできるような体制と、そして本当に分かりやすいガイドラインというのを作っていただきたい、このことを要望させていただきたいと思います。

 さらに、現場のいろいろなトラブルというのがこれから起こる可能性は十分あって、そこの中で、今、廃棄物処理法の中で決まっている保管ルール、積替えのための保管というのは七日、あるいは処分のための保管というのは十四日というルールがございますけれども、そういった、やはりスクラップヤードも規制になるんだったら、保管期間というのもある程度決めていかなきゃいけないと思いますけれども、その辺りはどういうお考えでございましょうか。

角倉政府参考人 お答え申し上げます。

 現行の廃棄物処理法の政令で定められております産業廃棄物の保管量上限の基準につきましては、産業廃棄物の保管が施設の処理能力に比して過大に行われ、保管場所から飛散、流出する事例が多発していたことを踏まえ、そのような事態に至る前に的確な指導を可能にするために設けられたものでございます。具体的には、今御指摘いただきましたように、七日でありますとか十四日でございます。

 一方で、いわゆるスクラップヤードで取り扱われる物品につきましては、有償で取引されるものでございますので、売却することで利益が得られるものであります。こうしたことから、本来的には、ため込み続ける経済的動機は、廃棄物とは異なり、少ないのではないかと考えております。

 本法案の規制対象物品の具体的な保管の基準につきましては、こうした業態の特性の差異等を十分考慮しながら、今後しっかり検討の上、政省令で具体的に定めてまいりたいと考えております。

 また、これらの基準の検討に当たっては、適正な事業者が対応できない基準とならないよう、関係業界の意見もしっかり伺いながら検討を進めてまいりたいと考えております。

向山(好)委員 産業廃棄物とは異なるという話でございますけれども、ルール自体は、やはり不法投棄とか、あるいは悪臭の問題、あるいは土壌汚染、火災、そういったことを防ぐという意味では同じような目的なんですね。ですから、是非とも、厳格で、しかも、やはり現場の人たちの常識の範囲内のそういったルール作りというのをちゃんとしていただきたい、このことも要望させていただきたいと思います。

 次に、やはり今回の規制は、非常に専門性も有していくんじゃないかと思います。実際に立入検査をする自治体の職員というのは、その廃棄物が妥当性があるのかどうかという判断、あるいは危険物の管理ができるのか、あるいは違反をすることの認定はどうなるのか、行政処分というのはどうあるべきなのかといったらこうというような高度な専門性を必要とすることになりますが、自治体には専門的な知識を持った職員がそんなにたくさんいらっしゃるという状態にはございません。あるいは、地域ごとの運用のばらつきというのが起これば、それは本末転倒じゃないかというふうに思います。

 ですから、全国統一的な執行基準、あるいは専門人材を支援するということはやはり国がある程度責任を持ってやっていかなければいけない、整備していかなければいけないんじゃないかというふうに思いますが、そういった人材の、あるいは専門知識、そういったことについての対策は、今、環境省はどう考えていらっしゃるんでしょうか。

角倉政府参考人 お答え申し上げます。

 今回新たに規制対象となります使用済みの金属やプラスチックにつきましては、廃棄物と同様にぞんざいに扱われる性格を有しており、廃棄物行政に携わった職員の経験や知見が活用できるものと考えております。

 また、法の適切な運用のため、今回の改正により、都道府県等において、廃棄物の処理に関する実務経験を有する等の一定の専門知識を持つ職員を環境衛生指導員として指名をし、環境衛生指導員に使用済みの金属やプラスチックの適正な保管や再生に関する指導の職務を行っていただくこととしております。

 その上で、本法案に基づく規制をしっかり適切に実行していくためには、更に人材の育成でありますとか専門知識、こうしたものについての涵養というものも進めていくことが極めて大事であると考えており、具体的な取組といたしましては、環境省として、都道府県等に対して、全国統一的な執行基準等に資するガイドラインや通知を整備をし、周知を図るとともに、職員向けの研修会や説明会の開催等も通じて、周知に加えて人材育成等もしっかり取組を進めてまいりたいと考えております。

 こうした取組を通じて、都道府県等の職員の方が環境衛生指導員等として専門知識を持って職務に当たることができるよう、環境省としてしっかりサポートを進めてまいりたいと考えております。

向山(好)委員 次の質問としまして、今までスクラップヤードというのは自由に事業をできていたんですね。搬入して、そしてそれを販売する、そういうところに規制はなかったんですけれども、今回、こういうふうに許可制になっていろいろな規制ができると、今までとは事情が違ってきまして、やはり、そうならばもうやめようかなと思ったり、その負担のことによって倒産するという可能性も十分懸念されるわけですね、そういうことも予測しなければいけないというふうに思います。

 そうなると、放置されるという可能性もやはり出てくるわけですよね。そうなると、本当に住民の皆さんにしてみたら、非常に、苦情に発展しますし、そういったことというのは避けていかなければいけないと思いますけれども、現にそうなると、やはり自治体の皆さんの負担というのが増えていくんですね、対応を含めて。特に、行政代執行をしようとしたら、非常に整備するのにコストがかかってしまいます。今までなかったことというのが起こるわけですけれども、ですから、ちょっと以下環境大臣にお聞きしたいんですけれども、そういった規制をすることによって出てくる副産物に対して、大臣としてもしっかりと対応していこうという御決意があるのかどうかをお聞きしたいと思います。

石原国務大臣 御懸念の点、私も非常に重要な点だというふうに考えております。

 ただ、まずは、スクラップヤードの撤退や倒産により、使用済物品が放置されて生活環境保全上の支障が生ずる事態に至らないように、その前に対応していくことも重要だと思います。

 このため、法施行前にも、規制対象になり得る事業者に対し、許可の申請をいただくための制度の周知を図る中で、許可申請に際して基準の遵守を守ることとなり、結果的に法施行後の行政指導と同等の効果があるものというふうに考えております。

 また、本法案では、許可制の導入に加え、都道府県知事による立入検査、報告徴収、改善命令、措置命令といった規定を整備しています。こうした措置により、不適正な事業者に改善を促して、倒産とかにならないように、撤退とかにならないように力をその前に尽くしてまいります。

 その上で、撤退や倒産により都道府県等が生活環境保全の観点から放置された廃棄物の除去等の措置を講ずることとなる場合は、その費用の一部については、国と産業界から拠出されている基金があります、これを使って支援を行うということも考えているところであります。

 環境省としては、スクラップヤードの放置による生活環境保全上の支障が生ずることのないように、都道府県と情報交換を緊密に行いながら、適切に対応してまいりたいというふうに考えております。

向山(好)委員 今、基金の活用という話もいただきまして、本当に自治体の皆さんにしてみたら心強い限りだというふうに思います。

 今ずっと私が質問させていただいている経緯は、やはり、自治体の業務というのは確実に増えていって、相当重荷になる可能性が高いんですね。ですから、やはりそういった人的問題とそして財政的問題というのは解決しないと、この法律というのは実効性を担保できないというふうに思います。

 先ほどの質問にもありましたけれども、改めて環境大臣に質問させていただきますけれども、自治体の側が安心できるような答弁をお願いしたいんですけれども、やはり交付税措置というのをちゃんとやって、そしてそれを、自治体の、安心してこの制度が運用できるような体制をしいていくということの決意なり、環境大臣の思いというのを是非ともお聞かせいただきたいと思います。

石原国務大臣 委員と思いは一にしているんですが、大臣の立場として、法律がまだ成立をしていないものですから、言い方としては、都道府県等への財政的支援の在り方について、関係省庁と連携して、適切な対応を検討してまいりたいというふうな発言にさせていただければと思います。

向山(好)委員 四千六百か所以上の施設があるということなので、限られた職員の中で自治体の職員の皆さんがやられるというのは本当に大変なことだというふうに思いますし、この法律をやはり自治体の職員が執行できるかどうかにかかっているというふうに思いますので、是非とも前向きに検討していただきたいと思いますし、一つ、やはり技術的なものというのがあるので、JESCOさんというのはちゃんとそういう知識を持っているので、JESCO法というのは改正されますけれども、そういったことの支援というのも考えていただけたらというふうに思います。

 次に、災害廃棄物の処理のことについても、ふだんからの備えというのが大切だということがこの法律的にも明記されて、その対策を打とうとされておられますので、そのことに関連して、噴火のときの火山灰、このことについて御質問させていただきたいと思います。

 よく例に出されるのが、一七〇七年に起こった富士山の噴火です。そのときに発生した火山灰が十七億立米。そして、これは政府がシミュレーションもされておられますけれども、同じような噴火が起これば、西から風が吹くというような、いろいろ気象条件はあるんでしょうけれども、首都圏で四・九億立米、東京ドームで四百杯分の火山灰が降灰するということの予測もされておられます。

 となると、この四・九億立米の火山灰をどう処分するんだということが起こるわけです。やはり、災害廃棄物を今しっかりと準備しようとするならば、この降灰を、特に首都圏での降灰というのをどうされるおつもりなのか、お伺いしたいと思います。

貫名政府参考人 お答えいたします。

 富士山が噴火した場合、その噴火に伴う降灰は、噴火規模や気象条件によっては、富士山周辺にとどまらず、首都圏を含む広範囲に及ぶことが懸念されております。

 このため、内閣府では、令和六年七月から有識者による検討会を開催いたしまして、広域降灰対策に係る考え方や留意点を取りまとめました首都圏における広域降灰対策ガイドラインを昨年の三月に公表したところでございます。

 このガイドラインの中におきましては、火山灰の処理につきまして、仮置場の確保が重要であるということのほか、再利用や資源化、また、土捨場や残土処分場、最終処分場での処分また埋立て、緊急海洋投入処分などといった、最終的な処分に当たって考えられる様々な手段を記載しているところでございます。

 これらを踏まえまして、実際に対策を担う関係機関と連携して対策を検討するため、本年三月に、首都圏における広域降灰対策具体化協議会を東京都とともに立ち上げたところでございます。今後、この協議会におきまして、具体的な火山灰の処理につきましても協議を進めてまいります。

向山(好)委員 これからというお話みたいですけれども、ちょっと環境大臣に、コメントがあればお願いしたいと思いますけれども、首都圏は大臣の選挙区でもございますし。

 今、やはり、火山灰が降灰したときに非常に大切になってくるのが、仮置場だというふうに思うんですね。一時的にもやはりどこかに置かなきゃいけないし。しかし、その仮置場の降灰というのが、先ほど答弁でありましたとおり、廃棄物処理法上の廃棄物としては認められない、あるいは海洋に捨てるわけにもいかない、土壌汚染の防止法の対象でもない。ややこしいんですよね。だから、ちょっと、長期的な保管という可能性が起こるわけですけれども。

 一方で、雲仙・普賢岳というのが一九九〇年に噴火したときに、島原の沖合の埋立てに十分使って、町名も平成町ということを言われているわけですよね。そういった再利用の方法というのも十分考えられますし、やはり首都圏の選挙区である大臣は、仮置場を一体どうするのかという辺りだとか、お考えとかはございますでしょうかね。

石原国務大臣 私は、伊豆諸島と小笠原と品川区なんですけれども、品川区は林試の森というのがありまして、東京都の施設なんですが、ただ、亡くなった方の対応をするみたいな場所となったりするものですから、なかなか仮置場が、そして、学校の方は恐らく避難所になるので、災害廃棄物計画を立てているんですけれども、首都圏はなかなか大きな問題かなと。

 委員が言われているような、まさに富士山の噴火で灰が出てくると、また、その灰が、風が吹いたら舞ってしまうような状況なのかどうか、ちょっと私自身、知見がありませんけれども、今、政府委員の方から説明がありましたけれども、ガイドラインも出されて、そして、首都圏における広域降灰の対策の協議会もありますので、その検討状況なんかもしっかりとフォローしながら、災害廃棄物の担当省庁として、いろいろと検討を進めてまいりたいと思います。

向山(好)委員 事前通知なしで申し訳ございませんでしたけれども、やはり、災害廃棄物の平時での備えというのを今回の法改正でしっかり明記されているわけですから、火山灰についても十分検討していただいて、明確な方針というのを持っていただきたいというふうに思います。

 それと併せて、この法律改正の中で、災害廃棄物の処理に関して再々委託というのを認めていくということが規定されております。

 一時的に大量の廃棄物が出ますから、そのことについては理解をいたします。しかし、廃棄物処理法では、産廃の再委託というのは原則禁止になっているんですね。その理由は、責任を曖昧にしてはいけないということ、あるいは不適正処理や不法投棄を防ぐためということでございまして、そういう意味では、やはり、災害廃棄物といえども、不法投棄になってはそれはいけないわけであります。ですから、再々委託ということを認める上でも、自由に、やりたい放題というのはよくないというふうに思います。許可業者とか自治体が把握している事業者とか、あるいは協定を締結している事業者とか、ある程度の線引きというのが要るというふうに思いますが、どういう今御判断でしょうか。

角倉政府参考人 お答え申し上げます。

 非常災害時には、被災自治体内の廃棄物処理業者の被災や処理能力の不足が発生することから、処理を円滑かつ迅速に進めるためには広域な処理が重要となります。その場合、被災自治体以外の廃棄物処理業者に委託する必要が生じることも考えられます。

 このような場合には、被災自治体は、被災自治体以外の廃棄物処理業者の知見がないことが想定されます。このため、被災自治体の委託先から他の区域の取りまとめの民間団体に再委託した上で、その民間団体に加盟する廃棄物処理業者に再々委託をする形とすることが、被災自治体内の災害廃棄物を円滑かつ迅速に処理することが可能となる手段であると考えております。

 その上で、もちろん、災害廃棄物といえども、それが適正に処理をされなければならないことはこれは言うまでもないことでございます。このため、今般の再々委託の新設に当たっては、委託を受けるに足りる施設、人員及び財政的基礎を有するなどの再委託の基準と同様の基準を適用することとし、その上で、自治体が策定する一般廃棄物処理計画に従うことを法律において要件としていくことを考えております。

 今後、その具体的な内容を施行通知等で明記するなどの対応を検討してまいりたいと考えておりますが、その際に、一般廃棄物処理計画に従うこと、この要件については、透明性の確保や実効性の確保の両面を担保する観点に立って、再々委託による不法投棄等の不適正な処理が横行することがないよう、自治体の意見も伺いながら丁寧に対応し、具体的な内容について施行通知等で明記するなどの対応を検討してまいりたいと考えております。

向山(好)委員 今回の改正の背景は、やはり、広域で処分、処理をしないといけないというのがあるというふうに思います。ですから、他府県の事業者さんを十分活用するという趣旨は十分僕も理解して、そうしなきゃいけないなというふうには思いますけれども。

 ですから、そのときに、何も基準もないということになれば、その処理というのが不適切に行われる可能性も高まるので、今おっしゃったような運用をしっかりと厳格にやっていただきたいというふうに思います。

 次に、PCB特措法についても御質問させていただきます。

 今回の法改正で、低濃度のPCB使用製品を所有する事業者が、使用状況やら、そういったことを届け出る義務というのが新たに発生するわけであります。その背景は、使用中の低濃度のPCBの機器が十分に把握されていないということがあるというふうに思うんですね。

 そうなると、先ほどのちょっと質問ともかぶりますけれども、低濃度のPCBが入っているかどうかも分からずに扱っている事業者もいらっしゃるところをどう把握していくんだというのが、課題になってくるというふうに思います。

 環境省としては、そういった件数というのを、ある程度、民間任せじゃなくて、環境省としてもちょっと把握をしておくべきじゃないかというふうに思いますけれども、その辺りは、今、現状どうなっているんでしょうかね。

角倉政府参考人 お答え申し上げます。

 低濃度PCB使用製品につきましては、PCBの製造禁止後に製造工程で意図せずにPCBが混入した絶縁油を使用した製品であり、これまで環境省では、関係省庁や関係業界団体の協力を得て、その実態把握を進めてきたところでございます。

 その結果を活用し、令和四年三月には、低濃度PCBに汚染された電気機器等の早期確認のための調査方法及び適正処理に関する手引きを策定し、PCBが絶縁油に混入した可能性がある製品と、その確認方法を周知しているところでございます。

 また、自治体や事業者からの低濃度PCB使用製品の確認方法等に関する相談を受ける専門の窓口も設けておりまして、必要に応じて専門家が現地調査に同行する等、技術的な支援を行っているところでございます。

 さらに、法改正を機に、改めて、自治体や事業者団体、電気技術者団体と協力をして、使用中の低濃度PCB使用製品の確認を推進してまいりたいと考えております。

向山(好)委員 ありがとうございます。

 では、最後に、ちょっと大臣に一つお聞きしたいと思いますが。

 今回のスクラップヤードのこともこれは一緒だというふうに思うんですけれども、やはり、民間事業者さん、あるいは自治体さんに新たな負担が発生するんですね。このPCBの特措法でも、これは分析するということも新たに必要です。それには当然コストもかかる、あるいは、いろいろなやはり投資もやっていかなければいけないというようなこともございます。

 処理する方にも当然コストが発生するわけでございまして、このように、現場に過度な義務とコストだけを押しつけると、結果として、届出の回避とか、そしてやはりやってはいけないのが、放置状況にあるとか、そういうことが起こりかねないわけでございまして、分析費用の支援とか機器更新への支援とか、あるいは相談体制、地方での処理能力の確保、こういったことというのをやはり環境省さんたちも責任を持って整備していかなきゃいけないというふうに思いますが、大臣はどのようにお考えなんでしょうか。

石原国務大臣 非常に大切な点だというふうに私も思っておりまして、現行法では、中小企業等に対して、低濃度PCB廃棄物の処分期限である令和九年三月末までは、分析費用や処理費用の一部に対する補助を実施をしております。また、低濃度PCBに汚染されている変圧器を高効率の変圧器に交換する場合も、その費用の一部を補助する事業も実施をしています。また、日本政策金融公庫から、低利子でPCB廃棄物の処理等に要するお金を融資することも可能になっています。

 ですから、環境省としては、今の法律が来年の三月に終わってしまいますので、来年、令和九年四月以降も、PCB廃棄物が適正に処理されるための必要な支援について検討してまいりたいというふうに考えています。

向山(好)委員 四月以降のしっかりとした体制というのも是非ともお願いを申し上げまして、私の質問を終わらさせていただきたいと思います。

 ありがとうございました。

    〔五十嵐委員長代理退席、委員長着席〕

宮路委員長 次に、なかやめぐ君。

なかや委員 参政党のなかやめぐです。

 本日も質問の機会をいただき、ありがとうございます。

 質問の順番が六番目でしたので、さきの質問者の皆様と内容が少し重複する部分がありますが、後ほど動画で御覧になられる方もおられますので、少し説明が長くなりますが、御容赦ください。

 それでは、早速質問に入りたいと思います。

 参政党は、産業廃棄物の処理について、国民の健康と生活環境を守る観点を重視して、安全性と透明性の確保を大切にしています。

 PCB、ポリ塩化ビフェニルなど有害廃棄物については、国や自治体の責任を明確にし、民間任せにし過ぎない監督体制や情報公開を必要としています。また、処理費用の高騰による不法投棄などを防ぐため、中小企業者への配慮も重視しています。大量生産、大量廃棄型の社会を見直し、地域循環型の資源の活用や適正処理を進めるべきとの立場です。

 PCBは、熱に強く、電気の絶縁性が高いことから、かつては電柱についている変圧器やコンデンサーなどに広く使用されましたが、体内に蓄積しやすく、皮膚への障害や健康被害を引き起こす強い毒性が問題となりました。先ほども何度も出ましたが、一九六八年には、食用油にPCBが混入したカネミ油症事件が発生し、多くの健康被害を生みました。いまだに被害に苦しんでおられる皆様には、心よりお見舞いを申し上げます。

 今回の法改正は、高濃度PCB廃棄物の処理がおおむね完了したことを踏まえ、JESCO、中間貯蔵・環境安全事業株式会社による処理事業を終了する一方、今後は、低濃度PCB使用製品についての届出や管理義務を設け、民間処理施設も活用しながら、適正な処理と漏えい防止を進めるものです。

 なお、JESCOは、PCB廃棄物の安全な処理を担うため設立され、その後に福島第一原発事故の除染作業で発生した土壌や廃棄物を福島県内で一時的に保管、管理する中間貯蔵事業を担うこととなった、一〇〇%国が出資する特殊会社です。

 それでは、まず、議論の前提として、日本国内で、PCB濃度が〇・五%を超えるなど高濃度PCB廃棄物に分類されるものはほぼ処理が完了し、残っていないとの理解でよろしいでしょうか。政府参考人にお伺いします。

角倉政府参考人 お答え申し上げます。

 これまで、JESCOにおいて高濃度PCB廃棄物の処理を進め、変圧器、コンデンサー等を約三十九万六千台、安定器、汚染物等を約二万一千トン処理をし、本年三月をもってJESCOでの事業は終了しているところでございます。

 二〇〇一年のPCB特措法制定時において、変圧器、コンデンサー等の保管台数を約三十九万台と把握していたことから、その後に見つかったものも含め、存在が把握できているものについてはほぼ処理ができたものと考えております。

 もちろん、これから散発的に発見されるものは出てくるとは思っておりますが、私どもといたしましては、存在が把握できているものにつきましてはほぼ処理ができているところまで来ているのではないかな、このように考えているところでございます。

なかや委員 ありがとうございます。

 今後新たに高濃度PCB廃棄物が見つかった場合、その処理は、環境大臣が認定した民間の処理施設で行うとのことですが、全国で受皿となり得る民間処理施設は何か所あるのでしょうか。政府参考人にお伺いいたします。

角倉政府参考人 お答え申し上げます。

 高濃度PCB廃棄物の処理につきましては、環境省では、令和六年度から有識者検討会において、JESCO事業終了後の処理の在り方について検討を進めてきたところでございます。その結果、低濃度PCB廃棄物や廃油等の産業廃棄物の処理を行っている民間施設において、今後、少量かつ散発的に発生する高濃度PCB廃棄物の処理をできるようにしていくことが妥当である、こういう結論をいただいているところでございます。

 今後、少量かつ散発的に発見される高濃度PCB廃棄物につきましては、廃棄物処理法の告示で定める無害化処理の基準を満たした民間処理施設で安全に処分を進めていく方針としております。

 現在、低濃度PCB廃棄物の処理施設が全国各地に存在をしており、主として、環境大臣が既に認定、又は都道府県知事が許可している、全国二十六か所の低濃度PCB廃棄物の処理施設から新しい高濃度PCB廃棄物の処理の認定申請が行われるよう、今後呼びかけを行ってまいりたい、このように考えているところでございます。

なかや委員 ありがとうございます。

 迅速に処理できるように、二十六か所以外の処理施設の処理能力の把握に努めていただきたいと思います。

 続けます。

 これらの民間処理施設に対して、環境省としてどのような支援をしていく予定でしょうか。政府参考人にお伺いします。

角倉政府参考人 お答え申し上げます。

 高濃度PCB廃棄物を民間の処理施設で処理するに当たっては、処理施設の改修が必要となることから、その支援を検討しているところでございます。

 また、環境省が実施した技術実証の結果を活用して、処理に係るガイドラインの改定作業も進めており、今後、高濃度PCB廃棄物の処理を検討する民間事業者に対して、技能や知見を提供してまいりたいと考えております。

 引き続き、PCB廃棄物を確実かつ安全に処理できる体制の確保を目指してまいりたいと考えております。

なかや委員 ありがとうございます。

 それでは、民間の処理施設で高濃度PCB廃棄物を処理するに当たって、安全性をどのように審査していくのでしょうか。また、処理の開始前後に周辺住民に対する情報の開示はどのように行われるか、政府参考人にお伺いします。

角倉政府参考人 お答え申し上げます。

 高濃度PCB廃棄物を民間で処理する際には、環境大臣が既に認定している低濃度PCB廃棄物の処理施設を改修の上で、処理を進めることが想定をされます。

 こうした施設において高濃度PCB廃棄物を処理するに当たりましては、環境大臣による無害化認定制度を活用し、改めて認定を取得していただく必要がございますが、PCB廃棄物の処理技術や作業安全、衛生など、多様な分野の専門家から成る技術評価委員会の確認を受けて、認可を受ける制度としているところでございます。

 この認可の過程では、申請書類を公告縦覧し、処理施設の周辺の住民を始めとする関係者から寄せられた意見等を審査の際に考慮することとなっております。

 また、環境大臣の認定を受けて処理を開始した後は、廃棄物処理法に基づき、処理実績や排ガス等の維持管理情報についても公開を義務づけているところでございます。

なかや委員 安全性の確保と地域住民の理解を得ることは必須の課題です。処理の開始後に定期的な立入検査や抜き打ち検査等を実施していくのでしょうか。政府参考人にお伺いいたします。

角倉政府参考人 お答え申し上げます。

 高濃度PCB廃棄物を処理するに当たっては、無害化認定制度を活用することを想定しておりますが、環境大臣が認定権者として、責任を持って、事業者を指導監督していくこととしております。

 このため、必要に応じて環境省職員による抜き打ちの立入検査や書類検査などにより、事業者において適正な対応が取られていることを確認し、しっかりと取組を進めてまいりたいと考えております。

なかや委員 ありがとうございます。

 地域住民の理解が得られるように、適切な検査と情報公開をお願いいたします。

 新たに発見された高濃度PCB廃棄物は、今回の法改正により五年以内の処分が求められますが、処理施設がなければこの義務を果たすことが困難となります。

 民間の処理施設が適切に確保されなければなりませんが、処理施設の数が不足する場合や処理困難な高濃度PCB廃棄物が新たに発見された場合、最終的な責任は誰が負うのでしょうか、政府参考人にお伺いいたします。

角倉政府参考人 お答え申し上げます。

 廃棄物処理法におきましては、産業廃棄物は、適正な委託による処理も含め、排出事業者が自ら処理しなければならない、このようにされております。このことから、PCB廃棄物につきましても、一義的には排出事業者の責任で処理しなければならないと考えております。

 その一方で、PCB特別措置法におきましては、国の責務としてPCBの処理体制の整備等が位置づけられているところでございます。民間の処理施設が適切に確保されない事態が確認された場合には、技術開発や補助事業等を検討し、PCB廃棄物の処理体制に支障が生じないように取り組んでまいりたいと考えております。

なかや委員 ありがとうございます。

 PCB廃棄物の排出事業者が責任を果たすべきことは言うまでもありませんが、その責任を果たせる基盤づくりの最終責任は国が果たすようにお願いいたします。

 問七は先ほど既に出ましたので、飛ばさせていただきます。

 では、次の質問に参ります。

 分析費や保管費、運搬費、処理委託費が高額になる場合、中小事業者には負担が大きく、調査や届出を避けて、不法投棄や紛失、放置、通常の産業廃棄物への混入などにつながるおそれがあるのではないでしょうか。その対策について、政府参考人にお伺いします。

角倉政府参考人 お答え申し上げます。

 今後の高濃度PCB廃棄物の処理に係る費用につきましては、民間事業者が決定する形となります。政府として費用決定に関与はできませんが、負担する費用によって不適正な処理につながることがないよう、設備改修支援を通じて処理費用の低減を図るとともに、必要に応じて処分費用等への助成についても検討してまいりたいと考えております。

 こうした取組により、今後散発的に発見される高濃度PCB廃棄物の円滑な処理が進むように、取組を進めてまいりたいと考えております。

なかや委員 ありがとうございます。

 実効性が上がるよう、しっかりとした対策をお願いしたいと思います。

 続けます。

 中小企業や個人事業主、老朽化したビルの所有者、地方自治体に対し、分析費や処理費への補助、共同処理、ワンストップの相談窓口、自己申告の支援制度などを設けるという考えはおありでしょうか、政府参考人にお伺いします。

角倉政府参考人 お答え申し上げます。

 現状におきましては、PCB廃棄物の処理の費用負担が大きい中小企業等に対して、低濃度PCB廃棄物については、その処分期限である令和九年三月末まで、PCBの分析やPCB廃棄物の処理費用に対して補助を実施しているところでございます。

 処理に係る手続については、事業者向けのパンフレットを配布し、届出等の必要な手続を周知しているほか、PCB廃棄物の適正な保管方法、処分先となる施設も案内をさせていただいているところでございます。

 環境省といたしましては、PCB廃棄物が発見された場合においても、中小企業、個人事業主、老朽ビル所有者、地方自治体の皆様がお困りになることがないよう、地元自治体や地方環境事務所と連携をし、相談等の対応をしっかり進めてまいりたいと考えております。

なかや委員 ありがとうございます。

 これからも実効性が上がるよう、しっかりとした対応をお願いいたします。

 では、最後の質問になります。

 国民の安心、安全な暮らしを守るため、今後もPCBの処理を安全かつ確実に行っていくことについて、石原環境大臣の御決意をお伺いいたします。

石原国務大臣 お答え申し上げます。

 二〇〇〇年代以降、高濃度PCB廃棄物はJESCOにより処理されてきました。また、低濃度PCB廃棄物は民間の無害化処理認定施設等において処理されてきたところであります。これらにより、我が国のPCBの無害化処理は確実に進捗してきたところであります。

 その結果、毎年、自治体が調査している河川や湖沼等におけるPCB濃度の測定結果では、継続的に環境基準を達成をしているところであります。これまでPCB処理に尽力してきた我々の先輩方や有識者の皆様、そしてJESCOの立地地域の自治体や地域住民を始めとする関係の皆様の御理解、御協力に改めて敬意を表し、感謝を申し上げたいというふうに思います。

 今回の法改正案では、今後、少量、散発的に発見されるであろう高濃度PCB廃棄物への対応を行い、加えて、現在使用されている低濃度PCB使用製品を廃棄する際の対応を定めるものであります。これまでの一律の処分期限ではなく、個々の廃棄物ごとに一定の期間内の処分の義務づけを行うものであります。

 この制度を円滑に実施していくことにより、今後とも、PCB廃棄物を適正に処理し、国民の安全、安心の暮らしの確保につなげてまいりたいというふうに考えております。

なかや委員 丁寧な御答弁、ありがとうございました。

 国民の安心、安全を守るため、今後も国と都道府県が責任を持って適正な処理を進めていくことを求めます。

 以上で私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

宮路委員長 次に、緒方林太郎君。

緒方委員 最後、十五分、よろしくお願いいたします。

 まず、PCB関連についてお伺いしたいと思います。

 これは全国五か所でやっていた案件なんですね。北海道の室蘭、東京都は江東区、愛知の豊田、大阪市の此花区、そして我が町、北九州なんです。

 我が町、北九州でずっとやってきて、私、間近でずっと見てまいりました。これは、二回我々は延長しているんですね。一回目、延長してくれと二〇一三年に来られました。そのときに環境省は何を言ったかというと、一回こっきりですからと言ったんですね。それで、じゃあということで一回延長した。

 しかし、二〇二二年、もう一回環境省が、申し訳ないけれどももう一回延長してくれと。さすがに二回目のときはやましかったんだろうと思います、小泉環境大臣が直接来られました。よく覚えています。いろいろな地元の感情もたくさんありました。しかし、我が町はこの二回の延長をしっかりと受け入れて、この事業をやり遂げました。

 環境大臣の評価を求めたいと思います。

石原国務大臣 北九州市は、明治時代の官営八幡製鉄所の創業以来、日本の物づくりを支えてきた産業の町であります。また、昭和時代の大気汚染等の公害を技術で克服し、今では先進的な脱炭素の取組を進めている環境の町でもあります。常に日本経済をリードしてきた先進自治体の一つであるというふうに認識をしております。

 かつて、民間による処理施設の設置が進まず、全国的にPCBを長期に保管せざるを得ない状況が問題となっている中、二十五年前の二〇〇一年に、北九州市が全国初のPCB廃棄物処理施設の立地を受け入れてくださいました。科学技術の力や環境保全の重要性に対する深い理解を有する北九州市だからこそ可能であった、歴史的な御決断であったというふうに考えております。これが、全国五か所の処理体制の整備に至る大きな第一歩となりました。

 そして、その後、委員が言われたように、二度にわたる処理期限延長の申請を苦渋の御決断によりお受けいただきました。

 JESCO北九州PCB処理事業所においては、累計で、コンデンサー約六万二千台、安定器等約一万トンの処理を行い、PCBによる環境リスクを大きく低減することに貢献をいただきました。

 現在、PCB処理施設は解体、撤去工事が進められており、これらも、安全第一で実施をしてまいります。

 北九州を始めとするJESCO施設の立地自治体や立地地域の住民の皆様の長年にわたる御協力に改めて私からも感謝を申し上げたいと思います。

緒方委員 ありがとうございました。本当に、地域の反対運動も結構あったんですね。けれども、それを、いろいろな御理解を得ながら継続してやり終えたということで、今の環境大臣の御評価、ありがたく承りたいというふうに思います。

 その上で、我が町はリサイクル業で一生懸命頑張っています。このPCBのみならず、ペットボトルとか、これから大型の電炉の工場がうちの町で行われることになりますので、そのスクラップの話とか、この後のスクラップヤードの話にもつながりますけれども、リサイクル業でしっかり頑張っていきたいと思います。

 ですので、今回の貢献に鑑みて、今後、うちの町からいろいろと環境省に提案させていただきたいと思いますので、どんどん聞いていただき、そして、可能なところは是非サポートいただきたいと思います。辻副大臣の答弁を求めたいと思います。

辻副大臣 お答えします。

 昨年度、環境省では、再生材サプライチェーンの構築に向けた現状把握と課題分析、今後の対策の方向性を整理することを目的に、プラスチックや金属資源など十の循環資源を対象に調査を実施しました。この中で、調査結果を地域の課題解決に生かせるかについて、北九州市と室蘭市を対象にケーススタディーを行いました。

 といいますのは、本調査事業において、北九州市については、既に大臣からもお話がありましたように、物流インフラやAI技術、潤沢な再生可能エネルギーを積極的に活用することで、全国規模での循環資源の回収、リサイクル事業の効率化、脱炭素化を実現できるポテンシャルがあるとされたところでございます。

 先月関係閣僚会議で決定した循環経済行動計画には、再資源化拠点等の構築、ネットワーク形成を実現していくことが盛り込まれました。その実現に向けては、経済安全保障の確保に貢献する金属資源等の再資源化に対する投資促進支援として、令和七年度補正予算と令和八年度当初予算で措置した四百十億円も活用して、国内資源循環のための投資を促す考えであります。

 環境省としては、これまでも、九州市内の事業者によるリサイクル設備の導入等を支援してきましたが、北九州市のようなポテンシャルを持つ地方自治体やその域内の民間事業者がその強みを最大限発揮できるよう、地元の声もお聞きしながら、引き続きしっかりと後押ししてまいりたいと思いますので、引き続き、北九州市からの御相談をお待ちしています。

緒方委員 今聞いていると思います。ありがとうございました。

 それでは、スクラップヤードの質問に移っていきたいと思います。

 これは、私は、少しこれまでの議論でもあったんですけれども、規制の重複がかなり生じると思うんですね。ここまで皆さん方の言及がなかったんですけれども、昨年の国会で、警察庁所管で金属窃盗に対する法律が通りました。あの法律、もちろん、この法律とスコープは違うんですけれども、多分、対応する業者は一緒だと思います。そうすると、金属窃盗の法対応がある。そして、今回新しく作る法の対応がある。更に言うと、先ほど井原議員からもありましたけれども、地方自治体レベルでの条例の話もある。場合によっては三重規制になっている可能性があるんですね。

 これは、私、大岡委員長の下、内閣委員会でも質疑に立ったんですが、そのときも当時の角倉さんとやり取りさせていただいたんですが、ワンストップ化をある程度していくことをしないと、もちろんスコープは違うんですけれども、業者は一緒ですから、何かやった方がいいと思います。いかがですか。

角倉政府参考人 お答え申し上げます。

 ただいま御指摘いただきました論点につきましては、昨年五月の衆議院の内閣委員会でも、ただいま御紹介いただきましたとおり、御指摘をいただいたところでございます。事業者の事務負担を考慮すべきという、こうした御指摘の問題意識は、まず私どもとしてしっかり受け止めさせていただきたいと思っております。

 その上で、ただいま御指摘いただきましたとおり、両法の法案、今回の法案と、警察庁の法律はもう既に通ったものでございますが、この両法につきましては、その趣旨、目的が異なる部分がもちろんございます。

 警察庁が所管する金属盗対策法については、特定金属製物品の窃取の防止を目的とする一方、本法案は、使用済金属やプラスチックの物品がぞんざいに扱われることによる生活環境への悪影響の防止等を目的としており、法律の目的が異なる上、金属盗対策法が届出制、本法案が許可制という制度の仕組みの違いはございます。

 もちろん、こうした両法の目的や仕組みの違いを考慮すれば、手続の一元化等は決して容易ではございませんけれども、両制度の行政手続で事業者が備えるべき書類や帳簿の記載事項を可能な限り取りそろえるなど、事業者の行政手続に要する負担をできる限り軽減できるよう、何ができるか、この点については、警察庁とともにしっかりと検討を進めてまいりたいと考えております。

緒方委員 もう一言と思ったんですけれども、まあそれぐらいかなというふうに思いました。

 ただ、これは中央から言わないと、まず、金属窃盗の方はどこに行くかというと、県の公安委員会へ行くわけですよ。こっちは、県庁にある環境部局ですよ。ほっておいたら絶対協力しないんですよ。するわけないじゃないですか、この二つが。県の公安委員会と県庁にある環境部局が協力するわけがないわけでありまして、中央から少し強く言わないとこれはできないんですね。角倉さんは今検討すると言われましたので、期待したいと思います。頑張ってください。

 それでは、質問を移したいと思います。

 私、地元で見ていて、先ほど、外国人か外国人でないかとかいうことを余り言いたくないんですけれども、ただ、これを進めていくときに必ず出てきそうなのが、表に出てきている人間がダミーであるというケースですよね。何か裏で差配している人がいるんだけれども、許可を取っている人はちょっとダミーっぽい人がいて、それを裏で操作している人がいるみたいな、そういうイメージですね。

 つまり、これは何かというと、問題が起きて全部駄目になってしまったときに、もう誰も残っていないです、実は許可を取っていた人間はただのダミーでしたというケースになると、結果として、全部破綻してしまって、どうしましょう、どうしようもないですね、行政代執行ですというようなケースが生じると思うので、事業者の身元については、名目的な許可申請者のみならず、結構深く把握する必要があるのではないかと思いますが、角倉さん、いかがですか。

角倉政府参考人 お答え申し上げます。

 いわゆるスクラップヤード業の許可申請においては、法人の役員が欠格要件に該当する場合は不許可処分となります。

 この役員には、取締役等に加えて、これらに準ずる者と同等以上の支配力を有するものと認められる者も含まれる形にしております。

 現行の廃棄物処理業に関しては、例えば一定の株式を所有する者等を、同等の支配力を有する者と解釈をしているところでございます。この確認の方法としては、許可申請書に五%以上の株式を有する株主を記載をし、申請者の住民票のほか、これらの株主の住民票等を添付することで、都道府県等が申請者の身元や実質的な支配力を有する者の身元を把握できる仕組みとなっているところでございます。

 今後、この既存制度の仕組みを参考に、申請者を厳格に審査できるよう、具体的な考え方を検討してまいりたいと考えております。

 更に申し上げますと、規制対象物品が不適正に放置され、生活環境保全上の支障が生じた場合に、都道府県知事等は措置命令を実施することができる形となっております。この措置命令の対象としては、放置を行ったスクラップヤード業者のほか、当該放置を唆した者や幇助した者等も含まれる形としております。また、これらの者は、その他の関係者として、報告徴収や立入検査の対象となり得るため、教唆や幇助の事実関係の把握を行うことも制度上可能としております。

 こうした規定により、スクラップヤード業者だけではなく、その背後にいる実質的な支配者への責任追及が可能となる仕組みとなっておりますので、こうした仕組みを踏まえて、本日いただいた御指摘も踏まえまして、しっかりと規制の実効性を上げていきたいと考えております。

緒方委員 ありがとうございました。

 私、この後、報告、立検における関係者の範囲について聞こうと思ったんですが、今答弁がありましたので。

 いろいろな各種法律の中で関係者という言葉が出てくるんですけれども、これを狭く解しちゃうと、立検とか報告徴収とか追っていったところで、ぴたっとこれ以上できませんということになって、全体解明ができないということがあり得るので気をつけてくださいということを言おうと思いましたが、そこは今答弁がありましたので、頑張ってください。

 それほど時間はないんですけれども、今回、要適正保管そして要適正再生に該当するものが対象になっていくんですけれども、そもそも、私は思うんですけれども、要適正保管とか要適正再生に該当するものというのは、有価物でないものが結構多いんじゃないかと思うんですよね。

 だって、実際、スクラップヤードに例えば何か物を持ち込むと、何でも持ってきてください、ただで受け入れますみたいな、行くんですけれども、持ち込んだら、いろいろな名目でお金が取られるんですよ。そうなってくると、それはもう既に有価物ではなくて廃棄物なわけであって。

 だんだんだんだん、この法律を見ていると、廃棄物と有価物の境が不明確になってきていて、けれども、それでも無理して分けようとすると、ちょっと有害な結果を招くんじゃないかと思ったりするんですね。何となくこれは、廃棄物と有価物の分かれ目が不明確になって、この法律だって、何か、それならもう全部廃棄物で捉えた方がいいんじゃないかなと思ったりすることがあるんですけれども、角倉さん、いかがですか。

角倉政府参考人 お答え申し上げます。

 これまでの産業廃棄物処理行政の現場においては、実際に厳しく規制しようとした場合に、事業者の側から、これは廃棄物ではなく有価物であると、こうした形で、廃棄物処理法の厳格な適用が難しい場面が多々あったという声をいただいているところでございます。

 今回のヤード規制は、たとえ有価物であったとしても、今回のスクラップヤードに該当するものについてはしっかりと廃棄物処理法の枠組みの中で規制ができる、こういう形になっておりますので、今申し上げました有価物と廃棄物の規制の境目、こうした問題への解決策の一歩として今回提案させていただいているものでございまして、しっかりと生活環境保全上の支障の防止に取り組めるように、ただいまいただきました御指摘も踏まえて、地方自治体の皆様とも一緒になって取組を前に進めてまいりたいと考えております。

緒方委員 終わります。

宮路委員長 次回は、来る二十二日金曜日午前八時五十分理事会、午前九時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。

    午前十一時二十九分散会


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