衆議院

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第10号 令和8年5月22日(金曜日)

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令和八年五月二十二日(金曜日)

    午前九時開議

 出席委員

   委員長 宮路 拓馬君

   理事 五十嵐 清君 理事 石原 正敬君

   理事 大岡 敏孝君 理事 勝俣 孝明君

   理事 西野 太亮君 理事 輿水 恵一君

   理事 池下  卓君 理事 向山 好一君

      石井  拓君    稲葉 大輔君

      井原  隆君    岩崎 比菜君

      衛藤 博昭君    長田紘一郎君

      小寺 裕雄君    今  洋佑君

      世古万美子君    俵田 祐児君

      土屋 品子君  とかしきなおみ君

      中川こういち君    永田磨梨奈君

      長野 春信君    丸田康一郎君

      三原 朝利君    森下 千里君

      金子 恵美君    西園 勝秀君

      山岡 達丸君    柏倉 祐司君

      鍋島 勢理君    伊藤 恵介君

      緒方林太郎君    渡辺真太朗君

    …………………………………

   環境大臣         石原 宏高君

   環境副大臣        辻  清人君

   環境大臣政務官      森下 千里君

   環境大臣政務官      友納 理緒君

   政府参考人

   (警察庁長官官房審議官) 服部  準君

   政府参考人

   (環境省大臣官房長)   秦  康之君

   政府参考人

   (環境省大臣官房地域脱炭素推進審議官)      中尾  豊君

   政府参考人

   (環境省環境再生・資源循環局長)         角倉 一郎君

   政府参考人

   (環境省総合環境政策統括官)           白石 隆夫君

   環境委員会専門員     鈴木  努君

    ―――――――――――――

委員の異動

五月二十二日

 辞任         補欠選任

  井原  隆君     三原 朝利君

  衛藤 博昭君     石井  拓君

  丸尾なつ子君     稲葉 大輔君

  西園 勝秀君     山岡 達丸君

  島村かおる君     伊藤 恵介君

同日

 辞任         補欠選任

  石井  拓君     衛藤 博昭君

  稲葉 大輔君     永田磨梨奈君

  三原 朝利君     井原  隆君

  山岡 達丸君     西園 勝秀君

  伊藤 恵介君     島村かおる君

同日

 辞任         補欠選任

  永田磨梨奈君     岩崎 比菜君

同日

 辞任         補欠選任

  岩崎 比菜君     丸尾なつ子君

    ―――――――――――――

五月二十一日

 石綿による健康被害の救済に関する法律の抜本的改正等に関する請願(塩川鉄也君紹介)(第五一七号)

 同(辰巳孝太郎君紹介)(第五一八号)

 同(田村智子君紹介)(第五一九号)

 同(畑野君枝君紹介)(第五二〇号)

は本委員会に付託された。

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 政府参考人出頭要求に関する件

 廃棄物の処理及び清掃に関する法律等の一部を改正する法律案(内閣提出第五九号)

 ポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法及び中間貯蔵・環境安全事業株式会社法の一部を改正する法律案(内閣提出第六〇号)


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     ――――◇―――――

宮路委員長 これより会議を開きます。

 内閣提出、廃棄物の処理及び清掃に関する法律等の一部を改正する法律案及びポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法及び中間貯蔵・環境安全事業株式会社法の一部を改正する法律案の両案を議題といたします。

 この際、お諮りいたします。

 両案審査のため、本日、政府参考人として、お手元に配付のとおり、警察庁長官官房審議官服部準君外四名の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

宮路委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

宮路委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。中川こういち君。

中川(こ)委員 ありがとうございます。おはようございます。自由民主党の中川こういちでございます。

 本日、環境委員会、初の質問をさせていただきますので、大変緊張しておりますが、何とぞよろしくお願い申し上げます。大変貴重な機会をいただき、ありがとうございます。

 今回は、災害廃棄物の処理についての質問を中心にさせていただければと思っております。

 まず一点目でありますが、災害廃棄物処理計画の策定状況についてお伺いをいたします。

 全国の市町村における災害廃棄物処理計画の策定率は、今、大体平均で九割程度ということでありますが、これは地域差も非常に大きいものだというふうに理解をしております。私の地元は北海道十勝でございますが、十勝でも今策定率八割程度でございまして、まだ未策定の町村もあるため、私もしっかり働きかけてまいります。ですが、北海道全体で見ますと、かなり全国平均との開きがございます。

 現在、ほかの地域も含めて、全国平均と比べて策定率が低い地域についてはなぜ低いのか、その要因をどのように分析されているのか、また、今後のその策定についてのどのような支援をされていくのかということを、一点目、お伺いをさせていただきます。

角倉政府参考人 お答え申し上げます。

 各市町村における災害廃棄物処理計画の策定率は、令和六年度末時点で、全国で約九〇%、北海道で見ますと約五六%となっております。

 一般廃棄物処理実態調査によりますと、災害廃棄物処理計画が策定できていない要因といたしましては、自治体のマンパワー不足、若しくは専門的知見の不足などが挙げられており、そのほとんどが人口三万人未満の小規模な自治体となっております。

 北海道は、この小規模な自治体の割合が全国平均よりも高く、こうした人員不足等の課題を抱える自治体が多いことが計画策定率が低い要因となっていると考えられます。

 こうした小規模な自治体に対しましては、本法案により措置する専門支援機関により、計画策定に係る災害廃棄物の推計発生量の算定等の検討作業や、仮置場の確保等における関係者間の調整事務など、自治体の実務への支援を強化してまいりたいと考えております。

 こうした取組を通じまして、計画策定率一〇〇%を目指して、小規模自治体を含め、各自治体の計画策定の取組を支援してまいりたいと考えております。

中川(こ)委員 御回答いただき、ありがとうございます。

 今御説明いただきましたマンパワー不足、専門知識の不足、そのとおりだと思います。今後、JESCOを中心に、ここを、グッドプラクティスの横展開も含めて、実務としての支援をしていくということでございますので、是非よろしくお願いいたします。

 一方で、災害廃棄物というのは、地域特性であったり災害の類型によって出てくる廃棄物というものが大きく異なっていくと思います。例えば、工業地帯であれば化学物質を含む廃棄物、都市部では大量の生活廃棄物、私の地元十勝でございますけれども、そういった畜産地域では家畜ふん尿などの災害廃棄物への対応が想定されます。災害自体も、例えば地震であっても、それが倒壊による被害なのか、火災なのか、津波による水災なのかによって発生する災害廃棄物も大きく異なります。

 そのため、今回、広域協定を結ぶということが義務化をされますけれども、どの地域でどのような廃棄物が発生し得るのか、この事前分析、リスク分析が重要になってくるんだというふうに考えております。こうした地域特性を踏まえた技術的支援、知見共有、その実務の支援というものをどのように支援をしていくのか、ここも併せてお伺いをいたします。

 もう一点。今後設置が想定をされております防災庁との役割分担、また平時での連携、ここもどのようなお考えでいらっしゃるのか、お聞かせいただければと思います。

友納大臣政務官 御質問にお答えいたします。

 議員御指摘のとおり、地域の特性や災害の種類によって被害状況や発生する災害廃棄物の組成割合が異なりますので、必要な対応が異なることが想定されております。

 例えば、水害であれば発災初期に家財道具等のごみが大量に発生をいたしますので、早期の仮置場の設置が必要になります。また、例えば、都市部では土地が限られておりますので、仮置場の確保が困難である場合がございます。こういったそれぞれの特性を踏まえて検討することが求められると考えております。

 本法案により設置します専門支援機構におきましては、これまでの災害における知見を蓄積し、災害の種類に応じた技術的支援や知見の共有を行ってまいります。

 加えまして、環境省設置法改正による地方環境局への名称変更と合わせまして、地方支分部局の体制強化を行っております。災害廃棄物対策につきましては、全国で二十九名の増員を図っており、この職員も活用していくことを考えております。

 例えば、地方環境局が地域ブロック協議会等の場において、地域特性に応じた計画策定事例の情報発信を自治体に対して実施することで、小規模な自治体においても実効性ある計画が策定できるように支援をしてまいります。

 また、防災庁の関係という御質問ですけれども、防災庁の役割は、徹底した事前防災と発災時から復旧復興までの一貫した災害対応の司令塔機能を担うのに対しまして、環境省は引き続き災害廃棄物の処理を担うものでございます。

 御指摘の地域差や災害の種類に応じた適正な災害廃棄物処理を行うためにも、平時から防災庁と緊密に連携をしてまいります。

中川(こ)委員 ありがとうございます。

 JESCOに加えて、今回二十九名増員される地方環境局、この両組織が支援をしていくということなので、専門性を持って支援をしていく、また、防災庁との事前の連携もしっかり検討されていく、また深めていくという御回答をいただきました。やはり、平時にどれだけ有事のことを想定できるのか、また連携をして準備できるのかということが大事だと思いますので、こちらも是非よろしくお願いいたします。

 今回の法律からは若干話がそれてしまうかもしれないんですが、先ほど申し上げましたとおり、酪農、畜産の地域ですと、家畜ふん尿が大量に発生をいたします。今回のような災害が発生した際にふん尿が流れ出ないようにまとめるという観点、そして、家畜ふん尿から発生するメタンを空気中に放出しないために、環境負荷低減の観点。

 地元十勝では、かなりバイオガスプラントに力を入れております。そのバイオガスプラントがなければ、家畜ふん尿を平置きしておいて、そうすると、洪水だったり大雨で流れ出てしまうということが想定されます。

 ですが、現在、この施設もかなり老朽化をしてきておりますし、建築資材もかなり高騰しているということで、建て替え若しくは新設ができない状況になっております。さらには、FIT環境の変化にもよりまして、このバイオガスプラントの事業性が、継続性がないという状況が発生をしてきております。

 これは、本来であれば農政若しくはエネルギー政策の文脈が色濃い話なのかもしれませんが、脱炭素そして環境保全、廃棄物管理の観点から、環境省として、このバイオガスプラントの継続というところに対してどのような観点若しくはリスクを認識されているかという、この点をお聞かせいただければと思います。

中尾政府参考人 お答え申し上げます。

 環境省としても、廃棄物として処理されていた家畜ふん尿をバイオガス発電に活用する取組は、脱炭素や資源循環の観点からも意義のある取組であると考えております。

 他方で、委員御指摘のように、バイオガス発電事業につきましては、資材の高騰等により事業着手に影響が出ている事例があるものと聞いております。

 環境省に関連する取組といたしましては、脱炭素先行地域におきまして、家畜ふん尿を活用したバイオガス発電設備の導入を計画している事例が複数ございます。こうしたことから、このような事例から採算性を向上させる取組、工夫やノウハウを収集、提供いたしまして、各地への横展開に向けて取り組んでまいりたいと考えております。

 引き続き、関係省庁と連携しつつ、脱炭素とともに畜産業振興を含む様々な課題の同時解決を目指す地域脱炭素の更なる展開に向けて、必要な施策を検討してまいりたいと考えております。

中川(こ)委員 ありがとうございます。

 是非、その継続性のところについては環境省でも御支援いただけると大変助かります。よろしくお願いいたします。

 この災害廃棄物に関連しての質問としては最後になりますけれども、今回、趣旨の中で、廃棄物を適正、円滑、迅速に処理することは、被災者の生活環境を守り、公衆衛生の悪化を防止し、被災地の速やかな復旧復興のために重要である、このように述べられております。私もここについては強く賛同いたします。

 ですが、今回、義務化をする、計画を作る、それが、すなわち有事の際の実効性やスピード感に直接つながるものではないというふうにも考えております。一つ一つの計画や協定の中身の質を高めていくことが求められますが、今後、この災害廃棄物処理に対する実効性、効果をどのように高めていくのか、また、どのように関与されていくのか、石原環境大臣の御決意を是非お聞かせください。

石原国務大臣 おはようございます。

 中川委員の御質問にお答え申し上げます。

 災害廃棄物を円滑に処理するためには、平時から、災害廃棄物処理に係る計画策定を通じて、仮置場の確保や民間団体等との協定締結など事前の準備を行うことが重要であります。

 このため、本法案では、市町村の災害廃棄物処理に係る計画策定の義務化や、自治体間や自治体と民間事業者等との協定締結の努力義務を盛り込んでいるところであります。

 一方で、発災時に本計画が実際に機能するためには、計画を具体的にすることで実効性を高めることが重要であります。

 環境省としては、本法案により設置する専門支援機関とともに、計画策定、改定を支援するモデル事業の実施、仮置場の必要面積の算定等の支援、また、協定のひな形、締結の優良事例の提供や自治体と民間事業者等とのマッチング支援、仮置場の設置、運営等に係る研修、訓練の強化などの取組をより一層推進してまいります。

 また、環境省設置法の改正により名称を変える地方環境局には、災害廃棄物処理対策に当たる定員を全国で二十九名増員しています。この体制を最大限活用し、これまで以上に地域に寄り添って、都道府県等に対する技術的支援等を適切に行い、しっかりとサポートしてまいります。

 こうした取組を通じて、自治体の災害廃棄物処理に係る計画の実効性を向上してまいりたいというふうに考えております。

中川(こ)委員 ありがとうございます。

 非常に力強い、また、その実効性のところの支援ということで、本当にお力添えのほどよろしくお願い申し上げます。

 最後の質問になりますけれども、災害廃棄物から離れまして、PCBの廃棄物についてお聞きをさせていただきます。

 これは私の選挙区ではございませんけれども、北海道の室蘭市は、平成二十年から高濃度PCB廃棄物の広域処理をずっと担ってこられました。また、本年三月の事業終了までに全国の処理に大きく貢献をしてこられました。これは、この室蘭の地域の理解そして協力の上に成り立った事業であり、私自身大変重要な役割を果たしていただいたんだというふうに考えておりますし、また、室蘭に対しては感謝申し上げます。

 これは前回の十九日にも複数の先生から同様の御質問がありましたけれども、今後は高濃度PCBは民間で処理をしていく、そのためには現在の低濃度処理施設の設備投資や実証実験を支援されていくと、石原大臣から御回答がありました。

 その中で、今回、長年PCB処理を担ってきた室蘭地域で長年培ったこの知見や人材、そして今後のこの地域の産業振興や環境関連の産業振興、これをどのようにされていくのか、この一点をお聞かせいただければと思います。

角倉政府参考人 お答え申し上げます。

 百年前から工業都市として栄え、技術力を有する企業や人材が集積する室蘭市においては、JESCOでのPCB処理事業の終了を契機に、環境省では、昨年度、新たな環境貢献事業として資源循環型産業拠点の誘致可能性の調査検討を行ってまいりました。

 この調査等におきまして、今後地域で発生することが見込まれる循環資源の絞り込みや、地域の社会的ニーズを踏まえながら、複合的な資源循環拠点の形成に向けた方向性を整理させていただいております。

 その結果、室蘭市においては、金属くずや廃プラスチック等のポテンシャルが高いことが改めて確認できたところでございます。

 また、環境関連事業の誘致等について情報共有や意見交換を行うことを目的として、二〇二四年三月から、室蘭商工会議所や地元の事業者、室蘭工業大学等で構成される室蘭市高濃度PCB経済連携会議をこれまで三回開催してきたところでございます。

 本年三月の会議では、資源循環型産業拠点の誘致可能性等の調査結果を報告するなど、室蘭市の産業振興等について具体的な意見交換を行ったところでございます。

 引き続き、様々な関係者とよくコミュニケーションを取りながら、高濃度PCB処理事業の実施を通じて室蘭地域が培ってこられたPCB処理に関する知見、人材を今後の地域産業振興や環境関連産業へつなげていけるよう、環境省といたしましても全力で取り組んでまいりたいと考えております。

中川(こ)委員 ありがとうございます。未来につながる、つなげていくということで、是非、引き続き、その人材の交流も含めて、よろしくお願いいたします。

 平時の備えが有事の被災地の生活、産業再建を左右するということが非常によく分かりました。

 大変、本日は貴重な機会をいただきました。感謝申し上げますとともに、私自身、これからも頑張ってまいりますので、引き続きどうぞよろしくお願いいたします。

 終わります。

宮路委員長 次に、金子恵美君。

金子(恵)委員 中道改革連合の金子恵美でございます。よろしくお願いいたします。

 廃棄物処理法の一部を改正する法律案、そして、PCB特措法及びJESCO法の一部を改正する法律案ということでありますけれども、両改正案、スクラップヤードへの規制強化、災害廃棄物の処理の推進、そしてPCB対策など、本当に多岐にわたるということであります。束ねて、この二法案ということでありますので、ここ二回の審議の日をいただいたということではあるけれども、私は、本当であればもう少し丁寧にそれぞれを審議していってもよかったのかなというふうに思っています。

 理事の皆様方にはいろいろな御尽力に心から敬意を表しますが、しかし、内容は実は大きな改正なんだということで、ある意味転換していかなきゃいけない、そういう時期に来ているのかなというふうにも思っておりますので、その観点からも質問させていただきたいということと、そしてまた、私は福島県選出の議員でありますので、地域環境の安全と安心の確保という観点、そしてまた、国が最後まで責任を持ってしっかりと対応すべき課題を含んでいるこの法案ということで、そういう意味で確認をさせていただきたいというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。

 まず、廃棄物処理法の関係で質問させていただきますけれども、重ねて申し上げますけれども、今回、廃棄物の適正処理を基本的な対象としてきたこの処理法を改正して、そして有価物というものを対象にしていくという、今ほども申し上げましたけれども、大きく変えるということです。今回の改正で、廃棄物処理法の対象範囲は、有価物である使用済金属、プラスチック物品にまで広げ、そして適正管理を図るということであります。

 これまでそれができていなかった、大変な課題を持って今に至ってきたスクラップヤードへの規制を今こそしなくてはいけないという話ではありますけれども、この有価物とされながらも国内でほとんど見向きもされなかった、そういう物品等が海外へ送られ、そして現地で解体され、再生資源として活用されてきた、そういう事例も多々あるわけであります。そもそも国内の資源循環に十分に取り組んできたのかということが、これが大きな課題になってくるのではないかなというふうに思っています。海外での不適正な解体や利活用に依存し、それを放置してきた政府にも責任の一端があるというふうに思いますけれども、いかがでしょうか。

石原国務大臣 お答え申し上げます。

 我が国はこれまで、自由貿易体制の下で、必要とする石油や鉱物資源等を安定的に海外から輸入することで成長してきました。しかし、近年、やはり状況は変わり、世界で資源の獲得競争が激しさを増しています。

 また、我が国では、多くの資源を輸入に依存しているだけではなくて、国内のリサイクルに回すことができる原料の多くが埋立てや焼却処分、また輸出されている状況にあります。

 さらに、不適正スクラップヤードを経由して一部の資源が海外に流出している可能性も指摘されているところであります。

 こうした時代の転換期にあって、天然資源のみならず、再生資源の確保に向けた取組の更なる強化が課題となっています。この点を踏まえて、四月に関係閣僚会議を開催し、循環経済行動計画を決定をいたしました。

 行動計画の柱の一つが、再生資源供給サプライチェーンの強靱化であります。

 計画では、国内の再資源化拠点等の構築を進めることと併せて、循環資源の海外流出の抑制を掲げています。

 本法案で創設する不適正スクラップヤード対策は、その核の一つとなる施策と考えております。

 本法案に基づく取組を含め、行動計画を着実に実施して、国内資源循環の強化、資源の海外流出の抑制を国家戦略として進めてまいります。

金子(恵)委員 ありがとうございました。

 行動計画のお話もあり、そしてまた、今回の改正をすることによって国内資源循環をしっかりとつくり上げていくということでありますが、先ほども申し上げましたように、今回、有価物を本格的に対象として加えるというものであれば、法律の概念として大きな転換点になるというふうに考えます。

 それで、従来の、例えば使用済自動車の再資源化等に関する法律などの個別リサイクル法では、廃棄物か有価物かにかかわらず、循環利用の過程全体を対象としてリサイクルと適正処理を図る、そういう手法が取られてきているということであります。

 今回、廃棄物ではない有価物を対象とするわけですから、私は、廃棄物処理法の中で有価物に対する処理をするということに何となく最初は違和感を感じました。通告をしてちょっとレクをいただいたときにも、そのような違和感があるというお言葉もいただいたような気がするんですね。

 そうであれば、実際に国内資源循環の原則を目的とした新法を作るとか、あるいは廃棄物処理法という法律名の変更というものも、内容に応じた形であってもよかったのかなというふうに思うんですけれども、そのような検討はこれまでされたのかどうかということなんです。

 今後、生活環境保全上の支障を生ずるおそれのあるものについては、廃棄物であるとか有価物であるかを問わず規制する、そして国内での資源循環を図るという方向性でいいんだと思います。今の大臣の御答弁を拝聴いたしますと、そのような方向だということは私も理解をさせていただきます。そうであれば、一層明確に打ち出すという点で、今私が御提案をさせていただいたことも検討されてもよかったのかなというふうに思うんですが、いかがでしょうか。

辻副大臣 おはようございます。

 金子委員の御質問に、確かに名称に関しては我々が作って法令審査も受けますが、理念自体は、委員おっしゃったように、今大臣からも答弁ありましたように、今度、循環経済行動計画としてお示ししている中で、この行動計画に基づいて国内での資源循環の取組の一翼を担うものが本法案で措置するスクラップヤード対策でありまして、本法案によって環境対策の不十分な事業者を是正、排除して、公正な競争環境を整備することで国内での適正な資源循環を促し、その結果として資源の海外流出が抑制されることを期待していますので、その理念。

 また、加えて、昨年十一月に全面施行された再資源化事業等高度化法、本年四月に全面施行された改正資源有効利用促進法、また今国会で御審議いただいていますPV法を始めとするほかの法制度と相まって、国内資源循環を促進する制度的な体系の強化を、まさに、先ほどから転換という言葉が出ていますが、転換、強化を進めています。

 今回の法改正案を含めて、循環経済行動計画に基づいて取組を政府一丸となって実施していくことで、循環経済への移行を進め、強い経済を実現していきたいと思いますので、よろしくお願いします。

金子(恵)委員 副大臣から御決意も伺いましたので、国内資源循環をつくり上げるために、今回の改正によって一歩前進することができればというふうに私も願ってやみません。

 やはり、そういう内容の法改正に本当になっているかというところも含めて確認をさせていただくと、今回、有価物である使用済金属、プラスチック物品を保管する又は再生する事業について許可制が導入されるということでありますけれども、実際にスクラップヤードへ搬入される個々の有価物がどこから運ばれ、どのように再資源化されるかというのは、これでは明らかにはならないということで、廃棄物については、廃棄物処理法に、産業廃棄物管理票、マニフェスト制度がありまして、排出事業者が委託した産業廃棄物の処理状況を最終処分まで確認できる、そういう仕組みがあるわけなんですけれども、今回の有価物、対象ということであれば、トレーサビリティーをしっかりとやっていかなくてはいけないんじゃないかなというふうに思っています。

 今回の法改正では、対象となる使用済みの金属、プラスチック物品に対して、そうした制度の導入はなされていない。先ほど申し上げましたマニフェストのような制度導入というのはされていません。たとえ有価物であっても、最後まで再生資源等として適正に取り扱われるかを確認する必要があるというふうに思います。

 有価物として事業者に引き取られた後、その物品等が不適正に扱われた場合、たとえずさんな事業者に委ねたとする、そんな形でも元の所有者は一切責任を問われないということになってはいけないわけであります。ですから、しっかりとした資源循環を進めるためにも、トレーサビリティーの確保というものがあっていいと思うんですが、その必要性についてはどのような御認識を持っておられますでしょうか。

辻副大臣 ありがとうございます。

 トレーサビリティーの確保は重要と考えています。

 適正な保管及び再生を確認するために、本年四月の中央環境審議会の意見具申においても「制度の対象物品の受入れや処分に係る日付や数量等について、帳簿への記載を義務付けること等により、トレーサビリティの仕組みを構築すべきである。」との御意見をいただいています。

 これを踏まえて、本法案においては、使用済みの金属、プラスチック物品の保管業又は再生業の許可業者に対して、適正な保管及び再生を担保するための措置の一環として、帳簿の作成、保管を義務づけることとしました。これによって、使用済物品の流れが当該許可業者だけではなく、立入検査を行う都道府県等も把握可能となります。

 こうした規制の遵守を義務づけることによって、不適正なスクラップヤード業者の是正、排除を促し、良好な生活環境の確保と公正な競争環境の整備を行っていく。

 産業廃棄物管理票、いわゆるマニフェストに対して委員からも言及がございましたが、排出事業者責任を果たすために、処理を委託した産業廃棄物が適正に最終処分までされたことを排出事業者が確認するための仕組みでありまして、今回の規制対象物品は、有価物でありまして、廃棄物のような排出事業者責任はかからない。そのため、マニフェストと同様の仕組みを設けることは現在は考えていませんが、帳簿の作成、保管の義務づけ等の仕組みにより、規制対象物品の流れが把握できるようにしていきたいと考えています。

 また、私も、ゴールデンウィーク中に、EUとの資源循環の交渉でベルギーを訪れて現地で交渉をさせていただいたときに、広く、今、いわゆるトレーサビリティーの確保の一環で、AI等を駆使して、今後、いわゆるデジタルパスポートを様々な分野でつくろうという試みが今EUでは図られていますが、今後、そういったことも含めて、ある有価物、廃棄物がどこから来て、どこに行くのかということをトレースすることは極めて重要だと思いますので、しっかりとその点においては運用の面で頑張ってまいりたいと思っています。

金子(恵)委員 ありがとうございます。

 有価物と廃棄物は違うんですよというところで、できることできないところは違っていますということが今お話をされたんですけれども、まず一点としては、問題意識を申し上げさせていただくと、今まで、廃棄物に当たるものだが有価物と称されて、この法律に基づいて規制を免れることがあったから何とかしなきゃいけない。一方で、有価物だけれども、所有者において適正な管理がなされていないという問題もあった。

 これは、有価物と廃棄物のやはり定義というのは、廃棄物の定義は総合的な判断ということで、五つの要素、もう申し上げるまでもないですけれども、物の性状と排出の状況と通常の取扱い形態と取引価値の有無と占有者の意思ということで、それをもって今まで廃棄物だと言われていた。ですから、廃棄物じゃない、有価物だと言いながら逃れて脱法していた方々もいるから今回規制をちゃんとやるんだ、そういう話なんですけれども、そもそもがこの有価物と廃棄物の隙間に落ちてしまうというようなことがあってはいけないわけなんですね。だから、そこがまず前段の大きな問題になってくるんだと思います。その上で、その隙間は絶対ないですということで、先ほど私も申し上げましたように、廃棄物とか有価物ということのくくりだけではない、しっかりとした全体としての制度設計をつくった方が本当に分かりやすいんじゃないかなというふうに思っています。それがまず一点。

 それから、帳簿の備付けについてのお話もありましたので、これについては、私は、事業内容の透明性の向上及び、やはり事業者の負担軽減の観点から帳簿のシステム化をしっかりと検討していただきたいというふうに思っていますけれども、副大臣、また更に何かあればお願いします。

辻副大臣 委員の御懸念点は極めてよく理解しますので、今後しっかりと勉強させていただいて頑張ってまいりますので、よろしくお願いします。

金子(恵)委員 よろしくお願いいたします。

 では、次に参ります。

 災害廃棄物処理計画関係で質問させていただきたいと思いますが、今回の法改正でしっかりと策定せよという話で義務づけられることになっているということであります。市町村に義務づけでありますけれども、この計画策定率は令和六年度末時点で九〇%と既になっているということであります。これを高いというか、あるいは、一方で一〇%の市町村ではどうやっても策定が厳しいんだということで、しっかりそこの市町村の皆様をお支えするかどうかだというふうに思うんです。

 私はどちらかというと後者の部分で質問させていただきたいんですが、策定していないというよりは策定できない状況だと思うんです。これまでも、もちろん環境省は市町村のこのような処理計画策定については支援をしてきたんだということでありますけれども、しかし、それが十分ではなかったからこそ一〇%残ってしまっている。災害はいつ起きるか分からないからこそしっかりと対応しなくてはいけないわけで、そのことについてこれからどのような形で支援をしていくか、義務化したからにはしっかりと、マンパワー不足などの厳しい要因は恐らくあるでしょう、小規模自治体こそ支援を必要とするでしょう、でも、一律に義務づけるわけですから、もう徹底的にしっかりと支える仕組みづくりをやっていかなくてはいけないと思うんですね。今までのような一方的なただ単なる支援というよりは、やはり、共に考えながら進めていく、そういう環境が必要なのではないかというふうに思いますし、環境事務所が環境局になってどのような前進を見ることができるかというところも私は関心を持って見ているところでありますけれども、改めて大臣から御答弁いただければと思います。

石原国務大臣 災害廃棄物を円滑に処理するためには、平時から、災害廃棄物処理に係る計画策定を通じて、仮置場の確保や民間団体等との協定締結など事前の準備を行うことが重要であります。

 計画が未策定の市町村のうちそのほとんどが人口三万人未満の自治体であり、委員言われるように、マンパワーや専門知識の不足により策定が進まない状況であるというふうに考えております。

 こうした小規模自治体に対しては、計画策定に関するモデル事業や計画の好事例等の情報発信等の各種支援策を実施をしているところでありますが、この法案で措置する専門支援機関による伴走支援を行うことで、義務化された計画策定に対応することが可能となるというふうに考えております。

 今後とも、都道府県と連携して、全市町村においてしっかりと策定いただけるように、環境省として責任を持って支援をしてまいります。

金子(恵)委員 ありがとうございます。

 私は、これも分かりやすい考え方としては、災害対策基本法の下で作られている災害廃棄物処理計画、そしてこれは実効性をとにかく担保していかなくてはいけないわけなんですけれども、実際に、やはり災害対策基本法の下で計画策定は一元化してもいいのではないかなと思った部分もありますし、また今後の計画の見直しの頻度をどうするか、あるいは内容的な部分では実効性をどのように担保するか、今ちょっと一部触れていただいたとは思いますけれども、やはりその地域地域で、地理的な条件なども含めて、それぞれの自治体では、大変大きく違った計画になっていく可能性もありますので、その辺のところをどう考えていただいているか、大臣、お聞かせいただきたいと思います。

石原国務大臣 東日本大震災の教訓を踏まえて、災害廃棄物対策について、平成二十七年に廃棄物処理法と災害対策基本法を改正しました。その際、廃棄物処理法に、平時、災害時の対応全般を規定しました。そして、災害対策基本法に、大規模災害時の追加的措置を規定したところであります。

 こうした整理を前提に、災害廃棄物処理に係る計画の義務化を廃棄物処理法において措置することとしております。これは、市町村が既に一般廃棄物処理計画を作成済みであり、本計画に災害時の対応を追記することが市町村にとって効率的かつ有効であること、また平時から発災時まで切れ目なく、自治体が具体的な計画を策定しておくことが重要であることを踏まえた措置となっております。

 ただし、既存の防災計画と一体的に策定することを許容するなど、防災庁とも連携しながら、柔軟な制度運用を行ってまいりたいというふうに考えております。

 また、計画の期間についてでありますが、計画についてはおおむね五年ごとに見直されることとなります。また、計画の前提となる諸条件に大きな変更があった場合には、期限によらず見直しを行うことが適切であるとしております。

 環境省としては、本法案により措置する専門支援機関とともに、計画策定、改定を支援するモデル事業の実施、仮置場の必要面積の算定等の支援、仮置場の設置、運営等に係る研修、訓練の強化などの取組をより一層推進すること、あわせて、これらの取組によって、災害廃棄物処理に係る計画の実効性を確保してまいりたいというふうに考えております。

金子(恵)委員 済みません。先ほど少し言葉足らずだったと思いますが、災害対策基本法の枠組みでは、市町村に地域防災計画策定が義務づけられていて、その中に災害廃棄物処理について記載している市町村もあるということでありますけれども、この災害対策基本法に基づく地域防災計画とやはり廃棄物処理法の一般廃棄物処理計画等との整合を図ることが必要であるということでありまして、その意味で、一元化するべきかなとも思ったのですが、しっかりと連携を取っていただきながらも、対応いただきたいというふうに思いますし、規模によって線引きする縦割りというようなことでいいのかというような議論もあるので、そこはよろしくお願いしたいと思います。いろいろ検討していただきたいと思います。

 最後になりますけれども、PCBの廃棄物の処理についてでありますけれども、JESCOにおける高濃度PCB廃棄物の処理は本年三月末で終了しております。今回の法改正では、JESCOのPCB処理事業等を廃止することが規定され、代わりに附則三条の経過措置において、PCB廃棄物の処理に係る施設の解体及びこれに伴い生ずる廃棄物の処理を行うことができるものとされております。PCB廃棄物の処理終了後の施設解体、廃棄物処理、跡地対応に至るまで、国の責任の下で適切に対応していくことが重要であるというふうに思いますが、この附則のとおりにしっかりとやっていくというような、そういう決意をお聞かせいただければというふうに思いますが、いかがでしょうか。

 私が心配しているのは、例えば福島県もこのJESCO法に基づいて、中間貯蔵施設があります。これは、最後までしっかりと国が責任を持つということが重要かというふうに思います。法律上事業が終了して、それで終わりということではないですよね。答弁をお願いします。

石原国務大臣 本年三月に、JESCOの高濃度PCB廃棄物処理事業が終了いたしました。今後は五つの事業所全ての施設の解体、撤去等を行うこととなります。このことを踏まえ、本改正法案では、JESCOの事業の範囲からPCB廃棄物の処理を行うことを削除し、ただ、しっかりと解体、撤去しなければいけないものですから、附則の方に施設の解体、撤去等を定めたものであります。

 JESCOのPCB廃棄物処理事業は、施設の解体、撤去を安全、確実に終了して初めてその歴史的使命を果たすこととなります。現在、PCB処理施設の解体、撤去工事が進められておりますが、この過程でPCBが飛散するようなことが決してないように、安全第一で実施をしてまいります。

 JESCOへの監督権限を有する環境省として、JESCOの処理施設の五つの土地を原状回復できるように、JESCOとともに施設の解体、撤去等にしっかりと取り組んでまいります。

金子(恵)委員 原状回復に至るまで国が責任をしっかりと持っていく、ありがとうございました。

 時間が参りましたので、これで私の質問を終わります。

宮路委員長 次に、山岡達丸君。

山岡委員 山岡達丸と申します。

 本日は、委員会での質疑の機会をいただきました。委員長、理事、委員の皆様に心から感謝を申し上げながら、いわゆる、今回、このPCB特措法、そしてJESCO事業法、この改正に伴う質疑を中心に行わせていただきたいと思います。

 折しも三日前でございますが、五月十九日に、北海道室蘭市の工場で爆発火災がありました。本法律改正に伴って高濃度PCB廃棄物処理業務を終了するJESCOに対して、PCBを処理するための薬剤を製造し納品をしていた会社の敷地内で、JESCOの事業終了の三月に同じく事業を終了して、撤去作業のさなかであった。水と反応する、爆発のおそれがある金属ナトリウムの反応だということで、爆発火災ですから、放水もなかなか困難で、時間をかけながら鎮火をしていく。あわせて、煙には刺激性のある成分が含まれているおそれがあるということで、室蘭市から、煙を吸い込まないようという注意喚起も周辺住民になされたということがございました。けが人はおりませんけれども、PCBを地域として引き受けて処理をするということのリスクというのを端的に示す事案と思っております。

 本年三月十九日に、この日本国内の高濃度のPCB廃棄物の一括処理事業が事実上の終了を迎えているわけであります。

 PCBは、もう御存じのとおりでありますが、一九五四年に製造が開始されて以来、電気機器の絶縁体となる油として、酸やアルカリにも強く、安定した、夢の油とも言われたとも記録されていますけれども、大量に利用されたわけですが、強い毒性と環境残留性があるということで、公害事件もあり、一九七三年に、化学物質審査規制法を制定した中で、第一種特定化学物質に指定して以降、製造、輸入、使用禁止となったという経過であります。その後は、事業者が長期の保管を経て、JESCO成立となって、無毒化して処理していくというステージになったわけでありますが、今回のこのJESCOの高濃度PCB廃棄物処理事業の終結というのは、私は、日本の環境行政の大きな節目になるんだろうということも感じております。

 室蘭市、私が政治活動しているエリアですが、この毒性が極めて高いPCBの処理という、日本全体の抱えていた深刻な環境問題に対して、これを解決に導くために、責任を持ってこの三月まで、十八年間ですけれども、取り組んでまいりました。とりわけ、西日本の事業所が二〇二四年までに順次事業を終えていくわけでありますけれども、その後に見つかる西日本分の高濃度PCB廃棄物の処理も、室蘭に運んで引き受けてほしいという国の要請もいただきまして、そのことに応えて、当初の予定分は北海道と東北分とされていましたけれども、この受入れ計画を拡大して、西日本で期間内に処理し切れなかったものがあればそれを受け入れていくと。最後のとりでとしての役割を果たしてきたという自負をしている地域でもあります。

 では、大臣に率直にお伺いしたいんですけれども、この間の室蘭市の取組、国の環境事業への貢献、私は評価されるべきものだと思っております。大臣に御答弁いただければと思います。

石原国務大臣 お答え申し上げます。

 委員が言われたことと少し重なる部分がありますが、PCBについては、かつて、民間による処理施設の設置が進まず、全国的にPCB廃棄物を長期に保管せざるを得ない状況が問題となっておりました。

 そこで、二〇〇一年のPCB特措法の制定により、国主導で処理を進めていくこととなったところであります。この際に、室蘭市を始め、全国で五か所の処理施設を設置することとなりました。

 日本有数の工業都市であり、高い技術を持つ企業や人材が集積している室蘭市だからこそ、この処理施設の立地を引き受けていただけたものというふうに考えているところであります。

 この北海道事業所においては、北海道地域のPCB廃棄物のみならず、北関東、東北、北陸エリアの処理も担っていただいた上、二〇一四年には処理期限の延長も受け入れていただきました。

 さらに、西日本での処理事業終了後に発見された西日本エリアのPCB廃棄物の処理も受け入れていただくなど、度重なる環境省からの要請をお受けいただきました。まさに、委員が言われたとおり、室蘭市には最後のとりでとしての役割を担っていただいたところでありまして、環境省としても、私自身も深く感謝を申し上げる次第であります。いずれの要請の内容についても、容易に決断できるものではなかったと考えております。室蘭市には、地域の御理解を得るための調整に大きな御負担をかけたというふうに感じております。

 こうした北海道、室蘭市を始めとした施設立地自治体や関係者の皆様の御理解、御協力があり、全国でPCB廃棄物処理が大きく進展をしました。

 これまで、変圧器、コンデンサー等を約三十九万六千台、安定器等を約二万一千トン処理するなど、PCBによる環境リスクを大きく低減することが、御協力のおかげで、できました。

 現在、PCB処理施設は解体、撤去工事が進められていますが、この過程でPCBが飛散するようなことが決してないように、安全第一で進めてまいりたいと思います。

 最後に、室蘭市の、地域住民の皆様の長年にわたる御協力に改めて感謝を申し上げたいと思います。

山岡委員 大臣より本当に心を込めて御答弁いただいたことに心から感謝を申し上げますし、その中で、環境省にもお伺いしたいんですけれども、この高濃度PCB処理施設の解体、撤去、更地までには、仄聞すると少なくとも八年程度はかかるんだというふうに聞いております。このプロセスに、もちろん、様々技術を持つ関連企業も関わると思いますけれども、その際、やはり地元の企業はより合理的に、より安全に関わることができるというふうに私は思っておりますが、もちろんそれは地域経済にとっても重要なことでございますが、原状回復において地域の事業者がいかに関わっていくのか、環境省の考えをお示しいただければと思います。

角倉政府参考人 お答え申し上げます。

 JESCO北海道PCB処理事業所は、今年三月末にPCB処理事業を終了し、現在、安全第一で施設の解体、撤去及び原状回復を進めているところでございます。

 この解体、撤去及び原状回復につきましては、段階を経て進めることとしており、ただいま御指摘いただきましたとおり、おおむね八年ほどかけて丁寧に工事を進めてまいりたいと考えております。

 この解体、撤去におきましても、プラント設備や建屋に付着したPCBの安全な取扱いが求められることから、PCBの取扱いに実績のある事業者を中心に、建設事業者や収集運搬事業者等の協力も得ながら進めているところでございます。

 また、西日本エリアの高濃度PCB廃棄物の受入れ条件の一つとして、解体工事の実施については、地元の企業、人材、技術を最大限活用することとされております。

 このことから、JESCOの解体工事に関する契約の仕様書において、地元からの資材調達や地元雇用の推進、地元企業の積極的な活用に努めることを定めているところでございます。

 地域の実情を踏まえながら、引き続き地元雇用の推進、地元企業の積極的な活用について、JESCOと連携して対応してまいりたいと考えております。

山岡委員 ありがとうございます。明確に御答弁をいただきました。

 これは、解体、撤去、更地までの経過でありますが、事業自体は十八年に及びました。

 大臣にまた伺いたいと思いますが、もちろん全国の環境負荷を背負うということもしてきたわけでありますが、同時に、地元の労働力を含めて相当程度のリソースをこの事業にも投入してきたというところでございます。すなわち、地域経済の一角にも組み込まれてきたわけであります。事業終了後は、やはりその反動で経済の落ち込みということがあるのではないかということは当初から地元では懸念してきました。室蘭市では、本事業の受入れの際に、事業終了後の経済的影響解消に向けた後継事業の誘致への責任というのを環境省が果たすよう、それを条件としても求めてきたところであります。その室蘭市との約束に責任を持っていただく、このことを大臣から改めて御答弁いただきたいと思います。

石原国務大臣 二〇二三年の十二月に、環境省から、北九州、大阪、豊田事業エリアの高濃度PCB廃棄物の受入れを室蘭市に対して要請をさせていただきました。二〇二四年七月には、室蘭市からその受入れ条件を御提示いただきました。

 条件の一つとして、PCB処理事業終了後、地域への経済波及効果維持の観点から、引き続き後継事業となる資源循環型産業等の環境関係事業の誘致について、市の意向を踏まえ、国が責任を持って取り組むことが挙げられております。

 当時の伊藤環境大臣が室蘭市と約束させていただいているこの約束でありますので、環境省として、責任者の大臣としてもしっかりと責任を果たしてまいりたいというふうに考えております。

山岡委員 ありがとうございます。

 議場において大臣から明確に御答弁いただけたことは極めて重要であり、御答弁に感謝申し上げます。

 あわせて、議場の皆様にも心から感謝を申し上げさせていただきたいと思います。本日の委員会で、大変ありがたいことに、私、このことを議会でも是非決議をしていただけないかということをお願いをさせていただいておりましたが、委員長、両筆頭理事の御尽力、そして理事の皆様の御調整と委員の皆様の御理解の下、本日の委員会でこの高濃度PCB処理事業の終了後における事業所周辺地域の雇用の確保と地域経済への影響に関して、これまでの経緯を踏まえ、特段の配慮を行うこととの趣旨の内容を法改正に伴う附帯決議に加えていただく、そして諮っていただくということを伺っております。また、先ほどの理事会の見通しでは全会一致で御理解いただけるということも伺っておるところでございます。

 最後の最後まで高濃度PCB廃棄物の除去に関わってきたという地域で、本当に大変重要な議会での意思決定をいただくということも聞いておりまして、私も室蘭を政治活動のエリアとして活動させていただいている国会議員として本当に心から感謝を申し上げる次第であります。

 併せて伺いたいんですけれども、いわゆる責任の果たしていただき方について、これまでの抽象的な方針から具体的な計画へのフェーズに移行させていく必要があるんだろうというふうに思っております。

 環境省に伺いたいと思います。

 先ほどお話がありましたけれども、新たな環境産業ということで、リサイクル事業とかいろいろなことが言われるわけでありますけれども、誰が何をいつから行うか、その候補などについて、やはり環境省からもきちんと示していただきたいという声もこの地元から寄せられているところでもあります。これは環境省として具体的にどう取り組んでいくのか、御答弁をいただければと思います。

角倉政府参考人 お答え申し上げます。

 室蘭市は、百年前から工業都市として栄え、技術力を有する企業や人材が集積しており、JESCOによるPCB処理事業を通じて、廃棄物処理に関する多くのノウハウが蓄積された地域でございます。

 そこで、室蘭市において、PCB処理事業の終了を契機に、新たな環境貢献事業として資源循環型産業拠点の誘致可能性の調査検討を行ったところでございます。この調査等において、今後地域で発生することが見込まれる循環資源の絞り込みや、地域の社会的ニーズを踏まえながら、複合的な資源循環拠点の形成に向け、ヒアリング調査や事業性評価等を実施し、方向性を整理させていただいたところでございます。

 その結果、室蘭市におきましては、鉄鋼スラグや廃プラスチック等のポテンシャルが高いことが改めて確認できたところでございます。

 具体的には、地域で発生又は今後発生が見込まれる循環資源の絞り込みや、地域の社会的ニーズを踏まえながら、鉄鋼業から出るスラグや廃プラスチック、太陽光パネルなど八種類の資源を対象候補に挙げ、市内で事業化した場合のリサイクル方法や需要などを分析したところでございます。

 また、環境関連事業の誘致等について情報共有や意見交換を行うことを目的として、二〇二四年三月から、室蘭商工会議所や地元の事業者、室蘭工業大学等で構成される室蘭市高濃度PCB経済連携会議をこれまで三回開催してきたところでございます。資源循環型産業拠点の誘致可能性等の調査結果を報告するなど、室蘭市の産業振興等について、関係者と意見交換を行ってきているところでございます。

 環境省といたしましては、引き続き様々な関係者とよくコミュニケーションを取りながら、高濃度PCB処理事業の実施を通じて室蘭地域が培ってこられたPCB処理に関する知見、人材を活用して、今後の地域産業振興や環境関連産業へつなげていけるよう、環境省として全力で取り組んでまいりたいと考えております。

山岡委員 御答弁をありがとうございます。

 今お話にもございました鉄鋼スラグ、廃プラあるいは太陽光、様々八種類程度の、現時点でそうした候補も含めていろいろ具体的に検討していただいているというところでございます。

 いわゆる資源循環の事業の誘致可能性の追求ということでございますが、なかなか北海道室蘭市、工業都市としては、天然の港湾といいますか、深い港湾も持っていて、鉄鋼船のような重い船も入れる工業都市として大変有望な地域であるものの、やはり、その地域性からいえば、大都市、もちろん東京とか、あるいは名古屋、あるいは北九州の方もそうかもしれませんが、そうした地域に比べれば非常にローカル性の高い工業都市でもあるわけであります。

 そうしたところで、持続的にこの後継事業が行われていくということについては、やはり、事業者がきちんとそこで根づくインセンティブということがきちんとあってこそ、それはしっかりとした後継事業になっていくんだろうということを思っております。その継続性に関しては、やはり、全国あまたの場所からそこを選んでもらえるということになれば、これは、一般的には、規制などに対する優位性であったりとか、あるいは補助金や支援制度など、そのインセンティブが働くような、そうしたことが必要なんじゃないかということを思うわけであります。

 その知恵を出していただくこと、これは大臣に答弁をいただきたいと思いますけれども、その知恵も是非環境省に責任を持って果たしていただきたい、そのことも御答弁をいただきたいと思いますが、お願いいたします。

角倉政府参考人 お答え申し上げます。

 室蘭市での後継事業としての資源循環型産業拠点の誘致可能性については、事業者へのヒアリング調査や他のサーキュラーエコノミーに関する実施事例等を参考に、引き続き、事業の具体化に向けて、検討を深めてまいりたいと考えております。

 その上で、そのインセンティブにつきましては、本年四月の循環経済に関する関係閣僚会議で取りまとめました循環経済行動計画を踏まえ、検討してまいりたいと考えております。

 循環経済行動計画では、金属資源、プラスチックなどの再生資源供給サプライチェーンの強靱化に対する投資を促進するため、予算面、金融面等の多角的な支援スキームを構築し、二〇三〇年までに官民で約一兆円の投資を目指すこととしております。

 循環経済行動計画に位置づけられた経済的支援スキームについては、インセンティブになり得ると考えており、この検討の過程で何ができるか、今後具体化を進めてまいりたいと考えております。

山岡委員 ごめんなさい、更問いで、このいわゆる経済スキームの中に、こうした室蘭市の地域も位置づけていくという考え方を持って今の御答弁をいただいているということでよろしいのか、ちょっと御答弁いただきたいと思います。

角倉政府参考人 お答え申し上げます。

 検討に当たりましては、室蘭地域の地域振興に私どもとしてどういう形でお役に立てるのか、そういう観点をしっかり踏まえながら検討を進めてまいりたいと考えております。

山岡委員 ありがとうございます。

 やはり、そうした大都市は、ある種、事業というのは、もしかしたら時代の変化の中で、ほかの事業も含めて様々な経済循環の中でいろいろ入ってくるかもしれませんが、ここは環境省が、やはりこの中でしっかりと室蘭という地域の特性を踏まえて検討いただきたいということを重ねて申し上げさせていただければと思います。

 その上で、大臣にもお伺いするわけでありますけれども、お話にもございました、室蘭というのは、鉄鋼の町でもあり、物づくりの町でもあるんですけれども、環境産業都市というのを掲げてもいます。

 近年、先ほどの御答弁にもありましたが、サーキュラーエコノミーとか、国でも資源循環を始めとした環境と経済を融合させるような政策が盛んに進められるようになりました。

 環境省も、時代を経て、昔の理念とかそういうことによっていた時代から、今まさに事業として環境事業を行っていくということで、非常に、都市のビジネス等にも関わるという状況にもなっているところでありますが、言うなれば、室蘭市は、地域の努力として、もちろんそれは地域の生き残りもありますけれども、やはり先んじて、物づくり、鉄鋼の町である以上、例えば、地域住民へのそうした理解であったりとか、あるいは環境のモニタリングであったりとか、そうしたノウハウも積んできて、そして、合意形成についても、情報公開も含めた手続も含めて積み上げをしてきた。室蘭工業大学という地元の大学もあり、企業の連携の中で様々研究にも取り組んでいる地域でもあります。

 そういう意味で、地域として、環境政策において知見と経験を積んできているということを思っております。

 今回の高濃度PCB廃棄物の処理においても、少なくとも、JESCOの敷地内、十八年間、人身に関わるような大きな事故も起こさず、本当に毒性の高いものの分解でありますけれども、そのことを進めてきたわけであります。

 今回のことで、一つの、次のフェーズに移るわけでありますけれども、大臣に是非御答弁いただきたいんですけれども、環境省と深い関係のある地域として、全国に誇る環境産業都市を目指していくという思いも室蘭市としては持っているところでもあります。環境省としてどのような思いを寄せていただくか、そのことも御答弁いただけますでしょうか。

石原国務大臣 お答え申し上げます。

 室蘭市は、この約二十年間、JESCOの処理施設の立地をお引受けいただくのみならず、水素事業など、様々な環境政策の実現に向けて、共に取り組んできた自治体であるというふうに認識をしております。

 環境省としては、室蘭市がこれらの知見を生かし、環境産業都市として今後発展いただきたいというふうに強く考えているところであります。その発展のためにも、環境省としてもしっかりと室蘭市に寄り添って、一緒になって力を尽くしてまいりたいと思います。

 室蘭市等、御要望いただいている資源循環型産業等の環境関連事業の誘致についても、室蘭市高濃度PCB処理事業経済連携会議での意見交換も引き続き行いつつ、しっかりと取り組んでまいります。

山岡委員 御答弁ありがとうございます。

 いろいろな形でその知見が生かされるということを思っておりますので、そうした観点で、環境省も、今後とも、また様々な、いわゆるパートナーとしての立ち位置で是非いろいろ相談に乗っていただきたいと思っております。

 環境省に最後伺いたいと思います。

 今回の法改正、PCBの特措法等の関係を中心に伺いましたが、あわせて、今回、スクラップヤードの適正化についても法改正が含まれているところであります。

 室蘭という町は鉄鋼の町でありますから、まさに鉄源ということについて、やはり今後の、言うなれば、グリーン鉄といいますか、グリーンスチールというふうな脱炭素型の鉄鋼をどうしていくかということもあり、そうすると、優良な鉄源というものの確保も国内で求められていく中で、そのいわゆる基盤となる地域でもあります。

 今回、ヤードの適正化ということで、これまでこのヤードに余り縛りもなかったわけでありますけれども、しかし、スクラップヤードを通じて海外にどんどん鉄資源が出ていったというのも、これは実態としてあるわけであります。

 今回の業法の制定、適正化を進める中で、鉄スクラップの国内循環、このことを実現する方向性、ヤードの在り方を含めて御検討いただきたいというふうに思っております。是非、御答弁いただければと思います。

角倉政府参考人 お答え申し上げます。

 本年四月に関係閣僚会議で取りまとめました循環経済行動計画では、重要なベースメタル等について二〇三〇年に向けて再生材供給目標等を取りまとめているところでございます。この中で、鉄につきましては、二〇三〇年時点で、鉄スクラップを高品位化する処理能力約二百万トン年当たりを目安として、追加的に国内で確保することとしており、目標達成のため、高度選別などの技術開発や必要な設備投資を進める必要があると考えております。

 こうした目標の実現に向け、再生資源供給サプライチェーンの強靱化に向けて、本法案で措置する不適正スクラップヤード対策は、許可制を導入することにより、環境対策が不十分な事業者を是正、排除し、公正な競争環境を整備するものとなっております。これは、国内での適正な資源循環を促すことをまた視野に入れたものであり、結果としてこの循環経済行動計画で掲げる循環資源の海外流出の抑制にも資するものと考えております。

 今回の法案に基づく取組も含め、循環経済行動計画を着実に実施し、国内資源循環の強化、資源の海外流出の抑制を国家戦略として進めてまいりたいと考えております。

山岡委員 是非、よい形で政策推進していただければと思います。

 ありがとうございました。

宮路委員長 次に、柏倉祐司君。

柏倉委員 日本維新の会の柏倉でございます。

 今日も元気に頑張ってまいりたいと思います。

 まず、スクラップヤードについてお伺いをしたいと思います。

 これから、スクラップヤードそのものを、施設基準を作って、都道府県がしっかりとまた連携して、これをしっかり認可していくという流れだと思います。

 その中で、このスクラップヤードに取り組むというように考えている様々な関係者、業者の皆さんから、どういった施設基準になるんだろうというような、これは不安といいますか、参考までにといいますか、そういった声が実際に上がっております。かなり厳しくなるんじゃないかなというような一種懸念も含まれているわけでございますが、どのような手続で施設基準を策定していくのか、その詳細を教えていただければと思います。

    〔委員長退席、西野委員長代理着席〕

角倉政府参考人 お答え申し上げます。

 本法案におきましては、使用済金属、プラスチック物品の保管業又は再生業の許可を受けた事業者は、保管基準、再生基準の遵守が義務づけられることになります。

 この具体的な基準につきましては政省令で定めていくことになりますが、例えば、現行の有害使用済機器保管等届出制度においては、飛散、流出の防止措置や保管物の高さの制限、火災発生防止措置等の基準を定めております。こうした基準を参考に、今後検討を進めてまいりたいと考えております。

 その際、これらの基準の検討に当たりましては、適正な事業者が対応できない基準とならないよう、関係業界の皆様の御意見もしっかり伺いながら検討を進めてまいりたいと考えております。

柏倉委員 ありがとうございます。

 是非、関係業界の皆様方も懸念しているところもございますので、しっかりと意見を吸い上げて反映させていただきたいというふうに思います。

 また、これは、施設基準を明確化するといいますか、これをある程度早くしないと、この法施行自体が二年六か月の間というふうになっているわけですが、施設そのものをしっかりと造るというのにも相当時間がかかると思います。一方で、騒音、水質汚濁といったようなところで、現実的に不適切なスクラップヤードに悩んでいる住民もかなり多くいるということを考えますと、可能な限り早くこの施設基準を策定すべきだと思いますが、どれぐらいまでにという目安がもしあれば教えていただければと思います。

角倉政府参考人 お答え申し上げます。

 本法案では、既存の事業者を含めた使用済金属、プラスチック物品の保管又は再生を行おうとする全ての事業者に対して、法が施行される時点において許可取得又は許可申請を求めております。

 このため、政府においては、政省令やガイドライン等の整備による基準の明確化、都道府県等においては、許可事務を行う体制の整備、事業者においては、基準に適合し、適正に保管や再生を行うことができる施設の整備等をそれぞれ行うため、施行まで一定の期間を確保しておるところでございます。ただ、その一方で、ただいま御指摘いただきましたとおり、基準の内容につきましては、できるだけ早く明確化することが重要であると考えております。

 このため、環境省といたしましては、これらの準備を円滑に行っていただくことが可能となるよう、時期の目安といたしましては、令和八年度中を目途に、関係者の意見を踏まえながら検討を行い、基準を始めとする制度の詳細をお示しできるようにしたいと考えております。

 また、法の施行までの準備期間においても、規制対象となり得る事業者に対して制度の周知をしっかり図ってまいりたいと考えております。

柏倉委員 ありがとうございます。

 令和八年度中に施設基準、これは努力をしていただけるということでございますので、是非そのようにお願いをしたいと思います。

 続きまして、このスクラップヤードと関連して、重金属の盗難についてお伺いさせていただきたいと思います。

 重金属の盗難はかなり問題になって、既に昨年、金属盗対策法というものができている。一部は、昨年ですか、九月の一日から既に施行されているという状況でありますけれども、この施行後の発生件数、金属盗難ですね、過去何年間と照らし合わせて、その推移も併せて伺わせていただければと思います。

服部政府参考人 お答えいたします。

 金属盗の認知件数は、令和六年は二万七百一件、令和七年は一万五千七百十二件でありまして、約五千件の減少となっております。また、社会問題化した太陽光発電施設における金属ケーブル窃盗の認知件数は、令和七年から統計を開始しておりますところ、令和八年四月末時点で千百八十一件であり、前年同期比で約百件の減少となっております。

 令和八年六月一日から特定金属くず買受け業に係る措置について施行され、金属盗対策法が全面施行となるところ、引き続き、同法の適切な運用等を通じて、金属盗の抑止を図ってまいりたいと考えております。

柏倉委員 ありがとうございます。

 既に施行されている部分で、この効果というものがマイナス百件ですか、同月比であるということで、非常にすばらしいなというふうには思いますが、ただ、今年の六月一日から、もうすぐ、金属売買における本人確認の部分が施行されるわけでございます。

 そこで、この金属売買のときの本人確認についてちょっとお尋ねしたいんですが、もう既に昨年の令和七年五月二十三日の内閣委員会のときに、当時の立憲民主党の藤岡議員と坂井国家公安委員長が本人確認に関して議論をしております。議員側は、免許証というもので本人確認、特に外国人に関して本人確認をする際に、免許証でやるということになっているということに関して懸念を表明した。なぜならば、免許証には、免許証の有効期間の記載はあるけれども、在留の期間というものの記載がない、在留期間が終わってしまっても、免許証を見せればそれで売買できるというようなことが抜け穴になるのではないかというような、極めて合理的な指摘を行ったわけでございます。そこで、坂井国家公安委員長は、ただ、いろいろ問題がある、私は日本人ですと言って免許証を出してきた場合、それはそこでトラブルになるというようなことをおっしゃっていました。

 結論からすると、免許証で引き続きこれをやっていきますということになったわけですけれども、本格的な六月一日からの本人確認の義務化を行うに際して、やはり昨年の坂井国家公安委員長がおっしゃったとおり免許証のみの本人確認で十分であるのかどうか、その辺の考えを伺わせていただきたいと思います。

服部政府参考人 お答えいたします。

 金属盗対策法におきましては、マイナンバーカード、運転免許証、在留カードを始めとする顔写真つきの本人確認書類によって、買受けの相手方の氏名、住居、生年月日等の本人特定事項の確認を義務づけておりまして、これは、盗まれた特定金属くずが金属くず買受け業者に持ち込まれることを防止するためのものでございます。

 まだ本人確認に係る規定は施行されておりませんが、今申し上げた顔写真つきの本人確認書類、例えば運転免許証の記載事項を確認することによりまして本人の確認は可能であり、これにより法の目的を達することができると考えておるところでございます。

柏倉委員 私が申し上げているのは、本人確認はできても、在留資格があるのかどうかというところの確認ができないのではないかということを申し上げているわけでございます。そこを、金属盗対策法関連だけではなくて、今後やはり様々な外国人犯罪に対応するときに、いかに正確に本人を確認をしていくかというところは大切になってくると思うんですね。

 そこで、やはり在留カードというものを義務づけていかなければいけないんじゃないかなというふうに考えます。さらには、私は日本人ですという、自らを日本人と自認する方には、やはりマイナンバーカード、これを御提示いただくというのが必要になるのではないかなと思います。やはり、マイナンバーという極めて合理的かつ有効なツールがあるわけですから、それをどんどん推進していくということの政策にも合致するというふうに思います。

 この在留カード並びにマイナンバーカードの提示義務づけに関して、政府のお考えを伺わせていただきたいと思います。

服部政府参考人 お答えいたします。

 外国籍と思われる方に対して原則として在留カードでの本人確認を求めることとした場合、買受け業者に対し、目の前にいる顧客が外国籍であるか否かの確認をさせることになりまして、買受け業者に負担を課すことにもなりかねず、慎重な検討が必要だと考えております。

 また、マイナンバーカードの提示の義務づけにつきましては、現在マイナンバーカードの保有は義務化されていないため、マイナンバーカードを保有していない方も想定されるところ、これらの方の便宜も考え、義務づけることとはしていないところでございます。

 ただ、六月一日から本人確認に係る規定も施行されますところ、当該規定が的確に運用されているか、施行後の状況について注視してまいりたいと考えております。

柏倉委員 ありがとうございます。

 おっしゃるとおり、マイナンバーカードそのものは義務づけられていないというところではございますが、やはり、これは積極的に推進をしていくべきものでありますので、そういう意味におきましても、この本人確認イコールマイナンバーカードというような図式がしっかりできるように、政府全体としての取組をお願いをさせていただきたいと思います。

 続きまして、災害廃棄物の処理に関してお伺いしたいと思います。

 一遍に大量に廃棄物が出るというところ、それを最終処分場に、しっかり品目を限ってということなんですが、業者の皆様に運んでいただく。災害当該県のみならず、他県の業者の方にも運んでいただくということ、災害の指定を受けた業者なわけですけれども。

 ただ、これはかなりの重労働になるのかなというような印象がございます。これは何らかのインセンティブというものがないと積極的に関わるというような形になっていかないんじゃないかという懸念がありますが、そこに関して政府のお考えをお聞かせいただきたいと思います。

角倉政府参考人 お答え申し上げます。

 この改正案では、埋め立てざるを得ない災害廃棄物の最終処分場を平時から把握しておくため、既に産業廃棄物等の最終処分の許可を得ている処分場のうち、災害廃棄物の処分が可能な処分場を平時から指定する制度を盛り込んでいるところでございます。

 この指定制度について申し上げますと、この指定を受けた最終処分場は、廃棄物処理施設に対して義務づけられている定期検査の適用が免除される形となっております。

 一方で、最終処分場での災害廃棄物の受入れ促進に当たっては、事業期間中の優遇措置を求める声などが事業者の皆様からもいただいているところであり、インセンティブとなる措置を検討していくことが重要であると考えております。

 本改正法案により措置する最終処分場の指定を促進するためにどのような対応があり得るのか、関係省庁とも連携をしながら、今後、具体の検討を進めてまいりたいと考えております。

柏倉委員 やはり、山積みされた災害廃棄物、そういったところから衛生が非常に悪化するという懸念も大いにあります。是非インセンティブというのを前向きに考えていただきたいと思います。

 これで終わります。

西野委員長代理 次に、鍋島勢理君。

鍋島委員 国民民主党の鍋島勢理です。

 質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。

 本日は、廃棄物処理法等の一部改正案とPCB法及びJESCO法の一部改正法案について質問をさせていただきます。

 まずは、使用済みの金属、プラスチック製品の保管又は再生を行う場所で、資源循環に重要な役割を担っているスクラップヤードの運営に当たりまして、この度の廃棄物処理法等の改正法案では、審査を行う許可制を導入したり、保管する物品ごとの基準、例えば高さ制限を設けたり、周辺に崩れ落ちたりすることを避けるためのルールを設けるなどの内容になっております。

 まず、今の制度では何が不足しており、なぜこれまでの届出制ではなく審査を行う許可制まで踏み込む必要があると御判断されたのか、その趣旨を政府参考人に伺います。

角倉政府参考人 お答え申し上げます。

 いわゆるスクラップヤードでは、廃棄物ではない有価物が扱われるため、現行の廃棄物処理法では原則規制の対象ではなく、生活環境保全上の支障が生じていたとしても、廃棄物処理法による指導監督は及ばない形と現行法ではなっております。

 また、このことを利用し、実際に取り扱っているものが廃棄物であっても、これは有価物であると称して規制逃れを行おうとする悪質なケースもございました。

 こうした中で、平成二十九年の改正におきましては、有害使用済機器保管等届出制度を導入し、一部の有価物である使用済みの電気電子機器の保管や処分に当たり届出を求めてきたところでございます。

 ただし、この制度にも二つの課題がございました。第一に、この届出制度の対象品目が電気電子機器に限定されており、これらの機器以外のスクラップ等の物品を扱う事業者には規制が及んでいないこと、第二に、届出制であるため、許可制のように事前審査を行うことができず、不適正な事業者を事業開始前に是正したり排除したりすることができない、こういうような構造でございました。

 こうした課題について自治体の皆様からも規制の見直しを求める声があり、対象を電気電子機器だけでなく使用済みの金属やプラスチックの物品を包括的に制度の対象とさせていただく法律案とさせていただいているところでございます。

 また、生活環境保全上の配慮がなされていること等が確認できない事業者の参入を防ぐため、届出制ではなく、事前審査が可能な許可制とさせていただいているところでございます。

鍋島委員 ありがとうございます。

 全国で確認をされておりますスクラップヤードの一部では、騒音や悪臭、火災、また水質、土壌汚染など、悪質な形で運用がされておりますスクラップヤードもございます。もちろん、こうした課題もあってこそ、この度の改正につながっていると思うんですけれども、こういった不適切な運営がされておりますスクラップヤードによる生活環境上の支障そして悪影響につきまして、国としてどの程度深刻に受け止めておられるのかを大臣に伺います。

石原国務大臣 委員御指摘のとおり、近年、一部のスクラップヤードにおいて、騒音、水質、土壌汚染、火災の発生等の生活環境保全上の支障が報告されております。直近一年間では二百七十五件確認をされております。環境省としては、こうした問題が現場で生じていることについて、国として解決すべき課題であるというふうに深刻に受け止めているところであります。

 私自身も、今年一月に千葉県を訪問し、熊谷知事から全国に先行して取り組まれているスクラップヤード条例の施行状況をお伺いし、その後、現場も視察し、スクラップヤード対策の必要性を改めて認識したところであります。千葉県のほかにも、今年四月時点で少なくとも十三自治体においてスクラップヤードを規制する条例が施行されているというふうに承知をしているところであります。

 環境省としては、こうした状況も踏まえ、廃棄物処理法を改正し、いわゆるスクラップヤード業に関し許可制を導入し、保管、再生の基準の遵守を求めることといたしました。これらの規定によって、生活環境保全上の支障の発生を未然に防止してまいりたいと考えております。

 法案により環境対策が不十分なスクラップヤードを是正、排除して公正な競争環境を整備するとともに、このことにより、国内での適正な資源循環を促し、資源の海外流出抑制も期待しているところであります。

鍋島委員 ありがとうございます。

 ただいま御説明いただきましたように、この法案は、現に生じているリスクにしっかりと対応していくという前向きな性質のものであるというふうに思っております。

 その上でなんですけれども、我が党国民民主党では、以前提出をいたしました法案の中で、自動車ヤード、つまり中古車や廃車あるいは自動車部品の保管、解体、輸出準備を行うための敷地や作業上の規制に関するものを前国会で提出をしておりました。こちらは前国会で廃案になってしまったんですけれども、この法案は、盗難自動車などの処分を防止する観点から、自動車及び自動車の部品の解体又は保管を行う事業者に対して、公安委員会への届出、本人確認、車検証の確認、取引記録の作成、盗難自動車だと疑われる際の警察官への申告などを求める内容でありました。

 盗難された自動車がヤードに持ち込まれて、不正に解体されたりですとか、コンテナに詰められたりという事案があることが聞かれている、こういったことを背景にしているのがこの議法なんですけれども、今回の廃棄物処理法の改正案でも使用済金属などが対象になるということで、今回の審議しております廃棄物処理法の一部改正法案のスクラップヤード規制と、そして前国会で提出をいたしました、盗難車がヤードで解体をされ、部品として流通、輸出される問題との関係性についてはどのようになっているのか、自動車ヤードに対して一定程度対応できるものになっているのかを政府参考人に伺います。

角倉政府参考人 お答え申し上げます。

 本法案におきましては、本来の用途による使用が終了した金属やプラスチックの物品を規制対象としております。

 このため、本来の用途として使用される中古の自動車や自動車部品については、本法案の対象外となると考えております。

 その一方で、自動車から取り外され、中古としての使用も想定されない使用済みの金属やプラスチックに該当するものにつきましては本法案の対象となります。

 なお、本法案は、規制対象の物品の適正な保管や再生がなされないことによる生活環境への悪影響の防止等を目的とした仕組みになっておりますので、盗品の流通防止の観点の対応には一定の限界があるものと考えております。

鍋島委員 御説明ありがとうございました。

 今御説明いただきましたように、目的が異なるというところで、今回の廃棄物処理法案では、生活保護あるいは資源循環の観点からの規制であって、一方、国民民主党が提案をいたしました、自動車の対策、すなわち犯罪によって得られる収益ですとか、盗難車の処分ルートの遮断を目的とするものであって、目的が異なります。ただ、目的が異なるにしても、対象となる現場というものは重なり得るものであると考えております。

 私自身といたしましては、環境省が警察庁や国土交通省、税関などと連携をいたしまして、環境規制と治安対策を一体的に進める必要があるのではないかと考えておりますが、お考えをお聞かせください。

 また、環境省といたしましては、今回の法案を単なる環境規制にとどめずに、関係省庁と連携した総合的なヤード対策の一部として位置づけるお考えがあるのかを大臣に伺います。

石原国務大臣 自動車盗難防止対策については、警視庁を始めとした関係省庁の参画する自動車盗難等の防止に関する官民合同プロジェクトチームにおいて対策が進められております。環境省も構成員として参画をしているところであります。

 環境対策のみならず、不正な、競争環境を整備し、我が国の適正な資源循環を活発化させる観点でも、不適切なスクラップヤード対策を総合的に進めていくことは大変重要であるというふうに考えております。

 本法案は、使用済みの金属やプラスチックの物品による生活環境への悪影響の防止等を目的としており、盗品対策を目的とするものではありません。

 ただ一方で、許可業者に対しては帳簿の記載義務や保存義務を課すこととしております。帳簿には、搬入元や搬入先を記載することを検討しており、これらの帳簿の内容が盗難対策にも資するものというふうに考えているところであります。

 環境省としては、警視庁を始めとして、関係省庁とも連携して、不適正なスクラップヤード対策を総合的に進めてまいりたいというふうに考えております。

鍋島委員 大臣、ありがとうございます。

 プロジェクトチームにも環境省としてこれから参画をされていくということで、省庁、しっかりと連携をいたしまして対策を進めていただきたい、状況の改善に向けて御尽力いただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

 それでは、続きまして、一点だけ、環境への影響の点についてお伺いをいたします。

 水質汚染や土壌汚染は、一度発生をしてしまいますと、発生後に原状復帰をしていくことが大変難しいものでございます。以前、一般質疑の際にもお尋ねをいたしました有機フッ素化合物、PFASについてもそうなんですけれども、濃度を低減していくことを含めまして、大変なコストと労力がかかっていくものでございます。

 そこで、本法案をきっかけといたしまして、油と水を分離する装置の導入ですとか排水溝の整備、またコンクリートの敷設など、環境影響を抑えるためのスクラップ保管をより実効性のあるものにすべきであると考えておりますが、今回の改正に伴って、今後の規制の在り方についてどのようにお考えか、大臣に伺います。

石原国務大臣 お答え申し上げます。

 その前に、済みません、先ほどの答弁のところで、自動車盗難等の防止に関する官民合同プロジェクトチーム、警視庁と言ってしまいまして、警察庁の間違いだったので、改めさせていただきます。

 スクラップヤードは、廃棄物ではなく有価物を扱うため、これまで、原則として廃棄物処理法の規制の対象ではありませんでした。しかし、近年、一部のスクラップヤードにおいて、騒音、水質汚濁、火災の発生等の生活環境保全上の支障が報告をされています。

 こうした課題を解決するため、今回の法改正案では、いわゆるスクラップヤード業に関して、許可制を導入し、保管、再生の基準の遵守を求めることとしております。

 具体的な基準については政省令で定めてまいりますが、例えば、現行制度において、飛散、流出の防止措置や保管物の高さの制限、火災発生防止措置等の基準を定めております。本法案におけるスクラップヤード業者が遵守すべき基準については、こうした制度も参考にしつつ、汚水流出や地下浸透の防止措置を始め、実効性のある環境保全がなされるものとなるように、引き続き検討を深めてまいりたいというふうに考えております。

 一方で、今回の規制が適正に事業を行っている事業者に対して過度な負担とならないように、関係者の御意見も伺いながら丁寧に運営をしてまいりたいというふうに考えております。

鍋島委員 ありがとうございました。

 続いて、ここからは、災害廃棄物のことについてお伺いをしてまいります。

 東日本大震災や能登半島地震などの災害の経験を踏まえまして、災害で生じた災害廃棄物、これをどのように処理をしていくのか、このことが課題になっております。この点については、事前防災が大事ということで、市町村に対して、災害廃棄物処理に関する計画策定の義務づけ、また、自治体と民間事業者などとの災害支援協定締結の推進、また、災害廃棄物処理に関する最終処分場の指定制度の創設などの内容が盛り込まれております。

 災害廃棄物処理に関する計画策定につきましては、今回の改正では、市町村の一般廃棄物処理計画に、災害時における一般廃棄物の適正処理などに関する事項を追加することとしております。形式的な計画の策定ではなく、仮置場の候補地や推計量、処理フロー、民間協定までを含む計画にする必要があります。このことにつきましては、具体例を示すなど、計画や民間事業者との協定での実効性を確保するための施策が必要であると考えておりますが、政府において何か検討しておられることがございましたら、政府参考人に伺います。

角倉政府参考人 お答え申し上げます。

 災害廃棄物を円滑に処理するためには、平時から、災害廃棄物処理に係る計画の策定を通じて、災害廃棄物の発生量の推計や仮置場の確保等の事前の準備が重要でございます。

 このため、本法案では、市町村の災害廃棄物処理に係る計画策定の義務づけ等を盛り込んでおります。一方で、発災時に実際に機能する実効的な計画としていくためには、ただいま御指摘いただきましたような、仮置場候補地、廃棄物の推計量、処理フロー、民間協定など、計画内容の更なる具体化による実効性の向上が重要であると考えております。

 このため、ガイドラインの改定による、計画策定に必要な推計量の算定や処理フロー、民間協定等の優良事例の充実化、計画策定や民間事業者等との協定締結に関するモデル事業の実施、仮置場の設置、運営等に係る研修、訓練の強化などの取組をより一層推進してまいりたいと考えております。

 また、こうした取組に合わせまして、本法案により措置する専門支援機関により、災害廃棄物の推計発生量の算定等の検討作業や、仮置場の確保や広域処理等における関係者間の調整事務など、計画策定、協定締結に係る自治体の実務への支援も強化してまいりたいと考えております。

 こうした取組を通じまして、自治体の災害廃棄物処理に係る計画や協定の実効性の向上を支援してまいりたいと考えております。

鍋島委員 ありがとうございます。

 ただいま民間事業者との協定について言及がございましたけれども、この協定について、義務ではなく努力義務にしている理由をお聞かせください。

角倉政府参考人 お答え申し上げます。

 協定の締結は、相手方との双方の合意があって初めて成立するものであるとともに、相手方が支援内容に応じた人員、資機材等を十分に確保しているかといった観点も重要となり、様々な状況を勘案して個別に判断する必要があると考えております。

 こうした観点から、法律で全国一律的に義務づけることはなじまないと考えられるため、努力義務規定とさせていただいておりますが、今般新たに法律に規定されることによって協定締結が進むよう、自治体の取組をしっかりとサポートし、取組を推進してまいりたいと考えております。

鍋島委員 努力義務である中で、しっかりと自治体へのサポートをしていっていただくということですので、是非お願いをいたします。

 続きましては、先週の法案質疑でもほかの委員の先生方からも質問がございましたけれども、事前の仮置場の確保、これが非常に重要になってくると思っております。計画に入れ込んでいくということはいいとは思うんですけれども、実際にこの土地が確保できるのか、これが課題になります。特に、都市部ですとか住宅密集地、あるいは地形的に平地のところは、十分な面積を持つことができないのでなかなか候補になりにくい。そういう意味では、自治体だけで単独で確保していくということは容易ではないと考えております。

 そのため、仮置場の候補地を自治体が確保していくためには、国としてもしっかりとサポートしていく、支援をしていくことが必要であると考えております。特に、公有地の活用や国有地、あるいは都道府県が有しております候補地の整理、さらには市町村の区域を越えた広域的な調整につきましては、国としても積極的に支援が必要であると考えております。

 このことにつきまして、公有地の活用ですとか広域の調整、この支援の意気込みについて政務にお伺いをいたします。

友納大臣政務官 御質問にお答えいたします。

 仮置場候補地の検討に当たりましては、必要面積の算定、ほかの用途との利用調整、地権者等との調整など検討事項が多岐にわたりますので、自治体単独で確保するのが難しく、広域的な調整が必要な場合があると考えております。

 これまで、環境省では、このような課題を抱える自治体を支援するために、対策指針等における情報提供、仮置場の選定等に係るモデル事業の実施、地域ブロック協議会における広域処理の調整などの取組を行ってまいりました。

 今後は、本法案により設置される専門支援機構により、必要面積の算定といった自治体の検討作業の実務的な支援ですとか、関係者のマッチング支援を行っていくことを考えております。

 また、環境省設置法改正による地方環境局への名称変更と合わせて、地方支分部局の体制強化を行っております。先ほどから何度か出ておりますけれども。災害廃棄物対策については、全国で二十九名の増員を行いましたので、これらの人員を最大限活用しながら、対策指針等を活用した技術的助言に加えまして、公有地の仮置場としての利用可能性の関係者間の協議、当該情報の自治体への提供など、自治体等とのより一層綿密なコミュニケーションを行う中で、これまでの取組をより一層推進して、自治体の仮置場確保を支援していきたいと考えております。

鍋島委員 ありがとうございます。

 自治体との綿密なコミュニケーションをしっかりと行っていただけるということですので、自治体だけに任せるのではなく、しっかりと国としてもサポート、支援をお願いをいたします。

 加えて、被災自治体が復旧や復興業務にしっかりと専念ができますように、国として財政的な支援を講じることが極めて重要であると考えております。

 災害廃棄物処理に関する自治体の費用負担は、皆さんも御存じのとおり、相当に大きいものであります。災害廃棄物処理に伴う自治体の負担の軽減を図っていくために、発災直後から機動的に財政措置を講じることができる仕組みづくり、また自治体が安心して初動対応に着手できるような制度設計が重要であると考えております。

 迅速な財政支援や柔軟な補助制度の運用を行うためのスキームについて、政府参考人に伺います。

角倉政府参考人 お答え申し上げます。

 環境省におきましては、廃棄物処理法第二十二条に基づき、被災市町村の実施する災害廃棄物の収集、運搬及び処分に対して、災害等廃棄物処理事業費補助金等による財政支援を行っているところでございます。

 この補助制度により、市町村が支出した金額について、通常災害の場合は国庫補助が二分の一、これに地方財政措置を含めたトータルで申し上げますと、九〇%の財政支援を行う仕組みとなっているところでございます。

 また、災害が激甚災害に指定された場合には、この地方財政措置を拡充し、トータルで、最大で九五・七%の財政支援を行う形となっております。

 さらに、災害が特定非常災害に指定された場合は、地方財政措置の拡充と災害廃棄物処理基金を合わせて九七・五%以上、最大で九九・七%の財政支援を行う形となり、災害の規模等に応じて必要な対応を行う仕組みとなっているところでございます。

 こうした財政支援に加えまして、発災以降に環境省職員を災害現場に派遣をし、補助金の活用方法等に関する技術的助言も行うこととしております。

 環境省といたしましては、引き続き、こうした制度を通じて被災自治体を支援し、適正かつ円滑、迅速な災害廃棄物処理を推進してまいりたいと考えております。

鍋島委員 ありがとうございます。

 災害が発生したときには、人的、また財政的、技術的な支援をしていただけるということで、是非ともお願いをいたします。

 続いて、JESCO、中間貯蔵・環境安全事業株式会社が災害廃棄物処理計画の策定支援や災害支援協定に関する技術的な助言、そして、先ほどから質問もございますが、デジタル支援ツールの提供、またさらには処理困難物に関する研究や開発などを担っていく予定と承知をしております。また、発注や契約、施工管理といった実務面におきましても事務の支援を行うとされておりまして、先ほど議論いたしました土地の確保ですとか財政支援よりも、より現場に近い形での自治体を支える仕組みになっていると考えております。

 このことにつきましては、どの範囲までJESCOが関与し、自治体の実務を支援することを想定しておられるのか、現場における具体的なイメージについて伺います。

角倉政府参考人 お答え申し上げます。

 専門支援機関を担うJESCOにおきましては、平時における具体的な業務のイメージとしては、まず、計画策定における災害廃棄物発生量の推計などの検討作業、また、協定締結におけるひな形の提供や民間事業者等との調整事務、また、自治体等向けの研修、訓練の構築、運営、さらには、災害廃棄物進捗管理システムを活用した支援に必要な基礎情報の集約、そして、国が行う災害廃棄物に関する研究開発の遂行などを行うことを今考えております。

 また、発災時における業務といたしましては、JESCO職員の現地派遣等により、災害廃棄物発生量の推計に必要となる被害状況調査を行うこと、また、ドローン等を活用した仮置場における分別状況等の現地確認による自治体の処理方針検討に向けた支援を行うこと、さらには、自治体の発注、契約等の各種事務支援などを行うことを現在考えております。

 このように、JESCOによる災害廃棄物に関する自治体の実務支援の強化を図り、適正かつ円滑、迅速な災害廃棄物処理を実務面からしっかりサポートできるよう取組を推進してまいりたいと考えております。

    〔西野委員長代理退席、委員長着席〕

鍋島委員 ありがとうございます。

 JESCOが、単なる技術的な支援にとどまらず、実務的な支援のところまでしっかりとしていただけるというふうに受け止めましたので、是非ともよろしくお願いいたします。自治体ごとにも体制ですとか規模も異なりますので、特に小規模な自治体に対する支援も力を入れていただきたいと思います。

 それでは、ここからは、実際に災害が発生したときの対応についてお伺いをいたします。

 事前に計画で仮置場の候補地や処理フローなどを定めておりますが、実際に災害が計画どおりに起こるということは極めて少なく、いつも想定外のことが発生すると思っております。そのときに、思ったよりも被害が大きい場合、災害廃棄物の量も予想していたものよりも大きくなるということも想定できると思います。

 その際に、発災時に受入れ容量の不足が生じた場合の対応はどのようにされていかれるのかを政府参考人に伺います。

角倉政府参考人 お答え申し上げます。

 ただいま御指摘いただきましたような事態が生じた場合には、広域的な処理を推進する形となります。

 具体的に申し上げますと、環境省では、これまで、地方環境事務所を中心に、自治体、民間事業者等が参加する地域ブロック協議会において、地域の広域連携体制の構築を進めてまいりました。加えて、全国規模では、有識者や民間事業者団体等で構成される災害廃棄物処理支援ネットワークを組成し、広域処理を支援してまいりました。

 能登半島地震の際の例で申し上げますと、環境省では、石川県と連携し、県外の地域ブロックでの受入れ調整などに尽力させていただいたところでございます。その結果、車両輸送だけではなく海上輸送や鉄道貨物輸送も活用し、中部ブロックのほか、関東ブロック、近畿ブロックへの広域処理を行ったところでございます。

 こうした能登半島地震の経験に加え、今後は、本改正案で措置する専門支援機関により、発災時において広域処理に係る自治体の調整事務を支援してまいりたいと考えております。

 さらに、環境省設置法改正により名称を変更する地方環境局においては、局長自らが自治体の首長などの意思決定権者と意思疎通を図ることに加え、局長を支える幹部職員として次長を新設し、災害発生時の全体調整を担わせるなど、ハイレベルでの調整により、広域処理を支援してまいりたいと考えております。

 こうした取組により、発災時に受入れ容量の不足が生じた場合にも迅速かつ円滑な広域処理が行えるよう、支援を進めてまいりたいと考えております。

鍋島委員 ありがとうございます。

 続きましては、災害時に災害廃棄物の迅速な処理を進める上で生じます騒音ですとか粉じん、あるいはアスベストなどの不安にどう対応していくのか、廃棄物の危険性や有害性、その他の環境への影響を踏まえた区分などをしっかり行うようにするための施策について伺います。

角倉政府参考人 お答え申し上げます。

 災害廃棄物の処理を円滑、迅速に行うことはもちろんでございますけれども、それと同じく、騒音、粉じん、アスベスト、悪臭などの不安に適切に対応することも不可欠であると考えております。

 このため、環境省といたしましては、災害廃棄物対策指針等に基づき、例えば仮置場について、住宅地や学校等との距離の確保、防じんネットの設置、作業時間の配慮など、環境負荷の低減措置を講ずるよう、自治体に対して助言を行っているところでございます。

 特にアスベストにつきましては、有害性も高いため、原則、仮置場には持ち込まない。仮置場に持ち込まれた場合は、他の廃棄物と分別して保管して、立入禁止措置を取ること。また、様々な破れた袋の処理現場の周辺とかでは、アスベスト暴露防止の観点からマスク着用や散水を行うなどについて技術的助言を行っているところでございます。

 環境省といたしましては、本法案において措置する専門支援機関とともに自治体への支援を強化し、災害廃棄物の迅速な処理と生活環境の保全の両立を確保できるよう、引き続き取り組んでまいりたいと考えております。

鍋島委員 ありがとうございました。

 それでは、最後に、地域とのコミュニケーションについてお伺いをいたします。

 先ほど御答弁の中にもありましたけれども、アスベスト、大変人体にも有害なものでありまして、災害廃棄物の中には、そういった有害なもの、場合によっては埋立てざるを得ないものもございます。そのため、平時から最終処分場を確保しておく必要は理解をしておりますけれども、指定を受ける民間処分場にとっては、容量や費用、地域住民への説明などの負担も生じることと思います。処分場の周りにお住まいの方、あるいはそこで働いておられる方、地域の理解をどのように得ていくのかということについて大臣に伺います。

石原国務大臣 お答え申し上げます。

 本改正法案では、平時から、災害廃棄物の受入先を確保しておくため、都道府県が災害廃棄物の処分が可能な処分場をあらかじめ指定する。この指定制度には、処分場を指定する都道府県、処分場が立地する市町村、申請を行う事業者、処分場の周辺住民といった多くの関係者が存在をいたします。このため、各地域において円滑に指定が進められるために、その重要性や必要性について関係者によく御理解をいただくことが重要であるというふうに考えております。

 環境省では、今後、制度の趣旨や最終処分場の確保の重要性、災害廃棄物の受入れにより懸念される影響への対処などについて、ガイドラインの充実や地域の関係者が参加する研修等を通じて情報提供をしてまいりたいというふうに考えております。

 これらの取組を通じて、本指定制度への地域の理解醸成に努めてまいりたいというふうに考えております。

鍋島委員 ありがとうございます。

 本法案が単なる制度改正にとどまらず、実効性のあるものになりますことを期待申し上げまして、質問を終わります。

 ありがとうございました。

宮路委員長 次に、伊藤恵介君。

伊藤(恵)委員 参政党の伊藤恵介です。

 本日は、質問の機会をいただき、ありがとうございます。

 私は、これまで、岐阜県でケアマネジャーとして地域の高齢者の暮らしを支えてまいりました。今後は、国会議員として日本国民の皆さんの暮らしをしっかりと支えていけるよう努力してまいりますので、よろしくお願いいたします。

 ちなみに、私、本日、初めての質問になります。よろしくお願いいたします。

 参政党は、日本の国土、地域の暮らしは日本国民が自分自身の手で守るべきものと考えております。本日は、このような観点から質問させていただきます。

 また、本法案の制度設計や実効性を確認するため、一部これまでの質疑での質問と重なる部分もございますが、その点、御容赦願います。

 今回の法案は、スクラップヤードによる騒音、悪臭、水質汚染、火災、不適正輸出などを防止するため、許可制を導入するものであります。

 廃棄物処理法五十六年の歴史で初めて廃棄物ではないものを規制対象としており、構造転換としてその方向性には賛同いたします。

 しかし、許可制の導入だけでは、不適正事業者の責任逃れ、汚染処理費用の負担、外資を含む事業者への対応、農地、水源地の保護、住民の安全確保など、参政党が大切にする日本の国土、資源、健康、地域経済を守る上で重要な課題が残りますので、次の点について政府の見解を確認いたします。

 今回の法案では、スクラップヤードに許可制を導入するとのことで、まず、許可制の実効性、名義貸し等への対応について伺います。

 名義貸し、ペーパーカンパニー、法人分割による事業主体の変更が行われた場合、書類審査だけでは、実際の事業実態や現場での不適正な保管、これらを十分に把握できないおそれがあります。また、小規模事業場は適用除外に該当するため、そのような事業場での脱法行為を把握できないおそれも生じます。

 これらのリスクを防止するためには、許可時の現地確認、抜き打ち検査、搬出入記録の確認、必要に応じた土壌、水質のサンプリング、さらにはドローンなどを活用した広域監視など、現場でのチェックを都道府県が行うことが想定されます。

 このような自治体の執行体制整備に対して支援が行われるのか、環境省の見解をお伺いいたします。

角倉政府参考人 お答え申し上げます。

 本法案におきましては、都道府県等が使用済みの金属、プラスチック物品の保管業又は再生業の許可を行うに当たっては、適正に事業を行える経理的基礎や技術的基盤等を有しているかを確認することとなります。

 また、許可時の現地確認につきましては、現行の廃棄物処理法における産業廃棄物処分業では、都道府県等に対し、許可申請に係る施設の実地確認を求めているところでございまして、これを参考に、本法案の詳細な制度運用を検討してまいりたいと考えております。

 また、名義貸しやペーパーカンパニー等が不適正に許可を取得することを防止できるよう、丁寧な制度設計に努めてまいりたいと考えております。

 また、ただいま御指摘いただきました小規模事業場につきましては、適用除外となる保管等の用に供する面積を政令で定めることとしており、規制の抜け穴とならないよう、今後、自治体や有識者の御意見も伺いながら検討を進めてまいりたいと考えております。

 さらに、本法案では、都道府県等に立入検査権限を付与することとしておりますが、産業廃棄物処分業の立入検査と同様に、事業者の保管基準や再生基準の遵守状況等の確認について、事前連絡することなく立ち入ることを周知していきたいと考えております。

 これらの事務に当たっては、法施行の円滑化に向けて、先行自治体からの知見も反映させたガイドライン等を整備するとともに、先行自治体の指導や監督に係る優良事例を取りまとめ、今後開催予定の説明会などの機会を通じて、全国の都道府県等に水平展開してまいりたいと考えております。

 また、今国会において成立した環境省設置法の改正により、本年七月から地方環境事務所が地方環境局となることを受け、この地方環境局も全国の自治体の皆様に寄り添いながら、このスクラップヤード問題への制度的対応を支援し、規制の実効性をしっかりと上げてまいりたいと考えております。

伊藤(恵)委員 ありがとうございます。

 書類審査による名義貸し防止や、現地確認、立入検査の実施、自治体へのガイドライン作成など、前向きな姿勢は評価されると思います。しかし、小規模事業場の基準が曖昧なままでは脱法行為の抜け穴になりかねませんので、しっかりと住民や専門家の意見を聞いて基準を定めていただくよう要望いたします。

 次に、不適正な外国籍の事業者への指導についてお伺いします。

 環境省が委託した令和七年度の実態調査において、一部自治体でのスクラップヤード増加の一番の要因として外国籍の事業者の進出が挙げられております。事業運営に際し、責任者が外国人であるために、制度の理解や日本語での書類作成が困難になっているという指摘があります。また、参政党の議員が視察に伺った際には、外国人がヤード内で違法に居住しているという不法状態に対して、住民の皆様が心配しておられました。このようなヤードは不法就労の温床になっているのではないでしょうか。不適正な外国籍の事業者に対して、環境省としてどのように対応していくお考えか大臣の見解をお伺いいたします。

石原国務大臣 私自身、今年一月に千葉県を訪問し、熊谷知事から、全国に先行して取り組まれているスクラップヤード条例の施行状況をお伺いしました。

 委員御指摘の外国人の関係についても、熊谷知事から、事業者の中には外国籍の方も多く、複数言語に対応したチラシを作成するなど、日本語の通じない事業者とのコミュニケーションを工夫されているというふうに伺ったところであります。

 現時点でスクラップヤードを広く対象とする法制度が存在しないために、外国籍の方が経営するスクラップヤードを網羅的には把握できておりませんけれども、千葉県のように条例を制定し運用している自治体等からは、こうした外国人の事業者の進出によって事業場が増えているというふうにお聞きしているところであります。

 環境省としては、本法案において、国籍を問わず、有価物である使用済みの金属やプラスチックの保管、再生を行う事業者に対して許可取得を求め、不適正な事業者については是正、排除していく所存であります。

 その際、千葉県のような先行自治体において工夫されている取組も参考にして、実効性を確保して、制度を運用してまいりたいというふうに考えております。

 また、不適正なスクラップヤードは不法就労の諸問題の温床になっているというような御指摘があることも承知をしております。

 この点は、関係閣僚会議で決定した外国人の受入れ・秩序ある共生のための総合的対応策にも、不適正なスクラップヤード対策に係る関係機関の連携強化を盛り込んでいるところであります。不法就労への対応を行う出入国在留管理庁を含む関係省庁や都道府県ともしっかりと連携をして対応してまいりたいというふうに考えております。

伊藤(恵)委員 ありがとうございます。

 外国人事業者による不適正な事業運営が住民に不安を与えている実態があることは事実であります。くれぐれも、不適切な処理が行われたり、不法就労の温床になったりすることがないよう、国籍を問わず、不適正な事業者へは厳正な対応をしていただきたいと思います。

 次に、残置物や汚染処理責任について伺います。

 今回の法改正では、措置命令や、法人の場合、最大三億円の罰金といった厳しい罰則が措置されておりますが、それらだけでは実効性が乏しいのではないかと懸念をしております。許可事業者による処理途中での廃業、倒産、法人解散や、罰則逃れを目的とした所在不明、国外逃亡の場合、残置された使用済金属、プラスチック物品や土壌汚染の撤去、処理費用は一体誰が負担するのでしょうか。逃げ得を許さない制度設計になっておりますでしょうか。

 また、規制強化により基準に適合できないために逃亡する事業者も増加すると思われますが、それらの事業者に対して自治体が行政代執行を行う場合、自治体の費用負担の増加が懸念されます。こうした自治体への支援を更に充実すべきではないかと考えますが、大臣の見解をお伺いしたいと思います。

石原国務大臣 まずは、スクラップヤードの廃業や倒産等により、使用済金属、プラスチック物品が放置され生活環境保全上の支障を生ずる事態に至る前に、状況を改善させていくことが重要であるというふうに考えております。

 このため、都道府県等による立入検査や報告徴収、改善命令、措置命令といった規定をこの法案の中に整備しているところであります。これにより、命令を受けた事業者は生活環境保全上の支障を除去する義務を負い、従わない場合は罰則が適用されます。

 加えて、この法施行前にも、規制対象となり得る事業者に対し、制度の周知を図り、許可の申請を促し、許可を申請するには基準の遵守が必要であり、結果的には法施行後の行政指導と同等の効果があるものというふうに考えています。

 こうした措置により、逃げ得や捨て得を許さぬよう事業者に改善を促してまいりたいというふうに考えております。

 その上で、撤退や倒産により放置された使用済金属、プラスチック物品が廃棄物として認定され、都道府県等が行政代執行により撤去等を行う場合は、その費用の一部について、国と産業界からの拠出による不法投棄対策のための基金からの支援を行ってまいりたいというふうに考えております。

 環境省としては、スクラップヤードの放置による生活環境保全上の支障が生ずることのないように、都道府県と情報交換を緊密に行いながら、適切に対応をしてまいりたいというふうに考えております。

伊藤(恵)委員 ありがとうございます。

 基金を活用した行政代執行への国の支援の存在は承知いたしました。逃げ得を断じて許さないためにも、改善命令や措置命令により、違反した事業所に対して、しっかり責任追及していただきたいと考えます。自治体が代執行をためらうことがないよう、基金の安定的かつ十分な財源確保と補助率の更なる引上げについて引き続き検討くださるよう、強く求めます。

 次に、農地、水源地周辺の立地規制について伺います。

 スクラップヤードの問題は、火災や騒音だけでなく、油分、重金属、汚水の流出による農地や水源地への影響に及びます。そのため、農地、水源地あるいは学校や住宅地の周辺などについては、より厳しい立地規制や操業条件が必要ではないかと考えます。例えば千葉市のように、住宅等から屋外保管事業場までの距離を百メートル以上確保するといった独自の設置条件を条例で規制している自治体もございます。

 しかし、環境省の調査結果では、調査対象の八五%に当たる自治体がスクラップヤードの規制の在り方について、国レベルの法制度による規制が望ましいというふうに回答しております。このように、多くの自治体が国による統一規制を求めているにもかかわらず、立地規制を条例に委ねている理由について環境省の見解をお伺いいたします。

角倉政府参考人 お答え申し上げます。

 今回の改正法案では、ただいま御指摘いただきました火災や騒音、汚染といった生活環境への悪影響を生じさせないよう、スクラップヤードに関する条例を施行している先行自治体等からも知見をいただき、制度設計をさせていただいたところでございます。

 他方で、全国的な視点でスクラップヤードの問題を見たときに、条例がない自治体にスクラップヤードが増えるなどの問題も生じているとの指摘もございます。今般の法改正は、こうした実情も踏まえ、全国一律の規制を行うものでございます。

 その上で、本法案では、住宅等から敷地境界までの距離等、立地に関する一律の基準は設けていないところでございます。これは、各地の条例やスクラップヤードの立地状況は様々であるため、地域の実情に応じて対応した方が適切であると考えられるためでございます。

 なお、事業者への許可に際しましては、生活環境の保全上必要な条件を付与することができる旨を規定させていただいているところでございます。例えば、営業時間の制限等、近隣の住宅地に配慮するようなものが条件に該当し得ると考えております。

 いずれにいたしましても、許可を受けた者は、生活環境への悪影響を防止する観点から定められる保管基準や再生基準の遵守が求められます。この基準の遵守がなされない場合において、都道府県等による改善命令や措置命令の対象となり、そうした命令にも従わない場合には、罰則の適用や事業停止命令、許可取消しの対象となります。

 このような制度により、生活環境への悪影響を生じさせ得る事業者を是正、排除してまいりたいと考えております。

伊藤(恵)委員 ありがとうございます。

 自治体の地理的条件などが異なるため、スクラップヤードの立地規制など、全国一律に規制を定めるというのが難しいことは承知をいたしました。しかし、調査結果で多くの自治体が国による統一規制を求めているのは事実であります。引き続き、自治体や地域住民からの意見を聴取し、住民が不安にならないよう、制度設計を強く求めます。

 次に、国内中小、地域事業者への支援について伺います。

 規制強化により、資金力のある大手や外資に市場が集約され、真面目に操業してきた国内の中小、地域事業者が排除されるおそれがございます。

 例えば、廃棄物処理業者を例に挙げると、大手は採算の取れるエリアに集中しがちなため、過疎地などの不採算エリアでは、処理業者がいなくなり、廃棄物の不法投棄増加や処理の遅延が起きるおそれがございます。また、外資が主要プレーヤーになれば、資源循環という国家インフラを外国資本に依存することになってしまいます。実際に、大手による中小の廃棄物処理事業者へのMアンドA事例も報道されているところでございます。

 スクラップヤード業者においても、規制強化によって悪質業者を排除することは当然必要であります。しかし同時に、資金面、技術面で弱い立場であっても適正に事業を行っている中小、地域事業者が事業を継続できるような支援も併せて講じる必要があるのではないでしょうか。

 このような適正な中小、地域事業者の立場も考慮した上で制度設計が行われていくのか、確認したいと思います。設備投資、火災対策、土壌、排水対策、適正解体技術、記録管理などについて技術的な支援を行うべきと考えますが、環境省の見解を伺います。

角倉政府参考人 お答え申し上げます。

 使用済みの金属やプラスチックを収集し、適切な保管や加工を行うスクラップヤードは、資源循環の輪において非常に重要な役割を果たしていると認識をしております。

 その一方で、不適正なスクラップヤードは、環境対策を行わない分、操業コストを抑え、買取り価格を通常より高値に設定できる結果、適正なスクラップヤードの公正な競争が妨げられていると聞いております。規制強化によって、不適正なスクラップヤードを是正、排除し、適正な中小企業や地元企業が不利益にならないよう努めてまいりたいと考えております。

 また、本法案における事業者が遵守すべき保管基準や再生基準等につきましては、適正な事業者であれば対応できる水準となるよう、関係業界の皆様の声にもよく耳を傾けて検討してまいりたいと考えております。また、事業者の皆様方の制度理解にも資するガイドライン等の整備により、地域の中小事業者等への制度周知や技術的な支援にも努めてまいりたいと考えております。

 さらに、環境省としては、令和七年度補正予算及び令和八年度予算において計四百十億円を計上し、適正なスクラップヤード事業者を含む再資源化事業者等に対して、高度な破砕、選別設備など、再生資源のサプライチェーンの強靱化に資する設備の導入などを支援しております。

 こうした取組を通じ、適正な事業者を支援することで、国内資源循環を推進してまいりたいと考えております。

伊藤(恵)委員 ありがとうございます。適正に事業を行っている中小、地域事業者の重要性に対する認識を共有できました。

 六問目については、中間貯蔵・環境安全事業株式会社、いわゆるJESCOに関して、その事業の特殊性を鑑み、政府による全額出資形態を堅持していただきたいという趣旨の質問をする予定でしたが、時間の関係で省略させていただきます。

 最後に、総括として申し上げます。

 本法案は、スクラップヤードの規制強化と災害廃棄物処理の推進という二つの柱から成るものであり、その方向性には賛同するものであります。政府におかれましては、政省令の策定に当たり、本日の質疑で指摘した論点を真摯に受け止め、形だけの規制ではなく、現場で機能する実効性ある制度を構築されることを強く求めるものであります。次の世代に美しい国土と健全な環境を引き継ぐために、本法案がその第一歩となることを心より願い、質問を終わります。

 時間超過、申し訳ありません。ありがとうございました。

宮路委員長 次に、渡辺真太朗君。

渡辺(真)委員 委員室の皆さん、こんにちは。本日最後の質問に立たせていただきます、栃木三区選出の無所属、渡辺真太朗でございます。

 本日も質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。政務三役の皆様、参考人の皆様、またよろしくお願いをいたします。

 さて、先日の本会議終了後、皆さん、ヘルメットの着用訓練がありました。私はちょっとてこずりまして、もたついていたんです。くるっとひっくり返してかちっとしてやるので、もたもたしていたら、後で日テレのユーチューブを見たら、抜かれていたんですね。ほかにも、ひものかけ方がちょっと怪しい方とか、複数名いらっしゃったのかなというふうに思います。

 これは、改めて思うことは、訓練をやっていてよかったなということです。それが本当の災害だったとき、私は大けがをしていたと思います。何より、やはり、てこずっている人がいたら助け合うことが重要だなと改めて思いました。

 いつ何どき災害が起きようとも国会の役割を遂行できるように取り組まなければなりませんし、そうした議長講評の際、やはり議場全体の一致団結、満場一致の感じは私はとてもいいなというふうに思っております。国民の生命財産を守るため、国益のために、頑張っていきたいということを改めて思った次第であります。

 何より災害が起きないことをまず本当は望むんですけれども、そういうわけにもいかない災害大国日本でございます。だからこそ、防災、減災についてはやはり先進国でなければなりません。その後の処理の対応まで世界が参考にするような法整備、体制づくり、人材育成、こうしたものをやっていく必要があるというふうに考えております。

 今回の法改正について、不適正ヤード対策ですとか資源循環の適正化を目的とするところでございますけれども、現場では、適正処理を行っている事業者ほど、新たな保管基準対応ですとか、記録管理、行政対応など、新たな事務負担が増加するのではないかという懸念が強いです。

 一方で、本当に問題となるような無許可、潜脱的事業者については、制度施行後も地下化、所在不明化する可能性がございます。北関東とかは空き地に重機を置くようなヤードとかが多くて、許可基準を満たせずに撤退する事業者が増えるというリスク、こういったものもございます。結果として、解体業者が持込み先に困ったり、スクラップ価格の変動が大きくなったり、違法ヤードが潜り込む余地が生まれる副作用が起こりやすくなるのではないかということを考えます。

 こうしたリスクへの認識と、今回の制度は、そういった悪質事業者の排除、これに実効性を持つ制度なのか、あるいは、善良な既存事業者の皆さんに追加負担を集中させてしまう制度になってしまうのか、政府はどのように検証しているのか、お伺いをしたいと思います。

辻副大臣 お答えします。

 本法案は、生活環境保全上の支障の解消を図るとともに、不適正なスクラップヤードの是正、排除を進め、適正な事業者にとっての公正な競争環境の整備を目的とするものです。

 その際、委員御指摘のとおり、適正な事業者にとって必要以上に厳しいものとなってはならないことが重要だと考えています。実際、我々も、この間、そういった関係各種団体、特に中小の団体からはそういった懸念の声が上がっておりますが、実際にそうならないため、今後の保管基準等の検討に当たっては、関係業界の声に引き続きしっかりと耳を傾けていきたいと考えています。

 また、スクラップヤード事業者の撤退や倒産によって、使用済物品が放置され、生活環境保全上の支障が生ずる事態を未然に防止することも重要でございまして、そのため、本法案では、許可制の導入に加えて、都道府県知事による立入検査や報告徴収、改善命令、措置命令といった規定を整備しておりまして、こうした措置によって、事業の撤退や倒産に至る前の段階で、事業者に対し状況の改善を促していきます。

 さらに、法施行前においても、規制対象となり得る事業者に対して制度の周知を図ることで、許可申請に際して基準の遵守を求めていきます。

 これらの取組によって、不適正なスクラップヤードの是正、排除を進めるとともに、適正な事業者が公正な競争環境の下で円滑に事業活動を行えるよう、制度の実効性の確保を図っていきたい考えでございます。

渡辺(真)委員 ありがとうございます。

 ヤードが減ってしまうと、解体業者の運搬距離が増えて、コストが増えて、解体費用の上昇につながることも予想されますし、何より地域の資源循環インフラというものが弱体化をしてしまうことになりますので、しっかりと対応していただきたいと思っております。

 次に、地方自治体の執行体制について伺いたいというふうに思います。

 ほかの委員の方からもいろいろと御指摘、御質問があったかと思うんですけれども、今回の改正では、保管基準の監督、立入検査、廃棄物該当性判断など、やはり都道府県の実務負担が大幅に増加することが考えられます。実際に団体の方からヒアリングをしても、団体、事業者の皆さんは、決まったことをやります、もう粛々とやりますということなんですけれども、その人たちも懸念するのは、やはり都道府県の負担が相当大きくなるのではないかなということも団体の方からやはり御意見としていただきました。環境部門の人材不足ですとか、技術系職員不足、専門人材不足が深刻化しております。栃木県も広くて、職員の数というのも限られております。広域でヤードが点在もしておりますから、制度は厳しくなるのに監視能力が追いつかないんじゃないかなというギャップが生じるのではないかという懸念がございます。

 環境省は、今回の制度改正によって増加する自治体負担をどのように試算されているでしょうか。具体的に、どのような都道府県に事務フローが増えて、事務負担が発生して、国としてどのようにフォローしていくか、伺いたいと思います。

角倉政府参考人 お答え申し上げます。

 今回の改正法案では、いわゆるスクラップヤード業に関しては、許可制を導入し、事業者の申請を受けて、都道府県及び政令で定める市において、許可基準に適合することを審査する形となります。

 これらの都道府県等において新たに生じ得る事務といたしましては、申請者の書類確認でありますとか、施設の実地調査等の審査事務が挙げられます。また、立入検査、改善命令等の指導監督に係る事務等も発生する形となります。

 法施行の円滑化に向けましては、先行自治体等からの知見や事務負担についてヒアリングしつつ、政省令の検討やガイドラインの整備等を行うとともに、都道府県等に対して丁寧にその内容を周知するなど、事務負担の軽減に資する取組を進めてまいりたいと考えております。

 また、環境省設置法の改正により地方環境事務所が地方環境局となることを踏まえまして、これまで以上に地域に寄り添って、都道府県等に対する技術的支援を適切に行い、しっかりと自治体の取組を環境省としてサポートしてまいりたいと考えております。

渡辺(真)委員 ありがとうございます。

 都道府県の皆さん、不安を抱えていらっしゃる職員の方、いらっしゃると思いますので、そうした不安を少しでも解消できるように取り組んでいただきたいと思いますし、せっかく地方環境局になりますから、どんどん出ていっていただきまして、支援をしていただきたいというふうに思っております。

 また、今回の改正では、市町村の災害廃棄物処理計画策定、こちらを義務づけるものでありますが、市町村に計画を作ってねと言っても、なかなか書けない自治体もあるだろうなというふうに思っております。それ以外にも、やはり中央の方からこれを作って、あれを作ってとか、ここをDX化してねとか言われて、私も松下政経塾にいたときにいろいろな自治体さんに伺うと、やはり中央から振られる仕事がどんどん増えてきて、にもかかわらず、人手不足で、やることはいっぱいで、地方公務員は足りませんと、やはりそうした声もいただいておりました。中央から仕事を増やされて、大変なのはまさに地方自治体です。人手不足で手いっぱいな状況というのがございます。ガイドライン策定以上の伴走が本当に必要なんだろうなということを私は感じております。

 先ほどほかの方からもありましたが、今中継を見ている方もいらっしゃる、今から見ている方もいらっしゃると思うので、もう一回お伺いしたいんですけれども、現状、市町村における計画の策定率、どの程度のものであるか、もう一度ここで確認したいと思います。

角倉政府参考人 お答え申し上げます。

 各市町村における災害廃棄物処理計画の策定率は、令和六年度末時点で、全国で約九〇%となっているところでございます。

渡辺(真)委員 ありがとうございました。市町村で九〇%、これをしっかり一〇〇%に持っていかなければいけません。

 令和六年度災害廃棄物処理計画策定状況という資料がありまして、ちゃんと一覧に四十七都道府県、なっております。私の栃木県、一〇〇%でよかったなと思っているんですけれども、北陸とか東海、四国も一〇〇%でございます。新潟を除けば中部地方もほぼ一〇〇%、中国地方もですね。

 もちろん、計画策定がゴールではなくて、しっかり運用されていくことが重要でございます。先ほども言いましたけれども、中小自治体は平時から人手不足でございますので、さっきも言いましたけれども、地方環境局ができましたので、どんどんどんどん、顔と顔を合わせて、地方の方から助けてくださいと言われる前に、どうですかとアプローチを入れていただけたらいいのかなというふうに思っております。しっかり伴走していただきたいということを思っております。

 ちょっとこの資料をぱっと見ていくと、東京都が実は一〇〇%ではなくて、東京都の島嶼部が資料だといまだにな状況でございます、大臣。石原大臣の選挙区の島嶼部、これがちょっと丸がついていないところが多いかなというふうに思っております。もちろんこちらは御認識をされていると思うんですけれども、法整備をされていくこの流れとともに、是非とも大臣の方からも計画策定に向けて強く背中を押していただきたいと思っております。

 ここで、石原大臣に、是非とも策定率向上のため、より踏み込んでどのような策をやっていくか、お考えをお伺いしたいと思っております。

石原国務大臣 発災時に災害廃棄物を円滑に処理するため、平時から、災害廃棄物処理に係る計画の策定等の事前の準備が重要であります。このため、本法案では、市町村の災害廃棄物処理に係る計画策定の義務を盛り込んでいるところであります。

 一方で、全国で見ると、小規模の自治体ほど計画が策定されていない状況にあります。大変お恥ずかしい話なんですが、東京では、私の選挙区の島嶼部の自治体が、二〇一三年に大きな台風被害を受けた大島以外ができていないような状況になっています。私は二〇一九年の環境副大臣のときに、やはり大田区とかが結構台風十九号でやられて、そのときにはまだ大田区も品川区もできていなかったんですが、区長に早く作ってくださいとお願いして作った経緯がありますが、島の方ももう少ししっかりとサポートをすればよかったなというふうに少し反省をしているところがありますけれども。

 こうした実態を踏まえて、全ての市町村に計画を策定していただくために、本法案により措置する専門支援機関により、仮置場の必要面積の算定等の検討作業や、協定締結における関係者間の調整事務など、計画策定に係る自治体の事務への伴走支援をしっかりと行っていきたいというふうに思います。

 また、環境省設置法改正により名称が変更される地方環境局には、災害廃棄物処理対策に当たる定員を全国で二十九名増員をいたします。この体制を最大限活用して、計画策定に関するモデル事業の実施など、これまで以上に地域に寄り添って、自治体等に対する技術的支援を適切に行い、しっかりとサポートをしてまいりたいと思います。

 これらの取組を通じて、全自治体で災害廃棄物処理に係る計画策定を実現してまいりたいというふうに考えております。

渡辺(真)委員 大臣、ありがとうございます。別に大臣を責めているわけではございませんので、御安心していただければと思っております。

 今、いろいろなフォローがあるなということを改めて感じましたので、これは委員の皆さんも是非ともこの資料を見ていただきまして、御自身の県、選挙区じゃなくても気にかけていただき、是非とも背中を押していただいて、環境委員会ですから、早くこれを一〇〇%に持っていけるように努めていけたらいいのかなということを申し上げまして、またちょっと早くなってしまったんですけれども、以上で質問を終わりたいというふうに思います。

 ありがとうございました。

宮路委員長 以上で両案に対する質疑は終局いたしました。

    ―――――――――――――

宮路委員長 これより両案を一括して討論に入るのでありますが、その申出がありませんので、直ちに採決に入ります。

 まず、内閣提出、廃棄物の処理及び清掃に関する法律等の一部を改正する法律案について採決いたします。

 本案に賛成の諸君の起立を求めます。

    〔賛成者起立〕

宮路委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。

    ―――――――――――――

宮路委員長 ただいま議決いたしました本案に対し、西野太亮君外六名から、自由民主党・無所属の会、中道改革連合・無所属、日本維新の会、国民民主党・無所属クラブ、参政党並びに緒方林太郎君及び渡辺真太朗君の共同提案による附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。

 提出者から趣旨の説明を聴取いたします。金子恵美君。

金子(恵)委員 ただいま議題となりました附帯決議案につきまして、提出者を代表いたしまして、その趣旨を御説明申し上げます。

 案文の朗読により趣旨の説明に代えさせていただきます。

    廃棄物の処理及び清掃に関する法律等の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)

  政府は、本法の施行に当たり、次の事項について適切な措置を講ずべきである。

 一 使用済金属・プラスチック物品の保管又は再生に係る許可制の新設に当たっては、制度運用の実務を担う都道府県等に対し、対象物品の該当性、許可の要否及び基準適合性の明確化などを含めた技術的及び財政的な支援を行うとともに、附則第二条の準備行為に関する規定の活用などにより、申請事務の平準化を図ること。また、先行条例を含む現行法制下で適正に運営している事業者に過大な負担が生ずることのないよう必要な配慮を行うこと。

 二 使用済金属・プラスチック物品の保管又は再生に係る許可業者に義務付けられる帳簿の備付けについては、事業内容の透明性の向上及び事業者の負担軽減の観点から、帳簿のシステム化を検討すること。

 三 環境汚染のおそれのある使用済金属・プラスチック物品の輸出の確認においては、確認の対象物品についてあらかじめ周知を徹底するとともに、違法輸出防止に向け、関係機関の連携強化を図り、輸出確認要件に係る審査を厳格に行うことにより、海外での環境汚染防止と国内の適正な再生能力の維持に努めること。

 四 事業者による不適正な保管等に対しては、保管事業者等への責任追及を徹底して行い、必要に応じて措置命令等の行政処分を遅滞なく行うよう都道府県等に求めるとともに、生活環境の保全が実効的に確保されるものとなるよう技術的及び財政的な支援を行うこと。また、不適正な輸出が疑われる場合には、環境省自らが積極的に事業者等に報告徴収を求めるとともに事業場等への立入検査を行うこと。

 五 災害廃棄物対策において、関係省庁と連携し、地方公共団体に重複した負担が生じることのないよう効率的かつ実効的な体制の構築に努めるとともに、災害廃棄物処理計画については、単なる形式的な策定にとどまることなく、実効性のある内容となるよう、その策定及び更新に対する地方公共団体への技術的及び財政的な支援を行うこと。

 六 災害廃棄物の処理の再々委託及び非常災害に係る一般廃棄物処理施設の設置の特例は、災害廃棄物の効率的な処理のために設けられる規制緩和措置であることに鑑み、特例が適用された場合においても生活環境の保全がなされるよう、その運用に当たっては適切な配慮を行うこと。

 七 政府は、この法律の施行状況を不断に見直し、廃棄物と有価物の「隙間」による不適正処理により、生活環境保全上の支障が生じないよう必要な措置を講ずること。

以上であります。

 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。

宮路委員長 以上で趣旨の説明は終わりました。

 採決いたします。

 本動議に賛成の諸君の起立を求めます。

    〔賛成者起立〕

宮路委員長 起立総員。よって、本案に対し附帯決議を付することに決しました。

    ―――――――――――――

宮路委員長 次に、内閣提出、ポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法及び中間貯蔵・環境安全事業株式会社法の一部を改正する法律案について採決いたします。

 本案に賛成の諸君の起立を求めます。

    〔賛成者起立〕

宮路委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。

    ―――――――――――――

宮路委員長 ただいま議決いたしました本案に対し、西野太亮君外六名から、自由民主党・無所属の会、中道改革連合・無所属、日本維新の会、国民民主党・無所属クラブ、参政党並びに緒方林太郎君及び渡辺真太朗君の共同提案による附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。

 提出者から趣旨の説明を聴取いたします。西園勝秀君。

西園委員 ただいま議題となりました附帯決議案につきまして、提出者を代表いたしまして、その趣旨を御説明申し上げます。

 案文の朗読により趣旨の説明に代えさせていただきます。

    ポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法及び中間貯蔵・環境安全事業株式会社法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)

  政府は、本法の施行に当たり、次の事項について適切な措置を講ずべきである。

 一 ポリ塩化ビフェニル(以下「PCB」という。)廃棄物及びPCB使用製品の掘り起こしに努めるとともに、PCB廃棄物及びPCB使用製品を保有する事業者による処理及び管理の徹底を図ること。

 二 新たに高濃度PCB廃棄物の処理を担う民間処理事業者へ必要な技術的支援を行うとともに処理施設周辺環境への安全対策に万全を期すよう指導を行うこと。また、必要に応じて周辺住民等への情報の開示と説明を行うこと。

 三 低濃度PCB廃棄物及び低濃度PCB使用製品の処理及び管理にあたり、中小企業への技術的及び財政的な支援を行うこと。特に、封じ切り製品において、中小企業に過度な負担が生じることのないよう、調査手順の標準化と情報提供を進めるとともに、分析及び処理に係る補助制度の充実その他必要な支援措置を講ずること。

 四 PCB廃棄物の放置事案に対する地方公共団体への技術的及び財政的な支援を行うこと。

 五 中間貯蔵・環境安全事業株式会社が特殊会社であることに鑑み、事業内容と組織の在り方について厳正な検討を行うこと。また、その常勤役員については、特殊法人等改革の趣旨に則り、内部登用及び民間人の積極的な起用に努めること。特に、監査役員については、関係省庁以外の者及び外部の者の登用に努めること。

 六 中間貯蔵・環境安全事業株式会社が行うPCB廃棄物の処理に係る施設の解体及びその解体により生ずる廃棄物の撤去については、国の責任の下、適正な解体及び処理を行うとともに、跡地の原状回復を確実に実施すること。また、これまでの経緯を踏まえ、事業終了後におけるPCB処理事業所周辺地域の雇用の確保及び地域経済への影響について特段の配慮を行うこと。

 七 政府は、この法律の施行後五年を経過した場合において、この法律の施行の状況について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずること。

以上であります。

 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。

宮路委員長 以上で趣旨の説明は終わりました。

 採決いたします。

 本動議に賛成の諸君の起立を求めます。

    〔賛成者起立〕

宮路委員長 起立総員。よって、本案に対し附帯決議を付することに決しました。

 この際、ただいま議決いたしました両附帯決議につきまして、政府から発言を求められておりますので、これを許します。石原環境大臣。

石原国務大臣 ただいまの両附帯決議につきましては、その趣旨を十分に尊重いたしまして、関係省庁とも連携を図りつつ、努力してまいる所存でございます。

    ―――――――――――――

宮路委員長 お諮りいたします。

 ただいま議決いたしました両法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

宮路委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

    〔報告書は附録に掲載〕

    ―――――――――――――

宮路委員長 次回は、来る二十六日火曜日午後三時三十分理事会、午後三時四十分委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。

    午前十一時四十三分散会


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