衆議院

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第18号 平成29年3月23日(木曜日)

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平成二十九年三月二十三日(木曜日)

    午後二時五十分開議

 出席委員

   委員長 浜田 靖一君

   理事 石田 真敏君 理事 菅原 一秀君

   理事 西村 康稔君 理事 葉梨 康弘君

   理事 宮下 一郎君 理事 武藤 容治君

   理事 大西 健介君 理事 長妻  昭君

   理事 赤羽 一嘉君

      伊藤 達也君    石崎  徹君

      石破  茂君    岩屋  毅君

      江藤  拓君    衛藤征士郎君

      小倉 將信君    大串 正樹君

      奥野 信亮君    鬼木  誠君

      門  博文君    神田 憲次君

      黄川田仁志君    國場幸之助君

      佐田玄一郎君    鈴木 俊一君

      根本  匠君    野田  毅君

      野中  厚君    原田 義昭君

      平口  洋君    星野 剛士君

      八木 哲也君    保岡 興治君

      山下 貴司君    渡辺 博道君

      井坂 信彦君    今井 雅人君

      枝野 幸男君    小川 淳也君

      緒方林太郎君    後藤 祐一君

      玉木雄一郎君    辻元 清美君

      福島 伸享君    前原 誠司君

      伊藤  渉君    富田 茂之君

      吉田 宣弘君    赤嶺 政賢君

      高橋千鶴子君    宮本 岳志君

      井上 英孝君    伊東 信久君

      下地 幹郎君

    …………………………………

   証人           籠池 康博君

   籠池証人補佐人      山口 貴士君

   予算委員会専門員     柏  尚志君

    ―――――――――――――

委員の異動

三月二十三日

 辞任         補欠選任

  江藤  拓君     神田 憲次君

  野中  厚君     八木 哲也君

  井坂 信彦君     枝野 幸男君

  國重  徹君     富田 茂之君

  真山 祐一君     吉田 宣弘君

  赤嶺 政賢君     宮本 岳志君

  伊東 信久君     下地 幹郎君

同日

 辞任         補欠選任

  神田 憲次君     江藤  拓君

  八木 哲也君     野中  厚君

  枝野 幸男君     井坂 信彦君

  富田 茂之君     國重  徹君

  吉田 宣弘君     真山 祐一君

  宮本 岳志君     赤嶺 政賢君

  下地 幹郎君     伊東 信久君

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 予算の実施状況に関する件(学校法人森友学園に対する国有地売却等に関する問題)


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     ――――◇―――――

浜田委員長 これより会議を開きます。

 予算の実施状況に関する件の調査に関し、学校法人森友学園に対する国有地売却等に関する問題について、籠池康博君より証言を求めることといたします。

 この際、証言を求める前に証人に申し上げておきます。

 昭和二十二年法律第二百二十五号、議院における証人の宣誓及び証言等に関する法律によって、証人に証言を求める場合には、その前に宣誓をさせなければならないことになっております。

 宣誓または証言を拒むことのできるのは、まず、証人、証人の配偶者、三親等内の血族もしくは二親等内の姻族または証人とこれらの親族関係があった者及び証人の後見人、後見監督人または保佐人並びに証人を後見人、後見監督人または保佐人とする者が、刑事訴追を受け、または有罪判決を受けるおそれのあるときであります。また、医師、歯科医師、薬剤師、助産師、看護師、弁護士、弁理士、公証人、宗教の職にある者またはこれらの職にあった者は、業務上委託を受けたため知り得た事実で他人の秘密に関するものについても、本人が承諾した場合を除き、宣誓または証言を拒むことができることになっております。

 証人が宣誓または証言を拒むときは、その事由を示さなければならないことになっております。

 証人が正当の理由がなくて宣誓または証言を拒んだときは一年以下の禁錮または十万円以下の罰金に処せられ、また、宣誓した証人が虚偽の陳述をしたときは三月以上十年以下の懲役に処せられることになっております。

 以上のことを御承知おきください。

 次に、証人が補佐人に助言を求めることが許される場合について申し上げます。

 すなわち、証人は、宣誓及び証言の拒絶に関する事項に関し、補佐人に助言を求めることができることになっております。

 助言は、その都度証人が委員長にその旨を申し立て、その許可が得られた後に認められるものであります。

 なお、補佐人は、みずから発言すること及びみずから証人に助言することはできないことになっております。

 次に、今回の証人喚問に関する理事会の申し合わせについて申し上げます。

 その第一は、資料についてであります。

 証人は、証言を行うに際し、資料を用いることは差し支えありませんが、委員長の許可が必要であります。また、これらの資料は、いずれも当委員会に提出していただくことになっております。

 その第二は、証人がメモをとることについてでありますが、尋問の項目程度は結構でございます。

 なお、補佐人がメモをとることは構いません。

 以上の点を御承知おきください。

 この際、お諮りいたします。

 証人の宣誓及び証言中の撮影及び録音につきましては、議院証言法第五条の七の規定によりまして、委員長が証人の意見を聞いた上で委員会に諮り、許可することになっております。証人の意見は、同意するとのことであります。

 宣誓及び証言中の撮影及び録音について、これを許可するに御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

浜田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

 それでは、法律の定めるところによりまして、証人に宣誓を求めることにいたします。全員御起立願います。

    〔総員起立〕

浜田委員長 それでは、籠池康博君、宣誓書を朗読してください。

籠池証人 

    宣誓書

 良心に従って、真実を述べ、何事もかくさず、又、何事もつけ加えないことを誓います

  平成二十九年三月二十三日

                籠池 康博

浜田委員長 宣誓書に署名捺印してください。

    〔証人、宣誓書に署名捺印〕

浜田委員長 御着席を願います。

 これより証言を求めることといたしますが、証人の御発言は、証言を求められた範囲を超えないこと、また、御発言の際には、その都度委員長の許可を得てなされるようお願いいたします。

 なお、こちらから質問しているときは着席のままで結構でございますが、御発言の際には起立してください。

 委員各位に申し上げます。

 本日は、申し合わせの時間内で重要な問題について証言を求めるものでありますから、不規則発言等、議事の進行を妨げるような言動のないように特に御協力をお願いいたします。

    ―――――――――――――

浜田委員長 これより証人に対して証言を求めます。

 まず、私からお尋ねをいたします。

 あなたは籠池康博君ですか。

籠池証人 はい、そうでございます。

浜田委員長 生年月日、職業をお述べください。

籠池証人 昭和二十八年二月七日生まれでございます。森友学園の理事長でございます。

浜田委員長 以上をもちまして私からお尋ねすることは終わりました。

 次に、発言の申し出がありますので、順次これを許します。葉梨康弘君。

葉梨委員 自由民主党・無所属の会の葉梨康弘でございます。

 籠池さん、遠くからお疲れさまです。

 私も、昭和五十八年に大阪府警の捜査二課で勤めていまして、平成元年から平成三年までは兵庫県警の捜査二課におりまして、あの辺、多少土地カンはあるので、午前中のお話も懐かしくお聞きしておりました。

 そこで、籠池さんに質問なんですが、午前中、幾つか論点、新しいお話も出ましたので、それを一つ一つ申し上げておきたいと思います。

 午前中の参議院の質疑の中で、民進党議員の方からの質問でした、昭恵夫人に一回だけお願いをしたことがありますということを言われました。午前中のお話では、平成二十七年の十月ごろに、昭恵夫人の携帯に籠池さんが電話をされて、留守電に入れておいたということですが、これについて返信はありましたか。

籠池証人 返信の方はございません。

 今のことについて、参議院でお話しさせていただいたことをちょっと訂正させていただきますが、昭恵夫人が当学園の名誉校長になられる前のことでございました。それだけお伝えいたします。

葉梨委員 昭恵夫人が名誉校長になられたのは平成二十七年の九月で間違いございませんね。

籠池証人 そのとおりでございます。

葉梨委員 平成二十七年の九月に名誉校長になられて、その後に、昭恵夫人付の職員にあなたは手紙を書かれたことはありますか。

籠池証人 今の時系列の違いですが、昭恵夫人が名誉校長になられる前に私は手紙を書いたことはあります。

葉梨委員 これはその手紙でしょうか。これは籠池さんが書かれたものですか。

籠池証人 はい。その宛名書きは私の字体ではありませんが、家内の方で書いたものだと思います。

葉梨委員 後で理事会にもお話ししたいと思いますが、これは平成二十七年の十月の消印がございますので、名誉校長になられてから後ということでございますので、籠池さんのお話は間違いということになります。

 そして、その後しばらくしてなんですが、手紙を書いてから、職員が役所から聞いた説明をファクスで回答されたということでしたが、それは間違いございませんね。

籠池証人 はい、それは間違いございません。今私の手元にもございますから、これをごらんになっていただいたらいいんだと思います。

 ちょっとよろしいでしょうか。(葉梨委員「いや、いいです」と呼ぶ)これ、せっかく……

浜田委員長 委員会でまたそれは。ちょっととめていただいて。まだこれは確認していませんので、理事会の方で。ですから、質疑に。(葉梨委員「あるということがわかりました。提出していただいてみて」と呼ぶ)

籠池証人 よろしいですか。

浜田委員長 後ほどまた。

 では、今の質疑、いいですか。

葉梨委員 ファクスで回答が来たと。それは、小学校用地を十年の売買予約つき定期借地契約で契約をしたけれども、これが五十年にならないかという内容だったと午前中お話をされましたね。これが値下げにできないかという相談や工事費の立てかえ払いの相談をしたわけですよね。これは確認いたします、午前中も同じお話をしていますから。

籠池証人 はい、そのとおりでございます。

 ただ、議員お示しのその封筒をもう一度私に見せていただかないと、それが私が、私は私の自筆で書いておりますので、それは私の自筆じゃございませんので、それをお伝え申し上げておきます。

葉梨委員 ただ、その相談を受けた職員が財務省に確認したところ、全ての法令、行政実務、さらには締結されている契約書などに照らして御希望に沿うことができないという回答がファクスであったということも間違いありませんね。

籠池証人 覚えておる限り、それに違いないと思います。

葉梨委員 これはいわゆるゼロ回答ということですから、役所の方でそんたくがあったかどうか、これはちょっとその事実は考えられないと思います。いずれにしても、あなたはそのファクスを受け取った。

 そして、このファクス以外のもので、何かあなたが受け取ったものはございますか。

籠池証人 おっしゃっている意味がわかりませんから、もう一度お願いします。

葉梨委員 依頼事項に対する回答ということで、ファクスなり文書なり、あるいは電話などで、あなたが受け取った、昭恵夫人側から受け取ったということはありますか。

籠池証人 手紙をいただく前に秘書の方から連絡をいただきまして、その文書と余り違わないことで御回答を受けておった記憶がございます。

葉梨委員 それは電話ですね。再度確認をいたします。

籠池証人 おっしゃるとおりです。

葉梨委員 ただ、今もお話あったとおり、ファクスでの回答がありました。その中身については御提出もいただけるということですが、こちら側にもございますので、こちらから提出しても構わないんですけれども、それの内容以外にはないということでございました。これを一つ、次に進みたいと思います。

 午前中のお話でもございました、安倍晋三小学校、記念小学校、このスタンプ入りの用紙、これをつくって、使って寄附を募ったという件ですが、その用紙を作成した、あるいはスタンプを作製したその時期はいつですか。

籠池証人 これは趣旨書と一緒に添付いたしましたものですから、その議員おっしゃっていらっしゃるような振り込み票だけがひとり歩きするわけはないわけであります。

 したがいまして、趣旨書をつくりました時期ということでお答え申し上げます。

葉梨委員 その趣旨書は、いつつくられたんですか。

籠池証人 趣旨書の方は、当学園がまだ認可を受ける前、もちろん認可申請を受ける前のことでありますので、安倍先生の方がまだ衆議院議員でいらっしゃったときというふうに記憶しております。

葉梨委員 その用紙を趣旨書とともに使用した時期、これは、今お話があったように、安倍首相が誕生する前、衆議院議員のときということで、それはどれぐらいの期間使われましたか。

籠池証人 安倍先生の方で総裁選等々あられまして、やはり一衆議院議員ではなくなったという時期、安倍昭恵先生の方から御主人であらっしゃる安倍首相の方に、どうですか、安倍晋三記念小学院という名前はどうですかということを二度、三度とお聞きいただいて、当初はオーケーということでしたが、やはり、後、大きな公職になられたので、御辞退いたしたいということでございました。

 その期間でありますから、本当に短い、五カ月ぐらい、余りの時間でございました。ですから、その趣旨書と振り込み用紙がひとり歩きしたのは、本当に一瞬のときだったというふうに考えております。

葉梨委員 そういたしますと、平成二十四年の十二月の総選挙で自民党が政権交代をして、安倍首相が第二次安倍内閣を組閣したわけですが、それ以前ということですね。

籠池証人 おっしゃるとおりです。

葉梨委員 これは実は、その振り込み書を郵送された方からいただいたものなんですが、これは平成二十六年にこの振り込み書が、安倍晋三記念小学校ということで記載されているものが郵送されてきているという事実がございます。

 これについて、どうお考えですか。

籠池証人 その中には趣旨書が入っておりますか。

葉梨委員 趣旨書なるものは、あの例の平沼先生の顔写真が入った、あのものですか。入っておりました。

籠池証人 これは、衆議院議員に在任中、そして総裁になられた後のその時期に、まだ、何というのですかね、振り込み用紙が残っておったということがありまして、そのことが、ありましたものを使っておったという時期が少しありました。でも、そういう時期があったということだけお伝えしておきます。

葉梨委員 二十四年の十二月で安倍総理になられました。それ以前に趣旨書とこの用紙を使われたということなんですけれども、二十六年の半ばの話、春ごろの話なんです、これは。一年以上ありますが、これも少しの間ということですか。

籠池証人 私の認識しておりますところではそのように短い期間であったわけですが、その趣旨書とともに、総理・総裁になられて、何というのですか、お断りになりますまでの間に、少しの期間、それが出回っておった時期があったのかもわかりません。

葉梨委員 籠池さんの盟友なのかどうかわかりませんけれども、菅野さんですか、明らかにされているところ、二十七年の九月七日、これは事実かどうか私はわかりませんけれども、その百万円の寄附を振り込みをした、郵便局で。それが、ネットでその振り込み票が明らかになっているんですが、世間の方は、紙で、紙テープで隠した方ばかりを見るんですけれども、その裏の方に、やはり安倍晋三記念小学校に刻印をするという記述があるんです。

 その振り込み票をあなたは使っているわけですよ、二十七年の九月に。それについては記憶はありませんか。

籠池証人 その振り込み票は修正か何かをかけておったんじゃないかなと思います、修正テープとかで。ですから、表面的にはそれは、安倍晋三記念小学校という安倍晋三首相の名前を冠したものであるとは思っておりませんが。

葉梨委員 振り込み用紙の現物、森友学園が名義欄にボールペンで書かれているが、よく見ると、その上部に修正液と、この部分ですね、それでやはりこちらの百万円ということで、これが、インターネットに載っているものですけれども、こちらにも安倍晋三さんのスタンプ、これが書かれているわけです。これも出ているわけですよ。

 この点について、どう考えますか。

籠池証人 それは百万円が振り込まれた用紙のことですか。

葉梨委員 これは順番からして、この振り込みの番号、下桁が八五一、こちらも八五一、同じ百万円ということで、そこのところに刻印されているわけです、安倍晋三記念小学校。二十七年九月。

籠池証人 それは二つ論点があろうかと思いますが、その用紙によりまして安倍首相からいただいた百万円を入れたということではありません。一つ、それは。

 もう一つ、二十七年に使われておりましたその口座振りかえ票、それはその日にちで振り込まれておったんでしょうけれども、その方の手元に行ったのがいつなのか、ちょっと特定できませんので、わかりかねます。

葉梨委員 お答えになっていないんですが、先に進みましょう。

 いずれにしても、二十六年、二十七年まで安倍晋三記念小学院という刻印がされた振り込み用紙が使われていたということは、いろいろな物証からも明らかであろうかと思います。

 これはどれぐらいまいたんですか。一瞬とか言っていますが、一年でも二年でも何か一瞬というふうになりそうなんですけれども、どれぐらいまいたんですか。

籠池証人 それはちょっとわかりかねます。記憶に残っておらないので、確証あることは申し上げられませんので。

葉梨委員 幾らぐらい集めたんですか。

籠池証人 ちょっとそれもわかりかねますが。

葉梨委員 いずれにしても、少しの間、一瞬というのは籠池さんにとってみたら一年でも二年でも、そういうことなんです。しかも、二十四年の十二月、総理大臣に安倍総理がなってからも使い続けている、そういうことですよね。これは明らかに従来の、午前中のお話とは食い違ってくるわけです。

 そして、その百万円の寄附のお話です。

 これは午前中お話をされたように、百万円を一対一で昭恵さんから受け取ったということは間違いありませんか。

籠池証人 それは間違いございません。

葉梨委員 このことは、ここで水かけ論をしていてもしようがないんですが、当時、二人、内閣府、出向している職員が夫人付として行かれているわけです。その二人は、午前中の西田議員の話にもありますけれども、離れていないというようなお話をしています。その二人に聞けばもう十分明らかになることだろうと思いますので、後でしっかりと二人に私どもの方でも確かめさせていただきたいと思います。

 次に、十万円の謝礼と菓子箱、これをお渡ししたということも、これも午前中のお話のとおり間違いありませんか。

籠池証人 先生おっしゃっているのは、何か畳みかけるようで、ちょっと、非常に私に対して失礼な話だと僕は思っているんですが。お一人で話していらっしゃってね。

 まことに申しわけありませんけれども、その秘書の方は、人払いをされまして、その現場にはいらっしゃいませんでしたので、私と昭恵夫人、二人との間の出来事であったということはお伝えしておきます。

 それと、菓子箱の云々ということでありますが、御講演会が終わられまして、急いで帰られる用事がございましたから、その菓子箱にこちらの方で感謝というお気持ちを添えまして、封筒の中に金子を入れて菓子箱とともにお渡ししたということでございます。

葉梨委員 失礼ってことはないと思いますよ。つまり、あなたはもらったと言っているけれども、こちらの方は、おつきの人も含めて、差し上げたことはない。これは人の名誉にかかわることでもあります。それについて、しっかりとこのおつきに聞けばいいじゃないですかということを聞いていることについて、それを失礼だと言うのは逆に失礼なことだというふうに私は思います。

 メールのやりとり、口どめともとれるメールのやりとりがあなたの奥さんとそれから昭恵さんとの間であったというふうに言われました。

 このこと、その口どめともとれるメールというのはどういう中身だったんですか。それだけちょっとお話しください。

籠池証人 今、その手持ちにありませんから、きちっとしたことは申し上げられませんので、それはメールを公表いたしましたら、それでわかることだと思います。

葉梨委員 その点では意見が一致いたしました。メールをしっかり公表していただいて、客観的にそれがどういうような内容であったかということは白日のもとにさらしていきたいなというふうに思いますが。

 ただ、私もちらっとそのメールの内容なるものを見せていただいたんですが、どうも、籠池さんの奥さんの方からたくさんたくさんメールが来ていて、それにちょっと応えているというような、そんな中身じゃないかな。中身までは確認していないんですが、誰からどれぐらいの数が来てどれぐらい返信したか、これぐらいはわかります。というふうに思います。

 土地取引の問題、これについて申し上げたいと思います。

 ただ、この件について、私、籠池さん自身をむちゃくちゃ責めるというつもりも全然ないんですけれども、九月の四日に、財務局、大阪の財務局で、キアラ設計、中道組、それと財務局、航空局の担当者が話し合いを持った、これについての記録を籠池さんはごらんになったことはありますか。

籠池証人 いつの九月四日でしょうか。

葉梨委員 二十七年の九月四日です。

籠池証人 どういうものなんでしょうか。どういうふうな書類でございましたんでしょうか。見ておりません、私が今見ておりませんので、先生がおっしゃっている内容のことがちょっと理解できないんですが。

葉梨委員 見ていないということですね。それであれば、これについても、キアラ……(籠池証人「いや、わからない」と呼ぶ)それは見ていないということですよね。(発言する者あり)

浜田委員長 静粛に願います。

葉梨委員 九月四日に財務局で、中道さんとかキアラ設計と財務局の担当者とそれから航空局の担当者が打ち合わせをした、しかも、森友学園の土地についての件である、その記録については見ていないということでよろしいんですね。

籠池証人 それは、いつの段階で見ていないということでしょうか。

葉梨委員 例えば、じゃ、期間を区切りましょう。平成二十八年の三月十四日、新しいごみが出てきました。それまでの間に見ていますか、見ていませんか。

籠池証人 それは見ておりません。

葉梨委員 この点についても、中道さん、それからキアラさん、それから関係者にもしっかり確認をさせていただきたいというふうに思います。

 そして、この土地のディスカウントの経緯について、午前中のお話で、えらく安くしてもらってちょっとびっくりしたというようなお話がありました。この点については間違いありませんか。

籠池証人 私の主観どおりでありますので、そのとおりでございます。

葉梨委員 これは主観ということですから、ここでちょっと御説明を籠池さんにもしたいと思うんですが、そちらに行っていますよね、資料。

 ここは、私自身もちょっと、この喚問の場ではあるんですけれども、本当にちょっと簡単に申し上げたいと思うんですが、かなり国の方も、国有財産といいますが、その管理の方法にも多少問題があった面もあるのかなと思うんです。

 この伊丹空港周辺の国有地というのは大きく三つあるんです。一つは森友学園の土地、それから隣の公園、それから給食センター。

 この給食センターですけれども、昭和五十年ぐらいに国が購入して、六年間ぐらい田んぼで放置されていたんです。そうしたところが、それでその後テニスコートにしたんですが、そこに給食センターをつくろうということで、二十七年ですか、それを掘り返してみたら、これは籠池さんの二十八年より前なんですけれども、アスベスト、コンクリ片、これが埋まっている。田んぼからアスベストやコンクリ片が生えてくるはずがないんですよね。ですから、いろいろな形での投棄が行われたのかなと思うんですが、それの撤去費用が、従来の田んぼまで削るとなると約二メーター削らなきゃいけないということで、十四億円ぐらいかかります。

 それから、隣の公園を十四億二千万円で豊中市に売り渡した。かなりこの点についても、八、九割で二メーターぐらいまでは二〇%弱ぐらいの産廃があるというような調査もあるようなんですけれども、それについては、先々の処理費用は瑕疵担保責任ありということで、十四億二千万円で売り渡していますけれども、豊中市自体は、実は二千万円しか払っておりません。国の交付金が約十四億円来ています。

 そして、この籠池さんの土地なんですが、この公園のところと隣接をしていまして、まず九・九メーター掘った。九・九メーター全部掘るのを処分するというようなことで報道されていますけれども、これは誤りです。くいの部分だけです。あとは三・八メーターを掘るということで算定をした。

 どうもこの三・八メーターというのは、業者さんとかそれから国交省の方で掘削をして、三・八メーターぐらいまでごみがありそうだと。これは、昔の池の底が大体それぐらいだったようなんですね。ですから、この費用を、運ぶのに八億円かかるということで算定したということで。

 ですから、そういった意味では、この三つの土地を考えてみたときに、では森友学園が一番得しているかというと、実は必ずしもそうではないということであります。

 そこで、どれぐらい、建物を建てるときに何メーターぐらい掘られましたか。わからないんだったらわからないでいいです。

籠池証人 当初、有害物質が出てまいりましたときは、三メートルもう既に掘っております。その後、くい打ちということでありましたので、くい打ちをした分、私が説明を受けておる分では九・八メートルまで掘ったということを聞いておりますが。(葉梨委員「三・八、九・八」と呼ぶ)九・八まで。

葉梨委員 グラウンドは掘っていないですね。

籠池証人 グラウンドの方は掘っておりません、建物を建てておりませんから。

葉梨委員 業者さんがボーリングをしたときに、グラウンドの方にも相当生活ごみがあるという報告が国土交通省の方に行っていますが、グラウンドはそのままにしたということですね。

籠池証人 もともとグラウンドは運動場でありますので、再度掘る必要性がありません。したがいまして、そのまま置いておいたということでございます。

葉梨委員 グラウンドでも、下に相当ごみが埋まっている中で、その上で運動させるというのもちょっといかがなものかなというような気もいたしますけれども。

 ただ、少なくとも、この三つの土地を比べてみたときに、森友学園の土地が不当に安く払い下げられたということではないというふうに客観的に見られます。

 ですから、政治の関与があったというふうに午前中おっしゃられましたけれども、籠池さん自身が誰かの政治家に対して、これを値引きしてくれという交渉をされたあるいはお願いをしたということはありますか。

籠池証人 当初、一番初めの御質問のときに安倍首相夫人のことが出てまいりました。私は、政治家ということについて言えば、念頭にはそんなにはないんですが、ただ、安倍昭恵夫人も政治家的な方、何と言ったらいいですかね、政治家の奥方でございますので、政治家的ではあったかというような感じはいたしております。ちょっと言葉のニュアンスは違いますが……(葉梨委員「違う違う。買い取りの値下げについてです」と呼ぶ)はい。それについては、純粋な政治家の方の対応はなかったというふうに思います。

葉梨委員 純粋な政治家と言われましたけれども、昭恵さんにあったということですか、それは裏返して言うと。値引きに関して。

籠池証人 いや、先ほど谷秘書のことが出ましたから、そこで財務省の方に多少の動きをかけていただいたということでございました。

 したがいまして、生活ごみが出てまいりました後、急転直下、物事が動いたということは、そういうふうな考え方もあろうかと思います。

葉梨委員 この件については、そのファクスの内容を見れば明らかなんです。そういうような動くようなものではないということも、これは後日そのファクスが出てくれば明らかになると思いますので、その点はよく理解をしていただきたいと思います。

 ところで、籠池さん、小学校の教員の免許を持っていらっしゃいますか。

籠池証人 いや、私は持っておりません。

葉梨委員 大阪府の私学審議会に学校の設立認可を申請したときに、籠池さん、ほかの教員の方々の候補者に加えて、籠池さんが経験三十四年というふうになっているんです。これは、私学審議会、小学校の設立認可ですから、小学校の経験年数を書くべきなのではないですか。

籠池証人 それは、ちょっと私も認識はしておりませんでしたが。もしそうであれば、私の記入の仕方が間違っておったんだろうと思います。

葉梨委員 いずれにしても、免許を持っていない方が小学校の校長先生として申請をする、そして、校長先生の経験が三十四年であるという形で書かれているわけですから、これはちょっと、不注意とかいうのをちょっと通り越しているのではないのかなというふうに思いますので、その点も指摘をさせていただきたいなというふうに思います。

 さて、きょう籠池さんがこちらに来られるということになりました。その国会でお話をしたいということを最初におっしゃられたのが、三月の十六日、大阪で四人の国会議員の方々と面談したその後だったというふうに思います。

 そのとき、その四人の国会議員の方々に、現在の森友学園の窮状、特に、小学校をつくりたいという気持ちは私はよくわかるので、これが本当に大変なことになっているという、その窮状を訴えられたということは間違いありませんね。

籠池証人 私がお招きしたというわけではございませんでしたけれども、今の、私学審で認可適当というものをいただいて、それで国有地を定期借地しまして、その後購入いたしました。そうしますと、その後で建設業者と契約をいたしますので、急にはしご段を外されても大変なことになるわけです。これは大変なことだなというふうなことは少しお話ししたことがあります。

葉梨委員 そのときに、その四人の国会議員の方々から、籠池さんの学園を応援したいとか、今後御相談に乗りたいとか、そういうお話、誰かからございましたか。

籠池証人 それは記憶にございません。

葉梨委員 国会で籠池さんが説明をされるということについて、何らかの示唆はその四人の国会議員からありましたか。

籠池証人 国会で証言をする、このような、何というんですかね、今の、今私が立っておる立場ではなくて、もう一つありましたね、参考人ですか、参考人として私は出させてもらってもいいですがということは申し上げたことはあります。

葉梨委員 それは籠池さんの側からですか、それとも議員さんの側からのお話でということですか。どちらから言い出されたことでしょう。

籠池証人 あうんの呼吸でということでしょうか。

葉梨委員 籠池さんから、積極的に籠池さんの方からぜひ出たいということではなくて、まさにあうんの呼吸ということで、こちらの方も出てほしい、こっちもまあ出てもいいかな、そういうことと解釈してよろしいですか。

籠池証人 おっしゃるとおりです。

葉梨委員 そのときに、例えば、籠池さん自身が何らかの捜査対象になっているとか、そういうお話についての話し合いはありましたか。

籠池証人 捜査対象の話についてはございません。

葉梨委員 大阪府から監査を受ける、この点について非常に籠池さんが危惧をしているというようなことについての話し合いは行われましたか。

籠池証人 はっきりとは覚えておりませんが、身の回りのことを考えますとそのようなことも近づいてきていますがという話はしたことはあります。

葉梨委員 そのお話については何か反応がございましたか。

籠池証人 特段ございませんが。

葉梨委員 それはまさにそんたくということで、特に何の反応もなかったということでよろしいわけですね。

籠池証人 おっしゃるとおりです。

葉梨委員 では、その点についてはまた、議員の方もいらっしゃるわけですから、関係者がいらっしゃいますので、またしっかりと確認をしていただいてもいいのかなというふうに思います。

 それで、あと、しんぶん赤旗の取材。二〇一六年の十月、ここで、稲田大臣に表彰のときに会ったというふうに答えていらっしゃるという記事、これは後で赤旗は訂正はしたんですが、取材自体についてはそのように答えられましたか。

籠池証人 その取材について、ちょっとはっきりとは私は記憶にないんです。

浜田委員長 葉梨君、時間が来ておりますので。

葉梨委員 はい、わかりました。

 そうですね、あとの質問は、契約書三通等の話については公明党の富田議員の方からも御質問があろうかと思いますので、しっかりとそこら辺のところは答弁をしていただきたいというふうに思います。

 いずれにしても、昭恵さんに頼んだということ、メールのこと、あるいはその百万円のこと、あるいは寄附を募ったということについても、まだまだほかの関係者に当たれば明らかになる事実も相当ございますし、本人が、籠池さん自身が本当のことを答えていらっしゃるのかどうかということは、今回の質疑を通じても相当疑念が湧いたのではないかなというふうに思います。

 このことを私からも申し上げておきまして、私の質疑、質問、喚問を終わらせていただきたいと思います。ありがとうございました。

浜田委員長 これにて葉梨君の発言は終了いたしました。

 次に、富田茂之君。

富田委員 公明党の富田茂之でございます。

 籠池証人、どうぞよろしくお願いいたします。

 先ほどの葉梨委員の質問を聞いておりまして、幼稚園の先生としての経験は物すごく長くある、ただ、小学校教員の免許は持っていらっしゃらないということでした。

 平成二十六年の十月三十一日に大阪府の方に小学校の設置認可申請をされましたよね。設置認可申請に当たって、大阪府の方には、私立の小学校及び中学校の設置認可等に関する審査基準というのがございます。A4判の書類で五ページ程度のものですが、この審査基準については、申請に当たって、籠池証人はよく調査されましたか。

籠池証人 設置基準ですね、大阪府の。よく拝読させていただいたつもりですが。

富田委員 設置基準の七項目め、資産という項目があります、「資産等」という項目が。そこにはこんなふうに書いてあります。

 (1)として「校地、校舎その他の施設は、自己所有であること。」これがまず大原則です。そして、(2)として「(1)にかかわらず、教育上支障がなく、かつ、次の基準を満たす場合に限り、借地を校地及び運動場とすることができる。」そして、次の基準の一番最初の項目、アとして「当該借地の上に、校舎がないこと。」と書いてあります。この基準は御存じでしたか。

籠池証人 文章的には知っておりました。

富田委員 これはどういうことを意味しているかといいますと、校舎の底地は自己所有でなければならない、そういう基準なんですね。

 籠池証人の申請は、当初、定期借地だ、将来的には取得を目指しているということでしたので、この基準に合わない形で申請がされて、私学審議会でも議論されていたということになるんですが、そのことについて、今どう思われますか。

籠池証人 そのことは朝日新聞を拝読しましたときに、あら、そういうことだったのかなというふうな率直な気持ちでした。ですから、もしそのことが断定的にあるのであれば、私学審に申請書は当然出さなかったでしょうし、このような今の結果にはなっていなかったんだろうというふうに思っています。

 松井知事の方が担当者を処分するというふうに書かれておりましたけれども、処分するだけでいいのかと。我々が認可適当をいただいて、そして国有財産を取得させていただきまして、建設業者を任命して今に至ったわけでありますが、そんなことしなくてもよかったんじゃないかなというふうに強く思っています。

富田委員 申請に当たって、先ほど証人は基準はちゃんと知っていたとおっしゃったけれども、今私がこういう解釈ですよと言ったら、わからなかったということですよね。ああ、ちょっとこれは聞いていません。

 こういうことをきちんと知らないで申請されて、私学審議会の方では、二十六年の十二月十八日、答申保留、継続審議にまずなりましたよね。この私学審議会の議事録を精査してみますと、多くの委員から、資金調達や資金繰りに問題があるのではないかという指摘がずっと続いています。その上で、では、ここは保留にしてもう一度審議しましょうということになりまして、二十七年の一月二十七日、条件つきで認可適当となったわけですね。

 ただ、この審議会の中でも、ある委員からは、認可撤回の可能性もあるんじゃないかという指摘までされています。そういった中で、かなり厳しい状況で私学審議会が条件つきの認可適当にした。ここの部分で政治家の介入があるんじゃないかという懸念が出ているわけですね。

 この認可適当に向けて、籠池証人の方でどなたか政治家に依頼したとか、証人御自身が大阪府にいろいろな働きかけをしたということがありますか。

籠池証人 私学審の審議内容は、私はここ三月になって初めて内容を知ったところでありますので、どのような状況で認可が条件つきになったのかということも知りませんでした。したがいまして、私の方が政治家の方を通じていろいろ対応するということはありませんでした。

富田委員 では、その点は確認させていただきます。

 先ほど葉梨委員の方から、工事請負契約書が三通あるというお話がありました。午前中の審議ではその点を問われて、証言をしません、拒否しますというような場面もありました。

 午前中、証人は、最初の陳述の際に、設計士の指導で三通の契約書を作成したと言われました。この三通の契約書について、三月の十日、大阪府の方は、建設工事を担当した藤原工業の本社で聞き取り調査をして実際の契約金額を確認したという報道がされています。

 そして、この調査の後に藤原社長が取材陣の取材に答えて、こういうふうに発言されています。学園側から私学助成の対象になる部分だけで金額を出してほしいと言われ、七億円の契約書をつくった、結果的に、そんな助成はなく、うそをつかれたことになる、こういうふうに藤原社長は言われています。

 藤原さんとそういう話し合いをされたんですか。

籠池証人 これは刑事訴追を受ける可能性がありますので、答弁を控えさせていただきます。

富田委員 大変残念ですが、この藤原さんの証言を裏づけるような書類を私の手元に届けてくれた方がいらっしゃいます。

 覚書と書かれて、平成二十七年十二月二十二日付で、森友学園の理事長である籠池証人と、藤原工業社長である藤原さんがそれぞれ署名捺印しています。

 どんなことが書いてあるか。もともと、二十七年十二月二十二日締結の瑞穂の国記念小学院新築工事の契約書について、工事請負契約書、請負代金十五億五千五百二十万円が甲と乙の間で合意された工事請負契約の内容であるが、甲が私学助成金を利用予定の工事について、別途に私学審議会提出用の工事請負契約、請負代金額七億五千六百万円を作成するものとし、その趣旨を明らかにするためにこの覚書を作成するとなっています。

 こういう書類があります。この書類について覚えがありますか。

籠池証人 恐れ入りますが、刑事訴追のおそれがありますので、答弁は差し控えさせていただきます。

富田委員 この工事会社の方から、工事代金、もともと廃材を出すときの請負代金も受け取っていないし、予定の代金が入ってこないということで、大阪地裁に仮差しの申請がされました。今月の十五日に仮差しの決定が出ていますが、それは御存じですか。

籠池証人 はい、それは新聞で知りました。

富田委員 新聞で知ったって、十五日に三億円の支払いの期日が来ていたんじゃないんですか。それはどうですか。

籠池証人 支払いの期日というのは、竣工したときが期日でありますので、十五日であったかどうかというのは、ちょっと確認、今できません。

富田委員 大阪地裁が仮差し決定を出しているんですから、申請者の言い分を聞いて出しているんですよね。間違いないと思いますので、後ほど御確認をいただきたいというふうに思います。

 次に、国土交通省のサステナブル建築物等先導事業に係る補助金申請をするに至った経緯についてお尋ねします。

 この申請の手続を行ったのはどなたですか。

籠池証人 京都のキアラ設計事務所というとこです。

富田委員 申請の際に実施設計書等が必要になると思うんですが、その書類はどなたがつくられましたか。

籠池証人 同じ業者がつくりました。

富田委員 この実施設計書の中に二十三億八千万円という数字が出てくるわけですよね。この数字はどういうふうにして決まっていったんでしょうか。

籠池証人 恐れ入ります、刑事訴追を受けるおそれがあるので、お答えできないということでございます。

富田委員 刑事訴追だらけですね。

 この二十三億八千万の数字は、このサステナブル補助金は補助率上限、工事代金の三・七五%というような上限があります。この上限を含めて、この二十三億八千万にしないと籠池証人の方で予定している金額が受け取れなくなるというようなことで、はじき出したのではありませんか。

籠池証人 それは、実施設計をしましたキアラ設計の方にお聞きいただきたいと思います。

富田委員 では、籠池証人はキアラ設計の担当者には自分からは言っていないということですね。それでよろしいですか。

籠池証人 その金額については私は申し上げておりません。

富田委員 国土交通省は、三月二十一日、補助金の交付決定を取り消し、交付済みの約五千六百四十万円を今月三十日までに返還するよう求めております。森友学園の方でこの返還はできるんですか。

籠池証人 するように努力します。

富田委員 ぜひ努力していただきたいというふうに思います。

 先ほど葉梨委員の方からも御質問がありましたけれども、籠池証人が、国土交通省の、理財局に直接行かれた経緯について何点か確認をさせていただきたいというふうに思います。

 二十八年の三月十一日に、くい打ち工事を行う過程において新たな地下埋蔵物が発見されました。そして、三月十四日に、近畿財務局、大阪航空局及び現場関係者が現地確認を実施されました。

 その上で、籠池証人の方で鴻池参議院議員の事務所に、理財局の方、本省に行きたいのでアポをお願いしたところ、断られたと午前中証言されていました。それで間違いないですね。

籠池証人 はい、そのとおりです。

富田委員 葉梨議員の話の中で、鴻池事務所にアポをとった際のいろいろなやりとりのことを聞かれていましたが、その際、鴻池事務所とはどんなやりとりをされましたか。

籠池証人 明確には覚えていませんが、日用品、日用品じゃなくごみが出てまいりましたので、大変なことになっておりましたと。私が財務省に行ってかけ合いたいと思いますので、その相手先を教えていただきたいという旨のことだったと思います。

富田委員 鴻池事務所ではそのアポどりも断られたと先ほど来証言されていますが、どのようにして財務省本省の理財局とアポをとられたんでしょうか。

籠池証人 近畿財務局の担当者に談判をいたしまして、このような状況になったのは考えられないので、教えてくださいというふうに伝えました。

富田委員 理財局の審理室長の電話先を聞いて、御自分でアポをとられたんですか。

籠池証人 とりました。

富田委員 本省の方に行かれて、どのようなお話をされましたか。

籠池証人 覚えている限りでは、定期借地のときの契約の中身の中で日用ごみがあるということは一切書かれておりませんでしたから、これは契約違反であるし、まさに賠償ものであるので、もっとこれをどのようにするのかを考えていってほしいと。しかも、これは定期借地をしておりましたときですから、定期借地料を軽減するか、何かほかの措置が考えられませんかということでした。

富田委員 籠池証人の方からのそういう申し入れに対して、理財局の審理室長の方はどういう回答をされたんでしょうか。

籠池証人 それは、回答はありませんでした。私の陳情を聞いてもらったというだけのことでした。

富田委員 陳情を聞いてもらって回答なしで、御地元に戻られて、今度、近畿財務局と御自分で交渉されたんですか。

籠池証人 そのときには代理人がおりましたので、代理人にお任せしまして近畿財務局との対応をしてもらうようにしました。

富田委員 それは代理人の弁護士さんの方に交渉してもらって、後でその結果を聞くという形になられたわけですね。それで、どうなりました。

 弁護士さんの方で交渉していただいて、結果としてどうなったんですか。籠池証人が、冗談じゃない、日用品とかが入っていて、定期借地料をまけるとかいろいろな対応があるんじゃないかという申し入れをしたわけですよね。それに対しての、弁護士さんが交渉した結果はどうだったんですか。

籠池証人 代理人が交渉をしてもらったその内容というのは私もちょっとわかりませんが、物事については、結果としては、一億三千万何がしの金額で土地を購入させてもらうという方向に決まったということです。

富田委員 それは最終結果として、ごみの撤去費用を減額して今の数字になったというふうにお伺いしていいですか。

籠池証人 はい、結果としてはそうです。

富田委員 その間に政治家が何か関与したということはございますか。

籠池証人 それはちょっと、私はわかりません。

 ですから、参議院のときにも申し上げましたけれども、私の方では国そして行政の中でどのようなことがあったのかということはわからないので、それを究明していただきたいというふうに申し上げました。

富田委員 きょう、参議院の予算委員会で、民進党の福山議員からこのように質問されました。百万円も十万円も、総理も夫人も否定しており、わからないが、なぜ今になって公にされたのかという福山さんの問いかけに対して籠池証人は、二月八日以来、財務局や国の方向を見ていたが、政府がうまく対応してくれればいいと思っていたけれども、そうではなくて、二月二十三日のテレビ中継では、総理が籠池氏はしつこいとまで言った、こういういろいろな経過の中で、やはりこういう事実を明らかにして、国民の皆さんにも申しわけないから明らかにしたんだというふうに午前中証言されましたが、それで間違いないですか。

籠池証人 はい。何か私が非常に悪いことをしておったというような状況に、世論というのかマスコミがそのようにしむけておりましたので、これは何か別、そうじゃないんじゃないかというふうに思い至りました。そして、何かあることであれば、そのことはきちっと究明をしておかないと国民の方に対しても申しわけないんじゃないかなというふうに思いました。

富田委員 籠池証人は、三月十日、記者会見されましたよね。記者会見の中で、私は国会の方から何も口ききもしていただいておりません、安倍首相の方からも何もしていただいたこともありませんし、安倍昭恵夫人の方から何かしていただいたことはありません、当学園の方で講演をしていただいた、これは大切な精神的な財産です、子供にとってもほんまもんの教育という一つの中に入ってくると思います、こういうふうに言われたんですね。

 二月以来ずっとそういうことがあって、総理がテレビ中継で御自分のことをしつこいと言ったと。それでしたら、なぜこの三月十日の記者会見のときにこの百万とか十万という事実を公にしなかったんですか。

籠池証人 私はもともと保守の考え方を持っております。したがいまして、天皇国日本という考え方で今まで生きてきましたし、いろいろな運動もしましたし、教育上のこともさせていただきましたが、この三月十日までの状況を全て鳥瞰図的に見ていきますと、これはどうもまずいんじゃないかなというふうに思ってきたわけであります。

 私が支持しておりました保守の政党の方も、いわゆる私に何かしてくれたかという問題ではなくて、このままでいきますと、憲法改正も当然できないでしょうし、そしていろいろな施策も前に進んでいかないと。国民がだまされているのではないかなと。国民の一人である私がもしかしたらだまされていたのではないかなというふうな思いに至りましたので、そのように対応しました。

富田委員 ちょっと、私の質問をよく聞いていただきたいんですが、二月以来いろいろなことがあって、そういう今証人が言われたような思いになったと。それでしたら、三月十日のときにも明らかにできたはずなんですよね、どう考えたって。それが、十日の日にはそう言わない、総理や昭恵夫人に感謝していると言いながら、十六日に参議院の予算委員会が現地視察した際に籠池証人が突然その話をされたわけですね。これは、十日から十六日の間に何かがあったとしか考えられない。何があったのか。

 一番私はキーになるのは、先ほどお話しした、三月十五日の藤原工業からの仮差し命令が決定した、大阪地裁から命令が出た。森友学園の資産が全部仮差しになった。籠池証人にしてみたら、これはとんでもない、自分だけが犠牲になっていいのかという思いで総理や昭恵夫人のことを突然言い出されたんじゃないんですか。どうですか。

籠池証人 全く違います。

 十五日に仮差しがあったということを、私は本当にきのうまで知りませんでしたから。そして、よく考えていただきますと、私は、記者会見をする前日、あの校舎のところに大阪府の担当者と一緒に、視察を受けましてね、その校舎の中も見てもらう、そしてそこで私の方の話もしてもらうということで、そこで待っておったんですが、大阪府の担当者の方がすすっと帰ってしまいまして、視察も何もなかったわけです。ですから、ここで私は、ああ、何か変なことが起こっているなと。何かとんでもないことが起こっているんじゃないかなというふうに思ったわけです、あの大阪府との絡みの中で。

 そうすると、その次の日に私は取り下げをいたしました。一日で取り下げをしたわけです。それまでは一生懸命、これを認可にせないかぬというふうに努力をし、走ってきたわけです。ですから、議員おっしゃっているように、この一週間の中でとか十日間の中でというのは、スパンは僕は長いと思います。一日で私が結論を出さないといけなかったという事情も賢察していただきたいと思います。

富田委員 最後に一点だけ確認させていただきたいんですが、あなたの義父である森友先生が、一九八七年ですかね、ポートタウン保育園というのを設立されて、そのときに、寄附を一億三千万集めることを条件に認可されたけれども、寄附が集まらずに借金をして、その借金を年々の措置費で埋めていたということがありましたよね。これがいろいろ後で問題になったと思うんですが。ここに、あなたが今回小学校をつくろうと思ったけれども、資金が足りないけれども、こういういろいろな寄附金を、補助金を集めればできる、そういう源流がこのときにあったんじゃないんですか。最後にお答えください。

籠池証人 義父のことをちょっと余りこの公開の場でおっしゃっていただくのは、国会議員といえども失礼に当たるのではないかなと思っております。

 私のこのことと先代の話とは別のものでありますので、きちっと分けていただきたいと思っています。

富田委員 終わります。

浜田委員長 これにて富田君の発言は終了いたしました。

 次に、枝野幸男君。

枝野委員 民進党からお尋ねをいたします。

 きょうは、おいでいただいてありがとうございます。

 谷査恵子さんという方からファクスが来ていたと。午前中の御発言の後、調べましたけれども、確かに、経済産業省から内閣官房総務官室というところに出向されていた谷査恵子さんという方がいらっしゃいますが、午前中来お話しされている方は、この方という認識でよろしいでしょうか。

籠池証人 はい。経済産業省からお越しになっていらっしゃるということは聞いたことがあります。

枝野委員 それから、今問題になっている送られていたとするファクスが、昼、午後一番のワイドショーか何かでテレビに流れているんですけれども、それから、参議院には出していただけるということを参議院の審議の中で言っていただいておりますが、院が違うものですから、衆議院にもお出しいただきたいと思いますが、この谷査恵子さんから出されたとされるファクスを衆議院にお出しいただけますか。

籠池証人 はい、どうぞ。いつでもどうぞ。

枝野委員 午前中はお手元になかったそうでありますが、午後はお持ちいただいていると思いますし、午前中注目されましたので、中身を確認されているだろうと思います。私も、昼に某テレビ局がなぜかお持ちになっているものが報道されていたのを仲間、同僚議員が見つけてくれまして、それがありますが、ここを見ますと、財務省本省に問い合わせをしたという記述がありますが、間違いないでしょうか。

籠池証人 ここに私はこれを持っておるんですが、時間がかかってしまい申しわけございませんが、財務省本省に問い合わせ、国有財産審理室長から回答を得ましたということをいただいております。大変恐縮ながら、国側の事情もあり、現状では御希望に沿うことはできないようでございますが、引き続き、当方としても見守ってまいりたいと思いますので、何かございましたら御教示ください、本件は昭恵夫人にも既に御報告させていただいておりますということでありまして、ここには、その電話番号とそしてファクスもいただいておりまして。

 そして、ここの十年の定借の是非、五十年定借への変更の可能性、土壌汚染や埋設物の撤去期間に関する資料の扱い、そして四番が工事費の立てかえ払いの予算化についてというふうなことも書いていただいています。一般的には工事終了時に精算払いが基本であるが、学校法人森友学園と国土交通省航空局との調整に当たり、予算措置がつき次第返金する旨の了解であったと承知している、平成二十七年度予算での措置ができなかったため、平成二十八年度での予算措置を行う方向で調整中というふうなものをいただいています。

枝野委員 確認ですが、今のファクスは平成二十七年、二〇一五年の十一月ですかね、いつ受け取っておりますでしょうか。

籠池証人 十一月の十五日でございます。

枝野委員 先ほど、葉梨委員からのやりとりのところでちょっとよくわからなかったんですが、このファクスのもとになる問い合わせなのか何かというか、これはいつの誰に対しての答えなんでしょうか。いつ誰に対して籠池さんが問い合わせなりお願いなりしたことに対する答えなんでしょうか。

籠池証人 私の方が安倍昭恵夫人の方に電話をいたしまして、海外出張に行かれておったんだろうと思うんですが、すぐに地元秘書の谷さんに連絡をかけられて、谷さんいわく急いでいらっしゃるのでということで、私の方に谷さんから連絡があったということでございます。

枝野委員 確認、大事なところなんですが、つまり、このファクスは谷さんに対して何かお願いをしたり御相談をしたりしたことに対する答えではなくて、安倍昭恵さんに対してお願いをしたこと、それが谷さんに振られて、そして谷さんから回答があった、こういう御認識ということなんですね。

籠池証人 おっしゃるとおりです。

枝野委員 にわかに信じがたくて、まさに安倍昭恵さんが、御本人が直接行動していないけれども自分が頼まれたことについて公務員の方にお願いをして、今のような回答が来るような動きをされたということですので、安倍総理が従来おっしゃっていたことと全然違う、本当に重い御発言なんですよ。

 念のため繰り返しますけれども、きょうあなたの御証言は議院証言法で、事実と違うことがあったら偽証罪に問われます。それから、もしこのファクスが偽造されたものであったり変造されたものであったりしたらこれも罪に問われます。間違いないものなんですね。

籠池証人 間違いありません。

枝野委員 この谷査恵子さんというのは、例えば、安倍昭恵さんは何度か幼稚園に来られていますね、安倍昭恵さんと直接、何時ごろお着きになりますかとかそういうやりとりをしていたんですか、それとも谷さんなどを通じてやりとりされていたんですか。

籠池証人 お越しになるときは、直接御連絡もさせていただいたことはありますが、当時の秘書の谷さんとも連絡をいたしました。

枝野委員 先ほど自民党さんの方から、谷さん初めとして同行の皆さんとかそれから昭恵さん御本人がおっしゃっていることが、後の百万円の話のところですけれども違っているということになりましたので、籠池さんはきょう間違ったことを言ったら偽証になるという証人としておいでいただいているんですが、今のところ伝聞なんですが、そうした皆さんの意見、やはり公開の場で参考人なり証人なりという形で聞いていただかないとアンフェアだと思うんですが、どう思います。

籠池証人 おっしゃるとおりだと思います。

枝野委員 さて、それで一番実は本筋のところの土地の代金が八億円下がった話に行きたいんですけれども、平成二十八年、二〇一六年、昨年三月ごろに深いところの新しい大量のごみが見つかったということで近畿財務局に対して報告しているんですが、籠池さん御自身は誰からどういうふうにその報告を聞いたんですか。御自身が別に掘っているわけじゃないんでしょうから。

籠池証人 ちょうど、毎週一回、定例の打合会がありましたから、その打ち合わせ会場に参りましたときに皆が、皆というか工事業者が騒然とした顔をしておりました。その中で工事業者の方から語られました。

枝野委員 それで、籠池さん御本人から財務局に対して、こんなことになったということで報告したんでしょうか。

籠池証人 私の方が報告させていただく前に既に、工事業者の方から財務局、設計士の方からも財務局の方に連絡をしておったというふうに聞いています。

枝野委員 それで、こんなものが出たんだから値下げをしてくれという話になったわけですね。この値下げをしてくれという話は籠池さんから財務局にしたんでしょうか。

籠池証人 そのときはまだ定期借地の状況でございましたものですから、私の念頭にありましたのは、こういうものが出てくるとまず工事がおくれてしまうなということでありました。工事がおくれると、もう既にさきの三メートルの有害物質を取りましたときに一年間工事がずれて、一年開校がずれておりましたから、これはえらいこっちゃと思って、じゃ、このまま国の方に任せておくとまた予算化をするということで一年ずれるなということがありました。

 したがいまして、初めは定期借地料を安くしてもらおうかなというふうな気持ちであったんですが、途中から、こういうものがたくさん出ると、やはり我々の方で実際的に購入させていただいた方がいいというふうな考え方に至りました。

枝野委員 今の考えが変わったのは御自身で考えたんですか、誰かから助言があったんですか。

籠池証人 当時の代理人そして設計士並びに工事業者との話の中でなりました。

枝野委員 代理人というのは酒井康生弁護士ということでよろしいんでしょうか。

籠池証人 はい、そのとおりです。

枝野委員 酒井弁護士は、いつから籠池さんの弁護士、弁護人をするようになったんですか。

籠池証人 三月の中旬、十五日、十六日、その辺だったと思います。

枝野委員 それは、ごみが見つかったことがきっかけなんですか。どういうきっかけなんですか。

籠池証人 先生おっしゃるとおり、ごみが出てきたということが一番大きな選任の理由になります。

枝野委員 最初に、参議院で冒頭の十分のところだったかと思いますが、中道組の紹介というふうにおっしゃったと思うんですが、もともとお知り合いということではなくて、中道組さんが御紹介をくださった、こういうことでよろしいんでしょうか。

籠池証人 さきに有害物質を掘り出してもらいましたのが中道組でありまして、その中道組の担当でありました方から御紹介を受けたということであります。

枝野委員 ごみが発見されたとき、つまり酒井弁護士が代理人につかれたときというのは、中道組は何か契約関係があったんですか、あるいは工事をしていたんですか。

籠池証人 中道さんの方はもう既に十一月で有害物質を取っておりましたので、直接の関係はもうございませんでした。

枝野委員 直接の関係もないのに、中道組さんに弁護士を紹介してくれとお願いしたんですか。

籠池証人 中道組さんは我々の工事について手を挙げていらっしゃいまして、入札に参加したいというふうな御意向であったというふうに記憶しております。

枝野委員 それは、建物を建てる、校舎の建築についての入札ですか。

籠池証人 はい、そのとおりです。

枝野委員 それで、この酒井弁護士がつかれて、酒井弁護士に、先ほどの御答弁だと、今回は財務局などと、売ってくれ、売っちゃってくれ、値下げをしてくれ、こういう交渉はお任せをしていたという発言があったんですが、本当にそうなんですか。

籠池証人 酒井弁護士はどちらかといいますと建築というものが非常に専門でありましたものですから、私の方は素人でございますのでお任せをしておったということであります。

枝野委員 何か、それまでは弁護士さんもつかずに役所とのやりとりを直接やられていたかのように受けとめるんですが、まさにこのとき初めて弁護士さん、代理人を通しての交渉になったという理解でいいですね。

籠池証人 はい。非常に重要な局面に入ってきましたので、ここは我々の学園の力だけでは難しかろうというふうに思いましたので、優秀な方をここに注入させてもらおうというふうに思ったわけです。

枝野委員 酒井代理人がついて以降、財務局とかとの交渉は同席をされたりとかしたんですか、あるいはどの程度の頻度で報告を受けていたんですか。

籠池証人 近畿財務局との話し合いに私も出席したことはありますが、その後は代理人の方で主導権を握って対応していただいたということであります。

枝野委員 こんなに安くなってびっくりしたという趣旨のことをおっしゃっているんですが、どうして安くなったかということについて酒井弁護士から報告は受けていないんですか。

籠池証人 要は、地中の方に生活ごみが大量にある、そして結果として軟弱地盤でもあったので一億三千万になったということであります。そういうことですね。お国の方が決めることですので、私はそれで受けさせていただいたということです。

枝野委員 では、下がった理由は籠池さん自身は知らない、酒井弁護士に聞いてもらわないとわからない、こういう理解でいいですか。

籠池証人 中に生活ごみとかがありまして、そして今も申し上げましたように軟弱地盤であるということがわかっておりましたから、大体の大ざっぱな意味合いはわかりますけれども、それが具体的な数字としては私はわかりかねておりますので。

枝野委員 実は、この事件の発端は、八億円値下げをしてもらって非常に安い値段になった、その安い値段について、土地の売却価格を財務省が非公表としていた、おかしいじゃないか、公表しろというところからある意味スタートしているんですが、財務省は森友学園側から非公表にしてくれと言っていたというふうに言っているんですが、そういうことでよろしいですか。

籠池証人 私は国有地の売買というのは初めてでございましたですから、それが公表する非公表するということに余り、よくわかりませんでした。ですから、電話で連絡をもらいましたときに、まあ、どちらでもいいんじゃないのかというふうな、まあ、それだったら非公表にしてもらったらええんじゃないのかなというぐらいの程度でありました。

枝野委員 今の電話は誰との電話ですか。

籠池証人 近畿財務局の担当者とでございます。

枝野委員 ここは酒井弁護士じゃないんですね。

籠池証人 ここの部分は私に連絡がかかってきましたものですから。

枝野委員 小学校の設立申請を急に取り下げられました。何があったんですか。

籠池証人 先ほどの先生の質問にも答えもいたしたんですけれども、一生懸命今までやってきました。そして、二月の二十三日、安倍首相が、しつこい人だという発言を私にされたんですが、その辺から、その次に、後で伝聞するところによりますと財務省はいろいろの資料を全て消却したということで聞いておりますが、そのとき知りませんでしたけれども、どうもその辺あたりから、どうも風向きが変やなと。

 そして、十日間ちょっと身を隠してほしいというふうな発言が弁護士を通してありましたものですから、そのように従っておりましたところ、どんどんどんどん学園に対する風向きがひどくなってまいりまして、何だったんだと。それだったら、私の方はすぐに反論をして、ツイッターでも出して違いますよということを言えばよかったんですが、そのままずっと沈黙をいたしておりました。

 そうするとどんどん悪化してまいりまして、籠池の人間像も、どうも悪いやつやというふうな方向でレッテルを張られてくる。そうしましてくると、これは大阪府の担当行政課の方も当初、三月の三日ぐらいまでは通しますよ、四日までは通しますよと言っておりましたのが、いつの間にか、いや、これはなかなか難しい、難しい、難しいというふうな方向になってきまして、課長が同席の実地視察のときに私どもの家内の方が写真をかざしたとか、かざしていないとか、そしておまえらとか言ったとかいう、とんでもない暴言が記者会見の中で出てくる。

 ということは、公権力というものが我々学園に対して、また私に対して、何というんですかね、人権的な圧力をかけてきたんだなというふうに私は思ったわけです。これはこれ以上やっていっているととんでもないことになるなというふうに思っておったやさきに、弁護士の方からこれは取り下げた方がよろしいというふうなアドバイスをいただいたということであります。

 今から考えますと、そのアドバイスというのは本当に我々の立場に立ってのアドバイスだったのか、それとも公権力の方に沿った意見を出しておったのか、その辺はちょっとわからないので、どうぞお調べいただきたいというふうに思っています。

枝野委員 アドバイス、もう取り下げた方がいいと。取り下げた方がいい、どうしてということを何か専門家として、こうだから取り下げた方がいいとかということはあったんですか。

籠池証人 今の状況で考えると、どうもこれは私学審議会で答申はおりないということで、大体、大阪府との調整も代理人が中心にやってくれておりましたから、私も、その担当課の方から直接電話をもらうことなく担当弁護士がやっておりましたもので、そのニュアンスはどうもつかみかねておりましたので、その方の御意見を聞いたということであります。

 ただ、そのときの御意見を聞いてしまったがゆえに、本来は大阪府に対する賠償請求は今我々が取り下げましたからなかなかできにくくなっておりますでしょうし、国の方の財産である土地も返すことになりますし、その上に建っております建物も全て立て潰してというふうなことになっておりますので、これは利益背反行為になっておるんじゃないかなと私は今は思っております。

枝野委員 取り下げた方がいいよとアドバイスをされて、実際に取り下げをされたら直後に酒井弁護士がやめられているんですが、どういう理由でやめたんですか。

籠池証人 内容の理由はマスコミによく出るからと。取材を受け過ぎるからとかいうふうなことが理由でありました。ただ、それによって自分の描いている絵が描けないということだったというふうに思います。

枝野委員 十日ぐらい隠れていてという話は言い分が食い違っているわけですよ。証人は、佐川局長の下にいる嶋田賢和課長補佐でいいんですかね、嶋田さんから酒井弁護士を通じて十日ほど隠れていてという趣旨の話を受けたとおっしゃっています。ところが、酒井弁護士はそんな話はなかったとおっしゃっておられます。

 事実がどちらかはわかりませんが、酒井弁護士に対して、酒井弁護士と証人とが話をされたことというのは弁護士としては守秘義務がかかっている中身ですから、それは一定の理由がなければ、その守秘義務を解いてくれる理由がなければ弁護士がべらべらしゃべっちゃいけないことになっている中身なんですが、籠池さんの方から佐川局長なり嶋田課長補佐との間のやりとりを外に向かって公表することの承認はされていますか。

籠池証人 私が酒井弁護士に対して許可しているかということでございますか。許可をしているというよりも、今は担当弁護士ではありませんので、それは聞いていただいたらいいんじゃないかなと思います。

枝野委員 私も弁護士なので、弁護士の仕事を国会議員でしていなくても五年に一遍ちゃんと倫理研修を受けないと資格を失うので、倫理研修を受けているんですよ。

 弁護士の守秘義務は結構重くて、自分が代理人をおりても代理人をやっていた間に知ったことについてはよほどの事情がないと外にしゃべっちゃいけないことになっているんですが、この酒井さんという弁護士はやめた途端に、しかも御本人の言っていることと食い違うことをおっしゃっているというのはどうも不思議で仕方がないんですが、どう思われます。

籠池証人 私が取り下げの記者会見をいたしましたときも、本来であれば弁護士が横について記者会見するものだろうなと思いながら、そしてその前日の大阪府庁が来られましたときも一緒についていくということだったように思うんですが、一緒に来られなかった。

 その一つの原因になっております、何というんですか、契約書を持ってきなさいと、大阪府庁が原本をというふうにおっしゃっていたようですけれども、私は原本をということを聞いておりませんでしたから、そういうふうな、どうもよくわからないことが、自分の、何というんですかね、当然身を出して弁護せないかぬ人間に対して、自分が身を守っていくような形になっておったんじゃないかなというふうに私は思っています。

枝野委員 証人喚問のところで提起していいのかどうかわかりませんが、一番国民の皆様が御関心を持っている八億円の値引きの経緯は御本人以上に酒井弁護士が御存じだし、おやめになって、なおかつそこで御発言されていることが御本人の発言と食い違っている、しかも結構大事なポイントですので、ぜひ酒井弁護士も参考人として、こちらできちっとお話を伺わないと何が本当のことかわからないと思いますので、よろしくお願いいたします。

浜田委員長 理事会で協議します。

枝野委員 次に、小学校の認可、大阪府との関係の話に移りたいと思いますが、亡くなられた畠さんという府会議員さんには、いつごろからどのようなことをお願いしていたんでしょうか。例えば二〇一一年、平成二十三年に基準自体を緩めてくださいというお願いをしていらっしゃるんですが、そのころあるいはその前から畠府議との間では何かお願いをしていたんでしょうか。

籠池証人 設置基準の緩和の時期には、畠成章先生の動きは全くございません。

枝野委員 では、いつごろからですか。

籠池証人 畠成章先生が大阪府議会議員をおりられまして在野の方になりましてからですから、私の思いをいろいろ御相談申し上げて、いろいろ御意見をいただいておったとき、ですから平成の二十四、三、そのぐらい、もっと前か。ちょっとその辺がはっきりといたしておりません。

枝野委員 私学の設置基準の緩和を要望したのは平成二十三年かな、二十四年に緩和がされているんです。例の問題になっている豊中市の土地について、売りに出されたのは平成二十五年なんです。土地が売りに出されるような話の前ですか、後ですか。

籠池証人 小学校をつくりたいというふうな気持ちは先生には申し上げておりました。具体的に動き出しましたのは平成の、今先生おっしゃっていただきました豊中市の土地が見つかって、その後、私どもと定期借地をさせてもらった、そのぐらいからだったと思います。

枝野委員 畠府議にはどういうことを期待し、どういうことをお願いしていたんでしょうか。

籠池証人 畠先生は非常にすばらしい方でございまして、なかなかの人物でございましたので、教育というものについて、私どもの建学の精神から先代のことも御存じでしたので、私としましては、私どもの教育の方向性も認識されておりましたので、全てこの先生にはお話をして御協力いただけたらなというふうな感じで動いておりました。

枝野委員 具体的にはどういうことをしていただけると期待していたんでしょうか。

籠池証人 もちろん、行政府の高級役人に対しての言葉がけ、そして同僚議員に対する言葉がけ、なおかつ大阪府の松井知事に対する言葉がけ、その辺でございます。

枝野委員 だけれども、もう引退されていたわけで、そんなに力がおありだったんですかね。

籠池証人 維新の党が大阪でできましたときの大阪府議会議長でございまして、維新の党にとっても非常に重要な立場の方だったというふうに思います。

枝野委員 具体的にどういう動きをしてくれた、誰に声をかけてくれたとかという報告は受けていたんですか。

籠池証人 連絡で、時々はいただいておりました。こんなこと言うといたで、こんなこと言うといたよということは言っていただきましたし、あんたのやっていることはすばらしいこっちゃから大いにやった方がええよということもおっしゃっていただきましたし、いろいろ精神的な力添えもいただきました。

枝野委員 こういうところに声をかけておいたという話を、大阪府の役人以外でこんなところに声をかけておいたという話について、何か記憶に残っている方はありますか。

籠池証人 もともと自由民主党の議員でありました維新の党の議員の方にはお声がけをしていただいておったというふうに記憶しております。

枝野委員 議員というのは国会議員ですか、府会議員ということですか。

籠池証人 当時はまだ維新の党は国会にはなかったと思いますので、府会議員でございます。

枝野委員 午前中だったですか、声をかけた、相談をかけた政治家の中に、東徹さんという方、これは維新の党の参議院議員ということでよろしいんでしょうか、現在の。

籠池証人 そうでございます。

枝野委員 この方にはいつごろから、どういうことの声をかけていらっしゃったんですか。

籠池証人 この方は住之江区選出の元大阪府会議員でいらっしゃって、それから維新の党、もともと自民党ですが、それが維新の党に移られて、それから参議院議員になられたということでありますので、私とはじっこんでございました。したがいまして、規制緩和のときにどうぞお願いしますというふうに申し上げてきておったところであります。

枝野委員 規制緩和というのは、大阪府の私学設置基準を緩和するというときですね。その後の土地の取得とかそれから私学の認可とか、そのあたりのところの話は御相談されていないんですか。

籠池証人 その辺のあたりは御相談申し上げておりません。

枝野委員 百万円のお話について食い違っているので、これは反対側の当事者に国会へ来ていただいて両方からお話を聞くしかないと思うんですけれども、証人の側の認識している事実関係で、人払いをした、理事長室ですかね、校長室ですかね、お二人だけになった。人払いをしたのは、つまり席を外してくださいと言ったのはどなたですか。

籠池証人 昭恵夫人でございます。

枝野委員 それから、寄附のことは昭恵さんが黙っていてという趣旨のことを言ったという証言をされているんですが、それはその場でおっしゃられたんですか。

籠池証人 講演会が終わりまして、お車でお帰りになりました。そして、私がお見送りをしまして職員室に帰りましたとき、そこの間、五分間か六分間後ぐらいですかね、お電話をいただいて、その旨を承りました。

枝野委員 黙っていてという話については、理由を聞かれたりとかされなかったんですか。

籠池証人 私自身で、そういうことなんだろうなと。やはり内閣総理大臣でいらっしゃる御主人からということになるといろいろ問題も多かろうなというふうに思って、そのように推察させていただきました。

枝野委員 不思議なことなんですが、一部の評論家と称する方たちが口をそろえて同じことを数日前から言っていまして、この百万円は籠池さんの側が講演料として、お礼としてお渡しをしようとしたんだけれども、昭恵さんの方がそれは結構ですとお断りになったので、だからその分を寄附に充てたんだというようなことをおっしゃっている方がいるんですけれども、そういうことはないですか。まさに偽証罪の担保がついていますから、本当のことを言ってください。

籠池証人 事実は小説よりも奇なりであります。私が申し上げていることが正しゅうございます。

枝野委員 それから、昭恵さんにその場で渡した十万円と称するのは、このときだけですか。それから、ほかの機会には昭恵さんに、お世話になっていますとお金を渡したりとかそういうことはないですか。

籠池証人 はい、ございません。

枝野委員 それからもう一つ、これも聞いておかなきゃいけません、稲田大臣との関係なんですが、稲田大臣は、あくまでも顧問契約の相手方は、つまり森友学園と顧問契約を結んでいたのは配偶者の方である、夫の方であるということをおっしゃっているんですが、籠池さんの認識はどうですか。

籠池証人 私は弁護士でも何でもないのでわからないんですが、稲田事務所と顧問契約をしておりますということは、その事務所に所在する弁護士さんと契約をしているものというふうに認識をいたしておりました。

枝野委員 例えば顧問契約を結ぶときに稲田夫妻の弁護士事務所、法律事務所に行かれたりしたと思うんですが、そのときに対応されていたのは稲田大臣の配偶者の方お一人でしたか、それとも夫婦お二人そろってでしたか、それとも稲田大臣とでしたか。

籠池証人 当初は、稲田大臣も一緒、当時は稲田朋美先生ですね、と御主人であった龍示先生、そしてもう一方の先生が一緒に対応していただいておりました。

枝野委員 これも大事なことなんですが、つまり、籠池証人は、稲田当時弁護士の事務所で、夫の方だけではなくて稲田朋美弁護士とも同席のもと、つまり御主人、配偶者の方と一緒にお会いになっているわけですね。それは場所は稲田さんの法律事務所でしょうか。

籠池証人 はい、そのとおりでございます。

枝野委員 それから、稲田さんの配偶者の方の方、夫の方との話なんですが、これもびっくりしたんですが、二〇一六年、平成二十八年、去年の一月にこの小学校の問題を相談されたと先ほど証言されているんですが、そんなことがあったんですか。

籠池証人 ちょうど近畿財務局の定期借地が始まりまして、ちょうど航空局の方の私どもが立てかえておりました一億三千万円、土地改良費ですが、これがなかなか返ってこなかったわけでありまして、そのことについて、近畿財務局の職員と航空局の職員とそして私どもで稲田龍示先生の事務所で会いました。

枝野委員 さすがにそれは稲田龍示弁護士だけですよね。

籠池証人 はい、もちろんそうです。

枝野委員 これはお答えいただけないのかもしれないんですが、私どもも、校舎の建設費の見積もりというか費用が三つあるというのは大変不思議な、おかしなことだと思っておるんですが、一番最初の発言、参議院での発言で、設計士の助言でという趣旨のことをおっしゃいました。この設計士というのはどの設計士ですか。

籠池証人 キアラ総合設計の設計士であります。松本さんだったと思いますが。

枝野委員 さて、お答えをぜひいただきたいんですが、なぜ三種類つくれとそのキアラはおっしゃったか、そのとき聞いていませんか。

籠池証人 恐れ入ります、ちょっと、刑事訴追を受けるおそれがあるということですので、控えさせていただきます。

枝野委員 では、稲田大臣に戻りたいんですが、稲田大臣が弁護士時代に弁論期日に出席したいわゆるポートタウン福祉会事件、これの法廷に出ていたということなんですが、それ以外に稲田大臣やあるいはその夫の方が森友学園の代理人となった裁判はありますか。

籠池証人 あります。私どもの塚本幼稚園の旧園舎にありましたところに担保が入っておりまして、銀行の。その担保を抜いていただくような調停というんですかね、調停をしていただいたことがあります。

枝野委員 時間のようなんですが、残念ながら籠池証人のおっしゃっていることとほかの方がおっしゃっているとされることとが食い違っていますので、同じような条件でそうした方にお話をいただいて、籠池証人のおっしゃったことが正しいのか、そうではないのかということをこれからきちっとやらせていただくのが我々の責任だと思っています。

 きょうは、どうもありがとうございます。

浜田委員長 これにて枝野君の発言は終了いたしました。

 次に、宮本岳志君。

宮本(岳)委員 日本共産党の宮本岳志です。

 時間が短いですので、短く端的にお答えをいただきたいと思います。

 午前中の参議院の質疑であなたは、役所と会ったときに安倍昭恵さんが名誉校長であるという旨を伝えた、こういうふうにお話しになりました。伝えたときの相手方の表情といいますか、受けとめといいますか、変化がございましたか。

浜田委員長 では、もう一度。済みません。

宮本(岳)委員 午前中、小池晃との質疑の中で、役所とのやりとりの中で安倍昭恵さんが名誉校長であるということを伝えた、そういうことがございますとお答えになりました。伝えたときの相手方の表情というものは変化がございましたか。

籠池証人 普通でございました。

宮本(岳)委員 そういう形でさまざまなやりとりがあるわけですけれども、先ほど、二〇一五年、二年前の九月四日の会議の話も少し出ましたけれども、私、この九月四日に近畿財務局の九階で、森友学園の設計会社、それから建設会社、それから財務局と航空局らと会議を行ったということを情報を入手しているわけでありますけれども、中身は御存じないという答弁がございました。

 そういう会議が行われたということは御存じでしたか。

籠池証人 当時、その会議が開かれたということは直後には知りませんでしたが、後で、あったということは聞きました。

宮本(岳)委員 次に、昭恵夫人を通じて、十年の定期借地を何とか五十年にという相談をしたと。そうしたら、ファクスでお答えがあったというやりとりがございました。

 ファクスについて、既にマスコミで流れておりますから、先ほども少し確認がございましたけれども、このファクスを見せていただくと、国有財産審理室長から回答を得ました、こういう言葉がこの中に書かれてございます。間違いないですね。

籠池証人 はい、間違いございません。

宮本(岳)委員 安倍昭恵さんにお願いしたら、谷査恵子さんを通じて、財務本省の国有財産審理室長からの回答を得たというファクスが来ていると。このときの室長さんというのは、田村嘉啓さんという方が既にこの室長になっておられるわけですけれども、あなたは、三月の十一日に深いところからもごみが大量に出たと、昨年ですね、十五日に上京して、本省の理財局そして国有財産審理室長と面会をされたと思うんですが、そのときの審理室長は田村嘉啓さんではなかったですか。

籠池証人 申しわけないんですが、ちょっとそのときの方の名前を忘れておりますので、申しわけありません。きっと、同じ年次でありますので、同じ方ではないかなとは思います。

宮本(岳)委員 再確認いたします。国有財産審理室長という肩書の方と三月の十五日にお会いになりましたか。

籠池証人 はい、お会いしました。

宮本(岳)委員 調べましたが、間違いなくこのときの審理室長と三月十五日の審理室長は同一の方、田村さんでございます。そうして、このやりとりがあったと。

 ここでどういうやりとりがあったかということでありますけれども、その直後に、あなたは三月二十四日にこの国有地を買うということを申し出ているわけですね。そのときに、値引きということがどれだけの値段ということが別にわかっていたわけではないと先ほど答弁されたわけでありますけれども、しかし、買うということを申し出る以上は、買えるという見通しをお持ちだったと思うんですが、その点、いかがですか。

籠池証人 定期借地が年間二千七百万円でございましたから、たくさんの大量ごみが出てまいりまして、これというのはやはりちょっと、かなり問題があるよなと当然思ったわけであります。そうしますと、少なくとも二千七百万の半分ぐらい、直観的に半分ぐらいと私は思ったんですけれども、そのぐらいになるだろうなと私は思っておりました。ただ、それでそのまま定期借地をするのであれば、もしかして一年間また開校がずれるようなことになると大変なことなので、購入をした方がいいのではないかなというふうに考えたということです。

宮本(岳)委員 あなたは先ほど、午前中の参議院での答弁でも、このときから財務省が前向きに動いていると。非常に、生活ごみが出てきてから、だあっと前向きに動いているということを感じたというふうにおっしゃいました。

 これは、一体どういう力がそこに働いたというふうにお感じになりますか。

籠池証人 私は、そのときは神風が吹いたかなというふうに思ったということですから、何らかの見えない力が動いたのではないかなと思いました。

宮本(岳)委員 二〇一五年の十月、十一月ごろ、定期借地の期限延長を申し入れたら、それはなかなかその御期待に沿えませんという答えを出した審理室長、ここに、地中深くから出てきたということをかけ合いに行ったわけですね。そうしたら、その後一気に物事が売買の方向で動いたというのは、私は、そこに何らかの力が、政治の力が働いたというふうに思うんですね。

 それで、小学校設置の認可についても少しお伺いをしたいと思います。

 先ほど、畠成章元議員というお名前も出されました。参議院では、東徹参議院議員、鴻池祥肇議員、北川イッセイ議員、柳本卓治議員とお名前を挙げられました。いずれも参議院議員の方々でありますけれども、これは、参議院だったので参議院議員だけを挙げたということではなくて、それ以外に衆議院の政治家が、衆議院議員がいらっしゃるということではありませんか。

籠池証人 いや、そんなことはありません。

宮本(岳)委員 このときにさまざまな政治家の方々が、例えば、先ほど、東徹さんが認可基準の引き下げにどういう役割を果たしたか、どういうことをお願いしたかということもお話がありました。鴻池さんは私たちも一定存じ上げておるわけですが、北川イッセイさん、柳本卓治さんにどのようなことをお願いになりましたか。

籠池証人 北川イッセイ国土副大臣その当時でございましたが、有害ごみが、有害土地がありまして、それを私どもの方で取り除きました。そのとき一億三千万かかりましたけれども、それは立てかえ払いで我々が払うことになります。それが、国の方は、年間予算でありましたので、また予算化しないといけないということでありましたので、これはまた一年ずれるわと思ってしまったんですね。これはおかしいんじゃないですかと。国の方の責任で、国の方が本来は、民民の場合でしたら、売り手がきれいにして、そして買い手が買うという形なのに、国の土地の場合は、買い手の方がきれいにして、その後でお金を払ってくれという。おかしいんじゃないですかというふうなことを申し上げまして、早くお金を返してくださいというふうな話をさせていただいたということであります。それで、すぐお返しいただいたということでありました。

 柳本先生につきましては、近畿財務局長の方にちょっと言葉がけをしていただいたと。どのような内容だったかなというふうに、あっ、そうですね、たしか、財務局の対応の仕方が非常に敏捷性がありませんでしたので、早く物事を進めてほしいという話をさせていただいたということです。

宮本(岳)委員 一億三千万の有益費の支払いをめぐっては、先ほども、稲田龍示弁護士の事務所で財務省それから航空局の担当者と会ったという証言が出ました。

 それぞれ、この財務局、航空局の職員のお名前、覚えておられますか。

籠池証人 近畿財務局は池田さんですね。航空局は安地さんという方だったと思います。その上席に課長さんがいらっしゃいましたが、ちょっとお名前は欠落しました。

宮本(岳)委員 その安地さんと、そしてその上席の方と、そして稲田弁護士と森友学園側がお会いになったということですね。

籠池証人 近畿財務局の池田さんと、その部下の方もともどもにということでした。

宮本(岳)委員 私学の認可をめぐっては、既に二〇一四年十二月の私学審で継続審議となった後、翌年一月の条件つき認可適当と。この間に豊中市選出の中川隆弘大阪府会議員にあなたがお願いをして問い合わせたということが報じられておりまして、御本人も認めております。

 そういう事実はございますか。

籠池証人 中川先生につきましては、松浦防府市長さんの方の紹介で、御自身とごじっこんだから、ちょっと会った方がいいんじゃないのということでしたので、お会いさせていただいたということだけのことであります。

宮本(岳)委員 また維新の党の方にかかわることですが、実は、大阪市の記録票を見ますと、塚本幼稚園に隣接する新北野公園の植樹や花壇の整備をめぐって、今からちょうど五年前に地域住民、大阪市とトラブルがございました。二〇一二年二月二十一日に大阪市の公園事務所の職員が塚本事務所に説明に上がったときに、途中からは大阪市会議員二名が同席をして、そして、あなたの立場に立って大阪市にさまざま物を言ったということが記録されております。

 これは、そのことをお願いしましたか、事実ですか。

籠池証人 同じ淀川区選出の議員と隣の東淀川選出の議員がお越しになって対応していただいたことは事実です。

宮本(岳)委員 まだまだ疑惑は尽きない。徹底した審議、調査を求めたいと思います。

 以上で終わります。

浜田委員長 これにて宮本君の発言は終了いたしました。

 次に、下地幹郎君。

下地委員 籠池証人に、午前中の証人の発言の中で、松井知事とは会ったこともない、松井知事に働きかけをしたこともないというような証言をしていますけれども、そのとおりですか。

籠池証人 私の方から直接自分の口を通じてさせていただいたことはありません。

下地委員 証人がおっしゃっていた畠先生、尊敬なされている、いろいろと動かれたという先生がいますけれども、畠先生を通して松井知事と接触したり、松井知事と会ってきたことを証人が報告を受けたり、こういうこともありませんか。

籠池証人 お話は伺ったことがあります。

下地委員 どんな内容ですか。

籠池証人 学校のことを話しとったでとか、いろいろということでございます。その具体的な内容というのは、非常に抽象的でございましたから、具体的にはこんなもんやということはございませんでしたが、何となくわかるような雰囲気でございました。

下地委員 いや、これは大事なところなんで、抽象的に一般的な話をしたのか、畠先生が大阪府まで行ってちゃんとお話をして、その許可、認可について便宜を図ってくれというようなことを言ったのか。これは非常に大事なことなんですよ。

 きょう、大阪府でもこの審議会をやっているんです。梶田この審議会の委員長が、この問題について、一切、私だけではなくて私学審議会のメンバー全員が、何の働きかけも政治家からはなかった、認可においてそういうことはなかったと言っているんです。証人の今まで認可をとる過程の中で、政治家が審議会に圧力をかけたりその口ききをしたりということはなくて、私たちはちゃんと基準の中でこれを条件つき認可したんだというようなことを言っているんですけれども、そのことについてどう思われますか。

籠池証人 それは今だから言えることなんだろうと思います。

 もう既にその時期に、私学審議会に対して、事務局である大阪府、そしてその中心であります松井一郎知事の方からの御意向がやはり私学審議会に圧力となってあったのではないかと私は推察しております。

下地委員 圧力という今おっしゃっていることの具体的な、証人が今この場でおっしゃっていることの具体的な内容について、証人、答えられるんですか。

籠池証人 この二月の八日からの事柄で、私学審議会の方に物事が移ってまいりました、国有地の方から、私どもの方に。そうしましたときに、松井知事の方がぶら下がりをするわけですね。行政の担当課がやっている、我々と話しておりますことと、それを担当課と話をしまして書類を出します。その後、やはりこれは私学審議会は通らないんじゃないか、私学審議会に通るためには土を全て出さないといけないんじゃないかとかいうふうな観測気球を当然上げていらっしゃいました。その上げていらっしゃるということは、現職の知事でありますので、それは当然私学審議会には大きな圧力になったんだというふうに思います。

下地委員 あのね、証人、違うんです。私が言っていることは、条件つき認可の段階の話をしている。今、取り消しの話をしているのではないんです。

 その条件つき認可をやるときに、この委員長は、政治的な背景はなかったというようなことを言っているわけです。それを今証人はあったと言っているんですけれども、本当にあったんですか。その条件つき認可の前にあったかどうかなんですよ、今じゃなくて。

籠池証人 条件つき認可になったときには、政治的な背景はあったと思います。

下地委員 具体的に話してください。これは偽証の疑いもありますから、どうぞ具体的に話してください、どういう認可があったか。これはしっかり申し上げてもらわないと困りますよ。

籠池証人 当時の近畿財務局の土地を定期借地するという方向が一緒に進んでいました。定期借地をいたします前に私学審議会の答申が出ないと、それは定期借地もできないということでありました。ということは、やはり近畿財務局の方から大阪府に働きかけもしたでしょうし、大阪府の方がまた近畿財務局に問い合わせをしたというふうに思います。その中身の中で、お国の方の中でいろいろな事柄が渦巻いて、そして大阪府の私学審議会に、条件つきでありましても認可妥当という話になっていったんではなかろうかと私は思っております。

下地委員 あなたの話は全く意味不明ですね。

 これは、大阪府は、新しい制度をつくって、幼稚園をやられている方でもその小学校をつくれるという新しい規制緩和をしたんです。それが専門学校でも全部できるようになったんです。あなたに対して、教育の熱心なあなたに対して枠を広げたんです。それでこの制度はスタートしたんです。

 そのときに、今言ったようなそのような働きかけがあったというようなことであれば、もっと具体的に言われないと、今の発言によって逆に、この委員長が今言ってきた、審議会に一切政治的圧力がなくて、四つの条件を満たして、そして土地を最終的に去年の六月の二十日にあなたが買い上げて、借地じゃなくてちゃんと買い上げるということをやって、最後の認可をできるかどうかを交渉していたわけです、見ていたわけです。しかし、そのときにこういうふうな問題が出てきたから、松井知事の方は判断を保留すると言っているわけでありまして、しかも、三つの地域に違う建設の工事請負金額を出して、それについても訴訟の段階になるから話せないと言っているようなものを今認可できないじゃないですか。

 しかし、あのときは、しっかりとあなたに頑張ってもらいたいということで、審議会は、それは見守りながらやっていこうというようなことを言ってきたわけですから、それを、簡単に今のような発言をして、政治が本当に介入したというのを具体的に言わなければ、これは大変なことになりますよ。これをぜひ、もう一回答えてください。これはしっかりと言わないと偽証にもなりますし、私どもは、政治的にも非常に大きな発言だといって、やりますよ、これは。

籠池証人 本来、私学審議会というのは三月の二十三日か四日ぐらいに開かれるものでありました。二月の二十三日でしたか四日でしたか、開かれることになりましたのは、臨時審議会ということでありました。(下地委員「その段階の話じゃないの。その段階の話じゃない、私が申し上げているのは」と呼ぶ)

浜田委員長 どうぞ、答弁を続けてください。

籠池証人 はい。

 ですから、臨時審議会が設けられたということ自身が本来あってはならないというか、スムースにいけば、もうそのまま三月の本来の審議会で認可ということがいただけたというふうなことであったわけです。

下地委員 証人、こういうふうな状況になって、私学審議会が、この国有地の払い下げの問題とか、今の四つの条件の問題がありますよね、工事の請負金額の締結状況とか、寄附金の受け入れ状況とか、カリキュラムの問題とか。そういうのを全部精査してあなたに最終的な認可を与えるというのが大阪府の考え、大阪府の審議会の考えなんです。

 しかし、それが今できないような状況になっていることを、松井さんがはしごを外したというんじゃなくて、松井さんはあなたが学校ができるようにはしごをかけて、はしごから落ちたのはあなた自身なんですよ。はしごを外したんじゃないんですよ。あなたが自分で、みずからがはしごから落ちたんです。そこの認識をしっかり持たなきゃだめだということを一点申し上げたい。

 それと……(発言する者あり)静かに聞きなさいよ。それと、もう一つなんですけれども、この安倍晋三記念小学院という寄附がありますけれども、あなたは、安倍さんが衆議院議員時代にやったということでありましたけれども、総理になってもこれをやられているじゃないですか。総理になっても二年半以上これを集めている。

 午前中は短い時間だけだと言っておりますけれども、これは偽証でもあるし、総理の名前を使ってこのお金を集めるということは詐欺にも当たりますよ。これは、さっき午前中に参議院で言ったことは間違いないんですか。その短い時間だけ、その衆議院のわずかな時間だけしかやっていないということは間違いないかどうか。違う答弁をしておればこれは偽証罪でもあるし、これはお金を集めていますから詐欺にもなりますけれども、もう一回この答弁をしてください。

籠池証人 もう一度おっしゃっていただけませんか。

浜田委員長 下地君、時間が来ておりますので、短く願います。

下地委員 五カ月とかいうわずかな時間というのが、衆議院時代のものだけじゃなくて、総理になられても、あなたは、この安倍晋三小学記念館というので集めているという事実があるんじゃないですかと。しかし、今の午前中の答弁だと、間違いなくあなたは偽証であり、そして詐欺になりますよと。それは今修正した方がいいんじゃないかと僕は言っているんです。

籠池証人 済みません、今のは質問でしょうか。(下地委員「質問です」と呼ぶ)

浜田委員長 籠池証人、どうぞ答弁願います。簡潔に願います。

籠池証人 安倍晋三記念小学院というものを起こそうと思っておりました。そして、大阪府の方に認可を申請しましたのは平成二十五年だったと思います。したがいまして、大阪府に認可を出す前の段階でもう既に安倍晋三先生の方からお断りいただいておりますので、安倍晋三記念小学院という名前は使っておりません。

浜田委員長 下地君、時間が来ております。

下地委員 この事実がはっきりすれば、きょう答弁したことがあなたにとって、いかに人生にとって重い言葉になるかがわかると思いますよ。

 ありがとうございました。

浜田委員長 これにて下地君の発言は終了いたしました。

 以上をもちまして籠池証人に対する尋問は終了いたしました。

 証人及び補佐人は御退席くださって結構でございます。

 本日は、これにて散会いたします。

    午後四時五十七分散会


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